手段1.遊技球が流下可能に構成された遊技機であって、
表示部を有すると共に、当該表示部において所定の表示を行う表示装置と、
前記表示装置を制御する表示制御手段と、
前記表示部の一部をなす反射対象領域の表示が映されるように構成される反射部とを備え、
前記反射部は、少なくとも当該遊技機を正面視した場合に、前記表示部における所定の非対象領域の画像が映らない状態で、前記反射対象領域の画像が映るように構成されていることを特徴とする遊技機。
このようにすれば、表示装置の表示のみならず、その表示と、反射部に映されたものとが相乗的に作用して、連携した装飾がなされることとなり、斬新な態様を生み出す構成となる。また、表示部において反射部に表示させない部分を設けることにより、反射部での表示の対象となる領域と、対象とならない領域とを区別して適切な表示を行うことができる。なお、手段1の構成は、当該遊技機を正面視した場合に、常に前記表示部における所定の非対象領域の画像が映らない状態で、前記反射対象領域の画像が映るような構成であってもよく、所定の条件を満たした場合(例えば、反射部が移動する構成をなすものであって、当該反射部が特定位置に設定された場合)に、前記非対象領域の画像が映らない状態で前記反射対象領域の画像が映るようになる構成であってもよい。
手段2.前記反射部は、前記表示部における前記反射対象領域の近傍に配置された状態で当該反射対象領域を映すように構成されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすれば、表示装置の表示部の画像をより明瞭に反射部に映すことができる構成となる。
また、表示装置の近傍に反射部に反射部を配置する構成としては、当該遊技機を前方又は斜め前方から見た場合に表示画面に映される表示の一部が反射部に映る程度に近い位置であればよく、具体的には遊技盤の前面と平行な面方向において、表示装置の表示画面と反射部とが隙間を隔てずに配置される構成、或いは当該面方向において表示画面と反射部とが僅かな隙間(遊技球の径未満の隙間)を隔てて配置される構成などが挙げられる。
なお、本発明において、遊技機の前後方向とは遊技盤の前面(盤面)と直交する方向(即ち遊技機の奥行き方向)を意味し、遊技者側(即ち当該遊技機の使用時に遊技者が対面する側)を前側、遊技機裏側(即ち遊技者からみて奥側)を後側とする。また、遊技機の上下方向とは、当該遊技機を正面視した場合(即ち前側から見た場合)の長手方向(即ち高さ方向)であり、左右方向は当該遊技機を正面視した場合の短手方向(横方向)のことである。
手段3.前記反射部は、前記表示装置の前記表示部の前方において反射面が当該表示部の外面と交差するように配置された状態で、前記反射対象領域を映すように構成されていることを特徴とする手段1又は手段2に記載の遊技機。
このようにすれば、表示部の一部領域が反射部に映りそれとは異なる所定領域が反射部に映りにくい構成となる。
手段4.前記反射部は板状に構成されると共に、一方側の板面において反射面が設けられ、その反射面が前記表示装置の前記表示部の前方において当該表示部の外面と交差した状態で前記反射対象領域を映すように構成され、前記反射面が設けられない他方側の板面側に前記非対象領域が構成されることを特徴とする手段3に記載の遊技機。
このようにすれば、反射部が板状に構成され、かつ板面が表示部外面と交差して配置されるため、反射面が設けられた板面側の画面表示が良好に反射部に映り、反射面が設けられない板面側の画面表示が反射部に確実に映らないようになる。
手段5.前記反射部は、前記表示部の前方に位置し、かつ前記表示部の外面に対し前記反射面が傾斜した状態で前記反射対象領域の表示を映すように構成されていることを特徴とする手段3又は手段4に記載の遊技機。
このようにすれば、前記反射対象領域の表示を明瞭に映すことができ、他方、一部領域を反射部に映さないようにできる好適構成となる。
手段6.前記反射部は、前記表示部の前方に位置し、かつ前記遊技盤の前面に対し当該反射部の反射面が傾斜した状態で前記反射対象領域の表示を映すように構成されていることを特徴とする手段3ないし手段5のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、反射面が遊技盤の前面側と遊技者側の双方に向くこととなり、正面視した場合に反射面に表示部側が映りやすい構成となる。他方、表示部において、反射部の裏側に位置する領域を非対象領域として確実に非表示とすることができる。
手段7.前記反射部は、当該遊技機を正面視した場合に前記反射対象領域が映り前記非対象領域が映らない第1位置と、その第1位置とは異なる第2位置とに変位可能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段6のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、反射部に反射対象領域が映りかつ非対象領域が映らない第1位置の態様と、それとは異なる態様が生じ、変化に富む反射部構成となる。
手段8.前記反射部が前記第2位置にある場合、当該遊技機を正面視した場合において前記反射部に前記反射対象領域の表示が映らないように構成されていることを特徴とする手段7に記載の遊技機。
この構成によれば、第2位置において反射対象領域が映らなくなるため、反射部を用いた装飾のバリエーションを一層増やすことができる。
手段9.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、一方、前記表示装置の表示部外面が略平坦に構成され、
前記第1位置において前記反射面が前記表示部の外面に対し傾斜して配置され、前記第2位置では前記表示部の外面に対して直交して配置されるように変位することを特徴とする手段7又は手段8に記載の遊技機。
このようにすれば、第1位置において表示部(具体的には平坦な反射面)が反射部に映りやすい構成となる。特に表示部がフラットパネルによって構成されていると、フラットな画像をより正確に反映して平坦な反射面に映すことができる。この表示部外面と前記反射面との傾斜又は直交は、例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
手段10.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、前記反射面は前記第1位置において前記遊技盤の前面に対して傾斜して配置され、前記第2位置では前記遊技盤の前面に対して直交して配置されるように変位することを特徴とする手段7ないし手段9のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、第1位置において平坦な反射面が遊技盤の前面側及び遊技者側に向くこととなり、反射面に映る像が正面から視認されやすい構成となる。この平坦な反射面と前記遊技盤の前面との傾斜は例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
手段11.前記反射部は、前記第1位置において前記表示部の前方に配置され、前記第2位置において前記表示部の前方から退避するように変位することを特徴とする手段7又は手段8に記載の遊技機。
このようにすれば、第2位置において反射部が表示部の前方から退避することとなるため、反射部が表示部の表示を干渉しない態様を創出することが可能となる。
手段12.前記反射部は、前記第1位置と前記第2位置とで所定の回動軸を中心として回動可能に構成されていることを特徴とする手段11に記載の遊技機。
このようにすれば、映さないときに反射部を退避させる構成を簡易に実現できる。回動軸は、遊技盤の前面と平行な方向であってもよく、直交する方向であってもよい。なお、直交ではなく、遊技盤の前面に対し所定角度で交差する回動軸であってもよい。
手段13.前記反射部は、前記第1位置と前記第2位置とでスライド可能に構成されていることを特徴とする手段11に記載の遊技機。
このようにすれば、映さないときに退避する構成を簡易に実現できる。具体的には、例えば、遊技盤の前面と平行にスライドする構成、或いは、表示部の外面と平行にスライドする構成とすることができる。
