JP3647211B2 - 吊り戸用走行装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家具や建具などに装備される吊り戸を吊下げ状態で開閉自在に移動案内する吊り戸用走行装置に関し、詳しくは、吊り戸の上端部に埋め込み状態で固定されるケーシングに、固定部側のガイド部に沿って吊り戸を吊下げ状態で開閉方向に移動案内する走行部と、前記ケーシングに対する走行部の戸厚み方向での取付け位置を調節する位置調節機構とを設けてある吊り戸用走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の吊り戸用走行装置としては、前記走行部を、固定部側のガイドレール(ガイド部の一例)に沿って転動するローラを前記ケーシング内から上方に延設される吊り軸の上端部に枢着して構成するとともに、前記ケーシング内に、該ケーシングに対する走行部の戸厚み方向での取付け位置を調節する位置調節機構を設けたものがある(例えば、特開平8−21145号公報参照)。
この従来の吊り戸用走行装置では、長期使用に伴って吊り戸が戸厚み方向に反り変形した場合、或いは、ケーシングに対する走行部の取付け位置が戸厚み方向にずれるなどの組付誤差が発生した場合、前記位置調節機構にて、ケーシングに対する走行部の戸厚み方向での取付け位置を調節することにより、吊り戸の戸厚み方向での吊り位置を迅速、容易に調節することができ、例えば、引き違い戸の場合において、前記反り変形や組付誤差による引き違い戸同士の接触を迅速、容易に解消することができる。
つまり、吊り戸の戸厚み方向での吊り位置調節作業を迅速、容易に行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の吊り戸用走行装置では、ケーシング内に、走行部を構成する吊り軸の下端側と位置調節機構とを設けるため、ケーシングが大型化し易く、その結果、このケーシングを吊り戸の上端部に埋め込むための凹部の切削深さを深くしなければならず、ケーシングの大型化による走行装置の製造コストの高騰化と、凹部を切削形成するための手間の増大による吊り戸の製造コストの高騰化とを招来し易い問題があった。
【0004】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、その主たる課題は、吊り戸の戸厚み方向で吊り位置調節作業を迅速、容易に行えるものでありながら、走行装置の製造コストの低廉化と、吊り戸の製造コストの低廉化とを図ることができる吊り戸用走行装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の請求項1記載の吊り戸用走行装置の特徴構成は、吊り戸の上端部に埋め込み状態で固定されるケーシングの上部に、固定部側のガイド部に沿って吊り戸を吊下げ状態で開閉方向に移動案内する走行部と、前記ケーシングに対する走行部の戸厚み方向での取付け位置を調節する位置調節機構とを、前記位置調節機構が吊り戸の上端面相当位置よりも上方に位置する状態で設けてある点にある。
上記特徴構成によれば、前記位置調節機構により、ケーシングに対する走行部の戸厚み方向での取付け位置を調節することにより、吊り戸の吊り位置を戸厚み方向で調節することができる。
しかも、前記位置調節機構がケーシングの上部で、かつ、吊り戸の上端面相当位置よりも上方に位置する状態で設けてあるから、その分だけ、ケーシング内に位置調節機構を設けてある従来の吊り戸用走行装置に比して、ケーシングを小型化することができ、それに伴って、前記凹部の切削深さも浅くすることができる。
それ故に、吊り戸の戸厚み方向で吊り位置調節作業を迅速、容易に行うことができ、しかも、ケーシングの小型化による走行装置の製造コストの低廉化を図ることができるとともに、ケーシングを固定する凹部を切削形成するための手間の軽減による吊り戸の製造コストの低廉化を図ることができる。
【0006】
本発明の請求項2記載の吊り戸用走行装置の特徴構成は、前記ケーシングに対して開閉方向から脱着自在に嵌合固定されている取付け部材のうち、ケーシングよりも上方に位置する取付け部に、走行部の連結部が戸厚み方向に移動自在に組み付けられ、この走行部の連結部と取付け部材の取付け部との間に前記位置調節機構が取り付けられているとともに、前記取付け部材の取付け部には、吊り戸の上端面に摺接可能なガイド面が形成されている点にある。
