JP4516869B2 - ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及びその製造方法、並びに、成形品の製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及びその製造方法、並びに、成形品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及びその製造方法、並びに、成形品の製造方法に関する。
今日、即席麺の容器が多種多様に提供されており、この即席麺を包装し或いは調理するための容器は、輸送中或いは保管中に加えられる衝撃に対して強く、外観性に優れていることが要求され、このような要求を満たすために、即席麺の容器の原反として、ポリスチレン系樹脂発泡シートの一面にポリスチレン系樹脂非発泡シートが積層されてなるものが汎用されている。
そして、即席麺の容器の外面には印刷が施されるが、その印刷要領としては、即席麺の容器の原反の表面に印刷を施したフィルムを積層した上で原反を即席麺の容器に成形する方法の他、原反を即席麺の容器形状に成形した後に即席麺の容器の外面に曲面印刷機を用いて直接、印刷を施す方法が挙げられる。
しかしながら、曲面印刷機を用いて即席麺の容器の外面に印刷を施す場合には、容器の外面の状態によっては、印刷した文字や模様が滲んだり或いは印刷がかすれるといった問題が発生していた。
そこで、特許文献1には、即席麺の原反として、ポリスチレン系樹脂発泡シートと非発泡ポリスチレン系樹脂フィルムとが積層一体化されてなり、ポリスチレン系樹脂発泡シートがポリスチレン系樹脂発泡シートと非発泡ポリスチレン系樹脂フィルムの界面から200μmまでの範囲において410〜5000個/mm2 の平均気泡数を有するポリスチレン系樹脂積層発泡シートが提案されている。
一方、原反から即席麺の容器を得るには、先ず、長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートを連続的に成形機の加熱炉に供給し、加熱炉にてポリスチレン系樹脂積層発泡シートをその両側に配設した加熱ヒータによって加熱してポリスチレン系樹脂積層発泡シートを軟化させた後、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形機の成形ダイに連続的に供給して即席麺の容器形状にプレス成形することによって即席麺の容器を連続的に製造することができる。
そして、一般的に深さの深い容器を成形するためには、成形時におけるポリスチレン系樹脂積層発泡シートの伸びを良くするために、加熱炉において、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの加熱温度を高くしたり或いは加熱時間を長くするなどの方策がとられる。
ところが、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの加熱温度を高くすると、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートが柔らかくなるために、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートが自重により垂れ下がる現象、所謂、ドローダウン現象が発生し易くなる。
このドローダウン現象が発生すると、加熱炉におけるポリスチレン系樹脂積層発泡シートと加熱ヒータとの距離が両面間において不均一となり、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの加熱ムラが発生し、得られる成形品の肉厚が不均一となったり、或いは、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの一部分が過度に加熱されて外観が低下するといった問題点が生じていた。
ここで、特許文献1で開示されているポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、段落番号〔0029〕から明らかなように、その発泡シートの一面に非発泡フィルムを積層一体化させるにあたっては押出ラミネート法が用いられている。
このように、押出ラミネート法を用いてポリスチレン系樹脂積層発泡シートを製造する場合、長尺状のポリスチレン系樹脂発泡シートを巻き出しながら、この発泡シート上に、押出機から押出された直後の溶融状態の非発泡フィルムを連続的に積層させる一方、上記発泡シートと上記非発泡フィルムとは、その長さ方向に張力が加えられた状態で積層一体化されることから、得られるポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、その長さ方向に歪みが残存した状態となっている。
従って、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを連続的に巻き出し、成形機の加熱炉にてポリスチレン系樹脂積層発泡シートを連続的に加熱した後、成形機の成形ダイで成形した場合、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、上記加熱炉における加熱に伴って、歪みが緩和されて収縮するが、その収縮方向は、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの長さ方向(巻き出し方向)であることから、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートが収縮したとしても、この収縮は、連続的に巻き出されるポリスチレン系樹脂積層発泡シートによって吸収されてしまうことがあり、上述のドローダウン現象を効果的に防止することできないことがあった。
そこで、ドローダウン現象を防止できる程度にポリスチレン系樹脂積層発泡シートが収縮するように、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートにその長さ方向に大きな歪みを残存させることも考えられるが、このように過度の歪みを残存させると、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、長さ方向に自由な状態となっていることから、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートがその長さ方向に大きな収縮変形を生じてしまい、成形機の成形ダイにおいてポリスチレン系樹脂積層発泡シートを安定した状態で成形することができないといった別の問題を生じた。
更に、非発泡ポリスチレン系樹脂フィルムが積層一体化されるポリスチレン系樹脂発泡シートは、通常、製造された後に所定期間だけ室温にて熟成された上で用いられるが、熟成期間中の気温の変動や、熟成期間の変動が原因となって、ポリスチレン系樹脂発泡シート中に残存する発泡ガス量に増減が生じ、この発泡ガス量の変化によって、ポリスチレン系樹脂発泡シート上に非発泡ポリスチレン系樹脂フィルムを積層一体化させる際や、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形のために加熱した際における、ポリスチレン系樹脂発泡シートと非発泡ポリスチレン系樹脂フィルムとの界面での微細気泡の発生状態が変化し、或いは、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの上記収縮量が変動するなどして、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートから成形品を製造する際の成形条件を一定にすることが難しい上に成形条件幅も狭く、得られる成形品の品質にバラツキが生じるといった問題点があった。
特開平10−16025号公報(特許請求の範囲、段落番号〔0029〕)
