JP2014113587A - 洗浄方法、この方法を用いて洗浄したガラス管複合体およびこれを用いたナノインプリント用のモールド - Google Patents

洗浄方法、この方法を用いて洗浄したガラス管複合体およびこれを用いたナノインプリント用のモールド Download PDF

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Abstract

【課題】耐アルカリ性の樹脂部を有するガラス管複合体の洗浄において、特にアルカリ性洗剤を用いた洗浄を行う場合の洗浄方法を提供すること。
【解決手段】耐アルカリ性の樹脂部(11)を有するガラス管複合体(100)を、アルカリ性洗浄剤を用いて洗浄する。このように、アルカリ性洗浄剤を用いてガラス管複合体(100)を洗浄することから、ガラスの表面をエッチングする効果を得ることができるため、ガラス表面の汚れ除去効果を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細パターンを有するモールド作製用の、樹脂部を有するガラス管複合体の洗浄方法、この洗浄方法を用いて洗浄したガラス管複合体およびこのガラス管複合体を用いたナノインプリント用のモールドに関する。
近年、半導体、光学・磁気記録等の分野において高密度化、高集積化等の要求が高まるにつれ、数百nm〜数十nm程度の微細パターン加工技術が必須となっている。このような微細パターン加工技術の高精細化に伴い、加工に用いる基板の清浄度の要求も高まっており、多くの精密洗浄方法、精密乾燥方法が提案されている。
精密洗浄方法としては、液晶のガラス基板等の洗浄で一般的なものとして、アルカリ性界面活性剤水溶液や、過酸化水素水を含む洗浄剤などが用いられる(たとえば、特許文献1参照)。
精密乾燥方法としては、基板表面への異物の再付着を抑制し、乾燥染みなく乾燥させる手法として、イソプロピルアルコール(以下、「IPA」とも記す)蒸気乾燥(たとえば、特許文献2参照)、エアナイフ乾燥(たとえば、特許文献3参照)、温水引き上げ乾燥(たとえば、特許文献4参照)などが用いられる。
このような精密洗浄および精密乾燥によって得られる基板を用いて基板表面に微細パターンを形成する加工技術の一例として、ナノインプリント用のモールドが挙げられる。ナノインプリント技術では、ナノスケールの微細パターンが形成されたモールドを、被転写基板表面に形成されたレジスト膜に押圧することで、モールド(金型、スタンパとも呼ばれる)に形成された微細パターンを、被転写基板表面に転写形成する。ナノインプリント用のモールドの作製時には、基板表面に数百〜数十nm程度の微細パターンの形成を行う。したがって、基板表面に数十nmの異物があるだけでも、得られるモールドのパターンに欠陥が生じてしまうため、基板表面は半導体シリコンウエハ並みの清浄度が要求され、上述の精密洗浄および精密乾燥が必要となる。
また、ナノインプリント技術では、モールド形状をロール状にすることで微細パターンの形成がロール・トゥ・ロールで可能となり、併せて、モールドをシームレス(モールド表面の微細パターンが継ぎ目なく形成されている状態)にすることにより、生産性が向上する。
このシームレスのモールドを作製する一例として、ガラス管表面に微細パターンを形成する方法が挙げられる。このようなガラス管には高精度な形状や物理特性が要求されるため、樹脂部を有する複合体となる。たとえば、動アンバランスに関しては、バランス調整材で抑制する必要があり、この際、ガラス管とバランス調整材を結着させる接着性樹脂が必要となる。たわみに関しては、ガラス管内部に、ガラスよりも剛性の大きい芯材を導入することで抑制可能であり、この際、ガラスと芯材を結着させる接着性樹脂が必要となる。
特開2001−232310号公報 特開平7−153735号公報 特開2004−293843号公報 特開平6−323725号公報
しかしながら、接着剤などに用いられる樹脂部を有するガラス管複合体に精密洗浄および精密乾燥を施す場合、樹脂部の分解や溶出を考慮しながら洗浄を設計する必要がある。たとえば、特許文献1に記載の洗浄剤は、酸化剤である過酸化水素水をベースとしており、樹脂の分解が懸念されるため、樹脂部を有するガラス管複合体の洗浄への適用は困難である。
また、洗浄剤としてアルカリ性洗剤を用いた場合は、樹脂部を構成する樹脂の種類によっては樹脂が耐薬品性に劣り、アルカリによって分解する。樹脂の分解により、ガラス管複合体の破損や、分解性生物によるガラス基材の汚染が懸念される。後者の分解性生物による汚染では、ガラス基材に微細パターンを形成する際、汚染物由来の欠陥が生じてしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、樹脂部を有するガラス管複合体の洗浄において、特にアルカリ性洗剤を用いた洗浄を行う場合のガラス管の洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明の洗浄方法は、耐アルカリ性の樹脂部を有するガラス管複合体を、アルカリ性洗浄液を用いて洗浄することを特徴とする。
この洗浄方法によれば、アルカリ性洗浄剤を用いてガラス管複合体を洗浄することから、ガラスの表面をエッチングする効果を得ることができるため、ガラス表面の汚れ除去効果が向上する。また、ガラス管複合体が有する樹脂部は、耐アルカリ性を有するため、洗浄中の樹脂部の剥離や樹脂部の分解に起因するガラス管複合体の破損や樹脂部の劣化によるガラス表面の汚染などが生じることがない。