手段14.前記反射部を駆動する反射部駆動手段を備え、当該反射部駆動手段は、所定の遊技条件が成立した場合に、前記反射部を前記第1位置に設定するように制御を行うことを特徴とする手段7ないし手段13のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、ある遊技条件が成立した場合に反射部が表示装置が映る第1位置に設定されて斬新な装飾が行われることとなる。従って、その遊技条件の成立によってもたらされる装飾効果が高くなり、演出性に優れた構成となる。
手段15.前記所定の遊技条件とは、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態のうちの少なくともいずれかの状態の発生条件であることを特徴とする手段14に記載の遊技機。
このようにすれば、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態といった、遊技者に有利となる状態において斬新な装飾態様が発生することとなるため、面白みを一層増すことのできる構成となる。
なお、本明細書全体を通して、「リーチ予告」とは、リーチ状態が発生する可能性を示唆する予告表示のことである。なお、この「リーチ予告」は、リーチ予告が生じないノーマル場合と比較して少しでもリーチが発生する可能性が高められていればよい。例えば、100回のリーチ予告が発生した場合に発生する大当り回数と、100回のノーマル状態(リーチ予告が発生しない場合)で発生する大当り回数とを比較した場合、100回のリーチ予告が発生した場合に発生する大当り回数のほうが多くなるような構成が挙げられる。具体的には、遊技者側から見て、表示画面が特別なリーチ予告態様(例えば、特別な図柄が発生するといった場合や、特別な背景態様になるといった場合など)となった場合に、予め定められた確率でリーチが発生するようになっているような構成が挙げられる。なお、リーチ予告は、リーチが発生する可能性のみならず、大当りが発生する可能性をも示唆するものであってもよい。
また、本明細書全体を通して「時短発生状態」とは、基準状態(ここでは、デジタル(メインデジタル、或いは小デジタル)の変動時間が最も長く設定される状態を基準状態とする)と比較してデジタルの回転時間が短くなった状態をいう。
本明細書では、表示装置の図柄列をメインデジタルとし、メインデジタル以外のもので抽選に用いるデジタルを小デジタルとする。具体的には、任意の大当り後、メインデジタル(即ち、図柄変動)あるいは小デジタルの回転時間が短縮されて、回転効率が高められた状態が挙げられる。例えば、図柄変動の1回当りの変動時間が短縮されて回転効率が高められるような状態、或いは、小デジタルに特定の数字が揃い、電チューやミニアタッカーが開放するような構成のものにおいて、小デジタルの回転時間が短縮されるような構成が挙げられる。
手段16.前記反射部は前記表示部の周囲に配置され、当該遊技機を正面視した場合、前記表示部の周囲に配置される前記反射部には前記非対象領域の画像が映らず、前記反射対象領域の画像が映るように構成されていることを特徴とする手段1又は手段2に記載の遊技機。
このようにすれば、表示部の表示を遮ることなく当該表示部の一部を反射部で非表示とすることができる。
手段17.前記表示部の周囲の一部領域のみに前記反射部が配置されていることを特徴とする手段16に記載の遊技機。
このようにすれば、表示部の一部を簡易に非表示とすることができる。
手段18.前記反射部は前記表示部の左側又は右側のうちの少なくとも一方側において、当該表示部の上下方向一部領域に渡って配置され、正面視した場合に、前記表示部の上下方向所定領域が映らないように構成されていることを特徴とする手段16又は手段17の記載の遊技機。
このようにすれば、上下方向所定領域を映さないようにできる好適構成となる。
手段19.前記反射部は前記表示部の上側又は下側のうちの少なくとも一方側において、当該表示部の左右方向一部領域に渡って配置され、正面視した場合に、前記表示部の左右方向所定領域が映らないように構成されていることを特徴とする手段16又は手段17の記載の遊技機。
このようにすれば、左右方向所定領域を映さないようにできる好適構成となる。
手段20.前記表示部における前記反射部の近傍において前記反射対象領域が構成されており、当該表示部において前記反射部から所定距離離れた位置に前記非対象領域が構成されていることを特徴とする手段16に記載の遊技機。
このようにすれば、表示部の一部を簡易に非表示とすることができる。
手段21.前記反射部は前記表示部の左側又は右側のうちの少なくとも一方側に配置され、当該遊技機を正面視した場合に、当該反射部から左右方向所定距離以上離れた位置の画像が映らないように構成されていることを特徴とする手段20に記載の遊技機。
このようにすれば、左右方向において反射部から所定距離以上離れた位置を非表示にできる。
手段22.前記反射部は前記表示部の上側又は下側のうちの少なくとも一方側に配置され、当該遊技機を正面視した場合に、当該反射部から上下方向所定距離以上離れた位置の画像が映らないように構成されていることを特徴とする手段20に記載の遊技機。
このようにすれば、上下方向において反射部から所定距離以上離れた位置を非表示にできる。
手段23.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、かつ、前記反射面において略平坦に構成される部分が前記遊技盤の前面に対して傾斜した構成をなすことを特徴とする手段16ないし手段22のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、反射面において平坦に構成される部分(平坦部)が遊技盤の前面側に向くこととなり、平坦部によって表示部側を映しやすい構成となる。この反射面の平坦部分と遊技盤の前面との傾斜は例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
手段24.前記反射部は、少なくとも一部の反射面が略平坦に構成されており、一方、前記表示装置の表示部外面が略平坦に構成され、
前記反射面において略平坦に構成される部分がは前記表示部外面に対し傾斜して配置されていることを特徴とする手段16ないし手段22のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、反射対象領域の画像が反射部に映りやすい構成となる。特に表示部がフラットパネル(フラットな液晶パネル等)によって構成されていると、フラットな画像をより正確に反映して反射面の平坦部分(平坦部)に映すことができる。この表示部外面と前記反射面の平坦部分との傾斜は、例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
手段25.前記非対象領域において、図柄の組み合わせにより大当たりを特定可能な大当たり特定図柄が表示されるようになっており、当該大当たり特定図柄が前記反射部に映らないように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段24のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、大当たり特定図柄を反射部に写したくない場合に有利な構成となる。
手段26.前記表示対象領域において所定図柄が表示されるようになっており、前記所定図柄が前記反射部に映るように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば所定図柄の表示を表示画面外にまで拡張することができ装飾性が一層高まる。なお、所定図柄とは、架空の又は実在する人物、キャラクター、動物、植物、建物、乗り物、等の、所定の形状を有する図柄をいう。即ち、外部と自身(即ち、図柄自身)とが所定の境界によって区切られた図柄であれば全て所定図柄に含まれる。
手段27.前記表示対象領域において背景画像が表示されるようになっており、この背景画像が前記反射部に映るように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段26のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば背景画像を効果的に拡張できる構成となる。なお、本明細書において「背景画像」とは、表示部に表示される画像であって、図柄の組み合わせにより大当りを特定可能な大当り特定図柄を除いた画像全般をいう。
