JP3604987B2 - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

塗布装置及び塗布方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体ウエハ、ディスクなどの円形基板、液晶用ガラス基板、フォトマスクなどの角型基板等、各種基板の表面にフォトレジスト等の所定の塗布液を塗布して薄膜を形成するための塗布装置及び塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶用ガラス基板等の各種基板を回転可能なチャック上に載置し、この基板の上方からレジスト液を滴下し、その後この基板をチャックとともに回転させてレジスト液を遠心力によって基板の表面全体に広げ、基板の表面全体に塗布液の均一な膜厚を有する薄膜を形成する塗布装置(スピンコータ)が種々知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の塗布装置では、基板表面に滴下されるレジスト液の量に比較して、レジスト膜の形成の段階で基板表面上に残存するレジスト液の量が極めてわずかである。すなわち、滴下されるレジスト液のうちのほとんどが遠心力によって基板表面から飛散されレジスト膜の形成に寄与しなくなり、レジスト液の多くが無駄に消費される。
【0004】
このような問題を解決するため、例えば基板表面に滴下するレジスト液の量を少なくすると、基板表面全体にレジスト液が行き渡らず均一な薄膜を形成することができないという別の問題が生じてしまう。
【0005】
さらに、基板とともに回転するチャックの回転数を小さくすると、遠心力によって基板表面から飛散されるレジスト液の量を少なくすることができるものの、基板表面に形成されるレジスト膜の膜厚が大きくなったり不均一となってしまい、所望の品質のレジスト厚を形成することができないというさらに別の問題が生じてしまう。
【0006】
そこで、この発明は、レジスト液その他の薄膜形成用として用いられる塗布液の消費量を少なくすることが可能であるとともに、基板表面全体にわたって均一で、しかも所望の膜厚を有する薄膜を形成することが可能な塗布装置及び塗布方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の塗布装置は、基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布装置において、基板を水平に保って回転可能に保持する保持手段と、保持手段に保持された基板の表面上に塗布液を供給する細長ノズルと、この細長ノズルを基板の表面と平行に移動させるローダと、前記細長ノズルを洗浄する洗浄装置と、前記洗浄装置を前記細長ノズルの長手方向に移動可能な移動機構と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の塗布装置は、前記洗浄装置が、細長ノズルの下端を洗浄するローラを備えるものであることを特徴とする。
【0009】
請求項3の塗布装置は、基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布装置において、基板を水平に保って回転可能に保持する保持手段と、保持手段に保持された基板の表面上に塗布液を供給する細長ノズルと、この細長ノズルを基板の表面と平行に移動させるローダと、前記細長ノズルを洗浄する洗浄装置と、を備え、前記洗浄装置は、リンス溶剤が供給される洗浄用ノズルと、リンス溶剤を吸引排水する排水排気管と、を備えることを特徴とする
【0010】
請求項4の塗布装置は、前記洗浄装置が、Nが加圧供給される乾燥用ノズルをさらに有することを特徴とする。
【0011】
請求項5の塗布装置は、前記洗浄装置において、前記リンス溶剤用洗浄用ノズルとN用乾燥用ノズルを兼用したことを特徴とする。
【0013】
請求項の塗布装置は、前記洗浄装置が、前記洗浄用ノズルを前記細長ノズルの長手方向に往復移動可能な移動機構をさらに有することを特徴とする。
【0014】
請求項の塗布方法は、基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布方法において、基板の表面上において、細長ノズルに塗布液を供給しつつ移動させて、所定領域に塗布液を供給する塗布液供給工程と、塗布液が供給された基板を水平面内で回転させることによって、所定領域に供給された塗布液を基板の表面全体に広げる塗布液拡散工程と、前記細長ノズルの長手方向に洗浄用ノズルを移動させつつ洗浄用ノズルから前記細長ノズルにリンス溶剤を噴出して洗浄する洗浄工程と、を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項の塗布方法は、基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布方法において、基板の表面上において、細長ノズルに塗布液を供給しつつ移動させて、所定領域に塗布液を供給する塗布液供給工程と、塗布液が供給された基板を水平面内で回転させることによって、所定領域に供給された塗布液を基板の表面全体に広げる塗布液拡散工程と、前記細長ノズルにリンス溶剤を噴出して洗浄する洗浄工程と、を備え、前記洗浄工程が、噴出したリンス溶剤を吸引排水する工程を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項の塗布方法は、前記細長ノズルをブローして乾燥させる(乾燥)工程をさらに備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項10の塗布方法は、前記乾燥工程が、ブローしつつ吸引排気する工程を含むことを特徴とする。
