JP2008046153A - ポジ型レジスト処理液組成物及び現像液 - Google Patents

ポジ型レジスト処理液組成物及び現像液 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ウェハ等の表面保護膜としてレジストを塗布し、基板の周縁部(ベベル部、エッジ部、ノッチ部等)の研磨を行う製造工程において、ポジ型レジスト表面に親水性を付与することにより研磨屑等の汚染源がポジ型レジスト表面に付着するのを防止するレジスト処理液組成物を提供する。
【解決手段】本発明のポジ型レジスト処理液組成物は、下記の一般式(I):
Figure 2008046153

式中、R及びRはそれぞれメチル基を示し、Rは炭素数12〜18のアルキル基を示す、で表される水酸化第四級アンモニウムを含有する水溶液からなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は半導体基板の周縁部の研磨を行う製造工程において、研磨屑等の汚染源がウェハの表面保護膜であるポジ型レジスト表面に付着するのを防止するポジ型レジスト処理液組成物、及び現像工程のリンス・乾燥の際にレジストパターンが倒壊するのを防止するポジ型レジスト用現像液に関する。
半導体デバイスの製造工程において、半導体ウェハ等の基板周縁部分を研磨する工程がある(例えば特許文献1参照)。この工程は、例えばトレンチキャパシタのトレンチ(ディープトレンチ)をSiウェハの表面に形成するRIE(Reactive Ion Etching)工程において、エッチング中に生じる副生成物がSiウェハのベベル部及びエッジ部に付着し、さらにエッチングのマスクと作用して形成される針状突起物を、研磨砥粒が付与された研磨テープ等により研磨し除去する工程である。針状突起はウェハの搬送時等に破損して発塵の原因となり、歩留まりの低下に繋がるため除去しなければならない。
上記の工程において、研磨の際にウェハの破片や研磨テープ中の砥粒由来のパーティクルが飛散してウェハ表面に付着するのを防止する方法として、ポジ型レジスト等の表面保護膜を事前に形成し、さらに研磨中にウェハ上方より純水を供給してポジ型レジスト表面を水で被覆する方法等が挙げられる。しかし樹脂等からなるレジスト膜は疎水性を示すため、水がポジ型レジスト全面を被覆できずこれらのパーティクルがレジスト表面に強固に付着してしまい、研磨後の表面を物理的に洗浄しても殆ど除去できない点が問題であった。
この対策としてポジ型レジスト表面に何らかの方法を用いて親水性を付与し、レジスト膜と水との親和力を高める方法が挙げられる。ポジ型レジスト表面の親水化処理としてプラズマ処理による方法が一般に知られているが、この方法ではプラズマ処理するための装置導入が必要となり、コストアップに繋がる点が問題となる。
他のポジ型レジスト膜の親水化処理方法として、例えば特許文献2には光ディスクの製造方法において、ポジ型レジスト表面に純水を5分以上滴下することにより−OH基を付与し、親水性を向上させる方法が開示されている。しかしながらこの方法では親水化処理に時間がかかりスループットの低下が問題となる。
また、レジストパターン形成方法において、例えば特許文献3には現像液の濡れ性に優れた親水化処理剤としてTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、ジエチルエタノールアミン水溶液等を用い、これらの親水化処理剤をポジ型レジスト表面に数分間供給して親水性を高める方法が開示されている。しかしながらこの方法でも親水化処理に時間がかかりスループットの低下が問題となる。
さらに、特許文献4には処理基板周縁部の研磨に際し、予め基板表面に界面活性剤又は水溶性高分子剤を供給することにより、基板表面に界面活性剤又は水溶性高分子剤のコーティングを施し、基板表面にパーティクルが付着するのを防止する方法が開示されている。しかしながらこの方法では基板表面への純水の供給により界面活性剤や水溶性高分子が除去され、コーティング効果がなくなるため、研磨処理中に界面活性剤を連続的又は断続的に供給する必要があるため大量の処理液が必要となり不経済である。
ポジ型レジスト表面の親水化はTMAH、コリン等の一般的な有機アルカリ溶液で表面を僅かに溶解させことにより達成可能であるが、枚葉式装置を用いてウェハを回転させながらウェハ表面に処理液を塗布し、回転の遠心力で処理液をウェハ全面に伸展させる手法においては、上記の有機アルカリ溶液では表面張力が大きいため必要となる処理液の量が多く、また濡れ広がり性に劣るためウェハ全面に均一に処理液が広がらずに親水化が不十分となる問題がある。これらの問題は200mm、300mm等の大口径ウェハ上のポジ型レジスト全面を親水化する場合等において特に顕著となる。
