JP4507824B2 - 難燃防振ゴム - Google Patents

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Description

本発明は、難燃性と防振性能を備えた難燃防振ゴムに関するものであり、詳しくは、自動車,バス,電車等の車両に用いられる難燃防振ゴムに関するものである。
従来より、難燃材料としては、ハロゲン系,リン系,トリアジン系,窒素系,ポリリン酸アンモニウム系,アンチモン系,金属塩系,水和金属系,低融点ガラス系,シリコーン系,無機系のものが使用されている。
特に、近年では、ハロゲン系やアンチモン系の難燃材料が主体に用いられていたが、ハロゲン系の難燃材料は、ダイオキシンが発生する等の難点があり、アンチモン系の難燃材料は、有害である等の難点がある。
そこで、最近、リサイクル性に優れ、低有害性である等の点から、水酸化物系の難燃材料が用いられつつある。例えば、ポリイソブチレンとポリブテン−1との共重合体ポリマーと、スチレン、ポリイソブチレンおよびポリブテン−1からなるエラストマーの混合物100重量部に対して、粘着付与剤15〜45重量部、充填剤としてマイカ50〜200重量部、難燃剤として金属水酸化物および/または含燐酸塩酸化物より選択される少なくとも一種50〜200重量部を含んでなるゴム系制振材が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1に記載のゴム系制振材は、建築用金属製屋根材等に適用され、常温〜60℃の温度範囲で優れた制振性能を発揮し、特に最高190℃の温度にも耐えることができる。
特開平6−128556号公報
しかしながら、上記特許文献1のように水酸化物系の難燃材料を用いる場合は、ハロゲン系やアンチモン系の難燃材料を用いる場合に比べて、配合量を多くする必要があるため、ゴムの物性が低下し、加工性、成形性が悪化する等の難点がある。また、上記特許文献1に記載のゴム系制振材は、建築用金属製屋根材等に適用される制振材であって、自動車,バス,電車等の車両用の防振ゴムの分野において、難燃性と防振性の双方の特性を備えたものは実在しないのが現状であり、難燃性と防振性の双方の特性を備えた防振ゴムの出現が待望されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ゴム本来の物性を損ねることなく、優れた難燃性と防振性の双方の特性を得ることができる難燃防振ゴムの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の難燃防振ゴムは、車両に用いられる難燃防振ゴムであって、下記の(A)を主成分とし、下記の(B)および(C)を含有し、上記(B)の配合量が、上記(A)のゴム100重量部に対して20〜300重量部の範囲内に設定されている非発泡性難燃防振ゴム組成物の、硫黄または過酸化物加硫剤による加硫成形体からなるという構成をとる。
(A)天然ゴムまたはエチレン−プロピレン系ゴム。
(B)平均粒径15μm以下の水酸化マグネシウムおよび平均粒径15μm以下の水酸化アルミニウムの少なくとも一方。
(C)上記(A)の天然ゴムの加硫剤である硫黄、または上記(A)のエチレン−プロピレン系ゴムの加硫剤である過酸化物加硫剤。
なお、本発明の難燃防振ゴムにおいて、主成分とは、ゴム組成物にゴム物性を付与するもののことをいう。
すなわち、この発明者は、難燃性とゴム物性の双方の特性に優れた難燃防振ゴムを得るべく、鋭意研究を重ねた。その結果、ゴムのなかでも特に防振性能に優れた特定のジエン系ゴムを主成分とし、これに水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを、それぞれ単独でまたは両者を併用して用いると、好結果が得られるのではないかと想起した。しかし、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムの配合量を多くすると、難燃性は向上するものの、ゴム物性が悪くなることを突き止めた。そして、難燃性と防振性の両立を図るべく、研究を続けた結果、平均粒径15μm以下の水酸化アルミニウムおよび平均粒径15μm以下の水酸化マグネシウムの少なくとも一方を用いると、特定のジエン系ゴムとのなじみが良くなり、ジエン系ゴム本来の物性を損ねることなく、難燃性と防振性の双方の特性に優れた難燃防振ゴムが得られることを見いだし、本発明に到達した。
このように、本発明の難燃防振ゴムは、ゴムのなかでも特に防振性能に優れた特定のジエン系ゴム(A成分)を主成分とし、平均粒径15μm以下の水酸化マグネシウムおよび平均粒径15μm以下の水酸化アルミニウムの少なくとも一方を用いているため、特定のジエン系ゴム(A成分)と、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムのなじみが良くなり、その結果、ジエン系ゴム本来の物性を損ねることなく、優れた難燃性と防振性の双方の特性を付与することができるようになる。
また、上記特定のジエン系ゴム(A成分)および特定の水酸化物(B成分)に加えて、カップリング剤をさらに配合すると、ゴム物性が強固になる。