【0018】
【作用】
請求項1の塗布装置では、細長ノズルをローダで基板と平行に移動させることにより、基板の所定領域に前塗布する。細長ノズルは洗浄装置によって洗浄されて、細長ノズルに付着した塗布液が洗浄される。洗浄装置は移動機構により細長ノズルの長手方向に移動して洗浄する。
【0019】
請求項2の塗布装置では、細長ノズルの下端がローラにより洗浄される。
【0020】
請求項3の塗布装置では、細長ノズルをローダで基板と平行に移動させることにより、基板の所定領域に前塗布する。細長ノズルは、リンス溶剤が加圧供給される洗浄用ノズルにより洗浄される。洗浄時のリンス溶剤は排水排気管から吸引して排水される
【0021】
請求項4の塗布装置では、細長ノズルが洗浄後に乾燥用ノズルからのNにより乾燥される。
【0022】
請求項5の塗布装置では、前記洗浄装置において、前記リンス溶剤用洗浄用ノズルとN用乾燥用ノズルが兼用されている。
【0024】
請求項の塗布装置では、洗浄用ノズルが移動機構により細長ノズルの長手方向に往復移動される。
【0025】
請求項の塗布方法では、基板の表面上において、細長ノズルに塗布液を供給しつつ移動させて所定領域に塗布液が供給され、塗布液が供給された基板を水平面内で回転させることによって、所定領域に供給された塗布液を基板の表面全体に広げられる。細長ノズルには洗浄用ノズルからリンス溶剤が噴出されて洗浄される。洗浄用ノズルは細長ノズルの長手方向に移動して洗浄する。
【0026】
請求項の塗布方法では、基板の表面上において、細長ノズルに塗布液を供給しつつ移動させて所定領域に塗布液が供給され、塗布液が供給された基板を水平面内で回転させることによって、所定領域に供給された塗布液を基板の表面全体に広げられる。細長ノズルには洗浄用ノズルからリンス溶剤が噴出されて洗浄される。洗浄工程において、噴出したリンス溶剤が吸引排水される。
【0027】
請求項の塗布方法では、細長ノズルはブローして乾燥される。
【0028】
請求項10の塗布方法では、乾燥工程において、ブローしつつ吸引排気がされる。
【0029】
【実施例】
図1(a)及び図1(b)に示すように、第1実施例の塗布装置は、液晶用ガラス基板2の短手方向に延びる端辺2aに平行に移動するレジスト供給用のノズル4と、この端辺2aに平行に延びるレジスト拡張用のハケであるプレート6と、このプレート6を端辺2aに直角な端辺2bに平行に移動させるプレート用ローダ8と、液晶用ガラス基板2を保持し、レジストの供給・拡張後に液晶用ガラス基板2とともに回転するチャック9とを備える。
【0030】
本実施例においては、保持される液晶用ガラス基板2が角型であるのでチャックの上面もその形状に対応した角型をなしており、基板2全体をできるだけ水平に保持するように構成されている。なお、円形の半導体ウエハを保持する場合には円形のチャックを用いれば良い。さらに、基板全体をできるかぎり水平に保持するためには、その端縁近傍までチャックによって保持するのが好ましいことは言うまでもない。
【0031】
ノズル4は、液晶用ガラス基板2の1つの端辺2aの両端を除いた区間内でこの端辺2aに平行に往復動可能となっている。ノズル4を一方向に移動させつつレジスト液10を吐出させることにより、端辺2aに近接しこの端辺2aに沿って長細く延びる領域にレジスト液10を滴下する。
【0032】
プレート6は、その下端が端辺2aに平行になるように液晶用ガラス基板2と等間隔tを保って、端辺2bの長手方向に往復動可能となっている。プレート6を液晶用ガラス基板2の表面に近接させて端辺2bの長手方向に移動させることにより、レジスト液10の基板2への全面塗布に先立って、液晶用ガラス基板2の表面の一定領域、つまり液晶用ガラス基板2上の周辺から所定距離以上を保った表面領域(以下、「前塗布領域」という)にレジスト液10を拡張する。なお、この処理を、後述するようにしてレジスト液10を基板表面全体に広げる処理と区別するため、この明細書では「前塗布」と称する。
【0033】
プレート用ローダ8は、プレート6を液晶用ガラス基板2の端辺2bの長手方向に往復動させる。図示していないが、このプレート用ローダ8は上下方向にも往復動可能で、プレート6の下端と液晶用ガラス基板2との間隔tを適宜調節可能になっている。
【0034】
チャック9は、プレート用ローダ8が液晶用ガラス基板2の近傍から待避した後、レジスト液10を前塗布してある液晶用ガラス基板2とともに回転し、レジスト液10を液晶用ガラス基板2の全面に広げる。
【0035】
以下、図2に基づいて、第1実施例の塗布装置の動作について説明する。
【0036】
図2(a)に示すように、ノズル4を図面の前後方向(紙面に対して垂直な方向)に走査しつつノズル4からレジスト液10を吐出させる。これにより、液晶用ガラス基板2の端辺2aに近接しこれに沿って長細く延びる領域にレジスト液10が滴下される。
【0037】
図2(b)に示すように、プレート6を液晶用ガラス基板2に近接させて、液晶用ガラス基板2上に滴下されたレジスト液10を図面左方向に掻き出し、液晶用ガラス基板2上の前塗布領域にレジスト液10を前塗布する。この際のプレート6のスキャンスピードは、プレート6の下端と液晶用ガラス基板2との間隔tに応じて適宜変更する必要がある。この間隔tは、レジスト液10を可能な限り薄く塗る必要から可能な限り小さくする必要があるが、機構上ある程度以上小さくすることが困難である。したがって、間隔tが大きくなるほどプレート6のスキャンスピードを早くし、プレート6の進行方向の前方に十分大きなレジスト溜まり10aを作りつつレジスト液10を広げることで、間隔tより十分薄くレジスト液10を広げることができる。なお、レジスト液10の消費量を抑えるためには、例えばレジスト液10の厚みを約0.1mm以下にする必要があるが、この場合には、プレート6の下端と液晶用ガラス基板2との間隔tを0.2〜0.5mm程度に調整すればよい。
