JP4507771B2 - 戸車 - Google Patents

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Description

本発明は左右方向の位置を調整する機構を備えた戸車に関する。左右調整機構は、戸車の車輪を中心軸に沿って調整移動して、戸パネルの引き違い開閉時の隙間を適正化するためのものである。
戸車の左右調整機構として、操作部に設けた偏心軸(または偏心凹部)と、偏心軸で左右方向へ移動操作される車輪枠とを有する形態が、特許文献1、2に公知である。さらにピニオン、およびピニオンで左右方向へ移動操作される作動ブロックを調整要素とする形態も公知である(特許文献3参照)。
前者の偏心軸型調整機構では、円形の操作部を回動操作するとき、偏心軸が操作部の回転中心まわりに回動して車輪枠を左右方向へ移動させる。後者のピニオン−ラック型調整機構では、作動ブロックにラックを設けてあり、ピニオンを回転操作することによってラックを左右方向へ移動操作して車輪の位置を調整する。
特開2000−192721号公報(段落番号0037、図1) 特許第3001179号公報(段落番号0023、図2) 特開2004−84282号公報(段落番号0022、図3)
偏心軸型の前者調整機構では、偏心軸の回動動作で車輪枠を変位させる。そのため、操作部の回転角度と車輪枠の移動量とが比例せず、車輪の位置調整を正確に行うのが難しい。操作部を一定角度だけ調整するとき、中立位置の近傍では車輪枠が大きく移動するのに対し、左右の調整限界位置の近傍では、車輪枠の移動量が小さくなるからである。この点、ピニオン−ラック型の後者調整機構では、ピニオンの回転角度と作動ブロックの移動量とが比例するので、車輪の位置調整をある程度まで的確に行える。
しかし、ピニオンで作動ブロックを介して車輪枠を移動操作するので、ピニオンと作動ブロック、および作動ブロックと車輪枠との間の余裕隙間の分だけ、調整動作にずれを生じやすい不利がある。車輪枠を揺動自在に支持する軸を利用して、作動ブロックと車輪枠とを連結し、さらに、作動ブロックに設けたばね板をピニオンの軸端にあてがって、ピニオンを移動付勢するので、車輪枠、作動ブロック、ピニオンの組み立て作業が煩雑になり、多くの手間が掛かる。作動ブロックに設けたラックをピニオンで移動操作するので、戸パネルに大きな外力が作用するような場合に、ピニオンが回転して車輪位置がずれるおそれもある。
特許文献2、3の戸車では、スライダーあるいは作動ブロックを介して車輪枠を左右方向に移動操作するので、左右調整機構の構造が複雑になるうえ、戸車の外形寸法が大きくなるのを避けられない。そのため、ますます薄形化され、軽量化する傾向にある戸パネルに、戸車を適用するのが困難となる。さらに、戸車を装着するための装着穴の占める体積が大きい分だけ、戸パネルの周枠の幅寸法を大きくする必要があり、幅寸法の小さな周枠を備えた軽量型の戸パネルに適用するのが困難となる。
本発明の目的は、左右調整が確実にしかも軽快に行え、戸車の組み立てが容易に行えるようにすることにある。本発明の目的は、上下調整機構と左右調整機構とを備えているにもかかわらず、戸車全体をコンパクトにまとめて構成でき、したがって薄い戸パネルや、幅寸法の小さな周枠を備えた軽量型の戸パネルに適用して有利な戸車を提供することにある。
本発明の戸車は、図2および図3に示すごとく、ケース5の内部に、車輪6と、車輪6を遊転自在に支持する車輪枠7とが設けてある。車輪枠7は、ケース5に固定した揺動軸23で上下揺動自在、および揺動軸23に沿って左右移動自在に支持されている。ケース5と車輪枠7との間には、車輪6の上下位置を調整する上下調整機構と、車輪6の左右位置を調整する左右調整機構とが設けられている。
