JP6325773B2 - 分岐サドル継手、その施工方法および管路 - Google Patents

分岐サドル継手、その施工方法および管路 Download PDF

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Description

この発明は、分岐サドル継手、その施工方法および管路に関し、特にたとえば、合成樹脂製の本管に分岐管を接続するために本管の外面に電気融着接合される、分岐サドル継手、その施工方法および管路に関する。
従来、合成樹脂製の水道本管から宅内に水道水を引き込む際などに、既に使用中の水道本管内を通る水を停止させることなく分岐を取り出す(つまり、不断水分岐する)ための方法として、EFサドル継手などの分岐サドル継手を使用した方法が公知である。
特許文献1の分岐サドル継手(樹脂製サービスチー)は、水道本管の外面に融着されるサドル部と、サドル部から突出する分岐部本体と、分岐部本体から側方に突出する分岐管接続部とを有しており、分岐部本体内には、穿孔治具が装着されている。そして、水道本管から分岐管を取り出す際には、サドル部内に埋設した電熱線に通電してサドル部内面と水道本管外面とを融着接合した後、穿孔治具を用いて水道本管に分岐孔を穿孔する。そして、分岐孔の穿孔が終わったら、穿孔治具を分岐管接続部よりも上方に引き上げるとともに、分岐部本体の上端開口に閉塞用キャップを装着し、水道本管側から分岐部本体内に流入した水が分岐部本体の上端開口から漏水することを防止するようにしている。
また、特許文献2の分岐サドル継手(サドル型分岐継手)では、サドル部から立ち上がった分岐管部(分岐部本体)内に、本管側から分岐部本体側に流入した水が枝管側に流入することを防止するためのシールプラグが内蔵されている。シールプラグの外面には、分岐管部本体の内面の雌ねじ筒部に螺合する雄ねじ部が形成されるとともに、Oリング(第1Oリング)が装着されている。そして、この第1Oリングを分岐管部の内面に設けられた非ねじ部分のシール筒部の内面に圧接させることによって、本管側から分岐部本体内に入り込んだ水の漏水を防止するようにしている。
特開平5−177597号[B26F 1/00] 特開2010−210084号[F16L 41/06]
特許文献1の分岐サドル継手では、分岐部本体の上端開口に閉塞用キャップを装着して止水を行っているものの、不断水分岐を行う場合には、本管を穿孔した後に内水圧によって閉塞用キャップを持ち上げる力が作用するため、閉塞用キャップを適切に装着し、分岐部本体の上端開口を止水することが難しかった。
また、特許文献2の分岐サドル継手では、シールプラグの第1Oリングによって分岐部本体との間を止水するようにしているので、不断水分岐を行う場合にも、内水圧などを受けずに分岐部本体の上端開口に閉塞用キャップを装着することができる。しかしながら、シールプラグを上下動させることによって、雌ねじ筒部と接触した第1Oリングが損傷してしまうことがあるので、その場合には止水性が低下してしまう。また、第1Oリングが雌ねじ筒部と接触する際に生じる抵抗力によってシールプラグを分岐部本体内で上下動させるときの操作力が大きくなってしまうので、作業性に懸念があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、分岐サドル継手、その施工方法および管路を提供することである。
この発明の他の目的は、簡単な作業によって止水性を確保することができる、分岐サドル継手、その施工方法および管路を提供することである。
第1の発明は、合成樹脂製の本管から分岐を取り出すために本管の外面に電気融着接合される分岐サドル継手であって、分岐孔が形成されたサドル部、分岐孔の周縁部から立ち上がる短管状の分岐部本体、分岐部本体の内面に形成される第1ねじ部、第1ねじ部に螺合される第2ねじ部を有し、第1ねじ部との螺合によって分岐部本体内に上下動可能に設けられるプラグ部品、および硬質材料からなり、プラグ部品の上端部に嵌合され、分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てられる止水部品を備え、止水部品はプラグ部品の第2ねじ部に螺合する第3ねじ部を有し、第3ねじ部を第2ねじ部に螺合することによって止水部品をプラグ部品の上端部外面に設け、さらに止水部品は外方に張り出したリング部を含み、リング部の下面が上端開口の開口端の上面に押し当てられる、分岐サドル継手である。
第1の発明では、分岐サドル継手は、本管の外面に電気融着されるサドル部を備えている。サドル部の分岐孔の周縁部には、サドル部の径方向外側に向けて立ち上がる短管状の分岐部本体が形成され、分岐部本体の内面には、第1ねじ部が形成される。分岐部本体内には、第1ねじ部との螺合によって分岐部本体内を上下動可能にプラグ部品が設けられる。分岐部本体の上端開口の止水を行うときには、プラグ部品の第2ねじ部に第3ねじ部を螺合することによって、プラグ部品の上端部に硬質材料からなる止水部品を嵌合し、その止水部品を分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てる。具体的には、止水部品に外方に張り出したリング部を設け、リング部の下面を上端開口の開口端の上面に押し当てる。そして、分岐部本体の外面上部にキャップを装着して、そのキャップによって分岐部本体の上端開口を塞ぐ。
第1の発明によれば、止水部品によって分岐部本体の上端開口を1次止水した状態でキャップを装着して2次止水を行うことができるようになるので、分岐部本体の上端開口に確実な止水性を確保することができる。
また、プラグ部品に嵌合させた硬質材料からなる止水部品を分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てるだけの簡単な作業を行うだけで適切に止水を行うことができるので、作業性に優れる。
の発明は、第の発明に従属し、止水部品は、リング部から下方に突き出して分岐部本体の内面とプラグ部品との間に挿入される挿入部をさらに含み、挿入部の外面が上端開口の開口端と内面とに亘る範囲に押し当てられる。
