JP2016083094A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、以下のような遊技機が記載されている。すなわち、内枠の前面部に設けられたガラス扉の前面側に突出形成されて装飾表示を行う装飾パネル部(装飾表示部)を備え、この装飾パネル部は、当該装飾パネル部のその突出方向を奥行き幅とする突出外面(右透明カバー)を通して視認可能に配置された装飾パネルを備える。
本発明は、演出をより楽しむことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
なお、状態表示器224が表示するパチンコ遊技機100の状態は上記の例に限らず、他の状態を表示することができる。例えばパチンコ遊技機100の状態として低確率状態よりも当選確率が高く高確率状態よりは当選確率が低い中確率状態が設定される場合、状態表示器224は、中確率状態となっているか否かを点灯により報知しても良い。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、その抽選結果を演出制御部300に送る。また、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、あるいは電動チューリップ123の開時間を延長する制御を行う。また、遊技制御部200は、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
さらにまた、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄に関する乱数の取得を行う。具体的には、所定の範囲の数値の中から一つの数値(乱数値)が選択(取得)されて、普通図柄判定部232による判定に用いられる。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄の抽選結果に応じて、普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄の抽選により「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、メイン制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)101)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S102)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S102でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S103)。
バックアップフラグがONである場合(S103でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S104)。
チェックサムが正常である場合(S104でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S105)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の内部状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
ここで、割り込み許可(S110)および割り込み禁止(S111)は、このループ処理(S110〜S114)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S112)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S113)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S114でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S110〜S114)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S114でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S115)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S116)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S117)、RAM203へのアクセスを禁止して(S118)、無限ループに移行する。
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図5−1に示すループ処理の中で割り込みが許可(S110参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図7に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S501〜S506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、普通図柄判定部232の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄変動制御部236の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
なお、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図5−1乃至図5−3に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、電源投入時に行われる初期動作等の特別処理であり、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力するためである。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
図6は、図5−3のS502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、遊技制御部200は、S603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。S605の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、遊技制御部200は、S609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。S611の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図8は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
図9は、大当たり判定処理(図8のS808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S902、S905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のS604またはS610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のS809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のS902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1001)。そして、大当たりだった場合(S1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1002)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1005)。また、リーチ演出を行わない場合(S1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11は、停止中処理(図8のS815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1101)。時短フラグがONである場合(S1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1103)。そして、抽選回数J=0であれば(S1103でYes)、時短フラグをOFFにする(S1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(S1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(S1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(S1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
図12は、客待ち設定処理(図8のS816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である(補助遊技状態)。
図14は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(S1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(S1401でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1402)。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(S1413)。このエンディングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
エンディング時間が経過した場合(S1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のS1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その当たりの種類を判断する(S1501、S1502、S1503、S1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のS902、S903、S905と概ね同様であるので、S902、S903、S905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1501でNo、S1502、S1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
図16は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図17(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図17(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
そして、リーチ有り演出においては、スクロールの開始後、所定時間経過後にスクロールが停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示するとともに、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出のなかには、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるスーパーリーチ演出が含まれている。一方、リーチ無し演出は、リーチ有り演出とは異なり、遊技者に期待感を与えるような演出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示するものである。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がハズレであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。これに対して、小当たりに当選した場合やハズレの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