また、上記特定のジエン系ゴム(A成分)および特定の水酸化物(B成分)に加えて、シリカをさらに配合すると、従来のカーボンチャーの生成に加え、−Si−O−、−Si−C−結合を主成分とする燃焼残差の複合チャーを生成させ、効果的な断熱遮断層を形成することができるため、難燃性がさらに向上するとともに、ゴム物性の低下を抑制することができる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の難燃防振ゴムに係る難燃防振ゴム組成物は、特定のジエン系ゴム(A成分)と、特定の水酸化物(B成分)と、特定の加硫剤とを用いて得ることができる。
上記特定のジエン系ゴム(A成分)としては、天然ゴム(NR)またはエチレン−プロピレン系ゴム(EPM,EPDM)が用いられる。これらのなかでも、防振性能、耐久性の点で、NRが好適に用いられ、また、耐熱性の点で、EPM,EPDMが好適に用いられる。
上記特定のジエン系ゴム(A成分)とともに用いられる特定の水酸化物(B成分)としては、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムの少なくとも一方を用いる必要がある。また、上記水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムは、いずれも平均粒径15μm以下でなければならず、好ましくは平均粒径1μm以下である。すなわち、平均粒径が15μmを超えると、耐久性等のゴム物性が悪くなるからである。
上記特定の水酸化物(B成分)の配合量は、特定のジエン系ゴム(A成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して、20〜300部の範囲内であり、好ましくは30〜150部の範囲内である。すなわち、特定の水酸化物(B成分)が20部未満であると、難燃性の付与効果が小さく、逆に300部を超えると、混練性やゴム物性が悪くなるからである。
なお、本発明に係る難燃防振ゴム組成物には、上記特定のジエン系ゴム(A成分)および特定の水酸化物(B成分)に加えて、カップリング剤を配合しても差し支えない。このカップリング剤を併用すると、ゴム物性が強固になるため好ましい。
上記カップリング剤としては特に限定はなく、例えば、シランカップリング剤やチタネート系カップリング剤等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記カップリング剤の配合量は、特定のジエン系ゴム(A成分)100部に対して、1〜50部の範囲内が好ましく、特に好ましくは3〜20部の範囲内である。すなわち、カップリング剤が1部未満であると、ゴムの補強効果が小さく、逆に50部を超えると、難燃効果が低下する傾向がみられるからである。
また、本発明に係る難燃防振ゴム組成物には、上記各成分に加えて、シリカを配合しても差し支えない。このシリカを併用すると、先に述べたように、従来のカーボンチャーの生成に加え、−Si−O−、−Si−C−結合を主成分とする燃焼残差の複合チャーを生成させ、効果的な断熱遮断層を形成することができるため、難燃性がさらに向上するとともに、ゴム物性の低下を抑制することができる。
上記シリカとしては、特に限定はないが、上記特定の水酸化物(B成分)よりも補強効果が高いものが好適に用いられる。上記シリカのBET比表面積は、30〜250m2/gの範囲内が好ましく、特に好ましくは50〜210m2/gの範囲内である。
また、本発明に係る難燃防振ゴム組成物には、上記各成分に加えて、アンチモン系難燃剤およびハロゲン系難燃剤の少なくともアンチモン系難燃剤を配合しても差し支えない。このような難燃剤を併用すると、難燃効果がさらに向上する。
上記アンチモン系難燃剤としては、特に限定はないが、例えば、三酸化アンチモン等があげられる。
また、上記ハロゲン系難燃剤としては、特に限定はなく、例えば、臭素系難燃剤や塩素系難燃剤等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記臭素系難燃剤としては、例えば、ヘキサブロムベンゼン(HBCD)、ビス(ジブロモプロピール)テトラブロモビスフェノールA(DBP−TBBA)、ビス(ジブロモプロピール)テトラブロモビスフェノールS(DBP−TBBS)、トリス(ジブロモプロピールイソシアヌレート(TDBPIC)、トリス(トリブロモネオペンチール)ホスフェート(TTBNPP)等の脂肪族系のものや、デカブロモジフェニールオキサイド(DBDPO)、臭素化エポキシ樹脂(TBBAエポキシ)、ビス(ペンタブロモ)フェニールエタン(BPBPE)、トリス(トリブロモフェノオキシ)トリアジン(TTBPTA)、エチレンビステトラブロモフターロイミド(EBTBPI)、ポリブロモフェニールインダン(PBPI)、臭素化ポリスチレン(BrPS)、TBBAポリカーボーネート(TBBA−PC)、臭素化フェニレンオキサイド(BrPPO)、ポリペンタブロモベンジールアクリレート(PPBBA)等の芳香族系のもの等があげられる。
また、上記塩素系難燃剤としては、例えば、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、環状脂肪族塩素化合物(デクロランプラス)、クロレンド酸、無水クロレンド酸等があげられる。
上記アンチモン系難燃剤およびハロゲン系難燃剤の総配合量は、特定のジエン系ゴム(A成分)100部に対して、4〜20部の範囲内が好ましく、特に好ましくは8〜16部の範囲内である。
