JP3840512B2 - パチンコ機の可変表示装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明はパチンコ機の遊技盤に装着され、機械的手段によって図柄を変動表示するパチンコ機の可変表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械的手段によって図柄を変動表示する可変表示装置では外周面に配列された1組の図柄をそれぞれ有する複数個の図柄ドラムが回転制御されて複数組の図柄の変動表示が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は回転動作によって図柄を変動表示する図柄ドラムを備えた可変表示装置において、図柄の変動表示態様に特異性を付加することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、パチンコ機の遊技盤に装着されかつ該遊技盤と並行で水平な回転軸回りの回転動作によって外周面に配列された複数個の図柄を変動表示する図柄ドラムを有するパチンコ機の可変表示装置であって、
前記図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄を映し出す鏡面を有する反射部材を備え、
前記反射部材は、前記図柄ドラムの回転軸に対して斜め後側に位置して配設され、
前記反射部材の鏡面には、前記図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄のうち、回転軸に対して斜め後側に位置する図柄が前記図柄ドラムの回転動作に応じて順次映し出され、かつ当該図柄の虚像が前記遊技盤の前方から視認されるように構成されていることを特徴とする。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のパチンコ機の可変表示装置であって、
前記反射部材は、図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄のうち、回転軸に対して斜め後側に位置する図柄を映し出す第1の鏡面と、その第1の鏡面に映し出された図柄の虚像を映し出して前方に向けて反射させる第2の鏡面とを有していることを特徴とする。
【0006】
【作用】
請求項1の発明では、図柄ドラムが回転すると、図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄が変動表示されると同時に、図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄のうち、回転軸に対して斜め後側に位置する図柄が図柄ドラムの回転動作に応じて反射部材の鏡面に順次映し出され、かつ当該図柄の虚像が遊技盤の前方から視認可能となる。
【0007】
請求項2の発明では、図柄ドラムが回転すると、図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄が変動表示されると同時に、図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄のうち、回転軸に対して斜め後側に位置する図柄が図柄ドラムの回転動作に応じて反射部材の第1の鏡面に順次映し出され、その第1の鏡面に映し出された図柄の虚像が第2の鏡面に映し出されて前方に向けて反射されるため、第2の鏡面に映し出された図柄の虚像が遊技盤の前方から視認可能となる。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、図柄ドラムの図柄変動時に鏡面に現わされた図柄を視認することができるので、図柄ドラムの表示面と鏡面との双方によって変動表示される図柄を認識することができる。従って、図柄の変動態様に関して新たな趣向を加えることができ、かつ図柄ドラムに表示される図柄の次に出現する図柄を予測することが可能となる効果がある。
【0009】
【実施例】
次に、本発明の参考例1を図1と図2にしたがって説明する。パチンコ機の遊技盤1に装着された可変表示装置において、遊技盤1に開設された開口部1b内には遊技盤1に取付けられた図示しない支持部材によってそれぞれ回転可能に支持されて横方向へ同心状態で配列され、図示しないモータによって個々に回転制御されて遊技盤面1aと並行で水平な回転軸心を中心として回転する3つの円盤状の図柄ドラム2〜2がその前端付近を遊技盤面1aから露出した状態で挿通されている。
