ところで、従来の遊技機では、装飾部の主たる配置スペースである遊技領域が広さ的に限られているため、装飾部の配置位置、形状、大きさ等の制約を受けることが多く、その結果、装飾部が画一的になりがちであった。例えば、遊技球の流下領域、表示装置の配置領域などを考慮すると、装飾部の配置スペースが限られてしまうため、従来の遊技機ではこの限られた配置スペースでいかに斬新性に富む装飾部を配置するか様々に工夫していた。
このように遊技盤においては配置スペース上の制約が大きく、特に広範囲にわたる装飾部を配置することは難しく、ある程度の大きさの装飾部に抑えざるを得なかった。例えば、あまり大きい装飾部を配置しようとすると、遊技球の流下領域を確保しにくくなり、また、他部品(釘、風車、入賞口など)を配置しにくくなってしまう。
本発明は上記のような事情に基づいてなされたものであって、遊技機において広範囲にわたる斬新な装飾部を簡易に構成し、かつ装飾部により高い演出効果を実現しうる構成を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために有効な手段等を以下に示す。なお、必要に応じてその作用効果等についても説明する。
手段1.遊技盤と、
前記遊技盤の前方にて開口するように構成される窓部を有し、遊技機本体に対し開閉可能に構成された扉部と、
前記遊技盤の前方をカバーするように設けられた透明板と、
前記透明板を保持するように構成され、前記扉部に取り付けられる透明板保持部と、
を備えた遊技機であって、
前記遊技盤に設けられた第1装飾部が、前記第1装飾部とは異なる位置に設けられた第2装飾部と連なるデザインをなすように構成されており、
前記第1装飾部の装飾態様を変化させる第1変化手段と、
前記第2装飾部の装飾態様を変化させる第2変化手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
このようにすれば、複数の装飾部をデザイン的に連なるように構成して広範囲にわたる斬新な装飾部を簡易に実現できる。また、各装飾部の態様が変化するため、広範囲にわたって斬新な演出を行うことができる。
手段1において、例えば、前記第1装飾部を、前記遊技盤の中心側に配置し、前記第2装飾部を、前記第1装飾部よりも外側に設けて互いに連なるデザインをなすように構成することができる。
手段2.遊技盤と、
前記遊技盤の前方にて開口するように構成される窓部を有し、遊技機本体に対し開閉可能に構成された扉部と、
前記遊技盤の前方をカバーするように設けられた透明板と、
前記透明板を保持するように構成され、前記扉部に取り付けられる透明板保持部と、
を備えた遊技機であって、
前記遊技盤に設けられた第1装飾部が、前記第1装飾部とは異なる位置に設けられた第2装飾部と連なるデザインをなすように構成され、
前記第1装飾部において変位可能に設けられた第1変位部を変化させる第1変化手段と、
前記第2装飾部において変位可能に設けられた第2変位部を変化させる第2変化手段と、を備え、
前記第1変化手段及び前記第2変化手段の少なくともいずれかにより、前記第1変位部と、前記第2変位部とが前後に重なるように制御されることを特徴とする遊技機。
このようにすれば、複数の装飾部がデザイン的に連なるように構成されて広範囲にわたる斬新な装飾部が簡易に実現し、かつ双方の装飾部が前後に重なる位置関係となるように制御されるため、装飾を斬新なものとなり、かつ装飾の連携性がより一層高められる。
手段2においても、例えば、前記第1装飾部を、前記遊技盤の中心側に配置し、前記第2装飾部を、前記第1装飾部よりも外側に設けて互いに連なるデザインをなすように構成することができる。
手段1(請求項1)、手段2(請求項2)の具体的配置構成としては、(i)第1装飾部を遊技盤に設け、第2装飾部を扉部に設ける構成、(ii)第1装飾部を遊技盤に設け、第2装飾部を透明板保持部に設ける構成、(iii)第1装飾部を透明板保持部に設け、第2装飾部を扉部に設ける構成、(iv)第1装飾部を遊技領域内に設け、第2装飾部を遊技領域外に設ける構成、などが挙げられる。(ii)の構成では、さらに第3装飾部を扉部に設けることができる。
(定義)
手段1(請求項1)、手段2(請求項2)における、遊技機本体とは、遊技機において扉部を除いた部分のことであり、扉部が取り付けられる本体部分のことである。
手段1(請求項1)、手段2(請求項2)でいう「連なるデザインをなす」構成の具体例としては、例えば、第1装飾部における第2装飾部寄りの部分の、形状、模様、色彩、またはこれらの結合が、第2装飾部における第1装飾部寄りの部分の、形状、模様、色彩、若しくはこれらの結合と関連しており、第2装飾部が第1装飾部のデザインの延長として把握できるような構成が挙げられる。また、第1装飾部における第2装飾部寄りの部分の色彩が、第2装飾部における第1装飾部寄りの部分の色彩と同一又は近似しており、当該第1装飾部の周囲における第2装飾部以外の部分の色彩と異なるような構成であってもよい。
なお、本明細書を通して、遊技機の前後方向とは遊技盤の前面(盤面)と直交する方向(即ち遊技機の奥行き方向)を意味し、遊技者側(即ち当該遊技機の使用時に遊技者が対面する側)を前側、遊技機裏側(即ち遊技者からみて奥側)を後側とする。従って、手段2(請求項2)でいう、「前後に重なる」とは、遊技盤の前面と直交する方向において第1変位部と第2変位部とが重なるような位置関係をいう。また、遊技機の上下方向とは、当該遊技機の高さ方向であり、左右方向は前後方向及び高さ方向と直交する横方向のことである。
手段1(請求項1)、手段2(請求項2)のいずれにおいても、第1変化手段及び第2変化手段は、CPU及びアクチュエータ(ソレノイドやステッピングモータ等)によって構成することができる。
手段3.前記第1変位部及び前記第2変位部の少なくともいずれかが、遊技領域の境界を跨いで変位可能とされていることを特徴とする手段2に記載の遊技機。
このようにすれば、第1装飾部又は第2装飾部の装飾効果が遊技領域を跨いで及ぶこととなる。
なお、手段2において、前記第2装飾部を、前記扉部に設けられる扉装飾部として構成した場合、前記第2変位部が、前記透明板の前方に変位可能となるよう構成することができる。このようにすれば、扉部に第2装飾部を設けた場合であっても、第1変位部と第2変位部とを前後に重ねるように変化できる構成となる。
手段4.前記第1変化手段による前記第1装飾部の変化と、前記第2変化手段による前記第2装飾部の変化と、が連携していることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすれば、第1装飾部と第2装飾部とが、デザイン的に連携するだけでなく、変化についても連携することとなるため、装飾性を高めやすい構成となる。
手段4において、「連携している」とは、第1装飾部の変化と、第2装飾部の変化と、が関連した変化として把握できることをいう。具体的には、タイミング的に変化が連携する構成、位置的に変化が連携する構成などが挙げられる。
手段5.前記第1装飾部の変化と、前記第2装飾部の変化は、共に、特定遊技条件の成立に基づいて行われるように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段4のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、広範囲にわたる連携性の高い装飾により、特定の遊技条件をより一層盛り上げることができる。
手段6.前記特定遊技条件の成立は、大当り状態、確率変動状態、リーチ状態、リーチ予告状態、時短状態のうちから選ばれるいずれかの状態の成立であることを特徴とする手段5に記載の遊技機。
上記のような、大当たり状態、確率変動、リーチ、リーチ予告、時短状態は、遊技者がより注目をする状態であるが、このような状態の成立と共に、上記のごとく広範囲にわたる連携性の高い演出を行えば、相乗的に印象度が増し、一層興味を引く構成となる。
手段7.前記第1装飾部の変化と、前記第2装飾部の変化とは、共に、同一の前記特定遊技条件の成立に基づいて行われることを特徴とする手段5又は手段6に記載の遊技機。
このようにすれば、ある一つの特定遊技条件の成立に伴い両装飾部が変化することとなるため、特定遊技条件をより一層盛り上げることができる。例えば、大当り状態が発生した際に、その大当り状態の成立に伴って第1装飾部及び第2装飾部が共に変化するように構成するといったことが考えられる。
手段8.前記第1変化手段による前記第1装飾部の変化と、前記第2変化手段による前記第2装飾部の変化と、が少なくとも所定期間同時に行われることを特徴とする手段1ないし手段7のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、デザイン的に連なる各装飾部の変化が所定期間同時に把握されることとなり、より連携性の高い装飾態様となる。
手段9.前記第1変化手段による前記第1装飾部の変化の開始と、前記第2変化手段による前記第2装飾部の変化の開始と、が略同タイミングで行われることを特徴とする手段1ないし手段8のいずれかに記載の遊技機。
このように略同タイミングで両装飾部の変化を行うようにすれば、変化開始が同時に把握されることとなり、極めて連携性が高くなる。
手段10.前記第1変化手段による前記第1装飾部の変化と、前記第2変化手段による前記第2装飾部の変化と、が所定の順序で行われることを特徴とする手段1ないし手段7のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、連携性が高まると共に、変化の流れを創出することができ、デザイン的な連なりのみならず、順序的な繋がりを装飾に活用することができる。例えば、第1装飾部が変化を開始した後に、第2装飾部が変化を開始するようにしてもよく、第2装飾部が変化を開始した後に、第1装飾部が変化を開始するようにしてもよい。
手段11.前記第1変化手段は、前記第2装飾部の変化の開始に先立って前記第1装飾部の変化を開始し、その後、前記第2変化手段により前記第2装飾部の変化が開始されることを特徴とする手段10に記載の遊技機。
