JP5914726B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出装置の動作確認を確認対象に応じて行うことが可能な遊技機を提供する。【解決手段】電源投入時コマンド受信時に(S4001)開扉検知センサの出力信号がONであれば(S4002でYes)、予め定められた時間が経過するまでに、出力信号がONでなくなったか否かを判断する(S4003)。開扉状態の前面枠が閉扉状態に移行したことを検知すると(S4003でYes)、一連のシーケンスによる確認動作の実行が開始される(S4004)。確認動作の開始後は、前面枠が開扉状態になっていないかを確認する(S4005)。開扉状態になっていない場合(S4005でNo)、確認動作が完了したか否かを判断し(S4006)、完了していたら(S4006でYes)、処理手順を終了する。開扉状態の場合(S4005でYes)、強制終了する(S4007)。【選択図】図40

Description

本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行うパチンコ遊技機や遊技媒体の投入の際の抽選結果を複数リールの停止時に図柄の組み合わせで表示するスロットマシン等の遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口等の役物に入賞することにより大当たりの抽選が行われる。そして、大当たりに当選した場合には、遊技機は、大入賞口が開放されて、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。また、遊技機では、遊技者による遊技球の遊技に伴って、可動役物の動きや画像表示部での表示、各種のランプの点灯、スピーカによる音響等の各種の演出が行われる。
演出に用いられる装置として、従来から種々のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、遊技機の上側部における左右の角部であって、環状発光体に対する外側の領域には、光を発することが可能な上角発光体を収納した上角発光領域部が形成してあり、この上角発光領域部は、開閉可能であると共に、開状態においては、上角発光体を露出させて光を発するよう構成してあり、上角発光領域部は、遊技機の上側部における左右の角部を含めた略三角形の領域に形成してあり、遊技機における左右の縁部近傍に設けた回動支点部を中心に回動して開くよう構成してある遊技機を開示する。
特開2012−105878号公報
ここで、遊技機が備える演出装置の動作を確認する際には確認対象に応じた制御が求められる場合がある。
本発明は、演出装置の動作確認を確認対象に応じて行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明が適用される遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)が持つ開閉可能な扉(例えば前面枠20)に取り付けられ、当該扉(例えば前面枠20)に対して第1の状態になり、当該第1の状態よりも当該扉(例えば前面枠20)から突出する状態である第2の状態になる演出体(例えば枠駆動演出部180)と、前記筐体(例えば枠部材150)の前記扉(例えば前面枠20)の開閉状態を検知する検知手段(例えば開扉検知センサ26)と、前記検知手段(例えば開扉検知センサ26)により前記扉(例えば前面枠20)の開状態が検知されない場合に前記演出体(例えば枠駆動演出部180)を前記第1の状態から前記第2の状態へ移行した後に当該第1の状態に戻る確認動作を行い、当該検知手段(例えば開扉検知センサ26)により当該扉(例えば前面枠20)の開状態が検知される場合に予め定められた時間(例えば所定時間P)が経過するまでに当該検知手段(例えば開扉検知センサ26)により当該扉(例えば前面枠20)の閉状態が検知されると当該確認動作を行う確認手段(例えばCPU301)と、を備えることを特徴とするものである。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、演出装置の動作確認を確認対象に応じて行うことが可能になる。
第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 (a)は遊技盤の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部による基本処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態の遊技制御部の主制御処理の動作を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図であり、(a)は大当たり乱数の構成例を示す図であり、(b)は大当たり図柄乱数の構成例を示す図であり、(c)はリーチ乱数の構成例を示す図であり、(d)は当たり乱数の構成例を示す図である。 変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。 コマンドの構成を示す図であり、(a)はコマンドのデータ構造を示す図であり、(b)はコマンドのビット列としての構造を示す図である。 演出制御部の動作を示すフローチャートであり、(a)はメイン処理を示す図、(b)は割り込み処理を示す図である。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 モードフラグの設定例を示す図である。 図20の演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20の変動演出終了中処理の内容を示すフローチャートである。 図20の当たり演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20のエンディング演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20の客待ちコマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る枠部材の構成を説明する斜視図である。 第1の実施の形態に係る枠部材の構成を説明する斜視図である。 第1の実施の形態に係る枠駆動演出部の構成および動作を説明する斜視図である。 枠駆動演出部の作用を説明する斜視図である。 枠駆動演出部の作用を説明する斜視図である。 移動部の光源部を説明する概略斜視図である。 移動部の駆動系を説明する図である。 回転反射板の駆動系を説明する図である。 演出ボタン用の昇降装置を説明する斜視図である。 第1の実施の形態での演出装置の制御を説明するブロック図である。 確認動作のシーケンスを説明するタイムチャートである。 起動処理の第1態様を説明するフローチャートである。 起動処理の第2態様を説明するフローチャートである。 起動処理の第3態様を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 第2の実施の形態に係る枠部材の構成を説明する斜視図である。 第2の実施の形態に係る枠部材の構成を説明する斜視図である。 可動体移動装置を説明する概略図である。 可動体移動装置の移動機構の一例を説明する図である。 可動体移動装置の移動機構の一例を説明する図である。 可動体移動装置の移動機構の一例を説明する図である。 可動体移動装置の移動機構の一例を説明する図である。 第2の実施の形態での演出装置の制御を説明するブロック図である。 確認動作のシーケンスを説明するタイムチャートである。 起動処理の第4態様を説明するフローチャートである。 起動処理の第5態様を説明するフローチャートである。 起動処理の第6態様を説明するタイムチャートおよびフローチャートである。 図54の第2確認動作処理を説明するフローチャートである。 図55の初期位置復帰処理の動作を示すフローチャートである。 可動体移動装置の変形例を説明する図である。 可動体移動装置の他の変形例を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の実施の形態(本実施の形態)の説明を、第1の実施の形態と第2の実施の形態とに分けて行う。
〔第1の実施の形態〕
まず、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について説明する。なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態は互いに共通する構成や機能等を有することから、このような共通する部分については、本実施の形態として説明することがある。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、特別図柄抽選の判定結果を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉作動すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、特別図柄抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。なお、上記の低確率状態と高確率状態の他に、特別図柄抽選の当選確率が低確率状態よりも高く高確率状態よりも低い中確率状態を設定することも可能である。この場合、パチンコ遊技機100は、所定の条件に基づいて低確率状態、中確率状態および高確率状態のいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて時短無状態と時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短状態とは、例えば、電動チューリップ123が開閉作動する際の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、あるいは普通図柄変動時間を短縮すること、のいずれか1つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。なお、時短状態では、特別図柄の特別図柄変動時間が短縮されていても良い。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄抽選の判定等を含む遊技制御を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させたり、振動させたりする構成例も考えられる。
ここで、枠部材150は、圧縮空気(エア)を作るエア装置160(図37参照)を備えている。すなわち、発射装置のハンドル151には、エア装置160により作られた圧縮空気を吐出するためのエアノズル(不図示)が形成されている。
そして、所定の場合に、演出として、ハンドル151のエアノズル(不図示)から圧縮空気が断続的に吹き出される。このため、遊技者は、ハンドル151を握っている掌で圧縮空気の吹き出しを感じることができ、継続して遊技を行う楽しみを持つことが可能になる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音により、告知や各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
ここで、第1の実施の形態では、枠部材150は、光源を内蔵して駆動力により収納および展開が相互に切り替え可能な枠駆動演出部180を備えている。
また、枠部材150には、開閉自在の前面枠20(図28参照)が設けられており、この前面枠20は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板159(図29参照)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。なお、状態表示器224には、さらにLEDを設け、他の遊技状態に関する情報を報知するようにしても良い。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。例えば、演出において複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける場合を考える。この場合、例えば、遊技者は、十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を採用することができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
メイン制御手段である遊技制御部200は、メイン基板としての図示しない遊技制御基板により構成されている。また、サブ制御手段である演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320および払出制御部330の各々は、サブ基板としての図示しない演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板により個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄抽選の抽選結果の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大当たり大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップ123の作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の1つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
また、図3に示すように、払出制御部330には、枠部材150(図1参照)の扉開閉状態を検知するための開扉検知センサ26が接続されている。かかる開扉検知センサ26の用途や作用についての詳細は後述する(図37、図50参照)。
ここで、開扉検知センサ26から出力される信号は、払出制御部330から遊技制御部200に送信される。遊技制御部200では、開扉検知センサ26の出力信号を基に扉開閉の状態を判断する。そして、扉が開放されていると判断する場合(開扉状態)、遊技制御部200は、エラー報知するための信号を演出制御部300に送信し、かつ、払出制御部330を介して枠用外部情報端子基板340に外部情報を送信する。なお、ここにいう外部情報の送信は、盤用外部情報端子基板350にも行う構成例が考えられ、また、盤用外部情報端子基板350のみに行う構成例も考えられる。すなわち、外部情報は、枠用外部情報端子基板340および/または盤用外部情報端子基板350に送信される。
このように、本実施の形態では、開扉検知センサ26が払出制御部330に接続され、払出制御部330が遊技制御部200に接続され、遊技制御部200が演出制御部300に接続される構成を採用する。このような接続関係を採用するのは、次の理由による。すなわち、開扉検知センサ26が枠部材150に取り付けられる一方で遊技制御部200は遊技盤110が備えるものゆえ、枠部材150側の開扉検知センサ26を遊技盤110側の遊技制御部200に接続する場合には、機種開発の度に考慮する必要があり、開発負担が大きくなる。そのため、開扉検知センサ26を払出制御部330に接続させることで、開発負担の軽減を図っている。
なお、上述した開扉検知センサ26から演出制御部300に至る接続関係においては、不図示の中継基板を途中に介在させる例も考えられる。
付言すると、開扉検知センサ26を払出制御部330に接続する場合は、払出制御部330が開扉検知センサ26の出力信号を基に扉開閉の状態を判断する変形例も考えられる。すなわち、このような変形例を採用する場合には、払出制御部330は、開扉検知センサ26により開扉状態であると判断すると、開扉信号を遊技制御部200に送信し、これを受信した遊技制御部200は、エラー報知するための信号を演出制御部300に送信する。また、払出制御部330は、枠用外部情報端子基板340に外部情報を送信する。
なお、本実施の形態では、上述したように、開扉検知センサ26を払出制御部330に接続しているが、これに限られず、上述した開発負担の軽減を図ることが困難になるものの、開扉検知センサ26を遊技制御部200に接続する構成例も考えられる。また、外部情報の送信を省略することができる場合には、開扉検知センサ26を演出制御部300に接続する例も考えられる。
また、本実施の形態が備える開扉検知センサ26は、単数であっても複数であってもよい。後者の場合すなわち複数(例えば2個)の開扉検知センサ26を備える場合には、すべての開扉検知センサ26から閉扉を示す信号が出力された場合(ないし開扉を示す信号が出力されない場合)に枠部材150が扉閉鎖の状態であり、複数の開扉検知センサ26のいずれかから開扉を示す信号が出力された場合(ないし閉扉を示す信号が出力されない場合)に枠部材150が扉開放の状態であることを検知する制御例が考えられる。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、後述する図17に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」等を判定する。すなわち、特別図柄判定部234は、乱数取得部231により取得された特別図柄抽選用の乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、特別図柄抽選は、乱数取得部231および特別図柄判定部234により行われる処理である。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態のいずれも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図17(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330への制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
なお、本実施の形態の大入賞口125は、内部に、図示しない特別入賞口を有している。すなわち、大入賞口125に入球した遊技球は、内部に設けられる特別入賞口にも入球可能に構成されている。また、特別入賞口は、遊技制御部200によって、開閉が制御される。本実施の形態では、特別入賞口は、大当たり遊技が行われる際に、予め定められた開閉パターンに基づいて開閉する。
そして、特別入賞口に遊技球が入球した場合、大当たり遊技の終了後に、パチンコ遊技機100の状態が所定の遊技状態に移行する。本実施の形態では、特別入賞口に遊技球が入球した場合に、高確率状態に移行するように設定している。ここで、特別入賞口に入賞した場合に、大当たり遊技の終了後に移行させる所定の遊技状態としては、高確率状態に限らず、例えば時短状態や中確率状態などに移行するように設定しても良い。
なお、大入賞口125と特別入賞口とは一体に構成されることに限定されない。例えば、大入賞口125とは別に第2大入賞口を設け、この第2大入賞口が上述した特別入賞口として機能するように構成しても構わない。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図5−1は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)101)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S102)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S102でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S103)。
バックアップフラグがONである場合(S103でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S104)。
チェックサムが正常である場合(S104でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S105)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復旧に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の内部状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S102でYes)、バックアップフラグがOFF(S103でNo)、チェックサムが異常(S104でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S106)、RAM203の作業領域を設定する(S107)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S108)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、313、323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S105参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S108参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S109)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S110)、割り込み禁止(S111)、図柄乱数制御処理(S112)、初期値乱数更新処理(S113)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S114)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S110)および割り込み禁止(S111)は、このループ処理(S110〜S114)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S112)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S113)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S114でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S110〜S114)と共に割り込みによる主制御処理が繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S114でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図5−2は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S115)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S116)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S117)、RAM203へのアクセスを禁止して(S118)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図5−3は、遊技制御部200の主制御処理の動作を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図5−1に示すループ処理の中で割り込みが許可(S110参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図5−3に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S501〜S506)。
