JP4518409B2 - 洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フォトマスクや半導体ウエハ等の物体に付着した汚れ等の異物を除去する洗浄方法、異物除去方法、洗浄装置及び洗浄液に関する。
例えば、LSI等の半導体素子や液晶パネル等の製造の際に必要となる微細パターン転写のマスクとして用いられるフォトマスクに異物が付着していると、欠陥として転写されてしまう。このため、フォトマスクの製造時には、その重要な工程の1つとして異物除去のための洗浄工程が設けられている。
フォトマスク製造時の洗浄工程としては、パターン部が存在しない基板(ガラス基板)の洗浄を行う工程、ガラス基板にパターン部を形成するための金属薄膜を形成した基板(ブランクス)の洗浄を行う工程、及びパターンを形成した基板(フォトマスク)の洗浄を行う工程などがある。
これらの洗浄工程に用いられる洗浄方法には、物理洗浄と化学洗浄とがある。物理洗浄としては、PVA製スポンジを用いて基板表面を擦るスクラブ洗浄、リンス液に圧力を付加した高圧水洗浄、及びKHzからMHzの周波数を用いた超音波洗浄等がある。
化学洗浄としては、SPM洗浄(洗浄液;HSO/H、洗浄温度;40〜100℃)、APM洗浄(洗浄液;NHOH/H/HO、洗浄温度;RT〜40℃)などがある(非特許文献1参照)。
また、オゾンを溶存させたオゾン水を用いる方法(非特許文献2参照)や電解水を用いる方法も提案されている。また、化学洗浄であるAPM洗浄の洗浄効果を向上させるために、物理洗浄である超音波を併用することもある。なお、これらの洗浄方法は、除去する異物の種類、サイズ、及び付着メカニズムなどに応じて洗浄の具体的条件を適切に選定してやらないと、効率のよい異物除去は困難である。
: M. Takahashi, H. Handa, and H. Shirai, "The knack for reticle cleaning", Proceeding of Photomask and Next−Generation Lithography Mask Technology VII, SPIE Vol.4066, pp. 409−415, 2000 : Y.S. Son, S.H.Jeong, J.B. Kim and H.S. Kim, "ArF−Half−Tone PSM Cleaning Process Optimization for Next−generation Lithography", Proceeding of Photomask and Next−Generation Lithography Mask Technology VII, SPIE Vol.4066, pp. 416−423, 2000.
ところで、近年におけるパターンの急速な微細化に伴い、フォトマスクに対しても、光が透過する領域(以後、透過部と称する)に0.15μm以上の異物のないこと等が要求されるようになってきた。さらに、露光光の短波長化に伴い、異物に対する要求は、今後ますます厳しくなる。しかし、上述の従来の物理洗浄や化学洗浄では、このような厳しい要求を満たすことは非常に困難であることが分かってきた。すなわち、上記要請を満たすために洗浄回数を増やす等の対策がなされているが、十分な効果が得られていない。
しかも、フォトマスクに形成されたパターン部の微細化に伴い、パターン部間である透過部に洗浄液の流れができにくくなり、その理由からも、洗浄効果が得られなくなってきた。さらには、フォトマスクの解像度を向上させるために、位相シフトマスクという特殊なマスクを用いられるようになってきている。この位相シフトマスクの1種であるハーフトーンマスクにおいては、パターン部となるハーフトーン膜(例:MoSi材をベースとした金属膜)がアルカリ特性を有する液体に耐性が低い。このため、フォトマスクの洗浄で用いるAPM洗浄を長時間行うことができないという問題がある。
さらに、ガラス基板を掘り込んで位相シフト効果を得るマスクにおいては、マスクパターンの下部がアンダーカット形状を有している。このアンダーカット部分に異物が存在する場合、フォトマスク表面の異物検査工程では、マスクパターンの下部に隠れて異物として検出されないことがあるが、フォトマスク使用時において露光光の乱れ(散乱・吸収など)を生じさせる問題があるため、アンダーカット部分の異物も除去する必要がある。しかし、上記従来の洗浄を用いるだけでは、この異物を除去することが難しく、さらに、物理洗浄である高圧水洗浄や超音波洗浄を用いると、オーバーハングしているマスクパターンを破壊し、フォトマスクとして品質不良となる問題もある。
本発明は、上述の背景のもとでなされたものであり、微細なパターン等に付着した微細な異物をパターン等を傷つけることなく除去できる異物除去方法及びその装置並びに異物除去液を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
物体の洗浄方法であって、物体の少なくとも被洗浄表面に粘度が50mPa・s以上の液体を接触させた状態で、該表面に所望の力を作用させて前記物体を洗浄することを特徴とする洗浄方法である。
第2の手段は、
前記所望の力が、前記液体の移動に伴ない発生する力であることを特徴とする第1の手段にかかる洗浄方法である。
第3の手段は、
前記所望の力が、前記物体と、前記物体と異なる部材とを、非接触状態で相対的に移動することにより発生する力であることを特徴とする第1の手段にかかる洗浄方法である。
第4の手段は、
前記所望の力が、外的に付加された力であることを特徴とする第1の手段にかかる洗浄方法である。
第5の手段は、
前記液体が、前記物体のゼータポテンシャルを制御する所定のpHを有することを特徴とする第1〜第4のいずれかの手段にかかる洗浄方法である。
第6の手段は、
前記液体のpHが、6以上であることを特徴とする第5の手段にかかる洗浄方法である。
第7の手段は、
前記物体が基板であることを特徴とする第1〜第6のいずれかの手段にかかる洗浄方法である。
第8の手段は、
前記物体表面が凹凸構造を有することを特徴とする第1〜第7のいずれかの手段にかかる洗浄方法である。
第9の手段は、
前記物体がフォトマスクであることを特徴とする第1〜第8のいずれかの手段にかかる洗浄方法である。
第10の手段は、
前記物体表面に、アンダーカット形状を有するパターンを有することを特徴とする第8又は第9の手段にかかる洗浄方法である。
第11の手段は、
物体に付着した異物を物体から除去する異物除去方法であって、
前記物体の少なくとも異物が付着した部分に粘度が50mPa・s以上の液体を接触させた状態で、該部分に所望の力を作用させることにより異物を除去することを特徴とする異物除去方法である。
第12の手段は、
前記所望の力が、前記液体の移動に伴ない発生する力であることを特徴とする第11の手段にかかる異物除去方法である。
第13の手段は、