本発明は、成形時においてドローダウン現象を生じさせることなく所望形状に正確に安定した成形条件下にて成形することができるポリスチレン系樹脂積層発泡シート及びこのポリスチレン系樹脂積層発泡シートの製造方法、並びに、このポリスチレン系樹脂積層発泡シートを用いた成形品の製造方法を提供する。
本発明の長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートAは、押出発泡によって得られたポリスチレン系樹脂発泡シート層1の一面にポリスチレン系樹脂非発泡シート層2を共押出法により積層一体化してなる長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートであって、125℃にて150秒間に亘って加熱すると、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面がその幅方向に−45〜−15%の寸法変化率で収縮し、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層を内側にして幅方向に円弧状に変形するように構成されていると共に、上記ポリスチレン系樹脂発泡シート層1は、密度が0.16〜0.4g/cm 3 の低発泡シート層11と、密度が0.07〜0.15g/cm 3 の高発泡シート層12とが互いに直接、一体化してなり、上記低発泡シート層11上に上記ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2が積層一体化されていることを特徴とする。
本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートAのポリスチレン系樹脂発泡シート層1を構成するポリスチレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、t−ブチルスチレン、ジメチルスチレンなどのスチレン系単量体の単独重合体又はこれらの共重合体などが挙げられる。
又、上記ポリスチレン系樹脂としては、上記スチレン系単量体を主成分とする、上記スチレン系単量体と、このスチレン系単量体と共重合可能なビニル単量体との共重合体であってもよく、このようなビニル単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレートなどが挙げられる。
そして、上記ポリスチレン系樹脂発泡シート層1の一面にはポリスチレン系樹脂非発泡シート層2が積層一体化されている。このポリスチレン系樹脂非発泡シート層を構成するポリスチレン系樹脂としては、上述のポリスチレン系樹脂の他に、上記ポリスチレン系樹脂にゴム成分が加えられて耐衝撃性が改善された耐衝撃性ポリスチレン系樹脂や、ポリスチレン系樹脂に、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体などのポリスチレン系エラストマーを添加してなる混合樹脂であってもよい。なお、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2を構成するポリスチレン系樹脂のメルトフローレイトは、5〜15g/10分が好ましい。
更に、上記ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2の厚みは、薄いと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの機械的強度が低下することがある一方、厚いと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの成形性が低下することがあるので、60〜200μmが好ましく、100〜160μmがより好ましい。
又、上記ポリスチレン系樹脂発泡シート層1の構成については、図1に示したように、密度が0.16〜0.4g/cm3 の低発泡シート層11と、密度が0.07〜0.15g/cm3 の高発泡シート層12とが互いに直接、一体化されている
これは下記の理由による。本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートAは、ポリスチレン系樹脂発泡シート層1の一面にポリスチレン系樹脂非発泡シート層2が共押出法によって積層一体化されているが、共押出ダイから共押出する際、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2は、発泡剤を含有しておらず可塑化されていないなどの理由で、ポリスチレン系樹脂発泡シート層1よりも高い加熱温度とし、樹脂粘度を低下させた上で共押出ダイから押出す必要がある。
しかしながら、共押出する際の樹脂温度をポリスチレン系樹脂非発泡シート層に合わせた温度とすると、ポリスチレン系樹脂発泡シート層を構成する樹脂粘度が低くなり過ぎて破泡するなどの問題が発生する一方、共押出する際の樹脂温度をポリスチレン系樹脂発泡シート層に合わせた温度とすると、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層を構成する樹脂粘度が高くなり過ぎて、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の押出安定性が低下する。
そこで、共押出によって、ポリスチレン系樹脂発泡シート層の一面にポリスチレン系樹脂非発泡シート層を積層一体化させるにあたり、ポリスチレン系樹脂発泡シート層1を、低発泡シート層11と高発泡シート層12とから構成し、低発泡シート層11を、発泡剤量が少ない分だけ高発泡シート層12よりも可塑化が小さいものとし、高発泡シート層12よりも高い温度にて共押出させるようにし、且つ、発泡剤が含有されている分だけ、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2よりも低い温度にて共押出することができるようにしている。
つまり、低発泡シート層11が有する共押出に適した温度を、高発泡シート層12が有する共押出に適した温度と、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2が有する共押出に適した温度との間にあるようにしている。
このように構成することによって、高発泡シート層12とポリスチレン系樹脂非発泡シート層2との間における共押出に適した温度差を、低発泡シート層11によって緩和し、各層のそれぞれが共押出に適した温度にて共押出されたものであって、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAにおける低発泡シート層11及び高発泡シート層12は連続気泡率が低くて機械的強度に優れ、特に低発泡シート層11はその表面平滑性に優れている。
そして、上記表面平滑性に優れた低発泡シート層11上に積層一体化されているポリスチレン系樹脂非発泡シート層2も表面平滑性に優れていると共に、上述のように低発泡シート層11は機械的強度が強いため、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2上に安定的に印刷処理を施すことができる。
ここで、低発泡シート層11の密度は、低いと、低発泡シート層の連続気泡率が高くなり機械的強度が低下する結果、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層上への印刷特性が低下する虞れがある一方、高いと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの目付を同じにしようとした場合に、低発泡シート層の厚みが薄くなり、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面平滑性が低下したり、或いは、共押出時における低発泡シート層と高発泡シート層との間の温度差が大きくなり、低発泡シート層と高発泡シート層の界面付近における高発泡シート層側の気泡が連続気泡化してしまい、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの機械的強度が低下するので、0.16〜0.4g/cm3 が好ましい。
