[第1実施形態]
(システム構成)
図1は、本発明にかかる画像形成システムの構成例を示す図である。同図に示すように、ネットワーク100には、情報処理装置(以下、「ホストコンピュータ」ともいう。)1及び2、MFP等の画像形成装置10及び20が接続されている。この構成において、例えば、ホストコンピュータ1、2で生成された印刷ジョブを、ネットワーク100を介して画像形成装置10、20が受信し、処理することが可能である。フィニッシャ11、12は、それぞれ画像形成装置10、20と接続されており、画像形成装置10、20から出力される印刷物の後処理を行なうことが可能である。ここで、フィニッシャ11、21において行なう後処理について、物理的な搬送路により接続されている機器(この場合は、画像形成装置10、20が対応する)から設定することが可能なフィニッシャを「インラインフィニッシャ」という。
これに対して、フィニッシャにおいて行なう後処理の内容を、ネットワークを介して別の機器(例えば、物理的な搬送路を介して接続する画像形成装置以外の機器)から設定できるようにしたフィニッシャを、「ニアラインフィニッシャ」という。また、フィニッシャにおいて行なう後処理の内容を、フィニッシャ自体において設定するフィニッシャを、以下「オフラインフィニッシャ」という。特に、ニアラインフィニッシャとオフラインフィニッシャの違いとして大きな点は、ニアラインフィニッシャは他の装置と通信可能な構成を有しているが、オフラインフィニッシャは他の装置と通信することができない、ということである。
ここでインラインフィニッシャ、オフラインフィニッシャ、ニアラインフィニッシャについて、フィニッシャに対する制御方法の観点から説明する。インラインフィニッシャとは、単体ではホストコンピュータと通信することができず、例えば画像形成装置と同一の用紙搬送路で接続されているものであり、この画像形成装置から搬送される印刷物に対してフィニッシャにおいて行なう処理内容を画像形成装置から設定するものである。処理内容は、後処理設定情報によって示される。
また、情報処理装置上で動作するプリンタドライバを用いて、画像形成装置のオプション構成としてインラインフィニッシャを設定することで、インラインフィニッシャでの処理内容(例えば、製本処理)を指定した印刷ジョブを生成することができる。次に、オフラインフィニッシャとは、外部装置と通信する手段をもたない(オフライン状態)ものであり、フィニッシャにおいて行なう処理内容をフィニッシャにおいて設定するものである。例えば、オフラインフィニッシャの操作部から処理内容をユーザが設定したり、後処理の対象用紙に印刷されたバーコード等の印刷情報を読み取って自動的に処理内容を設定したりする。最後に、ニアラインフィニッシャとは、外部装置と通信する手段を備え、フィニッシャにおいて行なう処理内容を、フィニッシャの操作部から入力可能なだけでなく、ネットワークを介して別の機器、例えばホストコンピュータから処理内容(ジョブチケット)を入力することで設定できるようにしたものである。
また、印刷出力物の搬送経路(紙パス)の観点から各フィニッシャの特徴を述べる。これは一般的な特徴であり、理解を助ける目的で記述するもので、この説明に限定されるものではない。インラインフィニッシャは、画像形成装置とフィニッシャとが物理的につながっており、画像形成装置の印刷出力した紙が搬送経路(紙パス)を通ってフィニッシャに速やかに送られる。オフラインフィニッシャは、画像形成装置とは物理的につながっておらず、画像形成装置の印刷出力した紙は台車やトレイ、ベルトコンベアなどで一旦バッファされ、その後にフィニッシャの入力部にセットされる。ニアラインフィニッシャは、オフラインフィニッシャと同様に、一旦バッファされた後にその入力部にセットされるが、前述したように、処理内容(ジョブチケット)を、通信手段を介して入力することができる。また、インラインフィニッシャに外部機器(ホストコンピュータ)と通信するための通信部を設け、この通信部を介して後処理指示(ジョブチケット)を入力可能にし、ニアラインフィニッシャとして動作させることも可能である。
図1では、フィニッシャ11、12はそれぞれインラインフィニッシャとして構成され、更に、ニアラインフィニッシャ12(くるみ製本機)及びニアラインフィニッシャ22(断裁機)がネットワーク100に接続されている。
本発明の趣旨は、これらの構成に限定されるものではなく、例えば、くるみ製本機能を有するニアラインフィニッシャや断裁機能を有するニアラインフィニッシャが、それぞれネットワーク100に複数台接続される構成においても、後に詳細に説明するフィニッシャの機能を制限する情報(制限情報)に基づいて、使用するニアラインフィニッシャの設定を容易に行なうことができることはいうまでもない。
更に、フィニッシャシステム200をネットワーク100に接続して本画像形成システムを構成するようにしてもよい。図1に示す例では、フィニッシャシステム200は、システムサーバ3、中綴じ製本機31及び紙折り機32が含まれており、これらは、ネットワーク或いは専用ライン(以下、単に「ネットワーク」という。)210を介して、接続されている。システムサーバ3は、ネットワーク100と接続し、例えば、ホストコンピュータ1、2から送信された後処理に関する情報を受信して、中綴じ製本機31、紙折り機32における後処理を制御することができる。また、ホストコンピュータ1、2は、フィニッシャシステムに含まれる中綴じ製本機31及び紙折り機32の機能を制限する制限情報を取得して、その制限情報に基づいてユーザインターエースの表示を制御することにより、ニアラインフィニッシャの設定を容易に行なうことができる。
(プリンタドライバの動作概要)
図2〜図4は、ホストコンピュータ1、2におけるプリンタドライバのUI画面を例示的に説明する図である。UI画面を介して種々の設定パラメータ(印刷出力処理条件)が設定されると、プリンタドライバは、所望の画像データと共に画像形成装置などの送信先にネットワーク100等の通信媒体を介して、設定された印刷出力処理条件のコマンドを送信するよう制御することができる。
図2において、201はプリンタドライバのUI画面のウィンドウである。このプリンタドライバのウィンドウ201内の設定項目において、202は、印刷ジョブ(印刷データを含む)の出力先を選択する送信先選択カラムである。選択カラム202による選択により、操作者(ユーザ)は、画像形成システムにおいて、所望の出力先(画像形成装置)を選択することが可能である。
203は印刷ジョブの中から印刷範囲を選択するページ設定カラムであり、ホストコンピュータ上で動作するアプリケーションソフトウエア(以下、「アプリケーション」という。)で作成された画像データのうち、どの範囲(どのページ)を出力するかを指定することができる。ユーザは、ページ設定カラム203を介して、画像形成装置に印刷出力させるべきページとして、全ページ印刷させることも、全ページ印刷させることなく特定のページを印刷させることも可能である。
204は画像形成装置に印刷出力させるべき出力部数を指定する部数設定カラムであり、図示の矢印(スクロールバーの矢印)をクリックすることで、部数の増減が設定できる。
207は送信先選択カラム202にて選択された画像形成装置に関する詳細設定を行なうためのプロパティキーである。ユーザによりキー207が入力されたことに応答し、プリンタドライバは、ホストコンピュータのディスプレイ上に図3及び図4に示す各詳細画面を表示させるように表示制御する。
図2の操作画面を介してユーザによる所望の設定が済んだ上で、OKキー205をキー入力すると、選択された画像形成装置は、ユーザの所望の設定に従って印刷処理を開始する。処理を取り消す場合には、キャンセルキー206をユーザが押下することで、プリンタドライバは印刷を取りやめの制御を行ない、ウィンドウ201の表示を終了させる。
図3及び図4は、プロパティキー207をユーザが選択したことに応答して表示される操作画面(UI)を例示する図である。
図3に示す画面には、例えば、「ページ設定310」、「仕上げ320」、「給紙330」、「印刷品質340」等のタブキーが設けられており、それらをクリック(図示しないホストコンピュータが具備するポインティングデバイス等の操作部で指示)することにより、「ページ設定310」に関する設定、「仕上げ320」に関する設定、「給紙330」に関する設定、「印刷品質340」に関する設定等の異なる各種詳細な印刷出力条件の設定を行なうことができる。
図3は、「ページ設定310」が押下された場合の画面例を示している。図3において、301は、記録紙のサイズを選択する用紙サイズ設定部であり、302は、一枚の記録紙上に何ページの画像を配列形成させるか(N−up)、面つけレイアウトを設定する入力部である。303は、印刷時における記録紙の向きを設定する向き設定部であり、304は、印刷部数を設定する入力部である。
また、図4は、図3に示す「仕上げ」タブ320が選択された場合の画面例を示している。この画面は、図2の操作画面によりユーザにより選択されたデバイスに関する固有の設定を行なう画面である。「仕上げ」タブ320がユーザによるキー操作により選択された場合、これを受けたプリンタドライバ505は、複数のフィニッシャプロファイルを保持している場合には、その複数のフィニッシャの一つを選択させるために、不図示のフィニッシャ選択画面を表示する。そして、フィニッシャが選択されると、プリンタドライバは、選択されたフィニッシャのプロファイル情報を読み込み、読み込んだプロファイル情報に応じて図4に示すような操作画面を表示部に表示させる。
例えば、ステープル処理の設定、ソート処理の設定、パンチ処理の設定、穴あけ処理の設定、製本処理の設定等、フィニッシングの設定を含むシート処理の設定、片面印刷するか両面印刷を実行させるかの設定、プリンタによる色味などのパラメータを変更する画像処理関連のより細かい調整等、各種の詳細設定が可能である。
例えば、図2で選択した画像形成装置に対して、選択欄401から片面印刷(または、選択を切り替えて、両面印刷にすることも可能である)を選択し、選択欄402から、印刷物の後処理として製本綴じ方向を選択することができる。図4の選択欄402には、印刷綴じ方向として、長辺綴じ(左)が設定された状態を示している。尚、綴じ方向のバリエーションとしては、この他に、例えば、短辺綴じ(左)、短辺綴じ(右)、長辺綴じ(右)を選択することことが可能である。印刷物に対する後処理として、ニアラインフィニッシャ21で行なう後処理(例えば、くるみ製本)が指定されている場合は、2つの処理方式がある。第一処理方式は、プリンタドライバ505が、ニアラインフィニッシャ21に対する後処理内容とニアラインフィニッシャのIDが記述されたジョブ制御情報を、印刷ジョブ中に含めて画像形成装置10に送信するものであり、第二処理方式は、プリンタドライバ505が、ニアラインフィニッシャ21に対して後処理内容とジョブID(識別子)を記述したジョブチケットをプリンタドライバが生成し、ジョブチケットをニアラインフィニッシャへ出力するものである。
入力欄403をユーザが操作すると、プリンタドライバは、図4の操作画面における印刷詳細設定を初期値へ戻すように表示制御する。また、図示しないが、同様にして「印刷品質340」が選択されると、解像度やハーフトーンの設定を行なうことができる。
404はOKキーで、ユーザによりこのキーが押下(指示)されると、プロパティ設定を有効にして、図2のUI画面に戻る。また、405はキャンセルキーで、このキーが押下(指示)されると、プロパティ設定を無効にして、図2のUIの画面に戻る。
プリンタドライバは、各種の詳細設定を含む印刷処理条件と、画像データとを印刷ジョブとして、指定されたデバイス(例えば、画像形成装置10、20)に出力することで、ホストコンピュータ側で設定した種々の印刷処理条件により、デバイスを制御して画像データの処理を実行させることが可能になる。
(プリンタドライバ構成の説明)
図5は、ホストコンピュータ内部におけるプリンタドライバを含むソフトウェアの構成を例示する図である。図5においては、ホストコンピュータ1(図1)を例としているが、他のホストコンピュータ2においても同様の構成を有するものとする。502は、ホストコンピュータ1の全体的な制御を司るオペレーティングシステム(OS)であり、プリンタドライバ505やアプリケーションソフトウエア(プログラム)508は、このOS502上にインストールされ、OS502により制御される。アプリケーションプログラム508中のドライバUI組替アプリケーション512は、プロファイル保存領域5044に保存されたフィニッシャプロファイルの情報を基にプリンタドライバのUIを組み替えることが可能である。
ドライバUI組替アプリケーション512は、取得したフィニッシャプロファイルと現在のプリンタドライバのUIに表示されている機能の比較を行ない、UI上にフィニッシャの機能に関する表示を追加・削除する必要があるかを判定すること、そして、判定に応じて、UIの表示を更新する表示制御が可能である。この表示制御に関しては、例えば、図39Aのフローチャートにより詳細に説明する。尚、ドライバUI組替アプリケーション512は、プリンタドライバ505の一部として構成することも可能である。この場合、プリンタドライバ505がUI上にフィニッシャの機能に関する表示を追加・削除する必要があるかを判定することになる。ドライバUI組替アプリケーション512の機能は、OS502の一部の機能として提供されてもよい。この場合、OS502がUI上にフィニッシャの機能に関する表示を追加・削除する必要があるかを判定することになる。
プリンタドライバ505は、ユーザインターフェース(I/F)の表示や設定の保存などを行なうユーザI/Fドライバ506と、OS502を介してアプリケーションプログラム508から指示される印刷描画命令を、画像形成装置(10、20)が解釈可能なコードに変換するグラフィックドライバ507を有している。プリンタドライバ505はドライバUI組替アプリケーション512の処理に基づいて、プリンタドライバのUIを表示制御することができる。
ユーザI/Fドライバ506は、OS502を介してアプリケーションプログラム508から印刷設定が指示されたとき、上述の図2乃至図4に示す印刷設定ダイアログ及びプロパティシートを画面上に表示する。
なお、OS502が管轄する保存領域内に、プリンタドライバ505の設定保存領域503があり、ユーザI/Fドライバ506にてユーザが設定した印刷属性はこのプリンタドライバ設定保存領域503に保存される。また、ユーザI/Fドライバ506、グラフィックドライバ507、アプリケーションプログラム508はOS502を介して、このプリンタドライバ設定保存領域503にアクセスすることができ、ユーザが設定した印刷属性を読み取ることが可能である。
更に、ホストコンピュータ側の通信I/F510と、画像形成装置側の通信I/F511と、が通信媒体(ネットワーク100)で接続されている。グラフィックドライバ507はOS502を介して、例えば、画像形成装置10に印刷ジョブ(印刷データ)の送信が可能であり、また、画像形成装置10の構成情報やステータスに関する情報を、OS502を介して取得することも可能である。
(印刷の流れ)
