JP4676414B2 - 制振性材料及び制振具 - Google Patents

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Description

本発明は、制振性材料及びその制振性材料を用いた制振具に関し、詳しくは、アクリルゴムを用いた制振性材料、及び、その制振性材料を用いて構成され、モータの振動がそのモータの支持体に伝達されるのを抑制する制振具に関する。
従来、代表的な制振性材料としては、ブチルゴム系材料(例えば、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等)が知られている。この種のゴム系材料の制振性は、例えば損失係数tanδによって表されるが、ブチルゴム系材料の中には損失係数tanδが1以上を示すものもあり、この値は、他の多くのゴム系材料よりも大きく、ブチルゴム系材料が制振性に優れていることを示している。ところが、ブチルゴム系材料の多くは、耐熱性が100℃程度と低く、温度が高い環境下では使用が困難であった。また、EPDM等のジエン系ゴム材料を使用した制振性材料も知られているが、この種の制振性材料も耐熱性が悪く、加えて、充分な制振性が得られないことが予想される。
耐熱性の高いゴムとしては、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどが知られている。ところが、これらシリコーンゴムやフッ素ゴムは、他のゴム系材料に比べると高価であるため、コスト的な制約が多い分野では利用されていないのが実情である。
また、シリコーンゴムの場合、主成分であるシリコーンポリマーの他に、いくらかのシリコーンオリゴマー(二量体、三量体などの低重合体)が含まれている。このシリコーンオリゴマーが揮発してリレー等の電気接点部分に接近すると、電気接点部分からの電気エネルギーを受けてSiO2 やSiCなどの絶縁物に変化することがあるため、電気接点障害を招く虞もあった。
更に、ブチルゴム系材料やジエン系ゴム材料よりも耐熱性が高く、かつ、シリコーンゴムやフッ素ゴムよりも安価なゴム系材料としては、アクリルゴムが知られている。このようなアクリルゴムを用いた制振性材料としては、例えば、アクリルゴムに対して有機過酸化物を配合してなる防振ゴム用組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−116764号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の防振ゴム用組成物は、同文献の表3にも示されている通り、損失係数tanδが0.36〜0.66程度と低く、その制振性は充分ではなかった。また、アクリルゴムに粘着付与材と可塑剤とを添加して損失係数tanδを向上させる提案もなされているが、単に粘着付与材と可塑剤とを添加しただけの場合は、難燃性が得られないとか、粘着性が出て取り扱い難いとかいった課題が生じる。
そこで、本発明は、高い耐熱性及び難燃性と優れた制振性とを兼ね備え、しかも、粘着性がなく取り扱い易い制振性材料の提供、及び、その制振性材料を用いて構成され、モータの振動がそのモータの支持体に伝達されるのを抑制する制振具の提供を目的としてなされた。
上記目的を達するためになされた本発明の制振性材料は、架橋剤による架橋が可能な架橋点を有するアクリルゴム100重量部に対し、上記架橋剤を0.01〜15重量部、粘着付与材を5〜50重量部、可塑剤を1〜20重量部、水酸化アルミニウムを150〜250重量部、シランカップリング材を1〜10重量部、それぞれ配合してなる組成物を主成分としている。
本願出願人は、有機過酸化物架橋剤による架橋が可能な架橋点を有するアクリルゴム100重量部に対し、上記架橋剤を0.01〜15重量部、粘着付与材を1〜100重量部、可塑剤を1〜20重量部、それぞれ配合することにより、アクリルゴムの損失係数tanδが良好に向上することを発見した(例えば、特願2003−434165号)。従来より、この種のアクリルゴムには各種フィラーが充填し難く、例えば水酸化アルミニウム等を更に配合して難燃性を付与することなどは全く不可能であると考えられていた。
しかしながら、この度本願出願人は、上記粘着付与材の配合量を5重量部以上とすることにより、水酸化アルミニウムを150重量部以上充填して良好な難燃性を付与することができ、しかも制振性もそれ程低下しないことを発見した。そこで、本発明では、架橋剤による架橋が可能な架橋点を有するアクリルゴム100重量部に対し、上記架橋剤を0.01〜15重量部、粘着付与材を5〜50重量部、可塑剤を1〜20重量部、水酸化アルミニウムを150〜250重量部、シランカップリング材を1〜10重量部、それぞれ配合している。
ここで、架橋剤の配合量が0.01重量部を下回ると、充分な架橋がなされず、最終的に得られる制振性材料の物理的強度の低下を招くなどの問題が生じることがある。また、架橋剤の配合量が15重量部を上回ると、過剰な架橋がなされ、最終的に得られる制振性材料の硬度が高くなり過ぎるなどの問題を生じることがある。
