JP4512071B2 - サドル分水栓 - Google Patents

サドル分水栓 Download PDF

Info

Publication number
JP4512071B2
JP4512071B2 JP2006237661A JP2006237661A JP4512071B2 JP 4512071 B2 JP4512071 B2 JP 4512071B2 JP 2006237661 A JP2006237661 A JP 2006237661A JP 2006237661 A JP2006237661 A JP 2006237661A JP 4512071 B2 JP4512071 B2 JP 4512071B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
saddle
branch
cutter
hole
water faucet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006237661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007170661A (ja
Inventor
和夫 石川
孝 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tabuchi Corp
Original Assignee
Tabuchi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tabuchi Corp filed Critical Tabuchi Corp
Priority to JP2006237661A priority Critical patent/JP4512071B2/ja
Publication of JP2007170661A publication Critical patent/JP2007170661A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4512071B2 publication Critical patent/JP4512071B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Branch Pipes, Bends, And The Like (AREA)

Description

この発明は、ポリエチレン等からなる樹脂製本管に不断水で分岐管を設ける樹脂管用サドル分水栓に係り、穿孔用カッターを弁体とした止水構造に関するものである。
近年、金属管よりも耐震性や耐食性等に優れたポリエチレン等からなる樹脂管によって水道本管を配設することが主流となっている。これに対応して、サドル分水栓も分岐孔穿設から通水までを不断水の状態で実地施工可能な構造のものが数多く提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
なお、従来の樹脂管用サドル分水栓は、止水機能を有するものと有しないものとに大別できる。もちろん、後者の止水機能を有しないサドル分水栓は、構造が簡単で、部品点数が少なく安価であるが、耐圧試験や分岐給水管の敷設変更等を行う際に閉栓が必要な場合、構造が複雑で、部品点数が多く高価な前者の止水機能付きサドル分水栓を使用せざるを得ない。この点、列挙した先行技術文献のうち、特許文献1に開示された樹脂管用サドル分水栓は、水道本管の分岐孔に埋入される筒状コアを弁座、また、穿孔用カッターを弁体として、穿孔用カッターを筒状コアに水密に嵌入可能に構成することにより、比較的少ない部品点数により安価に止水機能を実現している。
特開2001−200978号公報 特開2000−240880号公報 特開2000−179777号公報 特開2004−44678号公報
ところで、樹脂製本管との水密性に観点を移せば、サドル分水栓は、樹脂製のサドルに電熱線を内蔵し、当該サドルを樹脂管の表面と熱融着させることで水密性を達成する電気融着型と、水道本管に単に抱き合わせ状態で装着するサドルに水道本管の分岐孔周りで密着するガスケットを内蔵し、該ガスケットを挿通して前記分岐孔に筒状コアを螺入することで水密性を達成するガスケット型とに大別することができる。