次に、ユーザがプリンタドライバ上で印刷属性の設定を行ない、印刷出力されるまでの流れを説明する。図6は、ユーザが印刷属性を設定する手順の流れを説明するフローチャートであり、図7はユーザが印刷指示を行ない印刷されるまでの流れを説明するフローチャートである。
まず、図6のステップS601においてユーザがアプリケーションプログラム508(以下、単に「アプリケーション」ともいう。)のメニューから印刷設定のメニューを選択する。この選択をきっかけとして、ステップS602において、アプリケーション508がOS502のAPI(Application Programming Interface)をコールして、プリンタドライバ505に印刷属性設定のプロパティシートを表示するように指示する。この指示により、OS502はプリンタドライバ505に印刷属性設定のプロパティシート表示の指示を行なう。
ステップS603においてプリンタドライバ505のユーザI/Fドライバ506は、OS502からの指示を受けて、図2に示した印刷属性設定のプロパティシートを表示装置の画面上に表示する。続いて、ステップS604において、ユーザは前述した図2〜図4のプロパティシート上で所望の印刷属性設定を行なう。ユーザは、印刷属性設定を行った後、図2のプロパティシートのOKボタン205を押下して、設定した印刷属性を確定する。このOKボタン205の押下を受けて、ステップS605において、ユーザI/Fドライバ506は、OS502のAPIをコールして、ユーザが設定した印刷属性設定値をOS502内のプリンタドライバ設定保存領域503に保存する。これで印刷属性設定とその設定値の保存が完了する。
次に、ユーザは、設定した印刷属性に従ってドキュメントを印刷するために、図7のフローチャートに従った手順を実行する。まず、ステップS701において、アプリケーション508のメニューから印刷メニューを選択する。この選択指示により処理をステップS702に進める。ステップS702において、アプリケーション508はOS502のAPIをコールしてプリンタドライバ505に印刷開始指示を行なう。なお、この過程で一度、図2に示す印刷設定ダイアログを表示するケースもある。この印刷指示を受けて、OS502はプリンタドライバ505に印刷開始指示を行なう。
ステップS703において、プリンタドライバ505を構成しているグラフィックドライバ507は、この印刷開始指示によりOS502のプリンタドライバ設定保存領域503から、保存されている印刷属性設定値を読み出し、画像形成装置に指示する印刷属性設定コードを生成し、指定された画像形成装置に送信する。続いて、ステップS704において、アプリケーション508はドキュメントデータに基づきOS502を介して印刷描画を行なう。
ステップS705において、OS502は、グラフィックドライバ507に描画指示をして、グラフィックドライバ507は受信した印刷描画命令を画像形成装置が解釈可能な印刷コードに変換して画像形成装置に送信する。
ステップS706において、画像形成装置は受信した、印刷属性設定コード、印刷コードに基づいて、レンダリング等の画像形成を行ない、印刷出力する。
以上述べた手順によりユーザが所望の印刷属性を設定し、印刷出力を得ることが可能となる。
(画像形成装置の構成)
図8は本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像形成装置は、画像の読み取りを行なうスキャナ入力部801と、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送受信を行なうFAX部802を有する。また、ネットワークを利用して画像データや装置情報をやりとりするNIC(Network Interface Card)部803と、他の画像形成装置やホストコンピュータ等との間で情報の送受信を行なうことが可能な専用I/F部804、更に、USB(Universal Serial Bus)メモリに代表されるUSB機器と画像データの書き込みや読み出しを行なうためのUSBインターフェース(I/F部)805を備えている。
ジョブ制御部800は、画像形成装置の用途に応じて画像データを一時的に保存し、その画像データ等を適宜読み出して、出力するための処理工程(処理経路)を制御することができる。また、ジョブ制御部800は、操作部813を介して操作者からの指示により、保存したハードディスク等のメモリから読み出した画像データを、専用I/F部804等を経由してホストコンピュータ1、2や他の画像形成装置等の外部装置にデータ転送を制御することができるものとする。
文書格納部807は、複数の画像データを格納することが可能なハードディスク等のメモリを具備している。例えば、スキャナ入力部801からの画像データ、FAX部802を介して入力されたファクシミリジョブの画像データ、NIC部803を介して入力されたコンピュータ等の外部装置からの画像データ、専用I/F部804を介して入力された他の画像形成装置からの画像データ等、複数種類の画像データを、ハードディスク等のメモリに格納することができる。そして、ジョブ制御部800は、プリンタ部810等の出力部における処理に従い、ハードディスク等のメモリに格納した画像データを適宜読み出して、プリンタ部810等の出力部に転送制御する。
画像データを文書格納部807に格納する際に、圧縮伸張部806は、必要に応じて、画像データを圧縮して格納したり、逆に圧縮して格納された画像データを読み出す際に元の画像データに伸張して戻したりする処理を行なう。また、画像データがネットワークを経由する際には、JPEG、JBIG、ZIPなど圧縮データを使用することも可能であり、画像データが画像形成装置に入力された後、圧縮伸張部806は圧縮データを解凍(伸張)することができる。
共通DB部808は、フォント、カラープロファイル、ガンマテーブルなど共通に扱われる各種パラメータテーブルなどが格納されており、必要に応じて呼び出すことができる。また、新しいパラメータやテーブルを格納し、修正、更新することができる。例えば、画像形成装置に対して新たに追加登録するニアラインフィニッシャに関する登録データを格納することも可能である。
PDLデータが入力された場合、ジョブ制御部800は、PDL部812によるRIP(Raster Image Processor)処理や、必要に応じて画像処理部811で印刷出力のための画像処理を行なうよう制御する。更に、ジョブ制御部800は、その際に作られる画像データの中間データやプリントレディデータ(印刷出力のためのビットマップデータやそれを圧縮したデータ)を必要に応じて、文書格納部807に再度格納するように、制御することもできる。
そして、ジョブ制御部800は、上述のプリントレディデータをプリンタ部810に送り、プリンタ部810でプリントアウトされた記録媒体(記録紙)は後処理部809で、仕分け処理や、製本等の仕上げ処理が行われる。
ジョブ制御部800は、画像形成装置の使い方に応じて、例えば、以下のようにパスの切り替えを行なうことができる。
複写機能 :スキャナ入力部→画像処理部→プリンタ部
FAX受信機能 :FAX部→画像処理部→プリンタ部
ネットワークスキャン:スキャナ入力部→NIC部
ネットワークプリント:NIC部→PDL部→画像処理部→プリンタ部
外部装置へのスキャン:スキャナ入力部→専用I/F部
外部装置からのプリント:専用I/F部→画像処理部→プリンタ部
外部メモリへのスキャン:スキャナ入力部→USB I/F部
外部メモリからのプリント:USB I/F部→PDL部→画像処理部→プリンタ部
ボックススキャン機能:スキャナ入力部→画像処理部→文書格納部
ボックスプリント機能:文書格納部→プリンタ部
ボックス受信機能 :NIC部→PDL部→画像処理部→文書格納部
ボックス送信機能 :文書格納部→NIC部
プレビュー機能 :文書格納部→操作部
上記以外にも、E−mailサービスやWebサーバ機能を初めとして、様々な機能との組み合わせが考えられるが、ここでは割愛する。
また、ボックススキャン、ボックスプリント、ボックス受信、あるいは、ボックス送信とは、文書格納部807を利用したデータの書き込みや、読み出しを伴う画像形成装置の処理機能であり、ジョブ毎やユーザ毎に文書格納部807内のメモリを分割して、一次的にデータを保存して、ユーザIDやパスワードを組み合わせてデータの入出力を行なう機能である。
更に、操作部813は、上記の様々なフローや機能を選択したり操作指示したりするためのものであるが、操作部813の表示装置の高解像度化に伴い、文書格納部807にある画像データをプレビューし、確認後OKならばプリントすることもできる。
画像形成装置10は、インラインフィニッシャ11とニアラインフィニッシャ21、22に対して、その機能を使うように設定することができる。各フィニッシャの機能を記述したそれぞれのフィニッシャプロファイル(後述)は、画像形成装置内に保持されており、そのプロファイル情報を元に使用する機能の設定が行なわせるべく、ホストコンピュータ(例えば、図1の1または2)に送信される。設定操作は、フィニッシャプロファイルを読み出したホストコンピュータにより行われる。画像形成装置10によるフィニッシャプロファイルの取得は、画像形成装置の出荷時点で接続され得る全ての種類のフィニッシャのプロファイルを、その画像形成装置内に保存しておくという方法が考えられる。この場合には、出荷後に新たに当該画像形成装置によってサポートされるニアラインフィニッシャ21、22が現れた場合は、その新しいニアラインフィニッシャ21、22がネットワークに接続になった時点で、画像形成装置10がそのニアラインフィニッシャ21、22内にあるプロファイル情報(ニアラインフィニッシャプロファイル)を取得する。更には、フィニッシャ内にプロファイル情報がない場合か、設置後に機能変更や追加などでプロファイル情報がアップデートされた場合などには、フィニッシャメーカのホームページなどからプロファイル情報を取得することもできる。したがって、出荷時点ではフィニッシャのプロファイルを持たなくても、使用時にそれを取得することができる。なおプロファイル情報は対応する装置の能力特性を記述した情報であり、能力情報あるいは特性情報ということもできる。
(フィニッシャの設定)
ジョブ制御部800は、後処理部809(インラインフィニッシャ、ニアラインフィニッシャ、オフラインフィニッシャ)の機能を記述したフィニッシャプロファイルを、例えば、共通DB部808に保持し、そのフィニッシャプロファイルを元に使用する機能の設定を行なう。
フィニッシャプロファイルは、画像形成装置の出荷時点で、画像形成装置に接続されると想定される全てのフィニッシャのプロファイルを、共通DB部808内に保存しておくことができる。
あるいは、出荷後に新たに接続されることになったフィニッシャに関しては、画像形成装置のジョブ制御部800は、新しいフィニッシャがネットワークに接続になった時点で、そのフィニッシャ内にあるプロファイル情報を取得することができる。画像形成装置のジョブ制御部800は、NIC部803を介して、ネットワーク100に接続されているニアラインフィニッシャ(例えば、図1の場合、21、22)やフィニッシャシステム(例えば、図1の場合、200)と通信を行ない、それらフィニッシャの持つフィニッシャプロファイルのデータを取得することができるものとする。
更には、フィニッシャ内にプロファイル情報がない場合、設置後に機能変更や追加などでプロファイル情報がアップデートされた場合などの場合、画像形成装置のジョブ制御部800は、フィニッシャメーカのホームページなどからプロファイル情報をダウンロードして取得することも可能である。
(フィニッシャとプロファイルの管理)
(ポストプレスの構成)
本実施形態では、インラインフィニッシャの一例として中綴じ製本機、ニアラインフィニッシャの例として、無線綴じ製本機(図10)、断裁機(図11)を例として説明する。
図9は、ニアラインフィニッシャにおけるコントローラ900の内部構成の一例を示す図である。900は後処理デバイス920を制御するコントローラであり、901はホストコンピュータや画像形成装置などの他のネットワーク機器と通信を行なうネットワーク部である。902は、一時的に情報を保管するDRAMのような一次記憶装置やHDDのような2次記憶装置である。903はニアラインフィニッシャにおけるジョブの制御を行なう制御部であり、904はユーザからのID入力などを受け付ける操作部である。905は入力されたジョブ情報を解釈して、後処理デバイスを制御できる形式に変換するジョブ制御情報解釈部であり、906は後処理デバイス920を制御するデバイス制御部である。これらのモジュールによりニアラインフィニッシャが構成されている。
図10において、コントローラ1001は、図9で説明したコントローラ900の内部構成に対応する機能を有しており、コントローラ1001の制御の下、ネットワーク100を介した通信と、無線綴じデバイス1002の制御が実行される。同様に、図11において、コントローラ1101は、図9で説明したコントローラ900の内部構成に対応する機能を有しており、コントローラ1101の制御の下、ネットワーク100を介した通信と、断裁デバイス1102の制御が実行されるものとする。
(ニアラインフィニッシャにおける処理の流れ)
図12は、ニアラインフィニッシャにおける処理の流れを説明するフローチャートである。まず、ステップS1201において、ネットワーク部901がジョブ制御情報を受信し、ジョブ制御情報解釈部905が受信したジョブ制御情報を解釈し(S1202)、後処理デバイス920を制御することが可能な内部形式のデータに変換して、記憶装置902に印刷ジョブIDと共に保管する(S1203)。次に、操作者が操作部904において、これから処理を行ないたい印刷ジョブのジョブIDを入力し(S1204)、この入力に基づいてジョブ制御部903が記憶装置902から該当する印刷ジョブに関するジョブ制御情報を取得し(S1205)、デバイス制御部906にジョブ制御情報を設定する。そして、デバイス制御部906は、ジョブ制御情報に従い後処理デバイス920を制御する(S1206)。
図12のフローチャートでは、記憶装置902にジョブ制御情報を一旦格納し、適宜読み出しを行なって処理を進めているが、例えば、ネットワーク上にジョブ制御情報を格納するサーバ(MFPでもよい)を設け、受信したジョブ制御情報をサーバに登録するようにしてもよい。この場合、操作部904からジョブIDが入力された際、サーバへ接続し、入力されたジョブIDに対応するジョブ制御情報をサーバから取得して、ジョブ制御情報解釈部905にジョブ制御情報を受け渡すようにしてもよい。
(プロファイルの内部構造)
本実施形態では、フィニッシャプロファイルをXML(eXtensible Markup Language:拡張可能なマーク付き言語)形式で記述している。フィニッシャは、製本機、断裁機、折機など種類が多様であり、それぞれの機種ごとに機能が大きく異なる。また、新規機能の追加などにより同じ種類のフィニッシャにおいても機能の追加によりプロファイルは大きく異なるものとなる。そのため、機能の追加等に適切に対応できる表現形式としてタグ形式で記述したXML形式によりフィニッシャプロファイルを記述している。もちろん、新規機能追加等に対して適応的に記述できる形式であれば、XML形式に限定されるものではなく、どのようなものであっても問題はない。
図13は、製本機のフィニッシャプロファイルを記述した例を示す図であり、図14は、断裁機のフィニッシャプロファイルを記述した例を示す図である。