上記洗浄方法において、前記樹脂部は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂およびポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる群から選択された少なくとも1種の樹脂材料から構成されることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記樹脂部は、接着性樹脂で構成されることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記接着性樹脂は、エポキシ樹脂であることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記ガラス管複合体のガラスは、石英ガラス、高ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、アミノケイ酸ガラス、無アルカリガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、リン珪酸ガラス、フッ化物ガラス、ランタンガラス、透明結晶化ガラスおよび熱線吸収ガラスからなる群から選択された少なくとも1種のガラス材料であることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記ガラス管複合体のガラスは、石英ガラスであることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記アルカリ性洗浄液のpHは、7以上14以下であることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記アルカリ性洗浄液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、リン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムからなる群から選択された少なくとも1種以上を含有することが考えられる。
上記洗浄方法において、前記アルカリ性洗浄液の温度は、20℃以上100℃以下であることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記アルカリ性洗浄液は、界面活性剤を含むことが考えられる。
上記洗浄方法において、前記アルカリ性洗浄液は、キレート剤を含むことが考えられる。
上記洗浄方法において、アルカリ性洗浄液を用いて前記ガラス管複合体を洗浄する第1の工程において、ブラシ洗浄、超音波洗浄、浸漬洗浄、バブル洗浄およびスプレー洗浄のいずれか1つ以上を用いることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記第1の工程後に、純水をリンス液としてリンスする第2の工程と、前記リンス液を乾燥する第3の工程を含むことが考えられる。
上記洗浄方法において、前記純水は、1mL中に含まれる0.2μm以上の微粒子の数が10000個以下であることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記純水は、水温25℃における抵抗率が1MΩ・cm以上であることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記第2の工程において、ブラシ洗浄、超音波洗浄、浸漬洗浄、バブル洗浄およびスプレー洗浄のいずれか1つ以上を用いることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記第3の工程において、温水引上げ乾燥、マランゴニ乾燥、エアナイフ乾燥、IPA蒸気乾燥、減圧乾燥、溶剤置換乾燥およびスピン乾燥のいずれか1つ以上を用いることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記第3の工程において、有機溶剤を用いないことが考えられる。
上記洗浄方法のうち、前記エアナイフ乾燥において、前記ガラス管複合体の端部の液滴をノズルで吸引することが考えられる。
上記洗浄方法において、前記ガラス管複合体のガラスの表面粗さRaは、10nm以下であることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記ガラス管複合体の釣合良さの等級は、G2.5以上であることが考えられる。
上記洗浄方法において、前記ガラス管複合体の偏心は、50μm以下であることが考えられる。
本発明のガラス管複合体は、上記洗浄方法で洗浄されたことを特徴とする。
本発明のガラス管複合体は、ガラス表面に微細パターンを形成し、ナノインプリント用のモールドとして使用することが考えられる。
本発明によれば、樹脂部を有するガラス管複合体の精密洗浄が可能となる。
ガラス管の構造の一例を示す図である。 ガラス管の温純水引き上げの一例を示す説明図である。 ガラス管のエアナイフ乾燥の一例を示す説明図である。 ガラス管のエアナイフ乾燥の一例を示す説明図である。 ガラス管のエアナイフ乾燥の一例を示す説明図である。 ガラス管のエアナイフ乾燥の一例を示す説明図である。 ガラス管のエアナイフ乾燥の一例を示す説明図である。 ガラス管複合体とラインスリットノズルとの関係を示す説明図である。 熱反応型レジスト層の表面形状をフィルムに転写させたSEM像である。
本発明の実施の形態について、以下具体的に説明する。
(ガラス管複合体の構造と組成)
本発明の洗浄方法に関し、被洗浄物である、耐アルカリ性の樹脂部を有するガラス管複合体100の構造について説明する。図1は、ガラス管複合体100の構造の一例を示す図である。図1Aは、ガラス管複合体100の斜視図であり、図1Bは、ガラス管複合体100の正面図である。図1に示すように、ガラス管複合体100は、接着性樹脂部11を介して、ガラス管10と芯材12とが結着し、また、芯材12とバランス調整材13とが結着した構造を有する。
ガラス管10を構成するガラスは、石英ガラス、高ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、アミノケイ酸ガラス、無アルカリガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、リン珪酸ガラス、フッ化物ガラス、ランタンガラス、透明結晶化ガラスおよび熱線吸収ガラスからなる群から選択された少なくとも1種のガラス材料であることが好ましく、優れた表面平滑性、耐薬品性および強度の観点から、石英ガラスが特に好ましい。
