JP6063309B2 - 融着式サドル分水栓 - Google Patents

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Description

この発明は、融着式サドル分水栓におけるサドルと分水栓本体の結合構造に関するものである。
分水栓本体が金属製であるサドル分水栓には、給水本管を上下一対のサドルで挟み込んで固定するクランプ式のほか、樹脂によって上部のサドルのみを成形し、この樹脂製サドルを加熱により給水本管に融着する融着式がある。
このうち融着式サドル分水栓は、サドルは樹脂製であるから、金属製の分水栓本体をサドルに直接ねじ込む構造とすると、サドル側のねじ部(雌ねじ部)を傷める恐れがあり、分水栓本体との十分な一体的強度が得られにくい。そこで従来は、サドルの成形時に金属製のブッシュ(インサートブッシュ)を埋設しておき、このインサートブッシュに分水栓本体の下部をねじ込む構造を採用している(特許文献1)。また、単なるねじ込み構造であると、経時的あるいは地盤応力等によってねじ部が緩み、漏水等の問題が生じるので、インサートブッシュの雌ねじ部に接着剤を塗布してから、これに分水栓本体をねじ込むという手順を踏む。
他方、給水の分岐を目的とする分岐配管用ヘッダーでは、継手を所望の分岐数だけ連結する構造として、継手の両端をソケット部とこれに挿入するプラグ部とで構成し、両者を弾性的に拡縮径するC形のリングによって抜け止め可能に連結するものが存在する(特許文献2)。
特開平11−210971号公報 特開2003−83492号公報
特許文献1の融着式サドル分水栓は、インサートブッシュと分水栓本体をねじ結合により一体化するものであるため、トルク管理をしながら、分水栓本体の方向を分岐方向に正しく位置決めする必要があり、しかも、これに先がけて、接着剤を適所に適量塗布する必要もあるが、これら全てを満足に行えるのは熟練者のみであり、均質性を担保することが困難であった。
また、接着剤を用いることから、換気に関する設備負担が必要となる。
さらに、生産工程中に、接着剤を完全に固化させる養生工程(少なくとも1〜2日)を必要とするため、生産効率が悪い。
さらにまた、出荷前に行う耐圧試験等の検査において、不合格となったものは、たとえサドルと分水栓本体のうち片方にしか不備がないとしても、固化した接着剤を除去しきれない等、事実上、分解不可能であるため、全部を廃棄せざるを得ないという問題があった。
一方、特許文献2のC形リングによる結合構造は、結合する物同士(継手同士)の相対回転を許容するものであるから、そのままを融着式サドル分水栓のサドル・分水栓本体の結合構造に適用できない。なぜなら、サドル分水栓を給水本管に融着固定した後、給水本管に通水孔(分水口)を穿設する際、穿孔機を用いるが、これは、分水栓本体に装着可能なケーシングにホルソを回転しながら昇降するように内蔵した構成であるところ、特許文献2のように、分水栓本体が回転自在であると、作業時に、本来回転しないように固定されるはずのケーシングが分水栓本体と共回りしてしまい、ホルソが全く穿孔動作しないからである。
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、従来の穿孔機との適合性を担保しつつ、ねじ結合に接着剤を併用した場合よりも、手早く、且つ、確実に、サドルと分水栓本体とを結合することができる融着式サドル分水栓を提供することである。
また、出荷前の検査において、不合格となったものであっても、全部を廃棄することなく、必要なパーツのみの交換を可能とすることも、本発明の目的の一つである。
上述した目的を達成するために本発明では、給水本管に融着する鞍部に、金属製のブッシュをインサート成形する首部を設けた樹脂製のサドルと、前記首部にインサート成形されたブッシュに下部を差し込んでサドルの前記首部に取付けられる分水栓本体とを備え、 前記ブッシュは、前記分水栓本体の下部を差し込む差込孔の内周面に下側が上側よりも大径である段差部を周設してなり、前記分水栓本体は、その下部の外周面に、前記ブッシュの前記段差部に弾性的に係止する抜け止めリングの装着凹部を周設してなり、さらに、前記分水栓本体の下部には前記装着凹部の上方に位置してキーを設けると共に、前記サドルには前記分水栓本体の抜け止めリングが前記段差部に係止するときに前記キーが係合するキー溝を設けるという手段を用いた。