又、高発泡シート層12の密度は、小さいと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの機械的強度が低下する虞れがある一方、大きいと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの目付を同じにしようとした場合に、高発泡シート層の厚みが薄くなり、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの機械的強度が低下する虞れがあるので、0.07〜0.15g/cm3 が好ましい。
なお、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートにおける低発泡シート層及び高発泡シート層の密度は下記の要領で算出することができる。先ず、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAの目付W(g/cm2 )を測定し、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2の押出量E0 (kg/時間)、低発泡シート層11の押出量E1 (kg/時間)及び高発泡シート層12の押出量E2 (kg/時間)から下記式に基づいて、低発泡シート層11の目付W1 及び高発泡シート層12の目付W2 を算出する。
低発泡シート層の目付W1 (g/cm2 )=W×E1 /(E0 +E1 +E2
高発泡シート層の目付W2 (g/cm2 )=W×E2 /(E0 +E1 +E2
次に、低発泡シート層11の厚みT1 (cm)及び高発泡シート層の厚みT2 (cm)を測定し、下記式に基づいて低発泡シート層の密度D1 及び高発泡シート層の密度D2 を算出することができる。
低発泡シート層の密度D1 (g/cm3 )=W1 /T1
高発泡シート層の密度D2 (g/cm3 )=W2 /T2
更に、ポリスチレン系樹脂発泡シート層1全体の厚みは、薄いと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形して得られる成形品の機械的強度が低下することがある一方、厚いと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの成形性が低下することがあるので、1.0〜3mmが好ましく、1.5〜3mmがより好ましく、1.8〜2.8mmが特に好ましい。
又、ポリスチレン系樹脂発泡シート層1の低発泡シート層11の厚みは、薄いと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面平滑性が低下することがあるので、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。
更に、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAにおける低発泡シート層11の厚みと高発泡シート層12の厚みの比(低発泡シート層11の厚み/高発泡シート層12の厚み)は、小さいと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面平滑性が低下し、或いは、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの機械的強度が低下することがある一方、大きいと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの断熱性及び成形性が低下することがあるので、0.08〜0.2が好ましい。
又、ポリスチレン系樹脂発泡シート層の低発泡シート層における厚み方向の平均気泡径は、大きいと、低発泡シート層上に一体化されたポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面平滑性が低下する虞れがあるので、200μm未満が好ましく、150μm未満がより好ましく、120μm未満が特に好ましい。
なお、低発泡シート層における厚み方向の平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して測定された平均弦長に基づいて算出されたものをいう。具体的には、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートをその表面に対して垂直な方向(厚み方向)に切断し、この切断面における低発泡シート層11の中央部を走査型電子顕微鏡を用いて17〜20倍(場合によっては200倍)に拡大して撮影する。
次に、撮影した写真における写真上の長さが60mmで且つポリスチレン系樹脂積層発泡シートの厚み方向に指向する一直線上にある気泡数から、各気泡の平均弦長(t)を下記式1に基づいて算出する。そして、下記式2により平均気泡径Dを算出することができる。なお、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの低発泡シート層が薄いために、長さが60mmの直線を写真上に描くことができない場合は、できるだけ長い長さの直線を写真上に描き、この直線の長さを60mmに換算して平均気泡径Dを算出する。
平均弦長(t)=60/(気泡数×写真の倍率)・・・式1
平均気泡径D=t/0.616・・・式2
そして、ポリスチレン系樹脂発泡シート層1全体の連続気泡率は、大きいと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの機械的強度が低下することがあるので、20%未満が好ましい。
なお、ポリスチレン系樹脂発泡シート層全体の連続気泡率は、ASTM D−2856−87に準拠して1−1/2−1気圧法にて測定されたものをいう。具体的には、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂発泡シート層を一辺25mmの平面正方形状に切断し、この切断片を厚み方向に複数枚重ね合わせて厚みが約25mmの試験片を作製する。この要領で5個の試験片を作製し、各試験片の連続気泡率を空気比較式比重計(東京サイエンス社製 商品名「1000型」)を用いて、1−1/2−1気圧法により測定し、その相加平均値をポリスチレン系樹脂発泡シート層の連続気泡率とする。
更に、本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、125℃にて150秒間に亘って加熱した場合、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面がその幅方向に−45〜−15%の寸法変化率で収縮し、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層を内側にして幅方向に円弧状に変形するように構成されている。
即ち、本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートでは、所定条件下における加熱によってポリスチレン系樹脂非発泡シート層を収縮させるように構成している一方、ポリスチレン系樹脂発泡シート層の柔軟性を保持して優れた成形性を発揮するように構成している。