図7・8は、従来のサドル分水栓を示したものであり、樹脂製本管Pの表面に抱着可能な樹脂製本体50のサドル51と接続口52に電熱線を内蔵し、当該本体50の前記接続口52に分岐路を形成するT字状の樹脂製分岐胴53を挿入してなる。当該構成によれば、樹脂製本管Pとはサドル51において、また分岐胴53とは接続口52において、それぞれ熱融着し、水密性を達成している。また、分岐胴53の上下貫通する雌ネジ孔54には筒状の穿孔用カッター55を上下動可能に螺入しており、後端の六角穴56に回転用治具(図示せず)を連結することで、穿孔用カッター55を正方向に回転下降させて樹脂製本管Pに分岐孔57を穿設すると共に、逆回転させることで穿孔片58を保持したまま穿孔用カッター55を上昇させ、分岐孔57を開通して分水するものである。なお、59は、上記穿孔後、雌ネジ孔54を閉塞するために、分岐胴53の上端に着脱可能に取付けられるキャップである。
上記構成のサドル分水栓は、構造が簡素であり安価に提供することができるが、止水機能を有しない。つまり、穿孔用カッター55を再度下降して、図8に示すように、その穿孔刃を分岐孔57に挿入しても、穿孔刃の外周囲において分岐孔57との完全な水密性は得られないし、ここから漏れた水は分岐胴53の雌ネジ孔54と穿孔用カッター55との螺合部60を通じて分岐継手61側に漏れることになる。
一方、上記特許文献1に開示の樹脂管用サドル分水栓は後者のガスケット型に属するが、電気融着型が上部のサドル一つで済むのに対し、ガスケット型は水道本管を挟持するため上部サドルと下部バンドを締結可能に備える必要があり、さらにガスケットの分だけ部品点数が増える。また、特許文献1のサドル分水栓によれば、穿孔用カッターによる分岐孔の穿設作業と同時並行的に筒状コアをセルフタッピングによって前記分岐孔に螺入する構成であるため、分岐孔の穿設時には、前記タッピングに見合った大きな回転トルクが必要となって施工性が悪い。さらに、分岐孔の穿設後、通水を行うときは、穿孔用カッターのみを上昇させ、筒状コアは分岐孔に残留させることになるが、このような両者の連係構造として、穿設・螺入作業における正転下降時には共回りする一方、逆転によって穿孔用カッターを上昇させるときには筒状コアとの縁が切れるようなワンウエイクラッチ構造を採用する必要があり、構造が複雑化する。さらにまた、樹脂管に形成した分岐孔は、土圧や経年的劣化等により変形する可能性があるため、筒状コアと分岐孔との間に長期的な水密性が期待できないという課題もある。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、部品点数が少なく、また構造も簡易な止水機能付きのサドル分水栓を提供することである。
上述した目的を達成するために本発明では、樹脂管に装着するサドル分水栓であって、内部に上下貫通する雌ネジ孔を形成した直管部の中途に分岐部を設けると共に、前記直管部の下部をサドルに立設した分岐胴と、この分岐胴と別体に成型され、中心孔を前記雌ネジ孔と連通する弁孔としたブッシュを分岐胴の直管部下端に水密に埋入してなる弁座部と、回転治具が着脱可能に連結され、前記分岐胴の雌ネジ孔と螺合して上下動可能とした雄ネジ胴部の下降側先端に穿孔刃を一体的に設けた穿孔用カッターと、前記分岐胴の直管部上部に着脱可能に装着され、前記雌ネジ孔を閉塞するキャップとからなり、前記弁孔に対して前記穿孔用カッターの穿孔刃を水密に挿通可能とするという手段を用いた。なお、分岐胴のサドルへの立設構造は、分岐胴とサドルを別体として、分岐胴の直管部下端をサドル中心に設けた接続口に差し込んだ構成を採用する他、成形段階で分岐胴とサドルを一体成形した構成を採用することができる。
この手段により構成されるサドル分水栓には、上部サドルと下部バンドによって樹脂管を挟持する構造のものが含まれる。しかし、サドルを樹脂管の外周面一部に融着する構造の、いわゆる融着サドル付き分水栓を構成することで、下部バンドや分岐孔へのガスケットが不要となり、部品点数を少なくすることができる。つまり、融着サドル付き分水栓であれば、サドルを樹脂により成型し、樹脂管への円弧状抱着部に電熱線を埋設することで、装着面において両者を融着接合でき、サドルを樹脂管に水密に装着することができる。また、サドルと分岐胴が別体である場合は、サドルの中央に分岐胴の直管部下端が差し込み可能な接続口を貫設すると共に、この接続口にも電熱線を埋設し、尚かつ、分岐胴も樹脂製とすることで、サドルの接続口に分岐胴を水密に融着することができる。