また、半導体デバイスの製造工程においては、パターンの微細化、高アスペクト比化に伴い、現像工程のリンス・乾燥の際にポジ型レジストパターンとリンス液(例えば水)との間の界面張力によってパターンが倒壊する問題が懸念されている。
特開2004−241434号公報 特開平9−212922号公報 特開平9−106081号公報 特開2005−277050号公報
本発明の目的は、ポジ型レジスト全面に均一に親水性を付与することが可能な処理液組成物、特に半導体基板の周縁部の研磨を行う製造工程において、表面保護膜となるポジ型レジスト表面に短時間で親水性を付与するとともに、親水性を持続させることにより研磨中に純水または研磨液を供給するのみでポジ型レジスト表面へのパーティクルの付着を防止し、スループットの向上に寄与できる処理液組成物、及び少量の液量で基板表面を均一に親水化できる処理液組成物を提供することにある。
また本発明の別の目的は、現像時にポジ型レジストの表面を親水化することにより、リンス・乾燥する際にポジ型レジストと水との間に働く界面張力を緩和し、レジストパターンの倒壊を防止することが可能な現像液を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決し得る処理液組成物を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、炭素数12〜18のアルキル基及びヒドロキシエチル基を有する水酸化第四級アンモニウムを含有する処理液組成物が表面張力低下能に優れることを見出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の一般式(I):
Figure 2008046153
式中、R及びRはそれぞれメチル基を示し、Rは炭素数12〜18のアルキル基を示す、で表される水酸化第四級アンモニウムを含有する水溶液からなる、ポジ型レジスト処理液組成物に関する。
また本発明は、前記ポジ型レジスト処理液組成物をポジ型レジスト表面に対して処理してなる、ポジ型レジスト表面処理方法に関する。
さらに本発明は、半導体基板の周縁部を研磨する際に、予め前記ポジ型レジスト処理液組成物をポジ型レジスト表面に対して処理してなる、前記ポジ型レジスト表面処理方法に関する。
また本発明は、スプレー噴霧法、滴下法または浸漬法により処理する、前記ポジ型レジスト表面処理方法に関する。
さらに本発明は、上記一般式(I)で表される水酸化第四級アンモニウムを含有する水溶液からなるポジ型レジスト用現像液に関する。
本発明のポジ型レジスト処理液組成物は、炭素数12〜18のアルキル基及びヒドロキシエチル基を有する水酸化第四級アンモニウムを含有することにより表面張力低下能に優れ、少量の処理液組成物で均一に基板に塗布することができる。また、レジストに対する浸透性が高まることからポジ型レジスト表面を短時間で数十Å〜数百Åの範囲で溶解させ、それにより親水化を促進することが可能である。さらに、本発明のポジ型レジスト処理液組成物により処理する場合、一度親水化させるとその効果が持続するため、コーティング効果が基板表面へ純水や研磨液を供給することにより消失しない。
本明細書において、「親水化」とはレジスト表面に親水性を付与することを意味し、親水化はいわゆる濡れ性によって評価することができる。例えば基板表面へ純水を供給した後、レジスト表面の水が弾かれる(疎水性)か、レジスト全面が濡れたまま保持される(親水性)かによって評価することができる。
本発明のポジ型レジスト処理液組成物は、上記一般式(I)で表される水酸化第四級アンモニウムを含有することにより上記の優れた効果を奏する。また、例えば、一般的な有機アルカリであるTMAHやコリン(一般式(I)中のR1〜R3がすべてメチル基からなる)と異なり表面張力が小さいため、これらの有機アルカリに比べ必要とする処理液組成物の量が少なく、また弱アルカリ性であるため基板を傷めることもない。
なお、本発明者らは一般式(I)で表される化合物において、式中のRが炭素数8のアルキル基の場合に、かかる水酸化第四級アンモニウムを含有する処理液組成物が親水化作用をほとんど示さないことを見出している。
本発明のポジ型レジスト用現像液はポジ型レジスト表面を親水性化することにより、リンス・乾燥の際のポジ型レジストとリンス液(例えば水)との間に働く界面張力を緩和するため、レジストパターンの倒壊を防止することができる。
また、本発明の現像液はレジスト表面に濡れ性を付与するため、現像液が基板表面全体を被覆し、現像むらの発生を抑制する効果も有する。