前記所望の力が、前記物体と、前記物体と異なる部材とを、非接触状態で相対的に移動することにより発生する力であることを特徴とする第11の手段にかかる異物除去方法である。
第14の手段は、
前記所望の力が、外的に付加された力であることを特徴とする第11の手段にかかる異物除去方法である。
第15の手段は、
物体に付着した異物を物体から除去する異物除去方法であって、
前記物体の少なくとも異物が付着した部分に液体を接触させた状態で、該部分において液体を移動させる工程を有し、前記液体として、前記液体を移動させることに伴い発生する力が、前記異物の基板への付着力よりも大きくなるような高い粘度を有する液体を用いることを特徴とする異物除去方法である。
第16の手段は、
物体に付着した異物を物体から除去する異物除去方法であって、
前記物体の少なくとも異物が付着した部分と前記物体とは異なる部材との間に液体を介在させ、両者を非接触状態で相対移動させる工程を有し、前記液体として、前記相対移動に伴い発生する力が、前記異物の基板への付着力よりも大きくなるような高い粘度を有する液体を用いることを特徴とする異物除去方法である。
第17の手段は、
前記液体の粘度が50mPa・s以上であることを特徴とする第14又は第15の手段にかかる異物除去方法である。
第18の手段は、
前記液体が、前記物体のゼータポテンシャルを制御するような所定のpHを有することを特徴とする第11〜第17のいずれかの手段にかかる異物除去方法である。
第19の手段は、
前記物体が基板であることを特徴とする第11〜第18のいずれかの手段にかかる異物除去方法である。
第20の手段は、
前記物体表面が凹凸構造を有することを特徴とする第11〜第19のいずれかの手段にかかる異物除去方法である。
第21の手段は、
前記物体がフォトマスクであることを特徴とする第11〜第20のいずれかの手段にかかる異物除去方法である。
第21の手段は、
前記物体表面に、アンダーカット形状を有するパターンを有することを特徴とする第20又は第21の手段にかかる異物除去方法である。
第23の手段は、
物体を洗浄するための洗浄装置であって、
前記物体の少なくとも被洗浄表面に粘度が50mPa・s以上の液体を接触させる手段と、
前記表面に液体を接触させた状態で所望の力を作用させる手段とを有することを特徴とする洗浄装置である。
第24の手段は、
前記表面に液体を接触させた状態で所望の力を作用させる手段は、前記液体を移動させる手段であることを特徴とする第23の手段にかかる洗浄装置である。
第25の手段は、
前記表面に液体を接触させた状態で所望の力を作用させる手段は、前記物体と、前記物体と異なる部材とを、非接触状態で相対的に移動させる手段であることを特徴とする第24の手段にかかる洗浄装置である。
第26の手段は、
前記物体と異なる部材は、前記物体と対向する平面領域を有することを特徴とする第25の手段にかかる洗浄装置である。
第27の手段は、
前記物体と異なる部材の平面領域に、凹凸を有することを特徴とする第26の手段にかかる洗浄装置である。
第28の手段は、
前記表面に該液体を接触した状態で所望の力を作用させる手段は、外的な力を付加する手段であることを特徴とする第23の手段にかかる洗浄装置である。
第29の手段は、
前記液体の粘度を可変する手段をさらに備えたことを特徴とする第23〜第28のいずれかの手段にかかる洗浄装置である。
第30の手段は、
前記洗浄装置が、物体に付着した異物を除去するものであることを特徴とする第23〜第29のいずれかの手段にかかる洗浄装置である。
第31の手段は、
物体の洗浄に用いるための洗浄液であって、50mPa・s以上の粘度を有することを特徴とする洗浄液である。
第32の手段は、
前記液体は、pHが6以上であることを特徴とする第31の手段にかかる洗浄液である。
上述の手段において、粘性が50mPa・s以上と高い液体を接触させた状態で、所望の力を作用させることによって、前記所望の力を、物体のダメージが少なくかつ洗浄力が大きい範囲の力に調整することができる。ここで、所望の力とは、液体自身により生じる力及び他の部材により外的に付加された力を含む。
液体自身により生じる力としては、液体の移動に伴い発生する粘性抵抗がある。本発明においては、粘性が高い程、粘性抵抗が大きくなることを利用し、超音波やスポンジの圧力といった他の物理的力を用いずに、液体を移動することのみで物体を洗浄ための大きな力を得ようというものである。液体を移動させる手段としては、物体の回転による遠心力を利用する方法、物体の傾斜等により液体の重力を利用する方法等物体を動かすことによって液体を移動させる方法、又は液体を外力(圧力、押力等)により動かす方法、などが挙げられる。さらに、高粘性液体よりも低粘性を有する低粘性液体によって、速い流速(高粘性液体が、低粘性液体と混ざり合う前に液体の圧力等により高粘性液体が移動する程度に速い流速)で、低粘性液体を高粘性液体に作用させるとことで、高粘性液体が物体表面を引き摺るようにこの高粘性液体を移動させることができることを確認しており、液体を移動させる手段として低粘性液体を速い流速で作用させる方法を用いることもできる。尚、この場合の低粘性液体の種類は、特に問わないが、高粘性液体と多少混ざることから、高粘性液体と反応したり、そのpH等の物性を変化させない液体であることが好ましく、具体的には、水、或いは高粘性液体と粘度のみが異なる同種の液体であることが好ましい。液体を移動させる手段としては、上記した方法の一又は二以上の方法を組み合わせて行ってもよい。
さらに、本発明については、物体と、物体と異なる部材との間に液体を介在させ、両者の相対的移動させると、せん断応力が発生し、そのせん断応力が、液体の粘性が高い程大きくなることを利用し、高粘性液体を介在させて高いせん断応力を発生させることにより、超音波やスポンジの圧力といった他の物理的力を用いずに、非接触状態で、物体を洗浄するための大きな力を得ようというものである。ここで、せん断応力とは、物体と、物体と異なる部材との間に液体を介在させる場合、物体と異なる部材が平坦面を有する場合、次のような式で示される。
F=k×S×(dV/dh)
F:せん断応力、k:粘性率、S:表面積(「平坦面」の面積)
V:物体表面と平坦面との相対速度、h:物体表面と平坦面との距離
(dV/dH):物体・平坦面と垂直方向の速度勾配
上記式から明らかなように、粘性率kが大きいとせん断応力は大きくなり、さらに、物体の表面積Sや物体・平坦面と垂直方向の速度勾配(dV/dH)を調整することによって、せん断応力は調整可能である。
また、本発明においては、従来用いられている超音波洗浄、スクラブ洗浄、高圧洗浄において、高粘性の液体を使用するものも含む。高粘性の液体は緩衝作用を生じるため、粘性が低い液体を接触させた状態に比べ、物体へのダメージを低減させることができる。
本発明においては、上記方法を組み合わせて行うこともできる。