また、粘着付与材の配合量が5重量部を下回ると、水酸化アルミニウムを150重量部以上充填することが困難になり、かつ、充分な制振性を得られなくなる傾向が現れる。一方、粘着付与材の配合量が50重量部を上回ると、水酸化アルミニウム等を充填した後でも粘着性が残って取り扱い難くなる可能性があり、粘着付与材の配合量が50重量部を上回っても、大幅な制振性の改善は見込めない。
可塑剤の配合量は、アクリルゴム100重量部に対して1重量部を下回ると、可塑剤を加えたことによる効果が弱くなりすぎ、最終的に得られる制振性材料の硬度が高くなりすぎる等の問題を生じることがある。また、可塑剤の配合量が20重量部を下回ると、最終的に得られる制振性材料の表面から可塑剤が滲み出す(ブリードする)傾向がある。
水酸化アルミニウムは、配合量が150重量部を下回ると充分な難燃性が得られず、配合量が250重量部を上回ると、上記組成物が硬くなって充分な制振性が得られない可能性がある。更に、シランカップリング材の配合量が1重量部を下回ると離型性が悪くなり、10重量部を上回ると、制振性が低下する可能性がある。
上記のように、本発明の制振性材料は、架橋剤による架橋が可能な架橋点を有するアクリルゴム100重量部に対し、上記架橋剤を0.01〜15重量部、粘着付与材を5〜50重量部、可塑剤を1〜20重量部、水酸化アルミニウムを150〜250重量部、シランカップリング材を1〜10重量部、それぞれ配合してなる組成物を主成分としているため、高い耐熱性及び難燃性と優れた制振性とを兼ね備え、しかも、粘着性が少なく取り扱い易い。また、水酸化アルミニウムは、熱伝導性を付与する特性も有するので、本発明の制振性材料は熱伝導性にも優れている。
なお、本発明における架橋剤としては、硫黄等の一般的な架橋剤も使用可能であるが、上記架橋剤が有機過酸化物架橋剤であってもよい。この場合、一層良好な制振性が得られる。
また、上記組成物には、上記アクリルゴム100重量部に対し、酸化カルシウムを5〜10重量部、更に配合してもよい。この場合、酸化カルシウムが水分を吸収する作用を有する。従って、本発明の制振性材料が熱せられたときに水酸化アルミニウム等が水分を放出しても、その水分を良好に吸収することができる。
また、本発明の制振具は、モータと該モータを支持する支持体との間に配設され、上記モータの振動が上記支持体に伝達されるのを抑制する制振具であって、上記いずれかに記載の制振性材料を用いて構成されたことを特徴としている。本発明の制振具は、モータと支持体との間に配設され、上記いずれかに記載の制振性に優れた制振性材料を用いて構成されているので、モータの振動が支持体に伝達されるのを良好に抑制することができる。しかも、上記制振性材料は高い耐熱性及び難燃性を備えているので、モータの過熱時にも火災を招き難く、しかも、上記制振性材料は熱伝導性にも優れているので、モータで発生した熱を迅速に支持体へ逃がすこともできる。更に、上記制振性材料は、粘着性が少なく取り扱い易いので、モータと支持体との間に配設する作業も容易になる。
また、本発明の制振具は、更に、上記モータに固定されるモータ側固定部と、上記支持体に固定される支持体側固定部と、を備え、上記制振性材料が、上記モータ側固定部と上記支持体側固定部との間に挟んで設けられたものであってもよい。この場合、モータ側固定部をモータに固定し、支持体側固定部を支持体に固定することにより、本発明の制振具がモータと支持体との間に装着される。従って、この場合、上記効果に加えて、装着が一層容易になるといった効果が生じる。
そして、この場合、更に、上記モータ側固定部の上記モータ側の面、及び、上記支持体側固定部の上記支持体側の面に、上記制振性材料が膜状にして接着固定されてもよい。この場合、モータ側固定部とモータとの間、及び、支持体側固定部と支持体との間に、空気層が形成されるのを上記制振性材料によってそれぞれ抑制して、モータで発生した熱を一層迅速に支持体へ逃すことができる。
次に、本発明の実施形態について具体的な実施例を挙げて説明する。
(1)制振性材料の製造手順
先ず、実施例1としての制振性材料を以下の手順で製造した。アクリルゴム(アルコキシアルキルアクリレート/グリシジルアクリレート重合体)100重量部と、粘着付与剤としての芳香族系石油樹脂20重量部と、水酸化アルミニウム(例えば商品名「B103」:日本軽金属製)200重量部と、ポリエステル系可塑剤5重量部と、酸化カルシウム(商品名「CML#21」:近江化学工業製)8重量部と、シランカップリング材2重量部とを、加圧ニーダーに仕込み、110℃で5分間混練した。
得られた混合物を60℃に保温したオープンロールに移し、有機過酸化物系架橋剤(α,α−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)3重量部を添加して5分間混練してから、シート成形し易いように5mm程度の厚みに部出しした。続いて、プレス圧200kg/cm2 、温度170℃で10分間、プレス架橋を行って制振性材料のシートを得た。
次に、表1に示すように種々に配合を異ならせて、実施例1と同様の方法で実施例2〜実施例5、及び、比較例1〜比較例7の制振性材料を製造した。
Figure 0004676414
(2)制振性材料の評価