上記特徴構成では、例えば、固定部側のガイド部に対して、取付け部材及び位置調節機構を備えた走行部が、該ガイド部の特定箇所のみで装脱可能に構成されている場合でも、予め、取付け部材及び位置調節機構を備えた走行部を固定部側のガイド部に吊下げ支持し、吊り戸を、それの上端部に埋め込み状態で固定されるケーシングと取付け部材とが開閉方向で相対対向する姿勢に保持し、その状態から、走行部をガイド部に沿って移動させながら取付け部材をケーシングに嵌合固定するだけで、吊り戸をガイド部に吊り下げることができる。
しかも、前記吊り戸の上端面を取付け部のガイド面に摺接させることにより、取付け部材をケーシングに嵌合させるときのケーシングと取付け部材との上下方向での位置ずれを抑制することができる。
それ故に、固定部側のガイド部による走行部の保持構造に拘らず、吊り戸をガイド部に対して迅速かつ容易に吊り下げることができ、しかも、取付け部のガイド面の存在により、ケーシングに対する取付け部材の嵌入作業も容易に行うことができる。
【0007】
本発明の請求項3記載の吊り戸用走行装置の特徴構成は、前記ケーシングに固定されている取付け部材のうち、ケーシングよりも上方に位置する取付け部に、走行部の連結部が戸厚み方向に移動自在に組み付けられ、この走行部の連結部と取付け部材の取付け部との間に取付けられた位置調節機構が、前記取付け部に回転のみ自在に支承された螺軸と、該螺軸の回転操作に連れて開閉方向に相対移動する可動体と、該可動体に設けられた複数の突起と、前記走行部の連結部に形成され、前記突起の各々が係入する開閉方向に斜交する平行な複数のガイド孔又はガイド溝とから構成され、更に、前記取付け部には、前記走行部の連結部を戸厚み方向にのみ移動案内する案内部が形成されている点にある。
上記特徴構成では、前記螺軸の回転操作に連れて可動体が開閉方向に相対移動すると、ガイド孔又はガイド溝の各々に係入する複数の突起が可動体と一体的に開閉方向に相対移動し、これら各突起の外周面が、該各突起が係入するガイド孔又はガイド溝の各々の内周面のうち、開閉方向に斜交する内周面部分に押圧接当して、その押圧力による戸厚み方向への分力により、可動体に対して走行部が戸厚み方向に相対移動する。従って、前記螺軸の回転方向及び回転操作量を調節することにより、ケーシングに対する走行部の戸厚み方向での取付け位置を調節できるだけでなく、走行部の戸厚み方向への移動量も微調節することもできる。
しかも、前記螺軸が回転操作されない限りは、可動体は開閉方向に相対移動できないから、可動体を開閉方向の所定位置で位置固定するための特別なストッパー構造も不要である。
更に、前記可動体に設けられた複数の突起の各々が、前記走行部の連結部に形成された複数のガイド孔又はガイド溝の各々に係入されるから、ガイド孔又はガイド溝の内周面に対する突起の外周面の押圧接当により、走行部の連結部に回転力が作用することが殆どなく、例えば、ガイド孔又はガイド溝の内周面に対する突起の外周面の押圧接当により、走行部の連結部に回転力が作用し易い、突起とガイド孔又はガイド溝とが1づつしか存在しない位置調節機構に比して、走行部の連結部の強度設計、並びに、取付け部に形成される案内部の強度設計の簡素化を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図6は、木製等の戸枠1の両面に化粧板2を貼付けて構成された吊り戸3の上端部に設けられる本発明の吊り戸用走行装置の好ましい実施形態を示し、吊り戸3の上端部に埋め込み状態で固定されるケーシング4に嵌合固定された取付け部材5のうち、ケーシング4よりも上方に位置する部位に、固定部としての天井面6側のガイドレール(カイド部の一例)7に沿って吊り戸3を吊下げ状態で開閉方向に移動案内する走行部8と、前記ケーシング4に対する走行部8の戸厚み方向での取付け位置を調節する位置調節機構9とを、この位置調節機構9が吊り戸3の上端面相当位置よりも上方に位置する状態で設けてある。
【0009】
