JP5674509B2 - ポリスチレン系樹脂発泡シート及び発泡成形品の製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂発泡シート及び発泡成形品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、サーキュラ金型の円環状の吐出口からポリスチレン系樹脂組成物を押出発泡させてなる帯状のポリスチレン系樹脂発泡シート、及び、帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートを熱成形して発泡成形品を製造する発泡成形品の製造方法に関する。
従来、ポリスチレン系樹脂組成物を押出発泡させてなるポリスチレン系樹脂発泡シート(以下単に「発泡シート」ともいう)を熱成形して発泡トレーなどの食品収容用容器を作製することが広く実施されており、この食品収容用容器などの発泡成形品の製造に際しては、通常、生産性の観点から長尺帯状の発泡シートが用いられている。
例えば、食品トレーなどの大量消費されるような発泡成形品の製造には、数十cmから1mを超えるような広幅な帯状の発泡シートがロール状に巻き取られた原反ロールが用いられており、この原反ロールから発泡シートを繰り出して該発泡シートの長さ方向に順次熱成形機で製品形状を形成させることが行われている。
ところで、このような長尺帯状の発泡シートは、下記特許文献1に示すように、サーキュラ金型を用いて円筒状の発泡体を形成させた後に、押出方向(以下「MD方向」ともいう)に沿って連続的に発泡体を切断して展開することによって製造されている。
そして、この時、サーキュラ金型の吐出口から溶融状態のポリスチレン系樹脂組成物が押し出される際に急峻に発泡しながら冷却されるとともに冷却マンドレルによって発泡体が拡径されつつ冷却されるためにポリスチレン系樹脂発泡シートには、押出方向のみならず押出し方向と直交する方向(以下「TD方向」ともいう)にも延伸が加えられた状態となっている。
前記熱成形においては、発泡シートが変形可能な温度まで加熱されるために発泡シートを形成しているポリスチレン樹脂に延伸による分子配向が生じていたりするとこの加熱時にポリスチレン分子が安定状態に移行しようとして加熱収縮などの変形を発生させる場合がある。
このような事柄に対して、従来、幅(TD)方向両端部をクランプなどと呼ばれる保持具によって保持させた状態で帯状の発泡シートを熱成形することが一般に実施されているためにMD方向の収縮が発泡成形品の品質に影響を与え易いと考えられ、発泡シートのMD方向への加熱収縮を抑制させることが求められている。
特開2004−269611号公報
近年の発泡成形品の製造方法においては、発泡成形品の製造効率を向上させる観点から、複数の製品形状が縦横に配列された成形型が用いられて熱成形を行う方法が採用されたりしており、一度の熱成形で複数の製品形状を発泡シートに形成させた後に、この発泡シートをトムソン刃型で打抜いたり、ニクロム線などの加熱線で切断(以下「ニクロムカット」などともいう)したりして個々の製品に分割するような方法が採用されている。
このような発泡成形品の製造方法において、発泡シートの加熱収縮などによって成形型における製品の配列ピッチが成形型から脱型された発泡シートに十分反映されずに求めるピッチで発泡シートに複数の製品形状が形成されていないと打抜きやニクロムカットにおいてズレを生じ不良品を発生させるおそれを有する。
これまで発泡シートの加熱収縮を抑制させるための取り組みが広く行われてはいるものの上記のような問題の解決には至ってはいない。
本発明は、このような問題の解決を図り得るポリスチレン系樹脂発泡シートを提供し、ひいては、歩留りよく発泡成形品を製造することのできる発泡成形品の製造方法を提供することを課題としている。
本発明者は、上記問題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、発泡シートの加熱収縮を抑制させるのではなく、むしろ、所定の加熱収縮を示す状態にすることで、成形型の表面形状を脱型後の発泡シートに対してより忠実に反映させやすいことを見出して本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、ポリスチレン系樹脂発泡シートに係る本発明は、サーキュラ金型の円環状の吐出口からポリスチレン系樹脂組成物を押出発泡させて筒状の発泡体を形成させる押出工程と、前記発泡体を切り開いて展開する展開工程とが実施されて長さ方向が押出方向となるように形成された帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートであって、125℃で90秒加熱した際に前記発泡体の外表面に相当する側で観察される前記押出方向における加熱収縮率をA(%)、前記発泡体の内表面に相当する側での前記加熱収縮率をB(%)とした場合に、下記式(1)〜(3)を全て満足し、且つ、平均密度を測定した際に、前記外表面に相当する第一表面から厚み方向0.15mm〜025mm深さの何れかまでにおける平均密度が0.14g/cm 以上0.22g/cm 以下となり、前記内表面に相当する第二表面から厚み方向0.15mm〜025mm深さの何れかまでにおける平均密度が0.11g/cm 以上0.16g/cm 以下となることを特徴としている。