次に、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例について説明する。
図18は、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。
図18に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図10のS1001でYesの場合)の変動パターンとして、3種類の変動パターンA〜Cが設定されている。また、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図10のS1001でNoの場合)であった場合の変動パターンとして、6種類の変動パターンD〜Iが設定されている。変動時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、変動パターンDが60秒、変動パターンEが30秒、変動パターンFが15秒、変動パターンGが13秒、変動パターンHが7秒、変動パターンIが3秒にそれぞれ設定されている。すなわち、特別図柄の変動パターンは、特別図柄抽選における判定結果および特別図柄の変動時間を定める。
また、図18に示した例では、遊技球が第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合とを区別していないが、第1始動口121と第2始動口122の何れに入賞したかに応じて変動パターンの設定を異ならせることもできる。
ここで、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンド(演出制御用コマンドおよび設定用コマンド)の構成および伝送方式について説明する。
図19−1は、コマンドの構成を示す図である。図19−1(a)はコマンドのデータ構造を示し、図19−1(b)はコマンドのビット列としての構造を示す。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図19−2は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図19−2(a)に示すメイン処理と、図19−2(b)に示す割り込み処理とからなる。図19−2(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S1901)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S1902)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(S1903)、割り込み処理を受け付ける。
図20は、コマンド受信処理(図19−2(b)のS1911)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(S2001)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S606、S612)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(S2001でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(S2002)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(S2003)。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2004でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2005)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2006でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2007)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2008でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(S2009)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2010でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2011)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。何れの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図21に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(S2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(S2202)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2203)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(S2204)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(S2205)。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(S2301)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(S2302)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(S2303)。何らかの当たりである場合は(S2303でYes)、その当たりの種類に応じて、図21に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(S2304)。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(S2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(S2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(S2403)。これにより、大当たり中の演出が決定される。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(S2501)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S2502)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S2503)。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。客待ちコマンドを受信した場合(S2601でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S2602)、RAM303において計測フラグをONにする(S2603)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S2601でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S2604)。計測フラグがOFFであれば(S2604でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S2701)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
次に、本実施の形態による事前判定に基づく予告演出について説明する。
本実施の形態では、図6を参照して説明したように、第1始動口121(図1または図3参照)に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211(図3参照)がONとなった場合、および第2始動口122(図1または図3参照)に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212(図3参照)がONとなった場合に、図柄変動時の抽選による判定(図8のS808、S809参照)に先立って、特別図柄抽選の抽選結果の事前判定(先読み)を行う(図6のS605、S611参照)。
このような事前判定に基づく予告演出を実行するために、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303は、以下のような構成を有する。
図28は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図28(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図28(b)は、図28(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図29(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
次に、事前判定処理(図6のS605、S611参照)について詳細に説明する。
まず、事前判定処理での乱数による判定の手法について説明する。
図30は、本実施の形態における事前判定処理で用いられる乱数の構成例を示す図である。図30(a)には事前判定処理での大当たり乱数の構成例、図30(b)には事前判定処理での大当たり図柄乱数の構成例、図30(c)には事前判定処理でのリーチ乱数の構成例が、それぞれ示されている。
また、特別図柄抽選ではずれのときに行われる小当たりか否かの判定についても、図17(a)に示した乱数と同様の構成となっている。すなわち、小当たりの当選確率は、低確率状態か高確率状態かに関わらず、3/300(=1/100)である。
図31は、本実施の形態に係る事前判定処理(図6のS605、S611)の内容を示すフローチャートである。
図31に示すフローチャートでは、遊技制御部200は、内部状態が高確率状態か否かを判断し(S3101)、高確率状態であると判断すると(S3101でYes)、始動口スイッチ処理(図6参照)において獲得した大当たりの抽選の権利が、現在の高確率状態に移行してから、何回目の大当たりの抽選の権利に相当するものであるのかを判断する。
ここで、例えば、大当たり遊技後の遊技状態が高確率時短遊技状態となる大当たりに当選すると、以後、100回を上限として、大当たり乱数の判定が高確率状態用の当たり判定用テーブルに基づいて行われる場合を考える。この場合、所定回数Xは100と設定されることとなり、演算値Zが100以下であるか否かを判断することとなる。
すなわち、始動口スイッチ処理(図6参照)によって取得した大当たり乱数が、高確率状態用の当たり判定用テーブルに基づいて判定されるのか、それとも、高確率時短遊技状態が終了して低確率状態用の当たり判定用テーブル(図30(a)参照)に基づいて判定されるのかを、ここで判断することとなる。
例えば、電源をONしてから200回目の大当たりの抽選(変動回数N=200)によって高確率図柄Aの大当たり(高確率時短遊技状態となる長当たり)に当選したとする。その後、高確率時短率遊技状態になってから98回の大当たりの抽選が行われ、いまだ大当たりに当選していない状況で、変動回数N=299の保留A、変動回数N=300の保留B、変動回数N=301の保留Cが、RAM203に記憶されたとする。このとき、基準回数M=200と設定されているため、保留Aは演算値Z=99となり、保留Bは演算値Z=100となり、保留Cは演算値Z=101となる。したがって、保留Aおよび保留BはS3103で「YES」と判断され、保留CはS3103で「NO」と判断される。
このように、S3102およびS3103の処理によって、現在の内部状態ではなく、あくまでも特別図柄処理時の内部状態に基づいて、大当たりの判定を行うことが可能となる。したがって、高確率状態から低確率状態へと遊技状態が変化する場合にも、正確な判定結果を導き出すことができる。
したがって、S3104でNoと判断した場合には、高確率状態用の当たり判定用テーブルを選択し(S3106)、S3104でYesと判断した場合には、低確率状態用の当たり判定用テーブルを選択する(S3107)。