このようにすれば、第1装飾部の変化に次いで、第2装飾部の変化が行われることとなるため、変化が第1装飾部から第2装飾部に移行する格好となる。これにより、単に装飾部を単独で配置して単独で変化を行うような場合と比較して、広範囲にわたり装飾性、連携性の極めて高い装飾を行うことができる。
手段12.前記第2変化手段は、前記第1装飾部の変化の開始に先立って前記第2装飾部の変化を開始し、その後、前記第1変化手段により前記第1装飾部の変化が開始されることを特徴とする手段10に記載の遊技機。
このようにすれば、第2装飾部の変化開始に次いで、第1装飾部の変化開始が行われることとなるため、広範囲にわたって装飾性の高い演出を行うことができ、かつ、第1装飾部をより引き立たせることができる。
手段13.前記第1装飾部は、変位可能に構成される第1変位部を備え、前記第1変化手段は、当該第1変位部を駆動する第1駆動手段を備えたことを特徴とする手段1ないし手段12のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、複数の装飾部をデザイン的に連なるように構成して広範囲にわたる斬新な装飾部としつつ、第1装飾部に動きをもたせて装飾性をより一層高めることができる。
手段14.前記第2装飾部は、変位可能に構成される第2変位部を備え、前記第2変化手段は、当該第2変位部を駆動する第2駆動手段を備えたことを特徴とする手段1ないし手段13のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、複数の装飾部をデザイン的に連なるように構成して広範囲にわたる斬新な装飾部としつつ、第2装飾部に動きをもたせて装飾性を高めることができる。
手段15.前記第1装飾部は、変位可能に構成される第1変位部を備え、前記第1変化手段は、当該第1変位部を駆動する第1駆動手段を有し、
前記第2装飾部は、変位可能に構成される第2変位部を備え、前記第2変化手段は、当該第2変位部を駆動する第2駆動手段を有し、
前記第1駆動手段と前記第2駆動手段とにより、前記第1変位部と前記第2変位部の駆動が、所定期間同時に行われるように制御されることを特徴とする手段1ないし手段7のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、デザイン的に連なる各装飾部の動きの変化が同時に把握されることとなり、より一層連携性、装飾性の高い態様となる。
手段16.前記第1装飾部は、変位可能に構成される第1変位部を備え、前記第1変化手段は、当該第1変位部を駆動する第1駆動手段を有し、
前記第2装飾部は、変位可能に構成される第2変位部を備え、前記第2変化手段は、当該第2変位部を駆動する第2駆動手段を有し、
前記第1駆動手段と前記第2駆動手段とにより、前記第1装飾部と前記第2装飾部の駆動が、略同タイミングで開始されるように制御されることを特徴とする手段1ないし手段7のいずれかに記載の遊技機。
このように、第1変位部と第2変位部とが略同タイミングで駆動開始されるようにすれば、極めて連携性の高い動作を実現できる。
手段17.前記第1装飾部は、変位可能に構成される第1変位部を備え、前記第1変化手段は、当該第1変位部を駆動する第1駆動手段を有し、
前記第2装飾部は、変位可能に構成される第2変位部を備え、前記第2変化手段は、当該第2変位部を駆動する第2駆動手段を有し、
前記第1駆動手段と前記第2駆動手段により、前記第1装飾部と前記第2装飾部の駆動開始が、所定の順序で行われるように制御されることを特徴とする手段1ないし手段7のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、連携性が高まると共に、動きの流れを創出することができ、デザイン的な連なりのみならず、各装飾部の動きの順序的な繋がりを装飾に活用することができる。
手段18.前記第1駆動手段は、前記第2駆動手段による前記第2装飾部の駆動開始に先立って、前記第1装飾部の駆動を開始するように制御を行うことを特徴とする手段17に記載の遊技機。
このようにすれば、第1装飾部の駆動に次いで、第2装飾部の駆動が行われることとなるため、駆動が第1装飾部から第2装飾部に移行する格好となる。これにより、単に装飾部を単独で配置して単独で駆動を行うような場合と比較して、広範囲にわたり連携性の高い装飾を行うことができ、特に第2装飾部を効果的に注目させることができる。
手段19.前記第2駆動手段は、前記第1駆動手段による前記第1装飾部の駆動開始に先立って、前記第2装飾部の駆動を開始するように制御を行うことを特徴とする手段17に記載の遊技機。
このようにすれば、第2装飾部の駆動に次いで、第1装飾部の駆動が行われることとなるため、広範囲にわたる演出を行うことができ、かつ、第1装飾部をより引き立たせて効果的に注目させることができる。
手段20.前記第1装飾部の前端部よりも、前記第2装飾部の前端部のほうが前方位置とされていることを特徴とする手段1ないし手段19のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、内側から外側に向けて前方に飛び出す構成となり、スペース的に有利でかつ装飾性の高い構成となる。
手段21.前記第2装飾部全体が、前記第1装飾部全体よりも前方に配置されていることを特徴とする手段1ないし手段20のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、第1装飾部と第2装飾部とを前後にずらして配置しつつデザイン的に連ねることができるため、第1装飾部と第2装飾部とを前後を揃えて配置しにくい場合に有用な構成となる。また、外側を飛び出させて装飾性を高める上での効果が増す。
手段22.前記遊技盤の前面に沿った面方向における前記第2装飾部の端部と、当該面方向における前記第1装飾部の端部とが、当該面方向において近接して配置されることを特徴とする手段1ないし手段21のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技盤の前面に沿った面方向において両装飾部が離れすぎずに配置されることとなり、第1装飾部と第2装飾部との連続性を高めやすい構成となる。
「第2装飾部の端部と第1装飾部の端部とが遊技盤の前面に沿った面方向に関し近接」とは、遊技盤の前面と平行な面方向において、第2装飾部の端部と第1装飾部の端部との最短距離が、少なくとも当該遊技機に用いられる遊技球の径の2倍の長さよりも短くなる程度(より望ましくは、遊技球の径よりも短くなる程度)に近づく位置関係をいうものとする。具体的には、第2装飾部の端部と前記第1装飾部の端部とが遊技盤の前面に沿った面方向に関し隙間を隔てないで、又は極めて僅かな隙間を隔てて配置されるようにすることができる。
手段23.前記第1装飾部は、前記遊技盤に設けられた遊技盤装飾部からなることを特徴とする手段1ないし手段22のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技盤に設けられて遊技者の注目を集めやすい第1装飾部を第2装飾部と連携性高く連ねて斬新な連続装飾部を構成できる。なお、具体的には、第1装飾部を遊技盤に対し着脱可能に設けることができる。
手段24.前記第1装飾部は、表示装置の周囲に配置されるものであることを特徴とする手段23に記載の遊技機。
このようにすれば、遊技者の注目を集めやすい表示装置の周囲部品を利用して広範囲にわたる装飾部を簡易に構成できる。
手段25.前記第1装飾部は、入賞装置の一部を構成するものであることを特徴とする手段23に記載の遊技機。
このようにすれば、遊技者に有利な状態を生み出し得る入賞装置を利用して広範囲にわたる装飾部を簡易に構成できることとなる。
手段26.前記遊技盤に所定の仕切り枠が取り付けられ、この仕切り枠によって囲まれるようにして遊技球が打ち込まれる遊技領域が構成されており、
前記第1装飾部は、前記遊技領域の内部にのみ配置されるものであることを特徴とする手段23ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、注目を集めやすい遊技領域内の装飾部を、第2装飾部とデザイン的に連続させることができるため、遊技領域の限られたスペースを利用して第1装飾部によって装飾を行いつつ、その装飾効果を遊技領域外にまで連携性高く及ばせることができる。
手段27.前記遊技盤に所定の仕切り枠が取り付けられ、この仕切り枠によって囲まれるようにして遊技球が打ち込まれる遊技領域が構成されており、
前記第1装飾部は、前記遊技領域の外部にのみ配置されるものであることを特徴とする手段23ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技領域外の狭いスペースを効果的に利用して第1装飾部を配置でき、かつその第1装飾部を第2装飾部と連携性高く連ねることができるため、広範囲にわたる装飾を装飾性高く実現できる。
手段28.前記遊技盤に所定の仕切り枠が取り付けられ、この仕切り枠によって囲まれるようにして遊技球が打ち込まれる遊技領域が構成されており、
前記第1装飾部は、遊技領域の内側と外側とに跨るように配置されるものであることを特徴とする手段23ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技領域の内部から外部にまで及ぶ(即ち、遊技領域の内部から外部にまで連なって配置される)といった斬新でインパクトのある第1装飾部となり、さらに、第2装飾部と連携性高く連なる構成となるため、極めて装飾性の高い構成を実現できる。
また、本明細書でいう「遊技領域」とは、遊技盤の前面(盤面)と平行な面方向(前面方向)に関して「仕切り枠」により遊技球を流下させる領域(打球が打ち込まれる領域)として囲まれた領域をいう。また、本明細書全体を通し、「仕切り枠」とは、遊技領域を構成する遊技領域構成枠のことであり、遊技盤前方を前面に沿って包囲できる構成であればよい。例えば、金属、樹脂等からなる細長のレールや、レールに隣接して当該レールにほぼ沿った内側側面を有する樹脂部品(以下、レール隣接部品ともいう(例えば、遊技領域外に配置される装飾用の樹脂部品など))などが挙げられる。