【0038】
図2(c)に示すように、液晶用ガラス基板2の図面左側端までプレート6を移動させ終わった後は、プレート6を固定したままでレジスト液10をしばらく放置し、レジスト液10の表面がその自重等によって平坦になるのを待つ(以下、「レベリング処理」という)。このレベリング処理により、プレート6の下端に形成されたレジスト溜まり10aがならされ、次の反対方向への再スキャン工程の準備ができる。
【0039】
図2(d)に示すように、プレート6を図面右側に逆スキャンして液晶用ガラス基板2上のレジスト液10をさらに平坦化する。なお、この処理及び図2(c)のレベリング処理は必ずしも必要ではない。
【0040】
図2(e)は、図2(c)のレベリング処理の変形例を示した図である。レジスト溜まり10aを越えるようにプレート6を移動させれば、迅速なレベリング処理が可能になり、図2(d)の逆スキャンの処理も効果的なものとなる。
【0041】
図3(a)は、レジスト液10の前塗布が施された液晶用ガラス基板2を模式的に表した平面図である。前塗布領域に塗布されたレジスト液10の周縁10bは、液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bから等間隔aに保たれている。図示のような前塗布により、レジスト液10の周縁10bが液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bからほぼ等距離に位置することとなる。このような前塗布の工程と後に説明する液晶用ガラス基板2の回転の工程とによって、レジスト液10を液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bまでほぼ一様に広げることができる。なお、レジスト液10の消費量を抑えるためにレジスト液10の滴下量を制限した場合、間隔aが増大するほどレジスト液10が均一に広がり難くなり、間隔aが減少するほどレジスト液10を薄く塗る必要が生じるので、この間隔aは、レジスト液10の塗布後の膜厚の精度等各種の規格に合わせて適宜設定する。
【0042】
液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bからレジスト液10の周縁10bまでの間隔aは、液晶用ガラス基板2の大きさ、縦横の比率等に応じて適宜変更する。例えば、320mm×400mmから750mm×1000mmの液晶用ガラス基板2に前塗布の処理を施す場合、以下に説明する第1条件では、aを0<a≦60mmの範囲とする。図4を参照して説明すると、この第1条件では、加速スピン工程で加速度を11.7回転/秒2程度以上とし、加速時間を2.9秒程度以下とする。また、本スピン工程で回転数を2000回転/分とし、回転時間を4.0秒程度とする。また、減速スピン工程で減速度を11.7回転/秒2程度以上とし、減速時間を2.9秒程度以下とする。
【0043】
一方、上記と別の第2条件では、加速スピン工程で加速度を8.3回転/秒2程度とし、加速時間を4.0秒程度とする。また、本スピン工程で回転数を2000回転/分とし、回転時間を4.0秒程度とする。また、減速スピン工程で減速度を8.3回転/秒2程度とし、減速時間を4.0秒程度とする。
【0044】
以上のような前塗布を終了した状態で、液晶用ガラス基板2をチャック9とともに高速で回転させ、レジスト液10を液晶用ガラス基板2の全面に広げる。この状態で、液晶用ガラス基板2上のレジスト液10を硬化させて、液晶用ガラス基板2上にレジスト膜を形成する。
【0045】
図3(b)は、図3(a)と異なる前塗布が施された液晶用ガラス基板2を模式的に表した平面図である。この場合、前塗布領域に塗布されたレジスト液10の周縁10bと、液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bとは、相似形となっている。図示のような前塗布により、レジスト液10の周縁10bが液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bからほぼ等距離に位置することとなる。
【0046】
また、液晶用ガラス基板2の回転中心2cからの距離が短くなるほどレジスト液に働く遠心力は増大するので、図示のように上下の未塗布領域の幅より左右の未塗布領域の幅が広い方が、レジスト液10の消費量を結果的に減少させることができる。
【0047】
以上説明のように、第1実施例の塗布装置によれば、液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bから回転中心2cに向けてほぼ等距離の位置を周縁10bとする前塗布領域にレジスト液10をほぼ均一な厚さに供給している。したがって、液晶用ガラス基板2を回転させることにより、液晶用ガラス基板2上に前塗布されたレジスト液10を端辺2a、2bまで均一に広げ、周縁10bを液晶用ガラス基板2の外周にほとんど同時に到達させることができる。したがって、周縁10bが液晶用ガラス基板2の外周に到達した後迅速に液晶用ガラス基板2の回転を停止させることで、レジスト液10が液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bから飛散する量を減少させてレジスト液の無駄を抑えることができ、液晶用ガラス基板2の表面全体にわたって均一な膜厚を有するレジスト膜を形成することができる。具体的に説明すると、320mm×400mmから750mm×1000mmの範囲の液晶用ガラス基板2に使用するレジスト液10は、従来方法で20cc程度であるが、実施例では10cc程度に減少させることができる。