この手段によれば、抜け止めリングを装着凹部側に縮径させた状態で、キーがキー溝に係合するまで、分水栓本体の下部をインサートブッシュに差し込めば、差し込み中、縮径していた抜け止めリングがブッシュの差込孔における段差部よりも下側の大径部に達したときに元の径に戻ることで、抜け止めリングが段差部の下面に弾性的に係止する。これによって、分水栓本体がブッシュから抜け出すことが規制される。したがって、特許文献1のねじ結合のような、接着剤塗布に係る手間や経験、養生時間に関する課題を解決することができた。
これと同時に、分水栓本体のキーがサドルのキー溝に係合することによって、分水栓本体はサドルに対して相対的に回転不能の状態で結合される。このため、特許文献2のようなC形リングを抜け止めリングとして採用した場合であっても、サドルを給水本管に融着固定した後、従来の穿孔機を分水栓本体に取り付けて、給水本管の穿孔作業を行うことができる。
また、本発明では、抜け止めリングの外周面に、下端に向けて縮径するテーパ部を、当該リングの装着凹部から露出するように周設するという手段を選択的に用いる。これによれば、分水栓本体をブッシュに差し込む際、抜け止めリングのテーパ部がブッシュの差込孔の上面開口部の内周縁と当接し、その勾配に応じて該リングを縮径させることができる。したがって、手や工具を用いずとも、ワンタッチで分水栓本体をブッシュに取り付けることができる。
さらに、抜け止めリングにテーパ部を形成したものにおいて、分水栓本体をブッシュに取付けた際、両者の装着凹部よりも下側と段差部よりも下側間に下方からテーパ部に連通する所定のクリアランスを形成すると共に、かつ、サドルには前記装着凹部の下側よりも大径の分水口を形成するという手段を用いる。この手段によれば、サドルの分水口側からクリアランスを通じて抜け止めリングのテーパ部を縮径方向に操作することができる。したがって、一度、分水栓本体をブッシュに抜け止めの状態で取り付けた場合であっても、上記操作により抜け止めリングを縮径させることで、分水栓本体をブッシュ(サドル)から抜き出し、両者を結合前の分離状態とすることができる。
キーは分水栓本体の下部(差込孔に差し込む円筒部)に一体成形するほか、分水栓本体と別体の部材として、ブッシュのキー溝から抜去可能とする手段を選択的に用いる。この手段によれば、給水本管の穿孔まではキー溝にキーを係合させておき、穿孔完了後にキー溝から除去することで、分水栓本体がサドルに対して相対回転自在な状態となる。したがって、分水栓本体の向きが自由となり、例えば地盤の変動等に追従することで応力破壊を回避することができる。
これに対して、キー溝はブッシュに設けることも可能であるが、そうすると、ブッシュをサドルの首部にインサート成形する際、分水栓本体の向きを考慮して、キー溝の位置決めが必要となる。また、金属であるブッシュにキー溝を設けるには切削加工が必要であるが、その手間と切削部分が無駄になることに鑑みれば、樹脂製であるサドルの成形時にキー溝を形成することが好ましい。そこで本発明では、サドルは、首部にブッシュ全体が埋設され、当該首部の上面にキー溝を設けるという手段を選択的に用いる。
なお、キー溝とキーは係合して分水栓本体の回転を抑止できる形状であれば、角張ったものに限らず、円弧状であってよい。その数も、1対1とすることができるが、複数(少なくとも2)とすることで回転の抑止力を高めることができる。さらに、複数設ける場合は、それぞれを等間隔で放射状(歯車状)に形成することで、その角度ごとに分水栓本体の向きを定めることができる。
特に、キーをキー溝と同数とした場合は、これら全部が係合するため、分水栓本体を任意の向きとしながら、回転抑止力を高めることができる。逆に、キーをキー溝の数よりも少なくし、複数あるキー溝から選択的に係合可能な配列とすることによっても、同様の作用効果が得られる。
なお、分水栓本体の下部をブッシュの差込孔に差し込んだ際、隙間が生じることがあるため、下部の外周面に、さらに別の凹部を周設し、漏れ防止用のシールリングを装着することで水密性を得る。なお、当該構成に代えて、前記隙間に成形したパッキンを適用することであってもよい。