また、上記のような「仕切り枠」(例えば、レール又はレール隣接部品若しくはこれらの両方)により、遊技盤の前面に沿って環状又は略環状に囲まれる場合には、遊技盤の前面に沿った面方向(以下、前面方向ともいう)においてその囲まれる内側の領域が遊技領域である。また、レール、レール隣接部品等の「仕切り枠」によって前記前面方向の大部分が囲まれるが、当該前面方向の一部においてこのような「仕切り枠」が設けられていない構成の場合、その前面方向において、非配置領域の両端縁、即ち「仕切り枠」の両端縁を最短距離で結ぶ線分を遊技領域の境界として設定するものとする。
手段29.前記遊技盤の前面と平行な面方向に関して、遊技球が流下可能となる流下可能領域が構成されており、
前記第1装飾部は前記流下可能領域の内部にのみ配置されていることを特徴とする手段23ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、注目を集めやすい流下可能領域内の装飾部を、第2装飾部とデザイン的に連続させることができるため、遊技領域の限られたスペースを利用して第1装飾部によって装飾を行いつつ、その装飾効果を流下可能領域外にまで連携性高く及ばせることができる。
なお、本明細書全体を通して、「流下可能領域」とは、遊技盤の前面と平行な面方向において、遊技球が遊技盤前方を流下可能となる領域をいう。
手段30.前記遊技盤の前面と平行な面方向に関して、遊技球が流下可能となる流下可能領域が構成されており、
前記第1装飾部は前記流下可能領域の外部にのみ配置されていること特徴とする手段23ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、流下可能領域外の狭いスペースを効果的に利用して第1装飾部を配置でき、かつその第1装飾部を第2装飾部と連携性高く連ねることができるため、広範囲にわたる装飾を装飾性高く実現できる。
手段31.前記遊技盤の前面と平行な面方向に関して、遊技球が流下可能となる流下可能領域が構成されており、
前記第1装飾部は、前記流下可能領域の内部に少なくとも一部が配置されており、かつ前記流下可能領域の外部に及ぶように構成されていることを特徴とする手段23ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、流下可能領域の内部から外部にまで及ぶ(即ち、遊技領域の内部から外部にまで連なるように構成される)といった斬新でインパクトのある第1装飾部となり、さらに第2装飾部と連携性高く連なる構成をなすため、極めて装飾性の高い構成を実現できる。
手段32.前記第2装飾部は、前記扉部に設けられた扉装飾部からなることを特徴とする手段23ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技盤に配置される遊技盤装飾部と、前記扉部に配置される扉装飾部とがデザイン的に連なり、広範囲にわたる連続装飾部を構成できる。また、遊技盤の装飾と扉部の装飾のそれぞれの態様が変化するため、装飾の自由度、斬新さが増す。
具体的には、例えば、扉部の前面部に第2装飾部を設けるようにすることができる。
手段33.前記第2装飾部は、前記透明板保持部に設けられる保持部装飾部からなることを特徴とする手段23ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、従来においてあまり装飾に用いられていなかったスペースを効果的に利用して広範囲にわたる斬新な連続装飾部を構成できる。また、遊技盤装飾部と保持部装飾部のそれぞれの態様が変化するため、装飾の自由度、斬新さが増す。
具体的には、例えば、窓部の開口縁付近に第2装飾部が配置されるように、当該第2装飾部を透明板保持部に設ける構成とすることができる。
手段34.前記扉部において、少なくとも前記第2装飾部と連なるデザインをなす扉装飾部が第3装飾部として設けられていることを特徴とする手段33に記載の遊技機。
このようにすれば、遊技盤装飾部及び保持部装飾部のみならず、第3装飾部たる扉装飾部をも用いて極めて広範囲な連続装飾部を連携性高く構成できる。
手段35.前記第2装飾部は、前記遊技盤において前記遊技領域の外部に設けられた遊技領域外装飾部からなることを特徴とする手段26に記載の遊技機。
このように、第1装飾部を遊技領域内に配置し、第2装飾部を遊技領域外に配置して、遊技領域内外の装飾部を動作的に連携させれば、遊技盤において広範囲にわたる斬新な態様を創出できる。
手段36.前記第2装飾部は、前記遊技盤において前記流下可能領域の外部に設けられた流下可能領域外装飾部からなることを特徴とする手段29に記載の遊技機。
このようにすれば、遊技盤において流下可能領域の内外にそれぞれ配置された装飾部を動作的に連携させて広範囲にわたる斬新な態様を創出できる。
手段37.前記第1装飾部は、前記透明板保持部に設けられる保持部装飾部からなり、前記第2装飾部は前記扉部に設けられる扉装飾部からなることを特徴とする手段1ないし手段36のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技盤以外のスペースを効果的に利用して広範囲にわたる装飾部を簡易に、かつ連携性高く構成できる。
手段38.前記第1装飾部は、所定のキャラクターのデザインの第1の部分を構成するものであり、前記第2装飾部は、前記キャラクターのデザインにおける前記第1の部分とは異なる第2の部分を構成することを特徴とする手段1ないし手段37のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技者の興味を引きやすいキャラクターが単一の部品で完結するのではなく複数部品に渡って構成されることになり、斬新な配置構成となると共に、自由度高く配置できる構成となる。
手段39.前記キャラクターのデザインは、前記第2装飾部のみではキャラクターのデザインとして機能しないようになっており、前記第1装飾部及び前記第2装飾部が連携して前記キャラクターのデザインとして機能することを特徴とする手段38に記載の遊技機。
このようにすれば、複数の部品の連携によってキャラクターとして機能することとなるため、単一の部品だけではキャラクターが構成しにくい場合に有利な構成となる。
手段40.前記第1装飾部は、所定のキャラクターの体のデザインの一部分をなし、前記第2装飾部は前記キャラクターの前記体のデザインにおける前記一部分とは異なる他部分をなしており、前記第1装飾部及び前記第2装飾部が組み合わされることにより前記キャラクターの前記体のデザインが構成されることを特徴とする手段38又は手段39に記載の遊技機。
このようにすれば、キャラクターの体をより斬新に構成できる。また、複数の装飾部によって体のデザインが構成されるため、広範囲にキャラクターの体のデザインを配置しやすい構成となる。
手段41.前記第1装飾部は、所定のキャラクターの顔のデザインの一部分をなし、前記第2装飾部は前記キャラクターの前記顔のデザインにおける前記一部分とは異なる他部分をなしており、前記第1装飾部及び前記第2装飾部が組み合わされることにより前記キャラクターの前記顔のデザインが構成されることを特徴とする手段38又は手段39に記載の遊技機。
このようにすれば、キャラクターの顔をより斬新に構成できる。また、複数の装飾部によって顔のデザインが構成されるため、広範囲にキャラクターの顔のデザインを配置しやすい構成となる。
なお、本発明でいうキャラクターは、各種分野におけるキャラクターを平面的又は立体的に模した構成とすることができる。具体的には、小説・漫画・アニメ・映画・演劇・テレビ・或いはその他の分野において登場する人、動植物、建物、乗物、風景、その他のもの、シンボル、またはそのイメージ等を、平面的又は立体的に模した部分として構成することができる。特に、遊技機利用者において、周知、ないし著名な、若しくは架空の人物、動植物、建物、乗物、風景、その他のものを模した構成としたり、意匠性に優れた構成としたりすると、装飾性、遊技性を効果的に高めうる構成となる。
なお、手段38ないし手段41のいずれかに記載の遊技機においても、キャラクターのデザインが施された部分(以下、キャラクター部ともいう)は、動作態様、表示態様等の態様が変化可能に構成されていてもよい。このようにすれば、斬新な配置構成を採りつつ動作態様、表示態様等の態様が変化可能となるように構成すれば、相乗的に興趣を高めうる構成となる。
なお、ここでいう態様の変化は、キャラクター部自体が変化する構成のみならず、キャラクター部に関連する部位(たとえばキャラクター部の近傍等)の態様が変化することによりキャラクター部の態様が相対的に変化するような構成をも概念として含む。例えば、キャラクター部から所定距離離れた位置においてランプが光ることによりキャラクター部が照らされ、明るく見えるようになる構成や、所定の色あいをもつようになる構成をも包含する。また、態様の変化としては、キャラクター部自体、若しくはキャラクター部と関連する部位が変位するような動作による変化、或いは、キャラクター部内、若しくはキャラクター部と関連する所定の部位が発光するような発光による変化など、あらゆる変化が概念として含まれ、キャラクター部の様子が変化する構成であればこれら以外の変化手法を適用しても勿論よい。
手段42.前記第1装飾部における前記第2装飾部側の部分の外面色である第2装飾部側外面色と、前記第2装飾部における前記第1装飾部側の部分の外面色である第1装飾部側外面色とが同一色、又は近似する色とされていることを特徴とする手段1ないし手段41のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、第1装飾部及び第2装飾部が連なって把握される好適な構成となる。
より具体的には、手段42において、前記第2装飾部側外面色と、前記第1装飾部の周囲部分の色とが異なる色とされ、前記第1装飾部側外面色と前記第2装飾部の周囲部分の色とが異なる色とされていると、デザイン的な連携がより一層引き立つこととなる。
