以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態におけるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と称す)10の正面図であり、図2は、パチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3は、パチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図14参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。
上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される変動表示の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
加えて、前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。
また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等がパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。
具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ(図示せず)と、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14cを通じて内枠13の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図14参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視左側下部(図2の左側下部)には、発光手段である複数のLED37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLED等の発光手段で構成される第2図柄表示装置38とが配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図14参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、パチンコ機10が確変中か時短中か通常中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か通常大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示装置37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、上述したパチンコ機10が確変中とは、大当たり確率がアップして特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態である。さらに、本実施形態における確変中は、第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態である。また、パチンコ機10が時短中とは、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態である。また、パチンコ機10が通常中とは、確変中でも時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態)である。なお、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
第2図柄表示装置38は、第2図柄の表示部38aを有し、球が第2入球口67を通過する毎に、表示部38aにおいて表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とが交互に点灯して変動表示が行われ、その変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第3図柄表示装置81の一部においても点灯表示される。なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、表示部38aにおいて複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、第3図柄表示装置81により点灯表示を行わないものとしても良い。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入賞をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下「LCD」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、役物装置82とが設けられている。
第3図柄表示装置81は、後述する表示制御装置114(図14参照)によって表示内容が制御され、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。また、本実施形態では、第3図柄表示装置81は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成され、可変表示装置ユニット80には、この第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム83が配設されている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、LCDに代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
また、第1図柄表示装置37にて停止図柄(確変大当たり図柄、通常大当たり図柄、外れ図柄のいずれか1つ)が表示されるまでの間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置37により示されると共に第3図柄表示装置81の一部においても点灯表示される。なお、本実施形態においては、第1入球口64への入賞は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、第3図柄表示装置81により点灯表示を行わないものとしても良い。
役物装置82は、LED等の発光手段(図示せず)が内蔵された第1役物82a及び第2役物82bを有し、内蔵されたLEDの点灯や点滅の発光態様が主制御装置110によって変更制御される。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(各種スイッチ208(図14参照)の一部)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(ソレノイド209(図14参照)の一部)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66と第2入球口(スルーゲート)67とが設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図14参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4から図12を参照して、可変表示装置ユニット80の詳細構成について説明する。なお、以下では、可変表示装置ユニット80を第1実施の形態として説明する。図4は、第1実施の形態における可変表示装置ユニット80の外観を示した斜視図であり、図5は、可変表示装置ユニット80の分解斜視図である。なお、図4及び図5では、理解を容易とするために、センターフレーム83を取り外した状態が図示されている。
図4及び図5に示すように、第1実施の形態における可変表示装置ユニット80は、上述した第3図柄表示装置81及び役物装置82と、第3図柄表示装置81の前面側に配設される反射装置300と、その反射装置300の前面側に配設される扉装置400とを主に備えて構成されている。
まず、図6から図9を参照して、反射装置300について説明する。図6は、反射装置300の正面図である。なお、図6の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
図6に示すように、反射装置300は、一対の反射ユニット310,320と、それら一対の反射ユニット310,320を互いに近接する方向または離間する方向(矢印L−R方向)へ移動させる反射ユニット移動装置330とを備えて構成されている。
ここで、図7及び図8を参照して、反射ユニット310,320の詳細構成について説明する。なお、一対の反射ユニット310,320は、それぞれ同様に構成されているので、ここでは、一対の反射ユニット310,320の内の一方の反射ユニット310を例に挙げて説明する。図7は、反射ユニット310の分解斜視図である。図8は、図7のVIII−VIII線における導光部材315の断面図である。なお、図7及び図8の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
図7に示すように、反射ユニット310は、第1反射部材311と、その第1反射部材311に対し互いに内面側を向かい合わせた状態で対向配置される第2反射部材312と、それら第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて光を出射する発光ダイオード313が実装された発光ダイオード基板314と、その発光ダイオード基板314の実装面に対向配置される導光部材315と、各反射部材311,312及び発光ダイオード基板314並びに導光部材315を支持するフレーム316とを備えて構成されている。
なお、図7に示すように、反射ユニット310には、上端および下端にピニオンギヤ317a,317bをそれぞれ有する軸状のシャフト317が軸心回りに回転可能に支持されている。
第1反射部材311は、蒸着によって金属の薄膜が表面に形成された平板状の反射板、いわゆるハーフミラーによって形成され、その第1反射部材311の内面側(矢印F方向側)から入射された光の少なくとも一部を反射可能、かつ、その第1反射部材311の外面側であって第3図柄表示装置81の表示面側(矢印B方向側)から入射された光の少なくとも一部を透過可能に構成されている。即ち、この第1反射部材311は、第3図柄表示装置81の表示面に対向した場合に(図11(a)参照)、第3図柄表示装置81の表示面を遊技者が視認できるように構成されている。
第2反射部材312は、第1反射部材311と同様に、蒸着によって金属の薄膜が表面に形成された平板状の反射板、いわゆるハーフミラーによって形成され、その第2反射部材312の内面側(矢印B方向側)から入射された光の一部を反射可能、かつ、その第2反射部材312の内面側(矢印B方向側)から入射された光の一部を透過可能に構成されている。即ち、この第2反射部材312は、第1反射部材311の内面で反射され第2反射部材312を透過した光(第1反射部材311の内面に映し出される発光ダイオード313の光)を遊技者が視認できるように構成されている。
これら第1反射部材311及び第2反射部材312は、第2反射部材312が第3図柄表示装置81の表示面と平行な状態、かつ、第1反射部材311が第2反射部材312に対し傾斜した状態でフレーム316に支持され、第1反射部材311と第2反射部材312との対向間隔が発光ダイオード313から離間するに従って減少するように構成されている(図9参照)。
このように、第2反射部材312を第3図柄表示装置81の表示面と平行に配置することで、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄を歪ませることなく遊技者に視認させることができる。
また、第1反射部材311及び第2反射部材312は、発光ダイオード313から離間する側(矢印R方向)の端部が互いに所定間隔を隔てた状態でフレーム316に支持され、発光ダイオード313が配設される側と反対側(矢印R方向)の端部に開口され第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間を外部に連通させる開口部Oが設けられている(図9参照)。
図7に示すように、発光ダイオード基板314には、赤色発光ダイオード313a及び青色発光ダイオード313bを有する複数(本実施の形態では8個)の発光ダイオード313が実装され、それら複数の発光ダイオード313が所定間隔を隔てつつ第1反射部材311及び第2反射部材312の縁部に沿って(矢印U−D方向に)直線状に列設されている。
導光部材315は、発光ダイオード313から入射された光を第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射するためのものであり、光透過率の高い材料(本実施の形態ではアクリル樹脂)によって形成され、発光ダイオード313の光を透過可能に構成されている。
図8に示すように、導光部材315の右側面(矢印R方向側の面)、即ち、発光ダイオード313の光を第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射する側の面には、発光ダイオード313の個数に対応して複数(本実施の形態では8個)の出射部315aが凹設されている。
出射部315aは、光の出射方向(矢印R方向)へ向けて対向間隔が広がる一対の傾斜面315a1,315a1と、それら一対の傾斜面315a1,315a1の間に位置すると共に導光部材315の左側面(矢印L方向側の面)と平行な平坦面315a2とを有して形成されており、その出射部315aの平坦面315a2に垂直な仮想面S上に発光ダイオード313(赤色発光ダイオード313a及び青色発光ダイオード313b)が位置している。
この出射部315aによれば、発光ダイオード313から出射された光が導光部材315に入射されると、平坦面315a2に到達した光は反射されず、平坦面315a2から第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射される一方、傾斜面315a1に到達した光は反射される。よって、平坦面315a2を通過する光と傾斜面315a1で反射する光とを分割して、ビーム状の光L(光束)を第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射することができる。
図8に示すように、導光部材315の左側面(矢印L方向側の面)、即ち、発光ダイオード313から光が入射される面には、隣り合う発光ダイオード313の中間位置に複数(本実施の形態では7個)の集光部315bが凹設されている。
集光部315bは、発光ダイオード313から入射された光を集光して第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射するためのものであり、光の出射方向(矢印R方向)へ向けて対向間隔が狭まる一対の傾斜面315b1,315b1から断面V字状の溝として形成され、出射部315aよりも第1反射部材311と第2反射部材312との対向面側(矢印R方向側)、即ち、発光ダイオード313から離間する側に位置している。
この集光部315bによれば、導光部材315に入射された光の内、集光部315bに到達した光を一方向へ集束させて、ビーム状の光L(光束)を第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射することができる。また、1の発光ダイオード313から出射された光を出射部315aからだけでなく、集光部315bからも第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射することができるので、1の発光ダイオード313によって、複数の発光ダイオード313を発光させる場合と同様の装飾効果を得ることができる。これにより、発光ダイオード313の数を抑制して、その分、パチンコ機10全体としての製品コストを削減することができる。
また、集光部315bは、光の出射方向へ向けて対向間隔が狭まる一対の傾斜面315b1,315b1から断面V字状の溝として形成されているので、集光部315bの一方側(例えば矢印U方向側)に位置する発光ダイオード313から出射される光と、他方側(例えば矢印D方向側)に位置する発光ダイオード313から出射される光とを合流させて、集光部315bから出射される光Lをより強い光とすることができる。
即ち、一対の傾斜面315b1,315b1の内の一方の傾斜面315b1は、集光部315bの一方側(例えば矢印U方向側)に位置する発光ダイオード313から出射される光を集光し、他方の傾斜面315b1は、集光部315bの他方側(例えば矢印D方向側)に位置する発光ダイオード313から出射される光を集光するので、これら一方の傾斜面315b1と他方の傾斜面315b1とを隣接させることで、一方の傾斜面315b1により集光された光と他方の傾斜面315b1により集光された光とを1の光とすることができ、その結果、光Lをより強い光とすることができる。