図13、図14において、「FinishingType」(1301、1401)は製本機、断裁機などの種類を示し、「Manufacturer」(1302、1402)は製造したメーカ名を示す。「ProductName」(1303、1403)は型式を表している。図13では「ABC社が製造した11ABCという型式の製本機(Type : Bookbinding)」を表している。図14では「XYZ社が製造した10XYZという型式の断裁機(Type : Cutting)」を表している。図13の「Booklet」(1304)や図14の「Cutting」(1404)といったタグは製本機や断裁機の固有の能力を記述したものである。
例えば、製本機の場合(図13)、製本のバリエーションとして、「中とじ折」(1305)、「平とじ」(1306)、「コーナーとじ」(1307)、「二つ折」(1308)、「平とじ折」(1309)、「コーナーとじ折」(1310)が製本機能として登録されている。
また、断裁機の場合(図14)、例えば、裁断のサイズの情報(1405、1406)や、裁断することが可能な最大厚さに関する情報1407が登録されている。また図14の「cutting」タグ1404において、最大入力寸法(MaxInputDimensions)が縦横(X、Y)それぞれ360mmであることが記述されている。また、最大出力寸法(MaxOutputDimensions)が、縦横(X、Y)それぞれ310mmであること、最小出力寸法(MinOutputDimensions)が、横(X)が80mm、縦(Y)が150mmであることが記述されている。また、最大厚み(MaxThickness)が70mmであることが記述されている。
このように、フィニッシャのプロファイル情報には、機能の種類(機種)、メーカ名、形式名、機能毎の性能(たとえば寸法やとじ位置など)が定義されている。このプロファイル情報は、たとえばフィニッシャの記憶装置2101に保存されており、画像形成装置に読み出されて収集されるか、ホストコンピュータとしての情報処理装置のプリンタドライバの制御により直接ニアラインフィニッシャから収集されてもよい。
各フィニッシャの固有の機能に関しては、それぞれ個別にタグで定義することでプロファイルの記述が可能になる。
(フィニッシャ接続とプロファイルの管理)
図15は、画像形成装置10において、フィニッシャプロファイルに関する処理部のブロック図である。画像形成装置10は、外部との通信を行なうための通信I/F1502、フィニッシャプロファイルの管理及び外部からの取得要求に対してプロファイルの送信を行なうフィニッシャプロファイル制御部1503、フィニッシャの名称や対応するフィニッシャプロファイル名、接続状況などを管理するフィニッシャ接続管理テーブル1504、フィニッシャプロファイルの具体的な内容を保存するフィニッシャプロファイル保存領域1505を有する。なお、画像形成装置10に接続可能なフィニッシャは予め登録されており、フィニッシャ名称などの情報はフィニッシャ接続管理テーブル1504に保存され、それぞれのフィニッシャに対応するプロファイルはフィニッシャプロファイル保存領域1505に保存されているものとする。
図16は、フィニッシャ接続管理テーブル1504の内容を例示する図であり、このテーブルには画像形成装置に接続可能なフィニッシャの情報が格納されている。フィニッシャ接続管理テーブル1504に登録されている項目は、管理番号1602 (変数型はUnsigned Short)、フィニッシャ名称1603 (変数型はString)、メーカ名称1604 (変数型はString)、対応するプロファイルのファイル名称1605 (変数型はString)、そしてフィニッシャの接続状態1606 (変数型はBooleanで、falseの場合は未接続、trueの場合は接続を示す)から構成されている。
例えば、管理番号1602における#5の欄は、フィニッシャ名称1603が「Finisher-X」、メーカ名称1604が「XYZ」社、対応するプロファイルのプロファイル名称1605が「finisher-x-of-xyz.xml」であることを示している。同欄のフィニッシャの接続状態1606は、「true」であるため接続されていることを示している。また他の欄については同様に解釈することができるが、このフィニッシャ接続管理テーブル1504では管理番号#5のフィニッシャ以外は未接続状態(false)となっている。
次に、図17のフローチャートに従い、ニアラインフィニッシャを画像形成装置に接続する手順を説明する。ここで接続するフィニッシャは、例として、XYZ社の「Finisher-Y」(図15のフィニッシャ接続管理テーブル1504では管理番号#6に対応する)であるとする。ユーザは新しいニアラインフィニッシャを設置し、画像形成装置とニアラインフィニッシャをLANケーブル等の所定の通信媒体で接続しておく。図17は、画像形成装置10のフィニッシャプロファイル制御部1503により実行される。すなわち画像形成装置10のプロセッサ1507により実行される。
ステップS1701において、操作者は新しいフィニッシャを設置し、画像形成装置(例えば、図1の10または20)とフィニッシャを通信媒体で接続する。次に、ステップS1702において、操作パネルを介してユーザは、ネットワーク上のニアラインフィニッシャに対して接続操作を行ない、ニアラインフィニッシャを利用可能にすべく指示を行なう。操作者は画像形成装置(10、20)の操作パネルからフィニッシャの接続状態1606として、未接続(false)を接続状態(true)に変える。この操作の内容は図21〜図23を参照して後に説明する。そして、ステップS1703において、フィニッシャプロファイル制御部1503は、ニアラインフィニッシャから応答があり、利用可能であると判断すると、フィニッシャ接続管理テーブル1504の接続状態を更新する。
(接続状態の更新操作)
図21は、画像形成装置(10、20)における操作パネルの初期状態を示す図である。操作者はフィニッシャの接続設定を行なうために、まず図21のオプション(Options)ボタン2101を押下する。このオプション(Options)ボタンは画像形成装置のオプション設定を行なうためのボタンであり、このボタンを押下することにより図22の画面が表示される。操作者は更に「Finisher Registration」ボタン2202を押下する。このボタンを押下することにより、図23のフィニッシャ接続登録画面が表示される。この画面は登録可能なフィニッシャの一覧が表示されるとともに、各フィニッシャの接続登録を行なうことができる。フィニッシャの一覧は、フィニッシャ名称2301、メーカ名称2302、接続状態2303から構成される。この一覧表は一度に7個のフィニッシャが表示されているが、この7個の表示の前後にリスト化されるフィニッシャを閲覧する場合、ボタン(2304、2305)を押下することにより表示をスクロールすることができる。
また、フィニッシャの接続登録あるいは接続登録の解除は、対象のフィニッシャ表示のいずれかをタッチすることにより選択状態(例えば、2307を参照)として、そのフィニッシャを接続登録する場合は、「Connect」ボタン2309、接続登録を解除する場合は、「De-Connect」ボタン2308に押下すればよい。
ここでは、XYZ社のFinisher-Yを接続登録するため、2307の行のいずれかにタッチしてFinisher-Yを選択状態として、「Connect」ボタン2309を押下すれば、このフィニッシャが接続登録される。「Connect」ボタン2309の押下に応じて、画像形成装置10からニアラインフィニッシャへ対して接続要求(利用可能要求)が発行され、その接続要求に対して応答が得られれば、利用可能であると判断し「Connected」と表示する。応答がなければ指定されたニアラインフィニッシャが利用可能な状態にないと判断して表示を変更しない。最後にこの設定を有効にして、画像形成装置本体の操作パネルの初期状態に戻るため、「OK」ボタン2311を押下する。この登録作業を破棄する場合は、「Cancel」ボタン2310にタッチすれば、この画面で操作した内容はすべて破棄され、画像形成装置におけるフィニッシャ接続管理テーブル1504の更新作業は行われない。
図23のフィニッシャ接続登録画面において、操作者はXYZ社のFinisher-Y2307を接続登録したので、図26の2601に示すように#6のFinisher-Yの接続状態はfalse(図16の1607)からtrue(図26の2601)に変更される。
以上の手順により、新たに追加するニアラインフィニッシャに関する接続登録処理が完了する。尚、上述の説明では、ニアラインフィニッシャの接続後に操作者が画像形成装置の操作パネルでフィニッシャの接続登録の設定を行ったが、フィニッシャ接続管理テーブル1504が更新できれば、この手順に限定されるものではない。例えば、画像形成装置(10、20)とフィニッシャとはネットワーク100で接続されているため、接続時のプロトコルを定義して、画像形成装置(10、20)とフィニッシャ同士がそのプロトコルに基づき通信することにより、画像形成装置(10、20)がフィニッシャを認識して、接続登録することも可能である。
画像形成装置はさらに、接続されたニアラインフィニッシャに対してフィニッシャプロファイルの取得要求を送信し、それに応じてニアラインフィニッシャが送信するフィニッシャプロファイルを受信する工程を実行する。受信したフィニッシャプロファイルはフィニッシャプロファイル保存領域1505に保存される。また、受信したフィニッシャプロファイルの名称は、フィニッシャ管理テーブル1504のフィニッシャプロファイル名1605に登録される。また、フィニッシャプロファイルに関連づけて、フィニッシャのアドレスが登録される。
なお、ニアラインフィニッシャのプロファイル情報は、このように画像形成装置が、登録されたニアラインフィニッシャから読み取って、その後コンピュータが取得しても良いが、コンピュータがニアラインフィニッシャから直接プロファイル情報を取得することも出来る。
(フィニッシャプロファイルの取得)
次に、プリンタドライバが画像形成装置からフィニッシャプロファイルを取得し、保存する手順を説明する。
図5の構成において、プロファイル保存領域504はプリンタドライバ505が画像形成装置(例えば、図1の10)から取得したフィニッシャプロファイルを保存するOS502内の記憶領域である。プリンタドライバ505は、OS502のAPI(Application Programming Interface)を通してプロファイル取得モジュールを起動し、このプロファイル取得モジュールを用いて、画像形成装置10から取得したフィニッシャプロファイルを、プロファイル保存領域504に保存する。プロファイル取得モジュールは、プリンタドライバ505の一部のモジュールとして構成してもよし、OS502の一部の機能として提供されてもよい。また、フィニッシャプロファイルの要求や送信を行なうために、ホストコンピュータ側の通信I/F510と画像形成装置10側の通信I/F511間には、通信媒体(ネットワーク100)で接続されている。尚、通信に用いるプロトコルは、プリンタドライバからのフィニッシャプロファイル取得の要求、及び画像形成装置からフィニッシャプロファイルの具体的な内容の送信が行なえればよく、本発明の趣旨は、プロトコルの指定により限定されるものではない。
図24は、プリンタドライバ505が画像形成装置10からフィニッシャプロファイルを取得する処理の流れを説明するフローチャートである。
ステップS2401において、プリンタドライバ505は画像形成装置10に接続登録されているフィニッシャプロファイルの取得を要求する。このプリンタドライバ505からの取得要求に応じて、ステップS2402において、画像形成装置10のフィニッシャプロファイル制御部1503は、フィニッシャ接続管理テーブル1504の登録内容を順に検索し、各フィニッシャの接続状態を確認する。例えば、図26に示すように、画像形成装置10が保持するフィニッシャ接続管理テーブル1504で、一番上の行の「Finisher-A」の接続状態をフィニッシャプロファイル制御部1503が確認すると、「Finisher-A」の接続状態は「false」となっている。
ステップS2403における接続状態の判定では、「Finisher-A」は接続状態が未接続「false」であるため(S2403−NO)、この場合、ステップS2405に処理を進める。ステップS2405では、フィニッシャ接続管理テーブル1504のすべてのフィニッシャについて確認が完了したか判定する。
確認が全てのフィニッシャに対して完了している場合は(S2405−YES)、処理を終了し、確認が全て完了していない場合は(S2405−NO)、処理をステップS2402に戻し、フィニッシャ接続管理テーブル1504に登録されている次の「Finisher-B」、「Finisher-C」、「Binder-ABC」等について同様の処理を繰り返す。
例えば、フィニッシャ接続管理テーブル1504の#5に登録されている「Finisher-X」の場合、ステップS2403の判定は接続状態がtrueとなるので(S2403−true)、処理をステップS2404に進める。
ステップS2404において、フィニッシャプロファイル制御部1503は、接続状態(利用可能状態)にあるFinisher-Xに対応するフィニッシャプロファイルをプリンタドライバ505に送信する。この場合、フィニッシャプロファイル制御部1503は、フィニッシャ接続管理テーブル1504から、フィニッシャFinisher-Xに対応するフィニッシャプロファイル名称が「finisher-x-of-xyz.xml」(フィニッシャ名称Finisher-Xに対応する1605の欄を参照)であることを認識し、フィニッシャプロファイル保存領域1505からこのフィニッシャプロファイルを読み出し、プリンタドライバに送信する。
フィニッシャ管理テーブルの最後のフィニッシャの確認が終わると、ステップS2405においてすべての確認が終了したことを示す情報をプリンタドライバに送信してこの流れ図の処理は終了する。
一方、プリンタドライバ505は、画像形成装置から応答を受信し、その内容が、「終了」でないか判定する。「終了」でなければ、受信したデータはフィニッシャプロファイルであるから、それを保存領域に保存する。このようにして、プリンタドライバは、画像形成装置から接続状態(すなわち利用可能な状態)にあるニアラインフィニッシャのフィニッシャプロファイルを取得する。
(ホストコンピュータにおける印刷処理フロー)
ユーザは、ドキュメントを印刷するために、アプリケーションソフトウエアのメニューから印刷メニューを選択する。この選択指示に応じて、アプリケーションソフトウエアはOSのAPIをコールしてプリンタドライバに印刷開始指示を行なう。この印刷指示を受けて、OSはプリンタドライバに印刷開始指示を行なう。プリンタドライバを構成しているグラフィックドライバは、この印刷開始指示によりOSのプリンタドライバ設定保存領域から保存されている印刷設定情報を読み出し、画像形成装置に対するジョブ制御情報と、選択されたフィニッシャに対するフィニッシング設定を指示するジョブ制御情報とを生成する。