65≦ A ・・・(1)
80≦ B ≦120 ・・・(2)
7≦(B−A)≦30 ・・・(3)
また、発泡成形品の製造方法に係る本発明は、帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートの長さ方向に複数の製品形状を一度の熱成形によって形成させる熱成形工程と、該製品形状の形成されたポリスチレン系樹脂発泡シートを加熱線により切断して個々の製品形状に分割する切断工程とを実施して発泡成形品を製造する発泡成形品の製造方法であって、 前記帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートとして、サーキュラ金型の円環状の吐出口からポリスチレン系樹脂組成物を押出発泡させて筒状の発泡体を形成させる押出工程と、前記発泡体を切り開いて展開する展開工程とが実施されてなり、長さ方向が押出方向となるように形成され、且つ、125℃で90秒加熱した際に前記発泡体の外表面に相当する側において観察される前記押出方向での加熱収縮率をA(%)、前記発泡体の内表面に相当する側における前記加熱収縮率をB(%)とした場合に、下記式(1)〜(3)を全て満足し、且つ、平均密度を測定した際に、前記外表面に相当する第一表面から厚み方向0.15mm〜025mm深さの何れかまでにおける平均密度が0.14g/cm 以上0.22g/cm 以下となり、前記内表面に相当する第二表面から厚み方向0.15mm〜025mm深さの何れかまでにおける平均密度が0.11g/cm 以上0.16g/cm 以下となる帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートを用いることを特徴としている。
65≦ A ・・・(1)
80≦ B ≦120 ・・・(2)
7≦(B−A)≦30 ・・・(3)
本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートは、所定の加熱収縮を示すことから成形型の表面形状を脱型後の発泡シートにより忠実に反映させやすく、複数の製品形状をワンショットの熱成形によって形成させてもニクロムカットなどにおいてズレを生じ難く不良品の発生を抑制させ得る。
従って、本発明の発泡成形品の製造方法によれば、歩留り良く発泡成形品を製造することができる。
本実施形態に係るポリスチレン系樹脂発泡シートの構造を示す断面図。 加熱収縮率の測定方法を表す平面図、及び、正面図。 ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法に用いる装置構成を示す概略図。 ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法に用いるサーキュラ金型の構成を示す(a)正面図、及び、該正面図における(b)X−X’線矢視断面図。 図4のサーキュラ金型が使用される様子を示す断面図。 納豆用容器の一例を示す斜視図。 熱成形を実施した後の従来のポリスチレン系樹脂発泡シートの様子を示す側面図。
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態について説明する。
まず、ポリスチレン系樹脂発泡シートについて説明する。
図1は、本実施形態に係る樹脂発泡シートの断面図であり、本実施形態に係る発泡シート1は、発泡押出しされたシート単体で構成されているもので、非発泡層などの他の層が備えられてはいないものである。
ただし、この図1にも示されているように、図1正面視上側の表面1a(以下「第一表面1a」ともいう)と下側の表面1b(以下「第二表面1b」ともいう)とがいずれも厚み方向中心部に比べて気泡径が小さく、発泡度が低い(密度が高い)状態となって形成されている。
この本実施形態における発泡シート1は、円環状の吐出口が形成されたサーキュラ金型を用いて形成されたものである。
より具体的には、加熱溶融されたポリスチレン系樹脂組成物が前記吐出口から押出発泡されて筒状の発泡体が形成される押出工程と、該押出発泡によって形成された筒状の発泡体が前記円環状の吐出口の口径よりも大きな外径を有する冷却マンドレルに沿わせて周方向に延伸される拡径工程と、該冷却マンドレルの後段側に設けられたカッターによって押出方向(MD方向)に沿って連続的に発泡体を切断して展開する展開工程とが実施されて長さ方向が前記押出方向となるように形成されたものであり、長尺帯状となって形成されたものである。
そして、前記第一表面1aは、前記発泡体の外表面に相当する面であり、前記第二表面1bが前記発泡体の内表面に相当している。
また、本実施形態にかかる発泡シートは、所定の加熱収縮を示すことが重要であり、具体的には、125℃で90秒加熱した際に前記発泡体の外表面に相当する第一表面1aの側で観察されるMD方向における加熱収縮率をA(%)、前記発泡体の内表面に相当する第二表面1bの側でのMD方向における加熱収縮率をB(%)とした場合に、下記式(1)〜(3)を全て満足することが重要である。