手段43.前記透明板には、平坦に構成される平坦部と、当該平坦部よりも前方に膨出する膨出部とが設けられていることを特徴とする手段1ないし手段42のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、斬新な透明板を用いた遊技機構成となる。
手段44.前記第1装飾部の一部が、前記膨出部によって前方をカバーされるように配置されており、前記第1変化手段は、その膨出部によってカバーされる当該第1装飾部の一部の態様を変化させることを特徴とする手段43に記載の遊技機。
このようにすれば、透明板を注目を引きやすい斬新な形状とすることができ、かつ、第1装飾部を構成する上でのスペース的な制約が少なくなり、ひいては斬新な装飾部を構成しやすくなる。
請求項1の構成(手段1の構成)によれば、複数の装飾部をデザイン的に連なるように構成して広範囲にわたる斬新な装飾部を簡易に実現できる。また、各装飾部が変化するため、広範囲にわたって斬新な演出を行うことができる。
請求項2の構成(手段2の構成)によれば、複数の装飾部がデザイン的に連なるように構成されて広範囲にわたる斬新な装飾部が簡易に実現し、かつ双方の装飾部が前後に重なる位置関係となるように制御されるため、装飾を斬新なものとなり、かつ装飾の連携性がより一層高められる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7を参照しつつ説明する。
図1は、実施形態1に係る遊技機における遊技盤構成を概念的に例示する正面図であり、図2はその遊技盤を用いた遊技機を概念的に例示する正面図である。また、図3は図2の遊技機の斜視図であり、図4は、図2の遊技機の扉部(ガラス扉枠)の裏側構成を概念的に例示する斜視図である。また、図5は実施形態1における装飾部の要部構成を例示するものであり、図2のA−A断面付近の構成を概念的に例示する図である。また、図6は、図2の一部を拡大して示すものであり、図7は、当該遊技機を説明するための説明図である。
本実施形態に係る遊技機の一例たるパチンコ機1は、例えば遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられるものである。パチンコ機1は、図2及び図3に示すように、前部には前枠2が設けられ、さらにその前枠2に透明板保持部としての扉部3(具体的にはガラス扉枠として構成される扉部)が取付けられている。扉部3は、縦軸の回動軸を有するヒンジ部82,82により遊技機本体1aに対し開閉可能に支持され、かつガラス(透明板に相当)が嵌め込まれた樹脂製あるいは金属製のいずれかからなる枠83(図4参照)とを備えている。ここでは樹脂製の枠83に二枚のガラスが嵌め込まれてガラスユニット50が構成されている。また、前枠2(本体枠)もヒンジ81によって開閉可能に取り付けられている(図4も参照)。
図4及び図5に示すように、扉部3の後方には、図1に示す遊技盤7が配置されている。図1に示すように、遊技盤7は仕切り枠たるレール22(後述)によって略環状に囲まれた略円形の遊技領域90aを有し、その遊技領域90aには第1種始動口4、特別表示装置(以下、単に「表示装置」ともいう)5及び大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球の通路を備え、その通路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。表示装置5は、例えば図柄を動的に表示する図柄表示装置として構成できる。
図2及び図3に示すように、扉部3の下部には、賞球が払い出される上受け皿3aが装着されている。また、前枠2の窓孔より下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2aは、前記上受け皿3aに入りきらない賞球や、上受け皿3aから球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させるものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球を発射するための発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、発射ハンドル17の回動操作によってモータか回動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
図1、図2に示すように、表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、例えば液晶ディスプレイ(LCD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示されるが、その1つとして、図1に概念的に示されるような左図柄列8、中図柄列9及び右図柄列10が表示される。図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であってもよい。各図柄列8乃至10は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成されている。
表示装置5では、図柄列8乃至10での図柄変動が、遊技球の第1種始動口4への入賞により開始される。図柄変動は左図柄列8、右図柄列10、中図柄列9の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全ての図柄列8乃至10での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。この停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラインとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延びるもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれているものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
さらに、パチンコ機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、例えば、列10での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列8での停止図柄と同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列9での図柄変動が左右両図柄列8,10での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合において、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全図柄)リーチと呼ばれているものである。
図1に示すように、大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口用ソレノイド15(以下、単に「ソレノイド15」ともいう)により作動させられ、Vゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
図1に示すように、遊技盤7には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッチ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は、遊技球Bの第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊技球BのVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球Bの大入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づきソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ駆動制御するために、制御装置21が設けられている。制御装置21は読出し專用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。尚、より詳細には、制御装置21は、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板と、当該メイン基板からの信号によって各部を制御するための表示制御基板、音量調整基板、LED基板、払出し制御基板等の各種のサブ基板とを備えて構成されており、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、信号の伝送方向は、メイン基板からサブ基板への一方向のみとなっている。
CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述した値(約5)以外の値であってもよい。
<装飾部>
(装飾部基本構成)
図1ないし図7に示すように、パチンコ機1には、遊技盤7の前方にて開口するように構成される窓部3を有して遊技機本体1aに対し開閉可能に構成された扉部3が設けられている。また、遊技盤7の前方をカバーする2枚の透明板(前方ガラス52、後方ガラス51)が、2枚の透明板を保持する透明板保持部(枠体83)が扉部3に取り付けられている。そして、遊技盤7の中心側に設けられた第1装飾部57が、第1装飾部57よりも外側において当該第1装飾部57とは別部品として設けられた第2装飾部60と連なるデザイン(高波のデザイン)をなすように構成されている。なお、本明細書を通して、遊技機の前後方向とは遊技盤の前面(盤面)と直交する方向(即ち遊技機の奥行き方向)を意味し、遊技者側(即ち当該遊技機の使用時に遊技者が対面する側)を前側、遊技機裏側(即ち遊技者からみて奥側)を後側としている。また、遊技機の上下方向とは、当該遊技機の高さ方向であり、左右方向は前後方向及び高さ方向と直交する横方向のことである。図2によって説明すると、図2は正面視した図であるが、正面視長手方向が高さ方向であり、短手方向が横方向である。遊技盤7の前面7dと直交する方向が前後方向である。また、遊技機本体1aは、パチンコ機1において扉部3が取り付けられる本体部分に相当する。