また、集光部315bは、出射部315aよりも発光ダイオード313から離間する側に位置しているので、発光ダイオード313から出射される光を集光部315bへ効率的に入射させることができる。
即ち、集光部315bが出射部315aと並列に位置する場合には、発光ダイオード313の光を集光部315bへ入射させるために、発光ダイオード313の光の出射角を大きくする必要があり、強い光を集光部315bへ入射させることができない。これに対し、集光部315bを出射部315aよりも発光ダイオード313から離間する側に位置させることで、発光ダイオード313の光の出射角を小さくして、より強い光を集光部315bへ入射させることができる。その結果、発光ダイオード313の光の輝度が同じであっても、より強い光を集光部315bへ効率的に入射させることができる。
更に、集光部315bを出射部315aよりも発光ダイオード313から離間する側に位置させることで、出射部315aの傾斜面315a1から集光部315bの傾斜面315b1までの距離を短くすることができる。これにより、発光ダイオード313から出射部315aへ向けて出射された光の内、出射部315aの傾斜面315a1で反射された光が導光部材315の内部を透過して集光部315bの傾斜面315b1に到達するまでの間に減衰(輝度が減少)されることを抑制することができる。よって、より強い光を第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射することができる。
図7に示すように、フレーム316は、発光ダイオード基板314を支持する支持面316aを有しており、その支持面316aには、複数(本実施の形態では3個)の突起316a1が突設されている。突起316a1は、支持面316aと発光ダイオード基板314との間に隙間を形成するためのものであり、この突起316a1によって支持面316aと発光ダイオード基板314との間に隙間が形成されることで、その隙間から発光ダイオード基板314の熱を放熱することができる。
また、図7に示すように、フレーム316は、第1反射部材311及び第2反射部材312を支持する支持部316b,316cを有しており、それら支持部316b,316cには、ガイド316b1,316c1がそれぞれ突設されている。ガイド316b1,316c1は、第2反射部材312を位置決めするためのものであり、これらガイド316b1,316c1によって第2反射部材312が位置決めされることで、第1反射部材311に対する第2反射部材312の傾斜状態を容易に設定することができる。
次に、図9を参照して、上述したように構成される反射ユニット310の作用について説明する。図9は、図6のIX−IX線における反射ユニット310の断面を模式的に示した模式図である。なお、図9の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
上述したように構成される反射ユニット310によれば、図9に示すように、第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射された光Lが第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間で反射を繰り返すことで、第1反射部材311の内面に映し出される発光ダイオード313の光の鏡像を遊技者に視認させることができる。
具体的には、図9に示すように、遊技者の視点Pから第1反射部材311の内面における点Q1を視認した場合、点P及び点Q1を結ぶ直線と第1反射部材311の内面とがなす角度をθ1とすると、角度θ1と同一の角度で点Q1に入射する光Lを遊技者に視認させることができる。即ち、図9の場合、遊技者には、第1反射部材311に直接到達した光L(第1反射部材311の内面に直接映し出される発光ダイオード313の光)の鏡像(以下「第1の鏡像」と称す)I1を視認させることができる。
また、遊技者の視点Pから第1反射部材311の内面における点Q2を視認した場合、点P及び点Q2を結ぶ直線と第1反射部材311の内面とがなす角度をθ2とすると、第2反射部材312の内面に角度αで入射し角度αと同一の角度で反射した後、角度θ2と同一の角度で点Q2に入射する光Lを遊技者に視認させることができる。即ち、図9の場合、遊技者には、第2反射部材312の内面で反射した後、第1反射部材311の内面に到達した光L(第2反射部材312の内面で反射した発光ダイオード313の光が第1反射部材311の内面に映し出されてできた発光ダイオード313の光)の鏡像(以下「第2の鏡像」と称す)I2を視認させることができる。
これに対し、遊技者の視点Pから第1反射部材311の内面における点Q1と点Q2との間の範囲を視認した場合には、その範囲に映し出される鏡像の反射経路上に発光ダイオード313が位置しないために、発光ダイオード313の光の鏡像が遊技者に視認されることはない。
このように、第1の鏡像I1及び第2の鏡像I2と同様に、遊技者には、第1反射部材311及び第2反射部材312の内面で反射した後、第1反射部材311の内面に到達した光L(第1反射部材311の内面および第2反射部材312の内面で繰り返し反射した発光ダイオード313の光が第1反射部材311の内面に映し出されてできた発光ダイオード313の光)の鏡像(以下「第3から第nの鏡像」と称す)I3〜Inを視認させることができる。
この場合、第1から第nの鏡像I1〜Inは、反射の回数が多い鏡像(即ち、第n−1の鏡像In−1よりも第nの鏡像In)ほど発光ダイオード313から離間して位置すると共に、各鏡像I1〜Inの反射経路の長さ(発光ダイオード313から第1反射部材311の内面に到達するまでの光路の累積距離)が反射の回数に応じて異なる長さとなる(反射の回数が多い鏡像ほど反射経路が長くなる)。
これにより、遊技者には、第1から第nの鏡像I1〜Inを実際の位置(第1反射部材311の内面)よりも奥側(矢印B方向側)に視認させることができると共に、この場合には、反射の回数が少なく反射経路の長さが短い鏡像(即ち、発光ダイオード313に近い位置の鏡像)よりも、反射の回数が多く反射経路の長さが長い鏡像(即ち、発光ダイオード313から離間する位置の鏡像)ほど、奥側(矢印B方向側)に視認される度合いを大きくすることができる。よって、発光ダイオード313による装飾効果を遠近感のある立体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
また、第1反射部材311と第2反射部材312との対向間隔が発光ダイオード313から離間するに従って減少するように構成されているので、第1から第nの鏡像I1〜Inの反射経路の長さの増加率を反射の回数の増加と共に小さくすることができる。よって、反射の回数が多い鏡像(即ち、発光ダイオード313から離間する位置の鏡像)ほど奥側(矢印B方向側)に見える度合いを小さくすることができ、その結果、第1から第nの鏡像I1〜Inが円弧状に配置された立体的な装飾を遊技者に視認させることができる。
ここで、第1反射部材311及び第2反射部材312を並行に配置し、第1反射部材311と第2反射部材312との対向間隔を一定とした場合においても、反射の回数が多く反射経路の長さが長い鏡像ほど、奥側(矢印B方向側)に視認される度合いを大きくでき、発光ダイオード313による装飾効果を遠近感のある立体的なものとすることができる。しかしながら、第1反射部材311と第2反射部材312との対向間隔を一定とした場合には、第1から第nの鏡像I1〜Inの反射経路の長さの増加率は、反射の回数の増加に関わらず一定となる。従って、この場合には、第1から第nの鏡像I1〜Inが直線状に配置された単調な装飾となる。これに対し、第1反射部材311と第2反射部材312との対向間隔を発光ダイオード313から離間するに従って減少するように構成することで、第1から第nの鏡像I1〜Inが円弧状に配置された立体的な装飾とすることができるので、その分、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
また、複数(本実施の形態では8個)の発光ダイオード313を備えているので、1の発光ダイオード313から出射される光によって形成される第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を遊技者に複数視認させることができ、更に、それら複数の発光ダイオード313は、所定間隔を隔てつつ第1反射部材311及び第2反射部材312の縁部に沿って直線状に列設されているので、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を幅広く展開させることができると共に、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を一様に展開させ、統一感のある規則的な配置とすることができる。
図6に戻って、反射ユニット移動装置330の詳細構成について説明する。図6に示すように、反射ユニット移動装置330は、反射ユニット310,320を支持する上フレーム331及び下フレーム332と、反射ユニット310,320に移動のための駆動力を付与する反射ユニット移動モータ333とを備えて構成されている。図6に示すように、上フレーム331の前面には、その幅方向(矢印L−R方向)全長にわたって一対のレール331a,331aが鉤状に突設されており、これら一対のレール331a,331aには、反射ユニット310,320の上端が係合されている。また、上フレーム331の前面には、その幅方向に沿って固定ラック334が配設されており、この固定ラック334には、シャフト317のピニオンギヤ317aが噛み合っている。
図6に示すように、下フレーム332の前面には、その幅方向(矢印L−R方向)全長にわたって一対のレール332a,332aが鉤状に突設されており、一対のレール332a,332a内の一方のレール332aには、反射ユニット310の下端が移動ラック335を介して係合されると共に、他方のレール332aには、反射ユニット320の下端が移動ラック336を介して係合されている。移動ラック335,336は、反射ユニット移動モータ333の回転子に取着されるギヤ333aの回転運動を直線運動に変換するためのものであり、これら移動ラック335,336には、ギヤ333aが噛み合っている。また、下フレーム332の前面には、その幅方向に沿って固定ラック337が配設されており、この固定ラック337には、シャフト317のピニオンギヤ317bが噛み合っている。
上述したように構成される反射ユニット移動装置330によれば、反射ユニット移動モータ333が駆動されると、反射ユニット移動モータ333の駆動力がギヤ333aを介して移動ラック335,336に伝達される。この場合、ギヤ333aの回転運動が移動ラック335,336の直線運動に変換され、移動ラック335,336が一対のレール332a,332aに沿って移動する。その結果、移動ラック335,336の移動に伴って一対の反射ユニット310,320が互いに近接する方向または離間する方向(矢印L−R方向)へ移動する。また、反射ユニット310,320が移動すると、シャフト317のピニオンギヤ317bが固定ラック337に噛み合いつつ固定ラック337上を転動する。その結果、シャフト317が回転し、シャフト317の回転に伴ってシャフト317のピニオンギヤ317aが固定ラック334に噛み合いつつ固定ラック334上を転動する。
このように、反射ユニット移動装置330によれば、1の反射ユニット移動モータ333によって一対の反射ユニット310,320を一度に移動させることができるので、構造を簡素化して、小型化を図ると共に製品コストを抑制することができる。また、1の反射ユニット移動モータ333によって一対の反射ユニット310,320を一度に移動させることができるので、一対の反射ユニット310,320の移動を精度良く同期させることができる。
ここで、反射ユニット移動モータ333の駆動力を反射ユニット310,320の下端のみに伝達する構成では、反射ユニット310,320が移動する場合に、反射ユニット310,320の上端と下端とが同期せず、反射ユニット310,320の移動が不安定となる。
これに対し、本実施の形態における反射ユニット移動装置330によれば、反射ユニット310,320が移動する場合に、シャフト317のピニオンギヤ317a,317b及び固定ラック334,337によって反射ユニット310,320の上端と下端とを同期させることができるので、反射ユニット310,320を円滑に移動させることができる。
以上説明したように、反射装置300によれば、反射ユニット移動装置330により反射ユニット310,320を移動させることで、反射ユニット310,320により形成される第1から第nの鏡像I1〜Inの位置を変更することができると共に、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群が移動することで、発光ダイオード313による装飾効果を動きのある動的なものとすることができ、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
次に、図10を参照して、扉装置400について説明する。図10は、扉装置400の正面図である。なお、図10の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
図10に示すように、扉装置400は、一対の扉部材410,420と、それら一対の扉部材410,420を互いに近接する方向または離間する方向(矢印L−R方向)へ移動させる扉移動装置430とを備えて構成されている。
図10に示すように、扉部材410,420の外端形状(矢印L−R方向側における両縁部の形状)は、非直線状(本実施の形態では凹凸状)に構成されている。また、扉部材410,420の内部には、発光手段としての複数の発光ダイオード(図示せず)が内蔵されており、それら発光ダイオードの光によって、パチンコ機10の遊技状態に応じた各種演出を行うことができるように構成されている。なお、扉部材410,420には、上端および下端にピニオンギヤ417a,417bをそれぞれ有する軸状のシャフト417が軸心回りに回転可能に支持されている。
図10に示すように、扉移動装置430は、扉部材410,420を支持する上フレーム431及び下フレーム432と、扉部材410,420に移動のための駆動力を付与する扉移動モータ433とを備えて構成されている。図10に示すように、上フレーム431の前面には、その幅方向(矢印L−R方向)全長にわたって一対のレール431a,431aが鉤状に突設されており、これら一対のレール431a,431aには、扉部材410,420の上端が係合されている。また、上フレーム431の前面には、その幅方向に沿って固定ラック434が配設されており、この固定ラック434には、シャフト417のピニオンギヤ417aが噛み合っている。
図10に示すように、下フレーム432の前面には、その幅方向(矢印L−R方向)全長にわたって一対のレール432a,432aが鉤状に突設されており、一対のレール432a,432aの内の一方のレール432aには、扉部材410の下端が移動ラック435を介して係合されると共に、他方のレール432aには、扉部材420の下端が移動ラック436を介して係合されている。移動ラック435,436は、扉移動モータ433の回転子に取着されるギヤ433aの回転運動を直線運動に変換するためのものであり、これら移動ラック435,436には、ギヤ433aが噛み合っている。また、下フレーム432の前面には、その幅方向に沿って固定ラック437が配設されており、この固定ラック437には、シャフト417のピニオンギヤ417bが噛み合っている。
上述したように構成される扉移動装置430によれば、扉移動モータ433が駆動されると、扉移動モータ433の駆動力がピニオン433aを介して移動ラック435,436に伝達される。この場合、ピニオン433aの回転運動が移動ラック435,436の直線運動に変換され、移動ラック435,436が一対のレール432a,432aに沿って移動する。その結果、移動ラック435,436の移動に伴って一対の扉部材410,420が互いに近接する方向または離間する方向(矢印L−R方向)へ移動する。また、扉部材410,420が移動すると、シャフト417のピニオンギヤ417bが固定ラック437に噛み合いつつ固定ラック437上を転動する。その結果、シャフト417が回転し、シャフト417の回転に伴ってシャフト417のピニオンギヤ417aが固定ラック434に噛み合いつつ固定ラック434上を転動する。
このように、扉移動装置430によれば、1の扉移動モータ433によって一対の扉部材410,420を一度に移動させることができるので、構造を簡素化して、小型化を図ると共に製品コストを抑制することができる。また、1の扉移動モータ433によって一対の扉部材410,420を一度に移動させることができるので、一対の扉部材410,420の移動を精度良く同期させることができる。