【0048】
図5に示すように、第2実施例の塗布装置は、レジストの供給及び拡張のための細長ノズル46を備える。この細長ノズル46を液晶用ガラス基板2の端辺2bに平行に移動させるローダと、液晶用ガラス基板2を保持しこれとともに回転するチャックとについては、第1実施例と同様の構成を有しているため、ここでは説明を省略する。
【0049】
細長ノズル46は、レジスト液10を溜めるキャビティ46aと、細長ノズル46の長手方向に沿って形成されるとともにキャビティ46aに連通するスリット46bとを備える。レジスト供給パイプ46cからレジスト液10を加圧供給すると、キャビティ46aに溜まったレジスト液10がスリット46bの間から吐出される。また、細長ノズル46は、その下端が液晶用ガラス基板2の端辺2aに平行になるように液晶用ガラス基板2と等間隔を保って、その端辺2bに沿った方向に往復動可能となっている。
【0050】
以下、第2実施例の塗布装置の動作について説明する。まず、液晶用ガラス基板2をチャック上にセットし、この液晶用ガラス基板2の端辺2aに細長ノズル46を近接させる。次に、この細長ノズル46にレジスト液10を供給しつつ、液晶用ガラス基板2上でその端辺2bに平行な方向に移動させる。これにより、レジスト液10を液晶用ガラス基板2上の前塗布領域に前塗布する(図6参照)。この際の前塗布領域は、図3(a)及び図3(b)と同様のものとなる。次に、細長ノズル46を待避させて、液晶用ガラス基板2をチャック9とともに高速で回転させ、レジスト液10を液晶用ガラス基板2の全面に広げる。その後、液晶用ガラス基板2上のレジスト液10を硬化させて、液晶用ガラス基板2上にレジスト膜を形成する。
【0051】
この場合、細長ノズル46のスキャンスピードは、図1のプレート6に比較して遅くする必要がある。その理由は、細長ノズル46の下端にレジスト液10のメニスカスが形成された状態を保持しつつ細長ノズル46を移動させることにより、レジスト液10の供給切れ、すなわちレジスト液10の供給されない部分が生じないようにするためである。例えば、360mm×465mmの液晶用ガラス基板2の場合、細長ノズル46と液晶用ガラス基板2との間隔を0.2mm〜0.5mm程度に保ち、レジスト液10の供給量を1cc/秒程度とし、スキャンスピードを42mm/秒程度とすることで、0.1mm程度の厚みを有するレジスト液10の均一な層を液晶用ガラス基板2上に前塗布することができる。
【0052】
図6のような細長ノズル46を用いた場合、液晶用ガラス基板2上の前塗布領域の形状の任意性が増す。細長ノズル46自体からレジスト液が供給されているので、細長ノズル46の移動に回転等の要素を付加することによって、液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bからほぼ等距離の位置を周縁10bとし、必要に応じて、液晶用ガラス基板2の回転中心2cから端辺2a、2bまでの距離が長くなる部分で、遠心力を考慮して端辺2a、2bと周縁10bとの間隔をわずかに広くしてある様々な形状の前塗布領域にレジスト液10をほぼ均一に供給することができる。
【0053】
なお、図1〜4図示の第1実施例においては角型の液晶用ガラス基板2の短手方向の端辺2aに沿ってレジスト液10を供給しプレート6を基板2の長手方向にスキャンさせてレジスト液10を拡張しており、図5及び6図示の第2実施例においても基板2の短手方向の端辺2aに対応した長さの細長ノズル46を基板2の長手方向にスキャンさせてレジスト液10を基板2に供給しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、プレート6及び細長ノズル46のスキャン距離を短くしてレジスト液10を供給するのに要する時間を短縮するためには、それらのスキャン方向を角型の基板2の短手方向とした方が良い。
【0054】
例えば、図7に示すような前塗布領域にレジスト液10を供給した場合、レジスト液10の周縁10b、すなわち前塗布領域の外周は、液晶用ガラス基板2の端辺2a、2bからその回転中心2cに向けて正確に等距離に位置するようになっている。
【0055】
図8に示すように、第3実施例の塗布装置は、円形の半導体ウエハ等にレジスト液を塗布するためのものである。この塗布装置は、半導体ウエハ82の動径方向(半径方向)に移動するレジスト供給用のノズル84と、半導体ウエハ8の動径(半径)に沿って延びるレジスト拡張用のプレート6と、半導体ウエハ82を保持してレジスト液の供給・拡張後に半導体ウエハ82とともに回転するチャック(回転軸89のみ図示)とを備える。
【0056】
なお、本実施例は円形の半導体ウエハにレジスト液を塗布する装置であるので、そのチャックの上面は前述のように円形であり、ウエハの端縁近傍まで下方から支持してウエハ全体を水平に保持するように構成されている。
【0057】
図9(a)に示すように、ノズル84を半導体ウエハ82の縁に近接する位置から中心に向けて直線的に移動させつつ、ノズル4からレジスト液10を吐出させる。これにより、半導体ウエハ82の直径方向に延びるほぼ長方形の長細領域にレジスト液10が滴下される。なお、ノズル84の移動方向は、半導体ウエハ82の中心から縁に向けてであってもよい。
