JP7207037B2 - 画像形成システム及び後処理判断方法 - Google Patents
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Description
また、ステープル位置・パンチ位置の変更、ステープル点数・パンチ穴数の変更等の後処理内容の変更は、ユーザーが望んでいた仕上がりとは大きく異なる結果を生じさせることが多い。
例えば、用紙の幅方向における両端の断裁処理とステープル処理を設定した状態で、後処理が実行不可と判断された場合に、断裁処理での断裁量をあと0.1mm減らすことで禁則が解除されるのであれば、後処理(断裁・ステープル)を解除したり、用紙設定を変更したりするよりも、断裁処理の断裁量を変更する方がユーザーが望む仕上がりに近いと考えられる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像形成システム100のシステム構成図である。図2は、画像形成システム100の機能的構成を示すブロック図である。
画像形成システム100は、用紙に画像を形成する画像形成装置10と、画像形成装置10により画像形成された用紙に後処理を施す後処理装置20,30,40と、を備えて構成されている。画像形成装置10には後処理装置20が接続され、後処理装置20には後処理装置30が接続され、後処理装置30には後処理装置40が接続されている。
画像形成装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Unit)13、記憶部14、給紙部15、画像読取部16、画像形成部17、操作表示部18、後段I/F(InterFace)19等を備える。
ROM12は、不揮発性の半導体メモリー等により構成され、システムプログラム及びシステムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、各種データ等を記憶する。
RAM13は、揮発性の半導体メモリー等により構成され、CPU11により実行される各種処理において、ROM12から読み出されたプログラム、入力若しくは出力データ、及び、パラメーター等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
画像読取部16は、原稿を読み取り、画像データを生成する。具体的には、画像読取部16は、光源から照射され、原稿で反射された反射光をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサー等により読み取る。
画像形成部17は、用紙上に画像を形成する。画像形成部17は、感光体を帯電部で帯電させ、画像データに基づいて露光部により発せられたレーザービームにより感光体を露光走査して静電潜像を形成し、現像部により静電潜像をトナーで現像し、転写部によりトナー像を用紙に転写し、定着部により用紙にトナー像を定着させる。
後段I/F19は、後処理装置20との間でデータの送受信を行う。
後処理装置20は、CPU21、ROM22、RAM23、用紙搬送部24、搬送方向断裁部25、幅方向断裁部26、前段I/F27、後段I/F28等を備える。
用紙搬送部24は、画像形成装置10から搬入された用紙を後処理装置20内で搬送する。
幅方向断裁部26は、用紙の幅方向に沿って断裁する後処理部である。幅方向断裁部26は、用紙の搬送方向における端部の一端又は両端を断裁する。
搬送方向断裁部25は、図4に示す用紙の奥側(1)、手前側(2)を断裁する。搬送方向断裁部25は、用紙を搬送しながらローラーカッターを回転させることで、用紙をカットする。
幅方向断裁部26は、図4に示す用紙の搬送方向における先端(3)、後端(4)を断裁する。幅方向断裁部26は、用紙を一旦停止させ、ローラーカッター等を用紙の幅方向に回転させながら移動させることで、用紙をカットする。
断裁処理に対応する後処理設定には、断裁位置(奥側/手前側/先端/後端)ごとの断裁量が設定値として含まれる。
後段I/F28は、後処理装置30との間でデータの送受信を行う。