ここで、扉移動モータ433の駆動力を扉部材410,420の下端のみに伝達する構成では、扉部材410,420が移動する場合に、扉部材410,420の上端と下端とが同期せず、扉部材410,420の開閉動作が不安定となる。
これに対し、本実施の形態における扉移動装置430によれば、扉部材410,420が移動する場合に、シャフト417のピニオンギヤ417a,417b及び固定ラック434,437によって扉部材410,420の上端と下端とを同期させることができるので、扉部材410,420を円滑に開閉動作させることができる。
図4及び図5に戻って説明する。図4及び図5に示すように、扉装置400の前面側には、上フレーム431及び下フレーム432の前面をそれぞれ覆う上カバー84及び下カバー85が配設されており、上カバー84には、役物装置82が配設されている。また、下カバー85の内部には、発光手段としての複数の発光ダイオード(図示せず)が内蔵されており、それら発光ダイオードの光によって、パチンコ機10の遊技状態に応じた各種演出を行うことができるように構成されている。
次に、図11及び図12を参照して、反射装置300及び扉装置400並びに第3図柄表示装置81の関係について説明する。図11は、可変表示装置ユニット80の正面図である。但し、図11では、理解を容易とするために、センターフレーム83を取り外した状態が図示されている。図12は、図11のXII−XII線における反射装置300の反射ユニット310,320及び第3図柄表示装置81の断面を模式的に示した模式図である。なお、図11及び図12の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
反射装置300において、反射ユニット移動装置330による一対の反射ユニット310,320の移動は、図11(a)に示すように、一対の反射ユニット310,320が端部同士を当接させる第1ユニット位置と、図11(b)に示すように、一対の反射ユニット310,320が第1ユニット位置から互いに離間する方向へ移動し一対の反射ユニット310,320が所定間隔を隔てる第2ユニット位置との間で行われる。
図11(a)に示すように、一対の反射ユニット310,320が第1ユニット位置の状態では、第1反射部材311が第3図柄表示装置81の表示面に対向して、第3図柄表示装置81の表示面における中央領域が第1反射部材311によって覆われる。よって、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄と、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像(第1から第nの鏡像I1〜In)とを重ねた状態で遊技者に視認させることができる。これにより、例えば、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄を発光ダイオード313の鏡像によって装飾する(第3図柄表示装置81の表示面を発光ダイオード313の鏡像で覆う、表示面の手前側(矢印F方向側)や奥側(矢印B方向側)に鏡像を視認させる等)ことや、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄と発光ダイオード313の鏡像の状態(表示位置、色、輝度、動き、タイミング等)を連動させること等が可能となるので、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄を遊技者に注視させることができる。
また、反射ユニット310,320を第1ユニット位置から第2ユニット位置へ移動させることによって、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄と、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像とを重ねつつ、これらの位置関係が反射ユニット310,320の移動に伴って変更される状態を遊技者に視認させることができる。これにより、例えば、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄と反射ユニット310,20により形成される発光ダイオード313の鏡像との位置関係(第3図柄表示装置81の表示面を発光ダイオード313の鏡像で覆う領域、或いは発光ダイオード313の第1から第nの鏡像I1〜Inの一群が第3図柄表示装置81の表示面を横切る位置)を、第3図柄の内容に応じて動的に変更すること等が可能となるので、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄を遊技者に注視させることができる。
更に、反射ユニット310,320を第1ユニット位置から第2ユニット位置へ移動させる場合には、一対の反射ユニット310,320の間から第3図柄表示装置82の表示面を徐々に露出させることができるので、その露出される領域を遊技者に効果的に注視させることができる。
また、図11(a)に示すように、一対の反射ユニット310,320は、第1ユニット位置の状態における全体の幅寸法(矢印L−R方向の寸法)が第3図柄表示装置81の幅寸法(矢印L−R方向の寸法)よりも小さく構成されており、一対の反射ユニット310,320が第1ユニット位置の状態では、第3図柄表示装置81の表示面における中央領域が第1反射部材311によって覆われる一方、表示面における両端領域が露出される。よって、中央領域では、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄と、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像とを重ねた状態で遊技者に視認させることができる一方、両端領域では、第3図柄の表示を反射ユニット310,320及びその反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像によって阻害されない状態で遊技者に視認させることができる。
このように、一対の反射ユニット310,320が第1ユニット位置の状態では、反射ユニット310,320を通して(更には、反射ユニット310,320によって形成される発光ダイオード313の鏡像と重なった状態で)第3図柄表示装置81の表示面における中央領域を遊技者に視認させる一方、表示面における両端領域では、第3図柄表示装置81の表示面を遊技者に直接視認させることができるので、表示面の視認性に変化を持たせることができる。その結果、かかる視認性の変化によって、第3図柄表示装置81の表示面を遊技者に効果的に注視させることができる。
図11(b)に示すように、一対の反射ユニット310,320が第2ユニット位置の状態では、一対の反射ユニット310,320が第3図柄表示装置81の表示面における表示領域外へ移動して、第3図柄表示装置81の表示面全体が露出される。よって、第3図柄の表示を反射ユニット310,320及びその反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像によって阻害されない状態で遊技者に視認させることができる。
このように、一対の反射ユニット310,320が第1ユニット位置の状態では、反射ユニット310,320を通して(更には、反射ユニット310,320によって形成される発光ダイオード313の鏡像と重なった状態で)第3図柄表示装置81の表示面を遊技者に視認させる一方、一対の反射ユニット310,320が第2ユニット位置の状態では、第3図柄表示装置81の表示面を遊技者に直接視認させることができるので、表示面の視認性に変化を持たせることができる。その結果、かかる視認性の変化によって、第3図柄表示装置81の表示面を遊技者に効果的に注視させることができる。
また、一対の反射ユニット310,320が第2ユニット位置の状態では、発光ダイオード313から出射された光を開口部Oから外部へ露出させて、第3図柄表示装置81の表示面を装飾することができる。
扉装置400において、扉移動装置430による一対の扉部材410,420の移動は、図11(a)に示す第1扉位置と、図11(b)に示すように、一対の扉部材410,420が第1扉位置から互いに離間する方向へ移動し一対の扉部材410,420が所定間隔を隔てる第2扉位置との間で行われる。
図11に示すように、反射ユニット310,320は、一対の扉部材410,420の移動軌跡上に配設され、一対の反射ユニット310,320の移動軌跡と一対の扉部材410,420の移動軌跡とが少なくとも一部で重なるように構成されている。よって、扉移動装置430により扉部材410,420を移動させることで、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像と一対の扉部材410,420との間の位置関係を変更することができる。その結果、これらの位置関係が一対の扉部材410,420の移動に伴って変更される状態を遊技者に視認させることができる。これにより、発光ダイオード313による装飾効果を動きのある動的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。また、この場合、一対の反射ユニット310,320の移動軌跡と一対の扉部材410,420の移動軌跡とが少なくとも一部で重なることで、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像と一対の扉部材410,420とを重ねた状態を遊技者に視認させることができる。これにより、発光ダイオード313による装飾効果に変化を持たせ、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
また、図11に示すように、一対の扉部材410,420は、その幅寸法(矢印L−R方向の寸法)が反射ユニット310,320の幅寸法(矢印L−R方向の寸法)よりも小さく構成されている。よって、一対の扉部材410,420を互いに近接する方向へ移動させた場合には、それら一対の扉部材410,420の両側に反射ユニット310,320を露出させることができる。これにより、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像を一対の扉部材410,420の両側から徐々に遊技者に視認させることができ、その結果、発光ダイオード313による装飾効果を扉部材410,420の移動に連動した動的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
図11(a)に示すように、一対の扉部材410,420が第1扉位置の状態では、扉部材410,420が反射ユニット310,320の第2反射部材312に対向して、第2反射部材312の一部が扉部材410,420によって覆われる。よって、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像と扉部材410,420とが重ねられた状態を遊技者に視認させることができる。即ち、発光ダイオード313の鏡像の少なくとも一部を一対の扉部材410,420によって遮蔽して、遊技者から視認不可能とすることができる。
また、扉部材410,420を第1扉位置から第2扉位置へ(或いは、その逆方向へ)移動させることによって、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像における一対の扉部材410,420によって遮蔽される領域が、一対の扉部材410,420の移動に伴って変更される状態を遊技者に視認させることができる。これにより、発光ダイオード313による装飾効果を動きのある動的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
この場合、上述したように、扉部材410,420の外端形状が非直線状(本実施の形態では凹凸状)に構成されているので、扉部材410,420を発光ダイオード313と対向する位置から移動させることで、第1反射部材311及び第2反射部材312の縁部に沿って直線状に列設された各発光ダイオード313の光を一度に露出させるのではなく、扉部材410,420の非直線状の外端形状にあわせて各発光ダイオード313を徐々に露出させることができる。その結果、発光ダイオード313から直接出射される輝度の高い光を装飾に利用する場合に、その発光ダイオード313からの光の出現に変化を持たせて、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
また、図11(a)に示すように、一対の扉部材410,420が第1扉位置の状態では、扉部材410,420が発光ダイオード313に対向して、発光ダイオード313が扉部材410,420によって覆われる。よって、発光ダイオード313の光を遮蔽して、遊技者から視認不可能とすることができる。即ち、一対の扉部材410,420に装飾効果を高める機能だけでなく、発光ダイオード313の光を遮蔽する機能も兼用させることができる。これにより、発光ダイオード313の光を遮蔽するための部材を別途設ける必要がなく、部品点数の削減を図ることができるので、その分、パチンコ機10全体としての製品コストの削減を図ることができる。
更に、このように、一対の扉部材410,420が発光ダイオード313の光を遮蔽する機能を兼用する構成であれば、扉部材410,420を発光ダイオード313と対向する位置から退避させることで、発光ダイオード313を露出させて、発光ダイオード313の光を遊技者に直接視認させることができる。その結果、発光ダイオード313から直接出射される輝度の高い光を装飾に利用することができるので、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
図11(b)に示すように、一対の扉部材410,420が第2扉位置の状態では、一対の扉部材410,420が第3図柄表示装置81の表示面における表示領域外へ移動して、第3図柄表示装置81の表示面全体が露出される。よって、第3図柄の表示扉部材410,420によって阻害されない状態で遊技者に視認させることができる。
このように、第3図柄表示装置81の表示面が一対の反射ユニット310,320と一対の扉部材410,420とにより装飾される状態を遊技者に視認させることができる一方、一対の扉部材410,420が第2扉位置の状態では、第3図柄表示装置81の表示面が一対の反射ユニット310,320のみにより装飾される状態を遊技者に視認させることができる。これにより、第3図柄表示装置81の表示面の視認性に変化を持たせることができる。
図12に示すように、一対の反射ユニット310,320は、発光ダイオード313が配設される側と反対側を互いに向かい合わせた状態で対称に配設されると共に、一対の反射ユニット310,320が第1位置の状態では、発光ダイオード313が配設される側と反対側の端部同士が当接されて開口部Oが塞がれる。よって、一対の反射ユニット310,320のそれぞれにより形成される発光ダイオード313の鏡像を両発光ダイオード313から中央(一対の反射ユニット310,320が当接する側)へ向かうほど奥側(矢印B方向側)に視認される一体化した鏡像として遊技者に視認させることができる。
また、一対の反射ユニット310,320が第1位置の状態では、開口部Oが塞がれるので、発光ダイオード313から出射された光が開口部Oから外部へ漏出するのを回避することができる。これにより、開口部Oから外部へ光が漏出するのを回避するために、発光ダイオード313の発光(光の出射)を中断する必要がないので、開口部Oから外部への光の漏出は中断しつつも、発光ダイオード313の鏡像による装飾効果を継続することができる。
ここで、開口部Oは、導光部材315における出射部315aや集光部315bからの光の進行方向に位置している。このため、一対の反射ユニット310,320が第1ユニット位置の状態とされ、発光ダイオード313が配設される側と反対側の端部同士が当接されて開口部Oが塞がれた状態では、一方の反射ユニット310又は320に配置された発光ダイオード313によって出力された光は、他方の反射ユニット320又は310の内面側に伝達され易くなっている。これにより、何らかの不具合によって発光ダイオード313の光の強さが各反射ユニット310,320ごとに異なる状態となった場合でも、各反射ユニット310,320の内面側の明るさを均等に近づけることができるので、両反射ユニット310,320により形成される鏡像の一群に見た目上の不釣り合いが発生することを抑制することができる。