左右調整機構は、ケース5に設けたラック歯30と、ラック歯30に噛み合うギヤ歯40を備えている調整ピース31と、調整ピース31と車輪枠7とを同行移動可能に連結する連動軸32とを含み、調整ピース31をラック歯30に沿って回転操作することにより、車輪6を左右方向へ調整移動させることができる。ケース5は、それぞれプラスチック成形品からなる主ケース5Aと、主ケース5Aの前面側に装着されるケースカバー5Bとで構成する。主ケース5Aの前壁の外面側には、ラック歯30を備えたラック凹部34を形成する。ラック凹部34の下周面にはラック歯30を形成し、ラック凹部34の上周面と調整ピース31の周面との対向面には、一定角度回転するごとに調整ピース31を係合保持できる節動機構を設けている。調整ピース31は、円形の操作頭部38と、操作頭部38より大径の鍔部39と、連動軸32とを備え、鍔部39の下半周面にギヤ歯40を備えている。節動機構は、鍔部39の上周面に一定間隔置きに形成した節動突起41と、節動突起41に対応してラック凹部34の上周面に凹み形成した節動凹部42とからなり、両者41・42が互いに係合することにより、転動途中状態の調整ピース31を位置決め保持することを特徴とする。
調整ピース31のギヤ歯40とラック歯30との噛み合い部分の外面が、ケースカバー5Bで覆われている。
ケースカバー5Bと主ケース5Aとの接合面には、互いに係合する係合突起14と、係合凹部36とを設ける。これら係合突起14および係合凹部36と、主ケース5Aに装着した上下調整機構の調整ねじ25とによって、ケースカバー5Bを主ケース5Aに対して分離不能に一体化する。
本発明では、ケース5に設けたラック歯30や調整ピース31などで左右調整機構を構成し、調整ピース31をラック歯30に沿って回転操作することにより、車輪6を左右方向へ調整移動させることができる。こうした戸車によれば、調整ピース31の回転角度と、車輪枠7および車輪6の移動量とが比例する。さらに、調整ピース31の移動動作を連動軸32で車輪枠7に直接的に伝えて、調整動作と調整結果とに大きなずれが生じるのを解消でき、全体として戸車における左右調整が、確実にしかも軽快に行える。
ケース5に設けたラック歯30と、ラック歯30に沿って相対的に転動する調整ピース31と、連動軸32などで左右調整機構が構成されているので、従来の戸車に比べて左右調整機構の構成部品点数を削減して、その分だけ戸車が小形でコンパクトになり、組み付けの手間を減らすことができる。したがって、本発明の戸車は、小形でコンパクト化できる分だけ、薄い戸パネルや、幅寸法の小さな周枠を備えた軽量型の戸パネルなどに支障なく適用できるうえ、製造時における戸車の組み立ての手間と製造コストとを削減できる。
主ケース5Aとケースカバー5Bとでケース5を構成し、主ケース5Aの前壁の外面側にラック歯30を備えたラック凹部34が型抜き形成されていると、ラック歯30を主ケース5Aの成形時に一体成形して、左右調整機構の構成部品点数を最小限化できる。さらに、調整ピース31のギヤ歯40とラック歯30との噛み合い部分の外面をケースカバー5Bで覆うことにより、両歯30・40の噛み合い部分をケースカバー5Bで保護して、塵埃などの異物が噛み合い部分に入り込むのを確実に防止できるので、長期使用時にも調整ピース31の調整操作を円滑に行うことができ、左右調整機構を備えた戸車の信頼性が向上する。
ケースカバー5Bと主ケース5Aとは、両者の接合面に設けた係合突起14と係合凹部36とで係合連結し、さらに上下調整機構の調整ねじ25を利用して、ケースカバー5Bと主ケース5Aとを締結してあると、主ケース5Aにケースカバー5Bを固定するための締結構造を別途設ける必要がなく、その分だけ戸車の構造を簡素化して小形化できる。