の発明では、止水部品の本体は、上下に連続するリング部と挿入部とを有しており、それらの内面には、プラグ部品の第2ねじ部に螺合される第3ねじ部が形成される。そして、分岐部本体の上端開口の止水を行うときには、プラグ部品の上端部に螺合した止水部品のたとえばリング部の下面が分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てられるとともに、挿入部が分岐部本体の内面とプラグ部品との間に挿入される。
の発明によれば、止水部品と分岐部本体の上端開口との間隙を閉塞させておくことに加えて、挿入部によって分岐部本体の内面とプラグ部品との間隙も閉塞させることができるので、分岐部本体の上端開口により確実な止水性を確保することができるようになる。
の発明は、第1または2の発明に従属し、プラグ部品は、第2ねじ部が外面に形成されたねじ本体と、ねじ本体の下部に設けられた穿孔カッタとを有する穿孔プラグである。
の発明では、プラグ部品は、本管に分岐サドル継手側と連通する開口を穿孔するための穿孔プラグであって、たとえば金属製のカッタ本体と合成樹脂製のねじ本体とによって構成される。
の発明は、分岐孔が形成されたサドル部、分岐孔の周縁部から立ち上がる短管状の分岐部本体、分岐部本体の内面に形成される第1ねじ部、第1ねじ部に螺合される第2ねじ部を有し、第1ねじ部との螺合によって分岐部本体内に上下動可能に設けられるプラグ部品、および硬質材料からなり、プラグ部品の上端部に嵌合され、分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てられる止水部品を備え、止水部品はプラグ部品の第2ねじ部に螺合する第3ねじ部を有し、第3ねじ部を第2ねじ部に螺合することによって止水部品がプラグ部品の上端部外面に設けられる、分岐サドル継手を合成樹脂製の本管の外面に電気融着接合することによって、本管から分岐を取り出す施工方法であって、(a)サドル部を本管の外面に電気融着接合させるステップ、(b)分岐部本体内を下降させたプラグ部品によって本管を穿孔するステップ、(c)プラグ部品の上端部に止水部品を嵌合させた後、プラグ部品を下降させて止水部品を分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てて上端開口を止水するステップ、および(d)ステップ(c)の後、分岐部本体の上端開口をキャップによって塞ぐステップを含み、ステップ(c)では止水部品をプラグ部品の上端部外面に設ける、施工方法である。
第6の発明では、ステップ(a)において、分岐サドル継手のサドル部を本管の外面に電気融着接合させ、ステップ(b)において、分岐部本体内を下降させたプラグ部品によって本管を穿孔する。そして、ステップ(c)において、プラグ部品の上端部に止水部品を嵌合させた後にプラグ部品を下降させてその止水部品を分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てる。最後に、ステップ(d)において、分岐部本体の上端開口をキャップによって塞ぐ。
第6の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏する。
の発明は、第の発明に従属し、ステップ(c)は、(c1)ステップ(b)で本管を穿孔したプラグ部品をその上端部が分岐部本体の上端開口よりも上方に達する高さ位置まで上昇させるステップ、(c2)プラグ部品の上端部に止水部品を嵌合させるステップ、および(c3)プラグ部品を下降させることによって止水部品を上端開口の開口端に押し当てるステップを含む。
の発明では、止水部品を用いて分岐部本体の上端開口の止水を行うときに、先ず、ステップ(c1)において、本管を穿孔したプラグ部品をその上端部が分岐部本体の上端開口よりも上方に達する高さ位置まで上昇させ、ステップ(c2)において、そのプラグ部品の上端部に止水部品を嵌合させ、そして、ステップ(c3)において、プラグ部品を下降させることによって止水部品を上端開口の開口端に押し当てる。
の発明は、第1ないしのいずれかの発明の分岐サドル継手が設置された管路である。
この発明によれば、止水部品によって分岐部本体の上端開口を止水しつつ、キャップによって分岐部本体の上端開口を水密的に塞ぐようにすることで、分岐部本体の上端開口に確実な止水性を確保することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例の分岐サドル継手を本管に取り付けた様子を示す図解図である。 図1の分岐サドル継手の要部を示す拡大図である。 図2の分岐サドル継手の止水部品を示す斜視図である。 図2の分岐サドル継手の止水部品を示す断面図である。 図1の分岐サドル継手において、止水部品によって分岐部本体の上端開口を止水する様子を示す図解図であり、(a)は、プラグ部品を上方向に移動させた様子を示し、(b)は、プラグ部品に止水部品を取り付けた様子を示し、(c)は、止水部品を分岐部本体の上端開口の周縁部に押し付けた様子を示す。 この発明の他の一実施例の分岐サドル継手の要部を示す拡大図である。 図6の分岐サドル継手の止水部品を示す断面図である。 図6の分岐サドル継手の止水部品を増し締めした様子を示す図解図である。 図6の分岐サドル継手の止水部品を増し締めした様子を示す図解図である。 この発明のさらに他の一実施例の分岐サドル継手の要部を示す拡大図である。 図10の分岐サドル継手の止水部品を示す断面図である。 この発明のさらに他の一実施例の分岐サドル継手の要部を示す拡大図である。 この発明のさらに他の一実施例の分岐サドル継手の要部を示す拡大図である。 図13の分岐サドル継手の止水部品を示す斜視図である。 図13の分岐サドル継手の止水部品を示す断面図である。 図13の止水部品によって分岐部本体の上端開口を止水する様子を示す図解図であり、(a)は、プラグ部品に止水部品を取り付けた様子を示し、(b)は、止水部品を分岐部本体の上端開口の周縁部に押し付けた様子を示す。 この発明のさらに他の一実施例の分岐サドル継手の要部を示す拡大図である。 図17の止水部品によって分岐部本体の上端開口を止水する様子を示す図解図であり、(a)は、プラグ部品に止水部品を取り付けた様子を示し、(b)は、止水部品を分岐部本体の上端開口の周縁部に押し付けた様子を示す。 この発明のさらに他の一実施例の分岐サドル継手の止水部品を示す斜視図である。 図19の止水部品によって分岐部本体の上端開口を止水する様子を示す図解図であり、(a)は、プラグ部品に止水部品を取り付けた様子を示し、(b)は、止水部品を分岐部本体の上端開口の周縁部に押し付けた様子を示す。