当該手段の分水栓によれば、穿孔用カッターを下降させ、その穿孔刃を分岐胴下端に設けた弁座部の反対側に露出させることで、樹脂製水道本管などの樹脂管に対して分岐孔を穿設する。一方、当該穿孔時、または穿孔後に再度、穿孔刃が弁座部に挿通するまで穿孔用カッターを下降させることで、穿孔刃と弁孔の水密性が発揮され、止水を行う。
以下、融着サドル付き分水栓について、止水構造のさらなる具体的手段を説明するが、サドルの設置を融着によらない場合、シール部やブッシュについて耐熱性が要求されないことはもちろんである。即ち、穿孔用カッターを弁体とする止水構造としては、穿孔刃と弁座部における弁孔の間にシール用Oリング等のシール部を適用する手段がある。この手段は、シール部を弁座部の弁孔に設けるか、穿孔用カッターの穿孔刃に設けるかに分けられる。つまり、弁座部における弁孔の内周面一部に穿孔用カッターの穿孔刃が水密に接触可能な内径を有する環状の耐熱性シール部を設けるという手段と、穿孔用カッターの穿孔刃の外周面一部に弁孔の内周面と水密に接触可能な外径を有する環状のシール部を設けるという手段とがある。なお、シール部をOリングによって構成する場合、弁孔や穿孔刃にOリング装着用の環状溝を形成することはもちろんである。また、弁座部は電熱線の近傍に位置することになるため、弁孔にシール部を設ける場合は、耐熱性のあるシール部として融着時に変形や変質等が発生しない構成とする。
一方、弁座部は、分岐胴とは別体として、耐熱性のある素材によって構成する。具体的には、中心孔を弁孔とする耐熱性ブッシュを分岐胴の直管部下端に水密に埋入することによって弁座部を構成する。なお、弁座部の埋入構造は、後述する螺入によるネジ接合の他、適宜Oリングを介して嵌め込み接合することによりスライド可能に嵌入したものであってもよい。さらに、耐熱性ブッシュは金属製とすることがより好ましい。
さらに、耐熱性ブッシュの外周に雄ネジを設けると共に、分岐胴の直管部下面に前記雄ネジが螺合可能な凹陥部を形成し、該凹陥部に環状の耐熱性シール部を介して前記耐熱性ブッシュを螺入して弁座部を構成する手段にあっては、従来の分水栓の分岐胴に凹陥部をネジ加工することで対応できる利点がある。さらに、この手段において、分岐胴の雌ネジ孔に対する穿孔用カッターの螺合と、分岐胴の凹陥部に対する耐熱性ブッシュの螺合とを逆ネジの関係とすることで、上述した止水時に回転下降する穿孔刃によって耐熱性ブッシュが共回りせず、ブッシュの緩みや脱落が確実に防止される。
さらにまた、穿孔用カッターについて、穿孔刃を円筒状とし、且つ、雄ネジ胴部を内実とした有底筒状とすることによって、カッター内部は閉塞されるため、より高い止水機能が得られる。
以上説明したように、本発明によれば部品点数を少なく、且つ、簡易な構成で止水機能を有するサドル分水栓を提供することができる。また、弁座部は分岐胴に予め設けられるため、穿孔用カッターを上下動するための回転トルクが飛躍的に高まることがなく、作業性よく穿孔および止水作業を行うことができる。そして、穿孔時も止水時も可動部は穿孔用カッターのみであるから、従来技術のように複雑なワンウエイクラッチ機構等を必要としない。さらに、融着サドル付き分水栓にあって、弁座部を分岐胴とは別成形される耐熱性ブッシュにより構成した場合は、弁座部の耐熱性が増すと共に、従来の分水栓をネジ加工するのみで耐熱性ブッシュの組み付けが可能であるから、従来の製造ラインを大きく変更することなく、止水機能付きの分水栓を提供することができる。さらに、穿孔用カッターと耐熱性ブッシュを逆ネジとしたので、穿孔時や止水時において耐熱性ブッシュが穿孔用カッターの回転と共回りすることなく、耐熱性ブッシュの不用意な緩みや分岐胴からの脱落が防止され、水密性を保持した状態で穿孔刃を確実に挿通することができる。さらにまた、有底筒状の穿孔用カッターであれば、内部に通水路が形成されないため、より高い止水機能が得られる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1〜3は、本発明の第一実施形態に係るサドル分水栓の断面図であって、図1は分岐孔穿設前を示し、図2は分岐孔穿孔状態を示し、さらに図3は止水状態を示したものである。