ラック凹部34の下周面にラック歯30を形成し、ラック凹部34の上周面と調整ピース31の周面との対向面に節動機構を設けた戸車によれば、調整ピース31を回転操作したとき、節動機構のクリック感を目安にしながら車輪位置を調整できるので、より的確にしかも簡便に調整作業が行える。例えば、戸パネル1に横向きの外力が作用するときには、外力による回転モーメントを受けて調整ピース31が回転するおそれがある。しかし、ラック凹部34の上下に節動要素とラック歯30を設けてあると、節動要素を介して調整ピース31に作用する回転モーメントと、ギヤ歯40を介して調整ピース31に作用する回転モーメントとの向きが互いに逆向きで、ほぼ均等な大きさになる。そのため、調整ピース31が外力を受けて回転変位することはなく、任意の調整位置を確実に位置保持できる。
(実施例) 図1ないし図6は本発明に係る戸車の実施例を示す。図2において、符号1は木製の戸パネル、2は床面に埋設したガイドレールである。
戸パネル1の下隅には、それぞれ逆U字状の装着溝3を形成してあり、これらの装着溝3に本発明の戸車を嵌め込み装着してビス4で締結固定してある。戸車はケース5の内部には車輪6と、車輪6を遊転自在に支持する車輪枠7とを設ける。ケース5と車輪枠7との間には、車輪6の上下位置を調整する上下調整機構と、車輪6の左右位置を調整する左右調整機構とを設けてある。
図3においてケース5は、それぞれプラスチック成形品からなる主ケース5Aと、主ケース5Aの前面側に装着されるケースカバー5Bとで構成する。主ケース5Aは、その内面に車輪6、車輪枠7および上下調整機構を収容する、下面側が開放された車輪室8を形成してあり、車輪室8の上方にビス挿通孔9と、後述する調整ねじ25用の挿通孔10と、位置決め孔16とが形成されている。ケース5の縦断面形状は、先の装着溝3に対応して逆U字状に形成してある。
ケースカバー5Bは、主ケース5Aの外郭形状に一致する逆U字状の板状体からなり、図3に示すように、その板面にビス孔11と、テーパー状の座孔12と、左右方向に長い操作窓13とを上から順に形成してある。ケースカバー5Bの主ケース5Aとの接合面の下部両側に、係合リブ(係合突起)14を一体に形成してあり、座孔12と操作溝13との間の接合面には位置決ピン15を突設してある。
車輪枠7は、左右一対の側枠7aと、両側枠7aの前端どうしを繋ぐ端壁7bとを一体に備えたプレス金具からなり、両側枠7a間に車輪6が車輪軸18を介して遊転自在に軸支されている。両側枠7aの上縁前寄りには台形状の操作溝19を切り欠き形成してあり、その下方には揺動孔20を設けてある。端壁7bの下部には、後述する連動軸32を受け入れる連動溝21が上下に長い長孔として形成してある。
車輪6が組まれた車輪枠7を車輪室8内に装填し、主ケース5Aの側面から挿通した揺動軸23で揺動孔20を支持することにより、車輪6および車輪枠7は揺動軸23まわりに上下揺動でき、しかも揺動軸23に沿って左右方向に移動できる。
詳しくは図2の実線で示すように、車輪6の大半が車輪室8内に収まる状態と、想像線で示すように、車輪6の下半部が車輪室8の外側下方へ突出する状態との間にわたって車輪枠7は上下揺動できる。また、車輪6および車輪枠7は、図4の実線および想像線で示すように、車輪室8の内面一側から内面他側の間を揺動軸23に沿って左右移動できる。
図2において上下調整機構は、車輪室8の上部において主ケース5を前後に貫通する調整ねじ25と、調整ねじ25で前後に移動操作される調整ねじ板26とを調整要素にしている。調整ねじ板26は四角形状の板ナットからなり、図5に示すように、調整ねじ25にねじ込んだ状態において、その上周面と左右周面とが車輪室8の内面壁で回転不能に受け止められ、面壁の下部が車輪枠7に設けた操作溝19と係合している。