そして、プリンタドライバは、生成されたジョブ制御情報を含む印刷ジョブを生成して画像形成装置に送信する(第一処理方式)か、または、印刷ジョブとジョブ制御情報のジョブチケットをそれぞれ画像形成装置および選択されたフィニッシャに送信する(第二処理方式)。
ジョブ制御情報には、具体的にJDF(Job Definition Format)(印刷物制作・製造の全工程を包括的に定義・記述し、管理・制御するXMLベースのファイル形式)の略称:本実施例では、簡単にジョブチケットと呼ぶ)、PJL(Print Job Language:印刷ジョブ言語:PDLを印刷ジョブとして扱うための一般的な言語)、PDL(Page Description Language:ページ記述言語)コマンドなどがある。本例ではJDFを用いている。選択されたフィニッシャがニアラインフィニッシャであれば、そのニアラインフィニッシャに対してジョブ制御情報としてジョブチケットが送信される。選択されたフィニッシャがインラインフィニッシャであれば、そのインラインフィニッシャが接続された画像形成装置に対して印刷ジョブ中のPJLまたはPDL内に記述されたジョブ制御情報が送信される。選択されたフィニッシャがオフラインフィニッシャであれば、ジョブ制御情報の内容は人間により可読かつ当該オフラインフィニッシャに入力可能な形式に変換されて印刷ジョブが生成され、画像形成装置に送信される。送信先がニアラインフィニッシャの場合、送信先アドレスは、フィニッシャプロファイルと関連づけて保存されているIPアドレスである。
アプリケーションプログラムはドキュメントデータに基づきOSを介して印刷描画を行なう。OSに対して指示された印刷描画命令は、グラフィックドライバに対して印刷描画命令として渡される。グラフィックドライバは、受信した印刷描画命令を画像形成装置が解釈可能な描画情報に変換し、印刷ジョブを構成するデータ(単に印刷ジョブとも呼ぶ。)として画像形成装置に送信する。
描画情報を受信した画像形成装置は、受信した描画情報に基づきレンダリングを行ない、印刷を行なう。描画情報を表すページ記述言語には、具体的にLIPS、PCL、PSなどがある。以上述べた手順によりユーザは所望の印刷出力を得ることが可能となる。
ホストコンピュータにおける印刷ジョブの後処理の設定に関する処理の流れを図25のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS2501において、操作者はアプリケーションプログラムを用いて印刷するデータを作成した後、プリンタドライバ505を起動する。
ステップS2502において、プリンタドライバ505はフィニッシャの設定を行なうためのUI画面(図2)を表示させる。操作者によりプロパティボタン207が押下されると、プリンタドライバ505はプロパティ設定の詳細設定画面(図3)を表示させる。
ステップS2504において、印刷データに対してフィニッシング処理を行なう場合は、操作者による仕上げタブ(320)の選択により、プリンタドライバ505はフィニッシングに関する詳細設定画面(図4)を表示させる。この詳細設定画面(図4)において、必要な仕上げ項目(仕上げ機能)が選択されると、プリンタドライバ505は、プリンタドライバ505がサポートするフィニッシャが提供するフィニッシング機能の設定を行なう(S2505)。フィニッシング処理に必要な全てのフィニッシャ機能の設定が終了するまで、ステップS2504の処理が繰り返され(S2505−NO)、フィニッシャ機能の設定が完了すると(S2505−YES)、処理をステップS2506に進める。フィニッシャ機能の設定において、プリンタドライバ505は、新たに組み込んだフィニッシャ機能と、操作者の指定した仕上げ項目(仕上げ機能)とに矛盾が発生するか否か判定する。例えば、プリンタドライバの初期設定画面を利用して、新たに組み込んだフィニッシャ機能の設定をしようとする場合、実際にはフィニッシャで使用できない数値範囲の設定値が入力可能なままであったりする。このような矛盾が生じないようにフィニッシャに対する設定を矛盾なく入力可能にするために、プリンタドライバ505はUI画面を表示制御する。この内容は、後に詳細に説明する。
そして、ステップS2506において、操作者により図2のOKボタン205が押下されると、プリンタドライバ505は設定された内容に基づいて印刷指示を実行し、ホストコンピュータ(1、2)から画像形成装置(10,20)に対して、生成されたジョブ制御情報を含む印刷ジョブが出力される(S2507)。
(フィニッシング処理)
次に、プリンタドライバが第一処理方式を採用して、ニアラインフィニッシャに対する後処理内容を記述したジョブ制御情報を印刷ジョブに含めて画像形成装置に送信し、画像形成装置がジョブ制御情報を受け取り、ジョブ制御情報内のフィニッシング処理に関する記述に応じて実行する処理フローを図58の参照により説明する。
まず、ステップS5801にて、ジョブ制御情報をプリンタドライバなどから受信する。次に、ステップS5802において解析を行ない、ステップS5803にて画像形成装置内にて管理を行っているプロファイル情報から受信したジョブ制御情報が処理可能なフィニッシャが登録されているかどうかを判定する。このためには、例えば、プロファイル情報に記述されたタグと、ジョブ制御情報に記述されるタグとの対応を記述した、画像形成装置の制御部が参照可能な対応表を用意することが好ましい。そして、ジョブ制御情報に記述されたタグに対応するタグにより、画像形成装置が収集したフィニッシャプロファイルを走査する。すべての機能タグについてヒットすれば、当該ジョブ制御情報は処理可能(すなわち指定されたフィニッシング処理を実行可能)である。ただし、本実施形態では、プリンタドライバによりフィニッシャプロファイルに応じたジョブ制御情報が生成されているため、ステップS5809はスキップされても良い。
さて、ジョブ制御情報に記述された、機能を示すタグで記述された処理を処理可能なプロセスがなければ処理は終了する。ひとつでもある場合は、ステップS5804において登録されているフィニッシャがどのタイプのフィニッシャかを判断し、インラインフィニッシャの場合はステップS5805に進み、ステップS5806において、ジョブ制御情報で指定された設定にしたがってインラインフィニッシャに対するジョブ制御を行なう。
ステップS5804の判定は、たとえば、ステップS5803で走査してヒットしたプロファイル情報に関連づけられたIPアドレスに基づいて識別可能である。IPアドレスが関連づけられていればニアラインフィニッシャである。オフラインフィニッシャについてはプロファイル情報がないので、ジョブIDなどにより判別できる。たとえばオフラインフィニッシャ向けのジョブ制御情報のジョブIDには、それが判別できるコードを付するなどしておけばよい。この場合ステップS5803においては、オフラインフィニッシャ向けのジョブ制御情報は判定の対象とはされない。
さて、ニアラインフィニッシャに対するプロセスであった場合は、ステップS5808において画像形成装置は、該当ニアラインフィニッシャへジョブ制御情報及びジョブIDを送信する。送信先は、ニアラインフィニッシャ接続時に入力されているIPアドレスとなる。オフラインフィニッシャであった場合は、ステップS5810にてジョブID、指定フィニッシャ名称の印字準備指示を行なう。
なお、本実施形態においてプリンタドライバが第二処理方式を採用した場合は、プリンタドライバが宛先のフィニッシャに対して直接ジョブ制御情報を送信するために、プリンタではニアラインフィニッシャに対するジョブ制御情報しか受信されない。そのため、ステップS5802の後は、ただちにステップS5806を実行するように構成されていても良い。またプリンタにおいては、ジョブ制御情報の他、印刷ジョブを受信してそれを実行することで印刷処理を行なうことはもちろんである。
次にステップS5811にてすべてのプロセス(後処理)を確認したかどうか判断しまだ処理すべきプロセスが残っている場合はステップS5804に戻り次のプロセスに関して処理を続ける。もしステップS5811においてすべてのプロセスの処理が終了したと判断した場合は終了する。
以上により、プリンタのインラインフィニッシャにより後処理が実行される。そして、もしもプリンタに対してニアラインフィニッシャのジョブ制御情報が送信されてきた場合であっても、宛先のニアラインフィニッシャにジョブ制御情報を転送できる。
(ニアラインフィニッシャの設定)
図18は、画像形成装置に対応するニアラインフィニッシャを登録する処理の流れを説明するフローチャートである。操作者は、画像形成装置(例えば、図1の10、20)の操作部813を介して、本処理の操作を行なうことができる。まず、ステップ1801において、操作者は、ニアラインフィニッシャのIPアドレスを入力する。このIPアドレスの指定は、直接ニアラインフィニッシャに対するIPアドレスを入力してもよいし、所定のサブネットのIPアドレスを入力してもよい。
次に、ステップ1802において、入力されたIPアドレスに基づいて、あらかじめ画像形成装置のフィニッシャプロファイル保存領域903に記憶されているフィニッシャリストから該当するフィニッシャを特定し、特定された画像処理装置が接続可能なフィニッシャのリストを表示する。これにより操作者は、表示されたリストからニアラインフィニッシャのメーカや型番の一覧から該当するものを選択することにより対応プロファイルを指定する。そして、ステップS1803において、先のステップS1801及びS1802で入力した内容が正しい内容かを操作者が確認したうえで、ステップS1804において、ニアラインフィニッシャを登録する。登録の内容は、例えば、共通DB部808に格納しておくことが可能である。
また別の実施形態としてニアラインフィニッシャからメーカや型番がわかるIDを取得できる場合は、ユーザがIPアドレスを入力した段階で該当IPアドレスに対してIDの取得要求を発行してニアラインフィニッシャからそのIDを取得して表示し、ユーザによりIDが選択されたことに応じて、そのIDに対応するフィニッシャに対してプロファイル情報の要求を行ない、該フィニッシャからネットワークに接続されて利用可能なフィニッシャとしてプロファイル情報を取得してフィニッシャ管理テーブルを書き替えることも可能である。フィニッシャプロファイルは、入力されたIPアドレスのフィニッシャに対して要求し、取得する。IPアドレスとプロファイル情報とは関連づけて保存ことも可能である。
(ホストコンピュータからのプロファイルの取得要求処理)
次に、ホストコンピュータ(1、2)から画像形成装置(10、20)に登録されたニアラインフィニッシャの一覧と、プロファイルの取得要求がなされた場合の処理を図19のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1901において、画像形成装置(10、20)がホストコンピュータ(1、2)から、フィニッシャプロファイルの取得要求を受信すると、処理をステップS1902に進め、図12、図18の処理で登録されたニアラインフィニッシャに対応するプロファイルを要求元のホストコンピュータ(例えば、図1の1または2)へ送信する。
図19の処理では、操作者が登録したニアラインフィニッシャのプロファイルをホストコンピュータに送信しているが、ホストコンピュータからのプロファイル取得要求に対して、画像形成装置が保持しているニアラインフィニッシャ及びインラインフィニッシャ、更には、フィニッシャシステムのプロファイルを送信することも可能である。
(印刷処理の流れの説明)
次に、ホストコンピュータから送信されるジョブチケットであるJDF(Job Definition Format)を含む印刷ジョブを受信した画像形成装置(10、20)における印刷処理の流れを図20のフローチャートを参照して説明する。なお、JDFとは、入稿された印刷オーダーに関する各種の処理情報が記述されたデータファイルであるジョブチケットの一種である。もちろん、ジョブチケットの種類はJDFに限らない。
ステップS2001において、画像形成装置(10、20)が印刷ジョブを受信すると、ジョブ制御部800は、印刷ジョブに含まれるJDFを解釈する。そして、その中にインラインフィニッシャに対する処理があるか判定する(S2002)。インラインフィニッシャに対する処理が含まれていない場合は(S2002−No)、処理をステップS2004に進める。一方、ステップS2002の判定で、インラインフィニッシャに対する処理が含まれている場合は(S2002−YES)、処理をステップS2003に進める。
ステップS2003において、ジョブ制御部800は、インラインフィニッシャに対するJDFを解釈する。
次に、ステップS2004において、ジョブ制御部800はJDFを解釈してニアラインフィニッシャに対する処理があるか判定する。ニアラインフィニッシャに対する処理がない場合(S2004−NO)、処理をステップS2008に進める。一方、ステップS2004の判定で、ニアラインフィニッシャに対する処理がある場合(S2004−YES)、処理をステップS2005に進め、ジョブ制御部800は、ジョブIDを生成する。そして、ステップS2006において、ジョブ制御部800は、ニアラインフィニッシャへ送信するべきJDFを生成し、ステップS2007において、ジョブ制御部800は、ニアラインフィニッシャに対して、ジョブIDとJDFを送信する。
ステップS2008において、ジョブ制御部800はプリンタ部810等を制御して印刷を実行する。
ステップS2009において、インラインフィニッシャに対する処理がある場合は(S2009−YES)、処理をステップS2010に進め、印刷実行(S2008)の結果として得られた印刷部の後処理としてインラインフィニッシャの処理を実行する。一方、インラインフィニッシャの処理がない場合は、ステップS2010の処理を行なわずに処理をステップS2011に進める。ステップS2011において、ニアラインフィニッシャに対する処理がない場合は(S2011−NO)、処理を終了し、ニアラインフィニッシャに対する処理がある場合は(S2011−YES)、処理をステップS2012に進める。ステップS2012では、該当するニアラインフィニッシャにおける処理と操作者に指示するために、ジョブID及び処理手順を記載した作業指示書を生成し、出力して、処理を終了する。
(フィニッシャ側の処理)
フィニッシャ側の処理の流れを図27のフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS2701において、ニアラインフィニッシャは、操作者からIDが入力されるのを待機し、IDが入力された場合(S2702−YES)、処理をステップS2703に進める。
ステップS2703では、ニアラインフィニッシャ(例えば、図1の21、22)は、画像形成装置のジョブ制御部800に対してIDに対応したJDFを要求し、この要求に応じて送信されるJDFを取得する。
ステップS2004において、JDFの内容を基に、記録紙のサイズ等、所定の後処理を行なうためのパラメータをフィニッシャが自動設定する。
そして、ステップステップS2705において、設定したパラメータの内容をユーザに確認させる。
ステップS2706の判定で、現状の設定に問題がある場合(S2706−NO)、処理をステップS2708に進め、ニアラインフィニッシャに対するパラメータの設定を手動で設定するように要求する。