したがって、S3105でNoと判断した場合には、低確率状態用の当たり判定用テーブルを選択し(S3107)、Yesと判断した場合には、高確率状態用の当たり判定用テーブルを選択する(S3106)。
パチンコ遊技機100では、特別図柄の変動中にさらに始動口へ遊技球が入賞して保留球が発生した場合に、表示器130(図1、2(a)参照)の第1特別図柄保留表示器218および第2特別図柄保留表示器219により保留数に応じた表示が行われる。また、この表示器130による表示に加えて、演出表示の一部として、画像表示部114に保留球に関する情報(有無、保留数等)を表示する演出(保留表示演出)を行うパチンコ遊技機100がある。さらに、上記のように保留球に関して事前判定を行った場合、判定結果を報知または示唆する予告演出を行うことができる。この予告演出を行うために、演出制御部300により上記の報知コマンドの受け付け処理が行われる。
図32は、演出制御部300による報知コマンドの受け付け処理の内容を示すフローチャートである。
上記の保留数増加コマンドの受信時の処理の後、演出制御部300は、保留数増加コマンドから抽出された報知コマンドがRAM303に記憶されているか否かを判断する(S3201)。報知コマンドが記憶されていると判断すると(S3201でYes)、演出制御部300は、RAM303における今回の保留球に対応する記憶領域(第1〜4記憶部305a〜305dおよび第1〜4記憶部306a〜306dのいずれか)において、保留フラグおよび報知フラグをONにする。保留数増加コマンドから報知コマンドではなく通常コマンドが抽出された場合は、保留フラグのみをONにする(S3202)。なお、報知コマンドが記憶されていない場合(S3201でNo)には、報知コマンド受け付け処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機100の枠部材150の構成について説明する。
図33は、枠部材150の構成を説明する斜視図である。
同図に示すように、枠部材150は、縦長の所謂フレーム構造である枠部材本体としての外枠410と、外枠410に開閉自在に装着される前面枠(内枠)420と、を備えている。
外枠410は、4つの金属製の枠部材である右縦枠部材411、左縦枠部材412、上横枠部材413および下横枠部材414と、外枠410の四隅に位置し、隣り合う枠部材を相互に連結する角部材415と、を有する。
外枠410の前面下部には、下横枠部材414と同じ方向(横方向、左右方向)に延びる幕板416が取り付けられている。なお、幕板416の上端の縦方向の位置は、下横枠部材414の上端の縦方向の位置と略同一である。また、幕板416の前面(遊技者側の面)には、例えば社名やロゴ等を付すことで意匠的な装飾を施すことが可能である。
また、外枠410は、前面枠420が開閉する際に前面枠420と摺動する樹脂製の摺動部417を有する。より具体的には、この摺動部417は、下横枠部材414に取り付けられている。また、摺動部417は、下横枠部材414の上面に位置し、かつ、前面枠420の回転軸が位置する側とは反対側(同図での右側)に片寄って位置している。そして、摺動部417は、前面枠420の遊技盤保持枠422が閉じている状態で遊技盤保持枠422の下面と当接して前面枠420を保持する。このため、前面枠420が閉じている状態には、前面枠420と幕板416との間に、隙間が形成されることになる。
なお、図33に示すように、前面枠420の遊技盤保持枠422には、外枠410の右縦枠部材411と係合して前面枠420が開かないように施錠するための施錠部材423,424,425が設けられている。この施錠部材423,424,425は、パチンコ遊技機100の正面側に配設されている鍵穴158(図1参照)に不図示の鍵を差し込んで所定の方向に回転することで、連動して施錠動作および開錠動作を行う。
付言すると、払出球の払い出し制御を行う払出制御部が構成された払出制御基板(不図示)と、払出制御基板により制御され、外部から補給された補給球を一時的に溜めておき、賞球の払い出しや貸し球の払い出しを行う払い出しユニット560と、が枠部材150の前面枠420に配設されている。
図34は、透明板保持枠421を、外枠410および遊技盤保持枠422に対して回転させて開けた状態を示す図である。
図34に示すように、遊技盤保持枠422は、遊技盤110の遊技板の外周面を囲う囲い部422aと、囲い部422aに囲われた遊技盤110を遊技盤保持枠422に固定する固定部453と、を備えている。
支持部452は、載置部451よりも上方に位置し、遊技盤保持枠422の左側に位置する。支持部452は、上下方向の高さが互いに異なる位置に2つ設けられている。
固定部453は、横方向には、遊技盤保持枠422における右端部であって、上下方向には、それぞれ遊技盤保持枠422における上部と、載置部451よりやや上方の部位と、に設けられた、2つの止め金具により構成されている。
そして、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100においては、遊技盤110を囲む枠部材150が、パチンコ遊技機100の筐体として機能する。すなわち、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の筐体は、外枠410と、透明板保持枠421及び遊技盤保持枠422を有する前面枠(内枠)420と、を有して構成される。
収容部700は、本実施の形態では、前面枠420の最上部に設けられている。収容部700は、上部が開口した収容部本体710と、収容部本体710の開口部を覆う上蓋720と、を備えている。
上蓋720は、平板状の部材であると共に、後述する可動体610を被覆する被覆部721を有している。被覆部721は、ゴムなどの弾性部材を用いて形成されている。そして、被覆部721には、切り込みが形成されて、可動体610の昇降動作及び左右方向への移動動作を可能とするように被覆している。
ここで、収容部700に収容される可動体移動装置600の構成として種々のものが考えられる。すなわち、可動体移動装置600の構成が異なれば、その動作ないし演出も異なるものになる。そこで、可動体移動装置600の構成例を説明し、さらに動作例等を説明する。
可動体移動装置600の構成例としては、以下説明する例えば第1の構成、第2の構成および第3の構成が考えられる。具体的に説明する。
まず、可動体移動装置600に係る第1の構成による動作例を説明する。
図35−1は、第1の構成に係る可動体移動装置600を説明する概略図であり、その動作例を(a)および(b)の順で時系列に示し、(b)の後の動作例を(c)および(d)に示す。
同図に示す可動体移動装置600は、収容部700に対して移動可能な一つの可動体610と、可動体610の移動に用いられる図35−1では図示しない移動機構602(例えば図36参照)と、を備えている。
また、可動体移動装置600の可動体610を所定形状の造形物で構成することが考えられる。より詳細には、可動体610を、特定のキャラクタを模した造形物とする場合や、特定のロゴないしメーカ名を表す造形物とする場合等が考えられる。また、可動体610に、所定の画像を表示する液晶表示器等の小型表示器を搭載する場合も考えられる。
付言すると、可動体610を、例えばボルト等の着脱可能な締結具で取り付ける交換可能にする場合が考えられる(交換可能な構造)。かかる場合には、可動体610のみの形状を機種毎に容易に変更することができるようになる。
より具体的に説明すると、可動体610は、図35−1の(a)に示す収容部700に収容された状態(収容状態)から上昇動作し、同図の(b)に示すように、収容部700の上蓋720(図33または図34参照)よりも上方に突出する状態(突出状態、出現状態)に移行する。このような上方への突出により、可動体610は外部に露出し、出現する。また、可動体610は、図35−1の(b)に示す突出状態から、下降動作して同図の(a)に示す収容状態に移行する。
このように、可動体610が収容状態と突出状態とに切り換わることで、パチンコ遊技機100の外形が変化する。なお、同図の(b)は、可動体610の可動体本体620(図36参照)の全体が上蓋720(図33または図34参照)よりも上方に位置する最も上昇した状態であり、最突出状態ということができる。
ここで、可動体610の動きの種類について説明する。
図35−1では、可動体610の左右方向の移動として、突出状態で行う場合を示すものであるが、他の動きも考えられる。例えば、同図の(a)に示す収容状態で可動体610の左右方向の移動が行われるものである。すなわち、可動体610は、収容部700内にて、右移動端まで右方向に移動することが可能であり、また、収容部700内にて、左移動端まで左方向に移動することが可能である。かかる収容状態での横移動を実現可能にすることで、可動体610による動きの演出が多様になる。
このような左右方向への移動制御を、上下方向の移動制御に適用することが考えられる。すなわち、可動体610が上下方向に移動する際、上移動端または下移動端の位置で停止する制御例のほか、上下方向における任意の位置で停止する制御例や、停止位置で上下方向に関する所定区間を往復移動する制御例等が考えられる。なお、上下方向における任意の位置で停止する制御を行うことで、可動体610が突出状態のときの突出量を調整することが可能になる。
また、可動体610が、上述した平行移動ないしスライド移動の動きではなく、不図示の回転軸を中心とする回転の動きを行うように構成する例も考えられる。この場合の回転軸は、正面視で左右方向に延びる場合や前後方向の延びる場合、上下方向に延びる場合が考えられる。なお、回転軸が単数の場合のみならず、複数の場合も考えられる。
かかる回転軸周りの回転により可動体610が集まって一つの有意の集合体をなす構成例も考えられる。
上述した可動体610の動きが行われる条件ないしタイミングとしては、種々のものが考えられる。
例えば、主電源のオン/オフ制御(図5−1、図5−2参照)に伴い、可動体610が図35−1の(a)に示す収容状態と同図の(b)に示す突出状態とが切り替わる場合である(可動体610の上下方向の移動)。例えば、電源投入時に突出状態になり、電源遮断時に収容状態になる場合である。これに限られず、逆の場合すなわち、電源投入時に収容状態になり、電源遮断時に突出状態になる場合も考えられる。
また、例えば、遊技状態に応じて収容状態と突出状態とが切り替わる場合も考えられる(可動体610の上下移動演出)。例えば大当たり判定の結果を装飾図柄の変動後の停止により報知する図柄変動(図22参照)の演出時に、収容状態から突出状態に移行したり突出状態から収容状態に移行したりするものである。
また、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出において、演出抽選の結果に応じて可動体610の動きないし位置が異なる場合が考えられる。また、事前判定の結果(図31参照)に応じて可動体610の動きないし位置が異なる場合も考えられる。
また、大当たり終了後の図柄変動の回数が所定数に達すると高確率状態から低確率状態に移行する所謂ST機において、高確率状態の残り変動回数に応じて可動体610の動きないし位置が異なる場合が考えられる。例えば、大当たり終了直後と所定数に近くなったときとで動きないし位置が異なる場合等である。
また、払い出し球の数に応じて可動体610の動きないし位置が異なる場合が考えられる。
ここで、可動体610を図35−1の(a)に示す収容状態から同図の(b)に示す突出状態へ切り換わる動作や突出状態から収容状態へ切り換わる動作および/または可動体610を上昇や下降、左移動、右移動を行う動作を、遊技者やホール関係者等の操作指示に応じて行う例が考えられる。
このような兼用ボタンや専用ボタンの仕様の場合、収容状態の可動体610を突出状態に移行するために操作するボタンや、突出状態の可動体610を収容状態に移行するために操作するボタンとすること(ハードによる場合)が考えられる。
なお、パチンコ遊技機100が前後に操作可能な操作レバーを備えている場合には、演出制御部300は、この操作レバーからの操作入力に応じて可動体610を昇降させてもよい。
また、ホール関係者に操作指示を許容する場合、例えばパチンコ遊技機100の背面に配設された不図示のスイッチの入力操作に基づく制御を採用すること(ハードによる場合)が考えられる。