図1に示すように、前記ケーシング4は、吊り戸3の戸枠1のうち、上側両角部の各々に切削形成された凹部10内に埋め込み状態で挿入可能で、かつ、吊り戸3の上方側と吊り戸3の開閉方向の一側方(図1では、開閉方向で接当する他の吊り戸3側)とに向かって開口するナイロン樹脂等の合成樹脂製又は金属製等のケース11と、該ケース11の吊り戸3の開口のうち、開閉方向の一側方の開口を閉止する着脱自在なナイロン樹脂等の合成樹脂製又は金属製等の蓋12とから構成してある。
前記ケース11の側壁のうち、開閉方向の一側方の開口と相対向する奥側壁部13Aと、ケース11の底壁部14には、このケース11を凹部10内に埋め込んだ状態で、該ケース11を戸枠1にビス15にて固定するためのビス孔16を形成してある。
【0010】
以下、吊り戸3の上側両角部のうち、一方の凹部10内に固定される走行装置を図2〜図6に基づいて説明する。尚、他方の凹部10内に固定される走行装置は、前記一方の凹部10内に固定される走行装置と対称であって、それ以外の構成は同一である。
【0011】
図2〜図5に示すように、前記取付け部材5は、前記ケーシング4を構成するケース11に対して、該ケース11の開閉方向の一側方の開口を通して、開閉方向から脱着自在に嵌合固定してある。
更に、前記取付け部材5は、ケース11内に嵌合固定される組付け部17と、前記位置調節機構9に対する取付け部18とから構成してあるとともに、該取付け部18は吊り戸3の上端面相当位置よりも上方に位置する状態で、ケース11の上部、つまり、組付け部17の上部に一体形成してある。
【0012】
前記組付け部17は、ケース11の側壁のうち、戸厚み方向で相対向する一対の左右側壁部13Bの各々に内接する一対の左右側板19と、これら左右側板19の上端同士を繋ぐ上板20とから構成してある。
前記取付け部18は、前記上板20の開閉方向の両端部の各々から上方に、開閉方向で対をなすコの字状の一対のガイド板21を延設して構成してある。
そして、前記取付け部材5を構成する組付け部17と取付け部18とは、金属製等の板材を折曲げ加工して一体形成してある。
【0013】
図2、図4に示すように、前記取付け部材5を構成する左右側板19の各々には、組付け部17をケース11に嵌合したとき、前記ケース11のうち、前記奥側壁部13Aに形成された一対の係入孔22の各々に係入する係合片23を一体形成してあるとともに、前記ケース11のうち、前記左右側壁部13Bに開口方向に沿って形成された切欠き部24に係入する円柱状の突起25を膨出形成してあり、前記係入孔22と係合片23との係合、並びに、切欠き部24と突起25との係合により、ケース11に対して取付け部材5が、開閉方向の一側方への移動のみ許容する状態で嵌合される。
また、前記組付け部17の左右側板19間には、揺動アーム26を戸厚み方向に沿う水平軸芯周りシーソー揺動自在に枢着してあり、組付け部17をケース11に嵌合したとき、揺動アーム26の一端側が、前記ケース11の開閉方向の一側方の開口よりも開閉方向外方に突出するとともに、揺動アーム26の他端側に、ケース11の底壁部14に形成された段部27に係合する係止爪28を一体形成してある。
そして、前記揺動アーム26は、該揺動アーム26と取付け部材5を構成する上板20とに亘って設けられたコイルスプリング29により、係止爪28が段部27に係合する姿勢に揺動付勢してあり、該係止爪28と段部27との係合により、ケース11に対して取付け部材5の開閉方向の一側方への移動が規制され、ケース11内に組付け部17が嵌合固定される。
【0014】
図2に示すように、前記取付け部材5を構成する取付け部18の開閉方向に沿う長さは、前記組付け部17の開閉方向に沿う長さよりも大に構成してあり、かつ、取付け部18の開閉方向の一側方の端面と、組付け部17の開閉方向の一側方の端面とが、開閉方向に直交する上下方向に沿う同一面上にほぼ位置するとともに、取付け部18の開閉方向の他側方が、組付け部17の開閉方向の他側方よりも開閉方向に突出させてある。
そして、前記ケース11に組付け部17を嵌入した状態では、前記組付け部17の開閉方向の他側方よりも開閉方向に突出する取付け部18の下面を、吊り戸3の上端面に近接又は接当するように構成してある。