後処理装置30は、CPU31、ROM32、RAM33、用紙搬送部34、パンチ部35、折り部36、インサート部37、前段I/F38、後段I/F39等を備える。
用紙搬送部34は、後処理装置20から搬入された用紙を後処理装置30内で搬送する。
折り部36は、用紙に対して折り処理、Z折り処理を施す後処理部である。折り処理に対応する後処理設定には、折りの種類が含まれる。
インサート部37は、画像形成された複数の用紙の間に、色紙、タブ紙等を挿入する。
後段I/F39は、後処理装置40との間でデータの送受信を行う。
後処理装置40は、CPU41、ROM42、RAM43、用紙搬送部44、平綴じ部45、中綴じ部46、前段I/F47等を備える。
用紙搬送部44は、後処理装置30から搬入された用紙を後処理装置40内で搬送する。
中綴じ部46は、用紙に対して中綴じ処理、重ね中折り処理、重ね三つ折り処理を施す後処理部である。
綴じ処理に対応する後処理設定には、ステープル位置、ステープル点数、綴じの種類が含まれる。
重ね折り処理に対応する後処理設定には、重ね折りの種類が含まれる。
前段I/F47は、後処理装置30との間でデータの送受信を行う。
操作表示部18は、少なくとも二つの後処理に対応する後処理設定を受け付ける。すなわち、操作表示部18は、設定受付部として機能する。
CPU11は、操作表示部18により受け付けた後処理設定を記憶部14に記憶させる。
例えば、CPU11は、数値入力の設定変更に関する通知として、一の後処理に対応する後処理設定の数値の変更をユーザーに促す。
なお、「少なくとも二つの後処理が実行可能となる設定値」又は「少なくとも二つの後処理が実行可能となる設定値」を算出可能な値が、予め記憶部14に記憶されている。
また、所定値は、予め記憶部14に記憶されている。
CPU11は、少なくとも二つの後処理が実行不可と判断された場合に、両端断裁処理に対応する後処理設定についての数値入力の設定変更に関する通知を行う。
図5は、画像形成装置10のCPU11により実行される基本処理を示すフローチャートである。
次に、CPU11は、後処理実行可否判断処理を実行する(ステップS2)。CPU11は、用紙設定に含まれる用紙サイズと、後処理設定から、設定された複数の後処理が実行可能か否かを判断する。
CPU11は、ステップS1で取得した複数の後処理設定に断裁が含まれるか否かを判断する(ステップS11)。具体的には、CPU11は、複数の後処理設定に、搬送方向断裁部25又は幅方向断裁部26における断裁処理に関する設定が含まれるか否かを判断する。
後処理判定サイズ幅=用紙サイズ幅-(奥側断裁量+手前側断裁量)
後処理判定サイズ長=用紙サイズ長-(先端断裁量+後端断裁量)
次に、CPU11は、記憶部14に記憶されている後処理判定テーブル141から、所定後処理に対応する後処理可能幅、後処理可能長を取得する(ステップS22)。
後処理判定サイズ幅が所定後処理に対応する後処理可能幅の範囲内である場合には(ステップS23;YES)、CPU11は、後処理判定サイズ長が所定後処理に対応する後処理可能長の範囲内であるか否かを判断する(ステップS24)。
所定後処理に定形紙条件がある場合には(ステップS27;YES)、CPU11は、後処理判定テーブル141を参照して、所定後処理について、後処理判定サイズ(幅・長)に最も近い後処理可能幅及び後処理可能長に対応付けられている定形紙の名称を取得する(ステップS28)。CPU11は、この定形紙の名称を記憶部14に記憶させる。
所定後処理が可能である場合には(ステップS17;YES)、CPU11は、設定された複数の後処理が実行可能という判断結果とする(ステップS18)。
次に、CPU11は、現状の断裁量と所定後処理が実行可能となる断裁量(結果的に設定された複数の後処理が実行可能となる断裁量)の閾値との差分を取得する(ステップS20)。
なお、所定後処理が実行可能となる断裁量の閾値については、記憶部14に記憶されている後処理判定テーブル141から、所定後処理に対応する後処理可能幅及び後処理可能長を取得し、後処理可能幅及び後処理可能長と用紙サイズとの関係から、所定後処理が実行可能となる断裁量の境界値を求める。