本発明においては、液体の粘度を、50mPa・s以上とすることで、物体に何らダメージを与えることなく、異物を除去することが可能となる。即ち、物体に比較的強固に付着していたり、物体表面の微小凹部や、アンダーカット部分などに入り込んで付着しているような、従来の方法では物体にダメージを与えてしまうために除去できなかったような異物を、物体に何らの影響を与えることなく物体から容易に除去することが可能になった。
また、液体の粘度は、700mPa・s以下とすることが望ましい。700mPa・sより大きい場合は、ポンプ等で圧送が困難となることや、リンスが困難になる等実用性に欠けるばかりか、物体が微細パターンが形成されたものである場合、微細パターンが倒壊する恐れが高まるからである。さらに洗浄力を高め、かつ物体のダメージを低減させるという観点から、より好ましくは100mPa・s〜400mPa・s以下、さらなる条件としては200mPa・s〜300mPa・sで使用することが望ましい。
上記液体の粘度は、除去対象とする異物の種類や物体表面の状態に応じて適宜選定する。例えば、物体が表面に凹凸構造を有するものであったり、微細パターンを有するものである場合には、その凹凸もしくはパターンのサイズ、配置、形状、あるいは、異物の種類、サイズ、及び付着メカニズム等を考慮して適切な粘度を選定する。例えば、微細パターンにおいては、粘度が高すぎると、表面張力が大きくなるため、パターンの凹部に液体が染み込まないことが考えられる。その場合は、液体がパターンの凹部に行き渡るように、液体を水等前記液体よりも低い粘度の液体によって希釈して粘性を調整してもよい。
また、液体は、前記物体のゼータポテンシャルを制御するような所定のpHを有することが好ましい。
これは、物体表面に付着した異物は、通常帯電して物体表面に付着している。その際、物体表面とその上に付着している異物とのゼータポテンシャルが異符号(+と−)の場合、物体表面と異物との間に引力が働くが、物体表面と異物とのゼータポテンシャルが同符号(+同士又は−同士)の場合、互いに反発し合うため、異物は物体表面から容易に除去される。このため、異物が基板表面から除去された後、液体のpHを制御して物体表面と異物とのゼータポテンシャルが同符号になるようにしておけば、異物の再付着を防止できる。また、フォトマスク等、ガラス面を有する物体の場合は、ガラスのゼータポテンシャルがpH6以上で負に制御しやすいことから、液体のpHを6以上にすれば、物体表面から脱離した異物がフォトマスク表面に再付着することを防止できる。尚、ガラス面を有する物体の場合のpHは、より好ましくは9以上である。
また、洗浄液に関しては、新たな異物が付着することを防止するために、付着してはいけない異物より大きな粒子を含まないことが必要であり、例えば、フォトマスクの洗浄の場合、0.1μmフィルトレーションしたものを使用する。
液体の種類としては、粘度及びpHが所定の値を有していればよく、特に制限はないが、人体に対する安全性、環境非汚染性、難引火性などを考慮すると、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの高分子量グリコール類;グリセリンなどの多価アルコールのエチレンオキシド付加物やプロピレン付加物、非イオン性界面活性剤;などの水溶性化合物を含む水性溶液を好ましく挙げることができる。
ここで、非イオン系(ノニオン系)界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(R−O(CHCHO)nH)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。さらには、陰イオン系(アニオン系)、両性イオン系、及び陽イオン系(カチオン系)などの界面活性剤を用いてもよい。前記水溶性化合物は、1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、ゼータポンシャルを制御するために、上記界面活性剤にアルカリビルダー(助剤)として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなどが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。尚、アルカリビルダーは、洗浄対象物への溶解性を考慮して選定することが好ましい。例えば、MoSi系材料からなるパターンを有するハーフトーン型位相シフトマスクを洗浄する場合は、MoSi系材料がアルカリ性溶液に対する耐性が低いため、パターンに対するダメージが少ないと考えられる水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムを用いることが好ましい。
本発明の洗浄装置は、物体の洗浄するための洗浄装置において、
物体の少なくとも被洗浄表面に粘度が50mPa・s以上の液体を接触させる手段と、
前記表面に該液体を接触した状態で所望の力を作用させる手段とを有することを特徴とする。
ここで、物体の少なくとも被洗浄表面に粘度が50mPa・s以上の液体を接触させる手段としては、物体表面にノズルにより液体を供給する手段や前記液体が入った液層に物体を浸漬する手段等が挙げられる。
また、所望の力とは、液体自身により生じる力及び他の部材により外的に付加された力を含む。
液体自身により生じる力としては、液体の移動に伴い発生する粘性抵抗がある。従って、この場合、所望の力を作用させる手段としては、物体表面上で液体を移動させる手段、即ち、物体の回転機構(遠心力により液体を移動)、物体の傾斜機構(液体の重力により液体を移動)、ノズルやシャワー等で液体を連続的に供給する機構、液層内での物体の揺動等の移動機構や液層内での液体の循環機構、エアーや液体を用いたブロー機構等が挙げられる。
さらに、高粘性液体よりも低粘性の液体により速い流速高粘性液体が、低粘性液体と混ざり合う前に液体の圧力等により高粘性液体が移動する程度に速い流速)で、低粘性液体と高粘性液体に作用させるとことで、高粘性液体が物体表面を引き摺るように移動させることができることを確認しており、液体を移動させる手段として低粘性液体を速い流速で作用させる機構を用いてもよい。さらには、上記した方法の一又は二以上の機構を共に備えるものであってもよい。