図1を参照して、この発明の一実施例である分岐サドル継手10は、ポリエチレン等の熱融着可能な合成樹脂によって形成される本管100から分岐管102を取り出す際に本管100の外面に電気融着されるEF(エレクトロフュージョン)サドル継手であり、本管100の外面に沿うように湾曲して形成されるサドル部12を備えている。
なお、本管100は水道管やガス管や下水管などであってよいが、ここでは、水道配水管の実施例を示す。本管100の管径は、たとえば100mmである。
図1と共に図2を適宜参照して、サドル部12は、本管100と同種の熱融着可能な合成樹脂によって形成され、この実施例では、サドル部12の素材としてポリエチレンが使用される。サドル部12は、本管100の外径曲率とほぼ同じ内径曲率を有する半円筒状の板状体であり、その中央部には、平面視略真円形の分岐孔14が形成される。一例として、サドル部12の軸方向(本管100の管軸方向)の長さは、たとえば160mmであり、その厚さは、たとえば10mmである。
サドル部12の裏面側、すなわち本管100との接合面側には、分岐孔14を中心にして渦巻き状または葛折り状などの任意の形状に配置された電熱線16が設けられている。電熱線16の両端部は、サドル部12の表面から突出して形成される電源接続端子(図示せず)に接続されており、この電源接続端子を電源に接続して電熱線16に電流を流すことによって、サドル部12と本管100との接合面が溶融される。
また、分岐孔14の周縁部には、サドル部12の径方向外側(つまり、図1でいう上側)に向けて立ち上がる短管状の分岐部本体18が一体的に形成される。分岐部本体18の径は、たとえば55mmである。分岐部本体18の外面には、側方に突出する短管状の分岐管接続部20が一体的に形成され、この分岐管接続部20に継手などを介して上述した分岐管102が接続される。
分岐部本体18の内面には、上端部および下端部を除いてその全体に雌ねじ部(第1ねじ部)22が形成されている。そして、分岐部本体18内面の上端部は、第1ねじ部22から段差状に少し拡径して窪んでおり、そこに非ねじ部24が形成されている。非ねじ部24は、ねじが切られていない所謂ストレート部分であり、第1ねじ部22の上側に連続して形成される。
さらに、分岐部本体18内には、プラグ部品26が設けられている。プラグ部品26は、本管100に分岐サドル継手10側と連通する開口104を穿孔するための穿孔プラグであって、金属製のカッタ本体28および合成樹脂製のねじ本体30を含んでいる。
カッタ本体28は、ステンレス鋼(たとえばSUS304)等の金属によって円筒状に形成され、その下端部は下方に向かって鋭利となる形状に形成されている。カッタ本体28の上部は、ねじ本体30の壁内部に埋め込まれており、たとえばカッタ本体28およびねじ本体30は、インサート成形等によって一体化されている。ねじ本体30は、ポリアセタール(POM)等の合成樹脂によって円筒状に形成され、その外面の全体には、分岐部本体18の第1ねじ部22と螺合する雄ねじ部(第2ねじ部)32が形成されている。
そして、ねじ本体30の第2ねじ部32を分岐部本体18の第1ねじ部22に螺合させることによって、プラグ部品26が分岐部本体18内を上下方向(つまり、分岐部本体18の軸方向)に移動可能にされている。さらに、ねじ本体30の上端部には、回転工具と係合する六角穴などの回転工具係合部(図示せず)が形成されている。
このようなプラグ部品26は、詳細は後に説明するように、本管100に開口104を穿孔するときに分岐部本体18内を下向きに螺進(下降)され、開口104を穿孔した後に、本管100から分岐管102に流れ込む水と干渉しないように分岐部本体18内を上向きに螺進(上昇)される。そして、分岐部本体18の上端開口34(の開口端)よりも上方において、プラグ部品26の上端部に分岐部本体18の上端開口34からの漏水を防止(つまり、上端開口34を止水)するための止水部品36が取り付けられる。
図2と共に図3および図4を適宜参照して、止水部品36は、上端開口34を止水(1次止水)することを目的として設けられるものであり、プラグ部品26の上端部に外嵌される本体38を含み、詳細は後に説明するように、分岐部本体18の上端開口34を止水するときに当該上端開口34の周縁部に押し付けられる。
本体38は、鉄やSUS(ステンレス)などの金属または合成樹脂によって、全体として短円筒状に形成され、この実施例では、本体38の素材としてSUSが採用される。本体38は、上下に連続するリング部38aおよび挿入部38bからなり、それらの内面には、プラグ部品26の第2ねじ部32と螺合する雌ねじ部(第3ねじ部)40が形成されている。そして、本体38内面の第3ねじ部40をプラグ部品26の第2ねじ部32に螺合させることによって、止水部品36がプラグ部品26の上端部の外面に設けられる。
リング部38aは、断面矩形のドーナツリング状に形成され、その外径は、たとえば40mmであり、その上下方向の長さ(高さ)は、たとえば10mmである。また、挿入部38bは、リング部38aの下側に一体的に形成され、リング部38aの外面から縮径して短円筒状に下方に突き出す形状を有している。挿入部38bの外径は、上述した分岐部本体18の非ねじ部24の径とほぼ等しくなるように設定され、たとえば34mmであり、その高さは、非ねじ部24の上下方向の長さよりも小さくなるように設定され、たとえば3mmである。
さらにまた、図2に戻って、分岐部本体18の外面上部には、雄ねじ部42が形成され、この雄ねじ部42よりも上方の分岐部本体18の外面には、ゴム輪44が装着される。さらに、分岐部本体18の上端部には、上端開口34を止水(2次止水)するためのキャップ46が装着される。