ステップS18又はステップS20の後、後処理実行可否判断処理が終了する。
設定された複数の後処理が実行不可である場合には(ステップS3;NO)、CPU11は、ステップS1で取得した複数の後処理設定に断裁が含まれるか否かを判断する(ステップS4)。
また、CPU11は、後処理が実行可能となる断裁量の範囲、現状の断裁量と後処理が実行可能となる断裁量との差分を操作表示部18に表示させる(ステップS7)(図13、図15、図17参照)。また、CPU11は、所定後処理に定形紙条件がある場合には、ステップS28で取得した定形紙の名称を併せて表示してもよい(図14、図15参照)。
ステップS10において、断裁量の設定が変更された場合には(ステップS10;YES)、ステップS1に戻り、同様の処理が繰り返される。
後処理設定例1として、両端断裁処理(搬送方向に沿った断裁)とステープル処理を設定する場合について説明する。
まず、画像形成装置10の操作表示部18において、ユーザーは、用紙設定と複数の後処理に対応する後処理設定を設定する。
ユーザーは操作表示部18からの操作により、いずれかの用紙(給紙トレイ)を選択する。例えば、ユーザーは、「トレイ1/A4Sサイズ/普通紙」を選択する。
ユーザーが操作表示部18からの操作により、出力設定画面51において後処理選択領域51Aの両端断裁ボタンB11を押下すると、図10に示す両端断裁設定画面52が表示される。両端断裁設定画面52は、搬送方向断裁部25における断裁処理の奥側断裁量及び手前側断裁量を設定するための画面である。
奥側断裁量設定領域52Aは、奥側断裁量を設定するための領域である。ユーザーが奥側断裁量設定領域52Aを指定し、数値入力部52Dから数値を入力すると、入力された値が奥側断裁量設定領域52Aに表示される。図10では、用紙の奥側を5.0mm断裁することが設定されている。
手前側断裁量設定領域52Bは、手前側断裁量を設定するための領域である。ユーザーが手前側断裁量設定領域52Bを指定し、数値入力部52Dから数値を入力すると、入力された値が手前側断裁量設定領域52Bに表示される。図10では、用紙の手前側を5.0mm断裁することが設定されている。
断裁量(1)(2)の設定範囲52Cには、奥側断裁量と手前側断裁量の和の設定範囲が表示される。
数値入力部52Dは、ユーザーが数値入力を行う際に使用される。
コーナーステープル設定領域53Aは、コーナーステープルの位置(左コーナー/右コーナー)を設定するための領域である。
2点ステープル設定領域53Bは、2点ステープルの位置(左/上/右)、ステープル間隔(広い/やや狭い/狭い)を設定するための領域である。
両端断裁処理に対して設定された奥側断裁量及び手前側断裁量がそれぞれ5.0mmであるから、断裁後の用紙幅は200.0mm、用紙長は297.0mmである。
ステープル可能な用紙幅は、203.0mm~331.0mmである(図3参照)。
ステープル可能な最小用紙幅203.0mmに対して、断裁後の用紙幅が200.0mmであるため、後処理実行不可と判断する。
元の用紙幅が210.0mmであり、ステープル可能な最小用紙幅が203.0mmであるから、ステープル処理を実行可能な奥側断裁量と手前側断裁量の和の最大値は7.0mmである。
また、現状の奥側断裁量と手前側断裁量の和10.0mmに対して、ステープル処理が実行可能となる奥側断裁量と手前側断裁量の和(最大値)は7.0mmであるから、現状の断裁量の和とステープル処理が実行可能となる断裁量の和との差分は「3.0mm」である。
確認画面54Bには、「両端断裁量をあと3.0mm変更することでプリント可能となります。」という通知情報54C、両端断裁量の設定変更ボタンB41、両端断裁解除ボタンB42、ステープル解除ボタンB43、キャンセルボタンB44が含まれる。
通知情報54Cには、両端断裁量について必要な変更量(差分の絶対値=3.0mm)が含まれている。
両端断裁設定変更画面55には、奥側断裁量設定領域55A、手前側断裁量設定領域55B、超過断裁量表示領域55C、通知情報55D、断裁量(1)(2)の設定範囲55E、ステープル可能な設定範囲55F、数値入力部55G等が含まれる。
