JP2001208277A - サービスチー継手のシール構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】継手本体にホ−ルソ−を装着し、継手本体の
上部にｏリングを介してサ−ビスチ−キャップを捩込ん
で取付けたサ−ビスチ−継手において、高圧流体を通し
てもキャップが弛んでシ−ル性が損なわれることがな
く，また温度上昇によりネジ部が弛んでもシール性が損
なわれることがないようにする。 【解決手段】ホ−ルソー１１を塞ぐ押え板１６と、その
周縁に突設され、ホ−ルソー１１と継手本体１３との間
に嵌着されるシ−ル材１７よりなるキャップ状のシ−ル
手段を設け、シ−ル材１７は、内側にホ−ルソ−１１に
捩込まれるネジ部を有し、外側が外向きに突出する楔状
をなし、継手本体１３の上部内周面に形成されるノッチ
溝１９に嵌着する。そして管内の静圧により楔状部分を
継手本体１３のノッチ溝上面に圧着し、シ−ルする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、プラスチック製の
本管に枝管を接続する際に用いるプラスチック製のサー
ビスチー継手、ことに高圧用のサービスチー継手に適し
たシール構造に関する。

【０００２】

【従来技術】サービスチー継手を用いて本管に枝管を接
続する際には、図１及び図２に示すように、本管１にサ
ービスチー継手２のサドル部３を融着したのち継手本体
４の上部からホールソー５を捩込んで本管１への穿孔作
業を行い、穿孔後ホールソー５を上記と逆方向に回動操
作して継手本体上部に引上げ、ついで継手本体上部にサ
ービスチーキャップ６を被せ、これを捩込んで取付けて
いた。そしてキャップ６の気密性及び水密性を確保する
ために、図２に示すようにｏリング７を単数または複数
用いてシールしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ホールソーには加工
上、上下に貫通する貫通孔が形成されているが、貫通孔
を形成しないものにあっても継手本体とホールーソーの
ネジ部のクリアランスを通してキャップ内に本管内の静
圧に相当する圧が立ち、管内が高圧になる程、図１及び
図２に示すキャップ６が上方に押し動かされてシール性
が損なわれるようになる。

【０００４】継手が高温の雰囲気下に置かれた場合、或
いは管内に高温の流体が通された場合にも、キャップが
捩込まれるネジ部の強度が弱くなったり、樹脂の熱膨張
や熱収縮によってネジ部が弛んだりしてシール性が損な
われることが考えられる。本発明は、上記の問題を解消
することができるサービスチー継手のシール構造を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題の解決手段】請求項１記載の発明は、本管に熱融
着されるサドル部を備えた継手本体と、該本体に捩込ま
れて装着され、本管に穿孔するためのホールーソーと、
継手本体に被せて捩込まれるサービスチーキャップとよ
りなるサービスチー継手のシール構造であって、ホール
ーソーに取着され、本管内の静圧がサービスチーキャッ
プに作用しないようにするシール手段よりなることを特
徴とする。

【０００６】本発明によると、キャップ内に本管内の静
圧に相当する圧が立つのを防ぐことができ、また温度上
昇によりキャップと継手本体のネジ部が弛むようなこと
があってもシール性を確保することができる。請求項２
記載の発明は、請求項１記載の発明において、サービス
チーキャップと継手本体との間に介在してシールするｏ
リングを有することを特徴とする。

【０００７】請求項２記載の発明によると、サービスチ
ー継手のシール性をより確実に確保することができる。
請求項３記載の発明は、請求項１又は２記載の発明にお
いて、シール手段がホールソーに被せられる押え板と、
該押え板の周縁に突設され、継手本体とホールソーのネ
ジ部に介在するシール材よりなり、該シール材が上記ネ
ジ部のクリアランスを通じてかかる本管内の静圧により
継手本体とホールソーのうち、少なくとも継手本体に押
付けられて密着し、シールすることを特徴とする。

【０００８】本発明において、シール材はホールーソー
との間をシールする機能を有していてもよいが、シール
する機能を有していなくてもホールーソーに被さる押え
板で密閉し、シールできるため支障はない。請求項４記
載の発明は、請求項３記載の発明におけるホールソーが
上下に貫通する貫通孔を有するホールソーであることを
特徴とし、請求項５記載の発明は、請求項３記載の発明
におけるホールソーが上下に貫通する貫通孔を有さない
ホールソーであることを特徴とする。