これらの図において基本的な構造は図6・7に従って説明した従来のサドル分水栓と同じである。即ち、同図中、1は樹脂管Pに抱着可能な円弧状の抱着部1aの中心に接続口1bを突設したサドルであって、この実施形態の場合、当該サドル1を樹脂製とすると共に、抱着部1a・接続口1bに電熱線(図示せず)を内蔵している。つまり、この実施形態(後述する第二・第三実施形態も同様)では、融着サドル付き分水栓を前提としている。
2はT字状の分岐胴である。この分岐胴2は、上下に雌ネジ孔2aを貫設した直管部2bと、その中途の一側面から横方向に設けた分岐部2cとからなる。また、分岐胴2を樹脂製とすることで、サドル1の接続口1bに差し込んだ下端外周が接続口1bの内周と融着して、水密性を保持するものである。
次に、3は穿孔用カッターであって、分岐胴2の雌ネジ孔2aと正方向(時計回り)に螺合する雄ネジ胴部3aを有する。つまり、この実施形態の場合、雄ネジ胴部3aは右ネジである。さらに、該雄ネジ胴部3aの下降側先端には、若干小径とした筒状の穿孔刃3bを一体的に設けている。従って、この実施形態において穿孔用カッター3は有底筒状である。また、雄ネジ胴部3aの上面には、回転工具Wとキー結合可能な六角孔3cを形成している。
続いて、4は弁座部であって、本発明の特徴点の一つである。この弁座部4は、金属等からなる耐熱性ブッシュの中心孔を前記穿孔用カッター3の穿孔刃3bが挿通可能な内径の弁孔4aとして、当該弁孔4aの内周に環状溝4bを形成すると共に、この環状溝4bに穿孔用カッター3の穿孔刃3bが水密に挿通可能な内径の耐熱性Oリング4cを内装したものである。さらに、耐熱性ブッシュの外周には前記穿孔用カッター3の雄ネジ胴部3aとは逆ネジの雄ネジ4dが形成されており、当該ブッシュを分岐胴2の下端に形成した凹陥部2dに耐熱性Oリング4eを介して螺入することで、分岐胴2の下端に弁座部4を水密に組み付けている。
なお、5は分岐胴2の上端に着脱可能に取付けられ、雌ネジ孔2aを閉塞するキャップである。
上記構成からなるサドル分水栓によれば、図2に示したように、分岐胴2からキャップ5を取り外して別のカバー部材6を分岐胴2に取付けると共に、このカバー部材6を介して穿孔用カッター3の六角孔3cにT型レンチ等の回転工具Wを結合した上、回転工具Wを回動することにより、穿孔用カッター3を分岐胴2の雌ネジ孔2aに沿って回転させながら上下動させることができる。特に、回転工具Wを時計回りに回転し、穿孔刃3bが弁座部4の反対側に突出するまで穿孔用カッター3を下降させることで、樹脂管Pに分岐孔7を穿設することができる。このときの下降位置は、回転工具Wの連結ロッドに「穿孔」などのインジケータ表示を設けることで、作業者が視認することができる。また、穿孔片8は穿孔刃3bの内部に保持される。
上述した穿孔作業が完了すれば、回転工具Wを反時計回りに回転させることで、穿孔用カッター3は穿孔片8を保持しながら樹脂管Pから離脱する方向に上昇し、分水状態となる。
一方、分岐孔7の穿設時、または穿孔後に再度、穿孔用カッター3を下降させることで止水状態とすることができる。つまり、穿孔用カッター3を下降させ、穿孔刃3bが弁孔4aに内装した耐熱性Oリング4cに挿通した段階で、穿孔刃3bの外周面と弁孔4aの内周面とに水密性が発揮され、止水状態となる。
このように穿孔刃3bが弁孔4a内の耐熱性Oリング4cに到着した段階で止水機能が得られるのであるが、この場合、穿孔刃3bを必ずしも穿孔動作を行う図2の位置まで下降させる必要はない。つまり、図3に示すように、穿孔刃3bが弁孔4aから突出しない浅い位置でも、穿孔刃3bが耐熱性Oリング4cに挿入されていれば、止水可能である。従って、この実施形態によれば、止水動作に必要な回転治具Wのストロークを小さくすることができる。また、穿孔刃3bが樹脂管Pの分岐孔7に達しない位置で止水できるため、仮に分岐孔7が土圧等によって変形してる場合でも止水作業を行うことができる。なお、止水可能位置は、回転治具Wの連結ロッドに「止水」などのインジケータ表示を設けることで視認することができる。