従って、後述するように、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートにおける幅方向の両端部を一定間隔を保持した左右一対の保持具によって保持して、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの両端の間隔を固定した上で、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを加熱しプレス成形した場合、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、その両端部の位置が固定されていることから、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の幅方向の収縮力を、ポリスチレン系樹脂積層発泡シート全体の幅方向への収縮力とし、ポリスチレン系樹脂積層発泡シート全体を確実に幅方向に収縮させてドローダウン現象を効果的に防止することができる一方、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの幅方向における収縮は、上述のように、主にポリスチレン系樹脂非発泡シート層の収縮により生じるようにし、ポリスチレン系樹脂発泡シート層の柔軟性を確保しているので、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートをプレス成形することによって所望形状を有する成形品を正確に成形することができる。
ここで、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAのポリスチレン系樹脂非発泡シート層2の表面における幅方向の寸法変化率は、収縮が小さいと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形する際のドローダウン現象を防止することができない一方、収縮が大きいと、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形する際に幅方向に収縮し過ぎて、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの両端部を保持している左右一対の保持具からポリスチレン系樹脂積層発泡シートの両端部が外れる虞れや、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの幅方向に加わる張力が大きくなり過ぎて、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを深絞り成形することができない虞れがあるので、−45〜−15%に限定される。なお、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの幅方向とは、押出方向に対して直交する方向をいう。
又、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAのポリスチレン系樹脂非発泡シート層2における押出方向(長さ方向)の寸法変化率は、その絶対値が大き過ぎると、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形する際にポリスチレン系樹脂積層発泡シートが加熱によって変形してしまい、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの成形が不安定となることがあるので、−10〜10%が好ましい。
ここで、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面の寸法変化率は下記の要領で測定されたものをいう。先ず、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートから一辺が10cmの平面正方形状の試験片を5個、各辺がポリスチレン系樹脂積層発泡シートの押出方向又は幅方向に平行な状態となるように切り出す。
しかる後、各試験片のポリスチレン系樹脂非発泡シート層上に、互いに対向する辺の中央部同士を結ぶ直線を二本、十字状に描く。次に、各試験片を125℃の雰囲気下に150秒間に亘って放置した後、試験片を20℃にて1時間に亘って放置する。
次に、試験片上に描いた直線のうち、寸法変化率を測定したい方向に指向した直線の長さLを試験片毎に測定し、下記式に基づいて試験片毎に寸法変化率を算出し、各試験片の寸法変化率の相加平均値を、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面の寸法変化率とする。なお、試験片上の直線の長さLは、例えば、直線に沿って湾曲可能な布製の測定具などを用いて測定すればよい。又、寸法変化率が正の値をとる場合は膨張し、負の値をとる場合は収縮していることを表している。
寸法変化率(%)=100×(L−10)/10
更に、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂非発泡シート層2上には、表面に印刷が施されたポリスチレン系樹脂シートを印刷層として積層一体化してもよい。なお、この印刷層をポリスチレン系樹脂非発泡シート層2上に積層一体化する方法としては汎用の方法が用いられる。又、印刷層を構成するポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層を構成するポリスチレン系樹脂と同様であるので、その説明を省略する。
次に、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの製造方法について説明する。なお、以下においては、ポリスチレン系樹脂発泡シート層が低発泡シート層と高発泡シート層とからなる場合について説明する。
先ず、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを製造するためには、図2、図3に示したように、合流ダイ61及びこの合流ダイ61に接続する環状ダイ62からなる共押出ダイ6と、第一〜第三押出機3〜5とを用意し、上記三機の押出機3〜5の全てを同一の上記共押出ダイ6の合流ダイ61に接続する。
そして、第一押出機3及び第三押出機5にポリスチレン系樹脂及び発泡剤を供給して溶融混練する一方、第二押出機4にポリスチレン系樹脂を供給して発泡剤の不存在下或いは発泡しない程度の発泡剤の存在下にて溶融混練する。なお、ポリスチレン系樹脂に対する発泡剤の量は、第一押出機3の方が第三押出機5よりも大きくなるように調整する必要がある。
ここで、第二押出機4にポリスチレン系樹脂と共に、発泡しない程度の量の発泡剤を供給してよいが、これは、ポリスチレン系樹脂の発泡を目的としているものではなく、ポリスチレン系樹脂を発泡剤によって可塑化し、押出時の樹脂温度の低下を図り、ポリスチレン系樹脂発泡シート層1の押出発泡温度に出来るだけ近づけて、ポリスチレン系樹脂発泡シート層1、即ち、低発泡シート層11の連続気泡率の上昇を防止するためである。
なお、上記発泡剤としては、汎用のものが用いられ、例えば、プロパン、ブタン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素;1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HCFC−124)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)などのフロン系発泡剤が挙げられ、脂肪族炭化水素が好ましい。
次に、第一押出機3から高発泡性ポリスチレン系樹脂を、第二押出機4から非発泡ポリスチレン系樹脂を、第三押出機5から低発泡性ポリスチレン系樹脂を共押出ダイ6の合流ダイ61内に押出して、これらポリスチレン系樹脂を合流ダイ61内にて合流させ、断面円形状の高発泡性ポリスチレン系樹脂層の外周面に低発泡性ポリスチレン系樹脂層及びポリスチレン系樹脂非発泡層がこの順序で層状に積層された断面円形状の発泡性積層体とする。
そして、この発泡性積層体を共押出ダイ6の環状ダイ62に供給して、発泡性積層体を円筒状とし、この円筒状の発泡性積層体を環状ダイ62の先端開口部から押出発泡させ、高発泡性ポリスチレン系樹脂を押出発泡させて得られた発泡層を高発泡層とし、低発泡性ポリスチレン系樹脂を押出発泡させて得られた発泡層を低発泡層として、ポリスチレン系樹脂非発泡層、低発泡層及び高発泡層が外側から内側に向かって層状に積層された円筒状発泡体を製造する。