また、図12に示すように、反射装置300の反射ユニット310,320は、第1反射部材311の内面(矢印F側の面)と第3図柄表示装置81の表示面との対向間隔が、第1の鏡像I1の反射経路の長さ、即ち、発光ダイオード313から第1反射部材311の内面に到達するまでの光路の累積距離の最短距離よりも長く、かつ、第nの鏡像Inの反射経路の長さ、即ち、光路の累積距離の最長距離よりも短く構成されている。よって、反射ユニット310,320により形成される第1から第nの鏡像I1〜Inの内、反射経路の長さが対向間隔よりも短い鏡像(本実施の形態では、第1及び第2の鏡像I1,I2)を第3図柄表示装置81の表示面よりも手前側(矢印F方向側)に視認させる一方、反射経路の長さが対向間隔よりも長い鏡像(本実施の形態では、第3から第nの鏡像I3〜In)を第3図柄表示装置81の表示面よりも奥側(矢印B方向側)に視認させることができる。即ち、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群が第3図柄表示装置81の表示面を横切る立体的な装飾を遊技者に視認させることができる。
ここで、上述したように、第1反射部材311及び第2反射部材312を互いに傾斜した状態で配置することで、第1から第nの鏡像I1〜Inが円弧状に配置されるので、第1反射部材311及び第2反射部材312が並行に配置され、第1から第nの鏡像I1〜Inが直線状に配置される場合と比較して、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群が第3図柄表示装置81の表示面を横切る位置を第3図柄表示装置81の外縁に近付けることができる。よって、第3図柄表示装置81の表示面を第1から第nの鏡像I1〜Inの一群によって広範囲に覆うことができる。
更に、図12に示すように、反射装置300の反射ユニット310,320は、発光ダイオード313から第1反射部材311の内面に到達する光の内、発光ダイオード313から第1反射部材311の内面に到達するまでの光路の累積距離が対向間隔よりも短くなる光は、第3図柄表示装置81の表示面において第3図柄が変動表示される変動表示領域Rの領域外で第1反射部材311の内面に到達され、かつ、光路の累積距離が対向間隔よりも長くなる光は、変動表示領域Rの領域内で第1反射部材311の内面に到達されるように構成されている。よって、変動表示領域Rの内外で異なる位置に第1から第nの鏡像I1〜Inを遊技者に視認させることができる。即ち、変動表示領域R外では鏡像(本実施の形態では、第1から第3の鏡像I1〜I3)を第3図柄表示装置81の表示面よりも手前側(矢印F方向側)に視認させ、表示面を鏡像で覆うことができる一方、変動表示領域R内では鏡像(本実施の形態では、第4から第nの鏡像I4〜In)を変動表示領域Rよりも奥側(矢印B方向側)に視認させることができるので、変動表示領域Rを強調して、遊技者に注視させることができる。
なお、本実施の形態では、変動表示領域Rの領域外と領域内との境界に第4の鏡像I4が視認されるように構成されている。これにより、変動表示領域Rの領域外と領域内との境界を第4の鏡像I4で装飾して、変動表示領域Rの領域外と領域内との境界を強調することができる。
次に、図13を参照して、反射装置300及び扉装置400並びに第3図柄表示装置81により行われるパチンコ機10の演出について説明する。図13は、可変表示装置ユニット80の正面を模式的に示した模式図である。但し、図13では、理解を容易とするために、反射ユニット310,320及び扉部材410,420並びに第3図柄表示装置81のみを図示している。
パチンコ機10の遊技状態が特殊な遊技状態(例えば、高確率状態または遊技の判別が困難な状態)に移行するタイミングに応じて、図13(a)に示すように、一対の反射ユニット310,320が第1ユニット位置に移動すると共に一対の扉部材410,420が第1扉位置に移動する。これにより、遊技者が視認可能な第3図柄表示装置81の表示面の範囲を一対の反射ユニット310,320及び一対の扉部材410,420により限定して、第3図柄表示装置81の表示面に横スクロールして変動表示される左、中及び右の3つの第3図柄の内の中列に表示される第3図柄のみを遊技者に視認させる(有効ライン数が通常遊技状態よりも少ない1ラインとなるように各図柄列ごとに1個の第3図柄が停止表示される表示態様に切り替える)ことができる。また、この場合には、変動表示領域の背景画像が通常遊技状態のときよりも明度(明暗)を低下させた状態に変更(暗い色調の背景画像に変更)される一方、各第3図柄については通常遊技状態のときと同じか又は明度を高めた態様に表示制御される。これにより、第3図柄表示装置81の表示面に表示される第3図柄(有効ライン上に停止表示された態様や変動態様)を、反射ユニット310,320及びその反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像によって装飾して遊技者に注視させることができる。
そして、特殊遊技状態中におけるリーチ演出時には、まず、図13(b)に示すように、一対の反射ユニット310,320が互いに離間する方向へ移動する。これにより、第3図柄表示装置81の表示面に横スクロールして変動表示される左、中及び右の3つの第3図柄の内の中列に表示される第3図柄を、反射ユニット310,320及びその反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像によって阻害されない状態で遊技者に直接視認させることができる。
次に、図13(c)に示すように、一対の反射ユニット310,320が互いに離間する方向へ更に移動すると同時に一対の扉部材410,420が互いに離間する方向へ移動する。これにより、遊技者が視認可能な第3図柄表示装置81の表示面の範囲を拡大して、第3図柄表示装置81の表示面に横スクロールして変動表示される左、中及び右の3つの第3図柄の内の中列に表示される第3図柄および左右列に表示される第3図柄の一部を遊技者に視認させることができる。また、この場合には、反射ユニット310,320及び扉部材410,420を連動させることで、反射ユニット310,320及び扉部材410,420の動きを一体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
次に、図13(d)に示すように、一対の反射ユニット310,320及び一対の扉部材410,420が互いに離間する方向へ更に移動すると同時に第3図柄表示装置81の表示面の明度(LCDの明暗)の違いにより形成される仮想的な仮想シャッターX,Yが一対の反射ユニット310,320及び一対の扉部材410,420の移動方向と同一方向であって互いに近接する方向または離間する方向へ移動する。これにより、反射ユニット310,320及び扉部材410,420による演出に加え、第3図柄表示装置81による演出を行うことができる。また、第3図柄表示装置81に第3図柄を表示する機能だけでなく、演出を加える機能も兼用させることができるので、演出を加えるための部材を別途設ける必要がなく、その分、パチンコ機10全体としての製品コストの削減を図ることができる。更に、この場合には、反射ユニット310,320及び扉部材410,420並びに仮想シャッターX,Yを連動させることで、仮想シャッターX,Yの動きを反射ユニット310,320及び扉部材410,420の動きに伴った一体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
その後、図13(f)に示すように、一対の反射ユニット310,320及び一対の扉部材410,420並びに仮想シャッターX,Yが互いに離間する方向へ更に移動する。これにより、遊技者が視認可能な第3図柄表示装置81の表示面の範囲を更に拡大して、第3図柄表示装置81の表示面に横スクロールして変動表示される左、中及び右の3つの第3図柄の全てを遊技者に視認させることができる。
次に、図14を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図14は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラム(例えば、遊技者に対して多くの賞球を付与する大当たりの抽選処理など)や固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図示せず)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図示せず)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行され、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、主制御装置110へ電源を供給する電源装置115を始め、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置38や、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続されている。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを備えている。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行され、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、払出制御装置111へ電源を供給する電源装置115を始め、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサにより検出し、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、電飾部29〜31や表示ランプ32などのランプ表示装置227における点灯および消灯の出力、表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御すると共に、反射装置300の反射ユニット310,320における発光ダイオード313(赤色発光ダイオード313a及び青色発光ダイオード313b)の点灯および消灯の出力、反射装置300の移動装置330におけるモータ333及び扉装置400の移動装置430におけるモータ433の駆動を制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを備えている。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、音声ランプ制御装置113へ電源を供給する電源装置115を始め、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226やランプ表示装置227などがそれぞれ接続されている。
表示制御装置114は、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動表示を制御するものである。表示制御装置114は、MPU231と、ROM(プログラムROM)232と、ワークRAM233と、ビデオRAM234と、キャラクタROM235と、画像コントローラ236と、入力ポート237と、出力ポート238と、バスライン239,240とを備えている。
入力ポート237の入力側には、表示制御装置114へ電源を供給する電源装置115、及び、音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート237の出力側には、MPU231、ROM232、ワークRAM233、画像コントローラ236が接続されている。
画像コントローラ236には、ビデオRAM234、キャラクタROM235が接続されると共に、バスライン240を介して出力ポート238が接続されている。出力ポート238の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。
表示制御装置114のMPU231は、音声ランプ制御装置113から入力された図柄表示用のコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。ROM232には、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データが記憶されている。
また、ワークRAM233は、図示されないフラグとして、演出許可がされているか否かを示す演出許可フラグや、変動表示を開始すべきか否かを示す変動開始フラグを有している。なお、演出許可フラグ(図示せず)は、主制御装置110の初期設定の処理後に送信される演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113を介して受信するとオンされ、電源断の発生によりオフされる。また、変動開始フラグ(図示せず)は、主制御装置110から出力された変動パターンコマンドに対応するコマンドを音声ランプ制御装置113から受信した場合にオンされ、第3図柄表示装置81において変動表示が開始されるとオフされる。
キャラクタROM235は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背景図柄や装飾図柄)などのキャラクタ情報が記憶されたキャラクタ情報メモリを備えている。このキャラクタ情報メモリに記憶されているキャラクタ情報としては、変動表示される第3図柄の数字データ(例えば、0〜9)や、数字データ以外の図柄データ(例えば、魚やエビの図柄、背景図柄、予告キャラクタ図柄やキャラクタ図柄(例えば、女の子や男の子)などが記憶されている。
このキャラクタ情報メモリは、記憶するデータ量を少なくするために、上記のようなキャラクタ情報を圧縮形式のデータで記憶している。なお、本実施形態では、キャラクタ情報は約1024Mバイトで構成されており、その約1024Mバイトのキャラクタ情報が、約768Mバイトに圧縮されてキャラクタ情報メモリに記憶されている。キャラクタ情報メモリに圧縮形式のデータとして記憶されているキャラクタ情報は、読み出されると、解凍された後に、ビデオRAM234のキャラクタ情報記憶領域に書き込まれる。
ビデオRAM234は、第3図柄表示装置81に表示される表示内容(変動表示の演出パターンや、リーチ演出時の演出内容など)に対応する演出データが記憶される表示用記憶領域と、キャラクタROM235のキャラクタ情報メモリに記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を解凍したデータが記憶されるキャラクタ情報記憶領域とを備えている。
表示用記憶領域は、第3図柄表示装置81に表示される演出データを記憶するためのメモリであり、その表示用記憶領域の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置81の表示内容が変更される。キャラクタ情報記憶領域には、背景図柄や装飾図柄などの素材となるキャラクタデータが記憶され、このキャラクタ情報記憶領域から第3図柄表示装置81に表示するための必要なデータが読み出されて表示用記憶領域に書き込まれる。
なお、キャラクタ情報をビデオRAM234のキャラクタ情報記憶領域に記憶させるのは、一般的に処理速度がROMよりRAMの方が高速であるためであり、キャラクタ情報をキャラクタROM235から直接、表示用記憶領域に直接書き込む場合、読み出すデータ量が大きいと読み出しに時間を有しスムーズな表示ができなかったり鮮明な表示ができないからである。更に、RAMにおいて表示データの加工(例えば、装飾図柄の大きさの変更や背景図柄の色の変更)などが容易であるためである。
画像コントローラ236は、MPU231、ビデオRAM234、出力ポート238のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM234に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図5参照)とを有するRAM消去スイッチ回路253とを備えている。
電源部251は、入出力ポート205,215,225,237に接続された電源経路を通じて、制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図示せず)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図示せず)を正常に実行し、電源断の発生情報がRAM203及びRAM213に記憶して完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110及び払出制御装置111は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、第2実施の形態における可変表示装置ユニット1080について、図15から図17を参照して説明する。なお、以下では、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図15は、第2実施の形態における可変表示装置ユニット1080の分解斜視図である。
図15に示すように、第2実施の形態における可変表示装置ユニット1080は、第3図柄表示装置81及び役物装置82と、第3図柄表示装置81の前面側に配設される反射装置1300と、その反射装置1300の前面側に配設される扉装置400とを主に備えて構成されている。