本発明によれば、分水栓本体をブッシュに差し込むだけでサドルに取り付けられるため、作業者の経験の有無に影響を受けず、均質な製品(融着式サドル分水栓)を提供することができる。また、接着剤を用いる従来技術のような養生工程がないため生産効率が高く、分水栓本体をサドルに取り付けた後、直ちに検査できるため、製品出荷までの期間を大幅に短縮することができる。そのうえ、換気等の設備負担もない。
特に、抜け止めリングにテーパ部を形成したものを採用することで、分水栓本体を差し込む際に必要な抜け止めリングの縮径作業が省略でき、ワンタッチで分水栓本体を装着することができるようになる。
さらに、抜け止めリングのテーパ部をサドルの分水口側から縮径操作するように構成したので、検査で不合格となったものについて、分水栓本体をサドルから切り離すことができ、必要な部品を交換した後、再度、組み立てることで、不合格品全部を廃棄するという無駄もなくなる。
また、穿孔作業後にキーを除去することで、実際の通水時には分水栓本体が回転フリーとなるため、設置時には分岐配管方向を微調整できると共に、設置後は地盤変動等に追従して応力破壊を回避することができる。
さらにまた、サドル側のキー溝を、ブッシュ全体を埋没した首部の上面側に設けることとしたので、ブッシュのインサート成形時にキー溝を同時に形成できるから、ブッシュにキー溝を設けるよりも、低コストで本発明のサドル分水栓を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る融着式サドル分水栓の一部を断面で示した分解斜視図 同、縦断面図 同、A−A線断面図 本発明の第二実施形態に係る融着式サドル分水栓の縦断面図 同、B−B線断面図 同、キー5の除去態様を示した縦断面図 本発明の第三実施形態に係る融着式サドル分水栓の要部拡大断面図(分離状態) 同、分水栓本体の装着途中を示した要部拡大断面図 同、分水栓本体の装着状態を示した要部拡大断面図 同、図9の状態と治具の関係を示した要部拡大断面図 同、治具による抜け止めリングの解除途中を示した要部拡大断面図 同、治具による抜け止めリングの解除状態を示した要部拡大断面図 本発明の第四実施形態に係る融着式サドル分水栓の縦断面図 同、C−C断面図
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1〜3は本発明の第一実施形態を示している。これらの図において、1は分水栓本体、2は半月状の鞍部2aの上面中央に円筒状の首部2bを突成したサドル、3はサドル2の成形時に前記首部2bにインサート成形したブッシュ、4はインサートブッシュ3への差込み前に分水栓本体1に装着しておくC形の抜け止めリングである。
分水栓本体1は、上部1aと下部1bの間にボール弁(三方弁)BVを内蔵し、側方に分岐継手1cを有してなるところ、上部1aは図示しない穿孔機が装着可能な雄ねじが形成され、穿孔完了後はこれまた図示しないキャップによって閉塞される。
そして、分水栓本体1は全体が金属製であり、一方、サドル2は樹脂製であって、図示しない電熱線等による加熱で給水本管Pに融着する。ブッシュ3は金属製であり、サドル2の成形時に埋設され、分水栓本体1の差込み装着部を構成する。
このような基本的構成において、この実施形態における本発明の特徴を説明すると、分水栓本体1の下部1bはブッシュ3の差込孔3aに挿入可能な円筒状をなし、その中途外周面には抜け止めリング4の装着凹部1dを周設すると共に、最上段の二カ所にはキー1eを180度の間隔で一対設けている。図示のとおり、この実施形態においてキー1eは分水栓本体1と一体である。なお、1fはシールリング(Oリング)であり、抜け止めリング4の装着凹部1dと上下して別に形成した凹部に装着している。
これに対してブッシュ3は、差込孔3aの内周面に、抜け止めリング4が係止する凹溝3bを周設してなる。つまり、凹溝3bと分水栓本体1の装着凹部1dは、分水栓本体1の装着時において互いに連通する位置にある。したがって、分水栓本体1の下部1bをブッシュ3の差込孔3aに装着する際、抜け止めリング4を縮径した状態で差し込めば、装着凹部1dが凹溝3bに達したとき、抜け止めリング4が元の径に弾性的に復元して、これら凹部1d・凹溝3b双方に抜け止めリング4が係止することで、分水栓本体1を嵌め殺しの状態でブッシュ3に結合することができる。