さらに、本発明においては、物体と、物体と異なる部材との間に液体を介在させ、両者の相対的移動させる手段を有する。この手段における物体と異なる部材とは、例えば、物体と対向して非接触状態で配置されたスポンジ、樹脂板、金属板等、が挙げられる。中でも、スポンジ等の柔軟性を有する部材を用いることが、物体と、物体と異なる部材とが何かしらの原因により接触してしまった場合でも、その衝撃を吸収し、物体へのダメージの危険性を低減することができるため、好ましい。尚、この部材は、物体と対向する平面領域を有することが、せん断応力を効果的に用いることができるという観点から好ましい。この場合、平面領域の表面積を可変とすることによって、せん断応力の調整が可能となる。さらに、平面領域において、凹凸形状を有すると、液体の移動を効率良く行うことができる。また、液体の移動速度と方向性を任意に変更可能とすることによって、物体の表面上の面内箇所に応じて、又は物体の種類に応じて、適宜せん断応力の調整が可能となる。また、物体と、物体と異なる部材との距離を調整することによってせん断応力を調整できるため、本発明の装置においては、物体と、物体と異なる部材との間隔を制御する機構を有することが好ましい。尚、本発明において非接触とは、間隔が0より大きいことを指すが、物体と、物体と異なる部材とを相対的に移動させる際に両者が接触する恐れを避けることから、その間隔は0.1mm以上とすることが望ましい。さらにまた、液体の粘度を任意に変更可能な手段を有することによって、物体の表面上の面内箇所に応じて、又は物体の種類に応じて、適宜せん断応力の調整が可能となる。液体の粘度を任意に変更するための手段としては、高粘性の液体に低粘性の液体を混合させて供給する機構や、供給済みの高粘性液体の全体又は局所的に低粘性の液体を供給する機構等が挙げられる。前記低粘性の液体を供給させる機構は、上記した、高粘性液体を移動させるために低粘性を供給する機構と、流速を可変とする機構を備えることで共用してもよい。
また、所望の力として上記外的に付与されて力を作用させる手段としては、超音波、スクラブ洗浄において物体に接触して用いられるスポンジ、ブラシ等、高圧洗浄において高圧力液体を供給する手段等が挙げられる。尚、上記の液体を接触させる手段や物体表面上で液体を移動させる手段と組み合わせて用いてもよい。
尚、本発明における物体としては、あらゆる物体が適用可能であるが、特に微小な付着異物が問題となるような電子デバイス基板、光学デバイス基板等の物体に対して適用可能であり、特に洗浄工程における物体へのダメージが問題となるような、破損しやすい物体の洗浄及び異物除去に対して特に有効である。具体的には、例えば薄膜よりなる微細パターンが形成されたフォトマスク等のリソグラフィー用マスクが挙げられ、特に、基板を掘り込むことにより、遮光パターンにアンダーカットが形成された、所謂レベンソン型位相シフトマスクのような、アンダーカット形状を有するパターンのような、破損し易いパターンを有するものに対し、有効に適用することができる。
第1図は、本発明の実施例1にかかる異物除去方法の説明図である。
第2図は、本発明の実施例2にかかる異物除去方法の説明図である。
第3図は、本発明の実施例3にかかる異物除去方法の説明図である。
第4図は、本発明の実施例4にかかる異物除去方法の説明図である。
第5図は、本発明の実施例5にかかる異物除去方法の説明図である。
第6図は、本発明の実施例6にかかる異物除去方法の説明図である。
第7図は、本発明の実施例7にかかる異物除去方法の説明図である。
第8図は、本発明の実施例8にかかる異物除去方法の説明図である。
第9図は、本発明の実施例9にかかる異物除去方法の説明図である。
第10図は、本発明の実施例10にかかる異物除去方法の説明図である。
1 ディップ槽
2 高粘度を有する液体
3 フォトマスク
以下、実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、以下の実施例では、本発明の一態様である異物除去方法を例に掲げて説明するが、これらの実施例は、本発明にかかる洗浄方法の実施例でもある。また、これらの説明中に記載されている装置の例は、本発明にかかる異物除去装置及び洗浄装置の実施例でもある。
第1図は本発明の実施例1にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第1図を参照にしながら実施例1にかかる異物除去方法を説明する。実施例1の異物除去方法は、洗浄対象のフォトマスク3を、減圧吸着装置等によって固定して回転する物体保持手段(図示省略)に設置後(第1図−A)、高粘度を有する液体2を液体供給手段により洗浄対象のフォトマスク3の上面に滴下ノズル(図示せず)を用いて供給する(第1図−B)。
次に、高粘度を有する液体2を供給しながらフォトマスク3を回転させる。このように、フォトマスク3を回転させることで高粘度を有する液体2は遠心力により移動する(第1図−C)。この時の回転数は、効率良く液体をフォトマスクに対して相対移動させることが可能な回転数に設定した(約200rpm)。高粘度を有する液体2は、移動しながらフォトマスク3に付着する異物4を高粘度を有する液体2中に含有させて異物4を脱離させる。さらに、含有された異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制され、かつフォトマスク3から除去される(第1図−D)。
ここで、フォトマスク3を回転させた状態で高粘度を有する液体2を供給しても良い。また、回転数を制御することで、フォトマスク3の上面に高粘度を有する液体2を供給し、フォトマスク3の周辺部から下面へ高粘度を有する液体2を回り込ませることで裏面の洗浄を行うことが可能である。なお、高粘度を有する液体2が付着したフォトマスクは、乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し(第1図−E)、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第1図−F)。
上記高粘度を有する液体2としては、非イオン系(ノニオン系)界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル(R−O(CHCHO)nH)に、精製水若しくは純水を250mPa・s(20℃(使用時とほぼ同等の温度)における粘度)になるように添加し、さらに、アルカリビルダー(助剤)である水酸化カリウム(KOH)をpHが10になるように添加して、粘度が250mPa・s(20℃)、pHが10の液体に調節したものを用いた。
実施例1の異物除去方法によれば、フォトマスク3を回転処理が可能な装置に設置後、高粘度を有する液体2を洗浄対象のフォトマスク3の面に供給し、次に、フォトマスク3を回転させることで高粘度を有する液体2を移動させるようにした。このため、高粘度を有する液体2は、移動しながらフォトマスク3に付着する異物4を液体2中に含有させて異物4を脱離させる。さらに、液体2に含有した異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスクへ3の再付着が抑制され、かつフォトマスク3から除去される。
この実施例によれば、従来の洗浄(SPM洗浄、APM洗浄)では除去不可能であった異物が除去可能となった。さらに、従来のスクラブ洗浄等の物理洗浄で発生するダメージを発生させずに、異物を除去することが可能となった。
