上記課題を解決するための他の有効な手段とその作用・効果を以下に示す。
手段1.遊技球が流下可能に構成された遊技機であって、
所定の表示を行う表示装置と、
この表示装置を制御する表示制御手段と、
前記表示装置の近傍に配置されると共に、前記表示装置の表示が映されるように構成される反射部と、
前記反射部の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽位置と、その遮蔽位置よりも前記反射部を開放する開放位置とに変位可能な遮蔽部材と、
前記遮蔽部材を駆動する遮蔽部材駆動手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
このようにすれば、表示装置の表示のみならず、その表示と、反射部に映されたものとが相乗的に作用して、連携した装飾がなされることとなり、斬新な態様を生み出す構成となる。また、状況に応じて反射部の少なくとも一部が遮蔽されたり、或いは開放されたりするため、反射部を用いた装飾のバリエーションをさらに増やすことができる。
また、表示装置の近傍に反射部に反射部を配置する構成としては、当該遊技機を前方又は斜め前方から見た場合に表示画面に映される表示の一部が反射部に映る程度に近い位置であればよく、具体的には遊技盤の前面と平行な面方向において、表示装置の表示画面と反射部とが隙間を隔てずに配置される構成、或いは当該面方向において表示画面と反射部とが僅かな隙間(遊技球の径未満の隙間)を隔てて配置される構成などが挙げられる。
なお、本発明において、遊技機の前後方向とは遊技盤の前面(盤面)と直交する方向(即ち遊技機の奥行き方向)を意味し、遊技者側(即ち当該遊技機の使用時に遊技者が対面する側)を前側、遊技機裏側(即ち遊技者からみて奥側)を後側とする。また、遊技機の上下方向とは、当該遊技機を正面視した場合の長手方向であり、左右方向は当該遊技機を正面視した場合の短手方向のことである。
手段2.前記遮蔽部材は、前記開放位置及び前記遮蔽位置とは異なる別位置に設定可能とされることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
この構成によれば、遮蔽部材が3以上の位置に設定可能とされるため、状況に応じて反射部の見え方を数種類に設定できることとなる。従って、反射部を用いた装飾のバリエーションを一層増やすことができる。具体的には、例えば遮蔽部材をステッピングモータによって駆動するような構成などが挙げられる。
手段3.前記遮蔽部材駆動手段は、所定の遊技条件が成立した場合に、前記遮蔽部材を前記開放位置に設定するように駆動することを特徴とする手段1又は手段2に記載の遊技機。
このようにすれば、ある遊技条件が成立した場合に遮蔽部材が開放位置に設定されて反射部を用いた斬新な装飾が行われることとなる。従って、その遊技条件の成立によってもたらされる装飾効果が高くなり、演出性に優れた構成となる。
手段4.前記所定の遊技条件とは、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態のうちの少なくともいずれかの状態の発生条件であることを特徴とする手段3に記載の遊技機。
このようにすれば、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態といった、遊技者に有利となる状態において斬新な装飾態様が発生することとなるため、面白みを一層増すことのできる構成となる。
なお、本明細書全体を通して、「リーチ予告」とは、リーチ状態が発生する可能性を示唆する予告表示のことである。なお、この「リーチ予告」は、リーチ予告が生じないノーマル場合と比較して少しでもリーチが発生する可能性が高められていればよい。例えば、100回のリーチ予告が発生した場合に発生する大当り回数と、100回のノーマル状態(リーチ予告が発生しない場合)で発生する大当り回数とを比較した場合、100回のリーチ予告が発生した場合に発生する大当り回数のほうが多くなるような構成が挙げられる。具体的には、遊技者側から見て、表示画面が特別なリーチ予告態様(例えば、特別な図柄が発生するといった場合や、特別な背景態様になるといった場合など)となった場合に、予め定められた確率でリーチが発生するようになっているような構成が挙げられる。なお、リーチ予告は、リーチが発生する可能性のみならず、大当りが発生する可能性をも示唆するものであってもよい。
また、本明細書全体を通して「時短発生状態」とは、基準状態(ここでは、デジタル(メインデジタル、或いは小デジタル)の変動時間が最も長く設定される状態を基準状態とする)と比較してデジタルの回転時間が短くなった状態をいう。本明細書では、表示装置の図柄列をメインデジタルとし、メインデジタル以外のもので抽選に用いるデジタルを小デジタルとする。具体的には、任意の大当り後、メインデジタル(即ち、図柄変動)あるいは小デジタルの回転時間が短縮されて、回転効率が高められた状態が挙げられる。例えば、図柄変動の1回当りの変動時間が短縮されて回転効率が高められるような状態、或いは、小デジタルに特定の数字が揃い、電チューやミニアタッカーが開放するような構成のものにおいて、小デジタルの回転時間が短縮されるような構成が挙げられる。
手段5.前記遮蔽部材は、前記遊技盤の前面と略平行な方向の軸線回りに回動可能に構成されており、前記反射部を遮蔽する第1回動位置と、開放する第2回動位置に変位可能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段4のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遮蔽部材が横方向に変位しないため、横方向にあまりスペースを割かずに反射部の遮蔽及び開放が可能となる。
手段6.前記遮蔽部材は板状に形成され、前記第1回動位置においては前記遮蔽部材の板面方向が前記遊技盤の前面と略平行方向となり、前記第2回動位置においては前記遮蔽部材の板面方向が前記遊技盤の前面と交差する方向となるように変位することを特徴とする手段5に記載の遊技機。
このようにすれば、反射部の遮蔽及び開放を行うための好適な構成となる。
手段7.前記遮蔽部材は、上下方向の軸線を中心として回動可能に構成されていることを特徴とする手段5又は手段6に記載の遊技機。
このようにすれば、上下方向のスペースをあまりとらずに遮蔽部材を開閉することができる。
手段8.前記遮蔽部材は左右方向の軸線を中心として回動可能に構成されていることを特徴とする手段5又は手段6に記載の遊技機。
このようにすれば左右方向のスペースをあまりとらずに遮蔽部材を開閉することができる。
手段9.前記遮蔽部材は、前記遊技盤の前面と略直交する方向の軸線を中心として回動可能に構成されており、前記反射部を遮蔽する第1回動位置と、開放する第2回動位置に変位可能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段4のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遮蔽部材が前後に変位しないため、前後方向にあまりスペースをとらない構成となり、前後方向に関してコンパクトな構成となる。
手段10.前記遮蔽部材は板状に構成されており、前記遮蔽部材の板面が遊技盤の前面と略平行とされた状態で前記第1回動位置と前記第2回動位置とに変位可能とされていることを特徴とする手段9に記載の遊技機。
このようにすれば、前後のスペースがあまり必要とならず、前後に関しコンパクトな構成となる。
手段11.前記遮蔽部材において、前記表示装置の表示画面を映し得る補助反射部が設けられており、
前記遮蔽部材は、前記遮蔽位置では、前記補助反射部が視認不能となり、前記開放位置では前記補助反射部が視認可能となって前記表示画面を映すように構成されていることを特徴とする手段5ないし手段10のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遮蔽部材が開放された場合に反射部のみならず補助反射部をも用いて装飾を行えるため、遮蔽時と開放時のギャップが一層大きくなり、よりインパクトが大きく装飾性の高い構成となる。