反射装置1300は、一対の反射ユニット1310,1320と、それら一対の反射ユニット1310,1320を互いに近接する方向または離間する方向(矢印L−R方向)へ移動させる反射ユニット移動装置330とを備えて構成されている。
ここで、図16を参照して、反射ユニット1310,1320の詳細構成について説明する。なお、一対の反射ユニット1310,1320は、それぞれ同様に構成されているので、ここでは、一対の反射ユニット1310,1320の内の一方の反射ユニット1310を例に挙げて説明する。図16は、反射ユニット1310の分解斜視図である。なお、図16の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
図16に示すように、反射ユニット1310は、第1反射部材1311と、その第1反射部材1311に対し互いに内面側を向かい合わせた状態で対向配置される第2反射部材312と、それら第1反射部材1311と第2反射部材312との対向面間に配置される反射発光部材1318と、その反射発光部材1318に光を照射する発光ダイオード1313が実装された発光ダイオード基板1314と、各反射部材1311,312及び反射発光部材1318並びに発光ダイオード基板1314を支持するフレーム316とを備えて構成されている。
なお、図16に示すように、反射ユニット1310には、上端および下端にピニオンギヤ317a,317bをそれぞれ有する軸状のシャフト317が軸心回りに回転可能に支持されている。
第1反射部材1311は、蒸着によって金属の薄膜が表面に形成された平板状の反射板、いわゆるハーフミラーによって形成され、その第1反射部材1311の内面側(矢印F方向側)から入射された光の少なくとも一部を反射可能、かつ、その第1反射部材1311の外面側であって第3図柄表示装置81の表示面側(矢印B方向側)から入射された光の少なくとも一部を透過可能に構成されている。即ち、この第1反射部材1311は、第3図柄表示装置81の表示面に対向した場合に(図15参照)、第3図柄表示装置81の表示面を遊技者が視認できるように構成されている。また、第1反射部材1311は、内面側へ向けて屈曲して形成されており、その屈曲部の反射発光部材1318からの距離が、反射発光部材1318から出射され第1反射部材1311の内面に到達する光の光路の累積距離の最短距離よりも長く、且つ、その光路の累積距離の最長距離よりも短く構成されている。なお、本実施の形態における第1反射部材1311は、幅方向(矢印L−R方向)略中央において内面側へ向けて屈曲して形成されている。
第1反射部材1311及び第2反射部材312は、第2反射部材312が第3図柄表示装置81の表示面と平行な状態、かつ、第1反射部材1311が第2反射部材312に対し傾斜した状態でフレーム316に支持されており、第1反射部材1311と第2反射部材312との対向間隔が反射発光部材1318から離間するに従って減少するように構成されている(図17参照)。
また、第1反射部材1311と第2反射部材312との対向間隔が反射発光部材1318から離間するに従って減少する構成において、第1反射部材1311が幅方向略中央において内面側へ向けて屈曲して形成されることで、その減少する度合いが第1反射部材1311の幅方向略中央で変化する(小さくなる)ように構成されている(図17参照)。
反射発光部材1318は、その反射発光部材1318に照射された発光ダイオード1313の光を反射可能な材料(本実施の形態ではプラスチック)によって平板状に形成され、反射した反射光を第1反射部材1311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射可能に構成されている。また、反射発光部材1318の右側面(矢印R方向側の面)、即ち、発光ダイオード1313の光が照射される側の面には、他の部位よりも明度の高い(明るい)色調で複数(本実施の形態では8個)の図柄1318aが描かれており、図柄1318aが描かれた部位では、他の部位よりも反射発光部材1318に照射された発光ダイオード1313の光を反射し易く構成されている。なお、本実施の形態における反射発光部材1318は、黒地に白色で図柄1318aが描かれている。
次に、図17を参照して、上述したように構成される反射ユニット1310の作用について説明する。図17は、図15のXVII−XVII線における反射ユニット1310の断面を模式的に示した模式図である。なお、図17の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
上述したように構成される反射ユニット1310によれば、図17に示すように、発光ダイオード1313の光が反射発光部材1318に照射されることで、反射発光部材1318に反射した反射光Lが第1反射部材1311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射される。そして、第1反射部材1311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射された反射光Lが第1反射部材1311と第2反射部材312との対向面間で反射を繰り返すことで、第1反射部材1311の内面に映し出される反射光Lの鏡像を遊技者に視認させることができる。この場合、反射発光部材1318の右側面、即ち、発光ダイオード1313の光が照射される側の面には、他の部位よりも明度の高い(明るい)色調で図柄1318aが描かれているので、図柄1318aに反射した反射光Lが強調される。よって、遊技者には、主に、図柄1318aの鏡像を視認させることができる。
具体的には、図17に示すように、遊技者の視点Pから第1反射部材1311の内面における点Q1を視認した場合、点P及び点Q1を結ぶ直線と第1反射部材1311の内面とがなす角度をθ1とすると、その角度θ1と同一の角度で点Q1に入射する反射光Lを遊技者に視認させることができる。即ち、図17の場合、遊技者には、第1反射部材1311に直接到達した反射光L(第1反射部材1311の内面に直接映し出される反射光L)の鏡像であって図柄1318aの鏡像(以下「第1の鏡像」と称す)I1を視認させることができる。
また、遊技者の視点Pから第1反射部材1311の内面における点Q2を視認した場合、点P及び点Q2を結ぶ直線と第1反射部材1311の内面とがなす角度をθ2とすると、第2反射部材312の内面に角度αで入射し角度αと同一の角度で反射した後、角度θ2と同一の角度で点Q2に入射する反射光Lを遊技者に視認させることができる。即ち、図17の場合、遊技者には、第2反射部材312の内面で反射した後、第1反射部材1311の内面に到達した反射光L(第2反射部材312の内面で反射した反射光Lが第1反射部材1311の内面に映し出されてできた反射光L)の鏡像であって図柄1318aの鏡像(以下「第2の鏡像」と称す)I2を視認させることができる。
これに対し、遊技者の視点Pから第1反射部材1311の内面における点Q1と点Q2との間の範囲を視認した場合には、その範囲に映し出される鏡像の反射経路上に図柄1318aが位置しないために、図柄1318aの鏡像が遊技者に視認されることはない。即ち、点Q1と点Q2との間の範囲に映し出される鏡像は、反射発光部材1318の図柄1318aが描かれた部位以外の他の部位の鏡像となる。また、かかる他の部位は、図柄1318aが描かれた部位よりも反射発光部材1318に照射された発光ダイオード1313の光を反射し難いために、点Q1と点Q2との間の範囲に映し出される鏡像は、第1の鏡像I1や第2の鏡像I2と比較して不鮮明なものとなる。よって、遊技者には、第1の鏡像I1や第2の鏡像I2を鮮明に視認させることができる。
このように、第1の鏡像I1及び第2の鏡像I2と同様に、遊技者には、第1反射部材1311及び第2反射部材312の内面で反射した後、第1反射部材1311の内面に到達した反射光L(第1反射部材1311の内面および第2反射部材312の内面で繰り返し反射した反射光Lが第1反射部材1311の内面に映し出されてできた反射光L)の鏡像であって図柄1318aの鏡像(以下「第3から第nの鏡像」と称す)I3〜Inを視認させることができる。
この場合、第1から第nの鏡像I1〜Inは、反射の回数が多い鏡像(即ち、第n−1の鏡像In−1よりも第nの鏡像In)ほど反射発光部材1318から離間して位置すると共に、各鏡像I1〜Inの反射経路の長さ(反射発光部材1318から第1反射部材1311の内面に到達するまでの光路の累積距離)が反射の回数に応じて異なる長さとなる(反射の回数が多い鏡像ほど反射経路が長くなる)。
これにより、遊技者には、第1から第nの鏡像I1〜Inを実際の位置(第1反射部材1311の内面)よりも奥側(矢印B方向側)に視認させることができると共に、この場合には、反射の回数が少なく反射経路の長さが短い鏡像(即ち、反射発光部材1318に近い位置の鏡像)よりも、反射の回数が多く反射経路の長さが長い鏡像(即ち、反射発光部材1318から離間する位置の鏡像)ほど、奥側(矢印B方向側)に視認される度合いを大きくすることができる。よって、反射光Lによる装飾効果を遠近感のある立体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
また、第1反射部材1311と第2反射部材312との対向間隔が反射発光部材1318から離間するに従って減少するように構成されているので、第1から第nの鏡像I1〜Inの反射経路の長さの増加率を反射の回数の増加と共に小さくすることができる。よって、反射の回数が多い鏡像(即ち、反射発光部材1318から離間する位置の鏡像)ほど奥側(矢印B方向側)に視認される度合いを小さくすることができ、その結果、第1から第nの鏡像I1〜Inが円弧状に配置された立体的な装飾を遊技者に視認させることができる。
更に、第1反射部材1311と第2反射部材312との対向間隔が反射発光部材1318から離間するに従って減少する構成において、その減少する度合いが第1反射部材1311の幅方向略中央で変化する(小さくなる)ように構成されているので、円弧状に配置された第1から第nの鏡像I1〜Inの立体的な装飾に変化を持たせて、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
具体的には、図17に示すように、第1反射部材1311の屈曲部よりも反射発光部材1318に近い位置において第1反射部材1311の内面に映し出される反射光Lの鏡像、即ち、第1の鏡像I1及び第2の鏡像I2は、仮想曲線C1上に配置される一方、第1反射部材1311の屈曲部よりも反射発光部材1318から離間する位置において第1反射部材1311の内面に映し出される反射光Lの鏡像、即ち、第3から第nの鏡像I3〜Inは、仮想曲線C1よりも曲率の大きい仮想曲線C2上に配置される。これにより、仮想曲線C1上に配置される第1の鏡像I1及び第2の鏡像I2による装飾と、仮想曲線C2上に配置される第3から第nの鏡像I3〜Inによる装飾とに変化を持たせることができる。また、反射ユニット1310が第3図柄表示装置81に対向した場合に、第3図柄表示装置81の表示面外縁を装飾する反射光Lの鏡像、即ち、反射経路の長さが短い鏡像が配置される仮想曲線C1の曲率を、反射経路の長さが長い鏡像が配置される仮想曲線C2の曲率よりも小さくできるので、第1実施の形態のように、第1反射部材311が屈曲せず、曲率が一定の仮想曲線上に第1から第nの鏡像I1〜Inの全てが配置される場合と比較して、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群が第3図柄表示装置81の表示面を横切る位置を第3図柄表示装置81の外縁に近付けることができる。よって、第3図柄表示装置81の表示面を第1から第nの鏡像I1〜Inの一群によって広範囲に覆うことができる。
また、反射発光部材1318には、複数(本実施の形態では8個)の図柄1318aが描かれているので、1の図柄1318aに反射した反射光Lによって形成される第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を遊技者に複数視認させることができる。更に、それら複数の図柄1318aによって、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を幅広く展開させることができると共に、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を一様に展開させて統一感のある装飾とすることができる。
次に、第3実施の形態における可変表示装置ユニット2080について、図18から図20を参照して説明する。なお、以下では、上記各実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図18は、第3実施の形態における可変表示装置ユニット2080の分解斜視図である。
図18に示すように、第3実施の形態における可変表示装置ユニット2080は、第3図柄表示装置81及び役物装置82と、第3図柄表示装置81の前面側に配設される反射装置2300と、その反射装置2300の前面側に配設される扉装置400とを主に備えて構成されている。
反射装置2300は、一対の反射ユニット2310,2320と、それら一対の反射ユニット2310,2320を互いに近接する方向または離間する方向(矢印L−R方向)へ移動させる反射ユニット移動装置330とを備えて構成されている。
ここで、図19を参照して、反射ユニット2310,2320の詳細構成について説明する。なお、一対の反射ユニット2310,2320は、それぞれ同様に構成されているので、ここでは、一対の反射ユニット2310,2320の内の一方の反射ユニット2310を例に挙げて説明する。図19は、反射ユニット2310の分解斜視図である。なお、図19の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
図19に示すように、反射ユニット2310は、第1反射部材2311と、その第1反射部材2311に対し互いに内面側を向かい合わせた状態で対向配置される第2反射部材312と、それら第1反射部材2311と第2反射部材312との対向面間に配置される反射発光部材2318と、その反射発光部材2318に光を照射する発光ダイオード1313が実装された発光ダイオード基板1314と、各反射部材2311,312及び反射発光部材2318並びに発光ダイオード基板1314を支持するフレーム316とを備えて構成されている。
なお、図19に示すように、反射ユニット2310には、上端および下端にピニオンギヤ317a,317bをそれぞれ有する軸状のシャフト317が軸心回りに回転可能に支持されている。
第1反射部材2311は、蒸着によって金属の薄膜が表面に形成された平板状の反射板、いわゆるハーフミラーによって形成され、その第1反射部材2311の内面側(矢印F方向側)から入射された光の少なくとも一部を反射可能、かつ、その第1反射部材2311の外面側であって第3図柄表示装置81の表示面側(矢印B方向側)から入射された光の少なくとも一部を透過可能に構成されている。即ち、この第1反射部材2311は、第3図柄表示装置81の表示面に対向した場合に(図18参照)、第3図柄表示装置81の表示面を遊技者が視認できるように構成されている。また、第1反射部材2311は、幅方向(矢印L−R方向)において内面側へ向けて湾曲する円弧状に形成されている。
第1反射部材2311及び第2反射部材312は、第2反射部材312が第3図柄表示装置81の表示面と平行な状態、かつ、第1反射部材2311が第2反射部材312に対し傾斜した状態でフレーム316に支持されており、第1反射部材2311と第2反射部材312との対向間隔が反射発光部材2318から離間するに従って減少するように構成されている(図20参照)。
また、第1反射部材2311と第2反射部材312との対向間隔が反射発光部材2318から離間するに従って減少する構成において、第1反射部材2311が幅方向において内面側へ向けて湾曲する円弧状に形成されることで、その減少する度合いが第1反射部材2311の湾曲度合いに応じて変化するように構成されている(図20参照)。
反射発光部材2318は、その反射発光部材2318に照射された発光ダイオード2313の光を反射可能な材料(本実施の形態ではプラスチック)によって立体的に形成され、反射した反射光を第1反射部材2311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射可能に構成されている。また、フレーム316には、複数(本実施の形態では8個)の反射発光部材2318が支持され、それら複数の反射発光部材2318が所定間隔を隔てつつ第1反射部材2311及び第2反射部材312の縁部に沿って(矢印U−D方向に)配置されている。