従って、前記吊り戸3の上端面を、組付け部17の開閉方向の他側方よりも開閉方向に突出する取付け部18の下面に摺接させることにより、取付け部材5を構成する取付け部18を開閉方向の一側方外方側からケース11に嵌合するときの該ケース11と取付け部18との上下方向での位置ずれを抑制することができる。
つまり、前記取付け部材5の組付け部17をケース11に嵌合するときに、吊り戸3の上端面に摺接させることができる前記取付け部18の下面が、取付け部材5の組付け部17をケース11にスムースに嵌合させるためのガイド面18aに形成されている。
【0015】
図4に示すように、前記蓋12には、組付け部17をケース11に嵌合固定した状態で、組付け部17の両側板部分19間の上部に係入する戸厚み方向で一対の上部係入片30と、両側板部分19間の下部に係入する下部係入片31とを一体形成してあるとともに、前記蓋12には、前記揺動アーム26の一端側が挿通される操作孔32を貫通形成してある。そして、前記操作孔32内において、揺動アーム26の一端側をコイルスプリング29の弾性付勢力に抗して下方に押下げ操作することにより、揺動アーム26の係止爪28と段部27との係合が解除される。
【0016】
図2、図3に示すように、前記走行部8は、金属製等の板材をL字状に折曲げ加工して形成された吊下げ部材33と、該吊下げ部材33の鉛直部分34Aに水平軸芯周りで揺動自在に枢着された金属製等の揺動板35と、この揺動板35の先端側に回転自在に軸支され、前記ガイドレール7のレール状突部7Aに係合する状態で、このレール状突部7Aに沿って転動するローラ36とから構成してあり、ローラ36の周面には、レール状突部7Aに係合する周溝36Aを形成してある。
【0017】
図2、図3に示すように、前記吊下げ部材33の水平部分34Bは、前記取付け部材5の取付け部18を構成する両ガイド板21間に配設してあり、この水平部分34Bは、両ガイド板21との接当により開閉方向への移動が規制されているとともに、ガイド板21の上端の各々に相対向する方向に向かって折曲げ形成された抜止め片37との接当により取付け部18より上方への抜け出しを規制してある。
従って、前記取付け部材5の取付け部18に対して吊下げ部材33の水平部分34Bは戸厚み方向に移動自在、換言すれば、前記ケーシング4に対して走行部8を戸厚み方向に移動自在に連結してあり、該水平部分34Bを取付け部18に対する連結部に構成してある(以下、水平部分34Bを連結部と称する。)。
そして、前記ガイド板21と抜止め片37とをもって、前記吊下げ部材33の連結部34Bを戸厚み方向にのみ移動案内する案内部38が構成されている。
【0018】
図2に示すように、前記吊下げ部材33の鉛直部分34Aには、揺動板35の揺動軸芯を中心とする弧状の長孔39を貫通形成してあり、該長孔39に、揺動板35に一体形成された突片40を係入してあり、この長孔39に対する突片40の移動可能範囲が、鉛直部分34Aに対する揺動板35の揺動範囲に設定してある。
そして、前記吊下げ部材33の鉛直部分34Aと揺動板35とに亘って、該揺動板35を前記揺動範囲内で揺動操作するとともに、所望の揺動位置で位置固定するための高さ調節用ネジ部材41を装着してあり、この高さ調節用ネジ部材41を回転操作することにより、吊り戸3の上端面に対するローラ36の高さ位置を変更することができる。
詳しくは、前記高さ調節用ネジ部材41は、鉛直部分34Aに一体形成されたブラケット42の貫通孔に、回転及び揺動自在に取付けてあるとともに、高さ調節用ネジ部材41の中間部分を、揺動板35に一体形成されたブラケット43のネジ孔に螺合してある。
【0019】
尚、図示しないが、当該実施形態では、前記ガイドレール7のレール状突部7Aに対してローラ36の周溝36Aは、ガイドレール7の長手方向の特定箇所、例えば、長手方向の両端側のみで係脱自在に構成してあり、従って、この特定箇所以外では、ガイドレール7に対する走行部8の装脱を行うことができない。
【0020】