ステップS2706の判定で、自動設定されたパラメータに問題がない場合(S2706−YES)、または、ステップS2708において、手動でパラメータが修正された場合、処理をステップS2707に進め、フィニッシング処理を実行する。
ニアラインフィニッシャの使用が複数台指定されている場合は、次工程のニアラインフィニッシャにおいても同様の処理を行なう。
(ニアラインフィニッシャの追加に関する処理)
次に、画像形成システムに別のニアラインフィニッシャを新たに追加した場合の処理を説明する。図28は画像形成システムの構成を例示する図であり、1は、画像形成装置を制御するプリンタドライバがインストールされているホストコンピュータであり、10は画像形成装置本体、2803は給紙装置、11はインラインフィニッシャである。インラインフィニッシャ11は、例えば、ステープル機能やパンチ機能のほか、中綴じ製本機能を有する。
2806はニアラインフィニッシャである無線綴じ製本機である。また、ホストコンピュータ1、画像形成装置10、ニアラインフィニッシャ2806は、ネットワーク100に接続されているものとする。
(無線綴じ製本機の接続と特性情報ファイル)
操作者は、図15〜図17で説明したニアラインフィニッシャを接続する手順により、ニアラインフィニッシャである無線綴じ製本機2806を画像形成システムに接続することができる。接続手順を終えると図15におけるフィニッシャプロファイル保存領域1505に無線綴じ製本機2806の機能を特定する特性情報ファイル(プロパティプロファイル)が格納される。図29は、フィニッシャプロファイル保存領域1505に格納されている無線綴じ製本機2806のプロファイルを例示する図である。
図29において、2901のタグは、このフィニッシャが無線綴じ製本機であることを示す識別子として機能するものである。2902のタグはこのフィニッシャのメーカ名を示し、ここでは「ABC」としている。2903のタグは、このフィニッシャの製品名(型番)を示し、ここでは「NSB100」としている。2904のタグは、この無線綴じ製本機2806の製本可能なサイズを示すブロックである。<MaxBookletDimensions>〜</MaxBookletDimensions>の部分は製本可能な入力原稿の最大サイズを示し、ここでは320mm×320mmと設定されている。また<MinBookletDimensions>〜</MinBookletDimensions>は製本可能な入力原稿の最小サイズを示し、ここでは、110mm×145mmと設定されている。
タグ2905及び2906に対応する記述は、無線綴じ製本機の機能を制限する制限情報を示している。XML形式で記述したプロパティプロファイルでは、タグ<Restrictions>(2907)〜</Restrictions>(2908)により制限情報を記述することが可能である。プリンタドライバ505は、このタグを認識することにより、プロパティプロファイルに制限情報が付加されていることを特定することができる。
2905は、この無線綴じ製本機2806で製本可能な入力原稿の厚さを示しており、ここでは1mmから55mmの厚さの原稿が製本可能であると設定されている。また、この製本機は無線綴じを行なうため、製本後に本を開いた場合、本の背に近い部分(製本綴じ部分に近い部分)は完全に開くことができず、印刷した文字等が読めない領域が発生する。2906は無線綴じ製本をした場合、各ページにレイアウトされた画像や文字等が読めなくなる領域がどの程度あるかを示したものであり、ここでは7mmと設定されている。
(ユーザインターフェースの表示制御)
ホストコンピュータ1にインストールされているドライバUI組替アプリケーション512は、画像形成装置10から無線綴じ製本機2806のフィニッシャプロファイルを取得して、そのフィニッシャプロファイルに基づいてユーザインターフェース(UI)画面の機能表示項目を追加する。または、既に機能表示項目として表示される設定の内容を変更するための表示制御が可能である。以下、この内容を説明する。
図39Aは、ドライバUI組替アプリケーション512が実行するユーザインターフェースの表示制御の流れを概略的に説明するフィローチャートである。まず、ステップS3901において、接続されたニアラインフィニッシャの特性情報ファイル(プロパティプロファイル)を取得する。次に、プロパティファイルに設定されている制限情報と、既にプリンタドライバに設定されている設定情報とを比較し、両者が一致する場合(S3903−YES)は、処理をステップS3905に進める。ステップS3905において、ドライバUI組替アプリケーション512は、設定されている設定情報に基づいて、プリンタドライバに設定されているの内容を表示させる。一方、ステップS3903の判定において、プロパティファイルに設定されている制限情報と、プリンタドライバに設定されている設定情報とが一致しない場合(S3903−NO)、処理をステップS3904に進める。ステップS3904において、ドライバUI組替アプリケーション512は、プロパティファイルに設定されている制限情報の内容に基づいてユーザインターフェースの表示を表示制御する。
ここで、プリンタドライバに設定されている設定情報は、例えば、初期状態において、画像形成装置と接続が予定されているインラインフィニッシャ、またはニアラインフィニッシャを対象として、これらのフィニッシャの機能を制限するための情報に限定されるものではない。例えば、後発的に画像形成システムに接続されたニアラインフィニッシャのフィニッシャプロファイルにおいて設定されている制限情報をステップS3902における比較の基準としてもよい。この場合、ドライバUI組替アプリケーション512がプリンタドライバ設定保存領域503に設定情報として、従前のフィニッシャの機能を制限する情報(設定可能な範囲、数値、ドキュメントの向き、ページのレイアウト等)を格納しておき、図39のステップS3902の処理において、ドライバUI組替アプリケーション512がこの設定情報を参照するようにしてもよい。
また、同一の制限情報を有する複数のニアラインフィニッシャが選択可能な場合、ドライバUI組替アプリケーション512は、いずれかのニアラインフィニッシャを選択するためのユーザインターフェースを表示することも可能である(図39B)。ドライバUI組替アプリケーション512は、例えば、ニアラインフィニッシャのプロパティや、操作者の作業領域に関する情報、操作者の使用頻度など操作履歴に関する情報に基づいて、ニアラインフィニッシャを選択するユーザインターフェース3940を表示することができる。
図39Bのユーザインターフェース3940において、操作者が処理能力優先3950を選択した場合、ドライバUI組替アプリケーション512は、フィニッシャプロファイルに基づく処理能力の優劣(例えば、処理速度、一度に処理することが可能な処理量等)に基づいて、いずれかのニアラインフィニッシャを選定することができる。
また、操作者が作業領域優先3960を選択した場合、ドライバUI組替アプリケーション512は、後処理に要する作業時間を短縮するために、操作者の移動量が少なくなるように、使用する画像形成装置に最も近いフィニッシャを、予め、プリンタドライバ設定保存領域503等に保存されているニアラインフィニッシャの設置場所などの情報に基づいて、選択することができる。
あるいは、操作者が使用頻度優先3970を選択した場合、ドライバUI組替アプリケーション512は、例えば、プリンタドライバ設定保存領域503等に保存されている装置毎の累積使用頻度に関する情報に基づいて、使用頻度の高いものを優先して、ニアラインフィニッシャを選択することができる。
画像形成装置の印刷出力並びに画像形成装置(10、20)から出力された印刷物に対する後処理を実行する後処理装置(21、22)(あるいはフィニッシャシステム200も含む)とを制御するための設定を行なう設定画面を表示する情報処理装置(1、2)は、後処理装置が有する後処理機能を示す機能情報(例えば、図13の1311、図14の1404〜1407、図29の2905、2906)を取得する取得部と、取得部により取得された機能情報と、他の後処理装置が有する後処理機能を示す情報として設定されている設定情報とを比較する比較部と、比較部の比較結果に基づいて、設定画面を、機能情報に基づいて変更して表示させる表示制御部とを備える。
ここで、ホストコンピュータ(1、2)にインストールされているドライバUI組替アプリケーション512は、OS502の全体的な制御の下、上述の取得部、比較部、表示制御部として機能し、これらの処理を実行することができるものとする。
図30は、ドライバUI組替アプリケーション512が無線綴じ製本機2806のフィニッシャプロファイルを取得していない状態のプリンタドライバのユーザインターフェース(UI)の仕上げシート3001を示す図である。この仕上げシート3001では、画像形成装置1に直接接続されているインラインフィニッシャ11(図1、図28を参照)の機能設定ができるようになっている。ここで、インラインフィニッシャ11は、ステープル機能、パンチ機能、中綴じ製本機能及び製本後における印刷物の一辺の裁断を行なうことが可能な断裁機能を有しているものとする。
製本設定に関しては、図30の3002の印刷方法の入力欄で「製本印刷」を設定し、3003の中とじ機能の設定欄で、チェックを入力することで、中綴じによる製本が設定されることになる。3005は、印刷方法3002の入力欄で「製本印刷」を選択したときの詳細な製本設定を行なうためのダイアログを開くボタンである。この製本詳細設定ダイアログの説明は後述する。
次に、前述した手順で、ドライバUI組替アプリケーション512は、ネットワーク100上に接続された無線綴じ製本機2806(ニアラインフィニッシャ)のフィニッシャプロファイルの取得を行なう。この処理は、図39のステップS3901に対応するものである。
操作者は、例えば、無線綴じ製本機2806等、新たにニアラインフィニッシャをネットワーク100に接続した場合、UIの仕上げシート3001の機器構成情報取得ボタン3004を押下する。ドライバUI組替アプリケーション512は、このボタン3004の押下をきっかけとして、図5、図24で説明したフィニッシャプロファイルの機器構成情報の取得処理により画像形成装置10から無線綴じ製本機2806のフィニッシャプロファイルを取得することができる。
但し、フィニッシャプロファイルを取得するタイミングは、操作者の指示により、図24の処理を実行してフィニッシャプロファイルを取得する場合に限定されず、例えば、図30のユーザインターフェース(UI)の仕上げシート3001を開いたタイミングでもよい。
図24の機器構成情報の取得処理により、ドライバUI組替アプリケーション512は、新たに接続された後処理装置(無線綴じ製本機2806)のフィニッシャプロファイルを取得することができる。ドライバUI組替アプリケーション512は、取得したフィニッシャプロファイルの内容を解析し、解析に基づいて変更が必要な場合はユーザインターフェース(UI)の表示を変更するように表示を制御する。ドライバUI組替アプリケーション512は、フィニッシャプロファイル中のタグ2901から"Non-Stitch Booklet"という文字列を判別して、このフィニッシャは無線綴じ製本機であることを認識する。この認識により、印刷方法として製本印刷を選択した場合、無線綴じが可能となるため、ドライバUI組替アプリケーション512は、図31に示すユーザインターフェース(UI)の仕上げシート3101のプリンタドライバの仕上げシートにおいて、「無線綴じ」チェックボックス3102を付加する。これにより操作者は、画像形成装置にニアラインフィニッシャとしてネットワーク100に接続されている無線綴じ製本機2806の機能をプリンタドライバ505のユーザインターフェース(UI)から指示することが可能になる。
ドライバUI組替アプリケーション512は、ユーザインターフェース(UI)に機能項目の追加を行なうと同時に、以下に説明する制限情報に基づいて、ユーザインターフェース(UI)を変更するように表示制御する。ドライバUI組替アプリケーション512は、取得したフィニッシャプロファイルから、無線綴じ製本機2806の機能の制限を記述する制限情報を示すタグ<Restriction>(2907)、</Restriction>(2908)を検索する。図29に示すフィニッシャプロファイルでは、制限情報を示すタグ(2907、2908)の間に記述されているタグ2905、2906が具体的な制限情報に対応する部分である。例えば、2906では、無線綴じ製本をした場合、製本した印刷物の綴じ代部分は完全に見開くことはできなくなるために、綴じ部から読めない領域となる範囲が制限情報として設定されている。制限情報2906は、無線綴じ製本をした場合、綴じ部から7mmの範囲が読めない領域となることを示している。
図32のユーザインターフェース(UI)画面3201は、図30のUIで中綴じ製本3003が選択されており、製本詳細ボタン3005が押下されたときに、表示される製本詳細設定用の製本詳細ダイアログ3201を例示する図である。製本詳細ダイアログ3201において、3202は製本方法を入力する設定部であり、製本した際の開き方法を「左開き」「右開き」から選択可能となっている。3203は製本時の綴じ代を指定する設定部である。この製本時の綴じ代とは、製本の背(製本の綴じ部)からどのくらいの余白を設けて、ページ上に画像を形成するか範囲を指定するものである。綴じ代の範囲はミリメートル単位で設定が可能になっており、図32の場合、デフォルトの制限情報として0mm〜30mmの範囲で設定することが可能になっている。中綴じ製本は記録紙を二つ折りにして、その折り目部分にステッチを施して製本を実現するため、綴じ代の最小値は0mmとなっている。また上限を30mmとしているが、この上限については物理的な制約はないため、通常の使用範囲であると想定される範囲として30mmとなっているが、本発明の趣旨がこの設定範囲に限定して適用されるものでないことは言うまでもない。
図33は、図31のユーザインターフェース(UI)画面3101で無線綴じ製本3102が選択され、操作者により製本詳細ボタン3103が押下されたときに、表示される製本詳細設定用の製本詳細ダイアログ3301を例示する図である。この製本詳細ダイアログ3301で設定可能な項目は、図32で説明した製本詳細ダイアログ3201と同様のものである。ただし、ドライバUI組替アプリケーション512は、無線綴じ機2806のフィニッシャプロファイルを取得し、設定されている制限情報の内容と、プリンタドライバ505のユーザインターフェース(UI)にデフォルトとして設定されている制限情報とを比較して(この処理は図39のステップS3902、S3903に対応する)、ユーザインターフェース(UI)の内容を制限情報に基づいて変更している点で相違している。
ドライバUI組替アプリケーション512は、制限情報と設定情報とが相違する場合は、フィニッシャプロファイルに設定されている制限情報の内容に従い、ユーザインターフェース(UI)画面の表示内容を変更する(この処理は図39のステップS3904に対応する)。この場合、無線綴じ製本機2806において、製本の背(製本の綴じ部)から読めない範囲が7mmであるという制限情報(2906)に従い、ユーザインターフェース(UI)画面3201の表示内容(綴じ代)を、デフォルトの設定範囲(0mm〜30mm)(図32の3203)から、制限情報に基づく設定範囲(7mm〜30mm)(図33の3303)に変更する。