手段12.前記遮蔽部材はスライド可能に構成され、前記反射部を遮蔽する第1スライド位置と、開放する第2スライド位置に変位可能に構成されていていることを特徴とする手段1ないし手段4のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、複雑な構成を用いることなく簡易に遮蔽部材を変位させることのできる好適な構成となる。
手段13.前記遮蔽部材は、遊技盤の前面に沿った方向にスライドするように構成されることを特徴とする手段12に記載の遊技機。
このようにすれば、遊技盤の前面と直交する方向(即ち前後方向)のスペースがあまり必要とならず、前後のスペースを効果的に削減しうる構成となる。
手段14.前記遮蔽部材が板状に構成され、かつ板面が遊技盤の前面と平行とされた状態で前記前面に沿った方向にスライドすることを特徴とする手段13に記載の遊技機。
このようにすれば、前後方向に関してより一層コンパクトな構成となる。
手段15.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、その平坦な反射面が前記遊技盤の前面に対して傾斜して配置されていることを特徴とする手段1ないし手段14のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、平坦な反射面が遊技盤の前面側に向くこととなり、平坦部によって表示部側を映しやすい構成となる。この平坦な反射面と前記遊技盤の前面と傾斜は例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
手段16.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、その平坦な反射面が前記遊技盤の前面に対して直交して配置されていることを特徴とする手段1ないし手段14のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技盤と平行な面方向において反射部があまり配置スペースをとらない構成となるため、部品を配置する上で制約の大きい遊技盤において効率的に反射部を配置できることとなる。
手段17.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、
一方、前記表示装置の表示部外面が略平坦に構成され、これら表示部外面と前記反射面における平坦な部分とが互いに相対的に傾斜又は直交して配置されていることを特徴とする手段1ないし手段16のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、表示部外面が反射部に映りやすい構成となる。特に表示部がフラットパネルによって構成されていると、フラットな画像をより正確に反映して反射面の平坦部分に映すことができる。この表示部外面と前記反射面の平坦な部分との傾斜又は直交は、例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
手段18.前記表示装置の前記表示画面において、前記反射部が設けられた端部側には所定図柄が表示されるようになっており、前記反射部が開放位置にある場合に、前記所定図柄が前記反射部に映るように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段17のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば所定図柄の表示を表示画面外にまで拡張することができ装飾性が一層高まる。
手段19.前記反射部が開放された状態において、前記表示装置に表示される背景画像が前記反射部に映るように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段18のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば背景画像を効果的に拡張できる構成となる。本実施形態でいう背景画像は、大当りを特定可能に構成された大当り特定図柄(複数の図柄列等)と組み合わせて表示される画像全般を含むものとする。
手段20.所定の遊技条件の成立に基づき、前記表示装置に表示される背景画像が特定背景画像に変化するように構成されており、当該特定背景画像が表示される場合にのみ前記遮蔽部材が前記開放位置に設定され、当該特定背景画像が前記反射部に映されることを特徴とする手段19に記載の遊技機。
このようにすれば、所定の遊技条件が成立した場合(例えば確率変動が発生した場合、時短状態が発生した場合)に背景画像が特定背景画像に変化し、その場合に、背景画像が反射部によって拡張されるため、通常の背景画像と比較して特定背景画像をより一層特徴的なものとすることができる。
手段21.当該遊技機において確率変動状態の発生に基づいて前記背景画像が前記特定背景画像に変化するように構成されており、前記確率変動状態の継続中のみ前記遮蔽部材が前記開放位置に設定されることを特徴とする手段20に記載の遊技機。
このようにすれば、確率変動状態という遊技者に有利な状態についての演出が他の状態よりも演出性が高くなり、よりインパクトを与えることができる。
手段22.遊技球が流下可能に構成された遊技機であって、
所定の表示を行う表示装置と、
この表示装置を制御する表示制御手段と、
前記表示装置の近傍に配置されると共に、前記表示装置の表示が映されるように構成される反射部とを備え、
前記反射部は変位可能に構成され、
前記反射部を駆動する反射部駆動手段を備えたことを特徴とする遊技機。
このようにすれば、表示装置の表示のみならず、その表示と、反射部に映されたものとが相乗的に作用して、連携した装飾がなされることとなり、斬新な態様を生み出す構成となる。さらに、反射部が変位可能となるため、複数の反射態様を創出できる一層斬新な構成となる。
手段23.前記反射部は当該遊技機を正面視した場合に前記表示装置を映す第1位置と、その第1位置とは異なる第2位置とに変位可能に構成されていることを特徴とする手段22に記載の遊技機。
このようにすれば、反射部に表示装置が映る第1位置の態様と、それとは異なる態様が生じ、変化に富む反射部構成となる。
手段24.前記反射部が前記第2位置において、前記反射部に前記表示装置の表示が映らないように構成されることを特徴とする手段23に記載の遊技機。
この構成によれば、第2位置において反射部が映らなくなるため、反射部を用いた装飾のバリエーションを一層増やすことができる。
手段25.前記反射部駆動手段は、所定の遊技条件が成立した場合に、前記反射部を前記第1位置に設定するように制御を行うことを特徴とする手段22又は手段24に記載の遊技機。
このようにすれば、ある遊技条件が成立した場合に反射部は表示装置が映る第1位置に設定されて斬新な装飾が行われることとなる。従って、その遊技条件の成立によってもたらされる装飾効果が高くなり、演出性に優れた構成となる。
手段26.前記所定の遊技条件とは、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態のうちの少なくともいずれかの状態の発生条件であることを特徴とする手段25に記載の遊技機。
このようにすれば、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態といった、遊技者に有利となる状態において斬新な装飾態様が発生することとなるため、面白みを一層増すことのできる構成となる。
手段27.前記反射部は、当該遊技機を正面視した場合に視認可能となる視認可能位置と、視認不能となる視認不能位置とに変位可能に構成されていることを特徴とする手段23ないし手段26のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、反射部が視認できる状態と視認できない状態とが生じることとなり、状態のバリエーションが一層多くなり、より面白みを与えやすい構成となる。
手段28.前記反射部は、遊技盤の前面と略平行な方向の軸線回りに回動可能に構成されていることを特徴とする手段23ないし手段28のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、簡易に変位可能な構成を実現でき、かつあまりスペースをとり過ぎない構成とすることができる。