65≦ A ・・・(1)
80≦ B ≦120 ・・・(2)
7≦(B−A)≦30 ・・・(3)
この第一表面1aの側で観察されるMD方向における加熱収縮率が65%以上であることが重要なのは、65%未満ともなる加熱収縮率を示すようなものでは、収縮が激しいあまりに熱成形において成形型への追従が不十分なものとなって求める製品形状が得られないおそれを有するとともに、製品形状を形成させた発泡シートを脱型した後にシート全体に歪みが生じるおそれを有するためである。
また、第二表面1bの側で観察されるMD方向における加熱収縮率が80%未満である場合や120%を超えるような場合も同様である。
なお、第一表面1aの側と第二表面1bの側との間のMD方向における加熱収縮率の差は、従来、少ないことが熱成形を良好に実施する上で重要であると考えられていたが、一般に熱成形においては製品形状に相当する凹部を有する成形型の表面に沿わせて発泡シートを変形させて該発泡シートに製品形状を形成させることが行われるため、該熱成形において成形型に向けての変形が発泡シートに加えられることになる。
このことから、仮に、第一表面1aの側と第二表面1bの側との間で加熱収縮に違いが見られない発泡シートを用いた場合でも、熱成形における新たな歪みが加わることで脱型した後の発泡シートに歪みを生じさせるおそれを有する。
しかも、複数の製品形状を一度の熱成形で形成させると、複数箇所で同時に同方向への変形が加わるため、熱成形による歪みが相乗的な現象となって現れるおそれを有する。
その結果、製品形状を形成させた発泡シートに反りや波打ちが生じ、ニクロムカットなどにおいて寸法ズレを生じさせるおそれを有する。
一方で、第一表面1aの側と第二表面1bの側との間のMD方向における加熱収縮率の差を予め7%から30%の間に調整しておくことで、この加熱収縮率の差による歪みを熱成形における歪みと相殺させることができ、熱成形後の発泡シートに反りや波打ちなどの歪みを生じ難くさせることができる。
なお、本実施形態にかかるポリスチレン系樹脂発泡シートは、1.0mm以上、3.5mm以下の範囲の内のいずれかの厚みを有していることが好ましく、0.9mm以上2.0mm以下の厚みであることがより好ましい。
また、全体の平均密度が0.05g/cm3以上、0.14g/cm3以下の範囲の内のいずれかであることが好ましく、坪量が70g/m2以上150g/m2以下であることが好ましい。
なお、発泡シートで納豆用容器を形成させるのに際しては、一般的に求められる納豆用容器の形状から、発泡シートの厚みの割には大きな変形を伴う熱成形が実施されるため、熱成形時に破泡を生じて成形不良を生じやすい。
本実施形態に係る発泡シートにおいては、このような成形不良を防止すべく気泡径を大きくして気泡膜の厚みを一定以上に確保させることが好ましい。
本実施形態にかかるポリスチレン系樹脂発泡シートは、前記のように第一表面1aの側における発泡状態と第二表面1bの側における発泡状態を厚み方向中央部の発泡状態と異ならせているものであるが、具体的には、下記に示すような発泡状態にさせることが好ましい。
なお、前記第一表面側の発泡状態は、前記第二表面側の発泡状態と異ならせていることが好ましい。
具体的には、本実施形態にかかるポリスチレン系樹脂発泡シートは、前記第一表面1aから、厚み方向0.15〜0.25mm深さまでの領域Sa(以下「第一スキン層Sa」ともいう)を、その内側の領域と発泡状態を大きく変化させていることが好ましく、この第一スキン層Saの平均密度は、0.14〜0.22g/cm3で、平均気泡径は、10〜150μmであることが好ましい。
また、本実施形態にかかるポリスチレン系樹脂発泡シートは、前記第二表面1bから、厚み方向0.15〜0.25mm深さまでの領域Sb(以下「第二スキン層Sb」ともいう)を、その内側の領域と発泡状態を大きく変化させていることが好ましく、この第二スキン層Sbの平均密度は、0.11〜0.16g/cm3で、平均気泡径は、150〜300μmであることが好ましい。
また、第一スキン層Sa、第二スキン層Sbを除いた厚み方向中央部の層(以下「内層IL」ともいう)における平均密度は、0.06〜0.08g/cm3で、平均気泡径は、10〜150μmとなっていることが好ましい。
さらに、第一スキン層Saと第二スキン層Sbとの厚みや平均密度の比率(第一スキン層Sa:第二スキン層Sb)は、厚みにおいて1:1〜3:2の関係となっていることが好ましく、平均密度において8:7〜3:2の関係となっていることが好ましい。
このように第一表面1aは発泡度の低い硬質な第一スキン層Saによって形成されることから、例えば、当該発泡シートで納豆用容器などを形成させるのに際しては、この第一表面1aが容器内側となるように熱成形を実施させることで、箸先で納豆を攪拌するのに際して容器が破れるといった不具合の発生を抑制させ得る。