手段28.前記反射部は鏡部材からなることを特徴とする手段1ないし手段27のいずれかに記載の遊技機。
このように鏡部材を特別に設けるようにすれば、反射対象領域を明瞭に映す構成が可能となる。
手段29.前記非対象領域と前記反射部との間に遮断部材が介在することにより前記非対象領域の画像が前記反射部に映らないように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段28のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遮断部材による遮断によって表示部の所定領域を確実に非対象とすることができる。
手段30.前記反射部は、前記表示部の側方において当該遊技機の上下方向の所定領域にわたって配置されており、他方、前記非対象領域は、少なくとも前記上下方向における前記反射部が設けられた領域以外の領域において構成されており、
前記遮断部材は、前記表示部の側方において、上下方向に関し前記非対象領域と前記反射部との間に配置されていることを特徴とする手段29に記載の遊技機。
このようにすれば、反射対象領域の表示が反射部に映りやすくなり、他方、非対象領域の表示が反射部に映りにくくなる好適な構成となる。
手段31.前記反射部は、前記表示部の上方又は下方の少なくともいずれかにおいて当該遊技機の左右方向の所定領域にわたって配置されており、他方、前記非対象領域は、少なくとも前記左右方向における前記反射部が設けられた領域以外の領域において構成されており、
前記遮断部材は、前記表示部の上方又は下方のうちの前記反射部が設けられた側において、左右方向に関し前記非対象領域と前記反射部との間に配置されていることを特徴とする手段29に記載の遊技機。
このようにすれば、反射対象領域の表示が反射部に映りやすくなり、他方、非対象領域の表示が反射部に映りにくくなる構成となる。
手段32.前記遮断部材は、前記非対象領域と前記反射部との間を遮断する遮断位置と、当該遮断位置とは異なる退避位置とに変位可能に構成されていることを特徴とする手段29に記載の遊技機。
このようにすれば、遮断部材を、遮断時以外は遮断位置とは別の位置に配置したい場合に有利な構成となる。
手段33.前記遮断位置は、前記遮断部材の少なくとも一部が前記表示部の前方に配置される位置であり、前記退避位置は、前記遮断部材の全体が前記表示部の周囲に退避する位置であることを特徴とする手段32に記載の遊技機。
このようにすれば、遮断時には遮断部材が表示部の前方に位置してより確実に遮断できる構成となり、退避位置では遮断部材が表示部の周囲に退避して表示部の表示に干渉しなくなる。
手段34.前記遮断部材は、前記遮断位置において、前記表示部の前方を当該表示部の外面に沿った面方向に関して2つの領域に仕切る構成をなし、その仕切られた一方側の領域に前記反射対象領域が構成され、他方側の領域に前記非対象領域が構成されることを特徴とする手段33に記載の遊技機。
このようにすれば、反射対象領域と非対象領域を明確に区別することができ、かつ反射対象領域を明瞭に映し、非対象領域を確実に映さない好適な構成となる。
手段35.前記遮断部材は、補助反射部を備えており、
前記補助反射部は、前記遮断部材が前記非対象領域と前記反射部との間に介在している状態で前記反射対象領域の画像を映すように構成されていることを特徴とする手段29ないし手段34のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遮断部材により、非対象領域の遮断のみならず、反射対象領域の拡張表示をも行うことができるため、斬新で、より一層装飾性の高い表示態様となる。
手段36.前記補助反射部は、前記遮断部材が前記非対象領域と前記反射部との間に介在している状態で、前記反射対象領域に面する側に位置し、前記非対象領域に面する側に位置しないように構成されていることを特徴とする手段35に記載の遊技機。
このようにすれば、遮断位置において反射対象領域の装飾効果を拡張でき、他方、非対象領域の画像が補助反射部に映りにくい構成となる。
手段37.前記反射部と共に、前記反射対象領域の画像を表示可能な補助反射部を有し、
前記補助反射部は、前記反射対象領域の画像を映す表示位置と、その表示位置とは異なる表示抑制位置とに変位可能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段28のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、補助反射部によっても反射対象領域の拡張表示を行うことができるため、反射対象領域及びその近傍の装飾効果が一層増すこととなる。具体的には、補助反射部が表示抑制位置にある場合に、反射対象領域の画像を完全に映さないようにしてもよく、表示位置にある場合よりも映る範囲が小さくなるようにしてもよい。
手段38.前記補助反射部は、前記表示位置では、補助反射部反射面が前記反射対象領域側に面するように配置され、前記表示抑制位置では、前記補助反射部反射面が前記反射対象領域側に面しないように構成されていることを特徴とする手段37に記載の遊技機。
このようにすれば、表示位置と表示抑制位置とで補助反射部の表示にギャップが生じ、表示位置にある場合の装飾効果がより引き立つこととなる。なお、上記のいずれの補助反射部においても、鏡部材によって構成することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図13を参照しつつ説明する。
まず図1ないし図3を参照して遊技機の概要を説明する。図1は、実施形態1に係る遊技機を概念的に例示する正面図、図2はその遊技機の遊技盤構成を概念的に説明する正面図、図3は反射部にて表示を行う状態を示す図である。
本実施形態に係る遊技機の一例たるパチンコ機1は、例えば遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられるものである。パチンコ機1は、図1に示すように、前部には遊技機本体に対しヒンジ部81によって回動可能に取りつけられた前枠2が設けられ、さらにその前枠2にガラス扉枠3が取付けられている。ガラス扉枠3は、縦軸の回動軸を有するヒンジ部により前枠2(本体枠)に開閉可能に支持され、かつガラス(透明板に相当)が嵌め込まれた金属製の枠(図示略)を備えている。この枠に二枚のガラス(図示しない前方ガラス、後方ガラス)が嵌め込まれてガラスユニットが構成されている。なお、ガラスを保持する枠は樹脂製であってもよい。
ガラス扉枠3の後方には、図2のような構成をなす遊技盤7が配置されている。遊技盤7は、図2に示すように略円形の遊技領域(レール22によって囲まれる領域であって、遊技球が打ちこまれる領域)を有し、その遊技領域には第1種始動口4、特別表示装置(以下、単に「表示装置」ともいう)5及び大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球の通路を備え、その通路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。表示装置5は、例えば図柄を動的に表示する図柄表示装置として構成できる。
図1に示すように、ガラス扉枠3の下部には、賞球が払い出される上受け皿3aが装着されている。また、前枠2の下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2aは、前記上受け皿3aに入りきらない賞球や、上受け皿3aから球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させるものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球を発射するための発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、発射ハンドル17の回動操作によってモータか回動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