上下調整を行う場合には、調整ねじ25を回転操作して調整ねじ板26を前後いずれかへ移動させ、車輪枠7を揺動操作する。車輪枠7の揺動動作を吸収するために、連動溝21は縦長に形成した。調整ねじ25は、その一端に設けた操作頭部25aがケースカバー5Bに設けた座孔12で受け止められ、後方のねじ軸端が座金を介して主ケース5Aの後面にかしめ装着されて、ケース5で回転のみ自在に支持されている。
調整ねじ25は、ケースカバー5Bを主ケース5Aに固定するための締結体を兼ねており、係合リブ14および係合凹部36と協同してケースカバー5Bを分離不能に固定保持する。
左右調整機構は、主ケース5Aに形成したラック歯30と、ラック歯30に噛み合う調整ピース31と、調整ピース31の左右動作を車輪枠7に伝える連動軸32と、連動軸32に係合する車輪枠7の連動溝21とを含む。
図3において主ケース5Aの前壁の外面下部には、他より厚肉の操作壁33を膨出形成し、そこに調整ピース32を収容するラック凹部34と、連動軸32の左右移動を許す連動孔35とが形成されている。ラック凹部34および連動穴35は、主ケース5Aの成形時に型抜き形成する。操作壁33の左右には、ケースカバー5Bの係合リブ14と係合する係合凹部36を形成してある。
図1においてラック凹部34は左右に長い長円を基本形状にしてあり、ラク凹部34の下周面にラック歯30を形成してあり、ラク凹部34の上周面と調整ピース31の周面との対向面に節動機構が設けられている。
調整ピース31は、十字溝を凹み形成した円形の操作頭部38と、操作頭部38より大径の鍔部39と、連動軸32とを一体に形成したダイキャスト成形品からなり、鍔部39の下半周面に3個のギヤ歯40を備えている。
節動機構は、前記鍔部39の上周面に一定間隔置きに形成した5個の節動突起41と、節動突起41に対応してラック凹部34の上周面に凹み形成した多数個の節動凹部42とからなり、両者41・42が互いに係合することにより、転動途中状態の調整ピース31を位置決め保持する。
以上のように構成した戸車は、以下の手順で組み立てることができる。まず、調整ねじ板26を車輪室8の上部の角形凹部に嵌め込み、車輪6が組まれた車輪枠7を車輪室8に装填して、調整ねじ板26を操作溝19に係合する。この状態で揺動軸23を主ケース5Aおよび揺動孔20に挿通し、その挿通始端をかしめ処理することにより、車輪枠7を主ケース5Aに軸支する。次に、調整ピース31をラック凹部34に差し込んで、その連動軸32を車輪枠7の連動溝21に挿通する。
最後に、ケースカバー5Bを主ケース5Aの前面にあてがって、係合リブ14を係合凹部36に圧嵌係合しながら位置決めピン15を位置決め孔16に嵌め込み、調整ねじ25を調整ねじ板26にねじ込んだ後、そのねじ軸端をかしめ処理して、ケースカバー5Bを主ケース5Aに対して分離不能に固定する。ケースカバー5Bを組み付けた状態においては、ギヤ歯40とラック歯30との噛み合い部分が、操作窓13の周縁壁で覆われてしまう。したがって、両歯30・40の噛合面に異物が入り込むのをよく防止でき、長期使用時にも調整ピース31の調整操作を円滑かつ確実に行うことができる。
上記のように本発明の戸車は、各構成部品を一定の組み立て手順に従うだけで、容易に組むことができ、従来の戸車に比べて組み立ての手間とコストを削減できる。ラック歯30を主ケース5Aと一体に形成し、調整ピース31と一体に形成した連動軸32によって、調整ピース31の移動動作を直接的に車輪枠7に伝えるので、左右調整機構の構成部品点数を少なくできる。
しかも、強度を確保しながら各戸車構成部品を可能な限り小形化し、これらの構成部品を集約配置してケース5内の空間の無駄を省いた結果、標準的な市販の戸車に比べて、戸車の小形コンパクト化を実現できた。