また、第一スキン層Saは、発泡のキメが細かいことから、この第一表面1aが容器内側となるように熱成形を実施させることで、得られる容器の内面が美麗なものとなって当該容器の審美性を向上させ得る。
さらに、前記内層ILが、上記のような平均気泡径の値を示し、比較的気泡を粗くさせていることで一つ一つの気泡を包囲する気泡膜の厚みを厚くさせることになる。
即ち、上記のような発泡シートを用いることで、圧縮強度や曲げ強度に優れた容器を形成させることができる。
また、発泡シート自体も圧縮強度や曲げ強度に優れたものとなることから本実施形態に係る発泡シートは、発泡トレーなどに比べて開口面積に対する容器深さの深い納豆用容器などの発泡成形品の素材として好適であるといえる。
即ち、納豆用容器などにおいては、底面の外周から起立する周側壁の立ち上がりにおける角度が、発泡トレーなどに比べて鋭角で、且つ、周側壁の上縁から外側に延びるフランジ部が周側壁との間に直角に近いような角度を設けた形で備えられているために内層が厚い気泡膜によって形成されていないと熱成形時において発泡シートに座屈を生じさせやすく周側壁の立ち上がり部分や周側壁とフランジ部との角部が薄肉となって強度不足となるおそれを有する。
一方で本実施形態に係る発泡シートにおいては、上記のように圧縮強度や曲げ強度に優れることからこのような問題が発生するおそれを抑制させ得る。
なお、加熱収縮率については、以下のようにして求められ得る。
まず、図2に示すように、ポリスチレン系樹脂発泡シートを四辺がMD方向とTD方向とに平行となるように10cm角の試験片を切り出し、しかも、円筒状に押し出された際の外側面(図2の符号“Os”)に相当する側と、内側面(図2の符号“Is”)に相当する側とを判別可能な状態にして試験片を作製し、対向する2辺の中心を結ぶ十字の標線を設け、MD方向における標線の長さを正確に測定する。
次いで、この試験片を金網上に敷いた状態で125℃に加熱されたギヤオーブンに入れて1分30秒間加熱し、該加熱後の試験片の前記標線の長さを求めこの加熱後の標線長さを加熱前の標線長さで除してその値を百分率で表すことにより加熱収縮率の値(A,B)を求めることができる。
なお、加熱後の試験片などに湾曲等を生じている場合は、中心間距離の測定を直線距離で測定するのではなく、表面に沿った曲線距離で測定するものとする。
この曲線距離は、例えば、巻尺のようなものを試験片の表面に沿わせて測定することができる。
また、前記発泡シート1の厚みについては、市販の測定機、例えば、Teclock社製、「定圧厚み測定機」(Teclock社製、型式PG−(特)S−37387(「SCM−627」))を用いて測定することができ、ポリスチレン系樹脂発泡シートの平均密度は、JIS K 7222:2005「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の求め方」に基づいて求めることができる。
また、各層の平均密度は、発泡シートを厚み方向に所定深さでスライスして、そのスライス片の平均密度をJIS K 7222:2005「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の求め方」に基づいて測定することができる。
また、前記平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して測定された平均弦長に基づいて算出し得る。
具体的には、発泡シートの平均気泡径を測定する方向に沿った面で切断し、その切断面を任意に4箇所、走査型電子顕微鏡を用いて17〜20倍(場合によっては200倍)拡大して電子顕微鏡写真を撮影し、次いで、撮影した各写真に写真上長さ60mmの直線を、平均気泡径を測定する方向に描き、この直線上にある気泡数から、気泡の平均弦長tを下記「式1」に基づいて算出することで平均気泡径を求めることができる。
なお、直線は写真毎に6本ずつ描き、直線ごとに平均弦長tを算出し、写真毎に平均弦長tの相加平均を算出し、この相加平均値を気泡の平均弦長tとする。
直線上に長さ60mmの直線を描けない場合には、長さ20mm或いは30mmの直線を写真上に描き、この直線上にある気泡数を測定し、長さ60mmの直線上にある気泡数に比例換算する。
また、気泡の数を数えるにあたって、直線上に一部でも位置している気泡や、形状が不明瞭で特定できない気泡についても測定対象とし、一つとして数える。

平均弦長t=60/(気泡数×写真の倍率)・・・式1
そして、下記「式2」により気泡径Dを算出し、各写真の気泡径Dの相加平均を平均気泡径とすることができる。

気泡径D=平均弦長t/0.616・・・式2
なお、平均気泡径は、上述の要領で、MD方向の平均気泡径、MD方向に直交するシート幅方向(TD方向)の平均気泡径、及び、MD方向及びTD方向に直交するシート表面と平行な方向(VD方向)の平均気泡径をそれぞれ測定し、MD、TD及びVDの平均気泡径を相加平均することによって算出することができる。
前記第一スキン層Sa、前記第二スキン層Sb、及び、内層ILを前記のような状態にするには、通常、押出直後における冷却条件によって調整することが可能である。