本発明の処理液組成物によれば、半導体基板の周縁部(ベベル部、エッジ部、ノッチ部等)の研磨を行う製造工程において、表面保護膜となるポジ型レジスト表面に短時間で親水性を付与でき、かつ付与した親水性が持続することから研磨中は純水の供給のみでポジ型レジスト表面へのパーティクルの付着を防止でき、スループットの向上に寄与できる。また、処理液組成物の表面張力が小さいことからポジ型レジスト表面の親水化において処理液組成物の使用量を低減できるとともに、基板に均一に塗布することができる。また本発明のポジ型レジスト用現像液によれば、ポジ型レジストの現像とともにレジスト表面を親水化するので、乾燥時のレジストパターンの倒壊を防止することができる。
本発明の処理液組成物は、ポジ型レジスト表面に親水性を付与することが可能な処理液であって、下記一般式(I)で表される、メチル基、炭素数12〜18のアルキル基及びヒドロキシエチル基を有する水酸化第四級アンモニウムを含有する。
Figure 2008046153
式中、R及びRはそれぞれメチル基を示し、Rは炭素数12〜18のアルキル基を示す。Rは直鎖状または分枝鎖状のいずれであってもよいが、好ましくは直鎖状アルキル基である。
一般式(I)で示される水酸化第四級アンモニウムの好ましい例としては、下記の式(Ia)で示される2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ラウリル)アンモニウムハイドロオキサイド、式(Ib)で示される2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ミリスチル)アンモニウムハイドロオキサイド、式(Ic)で示される2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ステアリル)アンモニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。一般式(I)で示される水酸化第四級アンモニウムは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
Figure 2008046153
処理液組成物中の水酸化第四級アンモニウムの濃度は好ましくは0.01〜10質量%であり、特に好ましくは0.5〜5質量%である。水酸化第四級アンモニウムの濃度が低いと親水化が不十分となる場合や、十分な親水性を付与するのに長時間の処理を必要とする場合があり、また水酸化第四級アンモニウムの濃度が高いとレジストに対するダメージが大きくなる。水酸化第四級アンモニウムの好ましい濃度はレジストの種類によって異なるため、レジストの種類に応じて処理液組成物中の水酸化第四級アンモニウムの濃度を適宜調整するのが好ましい。
本発明の処理液組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で上記の水酸化第四級アンモニウム以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、アニオン系界面活性剤(ポリカルボン酸系、ポリアクリル酸系、アルキルベンゼンスルホン酸系等)、カチオン系界面活性剤(アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルピリジニウムクロライド等の第四級アンモニム塩等)、水溶性高分子剤[セルロース類(メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース等)、キトサン類等]、ノニオン系界面活性剤(アセチレンジオール系、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリビニルピロリドン等)等、有機アルカリ[TMAH、ジエチルエタノールアミン等]、アルコール類[メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等]等が挙げられる。
本発明の処理液組成物を用いた処理方法としては、(1)スプレー噴霧法、(2)滴下法、(3)浸漬法等、レジスト表面へ処理液組成物を接触させる各種の方法が挙げられる。例えば、(1)スプレー噴霧法または(2)滴下法の場合、枚葉装置等を用いて被処理基板を回転させながら被処理基板の上方に配置したノズルより処理液組成物を噴霧又は滴下し、被処理基板表面のポジ型レジスト全面に処理液組成物がゆきわたるように塗布する。(3)浸漬法では被処理基板表面のポジ型レジスト全面に処理液組成物が浸るように浸漬する。親水化の処理時間は、いずれも方法においても好ましくは5秒〜60秒であり、特に好ましくは10秒〜30秒である。処理時間が短いと親水化が不十分となり、また処理時間が長すぎるとレジストに対するダメージが大きくなる。(2)滴下法においては一般に表面張力の小さい処理液組成物の方が表面張力の大きい処理液組成物に比べウェハ表面全体を被覆するのに要する処理液組成物の量が少なくてすむことが知られている。したがって、表面張力の小さい本発明の処理液組成物では表面張力の大きいTMAH、コリン等の有機アルカリに比べ、処理液組成物の供給量を低減することができる。
