JP3339487B2 - ポリ塩化ビニル系樹脂組成物及びそれよりなる振動エネルギー吸収材 - Google Patents

ポリ塩化ビニル系樹脂組成物及びそれよりなる振動エネルギー吸収材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種輸送機器、精密
電子機器、音響機器などの分野において振動を制御する
ことにより、動作反応速度や測定制度を向上させたり、
音質を改良させる目的で使用される振動エネルギー吸収
性能の優れたポリ塩化ビニル系樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、振動エネルギー吸収材としてはブ
チルゴムが最もよく使用されている。また、最近ではポ
リノルボルネンや特殊なウレタン系エラストマーなどが
より高性能であることが見い出され注目されている。
【0003】これら振動エネルギー吸収材の1次評価は
その材料の粘弾性測定により求められる貯蔵弾性率
(E′)と損失係数(tanδ=損失弾性率(E″)/
貯蔵弾性率(E′))でなされる。
【0004】振動エネルギー吸収材として設計するため
には損失係数は大きければ大きいほど、また貯蔵弾性率
は使用される形態によって最適値が存在する。
【0005】これら2つの因子は通常温度依存性が大き
い。すなわち貯蔵弾性率は温度が高くなるにつれて徐々
に低下し、通常ガラス転移点を超えた温度域から急激に
低下する。また、損失係数はガラス転移点を超えた温度
域で最も高い値を示すがその前後の温度域では低下する
傾向が一般的である。
【0006】従って、従来よりこのような振動エネルギ
ー吸収材に求められる基準としては、まず材料が用いら
れる温度域で高い損失係数を有することであった。
【0007】一方、貯蔵弾性率については無機、金属の
充填材や軟化剤あるいはゴム等を添加することによりか
なりの幅でその値を調整することができるため最適値に
合わせることが可能であった。それゆえ、ブチルゴムや
ポリノルボルネン,特殊ウレタン系エラストマー等は損
失係数の値がそれぞれ最大でtanδ=1.4,2.
8,1.3という優れた値を示している。ところがこれ
らの素材は加工性,成形性に難があり使用範囲が限られ
ていた。
【0008】また、ポリ塩化ビニル樹脂は5大汎用樹脂
の一角として長い歴史があり経済性はもとよりほとんど
の成形加工法が確立している。しかも非晶性樹脂である
こと、無機・金属充填材や軟化剤との複合化が容易であ
ることなどの長所を有している。
【0009】ポリ塩化ビニル単独の損失係数は90℃前
後で約1.1のピーク値を有する。しかし、これに代表
的な可塑剤であるDOPを樹脂100重量部に対して1
00重量部加えると損失係数のピーク温度は約5℃とな
り、またピーク値も約0.7程度に低下してしまう。
【0010】この値は前述のゴム・エラストマーと比較
して低すぎる。このため加工性・経済性が優れている熱
可塑性樹脂の損失係数を高めたものが望まれつつある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリ塩化ビ
ニル樹脂の有する特徴を生かしながら、優れた振動エネ
ルギー吸収性能を有するポリ塩化ビニル系樹脂組成物を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記のような現状に鑑
み、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成
するに至った。
【0013】すなわち、本発明はポリ塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して3個以上の環からなる縮合多環式
化合物及び/または3個以上の環系からなる環集合を5
〜100重量部含んでなるポリ塩化ビニル系樹脂組成物
に関する。
【0014】さらには、ポリ塩化ビニル系樹脂100重
量部に対して3個以上の環からなる縮合多環式化合物及
び/または3個以上の環系からなる環集合を5〜100
重量部、下記一般式(1)で示されるフタル酸エステル
を5〜200重量部、下記一般式(2)で示されるリン
酸エステル5〜200重量部をそれぞれポリ塩化ビニル
系樹脂100重量部に対して含んでなるポリ塩化ビニル
系樹脂組成物及び該樹脂組成物であって、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して石油樹脂を3〜200重