上記各実施例及び比較例の制振性材料を、次のように評価した。先ず、各材料のべたつきの有無を手で触って評価した。また、UL規格(米国の民間機関であるUL(Underwriters Laboratories Inc.)によって定められた周知の規格)に準拠した燃焼試験を行うことにより、各材料の難燃性を評価した。
更に、各材料の損失係数tanδを、次のように測定した。すなわち、各材料から、□5mm、厚さ2mmの試験片を4枚ずつ切り出した。そして、23℃の室温条件下において、任意の周波数で振動させることができる加振台の上に質量400gの荷重を設置し、その荷重の四隅において荷重と加振台との間に上記各材料からなる試験片を挟み込み、荷重を4点支持する状態で固定した。
その状態で加振台を加速度0.4Gで振動させ、その振動の周波数を10〜1000Hzまで2.5分間かけて変化させて、一次、二次の共振を起こさせた。このときの荷重の振動を加速度ピックアップで検出し、このデータを元に共振曲線を作成した。
次に、その共振曲線のピーク値(共振倍率)を示した共振周波数f0(Hz)と、そのピーク値よりも3dB下がった値を示した周波数f1,f2(f1<f0<f2)とに基づいて、次式により損失係数tanδを算出した。
tanδ=Δf/f0 (但し、Δf=f2−f1)
また、各材料の熱伝導率は「迅速熱伝導率計QTM−500」(商品名:京都電子工業製)を用いて測定した。以上の各測定結果を表2に示す。
Figure 0004676414
表2に示すように、アクリルゴム100重量部に対し、架橋剤を0.01〜15重量部、粘着付与材を5〜50重量部、可塑剤を1〜20重量部、水酸化アルミニウムを150〜250重量部、シランカップリング材を1〜10重量部、の範囲内で配合した各実施例では、べたつきがなく、UL94V−0の規格を満たす良好な難燃性と、0.8以上の良好な損失係数tanδと、0.8W/m・K以上の良好な熱伝導率とが得られた。更に、表2には示していないが、各実施例はいずれも150℃以上の優れた耐熱性を呈した。
これに対して、水酸化アルミニウムを100重量部または125重量部しか配合しなかった比較例1,5では、充分な難燃性が得られず、特に比較例1では熱伝導率も低かった。更に、比較例1,5では、粘着付与剤によるべたつきが残った。また、アクリルゴムと架橋剤のみを配合した比較例2でも、充分な難燃性が得られず、熱伝導率も低かった。更に、水酸化アルミニウムの代わりに水酸化マグネシウムを使用した比較例4でも、充分な難燃性が得られず、熱伝導率も低かった。しかも、この比較例4では、損失係数tanδも0.4と低く、充分な制振性が得られなかった。
更に、粘着付与剤を使用しなかった比較例3では、150重量部の水酸化アルミニウムが充填不能であった。また、水酸化アルミニウムを300重量部配合した比較例6でも、充填がしずらくなり、更に、柔軟性がなくなって損失係数tanδが0.5まで低下してしまった。また更に、粘着付与剤を100重量部配合した比較例7では、難燃性及び熱伝導率が低下し、べたつきも生じた。
このように、アクリルゴム100重量部に対する配合量を、架橋剤が0.01〜15重量部、粘着付与材が5〜50重量部、可塑剤が1〜20重量部、水酸化アルミニウムが150〜250重量部、シランカップリング材が1〜10重量部、の範囲に収まるようにすることで、べたつきがなく、UL94V−0の規格を満たす良好な難燃性と、0.8以上の良好な損失係数tanδと、0.8W/m・K以上の良好な熱伝導率とが得られることが分かった。
(3)ステッピングモータ用ホルダの構成及び効果
次に、上記各実施例の制振性材料を用いて、次のような制振具の一例としてのホルダ1を作成した。図1(A)は、そのホルダ1の使用状態を表す説明図であり、図1(B)はそのホルダ1構成を表す正面図、図1(C)はその断面図である。
図1(A)に示すように、ホルダ1は、モータの一例としてのステッピングモータMと、支持体の一例としてのシャーシSとの間に配設して使用される。ホルダ1は、図1(B),(C)に示すように、ステッピングモータMに固定されるモータ側固定部2と、シャーシSに固定される支持体側固定部3とを備え、両者の間に上記いずれかの実施例の制振性材料で構成されたシート4が挟んで接着固定されている。また、モータ側固定部2、及び、支持体側固定部3は、いずれも金属板によって構成され、ステッピングモータMまたはシャーシSに図示しないビスによって固定するためのビス穴2a,3aを備えている。このため、ビス穴2a,3aを介して、モータ側固定部2、及び、支持体側固定部3を、ステッピングモータMまたはシャーシSにビスにて固定すれば、ステッピングモータMがホルダ1を介してシャーシSに取り付けられる。
また、モータ側固定部2と支持体側固定部3との間に設けられたシート4は、前述のように優れた制振性を有するため、ステッピングモータMの振動がシャーシSに伝達されるのを良好に抑制することができる。しかも、シート4は高い耐熱性及び難燃性を備えているので、ステッピングモータMの過熱時にも火災を招き難く、しかも、シート4は熱伝導性にも優れているので、ステッピングモータMで発生した熱を迅速にシャーシSへ逃がすこともできる。更に、シート4は前述のように粘着性(べたつき)も少なく取り扱いが容易であるので、ホルダ1の製造も容易になる。
(4)本発明の他の実施の形態