また、上述した演出ボタン161または演出キー162の操作の代わりに、遊技者ないしホール関係者等が表示器上の任意位置に接触したことを検出する不図示のタッチパネルの検出結果を用いること(ハードによる場合)も考えられる。
また、上述した停止位置を無段階とする制御例のほか、予め定められた複数の位置のいずれかを停止位置として選択する制御例も考えられる。
ここで、枠部材150(例えば図1参照)から突出可能な可動体610を、遊技者の意向に応じて図35−1の(a)に示す収容状態にしたり同図の(b)に示す突出状態にしたりすることが可能であれば、遊技者が演出を楽しむことが可能になる。
そこで、演出をより楽しむことを可能にするために、以下の構成を採用する。
◆すなわち、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)に収容される収容状態になり、前記筐体(例えば枠部材150)から出現する出現状態になる演出体(例えば可動体601,610)と、前記演出体(例えば可動体601,610)を前記収容状態から前記出現状態および前記出現状態から前記収容状態に移行する移行手段(例えば移動機構602)と、前記移行手段(例えば移動機構602)による前記収容状態から前記出現状態への移行および/または前記出現状態から前記収容状態への移行の指示を受け付ける受け付け手段(例えばCPU301,321)と、を備えることを特徴とするものである。
より具体的に説明する。例えば、ホールによっては、図35−1に示すように、パチンコ遊技機100の上方位置にデータランプ1000が設置されている場合がある。そして、突出状態の可動体610がデータランプ1000の一部または全部を隠してしまうこともあり得る。
図35−1に示すデータランプ1000は、ホールの島設備として設定されるものであり、パチンコ遊技機100の盤用外部情報端子基板350(図3参照)を介して取得した所定の情報を用いて、大当たり回数等の遊技履歴を表示するものである。また、データランプ1000には、遊技者がホール店員を呼ぶための呼び出しボタン(不図示)がデータランプに設置されている場合がある。したがって、遊技者は、データランプ1000の表示を見たい場合や呼び出しボタン(不図示)を押したい場合に、突出状態の可動体610によってデータランプ1000が隠されていると、遊技者の遊技に対する心理に悪影響を及ぼすおそれがあり、好ましくない。また、かかるおそれのために、ホール側がパチンコ遊技機100の導入をためらってしまうこともあり得る。
したがって、突出状態の可動体610を収容状態に移行させるための操作指示を可能にしたり、可動体610を突出状態に移行させない設定を可能にしたりすることで、可動体610を備えることに伴う不都合の事態に対応することが可能になる。
また、かかる不都合の事態の対処は、上下方向における任意の位置で停止する制御を指示ないし設定に応じて行うことで、可動体610が突出状態のときの突出量を調整することが可能になる。これにより、パチンコ遊技機100の上部にある装置等との干渉を防止することが可能になり、上述した不都合の事態への対処が可能になる。
したがって、突出状態の可動体610を収容状態に移行させたり収容状態の可動体610を突出状態に移行させたりする可動体610の動きを、遊技者の意向に委ねることで、遊技者の遊技に対する集中力の維持回復を図ることが可能になる。
ここで、可動体610を駆動するための駆動源について説明する。
本実施の形態では、可動体移動装置600は、可動体610の移動に用いられる移動機構602(例えば図36参照)に駆動力を供給する例えばモータ等の駆動源(例えば、図36に図示の昇降モータ641、移動モータ681を参照)をさらに備えている。すなわち、可動体610の上下方向の移動および左右方向の移動を、駆動源からの駆動力により実現する。かかる駆動源は、ランプ制御部320のCPU321(図3参照)により駆動制御される。
より具体的には、手動による可動体610の移動が下方向のみ可能である場合や、左方向および右方向のみが可能である場合、上方向以外の3方向が可能である場合が考えられる。言い換えると、可動体610が手動では上方向には移動できないようにする構成である。また、駆動源により可動体610の上下方向の移動が可能であり、可動体610の左右方向に対しては手動のみで移動が可能である構成である。
なお、可動体移動装置600が備える駆動源を、双方向の駆動が可能なモータではなく、一方向の駆動のみが可能な例えばバネ部材である場合も考えられる。かかる場合、可動体610は、バネ部材により上方向の移動のみが可能であることが考えられ、したがって、上方向以外の下方向、左方向および右方向の各移動は手動で行う構成になる。
また、所定方向への駆動源による可動体610の移動が行われているときにも手動による移動が実行できるように構成することが考えられる。言い換えると、駆動源により可動体610が所定方向に移動しようとするのを、例えば遊技者の手で阻止することが可能であるように構成するものである。すなわち、可動体移動装置600が備える移動機構602(例えば図36参照)にスリップ機能を持たせる例である。
さらに説明すると、可動体移動装置600が駆動源を備える場合と備えない場合のいずれにおいても、可動体610が移動機構602(例えば図36参照)に対して着脱自在であるように構成することが考えられる。すなわち、可動体610が取り外し可能な構造を採用することである(取り外し構造)。
また、可動体610の全部を取り外し可能にする構造のほか、可動体610の一部を取り外し可能にする構造も考えられる(部分的な取り外し可能な構造)。また、言い換えると、可動体移動装置600が備える可動体610の他に、別の可動体ないし演出体をさらに備える場合には、そのような別の可動体ないし演出体を取り外し可能にする構造を採用することができる。
取り外した可動体610等を、パチンコ遊技機100以外の場所に収納する構成が考えられる。また、取り外した可動体610等を、例えば収容部700内の空いている空間に収納する構成が考えられる。
また、可動体移動装置600が駆動源を備えない場合、移動機構602(例えば図36参照)をも備えないように構成することも考えられる。かかる構成では、上述した可動体610が取り外し可能な構造を採用することで、パチンコ遊技機100の上部に設置することが可能である。
ここで、可動体移動装置600が駆動源を備える構造において、可動体610が図35−1の(a)に示す収容状態から同図の(b)に示す突出状態に移行する条件を満たす場合であっても、突出状態に移行せず収容状態が維持される制御が考えられる。
ホールによっては、可動体610を突出させることが困難な場合が想定される。可動体610が収容状態から突出状態に移行するとき、例えばホールの島設備に接触して可動体610が本来の位置まで突出できないこともあり得る。また、ホールの島設備としてのデータランプ1000(図35−1参照)の一部または全部を、突出状態の可動体610が隠してしまうこともあり得る。遊技者がホール店員を呼ぶためのボタンがデータランプ1000に設置されている場合、データランプ1000が可動体610に隠されてしまう事態は好ましくないとホール側が判断すると、パチンコ遊技機100の導入をためらってしまうこともあり得る。
◆より具体的には、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)に収容される収容状態になり、前記筐体(例えば枠部材150)から出現する出現状態になる演出体(例えば可動体601,610)と、前記演出体(例えば可動体601,610)を前記収容状態から前記出現状態および前記出現状態から前記収容状態に移行する移行手段(例えば移動機構602)と、前記移行手段(例えば移動機構602)による前記収容状態から前記出現状態への移行および/または前記出現状態から前記収容状態への移行を許容するか否かの設定を受け付ける受け付け手段(例えばCPU301,321)と、を備えることを特徴とするものである。
その一例を説明すると、音量設定スイッチが1から8までの8段階ある場合、1から4までは収容状態であることの設定に用いられ、5から8までは突出状態であることの設定に用いられる。そして、収容状態および突出状態の各々の音量が4段階で設定される。すなわち、1の場合は収容状態で最小音量、4の場合は収容状態で最大音量に設定されるものであり、また、5の場合は突出状態で最小音量、8の場合は突出状態で最大音量に設定されるものである。
また、上述した兼用ボタンによる操作部の構成に代わり、専用ボタンで操作部を構成することが考えられる。
また、かかる操作部により作動の設定を事前に行っておくことで、例えば遊技者が可動体610の収容状態への移行を例えば専用スイッチにより指示操作しても収容状態に移行せず、可動体610を用いる演出が終了するまで可動体610の作動が許容される。
かかる変形例は、可動体610の動作確認を行う場合に有用である。すなわち、出荷前の工場での検査工程においてボタン操作をする場合、ホール設置後の場合よりも速く動作させることで、作業工数を削減することが可能になる。
また、検査モードでは、可動体610の動きを遊技に伴う演出時に比べて速くすることで、検査工程において正常動作が行われることを確認するまでの時間を短縮することが可能になり、検査作業の効率化を図ることが可能になる。
特に、扉開放エラーである場合には、可動体610が枠部材150の収容部700の上蓋720よりも上方に少しでも突出していると、可動体610が突出したまま透明板保持枠421が開き、突出した可動体610が人や物と接触するおそれがある。可動体610を収容状態とすることで突出した可動体610が人や物と接触することで、人を怪我させたり、物を壊したり、可動体610自体が損傷することを抑制することができる。
なお、パチンコ遊技機100は、エラーが解消した場合には、エラーが発生する前の位置に戻すとよい。
次に、可動体移動装置600に係る第2の構成による動作例を説明する。
図35−2は、第2の構成に係る可動体移動装置600を説明する概略図であり、その動作例を(a)、(b)、(c)および(d)の順で時系列に示す。
なお、第2の構成は、第1の構成と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。第1の構成について上述した各種の制御例や変形例を、第2の構成に適用することが考えられる。また、第2の構成における構成ないし制御の一部を第1の構成に適用することが可能であり、また、第1の構成における構成ないし制御の一部を第2の構成に適用することも可能である。
なお、可動体610は、第1の構成に係る可動体移動装置600が備えるもの(図35−1参照)と同じものであり、第2の構成に係る可動体移動装置600では、可動体601が追加されている。すなわち、第2の構成は、第1の構成が備える可動体610を備える点で、第1の構成と共通する一方で、第1の構成が備えない可動体601を備える点で、第1の構成と相違する。
その一方で、可動体601は、正面視で上下方向に移動するものであり、正面視で左右方向に移動するものではない。すなわち、可動体601は、正面視で左右方向に関する位置が固定されている。そして、可動体601は、図35−2の(b)に示すように、その位置で上昇して突出状態になり、同図の(a)に示すように、その位置で下降して収容状態になる。
なお、可動体601を、可動体610と同じく、正面視で上下方向および左右方向に移動可能に構成してもよい。
図35−2の(a)に示すように、可動体601および可動体610が収容部700に収容された収容状態から可動体601が上昇動作すると、同図の(b)に示すように、可動体601は、収容部700の上蓋720(図33または図34参照)よりも上方に突出する突出状態に移行する。なお、図35−2の(b)に示す場面では、左右方向移動可能な可動体610は収納状態のままである。
そして、同図の(c)に示すように、収容状態の可動体610が上昇動作して収容部700の上蓋720(図33または図34参照)よりも上方に突出する突出状態に移行する。これにより、可動体601および可動体610は、共に突出状態になる。
その後、可動体610は、正面視で左方向に移動して可動体601に接近し、同図の(d)に示すように、合体する。
さらに説明すると、可動体610が可動体601に接近することで、図35−2の(d)に示すように、突出状態の可動体601と突出状態の可動体610とが互いに合体する。
ここにいう合体とは、可動体601と可動体610とが集合して一つの集合体を構成することをいい、互いに接触ないし接続、連結する場合のみならず、近接しているものの非接触の場合も含まれる。