量部含んでなるポリ塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】R1,R2:単環式炭化水素 R3〜R5:芳香族単環式炭化水素 さらには、これらの組成物からなる振動エネルギー吸収
材に関する。
【0018】以下、その詳細について説明する。
【0019】本発明で用いるポリ塩化ビニル系樹脂と
は、塩化ビニル単独重合樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、
塩化ビニル単量体と共重合し得るすべての単量体のうち
1つ以上とランダム共重合あるいはブロック共重合して
得られる塩化ビニル共重合樹脂(例えば酢酸ビニル−塩
化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体等)
で、上記樹脂の単品あるいは2種類以上の混合物であ
る。
【0020】また、本発明で用いる縮合多環式化合物と
は3個以上の環から構成された縮合多環式炭化水素、縮
合複素環式化合物である。3個以上の環であれば、どの
ような構成であっても問題はないが、特に環数が多いほ
うが好ましい。
【0021】一方、本発明で用いる環集合とは、3個以
上の環系(単環または縮合環)が単結合または二重結合
で直接結合し、このような直接環結合の数が含まれてい
る環系の数より1だけ少ないものをいう。環系は環式炭
化水素系であってもよいし、複素環系であってもよい。
また、3個以上の環系であればどのような構成であって
も問題はないが、特に環系が多いほうが好ましい。
【0022】これら縮合多環式化合物及び環集合(以
後、まとめて環状物という)はアルキル基のうち炭素数
が1〜4のもの,水酸基,オキソ基,カルボキシル基,
アミノ基,シアノ基,ニトロ基,ハロゲン基等の官能基
が環と結合していてもよい。
【0023】また、環状物はポリ塩化ビニル系樹脂と複
合化させることから、十分な分散状態に至らしめる必要
がある。それ故、環状物の融点はポリ塩化ビニル系樹脂
の加工温度よりも低いほうが望ましい。例えば縮合多環
式化合物としてはアセナフチレン、アセナフテン、フェ
ナントレン、9−フェナントロール、フルオレン、アン
トロン、9−フルオレノン、パ−ヒドロフルオレン、ベ
ンゾフェナントレン、9−アントラセンメタノール、
9,10−ジヒドロアントラセン、ピレン、1,2−ベ
ンゾピレン、ジベンゾフェナントレン、ジベンゾスベラ
ン、3環以上から成るテルペン類、ステロイド、アルカ
ロイド、ジベンゾフラン、キサンテン、9−キサンテノ
ール、キサントン、アクリジン、ジベンゾチオフェン、
フェナントリジン、1,4−ベンゾキノン、7,8−ベ
ンゾキノリン、1,10−フェナントロリン、フェナン
ジン、フェノキサジン、チアントレン等が挙げられる。
環集合としては、1,2−ジフェニルベンゼン、1,3
−ジフェニルベンゼン、1,3,5−トリフェニルベン
ゼン、1,2,3,4−テトラフェニル−1,3−シク
ロペンタジエン、2,2:6′,2″−テルピリジン等
が挙げられる。
【0024】こういった環状物のうち1種類、もしくは
2種類以上を混合したものがポリ塩化ビニル系樹脂と複
合化される。
【0025】環状物の添加量は総量として、加工性・経
済性の点からポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て5重量部以上100重量部以下、さらには15重量部
を超えて50重量部以下が望ましい。
【0026】ポリ塩化ビニル単独の場合、周波数10H
zで動的粘弾性を測定すると約90℃でtanδの最大
値は1.1を示すものが、この範囲の添加量に応じて温
度約20℃〜85℃の範囲でtanδの最大値は1.2
〜2.5程度を示す。この現象は緩和現象論の教えると
ころでは材料内部の状態の均一化が進み、緩和時間の分
布が狭まったと理解されるが、なぜこのような特定の環
状物が特異的に優れているのかは不明である。
【0027】一方、これらの環状物は一般的な可塑剤と
比較して非常に高価なため、可塑剤として使用するには
支障が生じる。さらに本発明は上述の樹脂組成物に一般
式(1)で示されるフタル酸エステル及び一般式(2)
で示されるリン酸エステルを加えること、またはこれら
フタル酸エステル及びリン酸エステルと共に石油樹脂を