第2図は本発明の実施例2にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第2図を参照にしながら実施例2にかかる異物除去方法を説明する。実施例2の異物除去方法は、洗浄対象のフォトマスク3を、減圧吸着装置等によって固定して回転する物体保持手段(図示を省略)に設置後(第2図−A)、実施例1で用いたのと同じ高粘度を有する液体2を図示しない滴下ノズル等の液体供給手段を通じてフォトマスク3の洗浄面に供給する(第2図−B)。なお、この場合、図示しない超音波発生装置によって物体に超音波振動を与えてもよい。次に、フォトマスク3を回転させながら純水リンスなど高粘度を有する液体よりも低粘度の液体を洗浄対象のフォトマスク面に高粘度を有する液体が、低粘度を有する液体と混ざり合う前に高粘度を有する液体が移動するように大流量で吐出し、高粘度を有する液体2を移動させる(第2図−C)。
高粘度を有する液体2は、移動することでフォトマスク3に付着する異物4を高粘度を有する液体2中に含有させたまま移動させる。さらに、液体2に含有された異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制される同時にフォトマスク3から除去される(第2図−D)。ここで、高粘度を有する液体2を回転のみで移動させる方法、あるいは、フォトマスク3を回転させた状態で高粘度を有する液体2を滴下して移動させる方法でも良く、さらに、純水リンスなどの低粘度液体に圧力、または超音波などを付加することも可能である。
また、回転数を制御することでフォトマスク3の上面に高粘度を有する液体2を吐出し、フォトマスク3の周辺部から下面へ高粘度を有する液体2を回り込ませる方法を用いてもよい。高粘度を有する液体2が付着したフォトマスクは、乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し(第2図−E)、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第2図−F)。
実施例2の異物除去方法によれば、洗浄するフォトマスク3を回転処理が可能な装置に設置後、高粘度を有する液体2を洗浄対象のフォトマスク面に供給し、次に、フォトマスク3を回転させながら純水リンスなど高粘度を有する液体よりも低粘度を有する液体を洗浄するフォトマスク面に高粘度を有する液体が、低粘度を有する液体と混ざり合う前に高粘度を有する液体が移動するように大流量で吐出して、高粘度を有する液体2を移動させる。高粘度を有する液体2は、移動することでフォトマスク3に付着する異物4を高粘度を有する液体2中に含有させたまま移動させる。さらに、高粘度を有する液体2に含有された異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスクへ3の再付着が抑制されると同時にフォトマスク3から除去される。
この実施例によれば、従来の洗浄(SPM洗浄、APM洗浄)では除去不可能であった異物が除去可能となった。さらに、従来のスクラブ洗浄等の物理洗浄で発生するダメージを発生させずに、異物を除去することが可能となった。
尚、この実施例においては、低粘度を有する液体を用いることで、多様な異物に対応可能である。すなわち、低粘度を有する液体を用いることにより、除去する異物の種類、サイズ、及び付着メカニズムが複数の場合にも、それに応じて高粘度を有する液体と組み合わせて選定して、効率的に異物を除去することができる。また、低粘度を有する液体にpHコントロール剤としての役割を担わせることにより、効率的に異物の除去・再付着防止が可能となり、さらには、pHをコントロールした状態で異物を含有する高粘度液体を除去可能となる。尚、本実施例においては、低粘度を有する液体を、高粘度を有する液体が、低粘度を有する液体と混ざり合う前に高粘度を有する液体が移動するように大流量で吐出して、高粘度を有する液体2を移動させたが、これに限らず、低粘度を有する液体を用いて高粘度を有する液体を希釈することで粘度を調節し、他の手段等を用いて高粘度を有する液体を移動させてもよい。
また、本実施例においては、超音波発生装置によって物体に超音波振動を与える場合、異物に対する除去力が向上し、異物が除去しやすくなる。さらに、高粘度を有する液体は、超音波振動に対する緩衝材をして作用するため、従来の低粘度の液体を介した超音波振動に比べ、フォトマスクに対するダメージを低減することができる。
第3図は本発明の実施例3にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第3図を参照にしながら実施例3にかかる異物除去方法を説明する。実施例3の異物除去方法は、洗浄対象のフォトマスク3を回転処理が可能な物体保持手段(図示を省略)に設置後(第3図−A)、実施例1、実施例2で用いたのと同じ高粘度を有する液体2を液体供給手段により洗浄するフォトマスク面に滴下ノズル(図示せず)にて供給する(第3図−B)。
次に、フォトマスク3とスポンジ5間に隙間(例:約1mm)を設け、かつ、スポンジ5(例えば、PVAからなる直径5cmの円形スポンジ)を、上記隙間を保つことによって非接触状態を保ちながらフォトマスク3上をスポンジを保持するアーム(図示せず)により移動(例:100mm/sec)させて、フォトマスク表面全面を走査する(第3図−C)。尚、このとき、スポンジ自身も回転させる。高粘度を有する液体2は、移動することでフォトマスク3に付着する異物4を、高粘度を有する液体2中に含有させたまま移動させる(第3図−D)。尚、フォトマスク3とスポンジの隙間は、高粘度の液体に浸したスポンジがフォトマスクに接触する位置からの高さによって管理される。
さらに、高粘度を有する液体2に含有された異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制される同時にフォトマスク3から除去される。また、フォトマスク3とスポンジ5とが非接触なため、スポンジ5等に付着している異物5がフォトマスク3に再付着することも抑制できる。高粘度を有する液体2が付着したフォトマスク3は、乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第3図−E)。
この実施例によれば、フォトマスク3を回転させることによる高粘度を有する液体の移動及び、スポンジのようなフォトマスク(物体)と異なる部材をフォトマスクに対して非接触状態で走査させることによって、フォトマスク3に付着する異物に対して比較的強い力を作用させることができる。
その結果、この実施例によれば、例えば実施例1において、除去することが困難であった、フォトマスクへの付着力の強い異物も除去可能となった。さらに、従来のスクラブ洗浄等の物理洗浄で発生するダメージを発生させずに、異物を除去することが可能となった。