即ち、サーキュラ金型の円環状の吐出口から筒状に押出された筒状の発泡体に対して押出直後の早い段階で強く冷却を行うことにより気泡の成長を抑制させて密度の高い状態にすることができ、逆に冷却を控えることで気泡を成長させて密度を低下させることができる。
また、本実施形態の発泡シートは、所定の加熱収縮を示すことが重要なものであるが、この加熱収縮についても、上記冷却によってある程度制御が可能なものである。
以下に、本実施形態の発泡シートを作製する方法を、一例を挙げて説明する。
前記発泡シートは、前記のように加熱溶融されたポリスチレン系樹脂組成物が吐出口から押出発泡されて筒状の発泡体が形成される押出工程と、該押出発泡によって形成された筒状の発泡体が前記円環状の吐出口の口径よりも大きな外径を有する冷却マンドレルに沿わせて周方向に延伸される拡径工程と、該冷却マンドレルの後段側に設けられたカッターによって押出方向(MD方向)に沿って連続する切り目を該冷却マンドレルによって拡径された発泡体に設け、該発泡体を展開する展開工程とを実施して長尺帯状となるように形成させることができる。
この発泡シートを形成させるためのポリスチレン系樹脂組成物としては、ポリスチレン系樹脂の1種以上からなるベースポリマーに、各種添加剤、ならびに発泡のための成分を分散させて作製することができる。
前記ポリスチレン系樹脂としては、スチレン系単量体の1種以上が重合されてなるものや、さらに、このスチレン系単量体と重合可能なビニル系単量体とが重合されてなるものが挙げられる。
このスチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、t−ブチルスチレン、ジメチルスチレンが挙げられる。
また、前記ビニル系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレートが挙げられる。
また、該ポリスチレン系樹脂以外のポリマーを、前記発泡シートを形成させるためのポリスチレン系樹脂組成物に前記添加剤として少量添加してもよく、例えば、耐候剤や老化防止剤といった各種安定剤、滑剤などの加工助剤、帯電防止剤、スリップ剤、顔料、充填剤などの添加剤もポリスチレン系樹脂組成物に適宜含有させることができる。
前記発泡のための成分としては、例えば、少なくともベースポリマーの融点において気体状態となるガス成分や、該ガス成分によって気泡を形成させる際の核となる核剤や、少なくともベースポリマーの融点において熱分解を生じて気体が発生される熱分解型発泡剤などが挙げられる。
前記ガス成分としては、プロパン、ブタン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素;窒素、二酸化炭素、アルゴン、水などが挙げられる。
なかでも、前記ガス成分としては、脂肪族炭化水素が好ましい。
なお、これらのガス成分は単独で使用されても複数併用されてもよい。
前記核剤としては、例えば、タルク、マイカ、シリカ、珪藻土、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、ガラスビーズなどの無機化合物粒子、ポリテトラフルオロエチレンなどの有機化合物粒子などが挙げられる。
さらに、加熱分解型の発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物などが挙げられる。
そして、このようなポリスチレン系樹脂組成物は、以下に説明するような装置によって発泡シートとすることができる。
図3は、発泡シートの製造方法に用いられる製造装置の一例を示す構成図であり、サーキュラ金型からスチレン系樹脂組成物を発泡押出しして筒状の発泡体を形成させた後、該筒状の発泡体を冷却マンドレルの外周に沿わせて冷却し、冷却された発泡体を一対のカッターで上下に二分割してロールに巻き取る様子を示したもので図4は、このサーキュラ金型を押出し方向下流側から上流側に向けて見た場合の正面図と、該正面図に示されているX−X’線の矢視断面図を表している。
さらに、図5は、図4の矢視断面図と同じ視点において、前記ポリスチレン系樹脂組成物が押出し発泡される様子を示したものである。
これらの図にも示されているように、発泡シートの製造には、タンデム押出し機70と、該押出し機70において溶融混練されたポリスチレン系樹脂組成物を筒状に吐出するサーキュラ金型CDとを有する設備を採用することができる。
また、発泡シートの製造装置としては、サーキュラ金型CDから筒状に吐出された発泡体FBを内外両方から空冷する冷却装置CR1,CR2と、この筒状の発泡体FBを拡径して所定の大きさの筒状にするための冷却マンドレルMDとを有するものを採用することができ、該冷却マンドレルMD通過後の発泡体FB’の左右それぞれにおいて押出方向に連続する切り目を設けて発泡体FB’を上下2分割するための一対のカッター(図示せず:図3においては上下に分割する様子のみを示す)と、該カッターによって分割された発泡体を展開させるための複数のローラ91と、該ローラ91によって展開された発泡シートを巻き取るための巻き取りローラ92をさらに備えているものを採用することができる。