図2〜図4に示すように、前記位置調節機構9は、前記取付け部18の両ガイド板21に亘って回転のみ自在に支承された螺軸としての頭付きの雄ネジ部材44と、該雄ネジ部材44の回転操作に連れて、両ガイド板21間を開閉方向に相対移動する金属製等のブロック状の可動体45と、該可動体45の上面に一体形成された2つのピン状の突起46と、前記走行部8を構成する吊下げ部材33の連結部34Bに形成され、前記突起46の各々が係入する開閉方向に斜交する平行な2つのガイド孔47とから構成してある。
前記雄ネジ部材44は、両ガイド板21からの抜け出しを防止するために、それの先端部分をかしめてある。
前記可動体45は、組付け部17の上板20と吊下げ部材33の連結部34Bとの間に配置されるとともに、この連結部34Bは、可動体45と取付け部18の抜止め片37との間に配置され、この状態で可動体45の両突起46の各々を連結部34Bの各ガイド孔47に係入してある。
【0021】
そして、図6の(イ)、(ロ)に示すように、前記雄ネジ部材44を回転操作すると、可動体45の雌ネジ部分48が雄ネジ部材44の軸芯方向に沿って螺進して、可動体45が該軸芯方向と同一方向である開閉方向に相対移動し、ガイド孔47の各々に係入する突起46の外周面の各々が、ガイド孔47の各々の内周面のうち、開閉方向に斜交する内周面部分に押圧接当して、その押圧力による戸厚み方向への分力により、つまり、前記突起46の外周面とガイド孔47の内周面とのカム作用により、可動体45に対して連結部34Bが戸厚み方向に相対移動する。
また、前記雄ネジ部材44の回転操作を停止した状態では、可動体45に開閉方向への外力が作用しても、雄ネジ部材44と雌ネジ部分48とが螺合しているから可動体45は移動することがなく、その結果、所望の位置に移動した連結部34Bが戸厚み方向に不用意に移動することもない。
従って、長期使用に伴って吊り戸3が戸厚み方向に反り変形した場合、或いは、ケーシング4に対する走行部8の取付け位置が戸厚み方向にずれるなどの組付誤差が発生した場合、前記雄ネジ部材44を、それの回転方向及び回転操作量を調節しながら回転操作して、取付け部18に対する連結部34Bの戸厚み方向での取付け位置を所望の位置に調節したのち、雄ネジ部材44の回転操作を停止して可動体45をその位置に固定することにより、換言すれば、前記位置調節機構9にて、ケーシング4に対する走行部8の戸厚み方向での取付け位置を調節することにより、吊り戸3の戸厚み方向での吊り位置を迅速、容易に調節することができるから、例えば、吊り戸3が引き違い状態に配置してある場合において、前記反り変形や組付誤差による引き違い状態にある吊り戸3同士の接触を迅速、容易に解消することができる
しかも、前記雄ネジ部材44と雌ネジ部分48との螺合により、可動体45を相対移動させるから走行部8の戸厚み方向への移動量も微調節し易い。
【0022】
このように構成された走行装置は、吊り戸3の上側各角部に対応するように、前記走行部8に取付け部材5と位置調節機構9とを取付けて構成された対称な一対の走行装置本体Aを、走行部8を介して前記ガイドレール7に吊り下げるとともに、吊り戸3の戸枠1の上側両角部の各々に切削形成された凹部10内に、対応するケーシング4のケース11をビス15で埋め込み状態に取付ける。
その後、前記両走行装置本体A間に吊り戸3の上端側を開閉方向に沿わせて配置して、相対向するケース11に対して、各走行装置本体Aの取付け部材5の組付け部17を開閉方向から嵌入して嵌合固定するとともに、各ケース11に蓋12を取付けることにより、ガイドレール7に吊り戸3を吊り下げることができる。
【0023】
〔その他の実施形態〕
▲1▼ 前記実施形態では、前記位置調節機構9を、取付け部18に回転のみ自在に支承された螺軸44と、該螺軸44の回転操作に連れて開閉方向に相対移動する可動体45と、該可動体45に設けられた複数の突起46と、走行部8の連結部34Bに形成され、突起46の各々が係入する開閉方向に斜交する平行な複数のガイド孔47とから構成し、螺軸44の回転操作に伴う突起46の外周面とガイド孔47の内周面とのカム作用により、可動体45に対して連結部34Bを戸厚み方向に相対移動させて、ケーシング4に対する走行部8の戸厚み方向での取付け位置を所望の位置に調節したが、前記ケーシング4に対する走行部8の戸厚み方向での取付け位置を調節でき、かつ、吊り戸3の上端面相当位置よりも上方に位置するならば、この構成に限定されるものではない。