より詳細には、合体した状態での集合体は、何らかの意味がある有意性を持つ。すなわち、可動体601と可動体610とが合体した状態は、有意の集合体を構成する。例えば、互いに近接する可動体601と可動体610とにより一つの形状をなすものであったり、互いに隣接する可動体601と可動体610との組み合わせによりこれらの形状から何らかの観念を遊技者に想起させるものであったりすることである。
例えば、可動体601,610の各々に文字ないし画像が表されており、可動体601,610が互いに接近することで文字が所定の文字列になったり画像が所定の画像やロゴになったりして、意味を持たせることができる場合である。
また、可動体601,610の各々に所定の色彩が付加されており、互いに接近することで色彩の組み合わせに意味を持たせることができる場合である。
付言すると、上述した形状、文字ないし画像、色彩について、任意の組み合わせとすることも考えられる。
また、第2の構成では、同図に示すように、2つの可動体601,610を備える場合を説明するが、さらに別の可動体を備えることが除外されるものではない。
例えば、左右移動可能な可動体610がまず上昇し、次に可動体601が上昇した後に、可動体610が可動体601に接近して合体する場合である。また、可動体610の上昇および左方向への移動の後に、可動体601が上昇し、合体する場合も考えられる。さらに、可動体601および可動体610が同期して上昇し、次に可動体610が可動体601に接近して合体する場合である。
また、可動体610の上昇の際に右方向への移動を伴う動きを行う例も考えられる。
なお、かかる構成例の言及は、第1の構成に係る可動体610(図35−1参照)についての適用を除外する意図ではない。
付言すると、可動体610,610が図示の回転軸を中心とする回転の動きを行う場合には、収容状態から合体状態になるためには回転軸周りの回転により行われるものであるが、そのような回転を、上述した出現段階と上述した変位段階とに分けられる。
ここで、枠部材150(例えば図1参照)から突出してパチンコ遊技機100の外観が変わることが可能であれば、遊技者が演出を楽しむことが可能になる。
そこで、演出をより楽しむことを可能にするために、以下の構成を採用する。
◆すなわち、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、第1の演出部および第2の演出部(例えば可動体601,610)と、筐体(例えば枠部材150)に収容される前記第1の演出部および前記第2の演出部(例えば可動体601,610)を、前記筐体(例えば枠部材150)の外に出現させる出現手段(例えば移動機構602)と、前記出現手段(例えば移動機構602)により前記第1の演出部および前記第2の演出部(例えば可動体601,610)が出現する場合、前記第1の演出部と前記第2の演出部(例えば可動体601,610)とを含む有意の集合体が形成されるように変位させる変位手段(例えば移動機構602)と、を備えることを特徴とするものである。
次に、可動体移動装置600に係る第3の構成による動作例を説明する。
図35−3は、第3の構成に係る可動体移動装置600を説明する概略図であり、その動作例を(a)、(b)、(c)および(d)の順で時系列に示す。
なお、第3の構成は、第1の構成または第2の構成と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。第1の構成または第2の構成について上述した各種の制御例や変形例を、第3の構成に適用することが考えられる。また、第3の構成における構成ないし制御の一部を第1の構成または第2の構成に適用することが可能であり、また、第1の構成または第2の構成における構成ないし制御の一部を第3の構成に適用することも可能である。
可動体601,610の移動は、図35−3の(b)および(c)に示すように、正面視で上下方向および左右方向になされるものである。なお、可動体601は、第2の構成に係る可動体移動装置600も第3の構成に係る可動体移動装置600も備える点で同じであるものの、第3の構成の場合には上下方向にも移動可能である点で、左右方向には移動可能でない第2の構成と相違する。
付言すると、装飾物601a,610aが突出する順番として、両方が同時に現れる態様や、時間差をもって両方が現れる態様、いずれか一方だけが現れ他方が現れない態様等が考えられる。
例えば、装飾物601a,610aを、突出した後に外形が大きくなるように展開する可動物とすることである。また、装飾物601a,610aの各々を、突出した状態で上下方向に延びる回転軸周りを回転する可動物とすることである。これにより、装飾物601a,610aの各々は、可動体601,610から突出している状態で様々な動き演出が可能になる。なお、かかる演出の説明は、装飾物601a,610aが可動体601,610内に収容されているときに回転等の動きを行うことを除外するものではない。
付言すると、装飾物601a,610aの装飾面(図35−3の(d)参照)が正面を向く状態から例えば正面視右側または正面視左側を向く状態で停止することで、装飾面の向きを変更する例も考えられる(装飾面の向き変更)。また、装飾物601a,610aが複数の装飾面を持つ場合、正面を向く装飾面をいずれの装飾面とするように切り替える例も考えられる(装飾面の切り替え)。
図35−3の(a)に示すように、左移動端の可動体601および右移動端の可動体610が収容状態から上昇動作すると、同図の(b)に示すように、可動体601は、突出状態に移行する。なお、同図の(b)に示す場面では、装飾物601a,610aは内部に収容されている。
そして、右移動端の可動体610が正面視で左方向(可動体601に近接する方向)に移動をすることで、同図の(c)に示すように、左右方向の中央部で可動体601,610が合体する。その後、同図の(d)に示すように、可動体601から装飾物601aが突出すると共に、可動体610から装飾物610aが突出することで、装飾物601a,610aが横に並ぶ。
なお、可動体601,610が左右方向の中央部に向かって移動する際、装飾物601a,610aが既に突出していても良い。また、左移動端の可動体601および右移動端の可動体610が収容状態から上昇動作する際、装飾物601a,610aが既に突出していても良い。
そのような変形例の場合には、装飾物601a,610aが一つであることから、それ単体でその意味を遊技者に把握可能なものとすることが考えられる。例えば、たぬきの姿を模した模写体や、造花であることを例示することができる。また、いわゆるパトランプのように内部に発光するランプとすることも考えられる。あるいは、模写体と造花との両方とする例も考えられる。
なお、第2の構成に係る可動体移動装置600(図35−2参照)の可動体601または可動体610が、装飾物601a,610aのいずれか一方を備える変形例も考えられる。
また、内部に収容された可動体601,610や装飾物601a,610aを外部に出現させるタイミングないしランプ(不図示)を発光させるタイミングは、大当たり遊技の種類が大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりであることを画像表示部114に表示するのと同じタイミングであることを例示することができる。
ここで、上述した可動体移動装置600が備える移動機構602は、周知慣用の技術を用いて構成することが可能であり、その一例を図36〜図39を用いて説明する。
図36および図37は、可動体移動装置600の移動機構602の一例を説明する図である。すなわち、図36は、移動機構602の外観を可動体610と共に示す説明図であり、(a)は、可動体移動装置600を手前側から見た斜視図であり、(b)は、可動体移動装置600を奥側から見た斜視図である。図37は、可動体610と共に示す移動機構602の分解斜視図である。
可動体610は、前面枠420内に収容された状態である収容状態と、前面枠420から最も突出した状態である最突出状態との間で遷移可能な物体である。可動体610は、昇降部640により、収容状態と最突出状態との間を昇降動作する。また、可動体610は、横移動部680により、左右方向に移動する。可動体610は、上述したランプ制御部320により制御されることにより、外部から電力が供給されていない場合には収容状態に、外部から電力が供給されている場合には最突出状態に位置制御される。
なお、可動体本体620は、円柱状の円柱状部621と、円柱状部621の下方に設けられた締め付け用のボルト622とを有する。円柱状部621の表面には、例えば社名やロゴ等を付すことで意匠的な装飾を施すことが可能である。
昇降案内部材635は、直方体状の部材であり、支持部材630に取り付けられている。
可動体本体620、支持部材630および昇降案内部材635は、一体で昇降するように組み付けられている。
移動機構602の昇降部640は、昇降モータ641と、昇降モータ641の回転軸641aに連結された第1平歯車642と、この第1平歯車642と噛み合うように配置され、第1平歯車642の回転に連動して回転する第2平歯車643と、を有している。また、昇降部640は、これら昇降モータ641、第1平歯車642、第2平歯車643などを支持する基台650を有している。
第2平歯車643は、可動体610の棒状部632に形成された昇降ラック632aと共にラック・アンド・ピニオンを構成し、昇降モータ641の回転力を可動体610の昇降の動きに変換する。
第1板部材660は、遊技機100の設置面に対して略垂直に起立させて設置されている。第2板部材670は、第1板部材660の上方において、第1板部材660に対して直交方向に延びるように配置されている。すなわち、第1板部材660および第2板部材670は、側方から見た場合に略T字形状をなしている。
第1板部材660における正面視中央に、上下方向に延びる溝661が形成されている。溝661には、可動体610の昇降案内部材635が嵌め込まれており、溝661は、昇降案内部材635を支持する。
また、第1板部材660には、昇降モータ641の回転軸641aを通す貫通孔662が形成されている。この貫通孔662に昇降モータ641の回転軸641aが通された状態で昇降モータ641のハウジング641bが例えばビス止めされることにより、昇降モータ641は、第1板部材660に保持される。
また、第1板部材660は、第2平歯車643の回転軸となるピン663を保持する。
また、第1板部材660における下部は、前面枠420の収容部700の底部に設けられた移動溝712に嵌め込まれている。
また、第2板部材670における正面視中央に、上方から見た場合に凸形状の貫通孔671が形成されている。貫通孔671における幅が広い方の矩形孔671aには、可動体610の支持部材630の棒状部632が通され、貫通孔671における幅が狭い方の矩形孔671bには、棒状部632に取り付けられた昇降案内部材635が通されている。
次に、移動機構602の横移動部680について説明する。
移動機構602の横移動部680は、移動モータ681と、移動モータ681の回転軸681aに連結された第1平歯車682と、この第1平歯車682と噛み合うように配置され、第1平歯車682の回転に連動して回転する第2平歯車683と、を有している。
第2平歯車683は、前面枠420の収容部700の底部に設けられた移動ラック711と共にラック・アンド・ピニオンを構成する。
移動モータ681が回転駆動すると、第2平歯車683および移動ラック711を介して移動モータ681の回転駆動力が基台650の左右方向の直線動に変換される。これにより、基台650に支持された可動体610が左右方向に移動する。
以上のように構成された可動体移動装置600の上下方向および左右方向における作用は以下のように作動する。
図38および図39は、可動体移動装置600の移動機構602の一例を説明する図である。すなわち、図38は、可動体610が上下方向に移動する場合を示す図であり、(a)は可動体610が下方向の移動端(最も下降した状態)に移動した場合を示し、(b)は可動体610が上方向の移動端(最も上昇した状態)に移動した場合を示す。また、図39は、可動体610が正面視で左右方向に移動する場合を示す図であり、(a)は可動体610が最突出状態で右方向の移動端に移動した場合を示し、(b)は可動体610が最突出状態で左方向の移動端に移動した場合を示す。