円筒形状であるガラス管10の外周面は、ナノメートルオーダーの微細パターンを形成するため、研磨によって得られる高い表面平滑性を有することが好ましい。外周面の表面粗さとしては、中心線平均粗さRaが10nm以下であることが好ましく、Raが5nm以下であることがより好ましく、Raが2nm以下であることさらに好ましい。
(芯材)
ガラス管10は、ナノメートルオーダーの微細パターンを形成するため、ガラスのたわみを抑制する必要があり、ガラス管10内部に、ガラスよりも高いヤング率を有する芯材12を具備することが好ましい。また、ガラス表面の微細加工の観点から、芯材12は導電性を有することが好ましい。また、アルカリ性洗浄液に対する薬液耐性の観点から、芯材12は耐アルカリ性を有することが好ましい。以上のような要求を満たす芯材12としては、炭素繊維強化樹脂、チタン、ステンレス(SUS)、炭素鋼、鉄などが挙げられる。芯材12にガラスを用いたガラス管、すなわち無垢のガラス管を用いてもよい。さらに操作性の観点から、芯材12は軽量であることが好ましく、ガラスよりも低密度であることが好ましい。以上のような要求を満たす芯材12としては、炭素繊維強化樹脂が好ましい。
(バランス調整材)
ガラス表面に所望の微細パターンを作成するには、ガラス管複合体がバランス調整されていることが好ましい。ガラス管10は、ロールの動アンバランスを抑制するため、ガラス管10の端部にバランス調整材13が接着性樹脂部11を介して接着され、バランス調整がなされていることが好ましい。また、アルカリ性洗浄液に対する薬液耐性の観点から、芯材12は耐アルカリ性を有することが好ましい。ガラス管10の動アンバランスは、釣合良さの等級(JIS−B−0905−1992)がG2.5以上であることが好ましく、より好ましくはG1以上であり、さらに好ましくはG0.4である。ロールの動アンバランスを低減するバランス調整には、接着性樹脂に金属や金属酸化物の微粒子を分散させた、バランス調整能と接着性の両方を有するものを使用することが好ましい。具体的には、ソマール社製のエピフォーム(登録商標)や東亞電測社製のドリームウェイトなど、エポキシ樹脂に金属および金属酸化物の微粒子を分散させたものが挙げられる。
なお、バランス調整するその他の手法としては、ガラス管10の端部を切削して減重する手法を、必要に応じて使用できる。他にも、ガラス管10の端部に、予めネジ穴を開けておき、ネジを用いた加重により、バランス調整を実施してもよい。
(樹脂部)
ガラス管複合体を構成する樹脂部は、耐アルカリ性を有することが好ましい。ガラス管複合体を、アルカリ性洗浄液中に24時間浸漬したときの重量変化が、0.1%未満が好ましく、0.01%未満がより好ましく、0.001%未満がより好ましい。具体的な耐アルカリ性の樹脂部としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂材料から1種以上を選択することができる。その他の樹脂も、アルカリ性の洗浄液と接することがない、ガラス管複合体の内部の構成部材には用いてもよい。
(接着性樹脂部)
接着性樹脂部11とは、所定の条件で硬化接着が可能な樹脂を指す。上記した樹脂部として接着性樹脂部11を用いる場合、接着性樹脂部11は、耐アルカリ性を有することが好ましい。接着性樹脂部11を構成する樹脂は、エステル結合やアミド結合のようなアルカリ性条件下で分解する構造を持たない樹脂が好ましく、具体的にはエポキシ樹脂やポリイミド樹脂などが好ましい。中でもエポキシ樹脂がより好ましい。
エポキシ樹脂系の接着性樹脂の主剤に関して制限は無く、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールADのいずれを用いてもよいが、特にビスフェノールA型が好ましい。また、エポキシ樹脂の硬化剤に関しても制限は無く、脂肪族アミン、芳香族アミン、ポリアミドアミン、イミダゾール類、ポリメルカプタン、酸無水物、光硬化剤のいずれの硬化剤を用いてもよいが、可使時間および硬化温度の観点から、ポリアミドアミンを用いることが好ましい。ここで、可使時間とは、主剤に硬化剤を混合した後、粘度や接着性が使用に耐えられなくなるまでの時間を指す。
(洗浄剤の液性)
ガラス表面の研磨剤の残渣は、ガラスと強く固着するため、超音波やブラシスクラブのような物理的な作用だけで除去することは極めて困難である。したがって、ガラス表面をエッチングする作用を有する洗浄剤を使用することが好ましく、エッチング作用を有する洗浄剤としては、フッ化水素酸やアルカリ性水溶液などが挙げられる。
しかしながら、洗浄剤として、フッ化水素酸を用いた場合、汚れの除去性能には優れるが、エッチング効果が高すぎるためにガラス表面の平坦性が悪化する問題が生じる。他にも、後述するガラス表面のゼータポテンシャルが正に帯電する、廃液処理コストが大きくなる、などの問題が生じる。したがって、洗浄剤としては、アルカリ性水溶液を用いることが好ましい。
なお、被洗浄物であるガラス管10の汚れとしては、ガラス表面の研磨剤の残渣に代表される無機微粒子のほか、人間由来の指紋、皮脂、タンパク質などの有機汚れが挙げられる。
(洗浄剤のpH)
一般に、物体表面に付着した異物は、帯電して物体表面に付着している。その際、物体表面とその上に付着している異物とのゼータポテンシャルが異符号(+と−)の場合、物体表面と異物との間に引力が働くが、物体表面と異物とのゼータポテンシャルが同符号(+同士または−同士)の場合、互いに反発し合うため、異物は物体表面から容易に除去される。このため、異物が基板表面から除去された後、液体のpHを制御して物体表面と異物とのゼータポテンシャルを同符号とすることにより、異物の再付着を防止できる。
本発明における被洗浄物であるガラスの場合、pH7以上でゼータポテンシャルを負に制御しやすいことから、洗浄液のpHは7以上が好ましい。また、pH10以上では、ほとんどの汚れ粒子のゼータポテンシャルが負になるため、ガラス表面からの汚れの除去や再付着の防止の観点から、pH10以上が好ましい。
また、アルカリ性領域ではガラスのエッチング効果が発現するため、汚れの除去効率が高くなる。このエッチング効果の観点からも、洗浄液のpHは、pH7以上が好ましく、pH10以上がより好ましい。