図1ないし図3に示すように、表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、液晶ディスプレイ(LCD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示されるが、その1つとして、左図柄列、中図柄列及び右図柄列(図5参照(後述)が表示される。図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であってもよい。各図柄列は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成されている。
また、上下に図柄列が並ぶ構成であってもよい。例えば、上図柄列、中図柄列、下図柄列といったように並ぶ構成であってもよい。なお、図柄構成については後述する。
図2に示すように、表示装置5では、図柄列の図柄変動が、遊技球の第1種始動口4への入賞により開始される。図柄変動は例えば左図柄列、右図柄列、中図柄列の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全ての図柄列での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。この停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラインとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延びるもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれているものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
さらに、パチンコ機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、例えば、右図柄列での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列での停止図柄と同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列での図柄変動が左右両図柄列での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合において、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全図柄)リーチと呼ばれているものである。
図2に示すように、大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口用ソレノイド15(以下、単に「ソレノイド15」ともいう)により作動させられ、Vゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
図2に示すように、遊技盤7には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッチ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は、遊技球の第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊技球のVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球の大入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づきソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ制御するために、制御装置21が設けられている。制御装置21は読出し專用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。なお、CPUが特許請求の範囲でいう表示制御手段に相当する。RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。尚、より詳細には、制御装置21は、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板と、当該メイン基板からの信号によって各部を制御するための表示制御基板、音量調整基板、LED基板、払出し制御基板等の各種のサブ基板とを備えて構成されており、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、信号の伝送方向は、メイン基板からサブ基板への一方向のみとなっている。
CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述した値(約5)以外の値であってもよい。
次に反射部について説明する。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、表示装置5の近傍において表示部5aの前方において変位可能に構成された装飾ユニット120が設けられており、この装飾ユニット120の一部として反射部121が配置されている。反射ユニット120は、図5及び図6にて概念的に示すように、アクチュエータ(図5、6ではステッピングモータM)の駆動によりL1を軸中心として回動可能に構成されており、複数位置(ここでは、図5に示す第2位置(第2回動位置)と、図6に示す第1位置(第1回動位置))に位置設定可能となっている。
この反射部121は、図3及び図4に示すように反射面121aが略平坦に構成され反射可能状態(図3、図4のような状態)において、平坦部(反射面121aが平坦に構成される部分であり、本実施形態では、反射部121全体が平坦部に相当する)が遊技盤7の前面7dに対して傾斜して配置されるようになっている。
一方、表示装置5の表示部外面5bが略平坦に構成され、上記反射可能状態においてこれら表示部外面5bと反射面121aとが互いに相対的に傾斜した位置関係をなし、表示部外面5bが反射部121に映りやすい構成をなしている。
反射部121は鏡部材(ミラー)によって構成することができ、より具体的には、表示装置5の表示画面5aの周囲を取り囲む樹脂材料からなる周囲装飾部105に変位可能に取り付けるようにしてこの鏡部材を配置することができる。鏡部材を周囲装飾部105に取り付けるようにして配置する場合には、着脱可能となるように構成すると有用である。
図4及び図6に示すように、反射部121は、反射可能状態において、表示装置5の表示部5aの前方において反射面121aが表示部5aの外面5bと交差する位置関係をなす。このようにすれば、反射可能状態であっても、表示部5aの全領域を表示させるのではなく、一部領域を反射面121aに表示させない構成とすることができる。具体的には、図4、図6に示すような反射可能状態において、表示部5aの外面5bに沿った方向を反射部121によって一方側と他方側(図6の例では上方側と下方側)に分けた場合に、表示部5aにおいて反射面121aが面する側に、背景画像108の一部からなる反射対象領域122(図6でいう小判図柄107(小判図柄107が所定図柄に相当する)が表示される領域)が構成され、反射部121が面しない側に非対象領域127(図柄列8ないし10が表示される領域)が構成されるようになっている。これにより、反射面121aが面しない側を確実に映さないようにすることができる。なお、図柄列8ないし10は、図柄の組み合わせにより大当たりを特定可能な大当たり特定図柄に相当しており、このような大当り特定図柄が表示される領域が反射部121に映らない非対象領域として構成されている。
さらに、上記反射可能状態において、反射部121は、表示部5aの前方に位置し、かつ表示部5aの外面5bに対し反射面121aが傾斜した状態で反射対象領域122の表示を映すように構成されている。このようにすれば、反射対象領域122の表示を明瞭に映すことができ、他方、一部領域を反射部に映さないようにすることができる。
また、反射部121は、反射可能状態において、表示部5aの前方に位置し、かつ、図3に示すように、遊技盤7の前面7dに対し当該反射部121の反射面121が傾斜した状態で反射対象領域122の表示を映すように構成されている。このようにすれば、反射面121aが遊技盤7の前面7d側に向くこととなり、反射面121aによって表示部5a側を映しやすい構成となる。他方、表示部5aにおいて、反射部121の裏側に位置する領域を非対象領域127として確実に非表示とすることができる。