この際、ポリスチレン系樹脂非発泡層は、発泡剤が含有されておらず発泡剤による可塑化がない一方、低発泡層及び高発泡層は、発泡剤の含有によって可塑化されており、しかも、高発泡層の方が低発泡層よりも可塑化度合いが大きい。
従って、低発泡層及び高発泡層は、共押出時の樹脂温度をポリスチレン系樹脂非発泡層と同温度とすると、発泡剤によって可塑化されている分だけ溶融粘度が低くなり過ぎて破泡を生じる虞れがあるので、ポリスチレン系樹脂非発泡層よりも低い温度に設定する必要がある。
そこで、低発泡層及び高発泡層を共押出ダイから押出す際の樹脂温度をポリスチレン系樹脂非発泡層の樹脂温度よりも低い温度に設定すると共に、低発泡層を共押出ダイから押出す際の樹脂温度を高発泡層の場合に比して高い温度に設定し、低発泡層の樹脂温度をポリスチレン系樹脂非発泡層の樹脂温度に近づけ、ポリスチレン系樹脂非発泡層と高発泡層との間における共押出ダイから押出す際の樹脂温度の差を、低発泡層の存在によって緩和すると共に、ポリスチレン系樹脂非発泡層と高発泡層との間における共押出ダイから押出す際の溶融粘度の差も低発泡層の存在によって緩和している。
よって、発泡性積層体を共押出ダイから押出発泡させる際の条件に幅を持たせることができ、発泡性積層体を共押出ダイから安定的に押出発泡させて円筒状発泡体を得ることができると共に、この円筒状発泡体は、高発泡層上にポリスチレン系樹脂非発泡層が低発泡層を介して美麗な状態に積層一体化されており、ポリスチレン系樹脂非発泡層はその表面平滑性に優れている。
そして、高発泡層及び低発泡層は共にそれぞれの発泡に適した樹脂温度にて押出発泡されるので、高発泡層及び低発泡層には共押出発泡時に不必要な歪みは殆ど発生しておらず、この高発泡層及び低発泡層を展開して得られるポリスチレン系樹脂発泡シート層は、その歪みが少なくて柔軟性に富んでおり、優れた成形性を有している。
次に、上記円筒状発泡体を徐々に拡径させた上で冷却マンドレル7に供給して円筒状発泡体を冷却した後、上記円筒状発泡体をその押出方向に内外周面間に亘って連続的に切断して切り開き、円筒状発泡体をそのポリスチレン系樹脂非発泡層にその幅方向に歪みを残存させたまま展開してシート状として、高発泡層上に低発泡層が直接、一体化してなるポリスチレン系樹脂発泡シート層上にポリスチレン系樹脂非発泡シート層が直接、積層一体化してなる長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートを製造し、この長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートは巻取り軸に連続的に巻き取られる。なお、円筒状発泡体を拡径させる途上において、円筒状発泡体の内外周面に冷却風を吹き付けることが好ましい。
ここで、円筒状発泡体をそのポリスチレン系樹脂非発泡層にその幅方向の歪みを残存させたまま展開するには、共押出ダイ6の環状ダイ62における開口部の口径とマンドレル7の直径との比、共押出ダイ6の環状ダイ62の形状、円筒状発泡体の冷却度合いを調整すればよい。
上述のように、上記円筒状発泡体は、共押出ダイから押出発泡された後に展開されてポリスチレン系樹脂積層発泡シートとされた上で巻取り軸に巻き取られるが、このポリスチレン系樹脂積層発泡シートの巻取り軸への巻取り速度と、共押出ダイからの押出速度とを調整することによって、円筒状発泡体及びこれを展開して得られるポリスチレン系樹脂積層発泡シートにその押出方向(長さ方向)に加えられる張力を調整することができる。
そして、本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートAは、上述のように、所定条件下にて加熱すると、そのポリスチレン系樹脂非発泡シート層2の表面が所定寸法変化率でもって収縮し、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2を内側にして幅方向に円弧状に変形するように調整する必要があることから、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの巻取り軸への巻取り速度と、共押出ダイからの押出速度とを調整して、得られるポリスチレン系樹脂積層発泡シートにその押出方向(長さ方向)の歪みができるだけ少なくなるように調整することが好ましい。
次に、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを用いて成形品を製造する要領について説明する。先ず、成形機Bについて説明すると、図に示したように、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの成形に用いられる成形機Bは、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを加熱する加熱炉B1と、この加熱炉B1にて加熱されたポリスチレン系樹脂積層発泡シートを所定形状に成形するための成形ダイB2とを有している。なお、加熱炉B1及び成形ダイB2は、一つのカバーによって全体的に被覆され、加熱されたポリスチレン系樹脂積層発泡シートが不測に冷却されないようにされているが、図では、上記カバーは、説明の都合上、省略した。
そして、上記成形機Bには、この成形機Bに供給されてきたポリスチレン系樹脂積層発泡シートの幅方向の両端部を順次、保持してポリスチレン系樹脂積層発泡シートAを前方に向かって搬送するための左右一対の保持具B3、B3が配設されている。具体的には、保持具B3は、図4,5に示したように、前後方向に一定間隔を存して配設されたスプロケットB31、B31間に掛け渡された無端状のチェーンB32 の外周面に多数の針部材B33 、B33 ・・・が外方に向かって突設されている。そして、これら左右一対の保持具B3、B3を、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAの巻き出し方向(長さ方向)に直交する方向にポリスチレン系樹脂積層発泡シートAの幅寸法に略合致した一定距離だけ離間し且つ加熱炉B1及び成形ダイB2に跨がった状態で配設されている。
このように構成された成形機Bに、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAを巻取り軸から巻き出して連続的に供給すると、左右一対の保持具B3、B3の針部材B33 、B33 ・・・がポリスチレン系樹脂積層発泡シートにおける幅方向の両端部に順次、突き刺さり、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの両端部が左右一対の保持具B3、B3によって保持され、この左右一対の保持具B3、B3によって、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAは、前方の加熱炉B1に連続的に搬送される。
そして、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、加熱ゾーンB1にて所定温度に加熱されて軟化すると、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層2に残存する歪みの緩和によって幅方向に収縮する一方、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAの両端部は左右一対の保持具によって保持されて両端部間の距離が縮まらないように規制されているので、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、その幅方向に円滑に且つ確実に収縮し、ドローダウン現象が効果的に防止される。
このようにポリスチレン系樹脂積層発泡シートAのドローダウン現象を防止しているので、加熱炉B1において、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAをその両面から均一に加熱して加熱ムラが発生するのを防止することができる。