例えば、前記位置調節機構9を、取付け部18に回転のみ自在に支承されたピニオンギアと、該ピニオンギアを回転操作する操作軸と、ピニオンギアに噛合するラックを備え、該ピニオンギアの回転に連れて戸厚み方向に相対移動する可動体45とから構成してもよい。尚、この場合、可動体45を走行部8の連結部34Bに固定するとともに、前記操作軸には、可動体45に戸厚み方向に沿う外力が作用しても、該操作軸が不用意に回転しないようにブレーキ機構を設ける。
▲2▼ 前記実施形態では、前記固定部側のガイド部7としてガイドレールを例示したが、ガイド部7としてはガイドレールに限定されるのもではなく、例えば、固定部としての天井面に形成されたガイド溝であってもよく、また、走行部8を構成するローラ36の形状及びガイド部7の形状は、ガイド部7に対するローラ36の支持構造に応じて適宜変更してもよい。
▲3▼ 前記実施形態では、ガイド部7に沿って転動するローラ36を備えた走行部8について説明したが、このようなローラ36を設ける代わりに、ガイド部7に沿って摺動する摺接案内部材を設けてもよい。
▲4▼ 前記実施形態では、前記ケーシング4のケース11をビス15で、吊り戸3の戸枠1のうち、上側角部に切削形成された凹部10内に埋め込み状態で取付けたが、接着剤等の他の取付け手段でケース11を凹部10内に埋め込み状態で固定してもよい。
▲5▼ 前記実施形態では、走行部8の連結部34Bに、突起46の各々が係入する開閉方向に斜交する平行な複数のガイド孔47を形成したが、走行部8の連結部34Bに、突起46の各々が係入する開閉方向に斜交する平行な複数のガイド溝を形成して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吊り戸用走行装置を設けてある吊り戸の一部切り欠き部分正面図
【図2】吊り戸用走行装置の取付け状態を示す縦断正面図
【図3】吊り戸用走行装置の取付け状態を示す縦断側面図
【図4】吊り戸用走行装置の分解斜視図
【図5】吊り戸用走行装置の組付け方法を示す斜視図
【図6】位置調節機構の調節状態を示す斜視図
【符号の説明】
3 吊り戸
4 ケーシング
5 取付け部材
6 天井面(固定部)
7 ガイドレール(ガイド部)
8 走行部
9 位置調節機構
18 取付け部
18a ガイド面
34B 連結部
38 案内部
44 雄ネジ部材(螺軸)
45 可動体
46 突起
47 ガイド孔

Claims (3)

  1. 吊り戸の上端部に埋め込み状態で固定されるケーシングの上部に、固定部側のガイド部に沿って吊り戸を吊下げ状態で開閉方向に移動案内する走行部と、前記ケーシングに対する走行部の戸厚み方向での取付け位置を調節する位置調節機構とを、前記位置調節機構が吊り戸の上端面相当位置よりも上方に位置する状態で設けてある吊り戸用走行装置。
  2. 前記ケーシングに対して開閉方向から脱着自在に嵌合固定されている取付け部材のうち、ケーシングよりも上方に位置する取付け部に、走行部の連結部が戸厚み方向に移動自在に組み付けられ、この走行部の連結部と取付け部材の取付け部との間に前記位置調節機構が取り付けられているとともに、前記取付け部材の取付け部には、吊り戸の上端面に摺接可能なガイド面が形成されている請求項1記載の吊り戸用走行装置。
  3. 前記ケーシングに固定されている取付け部材のうち、ケーシングよりも上方に位置する取付け部に、走行部の連結部が戸厚み方向に移動自在に組み付けられ、この走行部の連結部と取付け部材の取付け部との間に取付けられた位置調節機構が、前記取付け部に回転のみ自在に支承された螺軸と、該螺軸の回転操作に連れて開閉方向に相対移動する可動体と、該可動体に設けられた複数の突起と、前記走行部の連結部に形成され、前記突起の各々が係入する開閉方向に斜交する平行な複数のガイド孔又はガイド溝とから構成され、更に、前記取付け部には、前記走行部の連結部を戸厚み方向にのみ移動案内する案内部が形成されている請求項1又は2記載の吊り戸用走行装置。
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