さらに、本実施形態では、穿孔用カッター3を有底筒状とし、内部に通水路が形成されないため、より高い止水機能が得られる。また、穿孔用カッター3と弁座部4を構成する耐熱性ブッシュとは逆ネジであるため、穿孔用カッター3の回転移動と耐熱性ブッシュが共回りすることがない。この点、本実施形態では、穿孔用カッター3の雄ネジ胴部3aを右ネジ、耐熱性ブッシュの雄ネジ部4dを左ネジとしたが、もちろん逆に設定することも可能である。
次に、図4は第二実施形態に係るサドル分水栓を示したものである。基本的な構造は第一実施形態のものと同じであるため、ここでは第一実施形態との相違点のみ説明し、その特徴を説明する。即ち、この第二実施形態では、弁座部4における弁孔4aの内周面を平滑とする代わりに、穿孔用カッター3の雄ネジ胴部3aと穿孔刃3bとの間に環状溝10を形成すると共に、該環状溝10にOリング11を装着している。従って、当該構成においても、第一実施形態と同様の穿孔機能や止水機能が得られるが、Oリング11は耐熱性を有するものでなくてよい。ただし、Oリング11が奥まって装着されるため、止水機能を得るには、第一実施形態の場合よりも穿孔用カッター3を深い位置まで下降する必要がある。
なお、上述した二つの実施形態では、サドルに電熱線を埋設した融着サドル付き分水栓について、その止水構造を詳述した。ただし、本発明においては、サドルを樹脂管に直接融着せず、下部バンドとの組み合わせによって樹脂管を挟持する構造のサドル分水栓であってもよい。この場合、シール部(Oリング)やブッシュについて耐熱性が要求されないことはもちろんである。
ところで、上記第一・第二の実施形態では、分岐胴2と弁座部4をそれぞれ、合成樹脂と金属という異なる素材によって別体に成形し、尚かつ、金属製の弁座部4を合成樹脂製の分岐胴2の下端凹陥部2dに螺入させることとしたが、弁座部4の前記凹陥部2dに対する埋入構造は、この螺入構造に限らない。つまり、これら実施形態のような螺入構造によると、穿孔用カッター3の下降に伴い弁座部4に強い同方向(下降方向)の力が作用したときは、分岐胴2の凹陥部2dの雌ネジが破損する可能性がある。詳述すると、上記第一・第二の実施形態によれば、穿孔用カッター3は雄ネジ胴部3aと筒状の穿孔刃3bの間に段が形成されると共に、弁座部4の弁孔4aを分岐胴2の雌ネジ孔2aよりも小径とした結果、弁座部4の上面が分岐胴2の雌ネジ孔2a内に迫り出した構造となっており、このため穿孔用カッター3の下降操作は、前記段が弁座部4の上面迫り出し部と係合したときに中断すべきであるが、仮に、この係合状態のまま、さらに穿孔用カッター3を下降させれば、強度的に弱い分岐胴2の前記凹陥部2dの雌ネジを破損する恐れがある。
このような過度の下降操作に対処するために、第三の実施形態に係る本発明では、上述した螺入構造に代えて、弁座部4を分岐胴2の凹陥部2dにOリング4eを介して嵌入することとした。従って、樹脂管Pに対する分岐孔7の穿孔後、さらに穿孔用カッター3を下降操作した場合は、図5に示したように、穿孔用カッター3の段3dと係合する弁座部4をそのままスライドさせることができる。このとき、弁座部4の水密性はOリング4eによって保持されることはもちろんである。このように、弁座部4をネジ接合ではなく、嵌め込みによって分岐胴2の凹陥部2dに埋入することによって、当該埋入部の破損の恐れが全くないばかりか、当該埋入部のネジ加工が不要となって部材の成形が容易となると同時に、組み付けも容易に行うことができる。
なお、上記実施形態では、サドル1と分岐胴2を別個に成形した2部材分離型としたが、図6に示すように、成形当初からサドルと分岐胴とを一体成形した一体型としてもよく、この場合、サドル分水栓の施工に際して、サドル1の接続口1bに対する分岐胴2の下端部の組み付けや融着を不要とすることができる。
本発明の第一実施形態に係るサドル分水栓の穿孔前を示した断面図 同、穿孔状態または止水状態を示した断面図 同、分水状態を示した断面図 本発明の第二実施形態に係るサドル分水栓の断面図 本発明の第三実施形態に係るサドル分水栓の断面図 本発明の第四実施形態に係るサドル分水栓の断面図 従来のサドル分水栓の穿孔前を示した断面図 同、穿孔状態を示した断面図
1 サドル
2 分岐胴
3 穿孔用カッター
4 弁座部