添加してなるポリ塩化ビニル系樹脂組成物であるが、こ
のことにより樹脂組成物の振動吸収性能を低下させるこ
となく、任意の温度にガラス転移点を操作できる。
【0028】一般式(1)の構造を有するフタル酸エス
テルとは、R1,R2がC3〜C6の単環式炭化水素からな
る化合物である。R1,R2は同一でも異なっていてもよ
く、環上の水素は他の置換基に置換されていてもよい。
具体的には、ジシクロヘキシルフタレート(DCH
P)、ジメチルシクロヘキシルフタレート、ジフェニル
フタレート等が挙げられ、好ましくはジシクロヘキシル
フタレートが用いられる。添加量としては、加工性・経
済性の点からポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て5重量部以上200重量部以下、さらには10重量部
以上100重量部以下が好ましい。
【0029】一般式(2)の構造を有するリン酸エステ
ルは、R3がC6〜C9の芳香族単環式炭化水素からなる
化合物である。R3〜R5は同一または異なっていてもよ
く、環上の水素は他の置換基に置換されていてもよい。
具体的にはトリクレジルホスフェート(TCP)、トリ
クシレニルホスフェート(TXP)などが挙げられ、好
ましくはトリキシレニルホスフェートが用いられる。添
加量としては、加工性・経済性の点からポリ塩化ビニル
系樹脂100重量部に対して5重量部以上200重量部
以下、さらには10重量部以上100重量部以下が好ま
しい。
【0030】一般式(1)のフタル酸エステルを単独で
用いるとブリード現象が生じるが一般式(2)のリン酸
エステルを5重量部以上加えることでブリード現象を顕
著に抑制することができる。
【0031】このような組成物において、フタル酸エス
テルとリン酸エステルの配合量を調整することでtan
δが最大値を示す温度を室温から80℃程度まで広範囲
に設定することができ、その値も1.2以上を保持する
ことができるため、振動エネルギー吸収材として極めて
有用といえる。
【0032】さらに、上記フタル酸エステル、リン酸エ
ステルに加えて石油樹脂を複合化することにより、さら
に損失係数を高めることが可能となる。
【0033】本発明に用いられる石油樹脂とはC5〜C9
のオレフィンを混合状態のまま重合して得られるもので
ある。しかし、石油樹脂の添加により損失係数の最大値
は向上するが、その効果の度合いは組成と分子量によっ
てかなり異なる。すなわち、石油樹脂としてはC9成分
のインデンとスチレンを50重量%以上含有するものが
好ましく、さらにはインデンとスチレンとの比率はスチ
レンが半分以上を占めることが望ましい。また、その数
平均分子量が500以上1500以下である方が好まし
い。これらの範囲をはずれると損失係数の値は低下する
おそれがある。添加量としてはポリ塩化ビニル系樹脂1
00重量部に対して3重量部以上200重量部以下、さ
らには10重量部以上100重量部以下が好ましい。3
重量部未満では損失係数はあまり向上せず、また200
重量部を超えて添加すると加工性が極端に低下する。
【0034】本発明によるポリ塩化ビニル系樹脂組成物
には、その性能を極端に低下させない程度にポリ塩化ビ
ニル樹脂に通常添加されるDOP、ジオクチルセバケー
ト(DOS)等の可塑剤、炭酸カルシウム、タルク等に
代表される無機充填材、三酸化アンチモンやホウ酸亜鉛
に代表される難燃剤、マイカやグラファイトに代表され
る振動エネルギー吸収材によく用いられるフレーク状充
填材などを必要に応じて添加することができる。
【0035】また必要に応じて通常ポリ塩化ビニル樹脂
の改質に用いられるNBR(アクリロニトリル−ブタジ
エンゴム)、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合
体)、アクリル樹脂等とブレンドすることもできる。さ
らに振動エネルギー吸収材によく使用されるクマロン樹
脂、キシレン樹脂等とブレンドすることもできる。
【0036】本発明によるポリ塩化ビニル系樹脂組成物
は従来のポリ塩化ビニル樹脂の成形加工法であるカレン
ダー加工、押し出し加工、射出成形、発砲成形、圧縮成
形等の手法により自由に成形加工することができる。
【0037】また本発明により得られた振動エネルギー
吸収材は精密電子機器・精密測定機器等のように振動に
よりその精度に影響が生じるような機器の支持部材、パ
ッキング・ガスケット等の固定部材、音響機器等の積層