図5、図6に示すように、反射部121は遊技機7を正面視した場合に反射対象領域122を映し非対象領域127を映さない第1位置(図6参照)と、その第1位置とは異なる第2位置(図5参照)とに変位可能に構成されている。このようにすれば、反射部121に反射対象領域122が映りかつ非対象領域127が映らない第1位置の態様と、それとは異なる態様が生じ、変化に富む反射部構成となる。図5に示すように、反射部121は、第2位置において、当該遊技機(パチンコ機1)を正面視した場合に反射対象領域122の表示が映らないように構成される。この構成によれば、図6のような反射可能状態(反射部121が第1位置にある状態)に対し、第2位置において反射部121に反射対象領域122が映らなくなるため、反射部121を用いた装飾のバリエーションを一層増やすことができる。
具体的には、図4実線部及び図6のように、反射部121が第1位置にある場合(即ち反射可能状態)において表示部5aの外面5bに対し反射面121aが傾斜するように配置され、他方、図4の破線部120'及び図5のように、反射部121が第2位置にある場合には、反射面121aが表示部5aの外面5bに対して直交して配置されるようになっている。このようにすれば、パチンコ機1を正面視した場合に、第1位置において反射部121に映る表示部5aが視認されやすい構成となり、第2位置において、反射部121に映る表示部5aが視認されにくい構成となる。特に表示部5aがフラットパネルによって構成されていると、フラットな画像をより正確に反映して反射部121に映すことができる。この表示部外面5bと反射面121aとの傾斜又は直交は、例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度の傾斜、より具体的には45°〜60°程度の傾斜とすると好適である。また、反射部121は、図3に示すように、第1位置において反射面121aが遊技盤7の前面7dに対しても傾斜して配置され、第2位置では図2のように遊技盤7の前面7dに対して直交して配置されるようになっている。このようにすれば、第1位置において平坦な反射面121aが遊技盤7の前面7d側に向くこととなり、平坦な反射面121aによって表示部5a側を映しやすくなる。この平坦な反射面121aと遊技盤7の前面7dとのなす角度は、例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度の傾斜、より具体的には45°〜60°程度の傾斜にすると好適である。
また、反射部121に関し、上記のような第1位置と第2位置の位置設定は、所定の遊技条件が成立した場合に行うようにできる。例えば、リーチ予告発生状態、リーチ発生状態、大当り発生状態、確率変動大当り発生状態、時短発生状態などの状態が発生した場合に行うようにできる。なお、反射部121を有する装飾ユニット120を変位させる構成はステッピングモータに限らず、ソレノイド、その他のアクチュエータを用いて様々に行うことができる。このようなアクチュエータを用いて、何らかの部品を2位置に回動させるような構成(具体的には装飾ユニット120を第1位置と第2位置とで回動させる構成)は公知であるので詳細な説明は省略する。
次に、遊技状態の発生制御について説明する。図7乃至図10のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基づいて実行される。
カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球Bの入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。
そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するためのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れリーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球Bの入賞の有無を判定するためのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードには低確率モードと高確率モードの2種類類あることは既に説明したが、初期値には低確率モードが設定されている。
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図7の特別電動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結果に基づき、遊技球Bの第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタの各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。
次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図9のステップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。
ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。
すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄変動開始処理ルーチンを終了する。
前記のようにステップS30の処理(図柄変動開始処理)を実行した後、図7のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップS33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。
ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステップS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS70において、大当り信号ONを図示しない出力端子に出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS80:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを図示しない出力端子に出力する。続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタRをリセットする。そして、ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとともに、フラグFを「0」に設定する。
続いて、図8のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、遊技球BのVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150において、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その結果、大入賞口6の開放開始後にPmax個よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。
すると、シャッタ14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。
そして、ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が所定値がRmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180においてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が満たされていると(ステップS180:Yes)、図7のステップS110へ戻る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定値Pmaxが「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設定され、所定値Rmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖される。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球BのVゾーン11への入賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信号OFF」を出力端子に出力する。さらに、ステップS200において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210において確変大当り信号OFFを出力端子に出力する。続いて、ステップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを終了する。