キャップ46は、側壁46aおよび天面46bによって有頂円筒状に形成され、分岐部本体18の上端開口34との間に止水部品36を介在させた状態で上端開口34を塞ぐ。側壁46aの上下方向の長さは、たとえば45mmであり、その外径は、たとえば75mmである。側壁46aの内面下部には、分岐部本体18の上端部外面の雄ねじ部42と螺合する雌ねじ部48が形成されている。そして、側壁46a内面の第3ねじ部40を分岐部本体18の雄ねじ部42に螺合させることによって、キャップ46が分岐部本体18の上端部の外面に設けられる。また、側壁46aの内面上部は、雌ねじ部48から段差状に少し縮径して突き出しており、そこに非ねじ部50が形成されている。非ねじ部50は、ねじが切られていない所謂ストレート部分であり、雌ねじ部48と上下に連続して形成され、分岐部本体18の上端部へキャップ46を適切に装着したときにゴム輪44に押し当てられる。
以下、図1と共に図5を適宜参照して、このような分岐サドル継手10を用いて、不断水分岐によって本管100から分岐を取り出す施工方法について説明する。
先ず、本管100の所望の位置に分岐サドル継手10を載置し、クランプ等の固定具(図示せず)を使用して、本管100外面とサドル部12内面とが密着するように固定する。そして、サドル部12内に埋設した電熱線16に通電して発熱させ、本管100外面とサドル部12内面とを融着接合する。
それから、分岐サドル継手10の分岐管接続部20に分岐管102を接続する。
次に、プラグ部品26のねじ本体30の回動工具係合部に回動工具(図示せず)の端部を挿し込んで、回転工具によってプラグ部品26を回転させることにより、プラグ部品26を下降させ、プラグ部品26のカッタ本体46によって本管100を穿孔していく。カッタ本体46が本管100内面まで到達し、本管100に開口104を穿孔すると、分岐孔14、分岐部本体18および分岐管接続部20を介して本管100内と分岐管102内とが連通し、本管100内を流れる流体が分岐管102内に供給されるようになる。
それから、本管100から分岐部本体18内に流れ込んで分岐管102(分岐管接続部20)に流入する水にプラグ部品26が干渉しないように、回動工具によってねじ本体30を逆回転させることによってプラグ部品26を上昇させる。
そして、図5(a)に示すように、プラグ部品26をその上端部が分岐部本体18の上端開口34(の開口端)よりも上方に達する高さ位置まで上昇させ、次に、図5(b)に示すように、プラグ部品26の上端部の外面に止水部品36を取り付ける。すなわち、止水部品36の本体38内にプラグ部品26のねじ本体30を差し込んで、第3ねじ部40および第2ねじ部32を螺合させることによって、プラグ部品26の上端部の所定位置に止水部品36を固定的に嵌合(外嵌)させる。たとえば、この実施例では、本体38の上端面とプラグ部品26のねじ本体30の上端面とが面一となる高さ位置に止水部品36を取り付けるようにしているが、特にその高さ位置に限定される必要はない。
次に、止水部品36を固定的に(つまり、上下方向に移動しないように)嵌合させた状態で回転工具によってプラグ部品26を回転させることにより、プラグ部品26を下降させる。そして、図5(c)に示すように、プラグ部品26に嵌合させた止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の周縁部に押し当てる。すなわち、分岐部本体18の上端開口34の開口端に止水部品36(の本体38)のリング部38aの下面を押し当てるとともに、分岐部本体18内面の非ねじ部24とプラグ部品26との間に挿入部38bを挿入(たとえば、無理入れ)して、挿入部38bを非ねじ部24に押し当てる。
このとき、止水部品36の本体38を分岐部本体18の上端開口34の開口端と内面(非ねじ部24)とに亘る範囲に押し当てたことによって、止水部品36と分岐部本体18の上端開口34との間隙が閉塞される。また、プラグ部品26と止水部品36との間隙は第2ねじ部32および第3ねじ部40の螺合(ねじ同士の噛み合い)によって元々閉塞されているので、分岐部本体18の上端開口34が止水(1次止水)されることとなる。
ただし、ここで言う、“止水”とは、長期間に亘って止水性能を維持することを要求したものではなく、分岐部本体18の上端開口34にキャップ46を装着して止水(2次止水)を行うまで上端開口34を仮止水できる程度のものであれば十分である。
また、プラグ部品26の内部に流れ込んだ水については、本管100を穿孔した時に本管100から切り離された開口片がそのままカッタ本体46内に残留して、カッタ本体46内を封止していることにより、プラグ部品26の内部を通過できずにそこで止水される。
それから、分岐部本体18の上端開口34を止水部品36によって止水した状態で、分岐部本体20の上端開口34をキャップ46によって水密的に塞ぐ。すなわち、キャップ46の側壁46aの内面下部の雌ねじ部48を分岐部本体18の外面上部の雄ねじ部42に螺合させて、キャップ46の非ねじ部50と分岐部本体18との間隙がゴム輪44を介して密封されるまでキャップ46を下方向に螺進させる。
これによって、分岐部本体18の上端開口34がキャップ46によって止水(2次止水)され、分岐部本体18の上端開口34の止水性が確保されるので、作業を終了する。
以上のように、この実施例では、分岐部本体18の上端開口34の周縁部に止水部品36を押し当てることによって上端開口34の1次止水を行い、その後で分岐部本体18の上端開口34をキャップ46によって水密的に塞いで2次止水を行うようにしている。
このため、分岐サドル継手10を用いて不断水分岐を行う場合にも、止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の周縁部に押し当てることによって上端開口34を止水しておけば、本管100から分岐部本体18内に流れ込む流入水の内水圧がキャップ46に作用することを回避した状態でキャップ46を装着することが可能となる。