【0058】
図9(b)に示すように、プレート86を半導体ウエハ82上に移動させ、その表面に近接させて、チャックごと半導体ウエハ82を低速回転させる。半導体ウエハ82が一回転以上すると、半導体ウエハ2上の円形の前塗布領域にレジスト液10がほぼ均一に前塗布される。この際の半導体ウエハ82の回転は、0.5秒程度の加速の後、5回転/分程度の回転速度を3.0秒間維持する。なお、半導体ウエハ82の回転速度や回転時間は、プレート86の下端と半導体ウエハ82との間隔、レジスト液10の滴下量等に応じて適宜変更する。
【0059】
以上の図9(a)及び図9(b)の工程は、同時に行うことができる。すなわち、プレート86の代わりに図5に示すような細長ノズル46を用いて、このスリット46bからレジスト液10を滴下しつつ半導体ウエハ82または細長ノズル46自体を回転させることにより、半導体ウエハ82上の円形の前塗布領域にレジスト液10をほぼ平坦に前塗布する。この前塗布領域は、半導体ウエハ82の端辺からその回転中心に向けてほぼ等距離の位置を周縁とする。
【0060】
最後に、プレート86を半導体ウエハ82上方から待避させ、半導体ウエハ82を高速回転させる。この高速回転では、2.4秒程度加速し、1200回転/分程度の回転速度を19.0秒間維持し、2.4秒程度で減速して半導体ウエハ82の回転を停止させる。この高速回転によりレジスト液10を半導体ウエハ82の全面に広げ回転塗布の工程を終了する。
【0061】
図10は、図9に示すレジスト液の回転塗布におけるチャックの回転数を示したグラフである。
【0062】
以上説明した第1〜第3実施例の塗布装置では、前塗布の工程でレジスト液10を拡張したプレート6や細長ノズル46の下端にレジスト液10が残留してしまい、これが乾燥してパーティクル発生の原因となるおそれがある。したがって、これらのプレート6や細長ノズル46に付着したレジスト液10を洗浄する必要がある。以下、このようなレジスト液10の洗浄装置について説明する。
【0063】
図11(a)及び図11(b)は、それぞれ第1実施例の塗布装置のプレート6とこれを洗浄する洗浄装置100とを示した側面図及び平面図である。この洗浄装置100は、前塗布の工程でプレート6の下端部6bに付着したレジスト液10を除去してパーティクルの発生を防止するフェルト製の一対のローラ3、3と、両ローラ3、3を洗浄する溶剤ポット5とを備える。なお、レジスト液10と接触するプレート6の下端部6bの表面は、撥水性が高く平滑なフッ素系樹脂等で形成されている。
【0064】
洗浄装置100の動作について説明する。まず、プレート6を互いに逆方向に回転する一対のフェルト製のローラ3、3で挟み、プレート6の端から端まで移動させてレジスト液10を拭き取る。その後、両ローラ3、3を洗浄用の溶剤ポット5中で回転させてレジスト液をリンス溶剤中に溶出させ、溶剤ポット5外で回転させてリンス溶剤を振り切ることにより、両ローラ3、3を洗浄する。溶剤ポット5中のリンス溶剤が汚れた場合には、ドレンからリンス溶剤を排出して新たなリンス溶剤を補充する。
【0065】
ところが、このような洗浄方法では、プレート6の完全な洗浄は困難である。プレート6をきれいにするためには、溶剤ポット5中のリンス溶剤を何度も交換しなければならず、多量のリンス溶剤を必要とする。
【0066】
図12(a)及び図12(b)は、図11の洗浄装置を改良した洗浄装置を示す側面図及び平面図である。この洗浄装置200は、分割された多くの細孔ノズルを有するミニノズル7と、このミニノズル7に洗浄用のリンス溶剤やブロー用のNを供給するステンレス鋼製の間接加圧タンク17と、ミニノズル7をプレート6に沿って移動させるノズル用ローダ37と、洗浄時にプレート6の下端部6bから滴下するリンス溶剤を受ける溶剤ポット47とを備える。
【0067】
ミニノズル7は、プレート6を挟んで対向する一対のノズル部7a、7bを備える。各ノズル部7a、7bは、7本程度の細孔ノズルを備え、これらの細孔ノズルは、その先端がプレート6の下端部6bに向くように斜めに傾斜した状態となっている。また、各ノズル部7a、7bは、ノズル用ローダ37に接続された固定アーム7cによって相互に固定されている。なお、各ノズル部7a、7bに形成する細孔ノズルの数は、プレート6の大きさ等に応じて1〜10本程度の範囲で適宜変更して使用した。
【0068】
間接加圧タンク17内には、リンス溶剤(例えば、エチルラクテートEL)が充填されている。この間接加圧タンク17は、レギュレータ57を介して加圧N源に接続されている。また、間接加圧タンク17は、N用のバルブV1とEL用のバルブV2とを介してミニノズル7に接続されている。
【0069】
ノズル用ローダ37は、固定アーム7cを介して一対のノズル部7a、7bをプレート6の長手方向に往復動させる。
【0070】
溶剤ポット47は、プレート6の下端部6bから滴下するリンス溶剤を受けとる。この溶剤ポット47に溜まったリンス溶剤は、ドレンから排出される。
【0071】
以下、図12の洗浄装置の動作について説明する。まず、プレート6よるレジスト液の拡張動作の後、プレート用ローダ8を動作させてプレート6を溶剤ポット47上に待避させる。次に、バルブV1を間接加圧タンク17側に連通し、バルブV2を開状態にして、間接加圧タンク17からミニノズル7にリンス溶剤を加圧供給する。この状態で、ミニノズル7を一方向にスキャンしてプレート6の下端部6bを両面から洗浄する。すなわち、プレート6に付着したレジスト液は、ミニノズル7の細孔ノズルから噴出するリンス溶剤によってきれいに洗い落とされる。その後、バルブV1をミニノズル7側に連通し、バルブV2を閉状態にして、ミニノズル7にNを加圧供給する。この状態で、ミニノズル7を逆方向にスキャンしてプレート6の下端部6bを乾燥させる。最後に、洗い落としたレジストとリンス溶剤を溶剤ポット47に回収する。なお、リンス溶剤が乾燥し易い場合、Nブローの工程は不要である。