本実施形態では、第1装飾部57における第2装飾部60寄りの部分の、形状、模様、色彩の結合が、第2装飾部60における第1装飾部寄りの部分の、形状、模様、色彩と関連しており、第2装飾部60が第1装飾部57のデザインの延長として把握できるように構成されてデザイン的に連なっている。特に、第1装飾部57における第2装飾部60寄りの部分の色彩が、第2装飾部60における第1装飾部57寄りの部分の色彩とほぼ同一となっており、第1装飾部57の周囲における第2装飾部60以外の部分の色彩と異なるような構成されている。より具体的には、第1装飾部57における第2装飾部60側の部分(端部付近)の外面色である第2装飾部側外面色と、第2装飾部における第1装飾部側の部分(端部付近)の外面色である第1装飾部側外面色とが同一色とされている。そして、第2装飾部側外面色と、第1装飾部57の周囲部分の色(遊技盤の前面部の色)とが異なる色とされ、第1装飾部側外面色と第2装飾部60の周囲部分の色(扉部3における第2装飾部60以外の部分の色)とが異なる色とされており、デザイン的な連携が引き立つように構成されている。
第1装飾部57は、遊技盤7に配置される遊技盤装飾部によって構成されている。このようにすれば、遊技盤7に設けられて遊技者の注目を集めやすい第1装飾部57を第2装飾部60と連携性高く連ねて斬新な連続装飾部55を構成できる。なお、具体的には、第1装飾部57は遊技盤に対し着脱可能に設けられている。また、第1装飾部57は、表示装置5の周囲に配置される構成をなしている。
一方、第2装飾部60は、扉部3に設けられている。これにより、遊技盤7に配置される第1装飾部57と、扉部3に配置される第2装飾部60とがデザイン的に連なり、広範囲にわたる連続装飾部55が構成されている。そして、図5に示すように、第1装飾部57の前端部よりも、第2装飾部60の前端部のほうが前方位置となるように構成されており、より詳細には、第2装飾部60全体が、第1装飾部57全体よりも前方に配置されている。
また、図3等に示すように、遊技盤7の前面7dに沿った面方向における第2装飾部60の端部と、第1装飾部57の端部とが、面方向において近接して配置されており、遊技盤7の前面7dに沿った面方向において両装飾部が離れすぎず、第1装飾部57と第2装飾部60との連続性が高められている。なお、「第2装飾部の端部と前記第1装飾部の端部とが遊技盤の前面に沿った面方向に関し近接」とは、遊技盤の前面と平行な面方向において、第2装飾部の端部と第1装飾部の端部との最短距離が、少なくとも当該遊技機に用いられる遊技球の径の2倍の長さよりも短くなる程度に近づく位置関係をいうものとする。具体的には、第2装飾部の端部と前記第1装飾部の端部とが遊技盤の前面に沿った面方向に関し隙間を隔てないで、又は極めて僅かな隙間を隔てて配置されるようにすることができる。
(態様変化)
本実施形態では、第1装飾部57の装飾態様を変化させる第1変化手段(制御装置21、後述するソレノイド105)が設けられ、他方、第2装飾部60の装飾態様を変化させる第2変化手段(制御装置21、後述するソレノイド150)が設けられている。これにより、複数の装飾部をデザイン的に連なるように構成して広範囲にわたる斬新な装飾部を簡易に実現できる。また、各装飾部の態様が変化するため、広範囲にわたって斬新な演出を行うことができる。
さらに、第1変化手段による第1装飾部57の態様変化と、第2変化手段による第2装飾部60の態様変化と、が連携するようになっている。具体的には、第1装飾部の態様変化と、第2装飾部の態様変化と、が関連した態様変化として把握できるようになっている。態様変化を例示すると、第1装飾部57の態様変化と、第2装飾部60の態様変化とは、共に、特定遊技条件の成立に基づいて行われるように構成されている。
特定遊技条件の成立は、後述する、大当たり状態、確率変動状態、リーチ状態、リーチ予告状態、時短状態のうちから選ばれるいずれかの状態の成立とすることができる。このような、大当たり状態、確率変動、リーチ、リーチ予告、時短状態は、遊技者がより注目をする状態であるが、このような状態の発生と共に、上記のごとく広範囲にわたる連携性の高い演出を行えば、相乗的に印象度が増し、一層興味を引く構成となる。より具体的には、第1装飾部の態様変化と、第2装飾部の態様変化とが、共に、同一の前記特定遊技条件の成立に基づいて行われるようになっている。
具体的には、第1変化手段による第1装飾部57の態様変化と、第2変化手段による第2装飾部60の態様変化と、が少なくとも所定期間同時に行われるようにすることができる。具体的には、第1装飾部57において軸J1を中心として変位(回動)可能に構成される第1変位部101と、第1変位部101を駆動する第1駆動手段(ソレノイド105)とが設けられており、第2装飾部60においては、軸J2を中心として変位(回動)可能に構成される第2変位部140と、第2変位部140を駆動する第2駆動手段(ソレノイド150)と、を有し、第1駆動手段と第2駆動手段により、第1装飾部57と第2装飾部60の駆動が、所定期間同時に行われるように制御される。例えば、ソレノイド105、150への通電及び解除を所定期間繰り返して行うことで、第1変位部101、第2変位部140がその期間の間揺れ動くこととなる。また、この際、第1変化手段による第1装飾部57の態様変化の開始と、第2変化手段による第2装飾部60の態様変化の開始と、が同タイミングで行われるようにすることができる。このように同タイミングで態様変化を行うようにすれば、極めて連携性が高くなる。 即ち、第1駆動手段と第2駆動手段により、第1装飾部57と第2装飾部60の駆動が、略同タイミングで開始されるように制御することができる。
なお、同タイミングとせずに、第1変化手段による第1装飾部57の態様変化と、第2変化手段による第2装飾部60の態様変化と、が所定の順序で行われるようにしてもよい。例えば、第1変化手段により、第2装飾部60の態様変化(即ち、第2変位部140の駆動)に先立って第1装飾部57の態様変化(即ち第1変位部101の駆動)を開始し、その後、第2変化手段により第2装飾部60の態様変化を開始するように構成できる。このようにすれば、遊技盤中心側に設けられた第1装飾部57の態様変化に次いで、第1装飾部57の外側に設けられた第2装飾部60の態様変化が行われることとなるため、態様変化が第1装飾部57から第2装飾部60に移行する格好となる。これにより、単に遊技盤7の外側の領域に装飾部を単独で配置して単独で態様変化を行うような場合と比較して、広範囲にわたる連携性の高い装飾を行い得るのみならず、一般的に遊技者の注目を集めにくい外側の第2装飾部60を第1装飾部57と連携させて効果的に注目させることができる。具体的には、第1駆動手段(ソレノイド105)により、第2駆動手段(ソレノイド150)による第2装飾部60の駆動開始に先立って、第1装飾部57の駆動を開始するように制御を行うことをができる。
また、これとは逆に、第2変化手段により、第1装飾部57の態様変化に先立って第2装飾部60の態様変化を開始し、その後、第1変化手段により第1装飾部57の態様変化を開始してもよい。この場合、第2駆動手段(ソレノイド150)により、第1駆動手段(ソレノイド105)による第1装飾部57の駆動開始に先立って、第2装飾部60の駆動を開始するように制御を行うことができる。
次に、装飾部の態様変化の具体的手法について、図8ないし図14をも参照して説明する。
具体的には、図1ないし図7に示したように、遊技領域内に配置される第1装飾部57において第1変位部101が設けられており、扉部3に設けられた第2装飾部60において、第2変位部140が設けられている。そして、変位しない固定装飾部120、122(以下、それぞれを、固定部120、122ともいう)が設けられており、これら第1変位部101及び第2変位部140が変位可能に構成されている。第1変位部101は、図8、図9にて示すように、回動軸103(J1)まわりに回動可能に構成されており、ソレノイド部105の駆動により変位するように構成されている。
ここでは、第1変位部101から後方に延びる2本の軸部113が設けられており、この軸部113を余裕をもって挟むようにしてフランジ部108及び111が駆動軸107に取りつけられている。駆動軸107にはさらにフランジ部が設けられており、このフランジ部とソレノイド部105の間には付勢手段としてのコイルばね106が配置されている。そして、所定の遊技状態に至った場合(後述)にソレノイド部105が通電され、波の水しぶき部分が時計回りに回動し、一方、通電が解除されると再びコイルばね106の付勢により初期状態に復帰することとなる。
第2変位部140は、図10(A)(B)にて示すように、第2装飾部60に配置されるものであり、ソレノイド部150の駆動により変位するように構成されている。ここでは、第2変位部140から後方に延びる後方延出部144が設けられており、後方延出部144を余裕をもって挟むようにしてフランジ部154及び155が駆動軸152に取りつけられている。駆動軸152にはフランジ部153が設けられており、このフランジ部153とソレノイド部150の間には付勢手段としてのコイルばね151が配置されている。
そして、所定の遊技状態に至った場合(後述)にソレノイド部150が通電され、プレート141が横方向に移動し、一方、通電が解除されると再びコイルばね106の付勢により初期状態に復帰することとなる。このような第1変位部101及び第2変位部140は、例えば所定の遊技状態(リーチ状態発生、大当り発生、或いは確変発生)の成立に基づき、制御手段21によって駆動されるようになっている。なお、第1変位部101と第2変位部140を駆動する構成は上述した構成に限られるものではなく、実施可能な種々の構成を用いることができる。アクチュエータとしてもソレノイドに限らず、後述するステッピングモータ等、電気的に駆動可能な種々のアクチュエータを用いることができる。