乱数更新処理(S501)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄変動制御部236および普通図柄判定部232の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S504)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S505)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S506)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S502からS504までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S505の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、出力処理(S506)においてRAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S502〜S505の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図5−3に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS502〜S505の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの一連の処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技制御部のRAMの構成例〕
特に図示しないが、RAM203には、上記の主制御処理で生成されたコマンドを、コマンドの種類ごとに格納するコマンド格納領域が設けられる。
また、詳しくは後述するが、遊技制御部200から演出制御部300へ送られるコマンドは、例えば、コマンドの種類を示すコードと、コマンドの内容を示すデータとを含む2バイトの情報であり、主に1バイトでコードを記述し、他の1バイトでデータを記述している。コードは、例えば、特別図柄抽選や普通図柄抽選に関する停止図柄、変動パターン、保留、事前判定、大入賞口125や電動チューリップ123の作動指示、パチンコ遊技機100の動作に関わるエラーの報知等の情報の種類を特定する。データは、コードにより特定された情報の具体的な内容を特定する。例えば、特別図柄抽選における停止図柄の種類、選択された変動パターン、保留数等の情報や、大入賞口125の作動の具体的内容(開放または閉鎖)、エラー報知の開始または終了の指示等が記述される。
上述したRAM203の各コマンド格納領域には、1つのコマンド格納領域に対して一種類または複数種類のコマンドが対応付けられている。そして、図5−3に示した主制御処理において、遊技制御部200は、生成したコマンドを、そのコマンドに対応付けられているコマンド格納領域に格納していく。
ここで、主制御処理では、1サイクルの処理が実行される度に、必ずしも全てのコマンドが生成される訳ではない。例えば、第1始動口121や第2始動口122への入賞がないときは、特別図柄抽選の停止図柄や変動パターンに関するコマンドは生成されない。また、大入賞口125や電動チューリップ123の作動指示のコマンドは、これらの電動役物を作動させるべきタイミングでなければ生成されない。また、エラーを報知するコマンドは、そもそもエラーが発生していなければ生成されない。
したがって、主制御処理の出力処理(図5−3のS506参照)が行われる際には、通常、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、いくつかのコマンド格納領域にはコマンドが格納されており、他のコマンド格納領域にはコマンドが格納されていない状態となる。
〔出力制御部による出力処理〕
次に、出力制御部240による出力処理(図5−3のS506)について説明する。
遊技制御部200の出力制御部240は、まず、RAM203に設けられたコマンド格納領域の1つに着目し、着目したコマンド格納領域にコマンドが格納されているか否かを調べる。そして、コマンドが格納されているならば、出力制御部240は、格納されているコマンドを読み出して演出制御部300へ出力する。
着目したコマンド格納領域にコマンドが格納されていなかった場合、コマンド格納領域に格納されていたコマンドを出力した後、出力制御部240は、未処理のコマンド格納領域が有るか否かを調べる。未処理のコマンド格納領域が有る場合、出力制御部240は、未処理のコマンド格納領域の1つに着目し、着目したコマンド格納領域に対するコマンドの有無の確認、出力を繰り返す。
そして、全てのコマンド格納領域に対して処理を行ったならば、出力処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行した際に、その際のパチンコ遊技機100の状況に応じてコマンドが生成され、生成されたコマンドはRAM203のコマンド格納領域に格納される。そして、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめてRAM203のコマンド格納領域から読み出し、出力する。
このような構成としたことにより、主制御処理においては、生成したコマンドを出力するためには、出力制御部240の機能を1回呼び出すだけで良い。すなわち、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能(サブルーチン)を用意する必要がないため、制御命令の数を削減し、出力処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能を呼び出す必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図5−1乃至図5−3に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、主制御処理における第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、電源投入時に行われる初期動作等の特別処理であり、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力するためである。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図5−3に示す主制御処理の乱数更新処理(S501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例えば、後述する図17(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図5−1に示す基本処理に戻った後、S113の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図6は、図5−3のS502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S602でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S603)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、先行するS501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときにリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(S605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちS605において)行うものである。なお、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。S605の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S608でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S608でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S609)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値)、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(S611)。この事前判定処理の内容は、上記のS605と同様である。この事前判定処理も、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。S611の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S702でYes)、次に遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(S703)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
S704で乱数値が取得された後、遊技制御部200は、S703による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S705)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図8は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S801)。ここで、当たり遊技フラグは、パチンコ遊技機100が大当たり遊技中であることを識別するためにセットされるフラグである。実行中の大当たり遊技の種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり遊技中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S801でYes)。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(S801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S802)。特別図柄変動中でない場合(S802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(S803〜S806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S803)。保留数U2が1以上である場合(S803でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S804)。一方、保留数U2=0である場合は(S803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S805)。保留数U1が1以上である場合(S805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S806)。一方、保留数U1=0である場合は(S805でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S816)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行った。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行っている(S803〜S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、例えば入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
S804またはS806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S816、図12参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S808、S809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S810)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S811)。S811でセットされた変動開始コマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S802で特別図柄変動中と判断された場合(S802でYes)、またはS811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S812)。すなわち、S810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S812でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS808の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S813)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S815)。停止中処理の内容については後述する。S814でセットされた変動停止コマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のS808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S902、S905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のS604またはS610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
S901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S902でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率状態か低確率状態、時短状態か時短無状態、長当たり、短当たり)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図6のS604またはS610で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S904)。
S901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S902でNo、S905でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S906)。
S901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S902、S905でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S907)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のS809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のS902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1001)。そして、大当たりだった場合(S1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1002)。
一方、大当たりしなかった場合(S1001でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1003)。リーチ演出を行うか否かは、図6のS604またはS610で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1005)。また、リーチ演出を行わない場合(S1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである(図18参照)。
次に、変動パターン選択部235は、図6のS604またはS610で取得した変動パターン乱数値およびS1002、S1005、S1006でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1007)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1007で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1008)。S1008でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のS811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のS815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1101)。時短フラグがONである場合(S1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1103)。そして、抽選回数J=0であれば(S1103でYes)、時短フラグをOFFにする(S1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1101でNo)またはS1104で時短フラグをOFFにした後、あるいはS1102で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(S1103でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、確変フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1105)。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
確変フラグがONである場合(S1105でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1107)。そして、抽選回数X=0であれば(S1107でYes)、確変フラグをOFFにする(S1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(S1105でNo)またはS1108で確変フラグをOFFにした後、あるいはS1106で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(S1107でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1109)。そして、大当たりだった場合(S1109でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(S1110)。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図9)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄のいずれかがセットされているならば、S1109でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1109でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1110でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(S1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1110でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(S1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
S1111またはS1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1113)。また、S1101において時短フラグがONであって、S1103において抽選回数Jが0でなかった場合、遊技制御部200は、時短フラグをOFFにする(S1114)。同様に、S1105において確変フラグがONであって、S1107において抽選回数Xが0でなかった場合、遊技制御部200は、確変フラグをOFFにする(S1114)。