部材やシャーシなどに使用できる。さらに自動車や産業
機器などの振動の激しい部位に直接貼り付けて振動を抑
制したり、精密機器の脚部に用いて床からの振動の伝ぱ
んを防止する目的で使用されるほか、ステンレス鋼板や
アルミ板等の金属材料を始めとする木材、無機材料等の
他材料と複合して用いることもできる。
【0038】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0039】実施例1 エチレン−塩化ビニル共重合体(リューロンE−280
0,東ソー(株)製)100重量部、縮合多環式化合物
としてフェナントレン20重量部、安定剤としてOG−
756(水沢化学(株)製)を5重量部、難燃剤として
三酸化アンチモン(ATOX−S,日本精工(株)製)
7重量部を混合し、温度170℃にて5分間ロール混練
し、目的の組成物を得た。
【0040】実施例2 実施例1においてフェナントレンのかわりにピレン20
重量部を用いる以外は全く同一の系を混合し、温度17
0℃にて5分間ロール混練し、目的の組成物を得た。
【0041】実施例3 実施例1においてフェナントレンのかわりにフルオレン
20重量部を用いる以外は全く同一の系を混合し、温度
170℃にて5分間ロール混練し、目的の組成物を得
た。
【0042】実施例4 実施例1においてフェナントレンのかわりにアントロン
20重量部を用いる以外は全く同一の系を混合し、温度
170℃にて5分間ロール混練し、目的の組成物を得
た。
【0043】実施例5 実施例1においてフェナントレンのかわりにジベンゾフ
ラン20重量部を用いる以外は全く同一の系を混合し、
温度160℃にて5分間ロール混練し、目的の組成物を
得た。
【0044】実施例6 実施例1においてフェナントレンを80重量部にした以
外は全く同一の系を混合し、温度170℃にて5分間ロ
ール混練し、目的の組成物を得た。
【0045】比較例1 実施例1においてフェナントレンのかわりに、2つの環
から成る縮合多環式化合物である2−メチルナフタリン
20重量部を用いる以外は全く同一の系を混合し、温度
160℃にて5分間ロール混練し、目的の組成物を得
た。
【0046】比較例2 実施例1においてフェナントレンのかわりにデカリン2
0重量部を用いる以外は全く同一の系を混合し、温度1
60℃にて5分間ロール混練し、目的の組成物を得た。
【0047】実施例7 実施例1においてフェナントレンのかわりに、環集合と
して1,2−ジフェニルベンゼン20重量部を用いる以
外は全く同一の系を混合し、温度170℃にて5分間ロ
ール混練し、目的の組成物を得た。
【0048】実施例8 実施例1においてフェナントレンのかわりに1,3,5
−トリフェニルベンゼン20重量部を用いる以外は全く
同一の系を混合し、温度170℃にて5分間ロール混練
し、目的の組成物を得た。
【0049】実施例9 実施例7において1,2−ジフェニルベンゼンを80重
量部にした以外は全く同一の系を混合し、温度170℃
にて5分間ロール混練し、目的の組成物を得た。
【0050】比較例3 実施例1においてフェナントレンのかわりに2つの環か
ら成る環集合であるビフェニル20重量部を用いる以外
は全く同一の系を混合し、温度170℃にて5分間ロー
ル混練し、目的の組成物を得た。
【0051】比較例4 実施例1においてフェナントレンのかわりにp−ヒドロ
キシビフェニル20重量部を用いる以外は全く同一の系
を混合し、温度170℃にて5分間ロール混練し、目的
の組成物を得た。
【0052】実施例10 実施例1において、さらにジシクロヘキシルフタレート
(DCHP,大阪有機化学(株)製)35重量部、トリ
キシレニルホスフェート(TXP,(株)大八化学工業
所製)40重量部を加え温度160℃にて5分間ロール
混練し、目的の組成物を得た。
【0053】実施例11 塩化ビニル−ウレタングラフト重合樹脂(ドミナスK−
800F,東ソー(株)製)100重量部、環集合とし
て1,3−ジフェニルベンゼン20重量部、ジシクロヘ
キシルフタレート(DCHP,大阪有機化学(株)製)
20重量部、トリキシレニルホスフェート(TXP,
(株)大八化学工業所製)10重量部、及び熱安定剤と
して液状のバリウムジンク系安定剤(6227,昭島化
学(株)製)1重量部、粒状のバリウムジンク系安定剤
(6226,昭島化学(株)製)2.6重量部、亜燐酸
エステル系安定剤(4342,昭島化学(株)製)0.