しかも、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAは、その押出方向の歪みができるだけ残存しないように構成されていることから、加熱炉B1における加熱によって押出方向(長さ方向)に波打ちするなどの変形を殆ど生じることはない。
そして、成形機Bの加熱炉B1にて所定温度に加熱されたポリスチレン系樹脂積層発泡シートAは、左右一対の保持具B3、B3によって加熱炉B1の前方に配設された成形ダイB2に供給される。
次に、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAの幅方向の両端部が左右一対の保持具B3、B3に保持された状態のまま、成形ダイB2によって、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAに所望形状を有する多数の成形品Cが安定的に成形される。
次に、多数の成形品が成形されたポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、左右一対の保持具B3、B3によって更に前方に搬送されるが、左右一対の保持具B3、B3における前方のスプロケットB31 、B31 を超えた位置まで来ると、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAの両端部に突き刺さった保持具B3、B3の針部材B33 、B33 ・・・がポリスチレン系樹脂積層発泡シートAから抜き取られる。
しかる後、多数の成形品が成形されたポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、所定長さ毎に切断された上で、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートから成形品を打ち抜くことによって多数の成形品を同時に得ることができる。
本発明の長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、押出発泡によって得られたポリスチレン系樹脂発泡シート層の一面にポリスチレン系樹脂非発泡シート層を共押出法により積層一体化してなる長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートであることから、ポリスチレン系樹脂発泡シート層の形成時にこのポリスチレン系樹脂発泡シート層上にポリスチレン系樹脂非発泡シート層を同時に積層一体化させており、ポリスチレン系樹脂発泡シートを別途、製造しておく必要がなく、ポリスチレン系樹脂発泡シートの熟成条件の変動や、ポリスチレン系樹脂発泡シート上にポリスチレン系樹脂非発泡シートを押出ラミネートする際の条件の変動に起因した、発泡シート中の発泡剤量や気泡径などの品質のばらつきが発生する余地はなく、本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、均質なものとなっている。
更に、本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、125℃にて150秒間に亘って加熱すると、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面がその幅方向に−45〜−15%の寸法変化率で収縮し、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層を内側にして円弧状に変形するように構成されている。
従って、本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートを用いて成形品を連続的に成形するために、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートにおける幅方向の両端部を左右一対の保持具で保持し、この状態を保持したまま、成形機にて加熱、成形した場合、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、その両端部が左右一対の保持具で保持されて両端間の距離が一定間隔に保持されていることから、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形機で加熱すると、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の収縮によりポリスチレン系樹脂積層発泡シート全体が幅方向に円滑に収縮し、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートにドローダウン現象が発生するのを確実に防止してポリスチレン系樹脂積層発泡シートを均一に加熱した上で正確に成形することができる。
更に、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シート、ポリスチレン系樹脂発泡シート層、密度が0.16〜0.4g/cm3 の低発泡シート層と、密度が0.07〜0.15g/cm3 の高発泡シート層とが互いに直接、一体化してなり、上記低発泡シート層上にポリスチレン系樹脂非発泡シート層が積層一体化されているので、共押出時に発生する、高発泡シート層とポリスチレン系樹脂非発泡シート層との間の溶融粘度の差を、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の溶融粘度よりも低く且つ高発泡層の溶融粘度よりも高い溶融粘度を有する低発泡層によって緩和し、共押出時における三層の溶融粘度の差を円滑に吸収した上で製造されたものである。
従って、本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、その高発泡シート層の存在によって軽量性に優れており、更に、低発泡シート層上に積層一体化されたポリスチレン系樹脂非発泡シート層は、表面平滑性に優れていると共に、表面に曲面印刷機を用いて印刷するにあたっても低発泡シート層によって安定的に支持されているので印刷特性にも優れている。
又、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートにおいて、低発泡シート層における厚み方向の平均気泡径が200μm未満であり、ポリスチレン系樹脂発泡シート層全体の連続気泡率が20%未満である場合には、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、より優れた機械的強度を有すると共に、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層もより優れた表面平滑性を有している。
(実施例1)
第一押出機3として、口径が90mmの第一段目の単軸押出機と、この第一段目の単軸押出機に接続された口径が115mmの第二段目の単軸押出機とからなるタンデム型押出機を用意した。又、第二押出機4として口径が90mmの単軸押出機を用意する一方、第三押出機5として口径が65mmの単軸押出機を用意した。更に、共押出ダイ6として、合流ダイ61と、この合流ダイ61に接続される環状ダイ62とからなるものを用意し、この共押出ダイ6の合流ダイ61に第一〜第三押出機3〜5の全てを接続した。
そして、上記第一押出機3における第一段目の単軸押出機に、ポリスチレン(東洋スチレン社製 商品名「HRM50」)100重量部、及び、ポリスチレンに気泡調整剤として粒径が5〜15μmのタルク及び分散剤が添加されてなるマスターバッチ(東洋スチレン社製 商品名「DSM1401A」、タルク:約40重量%)1.5重量部を供給して樹脂温度220℃にて溶融混練した後、第一段目の単軸押出機に発泡剤としてブタン(ノルマルブタン:65重量%、イソブタン:35重量%)3.5重量部を圧入した上でポリスチレン系樹脂を溶融混練して高発泡性ポリスチレンとし、次に、第一段目の単軸押出機で溶融混練された高発泡性ポリスチレンを連続的に第二段目の単軸押出機に供給して溶融混練しながら樹脂温度148℃まで冷却した。