可動体610が上下方向に移動する場合は、次のとおりである。すなわち、図38に示した正面視において、昇降モータ641が反時計回転方向に回転すると、第1平歯車642が反時計回転方向に回転して第2平歯車643が時計回転方向に回転する。これにより、図38の(b)に示すように、可動体610が、基台650及び収容部700に対して上昇する。他方、昇降モータ641が時計回転方向に回転すると、第1平歯車642が時計回転方向に回転して第2平歯車643が反時計回転方向に回転する。これにより、図38の(a)に示すように、可動体610が、基台650及び収容部700に対して下降する。なお、可動体610が基台650及び収容部700に対して昇降する際、可動体610は、溝661に案内されて昇降する。また、可動体610は、昇降モータ641による回転駆動力を受けることなく人間が加えた力で昇降する。つまり、可動体610は、電力を必要とせずに昇降する。
他方、移動モータ681が時計回転方向に回転すると、第1平歯車682が時計回転方向に回転して第2平歯車683が反時計回転方向に回転する。これにより、図39の(b)に示すように、可動体610が、基台650と共に収容部700に対して左方向に移動する。なお、可動体610が基台650と共に収容部700に対して左右方向に移動する際、基台650は、移動溝712に案内されて左右方向に移動する。
第1,第2昇降センサ691,692の配置位置について図36を用いて説明する。
図36に示すように、第1昇降センサ691は、可動体610が最も下降した状態で、2つの突出部が対向する部位に可動体610の昇降案内部材635が介在し、可動体610がその状態よりも上昇している状態では昇降案内部材635が介在しない位置に配置されている。
第2昇降センサ692は、可動体610が最も上昇した状態で、2つの突出部が対向する部位に可動体610の昇降案内部材635が介在せず、可動体610がその状態よりも下降している状態では昇降案内部材635が介在する位置に配置されている。
第1〜第4横センサ731〜734の配置位置について図38および図39を用いて説明する。
第1横センサ731は、可動体610が最も左に移動した状態で、2つの突出部が対向する部位に基台650の第2板部材670が介在し、可動体610がその状態よりも右に移動した状態では第2板部材670が介在しない位置に配置されている(図39(b)参照)。
第4横センサ734は、可動体610が最も右に移動した状態で、2つの突出部が対向する部位に基台650の第2板部材670が介在し、可動体610がその状態よりも左に移動した状態では第2板部材670が介在しない位置に配置されている(図39(a)参照)。
第3横センサ733は、以下の位置に配置されている。つまり、可動体610が右へ移動して、2つの突出部が対向する部位に基台650の第2板部材670が介在し始めることにより、第3横センサ733が受光状態から遮光状態に切り替わったときに、可動体610が左右方向の中央となる位置である。
第2横センサ732は、以下の位置に配置されている。つまり、可動体610が左へ移動して、2つの突出部が対向する部位に基台650の第2板部材670が介在し始めることにより、第2横センサ732が受光状態から遮光状態に切り替わったときに、可動体610が左右方向の中央となる位置である。
可動体610が左右方向の中央に位置する場合には、第2横センサ732及び第3横センサ733は、遮光状態である(図38参照)。
かかる昇降用の構造としては、例えば、上述した可動体610を昇降させる昇降部640を利用することが考えられる。
図40は、本実施形態の演出制御ユニット10のハードウェア構成を示す図である。
同図に示す演出制御ユニット10は、図3に示した演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320に対応している。図示の例では、演出制御ユニット10は、演出制御基板10aとランプ制御基板10bとを接続して構成される。演出制御基板10aは、図3に示した演出制御部300および画像/音響制御部310の機能を実現する。ランプ制御基板10bは、図3に示したランプ制御部320の機能を実現する。
また、演出制御基板10aは、画像/音響制御部310に対応する制御手段として、演出制御CPU13と、演出制御CPU13用の制御ROM14と、VDP(Video Display Processor)15と、CGROM16と、音IC17と、音データRAM18および音データROM19とを備える。演出制御CPU13は、図3に示したCPU311に対応する。制御ROM14は、図3に示したROM312の一部である。
さらに、演出制御基板10aは、外部インターフェイスとして、ランプ制御基板I/F20(コネクタ20a)、主制御基板I/F21、LCDI/F22、音声駆動基板I/F23を備える。
演出制御基板10aは、シスコン11と接続され、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)32を備える。
ここで、可動体610,601の上下方向の移動制御(昇降制御)について、例えば図35−1を用いて説明する。なお、可動体610,601の左右方向の移動制御について後述する。
ランプ制御部320は、外部電源から電力が供給されている場合には可動体610を突出状態(例えば図35−1の(b)参照)とし、外部電源から電力が供給されなくなった場合には可動体610を収容状態(例えば図35−1の(a)参照)とする。
ランプ制御部320(ランプ制御CPU24)は、例えば、外部電源から電力が供給されていない状態から外部電源から電力が供給され始めた後に後述する動作確認処理を行った後に、昇降モータ641を反時計回転方向に回転させることにより、可動体610を基台650及び収容部700に対して上昇させる。そして、第2昇降センサ692が遮光状態から受光状態に切り替わったときに昇降モータ641を停止させる。このようにして、ランプ制御CPU24は、可動体610を突出状態(例えば図35−1の(b)参照)とする。
可動体610が収容部700の上面よりも上方に突出する際には、可動体610が上蓋720の被覆部721を撓ませながら上昇していく。そして、可動体610が突出状態である場合には、被覆部721が可動体610の側面に接触しているので、可動体610が突出することに起因して上蓋720に孔が空くことが抑制される。
なお、補助電源(コンデンサ)63が蓄えることができる電気エネルギーは、ランプ制御部320が可動体610を突出状態から収容状態へ下降させるのに必要なエネルギー以上であればよい。ランプ制御部320は、補助電源(コンデンサ)63から電力の供給を受けて、可動体610を突出状態から収容状態へ変更させた後には、自身への電力供給を停止するようにしてもよい。
また、ランプ制御部320(ランプ制御CPU24)は、外部電源から電力が供給されなくなった場合には、補助電源(コンデンサ)63から電力の供給を受けて、後述する初期位置復帰処理を行い、可動体610を後述する初期位置にしてもよい。
ここで、ランプ制御部320(ランプ制御CPU24)は、初期化処理として、可動体移動装置600の動作確認処理を行うと共に、RAM323の記憶内容をクリアする。上述したS108(図5−1参照)の処理により、演出制御部300がサブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを遊技制御部200から取得したら、演出制御部300は、この動作確認処理を実行するためのコマンドをランプ制御部320へ出力する。そして、ランプ制御部320は、演出制御部300からこの動作確認処理を実行するためのコマンドを取得したら、この動作確認処理を実行する。
可動体移動装置600の動作確認処理は、可動体610が収容状態(例えば図35−1の(a)参照)と突出状態(例えば同図の(b)参照)との間で正常に遷移(昇降)することおよび、正面視で右移動端位置(例えば同図の(c)参照)と左移動端位置(例えば同図の(d)参照)との間を正常に左右方向に移動することを確認する処理である。
例えば、上述した第1の構成の場合(図35−1参照)、ランプ制御部320は、動作確認処理として、先ず、可動体610が、左右方向の中央位置で収容状態であるときの可動体610の位置である初期位置(同図の(a)に示した位置でもある)にあるかどうかを確認する。そして、ランプ制御部320は、可動体610が初期位置にある場合には、可動体610を上昇させて最突出状態にし(同図の(b)参照)、次に、右方向に移動して右移動端に位置し(同図の(c)参照)、さらに、左方向に移動して左移動端に位置し(同図の(d)参照)、最後に初期位置に戻るという一巡処理を行う。また、ランプ制御部320は、可動体610が初期位置にない場合には初期位置に復帰させる後述する初期位置復帰処理を行った後にかかる一巡処理を行う。
図41は、ランプ制御部320による動作確認処理の動作を示すフローチャートである。
動作確認処理において、ランプ制御部320は、最初に可動体610が左右方向の中央位置で収容状態であるか否かを判断する(S4101)。これは、第2横センサ732及び第3横センサ733が遮光状態であると共に第1昇降センサ691が遮光状態であるか否かで判断する処理である。以下、可動体610が正面視で左右方向の略中央位置で収容状態であるときの可動体610の位置(例えば図35−1の(a)参照)を初期位置と称す。
そして、可動体610が初期位置にある場合(S4101でYes)、ランプ制御部320は、一巡処理を行う。すなわち、ランプ制御部320は、可動体610を正面視で左右方向の中央位置で突出状態とし(例えば図35−1の(b)参照)、その後、可動体610を突出状態で右方向移動端に位置する状態とし(例えば同図の(c)参照)、その後、突出状態で左方向移動端に位置する状態とし(例えば同図の(d)参照)、その後、正面視で左右方向の略中央位置で突出状態とし(例えば同図の(b)参照)、その後、初期位置に戻す(例えば同図の(a)参照)。つまり、ランプ制御部320は、可動体610が初期位置にあるときから、先ず、可動体610を左右方向の中央位置で突出状態とするべく、第2昇降センサ692が遮光状態から受光状態に切り替わるまで昇降モータ641を反時計回転方向に回転させる(S4102、S4103)。その後、ランプ制御部320は、可動体610を突出状態で最も右方向に移動した状態とするべく、第4横センサ734が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を反時計回転方向に回転させる(S4104、S4105)。その後、ランプ制御部320は、可動体610を突出状態で最も左方向に移動した状態とするべく、第1横センサ731が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を時計回転方向に回転させる(S4106、S4107)。その後、ランプ制御部320は、可動体610を左右方向の中央位置で突出状態とするべく、第3横センサ733が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を反時計回転方向に回転させる(S4108、S4109)。その後、ランプ制御部320は、可動体610を初期位置とするべく、第1昇降センサ691が受光状態から遮光状態に切り替わるまで昇降モータ641を時計回転方向に回転させる(S4110、S4111)。
他方、可動体610が初期位置にない場合(S4101でNo)、ランプ制御部320は、後述する初期位置復帰処理を行い(S4112)、その後、S4102以降の処理を行う。
図42は、ランプ制御部320による初期位置復帰処理の動作を示すフローチャートである。
初期位置復帰処理において、ランプ制御部320は、最初に第3横センサ733が遮光状態であるか否かを判断する(S4201)。第3横センサ733が遮光状態である場合(S4201でYes)、可動体610は左右方向の中央位置よりも右側にあるので、可動体610を左右方向の中央位置とするべく、第2横センサ732が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を時計回転方向に回転させる(S4202、S4203)。その後、第1昇降センサ691が遮光状態であるか否かを判断する(S4204)。そして、第1昇降センサ691が遮光状態である場合(S4204でYes)、可動体610は初期位置にあるので、初期位置復帰処理を終了する。他方、第1昇降センサ691が遮光状態ではない場合(S4204でNo)、ランプ制御部320は、可動体610を初期位置とするべく、第1昇降センサ691が受光状態から遮光状態に切り替わるまで昇降モータ641を時計回転方向に回転させる(S4205、S4206)。