具体的には、戸車の車輪直径を一定とするとき、標準的な市販の戸車におけるケースの上下寸法と前後寸法と厚み寸法とは、48×45×16mmであったのに比べ、本発明の戸車におけるケース5の上下寸法と前後寸法と厚み寸法を38×40×15mmとすることができ、戸パネル1における戸車の占有体積を概ね34%と削減し、パネルの加工量を大幅に削減できた。
中立状態における調整ピース31は、ラック凹部34の左右中央に位置していて、左右いずれの方向へも転動できる、このときの車輪6は、図5および図6に示すように、戸パネル1の厚み方向中央に位置している。戸パネル1・1が経年変化などによって変形し、両戸パネル1・1が擦れあうような場合や、戸パネル1・1の隣接隙間が異常に大きい場合などには、調整ピース31をラック歯30に沿って回転操作することにより、車輪6を左右方向へ調整移動して両パネル1・1の隣接隙間を適正化できる。
例えば、図1に示すように、中立位置にあった調整ピース31をドライバーなどの工具で時計回転方向へ回転操作して、ラック歯30に沿って転動させると、調整ピース31の回転変位に伴って連動軸32が横移動した分だけ、車輪枠7を横移動操作することができる。実際には、車輪6は常にガイドレール2上に位置しているので、戸パネル1が調整ピース31の転動方向とは逆向きに横移動して、両パネル1・1の隣接隙間を適正化することになる。
この横移動を許すために、操作窓13および連動孔35は、左右横長に形成されている。調整ピース31と一体に設けた連動軸32で、車輪枠7を直接移動操作するので、左右調整機構と車輪6との間の遊動隙間を最小限化して、調整動作のずれを抑止できる。
調整ピース31が回転変位するとき、節動機構を構成する係合リブ14と係合凹部36とは、互いに逆向きに移動しながら相手を乗り越えて係合位置が変り、任意の係合位置において調整ピース31を回転不能に位置保持する。係合リブ14と係合凹部36とが1ピッチ分だけ係合変位するのを目安にして少しずつ車輪位置を変更することにより、車輪位置の調整作業を適確にしかも簡便に行える。
節動機構は、戸パネル1の開閉時や、使用者が戸パネル1にもたれかかるような場合などに、調整ピース31が外力によって回転変位するのを規制することにも役立っている。例えば図1において、戸パネル1が図に向かって左側から右側へ向かって押された場合には、ラック歯30がギヤ歯40を介して調整ピース31を反時計回転方向へ回そうとする。しかし、同時に係合凹部36が係合リブ14を介して調整ピース31を時計回転方向へ回そうとする。これらの外力に基づく回転モーメントの大きさは概ね均等であり、回転モーメントの向きが逆であるため相殺される。
そのため、調整ピース31が外力を受けて回転変位することはない。つまり、鍔部39の対向周面の一方にギヤ歯40を設け、他方の周面に節動機構を構成する係合リブ14を設けることにより、調整ピース31が外力によって回転操作されるのを確実に防止し、任意の調整位置を位置保持できる。なお、縦調整機構の調整などについては、先に説明したとおりであるのでその説明は省略する。
上記の戸車によれば、上下調整機構と左右調整機構とを備えているにもかかわらず、各部品の組み立てを容易に行えるので、戸車の製造コストを削減できる。さらに、戸車全体をコンパクトにまとめて構成できるので、薄い戸パネルや、幅寸法の小さな周枠を備えた軽量型の戸パネルに対しても、戸車を問題なく埋設固定できる。
上記の実施例では、連動軸32を調整ピース31と一体に形成したが、その必要はない。例えば、車輪枠7の連動溝21に対して分離不能に、しかし上下には相対移動可能に装着することができる。ケースカバー5Bは省略することができ、その場合には止輪やピン等で調整ピース31を抜け止め固定する。