S1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1117)。ここで、オープニング動作の内容は、S1111、S1112のいずれで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットして(S1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1109でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1115)。小当たりでなかった場合は(S1115でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始して、停止中処理を終了する(S1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のS816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(S1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S1202)、客待ちフラグをONにする(S1203)。S1202でセットされた客待ちコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるフラグである(図8参照)。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなっている状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S1301でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1301でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(S1302)。普通図柄変動中でない場合(S1302でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(S1303)。保留数G=0である場合は(S1303でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1303でYes)、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算する(S1304)。そして、普通図柄判定部232が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数値の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1305)。当選したか否かは、図7のS704で取得した当たり乱数の値が、後述する図17(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。なお、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合、普通図柄判定部232は、例えば、S1305で当たりと判定すると、次に当たりの種類に関する乱数値(当たり図柄乱数値)の判定を行って当たりの種類を特定する。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(S1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う(S1307)。この変動時間は、図11におけるS1104、S1114、後述の図15におけるS1504、S1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、S1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1307の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S1308)。なお、普通図柄の変動パターンを抽選により決定することもできる。この場合、例えば、遊技球がゲート124を通過した際に、乱数取得部231が普通図柄の変動パターン乱数値を取得し、S1307において、普通図柄変動制御部236が普通図柄の変動パターン乱数値を判定することにより、変動時間が設定される。
S1308で普通図柄の変動を開始した後、またはS1302で普通図柄変動中と判断された場合(S1302でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1309)。すなわち、S1308で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がS1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1309でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1309でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1310)。そして、普通図柄変動制御部236は、S1305の判定結果が当選であったか否かを判断する(S1311)。当選であったならば(S1311でYes)、補助遊技フラグをONにする(S1312)。一方、はずれであったならば(S1311でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(S1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(S1401でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1402でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(S1403)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1403でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い(S1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1405)、大入賞口125の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1406)、大入賞口125を作動開始(開放)する(S1407)。
S1404の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125の作動を複数回(複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(S1408)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(S1408でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S1409)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1409でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1408でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(S1409でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(S1410)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1411)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1411でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1411でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1412)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S1413)。このエンディングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(S1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(S1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1417でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(S1417でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(S1418)、当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(S1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1402でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(S1415)。そして、エンディング中であるならば(S1415でYes)、上記S1417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1415でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(S1416)。そして、作動中でないならば(S1416でNo)、上記S1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(S1416でYes)、上記S1408以降の動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のS1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その当たりの種類を判断する(S1501、S1502、S1503、S1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のS902、S903、S905と概ね同様であるので、S902、S903、S905の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(S1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1501でNo、S1502、S1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1501でNo、S1502でYes、S1503でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1501、S1502でNo、S1506でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1507)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1508)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、確変フラグをONにし(S1509)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1510)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1501、S1502、S1506でNo)、遊技制御部200は、確変フラグのみをONにし(S1509)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(S1510)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1602でNo)、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1603)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1604)。ここで、作動パターンは、図11におけるS1104、S1114、図15におけるS1504、S1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、S1603による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理(図13参照)で判定される当たりの種類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
S1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1602でYes)、またはS1604で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(S1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1605でNo)。一方、開放時間を経過したならば(S1605でYes)、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(S1606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図17(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図17(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり遊技後のパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態となる大当たり(以下、低確率状態の大当たり)と大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態となる大当たり(以下、高確率状態の大当たり)の2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、いずれも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図17(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たり(低確率時短遊技状態の大当たり)、低確率図柄Bは短当たり(低確率時短無遊技状態の大当たり)をそれぞれ表す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは、高確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち高確率図柄Aは長当たり(高確率時短遊技状態の大当たり)、高確率図柄Bは短当たり(高確率時短無遊技状態の大当たり)をそれぞれ表す。潜確図柄は、高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数(大当たり図柄乱数)の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図17(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、高確率時短無遊技状態の大当たり(高確率図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、高確率時短遊技状態の大当たり(高確率図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114において行われる演出である。以下、リーチ演出を行わない特別図柄変動時の演出をリーチ無し演出と呼び、これに対応してリーチ演出をリーチ有り演出とも呼ぶ。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始する。また、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も停止する。一般に、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。この特別図柄の変動表示に伴って行われる装飾図柄を用いた演出を変動演出と呼ぶ。
リーチ有り演出においては、変動演出として、装飾図柄に関して次のような固有の動作が行われる。まず、装飾図柄のスクロールが停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示される。次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出では、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるスーパーリーチ演出が行われる場合がある。また、リーチ有り演出と共に行われる上記の変動演出をリーチ時変動演出とも呼ぶ。
一方、リーチ無し演出においては、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示する。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がはずれであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。これに対して、小当たりに当選した場合やはずれの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10の確率で当選する。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定することができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当たり図柄乱数(図17(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部231により、ゲートスイッチ処理(図7参照)で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱数の乱数値を取得し、普通図柄判定部232により、取得された乱数値に基づいて当たりの種類を特定する。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例について説明する。
図18は、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。
図18に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図10のS1001でYesの場合)の変動パターンとして、3種類の変動パターンA〜Cが設定されている。また、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図10のS1001でNoの場合)であった場合の変動パターンとして、6種類の変動パターンD〜Iが設定されている。変動時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、変動パターンDが60秒、変動パターンEが30秒、変動パターンFが15秒、変動パターンGが13秒、変動パターンHが7秒、変動パターンIが3秒にそれぞれ設定されている。すなわち、特別図柄の変動パターンは、特別図柄抽選における判定結果および特別図柄の変動時間を定める。
また、変動パターンD〜Fは、リーチ演出が行われる場合(図10のS1004でYesの場合)に選択される変動パターンであり、変動パターンG〜Iは、リーチ演出が行われない場合(図10のS1004でNoの場合)に選択される変動パターンとして設定されている。変動パターンD〜Fのようにリーチ演出を伴う変動パターンによる特別図柄変動をリーチ変動とも呼ぶ。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりのときには必ずリーチ演出を行うように構成しているため、変動パターンA〜Cが選択される場合においてリーチ演出の有無は参照されない。
さらに、変動パターンG〜Iのうち、変動パターンGは保留数が0個であるとき、変動パターンHは保留数が1個または2個であるとき、変動パターンIは保留数が3個または4個であるときにそれぞれ選択される変動パターンとして設定されている。すなわち、特別図柄抽選における判定の保留数が多いほど、特別図柄変動の平均時間が短くなるように設定されている。
遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図6のS604、S610参照)と、図18の設定例に示す判定結果、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
なお、図示はしていないが、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択される変動パターンA〜Cのうち、最も高い割合で変動パターンAが選択され、次に高い割合で変動パターンBが選択され、最も低い割合で変動パターンCが選択されるように設定することができる。
また、図18に示した例では、遊技球が第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合とを区別していないが、第1始動口121と第2始動口122のいずれに入賞したかに応じて変動パターンの設定を異ならせることもできる。
〔制御コマンドの構成および伝送方式〕
ここで、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンド(演出制御用コマンドおよび設定用コマンド)の構成および伝送方式について説明する。
図19−1は、コマンドの構成を示す図である。図19−1(a)はコマンドのデータ構造を示し、図19−1(b)はコマンドのビット列としての構造を示す。