したがって、この実施例によれば、分岐部本体18の上端開口34にキャップ46を適切に装着することができるようになり、分岐部本体18の上端開口34に確実な止水性を確保することができる。
しかも、プラグ部品26に嵌合させた止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の周縁部に押し当てるだけの簡単な作業によって上端開口34に止水性を確保できるので、分岐サドル継手10の構造を簡単化することができ、さらに、上述した特許文献のように止水のためのOリングが損傷したり止水のための操作負担が増大したりすることがないため、作業性に優れる。
なお、上述の実施例では、分岐部本体18の上端開口34の開口端と内面とに亘る範囲に止水部品36を押し当てて止水を行うようにしたが、これに限定される必要はない。
たとえば、図6に示すように、分岐部本体18の上端開口34の開口端にのみ止水部品36を押し付けて止水を行うようにしてもよい。以下、図1の実施例と同様の部分については、同じ参照番号を用い、その説明を省略或いは簡略化する。
図6と共に図7を適宜参照して、この発明の他の一実施例の分岐サドル継手10では、止水部品36の本体38が、断面矩形のドーナツリング状に形成されるリング部38aからなり、リング部38aの内面には、プラグ部品26の第2ねじ部32と螺合する第3ねじ部40が形成されている。
このような分岐サドル継手10において、止水部品36を用いて分岐部本体18の上端開口34の止水を行うときには、上述と同じ要領でプラグ部品26を下降させて、止水部品36のリング部38aの下面を分岐部本体18の上端開口34の開口端の全体、つまり上端開口34の内周縁から外周縁にかけた範囲に押し当てる。こうすることにより、分岐部本体18の上端開口34の開口端と止水部品36のリング部38aの下面との間隙が閉塞されるので、分岐部本体18の上端開口34が止水(1次止水)されることとなる。
この実施例においても、止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の周縁部に押し当てることによって上端開口34を止水しておくことによって、本管100から分岐部本体18内に流れ込む流入水の内水圧がキャップ46に作用することを回避した状態でキャップ46を装着することが可能であるので、図1の実施例と同じように、分岐部本体18の上端開口34に確実な止水性を確保することができ、また、作業性にも優れる。
さらにまた、必ずしも上端開口34の開口端の全体に止水部品36を押し当てる必要もなく、止水部品36を少なくとも分岐部本体18の上端開口34の内周縁に押し当てるようにしていれば、止水部品36と上端開口34の開口端との間隙を閉塞させることは可能であるので、分岐部本体18の上端開口34に止水性を確保できると言える。
ただし、図1に示す実施例のように、止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の開口端と内面とに亘る範囲に押し付けて止水を行うようにすれば、止水部品36と分岐部本体18の上端開口34の開口端との間隙を閉塞させておくことに加えて、挿入部38bによって非ねじ部24とプラグ部品26との間隙も閉塞させることができるので、分岐部本体18の上端開口34により高い止水性を確保することが可能になる。
さらに、止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の周縁部に押し当てた後、止水部品36をさらに下降させる(つまり、プラグ部品26の増し締めを行う)ようにしてもよい。
すなわち、止水部品36の本体38を分岐部本体18よりも硬質な材料で形成するようにしておき、図8に示すように、分岐部本体18の上端開口34を止水するときに、止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の開口端に押し当てた後、プラグ部品26をさらに下降させることにより、分岐部本体18の上端開口34の周縁部が変形するまで止水部品36を開口端に圧着させるようにする。こうすることによって、止水部品36のリング部38aの下面と上端開口34の開口端とをより強固に密着させることができるようになり、また、上端開口34の変形させた部分を非ねじ部24とプラグ部品26との隙間に充填させることもできるので、分岐部本体18の上端開口34により高い止水性を確保することができる。
しかも、プラグ部品26の増し締めを行うことによって、その増し締めした距離にガタ(寸法公差)を吸収させることが可能になる。したがって、寸法公差などにあまり影響を受けずに止水性を確保することが可能になり、厳密な寸法精度を要求せずに分岐サドル継手10を製造できるようになる。
なお、必ずしも分岐部本体18の上端開口34の周縁部を変形させて止水を行うようにする必要はない。図9に示すように、分岐部本体18の上端開口34の周縁部を止水部材36の本体38よりも硬質な材料で形成しておき、止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の開口端に押し当てた後、プラグ部品26をさらに下降させることにより、止水部品36の本体38を変形するまで分岐部本体18の上端開口34の開口端に圧着させるようにしてもよい。
また、図10に示すこの発明のさらに他の一実施例の分岐サドル継手10では、止水部品36の本体38の下側に弾性体52が設けられる。以下、図6の実施例と同様の部分については、同じ参照番号を用い、その説明を省略或いは簡略化する。
図10と共に図11を適宜参照して、止水部材36は、断面矩形のドーナツリング状に形成された本体38(リング部38a)と、本体38の下側に設けられる弾性体52とを含む。弾性体52は、合成ゴムまたはエラストマ等によって断面矩形または断面円形のリング状に形成され、本体38の下面に沿うように設けられる。弾性体52の内径は、止水部材36をプラグ部品26に外嵌させたときに第2ねじ部32に接触することがないように、本体38の内径よりも大きく設定され、たとえば35mmであり、その外径は、たとえば40mmである。