つぎに、上記特定の加硫剤としては、天然ゴムの加硫剤として硫黄、またエチレン−プロピレン系ゴムの加硫剤として、ジ−t−ブチルパーオキシジイソプロピルベンゼン等の過酸化物加硫剤が用いられる。
なお、本発明に係る難燃防振ゴム組成物には、上記各成分に加えて、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤、軟化剤、充填剤等を必要に応じて適宜に配合することも可能である。
上記加硫促進剤としては、特に限定はなく、例えば、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、アルデヒドアンモニア系、アルデヒドアミン系、グアニジン系、チオウレア系、エチレンジメタクリレート系等の加硫促進剤があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩(NaMBT)、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩(ZnMBT)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、特に架橋反応性に優れる点で、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)が好適に用いられる。
上記スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)等があげられる。
上記チウラム系加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)等があげられる。
上記加硫促進剤の配合量は、上記特定のジエン系ゴム(A成分)100部に対して、0.3〜7部の範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜5部の範囲内である。
上記加硫助剤としては、特に限定はなく、例えば、亜鉛華(ZnO)、酸化マグネシウム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記加硫助剤の配合量は、上記特定のジエン系ゴム(A成分)100部に対して、1〜15部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜10部の範囲内である。
また、上記老化防止剤としては、例えば、カルバメート系老化防止剤、フェニレンジアミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、ジフェニルアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、ワックス類等があげられる。
上記老化防止剤の配合量は、上記特定のジエン系ゴム(A成分)100部に対して、1〜7部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜5部の範囲内である。
また、上記加工助剤としては、例えば、ステアリン酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、炭化水素系樹脂等があげられる。
上記加工助剤の配合量は、上記特定のジエン系ゴム(A成分)100部に対して、1〜5部の範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜3部の範囲内である。
本発明に係る難燃防振ゴム組成物は、特定のジエン系ゴム(A成分)、特定の水酸化物(B成分)および特定の加硫剤に加えて、カップリング剤、シリカ、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤、軟化剤等の各成分を必要に応じて適宜に配合し、これらをロール、バンバリミキサー等の混練機を用いて混練することにより得ることができる。
本発明の難燃防振ゴムは、自動車,バス,電車等の車両用に用いられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料をそれぞれ準備した。
〔EPDM(A成分)〕
住友化学社製、エスプレン601F
〔アミン系老化防止剤〕
精工化学社製、オゾノン6C
〔マイクロクリスタリンワックス〕
大内新興化学工業社製、サンノック
〔湿式シリカ〕
デグサ社製、ウルトラジル360(BET比表面積50m2/g)
〔水酸化アルミニウム(B成分)〕
昭和電工社製、ハイジライト42M(平均粒径:1.1μm)
〔水酸化マグネシウム−A(B成分)〕
堺化学工業社製、MGZ−3(平均粒径:0.1μm)
〔水酸化マグネシウム−B(B成分)〕
堺化学工業社製、MGZ−2(平均粒径:0.8μm)
〔水酸化マグネシウム−C(B成分)〕
神島化学工業社製、W−H10(平均粒径:12μm)
〔水酸化マグネシウム−a〕
神島化学工業社製、W−H25(平均粒径:24μm)
〔ポリスルフィド系シランカップリング剤〕
デグサ社製、SI69
〔スルフェンアミド系加硫促進剤〕
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)(三新化学社製、サンセラーCM)
〔過酸化物加硫剤〕