無線綴じ機2806を指定して無線綴じ製本を行なう場合において、デフォルトの設定(0mm〜30mm)をドライバUI組替アプリケーション512が許容した場合、0mm〜6mmの範囲は、無線綴じにより記録紙上に形成された画像が見えなくなってしまう範囲になる。従って、実際の無線綴じ製本処理において設定できない範囲となるにもかかわらず、ユーザインターフェース(UI)の設定は受け付けるという操作設定と、実際の後処理結果とが矛盾したものになる。
このような矛盾を回避するために、ドライバUI組替アプリケーション512は、制限情報として綴じ代の範囲として設定されている情報(<BookletUnReadableWidth.Length="7mm"/>:図29のタグ2906を参照)に基づいて、デフォルトの設定範囲(0mm〜30mm)を、制限情報を反映した範囲(7mm〜30mm)に変更して、ユーザインターフェース(UI)を表示制御する。
以上の例では、ニアラインフィニッシャを単体として追加接続した場合を説明したが、例えば、図1に示すフィニッシャシステム200を構成する複数のニアラインフィニッシャ(中綴じ製本機31、紙折り機32)に対して、それぞれのフィニッシャプロファイルをホストコンピュータ(1または2)にインストールされているドライバUI組替アプリケーション512が取得する。そして、取得した各フィニッシャプロファイルに設定されている制限情報とデフォルトの制限情報とを比較して、比較の結果に基づいてユーザインターフェースを表示制御することも可能である。
以上説明したように、本実施形態に拠れば、操作者はフィニッシャの接続状態や機能の制限を操作者が把握することなく、フィニッシャの設定を容易に行なうことが可能になる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面の参照により説明する。図34は、第2実施形態にかかる画像形成システムの構成例を示す図であり、図28で説明したニアラインフィニッシャ2806に代わり、三方断裁機3406がネットワーク100に接続されている点で相違する。
以下、三方断裁機の接続に関し、ドライバUI組替アプリケーション512の表示制御を説明する。尚、本実施形態においても、ニアラインフィニッシャの接続は、第1実施形態で説明したものと同様の手順により行なうことができるものとする。
(三方断裁機の接続と特性情報ファイル)
操作者は、第1実施形態で説明した図15〜図17の手順により、ニアラインフィニッシャである三方断裁機3406を画像形成システムに接続することができる。接続手順を終えると図15におけるフィニッシャプロファイル保存領域1505に三方断裁機3406の機能を特定する特性情報ファイル(プロファイル)が格納される。図35は、フィニッシャプロファイル保存領域1505に格納されている三方断裁機3406のプロファイルを例示する図である。
図35において、3501のタグは、このフィニッシャが三方断裁機であることを示す識別子として機能するものである。3502のタグはこのフィニッシャのメーカ名を示し、ここでは「ABC」としている。3503のタグは、このフィニッシャの製品名(型番)を示し、ここでは「ABC CUT 100」としている。3504のタグは、この三方断裁機3406にセットすることが可能な入力及び出力のサイズを示すブロックである。<MaxInputDimensions>〜</MaxInputDimensions>の部分はセット可能な印刷物の入力最大サイズを示し、ここでは330mm×330mmと設定されている。また、タグ<MinOutputDimensions>〜</MinOutputDimensions>は裁断可能な最小サイズを示しており、ここでは、100mm×142mmと設定されている。
3508は、三方断裁機3406の機能の制限を記述する制限情報を示している。このうち、3505は、三方断裁機3406で断裁可能な入力原稿の厚さに関する制限を示し、ここでは、50mmの厚さの原稿まで断裁できるように設定されている。3506は、断裁可能な最小断裁幅に関する制限を示し、ここでは、X方向、Y方向とも3mmに設定されている。また、3507は、断裁可能な最大断裁幅に関する制限を示し、ここでは、X方向が230mm、Y方向が94mmに設定されている。
(ユーザインターフェースの表示制御)
ホストコンピュータ1にインストールされているドライバUI組替アプリケーション512は、画像形成装置10から三方断裁機3406のフィニッシャプロファイルを取得して、そのフィニッシャプロファイルに基づいてユーザインターフェース(UI)画面の機能表示項目を追加し、または、既に機能表示項目として表示される設定の内容を変更するための表示制御が可能である。以下、この内容を説明する。
ドライバUI組替アプリケーション512が、三方断裁機3406のフィニッシャプロファイルを取得する前のプリンタドライバのユーザインターフェース(UI)の仕上げシート画面は、第1実施形態で説明した図30と同様の画面となる。
図30のユーザインターフェース(UI)の仕上げシート画面3001において、画像形成装置10に接続されているインラインフィニッシャ11の機能設定ができるようになっている。ここで、インラインフィニッシャ11は、ステープル機能、パンチ機能、中綴じ製本機能及び製本後における印刷物の一辺の裁断を行なうことが可能な断裁機能を有しているものとする。
断裁に関連する設定には、印刷方法の設定3002と、中綴じ設定3003がある。断裁は、製本印刷において中綴じを選択したときのみ有効となるため、仕上げシート画面3001では単に印刷方法の入力欄3002で製本印刷を選択しただけでは、断裁の設定が表示されないようになっている。
図36は、図30の仕上げシート3001において、中綴じ3003を選択したときの仕上げシート3601を示す図であり、中綴じを指定するチェックボックスにはチェックが入力されており、中綴じが指定された状態(ON状態)になっている。このチェックボックスがON状態のとき、断裁の設定ができるようになる。仕上げシート3601において、裁断を選択するためのチェックボックス3604と、裁断幅の設定の入力欄3605が仕上げシート3601上に表示される。裁断幅の設定の入力欄3605は、インラインフィニッシャ11に対するデフォルトの設定範囲として5mm〜30mmの範囲で裁断幅を設定することが可能になっている。
次に、ドライバUI組替アプリケーション512は、ネットワーク100上に接続された三方断裁機3406のフィニッシャプロファイルの取得を行なう。
操作者は、例えば、三方断裁機3406等、新たにニアラインフィニッシャをネットワーク100に接続した場合、UIの仕上げシート3601の機器構成情報取得ボタン3606を押下する。ドライバUI組替アプリケーション512は、このボタン3606の押下をきっかけとして、図5、図24で説明したフィニッシャプロファイルの機器構成情報の取得処理により画像形成装置10から三方断裁機3406のフィニッシャプロファイルを取得することができる。
但し、フィニッシャプロファイルを取得するタイミングは、操作者の指示により、図24の処理を実行してフィニッシャプロファイルを取得する場合に限定されず、例えば、図36のユーザインターフェース(UI)の仕上げシート3601を開いたタイミングでもよい。
図24の機器構成情報の取得処理により、ドライバUI組替アプリケーション512は、新たに接続された後処理装置(三方断裁機3406)のフィニッシャプロファイルを取得することができる。
ドライバUI組替アプリケーション512は、取得したフィニッシャプロファイルの内容を解析し、解析に基づいて変更が必要な場合はユーザインターフェース(UI)の表示を変更するように表示を制御する。ドライバUI組替アプリケーション512は、フィニッシャプロファイル中のタグ3501から" 3-side Cutter"という文字列を判別して、このフィニッシャは三方断裁機であることを認識する。この認識により、印刷方法として製本印刷、更に中綴じを選択した場合、裁断が可能となるため、ドライバUI組替アプリケーション512は、図37に示すユーザインターフェース(UI)の仕上げシート3701のプリンタドライバの仕上げシートにおいて、「裁断方法」を選択するためのラジオボタン3703を付加する。ラジオボタン3703−1は、断裁しない場合のラジオボタンであり、3703−2は、一方断裁を行なう場合のラジオボタンを示す。このラジオボタンが選択されると、インラインフィニッシャ11における断裁機能が選択されたことになる。3703−3は、三方断裁を行なう場合のラジオボタンを示す。このラジオボタンが選択されると、ニアラインフィニッシャ(三方断裁機3406)による裁断が選択されたことになる。
更に、仕上げシート3701において、断裁幅は、長辺裁断3704、上辺裁断3705、下辺裁断3706の裁断幅を設定することが可能になる。
操作者が断裁機能の選択で、「一方断裁」3703−2を選択した場合、ドライバUI組替アプリケーション512は裁断幅の選択として、長辺裁断の裁断幅3704を設定可能にする。この場合、ドライバUI組替アプリケーション512は、その他上辺裁断の裁断幅3705、下辺裁断の裁断幅3706については、値を設定することができないようにマスキングするように表示制御する。
ここで、裁断幅の範囲として、長辺裁断の裁断幅3704の範囲(5mm〜30mm)は、デフォルトとして設定されている設定情報に基づくものであり、上辺裁断の裁断幅3705の範囲(3mm〜94mm)、下辺裁断の裁断幅3706の範囲(3mm〜94mm)は、制限情報の設定(<Minimum Cutting Length.Y Y="3mm"/、<Maximum Cutting Length.Y Y="94mm"/>(図35のタグ3506、3507を参照))に基づくものである。図37の設定により印刷を行なう場合、製本印刷、中綴じされ、最後にページの長辺が5mm断裁されて出力されることになる。
操作者が断裁方法として三方断裁3703−3を選択した場合、ドライバUI組替アプリケーション512は、三方断裁機3406のフィニッシャプロファイルに設定されている制限情報に基づいて、ユーザインターフェース(UI)の裁断幅の設定可能な範囲を変更するように表示制御する(図38)。
図38は、三方断裁機3406のフィニッシャプロファイルに設定されている制限情報の内容に基づいて、長辺裁断における裁断幅3804の設定可能な範囲が変更されたユーザインターフェース(UI)を示す図である。
ドライバUI組替アプリケーション512は、三方断裁機3406のフィニッシャプロファイルに設定されている制限情報として、長辺に対応するX方向の裁断可能範囲の設定(3mm〜230mm)と、インラインフィニッシャ11に対するデフォルトで設定されている一方断裁時の裁断可能範囲(5mm〜30mm)とを比較して、ユーザインターフェース(UI)の内容を制限情報に基づいて変更する。長辺に裁断可能範囲がインラインフィニッシャの裁断可能範囲(5mm〜30mm)のままニアラインフィニッシャ(三方断裁機3406)を動作させた場合、5mm〜30mmの範囲を超える印刷物の裁断ができない場合も生じることとなり、設定と実際の後処理に矛盾が生じることになる。このような矛盾を回避するために、ドライバUI組替アプリケーション512は、制限情報として長辺に対応するX方向の裁断可能範囲の設定(<Minimum Cutting Length.X X="3mm"/>、<Maximum Cutting Length.X X="230mm"/>:図35のタグ3506、3507を参照)に基づいて、デフォルトの設定範囲(5mm〜30mm)を、制限情報を反映した範囲(3mm〜230mm)に変更して、ユーザインターフェース(UI)を表示制御する。
上辺及び下辺の裁断幅に関しては(3705、3706)、既に制限情報に基づいて断裁可能な範囲が表示制御されているので、これらの表示内容は変更する必要はない。断裁方法として三方断裁3703‐3が選択された場合、上辺及び下辺の裁断幅に関して(3705、3706)、ドライバUI組替アプリケーション512は、フィニッシャプロファイルに設定されている制限情報に基づいて表示制御しており、設定値と後処理の関係で矛盾が生じることはないので、新たに裁断可能な範囲を変更するための表示制御は行なわない。
図38の例では、長辺の裁断幅として12mm、上辺及び下辺の裁断幅として10mmが設定された状態を示している。この設定で印刷を行なうと、製本印刷、中綴じされ、前述した手順により三方断裁機3406には裁断幅の情報が送信される。そして、操作者は画像形成装置10から出力された印刷物を三方断裁機3406にセットして、送信された裁断幅に基づいた裁断を行なうことが可能になる。
本実施形態に拠れば、操作者はフィニッシャの接続状態や機能の制限を操作者が把握することなく、フィニッシャの設定を容易に行なうことが可能になる。
[第3実施形態]
図40は、第3実施形態にかかる画像形成システムの構成を概略的に示す図である。同図において、4001は画像形成装置を示し、4002は紙折り機、4003は断裁機、4004は中綴じ機、4005はくるみ製本機を示している。紙折り機4002、断裁機4003、中綴じ機4004及びくるみ製本機4005は、ニアラインフィニッシャとして機能する。ニアラインフィニッシャとしては、図40に示したものの他、ステープラ、穴あけ機、封入機あるいは、帳合機(コレータ)等があり、画像形成装置4001は、ネットワーク4006を介して、これらのニアラインフィニッシャと予め決められたプロトコルで通信することが可能である。
図41は、本実施形態にかかる画像形成装置4001の概略的な構成を示す図であり、画像形成装置4001は、スキャナ部4102、レーザ露光部4103、作像部4104、定着部4105、給紙/搬送部4006及び、これらを制御するジョブ制御部4107、操作設定を可能にする操作部4108を有する。
図42は、画像形成装置4001の操作入力部4108の概観を示す図であり、タッチパネル部4201と、キー入力部4202とから構成されている。図43及び図44は、図42のキー入力部4202及びタッチパネル部4201の詳細な構成をそれぞれ示す図である。
図43において、4301は操作部電源スイッチを示し、操作部電源スイッチ4301は、スタンバイモード(通常動作状態)と、スリープモード(メインコントローラは、ネットワークプリントやファクシミリなどに備えて割り込み待ち状態でプログラムを停止して、消費電力を抑えている状態)とを切り替えることが可能であり、システム全体の電源供給を行なう主電源スイッチがON状態で制御することができる。
節電キー4302は、スタンバイモード時の定着器の制御温度を下げて、プリント可能な状態まで時間は要するが、消費電力を抑える制御キーである。節電キー4302は、節電率の設定により制御温度を下げることも可能である。
スタートキー4303は、コピーや送信などの開始を指示するキーであり、ストップキー4304は、動作を中断させるためのストップキーである。