図10の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」であるか否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」である(高確率モード中である)場合は(S227:Yes)、ステップS228において、確変中信号ONを図示しない出力端子に出力する。続いて、ステップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発生した場合には、高確率モードが継続することとなる。
一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウンタCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステップS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS224において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを図示しない出力端子に出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このように一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、すなわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生するまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。
なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S35,S36)の後に行うようにしてもよい。
上述したように、本実施形態では、遊技球Bが第1種始動口4へ入賞したことが検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によって図柄変動が停止される。
停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返される。
一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。すなわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切替えられる)。
このようにして、大当たり遊技状態、確率変動状態等を発生させることができ、このような状態が発生した場合(例えば、S70の処理が発生した場合、或いは、S90の処理が発生した場合)に、制御装置21によってアクチュエータ(図5、6の例ではステッピングモータM)を駆動して、図3、図4、図6に示すような反射可能状態(反射部121が第1位置にある状態)とすることができる。一方、通常状態、大当り遊技状態が発生していない状態、或いは大当り遊技状態が発生した後所定条件を満たした場合などにおいて、反射部121を、図1、図2、図5に示すような第2位置とすることができる。なお、これはあくまで一例であり、反射部121を第1位置、第2位置に設定するための条件は様々とすることができる。
<実施形態2>
次に図11ないし図14を参照して実施形態2について説明する。
図11は、実施形態2に係る遊技機の遊技盤を例示する正面図であり、図12は、反射部121が共に第2位置にある場合についての表示装置及び装飾ユニットを例示する説明図である。また、図13は、一方の反射部が第1位置に変位した状態を示す説明図である。図14(A)は、装飾ユニット120のガイド部129によるガイド構成及び表示部5aに対する位置関係を概念的に説明する断面図であり、具体的には図11のB−B断面付近を概念的に示している。また、図14(B)は、ガイド部129、装飾ユニット120、及び表示装置5を正面から説明する説明図である。実施形態2では、装飾ユニット120の駆動構成が実施形態1と異なるが、第1位置における反射部121と表示部外面5bとの位置関係及び第1位置における反射部121と遊技盤7の外面7dとの位置関係は実施形態1と同様である。また、反射部121の構成についても実施形態1と同様であり、反射部121のほぼ全体において反射面121aが平坦に構成されている。
実施形態2では、反射部121が表示部5aの前方から退避可能に構成された例について示している。図11ないし図14の例では、反射部121は図11に示す第1位置と図12に示す第2位置とでスライド可能に構成され、第1位置(図11及び図13右側の反射部を参照)において表示部5aの前方に配置され、第2位置(図12、図13の左側の反射部を参照)において表示部5aの前方から退避するように構成されている。図14では、スライド機構の一例を示しており、ここでは、板状の装飾ユニット120がガイド部129に形成されたガイド溝129aに案内される形で左右にスライドするようになっている。
図13右側に示すように、反射部121は、第1位置にある状態(即ち反射可能状態)において表示部5aにおける非対象領域127の画像を映さない状態で、反射対象領域122の画像を映すように構成されている。
他方、反射部121は、第2位置にある場合、表示部5aの前方から退避するようになっているため、反射部121によって表示部5aの表示が干渉されなくなる。なお、装飾ユニット120の駆動については図示しないソレノイド等のアクチュエータを用いて行うことができる。なお、ソレノイドによって部品を2位置間でスライドさせる構成については公知であるので詳細な説明は省略するが、例えば、ソレノイドを通電した際に図11のようになり、通電を解除した際に図12のようになるように構成できる。
また、図15ないし図17のような構成としてもよい。図15は、実施形態2に関する変形例1について、表示装置5と装飾ユニット120とを正面より概念的に示す図であり、図16は、一方の装飾ユニット120が変位して当該一方の反射部121が第1位置となった状態を例示する図である。図17(A)は、表示装置5と装飾ユニット120の関係を示す断面図であり、反射部121が第2位置にある状態を示すものである。図17(B)は、装飾ユニット120が変位して反射部121が第1位置となった状態を示す断面図である。図15ないし図17の例では、反射部121は第1位置(図16、図17(b)参照、)と第2位置(図15、図17(a)参照)とで、所定の回動軸L0を中心として回動可能に構成されている。このようにすれば、映さないときに退避する構成を簡易に実現できることとなる。なお、装飾ユニット120の駆動については図示しないソレノイド、ステッピングモータ等のアクチュエータを用いて行うことができる。
<実施形態3>
次に図18を参照して実施形態3について説明する。
図18は実施形態3に係る遊技機に関し、表示装置5及び反射部105付近を正面より概念的に示すものである。本実施形態では、反射部105が表示部5aの周囲の一部領域のみに配置され、当該遊技機(パチンコ機1)を正面視した場合に、表示部5aにおいて反射部105から離れた位置に構成される非対象領域127の画像(大当り特定図柄たる図柄列8ないし10)が映らないようになっている。他方、反射部105には、当該反射部105付近に配置される反射対象領域122の画像(小判図柄107等)が映り、鏡像109が構成されるようになっている。この構成によれば、表示部5aの表示を遮ることなく当該表示部5aの一部を反射部105で非表示とすることができる。具体的には、表示部5aの周囲において、一部領域のみに反射部105が配置される形態をなし、図18では、反射部105は表示部5aの左側及び右側のうちの両側において、当該表示部5aの上下方向一部領域に渡って配置され、正面視した場合に、表示部5aの上下方向所定領域が映らないように構成されている。