6重量部を混合し、温度150℃にて5分間ロール混練
し、目的の組成物を得た。
【0054】比較例5 実施例10の組成のうち、トリキシレニルホスフェート
のかわりにジ−2−エチルヘキシルフタレート(ビニサ
イザー80,(株)花王製)40重量部を用いた以外は
全く同一の操作により目的の組成物を得た。
【0055】実施例12 ポリ塩化ビニル樹脂(リューロン TH−1000,東
ソー(株)製)87重量部、エチレン−塩化ビニル共重
合体(リューロンE−2800,東ソー(株)製)13
重量部、石油樹脂(ペトコール LX−T,東ソー
(株)製)39重量部、縮合多環式化合物としてピレン
20重量部、ジシクロヘキシルフタレート(DCHP,
大阪有機化学(株)製)40重量部、ジ−2−エチルヘ
キシルフタレート(ビニサイザー80,(株)花王製)
7.5重量部、トリキシレニルホスフェート(TXP,
(株)大八化学工業所製)27.5重量部、安定剤とし
てOG−756(水澤化学(株)製)5重量部、難燃剤
として三酸化アンチモン(ATOX−S,日本精鉱
(株)製)7重量部、無機充填材として炭酸カルシウム
(ホワイトンP−30,白石カルシウム(株)製)20
0重量部、マイカ(スゾライトマイカ150−S,クラ
レ(株)製)40重量部を混合し、温度140℃にて5
分間ロール混練し目的の組成物を得た。
【0056】実施例13 実施例11において、さらに石油樹脂(ペトコール L
X−T,東ソー(株)製)20重量部、水添ロジンエス
テル(KE−311,荒川化学工業(株)製)10重量
部を加えた以外は全く同一の操作により目的の組成物を
得た。
【0057】比較例6 実施例12において、ジシクロヘキシルフタレート0重
量部、ジ−2−エチルヘキシルフタレート47.5重量
部に変更した以外は全く同一の系を混合し、同一の操作
により目的の組成物を得た。
【0058】[損失係数(tanδ)の評価]実施例・
比較例で得られた組成物を180℃でプレスし、0.2
mm厚みのシートを作製した。このシートを用いて非共
振型強制振動法に基づく測定装置である粘弾性アナライ
ザーRSAII(レオメトリックス・ファーイースト社
製)により昇温速度2℃/min、測定周波数10Hz
により損失係数の測定を行った。この時の損失係数のピ
ーク値、及びその時の温度を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によればポリ塩化ビニル系樹脂と3個以上の環から成る
縮合多環式化合物、及び/または3個以上の環系から成
る環集合を特定の割合で複合化することによって高い損
失係数を有した振動エネルギー吸収材が得られる。
【0061】さらには、特定のフタル酸エステル、リン
酸エステル、さらに石油樹脂を添加することにより任意
の温度域で高い損失係数を有した振動エネルギー吸収材
が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 F16F 15/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
    て、3個以上の環からなる縮合多環式化合物及び/また
    は3個以上の環系からなる環集合を5〜100重量部、
    下記一般式(1)で示されるフタル酸エステルを5〜2
    00重量部、及び、トリキシレニルホスフェートを5〜
    200重量部含んでなるポリ塩化ビニル系樹脂組成物。 【化1】 1,R2:単環式炭化水素
  2. 【請求項2】請求項1に記載のポリ塩化ビニル系樹脂組
    成物であって、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対
    して石油樹脂を3〜200重量部含んでなるポリ塩化ビ
    ニル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のいずれかに記載のポリ塩
    化ビニル系樹脂組成物からなる振動エネルギー吸収材。
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