以下において、これらの遊技状態の発生制御について説明する。図11乃至図14のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基づいて実行される。
カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球Bの入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。
そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するためのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れリーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球Bの入賞の有無を判定するためのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードには低確率モードと高確率モードの2種類類あることは既に説明したが、初期値には低確率モードが設定されている。
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図11の特別電動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結果に基づき、遊技球Bの第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタの各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。
次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図13のステップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄変動開始処理ルーチンを終了する。
前記のようにステップS30の処理(図柄変動開始処理)を実行した後、図11のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップS33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。
ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステップS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS70において、大当り信号ONを出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS80:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタRをリセットする。そして、ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとともに、フラグFを「0」に設定する。
続いて、図12のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、遊技球BのVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150において、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その結果、大入賞口6の開放開始後にPmax個よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。すると、シャッタ14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。
そして、ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が所定値がRmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180においてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が満たされていると(ステップS180:Yes)、図11のステップS110へ戻る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定値Pmaxが「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設定され、所定値Rmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖される。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球BのVゾーン11への入賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信号OFF」を出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS200において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210において確変大当り信号OFFを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを終了する。
図14の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」であるか否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」である(高確率モード中である)場合は(S227:Yes)、ステップS228において、確変中信号ONを出力端子16A及び16aに出力する。続いて、ステップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発生した場合には、高確率モードが継続することとなる。
一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウンタCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステップS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS224において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを出力端子16A及び16aに出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このように一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、すなわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生するまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。
なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S35,S36)の後に行うようにしてもよい。
上述したように、本実施形態では、遊技球Bが第1種始動口4へ入賞したことが検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によって図柄変動が停止される。停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返される。
一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。すなわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切替えられる)。このような制御過程において、所定のタイミング(例えば、大当り発生時、確率変動発生時、リーチ発生時等)で第1装飾部57の第1変位部101、及び第2装飾部60の第2変位部140が駆動制御されることとなる。なお、駆動制御するタイミングは様々とすることができる。また、第1変位部101と第2変位部140の変位を関連付けて制御するようにしてもよい。例えば、リーチ発生時には第1変位部101のみを変位させ、大当り発生時には第2変位部140のみを変位させ、確率変動発生時には第1変位部101及び第2変位部140を両方変位させるようにすれば、これら第1変位部101及び第2変位部140がより関連性が深くなり、遊技者は双方の変位部の動向を注意深く見ることとなり、装飾性及び興趣の向上を効果的に図ることができる。
なお、図1及び図2に示すように、第1装飾部57において複数の変位部を設けるようにしてもよい。図1及び図2の例では、特別変位部170が変位可能とされており、例えば、内側から外側に向かって各変位部が順番に変位するように構成できる。即ち、中心に最も近い特別変位部170を変位させ、次いで第1変位部101を変位させ、その後に第2変位部を変位させるようにすれば、変位が内側から外側に移行する格好となり、装飾性が一層高まることとなる。
<実施形態2>
次に図15ないし図18を参照して実施形態2について説明する。
図15は、実施形態2に係る遊技機の要部を拡大する拡大図、図16は、態様変化を説明する説明図である。図17は実施形態2の遊技機の斜視図であり、図18は要部の断面図である。