なお、図18では、左右両側に配置したが、反射部105は表示部5aの左側又は右側のうちの一方側であってもよい。また、反射部105は表示部5aの上側又は下側のうちの少なくとも一方側において、当該表示部5aの左右方向一部領域に渡って配置するようにしてもよい。この場合、正面視した場合に、表示部5aの左右方向所定領域が映らないように構成すればよい。このようにすれば、左右方向所定領域を映さないようにできる好適構成となる。
本実施形態においても、反射部105の全体にわたって反射面105aが略平坦に構成されており、一方、表示装置5の表示部5aの外面5bが略平坦に構成され、反射部105の反射面105aが、表示部外面5bに対し傾斜(又は直交であってもよい)して配置されている。このようにすれば、反射対象領域122の画像が反射部105に映りやすい構成となる。特に表示部5aがフラットパネルによって構成されていると、フラットな画像をより正確に反映して反射面105aに映すことができる。この表示部外面5bと反射面105aとの傾斜又は直交は、例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
反射部105は、上述したように反射面105aが略平坦に構成されているが、この反射面105aは遊技盤7の前面7dに対しても傾斜(又は直交であってもよい)した構成をなしている。これにより反射面105aが遊技盤7の前面7d側に向くこととなり、反射面105aによって表示部5a側を映しやすい構成となる。この反射面105aと遊技盤7の前面7dと傾斜は例えば、30°〜90°程度が想定できるが、40°〜80°程度、より具体的には45°〜60°程度にすると好適である。
<実施形態4>
次に実施形態4について図19及び図20を参照して説明する。本実施形態でも、反射部105が表示部5aの周囲に配置され、当該遊技機(パチンコ機1)を正面視した場合に表示部5aにおける非対象領域127が映らず、反射対象領域122を映すように構成されている。さらに実施形態4では、図19及び図20に示すように、画面遮蔽部材160(以下、単に遮蔽部材160ともいう)が左右方向の軸線周りに回動可能に構成されている。具体的には、反射部105と表示画面5aの一部とを遮蔽可能な画面遮蔽部材160が左右方向の軸線L4回りに回動可能に構成され、矩形状に構成される表示画面5aの角部を遮蔽可能に構成されている。このようにすれば、あまり表示画面において注目されにくい部分を効果的に目立たせることができ、かつ画面遮蔽部材を配置しやすい構成とすることができる。
また、表示装置5に表示される画像は、上記実施形態と同様に、反射部105による反射の対象となる反射対象領域122(キャラクター、小判図柄107等が表示される上方領域)と対象とならない領域127(図柄列8ないし9が表示される領域)とに分割表示可能に構成され、反射部105による反射の対象となる領域とそうでない領域とが区別して表示されるようになっている。
本実施形態では、パチンコ機1を正面視した場合に、図20のように反射対象領域122の表示の一部部分が反射部105に映るように構成されているが、反射対象領域122の表示が全て反射部105に映るように構成されていてもよい(例えば、反射対象領域122の画像が両反射部によって網羅されるように、図20よりも大きな反射部によって構成してもよい)。
また、本実施形態でも上記実施形態と同様に、表示装置5の表示部5aに表示される画像において、反射部105による反射の対象とならない非対象領域127(反射対象領域122の下方領域(図柄列8ないし10の画像領域))が構成され、当該パチンコ機1を正面視した場合に非対象領域127の表示が全て、或いはほぼ全てが映らないように構成されている。
<実施形態5>
次に実施形態5について図21及び図22を参照して説明する。
本実施形態でも、図22に示すように、反射部105が表示部5aの周囲に配置され、当該遊技機(パチンコ機1)を正面視した場合に、表示部5aにおける非対象領域127の画像が映らず、反射対象領域122の画像が映るように構成されている。実施形態5では、遮蔽部材165が、遊技盤7の前面と略直交する方向(即ち前後方向)の軸線L6回りに回動可能に構成されており、反射部105を遮蔽する第1回動位置(図21参照)と、開放する第2回動位置(図22右側参照)とに変位可能に構成されている。それ以外の構成については、図19と同様である。このようにすれば、遮蔽部材が前後に変位しないため、前後方向にあまりスペースをとらない構成となり、前後方向に関してコンパクトな構成となる。具体的には、遮蔽部材165は板状に構成されており、遮蔽部材165の板面が遊技盤7の前面と平行とされた状態で図21に示す第1回動位置と図22に示す第2回動位置とに変位可能となっている。
<実施形態6>
次に、図23を参照して実施形態6について説明する。
本実施形態では、図23に示すように、表示部5aにおける反射部100の近傍において反射対象領域222が構成されており、当該表示部5aにおいて反射部100から左右方向所定距離離れた位置に非対象領域227(具体的には、正面視した場合に反射部100に映らない領域)が構成されている。このようにすれば、表示部5aの一部を簡易に非表示とすることができる。具体的には、反射部100は表示部5aの左側及び右側の両側に配置され、当該遊技機(パチンコ機1)を正面視した場合に、当該反射部100から左右方向所定距離以上離れた位置の画像(中央付近に配置される図柄列8ないし10の画像)が映らないように構成されている。なお、ここでは、表示部5aの左右に反射部100を配置したが、表示部5aの左側又は右側のうち一方側に配置してもよい。
また、表示画面5aに表示されている図柄は、略矩形形状をなす表示装置5の外縁のうち、少なくともいずれかの第1の辺と略平行方向にスクロールするように構成されている。図23では、特別図柄8ないし10や、背景図柄108の一部(貝殻図柄103(貝殻図柄103は所定図柄に相当する))がほぼ側辺5cに沿って上下に又は略上下にスクロールするように構成されており、その第1の辺(即ち側辺5c)の近傍に反射部121が配置されている。これにより、スクロール方向に対して直交方向(即ち、図23のように縦スクロールであれば横方向)において装飾領域を拡張できることとなる。
本実施形態では、表示画面5aに表示される貝殻図柄103が、側辺5cの近傍においてこの側辺5cに沿ってスクロールするように表示制御手段にて表示制御がなされ、そのスクロールする貝殻図柄103が反射部100に映り、貝殻図柄103がスクロールすることにより鏡像130もスクロールするように映ることとなる。
なお、上記の例では表示部5aの左右に反射部100を配置したが、表示部5aの上側又は下側のうちの少なくとも一方側に反射部を配置してもよい。この場合、当該遊技機(パチンコ機1)を正面視した場合に、当該反射部から上下方向所定距離以上離れた位置の画像が映らないように構成することができる。
なお、反射部100は鏡部材にて構成され、周囲装飾部105(図1等参照)に取り付けるように配置することができるが、周囲装飾部105にメッキ加工を施し、そのメッキ加工が施された部分を反射部としてもよい(即ち、周囲装飾部105の一部を反射部として機能させてもよい)。
<実施形態7>
次に実施形態7について図24を参照して説明する。
実施形態7では、図6のような配置をなす反射部131が、図6とは異なり変位不能に固定(例えば、表示装置5の周囲装飾部に固定)された構成を例示している。このようにすれば、より簡易に反射対象領域122を表示可能とし、特定領域(非対象領域127)を反射部131にて非表示とすることができる構成となる。
<実施形態8>
次に実施形態8について図25ないし図30を参照して説明する。