洗浄剤のpHを調整するアルカリビルダー(洗浄助剤)として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、リン酸ナトリウムまたはリン酸カリウムなどが挙げられ、これらの群から1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、洗浄剤による洗浄後の、純水洗浄時のアルカリビルダー除去の観点から、アルカリビルダーのpHは14以下であることが好ましい。
(界面活性剤)
指紋や皮脂、たんぱく質といった有機汚れの乳化、分散および可溶化を促進させる観点から、洗浄剤中には界面活性剤が含まれることが好ましい。界面活性剤の種類としては、非イオン系、アニオン系、カチオン系または両性イオン系のいずれを用いてもよい。
(キレート剤)
一般的に、水の中に存在するカルシウムイオンや工業部品由来の金属イオンは、汚れ成分の一種である有機酸と反応し不溶性の金属石鹸を精製する。これは、被洗浄物と汚れのバインダーとなり、汚れの除去が困難となる場合がある。これらの金属イオンを効果的に補足除去することを目的として、洗浄剤中にはキレート剤が含まれることが好ましい。キレート剤としては、クエン酸、グルコン酸、EDTAなどの多価カルボン酸や、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸などの縮合リン酸塩などが挙げられる。
(洗浄温度)
本発明の洗浄方法における洗浄工程では、特に指定はないが、温度が高いほど、ガラス基材からの汚れの剥離性が向上するため、汚れ除去の観点から洗浄剤の温度が20℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがより好ましく、40℃以上であることが最も好ましい。洗浄温度の上限については、ガラス管複合体100の耐熱性および洗浄液の安定性の観点から、100℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましく、60℃以下であることがさらに好ましい。また、ガラス管複合体100の構成材料の耐熱性の観点から、ある一定温度以上に洗浄温度を上げることができない場合には、洗浄時間を延ばしてもよい。
(洗浄工程)
本発明の洗浄方法は、被洗浄物である、耐アルカリ性の樹脂部を有するガラス管複合体100を、アルカリ性洗浄液で洗浄することを特徴とする。洗浄方法は、被洗浄物を浸漬させるディップ法、被洗浄物に洗浄液を噴射するスプレー法のいずれを用いてもよい。汚れ除去の効率向上の観点から、ディップ法を用いる場合には、ブラシスクラブや超音波といった物理力を加えることが好ましい。同様に、スプレー法を用いる場合にも、薬液を供給時に、ブラシスクラブの実施や、超音波ノズルを用いて薬液に超音波を印加することが好ましい。
噴射に用いるノズルの種類は任意のものが使用可能であり、たとえば、ラインスリットノズル、フルコーンノズル、ホローコーンノズル、フラットノズル、均一フラットノズル、ソリッドノズル等を挙げることができ、一流体ノズルでも二流体ノズルでも構わない。
(リンス工程)
本発明の洗浄方法は、ガラス管複合体100をアルカリ性洗浄液で洗浄した後、純水でリンスする工程を含んでいてもよい。
(純水)
本発明の実施の形態における純水とは、水中のパーティクルやイオンなどの不純物を極限まで除去した水を示す。本発明で使用する純水は、不純物の付着抑制の観点から、1ミリリットル中に含まれる0.2μm以上の微粒子の数が10000個以下のものが好ましく、1000個以下のものがより好ましく、100個以下のものがさらに好ましい。
また、水中の不純物量の尺度としては、電気伝導率も挙げられる。電気伝導率が低いほど、水中の不純物が少ないことを表す。本発明の洗浄に用いる純水は、不純物の付着抑制の観点から、低効率が高い純水を用いることが好ましい。具体的には、水温25℃の時の抵抗率として、1MΩ・cm以上が好ましく、より好ましくは5MΩ・cm以上、最も好ましくは15MΩ・cm以上である。
本発明の洗浄方法におけるリンス工程は、被洗浄物を浸漬させるディップ法、被洗浄物に洗浄液を噴射するスプレー法のいずれを用いてもよいが、異物の再付着抑制の観点から、スプレー法が好ましい。汚れ除去の効率向上の観点から、浸漬法を用いる場合には、ブラシスクラブや超音波といった物理力を加えることが好ましい。同様に、スプレー法を用いる場合にも、純水を供給時にブラシスクラブを実施することや、超音波ノズルを用いて純水に超音波を印加することが好ましい。
噴射に用いるノズルの種類は任意のものが使用可能であり、たとえば、ラインスリットノズル、フルコーンノズル、ホローコーンノズル、フラットノズル、均一フラットノズル、ソリッドノズル等を挙げることができ、一流体ノズルでも二流体ノズルでも構わない。
(乾燥工程)
本発明の洗浄方法は、ガラス管複合体100をアルカリ性洗浄液で洗浄し、純水でリンスした後、乾燥する工程を含んでいてもよい。
ナノメートルオーダーの微細パターンを形成する基材の一般的な精密乾燥方法としては、エアナイフ乾燥、温水引き上げ乾燥、スピン乾燥、IPA蒸気乾燥、マランゴニ乾燥、減圧乾燥、溶剤置換乾燥、などが用いられる。これらの乾燥から1種以上を選択できる。本発明の洗浄対象である樹脂部を有するガラス管複合体100に対して、有機溶剤を用いて乾燥を実施する場合、使用する有機溶剤に樹脂部が溶解し、溶解した樹脂成分がガラス表面を汚染する懸念があるため、溶剤を用いない乾燥方法が好ましい。また、ロールの軸を回転中心としてスピン乾燥を実施する場合、回転の負荷でワークの偏心が悪化してしまう懸念がある。したがって、本乾燥工程においては、温水引き上げ乾燥またはエアナイフ乾燥を用いることが好ましい。また、ガラス管複合体100の内部構造や密閉性に依らず、染みなく乾燥できることから、エアナイフ乾燥を用いることが好ましい。エアナイフ乾燥においては、ガラス管端部まで染みなく乾燥させる観点からガラス管複合体100の端部の液滴をノズルで吸引することが好ましい。