なお、上記実施例において、フォトマスクとスポンジの自転は、それぞれ正転、逆転したり、回転数を制御する等し、さらに、スポンジの走査方向や走査速度を制御することで、フォトマスク上のあらゆる箇所において、洗浄力を調節することができる。さらに、スポンジに凸凹領域を有する手段を用いることで高粘度を有する液体2を効率良く移動させることができる。さらに、フォトマスクとスポンジの高さ、スポンジの表面積を制御することで洗浄力を制御でき、さらに、実施例2で用いたような、低粘度の液体の使用を適宜組み合わせることによって、洗浄力の制御が可能である。
第4図は本発明の実施例4にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第4図を参照にしながら実施例4にかかる異物除去方法を説明する。実施例4の異物除去方法は、洗浄対象のフォトマスク3を回転処理が可能な物体保持手段(図示を省略)に設置後(第4図−A)、実施例1〜3で用いたのと同じ高粘度を有する液体2を液体供給手段により洗浄対象のフォトマスク3面に滴下ノズル(図示せず)にて供給する(第4図−B)。次に、スポンジ5等をフォトマスクに接触させて走査する(所謂スクラブ洗浄)(第4図−C)。
高粘度を有する液体2は、フォトマスクの回転や、スポンジ5(例えば、PVAからなる直径5cmの円形スポンジ)等により移動することで、フォトマスク3に付着した異物4を、高粘度を有する液体2中に含有させたまま移動する。さらに、液体2に含有された異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制されると同時にフォトマスク3から除去される。なお、高粘度を有する液体2が付着したフォトマスク3は、乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し(第4図−D)、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第4図−E)。
上記実施例においては、スポンジ5とフォトマスク3とは接触することになるが、高粘度を有する液体2を介しており、この高粘度を有する液体2が緩衝材及び潤滑剤のような役割をになうので、接触による破損のおそれを効果的に防ぐことができる。
第5図は本発明の実施例5にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第5図を参照しながら実施例5にかかる異物除去方法を説明する。実施例5の異物除去方法は、ディップ槽1に実施例1〜4で用いたのと同じ高粘度を有する液体2を入れる(第5図−A)。次に、洗浄対象たるフォトマスク3を液体2に浸漬する(第5図−B)。
次に、フォトマスク3を引き上げることで、高粘度を有する液体2を引き上げ方向と逆方向に自重で移動させることで、含有した異物4をフォトマスクから脱離させる(第5図−C)。脱離させた異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によリフォトマスク3への再付着が抑制される同時に高粘度を有する液体中に遊動しながらフォトマスクから除去する(第5図−C)。
なお、ここで、フォトマスクを引き上げるのでなく、高粘度を有する液体2中でフォトマスクを揺動することでも同じ効果を得ることができる。次に、フォトマスクは、純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し(第5図−D)、フォトマスクが乾燥する前に従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第5図−E)。
上記実施例5にかかる異物除去方法によれば、高粘度を有する液体中にフォトマスク3を浸漬し、引き上げるかまたは揺動させることでフォトマスクに付着した異物4を脱離させ、かつ高粘度を有する液体2中に遊動させ、さらにゼータポテンシャル制御を行うことでフォトマスクへの再付着を抑制することが可能となる。
これにより、従来の洗浄(SPM洗浄、APM洗浄)では除去不可能であった異物が、本実施例の洗浄により除去可能となった。さらに、従来のスクラブ洗浄等の物理洗浄で発生するダメージを発生させずに、異物を除去することが可能となった。
第6図は本発明の実施例6にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第6図を参照しながら実施例6にかかる異物除去方法を説明する。実施例6の異物除去方法は、ディップ槽1に実施例1〜5で用いたのと同じ高粘度を有する液体2を入れる(第6図−A)。次に、洗浄するフォトマスク3を高粘度を有する液体2に浸漬し、除去する異物を高粘度を有する液体2中に含有させる。次に、ディップ槽1の高粘度を有する液体2を循環させるなどすることにより、上下方向の流れ(流速)を付加する(第6図−B)。
高粘度を有する液体2は、含有した異物4をフォトマスク3から流速の方向に向けて脱離させる。脱離した異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制されると同時に高粘度を有する液体2中に遊動しながらフォトマスク3から除去される(第6図−C)。
ここで、ディップ槽1の高粘度を有する液体2を循環させるなどして、ディップ槽1の下部から上部方向への液体の流れをつくったが、例えば攪拌など、方向に関係なく高粘度を有する液体に流速を付加することでも同じ効果を得ることができる。なお、フォトマスク3は、フォトマスクが乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し(第6図−D)、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第6図−E)。
この実施例は、液体2に流れを付加して、液体2をフォトマスク3に対して相対的に移動させる度合いを大きくできるようにしたので、より効果的な洗浄が可能になる。
第7図は本発明の実施例7にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第7図を参照にしながら実施例7にかかる異物除去方法を説明する。
実施例7の異物除去方法は、フォトマスク3を傾斜させた状態にした後(第7図−A)、傾斜したフォトマスク3の上部から実施例1〜6で用いたのと同じ高粘度を有する液体2を滴下し(第7図−B)、洗浄対象のフォトマスク3の面上を高粘度液体2を移動させる(第7図−C)。
高粘度を有する液体2は、移動しながらフォトマスク3に付着する異物4を高粘度を有する液体2中に含有することで異物4を脱離させる(第7図−D)。さらに、液体2中に含有された異物4は、液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制され、かつ傾斜下部へ移動することでフォトマスク3から除去される。