ジ−t−ブチルパーオキシジイソプロピルベンゼン(日本油脂社製、ペロキシモンF−40)
〔エチレンジメタクリレート(加硫促進剤)〕
三新化学社製、サンエステルEG
〔実施例1〜11、比較例1〜3〕
後記の表1および表2に示す各成分を同表に示す割合で配合し、これらをバンバリーミキサーおよびロールを用いて混練することにより、ゴム組成物を調製した。
このようにして得られた実施例品および比較例品のゴム組成物を用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1および表2に併せて示した。
〔ダンベル疲労試験〕
各ゴム組成物を用いて、150℃×20分の条件で加硫して、ゴムシートを作製した。ついで、このゴムシートを、JIS K 6251に記載のダンベル3号形状に打ち抜き、JIS K 6260に準じて、ダンベル疲労試験を行った。評価は、1万回以上で破断したものを○、1万回未満で破断したものを×とした。
〔光透過性試験〕
NBS発煙性試験装置を用いて、ASTM E 662に準じて、光透過性試験を行った。評価は、ノンフレミングもしくはフレミング4分後のDs値(比光学密度)が300以下のものを○、フレミング4分後のDs値が300を超えるものを×とした。
〔酸素指数〕
JIS K 7201に準じて、酸素指数を測定した。評価は、酸素指数が21以上のものを○、21未満のものを×とした。
〔防振性能〕
各ゴム組成物を用いて、150℃で30分間加硫して、円柱状形状(直径50mm、高さ25mm)の試験片を作製し、その上面および下面に円形金具(直径60mm、厚み6mm)をそれぞれ取り付け、静バネ定数(Ks)、動バネ定数(Kd100)を測定し、動倍率(Kd100/Ks)を求めた。すなわち、上記静バネ定数は、上記試験片を円柱の軸方向に7mm圧縮し、2回目の往きの荷重−撓み曲線から、1.5mmと3.5mmの歪みの時の荷重を読み取り計算した。また、上記動バネ定数は、上記試験片を軸方向に2.5mm圧縮し、この2.5mm圧縮の位置を中心に、下方から100Hzの周波数により振幅±0.05mmの定変位調和圧縮振動を加え、試験片上方に取り付けたロードセルにて動的荷重を測定し、JIS K6394に準拠して計算した。そして、静バネ定数と動バネ定数との比から、動倍率を求めた。防振性能の評価は、動倍率が5未満のものを○、動倍率が5以上のものを×とした。
Figure 0004507824
Figure 0004507824
上記結果から、実施例品はいずれも、耐久性に優れるとともに、優れた難燃性と防振性の両立を図ることができた。
これに対して、比較例1品は、難燃剤を使用していないため、難燃性が劣っていた。比較例2品は、難燃剤である水酸化マグネシウムの平均粒径が大きすぎるため、耐久性が劣っていた。比較例3品は、難燃剤である特定の水酸化物の代わりに、三酸化アンチモンを単独で使用しているため、難燃効果が低かった。
本発明の難燃防振ゴムは、自動車,バス,電車等の車両用に用いられる。

Claims (6)

  1. 車両に用いられる難燃防振ゴムであって、下記の(A)を主成分とし、下記の(B)および(C)を含有し、上記(B)の配合量が、上記(A)のゴム100重量部に対して20〜300重量部の範囲内に設定されている非発泡性難燃防振ゴム組成物の、硫黄または過酸化物加硫剤による加硫成形体からなることを特徴とする難燃防振ゴム。
    (A)天然ゴムまたはエチレン−プロピレン系ゴム。
    (B)平均粒径15μm以下の水酸化マグネシウムおよび平均粒径15μm以下の水酸化アルミニウムの少なくとも一方。
    (C)上記(A)の天然ゴムの加硫剤である硫黄、または上記(A)のエチレン−プロピレン系ゴムの加硫剤である過酸化物加硫剤。
  2. カップリング剤をさらに含有する請求項1記載の難燃防振ゴム。
  3. カップリング剤の配合量が、上記(A)のゴム100重量部に対して1〜50重量部の範囲内に設定されている請求項2記載の難燃防振ゴム。
  4. シリカをさらに含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃防振ゴム。
  5. シリカのBET比表面積が、30〜250m 2 /gの範囲内である請求項4記載の難燃防振ゴム。
  6. 下記の(α)により求めた動倍率が5未満である、請求項1〜のいずれか一項に記載の難燃防振ゴム。
    (α)難燃防振ゴム組成物を用いて、150℃で30分間加硫して、円柱状形状(直径50mm、高さ25mm)の試験片を作製し、その上面および下面に円形金具(直径60mm、厚み6mm)をそれぞれ取り付け、下記の(i)により測定した静バネ定数(Ks)と、下記の(ii)により測定した動バネ定数(Kd100)との比から動倍率(Kd100/Ks)を求める。
    (i)上記試験片を円柱の軸方向に7mm圧縮し、2回目の往きの荷重−撓み曲線から、1.5mmと3.5mmの歪みの時の荷重を読み取り計算する。
    (ii)上記試験片を軸方向に2.5mm圧縮し、この2.5mm圧縮の位置を中心に、下方から100Hzの周波数により振幅±0.05mmの定変位調和圧縮振動を加え、試験片上方に取り付けたロードセルにて動的荷重を測定し、JIS K6394に準拠して計算する。
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