次に、図20を参照して、上述したように構成される反射ユニット2310の作用について説明する。図20は、図18のXX−XX線における反射ユニット2310の断面を模式的に示した模式図である。なお、図20の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
上述したように構成される反射ユニット2310によれば、図20に示すように、発光ダイオード1313の光が反射発光部材2318に照射されることで、反射発光部材2318に反射した反射光Lが第1反射部材2311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射される。そして、第1反射部材2311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射された反射光Lが第1反射部材2311と第2反射部材312との対向面間で反射を繰り返すことで、第1反射部材2311の内面に映し出される反射光Lの鏡像、即ち、反射発光部材2318の鏡像を遊技者に視認させることができる。
具体的には、図20に示すように、遊技者の視点Pから第1反射部材2311の内面における点Q1を視認した場合、点P及び点Q1を結ぶ直線と第1反射部材2311の内面とがなす角度をθ1とすると、その角度θ1と同一の角度で点Q1に入射する反射光Lを遊技者に視認させることができる。即ち、図20の場合、遊技者には、第1反射部材2311に直接到達した反射光L(第1反射部材2311の内面に直接映し出される反射光L)の鏡像であって立体的な反射発光部材2318の鏡像(以下「第1の鏡像」と称す)I1を視認させることができる。
また、遊技者の視点Pから第1反射部材2311の内面における点Q2を視認した場合、点P及び点Q2を結ぶ直線と第1反射部材2311の内面とがなす角度をθ2とすると、第2反射部材2312の内面に角度αで入射し角度αと同一の角度で反射した後、角度θ2と同一の角度で点Q2に入射する反射光Lを遊技者に視認させることができる。即ち、図20の場合、遊技者には、第2反射部材312の内面で反射した後、第1反射部材2311の内面に到達した反射光L(第2反射部材312の内面で反射した反射光Lが第1反射部材2311の内面に映し出されてできた反射光L)の鏡像であって立体的な反射発光部材2318の鏡像(以下「第2の鏡像」と称す)I2を視認させることができる。
これに対し、遊技者の視点Pから第1反射部材2311の内面における点Q1と点Q2との間の範囲を視認した場合には、その範囲に映し出される鏡像の反射経路上に反射発光部材2318が位置しないために、反射発光部材2318の鏡像が遊技者に視認されることはない。
このように、第1の鏡像I1及び第2の鏡像I2と同様に、遊技者には、第1反射部材2311及び第2反射部材312の内面で反射した後、第1反射部材2311の内面に到達した反射光L(第1反射部材2311の内面および第2反射部材312の内面で繰り返し反射した反射光Lが第1反射部材2311の内面に映し出されてできた反射光L)の鏡像であって立体的な反射発光部材2318の鏡像(以下「第3から第nの鏡像」と称す)I3〜Inを視認させることができる。
この場合、第1から第nの鏡像I1〜Inは、反射の回数が多い鏡像(即ち、第n−1の鏡像In−1よりも第nの鏡像In)ほど反射発光部材2318から離間して位置すると共に、各鏡像I1〜Inの反射経路の長さ(反射発光部材2318から第1反射部材2311の内面に到達するまでの光路の累積距離)が反射の回数に応じて異なる長さとなる(反射の回数が多い鏡像ほど反射経路が長くなる)。
これにより、遊技者には、第1から第nの鏡像I1〜Inを実際の位置(第1反射部材2311の内面)よりも奥側(矢印B方向側)に視認させることができると共に、この場合には、反射の回数が少なく反射経路の長さが短い鏡像(即ち、反射発光部材2318に近い位置の鏡像)よりも、反射の回数が多く反射経路の長さが長い鏡像(即ち、反射発光部材2318から離間する位置の鏡像)ほど、奥側(矢印B方向側)に視認される度合いを大きくすることができる。よって、反射光Lによる装飾効果を遠近感のある立体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
また、第1反射部材2311と第2反射部材312との対向間隔が反射発光部材2318から離間するに従って減少するように構成されているので、第1から第nの鏡像I1〜Inの反射経路の長さの増加率を反射の回数の増加と共に小さくすることができる。よって、反射の回数が多い鏡像(即ち、反射発光部材2318から離間する位置の鏡像)ほど奥側(矢印B方向側)に視認される度合いを小さくすることができ、その結果、第1から第nの鏡像I1〜Inが円弧状に配置された立体的な装飾を遊技者に視認させることができる。
更に、第1反射部材2311と第2反射部材312との対向間隔が反射発光部材2318から離間するに従って減少する構成において、その減少する度合いが第1反射部材2311の湾曲度合いに応じて変化するように構成されているので、円弧状に配置された第1から第nの鏡像I1〜Inの立体的な装飾に変化を持たせて、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
具体的には、図20に示すように、反射発光部材2318に近い位置において第1反射部材2311の内面に映し出される反射光Lの鏡像、即ち、反射経路の長さが短い鏡像は、仮想曲線C上の曲率が比較的小さい範囲に配置される一方、反射発光部材2318から離間する位置において第1反射部材2311の内面に映し出される反射光Lの鏡像、即ち、反射経路の長さが長い鏡像は、仮想曲線C上の曲率が比較的大きい範囲に配置される。これにより、仮想曲線C上の曲率が比較的小さい範囲に配置される鏡像による装飾と、仮想曲線C上の曲率が比較的大きい範囲に配置される鏡像による装飾とに変化を持たせることができる。また、反射ユニット2310が第3図柄表示装置81に対向した場合に、第3図柄表示装置81の表示面外縁を装飾する反射光Lの鏡像、即ち、反射経路の長さが短い鏡像が配置される仮想曲線Cの曲率を、反射経路の長さが長い鏡像が配置される仮想曲線Cの曲率よりも小さくできるので、第1実施の形態のように、第1反射部材311が湾曲せず、曲率が一定の仮想曲線上に第1から第nの鏡像I1〜Inの全てが配置される場合と比較して、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群が第3図柄表示装置81の表示面を横切る位置を第3図柄表示装置81の外縁に近付けることができる。よって、第3図柄表示装置81の表示面を第1から第nの鏡像I1〜Inの一群によって広範囲に覆うことができる。
また、複数の反射発光部材2318を有しているので、1の反射発光部材2318に反射した反射光Lによって形成される第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を遊技者に複数視認させることができる。更に、それら複数の反射発光部材2318によって、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を幅広く展開させることができると共に、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を一様に展開させて統一感のある装飾とすることができる。
なお、図20では、第1から第nの鏡像I1〜Inを反射発光部材2318と同一形状で図示しているが、実際には、第1反射部材2311が円弧状に形成される分、第1から第nの鏡像I1〜Inは、反射発光部材2318の形状が幅広に歪んだ形状となる。
次に、第4実施の形態における可変表示装置ユニット3080について、図21から図23を参照して説明する。なお、以下では、上記各実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図21は、第4実施の形態における可変表示装置ユニット3080の分解斜視図である。
図21に示すように、第4実施の形態における可変表示装置ユニット3080は、第3図柄表示装置81及び役物装置82と、第3図柄表示装置81の前面側に配設される反射装置3300と、その反射装置3300の前面側に配設される扉装置400とを主に備えて構成されている。
反射装置3300は、一対の反射ユニット3310,3320と、それら一対の反射ユニット3310,3320を互いに近接する方向または離間する方向(矢印L−R方向)へ移動させる反射ユニット移動装置330とを備えて構成されている。
ここで、図22を参照して、反射ユニット3310,3320の詳細構成について説明する。なお、一対の反射ユニット3310,3320は、それぞれ同様に構成されているので、ここでは、一対の反射ユニット3310,3320の内の一方の反射ユニット3310を例に挙げて説明する。図22は、反射ユニット3310の分解斜視図である。なお、図22の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
図22に示すように、反射ユニット3310は、第1反射部材311と、その第1反射部材311に対し互いに内面側を向かい合わせた状態で対向配置される第2反射部材312と、それら第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて光を出射する発光ダイオード313が実装された発光ダイオード基板314と、その発光ダイオード基板314の実装面に対向配置される遮光部材3319と、各反射部材311,312及び発光ダイオード基板314並びに遮光部材3319を支持するフレーム316とを備えて構成されている。
なお、図22に示すように、反射ユニット3310には、上端および下端にピニオンギヤ317a,317bをそれぞれ有する軸状のシャフト317が軸心回りに回転可能に支持されている。
遮光部材3319は、発光ダイオード313から入射された光を遮光するためのものであり、光透過率の低い材料(本実施の形態では不透明なプラスチック)によって形成され、発光ダイオード313の光を遮蔽可能に構成されている。また、この遮光部材3319には、図柄などを象った複数(本実施の形態では8個)の透光部3319aが貫通形成されており、遮光部材3319に入射した発光ダイオード313の光のうち透光部3319aを透過した光を第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射可能に構成されている。
次に、図23を参照して、上述したように構成される反射ユニット3310の作用について説明する。図23は、図21のXXIII−XXIII線における反射ユニット3310の断面を模式的に示した模式図である。なお、図23の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
上述したように構成される反射ユニット3310によれば、図23に示すように、発光ダイオード313の光が遮光部材3319に照射されることで、遮光部材3319に入射した発光ダイオード313の光のうち透光部3319aを透過した光Lが第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射される。そして、第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射された光Lが第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間で反射を繰り返すことで、第1反射部材311の内面に映し出される光Lの鏡像、即ち、透光部3319aの形状に対応する鏡像を遊技者に視認させることができる。
具体的には、図23に示すように、遊技者の視点Pから第1反射部材311の内面における点Q1を視認した場合、点P及び点Q1を結ぶ直線と第1反射部材311の内面とがなす角度をθ1とすると、その角度θ1と同一の角度で点Q1に入射する光Lを遊技者に視認させることができる。即ち、図23の場合、遊技者には、第1反射部材311に直接到達した光L(第1反射部材311の内面に直接映し出される光L)の鏡像であって透光部3319aの形状に対応する鏡像(以下「第1の鏡像」と称す)I1を視認させることができる。
また、遊技者の視点Pから第1反射部材311の内面における点Q2を視認した場合、点P及び点Q2を結ぶ直線と第1反射部材311の内面とがなす角度をθ2とすると、第2反射部材312の内面に角度αで入射し角度αと同一の角度で反射した後、角度θ2と同一の角度で点Q2に入射する光Lを遊技者に視認させることができる。即ち、図23の場合、遊技者には、第2反射部材312の内面で反射した後、第1反射部材311の内面に到達した光L(第2反射部材312の内面で反射した光Lが第1反射部材311の内面に映し出されてできた光L)の鏡像であって透光部3319aの形状に対応する鏡像(以下「第2の鏡像」と称す)I2を視認させることができる。
これに対し、遊技者の視点Pから第1反射部材311の内面における点Q1と点Q2との間の範囲を視認した場合には、その範囲に映し出される鏡像の反射経路上に透光部3319aが位置しないために、透光部3319aの形状に対応する鏡像が遊技者に視認されることはない。
このように、第1の鏡像I1及び第2の鏡像I2と同様に、遊技者には、第1反射部材311及び第2反射部材312の内面で反射した後、第1反射部材311の内面に到達した光L(第1反射部材311の内面および第2反射部材312の内面で繰り返し反射した光Lが第1反射部材311の内面に映し出されてできた光L)の鏡像であって透光部3319aの形状に対応する鏡像(以下「第3から第nの鏡像」と称す)I3〜Inを視認させることができる。
この場合、第1から第nの鏡像I1〜Inは、反射の回数が多い鏡像(即ち、第n−1の鏡像In−1よりも第nの鏡像In)ほど透光部3319aから離間して位置すると共に、各鏡像I1〜Inの反射経路の長さ(透光部3319aから第1反射部材311の内面に到達するまでの光路の累積距離)が反射の回数に応じて異なる長さとなる(反射の回数が多い鏡像ほど反射経路が長くなる)。
これにより、遊技者には、第1から第nの鏡像I1〜Inを実際の位置(第1反射部材311の内面)よりも奥側(矢印B方向側)に視認させることができると共に、この場合には、反射の回数が少なく反射経路の長さが短い鏡像(即ち、透光部3319aに近い位置の鏡像)よりも、反射の回数が多く反射経路の長さが長い鏡像(即ち、透光部3319aから離間する位置の鏡像)ほど、奥側(矢印B方向側)に視認される度合いを大きくすることができる。よって、光Lによる装飾効果を遠近感のある立体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
また、第1反射部材311と第2反射部材312との対向間隔が透光部3319aから離間するに従って減少するように構成されているので、第1から第nの鏡像I1〜Inの反射経路の長さの増加率を反射の回数の増加と共に小さくすることができる。よって、反射の回数が多い鏡像(即ち、透光部3319aから離間する位置の鏡像)ほど奥側(矢印B方向側)に視認される度合いを小さくすることができ、その結果、第1から第nの鏡像I1〜Inが円弧状に配置された立体的な装飾を遊技者に視認させることができる。
また、遮光部材3319には、複数の透光部3319aが形成されているので、1の透光部3319aを透過した光Lによって形成される第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を遊技者に複数視認させることができる。更に、それら複数の透光部3319aによって、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を幅広く展開させることができると共に、第1から第nの鏡像I1〜Inの一群を一様に展開させて統一感のある装飾とすることができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
上記第1実施の形態では、発光ダイオード313が赤色発光ダイオード313a及び青色発光ダイオード313bを有して構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、発光ダイオード313を赤色発光ダイオード313a又は青色発光ダイオード313bのいずれか一方のみで構成しても良く、或いは、赤色発光ダイオード313a及び青色発光ダイオード313bに加え、3個以上の発光ダイオードを有して構成しても良い。また、赤色発光ダイオード313a及び青色発光ダイオード313bに限られるものではなく、他の色の発光ダイオード(緑色発光ダイオード等)で構成することは当然可能である。更に、上記第1実施の形態では説明を省略したが、赤色発光ダイオード313aと青色発光ダイオード313bとの配置を変更しても良く、他の色の発光ダイオードを組み合わせても良い。この場合には、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像(第1から第nの鏡像I1〜In)の色合いに変化を持たせて、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