また、差込孔3aの上面開口部には分水栓本体1のキー1eが係合するキー溝3cをキー1eと同数設けているから、これらの係合によって、抜け止めリング4による相対回転可能な状態を回転不能な状態にすることができる。したがって、分水栓本体1に従来の穿孔機を装着して穿孔作業を行っても、分水栓本体1は回転しないから、通常通り、穿孔作業を進めることができる。
図4、5は本発明の第二実施形態を示しており、キーの構成を変更した以外、その他の構成は同一符号で示すとおり第一実施形態と同じである。即ち、この実施形態におけるキー5は、分水栓本体1と別部材で構成され、図6に示すように、給水本管Pの穿孔完了後に除去することで、分水栓本体1のフリー回転を許容するものである。したがって、この実施形態では、仮に地震等によって給水本管Pと分岐管(図示なし)が相対変位するようなことがあっても、これに追従して分水栓本体1が回動することで、分岐継手1cの破損やサドル2の融着部の剥離等を防止することができる。
なお、第二実施形態では分水栓本体1における分岐継手1cの向きが第一実施形態とは90度変位しているが、これは説明の便宜上であって、積極的に当該構成を採用すれば、分岐継手1cとの干渉を避けてキー5の装着・除去を容易に行うことができる。
図7は、本発明の第三実施形態に係り、分水栓本体10をサドル20のブッシュ30に装着する前の分離状態を示した要部拡大断面図である。同図において、分水栓本体10の下部11には、上からキー12、第一の凹部13(特許請求の範囲におけるシールリングを装着する凹部に相当)、第二の凹部14(特許請求の範囲における抜け止めリングの装着凹部に相当)の順で形成されている。第一の凹部13にはシールリング15が装着され、第二の凹部14には抜け止めリング16が装着されている。そして、第三実施形態では、次に述べるような特徴点を有している。
まず、抜け止めリング16は、外周面の下側に、下端に向けて縮径するテーパ部16aを形成してなる。このテーパ部16aは、第二の凹部14との関係では、抜け止めリング16に何らの力も加わっていないときに、第二の凹部14から露出しているという特徴も有している。
これに対してブッシュ30は、分水栓本体10の下部11を差し込む差込孔31の内周面に段差部32を形成しており、その下側は上側よりも径が大きい大径部33を形成するという特徴点を有している。この段差部32は、第一実施形態では凹溝3bの上側の内角部に相当するもので、抜け止めリング16が弾性復元により係止することで、分水栓本体10のブッシュ30からの抜けを防止するものである。言い換えれば、第三実施形態における段差部32は、第一実施形態における凹溝3bの下側の内角部を形成するような出っ張りを省略し、上側の内角部を形成する出っ張り(段差部32の上側の小径部34と同義)のみによって形成したものである。
上記構成によれば、図8〜9に分水栓本体10の差し込み作業に伴う抜け止めリング16の弾性的変形の遷移を示したように、差し込み当初にブッシュ30の差込孔31の上縁に、抜け止めリング16のテーパ部16aが当接し、差し込み深さを増すにつれて、テーパ部16aの勾配角度に応じて抜け止めリング16が次第に縮径していく(図8)。そして、抜け止めリング16がブッシュ30の差込孔31における大径部33に達した瞬間、弾性的に復元のために拡径して段差部32に係止し、これをもって分水栓本体10の抜け止めが図られるのである(図9)。
なお、ブッシュ30の差込孔31の上面開口部には、分水栓本体10のキー12が係合(嵌合)するキー溝35を形成しており、図9の状態では、当該係合によって、分水栓本体10とブッシュ30(サドル20)とが相対的に回転不能の状態で結合されることは、第一実施形態と同じである。また、キー12を分水栓本体10と別体に構成することで、分水栓本体10の取付け完了後に、必要に応じてキーを撤去してもよいことは、第二実施形態と同じである。