溶剤を用いてガラス管複合体100の乾燥を実施する場合には、金属などの耐溶剤性の治具を用いて樹脂部を封止し、樹脂部と溶剤の接触を抑制することが可能である。しかしながら、ガラス管複合体100と封止治具の間に用いるパッキン類は、密閉性と耐溶剤性を両立することが難しい。また、封止治具の取り付け、取り外しの際のハンドリングで、ガラス表面にゴミが付着してしまうため、溶剤を用いず、封止治具を使用する必要のない乾燥方法が好ましい。
(温純水引き上げ)
温純水引き上げとは、加温した純水中に被乾燥物を浸漬し、被乾燥物を純水中から低速で引き上げて乾燥させる手法である。水の表面張力を利用し、乾燥染みの発生なく乾燥を実施することができる。
(ロールの浸漬角度)
図2Aに示すように、ガラス管複合体100と温純水液面20の成す角をθとした場合、θが45°未満ではガラス表面に乾燥染みが残ってしまう。そのため、θは45°以上90°以下の範囲で実施することが好ましい。温水の温度やロールの引き上げ速度によらずに、精密乾燥を実施するには、80°以上がより好ましい。
(端部の吸引ノズル)
また、ロールの上端部には温水が残ってしまう。この残液が、乾燥実施後にガラス面に垂れて染みとなってしまうため、図2Bに示すように、吸引ノズル21によって残液を吸引できる機構を設けることが好ましい。
(純水の温度)
温純水引き上げ乾燥に用いる純水の温度は、40℃以上90℃未満が好ましい。
(引き上げ速度)
温純水引き上げ乾燥時の、被乾燥物の引き上げ速度は、乾燥染み抑制の観点から0.5mm/s以上20mm/s以下が好ましい。引き上げ速度が小さいと、引き上げ前にメニスカス部分の水が蒸発して染みとなってしまう。引き上げ速度が大きいと、ワーク表面に水滴が残ってしまい、染みとなってしまう。温水の温度によって最適な引き上げ速度が存在し、より高温の領域では、より高速で引き上げを実施することが好ましい。
(純水の純度)
温純水引き上げ乾燥に用いる純水には、リンス工程に用いる純水と同等以上の純度が要求される。
(エアナイフ乾燥)
エアナイフ乾燥とは、圧縮空気または窒素ガスを、濡れている被乾燥物に噴射し、被乾燥物表面上の液体を吹き飛ばす乾燥方法である。
(ノズルの形状)
乾燥工程においては、エアナイフ乾燥を用いることが好ましいが、被乾燥物の構造が管状である場合、液晶のガラス基板のような平板の乾燥に用いられるラインスリットノズルの他に、リング状のエアノズルでの乾燥が可能である。
(ガラス管複合体の傾き)
図3に示すように、ガラス管複合体100の傾きは、ガラス管複合体100の軸方向と、水平方向の成す角をdとしたとき、0°≦d≦90°であることが好ましい。d<0°の領域では、移動した水が、重力で乾燥後のガラス面に垂れて付着してしまう。
(移動速度)
ガラス管複合体100に対するエアノズルの相対速度は、3mm/s以上100mm/s以下であることが好ましい。3mm/s以上とすることで、エア噴射前に水が蒸発して水染みが発生することが抑制可能となり、100mm/s未満とすることで、未乾燥状態となることを防ぐことができる。
(端部の吸引ノズル)
ガラス管複合体100の端部には、傾きによらず、残液が残ってしまう。この残液が、乾燥実施後にガラス面に垂れて染みとなってしまうため、温純水引上げ乾燥の場合と同様、端部に吸引ノズルを設け、残液を吸引できる機構を設けることが好ましい。
(リング状のノズル)
図4に示すように、エアノズル30の吐出口を、ガラス管複合体100における円の中心方向Oに向けて配置したリング状のノズルで乾燥を実施することが好ましい。
(ノズルの角度)
図5を用いて、エアノズル30の角度と進行方向について説明する。エアナイフ乾燥工程では、エアノズル30の吐出方向とガラス管複合体100の軸方向の成す角が所定の角度αを持ち、この角度αを保ったまま乾燥することが好ましい。この際、角度αは、30°以上80°以下であることが好ましい。80°以下にすることで、ガラス表面の水滴を吹き飛ばす効果が増し、向かい合う吐出口から排出されるエアの干渉が抑制される。また、30°以上にすることで、ガラス表面の水滴に与えるエアのエネルギーの損失を小さくすることができる。
また、エアナイフ乾燥工程では、図5に示すように、エアノズルをガラス管複合体100の軸方向と平行な方向(たとえば、図示矢印A方向)に進行させて乾燥することが好ましい。この際、ガラス管複合体100は固定されていてもよく、エアノズル30の進行方向(矢印A方向)と逆方向に移動させてもよい。
また、エア噴射前に水が蒸発して水染みが発生することを抑制する手法として、図6に示すように、エアノズル30の進行方向(図示矢印A方向)に純水シャワー40を配置し、純水シャワー40とエアノズル30とを等速度で移動させながら乾燥を実施してもよい。またこの際、図7に示すように、エアナイフ終端側のガラス端部に吸引ノズル21を設置し、ガラス端部の液滴を吸引してもよい。これにより、ガラス面への液戻りを完全に抑制でき、水染みの発生を効果的に抑制することが可能になる。
(ラインスリットノズル)
図8Aに示すように、ガラス管複合体100の軸方向とラインスリットノズル50のスリット方向が平行となるときを基準にして、ガラス管複合体100とラインスリットノズル50との位置関係を規定する。
まず、ガラス管複合体100とラインスリットノズル50の吐出口の最小距離をhとする。hは1mm以上20mm以下が好ましい。
次に、ラインスリットノズル50の進行方向とガラス管複合体100の回転方向が図8Bに示すような関係にあるとき、ガラス管複合体100の軸方向とラインスリットノズル50のスリット方向の成す角を角度aとする。角度aは10°以上80°以下が好ましい。角度aを10°以上とすることで、ガラス表面の水を、ノズルの進行方向に効果的に移動させることができる。角度aを80°以下とすることで、効果的な水切りが可能となる。
さらに、図8Cに示すように、ガラス管複合体100を、ラインスリットノズル50の先端側の軸方向から見た場合におけるエアの噴射方向を規定する。エアの噴射方向は、ラインスリットノズル50の先端とガラス管複合体100の中心を結ぶ線と、ラインスリットノズル50の先端とガラス管複合体100の接線との成す角である角度cの間である。ここで、接線とは、図8Cに示すように、ラインスリットノズル50の先端とガラス管複合体100間の回転の起点側の接点を結んだ線を指す。ここで、エアの噴射方向と、ラインスリットノズル50の先端とガラス管複合体100の中心を結ぶ線の成す角を角度bとしたとき、角度bは、10°以上角度c以下であることが好ましい。角度bを10°以上にすることで、ガラス表面の水滴を吹き飛ばす効果が増す。また、角度bを角度c以下にすることで、ガラス表面の水滴に与えるエアのエネルギーの損失を小さくすることができる。