手段29.前記反射部は、反射面が平坦に構成されており、
前記反射面と前記遊技盤の盤面とのなす角度が変更可能に構成されていることを特徴とする手段23ないし手段28のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、前方から見た場合の反射部に見え方が変わることとなり、装飾のバリエーションが増す。
手段30.前記反射部は、反射面が平坦に構成され、
他方、前記表示装置の表示部外面も略平坦に構成されており、
前記反射面と前記表示部外面とのなす角度が変更可能に構成されていることを特徴とする手段23ないし手段27のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、表示画面の映り方が変わるため、反射のバリエーションが増すこととなる。
手段31.前記反射部は、スライド可能に構成されていることを特徴とする手段23ないし手段27のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、簡易に変位可能な構成を実現できる。特に直線的に変位するアクチュエータ(ソレノイド等)を用いて反射部の駆動を行う場合に駆動させやすい構成となる。
手段32.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、かつ、前記第1位置において、前記反射面における平坦な部分が前記遊技盤の前面に対して傾斜するように変位することを特徴とする手段23ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、第1位置において反射面の平坦部分が遊技盤の前面側に向くこととなり、平坦部分によって表示部側を映しやすい構成となる。反射面における平坦な部分と記遊技盤の前面と傾斜は例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
手段33.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、
一方、前記表示装置の表示部外面が略平坦に構成され、
前記反射部は、前記第1位置において、前記反射面における平坦な部分が前記表示部外面に対し傾斜又は直交して配置されることを特徴とする手段23ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、第1位置において表示部外面が反射部に映りやすい構成となる。特に表示部がフラットパネルによって構成されていると、フラットな画像をより正確に反映して平坦部に映すことができる。この表示部外面と前記反射面における平坦な部分との傾斜又は直交は、例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
手段34.前記表示装置の前記表示画面において、前記反射部が設けられた端部側には所定図柄が表示されるようになっており、前記第1位置において、前記所定図柄が前記反射部に映るように構成されていることを特徴とする手段23ないし手段33のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば所定図柄の表示を表示画面外にまで拡張することができ装飾性が一層高まる。
手段35.前記第1位置において、前記表示装置に表示される背景画像が前記反射部に映るように構成されていることを特徴とする手段23ないし手段33のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば背景画像を効果的に拡張できる構成となる。
手段36.所定の遊技条件の成立に基づき、前記表示装置に表示される背景画像が特定背景画像に変化するように構成されており、前記反射部は、前記特定背景画像が前記表示装置に表示される場合にのみ前記第1位置に設定されて当該特定背景画像が映るようになっていることを特徴とする手段35に記載の遊技機。
このようにすれば、所定の遊技条件が成立した場合(例えば確率変動が発生した場合、時短状態が発生した場合)に背景画像が特定画像に変化するように構成し、その場合に、背景画像が反射部によって拡張されるように構成すれば、通常の背景画像と比較して特定背景画像をより一層特徴的なものとすることができる。
手段37.当該遊技機において確率変動状態の発生に基づき、前記表示装置において前記背景画像が前記特定背景画像に変化するように構成されており、前記確率変動状態の継続中のみ前記反射部が前記第1位置に設定されることを特徴とする手段36に記載の遊技機。
このようにすれば、確率変動状態という遊技者に有利な状態についての演出が他の状態よりも演出性が高くなり、よりインパクトを与えることができる。
手段38.前記反射部は装飾部品の一部をなしており、この装飾部品が変位可能に構成されていることを特徴とする手段23ないし手段37のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、斬新でかつ多様な装飾バリエーションを有する装飾部品となる。また、装飾部品の一部として反射部を製造・管理できることとなる。
手段39.前記反射部は装飾部品に取り付けられており、
前記装飾部品が駆動することにより前記反射部が変位することを特徴とする手段23ないし手段37のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、斬新でかつ多様な装飾バリエーションを有する装飾部品となる。また、装飾部品と反射部を別部品として製造・管理できる構成となる。
手段40.前記装飾部品は略板状に構成され、かつ厚さ方向の少なくとも一方の外面側に装飾が施されており、他方の外面側に反射部が設けられており、
前記一方の外面側が前方となる位置と、前記他方の外面側が前方となる位置とで変位可能に構成されていることを特徴とする手段23ないし手段39のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、一方の外面側による装飾と他方の外面側による反射とを使い分けることができる構成となる。
手段41.前記反射部は鏡部材からなることを特徴とする手段1ないし手段40のいずれかに記載の遊技機。
このように鏡部材を特別に設けるようにすれば、表示装置を明瞭に映す構成が可能となる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図13を参照しつつ説明する。
まず図1ないし図3を参照して遊技機の概要を説明する。図1は、実施形態1に係る遊技機を概念的に例示する正面図、図2はその遊技機の遊技盤構成を概念的に説明する説明図、図3は遮蔽部材120が遮蔽位置にある場合を示す図である。
本実施形態に係る遊技機の一例たるパチンコ機1は、例えば遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられるものである。パチンコ機1は、図1に示すように、前部には前枠2が設けられ、さらにその前枠2にガラス扉枠3が取付けられている。ガラス扉枠3は、縦軸の回動軸を有するヒンジ部81により前枠2(本体枠)に開閉可能に支持され、かつガラス(透明板に相当)が嵌め込まれた金属製の枠(図示略)を備えている。この枠に二枚のガラス(図示しない前方ガラス、後方ガラス)が嵌め込まれてガラスユニットが構成されている。なお、ガラスを保持する枠は樹脂製であってもよい。
ガラス扉枠3の後方には、図2のような構成をなす遊技盤7が配置されている。遊技盤7は、図2に示すように略円形の遊技領域(レール22によって囲まれる領域)を有し、その遊技領域には第1種始動口4、特別表示装置(以下、単に「表示装置」ともいう)5及び大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球の通路を備え、その通路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。表示装置5は、例えば図柄を動的に表示する図柄表示装置として構成できる。