【0072】
図12の洗浄装置によれば、リンス溶剤をプレート6に直接噴出してこのプレート6を洗浄しているので、洗浄効果を高めかつリンス溶剤の使用量を少なくすることができる。また、ローラ等の汚れが溜まる部品が存在しないので、交換部品を少なくし、メンテナンスフリー化を図ることができる。
【0073】
図13(a)及び図13(b)は、それぞれ洗浄装置の別の改良例を示す平面図及び正面図である。この洗浄装置は、洗浄・乾燥用ノズルと溶剤ポットとを一体型としたもので、分割された多数の細孔ノズル67aと、細孔ノズル67aからプレート6の下端部に噴射されこの下端部から滴下するリンス溶剤を受ける溶剤ポット部67bとを有する大型ノズル67から構成される。この大型ノズル67を例えばプレート6の下側からこのプレート6を包むように移動させる。その後、大型ノズル67とプレート6を長手方向に相対的に揺動させつつ、大型ノズル67にリンス溶剤を供給し、プレート6に付着したレジスト液を洗い落とす。洗い落とされたレジスト液とリンス溶剤は、溶剤ポット部67bに溜まってドレンから排出される。その後、大型ノズル67とプレート6を相対的に揺動させつつ、大型ノズル67にNを加圧供給し、プレート6上のリンス溶剤を乾燥させる。
【0074】
この場合、リンス溶剤が飛散しないように、大型ノズル67の溶剤ポット部67bの側壁等に適当な間隔で排気管を接続することもできる。また、リンス溶剤が乾燥し易い場合、Nブローの工程は不要である。
【0075】
図14は、洗浄装置のさらに別の改良例の平面図及び正面図である。この洗浄装置は、洗浄用と乾燥用のノズルを独立の系としたもので、洗浄用ノズル77aにリンス溶剤を供給するときは、排水排気管77cでレジスト液を含むリンス溶剤を吸引し、洗浄用ノズル77aにNを供給するときは、排水排気管77cでリンス溶剤を含むNを吸引する。
【0076】
図15は、第2実施例の塗布装置の細長ノズル46とこれを洗浄する洗浄装置とを示した断面図である。この洗浄装置では、発塵性の少ない糸巻き型ローラ43で細長ノズル46の下端を洗浄する。
【0077】
まず、糸巻き型ローラ43を回転させながら細長ノズル46の下端に当接させる。この状態で、糸巻き型ローラ43を細長ノズル46の長手方向に相対的に移動させて細長ノズル46下端のレジスト液を拭き取る。その後、糸巻き型ローラ43を適当なリンス溶剤が入っている溶剤ポット中で回転させ、直後に溶剤ポット外で回転させてリンス溶剤を振り切ることにより、糸巻き型ローラ43を洗浄する。溶剤ポット5中のリンス溶剤が汚れた場合には、新たなリンス溶剤に交換する。
【0078】
ところが、このような洗浄方法では、細長ノズル46の完全な洗浄は困難で、多量のリンス溶剤を必要とする。また、細長ノズル46の下端にスリット46bが形成されているので、細長ノズル46の下端の汚れは落ち難く、またスリット46b近傍のレジスト液が汚染されてしまうおそれがある。
【0079】
図16(a)及び図16(b)は、それぞれ図15の洗浄装置を改良した洗浄装置の正面図及び側面図である。この洗浄装置は、洗浄用ノズル87aと乾燥用ノズル87bと排水排気管87cとを有する吸引ノズル87を備える。この吸引ノズル87は、図示しない移動機構によって、細長ノズル46の下端に近接して細長ノズル46の長手方向に往復可能に移動する。
【0080】
まず、細長ノズル46によるレジスト液の前塗布終了の後、洗浄用ノズル87aにリンス溶剤を加圧供給する。この状態で、吸引ノズル87を一方向にスキャンして細長ノズル46の下端を洗浄しつつリンス溶剤を吸引排水する。これにより、細長ノズル46に付着したレジスト液は、リンス溶剤によってきれいに洗い落とされる。その後、乾燥用ノズル87bにNを加圧供給する。この状態で、吸引ノズル87を逆方向にスキャンして細長ノズル46の下端をNブローしつつNを吸引排気し、細長ノズル46の下端を乾燥させる。
【0081】
なお、リンス溶剤は、一種類に限られるものではない。したがって、複数のリンス溶剤を切替えて洗浄用ノズル87aに供給したり、洗浄用ノズル87aを複数種設けてこれら複数のリンス溶剤を同時或いは個別に供給することができる。また、乾燥用ノズル87bからのNブローは、細長ノズル46の最下端の面だけであってもよい。他の部分は、リンス溶剤が溜まり難いからである。
【0082】
図16の洗浄装置によれば、リンス溶剤を細長ノズル46に直接噴出して洗浄しているので、洗浄効果を高めかつリンス溶剤の使用量を少なくすることができる。また、ローラ等の汚れが溜まる部品が存在しないので、交換部品を少なくし、メンテナンスフリー化を図ることができる。
【0083】
図14及び図16図示の洗浄装置においては、洗浄用リンス液と乾燥用Nとはそれぞれ別系統の配管を介して供給されるように構成されており、これによってリンス液とNとを同時に供給しつつノズルを移動させて洗浄と乾燥とを同時に行うことができる。しかしながら、洗浄と乾燥とを同時に行う必要がない場合は、リンス液用とN用とのノズルを兼用しその配管中に切替機構を設けてリンス液とNとが選択的に供給されるように構成することもできる。
【0084】