(プレ洗浄について)
本発明のガラス管複合体100の洗浄方法は、以上のように、(1)洗浄工程、(2)リンス工程、(3)乾燥工程の3工程を基本とする。安定した洗浄品位を得るために、(1)の工程の前に、プレ洗浄を実施しておくことが好ましい。プレ洗浄には、純水を用いて物理力(超音波やブラシなど)を印加する簡易的な洗浄方法でもよく、(1)、(2)の工程と同じ工程を用いてもよい。
以上説明したように、本発明のガラス管複合体100の洗浄方法は、アルカリ性界面活性剤を含む洗浄剤による洗浄工程、純水によるリンス工程、温純水引き上げ乾燥またはエアナイフ乾燥による乾燥工程を含むことにより、樹脂部を有するガラス管複合体100を、アルカリ性洗剤を用いて表面に研磨剤残渣や有機物のような異物が無い状態に洗浄するとともに、乾燥染みを生じることなく乾燥させることが可能となる。
本発明のガラス管複合体100の洗浄方法の効果は、洗浄後のガラス管複合体100を用いて実際に微細パターンを形成することにより確認できる。以下に、微細パターン形成の例を記載する。上記した洗浄方法にて処理されたガラス管複合体100は、その表面の清浄度が非常に高いため、微細パターン形成用の基材として好適である。
(微細パターンの作製方法)
ガラス表面に微細パターンを形成する方法としては、特に限定はないが、レーザー切削法、電子線描画法、フォトリソグラフィー法、熱リソグラフィー法、干渉露光法、電鋳法などが挙げられる。これらの中でも、ロール状モールドの継ぎ目がなく、ナノメートルスケールの微細パターンを任意のパターンで形成できる観点から、電子線描画法、フォトリソグラフィー法または熱リソグラフィー法を適用することが好ましく、さらには、加工幅を大きくできる観点から、フォトリソグラフィー法または熱リソグラフィー法がより好ましく、大掛かりな設備投資を必要としない観点から、熱リソグラフィー法が最も好ましい。
さらには、ガラス表面に微細パターンを形成した後に、ドライエッチング法によりガラス管を加工する場合には、ガラス管を構成する材料は、ドライエッチングできる材質が好ましく、石英ガラスが最も好ましい。
以下、本発明の効果を明確にするために実施した実施例および比較例により本発明を詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
接着剤としての樹脂部の耐アルカリ性を評価するため、以下のような実験を行った。まず、バランス調整材に用いられるソマール社製のエピフォーム(登録商標)P9094JDの主剤30gと硬化剤30gをそれぞれ秤量し、均一に混ぜ合わせた。得られた混合物から1.0g秤量し、SUS板の5cm□の板に、接触面積が約1cmになるように接着させ、室温で24時間硬化させ、サンプル1を作製した。次に、水酸化ナトリウム水溶液を、pHが13.0になるように調整し、前述のサンプル1を浸漬させ、60℃で1時間静置した。その後、溶液中からサンプル1を取り出して観察したところ、バランス調整剤とSUS板は強い接着強度を保っていることが確認された。
(比較例1)
アクリル系接着剤として、セメダイン社製のセメダイン(登録商標)3000シリーズの3000スーパーを用い、1cm□のSUS板と5cm□のSUS板を接着させ、サンプル2を作製した。次に、水酸化ナトリウム水溶液を、pHが13.0になるように調整し、前述のサンプル2を浸漬させ、60℃で1時間静置した。その後溶液中からサンプル2を取り出して観察したところ、SUS板の剥離が観察され、樹脂が分解していることが示唆された。
(実施例2)
芯材の耐アルカリ性を評価するため、以下のような実験を行った。実施例1で対アルカリ性の確認された、ソマール社製のエピフォーム(登録商標)P9094JDとの密着性の評価を実施した。まず、エピフォーム(登録商標)P9094JDの主剤30gと硬化剤30gをそれぞれ秤量し、均一に混ぜ合わせた。得られた混合物から1.0g秤量し、炭素繊維強化樹脂の5cm□の板に、接触面積が約1cmになるように接着させ、室温で24時間硬化させ、サンプル3を作製した。次に、水酸化ナトリウム水溶液を、pHが13.0になるように調整し、前述のサンプル3を浸漬させ、60℃で1時間静置した。その後、溶液中からサンプル3を取り出して観察したところ、バランス調整剤と炭素繊維強化樹脂板は強い接着強度を保っていることが確認され、炭素繊維強化樹脂がアルカリ性条件下の洗浄に適用可能であることがわかった。
(比較例2)
エピフォーム(登録商標)P9094JDの主剤30gと硬化剤30gをそれぞれ秤量し、均一に混ぜ合わせた。得られた混合物から1.0g秤量し、アルミニウムの5cm□の板に、接触面積が約1cmになるように接着させ、室温で24時間硬化させ、サンプル4を作製した。次に、水酸化ナトリウム水溶液を、pHが13.0になるように調整し、前述のサンプル4を浸漬させ、60℃で1時間静置した。その後、溶液中からサンプル4を取り出して観察したところ、バランス調整剤とアルミニウム板の剥離に加え、アルミニウム表面の腐食が観察され、アルミニウムが分解していることが示唆された。この結果から、アルミニウムがアルカリ性条件下の洗浄に適用困難であり、ガラス管複合体の構成部材として適切でないことがわかった。
(実施例3)
(ガラス管の構造)
本実施例では、ガラス管として、長さ400mm、外径80mm、偏心20μmの石英管の洗浄を実施した。ガラス管の芯材には、炭素繊維強化樹脂を用い、ガラス管と芯材は、2液のエポキシ樹脂系接着剤(ビスフェノールA系の主剤とポリアミドアミン系の硬化剤)を用いて接着させた。また、バランス調整剤には、ソマール社製の重量調整剤エピフォームP9094JDを用いた。エピフォーム(登録商標)P9094JDは2液のエポキシ樹脂系接着剤(ビスフェノールA系の主剤とポリアミドアミン系の硬化剤)の主剤と硬化剤それぞれに金属微粒子を分散させたものである。