実施形態8では、少なくとも一方側の面に装飾が施されてなる画面遮蔽部材135の他方側の面に反射部102が設けられた構成をなしており、画面遮蔽部材135が遊技盤の前面と略平行な方向の軸線(具体的には上下方向の軸線L5)の回りを回動可能に構成されている。本実施形態では、画面遮蔽部材135によって画面が遮蔽された状態では、図25に示すように、反射部102が画面遮蔽部材135の裏側に位置することとなり、一方側の装飾が見えるようになるとともに反射部102が見えなくなる。また、画面遮蔽部材135が開放すると、図26のように、裏側に配置される反射部102が視認可能となり、かつ当該反射部102が表示部5aの一部を映すこととなる。ここでは、上下方向の回動軸線L5回りに画面遮蔽部材135が回動するようになっており、一対の画面遮蔽部材135のそれぞれが独立して変位可能に構成されている。
ここでも、表示部5aの所定部分において反射部102の反射対象とならない非対象画像(図柄列の画像)が表示されるようになっており、非対象画像は、当該遊技機を少なくとも正面視した場合に反射部に映らないように構成されている。ここでは複数の図柄列の組み合わせによって大当り状態を特定可能な識別画像が非対象画像とされている。具体的には、所定位置から下方領域が全て非対象画像とされている。
表示装置5に表示される画像は、反射部102による反射の対象となる反射対象領域(キャラクター、小判等が表示される領域)とそれ以外の領域表示とに分割表示可能に構成され、反射部102による反射の対象となる領域とそうでない領域とを区別して表示できるようになっている。
なお、遊技機を正面視した場合に、反射対象領域の表示が全て反射部に映るように構成されていてもよく、反射対象領域の表示の一部部分が反射部に映るように構成されていてもよい。他方、表示装置5に表示される画像は、上述例と同様に少なくとも反射部102による反射の対象とならない非対象領域(所定位置から下方の領域(ここでは、図柄列が表示される領域))が構成され、当該遊技機を1正面視した場合にこの非対象領域の表示が全て映らないように構成されている。
図27ないし図30には実施形態6に係る遊技機の表示装置及び周囲部品を例示しており、図27は表示装置及び周囲部品を例示する正面図、図28は斜視図、図29は分解斜視図、図30は、遮蔽部材の駆動機構を例示する斜視図をそれぞれ例示している。先にも述べた通り、画面遮蔽部材135は、上下方向の軸線L5の回りを回動可能に構成されており、具体的には図29、図30に示す機構によって回動するようになっている。構成を概説すると、ソレノイド部170に設けられた駆動軸175の変位によりアーム部177、178がそれぞれ連動し、これに伴って画面遮蔽部材135が軸線L5回りに回動することとなる。このような構成をなす駆動機構は、図27に示すように部品181〜188(図29参照)等によって構成される表示画面の周囲に配置される周囲装飾部190に装着されることとなる。
<実施形態9>
次に、図31ないし図33を参照して実施形態9について説明する。
図31ないし図33は、図18の構成に加え、遮断部材185が設けられている。なお、遮断部材185を除く構成は図18と同様であるので除いた部分の詳細な説明は省略する。
図31では、非対象領域127と反射部105との間に遮断部材185が介在することにより非対象領域127の画像の一部又は全部が反射部105に映らないように構成されている。反射部105は、表示部5aの側方において当該遊技機1の上下方向の所定領域(領域Y1)にわたって配置されており、他方、非対象領域127は、少なくとも上下方向における反射部105が設けられた領域以外の領域(領域Y2)において構成されている。そして、遮断部材185は、表示部5bの側方において、非対象領域127と反射部105との間に配置されている。このようにすれば、反射対象領域122の表示が反射部105に映りやすくなり、他方、非対象領域127の表示が反射部105に映りにくくなる好適な構成となる。なお、本実施形態では、遮断部材185において、反射部105に面する側には、補助反射部185aが配置されている(補助反射部185aの反射面が補助反射部反射面に相当し、本実施形態では、補助反射部反射面が平坦に構成されている)。図31では、遮断部材185全体が表示部5aの周囲に配置されていたが、図32では、遮断部材185の一部が表示部5aの前方に配置された例を示している。また、図33では表示部5a前方において左右に横切るように遮断部材185が配置されており、当該遮断部材185によって反射対象領域122と非対象領域127とが明確に区切られた構成をなしている。
なお、図31ないし図33の例では、反射部105が上下方向所定領域に渡って配置された構成を例示したが、反射部は、表示部の側方において当該遊技機の左右方向の所定領域にわたって配置されていてもよい。この場合、非対象領域は、少なくとも左右方向における反射部が設けられた領域以外の領域において構成することができ、この場合、遮断部材は、表示部の上方又は下方において、非対象領域と反射部との間に配置することができる。
<実施形態10>
次に、図34ないし図37を参照して実施形態10について説明する。
実施形態10では、遮断部材180が、非対象領域127と反射部102との間を遮断する遮断位置と、当該遮断位置とは異なる退避位置に変位可能に構成されている例を示している。図35に示すように、遮断位置は、遮断部材180の少なくとも一部が表示部5aの前方に配置される位置であり、退避位置は、図34に示すように、遮断部材180の全体が表示部5aの周囲に退避する位置である。
図34の例では、実施形態8と同様に、少なくとも一方側の面に装飾が施されてなる画面遮蔽部材135の他方側の面に反射部102が設けられた構成をなしており、画面遮蔽部材135が遊技盤の前面と略平行な方向の軸線(具体的には上下方向の軸線L5)の回りを回動可能に構成されている。本実施形態でも、画面遮蔽部材135によって画面が遮蔽された状態では、図34に示すように、反射部102が画面遮蔽部材135の裏側に位置することとなり、一方側の装飾が見えるようになるとともに反射部102が見えなくなる。また、画面遮蔽部材135が開放すると、図35のように、裏側に配置される反射部102が視認可能となり、かつ当該反射部102が表示画面5aの一部を映すこととなる。ここでは、上下方向の回動軸線L5回りに画面遮蔽部材135が回動するようになっており、一対の画面遮蔽部材135のそれぞれが独立して変位可能に構成されている。
さらに本実施形態では、遮断部材180は、非対象領域127と反射部102との間を遮断する遮断位置(図35左側参照)と、当該遮断位置とは異なる退避位置(図34参照)に変位可能に構成されている。具体的には、軸線L9を中心として変位可能になっており、全体が表示部5aの周囲に配置される退避用回動位置(図34)と、少なくとも一部が表示部5aの前方に位置するように傾倒する遮断用回動位置との間で位置変更可能となっている。
遮断位置は、遮断部材180の少なくとも一部が表示部5aの前方に配置される位置であり、退避位置は、遮断部材180の全体が表示部5aの周囲に退避する位置である。遮断部材180は、図35に示すように、遮断位置において表示部5aの前方を、当該表示部5aの外面5bに沿った面方向に関して2つの領域に仕切る構成をなし(図35では上下方向において2つの領域に仕切る構成をなす)、その仕切られた一方側の領域(上側の領域)に反射対象領域122が構成され、他方側の領域(下側の領域)に非対象領域127が構成されている。
なお、図34及び図35に代えて、図36及び図37のようにしてもよい。図36及び図37では、図37に示す遮断位置において両遮断部材180,180によって表示部5aの左右方向のほぼ全領域にわたって遮断可能な例を示している。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)反射部の少なくとも一部の反射面が曲面状をなしていてもよい。この場合、反射面が略全体に渡って曲面状をなしていてもよく、一部のみ曲面状であってもよい。
(2)反射部において、複数の反射面が設けられていてもよい。例えば、平坦に構成される第1反射面と、この第1反射面とは異なる第2反射面とが設けられていてもよい。このようにすれば、第1反射面と第2反射面とで映り方が異なることとなり、各々の反射面で異なった反射態様が生じることとなる。
(3)上記実施形態では、表示装置として液晶表示装置を例示したが、これ以外であってもよい。例えば、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどによって表示装置を構成してもよい。