4312は、各種設定を行なうためのテンキーであり、クリアキー4313は、各種の設定を解除するためのキーである。IDキー4314は、画像形成装置4001の操作者を認証するために、予め設定された暗証番号を入力させるためのキーである。
リセットキー4305は、各種設定を無効にし、デフォルト状態に戻すためのキーである。ヘルプキー4306は、ガイダンスやヘルプを表示させるためのキーであり、ユーザモードキー4307は、ユーザごとのシステム設定画面に移行するためのキーである。
カウンタ確認キー4308は、画像形成装置4001内に設けてあるプリント枚数などをカウントするソフトカウンタに記憶されている出力済み枚数を表示させるためのキーである。コピー/プリント/スキャン/ファックスなどの動作モード、カラー/白黒といった色モード、ラージ/スモールといった紙サイズなどに応じて、それぞれの出力済み枚数を表示させることができる。
画像コントラストダイヤル4309は、タッチパネル部の液晶表示のバックライトを調光するなどして、画面の見易さを調整するためのダイヤルである。
実行/メモリランプ4310は、ジョブの実行中やメモリへのアクセス中に点滅して、操作者に知らせるためのランプであり、エラーランプ4311は、ジョブの実行ができない場合やサービスマンコールなどのエラー、あるいは、ジャムや消耗品切れなどを知らせるオペレータコールなどの際に点滅して知らせるランプである。
図44は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示部)とその上に貼られた透明電極からなるタッチパネルディスプレイを示す図である。LCDに表示されるキー相当の部分の透明電極を指で触れると、それを検知して別の操作画面を表示するなど予めプログラムされている。同図は、スタンバイモード時の初期画面であり、設定操作に応じて様々な操作画面を表示することができる。
コピータブ4401は、コピー動作の操作画面に遷移するためのタブキーであり、送信タブ4402は、ファックスや電子メール(E-mail)送信など送信(Send)動作を指示する操作画面に遷移するためのタブキーである。ボックスタブ4403は、ボックス(ユーザごとにジョブを格納する記憶手段)にジョブを入出力操作するための画面に遷移するためのタブキーであり、オプションタブ4404は、スキャナ設定など拡張機能を設定するためのタブキーであり、システムモニタキー4409は、画像形成装置4001の状態を表示するためのキーであり、各タブを選択することで、それぞれの操作モードに遷移することができる。
色選択設定キー4418は、カラーコピー、白黒コピー、あるいは自動選択かを予め選択するためのキーであり、倍率設定キー4415は、等倍、拡大、縮小などの倍率設定を行なう画面に遷移するキーである。後処理設定キー4414は、ステープルやパンチなどの有無、個数、位置などを設定する画面に遷移するキーである。また、両面設定キー4412は、片面印刷か両面印刷かを選択する画面に遷移するキーであり、紙サイズ設定キー4411は、給紙段や用紙紙サイズ、メディアタイプを選択する画面に遷移するキーであり、画像モード設定キー4407は、文字モードや写真モードなど原稿画像に適した画像モードを選択するためのキーであり、濃度設定キー4406は、出力画像を濃くしたり薄くしたり調整するためのキーである。
次に、ステータス表示部4417は、スタンバイ状態、ウォームアップ中、ジャム、エラー等の簡易的な状態表示を行なう表示部であり、倍率表示部4416は、倍率設定キー4416で設定された倍率を表示し、紙サイズ表示部4410は、紙サイズ設定キー4411で設定された紙サイズやモードを表示し、枚数表示部4405は、テンキーで指定された枚数を表示したり、動作中に何枚目を印刷中かを表示したりする表示部である。
更に、割り込みキー4413は、コピー動作中に別のジョブを割り込ませる場合に利用し、応用モードキー4408は、ページ連写、表紙・合紙設定、縮小レイアウト、画像移動などの設定を行なうことが可能である。
画像形成装置4001の機能構成は、第1実施形態で説明した図8と同様の構成を備えるものとする。すなわち、図41のジョブ制御部4107(図8のジョブ制御部800が対応する)は、各構成部の機能を制御してホストコンピュータで生成された印刷ジョブを処理することが可能である。この際、ジョブ制御部4107は、NIC部803(図8)を介してネットワーク4006と接続されているニアラインフィニッシャ(例えば、図40に示す断裁機4003、中綴じ製本機4004等)と通信して、ニアラインフィニッシャの機能を特定する情報(フィニッシャプロファイル)を取得し、印刷物の後処理を行なうためのユーザインターフェース(UI)に、フィニッシャプロファイルの内容を反映することができる。
図45は、ニアラインフィニッシャ4500の構成例を示す図である。ニアラインフィニッシャ4500は、フィニッシャ制御部4516からの指示に基づいて、処理の開始、中断、終了等が制御される。また、フィニッシャ制御部4516は、ネットワーク4006(図40)と接続し、データの送受信が可能な通信機能を備えており、外部機器(画像形成装置4001やネットワーク4006に接続するホストコンピュータ)からのデータの受信および外部機器へのデータの送信が可能である。
給紙トレイに配置されたシート状の印刷物(以下、単に「シート」ともいう。)は、ニアラインフィニッシャ4500の処理が開始されると、ニアラインフィニッシャ4500の内部に搬送される。ニアラインフィニッシャ4500の内部には、サンプルトレイ4501及びスタックトレイ4502があり、ジョブの種類や排出されるシートの枚数に応じて切り替えて排出される。
ソート方式には2通りあり、複数のビンを有して各ビンに振り分けるビンソート方式と、電子ソート機能を利用してジョブ毎に出力シートを振り分けるシフトソート方式によるソーティングを行なうことができる。ここで、電子ソート機能は、制御部4516に備えられている大容量のメモリを利用して、バッファリングしたページ順と排出順とを変更する、いわゆるコレート機能を用いることで電子ソーティングの機能をサポートすることが可能である。
更に、出力すべきジョブに対してステープルモードが設定されている場合、フィニッシャ制御部4516は、スタックトレイ4502にシートを排出するよう制御するが、その際には、シートがスタックトレイ4502に排出される前に、シートをジョブ毎にフィニッシャ内部の処理トレイに順次蓄えておき、処理トレイ上にてステープラにてバインドして、その上で、スタックトレイ4502へ、記録紙束を束排出するように制御する。
その他、シートをZ字状に折るためのZ折り機4503、ファイル用の2つ(または3つ)の穴開けを行なうパンチャ4504があり、ジョブの種類に応じてそれぞれの処理を行なう。例えば、出力すべきジョブに対するシート処理に関する設定として、操作者により操作入力部4108を介してZ折り処理が設定された場合、フィニッシャ制御部4516は、そのジョブに対応するシートに対して、Z折り機4503により折り処理を実行させ、その上で、フィニッシャ機内を搬送させて、スタックトレイ4502及びサンプルトレイ4501等の排出トレイにシートを排紙するよう制御することができる。
また、出力すべきジョブに対するシート処理に関する設定として、ユーザにより操作入力部4108を介してパンチ処理の設定がなされた場合、フィニッシャ制御部4516は、そのジョブに対応するシートに対して、パンチャ4504によるパンチ処理を実行させ、その上で、フィニッシャ機内を搬送させて、スタックトレイ4502及びサンプルトレイ4501等の排出トレイにシートを排紙するよう制御することができる。
また、出力すべきジョブに対するシート処理に関する設定として、ユーザにより操作入力部4108を介してドルステッチャの処理の設定がなされた場合、フィニッシャ制御部4516は、そのジョブに対応するシートに対して、サドルステッチャ4505による処理を実行させる。サドルステッチャ4505は、シートの中央部分を2ヶ所バインドした後に、シートの中央部分をローラに噛ませることによりシートを半折りにし、パンフレットのようなブックレットを作成する処理(製本処理)を行なう。サドルステッチャ4505で製本されたシートは、ブックレットトレイ4506に排出される。
また、インサータ4514はインサートトレイ4513にセットされたシートをプリンタへ通さずにスタックトレイ4502及びサンプルトレイ4501等の排出トレイのいずれかに送るためのものである。これによってインラインフィニッシャ部に送り込まれるシート(プリンタ部で印刷されたシート)とシートの間にインサータ4514にセットされたシートをインサート(中差し)することができる。インサータ4514のインサートトレイ4513には操作者によりフェースアップの状態でセットされるものとし、ピックアップローラは最上部のシートから順に給送する。従って、インサータ4514から給送されるシートはそのままスタックトレイ4502またはサンプルトレイ4501へフェースダウン状態で排出される。サドルステッチャ4505へ送るときには、フィニッシャ制御部4516は、一旦、パンチャ4504側へシートを送り込んだ後、スイッチバックさせて、サドルステッチャ4505へシートを搬送することにより、シートのフェースの向き(シート面がフェースアップかフェースダウンか)を合わせることが可能になる。尚、インサータ4514によるシート挿入処理も、操作入力部4108を介した操作者の操作に基づいて、フィニッシャ制御部4516が制御するものとである。
次に、トリマ4509(断裁機)について説明する。サドルステッチャ4505においてブックレット(中綴じの小冊子)にされた出力は、このトリマ4509に入ってくる。その際に、まず、ブックレットの出力は、ローラで予め決められた長さ分だけ紙送りされ、カッタ部4507にて予め決められた長さだけ切断され、ブックレット内の複数ページ間でばらばらになっていた端部がきれいに揃えられることとなる。そして、ブックレットホールド部4508に格納される。尚、トリマ4509による断裁処理も、操作入力部4108を介した操作者の操作に基づいて、フィニッシャ制御部4516が制御するものとである。
図46は、本実施形態にかかる画像形成装置4001における操作入力部4108の初期画面を例示する図である。また、図47は、ネットワーク4006にニアラインフィニッシャが接続された際に、画像形成装置4001の操作入力部4108に表示される画面を例示する図である。ネットワーク4006上にニアラインフィニッシャ4500が接続された場合、画像形成装置4001のジョブ制御部4107は、操作入力部4108の表示画面上にフィニッシャ設定ボタン4701を表示させる。このフィニッシャ設定ボタン4701が選択された場合、ジョブ制御部4107は、ニアラインフィニッシャに対する各種設定を行なうための画面に切り替える表示制御を行なう。
図48は、図47に示されるフィニッシャ設定ボタン4701が押下された際に、ジョブ制御部4107により表示制御されるフィニッシャ設定画面を例示する図である。画像形成装置4001の操作者は、本画面の機能設定ボタン4801(記録紙のサイズ)、4802(記録媒体の種類)、4803(片面、両面の設定)、綴じ代(4806)を操作することによりニアラインフィニッシャの各種設定を行なうことが可能になる。4804はキャンセルボタンであり、このボタンを操作者が押下すると、機能設定ボタンによる設定内容がキャンセルとなり、4805の設定完了ボタンを操作者が押下すると、機能設定ボタンで設定された内容が確定する。
図49は、ニアラインフィニッシャの機能に関する情報を記述したフィニッシャプロファイルの内容を示す図である。フィニッシャプロファイルはXML形式で記述されており、タグ4901はフィニッシャの機能を示し(ここでは、サドルステッチ(Saddle-Stitch)、ブックレット(Booklet)、ステープル(Staple)、ジョブシフト(Job Shift)の機能が含まれている)、タグ4902はこのフィニッシャのメーカ名、タグ4903はフィニッシャの製品名(型番)を示している。4904は、フィニッシャの各機能に対応した能力(性能)を記述する部分であり、4905はフィニッシャを制御するための制御コマンドを記述する部分である。
図50は、フィニッシャの接続状態を管理するためのフィニッシャ接続管理テーブル5001である。このフィニッシャ接続管理テーブル5001には画像形成装置4001が接続可能なフィニッシャの情報が格納されている。フィニッシャ接続管理テーブル5001に登録されている項目は、管理番号5002 (変数型はUnsigned Short)、フィニッシャ名称5003 (変数型はString)、メーカ名称5004 (変数型はString)、対応するプロファイルのファイル名称5005 (変数型はString)、そしてフィニッシャの接続状態5006 (変数型はBooleanで、falseの場合は未接続、trueの場合は接続を示す)から構成されている。
例えば、管理番号#5の欄は、フィニッシャ名称が「Finisher-X」、メーカ名称が「XYZ」社、対応するプロファイルのプロファイル名称が「finisher-x-of-xyz.xml」であることを示している。また、接続状況は「true」であるためこのフィニッシャ(#5)は画像形成装置4001と接続されている状態にあることを示している。また、他の管理番号5002で特定されるフィニッシャの接続状態5006は、いずれも「false」であるので、フィニッシャと画像形成装置4001とは未接続の状態になっている。
図51は、図50で説明したフィニッシャ接続管理テーブル5001に登録されている各フィニッシャの能力を管理するためのフィニッシャ能力管理テーブルを示す図である。画像形成装置4001におけるジョブ制御部4107は、フィニッシャの機能と画像形成装置の機能とが矛盾しないように、ニアラインフィニッシャを利用した後処理が可能な印刷出力能力を、画像形成装置4001が有するか判定する。その判定結果に基づいて、画像形成装置4001の印刷出力を矛盾なく利用することができるフィニッシャの機能を図51に示すフィニッシャ能力管理テーブルに登録する。
5101はフィニッシャの名称を示す文字列である。5102はフィニッシャの機能を示すIDもしくは文字列である。5103はフィニッシャの機能を使用したときに必要となる記録紙1枚当たりに配置(レイアウト)されるページ数である。例えば、サドルステッチで後処理を行なう場合、予めサドルステッチを行なうために適したページレイアウト及びページ順で、画像形成装置4001は印刷を行なう必要がある。
5104はフィニッシャの機能に対応する能力を示すIDもしくは文字列である。5105は、フィニッシャを制御する際、フィニッシャに対して、種々の設定をするための制御コマンドである。フィニッシャを遠隔操作する場合、画像形成装置4001のジョブ制御部4107は、制御コマンド5105をフィニッシャに送信することにより、遠隔操作による制御が可能になる。
図52は、サドルステッチによる後処理の形態を示す概略図であり、5201は、ページを裁断する場合の断裁部を示し、5202はページ中央における折り返し部を示している。図53はサドルステッチを行なう際に画像形成装置に要求されるページレイアウトと、ページの出力ページ順を説明する図である。図53(a)は、左開きのページレイアウトを示し、図53(b)は、右開きのページレイアウトを示す。1枚目、2枚目の記録紙には2ページ分のデータが表面と裏面とに配置されている。サドルステッチ機能を利用した後処理を行なうために、画像形成装置4001は、表面と裏面の画像形成において、1枚の記録紙に2ページ分の画像データ等を所定のページ順にレイアウトする画像形成機能が必要となる。