図19−1(a)に示すように、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドは、1コマンドが2バイトで構成される。このコマンドは、第1データ部としての1バイトの「コード部」と、第2データ部としての1バイトの「データ部」で構成されている。「コード部」には、コマンドの種類を示すコードが記述され、「データ部」には、コマンドの値を示すデータが記述される。このコマンドは、1本のシリアル信号により調歩同期を用いて、遊技制御部200から演出制御部300へ送信される。なお、より一般的には、第1データ部である「コード」は、aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定され、第2データ部である「データ」は、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている。
調歩同期を用いるため、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々の先頭には1ビットのスタートビット(図中、「S」と記載されたビット)が設けられ、最後尾には1ビットのエンドビット(図中、「E」と記載されたビット)が設けられる。また、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々には1ビットのパリティビット(図中、「P」と記載されたビット)が設けられる。
図19−1(a)に示したように、コマンドを構成する「コード部」と「データ部」とは、どちらも1バイト(8ビット)のデータサイズを有する。そして、伝送される際、「コード部」および「データ部」には、それぞれ、スタートビット、エンドビットおよびパリティビットが設けられる。そのため、コマンドを受信する演出制御部300において、受信したデータ列がコマンドの「コード部」であるのか「データ部」であるのかを、データ列の外形から識別することは容易ではない。そこで、本実施の形態では、「コード部」と「データ部」とを識別するためのフラグを設定する。具体的には、「コード部」を構成する8ビット値の特定箇所の値と、「データ部」を構成する8ビット値のうち「コード部」の特定箇所に対応する箇所の値とが異なるようにする。
図19−1(b)に示す例では、「コード部」および「データ部」のそれぞれの先頭の1ビットをフラグとして用いている。すなわち、「コード部」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「1」とし、「データ部」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「0」とする。これにより、演出制御部300は、受信したデータ列のスタートビットに続く先頭の1ビットの値を調べることにより、そのデータ列が「コード部」か「データ部」かを識別することができる。なお、フラグの具体的な値は例示に過ぎず、「コード部」と「データ部」とを識別可能であれば、上記に示す値とは異なる値を用いても良い。また、本実施の形態では、「コード部」および「データ部」を各々8ビットのデータ列としているが、他のデータサイズ(aビット(aは2以上の整数))であっても、同様の手法により「コード部」と「データ部」とを識別することが可能である。
ここで、「コード部」は先頭の1ビットの値が「1」に特定されているので、「コード部」が取り得る値の範囲は、10000000B(=80H)から11111111B(=FFH)までの128個である。なお、各値に付された文字「B」は2進数表記であることを示し、文字「H」は16進数表記であることを示す。また、「データ部」は先頭の1ビットの値が「0」に特定されているので、「データ部」が取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から01111111B(=7FH)までの128個である。すなわち、図19−1(a)、(b)に示す構成によれば、各々128種類の値を取り得る、128種類のコマンドを設定することができる。そして、各コードの値と、遊技制御部200のRAM203(図3参照)の各コマンド格納領域とを対応付けておくことにより、生成されたコマンドは、そのコマンドが対応付けられたコマンド格納領域に格納されることとなる。
ところで、パチンコ遊技機100では、遊技状態や特別図柄抽選の判定結果等に応じて多くの種類の演出が実行される。そのため、演出制御用のコマンドも多くのコマンド数が用意される。特に、コマンドの具体的な内容を示す値である「データ部」は、上記の128個では不足することもあり得る(例えば、特別図柄の変動パターンを特定するコマンド等)。一方、コマンドの種類を示す「コード部」は、通常、上記の128個よりも小さい数で足りる。そこで、「コード部」のビット列の一部を、「データ部」の値を記述するために用いることが考えられる。
例えば、「コード部」の最後尾の1ビットを「データ部」の値の記述に用いる場合を考える。以下、「コード部」および「データ部」を構成する8ビットのビット列における各ビットを、第1ビット〜第8ビットと呼ぶ。また、「コード部」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの種類を示すコードの値を「コード値」と呼び、「データ部」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの値を示すデータの値を「データ値」と呼ぶ。すると、コード値は、「コード部」のビット列のうち、第1ビットから第7ビットまでを用いて記述され、データ値は、「データ部」のビット列の全て(第1ビットから第8ビットまで)と、「コード部」の第8ビットとを用いて記述される。
このように構成すれば、コード値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「1」に特定されており、全体で7ビットのサイズであるので、1000000B(=40H)から1111111B(=7FH)までの64個である。また、データ値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「0」に特定された「データ部」の8ビットで表現される128個と「コード部」の第8ビットの値「0」、「1」とを合わせて、256個である。したがって、データ値として256種類の値を持つコマンドを設定することが可能となる。データ値の具体的な範囲は、「データ部」の第1ビットの値が「0」に特定されているので、000000000B(=000H)〜001111111B(=07FH)、100000000B(=100H)〜101111111B(=17FH)となる。
別の見方によれば、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法は、「コード部」における第8ビットの値のみが異なる2種類のコードを有するコマンドを、同一の種類のコマンドとして扱うことを意味する。例えば、変動パターンを特定するコマンドのコードの値を11011000B(=D8H)とした例において、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法を用いると、「コード部」の値11011000B(=D8H)の第8ビットの値が「1」となった値11011001B(=D9H)を「コード部」の値とするコマンドも、変動パターンを特定するコマンドとして用いられることとなる。
なお、「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する場合における上記の構成は例示に過ぎず、具体的なビット数や値は上記の構成例には限定されない。例えば、「コード部」の第7ビットおよび第8ビットを用いてデータ値を記述するように構成しても良い。より一般的には、「コード部」を構成する所定のビットと「データ部」を構成するビットとを用いてデータ値が記述され、「コード部」の残りの部分を構成するビットを用いてコード値が記述される。また、「コード部」および「データ部」のサイズをaビット、「コード部」においてデータ値の記述に用いられるデータのサイズをbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)とすると、データ値のサイズは、(a+b)ビットとなる。
また、扱うことができるデータ値の数を増やす手段としては、データ値を記述する「データ部」のビット列を増やすことも考えられる。例えば、データ値を記述するビット列として、「データ部1」と「データ部2」とを用意することが考えられる。この場合、各ビット列を8ビットとすれば、合計で16ビットのビット列によりデータ値を記述することが可能となる。「データ部1」と「データ部2」とを識別するために、8ビットのビット列のうち第2ビットをフラグとして用いることにすると、例えば、「データ部1」の第1ビットおよび第2ビットを「00B」とし、「データ部2」の第1ビットおよび第2ビットを「01B」とすることができる。なお、第1ビットは、「コード部」と識別するためのフラグとして値「0」となっている。すなわち、このようなデータ構成とする場合、「データ部1」と「データ部2」とを合わせた「データ部」に記述されるデータ値は、16ビットのビット列の1番目のビットおよび9番目のビットの値が、「データ部」であることを表す値「0」となる。より一般的には、同じサイズの複数の「データ部」によりデータ値が記述される場合、個々の「データ部」のサイズがaビットであれば、先頭からaビットごとに、「データ部」であることを表す値が記述される。
このように構成すると、「データ部1」の取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から00111111B(=3FH)までの64個であり、「データ部2」の取り得る値の範囲は、01000000B(=40H)から01111111B(=7FH)までの64個であるので、合計で4096(=64×64)個となる。なお、ここでは、「コード部」と「データ部」(「データ部1」および「データ部2」)とを識別するためのフラグとして第1ビットを用い、「データ部1」と「データ部2」とを識別するためのフラグとして第2ビットを用いることとしたが、第1、第2ビットを用いて4種類のビット列を識別するためのフラグを設定しても良い。例えば、「コード部」は第1、第2ビットの値を「11B」とし、「データ部」は第1、第2ビットの値を「00B」、「01B」、「10B」のいずれかとすることが考えられる。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図19−2は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図19−2(a)に示すメイン処理と、図19−2(b)に示す割り込み処理とからなる。図19−2(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S1901)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S1902)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる各種の乱数値を更新しながら(S1903)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S1902で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図19−2(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S1911)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S1912)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S1913)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図20は、コマンド受信処理(図19−2(b)のS1911)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(S2001)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S606、S612)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが保留数増加コマンドであった場合(S2001でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(S2002)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(S2003)。
受信したコマンドが保留数増加コマンドでない場合(S2001でNo)、またはS2003の保留数増加コマンドのセット後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2004)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(S811)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2004でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2005)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドでない場合(S2001およびS2004でNo)、またはS2005の演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2006)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(S814)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2006でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2007)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2001、S2004およびS2006でNo)、またはS2007の変動演出終了中処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2008)。このオープニングコマンドは、図11に示した停止中処理においてセットされ(S1118)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2008でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(S2009)。また、オープニングコマンドを受信した際は、当たり演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006およびS2008でNo)、またはS2009の当たり演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2010)。このエンディングコマンドは、図14に示した大入賞口処理においてセットされ(S1413)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2010でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2011)。また、エンディングコマンドを受信した際は、エンディング演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006、S2008およびS2010でNo)、またはS2011のエンディング演出選択処理の終了後にコマンドを受信した場合、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2012)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図21は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。いずれの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図21に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。後述するように、パラメータMの値は、特別図柄変動が行われ、停止する度に1ずつ減算される。
図22は、図20の演出選択処理(S2005)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(S2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(S2202)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2203)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(S2204)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(S2205)。
S2204における図柄変動の演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図19−2のS1903において更新されている乱数の1つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得している)とに基づいて演出パターンが決定される。ここで決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、実行する背景演出および予告演出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
図23は、図20の変動演出終了中処理(S2007)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(S2301)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(S2302)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(S2303)。何らかの当たりである場合は(S2303でYes)、その当たりの種類に応じて、図21に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(S2304)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が当たりでない場合(S2303でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(S2305)。モードフラグが0でない場合(S2305でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(S2306)、Mの値が0になったか否かを調べる(S2307)。すなわち、パラメータMの値は、変動停止コマンドを受信した際に0となっていない限り、変動停止コマンドを受信する度に(すなわち特別図柄変動が停止する度に)1ずつ減算される。Mの値が0になったならば(S2307でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(S2308)。
S2305でモードフラグが0であった場合(S2305でYes)、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合(S2307でNo)、またはS2308でモードフラグを0に設定した後、あるいはS2304でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットして、変動演出終了中処理を終了する(S2309)。ここで、図21を参照すると、S2304でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の演出モードは当たりの種類に応じた演出モードとなる。また、S2305でモードフラグが0であった場合およびS2308でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の演出モードはAモードとなる。また、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの演出モードが継続される。
図24は、図20の当たり演出選択処理(S2009)の内容を示すフローチャートである。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(S2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(S2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(S2403)。これにより、大当たり中の演出が決定される。なお、当たり演出パターンの選択(S2402)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図25は、図20のエンディング演出選択処理(S2011)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(S2501)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S2502)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S2503)。なお、エンディング演出パターンの選択(S2502)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図26は、図20の客待ちコマンド受信処理(S2012)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。客待ちコマンドを受信した場合(S2601でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S2602)、RAM303に保持されている計測フラグをONにする(S2603)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S2601でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S2604)。計測フラグがOFFであれば(S2604でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S2604でYesまたはS2603でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する(S2605)。タイムアップしていない場合(S2605でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S2605でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S2606)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(S2607)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドのいずれかがセットされている。