前記タンデム押出し機70は、その上流側の押出し機(以下「上流側押出し機70a」ともいう)にベース樹脂などの材料を投入するためのホッパー71と、炭化水素などのガス成分をシリンダー内に供給するためのガス導入部72とを設けた構成とすることができる。
そして、この上流側押し出し機70aの下流側には、ベース樹脂とガス成分とを含有する発泡性樹脂組成物を溶融混練して合流金型XHに吐出するための押出し機(以下「下流側押出し機70b」ともいう)を備えさせることができる。
前記サーキュラ金型CDとしては、円環状の吐出口LPが形成され、前記吐出口LPへと至る内部の樹脂流路FLが押出し方向に向けて外向きに広がり、且つ、その断面積が押出し方向に向けて小さくなるように形成されているものを採用することができる。
本実施形態の製造装置に備えられている冷却装置CR1、CR2は、前記サーキュラ金型CDの押出し方向前方側において発泡体FBに内外から空冷を行い前記第一スキン層Saと前記第二スキン層Sbの発泡状態を前記のように調整するためのものである。
この冷却装置CR1、CR2は、室温〜40℃程度の温度の空気を発泡体FBの内外において周方向に略均一な風量となる冷却風を吹き付けうるように構成されており、この冷風の温度が内外で略同じである場合には、その内側の風量の比率(外側の冷却装置CR1から風量/内側の冷却装置CR2からの風量)が0.7以上、1.3以下となるように調整可能なものとすることが好ましい。
また、円筒状の発泡体の内外に吹き付ける風量は、上記のような温度においては、得られる発泡シート1m2当たり0.01m3以上、0.1m3以下とすることが好ましい。
なお、冷却装置CR1、CR2からそれぞれ単位時間に排出される空気などの冷却用気体の量をその温度における大気圧換算した値を、例えば、それぞれV1(m3/min)、V2(m3/min)とし、作製される発泡シートの全幅をW(m)、ポリスチレン系樹脂発泡シートの引取り速度をv(m/min)とした場合に、前記風量は、「V1/W/v」、「V2/W/v」で表され、風量の比率が“0.7以上、1.3以下”とは(V1/W/v)/(V2/W/v)、すなわち、(V1/V2)の値が0.7〜1.3となることを意味するものである。
このような風量調整可能なものが好ましいのは、この冷却風が、前記第一スキン層Saと前記第二スキン層Sbの発泡状態の決定に大きな影響を与えるためである。
そして、この冷却装置CR1、CR2によって冷却された発泡体FBを拡径するための冷却マンドレルMDは、一般的な構造のもの、すなわち、内部に冷却水などを流通し得るように構成された、円柱状の金属体を利用することができる。
ただし、この冷却マンドレルMDの外径は、前記吐出口の口径(D:吐出口の中央部を通る円の直径(通常、外型ORの開口部OPの直径と内型CLの直径との平均値)。)に対して3.1倍以上、4.5倍以下のいずれかの値を有していることが好ましい。
前記スリット装置やローラ91等については、従来公知のポリスチレン系樹脂発泡シート製造装置と同様のものを採用することができる。
なお、このような装置によって発泡シートを作製するには、まず、ホッパー71から発泡シート1の形成に用いる材料を上流側押出し機70aに導入させるとともにガス導入部72からガス成分を圧入し、該上流側押出し機70aの内部でこれらを溶融混練させ、その後、この溶融混練物を下流側押出し機70bで発泡押出しに適した温度に調整してサーキュラ金型CDの円環状の吐出口LPから押出して円筒状の発泡体FBを作製する(押出工程)。
そして、この押出された発泡体FBを、前記吐出口LPの前方に設けた冷却装置CR1、CR2で内外から冷却した後、冷却マンドレルMDに沿わせてさらに冷却し、該冷却された筒状の発泡体をカッターで上下に2分するように切断した後に、該切断後の丸まった状態の発泡シートをローラ91に巻き掛けることにより展開(展開工程)してロール状に巻き取らせる方法を採用することができる。
このようにして得られた帯状の発泡シートは、該発泡シートの長さ方向に複数の製品形状を一度の熱成形によって形成させる熱成形工程と、該製品形状の形成されたポリスチレン系樹脂発泡シートを加熱線により切断して個々の製品形状に分割する切断工程とを実施して発泡成形品とすることができる。
この熱成形工程と切断工程について、図6に示す納豆用容器を作製する場合を例に以下に説明する。
該納豆用容器10は、図6に示すように容器本体11と蓋体12とを有する蓋付容器となっており、前記容器本体11と前記蓋体12とが連設された状態となっている。
前記容器本体11は、平面視における輪郭形状が、略正方形となっており、前記蓋体12は、容器本体11と略同じ輪郭形状を有している。
そして、容器本体11と蓋体12とは正方形の一辺部分を共通させる形で連設されており、この一辺を介して納豆用容器10を折り返すことにより蓋体12を容器本体11に重ね合わせ、且つ、これらの外縁を揃えた形で蓋体12と容器本体11とを重ね合わせ得るように形成されている。