ところで、抜け止めリング16が機能している間は、他の実施形態と同様に、分水栓本体10をブッシュ30(サドル20)から抜き出すことはできず、したがって、工場での組み立て作業において、分水栓本体10をブッシュ30に差し込んだ後、直ちに耐圧試験等の検査に移ることができるという利点がある。しかし、この検査でシールリング15の不良により漏水等が確認された場合、シールリング15を交換するのみで合格品となる可能性がある。
そこで、この第三実施形態では、さらなる特徴点として、分水栓本体10をブッシュ30に取付けた状態において、図9から明らかなように、分水栓本体10における第二凹部14よりも下側の下端部17と、ブッシュ30における大径部33の間に、数ミリのクリアランスCが形成されるように、前記下端部17及び大径部33の径を設定している。
これと同時に、サドル20にブッシュ30と上下に連続して、給水本管からの分水を導入する分水口21については、分水栓本体10の下端部17の径を基準として、該下端部17よりも大径としている。この分水口21の径を設定するにあたり、ブッシュ30の大径部33は基準とする必要はないが、この実施形態では、分水口21を大径部33より小径としている。
このように分水栓本体10とブッシュ30の下端部17・大径部33間に所定のクリアランスCを設けることで、分水栓本体10に装着されている抜け止めリング16を、サドル20の分水口21からクリアランスCを通じて縮径操作することができる。なお、分水栓本体10の装着状態(図9)においても、抜け止めリング16のテーパ部16aは、当該装着前の状態(図7)と同様、第二の凹部14から露出している。
図10〜図12は、治具Jを用いて、分水栓本体10を取り外す手順を示したものである。この治具Jは、外径がサドル20の分水口21に挿入自在な径とし、内径が分水栓本体10の下端部17を内部に挿入自在な径とした円筒状の部材である(図10)。したがって、この治具Jをサドル20の分水口21に下方から上向きに垂直に挿入すれば、その先端はクリアランスCを通過して抜け止めリング16のテーパ部16aに当接し、そのまま治具Jを押し上げることにより、図8で説明したときと同様の要領で、抜け止めリング16を次第に縮径させることができる(図11)。そして、治具Jの先端がテーパ部16aを全域通過し、ブッシュ30の段差部33に到達したときには、抜け止めリング16は完全に第二凹部14に没入するまで縮径しているため、この結果、段差部33との係止が解除されて、分水栓本体10をブッシュ30から取り外すことができる。
このように、第三実施形態において、上述のようにクリアランスCやサドル20の分水口21の径を設定しておくことで、一度、ブッシュ30に取付けた分水栓本体10を取り外すことができるため、検査で不良が見つかった場合、その部品のみの廃棄で済み、残りを部品を組み立てて、再度検査のうえ、正規品として出荷することが可能となる。
続いて図13及び図14は、本発明の第四実施形態を示したものである。この第四実施形態の特徴は、第一実施形態〜第三実施形態とはキー溝の構成を変更した点にある。その他の構成は同じであり、よって同一構成は、ここでは第一実施形態と同一の符号によって示す。即ち、特徴点(変更点)は、第一実施形態〜第三実施形態では、サドル2の首部2bにブッシュ3をインサート成形する際、例えば図1に示したように、ブッシュ3の上面が首部2bの上面と面一となる深さで埋設しているため、キー溝3cをブッシュ3の上面に設けている。
これに対して第四実施形態では、図13及び図14に示すように、サドル50の首部51にブッシュ52が完全に埋没するようにインサート成形しており、ブッシュ52の上面52aは首部51の上面51aの面下に位置している。そして、この実施形態では、首部51の上面51aとブッシュ52の上面52a間に、分水栓本体1のキー1eが係合するキー溝53を開口上向きの状態で形成しているのである。