手前側断裁量設定領域55Bには、現状の手前側断裁量が表示される。
超過断裁量表示領域55Cには、現状の奥側断裁量と手前側断裁量の和(10.0mm)から、ステープル処理が実行可能となる奥側断裁量と手前側断裁量の和の最大値(7.0mm)を減算した値(差分=3.0mm)が表示される。超過断裁量がプラスの値の場合は、設定されている断裁量が大き過ぎることを示し、超過断裁量がマイナスの値の場合は、断裁量を増やす余裕があることを示している。
通知情報55Dには、現状の奥側断裁量と手前側断裁量の和がステープル処理可能な最大断裁量を3.0mm超過していることが含まれる。
断裁量(1)(2)の設定範囲55E、数値入力部55Gについては、図10の断裁量(1)(2)の設定範囲52C、数値入力部52Dと同様である。
ステープル可能な設定範囲55Fには、ステープル処理を実行可能な奥側断裁量と手前側断裁量の和の設定範囲「3.0~7.0mm」が表示される。断裁処理は、ステープル処理との組み合わせにより、断裁可能な範囲が制限される。
ユーザーは操作表示部18からの操作により、奥側断裁量と手前側断裁量の和が7.0mm以下となるように、奥側断裁量又は手前側断裁量を減らす。具体的には、奥側断裁量と手前側断裁量の和を現状より3.0mm以上減らせばよい。
後処理設定例2として、四方断裁処理(搬送方向に沿った断裁+幅方向に沿った断裁)とパンチ処理を設定する場合について説明する。
まず、画像形成装置10の操作表示部18において、ユーザーは、用紙設定と複数の後処理に対応する後処理設定を設定する。
また、ユーザーは操作表示部18からの操作により、後処理の一つとして「四方断裁」を選択する。続いて、ユーザーは操作表示部18からの操作により、四方断裁設定画面において、奥側断裁量を10.0mm、手前側断裁量を10.0mm、先端断裁量を10.0mm、後端断裁量を10.0mmに設定する。四方断裁設定画面は、搬送方向断裁部25における断裁処理の奥側断裁量及び手前側断裁量、幅方向断裁部26における断裁処理の先端断裁量及び後端断裁量を設定するための画面である。
また、ユーザーは操作表示部18からの操作により、後処理の一つとして「パンチ」を選択する。続いて、ユーザーは操作表示部18からの操作により、パンチ設定画面において、「パンチ2穴/右位置」を設定する。パンチ設定画面は、パンチ部35におけるパンチ処理のパンチ穴数及びパンチ位置を設定するための画面である。
四方断裁処理に対して設定された奥側断裁量、手前側断裁量、先端断裁量及び後端断裁量がそれぞれ10.0mmであるから、断裁後の用紙幅は300.0mm、用紙長は205.0mmである。
パンチ可能な用紙サイズは定形紙であり、断裁後の用紙サイズに最も近い定形紙はA4L(用紙幅297.0mm、用紙長210.0mm)である(図3参照)。
断裁後の用紙サイズがパンチ可能な用紙サイズと一致しないため、後処理実行不可と判断する。
元の用紙幅が320.0mmであり、パンチ可能なA4Lの用紙幅が297.0mmであるから、パンチ処理を実行可能な奥側断裁量と手前側断裁量の和は23.0mmである。また、元の用紙長が225.0mmであり、パンチ可能なA4Lの用紙長が210.0mmであるから、パンチ処理を実行可能な先端断裁量と後端断裁量の和は15.0mmである。
確認画面60Bには、「四方断裁量を変更することでプリント可能となります。」という通知情報60C、四方断裁量の設定変更ボタンB61、キャンセルボタンB62が含まれる。
四方断裁設定変更画面61には、奥側断裁量設定領域61A、手前側断裁量設定領域61B、超過断裁量表示領域61C、通知情報61D、先端断裁量設定領域61E、後端断裁量設定領域61F、超過断裁量表示領域61G、通知情報61H、断裁量(1)(2)の設定範囲61I、断裁量(3)(4)の設定範囲61J、パンチ可能な(1)(2)の合計61K、パンチ可能な(3)(4)の合計61L、数値入力部61M等が含まれる。
手前側断裁量設定領域61Bには、現状の手前側断裁量が表示される。