本実施形態では、第2変位部140の駆動方法が実施形態1と異なり、第1変化手段及び第2変化手段により、図16のように、第1変位部101と、第2変位部140とが前後に重なるように制御されるようになっている。それ以外の構成については実施形態1と同様であるので同様の構成については詳細な説明は省略する。本実施形態でも、第1装飾部57における第2装飾部60寄りの部分の、形状、模様、色彩の結合が、第2装飾部60における第1装飾部寄りの部分の、形状、模様、色彩と関連しており、第2装飾部60が第1装飾部57のデザインの延長として把握できるように構成されてデザイン的に連なっている。特に、第1装飾部57における第2装飾部60寄りの部分の色彩が、第2装飾部60における第1装飾部57寄りの部分の色彩とほぼ同一となっており、第1装飾部57の周囲における第2装飾部60以外の部分の色彩と異なるような構成されている。
本実施形態では、第2変位部140を第2駆動手段に相当するステッピングモータM(以下、モータMとも称する)によって少なくとも90度以上回転可能とされており、第2変位部140が透明板の前方に変位可能とされている。本実施形態では、制御装置21及びモータMが第2装飾部60の装飾態様を変化させる第2変化手段に相当する。ステッピングモータMは、第2変位部140の回動中心となる軸J2と同軸の駆動軸を有しており、制御装置21からの電気的信号に基づいて変位量が定められる構成となっている。また、第1装飾部57において実施形態1と同様の、当該第1装飾部の装飾態様を変化させる第1変化手段(制御装置21、後述するソレノイド105)が設けられている。これにより、複数の装飾部をデザイン的に連なるように構成して広範囲にわたる斬新な装飾部を簡易に実現できる。特に、図16のように、第1変位部101と第2変位部140とが前後に重なるように態様が変化するため、広範囲にわたって斬新な演出を行うことができる。
さらに、実施形態1と同様に、第1変化手段による第1装飾部57の態様変化と、第2変化手段による第2装飾部60の態様変化と、が連携するようになっている。具体的には、第1装飾部の態様変化と、第2装飾部の態様変化と、が関連した態様変化として把握できるようになっている。態様変化を例示すると、第1装飾部57の態様変化と、第2装飾部60の態様変化とは、共に、特定遊技条件の成立に基づいて行われるように構成されている。
特定遊技条件の成立は、実施形態1と同様に、大当たり状態、確率変動状態、リーチ状態、リーチ予告状態、時短状態のうちから選ばれるいずれかの状態の成立とすることができる。このような、大当たり状態、確率変動、リーチ、リーチ予告、時短状態は、遊技者がより注目をする状態であるが、このような状態の発生と共に、上記のごとく広範囲にわたる連携性の高い演出を行えば、相乗的に印象度が増し、一層興味を引く構成となる。より具体的には、第1装飾部の態様変化と、第2装飾部の態様変化とが、共に、同一の前記特定遊技条件の成立に基づいて行われるようになっている。
具体的には、第1変化手段による第1装飾部57の態様変化と、第2変化手段による第2装飾部60の態様変化と、が少なくとも所定期間同時に行われるようにすることができる。具体的には、第1変化手段は、第1装飾部57において変位可能に構成される第1変位部101と、第1変位部101を駆動する第1駆動手段(ソレノイド105)と、を備えており、他方、第2変化手段は、第2装飾部60において変位可能に構成される第2変位部140と、第2変位部140を駆動する第2駆動手段(ソレノイド150)と、を有し、第1駆動手段と第2駆動手段により、第1装飾部57と第2装飾部60の駆動が、所定期間同時に行われるように制御される。この際、第1変化手段による第1装飾部57の態様変化の開始と、第2変化手段による第2装飾部60の態様変化の開始と、が同タイミングで行われるようにすることができる。このように同タイミングで態様変化を行うようにすれば、極めて連携性が高くなる。 即ち、第1駆動手段と第2駆動手段により、第1装飾部57と第2装飾部60の駆動が、略同タイミングで開始されるように制御することができる。
なお、同タイミングとせずに、第1変化手段による第1装飾部57の態様変化と、第2変化手段による第2装飾部60の態様変化と、が所定の順序で行われるようにしてもよい。例えば、第1変化手段により、第2装飾部60の態様変化に先立って第1装飾部57の態様変化を開始し、その後、第2変化手段により第2装飾部60の態様変化を開始するように構成できる。このようにすれば、遊技盤中心側に設けられた第1装飾部の態様変化に次いで、第1装飾部の外側に設けられた第2装飾部の態様変化が行われることとなるため、態様変化が第1装飾部から第2装飾部に移行する格好となる。これにより、単に遊技盤の外側の領域に装飾部を単独で配置して単独で態様変化を行うような場合と比較して、広範囲にわたる連携性の高い装飾を行い得るのみならず、一般的に遊技者の注目を集めにくい外側の第2装飾部を第1装飾部と連携させて効果的に注目させることができる。具体的には、第1駆動手段により第2駆動手段による第2装飾部60の駆動開始に先立って、第1装飾部57の駆動を開始するように制御を行うことをができる。
また、これとは逆に、第2変化手段により、前記第1装飾部の態様変化に先立って第2装飾部の態様変化を開始し、その後、第1変化手段により第1装飾部の態様変化を開始してもよい。この場合、第2駆動手段により、第1駆動手段による第1装飾部57の駆動開始に先立って、第2装飾部60の駆動を開始するように制御を行うことができる。
<実施形態3>
次に、図19ないし図22を参照して実施形態3について説明する。
図19は、実施形態3に係る遊技機における遊技盤構成を概念的に例示する正面図であり、図20はその遊技盤を用いた遊技機を概念的に例示する正面図である。また、図21は図20の遊技機の斜視図である。また、図22は実施形態3における装飾部の要部構成を例示するものである。
本実施形態では、遊技盤7に所定の仕切り枠(レール22)が取り付けられ、このレール22によって囲まれるようにして遊技球が打ち込まれる遊技領域90aが構成されており、第1装飾部57は、遊技領域90aの内側と外側とに跨るように配置されている。このようにすれば、遊技領域90aの内部から外部にまで及ぶといった斬新でインパクトのある第1装飾部となり、さらに第2装飾部と連携性高く連なる構成となるため、極めて装飾性の高い構成を実現できる。その第1装飾部57には、ソレノイドによってスライド可能に構成された第1変位部111と、実施形態1の変位部101と同様の構成をなす変位部112が設けられている。また、扉部には実施形態2と同様の第2変位部140が設けられている。
また、別の観点から説明すると、遊技盤7の前面と平行な面方向に関して、遊技球が流下可能となる流下可能領域91aが構成されており、第1装飾部57は、流下可能領域91aの内部に少なくとも一部が配置されており、かつ流下可能領域91aの外部に及ぶように構成されている。これにより、流下可能領域の内部から外部にまで及ぶといった斬新でインパクトのある第1装飾部となり、さらに第2装飾部と連携性高く連なる構成をなすため、極めて装飾性の高い構成を実現できる。
なお、本実施形態では、第1変位部111及び変位部112のいずれか又は両方が、遊技領域90aの境界を跨いで(別の観点から言えば、流下可能領域91aの境界を跨いで)変位するように構成することができる。この場合、第1変位部111と変位部112が前後に重なるように変位可能とされていると一層よい。即ち、当該遊技機において複数箇所で、変位部が重なるように構成することができ、例えば、変位部112と、第1変位部111が前後に重なるように変位した後、第1変位部111と第2変位部140とが前後に重なるように変位するように制御を行えば、装飾部の連携した動きが遊技盤の中心側から外側に移行する格好となり、より装飾性を高めうる構成及び装飾方法となる。また、このように2つの位置で重なる構成のみならず、3つの位置、即ち、(1)変位部170と変位部112が重なる構成、(2)変位部112と第1変位部111が重なる構成、(3)第1変位部111と第2変位部140とが重なる構成が共に実現される構成であってもよい。この場合においても、変位部170と変位部112が重なる変化、変位部112と第1変位部111が重なる変化、及び第1変位部111と第2変位部140とが重なる変化がそれぞれ順番に発生するように第1変化手段及び第2変化手段によって制御を行うようにすることができる。
<実施形態4>
次に、図23ないし図25を参照して実施形態4について説明する。
図23は実施形態4に係る遊技機を例示する正面図、図24は要部の断面を示す断面図、図25は本実施形態に用いる透明板保持部を例示する図である。
図22にて詳細に示すように、枠体83には、第1装飾部157の一部を後方ガラス51の前方位置に導出するための導出部84(開口部)が形成されており、この導出部84を介して遊技領域外配置部157aの一部が後方ガラス51の前方位置に導出されている。そして後方ガラス51の前方位置において第1変位部111が変位可能とされている。また、遊技領域内配置部には別の変位部112が設けられている。
<実施形態5>
実施形態5でも実施形態4と同様に、枠体83には、第1装飾部157の一部を後方ガラス51の前方位置に導出するための導出部84(開口部)が形成されているが、実施形態5では、さらに透明板において、平坦に構成される平坦部と、当該平坦部よりも前方に膨出する膨出部とが設けられている。具体的には、第1装飾部の一部が、膨出部にカバーされるように配置されており、第1変化手段は、その膨出部によってカバーされる部分の態様を変化させるように構成されている。このようにすれば、第2透明板を、注目を引きやすい斬新な形状とすることができ、かつ、第1傾斜部を構成する上でのスペース的な制約が少なくなり、ひいては斬新な装飾部を構成しやすくなる。
具体的には、図26のように、第2透明板としての前方ガラス52において、平坦に構成される平坦部52bと、当該平坦部52bよりも前方に膨出する膨出部52aとが設けられている。平坦部52bは、第1透明板51の板面とほぼ平行な板面を有する平坦形状をなしている。このように構成される前方ガラス52は、図26、図27にて例示される透明板保持部83に保持され、上記実施形態と同様に扉部3に取り付けられることとなる。具体的には、前方ガラス52の周縁部が、透明板保持部83に設けられた第2透明板保持部83bに保持される。