図1に示すように、ガラス扉枠3の下部には、賞球が払い出される上受け皿3aが装着されている。また、前枠2の下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2aは、前記上受け皿3aに入りきらない賞球や、上受け皿3aから球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させるものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球を発射するための発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、発射ハンドル17の回動操作によってモータか回動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
図1ないし図3に示すように、表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、液晶ディスプレイ(LCD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示されるが、その1つとして、左図柄列、中図柄列及び右図柄列が表示される。図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であってもよい。各図柄列は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成されている。また、上下に図柄列が並ぶ構成であってもよい。例えば、上図柄列、中図柄列、下図柄列といったように並ぶ構成であってもよい。なお、図柄構成については後述する。
図2に示すように、表示装置5では、図柄列の図柄変動が、遊技球の第1種始動口4への入賞により開始される。図柄変動は例えば左図柄列、右図柄列、中図柄列の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全ての図柄列での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。この停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラインとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延びるもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれているものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
さらに、パチンコ機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、例えば、右図柄列での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列での停止図柄と同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列での図柄変動が左右両図柄列での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合において、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全図柄)リーチと呼ばれているものである。
図2に示すように、大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口用ソレノイド15(以下、単に「ソレノイド15」ともいう)により作動させられ、Vゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
図2に示すように、遊技盤7には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッチ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は、遊技球の第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊技球のVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球の大入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づきソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ制御するために、制御装置21が設けられている。制御装置21は読出し專用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。なお、CPUが特許請求の範囲でいう表示制御手段に相当する。RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。尚、より詳細には、制御装置21は、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板と、当該メイン基板からの信号によって各部を制御するための表示制御基板、音量調整基板、LED基板、払出し制御基板等の各種のサブ基板とを備えて構成されており、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、信号の伝送方向は、メイン基板からサブ基板への一方向のみとなっている。
CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述した値(約5)以外の値であってもよい。
次に反射部について説明する。
本実施形態では、表示装置5の近傍に反射部100が配置されており、後述する遮蔽部材120が図1、2、4及び図5のような開放位置にある場合に、表示装置5の表示が反射部100に映されるように構成されている(図5参照)。従って、表示装置5の表示のみならず、その表示と、反射部100に映されたものとが相乗的に作用して、連携した装飾がなされるようになっている。図4は、(A)において表示装置5及びその近傍を正面から(遊技盤の前面と直交する方向を前後方向とした場合の前側から)見た状態を概念的に示しており、(B)において表示部付近の横断面を概念的に示している。反射部100は、図4に示すように、少なくとも一部の反射面100aが略平坦に構成されており、その平坦部(反射部100において反射面が平坦に構成される部分のことであり、図4の例では反射部100のほぼ全体が平坦部に相当する)が遊技盤7の前面7dに対して傾斜して配置されている。
一方、表示装置5の表示部外面5bが略平坦に構成され、これら表示部外面5bと反射面とが互いに相対的に傾斜して配置されており、表示部外面5bが反射部100に映りやすい構成をなしている。本実施形態では、反射部100の略全体が平坦部として構成されている。
反射部100は鏡部材(ミラー)によって構成することができ、より具体的には、表示装置5の表示画面周囲を取り囲む樹脂材料からなる周囲装飾部105の一部として、又は周囲装飾部105に取り付けるようにしてこの鏡部材を配置することができる。鏡部材を周囲装飾部105に取り付けるようにして配置する場合には、着脱可能となるように構成すると有用である。なお、ここでは、周囲装飾部105に鏡部材を取り付けるようにしているが、周囲装飾部105にメッキ加工を施し、そのメッキ加工が施された部分を反射部としてもよい。
さらに、遊技盤7において、表示装置5を配置するための配置孔7aが設けられており、反射部は、一部が配置孔7aに挿入されて遊技盤7の前面7dの後方側から前方側に及んで配置されている。ここでは周囲装飾部105が配置孔7aに挿入された形態にて配置されており、この周囲装飾部105に固定されるように表示装置5が設けられている。