超過断裁量表示領域61Cには、現状の奥側断裁量と手前側断裁量の和(20.0mm)から、パンチ処理が実行可能となる奥側断裁量と手前側断裁量の和(23.0mm)を減算した値(差分=-3.0mm)が表示される。超過断裁量がプラスの値の場合は、設定されている断裁量が大き過ぎることを示し、超過断裁量がマイナスの値の場合は、断裁量が小さ過ぎることを示している。
通知情報61Dには、現状の奥側断裁量と手前側断裁量の和がパンチ処理可能な断裁量まで3.0mm不足していることが含まれる。
後端断裁量設定領域61Fには、現状の後端断裁量が表示される。
超過断裁量表示領域61Gには、現状の先端断裁量と後端断裁量の和(20.0mm)から、パンチ処理が実行可能となる先端断裁量と後端断裁量の和(15.0mm)を減算した値(差分=5.0mm)が表示される。
通知情報61Hには、現状の先端断裁量と後端断裁量の和がパンチ処理可能な断裁量を5.0mm超過していることが含まれる。
断裁量(3)(4)の設定範囲61Jには、先端断裁量と後端断裁量の和の設定範囲が表示される。
パンチ可能な(1)(2)の合計61Kには、パンチ処理を実行可能な奥側断裁量と手前側断裁量の和「23.0mm」が表示される。この値は、用紙サイズ幅(320.0mm)からパンチ処理可能な用紙幅(297.0mm)を減算した値である。
パンチ可能な(3)(4)の合計61Lには、パンチ処理を実行可能な先端断裁量と後端断裁量の和「15.0mm」が表示される。この値は、用紙サイズ長(225.0mm)からパンチ処理可能な用紙長(210.0mm)を減算した値である。
数値入力部61Mは、ユーザーが数値入力を行う際に使用される。
ユーザーは操作表示部18からの操作により、奥側断裁量と手前側断裁量の和が23.0mmになるように、奥側断裁量又は手前側断裁量を調整する。具体的には、奥側断裁量と手前側断裁量の和を現状より3.0mm増やせばよい。
また、ユーザーは操作表示部18からの操作により、先端断裁量と後端断裁量の和が15.0mmになるように、先端断裁量又は後端断裁量を調整する。具体的には、先端断裁量と後端断裁量の和を現状より5.0mm減らせばよい。
後処理設定例3として、両端断裁処理(幅方向に沿った断裁)とZ折り処理を設定する場合について説明する。
まず、画像形成装置10の操作表示部18において、ユーザーは、用紙設定と複数の後処理に対応する後処理設定を設定する。
また、ユーザーは操作表示部18からの操作により、後処理の一つとして「両端断裁」を選択する。続いて、ユーザーは操作表示部18からの操作により、両端断裁設定画面において、先端断裁量を10.0mm、後端断裁量を0.0mmに設定する。両端断裁設定画面は、幅方向断裁部26における断裁処理の先端断裁量及び後端断裁量を設定するための画面である。
また、ユーザーは操作表示部18からの操作により、後処理の一つとして「Z折り」を選択する。
両端断裁処理に対して設定された先端断裁量は10.0mm、後端断裁量は0.0mmであるから、断裁後の用紙幅は210.0mm、用紙長は278.9mmである。
Z折り可能な用紙長は、279.0mm~458.0mmである(図3参照)。
Z折り可能な最小用紙長279.0mmに対して、断裁後の用紙長が278.9mmであるため、後処理実行不可と判断する。
元の用紙長が288.9mmであり、Z折り可能な最小用紙長が279.0mmであるから、Z折り処理を実行可能な先端断裁量と後端断裁量の和の最大値は9.9mmである。
また、現状の先端断裁量と後端断裁量の和10.0mmに対して、Z折り処理が実行可能となる先端断裁量と後端断裁量の和(最大値)は9.9mmであるから、現状の断裁量の和とZ折り処理が実行可能となる断裁量の和との差分は「0.1mm」である。
確認画面70Bには、「両端断裁量をあと0.1mm減らすことでプリント可能となります。」という通知情報70C、両端断裁量の設定変更ボタンB71、両端断裁解除ボタンB72、Z折り解除ボタンB73、キャンセルボタンB74が含まれる。
通知情報70Cには、両端断裁量について必要な変更量(差分の絶対値=0.1mm)が含まれている。