以上説明した実施形態の塗布装置は、基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布装置において、基板を水平に保って回転可能に保持する保持手段と、保持手段に保持された基板の表面上においてその外周から等距離の外周を有する所定領域に塗布液を供給する塗布液供給手段とを備えることを特徴とする。 従って、塗布液供給手段が、保持手段に保持された基板の表面上においてその外周から等距離の外周を有する所定領域に塗布液を供給するので、塗布液が供給された基板を回転させることによって、基板表面の所定領域に供給された塗布液を基板の縁までほぼ一様に広げることができる。すなわち、基板の回転に先立って、塗布液が基板表面上の上記所定領域に供給されるため、塗布液供給後に基板が回転されると、塗布液の存在する塗布領域の周縁がほぼ一様に広がる。この結果、塗布液が基板の縁から飛散する量を減少させて、塗布液の無駄を抑えることができる。
【0085】
また、塗布液供給手段が、保持手段に保持された基板の表面上において、その外周から保持手段の回転中心に向けて等距離の外周を有する所定領域に塗布液を供給する手段からなる。従って、塗布液供給手段が保持手段に保持された基板の表面上において、その外周から保持手段の回転中心に向けて等距離の外周を有する所定領域に塗布液を供給するので、塗布液供給後に基板が回転されると、塗布液の存在する塗布領域の周縁がほぼ一様に広がり、基板の縁にほぼ同時に達するように塗布液が基板表面の全体に広がる。この結果、塗布液が基板の縁から飛散する量を減少させて、塗布液の無駄を抑えることができる。
【0086】
また、塗布液供給手段が、基板表面上において所定領域内に塗布液を滴下する塗布液滴下手段と、滴下された塗布液を基板表面上の所定領域に広げる塗布液拡散手段とを有する。 従って、塗布液供給手段が基板表面上において所定領域内に塗布液を滴下する塗布液滴下手段と、滴下された塗布液を基板表面上の所定領域に広げる塗布液拡散手段とを有するので、塗布液をこの所定領域内にほぼ均一な厚さで供給することができ、基板の回転に伴って基板表面全体に広がる塗布液の厚みをほぼ一定に保ち、基板表面全体にわたって均一な膜厚を有する薄膜を形成することができる。
【0087】
また、塗布液拡散手段が、保持手段に保持された基板の表面と平行に移動して基板表面に滴下された塗布液を拡張する塗布液拡張機構からなる。従って、塗布液をこの所定領域内により均一な厚さで供給することができ、基板の回転に伴って基板表面全体に広がる塗布液の厚みを一定に保ち、基板表面全体にわたって均一な膜厚を有する薄膜を形成することができる。
【0088】
また、塗布液拡張機構の塗布液と接する部分を洗浄する洗浄手段をさらに設けている。 従って、常に清浄な塗布液を供給することができる。
【0089】
また、基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布方法において、基板の表面上においてその外周から等距離の外周を有する所定領域に塗布液を供給する塗布液供給工程と、塗布液が供給された基板を水平面内で回転させることによって所定領域に供給された塗布液を基板の表面全体に広げる塗布液拡散工程とを備える。従って、基板表面の所定領域に供給された塗布液を基板の縁までほぼ一様に広げることができる。すなわち、基板の回転に先立って塗布液が基板表面上の上記所定領域に供給されるため、塗布液供給後に基板が回転されると、塗布液の存在する塗布領域の周縁がほぼ一様に広がる。この結果、塗布液が基板の縁から飛散する量を減少させて、塗布液の無駄を抑えることができる。
【0090】
また、塗布液供給工程は、基板の表面上において、その外周から塗布液拡散工程における回転中心に向けて等距離の外周を有する所定領域に塗布液を供給する工程からなる。 従って、塗布液供給後に基板が回転されると、塗布液の存在する塗布領域の周縁がほぼ一様に広がり、基板の縁にほぼ同時に達するように塗布液が基板表面の全体に広がる。この結果、塗布液が基板の縁から飛散する量を減少させて、塗布液の無駄を抑えることができる。
【0091】
また、塗布液供給工程は、基板表面上において所定領域内に塗布液を滴下する塗布液滴下工程と、滴下された塗布液を基板表面上の所定領域に広げる工程とを有する。従って、塗布液をこの所定領域内にほぼ均一な厚さで供給することができ、基板の回転に伴って基板表面全体に広がる塗布液の厚みをほぼ一定に保ち、基板表面全体にわたって均一な膜厚を有する薄膜を形成することができる。
【0092】
【発明の効果】
請求項1の塗布装置では、塗布液が基板の縁から飛散する量を減少させて、塗布液の無駄を抑えることができ、また細長ノズルの塗布液と接する部分を洗浄する洗浄装置をさらに設けているので、常に清浄な塗布液を供給することができる。洗浄装置を移動機構により細長ノズルの長手方向に往復移動して洗浄できる。
【0093】
請求項2の塗布装置では、細長ノズルの下端をローラにより洗浄できる。
【0094】
請求項3の塗布装置では、塗布液が基板の縁から飛散する量を減少させて、塗布液の無駄を抑えることができ、また細長ノズルの塗布液と接する部分を洗浄する洗浄装置をさらに設けているので、常に清浄な塗布液を供給することができる。洗浄時のリンス溶剤を排水排気管から吸引排水排気できる。
【0095】
請求項4の塗布装置では、細長ノズルの洗浄後に乾燥用ノズルからのNにより乾燥できる。
【0096】
請求項5の塗布装置では、リンス溶剤用洗浄用ノズルとN用乾燥用ノズルを兼用できる。
【0098】
請求項の塗布装置では、洗浄用ノズルを移動機構により細長ノズルの長手方向に往復移動して洗浄できる。
【0099】