【0010】
各図柄ドラム2の外周面にはその周方向へ同様な配列状態で配列されて図柄ドラム2の回転時に図柄ドラム2の回転軸2aの回りを順回りに旋回して変動表示される複数個1組の図柄3がそれぞれ列記されている。
【0011】
各図柄ドラム2が回転すると、図柄ドラム2の回転軸2aの上方から前方へ旋回移動した各表示図柄が順に変動表示されて図柄ドラム2の停止時に停止図柄が特定され、3つの図柄ドラム2がそれぞれ特定した停止図柄の組合せによって入賞の成立,不成立が判定される。
【0012】
遊技盤1の若干前側には図柄ドラム2の表示図柄を装飾する凹面鏡状の反射部材5が各図柄ドラム2の前部を包囲した状態で設置され、この反射部材5の上下部には図柄3の実像を反転した虚像4を、この虚像4が遊技盤1の前方から正視されるようにして遊技盤面1aの近傍で映し出す上鏡面6および下鏡面7がそれぞれ凹曲面状に形成されている。
【0013】
上鏡面6は図柄ドラム2の回転軸2aの上方に配設され、この上鏡面6には各図柄ドラム2の回転軸2aの前上方の第1の投射位置10へ旋回した各組の図柄3の虚像4がその図柄3の上方で映し出されて逆回りに変動表示され、下鏡面7は図柄ドラム2の回転軸2aの下方に配設され、この下鏡面7には各図柄ドラム2の回転軸2aの前下方の第2の投射位置11へ旋回した各組の図柄3の虚像4がその図柄3の下方で映し出されて逆回りに変動表示される。
【0014】
上下鏡面6,7は図柄3から出た光が上下鏡面6,7ではね返って遊技盤面1aにほぼ垂直な方向に沿って遊技盤1の前方へ直進するようにそれぞれ形成され、表示図柄の上方および下方にはそれぞれ図柄3の虚像4が遊技盤1の前方から正視可能な状態で出現する。
【0015】
各図柄ドラム2が回転すると、上下鏡面6,7には各組の図柄3が旋回する順回り方向と反対方向へ逆回りに旋回する上下3対の虚像4が映し出され、各図柄3の変動停止時に各虚像4が静止する。
【0016】
続いて、上記した構成を有する参考例1の作用と効果を説明する。本例では遊技盤面1aの前側には図柄ドラム2の回転軸2aの回りを旋回する各図柄3のうち、第1の投射位置10へ旋回した図柄3の虚像4をその図柄3の上方で映し出して逆回りに変動表示する上鏡面6と、回転軸2aの回りを旋回する各図柄3のうち、第2の投射位置11へ旋回した図柄3の虚像4をその図柄3の下方で映し出して逆回りに変動表示する下鏡面7とを配設してある。
【0017】
このため、図柄ドラム2の図柄変動時に両鏡面6,7に現わされた図柄を視認することができるので、図柄ドラム2の表示面と鏡面6,7との双方によって変動表示される図柄を同時に認識することができる。従って、図柄の変動態様に関して新たな趣向を加えることができ、図柄ドラム2に表示される図柄の次に出現する図柄を予測することが可能となる効果がある。
【0018】
また、図柄ドラム2の回転時に図柄ドラム2の各図柄3の虚像4を駆動手段を使用せずに上下鏡面6,7によって明確に映し出すことができ、各図柄の実像と虚像4とを各実像が順回りに旋回して各虚像4が逆回りに旋回するように混在させて変動表示することができ、各図柄3の変動表示と各図柄3の虚像4の変動表示とを同時に行うことができる。
【0019】
従って、図柄3の変動表示に際して遊技者にインパクトを与えるような動的な装飾効果を表示図柄に付加して図柄群の表示態様および図柄像を特異化し、かつ、表示図柄に対する装飾効果を高めることができる。
【0020】
また、図柄3の旋回方向と逆回りに旋回移動する各虚像4が各実像の上方および上方に出現し、各表示図柄が空中に浮かんだ状態となって変動表示されるので、表示図柄に対する動的な装飾効果を高めて図柄の表示態様の特異性を助長することができる。
【0021】
次に図3に示す本発明の第1実施例について説明すると、本例では各図柄ドラム2は遊技盤面1aに固定されたブラケット9によって回転可能に支持されている。
【0022】
ブラケット9には遊技盤1の前側に設置された凹面鏡状の反射部材5Aが結合され、この反射部材5Aには図柄ドラム2の回転軸2aの上方の第1の投射位置10Aへ旋回した図柄3の虚像を映し出す上鏡面6Aと、図柄ドラム2の下方に配置されて図柄ドラム2の回転軸2aの下方の第2の投射位置11Aへ旋回した図柄3の虚像を映し出すその図柄3の下方で映し出す下鏡面7Aとが形成されている。
【0023】