図27は、演出ボタン処理(図19−2(b)のS1912)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S2701)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S2701でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S2702)。
この後、演出制御部300は、図19−2(b)のコマンド送信処理(S1913)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔事前判定に基づく予告演出〕
次に、本実施の形態による事前判定に基づく予告演出について説明する。
本実施の形態では、図6を参照して説明したように、第1始動口121(図1参照)に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211(図3参照)がONとなった場合、および第2始動口122(図1参照)に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212(図3参照)がONとなった場合に、図柄変動時の特別図柄判定部234および変動パターン選択部235による判定(図8のS808、S809参照)に先立って、特別図柄抽選の抽選結果の事前判定(先読み)を行う(図6のS605、S611参照)。
また、本実施の形態では、上記の事前判定の結果に基づいて、判定結果を遊技者に示唆する予告演出(示唆演出)を行う。この予告演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動の際に実行される。本実施の形態では、保留球は、1つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図6参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判定を行った場合、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出を行っても良い。
〔枠部材150の構成〕
次に、パチンコ遊技機100の枠部材150の構成について説明する。
図28および図29は、第1の実施の形態に係る枠部材150の構成を説明する斜視図である。図28は、透明板保持枠21および遊技盤保持枠22が開扉状態である場合を示し、図29は、透明板保持枠21が開扉状態で遊技盤保持枠22が閉扉状態である場合を示す。
両図とりわけ図28に示すように、枠部材150は、縦長の所謂フレーム構造である枠部材本体としての外枠10と、外枠10に開閉自在に装着される前面枠(内枠)20と、を備えている。
外枠10は、4つの金属製の枠部材である右縦枠部材11、左縦枠部材12、上横枠部材13および下横枠部材14と、外枠10の四隅に位置し、隣り合う枠部材を相互に連結する角部材15とを有する。
外枠10の前面下部には、下横枠部材14と同じ方向(横方向、左右方向)に延びる幕板16が取り付けられている。なお、幕板16の上端の縦方向の位置は、下横枠部材14の上端の縦方向の位置と略同一である。また、幕板16の前面(遊技者側の面)には、例えば社名やロゴ等を付すことで意匠的な装飾を施すことが可能である。
また、外枠10は、前面枠20が開閉する際に前面枠20と摺動する樹脂製の摺動部16aを有する。より具体的には、この摺動部16aは、下横枠部材14に取り付けられている。また、摺動部16aは、下横枠部材14の上面に位置し、かつ、前面枠20の回転軸が位置する側とは反対側(同図での右側)に片寄って位置している。そして、摺動部16aは、前面枠20の遊技盤保持枠22が閉じている状態で遊技盤保持枠22の下面と当接して前面枠20を保持する。このため、前面枠20が閉じている状態には、前面枠20と幕板16との間に、隙間が形成されることになる。
前面枠20は、上下方向に回転軸が延びるように一側部(図1での左側部)が外枠10に取り付けられている。さらに説明すると、前面枠20は、透明板159(図1も参照)を所定位置に保持する透明板保持枠21と、遊技盤110を所定位置に保持する遊技盤保持枠22とを備えている。
そして、図28に示すように、閉めた状態の透明板保持枠21および遊技盤保持枠22を一体で外枠10に対して回転させて開けることが可能である。また、透明板保持枠21および遊技盤保持枠22を閉めた状態において、図29に示すように、透明板保持枠21を単独で外枠10および遊技盤保持枠22に対して回転させて開けることが可能である。
なお、前面枠20の遊技盤保持枠22には、外枠10の右縦枠部材11と係合して前面枠20が開かないように施錠するための施錠部材23,24,25が設けられている。この施錠部材23,24,25は、パチンコ遊技機100の正面側に配設されている鍵穴158(図1参照)に不図示の鍵を差し込んで所定の方向に回転することで、連動して施錠動作および開錠動作を行う。
なお、図28に示すように、遊技盤110の後面には、各種の基板等が取り付けられ、また、これら各種の基板等は、内部が視認可能な透明のカバー410によって覆われている。この各種の基板等について付言すると、遊技盤110の後面には、メイン基板およびサブ基板が配設されている。すなわち、遊技盤110の後面には、メイン基板として、内部抽選および当選の判定等を行う遊技制御部200が構成された遊技制御基板420が配設されている。この遊技制御基板420は、開封することにより痕跡が残るように透明部材で構成されたメイン基板ケース440に密封されている。
また、サブ基板として、演出を統括的に制御する演出制御部300が構成された演出制御基板430、画像および音による演出を制御する画像/音響制御部310が構成された画像制御基板(不図示)、および、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御部320が構成されたランプ制御基板(不図示)等が配設されている。また、遊技盤110の後面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源450が配設されている。なお、スイッチング電源450は、メイン基板およびサブ基板等への電源供給を入り切りする電源スイッチ(不図示)と、遊技制御部200が備える不揮発性メモリとしてのRAM203(図3参照)に格納されているデータを消去するためのRAMクリアスイッチ(不図示)と、を含んで構成されている。この電源スイッチおよびRAMクリアスイッチは、遊技店ないしホール店の店員などが操作可能なものである。
付言すると、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330が構成された払出制御基板(不図示)と、払出制御基板により制御され、外部から補給された補給球を一時的に溜めておき、賞球の払い出しや貸し球の払い出しを行う払い出しユニット460と、が枠部材150の前面枠20に配設されている。
なお、パチンコ遊技機100が備える発射ユニットは、図29に示すように、透明板保持枠21に取り付けられた球送り装置30と、遊技盤保持枠22に取り付けられた発射装置40と、を備えている。図29に示す透明板保持枠21の開扉状態では、透明板保持枠21の球送り装置30が遊技盤保持枠22の発射装置40から離れて位置する一方で、透明板保持枠21の閉扉状態、例えば図28に示す場合には、透明板保持枠21の球送り装置30が遊技盤保持枠22の発射装置40に隣接して位置する。
ここにいう発射ユニットは、透明板保持枠21に取り付けられた上述のハンドル151およびレバー152(図1参照)をさらに備えている。そして、発射ユニットは、遊技者がハンドル151(図1参照)に触れてレバー152(同図参照)を操作したことを検知すると、レバー152の操作角度に対応する打球力で皿153(図2の(b)参照)の遊技球を発射する等の機能を果たすものである。
〔枠駆動演出部180について〕
次に、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の正面視で上端付近に位置する枠駆動演出部180の構成および動作について説明する。なお、この枠駆動演出部180は、パチンコ遊技機100の正面視で左右方向における右端部および左端部の各々に配設されている(図1参照)。言い換えると、枠駆動演出部180は、右上隅部および左上隅部の各々に位置する。
詳細には、枠駆動演出部180は、扉ないし扉部材すなわち、外枠10に対して開閉自在な前面枠20に取り付けられている。より具体的には、枠駆動演出部180は、枠部材150の透明板保持枠21に取り付けられている。なお、枠駆動演出部180を枠部材150の遊技盤保持枠22に取り付ける構成例も考えられる。
付言すると、枠部材150が、自身の位置を変更可能な枠駆動演出部180を備えている。以下説明において、枠部材150のうち、自身の位置が変更可能な枠駆動演出部180等を含まない部位が、枠部材本体(筐体本体)である。
図30は、第1の実施の形態に係る枠駆動演出部180の構成および動作を説明する斜視図であり、より具体的には、同図の(a)は、閉じている状態(収納状態)の枠駆動演出部180を上方から見た場合を図示したものであり、(b)は、開いている状態(展開状態)の枠駆動演出部180を上方から見た場合を図示したものである。
図30に示すように、枠駆動演出部180は、枠部材150の前面側に取り付けられた固定部(本体部)31と、固定部31に対して移動可能に保持される可動部としての移動部32と、移動部32を固定部31に対して移動するための機構部33と、を備えている。機構部33は、不図示の動源の駆動力を、破線で部分的に示す平歯車同士の噛み合いによって移動部32に伝達するように構成されている。機構部33は、上下方向に延びる回転軸を有する。
移動部32は、演出に用いられる光を発する光源部34(図32参照)を内蔵する。この光源部34としては、回転灯の光を反射鏡で反射する構成例や、点滅を繰り返すストロボフラッシュの白い光を反射鏡で反射する構成例が考えられる。
なお、枠駆動演出部180の光源部34は、演出制御部300により発光制御される。
移動部32が固定部31に対して移動する際の中心軸(回転軸)は、パチンコ遊技機100の正面視で左右方向における右端付近に位置する。また、移動部32は、固定部31に対して角度K(図30の(b)参照)の回転動作を行う。固定部31は、周囲の枠部材150の部分よりも突出している。
なお、図30には、パチンコ遊技機100の正面視で左右方向における右端部に位置する枠駆動演出部180を図示しているが、左端部に位置する枠駆動演出部180の構成および動作も同様である。すなわち、右端部の枠駆動演出部180と左端部の枠駆動演出部180とは、パチンコ遊技機100の正面視で左右方向中央に関して互いに対称に配置されている。付言すると、右端部の枠駆動演出部180の中心軸は右端付近に位置し(図30参照)、左端部の枠駆動演出部180の中心軸は左端付近に位置する。
図31および図32は、枠駆動演出部180の作用を説明する斜視図であり、より具体的には、図31は、閉じている状態の枠駆動演出部180を上方から見た場合を図示したものであり、図30の(a)に対応するものである。また、図32は、開いている状態(展開状態)の枠駆動演出部180を上方から見た場合を図示したものであり、図30の(b)に対応するものである。
図31に示すように、枠駆動演出部180は、スピーカ156に隣接するように形成されている固定面41と、固定面41に連続するように形成されている外面42と、を備えている。また、枠駆動演出部180は、移動部32が収納状態のときには固定部31に隠れると共に移動部32が展開状態のときに露出して追加される内面45(図32参照)を備えている。内面45は、透明な板状部材を用いて形成されている。
付言すると、右端部の枠駆動演出部180が備える固定面41と左端部の枠駆動演出部180が備える固定面41とは、互いに離間すると共に互いに向かい合うように位置している。また、2つのスピーカ156は、右端部の枠駆動演出部180が備える固定面41と左端部の枠駆動演出部180が備える固定面41との間に位置している。言い換えると、2つの枠駆動演出部180は、スピーカ156の左右外側に配設されている。
枠駆動演出部180の固定面41は固定部31により形成され、枠駆動演出部180の内面45は移動部32により形成されている。また、枠駆動演出部180の外面42は、固定部31および移動部32に形成されている。すなわち、外面42は、固定部31により形成される固定外面43と、移動部32により形成される移動外面44と、で構成されている。付言すると、枠駆動演出部180の内面45が露出すると、内面45は固定面41および固定外面43に連続するようになる。
かかる枠駆動演出部180の固定面41および固定外面43の各々は、発光することで枠ランプの一つとしてふるまう発光領域174を持ち、また、枠駆動演出部180の移動外面44は、発光することで枠ランプの一つとしてふるまう発光領域175を持つ。また、枠駆動演出部180の内面45は、全面が発光する。なお、枠駆動演出部180の外面42の全面が発光するように構成することも考えられる。
発光領域174,175および内面45は、光源部34の光により発光する。付言すると、固定面41および固定外面43における発光領域174の部分、および移動外面44の発光領域175の部分は、透光性の部材により構成されている。その一方で、固定面41、固定外面43および移動外面44の他の部分は非透光性の部材により構成されている。
なお、枠駆動演出部180が収納状態(図31参照)のときには、光源部34が発光すると、発光領域174,175が光ることになる。また、枠駆動演出部180が展開状態(図32参照)のときには、光源部34が発光すると、発光領域175が光るのみならず、内面45も光ることになる。
〔移動部32の光源部34〕
次に、枠駆動演出部180の移動部32に内蔵される光源部34の構成例について図33を用いて説明する。なお、同図は、回転灯の光を反射鏡で反射する構成例を採用する場合を図示するが、他の構成例例えば、点滅を繰り返すストロボフラッシュの白い光を反射鏡で反射する構成例を採用することも考えられる。いずれの場合も反射鏡を用いて構成されている。
図33は、移動部32の光源部34を説明する概略斜視図である。なお、同図は、説明の便宜上、その一部を破断して移動部32の内部を図示している。また、上述したように、移動部32は、機構部33を中心に回転可能であり、そのような回転により、移動部32は、収納状態と展開状態とを相互に切り換え可能に構成されている。
図33に示すように、光源部34は、LED(Light Emitting Diode)51aを表面に搭載する基板51と、基板51の周りに配設され、一方向に回転可能な回転反射板52と、基板51に対して回転反射板52よりも離れて位置する固定反射板53(図35参照)と、を備えている。
固定反射板53は、機構部33よりもパチンコ遊技機100の左右方向における中央寄りに位置する。なお、機構部33は、パチンコ遊技機100の左右方向における端寄りに位置する(図30参照)。付言すると、枠駆動演出部180の内面45は、機構部33よりもパチンコ遊技機100の左右方向における中央寄りに位置する。
LED51aを搭載する基板51は固定されている。回転反射板52は、LED51aからの光を反射する反射面が基板51の全周にわたって設けられているのではなく、部分的に設けられている。
固定反射板53は、枠駆動演出部180の内面45に向いて配設されている。
なお、図33に示すように、基板51および回転反射板52を組み合わせて回転灯54ということもできる。同図に示す構成例では、回転灯54が2個配設されているが、1個又は3個以上配設することも考えられる。
また、上側の回転灯54と下側の回転灯54とは高さが互いに異なるものであるが、上側の回転灯54が下側の回転灯54よりも高いのは、レイアウト上の制約によるものである。また、回転反射板52の代わりに、LED51aからの光を固定反射板53の方向に反射する位置で固定した反射板(不図示)を用いることも考えられる。
付言すると、LED51aの各々は、単色の光(例えば、白色)を発光することが可能なものや、複数の異なる色(例えば、白色、赤色、緑色、青色の全4色)の光を発光することが可能なものを用いることが考えられる。付言すると、LED51aとして、発光面に指向性のある拡散板を有する比較的高価なもの(白色発光)や、そのような拡散板を有しない比較的安価なもの(RGB発光)を用いることが考えられる。前者の白色発光タイプは、1つのLED51aで赤・緑・青の蛍光体を励起させて白色を発色させる。また、後者のRGB発光タイプでは、LED51aの各々が赤色を発光するチップと緑色を発光するチップと青色を発光するチップとの各光を混合して白色を発光させ、また、赤色、緑色、青色を発光させる。
〔枠駆動演出部180の駆動系について〕
次に、枠駆動演出部180の駆動系について説明する。すなわち、枠駆動演出部180では、収納状態と展開状態との相互切り換えを行うために移動部32が回転する動作を行う。また、光源部34の光演出をより高めるために移動部32における回転反射板52が回転する動作を行う。
以下、枠駆動演出部180の駆動系として、移動部32の駆動系および回転反射板52の駆動系について、図34および図35を用いて説明する。
〔移動部32の駆動系〕
まず、枠駆動演出部180の移動部32を駆動する駆動系の構成および作用について図34を用いて説明する。
図34は、移動部32の駆動系を説明する図であり、(a)は、移動部32の駆動系の構成を説明するブロック図である。また、同図の(b)および(c)は、枠駆動演出部180の動作演出例を説明する概略正面図である。なお、同図の(b)および(c)では、説明の便宜上、動作演出を行っている展開状態の枠駆動演出部180のみを実線で示し、動作演出を行っていない収納状態の枠駆動演出部180を破線で示している。
図34の(a)に示すように、パチンコ遊技機100は、枠駆動演出部180を駆動するための駆動源である単一のモータ35と、単一のモータ35の駆動力を2つの枠駆動演出部180の機構部33の各々に伝達する駆動力伝達部36と、を備えている。すなわち、この構成例は、2つの枠駆動演出部180を1つのモータ35で駆動するものであり、より狭いスペースで設置することが可能になり、パチンコ遊技機100の開発設計時の部品レイアウトに関する負担を軽減させることが可能になる。また、枠駆動演出部180に関連する部品の点数を低減し、構成を簡素化することが可能である。
モータ35は、演出制御部300(図3参照)により駆動制御される。
なお、駆動力伝達部36は、例えば歯車列で構成することが考えられるが、2つの枠駆動演出部180が互いに同じ動きを行うように構成されている。すなわち、駆動力伝達部36は、右上隅部に位置する枠駆動演出部180(以下、右枠駆動演出部180ということがある)が収納状態であれば左上隅部に位置する枠駆動演出部180(以下、左枠駆動演出部180ということがある)も収納状態であり、また、右枠駆動演出部180が展開状態であれば左枠駆動演出部180も展開状態であるように、モータ35の駆動力を伝達する。
付言すると、モータ35の正転時に、右枠駆動演出部180および左枠駆動演出部180が例えば収納状態に切り換えられ、また、モータ35の逆転時に、右枠駆動演出部180および左枠駆動演出部180が例えば展開状態に切り換えられる。
なお、図34の(a)に示す構成例では、2つの枠駆動演出部180を一つのモータ35で駆動する場合を図示するが、モータ35を複数例えば2つ備える構成例が考えられる。すなわち、2つの枠駆動演出部180のうちの一方の枠駆動演出部180に2つのモータ35のうちの一方のモータ35が連結され、また、他方の枠駆動演出部180に他方のモータ35が連結される構成例である。かかる構成例の場合、これらの2つのモータ35は、ランプ制御部320により動作制御されるものであり、同期して動作可能である。このため、右枠駆動演出部180と左枠駆動演出部180を互いに同じ動きを行うように制御することが可能であり、また、互いに異なる動きを行うように制御することが可能である。
図34の(b)に示す動作演出例では、右枠駆動演出部180および左枠駆動演出部180が収納状態であり、(c)に示す動作演出例では、右枠駆動演出部180および左枠駆動演出部180が展開状態である。すなわち、同図の(b)および(c)では、右枠駆動演出部180および左枠駆動演出部180は互いに同じ状態である。
なお、右枠駆動演出部180および左枠駆動演出部180のいずれか一方が展開状態で他方が収納状態であるような互い違いの状態を繰り返す動作演出例も考えられる。かかる動作演出例は、右枠駆動演出部180および左枠駆動演出部180の各々に伝達される駆動力をモータ35の正転と逆転とで切り換え可能な構成を備えることで実現可能である。
図34の(b)、(c)に示すように、枠駆動演出部180は、収納状態では発光領域174,175が発光し、また、展開状態では内面45が全面的に発光する。
ここで、枠駆動演出部180が展開状態のときに、例えば遊技者により故意に移動部32が押し込まれるおそれがある。そのような無理な押し込みに起因する枠駆動演出部180の機構部33の破損を防止するために、移動部32に所定以上の外力が入力されたときにはスリップさせる構成例も考えられる。