【０００９】請求項６記載の発明は、請求項３ないし５
記載の発明におけるシール材は外側が凸状に突出形成さ
れて継手本体に形成される凹溝に嵌着することを特徴と
する。本発明におけるシール材は、凸状に突出する外側
部が継手本体に形成される凹溝に嵌着し、凹溝を形成す
る面にのみ圧着するようになっていてもよいが、好まし
くは内側にネジを刻設してホールソーに螺着され、ネジ
部にも圧着するようにされる。これによりシール材が継
手本体とホールソーに内外で圧着して支持されるように
なり、シール材の取付状態が安定する。

【００１０】本発明において、凸状とは凹溝に嵌着する
ような形状のものであればよく、特に限定されないが、
凹溝に嵌着し易い形状のもの、例えば楔状のものが望ま
しい。凹溝についても同様、楔状のものが嵌着するＶ溝
状をなすのが望ましい。請求項７記載の発明は、請求項
１又は２記載の発明において、ホールソーが上下に貫通
する貫通孔を備えず、シール手段が継手本体とホールソ
ーのネジ部に介在しネジ部のクリアランスを通じてかか
る本管内の静圧により継手本体とホールソーの両者に押
付けられて密着し、シールするシール材よりなることを
特徴とする。

【００１１】請求項８記載の発明は、上記請求項７記載
の発明におけるシール材は外側が凸状に突出形成されて
継手本体に形成される凹溝に嵌着し、かつ内側にネジが
刻設されてホールソーに捩込まれることを特徴とする。
本発明によると、シール材の取付状態が安定し、継手本
体とホールソーの間のシール性が確保される。

【００１２】本発明においても凸状及び凹溝は、請求項
３記載の発明と同様、それぞれ楔状及びＶ溝状をなすも
のが望ましい。請求項９記載の発明は、請求項３ないし
８記載の発明におけるサービスチーキャップが押え板又
はシール材を押えて一定量以上の浮き上がりを阻止する
機能を有することを特徴とする。

【００１３】本発明によると、管内の静圧が大きくなる
ようなことがあってもシール材が必要以上に浮き上がっ
て抜け出るのが阻止される。

【００１４】

【発明の実施の形態】図３は、貫通孔を有するホールソ
ー１１が捩込んで装着されるサービスチー継手にシール
手段を設けた例について示すもので、図２に示すものと
同様、継手本体１３の上端面とサービスチーキャップ１
４との間及び継手本体１３の上部周面とサービスチーキ
ャップ１４との間にそれぞれｏリング１５を介在させ、
かつ管内の静圧がサービスチーキャップ１４に作用しな
いようにするシール手段が円形の押え板１６と、押え板
周縁に突設されるシール材１７よりなってキャップ状を
なし、シール材１７は内側にホールソー１１に捩込まれ
るネジが刻設されると共に、外側が外向きに突出する凸
部としての楔状をなし、継手本体１３の上部内周面に形
成される凹溝としてのＶ溝状のノッチ溝１９に嵌着され
るようになっている。

【００１５】上述のシール手段により、シールするとき
には、押え板１６をホールソー上に被せ、ホールソー１
１を塞いだのち、押え板１６を回動操作してシール材１
７を捩込むか、或いは押え板周縁を押え込んで強制嵌合
することにより嵌着する。本実施形態によると、ホール
ソー１１を塞ぐ押え板１６及び継手本体１３とホールソ
ー１１との間に介在するシール材１７が静圧により押し
上げられると、シール材外側の楔状に突出する部分が継
手本体１３に形成されるノッチ溝１９の上側面に圧着し
てシールされるようになり、サービスチーキャップ１４
に管内の静圧に相当する圧が立たないようになる。しか
も継手内側に刻設されたネジがホールソー１１のネジに
係合して内外で支持されることにより、シール材の取付
状態が安定する。

【００１６】図４は、ホールソー２１が貫通孔を有しな
い場合のサービスチー継手にシール手段を設けた例につ
いて示すもので、上記シール材１７と同一形状をなす環
状のシール材２３が継手本体２４とホールソー２１との
間に捩込むか、或いは強制嵌合することにより嵌着され
る。この場合、シール材２３は継手本体２４との間と共
にネジの係合によりホールソー２１との間もシールする
ようにされる。