そして、キー1eがキー溝53に係合することによって、分水栓本体1がサドル50に対して回転不能な状態で取付けられることは、これまでの実施形態と同じであるが、この第四実施形態では、キー溝53をブッシュ52のインサート成形と同じ工程で形成することができるという利点がある。しかも、金属製であるブッシュ52を切削加工してキー溝を形成するよりも、樹脂製であるサドルの成形時に金型によりキー溝53を形成するほうが、原材料の無駄がなく、時間的にも効率がよい。さらに、予めキー溝を形成したブッシュであると、これをインサート成形する際、キー溝が分水栓本体の取り付け向きに合うように位置決めする必要があるが、この第四実施形態では、ブッシュ52に前後左右の向きを特定するような部分がないため、前記位置決めも不要となり、製造工程および装置を比較的簡易に構成することができる。さらにまた、ブッシュ52はその全体が首部51に埋没しているため、首部51との一体的強度が高まり、例えば、図13に示した抜け止め用のフランジ52b・52cのうち一方を省略して、ブッシュ52の外周形状を簡素化することも可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されないことはもちろんである。例えば、キーとその係合溝であるキー溝については、これら形状を円弧状とすることもできる。また、数は1であっても、分水栓本体1の相対回転防止という機能を発揮させることも可能である。ただ、複数とするほうが回転防止機能を高めることができ、また、分水栓本体1の向きも細かく設定することができて好ましい。
また、第三実施形態において、クリアランスCの大きさは、治具が挿入できる範囲で、できるだけ小さくすることが好ましい。この点、治具Jも円筒状部材である必要はなく、クリアランスCに差し込んで抜け止めリング16のテーパ部16aを縮径操作できるものであれば、マイナスドライバ等の汎用工具を使用することも可能である。さらに、図10〜12の状態はあくまでも一例であって、実際の作業にあたっては、サドル分水栓を上下逆さまの状態にして、治具Jをサドル20の分水口21に上から挿入してもよいし、あるいは、サドル分水栓を寝かせて、治具Jを水平に挿入してもよいことはもちろんである。
1 分水栓本体
1b 下部
1d 装着凹部
1e・5 キー
2・50 サドル
2a 鞍部
2b・51 首部
3・52 ブッシュ
3a 差込孔
3b 凹溝
3c・53 キー溝
4 抜け止めリング
15 シールリング
16a テーパ部
32 段差部
33 大径部
C クリアランス
21 分水口
J 治具

Claims (7)

  1. 給水本管に融着する鞍部に、金属製のブッシュをインサート成形する首部を設けた樹脂製のサドルと、前記首部にインサート成形されたブッシュに下部を差し込んでサドルの前記首部に取付けられる分水栓本体とを備え、
    前記ブッシュは、前記分水栓本体の下部を差し込む差込孔の内周面に下側が上側よりも大径である段差部を周設してなり、
    前記分水栓本体は、その下部の外周面に、前記ブッシュの前記段差部に弾性的に係止する抜け止めリングの装着凹部を周設してなり、
    さらに、前記分水栓本体の下部には前記装着凹部の上方に位置してキーを設けると共に、前記サドルには前記分水栓本体の抜け止めリングが前記段差部に係止するときに前記キーが係合するキー溝を設けたことを特徴とする融着式サドル分水栓。
  2. 抜け止めリングは、その外周面に、下端に向けて縮径するテーパ部が、当該リングの装着凹部から露出するように周設されている請求項1記載の融着式サドル分水栓。
  3. 分水栓本体をブッシュに取付けた状態において、両者の装着凹部よりも下側と段差部よりも下側間には下方からテーパ部に連通する所定のクリアランスが形成されると共に、サドルには前記装着凹部の下側よりも大径の分水口を形成した請求項2記載の融着式サドル分水栓。
  4. 分水栓本体は、さらに下部の外周面に、漏れ防止用のシールリングを装着する凹部を周設してなる請求項1、2または3記載の融着式サドル分水栓。
  5. サドルは、首部にブッシュ全体が埋設され、当該首部の上面にキー溝を設けてなる請求項1から4のうち何れか一項記載の融着式サドル分水栓。
  6. キーは分水栓本体とは別体であり、サドルのキー溝から抜去可能である請求項1から5のうち何れか一項記載の融着式サドル分水栓。
  7. キーはキー溝の数よりも少なく、複数あるキー溝から選択的に係合可能な配列とした請求項1から6のうち何れか一項記載の融着式サドル分水栓。
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