また表示装置5において表示画面5aは、遊技盤7の前面7dと平行な面方向に関する外縁形状が略矩形形状(具体的には長方形形状)をなしており(表示部外面5bも同様に略矩形形状をなす)、反射部100は、その表示装置5の外縁近傍に配置して外縁付近を映すように構成されている。これにより、反射部100によって表示装置5の表示面積を拡張するような項かが得られることとなる。具体的には、図1、図2等に示すように、遊技盤7の前面7dと平行な面方向における表示装置5の外縁の対向する2辺の近傍に反射部100,100がそれぞれ配置されており、所定方向(図1では、左右方向)において表示装置5の表示を拡張できるような構成となっている。例えば、図1のように横方向に対向する2辺の近傍に反射部を配置する構成をとれば、表示装置5の左側および右側においても表示による効果がもたらされることとなり、幅広い装飾効果を得ることができる。
ここでは、図5に示すように、後述する遮蔽部材120が開放位置(ここでは開放位置が第2スライド位置に相当する)にある場合において、少なくとも表示装置5に表示される背景画像400(大当りを特定する大当り特定図柄(図柄列8ないし10)の周囲の画像)が反射部100に映されるように構成されており、表示装置5においてあまりスペースを割きにくい背景画像を効果的に拡張できるようになっている。ここでは海中の様子を演出する背景画像400が用いられており、反射部100によって、より広い範囲で海中の様子が延出されることとなる。
また、図6のように、遮蔽部材120が開放位置にある場合には、表示画面5aにおいて所定位置に所定図柄が表示されるように表示制御がなされ、表示画面における所定図柄の画像と、所定図柄が反射部に映された鏡像とによって合成デザイン200が構成されるようになっている。この所定図柄は、所定の全体デザインの少なくとも半分デザイン部分を有してなり、当該半分デザイン部分と、当該半分デザイン部分が反射部100に映された鏡像111とによって全体デザインに相当する合成デザイン200が構成されるようにすることができる。このようにすれば、半分のデザインのみを表示することによって全体デザインを示すことができるため、表示装置5内での所定図柄に関する表示スペースを効果的に削減しつつも、装飾性を損ねることなく全体デザインを表示できる。
具体的には、図6に示すように、所定図柄として、所定のキャラクターの一部分を示すキャラクター部分画像110が表示されるようになっており、このキャラクター部分画像110と、当該キャラクター部分画像110が反射部100に映された鏡像111とにより、合成デザイン200が構成されるようになっている。このようにキャラクターの画像を反射部100に映し、表示と連携させるようにすれば、単に表示装置のみの表示させる場合と比較して装飾効果が高い構成となる。
キャラクター部分画像は110、キャラクターの顔又は体の少なくとも半分(図6では体の半分)に相当する画像を備えた画像構成とすることができ、その顔又は体に相当する画像と、この顔又は体の半分に相当する画像が反射部100に映されてなる鏡像111とにより、キャラクターの顔又は体全体を示す合成デザイン200が構成されるようになっている。また、このような所定図柄が所定の遊技条件が成立した場合に表示画面に表示されるように構成できる。例えば、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態などの状態が発生した場合に、所定図柄を表示することができる。図6では、キャラクター部分画像110は、遊技者に対して有利な遊技状態(例えば、図6のようなリーチ状態)が発生した場合に、表示されるようになっている。遊技状態の発生処理については後述する。
次に、遊技状態の発生制御について説明する。図7乃至図10のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基づいて実行される。
カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球Bの入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。
そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するためのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れリーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球Bの入賞の有無を判定するためのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードには低確率モードと高確率モードの2種類類あることは既に説明したが、初期値には低確率モードが設定されている。
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図7の特別電動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結果に基づき、遊技球Bの第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタの各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。
次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図9のステップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄変動開始処理ルーチンを終了する。
前記のようにステップS30の処理(図柄変動開始処理)を実行した後、図7のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップS33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。
ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステップS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS70において、大当り信号ONを図示しない出力端子に出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS80:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを図示しない出力端子に出力する。続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタRをリセットする。そして、ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとともに、フラグFを「0」に設定する。
続いて、図8のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、遊技球BのVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150において、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その結果、大入賞口6の開放開始後にPmax個よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。すると、シャッタ14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。
そして、ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が所定値がRmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180においてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が満たされていると(ステップS180:Yes)、図7のステップS110へ戻る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定値Pmaxが「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設定され、所定値Rmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖される。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球BのVゾーン11への入賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信号OFF」を出力端子に出力する。さらに、ステップS200において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210において確変大当り信号OFFを出力端子に出力する。続いて、ステップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを終了する。