上記第1実施の形態では、第1反射部材311及び第2反射部材312が平板状に構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、第1反射部材311及び第2反射部材312のいずれも又は第1反射部材311及び第2反射部材312のいずれか一方を、第3図柄表示装置81の表示面側またはその反対側へ向けて湾曲する円弧状に構成しても良い。ここで、第1反射部材311を円弧状に構成した場合には、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像の配置を湾曲度合いに応じて変化させることができる。
また、上記第1実施の形態では、第2反射部材312が第1反射部材311に対し傾斜して構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第2反射部材312を第1反射部材311と平行に構成しても良い。この場合には、反射ユニット310,320により形成される発光ダイオード313の鏡像の徐々に奥側に視認される度合いを一定の割合とすることができる。
更に、上記各実施の形態では、第1反射部材311,1311,2311及び第2反射部材312がハーフミラーにより構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、電流・電圧の印可により可逆的に透過率の変化するエレクトロクロミック材料により構成される調光ミラーガラス(例えば、特許第3911561号に開示される技術)により構成しても良い。この場合には、発光ダイオード313、図柄1318a、反射発光部材2318、透光部3319aの鏡像の明るさを電流・電圧の印可度合いにより任意に変化させることができる。
上記第2実施の形態では、第1反射部材1311が内面側へ向けて屈曲して形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1反射部材1311を外面側へ向けて屈曲させて形成しても良い。また、上記第2実施の形態では、第1反射部材1311が屈曲して形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第2反射部材312を屈曲させて形成しても良く、或いは、第1反射部材1311及び第2反射部材312の両方を屈曲させて形成しても良い。同様に、上記第3実施の形態では、第1反射部材2311が内面側へ向けて湾曲する円弧状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1反射部材2311を外面側へ向けて湾曲する円弧状に形成しても良い。また、上記第3実施の形態では、第1反射部材2311が円弧状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第2反射部材312を円弧状に形成しても良く、或いは、第1反射部材2311及び第2反射部材312の両方を円弧状に形成しても良い。更に、上記第2実施の形態では、第1反射部材1311が幅方向略中央において屈曲して形成される、即ち、屈曲部が1か所のみとされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1反射部材1311を幅方向の複数か所において屈曲させて形成することで、屈曲部を複数設けても良い。この場合には、複数の屈曲部を境界として、第1反射部材の内面に映し出される光の鏡像が奥側に見える度合いを複数回変化させることができるので、第1から第nの鏡像I1〜Inの立体的な装飾に複数回の変化を持たせて、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
上記第1実施の形態では、導光部材315の集光部315bが隣り合う発光ダイオード315の中間位置に設けられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、隣り合う発光ダイオード315の間に2個以上の集光部315bを設けても良い。この場合には、1の発光ダイオード313から出射された光をより多数の光として第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて出射することができる。また、上記実施の形態では説明を省略したが、複数の集光部315bを等間隔で配置しても良く、異なる間隔で配置しても良い。
上記第1実施の形態では、一対の反射ユニット310,320及び一対の扉部材410,420が1の駆動源(反射ユニット移動モータ333、扉移動モータ433)により移動するように構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、一対の反射ユニット310,320及び一対の扉部材410,420をそれぞれ別々の駆動原により移動させるように構成しても良い。この場合には、一対の反射ユニット310,320及び一対の扉部材410,420の移動に変化を持たせることができる。
上記第1実施の形態では、一対の反射ユニット310,320及び一対の扉部材410,420がいずれも左右方向へ移動するように構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、上下方向へ移動するように構成しても良い。
上記第1実施の形態では説明を省略したが、反射ユニット移動装置330により反射ユニット310,320を第2ユニット位置から第1ユニット位置まで移動させている間においても発光ダイオード313を発光状態に制御し、反射ユニット310,320の移動に応じて各鏡像の位置関係が変化するように構成しても良い。また、反射ユニット310,320の第1ユニット位置への動作が完了した後、発光ダイオード313を発光状態に制御しても良い。
上記第1及び第4実施の形態では、発光体が発光ダイオード313から構成されると共に、上記第2及び第3実施の形態では、反射発光部材1313,2313に光を照射するための発光手段が発光ダイオード1313から構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、光を発する他の構造体から発光体および発光手段を構成しても良い。ここで、他の構造体としては、例えば、白熱電球、蛍光灯、液晶ディスプレイなどが例示される。これらを組み合わしたものであっても良い。なお、液晶ディスプレイを発光体とする場合には、その表示面を第1反射部材311と第2反射部材312との対向面間へ向けて配設し、表示面に表示される図柄などを鏡像として遊技者に視認させる。
上記第1実施の形態では、自ら光を発する自発発光体(発光ダイオード313)の鏡像を遊技者に視認させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、自発発光体に代えて、或いは、自発発光体と共に、可視光を反射可能に構成された物体(反射発光体)の鏡像を遊技者に視認させるように構成しても良い。即ち、物体に反射した反射光が第1反射部材311又は第2反射部材312の内面に到達する(物体が第1反射部材311又は第2反射部材312の内面に映し出される)ように構成することで、その物体の鏡像を遊技者に視認させることができる。なお、請求項に記載した発光体とは、自発発光体および反射発光体を含む趣旨である。
上記第2実施の形態では、反射発光部材1318は、図柄1318aの描かれた部位が他の部位よりも発光ダイオード1313の光を反射し易く構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、逆に、他の部位よりも明度の低い(暗い)色調で図柄1318aを描く、例えば、白地に黒色で図柄1318aを描くことで、図柄1318aが描かれた部位を、他の部位よりも発光ダイオード1313の光が反射し難くなるように構成しても良い。この場合には、図柄1318aが描かれた部位以外の他の部位に反射した反射光が強調されることで、他の部位の鏡像を鮮明とする一方、図柄1318aの鏡像を不鮮明として、図柄1318aの鏡像を遊技者に視認させることができる。
上記第4実施の形態では、遮光部材3319は、透過部3319aが貫通形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、透過部3319a以外の他の部位を光透過率の低い材料によって形成する一方、透過部3319aのみを光透過率の高い材料(例えば、透明なプラスチック)によって形成しても良い。この場合にも、第4実施の形態で説明したのと同様に、透光部3319aの形状に対応する鏡像を遊技者に視認させることができる。
本発明を上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有するいわゆる第2種パチンコ遊技機などに実施しても良い。
本発明を上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施しても良い。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上記各実施の形態に含まれる各種発明の概念を示す。
第1反射部材と、その第1反射部材に対し互いに内面側を向かい合わせた状態で対向配置される第2反射部材と、それら第1反射部材および第2反射部材の対向面間へ向けて光を出射可能に構成される発光体と、を有する反射ユニットを備え、前記第1反射部材は、その第1反射部材の内面側から入射された光の少なくとも一部を反射可能に構成されると共に、前記第2反射部材は、その第2反射部材の内面側から入射された光の一部を反射可能、かつ、前記第2反射部材の内面側から入射された光の一部を透過可能に構成されていることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、第2反射部材の外面側を遊技者が視認可能となる向きに反射ユニットを配置することで、第1反射部材の内面で反射され第2反射部材を透過した光(即ち、第1反射部材の内面に映し出される発光体の光)を遊技者に視認させることができる。
即ち、遊技者には、発光体から出射され第1反射部材の内面に直接到達した光(即ち、第1反射部材の内面に直接映し出される発光体の光)の鏡像(以下「第1の鏡像」と称す)と、発光体から出射され第1反射部材の内面で反射した後、第2反射部材の内面で反射して、第1反射部材の内面に到達した光(即ち、第2反射部材の内面で反射した発光体の光が第1反射部材の内面に映し出されてできた発光体の光)の鏡像(以下「第2の鏡像」と称す)と、・・・、発光体から出射され第1反射部材の内面で反射した後、第2反射部材の内面で反射することを繰り返して、第1反射部材の内面に到達した光(即ち、第1反射部材の内面および第2反射部材の内面で繰り返し反射した発光体の光が第1反射部材の内面に映し出されてできた発光体の光)の鏡像(以下「第nの鏡像」と称す)と、をそれぞれ視認させることができる。
この場合、第1から第nの各鏡像は、反射の回数が多い鏡像(即ち、第n−1の鏡像より第nの鏡像)ほど発光体から離間して位置すると共に、各鏡像の反射経路の長さ(発光体から第1反射部材の内面に到達するまでの光路の累積距離)が、反射の回数に応じて、異なる長さとなる(反射の回数が多い鏡像ほど反射経路が長くなる)。
これにより、遊技者には、各鏡像を実際の位置(第1反射部材の内面)よりも奥側に視認させることができると共に、この場合には、反射の回数が少なく反射経路の長さが短い鏡像(即ち、発光体に近い位置の鏡像)よりも、反射の回数が多く反射経路の長さが長い鏡像(即ち、発光体から離間する位置の鏡像)ほど、奥側に視認される度合いを大きくすることができるので、発光体による装飾効果を遠近感のある立体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
遊技機A1において、前記反射ユニットは、前記発光体に光を照射可能に構成される発光手段を備え、前記発光体は、前記発光手段によって照射される光を反射可能、かつ、反射した反射光を前記第1反射部材および第2反射部材の対向面間へ向けて出射可能に構成されていることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、発光手段によって発光体に光が照射されることで、発光体に反射した反射光が第1反射部材および第2反射部材の対向面間へ向けて出射される。そして、第1反射部材および第2反射部材の対向面間へ向けて出射された反射光が第1反射部材および第2反射部材の対向面間で反射を繰り返すことで、第1反射部材の内面に映し出される反射光の鏡像、即ち、発光体の鏡像を遊技者に視認させることができる。よって、図柄や立体的な物体などによって発光体を構成することで、容易かつ簡単な構造で所望の形状の鏡像を得ることができるという効果がある。
遊技機A1において、前記反射ユニットは、前記発光体の光を透過可能に構成され前記発光体から入射された光を前記第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射する透過部を有し、その透過部以外の部位では前記発光体の光を遮蔽可能に構成され前記発光体から入射された光を遮光する遮光部材を備えていることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、発光体の光が遮光部材に入射されることで、透過部を透過した光が第1反射部材および第2反射部材の対向面間へ向けて出射される。そして、第1反射部材および第2反射部材の対向面間へ向けて出射された光が第1反射部材および第2反射部材の対向面間で反射を繰り返すことで、第1反射部材の内面に映し出される光の鏡像、即ち、透過部に対応する形状の鏡像を遊技者に視認させることができる。よって、図柄などによって透過部を構成することで、容易かつ簡単な構造で所望の形状の鏡像を得ることができるという効果がある。
遊技機A1からA3のいずれかにおいて、前記第1反射部材または第2反射部材のいずれか一方、或いは、前記第1反射部材および第2反射部材の両方は、内面側または外面側へ向けて屈曲して形成されており、その屈曲部の前記発光体からの距離が、前記発光体から出射され前記第1反射部材の内面に到達する光の光路の累積距離の最短距離よりも長く、且つ、前記光路の累積距離の最長距離よりも短く構成されていることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、第1反射部材または第2反射部材のいずれか一方、或いは、第1反射部材および第2反射部材の両方は、内面側または外面側へ向けて屈曲して形成されているので、その屈曲部を境界として、第1反射部材と第2反射部材との対向間隔を変化させることができる。また、各反射部材における屈曲部の発光体からの距離が、発光体から出射され第1反射部材の内面に到達する光の光路の累積距離の最短距離よりも長く、且つ、光路の累積距離の最長距離よりも短く構成されているので、屈曲部を境界として、第1反射部材の内面に映し出される光の鏡像が奥側に見える度合いを変化させることができ、その結果、第1から第nの鏡像の立体的な装飾に変化を持たせて、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
遊技機A1からA3のいずれかにおいて、前記第1反射部材または第2反射部材のいずれか一方、或いは、前記第1反射部材および第2反射部材の両方は、内面側または外面側へ向けて湾曲する円弧状に形成されていることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、第1反射部材または第2反射部材のいずれか一方、或いは、第1反射部材および第2反射部材の両方は、内面側または外面側へ向けて湾曲する円弧状に形成されているので、その湾曲度合いに応じて、第1反射部材と第2反射部材との対向間隔を変化させることができる。よって、各反射部材の湾曲度合いに応じて、第1反射部材の内面に映し出される光の鏡像が奥側に見える度合いを変化させることができ、その結果、第1から第nの鏡像の立体的な装飾に変化を持たせて、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる。
〈その他〉
従来より、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、その前面にランプやLED等の発光体が多数配設され、それら発光体による装飾が行われている。このような遊技機では、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めて遊技意欲を抱かせるために、発光体の発光パターンや色調などに工夫を凝らすことで、発光体による装飾効果が高められている(例えば、特開2008−237354号)。