両端断裁設定変更画面71には、先端断裁量設定領域71A、後端断裁量設定領域71B、超過断裁量表示領域71C、通知情報71D、断裁量(3)(4)の設定範囲71E、Z折り可能な設定範囲71F、数値入力部71G等が含まれる。
後端断裁量設定領域71Bには、現状の後端断裁量が表示される。
超過断裁量表示領域71Cには、現状の先端断裁量と後端断裁量の和(10.0mm)から、Z折り処理が実行可能となる先端断裁量と後端断裁量の和の最大値(9.9mm)を減算した値(差分=0.1mm)が表示される。
通知情報71Dには、現状の先端断裁量と後端断裁量の和がZ折り処理可能な最大断裁量を0.1mm超過していることが含まれる。
断裁量(3)(4)の設定範囲71Eには、先端断裁量と後端断裁量の和の設定範囲が表示される。
Z折り可能な設定範囲71Fには、Z折り処理を実行可能な先端断裁量と後端断裁量の和の設定範囲「3.0~9.9mm」が表示される。断裁処理は、Z折り処理との組み合わせにより、断裁可能な範囲が制限される。
数値入力部71Gは、ユーザーが数値入力を行う際に使用される。
ユーザーは操作表示部18からの操作により、先端断裁量と後端断裁量の和が9.9mm以下となるように、先端断裁量を減らす。具体的には、先端断裁量を現状より0.1mm以上減らせばよい。
特に、用紙を断裁する断裁処理と他の後処理を含む複数の後処理を実施する場合において、適切な禁則解除方法を促すことができる。
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態における画像形成システムは、第1の実施の形態に示した画像形成システム100と同様の構成によってなるため、図1及び図2を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
ここで、両端それぞれに対応する現状の断裁量に対して、分割された値を加算するか、減算するかは、少なくとも二つの後処理が実行可能となる断裁量の和に近付ける方向に調整するように、決定する。
X=(所定後処理が実行可能となる閾値との差分)/2
Y=(所定後処理が実行可能となる閾値との差分)/2
次に、CPU11は、現状の手前側断裁量からYを減算し、新たな手前側断裁量としてセットする(ステップS33)。
以上で、第1の断裁量自動調整処理が終了する。
両端断裁設定自動変更画面56には、奥側断裁量設定領域56A、手前側断裁量設定領域56B、超過断裁量表示領域56C、通知情報56D、断裁量(1)(2)の設定範囲56E、ステープル可能な設定範囲56F、数値入力部56G等が含まれる。
手前側断裁量設定領域56Bには、自動的に変更された手前側断裁量が表示される。具体的には、元の手前側断裁量(5.0mm)から、超過断裁量(3.0mm)を二等分した1.5mmを減算した値「3.5mm」が表示される。
奥側断裁量及び手前側断裁量が自動変更されたことで、超過断裁量表示領域56Cに表示される超過断裁量は、「±0.0mm」となっている。
通知情報56Dには、ステープル可能な断裁量に変更したことが含まれる。
断裁量(1)(2)の設定範囲56E、ステープル可能な設定範囲56F、数値入力部56Gについては、図13に示した両端断裁設定変更画面55の断裁量(1)(2)の設定範囲55E、ステープル可能な設定範囲55F、数値入力部55Gと同様である。
例えば、CPU11は、現状の断裁量の和と、少なくとも二つの後処理が実行可能となる断裁量の和との差分の絶対値を、用紙の両端それぞれに対応する断裁量に振り分けて調整する際に、両端それぞれに対応する現状の断裁量の比率によって、差分の絶対値を分割する。
この場合、ステップS31に代えて、下記式により、X,Yを求めればよい。
X=(所定後処理が実行可能となる閾値との差分)/(奥側断裁量+手前側断裁量)×奥側断裁量
Y=(所定後処理が実行可能となる閾値との差分)/(奥側断裁量+手前側断裁量)×手前側断裁量