図10の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」であるか否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」である(高確率モード中である)場合は(S227:Yes)、ステップS228において、確変中信号ONを図示しない出力端子に出力する。続いて、ステップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発生した場合には、高確率モードが継続することとなる。
一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウンタCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステップS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS224において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを図示しない出力端子に出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このように一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、すなわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生するまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。
なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S35,S36)の後に行うようにしてもよい。
上述したように、本実施形態では、遊技球Bが第1種始動口4へ入賞したことが検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によって図柄変動が停止される。停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返される。
一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。すなわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切替えられる)。
また、表示画面5aに表示されている図柄は、略矩形形状をなす表示装置の外縁のうち、少なくともいずれかの第1の辺と略平行方向にスクロールするように構成されている。図5では、特別図柄8ないし10や、背景図柄の一部(貝殻図柄103)がほぼ側辺5cに沿って上下に又は略上下にスクロールするように構成されており、その第1の辺(即ち側辺5c)の近傍に反射部100が配置されている。これにより、スクロール方向に対して直交方向(即ち、図5のように縦スクロールであれば横方向)において装飾領域を拡張できることとなる。
表示画面5aに表示される図柄103が、側辺5cの近傍においてこの側辺5cに沿ってスクロールするように表示制御手段にて表示制御がなされ、そのスクロールする図柄103が反射部100に映るように構成されている。貝殻図柄103がスクロールすることにより鏡像130もスクロールするように映ることとなる。
なお、表示画面5aに表示される図柄と、その図柄が反射部100に映されてなる鏡像とによって合成デザインが構成され、この合成デザインが第1の辺に沿ってスクロールするようにしてもよい。例えば、図6のような所定図柄110が上下にスクロールすることにより、合成デザイン200が上下にスクロールするように構成してもよい。
また、本構成では表示装置5の表示画面5aの少なくとも左右いずれか一方側に反射部が配置され、当該表示画面において一方側に寄った位置に反射対象領域が構成される。具体的には表示画面5aの左側及び右側の双方に反射部100がそれぞれ配置され、表示画面5aの中心より左側及び右側に寄った位置にそれぞれ反射対象領域が構成されている。
また、表示装置5の表示画面5aの左右に反射部100が配置されているが、表示画面5aにおいて周縁部から離れた位置に非対象領域(図柄列を表示する領域)が構成されている。
具体的には、表示装置5の表示画面5aの左側及び右側の双方に反射部100がそれぞれ配置され、表示画面5の中心付近に非対象領域(図柄列を表示する領域)が構成されている。これにより、中心付近を反射部100に映さず、左右両縁付近の画像を効果的に拡張できる構成となる。
次に、遮蔽部材について説明する。
図4に示すように、反射部100は遮蔽可能な遮蔽部材120が変位可能に配置されると共に、遮蔽部材120を駆動するソレノイド部107(ソレノイド部107が特許請求の範囲でいう駆動手段に相当する)と、当該ソレノイド部107を制御する駆動制御手段(図示しないCPU等)とを備えている。遮蔽部材120は、図11にて概念的に示すように、駆動手段による駆動により、反射部100を遮蔽する遮蔽位置(第1スライド位置)(図3、図12も参照)と、2点鎖線にて示すように反射部100を開放して反射部100が視認可能となる開放位置(第2スライド位置)(図1、2、図4、5も参照)とに位置変更されるように構成されている。これにより、状況に応じて反射部100が視認可能となったり、或いは視認不能となったりするため、反射部を用いた装飾のバリエーションをさらに増やすことができるようになっている。
ソレノイド部107は、通常状態ではコイルバネ107bによる付勢により遮蔽部材120を遮蔽位置に保持し、所定の遊技条件が成立した場合に、コイル部107aが通電されて鉄等の金属部材によって構成された軸部107cがコイル部107aに引きこまれるように変位し、この軸部107cと連結部108を介して連結される遮蔽部材120がこれと連動して変位して開放位置に設定される。これにより、ある遊技条件が成立した場合に遮蔽部材120が開放位置に設定されて反射部100を用いた斬新な装飾が行われることとなる。従って、その遊技条件の成立によってもたらされる装飾効果が高くなり、演出性に優れた構成となる。
なお、図5、図6では表示装置の表示例及び反射部での態様例を示したが、図12、図13のようにしてもよい。図12、図13では、所定の遊技条件が成立した場合に遮蔽部材120が変位する例について示している。ここでは、図13のように、少なくとも表示装置5に表示される背景画像が反射部100に映されるように構成されており、通常状態では、図12のように反射部100が遮蔽部材によって遮蔽されているが、図13のように、所定の遊技条件が成立するとそれに基づいて表示装置5に表示される背景画像400が特定背景画像に変化し、遮蔽部材120が開放位置に設定される。即ち、特定背景画像が表示されることを条件として遮蔽部材120が開放位置に設定されるようになっている。これにより、所定の遊技条件が成立した場合(例えば確率変動が発生した場合、時短状態が発生した場合)に背景画像が特定画像に変化するように構成し、その場合に、背景画像が反射部によって拡張されることとなり、通常の背景画像と比較して特定背景画像をより一層特徴的なものとすることができる。