次に、図4に示す本発明の参考例2について説明すると、本例では、遊技盤1の前側には図柄ドラム2の上方および下方に配設されて上下対称状に傾斜した上下1対の平面鏡状の反射部材5Bが上下方向へ離れて設置されている。
【0024】
上側の反射部材5Bには図柄ドラム2の上方に配置されて図柄ドラム2の回転軸2aの前上方の第1の投射位置10Bへ旋回した図柄3の虚像をその図柄3の上方で映し出す上鏡面6Bが形成され、下側の反射部材5Bには図柄ドラム2の下方に配置されて図柄ドラム2の回転軸2aの前下方の第2の投射位置11Bへ旋回した図柄3の虚像をその図柄3の下方で映し出す下鏡面7bが形成されている。
【0025】
次に、図5に示す本発明の第2実施例について説明すると、本例では遊技盤1の前側にはそれぞれL形状に曲折して第1、第2の反射面を有する断面L字状の上下1対の反射部材5Cが上下方向へ離れて設置されている。
【0026】
上側の反射部材5Cには図柄ドラム2の回転軸2aの後上方の第1の投射位置10Cへ旋回した図柄3の虚像をその図柄3の光が上方へ反射してから前方へ反射するようにしてその図柄3の後上方で映し出して各図柄3を各虚像順回りに変動表示する上鏡面6Cが形成され、下側の反射部材5Cには図柄ドラム2の回転軸2aの後下方の第2の投射位置11Cへ旋回した図柄3の虚像をその図柄3の光が下方へ反射してから前方へ反射するようにしてその図柄3の後下方で映し出して各図柄3の各虚像を順回りに変動表示する下鏡面7Cが形成されている。
【0027】
次に、図6に示す本発明の参考例3について説明すると、本例では遊技盤1の前側には図柄ドラム2の上下方に配設されて直角2等辺3角形状の断面形状を有する上下1対のプリズム状の反射部材5Dが上下方向へ離れて設置されている。
【0028】
上側の反射部材5Dには図柄ドラム2の回転軸2aの前上方の第1の投射位置10Dへ旋回した図柄3をその図柄3の上方で映し出す上鏡面6Dが形成され、下側の反射部材5Dには図柄ドラム2の回転軸2aの前下方の第2の投射位置11Dへ旋回した図柄3をその図柄3の下方で映し出す下鏡面7Dが形成されている。
【0029】
上鏡面6Dおよび下鏡面7Dは遊技盤面1aに対してそれぞれ逆向きに45°傾斜した状態で配設されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1を示す可変表示装置の側面図である。
【図2】 同じく、斜視図である。
【図3】 本発明の第1実施例を示す可変表示装置の側面図である。
【図4】 本発明の参考例2を示す可変表示装置の側面図である。
【図5】 本発明の第2実施例を示す可変表示装置の側面図である。
【図6】 本発明の第3実施例を示す可変表示装置の側面図である。
【符号の説明】
1 遊技盤
2 図柄ドラム
3 図柄
4 虚像
5,5A,5B,5C,5D 反射部材
6,6A,6B,6C,6D 上鏡面
7,7A,7B,7C,7D 下鏡面
10,10A,10B,10C,10D 第1の投射位置
11,11A,11B,11C,11D 第2の投射位置
Claims (2)
- パチンコ機の遊技盤に装着されかつ該遊技盤と並行で水平な回転軸回りの回転動作によって外周面に配列された複数個の図柄を変動表示する図柄ドラムを有するパチンコ機の可変表示装置であって、
前記図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄を映し出す鏡面を有する反射部材を備え、
前記反射部材は、前記図柄ドラムの回転軸に対して斜め後側に位置して配設され、
前記反射部材の鏡面には、前記図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄のうち、回転軸に対して斜め後側に位置する図柄が前記図柄ドラムの回転動作に応じて順次映し出され、かつ当該図柄の虚像が前記遊技盤の前方から視認されるように構成されていることを特徴とするパチンコ機の可変表示装置。 - 請求項1に記載のパチンコ機の可変表示装置であって、
前記反射部材は、図柄ドラムの外周面に配列された複数個の図柄のうち、回転軸に対して斜め後側に位置する図柄を映し出す第1の鏡面と、その第1の鏡面に映し出された図柄の虚像を映し出して前方に向けて反射させる第2の鏡面とを有していることを特徴とするパチンコ機の可変表示装置。
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