請求項の塗布方法では、塗布液が基板の縁から飛散する量を減少させて、塗布液の無駄を抑えることができ、また細長ノズルの長手方向に洗浄用ノズルを移動させつつ洗浄用ノズルからリンス溶剤を噴出して細長ノズルの塗布液と接する部分を洗浄しているので、常に清浄な塗布液を供給することができる。
【0100】
請求項の塗布方法では、塗布液が基板の縁から飛散する量を減少させて、塗布液の無駄を抑えることができ、また細長ノズルの塗布液と接する部分を洗浄し、洗浄工程において、噴出したリンス溶剤を吸引排水しているので、常に清浄な塗布液を供給することができる。
【0101】
請求項の塗布方法では、細長ノズルをブローして乾燥できる。
【0102】
請求項10の塗布方法では、乾燥工程において、ブローしつつ吸引排気できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の塗布装置の構成を示す図である。
【図2】図1の塗布装置の前塗布動作を説明する側面図である。
【図3】図1の塗布装置によって前塗布される領域を示す平面図である。
【図4】図1の塗布装置の動作を説明するグラフである。
【図5】第2実施例の塗布装置の構成を説明する斜視図である。
【図6】図5の塗布装置の前塗布動作を説明する部分拡大図である。
【図7】図5の塗布装置によって前塗布される領域の変形例を示す平面図である。
【図8】第3実施例の塗布装置の構成を示す斜視図である。
【図9】図8の塗布装置の前塗布動作を説明する斜視図である。
【図10】図8の塗布装置の動作を説明するグラフである。
【図11】図1のプレート6のための洗浄装置を示す側面図及び平面図である。
【図12】図1のプレート6のための別の洗浄装置を示す図である。
【図13】図1のプレート6のためのさらに別の洗浄装置を示す図である。
【図14】図1のプレート6のためのさらに別の洗浄装置を示す図である。
【図15】図5の細長ノズル46のための洗浄装置を示す断面図である。
【図16】図5の細長ノズル46のための別の洗浄装置を示す図である。
【符号の説明】
2 液晶用ガラス基板
4 ノズル
6 プレート
8 プレート用ローダ
9 チャック
43 糸巻き型ローラ
46 細長ノズル
82 半導体ウエハ
84 ノズル
86 プレート
87 吸引ノズル
87a 洗浄用ノズル
87b 乾燥用ノズル
87c 排水排気管

Claims (10)

  1. 基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布装置において、
    基板を水平に保って回転可能に保持する保持手段と、保持手段に保持された基板の表面上に塗布液を供給する細長ノズルと、この細長ノズルを基板の表面と平行に移動させるローダと、前記細長ノズルを洗浄する洗浄装置と、前記洗浄装置を前記細長ノズルの長手方向に移動可能な移動機構と、を備えることを特徴とする塗布装置。
  2. 前記洗浄装置は、細長ノズルの下端を洗浄するローラを備えるものであることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  3. 基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布装置において、
    基板を水平に保って回転可能に保持する保持手段と、保持手段に保持された基板の表面上に塗布液を供給する細長ノズルと、この細長ノズルを基板の表面と平行に移動させるローダと、前記細長ノズルを洗浄する洗浄装置と、を備え、
    前記洗浄装置は、リンス溶剤が供給される洗浄用ノズルと、リンス溶剤を吸引排水する排水排気管と、を備えることを特徴とする塗布装置。
  4. 前記洗浄装置は、N2が加圧供給される乾燥用ノズルをさらに有することを特徴とする請求項3記載の塗布装置。
  5. 前記洗浄装置において、前記リンス溶剤用洗浄用ノズルとN2用乾燥用ノズルとを兼用したことを特徴とする請求項4記載の塗布装置。
  6. 前記洗浄装置は、前記洗浄用ノズルを前記細長ノズルの長手方向に往復移動可能な移動機構をさらに有することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の塗布装置。
  7. 基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布方法において、
    基板の表面上において、細長ノズルに塗布液を供給しつつ移動させて、所定領域に塗布液を供給する塗布液供給工程と、塗布液が供給された基板を水平面内で回転させることによって、所定領域に供給された塗布液を基板の表面全体に広げる塗布液拡散工程と、前記細長ノズルの長手方向に洗浄用ノズルを移動させつつ洗浄用ノズルから前記細長ノズルにリンス溶剤を噴出して洗浄する洗浄工程と、を備えることを特徴とする塗布方法。
  8. 基板の表面に所定の塗布液を供給しこの基板を回転させて基板の表面に薄膜を形成する塗布方法において、
    基板の表面上において、細長ノズルに塗布液を供給しつつ移動させて、所定領域に塗布液を供給する塗布液供給工程と、塗布液が供給された基板を水平面内で回転させることによって、所定領域に供給された塗布液を基板の表面全体に広げる塗布液拡散工程と、前記細長ノズルにリンス溶剤を噴出して洗浄する洗浄工程と、を備え、前記洗浄工程は、噴出したリンス溶剤を吸引排水する工程を含むことを特徴とする塗布方法。
  9. 前記細長ノズルをブローして乾燥させる乾燥工程をさらに備えたことを特徴とする請求項7または8記載の塗布方法。
  10. 前記乾燥工程は、ブローしつつ吸引排気する工程を含むことを特徴とする請求項9記載の塗布方法。
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