しかしながら、単に発光体を遊技機の前面に配設するのみでは、いくら発光体の発光パターンや色調などに工夫を凝らしたとしても、発光体による装飾効果は平面的なものに過ぎず、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めるには不十分であるという問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、発光体による装飾効果を遠近感のある立体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的としている。
〈手段〉
この目的を達成するために、技術的思想1記載の遊技機は、第1反射部材と、その第1反射部材に対し互いに内面側を向かい合わせた状態で対向配置される第2反射部材と、それら第1反射部材および第2反射部材の対向面間へ向けて光を出射可能に構成される発光体と、を有する反射ユニットを備え、前記第1反射部材は、その第1反射部材の内面側から入射された光の少なくとも一部を反射可能に構成されると共に、前記第2反射部材は、その第2反射部材の内面側から入射された光の一部を反射可能、かつ、前記第2反射部材の内面側から入射された光の一部を透過可能に構成されている。
技術的思想2記載の遊技機は、技術的思想1記載の遊技機において、前記反射ユニットは前記発光体を複数備え、それら複数の発光体は、所定間隔を隔てつつ前記第1反射部材および第2反射部材の縁部に沿って列設されている。
技術的思想3記載の遊技機は、技術的思想1又は2に記載の遊技機において、前記反射ユニットは、前記発光体の光を透過可能に構成され前記発光体から入射された光を前記第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射する導光部材を備え、前記導光部材は、前記光を前記第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射する側の面に凹設される出射部を備え、その出射部は、前記光の出射方向へ向けて対向間隔が広がる一対の傾斜面と、それら一対の傾斜面の間に位置すると共に前記発光体から光が入射される側の面と平行な平坦面とを備え、前記出射部の平坦面に垂直な仮想面上に前記発光体が位置する。
技術的思想4記載の遊技機は、技術的思想3記載の遊技機において、前記導光部材は、前記発光体から入射された光を集光して前記第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射する集光部を備える。
技術的思想5記載の遊技機は、技術的思想4記載の遊技機において、前記集光部は、前記光の出射方向へ向けて対向間隔が狭まる一対の傾斜面を備え、それら一対の傾斜面から断面V字状の溝として構成されている。
技術的思想6記載の遊技機は、技術的思想5記載の遊技機において、前記集光部は、前記出射部よりも前記第1反射部材と第2反射部材との対向面側に位置する。
技術的思想7記載の遊技機は、技術的思想1から6のいずれかに記載の遊技機において、前記反射ユニットは、前記第1反射部材と第2反射部材との対向間隔が前記発光体から離間するに従って減少するように構成されている。
技術的思想8記載の遊技機は、技術的思想1から7のいずれかに記載の遊技機において、前記反射ユニットを一対備え、それら一対の反射ユニットは、前記発光体が配設される側と反対側を互いに向かい合わせた状態で対称に配設されている。
技術的思想9記載の遊技機は、技術的思想1から8のいずれかに記載の遊技機において、図柄などの識別情報が表示される表示面を有する表示装置を備え、前記第1反射部材は、前記表示装置の表示面に対向配置されると共に、前記表示装置の表示面側から入射された光の少なくとも一部を透過可能に構成されている。
技術的思想10記載の遊技機は、技術的思想9記載の遊技機において、前記反射ユニットは、前記第1反射部材の内面と前記表示装置の表示面との間の対向間隔が、前記発光体から出射され前記第1反射部材の内面に到達する光の光路の累積距離の最短距離よりも長く、且つ、前記光路の累積距離の最長距離よりも短い。
技術的思想11記載の遊技機は、技術的思想10記載の遊技機において、前記表示装置の表示面は、前記識別情報を変動表示する変動表示領域を備え、前記反射ユニットは、前記発光体が前記変動表示領域の領域外に配設されると共に、前記発光体から出射され前記第1反射部材の内面に到達する光の内、前記光路の累積距離が前記対向間隔よりも短くなる光は前記変動表示領域の領域外において前記第1反射部材の内面に到達され、かつ、前記光路の累積距離が前記対向間隔よりも長くなる光は前記変動表示領域の領域内において前記第1反射部材の内面に到達されるように構成されている。
〈効果〉
技術的思想1記載の遊技機によれば、第1反射部材と、その第1反射部材に対向配置される第2反射部材と、それら第1反射部材および第2反射部材の対向面間へ向けて光を出射可能に構成される発光体とを有する反射ユニットを備え、第1反射部材は、その第1反射部材の内面側から入射された光の少なくとも一部を反射可能に構成されると共に、第2反射部材は、その第2反射部材の内面側から入射された光の一部を反射可能、かつ、その第2反射部材の内面から入射された光の一部を透過可能に構成されているので、第2反射部材の外面側を遊技者が視認可能となる向きに反射ユニットを配置することで、第1反射部材の内面で反射され第2反射部材を透過した光(即ち、第1反射部材の内面に映し出される発光体の光)を遊技者に視認させることができる。
即ち、遊技者には、発光体から出射され第1反射部材の内面に直接到達した光(即ち、第1反射部材の内面に直接映し出される発光体の光)の鏡像(以下「第1の鏡像」と称す)と、発光体から出射され第1反射部材の内面で反射した後、第2反射部材の内面で反射して、第1反射部材の内面に到達した光(即ち、第2反射部材の内面で反射した発光体の光が第1反射部材の内面に映し出されてできた発光体の光)の鏡像(以下「第2の鏡像」と称す)と、・・・、発光体から出射され第1反射部材の内面で反射した後、第2反射部材の内面で反射することを繰り返して、第1反射部材の内面に到達した光(即ち、第1反射部材の内面および第2反射部材の内面で繰り返し反射した発光体の光が第1反射部材の内面に映し出されてできた発光体の光)の鏡像(以下「第nの鏡像」と称す)と、をそれぞれ視認させることができる。
この場合、第1から第nの各鏡像は、反射の回数が多い鏡像(即ち、第n−1の鏡像より第nの鏡像)ほど発光体から離間して位置すると共に、各鏡像の反射経路の長さ(発光体から第1反射部材の内面に到達するまでの光路の累積距離)が、反射の回数に応じて、異なる長さとなる(反射の回数が多い鏡像ほど反射経路が長くなる)。
これにより、遊技者には、各鏡像を実際の位置(第1反射部材の内面)よりも奥側に視認させることができると共に、この場合には、反射の回数が少なく反射経路の長さが短い鏡像(即ち、発光体に近い位置の鏡像)よりも、反射の回数が多く反射経路の長さが長い鏡像(即ち、発光体から離間する位置の鏡像)ほど、奥側に視認される度合いを大きくすることができるので、発光体による装飾効果を遠近感のある立体的なものとして、遊技者が感じる視覚的な興趣を高めることができるという効果がある。
技術的思想2記載の遊技機によれば、技術的思想1記載の遊技機の奏する効果に加え、反射ユニットが発光体を複数備える構成であるので、1の発光体から出射される光によって形成される第1から第nの鏡像の一群を、遊技者に複数視認させることができ、更に、複数の発光体は、所定間隔を隔てつつ第1反射部材および第2反射部材の縁部に沿って列設されているので、第1から第nの鏡像の一群を幅広く展開させることができるという効果がある。
技術的思想3記載の遊技機によれば、技術的思想1又は2に記載の遊技機の奏する効果に加え、導光部材は、光を第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射する側の面に凹設される出射部を備え、その出射部は、光の出射方向へ向けて対向間隔が広がる一対の傾斜面と、それら一対の傾斜面の間に位置すると共に発光体から光が入射される側の面と平行な平坦面とを備える構成であるので、出射部から光束(ビーム状の光)を第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射することができるという効果がある。即ち、出射部の平坦面に垂直な仮想面上に位置する発光体から出射された光が導光部材へ入射されると、平坦面に到達した光は反射されず、平坦面から第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射される一方、傾斜面に到達した光は反射されるので、平坦面を通過する光を、傾斜面で反射する光から分割して、光束とすることができる。その結果、第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて光束を出射して、かかる光束を第1から第nの鏡像として第1反射部材の内面に映し出すことができるので、これら各鏡像を強い光として、その装飾効果を高めることができるという効果がある。
技術的思想4記載の遊技機によれば、技術的思想3記載の遊技機の奏する効果に加え、発光体から入射された光を集光して第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射する集光部を導光部材が備える構成であるので、導光部材に入射された光の内、集光部に到達した光を一方向へ集束させて光束(ビーム状の光)として出射することができるという効果がある。その結果、第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて光束を出射して、かかる光束を第1から第nの鏡像として第1反射部材の内面に映し出すことができる。
更に、複数の集光部を導光部材が備える構成であれば、1の発光体から出射された光を、上述した出射部からだけでなく、集光部からも、第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けて出射することができるので、出射部から出射された光による鏡像だけでなく、集光部から出射された光による鏡像をも、第1反射部材の内面に映し出すことができるという効果がある。これにより、1の発光体によって、複数の発光体を発光させる場合と同様の装飾効果を得ることができるので、発光体の数を抑制して、その分、遊技機全体としての製品コストを削減することができる。
技術的思想5記載の遊技機によれば、技術的思想4記載の遊技機の奏する効果に加え、集光部は、光の出射方向へ向けて対向間隔が狭まる一対の傾斜面を備え、それら一対の傾斜面から断面V字状の溝として構成されているので、集光部の一方側に位置する発光体から出射される光と、他方側に位置する発光体から出射される光とを合流させて、集光部から出射される光束をより強い光として遊技者に視認させることができるという効果がある。
即ち、一対の傾斜面の内の一方の傾斜面は、集光部の一方側に位置する発光体から出射される光を集光し、他方の傾斜面は、集光部の他方側に位置する発光体から出射される光を集光するところ、これら一方の傾斜面と他方の傾斜面とは隣設されているので、一方の傾斜面により集光された光束と、他方の傾斜面により集光された光束とを1の光束として遊技者に視認させることができ、その結果、より強い光の光束として視認させることができる。
技術的思想6記載の遊技機によれば、技術的思想5記載の遊技機の奏する効果に加え、集光部を出射部よりも第1反射部材と第2反射部材との対向面側に位置させる構成であるので、出射部に対向配置された発光体から出射される光を集光部へ効率的に入射させることができ、その結果、第1反射部材と第2反射部材との対向面間へ向けてより強い光の光束を出射することができるという効果がある。即ち、集光部を出射部と同列に配置した場合、出射部に対向配置された発光体の光を集光部へ入射させるためには、発光体の出射角を大きくする必要があり、強い光を集光部へ入射させることができない。これに対し、集光部を出射部よりも第1反射部材と第2反射部材との対向面側に位置させることで、発光体の出射角を小さくして、より強い光を集光部へ入射させることができる。その結果、発光体の輝度が同じであっても、より強い光を集光部へ効率的に入射させることができる。
また、本発明の遊技機によれば、集光部を出射部よりも第1反射部材と第2反射部材との対向面側に位置させる構成であるので、出射部の傾斜面から集光部の傾斜面までの距離を短くすることができる。これにより、発光体から出射部へ向けて出射された光の内、出射部の傾斜面で反射され光が、導光部材の内部を透過して、集光部の傾斜面に到達するまでの間に減衰(輝度が減少)されることを抑制することができるので、第1反射部材と第2反射部材との対向面側へ向けて、より強い光の光束を出射することができるという効果がある。
技術的思想7記載の遊技機によれば、技術的思想1から6のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、第1反射部材と第2反射部材との対向間隔が発光体から離間するに従って減少するように反射ユニットが構成されているので、第1から第nの鏡像が円弧状に配置された立体的な装飾を遊技者に視認させることができるという効果がある。
即ち、遊技者に視認される第1から第nの各鏡像は、反射経路の長さが長い鏡像(即ち、反射回数が多い鏡像)ほど奥側に視認されるところ、第1反射部材と第2反射部材との対向間隔を発光体から離間するに従って減少させることで、反射経路の長さの増加率を、反射の回数の増加と共に小さくすることができるので、反射の回数が多い鏡像(発光体から離間する位置の鏡像)ほど、奥側に見える度合いを小さくすることができ、その結果、第1から第nの鏡像が円弧状に配置された状態を遊技者に視認させることができる。
技術的思想8記載の遊技機によれば、技術的思想1から7のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、反射ユニットを一対備え、それら一対の反射ユニットを、発光体が配設される側と反対側を互いに向かい合わせた状態で対称に配設する構成であるので、一対の反射ユニットのそれぞれにより形成される両発光体の鏡像を、両発光体から中央へ向かうほど奥側に視認される一体化された鏡像として遊技者に視認させることができるという効果がある。
技術的思想9記載の遊技機によれば、技術的思想1から8のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、図柄などの識別情報が表示される表示面を有する表示装置を備え、第1反射部材が、表示装置の表示面に対向配置されると共に、表示装置の表示面側から入射された光の少なくとも一部を透過可能に構成されているので、表示装置の表示面に表示される識別情報と、反射ユニットにより形成される発光体の鏡像とを重ねた状態で遊技者に視認させることができるという効果がある。これにより、例えば、表示装置の表示面に表示される識別情報を、発光体の鏡像によって装飾する(表示装置の表示面を発光体の鏡像で覆う、表示面の手前側や奥側に鏡像を視認させるなど)ことや、表示装置の表示面に表示される識別情報と発光体の鏡像との状態(表示位置、色、輝度、動き、タイミングなど)を連動させることなどができるので、表示装置の表示面に表示される識別情報を遊技者に注視させることができるという効果がある。
技術的思想10記載の遊技機によれば、技術的思想9記載の遊技機の奏する効果に加え、第1反射部材の内面と表示装置の表示面との対向間隔が、発光体から出射され第1反射部材の内面に到達した光の光路の累積距離の最短距離よりも大きく、且つ、その光路の累積距離の最長距離よりも小さくする構成であるので、反射ユニットにより形成される第1から第nの鏡像の内、光路の累積距離が第1反射部材の内面と表示装置の表示面との対向間隔よりも短い鏡像(発光体に近い側の鏡像)を、表示装置の表示面よりも手前側に視認させる一方、光路の累積距離が上記対向間隔よりも長い鏡像(発光体から遠い側の鏡像)を、表示装置の表示面よりも奥側に視認させることができる、即ち、第1から第nの鏡像の一群が表示装置の表示面を横切る立体的な装飾を遊技者に視認させることができるという効果がある。
技術的思想11記載の遊技機によれば、技術的思想10記載の遊技機の奏する効果に加え、識別情報を変動表示する変動表示領域を表示装置の表示面が備え、反射ユニットは、発光体が変動表示領域の領域外に配設されると共に、発光体から出射され第1反射部材の内面に到達した光の内、光路の累積距離が対向間隔よりも短くなる光は変動表示領域の領域外において前記第1反射部材の内面に到達され、かつ、光路の累積距離が対向間隔よりも長くなる光は変動表示領域の領域内において前記第1反射部材の内面に到達される構成であるので、変動表示領域の内外で異なる位置に鏡像を視認させることができるという効果がある。即ち、変動表示領域外では鏡像を表示面よりも手前側に視認させ、表示面を鏡像で覆うことができる一方、変動表示領域内では鏡像を変動表示領域(表示面)よりも奥側に視認させることができるので、変動表示領域を強調して、遊技者に注視させることができるという効果がある。