一方、第4横センサ734が遮光状態ではない場合(S4210でNo)、第1横センサ731が遮光状態であるか否かを判断する(S4213)。第1横センサ731が遮光状態である場合(S4213でYes)、可動体610は最も左方向に移動した状態であるので、ランプ制御部320は、可動体610を左右方向の中央位置とするべく、第3横センサ733が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を反時計回転方向に回転させる(S4214、S4215)。その後、S4204以降の処理を行う。
一方、外部電源から電力が供給されなくなった場合には、可動体610が前面枠420の収容部700内に収容された収容状態となり、前面枠420の外面から外側に出っ張っていない。このように、外部電源から電力が供給されていない場合にはパチンコ遊技機100はコンパクトになる。それゆえ、例えば、このパチンコ遊技機100を梱包したり搬送したりする場合でも、可動体610は邪魔にならない。
また、遊技者は、演出キー162を押すことで突出状態の可動体610を左右方向に移動させることができるので、可動体610を所望の位置に停止させることができる。例えば、遊技者は、可動体610を、データランプ1000が見易い位置に停止させることができる。また、遊技者は、可動体610を、ホールの従業員を呼ぶためのボタンを押し易い位置に停止させることができる。
ここで、可動体610,601の左右方向の移動操作例について説明する。可動体610および可動体601の左右方向の移動操作例は共通することから、以下、可動体610の左右方向の移動操作例を説明し、可動体601の左右方向の移動操作例の説明を省略する。
図43は、可動体610の左右方向の移動操作例を説明する図であり、(a)は、可動体610の上下左右方向への移動を受け付けるときに画像表示部114に表示する所定の画像を示す図である。また、図43の(b)は、可動体610が最突出状態で最も右方向に移動した状態を示す図であり、(c)は、可動体610が最突出状態で最も左方向に移動した状態を示す図である。また、同図の(d)は、可動体610の上下方向への移動を受け付けるときに画像表示部114に表示する所定の画像を示す図であり、同図の(a)に対応するものである。
演出制御部300は、この所定の画像を、客待ち用の画面表示の一部として表示することを例示することができる。また、演出制御部300は、大当たり遊技状態のときに画像表示部114に表示する画像の一部として、この所定の画像を表示することを例示することができる。
他方、演出制御部300は、画像表示部114に所定の画像が表示されているときに、十字に配列された4つのキーからなる演出キー162における左側に配置されたキー(以下、「左側キー」と称す。)が押された場合には、可動体610を左方向に移動させるべくランプ制御部320に指示命令(コマンド)を送る。
また、演出制御部300は、演出キー162における上側に配置されたキー(以下、「上側キー」と称す。)が押された場合には、可動体610を上方向に移動させるべくランプ制御部320に指示命令(コマンド)を送り、また、下側に配置されたキー(以下、「下側キー」と称す。)が押された場合には、可動体610を下方向に移動させるべくランプ制御部320に指示命令(コマンド)を送る。
なお、演出制御部300は、可動体610の昇降及び左右方向への移動を同時に受け付けるようにしてもよい。
ただし、ランプ制御部320は、演出制御部300から可動体610を右方向に移動させるべき旨の指示命令(コマンド)を受信した場合であっても、第4横センサ734が受光状態から遮光状態に切り替わったときに移動モータ681を停止させる。このとき、可動体610は、正面視右方向の移動端に位置する。なお、本実施の形態に係る可動体移動装置600においては、可動体610が、右方向の移動端の位置からさらに右方向に移動しないように物理的に構成されている。
ただし、ランプ制御部320は、演出制御部300から可動体610を左方向に移動させるべき旨の指示命令(コマンド)を受信した場合であっても、第1横センサ731が受光状態から遮光状態に切り替わったときに移動モータ681を停止させる。このとき、可動体610は、正面視左方向の移動端に位置する。なお、本実施の形態に係る可動体移動装置600においては、可動体610が、右方向の移動端の位置からさらに左方向に移動しないように物理的に構成されている。
また、可動体610を左右方向に移動させるためのキーや押ボタン(タッチセンサでもよい)や操作レバーやモーションセンサなどを、既存の演出キー162や操作レバーやモーションセンサなどとは別に、可動体610移動専用として設けてもよい。可動体610移動専用のキーなどを設ける位置は、例えば前面枠420の収容部700の下面など、透明板保持枠421における可動体610が配置された部位近傍であることを例示することができる。
演出制御部300は、この所定の画像を、客待ち用の画面表示の一部として表示することを例示することができる。また、演出制御部300は、大当たり遊技状態のときに画像表示部114に表示する画像の一部として、この所定の画像を表示することを例示することができる。
以上のように構成された可動体移動装置600においては、可動体610を支持する基台650は移動溝712により左右方向の移動が案内されるので、可動体610は、移動モータ681による回転駆動力を受けることなく(電力を必要とせずに)人間が加えた力で左右方向へ移動する。
それゆえ、例えば、遊技者は、可動体610を、データランプ1000が見易い位置に手で移動させることができる。また、遊技者は、ために、手で可動体610を移動させることができる。また、遊技を始めるべく遊技台を選んでいる者も、データランプ1000に表示された遊技履歴などを見るために、手で、可動体610を、データランプ1000が見易い位置に移動させることができる。
ここで、パチンコ遊技機100は、可動体610の左右方向への移動または可動体610の昇降を、所定の操作入力があった場合にモータ(移動モータ681または昇降モータ641)を回転させることで行うか、あるいは移動モータ681の回転駆動力を受けることなく(電力を必要とせずに)人間が加えた力で行うかを切り替える切替スイッチ(不図示)を備えてもよい。つまり、パチンコ遊技機100は、可動体610の左右方向への移動または可動体610の昇降を、電動で行うか、あるいは手動で行うか、を切り替える切替スイッチを備えてもよい。切替スイッチを設ける位置は、例えば前面枠420の収容部700の下面など、透明板保持枠421における可動体610が配置された部位近傍であることを例示することができる。
そして、ランプ制御部320は、切替スイッチが「手動」の方に切り替えられている場合には、図43に示した、可動体610の左右方向への移動または可動体610の昇降を受け付ける所定の画像の画像表示部114への表示を行わないようにすると共に、所定の操作入力があったとしても移動モータ681を駆動しないようにする。
可動体移動装置600は、切替スイッチが「電動」の方に切り替えられている場合に、可動体610が手動では動かないようにするためのロック機構(不図示)を備えるとよい。ロック機構は、電力の供給を受けて駆動するモータやソレノイドで作動し、可動体610を支持する基台650の移動または可動体610の昇降を妨げるレバーやピンであることを例示することができる。そして、ランプ制御部320は、切替スイッチが「電動」の方に切り替えられている場合には、ロック機構にて手動では可動体610が動かないようにロックすると共に、所定の操作入力があった場合には、ロック機構によるロックを解除した後に移動モータ681を駆動させるとよい。
なお、パチンコ遊技機100は、電動・手動を切り替える切替スイッチではなく、電動・手動を選択するための押ボタン(タッチセンサでもよい)であってもよい。例えば、デフォルトを電動とし、押ボタン(タッチセンサ)が押された場合には手動に切り替えればよい。
また、パチンコ遊技機100は、可動体610の位置を固定するための固定スイッチ(例えば、固定・非固定を切り替える切替スイッチ、押下されることにより固定する押ボタンなど)(不図示)を備えてもよい。そして、ランプ制御部320は、固定スイッチが押されている場合には、図43に示した、可動体610の左右方向への移動または可動体610の昇降を受け付ける所定の画像の画像表示部114への表示を行わないようにすると共に、所定の操作入力があったとしてもモータ(移動モータ681または昇降モータ641)を駆動しないようにするとよい。また、ランプ制御部320は、固定スイッチが押されている場合には、上述したロック機構を作動させて、可動体610が手動では動かないようにするとよい。固定スイッチを設ける位置は、例えば前面枠420の収容部700の下面など、透明板保持枠421における可動体610が配置された部位近傍であることを例示することができる。
次に、可動体移動装置600の可動体610の状態に関連付ける演出例について説明する。なお、かかる演出例では、上述した第1の構成に係る可動体移動装置600において可動体610に装飾物601aが収容されている場合を説明するが、他の構成例で行う場合も考えられる。
図45は、演出例を説明する図であり、(a)の後に(b)〜(d)に移行する場合と、(a)の後に(e)、(f)に移行する場合と、を示す。
図45の(a)に示すように、図柄変動中にSPリーチ演出が開始される場合、画像表示部114に複数のキャラクタ画像が変動表示されている。ここにいう複数のキャラクタ画像としては、対応付けられた信頼度が互いに異なるものである。例えば、高い信頼度が対応付けられるキャラクタAと、低い信頼度が対応付けられるキャラクタBと、である。キャラクタAは、装飾物601aをモチーフにした画像である。
SPリーチ演出では、画像表示部114にキャラクタAとキャラクタBとが変動表示され、キャラクタAとキャラクタBのいずれが最終的に表示されるかで、図柄変動に対する信頼度の報知ないし示唆を行っている。
その場合に、演出ボタン161を押す代わりに、他の操作を行っても、演出ボタン161が操作されたとみなして反応し、可動役物115が同図の(c)に示す所定の動作を行う例も考えられる。
かかる場合、画像表示部114にて、より熱い画像演出を実行することができる。可動体610が突出しても画像表示部114が可動体610により覆われるものではなく、したがって、画像表示部114の全体で画像演出を行うことが可能である。また、SPリーチ演出で装飾物601aが突出しているときと突出していないときとで、画像表示部114に表示される映像が異なるように演出制御することが考えられる。例えば、装飾物601aの突出時には、赤色を基調とする映像であり、また、装飾物601aの非突出時には、青色を基調とする映像である。
かかる可動体610の突出状態への移行時に、通常では出力されない音響を出力する例が考えられる。
また、装飾物601aが突出すれば、装飾物601aが突出しない場合に比べて、大当たりになる可能性が高く、それゆえ熱い演出であると言える。しかしながら、装飾物601aが突出していなくても、ハズレが確定するものではなく、大当たりの場合がある。
なお、大当たりの種類に応じて、装飾物601aが突出する割合が異なるように設定することが考えられる。すなわち、例えば長当たりの場合には(図17参照)、装飾物601aが突出する割合が高く、また、短当たりの場合には、装飾物601aが突出する割合を低くする等である。
したがって、同図の(f)に示す段階で、すべての装飾図柄画像を停止させ、ハズレを確定する演出制御が考えられる。
例えば、図45の(b)に示すように、画像表示部114にキャラクタAの画像が表示された場合であっても、同図の(f)に示すように、可動体610の突出および装飾物601aの突出が行われない演出例が考えられる。かかる演出例では、可動役物115による所定の動作(同図の(c)参照)が行われない例のほか、可動役物115による所定の動作が行われる例も考えられる。
また、図45の(e)に示すように、画像表示部114にキャラクタBの画像が表示された場合であっても、同図の(d)に示すように、可動体610の突出および装飾物601aの突出が行われる演出例が考えられる。かかる演出例では、可動役物115による所定の動作(同図の(c)参照)が行われる例のほか、可動役物115による所定の動作が行われない例も考えられる。