前記蓋体12は、略平板状に形成されており、前記容器本体11は、前記蓋体12を重ね合わせた際に、蓋体12に面接するフランジ部13が外周部に備えられている。
また、前記容器本体11は、外周部を周回するようにして設けられた前記フランジ部13の内側に、納豆を収容するための収容凹部14が形成されており、該収容凹部14は、略正方形の底部14bと、該底部14bの外縁から起立し、上方に向けて僅かに拡径する周側壁14wとによって形成されている。
即ち、前記収容凹部14は、フランジ部13の内周となる開口縁が、周側壁12の上縁によって画定されている。
このような納豆用容器10を作製するのに際しては、前記熱成形工程を、少なくとも、納豆用容器10に相当する形状が縦方向に複数並んだ成形型を用いて、真空成形、圧空成形、真空圧空成形といった熱成形を実施すればよい。
なお、前記納豆用容器10を形成させるに際しては、前記収容凹部14に相当する凹部が形成された成形型に発泡シートの第二表面1b(発泡体の内表面に相当する側)を当接させて熱成形を実施させることが好ましい。
即ち、収容凹部14となる部分を第二表面側において膨出させ、該収容凹部14を第一表面1aの側に開口させるように熱成形を実施させることが好ましい。
このことについてより具体的に説明すると、一般的なプラグアシストによる真空成形においては、帯状の発泡シートの幅方向両端部をクランプで把持した状態で発泡シートの加熱を実施して該発泡シートを変形可能な状態にまで軟化させた後に、上面側に製品形状に相当する凹部を有する成形型に前記発泡シートを前記クランプで把持したまま覆い被せ、前記凹部に相当する箇所において前記発泡シートの上面側からプラグを当接させて発泡シートを凹部内に進入させるとともに前記凹部内を真空吸引して発泡シートを成形型の表面形状に沿わせて変形させるような方法が採用されている。
ここでは、成形型の凹部に引き込まれる形で発泡シートが変形されるとともに成形型と接することで発泡シートが冷却、硬化されるが、MD方向における加熱収縮率が一面側と他面側とで差を有していない発泡シートを用いると、発泡シートに形成させた凹部が、該発泡シートを成形型から脱離させた時にその開口を拡大させる方向に僅かに変形するおそれを有する。
このことから、複数の納豆用容器形状が縦方向に並んだ成形型を用いて加熱収縮率に差を有していない発泡シートのMD方向に複数の納豆用容器形状を一度の熱成形で形成させると納豆用容器形状の個数分の変形が発泡シートに生じて、発泡シートに反りを生じさせてしまうことになる。
例えば、図7に示すように製品形状の形成された発泡シート1xを開口を上面に向けて平坦な台100の上に載置して側面から観察すると自然状態でMD方向中央部がその前後対して僅かに持ち上げられたような状態になる場合がある。
そのため、このような発泡シートを加熱線で切断する切断工程を実施すると、本来切断されるべき箇所とは少しずれた箇所で切断されて蓋体と容器本体との大きさが異なったり、厚み方向に対して傾斜した形で発泡シートが切断されて端面が斜めになったりして前記蓋体と前記容器本体とがきれいに重なり合わないようになってしまうおそれを有する。
このように蓋体と容器本体とが重なり合わない納豆用容器は不良品扱いとされることから従来の加熱収縮を抑制させるアプローチでは、特に納豆用容器などのような発泡成形品の製造において歩留まりの向上を図ることが困難であった。
一方で、本実施形態においては、第二表面1bの側よりもMD方向に7%から30%加熱収縮を起しやすい第一表面1aの側が上面となるように(第二表面1bを成形型に接触させて)熱成形を行うことで、この第一表面1aの側に作用する加熱収縮を熱成形による歪みと相殺させて脱型後の発泡シートを自然状態でより水平に近い状態にさせることができる。
従って、本実施形態における発泡シートを用いて外形精度が僅かに低下しただけで不良品となってしまうおそれを有する納豆用容器を作製する際に、一度の熱成形において複数の製品形状を発泡シートに形成させた場合でも、その後に実施される切断工程を、通電したニクロム線などのような加熱線を用いて実施しても所定の形状で製品が分割され不良品の発生が抑制され得る。
なお、本実施形態においては、作製する発泡成形品を納豆用容器に限定するものではなく、歩留り良く発泡成形品を製造することができるという効果は、一般的な食品トレーを製造する場合においても発揮されるものである。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜2)
表1に示す幅1055mmの帯状の発泡シートを用い、縦(発泡シートの長手方向に相当)1030mm×横(発泡シートの幅方向に相当)1010mmの大きさを有する成形型を用いて熱成形を実施した。
なお、成形型として、82mm×82mmの開口を有し、深さ26mmの収容凹部を有する平面視における大きさが95mm×98mmの容器本体と、該容器本体と同じ大きさを有する蓋体とが連設された納豆用容器が、一度の熱成形において50個形成し得るように前記縦方向に5個、前記横方向に10個の製品形状が形成されたものを用いた。