本発明のポジ型レジスト用現像液は上記一般式(I)で表される水酸化第四級アンモニウムを含有する。現像液に用いる水酸化第四級アンモニウムの好ましい例及び現像液中の水酸化第四級アンモニウムの含有量はポジ型レジスト処理液組成物の場合と同様である。
本発明のポジ型レジスト用現像液は、一般式(I)で表される水酸化第四級アンモニウム以外の他の成分として、無機アルカリ類(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等)、第一級アミン類(エチルアミン、n−プロピルアミン等)、第二級アミン類(ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等)、第三級アミン類(トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等)、アルコールアミン類(ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、第四級アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等)、環状アミン類(ピロール、ピヘリジン等)、アルコール類、界面活性剤等の現像液に添加される通常の成分を含有することができる。
一般に、半導体デバイスの製造工程においてはレジスト膜を形成した基板に所定のマスクを通して露光し、ベーク、現像、リンス・乾燥することによりレジストパターンを得る。現像工程において、現像及びリンス処理は上記の処理液組成物による処理方法と同様にスプレー噴霧法、滴下法、浸漬法等により行うことができる。例えば、枚葉装置を用いて処理する場合、被処理基板を回転させながら被処理基板上方に配置した現像液ノズル及びリンス液ノズルから被処理基板表面に現像液及びリンス液を供給することにより処理する。
本発明の処理液組成物又は本発明の現像液を適用するポジ型レジストは特に制限されず、例えばノボラック樹脂、ポリアクリル酸、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ポリノルボルネン樹脂、それらにフッ素を導入した樹脂等を材料として用いたポジ型レジストが挙げられる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
シリコンウェハー上にポジ型レジスト[長瀬産業(株)製820、膜厚約17,000Å]をスピン塗布した後、溶媒除去および基板との密着性向上を目的として120℃で10分間ベーキングした。表1に示す組成となるように純水中に表中の各成分をそれぞれ溶解し、処理液組成物を調製した。各処理液組成物中に、試験片として上記のポジ型レジスト膜を成膜したシリコンウェハーを25℃で10秒間撹拌せずに浸漬し、その後超純水で3分間流水リンスを行った。リンス後に試験片を引き上げ、レジスト表面の濡れ性を目視により観察した。また処理前後の膜厚減少量を光学干渉式膜厚計により測定し、レジストへのダメージを評価した。結果を表1に示す。
比較例1〜4に示すようにTMAHを含有する溶液では、1.5質量%以上のTMAHで親水性を示したのに対し、実施例1〜4に示す2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ラウリル)アンモニウムハイドロオキサイド(化合物1)を含有する溶液では、0.5質量%の化合物1で良好な親水性を示し、かつレジストの膜減り量が小さかった。また実施例5〜7に示す2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ミリスチル)アンモニウムハイドロオキサイド(化合物2)又は2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ステアリル)アンモニウムハイドロオキサイド(化合物3)を含有する溶液でも同様に親水性を示し、かつ親水性付与時のレジストの膜減り量が小さかった。一方、比較例5や比較例6に示すように純水滴下やジエタノールアミンを用いる特許文献2や特許文献3に記載の処理液組成物では親水化されなかった。