すなわち、画像表示部114に所定キャラクタが表示された後に、図45の(d)に示すように、可動体610の突出および装飾物601aの突出が行われる演出を実行したり、同図の(f)に示すように、可動体610の突出および装飾物601aの突出が行われない演出を実行したりする制御例である。このような制御例の場合に、可動役物115による所定の動作(同図の(c)参照)が行われる例や行われない例が考えられる。
なお、可動体610が突出する場合の図柄変動演出と、可動体610が突出しない場合の図柄変動演出と、が互いに同じ時間である場合が考えられ、また、互いに異なる時間である場合が考えられる。
付言すると、上述した変動演出以外の場面、例えば大当たり遊技中に、可動体610が突出状態になり、また、装飾物601aも突出するという演出も考えられる。その場合には、大当たり遊技終了後に装飾物601aが可動体610に収容され、可動体610が収容部700に収容される。
図46の(a)に示すように、図柄変動中にノーマルリーチ演出が開始され、さらに、同図の(b)に示すように、収容部700に収容の可動体610および装飾物601aがパチンコ遊技機100の上方に突出してリーチ演出が発展し、SPリーチ演出が開始する。
これらの注意喚起に関連して説明すると、可動体610が左右方向へ移動する際に、例えば「装飾体が右へ移動します」や「装飾体が左へ移動します」などの注意喚起画像を画像表示部114に表示することが考えられる。
また、上述した画像表示部114における注意喚起画像の表示を行うと共に、スピーカ156を介して注意喚起のための警告音を出してもよい。
また、可動体610が突出したり左右方向へ移動したりするため、枠部材150の収容部700の上蓋720の上に物を載せないようにするための注意を喚起するために、画像表示部114に画像表示を行うとよい。例えば、パチンコ遊技機100は、客待ち用の画面表示の一部に、「遊技機(筐体(枠部材))の上に物を載せないで下さい」との表示等である。
かかる選択操作を、可動体610および装飾物601aが突出している間いつでも受け付ける制御例が考えられ、また、可動体610および装飾物601aが突出してからの所定期間に限って受け付ける制御例も考えられる。
かかるキャラクタCは、装飾物610a(図35−3の(d)参照)をモチーフにした画像である。そして、SPリーチ演出として、その後、画像表示部114に例えばキャラクタCと上述したキャラクタA(図45参照)とが表示されて、画像演出を華やかなものにすることが考えられる。
なお、突出している可動体610および装飾物601aがSPリーチ演出中に、収容される例も考えられる。
遊技者の選択操作により、可動体610および装飾物601aが収容された状態で、画像表示部114には、SPリーチ演出が進行される。より詳細には、収容状態で行われるSPリーチ演出は、上述した突出状態で行われる場合(図46の(c)参照)とは異なるものである。すなわち、画像表示部114には、キャラクタB以外の画像が表示される。より具体的に説明すると、本実施の形態では、キャラクタAの画像が表示される。
ここで、枠部材150(例えば図1参照)から突出可能な可動体610の状態に応じて演出を変えることにより、遊技者が演出を楽しむことが可能になる。
そこで、演出をより楽しむことを可能にするために、以下の構成を採用する。
◆すなわち、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)に収容される収容状態になり、前記筐体(例えば枠部材150)から出現する出現状態になる演出体(例えば可動体601,610)と、前記演出体(例えば可動体601,610)が前記収容状態の場合に第1の演出を実行し、前記演出体(例えば可動体601,610)が前記出現状態の場合に前記第1の演出とは異なる第2の演出を実行する実行手段(例えばCPU301)と、を備えることを特徴とするものである。
なお、装飾物を突出させた後には、可動体610を昇降する際の所定の操作入力と同様の操作入力、あるいは手動で収容するように構成するとよい。
ここで、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、枠部材150(筐体)は、第1状態と、当該第1状態に比べて突出した第2状態との間で遷移可能な可動体610を備えている。
ここで、第1状態は、可動体610が枠部材本体(筐体本体)に最も近い位置にある状態や外観で可動体610が目立たない状態であることを例示することができる。また、第1状態は、遊技者や遊技を始めるべく遊技台を選んでいる者から可動体610が見え難い状態であることを例示することができる。第1状態の具体例は、可動体610が枠部材150の収容部700内に収容された収容状態であることを例示することができる。
第2状態は、第1状態に比べて突出した状態である。第2状態は、可動体610が第1状態である場合よりも外観で可動体610が目立つ状態であることを例示することができる。また、第2状態は、可動体610が第1状態である場合よりも、遊技者や遊技を始めるべく遊技台を選んでいる者から可動体610が見え易い状態であることを例示することができる。第2状態の具体例は、可動体610が枠部材150の収容部700の上蓋720よりも上方に最も突出した状態であることを例示することができる。
また、本実施の形態に係る可動体移動装置600においては、可動体610が、例えば図35−1の(b)に示した最も突出した状態からさらに上昇しないように物理的に構成されている。
上述した実施の形態においては、可動体610が可動体移動装置600の昇降部640により昇降させられることにより前面枠420の上面から上方に出っ張る構成であるが、特にかかる構成に限定されない。可動体610が前面枠420の上面から上方に出っ張るのであれば、例えば、左右方向に延びる回転軸周りに回転させることにより、収容状態から突出状態へ変化させてもよい。例えば、可動体610の形状を柱方向が左右方向となる三角柱状にするとともに、収容状態では柱方向に延びる三つの面の内の一つの面が前面枠420の上面と略同一面となるようにすると共に、モータなどにて左右方向を回転軸方向として回転させることにより、突出状態に変化させるようにしてもよい。
図47は、可動体移動装置600の変形例を説明する図であり、(a)は、可動体800が収容されている状態を示し、(b)は、可動体800が突出した状態を示す。
例えば、枠部材150の前面枠(内枠)420における右側の部位に、収容部700を設けてもよい。そして、この収容部700に、直方体状の可動体800を収容すると共に、図47(b)に示すように、収容部700における手前側の面よりも手前側に可動体800を突出させてもよい。
可動体800は、単に装飾された物体であるのみならず、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したり、遊技履歴を表示したりするとよい。
上述した実施の形態に係る可動体移動装置600においては、可動体610は、可動体610が前面枠420の収容部700内に収容された収容状態を第1状態の一例とし、可動体610が収容部700の上蓋720よりも上方に最も突出した最突出状態を第2状態の一例とした場合、第1状態と第2状態との間で遷移可能である。しかしながら、突出状態となる前の状態である第1状態は、可動体610が前面枠420の収容部700内に収容された状態に限定されない。
変形例に係る可動体810は、前面枠420の本体内から飛び出た、図48(a)に示す状態が枠部材本体(筐体本体)に最も近い位置にある状態(第1状態の一例)である。そして、変形例に係る可動体810は、図48(a)に示した第1状態から、図48(a)に示した第1状態に比べて突出した状態である、図48(b)に示す第2状態へ遷移可能である。つまり、変形例に係る可動体810が枠部材150の前面枠420の透明板保持枠421の上部から垂直下方に垂れ下がり、透明板159よりも手前側に存在する状態が枠部材本体(筐体本体)に最も近い位置にある状態である。そして、変形例に係る可動体810が枠部材150の前面枠420の透明板保持枠421の前面から手前側に突出した状態が枠部材本体(筐体本体)に最も離れた位置にある状態(第2状態の一例)である。
なお、変形例に係る可動体810は、単に装飾された物体であるのみならず、ランプやスピーカを備えていてもよい。
また、図48を用いて説明した可動体810においては、可動体610を昇降する際の上述した所定の操作入力と同様の操作入力、あるいは手動で、図48(a)に示した状態と図48(b)に示した状態との間で遷移可能にするとよい。
また、図47、図48用いて説明した可動体800、810に対しても上述した切替スイッチや固定スイッチを適用するとよい。また、可動体800、810を移動させる際には上述した注意喚起を行うとよい。また、可動体800が図47(b)に示した状態である場合、あるいは可動体810が図48(b)に示した状態である場合に、扉開放エラーなどのエラーが生じた場合には、可動体800,810を、図47(a),図48(a)の状態にするとよい。
また、本実施の形態では、電源復帰時に、遊技制御部200により初期的に実行される基本処理において、設定の初期化を指示するコマンド等を演出制御部300へ出力するために、主制御処理で用いられる出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出して実行することについて説明した(図5−1参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドを「コード部」と「データ部」とで構成し、各々の先頭ビットに識別用のフラグを設けることについて説明した(図19−1参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドの「コード部」の一部を、データ値を記述するために用いる構成について説明した。
◆上記のように、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶させ、前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に順次記憶させ、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2データ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させることができることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第2データ部(例えば、「データ」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
また、上記の目的を達成する他の本発明による遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、aビットのサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)と、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するaビットとを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータが記録される構成とすることができる。
上記のような構成とすれば、第1データ部および第2データ部の合計サイズを変えることなく、第2データ部に記録されるべきデータのサイズを、より大きくすることが可能となるため、遊技制御手段から演出制御手段へ大きなサイズのデータを送る場合に、伝送されるデータ全体のサイズの増大を抑制することができる。
150…枠部材(筐体の一例)
601,610…可動体(第1の演出部の一例、第2の演出部の一例)
602…移動機構(出現手段の一例、変位手段の一例)
Claims (1)
- 演出を行う遊技機であって、
第1の演出部および第2の演出部と、
筐体に収容される前記第1の演出部および前記第2の演出部を、前記筐体の外に出現させる出現手段と、
前記出現手段により前記第1の演出部および前記第2の演出部が出現する場合、前記第1の演出部と前記第2の演出部とを含む有意の集合体が形成されるように変位させる変位手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
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