次に、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態における画像形成システムは、第1の実施の形態に示した画像形成システム100と同様の構成によってなるため、図1及び図2を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第3の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
以下、断裁処理として、搬送方向に沿った両端断裁処理が設定されている場合を例にして説明する。
次に、CPU11は、設定された複数の後処理が実行可能という判断結果に変更する(ステップS45)。
次に、CPU11は、手前側断裁量を所定後処理が実行可能となる数値に自動的に変更したことを操作表示部18に表示させる(ステップS46)。
次に、CPU11は、設定された複数の後処理が実行可能という判断結果に変更する(ステップS51)。
次に、CPU11は、奥側断裁量を所定後処理が実行可能となる数値に自動的に変更したことを操作表示部18に表示させる(ステップS52)。
両端断裁設定自動変更画面57には、奥側断裁量設定領域57A、手前側断裁量設定領域57B、超過断裁量表示領域57C、通知情報57D、断裁量(1)(2)の設定範囲57E、ステープル可能な設定範囲57F、数値入力部57G等が含まれる。
ここで、変更された奥側断裁量と現状設定されている手前側断裁量の和(4.0mm+3.5mm=7.5mm)と、ステープル処理が実行可能となる断裁量の和の最大値(7.0mm)との差分は「0.5mm」である。
手前側断裁量設定領域57Bには、自動的に変更された手前側断裁量が表示される。具体的には、元の手前側断裁量(3.5mm)から差分(0.5mm)を減算した値「3.0mm」が表示される。
奥側断裁量の手動変更に伴い、手前側断裁量が自動変更されたことで、超過断裁量表示領域57Cに表示される超過断裁量は、「±0.0mm」となっている。
通知情報57Dには、ステープル可能な断裁量に変更したことが含まれる。
断裁量(1)(2)の設定範囲57E、ステープル可能な設定範囲57F、数値入力部57Gについては、図13に示した両端断裁設定変更画面55の断裁量(1)(2)の設定範囲55E、ステープル可能な設定範囲55F、数値入力部55Gと同様である。
例えば、上記各実施の形態の特徴的な処理を組み合わせることとしてもよい。
また、上記各実施の形態における画面例では、二つの後処理を施す場合について説明したが、本発明は、三つ以上の後処理を施す場合についても適用可能である。
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 記憶部
17 画像形成部
18 操作表示部
20 後処理装置
25 搬送方向断裁部
26 幅方向断裁部
30 後処理装置
35 パンチ部
36 折り部
40 後処理装置
45 平綴じ部
46 中綴じ部
100 画像形成システム
141 後処理判定テーブル
Claims (11)
- 画像形成装置と、
少なくとも二つの後処理それぞれに対応する後処理部を有し、前記画像形成装置により画像形成された用紙に前記少なくとも二つの後処理を段階的に施す後処理部群と、
前記少なくとも二つの後処理に対応する後処理設定を受け付ける設定受付部と、
前記少なくとも二つの後処理に対応する後処理設定に基づいて、前記少なくとも二つの後処理が実行可能か否かを判断する判断部と、
前記判断部により実行不可と判断され、前記少なくとも二つの後処理のうち一の後処理に対応する後処理設定が数値入力を伴う設定である場合に、当該一の後処理に対応する後処理設定についての現状の設定値と、前記少なくとも二つの後処理が実行可能となる設定値との差分の絶対値が所定値以下のときに、当該一の後処理に対応する後処理設定についての数値入力の設定変更に関する通知を行う制御部と、
を備える画像形成システム。 - 前記制御部は、前記数値入力の設定変更に関する通知として、前記一の後処理に対応する後処理設定の数値の変更をユーザーに促す請求項1に記載の画像形成システム。
- 前記制御部は、前記数値入力の設定変更に関する通知として、前記一の後処理に対応する後処理設定についての現状の設定値と、前記少なくとも二つの後処理が実行可能となる設定値との差分をユーザーに通知する請求項1又は2に記載の画像形成システム。