Figure 2008046153
レジスト表面の濡れ性の評価基準:
×:疎水性(流水リンス後試験片を引き上げると、直ちに水が弾かれるか又は徐々に弾かれる)
○:親水性(レジスト全面が濡れたままの状態)
TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
化合物1:2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ラウリル)アンモニウムハイドロオキサイド
化合物2:2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ミリスチル)アンモニウムハイドロオキサイド
化合物3:2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ステアリル)アンモニウムハイドロオキサイド
表1と同様の評価試験をポジ型レジスト膜[東京応化工業(株)製OFPR−800、膜厚約18,000Å]を成膜したシリコンウェハーを試験片として実施した。結果を表2に示す。比較例7〜10に示すようにTMAHを含有する溶液では、2.0質量%のTMAHで親水性を示したのに対し、実施例8〜9に示す2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ラウリル)アンモニウムハイドロオキサイド(化合物1)を含有する溶液では、1.0質量%の化合物1で親水性を示し、かつレジストの膜減り量が小さかった。また実施例10に示す2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ミリスチル)アンモニウムハイドロオキサイド(化合物2)を含有する溶液でも同様に親水性を示し、親水性付与時のレジストの膜減り量が小さかった。また比較例11や比較例12に示すように特許文献2や特許文献3に記載の処理液では親水化されなかった。
Figure 2008046153
[レジスト表面濡れ性の評価基準]
×:疎水性(流水リンス後試験片を引き上げると、直ちに水が弾かれるか又は徐々に弾かれる)
○:親水性(レジスト全面が濡れたままの状態)
TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
化合物1:2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ラウリル)アンモニウムハイドロオキサイド
化合物2:2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ミリスチル)アンモニウムハイドロオキサイド
表2に示す評価で用いたポジ型レジスト(膜厚約11,000Å)を成膜した300mmシリコンウェハーに対し、枚葉装置を用い、ウェハ上に処理液組成物を滴下し親水化する方法において、処理液組成物がウェハ上のレジスト表面全面を被覆するのに要する処理液組成物の量を調べた。結果を表3に示す。実施例11及び比較例13に示すように、本発明の処理液組成物では、レジスト表面全面を被覆するのに必要な量がTMAHを含有する処理液組成物に比べて少ないことが分かる。
Figure 2008046153
TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
化合物1:2−ヒドロキシエチル−(N,N−ジメチル−N−ラウリル)アンモニウムハイドロオキサイド

Claims (5)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 2008046153
    式中、R及びRはそれぞれメチル基を示し、Rは炭素数12〜18のアルキル基を示す、で表される水酸化第四級アンモニウムを含有する水溶液からなる、ポジ型レジスト処理液組成物。
  2. 請求項1に記載のポジ型レジスト処理液組成物をポジ型レジスト表面に対して処理してなる、ポジ型レジスト表面処理方法。
  3. 半導体基板の周縁部を研磨する際に、予め請求項1に記載のポジ型レジスト処理液組成物をポジ型レジスト表面に対して処理してなる、請求項2に記載のポジ型レジスト表面処理方法。
  4. スプレー噴霧法、滴下法または浸漬法により処理する、請求項2または3に記載のポジ型レジスト表面処理方法。
  5. 請求項1に記載の一般式(I)で表される水酸化第四級アンモニウムを含有する水溶液からなるポジ型レジスト用現像液。
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