〔回転反射板52の駆動系〕
次に、枠駆動演出部180の移動部32において回転反射板52を駆動する構成および作用について図35を用いて説明する。
図35は、回転反射板52の駆動系を説明する図であり、移動部32の概略断面図である。
同図に示すように、枠駆動演出部180は、移動部32の回転反射板52を駆動するための駆動源であるモータ55を備えている。
モータ55の駆動力により回転反射板52が回転すると、LED51aの光が回転反射板52の反射面で反射して中心軸の周りを順に明るく照らす。回転反射板52の反射面では、反射する際に集光される。
また、固定反射板53は、枠駆動演出部180の内面45(図33参照)に向いていることから、固定反射板53で反射した光は、内面45に向けて反射され、遊技者の方向に照射される。固定反射板53でも、回転反射板52の反射面と同様に、反射する際に集光される。
したがって、光源部34において、回転している回転反射板52の反射面が固定反射板53と対向するときに、LED51aの光は、まず回転反射板52の反射面で反射した後に固定反射板53でさらに反射する。また、固定反射板53で反射集光された光は、LED51aの各々の光よりもかなり明るいものである。このように、回転反射板52が一回りする度に、内面45から明るい光が照射されるので、展開状態のときには、遊技者は、内面45がギラッと光る枠駆動演出部180を見ることができる(回転灯ないしパトライト演出(パトライトは登録商標))。
このような光源部34では、回転反射板52の一方向への回転によって枠駆動演出部180の内面45に明るい光およびや暗い光が交互に照らされる。このため、枠駆動演出部180が展開状態のときに露出する内面45を通じて、遊技者は、明暗のコントラストをもつ光の演出を感じることができる。
付言すると、枠駆動演出部180が収納状態のときには、遊技者は、固定面41の発光領域174(図32参照)および移動外面44の発光領域175(同図参照)を通じて、光の演出を感じることができる。
〔演出ボタン161の昇降動作について〕
ここで、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100では、演出ボタン161が上昇し下降する動き演出を実現可能に構成されている。以下、演出ボタン161を駆動する構成および作用について図36を用いて説明する。
図36は、演出ボタン161用の昇降装置60を説明する斜視図であり、(a)は演出ボタン161の収容状態を示し、(b)は演出ボタン161の突出状態を示す。なお、この昇降装置60は、パチンコ遊技機100の前面に位置し、ハンドル151や皿153(図1参照)を有する皿ユニットに取り付けられるものであり、図36では、皿ユニットから取り外した状態の昇降装置60を示している。
図36に示すように、昇降装置60は、演出ボタン161を収容する上ケース61と、上ケース61の下方に位置し、演出ボタン161を昇降させるための不図示の駆動機構を内蔵する下ケース62と、を含んで構成されている。また、昇降装置60は、下ケース62に取り付けられ、駆動機構に駆動力を出力するモータ63を含んで構成されている。
昇降装置60のモータ63は、演出制御部300(図3参照)により駆動制御される。
図36の(a)を参照すると、演出ボタン161は上ケース61に収容されており、上ケース61の上端面61aからわずかに出ている。すなわち、通常時の演出ボタン161は、飛び出し量(最小飛び出し量)T1だけ飛び出ている。ここにいう飛び出し量とは、上ケース61の上端面61aの位置から演出ボタン161の上面の位置までの距離をいう。
このため、遊技者等には演出ボタン161が一般的な押しボタン(演出ボタン161自体が上昇したり下降したりすることのないもの)であるという印象を与える。
そして、図36の(b)を参照すると、演出ボタン161は、上ケース61から大きく突出した突出状態であり、このときには、飛び出し量(最大飛び出し量)T2である(T2>T1)。このため、遊技者等は、大当たり判定の結果ないし遊技状態が遊技者に有利なものであるかもしれないという期待感を持つようになる。このような突出状態で演出ボタン161の内部を明るく光らせる演出も考えられる。
このように、昇降装置60は、演出ボタン161を昇降させるためのものであり、所定の契機により演出ボタン161を上昇移動させたり下降移動させたりする。ここにいう所定の契機としては、例えば、大当たりの抽選において特定の抽選結果が得られたときや、特定の演出が画像表示部114(図1参照)において行われるときなどを指すものである。所定の契機で演出ボタン161が上昇移動および下降移動することにより、演出効果を一層向上させることができる。
〔第1の実施の形態における種々の演出装置〕
上述したように、パチンコ遊技機100は、種々の演出装置を備えている。すなわち、パチンコ遊技機100では、遊技盤110の盤ランプ116、画像表示部114や枠部材150のスピーカ156、枠ランプ157(図1参照)を備え、これらを用いて、特別図柄判定等の判定結果に応じた演出を行う。
また、パチンコ遊技機100は、遊技盤110の可動役物115を備え、可動役物115により演出を行う。
そして、枠部材150の皿ユニットには、昇降可能な演出ボタン161を備えている(図36参照)。また、枠部材150には、ハンドル151のノズル(不図示)から吐出される圧縮空気を作るエア装置160を備えている(図37参照)。
そして、第1の実施の形態では、かかる演出の効果をさらに高めるための演出装置を備えている。すなわち、上述したように、枠部材150の透明板保持枠21(図28または図29参照)には、枠駆動演出部180を備えている(例えば図1参照)。
図37は、第1の実施の形態での演出装置の制御を説明するブロック図である。
図37に示すように、第1の実施の形態では、各種の演出を行う演出装置として、枠駆動演出部180、演出ボタン161、エア装置160および可動役物115を備えている。
なお、図37には図示されていないが、第1の実施の形態では、遊技盤110の盤ランプ116、画像表示部114や枠部材150のスピーカ156、枠ランプ157(図1参照)も備えている。
これらの演出装置に対する制御は、演出制御部300のCPU301により行われる。
より具体的には、枠部材150の透明板保持枠21(図28または図29参照)には、モータ35,55を持つ枠駆動演出部180を備えている。そして、かかる枠駆動演出部180は、演出制御部300のCPU301からの信号に応じて収納状態(図34の(b)参照)と展開状態(同図の(c)参照)との相互の切り換えをモータ35により行い(同図の(a)参照)、また、回転灯54による光演出をモータ55により行う(図35参照)。
また、枠部材150の皿ユニットには、昇降可能な演出ボタン161を備えている。そして、かかる演出ボタン161は、上昇移動および下降移動を昇降装置60(図36参照)のモータ63により行う。そして、演出ボタン161は、演出制御部300のCPU301からの信号に応じて収容状態(図36の(a)参照)と突出状態(同図の(b)参照)との相互の切り換えを行う。演出ボタン161が昇降装置60のモータ63により突出状態になった場合の下降移動は、昇降装置60のモータ63により行われるほか、遊技者が演出ボタン161を押し下げる操作をすることにより行われるが、いずれか一方のみで行われる例も考えられる。
なお、演出ボタン161は、演出ボタン161に対する遊技者やホール店員、出荷前検査作業者等による操作を検知する操作検知スイッチ64を備えている。すなわち、演出ボタン161が収容状態で押し下げ操作された場合および突出状態で押し下げ操作された場合は、かかる操作を操作検知スイッチ64により検知され、演出制御部300のCPU301に信号出力される(図3も参照)。
さらには、枠部材150の発射装置には、不図示の駆動源により圧縮空気(エア)を作るエア装置160を備えている。そして、かかるエア装置160は、演出制御部300のCPU301からの信号に応じて作動と非作動を切り換える。すなわち、エア装置160が作動すると、発射装置のハンドル151から圧縮空気が吐出され、エア装置160が非作動の場合には、圧縮空気が吐出されない。
さらにまた、遊技盤110は、モータ118を持つ可動役物115を備えている。そして、可動役物115は、遊技盤110の盤面にて演出制御部300のCPU301からの信号に応じて所定の演出動作を行う。
このような各種の演出装置は、遊技制御部200のCPU201からのコマンドに応じた演出制御部300のCPU301により制御される。すなわち、演出制御部300のCPU301は、CPU201から変動開始コマンド等を受信すると、遊技に伴う演出を行うための各種の演出装置に対する制御を行う。また、演出制御部300のCPU301は、電源ONに伴うCPU201から例えば電源投入時コマンド等を受信すると、作動確認するための各種の演出装置に対する制御を行う。
このように、各種の演出装置は、演出として動作するほか(演出動作)、電源投入時等に作動確認のために動作する(確認動作)。
なお、電源投入は、ホール店では島ごとに一括で行う場合がある。その一方で、パチンコ遊技機100単体で電源投入/電源遮断する場合は、前面枠20を開けて行う必要がある。また、RAMクリアを行う場合には、島ごとの一括では行えないため、同じく、前面枠20を開けて行う必要がある。
ここで、演出制御部300のCPU301による確認動作の制御には、枠部材150の前面枠(内枠)20の状態を検知する開扉検知センサ26の検知結果を用いる。
より詳細には、開扉検知センサ26は、前面枠20の透明板保持枠21または遊技盤保持枠22が外枠10に対して開いている場合(図28または図29参照)に、所定信号が払出制御部330(図3参照)を介して遊技制御部200に送信される。遊技制御部200では、開扉状態であると判断すると、演出制御部300にエラー報知するための信号を出力する。このため、演出制御部300のCPU301は、開扉検知センサ26の検知結果を基にする信号により、前面枠20が開扉状態であるか閉扉状態であるかを検知できる。
言い換えると、前面枠20の外枠10に対する位置関係は、透明板保持枠21および遊技盤保持枠22が外枠10に対して閉扉状態である第1の扉状態(例えば図1参照)と、透明板保持枠21が外枠10に対して開扉状態である一方で遊技盤保持枠22が外枠10に対して閉扉状態である第2の扉状態(図29参照)と、透明板保持枠21が外枠10に対して開扉状態で遊技盤保持枠22も外枠10に対して開扉状態である第3の扉状態(図28参照)と、がある。そして、開扉検知センサ26は、ここにいう第1の扉状態の場合に前面枠20が閉扉状態であることの信号を出力し、第2の扉状態および第3の扉状態の場合には前面枠20が開扉状態であることの信号を出力する。
このような信号出力は、枠駆動演出部180が前面枠20の透明板保持枠21に取り付けられていることに因るものである。
なお、一つの開扉検知センサ26を第2の扉状態(図29参照)と第3の扉状態(図28参照)の両方を検知するのに用いる例(共通のスイッチ)のほかに、複数の開扉検知センサ26のうちの一つが第2の扉状態(図29参照)を検知するのに用い、他の一つが第3の扉状態(図28参照)を検知するのに用いる例も考えられる。
以下、電源投入時における確認動作のシーケンスを説明する。
かかるシーケンスは、例えば、電源投入に伴い遊技制御部200から出力される電源投入時コマンドを演出制御部300が受信したことを契機に行われる(初期動作)。また、かかるシーケンスは、電源復旧の場合に遊技制御部200から出力される電源復旧時コマンドを演出制御部300が受信したことを契機に行われる(初期動作)。
なお、このシーケンスは、ホール店の店員による所定操作例えば、スイッチング電源450(図28参照)のRAMクリアスイッチ(不図示)が押されたままで電源スイッチ(不図示)をONにした場合に遊技制御部200から出力されるRAMクリア受付コマンドを演出制御部300が受信したことを契機に行われるものではないが、これを契機に行うものであってもよい。
また、電源投入時における確認動作のシーケンスは、RAMクリア受付コマンドを演出制御部300が受信したことを契機に行われるものであって、電源投入時コマンドを演出制御部300が受信しても行われないものとしてもよい。
〔確認動作のシーケンス〕
図38は、確認動作のシーケンスを説明するタイムチャートである。
同図に示すタイムチャートは、確認動作対象としての枠駆動演出部180のモータ35、ハンドル151用のエア装置160、枠駆動演出部180のモータ55、演出ボタン161のモータ63および可動役物115のモータ118を上から順に示したものであり、横軸は、左から右に時系列で示す時間軸である。同図に示す演出装置は、上述のとおり5つであり、動作確認の対象の一部を示すものである。すなわち、同図では示されていない他の演出装置例えば画像表示部114や盤ランプ116、スピーカ156等も動作確認の対象に含まれ得る。なお、各種の演出装置の作動を確認するものであることから、動作確認を作動確認と言い換えることもできる。
ここで、これら5つの確認動作対象について種々の分類を行い得る。例えば、5つのうち、図38における上からの4つすなわちモータ35,55,63およびエア装置160は、枠部材150に取り付けられるものであり、残りの1つである可動役物115のモータ118は、遊技盤110に取り付けられるものである。
そして、モータ35,55による枠駆動演出部180およびモータ63による演出ボタン161は、枠部材150にて動き演出を行うもの(枠ギミック)である。そして、モータ118による可動役物115は、遊技盤110にて動き演出を行うもの(盤面ギミック)である。なお、ハンドル151用のエア装置160は、動き演出を行うものでないことから、ここにいう枠ギミックには分類されない。
また、上昇動作後の演出ボタン161は、遊技者等により押し込み操作されるものであり、この点で、他の確認動作対象とは異なる。なお、上述したように、枠駆動演出部180は、遊技者等により操作されるものではなく、この点で、演出ボタン161と同じ分類ではないものの、展開状態の場合には収納状態にさせられ得ることから、演出ボタン161と同じ分類としてもよい。
図38に示すタイムチャートについて、より詳細に説明する。
同図に示すタイムチャートにおける時点t1は、基本処理における復帰処理(図5−1のS105参照)において、電源投入時コマンドが遊技制御部200から演出制御部300に出力され、演出制御部300がその電源投入時コマンドを受信したときである。
すなわち、このタイムチャートでは、演出制御部300がその電源投入時コマンドを受信した時点t1で、ハンドル151用のエア装置160が駆動を開始する。
そして、電源投入時コマンドを受信した時点t1から所定時間P(例えば30秒)が経過して時点t2になると、枠駆動演出部180のモータ35およびモータ55の駆動が開始されると共に、演出ボタン161のモータ63の駆動も開始される。すなわち、原点位置に停止している枠駆動演出部180において、モータ35の駆動により枠駆動演出部180が収納状態から展開状態に移行し始め、かつ、モータ55の駆動により回転灯54が回転し始める。また、原点位置に停止している演出ボタン161が発光しながら上昇し始める(枠ギミック駆動開始)。
このように、ハンドル151用のエア装置160が駆動を開始してから所定時間P経過すると、枠部材150に取り付けられた他の演出装置による動きの動作確認が行われる。すなわち、電源投入時コマンドを受信した時点t1では枠駆動演出部180および演出ボタン161(枠ギミック)は作動しない。枠駆動演出部180および演出ボタン161(枠ギミック)が作動するのは、時点t1から所定時間Pが経過した時点t2である。
なお、ハンドル151用のエア装置160は、時点t2では停止していないが、これに限られず、時点t2でエア装置160が停止する例も考えられる。
また、枠駆動演出部180のモータ35,55は、時点t2で同時に作動するが、これに限られない。例えば、時点t2でモータ35が作動することで収納状態から展開状態に移行した後に、収納状態に戻るまでの一定時間(例えば2秒間)にわたってモータ55が作動して回転灯54が回転する例も考えられる。すなわち、枠駆動演出部180のモータ35が作動している全区間にモータ55が作動するのではなく、その一区間にモータ55が作動する例である。
図38に示すタイムチャートにおける時点t3は、枠駆動演出部180および演出ボタン161が所定の作動(1セット)を行った時点である。時点t3では、モータ35,55,63のすべてが停止状態である。すなわち、時点t3では、枠駆動演出部180のモータ35,55が停止し、演出ボタン161のモータ63も停止している。このように、時点t3では、枠駆動演出部180および演出ボタン161が原点位置に停止する(枠ギミック駆動終了)。
すなわち、枠駆動演出部180は、時点t2から時点t3までの間に、収納状態(図31参照)から展開状態(図32参照)に移行し、かつ、原点位置の回転灯54は例えば2秒間動作した後に原点位置に戻り、その後、枠駆動演出部180が収納状態に戻って原点停止する。また、演出ボタン161は、時点t2から時点t3までの間に、上昇移動により最大飛び出し量T2の突出状態(図36の(b)参照)になった後に、下降移動して原点位置に戻る。ここにいう枠駆動演出部180の収納状態(図31参照)は第1の状態の一例であり、また、展開状態(図32参照)は第2の状態の一例である。
枠ギミック駆動終了の時期である時点t3に合わせて、可動役物115のモータ118の駆動が開始される。すなわち、盤面において原点位置に停止している可動役物115が所定の動作を始める(盤面ギミック駆動開始)。
時点t4は、可動役物115がモータ118の駆動により所定の動きを完了する時点である。すなわち、時点t4では、可動役物115が原点位置に停止し、可動役物115のモータ118が駆動を停止する(盤面ギミック駆動終了)。また、盤面ギミック駆動終了の時期(時点t4)に合わせて、ハンドル151用のエア装置160が駆動を停止する。
このように、電源投入時コマンド受信を契機に、図37に示す一連のシーケンスが時点t1から時点t4まで実行される。かかる動作確認のシーケンスは、例えば60秒間で完了する(時点t4−時点t1=60秒間)。
なお、シーケンスが実行される前ないし実行中に、特定の操作を行うと所定コマンドが演出制御部300に入力され、シーケンスに関する特定モードに移行する制御例が考えられる。かかる特殊モードは、シーケンスのすべてを実行する通常モードとは別のモードであり、シーケンスの一部が省略されて実行される。
ここで、上述した図38のタイムチャートでは、時点t2で枠駆動演出部180および演出ボタン161が原点位置からの所定の作動を行い、時点t3で原点位置に戻ると共に可動役物115が所定の動作を開始する制御を行っている(経過時間による制御)。しかしながら、他の制御例も考えられる。
例えば、原点停止している枠駆動演出部180および演出ボタン161が時点t2で作動し始め、各々が1セット駆動する一方で、原点停止している可動役物115は時点t3で所定の動作を開始する制御例である。かかる制御では、枠駆動演出部180および演出ボタン161が時点t3で原点位置に戻っているとは限らない。すなわち、原点位置の枠駆動演出部180および演出ボタン161が時点t2で動作開始し、1回もしくは所定回進出した後に原点に復帰して確認動作を終了する(回数による制御)。このため、枠駆動演出部180の終了タイミングと演出ボタン161の終了タイミングとが同じであるとは限らず、終了タイミングがバラバラになる。なお、このような枠駆動演出部180および演出ボタン161の動作確認に回数による制御を採用する場合でも、ハンドル151用のエア装置160は、所定時間(例えば30秒間)作動して停止するという時間制御が採用される。
動作確認における1セット駆動の一例を示すと、枠駆動演出部180のモータ35(図34の(a)参照)は、枠駆動演出部180を原点位置(図34の(b)に示す収納状態)から開く動作をして展開状態(同図の(c)参照)になって停止した後に閉じる動作をして原点位置で停止するという一連の動作を1セット行う。なお、枠駆動演出部180のモータ55(図35参照)は、枠駆動演出部180が展開状態(図34の(c)参照)になって停止しているときに、所定時間例えば2秒間動作する。
また、演出ボタン161のモータ63(図36参照)は、原点位置(図36の(a)に示す収容状態)の演出ボタン161を上昇動作させて突出状態(同図の(b)参照)になった後に下降動作させて原点停止するという一連の動作を1セット行う。
また、外部に対して突出する動きの確認動作を行う演出装置、例えば枠ギミックの確認動作としては、原点位置に停止した状態から枠ギミックが動きを開始して原点位置に戻るという確認動作を行う場合のほか、枠ギミックが原点位置に戻らない場合も考えられる。原点位置に停止した状態から枠ギミックが動きを開始し、例えば移動端まで動いた時点で枠ギミックについての確認動作を終えるという変形例である。
かかる変形例では、枠ギミックは、駆動力により原点位置に戻るのではなく、確認動作が終了した段階で、ホール店の店員が、移動端にある枠ギミックを原点位置に戻す作業を行うことが考えられる。
〔確認動作のシーケンスに関する処理手順について〕
次に、確認動作のシーケンスに関する処理手順について説明する。電源投入の際に行う起動処理において確認動作を実行する種々の態様を説明する。すなわち、第1の実施の形態の場合に適用される図39に示す第1態様、図40に示す第2態様、および図41に示す第3態様について説明する。
なお、電源投入以外の場合、例えば電源復旧の場合やRAMクリアの場合等も、同じような処理手順で行うことが考えられる。
〔起動処理の第1態様〕
図39は、起動処理の第1態様を説明するフローチャートであり、電源投入時の確認動作に関して行われる処理手順を示すものである。
図39に示す処理手順において、電源投入時コマンドを受信すると(S3901)、演出制御部300のCPU301は、開扉検知センサ26(図37参照)の出力信号がONであるか否かを判断する(S3902)。かかる判断は、上述したように、遊技制御部200からのエラー報知するための信号の受信の有無で行うことができる。