- 前記一の後処理は、前記画像形成された用紙の少なくとも一端を断裁する断裁処理であり、
前記制御部は、前記判断部により実行不可と判断された場合に、前記断裁処理に対応する後処理設定についての数値入力の設定変更に関する通知を行う請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成システム。 - 前記一の後処理は、前記画像形成された用紙の両端を断裁する両端断裁処理であり、
前記制御部は、前記判断部により実行不可と判断された場合に、前記両端断裁処理に対応する後処理設定についての数値入力の設定変更に関する通知を行う請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成システム。 - 前記制御部は、前記判断部により実行不可と判断された場合に、前記両端それぞれに対応する断裁量の和について、現状の断裁量の和と、前記少なくとも二つの後処理が実行可能となる断裁量の和との差分の絶対値が所定値以下のときに、前記両端それぞれに対応する断裁量についての数値入力の設定変更に関する通知を行う請求項5に記載の画像形成システム。
- 前記制御部は、前記数値入力の設定変更に関する通知として、前記両端それぞれに対応する断裁量の和について、現状の断裁量の和と、前記少なくとも二つの後処理が実行可能となる断裁量の和との差分をユーザーに通知する請求項5又は6に記載の画像形成システム。
- 前記制御部は、前記判断部により実行不可と判断された場合に、前記少なくとも二つの後処理が実行可能となるための前記両端断裁処理後の用紙サイズが定形紙サイズであるときに、前記両端断裁処理後の用紙サイズを定形紙サイズとするように、前記両端断裁処理に対応する後処理設定の数値の変更をユーザーに促す請求項5から7のいずれか一項に記載の画像形成システム。
- 前記制御部は、前記判断部により実行不可と判断された場合に、前記両端それぞれに対応する断裁量の和について、現状の断裁量の和と、前記少なくとも二つの後処理が実行可能となる断裁量の和との差分の絶対値が所定値以下のときに、当該差分の絶対値を二等分、前記両端それぞれに対応する現状の断裁量の比率、又は、前記両端それぞれに対応する各辺に対して設定された画像形成における余白量の比率のいずれかにより分割し、前記両端それぞれに対応する断裁量に対して前記少なくとも二つの後処理が実行可能となるように前記分割された値を加減し、当該両端それぞれに対応する断裁量を自動変更したことを通知する請求項5から8のいずれか一項に記載の画像形成システム。
- 前記制御部は、前記両端それぞれに対応する断裁量の一方の数値設定を変更したことにより、前記判断部により実行不可と判断されるようになった場合に、前記両端それぞれに対応する断裁量の他方の数値設定を前記少なくとも二つの後処理が実行可能となる数値に変更し、当該他方の数値設定を自動変更したことを通知する請求項5から9のいずれか一項に記載の画像形成システム。
- 画像形成装置と、少なくとも二つの後処理それぞれに対応する後処理部を有し、前記画像形成装置により画像形成された用紙に前記少なくとも二つの後処理を段階的に施す後処理部群と、を備える画像形成システムにおける後処理判断方法であって、
前記少なくとも二つの後処理に対応する後処理設定を受け付ける設定受付工程と、
前記少なくとも二つの後処理に対応する後処理設定に基づいて、前記少なくとも二つの後処理が実行可能か否かを判断する判断工程と、
前記判断工程において実行不可と判断され、前記少なくとも二つの後処理のうち一の後処理に対応する後処理設定が数値入力を伴う設定である場合に、当該一の後処理に対応する後処理設定についての現状の設定値と、前記少なくとも二つの後処理が実行可能となる設定値との差分の絶対値が所定値以下のときに、当該一の後処理に対応する後処理設定についての数値入力の設定変更に関する通知を行う制御工程と、
を含む後処理判断方法。
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