尚、本実施例においては、フォトマスク3の傾斜角度を変更することで、高粘度を有する液体の移動速度を制御することができる。また、上記実施例においては、重力のみで高粘度を有する液体を移動させたが、例えば、純水等低粘度を有する液体を、高粘度を有する液体が低粘度を有する液体と混ざり合う前に高粘度を有する液体が移動するような流速で供給する(第7図−G)ことによって、高粘度を有する液体を移動させる(第7図−H)こともできる。
なお、高粘度を有する液体2が付着したフォトマスク3は、フォトマスクが乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去(第7図−E)し、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第7図−F)。
上記実施例7の異物除去方法によれば、フォトマスク3を傾斜させた状態にした後、傾斜したフォトマスク3の上部から高粘度を有する液体2を滴下し、洗浄対象のフォトマスク面上を高粘度液体2を移動させる。高粘度液体2は、移動しながらフォトマスク3に付着する異物4を高粘度液体2中に含有し、異物4を脱離させ、さらにゼータポテンシャル制御を行うことでフォトマスク3への再付着を抑制することが可能となる。
この実施例によれば、異物および高粘度液体の移動を、重力を利用して行うため、簡単な装置で実施可能となり、基板の大型化にも容易に対応可能となる。
第8図は本発明の実施例8にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第8図を参照にしながら実施例8にかかる異物除去方法を説明する。実施例8の異物除去方法は、洗浄対象のフォトマスク3の面を上側に向けた状態にした後(第8図−A)、実施例1〜7で用いたのと同じ高粘度を有する液体2を滴下ノズル(図示せず)を用いて供給する(第8図−B)。
次に、純水リンスなど高粘度を有する液体よりも低粘度の液体を洗浄対象のフォトマスク3の面上に高粘度を有する液体が、低粘度を有する液体と混ざり合う前に高粘度を有する液体が移動するように大流量で吐出し(第8図−C)、高粘度を有する液体2を移動させる。高粘度を有する液体2は、移動しながらフォトマスク3に付着する異物4を高粘度を有する液体2中に含有させることで異物4を脱離させる。さらに、液体2に含有された異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制され、かつフォトマスク3から除去される。
ここで、純水などの低粘度の液体の圧力(流速)を調整して液体を移動させる力を調整することができる。さらに低粘度の液体に超音波なども付加することも可能である。低粘性の液体に超音波を付加した場合であっても、高粘度を有する液体を介するので、従来の超音波洗浄よりもフォトマスクに対するダメージは低減される。なお、高粘度を有する液体2が付着したフォトマスク3は、フォトマスク3が乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し(第8図−D)、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第8図−E)。
実施例8の異物除去方法によれば、洗浄対象のフォトマスク3の面を上側に向く状態にした後、高粘度を有する液体2を供給し、次に、純水など高粘度を有する液体よりも低粘度の液体を洗浄するフォトマスク面に吐出し、高粘度を有する液体2を移動させる。このため、高粘度を有する液体2は、移動しながらフォトマスク3に付着する異物4を高粘度を有する液体2中に含有させて異物4を脱離させ、さらにゼータポテンシャル制御を行うことでフォトマスク3への再付着を抑制している。
この実施例によれば、低粘度を有する液体を用いることで、実施例2と同様に多様な異物に対応可能となる。
第9図は本発明の実施例9にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第9図を参照にしながら実施例9にかかる異物除去方法を説明する。実施例9の異物除去方法は、洗浄対象のフォトマスク3の面を下側に向く状態にした後(第9図−A)、実施例1〜8で用いたのと同じ高粘度を有する液体2を吐出する(第9図−B)。次に、純水など高粘度を有する液体2よりも低粘度を有する液体をフォトマスク3の洗浄面に高粘度を有する液体が、低粘度を有する液体と混ざり合う前に高粘度を有する液体が移動するように大流量で吐出し、高粘度を有する液体2を移動させる(第9図−C)。高粘度を有する液体2は、移動し、かつフォトマスク3から離れる。これにより、高粘度を有する液体2中に含まれたまま異物が除去される(第9図−D)。
さらに、液体2中に含有された異物4は、液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制される同時にフォトマスク3から引き離される。ここで、純水などの低粘度を有する液体に圧力、または超音波などを付加することも可能である。また、フォトマスク3の上面に高粘度を有する液体2を吐出することも可能であり、かつフォトマスク3の上面に高粘度を有する液体2を吐出し、フォトマスク3の周辺部から下面へ高粘度を有する液体2を回り込ませる方法でもよい。高粘度を有する液体2が付着したフォトマスク3は、フォトマスク3が乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第9図−E)。
実施例9の異物除去方法によれば、洗浄するフォトマスク3の面が下側に向く状態にした後、高粘度を有する液体2を吐出し、純水リンスなどの低粘度液体をフォトマスク3の洗浄面に吐出し、高粘度を有する液体2を移動させるようにしている。これにより、高粘度を有する液体2は、移動し、かつフォトマスク3から離れることで高粘度を有する液体2中に含有されたまま異物4を除去する。さらに、含有した異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりフォトマスク3への再付着が抑制される同時にフォトマスクから除去される。
この実施例によれば、異物および高粘度液体の除去を、重力を利用して行うため、簡単な装置で実施可能となる。
第10図は本発明の実施例10にかかる異物除去方法の説明図である。以下、第10図を参照にしながら実施例10にかかる異物除去方法を説明する。実施例10の異物除去方法は、ガラス基板30にガラス基板をエッチングすることによって形成された凹部31を設けることでその段差によって位相シフト効果を得るマスクに上述の実施例2の方法を適用した例である。第10図において示された位相シフトマスクは、レベンソン型位相シフトマスクと呼ばれ、ラインアンドスペース状の遮光膜パターンの開口部に交互にガラス基板が掘り込まれることによって形成された凹部を有することによって、掘り込まれた部分と掘り込まれない部分とで発生する露光光の位相差を利用し、転写パターンのコントラストを向上させるものである。本実施例においては、凹部は、遮光膜パターンの寸法の内側まで掘り込まれたアンダーカット形状を有するものである。この種のフォトマスクにおいては、従来の洗浄方法においては、突出した遮光膜部分が洗浄による破損する危険性が高い。さらに、アンダーカット部分に異物が付着した場合、その異物を除去することが難しい。