Claims (9)

  1. 樹脂管に装着するサドル分水栓であって、内部に上下貫通する雌ネジ孔を形成した直管部の中途に分岐部を設けると共に、前記直管部の下部をサドルに立設した分岐胴と、この分岐胴と別体に成型され、中心孔を前記雌ネジ孔と連通する弁孔としたブッシュを分岐胴の直管部下端に水密に埋入してなる弁座部と、回転治具が着脱可能に連結され、前記分岐胴の雌ネジ孔と螺合して上下動可能とした雄ネジ胴部の下降側先端に穿孔刃を一体的に設けた穿孔用カッターと、前記分岐胴の直管部上部に着脱可能に装着され、前記雌ネジ孔を閉塞するキャップとからなり、前記ブッシュの外周に雄ネジを設けると共に、分岐胴の直管部下面に前記雄ネジが螺合可能な凹陥部を形成し、該凹陥部に環状のシール部を介して前記ブッシュを埋入する一方、前記弁孔に対して前記穿孔用カッターの穿孔刃を水密に挿通可能としたことを特徴とするサドル分水栓。
  2. 分岐胴の雌ネジ孔に対する穿孔用カッターの螺合と、分岐胴の凹陥部に対するブッシュの螺合とは、逆ネジの関係にある請求項1記載のサドル分水栓。
  3. 樹脂管に装着するサドル分水栓であって、内部に上下貫通する雌ネジ孔を形成した直管部の中途に分岐部を設けると共に、前記直管部の下部をサドルに立設した分岐胴と、この分岐胴と別体に成型され、中心孔を前記雌ネジ孔と連通する弁孔としたブッシュを分岐胴の直管部下端に水密に埋入してなる弁座部と、回転治具が着脱可能に連結され、前記分岐胴の雌ネジ孔と螺合して上下動可能とした雄ネジ胴部の下降側先端に穿孔刃を一体的に設けた穿孔用カッターと、前記分岐胴の直管部上部に着脱可能に装着され、前記雌ネジ孔を閉塞するキャップとからなり、前記ブッシュを分岐胴の直管部下面に穿孔用カッターの挿通方向に沿ってスライド可能に嵌入したことを特徴とするサドル分水栓。
  4. ブッシュは金属製である請求項1、2または3記載のサドル分水栓。
  5. サドルは、樹脂管の外周面一部に融着可能な構造である請求項1から4のうち何れか一行記載のサドル分水栓。
  6. 弁座部における弁孔の内周面一部に穿孔用カッターの穿孔刃が水密に接触可能な内径を有する環状のシール部を設けた請求項1から5のうち何れか一項記載のサドル分水栓。
  7. 穿孔用カッターの穿孔刃の外周面一部に弁孔の内周面と水密に接触可能な外径を有する環状のシール部を設けた請求項1から5のうち何れか一項記載のサドル分水栓。
  8. 穿孔用カッターは、穿孔刃を円筒状とし、且つ、雄ネジ胴部を内実とした有底筒状である請求項1から7のうち何れか一項記載のサドル分水栓。
  9. 分岐胴とサドルとは一体成形されたものである請求項1から8のうち何れか一項記載のサドル分水栓。
JP2006237661A 2005-11-22 2006-09-01 サドル分水栓 Active JP4512071B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006237661A JP4512071B2 (ja) 2005-11-22 2006-09-01 サドル分水栓