(洗浄・リンス・乾燥)
SUSの浴槽に、横浜油脂社製のセミクリーン(登録商標)SD−L.G.Lの5%水溶液を調整した。なお、水溶液の調整には純水を用いた。得られたL.G.L水溶液に、被洗浄物であるガラス管を浸漬し、帝人株式会社製のナノフロント(登録商標)を用い、10分間スクラブ洗浄を行った。洗浄後、純水シャワーを用いてガラス管を5分間リンスし、ラインスリットノズルを用いたエアナイフ乾燥を行った。重量調整剤の剥離はなく、乾燥後のガラス管表面を、光学顕微鏡を用いて観察したところ、エアナイフ終端側の10mmを除いて染みは観察されなかった。
(実施例4)
本実施例では、ガラス管として、長さ400mm、外径80mm、偏心20μmの石英管の洗浄を実施した。洗浄から乾燥まで、実施例1と同じ手順で実施し、エアナイフ乾燥時に、エアナイフ終端側のガラス端部に内径8mmの吸引ノズルを設置し、2.0m/minの風量で吸引を実施した(図7)。ガラス端部の液滴を吸引することにより、ガラス面への液戻りが完全に抑制され、エアナイフ終端側の10mmのガラス端部領域まで、染みは観察されなかった。
(実施例5)
本実施例では、ガラス管として、長さ400mm、外径80mm、偏心10μmの石英管の洗浄を実施した。リンスまでは実施例1と同じ手順で実施し、乾燥のみ温純水引き上げ乾燥を用いて実施した。温純水引き上げは、水温を80℃、液面と石英管の軸の成す角を90°、引き上げ速度を8mm/sとして実施した。重量調整剤の剥離はなく、乾燥後に光学顕微鏡を用いてガラス表面を観察したところ、染みは観察されなかった。
(比較例3)
比較例3では、ガラス管内部として、ガラス管内部に空洞部を有し、かつ密閉性の低いガラス管を用いて、実施例4と同じ手順で洗浄、乾燥を実施した。このワークを用いた場合、温水引き揚げ時に、ガラス管内部の内圧が上昇し、ガラス管内部の空気がガラス管外部に漏れだすことが観察された。漏れ出した気泡がワークに付着したり、温水槽の液面に残り、温水引上げ時のメニスカス部が崩れ、これに起因した染みが観察された。また、空気が漏れだす際、ガラス内部のゴミを巻き込むため、これに起因したゴミの付着も観察された。
(比較例4)
比較例4では、ガラス管として、長さ400mm、外径80mm、振れ13μmの石英管の洗浄を実施した。リンスまでは実施例1と同じ手順で実施し、乾燥のみIPAベーパ乾燥を用いて実施した。重量調整剤の剥離はなかったが、乾燥後に光学顕微鏡を用いてガラス表面を観察したところ、ガラス表面に染みが観察された。このガラス表面の染みを採取し、赤外分光法を用いて解析を行ったところ、ビスフェノールA系のエポキシやアミドのシグナルが観察されており、バランス調整剤がIPAに溶出していることが確認された。
(実施例6)
実施例6では、5種類のガラスを用いて、実施例3と同じ構造のガラス管複合体を作製し、実施例2と同じ手順で、洗浄、乾燥を実施した。ガラスの種類としては、高ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、アミノケイ酸ガラス、無アルカリガラス、及び鉛ガラスを用いた。いずれのガラスを用いた場合にも、乾燥後に染みは観察されなかった。
(実施例7)
実施例3に記載の洗浄・乾燥したガラス管を用いて、熱リソグラフィー法で、ガラス表管表面に微細パターンの形成を行った。ガラス管上に、スパッタリング法を用いて、酸化銅とシリコンとを含む熱反応型レジスト材料を25nmの膜厚で成膜した。
堆積した熱反応型レジスト層を、それぞれ蛍光X線で分析したところ、シリコンの添加量は、シリコンモル換算で、7.5mol%であった。
以上のように成膜した熱反応型レジスト材料を以下の条件で露光した。
露光用半導体レーザー波長:405nm
レンズ開口数:0.85
露光レーザーパワー:1mW〜25mW
送りピッチ:120nm〜800nm
回転速度:210〜1670rpm
露光中にレーザーの強度を変調させることで、さまざまな形状やパターンを作製できるが、実験では露光精度を確かめるために、パターンとして孤立した円形状を使用した。形成する形状は目的とする用途によっては連続の溝形状や孤立した楕円形状等でも構わず、本発明は露光形状によって何ら制限を受けるものではない。
続いて、上記露光機によって露光された熱反応型レジストの現像を行った。現像液には、0.3wt%のグリシン水溶液と0.3wt%のシュウ酸アンモニウム水溶液の混合溶液を用いた。現像は23℃、5分間という条件で実施した。
次に得られた熱反応型レジスト層をマスクとしてドライエッチング処理による石英ガラス管のエッチングを行った。ドライエッチングは、エッチングガスとしてSFを用い、処理ガス圧を3Pa、処理電力を1000W、処理時間5分の条件で行った。
これらパターンが付与された基板から熱反応型レジスト層のみを剥離したものをモールドとして用いて、UV硬化樹脂を使って表面形状をフィルムに転写させ、SEMにて表面形状と断面形状を観察したところ、開口幅が275nm、エッチング層深さが375nmの円形状が観察された。なお、図9にSEM像を示す。
(比較例5)
比較例4の洗浄・乾燥後に得られたガラス管状に、実施例7と同じ条件で微細パターンの形成を行った。比較例4で観察されたガラス表面の染みの上では、所望のパターンが形成されておらず、染みの無い部位では、実施例7で得られたパターンと同じパターンが観察された。溶出したエポキシが、微細パターン形成を阻害し、欠陥となっていることが確認された。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、さまざまに変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
本発明のガラス管複合体の洗浄および乾燥方法を使用すると精度の高い洗浄を行う事が可能となり、精密加工分野で非常に有用である。また、ガラス管複合体が有する樹脂部を耐アルカリ性にすることで、樹脂部の分解による、ガラス管複合体の破損やガラス表面の汚染などが生じることはない。さらに、本発明の洗浄方法で洗浄した、耐アルカリ性の樹脂部を有するガラス管複合体を用いて、ガラス表面に微細パターンを形成することで、パターン欠陥の抑制されたシームレスかつロール状のナノインプリント用のモールドを提供することができる。