ガラス基板30の凹部31に異物4が付着している場合(第10図−A)、ガラス基板30を回転処理が可能な物体保持手段に設置後、高粘度を有する液体2をガラス基板30の表面に滴下ノズル(図示せず)を用いて供給する(第10図−B)。ガラス基板30の凹部31に液体2が入り込むことで、液体2内に異物4が取り込まれる(第10図−C)。
次に、ガラス基板30を回転させながら純水リンスなど液体2よりも低粘度の液体をガラス基板30の表面に高粘度を有する液体が、低粘度を有する液体と混ざり合う前に高粘度を有する液体が移動するように大流量で吐出し、液体2を移動させる(第10図−D)。液体2が移動することでガラス基板30の凹部31に付着する異物4が液体2中に取り込まれたまま移動する。さらに、液体2中に取り込まれた異物4は、高粘度を有する液体2のゼータポテンシャル制御によりガラス基板30にへの再付着が抑制される同時にガラス基板30から除去される(第10図−E)。
高粘度を有する液体2が付着したガラス基板30は、フォトマスク3が乾燥する前に純水などでリンスすることで高粘度を有する液体2を除去し、従来の洗浄方法を用いて洗浄、リンス、及び乾燥などを実施する(第10図−F)。ここで、高粘度を有する液体2を回転のみで移動させる方法、ガラス基板30を回転させた状態で高粘度を有する液体2を滴下して移動させる方法でも良く、さらに、純水リンスなどの低粘度を有する液体に圧力、または超音波など物理洗浄などを付加することも可能である。
また、回転数を制御することでガラス基板30の上面に高粘度を有する液体2を吐出し、ガラス基板30の周辺部から下面へ高粘度を有する液体2を回り込ませる方法を用いてもよい。なお、本実施例は、位相シフトマスクに実施例2を適用した場合について記載したが、実施例1又は実施例3から実施例9を適用しても問題ない。
本実施例においては、突出した遮光膜部分が洗浄による破損することなく、アンダーカット部分に付着した異物を除去することが可能となった。
なお、上述の実施例は、すべて室温で行ったため、用いた高粘度を有する液体の粘度は、250mPa・s程度である。また、上述の実施例では、高粘度を有する液体の粘度を調整するのに、高粘度の液体を低粘度の精製水や純水で希釈することで行ったが、これは、例えば、液体の温度を制御して粘度を変動させることで調整することもできる。この場合、液体の温度制御は、ディップ槽の温度を調整してもよいし、滴下する前の液体の温度を制御してもよいし、基板の温度を制御することで間接的に制御してもよい。すなわち、液体の粘度は、異物を除去するのに用いる際の温度において、適切な粘度となるように設定すればよい。
さらに、高粘度を有する液体の粘度を制御する方法としては、高粘度を有する液体を基板と接触させる前、直前、及び接触と同時に高粘度を有する液体よりも粘度の低い液体と混合させることで、高粘度を有する液体を必要とする粘度に制御してもよい。また、高粘度液体と純水等の低粘度液体との混合方法としては、バッファータンクで混合させたり、高粘度液体と低粘度液体とをそれぞれノズルから噴出させて基板と接触させる前に混合させたり、高粘度液体と低粘度液体とをそれぞれノズルから噴出させて基板面に供給し、基板上で混合させるなどしてもよい。
また、高粘度を有する液体の粘度、pH、異物除去の具体的手法などを、上述の各実施例でその具体例を掲げたように、除去する異物の種類、サイズ、及び付着メカニズムなどに応じて適切に選定することで、効率のよい異物除去が可能となる。
また、上述の実施例では、本発明を、半導体、液晶などの製造工程で使用するフォトマスクの洗浄に適用した例を述べたが、本発明は、半導体用ウェハの洗浄、特に研磨工程であるCMP(Chemical Mechanical Polishing)後洗浄、及び液晶基板などの電子デバイス用基板への適用も可能であることはもちろんである。
本発明は、50mPa・s以上の粘度を有する液体を前記異物に接触させ、異物とともに物体から除去することを特徴とし、これにより、微細なパターン等に付着した微細な異物をパターン等を傷つけることなく除去可能としている。それゆえ、本発明は、半導体、液晶などの製造工程で使用するフォトマスクの洗浄、半導体用ウェハの洗浄、特に研磨工程であるCMP(Chemical Mechanical Polishing)後洗浄、及び液晶基板などの電子デバイス用基板の洗浄等への適用が可能である。

Claims (6)

  1. 半導体素子又は液晶パネル製造用の微細パターンを有するフォトマスクの洗浄方法において、
    前記フォトマスクは、ガラス基板上に遮光膜よりなる微細パターンが形成されたものであり、かつガラス基板が掘りこまれることによって形成された凹部であって、遮光膜パターンの寸法の内側まで掘り込まれたアンダーカット形状を有する凹部を有するリソグラフィー用マスクであり、
    前記フォトマスクのパターン部に粘度が100〜400mPa・sであって0.1μmより大きな粒子を含まない液体を接触させ、該状態で該液体を移動させることにより、前記フォトマスクを洗浄し、
    該液体の移動は、前記凹部のアンダーカット部分に付着する異物が該液体中に取り込まれたまま移動するように、該液体を、該液体より低粘度の液体により移動させるものである
    ことを特徴とする洗浄方法。
  2. 前記液体を移動させる力が、フォトマスクを回転させる事に伴ない発生する力であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 前記フォトマスクに前記液体を供給したのち、前記フォトマスクと、
    前記フォトマスクと異なる部材との間に前記液体を介在させ、
    前記フォトマスクと前記部材と非接触状態で相対的に移動させて前記液体を移動させることを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  4. 前記液体が前記フォトマスクに接触するとき、前記フォトマスクと、前記物体表面に付着した異物のゼータポテンシャルが同符号となることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の洗浄方法。
  5. 前記液体が、前記物体のゼータポテンシャルを制御する所定のpHを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の洗浄方法。
  6. 前記液体のpHが、6以上であることを特徴とする請求項5に記載の洗浄方法。
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