図12、図13の例では、パチンコ機1において確率変動状態の発生に基づいて背景画像400が特定背景画像に変化するように構成されており、図13のような確率変動状態の継続中のみ遮蔽部材120が開放位置に設定されるようになっている。このようにすれば、確率変動状態という遊技者に有利な状態についての演出が他の状態よりも演出性が高くなり、よりインパクトを与えることができる。なお、所定の遊技条件は、確率変動状態に限らず、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態などとすることができる。このようにすれば、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態といった、遊技者に有利となる状態において斬新な装飾態様が発生することとなるため、面白みを一層増すことのできる構成となる。
<実施形態2>
次に図14ないし図18を参照して実施形態2について説明する。
図14は、実施形態2に係る遊技機に関し、表示装置5、反射部100、及び遮蔽部材140の構成を正面より概念的に説明する説明図である。図14(B)は、表示装置5の表示部外面5b、反射部100、及び遮蔽部材140を上方より概念的に説明する説明図である。また、図15は、図14(A)から遮蔽部材140が開いた状態について示している。まず、図14及び図15を参照して説明すると、実施形態2では、実施形態1と同様に反射部100を遮蔽可能な部材(板状に構成される遮蔽部材140)が変位可能に配置されると共に、遮蔽部材140を回転駆動するステッピングモータS(ステッピングモータSは特許請求の範囲でいう駆動手段の一例である)と、ステッピングモータSを制御する駆動制御手段(CPU等)とを備えている。遮蔽部材140は、駆動制御手段による制御に基づいて、ステッピングモータSによって駆動され、反射部100を遮蔽する遮蔽位置(図14)と反射部100が視認可能となる開放位置(図15)とに位置変更されるように構成されている。さらに本実施形態では、遮蔽部材140は、遊技盤7の前面と略平行な方向の軸線回り(より具体的には上下方向の軸線L1の回り)に回動可能に構成されており、図14のように反射部100を遮蔽する第1回動位置と、図15のように反射部100を開放する第2回動位置とに変位可能に構成されている。なお、図14及び図15において、反射部100と表示装置5の構成は実施形態1と同様に構成されており、図15に示す開放位置では図5と同様に背景画像400を映すように構成されている。
また、図16のようにしてもよい。図16では、遮蔽部材140の板面が第1回動位置において表示部外面5bとほぼ平行となり、第2回動位置において表示部外面5bをほぼ直交する構成を例示している。なお、図14ないし図16の例では、遮蔽部材140をステッピングモータSの駆動に基づいて変位させているが、ソレノイドによって変位させてもよい。なソレノイドによって所定部品を回動させる構成は様々な構成を採ることができ、かつ所定部品を回動させる構成自体は公知であるので詳細な説明は省略するが、例えば、後述する図27ないし図30と同様の構成を用いることができる。
また、図17、図18のようにしてもよい。図17、図18では、表示装置5の表示画面5aの一部を遮蔽可能な画面遮蔽部材150が設けられており、この画面遮蔽部材150が、反射部100を遮蔽する遮蔽部材に相当している。この画面遮蔽部材150は、図14ないし図16の例と同様に変位可能に配置され、当該画面遮蔽部材150を駆動する図示しないステッピングモータ(遮蔽部材駆動手段)と、このステッピングモータを制御するCPU(遮蔽部材駆動制御手段)とを備えた構成をなしている。
画面遮蔽部材150は、CPU(遮蔽部材駆動制御手段)による制御に基づいて、表示画面5a及び反射部100を遮蔽する画面遮蔽位置と、その遮蔽される表示画面の少なくとも一部が視認可能となる画面開放位置とに位置変更されるように構成されており、図17のように画面遮蔽位置において画面遮蔽部材150によって遮蔽される一部が、図18のように画面開放位置において反射部100に映るように構成されている。これにより、反射部に映る部分を遮蔽したり、あるいは開放したりすることができるため、それによって反射部の反射態様が変化することとなる。
画面遮蔽部材150は、表示画面5aの一部と反射部100とを共に遮蔽可能に構成されており、図18に示すような画面開放位置において、表示画面5aの一部と反射部100とが共に開放され、遮蔽される一部が反射部100に映るように構成されている。これにより、遮蔽部材の開放によって画面の一部と反射部とが共に視認可能となるため、非常にインパクトの大きな構成となる。また、ここでの画面遮蔽部材150は、図14の遮蔽部材140と同様に、遊技盤の前面と略平行な方向(具体的には上下方向)の軸線L3回りに回動可能に構成されている。
<実施形態3>
次に実施形態3について図19及び図20を参照して説明する。実施形態3では、図19及び図20に示すように、遮蔽部材が左右方向の軸線周りに回動可能に構成されている。具体的には、反射部105と表示画面5aの一部とを遮蔽可能な画面遮蔽部材160が左右方向の軸線L4回りに回動可能に構成されている。そして、矩形状に構成される表示画面5aの角部を遮蔽可能に構成されている。このようにすれば、あまり表示画面において注目されにくい部分を効果的に目立たせることができ、かつ画面遮蔽部材を配置しやすい構成とすることができる。
また、表示装置5に表示される画像は、反射部105による反射の対象となる反射対象領域(キャラクター、小判等が表示される情報領域)とそれ以外の領域(図柄列が表示される領域)とに分割表示可能に構成され、反射部105による反射の対象となる領域とそうでない領域とを区別して表示できることとなる。
なお、パチンコ機1を正面視した場合に、図20のように反射対象領域の表示の一部部分が反射部105に移るように構成されていてもよく、反射対象領域の表示が全て反射部105に映るように構成されていてもよい。
他方、表示装置5に表示される画像は、少なくとも反射部105による反射の対象とならない非対象領域(反射対象領域の下方領域(ここでは図柄列が表示される領域))が構成され、当該パチンコ機1を正面視した場合に非対象領域の表示が全て映らないように構成されている。
<実施形態4>
次に実施形態4について図21及び図22を参照して説明する。
実施形態4では、遮蔽部材170が、遊技盤7の前面と略直交する方向(即ち前後方向)の軸線L6回りに回動可能に構成されており、反射部105を遮蔽する第1回動位置と、開放する第2回動位置に変位可能に構成されている。それ以外の構成については、図3と同様である。このようにすれば、遮蔽部材が前後に変位しないため、前後方向にあまりスペースをとらない構成となり、前後方向に関してコンパクトな構成となる。具体的には、遮蔽部材170は板状に構成されており、遮蔽部材170の板面が遊技盤7の前面と平行とされた状態で図21に示す第1回動位置と図22に示す第2回動位置とに変位可能とされている。
<実施形態5>
次に図23及び図24を参照して実施形態5について説明する。
反射部100は変位可能に構成されており、反射部101を駆動するソレノイド70(ソレノイド70が反射部駆動手段に相当する)と、当該ソレノイド70を駆動制御する反射部駆動制御手段(図示しないCPU)とを備えている。ここでは制御装置21が反射部駆動制御手段として機能している。反射部100は当該パチンコ機1を正面視した場合に表示装置5の表示画面を映す第1位置と映さない第2位置とに変位可能に構成されている。図23では反射部101が第2位置にある状態を示しており、図24は反射部100が第1位置にある状態を示している。
このようにすれば、状況に応じて反射部が視認可能となったり、或いは視認不能となったりするため、反射部を用いた装飾のバリエーションをさらに増やすことができる。反射部101は、遊技盤7の前面(盤面)と略平行な方向(具体的には上下方向)の軸線L2回りに回動可能に構成されており、図23に示すような第2位置において反射部101の反射面が遊技盤7の前面とほぼ直交する方向となるように構成されている。なお、第2位置において図23の状態よりも反射部101が内側(表示画面中央側)に傾倒していてもよい。
<実施形態6>
次に実施形態6について図25ないし図30を参照して説明する。