このような分岐サドル継手10において、止水部品36を用いて分岐部本体18の上端開口34の止水を行うときには、上述と同じ要領でプラグ部品26を下降させて、止水部品36の弾性体52の下面を分岐部本体18の上端開口34の開口端に接触させるようにする。すなわち、本体38と分岐部本体18の上端開口34の開口端との間に弾性体52を挟み込んで圧縮し、分岐部本体18の上端開口34の開口端と止水部品36の本体38の下面との間隙を弾性体52によって水密的に閉塞させる。こうすることにより、分岐部本体18の上端開口34が止水(1次止水)されることとなる。
なお、この実施例においても、図1の実施例と同じように、止水部品36の本体38をリング部38aと挿入部38bとによって構成して、リング部38aの下面に弾性体52を設けるようにしてもよいことは言うまでもない。
また、この実施例では、止水部品36の本体38の下側に設けた弾性体52によって分岐部本体18の上端開口34の開口端と止水部品36の本体38の下面との間隙を水密的に閉塞させたが、これに限定される必要はなく、分岐部本体18の上端開口34の開口端に弾性体52を設け、それによって分岐部本体18の上端開口34の開口端と止水部品36の本体38の下面との間隙を水密的に閉塞させるようにしてもよい。
さらに、プラグ部品26の外面と止水部品36の本体38の内面との間に弾性体を介在させるようにしてもよい。
たとえば、図12に示す実施例では、プラグ部品26の第2ねじ部32の上側に、第2ねじ部32から段差状に少し縮径して窪んだ非ねじ部(ストレート部分)54が形成されている。また、止水部品36の本体38の上端部の内面には、第3ねじ部40から段差状に少し縮径して突き出した窪んだ非ねじ部(ストレート部分)56が形成されており、その非ねじ部56には、合成ゴムまたはエラストマ等によってリング状に形成した弾性体58が設けられている。非ねじ部56の突き出し寸法は、非ねじ部56の窪み寸法よりもやや小さくなるように設定されている。
このような分岐サドル継手10において、止水部品36をプラグ部品26に取り付けるときには、上述と同じ要領で止水部品36をプラグ部品26の外面上で下降させて、止水部品36の非ねじ部56をプラグ部品26の非ねじ部54の上側に配置するとともに、非ねじ部56に設けられた弾性体58をプラグ部品26の非ねじ部54に接触させるようにする。すなわち、止水部品36の非ねじ部56とプラグ部品26の非ねじ部54との間に弾性体58を挟み込んで圧縮し、止水部品36の内面とプラグ部品26の外面との間隙を弾性体58によって水密的に閉塞させる。
こうすることにより、プラグ部品26の外面と止水部品36の本体38の内面との間隙が、第2ねじ部32および第3ねじ部40の螺合(ねじ同士の噛み合い)によって閉塞されることに加えて、弾性体58によって水密的に閉塞されるようになるので、プラグ部品26と止水部品36との間隙からの漏水をより確実に防止できるようになる。
なお、分岐部本体18の上端開口34の止水性を向上させる止水補助手段として、弾性体52の代わりに、ポリテトラフルオロエチレンなどからなるシールテープを使用してもよい。
また、プラグ部品26と止水部品36との間隙からの漏水を必ずしも弾性体やシールテープによって防止する必要はなく、図13に示すように、止水部品36に設けた天面部60をプラグ部品26のねじ本体30の上端面に押し当てるようにしてもよい。
図13と共に図14および図15を適宜参照して、この発明のさらに他の一実施例の分岐サドル継手10では、止水部品36の本体38は、上下に連続するリング部38aおよび挿入部38bからなり、それらの内面には、プラグ部品26の第2ねじ部32と螺合する第3ねじ部40が形成されている。
さらに、リング部38aの上側には、天面部60が一体的に形成される。天面部60は、プラグ部品26のねじ本体30の上端面に押し当てるための部位であり、その内周縁がリング部38aの内面(つまり、第3ねじ部40)よりも段差状に内側に突き出すドーナツリング状に形成される。天面部60の中央部には、プラグ部品26を上下動させる回転工具106を挿通させるための開口62が形成されている。
このような分岐サドル継手10において、止水部品36を用いて分岐部本体18の上端開口34の止水を行うときには、上述と同じ要領で本管100を穿孔した後、プラグ部品26をその上端部が分岐部本体18の上端開口34よりも上方に達する高さ位置まで上昇させ、プラグ部品26の上端部の外面に止水部品36を取り付ける。すなわち、止水部品36の本体38内にプラグ部品26のねじ本体30を差し込んで、第3ねじ部40および第2ねじ部32を螺合させることによって、止水部品36をその天面部60がプラグ部品26のねじ本体30の上端面に押し当たる(接触する)所定位置に取り付ける。
次に、図16(a)に示すように、回動工具106の端部を天面部60の開口62を通してプラグ部品26のねじ本体30の回動工具係合部(図示せず)に挿し込む。それから、回転工具106によってプラグ部品26を回転させることにより、プラグ部品26を下降させる。そして、図16(b)に示すように、分岐部本体18の上端開口34の開口端に止水部品36の本体38の下面を押し当てるとともに、分岐部本体18内面の非ねじ部24とプラグ部品26との間に挿入部38bを挿入して、挿入部38bを非ねじ部24に押し当てて、止水部品36と分岐部本体18の上端開口34との間隙を閉塞させる。
この実施例によれば、第2ねじ部32および第3ねじ部40の螺合に加えて、止水部品36の天面部60をプラグ部品26のねじ本体30の上端面に押し当てるようにしているので、プラグ部品26と止水部品36との間隙をより確実に閉塞させることができる。したがって、分岐部本体18の上端開口34により高い止水性を確保することができる。
なお、止水部品36の天面部60をプラグ部品26のねじ本体30の上端面に押し当てることによってプラグ部品26と止水部品36との間隙を閉塞させるのみならず、図示は省略するが、天面部60の下面に下方に向かって鋭利となるようにされた突起を形成しておき、天面部60をプラグ部品26の上端面に押し当てたときにその上端面に突起を食い込ませることによって止水性を向上させるようにしてもよい。