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005337339 2005-11-22
JP2006237661A JP4512071B2 (ja) 2005-11-22 2006-09-01 サドル分水栓

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007170661A JP2007170661A (ja) 2007-07-05
JP4512071B2 true JP4512071B2 (ja) 2010-07-28

Family

ID=38297460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006237661A Active JP4512071B2 (ja) 2005-11-22 2006-09-01 サドル分水栓

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4512071B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4537359B2 (ja) * 2006-08-11 2010-09-01 前澤給装工業株式会社 分水覆着継手
JP5081569B2 (ja) * 2006-12-28 2012-11-28 積水化学工業株式会社 分岐継手
KR101029526B1 (ko) * 2010-06-14 2011-04-18 대한도시가스 주식회사 유체 차단용 분기 티이 장치
JP5755871B2 (ja) * 2010-11-26 2015-07-29 コスモ工機株式会社 制流弁
JP5850668B2 (ja) * 2011-08-03 2016-02-03 コスモ工機株式会社 流体管切断方法
JP7359665B2 (ja) 2019-11-29 2023-10-11 ダイキョーニシカワ株式会社 部品取付構造

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10185060A (ja) * 1996-12-25 1998-07-14 Sekisui Chem Co Ltd 分岐継手
JPH11311389A (ja) * 1998-04-27 1999-11-09 Sekisui Chem Co Ltd 分岐継手
JP2003287183A (ja) * 2002-03-27 2003-10-10 Sekisui Chem Co Ltd 分水サドル継手

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10185060A (ja) * 1996-12-25 1998-07-14 Sekisui Chem Co Ltd 分岐継手
JPH11311389A (ja) * 1998-04-27 1999-11-09 Sekisui Chem Co Ltd 分岐継手
JP2003287183A (ja) * 2002-03-27 2003-10-10 Sekisui Chem Co Ltd 分水サドル継手

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007170661A (ja) 2007-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4512071B2 (ja) サドル分水栓
JP4879044B2 (ja) 水栓装置
JP4860655B2 (ja) 異種管接合継手
EP1788296B1 (en) Saddle tap
JP5411964B2 (ja) 分岐継手
WO2007132996A1 (en) A connector that regulates direction of an object installed therein
JP5484090B2 (ja) サドル型分岐継手
JP6063309B2 (ja) 融着式サドル分水栓
KR200482592Y1 (ko) 수도꼭지의 pb 파이프 연결 소켓장치
JP6302204B2 (ja) サドル分水栓
JP6325773B2 (ja) 分岐サドル継手、その施工方法および管路
KR20190033315A (ko) 체결파이프 회전방지 록킹구조를 가지는 완전삽입 확인이 용이한 산업용 멀티 레이어 유체배관 클림핑 연결시스템의 플라스틱 이음구조체 시공방법
JP5719639B2 (ja) 分岐栓付きサドル継手及び仮設配管用管継手
JP5740205B2 (ja) サドル分水栓
JP4317972B2 (ja) 混合水栓接続用管継手
JP2003287183A (ja) 分水サドル継手
JP7404061B2 (ja) 分岐サドル継手を用いた止水構造および分岐サドル継手
JP6325832B2 (ja) 分岐サドル継手
JP2562886Y2 (ja) プラスチック製分岐管継手
JP2000240880A (ja) サドル付分水栓
JP5460064B2 (ja) 分岐栓
JP5468786B2 (ja) 分岐栓
JP2013148147A (ja) 分岐栓付きサドル継手及び仮設配管用管継手
JPH10185060A (ja) 分岐継手
JP2003120883A (ja) 簡易サドル分水栓

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100413

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150514

Year of fee payment: 5

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4512071

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250