実施形態6では、少なくとも一方側の面に装飾が施されてなる画面遮蔽部材135の他方側の面に反射部102が設けられた構成をなしており、画面遮蔽部材135が遊技盤の前面と略平行な方向の軸線(具体的には上下方向の軸線L5)の回りを回動可能に構成されている。本実施形態では、画面遮蔽部材135によって画面が遮蔽された状態では、図25に示すように、反射部102が画面遮蔽部材135の裏側に位置することとなり、一方側の装飾が見えるようになるとともに反射部102が見えなくなる。また、画面遮蔽部材135が開放すると、図26のように、裏側に配置される反射部102が視認可能となり、かつ当該反射部102が表示画面5aの一部を映すこととなる。ここでは、上下方向の回動軸線L5回りに画面遮蔽部材135が回動するようになっており、一対の画面遮蔽部材135のそれぞれが独立して変位可能に構成されている。
ここでも、表示画面5aの所定部分において反射部102の反射対象とならない非対象画像(図柄列の画像)が表示されるようになっており、非対象画像は、当該遊技機を少なくとも正面視した場合に反射部に映らないように構成されている。ここでは複数の図柄列の組み合わせによって大当り状態を特定可能な識別画像が非対象画像とされている。具体的には、所定位置から下方領域が全て非対象画像とされている。
表示装置5に表示される画像は、反射部102による反射の対象となる反射対象領域(キャラクター、小判等が表示される領域)とそれ以外の領域表示とに分割表示可能に構成され、反射部102による反射の対象となる領域とそうでない領域とを区別して表示できるようになっている。
なお、遊技機を正面視した場合に、反射対象領域の表示が全て反射部に映るように構成されていてもよく、反射対象領域の表示の一部部分が反射部に移るように構成されていてもよい。他方、表示装置5に表示される画像は、上述例と同様に少なくとも反射部102による反射の対象とならない非対象領域(所定位置から下方の領域(ここでは、図柄列が表示される領域))が構成され、当該遊技機を1正面視した場合にこの非対象領域の表示が全て映らないように構成されている。
図27ないし図30には実施形態6に係る遊技機の表示装置及び周囲部品を例示しており、図27は表示装置及び周囲部品を例示する正面図、図28は斜視図、図29は分解斜視図、図30は、遮蔽部材の駆動機構を例示する斜視図をそれぞれ例示している。先にも述べた通り、画面遮蔽部材135は、上下方向の軸線L5の回りを回動可能に構成されており、具体的には図29、図30に示す機構によって回動するようになっている。構成を概説すると、ソレノイド部170に設けられた駆動軸175の変位によりアーム部177、178がそれぞれ連動し、これに伴って画面遮蔽部材135が軸線L5回りに回動することとなる。このような構成をなす駆動機構は、図27に示すように部品181〜188(図29参照)等によって構成される表示画面の周囲に配置される周囲装飾部190に装着されることとなる。
<実施形態7>
次に、実施形態7について説明する。実施形態7では、遮蔽部材において、表示装置の表示画面を映し得る補助反射部が設けられる例について説明する。図31は、図17を変形した構成をなしており、図17と同様に、表示装置5の表示画面5aの一部を遮蔽可能な画面遮蔽部材150が反射部100を遮蔽する遮蔽部材に相当している。この画面遮蔽部材150は、図14ないし図16の例と同様に変位可能に配置され、当該画面遮蔽部材150を駆動するステッピングモータ(遮蔽部材駆動手段)と、このステッピングモータを制御するCPU(遮蔽部材駆動制御手段)とを備えた構成をなしている。さらに、本実施形態では、画面遮蔽部材150において、遮蔽位置では、補助反射部155が視認不能となり、開放位置(図31破線部参照)では補助反射部155が視認可能となるように変位するようになっている。この構成では、遮蔽部材が開放された場合に反射部のみならず補助反射部をも用いて装飾を行えるため、遮蔽時と開放時のギャップが一層大きくなり、よりインパクトが大きく装飾性の高い構成となる。
画面遮蔽部材150は、CPU(遮蔽部材駆動制御手段)による制御に基づいて、表示画面5a及び反射部100を遮蔽する画面遮蔽位置と、その遮蔽される表示画面の少なくとも一部が視認可能となる画面開放位置とに位置変更されるように構成されており、図31のように画面遮蔽位置において画面遮蔽部材150によって遮蔽される一部が、図32のような開放位置において反射部100に映るようになる。
画面遮蔽部材150は、表示画面5aの一部と反射部100とを共に遮蔽可能に構成されており、図32に示すような画面開放位置において、表示画面5aの一部と反射部100とが共に開放され、遮蔽される一部が反射部100に映るように構成されている。これにより、画面遮蔽部材150の開放によって画面の一部と反射部100とが共に視認可能となるため、非常にインパクトの大きな構成となる。また、ここでの画面遮蔽部材150も、図14の遮蔽部材140等と同様に、遊技盤の前面と略平行な方向(具体的には上下方向)の軸線L3回りに回動可能に構成されている。さらに、本実施形態では、図32のような開放位置において、図31の破線部にも示すように、画面遮蔽部材150が裏返された状態となり、画面遮蔽部材150の厚さ方向一方側に配置された補助反射部155が視認可能となる。具体的には、平坦に構成される補助反射部155の反射面が表示部外面5bに対して傾斜した状態となるように画面遮蔽部材150が変位し、表示画面5aの表示内容(例えば背景画像等)が補助反射部155にも映されることとなる。この状態では、反射部100と補助反射部155の双方によって表示画面5aに表示される内容が拡張されることとなり、遊技者の興味を引く装飾性の高い態様となる。
<実施形態8>
次に、図33ないし図35を参照して、実施形態8について説明する。
実施形態8では、反射部100がスライド可能に構成されている例について示している。図33ないし図35に示すように、アクチュエータとしてのソレノイド部107の駆動により反射部100が横方向にスライドし、図34に示すような第1反射位置(反射部100の端部が位置X1にある場合)と、図35に示すような第2反射位置(反射部100の端部が位置X2にある場合)をとる。本実施形態では、反射部100が第1反射位置にある場合の表示装置5の表示態様(図34)と、第2反射位置にある場合の表示態様(図35)とが変化するようになっており、表示画面5aがより広く見える第2反射位置において、特別の図柄201,202が表示されるようになっている。したがって、反射部100が第1反射位置にある場合に表示装置5と反射部100の鏡像とによって構成される合成デザインと、第2反射位置にある場合に表示装置5と反射部100の鏡像とによって構成される合成デザインとが異なるようになっている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)反射部100は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、その平坦部が遊技盤7の前面7dに対して直交して配置されていてもよい。また、表示部外面5bと、反射面100aとが直交するように配置されていてもよい。
(2)反射部100は、遊技盤の前面と平行な面方向において表示装置5の表示画面5aを囲むように全周にわたって配置されていてもよい。
(3)反射部の少なくとも一部の反射面が曲面状をなしていてもよい。この場合、反射面が略全体に渡って曲面状をなしていてもよく、一部のみ曲面状であってもよい。
(4)反射部において、平坦に構成される第1反射面と、この第1反射面とは異なる第2反射面とが設けられていてもよい。このようにすれば、第1反射面と第2反射面とで映り方が異なることとなり、各々の反射面で異なった反射態様が生じることとなる。
(5)矩形状に構成される表示装置の外縁のいずれか一辺のみの近傍に反射部が配置されていてもよい。
(6)表示装置の表示部外面が遊技盤の前面に対して傾斜して配置されていてもよい。この場合、反射部の反射面は遊技盤の前面と平行に配置されていてもよく、前面と傾斜して配置されていてもよい。
(7)上記実施形態では、表示装置として液晶表示装置を例示したが、これ以外であってもよい。例えば、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどによって表示装置を構成してもよい。