また、図示は省略するが、止水部品36の本体38の内面において第3ねじ部40の上側に非ねじ部を形成しておき、止水部品36をプラグ部品26に外嵌させたときに、プラグ部品26のねじ本体30の外面の第2ねじ部32が本体38の内面の非ねじ部に食い込むようにしてもよい。この場合には、本体38の内面とねじ本体30の外面とがより密着することとなるので、分岐部本体18の上端開口34の止水性を向上させることができる。
さらにまた、プラグ部品26の上端部を上方に向かって縮径するテーパ状に形成するとともに、その縮径した部分の径に合わせて止水部品36の本体38を形成するようにしてもよい。この場合にも、止水部品36をプラグ部品26に外嵌させたときに、止水部品36を下降させるにしたがって、本体38の内面とねじ本体30の外面とがより密着することとなるので、分岐部本体18の上端開口34の止水性を向上させることができる。
さらに、図17に示すこの発明のさらに他の一実施例の分岐サドル継手10では、分岐部本体18の上端開口34の周縁部と止水部材36とが互いに対応した形状に形成される。
図17に示すように、分岐部本体18の上端開口34の開口端には、上端開口34の外周縁から内周縁に向かう下り傾斜(傾斜面)を有する第1傾斜部64が形成される。
また、止水部材36の本体38は、断面矩形のドーナツリング状に形成されるリング部38aからなり、その内面には、プラグ部品26の第2ねじ部32と螺合する第3ねじ部40が形成されている。さらに、リング部38aの下側には、第1傾斜部64に対応した形状、つまり本体38の外周縁から内周縁に向かう下り傾斜(傾斜面)を有する第2傾斜部66が形成される。
このような分岐サドル継手10において、止水部品36を用いて分岐部本体18の上端開口34の止水を行うときには、上述と同じ要領でプラグ部品26を下降させて、図14(a)および(b)に示すように、止水部品36の第2傾斜部66の傾斜面を分岐部本体18の上端開口34の開口端に形成された第1傾斜部64の傾斜面に沿わせて押し当てる。こうすることにより、止水部品36の本体38と上端開口34の開口端とをより隙間なく密着させることができるようになるので、分岐部本体18の上端開口34により高い止水性を確保することが可能となる。
なお、必ずしも分岐部本体18の上端開口34および止水部材36の傾斜部64,66の傾斜面同士を接触時に沿わせる必要はない。たとえば、分岐部本体18の上端開口34の開口端および止水部材36の本体38の下側に互いに対応する形状を有する凹凸を形成しておき、それらが接触時に嵌まり合うようにしてもよい。要は、分岐部本体18の上端開口34の周縁部および止水部材36の下端面の接触部分が互いに対応した形状になるように形成すれば、分岐部本体18の上端開口34の止水性を向上させることが可能である。
ところで、上述の各実施例ではいずれも、分岐部本体18の上端開口34の1次止水を行うときには、止水部品36を固定的に(つまり、上下方向に移動しないように)嵌合させた状態でプラグ部品26を下降させることによって、止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の周縁部に押し当てるようにしたが、これに限定される必要はない。
たとえば、プラグ部品26の外面上で止水部品36を下降させることによって、止水部品36を分岐部本体18の上端開口34の周縁部に押し当てるようにしてもよい。
図19に示すように、止水部材36の本体38は、断面矩形のドーナツリング状に形成されるリング部38aからなり、その内面には、プラグ部品26の第2ねじ部32と螺合する第3ねじ部40が形成されている。さらに、リング部38aの上側には、係合部68が一体的に形成される。係合部68は、スパナ等の回転工具(図示せず)を係合させるための部位であり、その内面は、リング部38aと連続しており、その外面は、回動工具を係合可能な形状、たとえば正六角形状を有している。
このような止水部品36を用いて分岐部本体18の上端開口34の止水を行うときには、上述と同じ要領で本管100を穿孔した後、プラグ部品26をその上端部が分岐部本体18の上端開口34よりも上方に達する高さ位置まで上昇させ、プラグ部品26の上端部の外面に止水部品36を取り付ける。すなわち、止水部品36の本体38内にプラグ部品26のねじ本体30を差し込んで、第3ねじ部40および第2ねじ部32を螺合させる。そして、本体38の係合部68に係合させた回転工具によって止水部品36を回転させることにより、止水部品36をプラグ部品26の外面上で下方向に螺進(下降)させて、リング部38aの下面を分岐部本体18の上端開口34の開口端に押し当て、止水部品36の本体38と分岐部本体18の上端開口34との間隙を閉塞させる。こうすることにより、分岐部本体18の上端開口34が止水(1次止水)されることとなる。
なお、この実施例においても、図1の実施例と同じように、止水部品36の本体38をリング部38aと挿入部38bとによって構成してもよいことは言うまでもない。
また、この実施例のように、本体38の係合部68に係合させた回転工具によって止水部品36を回転させることにより、止水部品36にプラグ部品26の外面上を下降させて、本体38の下面を分岐部本体18の上端開口34の開口端に押し当てるのであれば、止水部品36を必ずしも円筒状ないしリング状に形成する必要はない。
すなわち、図示は省略するが、本体38の上端開口を封止する天面を形成し、止水部品36を有頂円筒状に形成するようにしてもよい。この場合には、止水部品36の第3ねじ部40とプラグ部品26の第2ねじ部32との隙間から水が漏れ出ることを天面によって確実に防止することができるので、分岐部本体18の上端開口34により高い止水性を確保することが可能となる。
そして、上述のように止水部品36の天面によって止水部品36とプラグ部品26との隙間から水が漏れ出ることを防止しつつ、たとえば止水部品36の本体38の下面と分岐部本体18の上端開口34の開口端との間に弾性材を介在させるようにするなどして、分岐部本体18の上端開口34を1次止水によって適切に止水できるのであれば、分岐部本体18の上端部にキャップ46を装着することを省略することも可能である。