なお、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、制振具としては、図2に断面図を示すホルダ11のように、前述のモータ側固定部2のステッピングモータM側の面、及び、支持体側固定部3のシャーシS側の面に、上記いずれかの実施例の制振性材料で例えば厚さ1mm以下の膜状に構成したシート14を更に接着固定してもよい。この場合、モータ側固定部2とステッピングモータMとの間、及び、支持体側固定部3とシャーシSとの間に、空気層が形成されるのを上記制振性材料によってそれぞれ抑制して、ステッピングモータMで発生した熱を一層迅速にシャーシSへ逃すことができる。
また、本発明の実施に用いられるアクリルゴムは、前述のアルコキシアルキルアクリレート/グリシジルアクリレート重合体に限られるものではなく、アルキルアクリレート、アルコキシアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、及びアルコキシアルキルメタクリレートの中から選ばれる少なくとも一種の単量体を含む重合体または共重合体、若しくは、上記単量体とエポキシ系の架橋点となる単量体との共重合体を用いればよい。
そして、アルキルアクリレートとしては、アルキル基の炭素数1〜8(好ましくは炭素数1〜4、より好ましくは炭素数1〜2、特に好ましくは炭素数2)のものを用いることができる。より具体的には、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレートなどを用いることができる。
アルコキシアルキルアクリレートとしては、アルコキシ基の炭素数1〜4、アルキレン基の炭素数1〜4のものを用いることができる。より具体的には、例えば、メトキシメチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、メトキシプロピルアクリレート、エトキシメチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、エトキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレートなどを用いることができる。これらの中でも、メトキシメチルアクリレート及びメトキシエチルアクリレートが好ましい。
アルキルメタクリレートとしては、アルキル基の炭素数1〜8(好ましくは炭素数1〜4、より好ましくは炭素数1〜2、特に好ましくは炭素数2)のものを用いることができ、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルメタクリレートなどを用いることができる。
アルコキシアルキルメタクリレートとしては、アルコキシ基の炭素数1〜4、アルキレン基の炭素数1〜4のものを用いることができ、例えば、メトキシメチルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、メトキシプロピルメタクリレート、エトキシメチルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレート、エトキシプロピルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレートなどを用いることができる。これらの中でも、メトキシメチルメタクリレート及びメトキシエチルメタクリレートが好ましい。
これらアルキルアクリレート、アルコキシアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、及びアルコキシアルキルメタクリレートは、一種を単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
エポキシ系の架橋点となる単量体としては、例えば、不飽和グリシジルエステル(例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、p−スチレンカルボン酸グリシジルエステル等)、不飽和グリシジルエーテル(例えば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル等)などを用いることができ、これらの中でも、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートが好ましい。これらエポキシ系の架橋点となる単量体も、一種を単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
また、架橋剤としては硫黄等の一般的な架橋剤も使用可能であるが、有機過酸化物架橋剤としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、及び2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタンの中から選ばれる少なくとも一種を用いるとよい。これら有機過酸化物も、一種を単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