図26に示すように、遊技盤装飾部57に設けられた前方配置部157aは、膨出部52aにカバーされるように配置されている。このようにすれば、第2透明板52を、注目を引きやすい斬新な形状とすることができ、その一方で、前方配置部57aを構成する上でのスペース的な制約が少なくなり、ひいては斬新な前方配置部を構成できる。なお、このような透明板は、図27、図28のような構成をなす枠体に保持し、扉部3に取り付けるように構成できる。
なお、本実施形態では、2枚の透明板を用い、前方ガラス52に平坦部と膨出部を形成したが、1枚の透明板のみによって透明板を構成し、これに平坦部を膨出部とをそれぞれ設けるようにしてもよい。
<実施形態6>
次に、図29及び図30を参照して実施形態6について説明する。
図29は実施形態6の遊技機の遊技盤構成を例示する図、図30は遊技機の正面図である。
実施形態6では、実施形態1等と同様に、遊技盤に所定の仕切り枠(レール22)が取り付けられ、このレール22によって囲まれるようにして遊技球が打ち込まれる遊技領域90aが構成されており、第1装飾部57は、遊技領域90aの外部にのみ配置されている。このようにすれば、遊技領域外の狭いスペースを効果的に利用して第1装飾部を配置でき、かつその第1装飾部を第2装飾部と連携性高く連ねることができるため、広範囲にわたる装飾を装飾性高く実現できる。また、別の観点から説明すると、遊技盤の前面と平行な面方向に関して、遊技球が流下可能となる流下可能領域が構成されており、第1装飾部57は流下可能領域の外部にのみ配置されている。したがって、このようにすれば、流下可能領域外の狭いスペースを効果的に利用して第1装飾部を配置でき、かつその第1装飾部を第2装飾部と連携性高く連ねることができるため、広範囲にわたる装飾を装飾性高く実現できる。
<実施形態7>
本発明の実施形態7を図31ないし図33を参照しつつ説明する。図31は、実施形態7に係る遊技機を概念的に例示する正面図であり、図32は、図31の遊技機の斜視図である。また、図33は、実施形態7の遊技機の要部断面構成を例示するものであり、図31のB−B断面付近の遊技機一部構成を概念的に示す概念図である。
本実施形態では、第1装飾部145が、透明板保持部(枠体83)に設けられており、第2装飾部260が扉部に設けられている点が実施形態1と異なっている。具体的構成は、実施形態1と同様であり、遊技盤7の中心側に設けられた第1装飾部145が、第1装飾部145よりも外側に設けられた第2装飾部260と連なるデザインをなすように構成されており、これらによって連続装飾部55が構成されている。そして、第1装飾部145の全体(第1変位部)と、第2装飾部260の一部(第2変位部240)とがそれぞれ駆動可能に構成されている。また、実施形態1とデザインは異なるが、実施形態1と同様に、第2装飾部260は第1装飾部145とデザイン的に連なるように構成されている。具体的には、第1装飾部145の全体が、図17に示すように、図示しない駆動機構(ソレノイド等を備えた駆動機構)によって変位可能とされており、第2装飾部260の第2変位部240が図17の矢印方向にスライド可能に構成されている。スライド構成については、実施形態1の第2変位部140と同様にできる。ここでも、特定の遊技条件の成立に基づき第1装飾部145及び第2装飾部260と関連して変位するように構成されている。
(デザイン)
また、第1装飾部200は、所定のキャラクター(具体的には犬のキャラクター)のデザインの第1の部分を構成するものであり、第2装飾部260は、キャラクターのデザインにおける第1の部分とは異なる第2の部分を構成する。これにより、遊技者の興味を引きやすいキャラクターが単一の部品で完結するのではなく複数部品に渡って構成されることになり、斬新な配置構成となると共に、自由度高く配置できる構成となる。なお、キャラクターのデザインは、第1装飾部00のみではキャラクターのデザインとして機能しないようになっており、第1装飾部200及び第2装飾部260が連携して前記キャラクターのデザインとして機能するようになっている。
具体的には、第1装飾部200は、所定のキャラクター(波のキャラクター)の全体デザインの一部分をなし、第2装飾部260はキャラクターの全体デザインにおける一部分とは異なる他部分をなしており、第1装飾部200及び第2装飾部260が組み合わされることによりキャラクターの全体デザインが構成される。このようにすれば、キャラクター全体をより斬新に構成できる。また、複数の装飾部によって全体デザインが構成されるため、広範囲にキャラクターの全体デザインを配置しやすくなる。
なお、本発明でいうキャラクターは、各種分野におけるキャラクターを平面的又は立体的に模した構成とすることができる。具体的には、小説・漫画・アニメ・映画・演劇・テレビ・或いはその他の分野において登場する人、動植物、建物、風景その他のもの、シンボル、またはそのイメージ等を、平面的又は立体的に模した部分として構成することができる。特に、遊技機利用者において、周知、ないし著名な、若しくは架空の人物、動植物、その他のものを模した構成としたり、意匠性に優れた構成としたりすると、装飾性、遊技性を効果的に高めうる構成となる。
<実施形態8>
本発明の実施形態8を図34ないし図35を参照しつつ説明する。図34は、実施形態8に係る遊技機を概念的に例示する正面図であり、図34は、図35の遊技機の斜視図である。
本実施形態では、第1装飾部357が遊技盤に設けられる一方、第2装飾部345が、透明板保持部(枠体83)に設けられており、第3装飾部360が扉部に設けられている点が実施形態1、2と異なっている。遊技盤7の中心側に設けられた第1装飾部357が、第1装飾部357よりも外側に設けられた第2装飾部345と連なるデザインをなし、かつ第2装飾部345と第3装飾部360が連なるデザイン(亀のキャラクターの体のデザイン)をなすように構成されており、これらによって連続装飾部55が構成されている。第1装飾部357に設けられた第1変位部301、第2変位部(第2装飾部345)、第3装飾部360に設けられた第3変位部340が連携して駆動するように構成されている。ここでは、図18、図19に示す矢印方向に各変位部が変位するようになっている。なお、駆動方法は、実施形態1、2と同様にソレノイドを用いて回動あるいはスライドさせるように行うことができる。
(デザイン)
また、本実施形態でも、第1装飾部357は、所定のキャラクター(具体的には亀のキャラクター)のデザインの第1の部分を構成するものであり、第2装飾部345は、キャラクターのデザインにおける第1の部分とは異なる第2の部分を構成する。また、第3装飾部360はこれらとは異なる第3の部分を構成する。これにより、遊技者の興味を引きやすいキャラクターが単一の部品で完結するのではなく複数部品に渡って構成されることになり、斬新な配置構成となると共に、自由度高く配置できる構成となる。なお、キャラクターのデザインは、第2装飾部345のみではキャラクターのデザインとして機能しないようになっており、第1装飾部357及び第2装飾部345が連携して前記キャラクターのデザインとして機能するようになっている。
具体的には、第1装飾部357は、所定のキャラクター(亀のキャラクター)の全体デザインの一部分をなし、第2装飾部345はキャラクターの全体デザインにおける一部分とは異なる他部分をなしており、第1装飾部357及び第2装飾部345が組み合わされることによりキャラクターの全体デザインが構成される。このようにすれば、キャラクター全体をより斬新に構成できる。また、複数の装飾部によって全体デザインが構成されるため、広範囲にキャラクターの全体デザインを配置しやすくなる。
また、第1装飾部357における第2装飾部345側の部分の外面色である第2装飾部側外面色と、第2装飾部345ける第1装飾部側357の部分の外面色である第1装飾部側外面色とが同一色、又は近似する色とされており、第2装飾部側外面色と、第1装飾部の周囲部分の色とが異なる色とされ、第1装飾部側外面色と第2装飾部の周囲部分の色とが異なる色とされている。これにより、第1装飾部と第2装飾部が連なって把握される好適な構成となる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)実施形態3でいう第3装飾部、或いは実施形態1でいう第2装飾部を視認可能にカバーするように、透明性を有するカバー部材を設けるようにしてもよい。このようにすれば、これらの部分を効果的に保護できることとなる。
(2)第1装飾部は、所定のキャラクターの顔のデザインの一部分をなし、第2装飾部はキャラクターの顔のデザインにおける一部分とは異なる他部分をなすようにしてもよい。この場合、第1装飾部及び第2装飾部が組み合わされることによりキャラクターの顔のデザインが構成されるようにすることができる。このようにすれば、キャラクターの顔をより斬新に構成できる。また、複数の装飾部によって顔のデザインが構成されるため、広範囲にキャラクターの顔のデザインを配置しやすい構成となる。
(3)上記実施形態1等では、第1装飾部によって表示装置の周囲部品を構成する例を示したが、第1装飾部によって、入賞装置の一部を構成してもよい。この場合、入賞装置のデザインが、当該入賞装置から所定距離離れた第2装飾部のデザインと連なるように構成できる。
(4)なお、第1装飾部を遊技領域の外部に設けてもよい。また、第1装飾部を流下可能領域の外部に設けてもよい。また第1装飾部を遊技領域の内部から外部に跨るように設けてもよい。また、第1装飾部を流下可能領域の内部から外部に跨るように設けてもよい。
(5)2つの透明板のうち前方に配置される前方透明板には、平坦に構成される平坦部と、当該平坦部よりも前方に膨出する膨出部とを設けるようにしてもよい。この場合、第1装飾部の一部を、膨出部にてカバーするように配置し、第1変化手段により、その膨出部によってカバーされる部分の態様を変化させるようにしてもよい。