開扉検知センサ26(図37参照)の出力信号がONでない場合(S3902でNo)、CPU301は、一連のシーケンスによる確認動作が実行されるように制御する(S3903)。すなわち、CPU301は、エア装置160を作動させ、所定時間Pが経過すると枠駆動演出部180および演出ボタン161を1セット作動させ(枠ギミック作動)、その後に可動役物115を作動させる(盤面ギミック作動)という一連のシーケンスが実行されるように制御する(図38参照)。
その一方で、開扉検知センサ26(図37参照)の出力信号がONである場合(S3902でYes)、CPU301は、一連のシーケンスによる確認動作を実行しない。すなわち、CPU301は、本来であれば実行される確認動作を行わずに、図39に示す起動処理を終了する。このような事態は、前面枠20が開扉状態であることを検知したCPU301により確認動作が規制(禁止)されたということができる。
なお、確認動作において枠ギミック作動の後に盤面ギミック作動という上述した順序のほかに、その逆すなわち盤面ギミック作動の後に枠ギミック作動という順序で行う例も考えられる。
〔開扉状態での確認動作を規制する意義〕
このような前面枠20の開扉状態での確認動作を規制する意義について説明する。
第1の実施の形態では、上述したように、枠部材150に対して可動の動き演出を行う枠駆動演出部180を前面枠20の透明板保持枠21に備えている。かかる枠駆動演出部180の動き演出は、遊技者側(枠前方)に突出する動作(展開状態)を伴うものであり(例えば図32参照)、確認動作のシーケンスにおける動作確認の対象になっている。
そのため、透明板保持枠21が開いている場合に枠駆動演出部180が展開状態に移行すると、正面視左隣の遊技機と干渉する可能性があり、また、対応中のホール店員や島設備に接触するおそれもあり、不都合な事態になることが懸念される。
そこで、起動処理の第1態様では、このような不都合な事態になることを防止すべく、透明板保持枠21が開いている場合には、枠駆動演出部180が展開状態になる動きが含まれる確認動作を行わないようにしている。
〔起動処理の第2態様〕
図40は、起動処理の第2態様を説明するフローチャートであり、上述した第1態様(図39参照)に対応するものである。
起動処理の第2態様は、上述した第1態様の場合と同じく、前面枠20が開扉状態である場合に確認動作を実行しない制御が含まれる。その一方で、第2態様では、前面枠20が開扉状態である場合であっても所定条件を満たすときには確認動作を実行する制御が含まれる点で、上述した第1態様の場合と異なる。また、第2態様は、確認動作の実行中に前面枠20が開扉状態になると、それ以降は確認動作を実行しない制御が含まれる点で、上述した第1態様の場合と異なる。
このように、第2態様は、上述した第1態様と共通する部分を含むことから、その説明を省略することがある。すなわち、第2態様におけるS4001およびS4002は、第1態様におけるS3901およびS3902に相当するものである。
以下、起動処理の第2態様について具体的に説明する。
図40に示す処理手順において、電源投入時コマンドの受信時に(S4001)開扉検知センサ26(図37参照)の出力信号がONであれば(S4002でYes)、CPU301は、確認動作を実行しない。そして、CPU301は、予め定められた時間が経過するまでに、出力信号がONでなくなったか否かを判断する(S4003)。すなわち、出力信号がONのときには、その後に開扉検知センサ26の出力信号がONでない状態になったか否かを監視する。後述するように、出力信号がONの場合、予め定められた時間内に出力信号がOFFになったという所定条件を満たすときは、確認動作が開始される(S4004参照)。
なお、予め定められた時間が経過するか否かの判断は、CPU301がRTC304(図37参照)から取得した時間情報を基に行う。
前面枠20が当初は開扉状態であっても、前面枠20が開扉状態であることの注意喚起を画像表示部114およびスピーカ156等によって行うことで、前面枠20が閉扉状態になる可能性がある。そこで、開扉検知センサ26の出力信号を監視し、開扉状態の前面枠20が閉扉状態に移行したことを検知すると(S4003でYes)、CPU301は、一連のシーケンスによる確認動作の実行が開始されるように制御する(S4004)。
このように、起動処理の第2態様では、前面枠20が開扉状態である場合は、確認動作が制限され(S4002でYes)、予め定められた時間が経過するまでに閉扉状態に移行するという条件を満たすと(S4003でYes)、確認動作の制限が解除される。
なお、予め定められた時間が経過するまでに開扉状態の前面枠20が閉扉状態に移行したことを検知しない場合(S4003でNo)、すなわち、開扉状態のままである場合には、CPU301は、一連のシーケンスによる確認動作(図38参照)を実行しない。
このような開扉状態の前面枠20の監視を行う時間は無制限ではなく、予め定められた時間内に限られる。すなわち、確認動作を実行するか否かの判断に、予め定められた時間という猶予期間を設けているということができる。
より詳細に説明する。起動処理の第2態様では、上述した第1態様とは異なり、前面枠20が開扉状態である場合に直ちに確認動作を実行しないという決定を行うのではない。第2態様では、当初の前面枠20が開扉状態である場合、確認動作を実行しないという決定が留保される。すなわち、第2態様では、確認動作を実行しないという決定が留保されている場合、開扉検知センサ26の出力信号を受け付ける受付時間(予め定められた時間)ないし出力信号を基に確認動作実行の有無を判断する判断時間(予め定められた時間)が設定される。そして、かかる受付時間内ないし判断時間内に開扉検知センサ26の出力信号がONでない状態になれば、確認動作を実行するという決定がなされる。
ここにいう予め定められた時間としては、所定時間P(図38参照)を挙げることができる。また、予め定められた時間を、所定時間Pよりも短くする例や、所定時間Pよりも長くする例が考えられる。
ここにいう所定時間Pは、動作確認が開始されるまでの時間であり、RAMクリア時に扉開放しないといけないので、RAMクリア後に扉が閉鎖されるまでに相当する時間例えば3秒とすることが考えられる。
そして、予め定められた時間(例えば所定時間P)内に前面枠20の閉扉状態を検知する場合(直後閉扉状態の場合)、前面枠20が当初から閉扉状態の場合(S4002でNo。当初閉扉状態の場合)と同一のシーケンス(図38参照)を、閉扉状態を検知した時点から開始する制御例が考えられる。
また、直後閉扉状態の場合には、当初閉扉状態の場合とは異なるシーケンスを実行する制御例も考えられる。例えば、前面枠20の閉扉状態を検知した時点でエア装置160の駆動を開始し、予め定められた時間が経過した時点(例えば図38における時点t2)で、枠駆動演出部180および演出ボタン161(枠ギミック)を作動させ、その後に可動役物115(盤面ギミック)を作動させるシーケンスである。すなわち、直後閉扉状態の場合には、当初閉扉状態の場合とはシーケンスの最初の部分が異なり、他の部分は同じである。このような制御例を採用すると、枠ギミック作動のタイミングが当初閉扉状態の場合と直後閉扉状態の場合とを合わせることができ、制御の複雑化を防ぐことができ、機種開発時の制御設計の負担を軽減させることが可能になる。
図40に示す第2態様の処理手順についての説明を続ける。
CPU301は、確認動作を開始した場合(S4004)、開扉検知センサ26の出力信号を監視する。すなわち、確認動作の実行中に開扉検知センサ26の出力信号がONであるか否かを判断し(S4005)、前面枠20が開扉状態になっていないかを確認する。言い換えると、CPU301は、確認動作の実行中に前面枠20の状態に変更がないか否かを見張っている。
開扉検知センサ26の出力信号がONでなければ(S4005でNo)、次に、確認動作が完了したか否かを判断する(S4006)。確認動作が完了していなければ(S4006でNo)、開扉検知センサ26の出力信号がONであるか否かを判断し(S4005)、確認動作が完了したら(S4006でYes)、処理手順を終了する。
このように、CPU301は、前面枠20の状態変化の監視を確認動作が完了するまで継続する。
そして、確認動作が完了する前に開扉検知センサ26の出力信号がONになると(S4005でYes)、CPU301は、確認動作を強制終了させる(S4007)。すなわち、前面枠20が開扉状態になったことを検知したCPU301は、実行中の確認動作を停止する。言い換えると、確認動作を実行させているCPU301は、確認動作のシーケンス(図38参照)における開扉状態検知時以降の部分を実行しない。別の言い方をすると、開扉状態になると、その時点で確認動作のシーケンスの実行が中止される。
確認動作の強制終了についてさらに説明すると、確認動作が強制的に終了した後の制御として種々のものが考えられる。例えば、確認動作として動きのある確認動作対象(枠ギミック、盤面ギミック)と動きのない確認動作対象(エア装置160)とで強制終了後の制御を変える例や、強制終了後の制御を変えない例が考えられる。
また、前者の場合、枠ギミックと盤面ギミックとで強制終了後の制御を変える例と変えない例が考えられる。動きのある枠ギミックと盤面ギミックのいずれか一方または両方を、停止した位置から原点位置に戻る動作(原点復帰動作)を行うようにする例のほか、停止した位置から動かないようにする例(原点非復帰)が考えられる。例えば、枠ギミックを原点復帰動作させ、盤面ギミックを原点非復帰とする場合等である。
また、確認動作として動きのないエア装置160は、駆動を停止させる例が考えられるが、変形例が考えられる。すなわち、動きのある枠ギミックおよび盤面ギミックは確認動作を停止させるものの、エア装置160は停止させない例である。例えば、エア装置160を、時点t4(図38参照)が経過するまでエア装置160を駆動させる制御である。
また、他の変形例として、動きのある枠ギミックおよび盤面ギミックのうち、開扉状態により不都合な事態発生のおそれがある枠ギミックのシーケンスの実行を停止させる一方で、そのようなおそれのない盤面ギミックについては、シーケンスの実行を停止させないという例も考えられる。
〔起動処理の第3態様〕
図41は、起動処理の第3態様を説明するフローチャートであり、上述した第1態様(図39参照)および第2態様(図40参照)に対応するものである。
起動処理の第3態様は、上述した第1態様および第2態様の場合と同じく、前面枠20が開扉状態である場合に確認動作を実行しない制御が含まれる。また、第3態様は、上述した第2態様の場合と同じく、前面枠20が開扉状態である場合であっても所定条件を満たすときには確認動作を実行する制御が含まれ、かつ、確認動作の実行中に前面枠20が開扉状態になると以降は確認動作を実行しない制御が含まれる。
その一方で、第3態様では、前面枠20が開扉状態であって所定条件を満たさない場合には、所定条件を満たす場合とは異なる内容の確認動作を実行する制御が含まれる点で、上述した第2態様の場合と異なる。
このように、第3態様は、上述した第1態様および第2態様と共通する部分を含むことから、その説明を省略することがある。すなわち、第3態様におけるS4101〜S4107は、第2態様におけるS4001〜S4007に相当するものである。
以下、起動処理の第3態様について具体的に説明する。
図41に示す処理手順において、電源投入時コマンドの受信を契機に判断した開扉検知センサ26(図37参照)の出力信号がONであり、かつ、予め定められた時間内に出力信号がOFFにならない場合(S4101、S4102でYes、S4103でNo)、CPU301は、確認動作の一部を実行する(S4108)。
このような制御は、予め定められた時間内に開扉状態のままであれば、確認動作の全部すなわち一連のシーケンス(図38参照)のすべてを実行しないものであると言える。
また、上述のS4108に至る制御について別の言い方をすると、かかる制御は、電源投入時コマンドの受信時の開扉検知センサ26の出力信号がONの場合(S4101、S4102でYes)、予め定められた時間が経過するという所定条件を満たすときには(S4103でNo)、所定の確認動作が実行されるものである(S4108)。そして、ここにいう所定の確認動作としては、電源投入時コマンドの受信時の開扉検知センサ26の出力信号がONでない場合(S4101、S4102でNo)に行われる確認動作(S4104)とは異なるシーケンスによるものである。
なお、S4104で行う確認動作として、確認動作対象のすべてが行うものであるとすることが考えられる。
上述のS4108にて実行される確認動作の一部とは、確認動作対象のうち、前面枠20が開いている場合に不都合な事態になり得る乃至なり易い確認動作対象についての確認動作を含まず、かつ、不都合な事態になり得ない乃至なり難い確認動作対象についての確認動作を含むようなシーケンスの内容である。また、確認動作の一部に含まれるシーケンスは、確認動作の実行に扉状態の影響を及ぼさない乃至及ぼし難い確認動作対象についてのシーケンスの内容であるともいえる。
より具体的に説明すると、上述のS4108での確認動作の一部には、例えば枠ギミックである枠駆動演出部180および演出ボタン161の確認動作と盤面ギミックである可動役物115の確認動作とを含まず、動きを伴わない確認動作対象例えばエア装置160の確認動作を含むようにすることが考えられる。
また、このような確認動作の一部には、例えば枠ギミックである枠駆動演出部180および演出ボタン161の確認動作を含まず、盤面ギミックである可動役物115の確認動作を含むと共に動きを伴わないエア装置160の確認動作を含むようにすることも考えられる。
さらには、確認動作の一部には、枠駆動演出部180の確認動作を含まず、演出ボタン161、可動役物115およびエア装置160の各々の確認動作を含むようにすることも考えられる。
なお、枠駆動演出部180(図37参照)を備える第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100に、上述の第1態様(図39参照)、第2態様(図40参照)および第3態様(図41参照)を適用する場合を説明した。すなわち、かかる第1ないし第3態様では、起動処理に伴う動作確認(初期動作)の場合を説明した。しかしながら、初期動作以外の場合、例えばパチンコ遊技機100が稼働中に所定の操作が行われた場合に実行する変形例が考えられる。そして、そのような変形例においては、上述した一連のシーケンス(図38参照)のすべてを実行する制御や、その一部を実行する制御が考えられる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について説明する。なお、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。第1の実施の形態について上述した各種の変形例を、第2の実施の形態に適用することが考えられる。また、第2の実施の形態の構成ないし制御の一部を第1の実施の形態に適用することが可能であり、また、第1の実施の形態の構成ないし制御の一部を第2の実施の形態に適用することも可能である。
図42は、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図であり、第1の実施の形態における図1に対応するものである。図43および図44は、第2の実施の形態に係る枠部材150の構成を説明する斜視図である。図43は、第1の実施の形態における図28に対応するものである。図44は、第1の実施の形態における図29に対応するものであるが、遊技盤110が取り外されている状態を示す。
図42、図43および図44に示すように、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、枠部材150に対して可動体500(例えば図45参照)を移動させるのに用いられる移動装置600と、可動体500を収容するための収容部700と、を備えている。移動装置600は、可動体500の収容部700に対する移動を行う。言い換えると、可動体500は、収容部700に対して移動可能である。
このように、第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態における枠駆動演出部180に対応する構成として、可動体500、移動装置600および収容部700を備えている。なお、可動体500を移動装置600とは別の装置ないし部材であるというとらえ方ができる一方で、可動体500が移動装置600の一部を構成するというとらえ方もできる。そこで、以下、可動体500を含めて可動体移動装置600ということがある。
詳細には、枠部材150において、収容部700は、外枠10に対して開閉自在な前面枠20に取り付けられている。そして、収容部700に収容される可動体500および移動装置600もまた、前面枠20に取り付けられている。可動体500、移動装置600および収容部700は、第1の実施の形態における枠駆動演出部180(例えば図30〜図32参照)と同じく、枠ギミックである。
より具体的には、とりわけ図44から明らかなように、可動体500、移動装置600および収容部700は、前面枠20の遊技盤保持枠22ではなく、前面枠20の透明板保持枠21に取り付けられている。なお、可動体500、移動装置600および収容部700の一部または全部を遊技盤保持枠22に取り付ける構成例も考えられる。
付言すると、枠部材150は、自身の位置を変更可能な可動体500を備えている。以下説明において、枠部材150のうち、自身の位置が変更可能な移動装置600および収容部700等を含まない部位が、枠部材本体(筐体本体)である。
図43および図44に示すように、収容部700は、前面枠20の最上部に設けられている。そのような収容部700は、上部が開口した収容部本体710と、収容部本体710の開口部を覆う上蓋720と、を備えている。なお、収容部700を前面枠20の他の位置に設ける変形例が考えられる。
上蓋720は、平板状の部材であると共に、可動体500を被覆する被覆部721を有する。被覆部721は、ゴムなどの弾性部材を用いて形成されている。そして、被覆部721には、切り込みが形成されて、可動体500の昇降動作及び左右方向への移動動作を可能とするように被覆している。
ここで、図44に示すように、遊技盤保持枠22は、遊技盤110の遊技板の外周面を囲う囲い部22aと、囲い部22aに囲われた遊技盤110を遊技盤保持枠22に固定する固定部19と、を備えている。
囲い部22aは、遊技盤110を遊技盤保持枠22に取り付ける際に遊技盤110を載置する載置部17を有する。また、囲い部22aにおける左側の部位には、遊技盤110を遊技盤保持枠22に取り付ける段階および取り付けられた後に遊技盤110の遊技板の左側の端部を支持する支持部18が設けられている。
載置部17は、遊技盤保持枠22の幅方向Wに延びて形成されている。載置部17は、載置された遊技盤110の荷重が直接加わる部分であり、遊技盤110が有する遊技板の下端面と接触する。
支持部18は、載置部17よりも上方に位置し、遊技盤保持枠22の左側に位置する。支持部18は、上下方向の高さが互いに異なる位置に2つ設けられている。
固定部19は、横方向には、遊技盤保持枠22における右端部であって、上下方向には、それぞれ遊技盤保持枠22における上部と、載置部17よりやや上方の部位と、に設けられた、2つの止め金具により構成されている。
〔可動体移動装置600の構成〕
ここで、収容部700に収容される可動体移動装置600の構成として種々のものが考えられる。すなわち、可動体移動装置600の構成が異なれば、その動作ないし演出も異なるものになる。そこで、可動体移動装置600の構成例を説明し、さらに動作例等を説明する。
〔可動体移動装置600の構成による動作例〕
まず、可動体移動装置600の構成による動作例を説明する。
図45は、可動体移動装置600を説明する概略図であり、その動作例を(a)および(b)の順で時系列に示し、(b)の後の動作例を(c)および(d)に示す。
同図に示す可動体移動装置600は、収容部700に対して移動可能な一つの可動体500と、可動体500の移動に用いられる図45では図示しない移動機構602(例えば図46参照)と、を備えている。
なお、可動体移動装置600が備える可動体500の形状としては、円柱状に限らず、その他の形状であってもよい。例えば、可動体500の形状は、アニメのキャラクタやアイドルの顔を模した形状であってもよい。また、いわゆるパトランプのように、内部に発光するランプを備えていてもよい。
また、可動体移動装置600の可動体500を所定形状の造形物で構成することが考えられる。より詳細には、可動体500を、特定のキャラクタを模した造形物とする場合や、特定のロゴないしメーカ名を表す造形物とする場合等が考えられる。また、可動体500に、所定の画像を表示する液晶表示器等の小型表示器を搭載する場合も考えられる。
付言すると、可動体500を、例えばボルト等の着脱可能な締結具で取り付ける交換可能にする場合が考えられる(交換可能な構造)。かかる場合には、可動体500のみの形状を機種毎に容易に変更することができるようになる。
可動体移動装置600の可動体500は、移動機構602(例えば図46参照)によって収容部700に対して移動可能である。かかる可動体500の移動は、正面視で上下方向ないし縦方向に行われるものであり、また、正面視で左右方向ないし横方向に行われるもののである。
より具体的に説明すると、可動体500は、図45の(a)に示す収容部700に収容された状態(収容状態)から上昇動作し、同図の(b)に示すように、収容部700の上蓋720(図43または図44参照)よりも上方に突出する状態(突出状態、出現状態)に移行する。このような上方への突出により、可動体500は外部に露出し、出現する。また、可動体500は、図45の(b)に示す突出状態から、下降動作して同図の(a)に示す収容状態に移行する。ここにいう可動体500の収容状態は第1の状態の一例であり、また、上方に突出する状態は第2の状態の一例である。
このように、可動体500が収容状態と突出状態とに切り換わることで、パチンコ遊技機100の外形が変化する。なお、同図の(b)は、可動体500の可動体本体620(図46参照)の全体が上蓋720(図43または図44参照)よりも上方に位置する最も上昇した状態であり、最突出状態ということができる。
さらに、図45の(b)に示すように、正面視で左右方向における中央部に突出状態で位置する場合、可動体500は右方向に移動することで、同図の(c)に示すように、正面視で収容部700の右端(右移動端)に位置する。その一方で、中央部で突出状態の可動体500は、左方向に移動することで、同図の(d)に示すように、正面視で収容部700の左端(左移動端)に位置する。