また、粘着付与樹脂としては、ロジン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、石炭樹脂、フェノール樹脂、及びキシレン樹脂の中から選ばれる少なくとも一種を用いるとよい。ロジン樹脂としては、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水素添加ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、変性ロジンのグリセリン、及びペンタエリスリトールエステルを用いることができる。
テルペン樹脂としては、α−ピネン系テルペン樹脂、β−ピネン系テルペン樹脂、ジペンテン系テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、及び水素添加テルペン樹脂を用いることができる。
石油樹脂としては、脂肪族系(C5系)石油樹脂、芳香族系(C9系)石油樹脂、共重合系(C5/C9系)石油樹脂、脂環族系(水素添加系、ジシクロペンタジエン(DCPD)系)石油樹脂、及びスチレン系(スチレン系、置換スチレン系)石油樹脂を用いることができる。石炭樹脂としては、クマロン・インデン樹脂を用いることができる。
これら粘着付与樹脂(ロジン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、石炭樹脂、フェノール樹脂、及びキシレン樹脂)も、いずれか一種を単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
可塑剤としては、脂肪油系軟化剤(例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、リシノール酸、パルミチン酸、その他の脂肪酸、及びこれら各脂肪酸の塩、綿実油、大豆油、ひまし油、落花生油、パーム油、椰子油、パイン油、パインタール油、ロジン類、トール油、ファクチス)、鉱物油系軟化剤(例えば、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル)、フタル酸エステル系可塑剤(例えば、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP))、脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤(例えば、ジオクチルアジペート(DOA)、ジオクチルセバケート(DOS)、ジブチルセバケート(DBS))、芳香族多価カルボン酸エステル系可塑剤(例えば、トリオクチルトリメリケート(TOTM)、トリデシルトリメリケート(TDTM))、エポキシ系可塑剤(例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油)、リン酸エステル系可塑剤(例えば、トリクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート)、エーテル系可塑剤(例えば、ジブチルカルビトールアジペート、ジブチルカルビトールホルマール)、及びポリエステル系可塑剤(例えば、アジピン酸ポリエステル、セバシン酸ポリエステル)を用いることができ、これらの可塑剤も、いずれか一種を単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。更に、制振性材料の製造条件(温度,時間等)は、使用する物質や機器に応じて適宜変更してもよい。
(A)は、本発明が適用されたホルダの使用状態を表す説明図であり、(B)はそのホルダ構成を表す正面図、(C)はその断面図である。 そのホルダの変形例の構成を表す断面図である。
符号の説明
1,11…ホルダ 2…モータ側固定部 3…支持体側固定部
4,14…シート M…ステッピングモータ S…シャーシ

Claims (6)

  1. 架橋剤による架橋が可能な架橋点を有するアクリルゴム100重量部に対し、
    上記架橋剤を0.01〜15重量部、
    粘着付与材を5〜50重量部、
    可塑剤を1〜20重量部、
    水酸化アルミニウムを150〜250重量部、
    シランカップリング材を1〜10重量部、
    それぞれ配合してなる組成物を主成分とする制振性材料。
  2. 上記架橋剤が有機過酸化物架橋剤であることを特徴とする請求項1記載の制振性材料。
  3. 上記組成物には、上記アクリルゴム100重量部に対し、酸化カルシウムを5〜10重量部、更に配合したことを特徴とする請求項2記載の制振性材料。
  4. モータと該モータを支持する支持体との間に配設され、上記モータの振動が上記支持体に伝達されるのを抑制する制振具であって、請求項1〜3のいずれかに記載の制振性材料を用いて構成されたことを特徴とする制振具。
  5. 上記モータに固定されるモータ側固定部と、
    上記支持体に固定される支持体側固定部と、
    を備え、
    上記制振性材料が、上記モータ側固定部と上記支持体側固定部との間に挟んで設けられたことを特徴とする請求項4記載の制振具。
  6. 更に、上記モータ側固定部の上記モータ側の面、及び、上記支持体側固定部の上記支持体側の面に、上記制振性材料が膜状にして接着固定されたことを特徴とする請求項5記載の制振具。
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