なお、熱成形に際しては、サーキュラ金型から押出された円筒状の発泡体の内側に相当する発泡シートの第二表面を成形型に面接させ、前記発泡体の内側に相当する第一表面において容器本体が開口するようにして実施した。
また、成形型から脱型された発泡シートを一回の熱成形分ごとに切断してこれを積み重ね、該発泡シートが50枚重ね合わされた積層体を作製し、水平方向に張設された複数のニクロム線が格子状に配置された溶断装置で前記積層体を下から上に切断し、納豆用容器を個々に分割した。
得られた納豆用容器を蓋体と容器本体との境界で折り曲げて蓋体で容器本体に蓋をした際に、外周部において1.0mm以上のズレを生じたものを不良品とした。
この不良品が作製した製品50個中1個以上の頻度で発生したものを「×」として判定し、50個中1個未満の頻度となったものを「○」として判定した。結果を、併せて、表1に示す。
Figure 0005674509
この表からも、本発明によれば歩留りの高い発泡成形品の製造方法が提供され得ることがわかる。
1:ポリスチレン系樹脂発泡シート、CD:サーキュラ金型、CL:内型、CR1、CR2:冷却装置、FB:(筒状の)発泡体、FL:流路、LP:吐出口、OR:外型、MD:冷却マンドレル

Claims (6)

  1. サーキュラ金型の円環状の吐出口からポリスチレン系樹脂組成物を押出発泡させて筒状の発泡体を形成させる押出工程と、前記発泡体を切り開いて展開する展開工程とが実施されて長さ方向が押出方向となるように形成された帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートであって、
    125℃で90秒加熱した際に前記発泡体の外表面に相当する側で観察される前記押出方向における加熱収縮率をA(%)、前記発泡体の内表面に相当する側での前記加熱収縮率をB(%)とした場合に、下記式(1)〜(3)を全て満足し、且つ、平均密度を測定した際に、前記外表面に相当する第一表面から厚み方向0.15mm〜025mm深さの何れかまでにおける平均密度が0.14g/cm 以上0.22g/cm 以下となり、前記内表面に相当する第二表面から厚み方向0.15mm〜025mm深さの何れかまでにおける平均密度が0.11g/cm 以上0.16g/cm 以下となることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シート。
    65≦ A ・・・(1)
    80≦ B ≦120 ・・・(2)
    7≦(B−A)≦30 ・・・(3)
  2. 厚みが0.9mm以上2.0mm以下で、坪量が70g/m以上150g/m以下である請求項1記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
  3. 帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートの長さ方向に複数の製品形状を一度の熱成形によって形成させる熱成形工程と、該製品形状の形成されたポリスチレン系樹脂発泡シートを加熱線により切断して個々の製品形状に分割する切断工程とを実施して発泡成形品を製造する発泡成形品の製造方法であって、
    前記帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートとして、サーキュラ金型の円環状の吐出口からポリスチレン系樹脂組成物を押出発泡させて筒状の発泡体を形成させる押出工程と、前記発泡体を切り開いて展開する展開工程とが実施されてなり、長さ方向が押出方向となるように形成され、且つ、125℃で90秒加熱した際に前記発泡体の外表面に相当する側において観察される前記押出方向での加熱収縮率をA(%)、前記発泡体の内表面に相当する側における前記加熱収縮率をB(%)とした場合に、下記式(1)〜(3)を全て満足し、且つ、平均密度を測定した際に、前記外表面に相当する第一表面から厚み方向0.15mm〜025mm深さの何れかまでにおける平均密度が0.14g/cm 以上0.22g/cm 以下となり、前記内表面に相当する第二表面から厚み方向0.15mm〜025mm深さの何れかまでにおける平均密度が0.11g/cm 以上0.16g/cm 以下となる帯状のポリスチレン系樹脂発泡シートを用いることを特徴とする発泡成形品の製造方法。
    65≦ A ・・・(1)
    80≦ B ≦120 ・・・(2)
    7≦(B−A)≦30 ・・・(3)
  4. 前記ポリスチレン系樹脂発泡シートの厚みが0.9mm以上2.0mm以下で、坪量が70g/m以上150g/m以下である請求項3記載の発泡成形品の製造方法。
  5. 前記ポリスチレン系樹脂発泡シートを前記発泡体の内表面に相当する側に膨出させて前記外表面に相当する側に開口する凹部を前記熱成形工程で形成させる請求項3又は4に記載の発泡成形品の製造方法。
  6. 製造する発泡成形品が容器本体と蓋体とが連設されてなる納豆用容器である請求項3乃至5のいずれか1項に記載の発泡成形品の製造方法。
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