さらにまた、上述の各実施例ではいずれも、分岐部本体18内面の上端部に第1ねじ部22と連続する非ねじ部24を形成したが、これに限定される必要はなく、分岐部本体18内面の上端まで第1ねじ部22を形成するようにしてもよい。
さらに、上述の各実施例ではいずれも、プラグ部品26の上端部に止水部品36を取り付ける時に、止水部品36の第3ねじ部40とプラグ部品26の第2ねじ部32とを螺合させたが、これに限定される必要はない。止水部品36の本体38内面に第3ねじ部40の代わりに第1嵌合部を形成するとともに、プラグ部品26の上端部外面(第2ねじ部32の上側)第2嵌合部を形成し、第1嵌合部と第2嵌合部とを嵌合させることによってプラグ部品26の上端部に止水部品36を固定するようにしてもよい。
また、上述の各実施例ではいずれも、プラグ部品26として、本管100に分岐サドル継手10側と連通する開口104を穿孔する穿孔工具を適用したが、これに限定される必要はない。穿孔工具によって本管100に開口104を穿孔した後、その穿孔工具を分岐部本体18内から取り出して、代わりに止水プラグを分岐部本体18内に配置する場合には、その止水プラグをプラグ部品26として利用するようにしてもよい。
さらにまた、上述の各実施例ではいずれも、本管100ならびに分岐サドル継手10が、ポリエチレンによって形成されたが、これに限定される必要はなく、本管100ならびに分岐サドル継手10をポリプロピレン等の他の合成樹脂によって形成してもよい。
さらに、上で挙げた寸法などの具体的数値はいずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …分岐サドル継手
12 …サドル部
14 …分岐孔
18 …分岐部本体
22 …雌ねじ部(第1ねじ部)
24 …非ねじ部
26 …プラグ部品
32 …雄ねじ部(第2ねじ部)
34 …上端開口
36 …止水部品
38 …本体
40 …雌ねじ部(第3ねじ部)
46 …キャップ
100 …本管
102 …枝管

Claims (6)

  1. 合成樹脂製の本管から分岐を取り出すために前記本管の外面に電気融着接合される分岐サドル継手であって、
    分岐孔が形成されたサドル部、
    前記分岐孔の周縁部から立ち上がる短管状の分岐部本体、
    前記分岐部本体の内面に形成される第1ねじ部、
    前記第1ねじ部に螺合される第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部との螺合によって前記分岐部本体内に上下動可能に設けられるプラグ部品、および
    硬質材料からなり、前記プラグ部品の上端部に嵌合され、前記分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てられる止水部品を備え、
    前記止水部品は前記プラグ部品の前記第2ねじ部に螺合する第3ねじ部を有し、前記第3ねじ部を前記第2ねじ部に螺合することによって前記止水部品が前記プラグ部品の上端部外面に設けられ、さらに
    前記止水部品は外方に張り出したリング部を含み、前記リング部の下面が前記上端開口の開口端の上面に押し当てられる、分岐サドル継手。
  2. 前記止水部品は、前記リング部から下方に突き出して前記分岐部本体の内面と前記プラグ部品との間に挿入される挿入部をさらに含み、前記挿入部の外面が少なくとも前記上端開口の開口端と内面とに亘る範囲に押し当てられる、請求項記載の分岐サドル継手。
  3. 前記プラグ部品は、前記第2ねじ部が外面に形成されたねじ本体と、前記ねじ本体の下部に設けられた穿孔カッタとを有する穿孔プラグである、請求項1または2記載の分岐サドル継手。
  4. 分岐孔が形成されたサドル部、前記分岐孔の周縁部から立ち上がる短管状の分岐部本体、前記分岐部本体の内面に形成される第1ねじ部、前記第1ねじ部に螺合される第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部との螺合によって前記分岐部本体内に上下動可能に設けられるプラグ部品、および硬質材料からなり、前記プラグ部品の上端部に嵌合され、前記分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てられる止水部品を備え、前記止水部品は前記プラグ部品の前記第2ねじ部に螺合する第3ねじ部を有し、前記第3ねじ部を前記第2ねじ部に螺合することによって前記止水部品が前記プラグ部品の上端部外面に設けられる、分岐サドル継手を合成樹脂製の本管の外面に電気融着接合することによって、前記本管から分岐を取り出す施工方法であって、
    (a)サドル部を前記本管の外面に電気融着接合させるステップ、
    (b)分岐部本体内を下降させたプラグ部品によって前記本管を穿孔するステップ、
    (c)プラグ部品の上端部に止水部品を嵌合させた後、前記プラグ部品を下降させて前記止水部品を前記分岐部本体の上端開口の開口端に押し当てて前記上端開口を止水するス
    テップ、および
    (d)前記ステップ(c)の後、前記分岐部本体の上端開口をキャップによって塞ぐステップを含み、
    前記ステップ(c)では前記止水部品を前記プラグ部品の上端部外面に設ける、施工方法。
  5. 前記ステップ(c)は、
    (c1)前記ステップ(b)で本管を穿孔したプラグ部品をその上端部が前記分岐部本体の上端開口よりも上方に達する高さ位置まで上昇させるステップ、
    (c2)前記プラグ部品の上端部に前記止水部品を嵌合させるステップ、および
    (c3)前記プラグ部品を下降させることによって前記止水部品を前記上端開口の開口端に押し当てるステップを含む、請求項記載の施工方法。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の分岐サドル継手が設置された管路。
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