【００１７】図５は、図３に示すサービスチー継手にお
いて、サービスチーキャップ１４に押え板１６への環状
の押え部１４ａを形成し、サービスチーキャップ１４を
継手本体１３に締め込んだとき、押え部１４ａが押え板
１６を押え、押え板１６が本管内の静圧により一定量以
上浮き上がるのを阻止するようになっている。別の実施
形態では、図４に示すサービスチー継手において、サー
ビスチーキャップ１４にシール材２３を押える押え部が
形成される。

【００１８】シール手段を備えた上述の各実施形態にお
いては、シール手段と共にｏリングにより二段階でシー
ルすることによりサービスチー継手のシール性をより確
実にすることができる。

【００１９】

【発明の効果】請求項１記載の発明によると、管内の静
圧がサービスチーキャップに作用するのが防止されるた
め、高圧流体を通しても、また継手温度が上昇すること
によって生ずるネジ部強度の低下や樹脂の熱膨張、熱収
縮によるキャップの弛みを防止し、シール性を確保する
ことができる。

【００２０】請求項２記載の発明によると、シール性を
より確実に確保することができる。請求項３ないし６記
載の発明においては、ホールソーに被さる押え板がシー
ル機能を果たすと共に、管内の静圧によりシール材が継
手本体に押付けられて継手本体との間をシールすること
ができ、また請求項７及び８記載の発明においては、管
内の静圧によりシール材が継手本体とホールソーに押付
けられて継手本体及びホールソーとの間をシールするこ
とができ、しかも内外で継手本体とホールソーに圧着し
て支持されることにより取付状態が安定する。

【００２１】請求項９記載の発明においては、キャップ
を締め込んだとき押え板又はシール材を押さえることに
より、管内の静圧が大きくなるようなことがあってもシ
ール手段が浮き上がるのを阻止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】管に取付けたサービスチー継手の正面図。

【図２】従来のサービスチー継手の断面図。

【図３】本発明に係わるサービスチー継手の断面図。

【図４】本発明に係わるサービスチー継手の別の態様の
要部の断面図

【図５】本発明に係わるサービスチー継手の更に別の態
様の要部の断面図

【符号の説明】

１１、２１・・ホールソー １３、２４・・継手本体 １４・・サービスチーキャップ １５・・ｏリング １６・・押え板 １７、２３・・シール材 １９・・ノッチ溝

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本管に熱融着されるサドル部を備えた継手
   本体と、該本体に捩込まれて装着され、本管に穿孔する
   ためのホールーソーと、継手本体に被せて捩込まれるサ
   ービスチーキャップとよりなるサービスチー継手のシー
   ル構造であって、ホールソーに取着され、本管内の静圧
   がサービスチーキャップに作用しないようにするシール
   手段よりなることを特徴とするシール構造。
2. 【請求項２】サービスチーキャップと継手本体との間に
   介在してシールするｏリングを有することを特徴とする
   請求項１記載のシール構造。
3. 【請求項３】シール手段がホールソーに被せられる押え
   板と、該押え板の周縁に突設され、継手本体とホールソ
   ーのネジ部に介在するシール材よりなり、該シール材が
   上記ネジ部のクリアランスを通じてかかる本管内の静圧
   により、継手本体とホールソーのうち、少なくとも継手
   本体に押付けられて密着し、シールすることを特徴とす
   る請求項１又は２記載のシール構造。
4. 【請求項４】ホールソーが上下に貫通する貫通孔を有す
   るホールソーである請求項３記載のシール構造。
5. 【請求項５】ホールソーが上下に貫通する貫通孔を有さ
   ないホールソーである請求項３記載のシール構造。
6. 【請求項６】上記シール材は外側が凸状に突出形成され
   て継手本体に形成される凹溝に嵌着することを特徴とす
   る請求項３ないし５のいづれかの請求項に記載のシール
   構造。
7. 【請求項７】ホールソーが上下に貫通する貫通孔を備え
   ず、シール手段が継手本体とホールソーのネジ部に介在
   し、ネジ部のクリアランスを通じてかかる本管内の静圧
   により継手本体とホールソーの両者に押付けられて密着
   し、シールする環状のシール材よりなることを特徴とす
   る請求項１又は２記載のシール構造。
8. 【請求項８】上記シール材は外側が凸状に突出形成され
   て継手本体に形成される凹溝に嵌着し，かつ内側にネジ
   が刻設されてホールソーに捩込まれることを特徴とする
   請求項７記載のシール構造。
9. 【請求項９】サービスチーキャップは押え板又はシール
   材を押えて一定量以上の浮き上がりを阻止する機能を有
   する請求項３ないし８のいづれかの請求項に記載のシー
   ル構造。