ラック歯30はラック凹部34の上周面に設けることができ、必要があればラック凹部34の上下周面のそれぞれにラック歯30を設けてもよい。その場合には、調整ピース31の鍔部39の上下周面にギヤ歯40を設けるとよい。ラック歯30の部分を金属成形品で形成して、ラック凹部34に嵌め込み装着することができる。
ケースカバー5Bは、少なくともラック凹部34の外面を覆う上下寸法があればよい。係合突起14はリブ構造である必要はなく、爪状の突起や軸状の突起等で形成することができる。本発明に係る左右調整機構は、吊車型のランナーにおける横調整機構として適用することができる。
図4におけるC−C線断面図である。 戸車の縦断側面図である。 戸車構成部品の分解斜視図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 戸車の縦断正面図である。
符号の説明
5 ケース
5A 主ケース
5B ケースカバー
6 車輪
7 車輪枠
14 係合突起
23 揺動軸
25 調整ねじ
30 ラック歯
31 調整ビース
32 連動軸
34 ラック凹部
36 係合凹部
40 ギヤ歯

Claims (3)

  1. ケース(5)の内部に、車輪(6)と、車輪(6)を遊転自在に支持する車輪枠(7)とが設けられており、
    車輪枠(7)は、ケース(5)に固定した揺動軸(23)で上下揺動自在、および揺動軸(23)に沿って左右移動自在に支持されており、
    ケース(5)と車輪枠(7)との間に、車輪(6)の上下位置を調整する上下調整機構と、車輪(6)の左右位置を調整する左右調整機構とが設けられており、
    左右調整機構が、ケース(5)に設けたラック歯(30)と、ラック歯(30)に噛み合うギヤ歯(40)を備えている調整ピース(31)と、調整ピース(31)と車輪枠(7)とを同行移動可能に連結する連動軸(32)とを含み、
    調整ピース(31)をラック歯(30)に沿って回転操作することにより、車輪(6)を左右方向へ調整移動できるようになっており、
    ケース(5)が、それぞれプラスチック成形品からなる主ケース(5A)と、主ケース(5A)の前面側に装着されるケースカバー(5B)とで構成されており、
    主ケース(5A)の前壁の外面側に、ラック歯(30)を備えたラック凹部(34)が形成されており、 ラック凹部(34)の下周面にラック歯(30)が形成されており、
    ラック凹部(34)の上周面と調整ピース(31)の周面との対向面に、一定角度回転するごとに調整ピース(31)を係合保持する節動機構が設けられており、
    調整ピース(31)は、円形の操作頭部(38)と、操作頭部(38)より大径の鍔部(39)と、連動軸(32)とを備え、鍔部(39)の下半周面にギヤ歯(40)を備え、
    節動機構は、鍔部(39)の上周面に一定間隔置きに形成した節動突起(41)と、節動突起(41)に対応してラック凹部(34)の上周面に凹み形成した節動凹部(42)とからなり、両者(41・42)が互いに係合することにより、転動途中状態の調整ピース(31)を位置決め保持することを特徴とする戸車。
  2. 調整ピース(31)のギヤ歯(40)とラック歯(30)との噛み合い部分の外面が、ケースカバー(5B)で覆われている請求項1記載の戸車。
  3. ケースカバー(5B)と主ケース(5A)との接合面に、互いに係合する係合突起(14)と、係合凹部(36)とが設けられており、
    係合突起(14)および係合凹部(36)と、主ケース(5A)に装着した上下調整機構の調整ねじ(25)とによって、ケースカバー(5B)が主ケース(5A)に対して分離不能に一体化してある請求項2記載の戸車
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