10 ガラス管
11 接着性樹脂部
12 芯材
13 バランス調整材
20 温純水液面
21 吸引ノズル
30 エアノズル
40 純水シャワー
50 ラインスリットノズル
100 ガラス管複合体

Claims (24)

  1. 耐アルカリ性の樹脂部を有するガラス管複合体を、アルカリ性洗浄液を用いて洗浄することを特徴とする洗浄方法。
  2. 前記樹脂部は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂およびポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる群から選択された少なくとも1種の樹脂材料にて構成されることを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 前記樹脂部は、接着性樹脂で構成されることを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  4. 前記接着性樹脂は、エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の洗浄方法。
  5. 前記ガラス管複合体のガラスは、石英ガラス、高ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、アミノケイ酸ガラス、無アルカリガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、リン珪酸ガラス、フッ化物ガラス、ランタンガラス、透明結晶化ガラスおよび熱線吸収ガラスからなる群から選択された少なくとも1種のガラス材料であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の洗浄方法。
  6. 前記ガラス管複合体のガラスは、石英ガラスであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の洗浄方法。
  7. 前記アルカリ性洗浄液のpHは、7以上14以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の洗浄方法。
  8. 前記アルカリ性洗浄液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、リン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムからなる群から選択された少なくとも1種以上を含有することを特徴とする請求項7に記載の洗浄方法。
  9. 前記アルカリ性洗浄液の温度は、20℃以上100℃以下であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の洗浄方法。
  10. 前記アルカリ性洗浄液は、界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の洗浄方法。
  11. 前記アルカリ性洗浄液は、キレート剤を含むことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の洗浄方法。
  12. アルカリ性洗浄液を用いて前記ガラス管複合体を洗浄する第1の工程において、ブラシ洗浄、超音波洗浄、浸漬洗浄、バブル洗浄およびスプレー洗浄のいずれか1つ以上を用いることを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  13. 前記第1の工程後に、純水をリンス液としてリンスする第2の工程と、前記リンス液を乾燥する第3の工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の洗浄方法。
  14. 前記純水は、1mL中に含まれる0.2μm以上の微粒子の数が10000個以下であることを特徴とする請求項13に記載の洗浄方法。
  15. 前記純水は、水温25℃における抵抗率が1MΩ・cm以上であることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の洗浄方法。
  16. 前記第2の工程において、ブラシ洗浄、超音波洗浄、浸漬洗浄、バブル洗浄およびスプレー洗浄のいずれか1つ以上を用いることを特徴とする請求項13から請求項15のいずれかに記載の洗浄方法。
  17. 前記第3の工程において、温水引上げ乾燥、マランゴニ乾燥、エアナイフ乾燥、IPA蒸気乾燥、減圧乾燥、溶剤置換乾燥およびスピン乾燥のいずれか1つ以上を用いることを特徴とする請求項13から請求項16のいずれかに記載の洗浄方法。
  18. 前記第3の工程において、有機溶剤を用いないことを特徴とする請求項13から請求項17のいずれかに記載の洗浄方法。
  19. 前記エアナイフ乾燥において、前記ガラス管複合体の端部の液滴をノズルで吸引することを特徴とする請求項13から請求項18のいずれかに記載の洗浄方法。
  20. 前記ガラス管複合体のガラスの表面粗さRaは、10nm以下であることを特徴とする請求項1から請求項19のいずれかに記載の洗浄方法。
  21. 前記ガラス管複合体の釣合良さの等級は、G2.5以上であることを特徴とする請求項1から請求項20のいずれかに記載の洗浄方法。
  22. 前記ガラス管複合体の偏心は、50μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項21のいずれかに記載の洗浄方法。
  23. 請求項1から請求項22のいずれかに記載の洗浄方法で洗浄されたことを特徴とするガラス管複合体。
  24. 請求項23に記載のガラス管複合体におけるガラス表面に微細パターンを形成することを特徴とするナノインプリント用のモールド。
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