又、上記第二押出機に、耐衝撃性ポリスチレン(東洋スチレン社製 商品名「HIPS,H350」、メルトフローレイト:8.3g/10分)を供給して樹脂温度220℃にて溶融混練した後に樹脂温度176℃まで冷却した。
更に、上記第三押出機に、ポリスチレン(東洋スチレン社製 商品名「GPPS,HRM18」)100重量部、及び、ポリスチレンに気泡調整剤として粒径が5〜15μmのタルク及び分散剤が添加されてなるマスターバッチ(東洋スチレン社製 商品名「DSM1401A」、タルク:約40重量%)6重量部を供給して樹脂温度220℃にて溶融混練した後にブタン(ノルマルブタン:65重量%、イソブタン:35重量部)1.9重量部を圧入した上で溶融混練して低発泡性ポリスチレンとし、この溶融混練された低発泡性ポリスチレンを樹脂温度173℃まで冷却した。
そして、第一押出機3から共押出ダイに高発泡性ポリスチレンを、第二押出機4から耐衝撃性ポリスチレンを、第三押出機5から低発泡性ポリスチレンをそれぞれ、第一〜第三押出機3〜5を接続させている共押出ダイ6の合流ダイ61内に押出して、これらの樹脂を合流ダイ61内にて合流させ、断面円形状の高発泡性ポリスチレン層の外周面に低発泡性ポリスチレン層及び耐衝撃性ポリスチレン層がこの順序で積層してなる発泡性積層体とし、この発泡性積層体を共押出ダイ6の環状ダイ62に連続的に供給して円筒状に形成し、環状ダイ62の先端開口部から円筒状の発泡性積層体を押出発泡させ、高発泡性ポリスチレンを押出発泡させて得られた発泡層を高発泡層とし、低発泡性ポリスチレンを押出発泡させて得られた発泡層を低発泡層として、耐衝撃性ポリスチレン非発泡層、低発泡層及び高発泡層が外側から内側に向かって層状に積層された円筒状発泡体を製造した。なお、第一押出機3からの押出量は60kg/時間、第二押出機4からの押出量は49.5kg/時間、第三押出機5からの押出量は20.5kg/時間であった。又、共押出ダイ6の環状ダイ62は、その内側ダイ621 の先端面621a直径が140mmで且つ開口部のクリアランスが0.55mmであった。
次に、上記円筒状発泡体をその外周面に0.25m3 /分の風量で、内周面に0.7m3 /分の風量で20℃の冷却風を吹き付けながら徐々に拡径させた後に、一定径を有する円柱状の冷却マンドレル7(直径:410mm)に連続的に供給して円筒状発泡体を冷却し、しかる後、上記円筒状発泡体をその押出方向に内外周面間に亘って連続的に切断して切り開き、円筒状発泡体をそのポリスチレン非発泡層にその幅方向に歪みを残存させたまま展開してシート状として、高発泡シート層12上に低発泡シート層11が直接、一体化してなるポリスチレン発泡シート層1における低発泡シート層11上に耐衝撃性ポリスチレンシート層2が積層一体化してなる長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートAを製造し、この長尺状のポリスチレン積層発泡シートAを巻取り軸に連続的に巻き取った。なお、円筒状発泡体の押出速度と、ポリスチレン積層発泡シートAの巻取り速度とを調整して、円筒状発泡体及びポリスチレン積層発泡シートAにその長さ方向に殆ど張力が加わらないように調整した。
次に、巻取り軸に巻回されている長尺状のポリスチレン積層発泡シートAを巻き出し、このポリスチレン積層発泡シートAをその耐衝撃性ポリスチレンシート層2が上側となるように水平状にして、図に示した成形機Bに連続的に供給して、ポリスチレン積層発泡シートの幅方向の両端部に左右一対の保持具B3、B3に設けられた針部材B33 、B33 を順次、突き刺し、左右一対の保持具B3、B3を前方に向かって同一速度で搬送させて、ポリスチレン積層発泡シートを順次、前方に搬送して成形機Bの加熱炉B1に供給した。なお、上記左右一対の保持具B3、B3は、前後方向の全長に亘ってポリスチレン積層発泡シートの幅寸法に略合致した一定間隔を存して配設されていた。
そして、ポリスチレン積層発泡シートを加熱炉B1にて、耐衝撃性ポリスチレンシート層2の表面温度が110℃に、ポリスチレン発泡シート層1(高発泡シート層12)の表面温度が100℃になるように加熱した。すると、歪みの緩和による耐衝撃性ポリスチレンシート層2の収縮によってポリスチレン積層発泡シートAが全体的にその幅方向に収縮し、ポリスチレン積層発泡シートは、ドローダウン現象や波打ち現象を生じることなく全体的に均一に加熱、軟化された。
続いて、ポリスチレン積層発泡シートAは、左右一対の保持具B3、B3によって加熱炉B1の前方に配設された成形ダイB2に供給され、この成形ダイB2を用いてプラグアシスト真空成形によって、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートAに碗形状の成形品Cが多数、成形された。なお、成形品Cは、その開口部の内径が13.5cm、外径が14.5cm、深さが7.5cmであり、耐衝撃性ポリスチレンシート層2が外側となっていた。
しかる後、多数の成形品Cが成形されたポリスチレン積層発泡シートAは、左右一対の保持具B3、B3によって更に前方に搬送され、左右一対の保持具B3、B3における前方のスプロケットB31 、B31 を超えた位置まで搬送された時点で、ポリスチレン積層発泡シートAの両端部に突き刺さった保持具B3、B3の針部材B33、B33がポリスチレン系樹脂積層発泡シートAから抜き取られた。
次に、多数の成形品Cが成形されたポリスチレン積層発泡シートAは所定長さ毎に切断された上で、ポリスチレン積層発泡シートから成形品Cを打ち抜くことによって多数の成形品を同時に得ることができた。
(実施例2)
共押出ダイ6の環状ダイ62における内側ダイ621 の先端面621a直径を125mm、開口部のクリアランスを0.6mmとしたこと以外は実施例1と同様にして碗形状の成形品を得た。
(実施例3)
円筒状発泡体の外周面に吹き付ける冷却風の風量を1.2m3 /分としたこと以外は実施例1と同様にして碗形状の成形品を得た。
(比較例1)
共押出ダイの環状ダイにおける内側ダイの直径を125mm、開口部のクリアランスを0.6mmとし、円筒状発泡体の外周面に吹き付ける冷却風の風量を0.1m3 /分としたこと以外は実施例1と同様にして碗形状の成形品を得た。
(比較例2)
円筒状発泡体の外周面に吹き付ける冷却風の風量を2m3 /分としたこと、冷却風の温度を15℃としたこと以外は実施例1と同様にして碗形状の成形品を得ようとしたが、ポリスチレン積層発泡シートがその幅方向に収縮し過ぎて保持具B3、B3から外れてしまい、碗状の成形品を得ることができなかった。
得られたポリスチレン積層発泡シート全体の厚み及び目付、耐衝撃性ポリスチレンシート層(表1では「非発泡シート層」と表記した)の厚み、ポリスチレン発泡シート層全体の連続気泡率、低発泡シート層の厚み、目付、密度及び平均気泡径、並びに、高発泡シート層の厚み、目付、密度及び平均気泡径を表1に示した。
又、得られたポリスチレン積層発泡シートにおける耐衝撃性ポリスチレンシート層の表面の寸法変化率を表2に示した。
各実施例及び比較例において得られた成形品を目視観察したところ、実施例1〜3の成形品は、その肉厚が全体的に均一で正確に成形されていたが、比較例1では、ドローダウン現象が発生したために、ポリスチレン積層発泡シートの加熱が不均一となり、この加熱の不均一が原因となって成形不良が発生し、成形品の厚みが不均一となっていた。
又、各実施例及び比較例におけるドローダウン量及び印刷特性を下記に示した要領で測定し、その結果を表2に示した。
(ドローダウン量)
ポリスチレン積層発泡シートを成形機にて加熱した際に、ポリスチレン積層発泡シートの最大垂れ下がり量をドローダウン量とし、下記基準に基づいて判断した。
○・・・最大垂れ下がり量が30mm以下であった。
×・・・最大垂れ下がり量が30mmを越えていた。
(印刷特性)