次に、ネットワーク4006に新たに接続されたニアラインフィニッシャを画像形成装置に接続し、制御コマンドを送信して、印刷出力した印刷物の後処理を実行する手順を図54〜図57のフローチャートを用いて説明する。
ネットワーク4006を介して接続された後処理装置(例えば、図40の4002〜4005)を制御するとともに、印刷出力を行なう画像形成手段を有する画像形成装置4001は、後処理装置が有する後処理機能を示す機能情報(例えば、図49に示すフィニッシャプロファイル)を取得する取得部と、機能情報に基づいて、後処理装置を使用した後処理が可能な印刷出力を前記画像形成手段で実行することが可能であるか判定する判定部と、判定部の判定に基づき印刷出力が可能な場合、後処理装置を使用するために、後処理機能を制御するための入力を行なう設定画面を、操作入力部4108の表示画面に表示させる表示制御部とを備える。
また、画像形成装置4001は、判定部の判定に従い、印刷出力が可能な場合、後処理装置を指定可能な後処理装置として、フィニッシャプロファイルから取得した機能、機能に対応する能力、後処理装置を制御するための制御コマンドの情報をフィニッシャ接続管理テーブル5001、フィニッシャ能力管理テーブル5100に登録する登録部を有する。
ここで、画像形成装置4001におけるジョブ制御部4107は、上述の取得部、判定部、表示制御部、登録部として機能し、これらの処理を実行することができるものとする。
図54は、画像形成システムにニアラインフィニッシャが接続された際のニアラインフィニッシャと画像形成装置4001における処理の流れを説明するフローチャートである。
まず、ステップS5401において、ニアラインフィニッシャがネットワーク4006に接続されると、ニアラインフィニッシャから画像形成装置4001に対してネットワーク4006への接続が行われた旨を示すための接続信号が送信される。
ステップS5402において、画像形成装置4001におけるジョブ制御部4107は、NIC部803を介してニアラインフィニッシャから送信された接続信号の有無を判定する。接続信号が受信されない場合(S5402−NO)は待機状態とし、接続信号が受信された場合は(S5402−YES)、処理をステップS5403に進める。
ステップS5403において、画像形成装置4001のジョブ制御部4107は、ニアラインフィニッシャに対して、機能を特定する情報(フィニッシャプロファイル)を要求する。
ステップS5404において、画像形成装置4001からの要求に応じて、フィニッシャ制御部4516の制御の下、フィニッシャプロファイルが送信される。
ステップS5405において、ジョブ制御部4107がニアラインフィニッシャからフィニッシャプロファイルを受信していないと判定する場合(S5405−NO)、処理をステップS5411に進め、エラー処理を行なう。
一方、ステップS5405において、ジョブ制御部4107がニアラインフィニッシャからフィニッシャプロファイルを受信したと判定する場合(S5405−YES)、処理をステップS5406に進め、ジョブ制御部4107は、受信したフィニッシャプロファイルから、フィニッシャ機能4901、メーカ名4902、型番4903、各フィニッシャ機能に対応する能力4904、フィニッシャを制御するための制御コマンド4905を読み出す。
ステップS5407において、ジョブ制御部4107は、ニアラインフィニッシャを利用した後処理が可能な印刷出力能力を、画像形成装置4001が有するか判定する。例えば、ジョブ制御部4107は、サドルステッチ機能を備えたニアラインフィニッシャで後処理を行なう場合、図52で示されるような1枚の記録紙の表と裏にそれぞれ2ページ分の画像を配置して、印刷する必要がある。すなわち、ジョブ制御部4107は、画像形成装置4001が1枚の記録紙の表と裏にそれぞれ所定のページ順で、2ページ分の画像を配置して印刷する機能を備えていない場合、新たに接続したニアラインフィニッシャを利用することはできないと判定し(S5407−NO)、ステップS5409をスキップする(画像形成装置4001において利用できないニアラインフィニッシャの機能は、フィニッシャ能力管理テーブル(図51)に登録されない)。一方、ステップS5407における判定で、ジョブ制御部4107は、ニアラインフィニッシャを利用することが可能と判定する場合(S5407−YES)、処理をステップS5408に進め、ニアラインフィニッシャの機能と、その機能に対応する制御コマンドをフィニッシャ能力管理テーブル(図51)に登録する。
ジョブ制御部4107は、後処理装置を使用した後処理が可能な印刷出力を得るために、設定画面の表示を追加(例えば、図47の4701、図48の4801〜4803、4806)、または変更して表示制御することが可能である。
ジョブ制御部4107は、フィニッシャプロファイルにおいて指定されている能力の情報、例えば、製本時において、綴じ部から7mmの範囲が読めない領域となる情報が設定されている場合、画像形成装置の印刷出力を制御するための設定画面に、ニアラインフィニッシャの機能に基づく具体的な情報(記録紙のサイズ、種類、片面/両面等)を反映させることができる。この場合、ジョブ制御部4107は、初期設定の情報または他のフィニッシャの設定値として既に登録されている情報と、新たに接続されたニアラインフィニッシャの情報とが異なる場合、画像形成装置の印刷出力を制御するための設定画面(ユーザインターフェース)を新たに接続されたニアラインフィニッシャの能力に関する情報に基づいて変更するように表示制御することができるものとする。
例えば、インラインフィニッシャ4011の初期設定値として、綴じ代「0」mmが設定されている場合、ニアラインフィニッシャの中綴じ製本機で、初期設定値の綴じ代のまま印刷出力すると、面つけされたページ内には読み取れない領域が発生することとなり、設定値と、印刷出力の結果が矛盾したものとなる。このような矛盾を回避するために、ジョブ制御部4107は、入力欄4809の表示を初期設定値「0」mmからフィニッシャプロファイルに設定されている能力の情報に基づいて「7」mmに変更して、表示を制御する。
ステップS5409において、ジョブ制御部4107は、フィニッシャプロファイルから全ての機能、及び機能に対応した、フィニッシャの能力、制御コマンド等を読み出していないと判定する場合は(S5409−NO)、処理をステップS5406に戻し、残りのフィニッシャ機能、及びこれに対応したフィニッシャの能力、制御コマンド等を読み出して、ジョブ制御部4107は、先に説明した処理と同様に画像形成装置4001において、ニアラインフィニッシャを利用した後処理が可能な印刷出力能力を、画像形成装置4001が有するか判定する。
ステップS5409の判定で、ジョブ制御部4107は、全ての能力、制御コマンド等に関する情報を読み出したと判定する場合(S5409−YES)、処理をステップS5410に進める。ステップS5410において、ジョブ制御部4107は、新たに接続されたニアラインフィニッシャの「フィニッシャ名称」、「プロファイル名称」等を、フィニッシャ接続管理テーブル(図50)に登録する。
図54のフローチャートの処理において、ジョブ制御部4107は、例えば、画像形成装置4001の電源が投入(ON)された直後から電源がOFFにされるまでの間、ニアラインフィニッシャの接続待ち状態(図54のステップS5402)として待機状態とし、接続信号を受信してステップS5403以降の処理を実行することができる。
図55は、ジョブ制御部4107が、画像形成装置4001の操作入力部4108の表示を制御する処理の流れを説明するフローチャートである。
まず、ステップS5501において、ジョブ制御部4107は、図46に示す表示をタッチパネル部4201に表示させる。
次に、ステップS5502において、ジョブ制御部4107は、フィニッシャ接続管理テーブル5001にフィニッシャが登録されているか判別を行なう。
ステップS5502で、ジョブ制御部4107は、フィニッシャの登録は無いと判定する場合(S5502−NO)、図46に示す表示を変更することなく処理を終了する。
一方、ステップS5502において、ジョブ制御部4107は、フィニッシャ接続管理テーブル5001にフィニッシャが登録されていると判定する場合(S5502−YES)、処理をステップS5503に進める。
ステップS5503において、ジョブ制御部4107は、図47に示すようにフィニッシャ設定ボタン4701を、図46の画面に追加して表示させ、処理を終了する。
図56は、先の図55で説明したフローチャートの処理により追加されたフィニッシャ設定ボタン4701(図47)が押下された場合の画像形成装置4001における処理の流れを説明するフローチャートである。
まず、ステップS5601において、ジョブ制御部4107は、フィニッシャ能力管理テーブル5100に、フィニッシャの機能に関する情報(機能情報)が登録されているか判定する。ジョブ制御部4107は、フィニッシャ能力管理テーブル5100にフィニッシャの機能情報が登録されていないと判定する場合(S5601−NO)、処理を終了する。一方、ジョブ制御部4107は、フィニッシャ能力管理テーブル5100に、フィニッシャの機能情報が登録されていると判定する場合(S5601−YES)、処理をステップS5602に進める。
ステップS5602において、ジョブ制御部4107は、フィニッシャの機能に対応する設定値を設定するための機能設定ボタン4801〜4803(図48)をタッチパネル部4201へ表示させる。
ステップS5603において、ジョブ制御部4107は、機能設定ボタンが押下されたか判定し、押下されたと判定する場合(S5603−YES)、処理をステップS5604に進め、機能設定ボタンの押下により、設定された機能を有効にする(S5604)。
ステップS5605において、ジョブ制御部4107は、図47のキャンセルボタン4804が押下されたか判定し、キャンセルボタン4804が押下されたと判定する場合(S5605−YES)、ジョブ制御部4107は、処理を終了する。一方、キャンセルボタン4804が押下されていないと判定する場合(S5605−NO)、ジョブ制御部4107は、処理をステップS5606に進める。
ステップS5606において、ジョブ制御部4107は、図47の設定完了ボタン4805が押下げられたか否かを判定し、設定完了ボタン4805が押下されていない場合は(S5606−NO)、機能設定ボタン(4801〜4803)の押下により有効とされた機能が未確定の状態として、ステップS5603に処理を戻す。そして、ジョブ制御部4107は、同様の手順により処理を進め、ステップS5606において、設定完了ボタン4805が押下された場合(S5606−YES)、ジョブ制御部4107は、機能設定ボタンの押下により機能の設定を確定する。
画像形成装置4001は、入力された印刷ジョブから、印刷出力の後処理が指定されているかを解析する解析部と、解析部の解析により、指定されている後処理が可能な後処理装置をフィニッシャ能力管理テーブル5100に登録されているニアラインフィニッシャの機能に関する情報5102に基づいて選択する選択部とを更に備える。ここで、ここで、画像形成装置4001におけるジョブ制御部4107は、上述の解析部、判定部、選択部として機能し、これらの処理を実行することができるものとする。
ここで、表示制御部として機能することが可能なジョブ制御部4107は、選択された後処理装置を使用するために、印刷出力を制御するための入力を行なう設定画面を、フィニッシャ能力管理テーブル5100に登録されている能力(例えば、レイアウトに関する情報5103、仕様に関する情報5104)の情報に基づいて操作入力部4108の表示画面に表示させることができるものとする(例えば、図48の4801〜4803、4806)。
図57は、画像形成装置4001における印刷処理の流れを説明するフローチャートである。まず、ステップS5701では、ジョブ制御部4107が印刷の実行において、ニアラインフィニッシャを利用した後処理が指定されているか判定する。ニアラインフィニッシャを利用した後処理が指定されている場合(S5701−YES)、処理をステップS5702に進め、ジョブ制御部4107は、指定されている後処理が可能なニアラインフィニッシャをフィニッシャ能力管理テーブル5100から選択する。そして、選択された後処理装置を使用するために、ジョブ制御部4107は、印刷出力を制御するための情報(例えば、レイアウト情報5103等)をフィニッシャ能力管理テーブル5100から取得し、表示画面に表示に表示させ(図48)、処理をステップS5703に進める。この表示により操作者は設定の内容を確認することができる。
一方、ステップS5701の判定において、ニアラインフィニッシャを利用した後処理の指定がされていない場合(S5701−NO)、ステップS5702の処理を行なわずにステップS5703に処理を進める。
ステップS5703では、ステップS5702で取得したレイアウト情報5103等に従って印刷処理を実行する(フィニッシャを使用しない場合、レイアウト情報は印刷処理に反映されない)。例えば、ステップS5701においてニアラインフィニッシャの設定がサドルステッチと指定されている場合、フィニッシャ能力管理テーブル5100から取得されるレイアウト情報5103は「2」となり、記録紙の1面に2ページ分の画像を配置して、所定のページ順に従った印刷処理を実行する。
ステップS5703の処理が完了すると、ステップS5704において、ジョブ制御部4107は、フィニッシャ能力管理テーブル5100からニアラインフィニッシャの機能に対応した制御コマンド情報5105を取得し、取得した制御コマンドを、ニアラインフィニッシャへ送信して本フローを終了する。この場合、例えば、ニアラインフィニッシャの設定がサドルステッチに指定されている場合、フィニッシャ能力管理テーブル5100からサドルステッチに対応する制御コマンドとして、"saddleStitch ON"がニアラインフィニッシャへ送信される。この制御コマンドの送信により、画像形成装置4001は、ニアラインフィニッシャを遠隔に制御することが可能になる。
上述の第3実施形態では、ニアラインフィニッシャがネットワークに接続されたタイミングで図54のフローチャートで示される処理を実行していたが、本発明をオフラインフィニッシャに適用する場合は、本システムを使用するオペレータが任意のタイミングでホストコンピュータ等の外部機器から図49で示されるフィニッシャプロファイルをダウンロードすることにより図50及び図51に示される、フィニッシャ接続管理テーブル、フィニッシャ能力管理テーブルを構築するようにしてもよい。
本実施形態に拠れば、フィニッシャの能力を操作者が把握していなくても、フィニッシャで処理するための好適な画像の形成が可能になる。
[他の実施形態]
なお、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、ホストコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。