碗形状の成形品の外周面に曲面印刷機を用いて印刷を施した。この印刷を目視観察し、かすれていない場合を○、かすれている場合を×とした。
Figure 0004516869
Figure 0004516869
本発明の長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートの一例を示した模式断面図である。 長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートの製造装置を示した模式図である。 共押出ダイの一例を示した縦断面図である。 長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートの成形機を示した斜視図である。 成形機の保持具の一部を示した拡大模式図である。
符号の説明
1 ポリスチレン系樹脂発泡シート層
11 低発泡シート層
12 高発泡シート層
2 ポリスチレン系樹脂非発泡シート層
3 第一押出機
4 第二押出機
5 第三押出機
6 共押出ダイ
61 合流ダイ
62 環状ダイ
7 マンドレル
A ポリスチレン系樹脂積層発泡シート
B 成形機
B1 加熱炉
B2 成形ダイ
B3 保持具

Claims (5)

  1. 押出発泡によって得られたポリスチレン系樹脂発泡シート層の一面にポリスチレン系樹脂非発泡シート層を共押出法により積層一体化してなる長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートであって、125℃にて150秒間に亘って加熱すると、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面がその幅方向に−45〜−15%の寸法変化率で収縮し、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層を内側にして幅方向に円弧状に変形するように構成されていると共に、上記ポリスチレン系樹脂発泡シート層は、密度が0.16〜0.4g/cm 3 の低発泡シート層と、密度が0.07〜0.15g/cm 3 の高発泡シート層とが互いに直接、一体化してなり、上記低発泡シート層上に上記ポリスチレン系樹脂非発泡シート層が積層一体化されていることを特徴とする長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シート。
  2. 低発泡シート層における厚み方向の平均気泡径が200μm未満であり、ポリスチレン系樹脂発泡シート層全体の連続気泡率が20%未満であることを特徴とする請求項1に記載のポリスチレン系樹脂積層発泡シート。
  3. ポリスチレン系樹脂非発泡シート層上に、ポリスチレン系樹脂からなる印刷層が積層一体化されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリスチレン系樹脂積層発泡シート。
  4. ポリスチレン系樹脂を第一押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練する一方、ポリスチレン系樹脂を第二押出機に供給して発泡剤の不存在下或いは発泡しない程度の発泡剤の存在下にて溶融混練し、更に、ポリスチレン系樹脂を第三押出機に供給してポリスチレン系樹脂を発泡剤の存在下に溶融混練し、上記第一押出機から押出されたポリスチレン系樹脂発泡層を高発泡層とすると共に、上記第三押出機から押出されたポリスチレン系樹脂発泡層を上記高発泡層よりも低発泡倍率な低発泡層となるようにして、上記第一押出機、上記第二押出機及び上記第三押出機を接続させている共押出ダイから、上記高発泡層と、上記第二押出機から押出されたポリスチレン系樹脂非発泡層とを上記低発泡層を介して層状に押出発泡して円筒状発泡体を製造し、この円筒状発泡体を拡径した後にマンドレルに供給して冷却した上で、上記円筒状発泡体をその押出方向に連続的に切断することによって切り開いて、上記円筒状発泡体を上記ポリスチレン系樹脂非発泡層にその幅方向に歪みを残存させたまま展開し、上記高発泡層を展開して形成された高発泡シート層と上記低発泡層を展開して形成された低発泡シート層とが互いに直接、一体化してなるポリスチレン系樹脂発泡シート層の上記低発泡シート層上に、上記ポリスチレン系樹脂非発泡層を展開して形成されたポリスチレン系樹脂非発泡シート層を積層一体化してなるポリスチレン系樹脂積層発泡シートとし、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを125℃にて150秒間に亘って加熱した時にポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面がその幅方向に−45〜−15%の寸法変化率で収縮し、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートがそのポリスチレン系樹脂非発泡シート層を内側にして幅方向に円弧状に変形するようにしていることを特徴とする長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートの製造方法。
  5. ポリスチレン系樹脂を第一押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練する一方、ポリスチレン系樹脂を第二押出機に供給して発泡剤の不存在下或いは発泡しない程度の発泡剤の存在下にて溶融混練し、更に、ポリスチレン系樹脂を第三押出機に供給してポリスチレン系樹脂を発泡剤の存在下に溶融混練し、上記第一押出機から押出されたポリスチレン系樹脂発泡層を高発泡層とすると共に、上記第三押出機から押出されたポリスチレン系樹脂発泡層を上記高発泡層よりも低発泡倍率な低発泡層となるようにして、上記第一押出機、上記第二押出機及び上記第三押出機を接続させている共押出ダイから、上記高発泡層と、上記第二押出機から押出されたポリスチレン系樹脂非発泡層とを上記低発泡層を介して層状に押出発泡して円筒状発泡体を製造し、この円筒状発泡体を拡径した後にマンドレルに供給して冷却した上で、上記円筒状発泡体をその押出方向に連続的に切断することにより切り開いて、上記円筒状発泡体を上記ポリスチレン系樹脂非発泡層にその幅方向に歪みを残存させたまま展開し、上記高発泡層を展開して形成された高発泡シート層と上記低発泡層を展開して形成された低発泡シート層とが互いに直接、一体化してなるポリスチレン系樹脂発泡シート層の上記低発泡シート層上に、上記ポリスチレン系樹脂非発泡層を展開して形成されたポリスチレン系樹脂非発泡シート層を積層一体化してなるポリスチレン系樹脂積層発泡シートとし、125℃にて150秒間に亘って加熱した時にポリスチレン系樹脂非発泡シート層の表面がその幅方向に−45〜−15%の寸法変化率で収縮し、ポリスチレン系樹脂非発泡シート層を内側にして幅方向に円弧状に変形するように構成された長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートを製造する積層発泡シートの製造工程と、この長尺状のポリスチレン系樹脂積層発泡シートの幅方向の両端部を、一定間隔を存して配設された一対の保持具で順次、連続的に保持して上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを前方に連続的に送り出し、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを加熱装置に供給して所定温度に加熱する加熱工程と、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを上記一対の保持具で前方に連続的に送り出し、上記ポリスチレン系樹脂積層発泡シートをその両端部を上記一対の保持具で保持したまま成形ダイに供給して所定形状の成形品を成形する成形工程とを含むことを特徴とする成形品の製造方法。
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