〔可動体500の動きの種類〕
ここで、可動体500の動きの種類について説明する。
図45では、可動体500の左右方向の移動として、突出状態で行う場合を示すものであるが、他の動きも考えられる。例えば、同図の(a)に示す収容状態で可動体500の左右方向の移動が行われるものである。すなわち、可動体500は、収容部700内にて、右移動端まで右方向に移動することが可能であり、また、収容部700内にて、左移動端まで左方向に移動することが可能である。かかる収容状態での横移動を実現可能にすることで、可動体500による動きの演出が多様になる。
可動体500が左右方向に移動する際、右移動端または左移動端の位置で停止する制御例のほか、左右方向における任意の位置で停止する制御例も考えられる。また、停止時または移動中に、可動体500が左右および/または上下に小刻みに動く制御例や、左右方向に関する所定区間を往復移動する制御例等も考えられる。
このような左右方向への移動制御を、上下方向の移動制御に適用することが考えられる。すなわち、可動体500が上下方向に移動する際、上移動端または下移動端の位置で停止する制御例のほか、上下方向における任意の位置で停止する制御例や、停止位置で上下方向に関する所定区間を往復移動する制御例等が考えられる。なお、上下方向における任意の位置で停止する制御を行うことで、可動体500が突出状態のときの突出量を調整することが可能になる。
付言すると、可動体500が、収容状態および/または突出状態にて正面視前後方向(図45における紙面垂直方向)に移動可能であるように構成する例が考えられる。また、前後方向の移動を、上述した上下方向および/または左右方向の移動と共に行うように構成する例も考えられる。
また、可動体500が、上述した平行移動ないしスライド移動の動きではなく、不図示の回転軸を中心とする回転の動きを行うように構成する例も考えられる。この場合の回転軸は、正面視で左右方向に延びる場合や前後方向の延びる場合、上下方向に延びる場合が考えられる。なお、回転軸が単数の場合のみならず、複数の場合も考えられる。
かかる回転軸周りの回転により可動体500が集まって一つの有意の集合体をなす構成例も考えられる。
〔可動体500の動きが行われる条件等〕
上述した可動体500の動きが行われる条件ないしタイミングとしては、種々のものが考えられる。
例えば、主電源のオン/オフ制御(図5−1、図5−2参照)に伴い、可動体500が図45の(a)に示す収容状態と同図の(b)に示す突出状態とが切り替わる場合である(可動体500の上下方向の移動)。例えば、電源投入時に突出状態になり、電源遮断時に収容状態になる場合である。これに限られず、逆の場合すなわち、電源投入時に収容状態になり、電源遮断時に突出状態になる場合も考えられる。
また、例えば、遊技状態に応じて収容状態と突出状態とが切り替わる場合も考えられる(可動体500の上下移動演出)。例えば大当たり判定の結果を装飾図柄の変動後の停止により報知する図柄変動(図22参照)の演出時に、収容状態から突出状態に移行したり突出状態から収容状態に移行したりするものである。
さらには、突出状態になった可動体500が、遊技中における所定条件を満たすことで左右方向に移動する場合も考えられる(可動体500の左右方向の移動)。例えば、変動演出におけるリーチ演出後の発展演出への移行の際または発展演出の際に、図45の(c)に示すように突出状態の可動体500が右方向に移動したり同図の(d)に示すように左方向に移動したりする場合である(可動体500の左右移動演出)。このような演出として、所定区間を往復移動する場合や、停止位置にて可動体500が小刻みに動く場合、上方への突出量が大きくなるように動く場合等を採用することも考えられる。
付言すると、可動体500の動き条件としては、上述した場合以外のものも考えられる。例えば、大当たり遊技中(図14のS1401参照)とそれ以外とで可動体500の動きないし位置が異なる場合、時短中(図15のS1504、S1507)とそれ以外の場合とで可動体500の動きないし位置が異なる場合等が考えられる。また、大当たり終了後の図柄変動の回数(図20のS2005参照)に応じて可動体500の動きないし位置が異なる場合も考えられる。
また、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出において、演出抽選の結果に応じて可動体500の動きないし位置が異なる場合が考えられる。また、事前判定の結果に応じて可動体500の動きないし位置が異なる場合も考えられる。
また、大当たり終了後の図柄変動の回数が所定数に達すると高確率状態から低確率状態に移行する所謂ST機において、高確率状態の残り変動回数に応じて可動体500の動きないし位置が異なる場合が考えられる。例えば、大当たり終了直後と所定数に近くなったときとで動きないし位置が異なる場合等である。
また、払い出し球の数に応じて可動体500の動きないし位置が異なる場合が考えられる。
また、遊技状態ないし演出とは関係なく、突出状態になった可動体500が遊技者やホール関係者等の操作指示に応じて左右方向に移動可能な場合も考えられる(可動体500の左右方向の移動)。
〔可動体500の動きに対する指示例、設定例〕
ここで、可動体500を図45の(a)に示す収容状態から同図の(b)に示す突出状態へ切り換わる動作や突出状態から収容状態へ切り換わる動作および/または可動体500を上昇や下降、左移動、右移動を行う動作を、遊技者やホール関係者等の操作指示に応じて行う例が考えられる。
遊技者に操作指示を許容する場合、例えば演出ボタン161または演出キー162(図2の(b)または図3参照)の入力操作に基づく制御(例えば図27参照)になり(兼用ボタンないし共用ボタン仕様)、また、可動体500の操作用に配設された可動体ボタン601(図50参照)の入力制御に基づく制御になる(専用ボタン仕様)。可動体500用の可動体ボタン601等を設ける位置は、例えば前面枠20の収容部700(例えば図42参照)の下面など、透明板保持枠21における可動体500が配置された部位近傍であることを例示することができる。
このような兼用ボタンや専用ボタンの仕様の場合、収容状態の可動体500を突出状態に移行するために操作するボタンや、突出状態の可動体500を収容状態に移行するために操作するボタンとすること(ハードによる場合)が考えられる。
なお、パチンコ遊技機100が前後に操作可能な操作レバーを備えている場合には、演出制御部300は、この操作レバーからの操作入力に応じて可動体500を昇降させてもよい。
ホール関係者に操作指示を許容する場合、電源投入時に演出ボタン161または演出キー162(図2の(b)または図3参照)等の入力操作に基づく設定を採用することが考えられる。例えば電源投入時に所定操作を行って特殊モードないしデモ画面に移行し、画像表示部114(図1参照)に表示される可動体500の設定画面に従って設定を行うこと(ソフトによる場合)が考えられる。
また、ホール関係者に操作指示を許容する場合、例えばパチンコ遊技機100の背面に配設された不図示のスイッチの入力操作に基づく制御を採用すること(ハードによる場合)が考えられる。
なお、上述した演出ボタン161または演出キー162(図2の(b)または図3参照)の操作の代わりに、非接触で遊技者ないしホール関係者等の動作を検出する不図示のモーションセンサの検出結果を用いること(ハードによる場合)が考えられる。
また、上述した演出ボタン161または演出キー162の操作の代わりに、遊技者ないしホール関係者等が表示器上の任意位置に接触したことを検出する不図示のタッチパネルの検出結果を用いること(ハードによる場合)も考えられる。
付言すると、上述した左右方向ないし上下方向における任意の位置で可動体500が停止する制御や、可動体500が左右および/または上下に小刻みに動く制御を、遊技者やホール関係者等の操作指示により応じて行う制御例も考えられる。かかる制御例では、上述したハードによる場合やソフトによる場合で行われる。
なお、上述した左右方向ないし上下方向における任意の位置での停止制御の場合についてさらに説明すると、操作指示により選択される停止位置を無段階とすることが考えられる。すなわち、可動体500の移動時に操作指示された位置で停止する制御例である。また、可動体500の停止時に、例えば画像表示部114に表示される直線状のバーにより可動体500の可動範囲と現在の位置とを表示し、演出キー162の操作により現在の位置からどの位置に変更するのかを設定すること(ソフトによる場合)もある。
また、上述した停止位置を無段階とする制御例のほか、予め定められた複数の位置のいずれかを停止位置として選択する制御例も考えられる。
〔可動体500の駆動源について〕
ここで、可動体500を駆動するための駆動源について説明する。
本実施の形態では、可動体移動装置600は、可動体500の移動に用いられる移動機構602(例えば図46参照)に駆動力を供給する例えばモータ等の駆動源(例えば、図46に図示の昇降モータ641、移動モータ681を参照)をさらに備えている。すなわち、可動体500の上下方向の移動および左右方向の移動を、駆動源からの駆動力により実現する。かかる駆動源は、ランプ制御部320のCPU321(図3参照)により駆動制御される。
また、可動体500の上下方向の移動および左右方向の移動は、駆動源からの駆動力により実行可能であると共に、駆動源の駆動力によらず手動で実行可能であるように構成することが考えられる(電動および手動)。例えば、可動体500は、駆動源により上方向の移動、下方向の移動、左方向の移動および右方向の移動のうちいずれか一つまたは複数が可能である一方で、手動によっても上方向の移動、下方向の移動、左方向の移動および右方向の移動のうちいずれか一つまたは複数が可能であるように構成する。
より具体的には、手動による可動体500の移動が下方向のみ可能である場合や、左方向および右方向のみが可能である場合、上方向以外の3方向が可能である場合が考えられる。言い換えると、可動体500が手動では上方向には移動できないようにする構成である。また、駆動源により可動体500の上下方向の移動が可能であり、可動体500の左右方向に対しては手動のみで移動が可能である構成である。
付言すると、上方向、下方向、左方向および右方向のうち、可動体500の移動が駆動源により実行可能であると共に手動によっても実行可能である所定方向において、駆動源による可動体500の移動が行われているときには、手動による移動が実行できないように構成することが考えられる。すなわち、所定方向への手動による可動体500の移動が許容されるのは、駆動源による移動が実行されていないときである(電動時の手動制限)。
また、所定方向への駆動源による可動体500の移動が行われているときにも手動による移動が実行できるように構成することが考えられる。言い換えると、駆動源により可動体500が所定方向に移動しようとするのを、例えば遊技者の手で阻止することが可能であるように構成するものである。すなわち、可動体移動装置600が備える移動機構602(例えば図46参照)にスリップ機能を持たせる例である。
ここで、可動体500が移動機構602(例えば図46参照)に対して着脱自在であるように構成することが考えられる。すなわち、可動体500が取り外し可能な構造を採用することである(取り外し構造)。
また、可動体500の全部を取り外し可能にする構造のほか、可動体500の一部を取り外し可能にする構造も考えられる(部分的な取り外し可能な構造)。また、言い換えると、可動体移動装置600が備える可動体500の他に、別の可動体ないし演出体をさらに備える場合には、そのような別の可動体ないし演出体を取り外し可能にする構造を採用することができる。
取り外した可動体500等を、パチンコ遊技機100以外の場所に収納する構成が考えられる。また、取り外した可動体500等を、例えば収容部700内の空いている空間に収納する構成が考えられる。
なお、第2の実施の形態では可動体500を単数備える構成について説明するが、収容部700に対して移動可能な複数の可動体500を備える変形例も考えられる。かかる変形例において、複数の可動体500のすべてが上下方向および左右方向のいずれにも移動なものとする場合が考えられる。また、複数の可動体500を上下方向および左右方向のいずれにも移動可能な可動体と上下方向と左右方向のいずれか一方にのみ移動可能な可動体とで構成する場合も考えられる。
そして、複数の可動体500が互いに合体して一つの有意な形状をなすように構成する変形例も考えられる。ここにいう合体とは、複数の可動体同士が集合して一つの集合体を構成することをいい、互いに接触ないし接続、連結する場合のみならず、近接しているものの非接触の場合も含まれる。
より詳細には、合体した状態での集合体は、何らかの意味がある有意性を持つ。すなわち、複数の可動体500が合体した状態は、有意の集合体を構成する。例えば、互いに近接する複数の可動体500により一つの形状をなすものであったり、互いに隣接する複数の可動体同士の組み合わせによりこれらの形状から何らかの観念を遊技者に想起させるものであったりすることである。
このような合体としては、複数の可動体500が突出状態で行われる場合が想定されるが、収容状態で行われる場合が除外されるものではない。
また、他の変形例としては、単数ないし複数の可動体500が、内部に収容され突出可能な不図示の装飾物を備える例が考えられる。かかる装飾物は、それ自体が動かない置物的なものである場合(不動の装飾物)のほか、突出した後に動く装飾物とする場合(動く装飾物)も考えられる。
付言すると、装飾物の装飾面が正面を向く状態から例えば正面視右側または正面視左側を向く状態で停止することで、装飾面の向きを変更する例が考えられる(装飾面の向き変更)。また、装飾物が複数の装飾面を持つ場合、正面を向く装飾面をいずれの装飾面とするように切り替える例も考えられる(装飾面の切り替え)。
このように、可動体移動装置600は、昇降モータ641および移動モータ681により可動体500を移動させるように構成されているが、遊技者が可動体500に触って遊技者の手で可動体500を移動できるように構成することが考えられる。
〔可動体移動装置600の移動機構602について〕
ここで、上述した可動体移動装置600が備える移動機構602は、周知慣用の技術を用いて構成することが可能であり、その一例を図46〜図49を用いて説明する。
図46および図47は、可動体移動装置600の移動機構602の一例を説明する図である。すなわち、図46は、移動機構602の外観を可動体500と共に示す説明図であり、(a)は、可動体移動装置600を手前側から見た斜視図であり、(b)は、可動体移動装置600を奥側から見た斜視図である。図47は、可動体500と共に示す移動機構602の分解斜視図である。
図46に示すように、可動体移動装置600の移動機構602は、後述する第2平歯車683と共にラック・アンド・ピニオンを構成する移動ラック711と、後述する基台650の第1板部材660の下端部が嵌め込まれると共に基台650の左右方向(図44に示した幅方向W)の移動を案内する移動溝712と、を収容部本体710(図43または図44参照)における底部に有する。
可動体移動装置600の移動機構602は、上述した可動体500を昇降させる昇降部640と、可動体500を左右方向に移動させる横移動部680とを備えている。また、移動機構602は、昇降部640及び横移動部680の駆動回路(不図示)や可動体500の昇降位置を検出する2つの第1,第2昇降センサ691,692が実装された可動体基板(不図示)を備えている。
可動体500は、前面枠20内に収容された状態である収容状態と、前面枠20から最も突出した状態である最突出状態との間で遷移可能な物体である。可動体500は、昇降部640により、収容状態と最突出状態との間を昇降動作する。また、可動体500は、横移動部680により、左右方向に移動する。可動体500は、上述したランプ制御部320(図3参照)により制御されることにより、外部から電力が供給されていない場合には収容状態に、外部から電力が供給されている場合には最突出状態に位置制御される。
ここで、移動機構602は、可動体500の可動体本体620を支持する支持部材630と、可動体本体620および支持部材630の昇降を案内する昇降案内部材635と、を有している。
なお、可動体本体620は、円柱状の円柱状部621と、円柱状部621の下方に設けられた締め付け用のボルト622とを有する。円柱状部621の表面には、例えば社名やロゴ等を付すことで意匠的な装飾を施すことが可能である。
移動機構602の支持部材630は、可動体500のボルト622が締め付けられる雌ねじ631aが形成された円柱状の円柱状部631と、円柱状部631の下方に設けられた棒状部632と、を有している。棒状部632には、昇降部640の後述する第2平歯車643に噛み合う昇降ラック632aが形成されている。
昇降案内部材635は、直方体状の部材であり、支持部材630に取り付けられている。
可動体本体620、支持部材630および昇降案内部材635は、一体で昇降するように組み付けられている。
〔移動機構602の昇降部640〕
移動機構602の昇降部640は、昇降モータ641と、昇降モータ641の回転軸641aに連結された第1平歯車642と、この第1平歯車642と噛み合うように配置され、第1平歯車642の回転に連動して回転する第2平歯車643と、を有している。また、昇降部640は、これら昇降モータ641、第1平歯車642、第2平歯車643などを支持する基台650を有している。
第2平歯車643は、可動体500の棒状部632に形成された昇降ラック632aと共にラック・アンド・ピニオンを構成し、昇降モータ641の回転力を可動体500の昇降の動きに変換する。
基台650は、平板状の第1板部材660と、平板状の第2板部材670と、を有している。
第1板部材660は、パチンコ遊技機100の設置面に対して略垂直に起立させて設置されている。第2板部材670は、第1板部材660の上方において、第1板部材660に対して直交方向に延びるように配置されている。すなわち、第1板部材660および第2板部材670は、側方から見た場合に略T字形状をなしている。
第1板部材660における正面視中央に、上下方向に延びる溝661が形成されている。溝661には、可動体500の昇降案内部材635が嵌め込まれており、溝661は、昇降案内部材635を支持する。
また、第1板部材660には、昇降モータ641の回転軸641aを通す貫通孔662が形成されている。この貫通孔662に昇降モータ641の回転軸641aが通された状態で昇降モータ641のハウジング641bが例えばビス止めされることにより、昇降モータ641は、第1板部材660に保持される。
また、第1板部材660は、第2平歯車643の回転軸となるピン663を保持する。
また、第1板部材660における下部は、前面枠20の収容部700の底部に設けられた移動溝712に嵌め込まれている。
また、第2板部材670における正面視中央に、上方から見た場合に凸形状の貫通孔671が形成されている。貫通孔671における幅が広い方の矩形孔671aには、可動体500の支持部材630の棒状部632が通され、貫通孔671における幅が狭い方の矩形孔671bには、棒状部632に取り付けられた昇降案内部材635が通されている。
上述した第1,第2昇降センサ691,692は、周知のフォトインターラプタセンサであり、センサ本体に形成された2つの突出部と、突出部のそれぞれに設けられた発光素子(不図示)と受光素子(不図示)とを有する。そして、発光素子から発光された光を受光素子が受けるか否かで、発光素子と受光素子とが対向する部位における物体の通過や存在を読み取る。より具体的には、第1,第2昇降センサ691,692の2つの突出部が対向する部位に、可動体500の昇降案内部材635が介在するように上下方向に並べて配置されている。そして、2つの突出部が対向する部位に、昇降案内部材635が介在するときに発光素子から発光された光を受光素子が受けず(遮光する)、昇降案内部材635が介在しないときに発光素子から発光された光を受光素子が受ける(受光する)ことで昇降案内部材635の位置、ひいては可動体500の位置を検出する。第1,第2昇降センサ691,692が配置されている位置については後述する。
〔移動機構602の横移動部680〕
次に、移動機構602の横移動部680について説明する。
移動機構602の横移動部680は、移動モータ681と、移動モータ681の回転軸681aに連結された第1平歯車682と、この第1平歯車682と噛み合うように配置され、第1平歯車682の回転に連動して回転する第2平歯車683と、を有している。
第2平歯車683は、前面枠20の収容部700の底部に設けられた移動ラック711と共にラック・アンド・ピニオンを構成する。
移動モータ681が回転駆動すると、第2平歯車683および移動ラック711を介して移動モータ681の回転駆動力が基台650の左右方向の直線動に変換される。これにより、基台650に支持された可動体500が左右方向に移動する。
また、移動機構602は、可動体500の左右方向の位置を検出する5つの第1〜第4横センサ731〜734(例えば図49参照)を有している。第1〜第4横センサ731〜734は、周知のフォトインターラプタセンサであり、センサ本体に形成された2つの突出部と、突出部のそれぞれに設けられた発光素子(不図示)と受光素子(不図示)とを有する。そして、発光素子から発光された光を受光素子が受けるか否かで、発光素子と受光素子とが対向する部位における物体の通過や存在を読み取る。より具体的には、第1〜第4横センサ731〜734の2つの突出部が対向する部位に、後述する基台650の第2板部材670が介在するように左右方向に並べて配置されている。そして、2つの突出部が対向する部位に、第2板部材670が介在するときに発光素子から発光された光を受光素子が受けず(遮光する)、第2板部材670が介在しないときに発光素子から発光された光を受光素子が受ける(受光する)ことで基台650の位置、ひいては可動体500の位置を検出する。第1〜第4横センサ731〜734が配置されている位置については後述する。
〔上下方向および左右方向における作用〕
以上のように構成された可動体移動装置600の上下方向および左右方向における作用は以下のように作動する。
図48および図49は、可動体移動装置600の移動機構602の一例を説明する図である。すなわち、図48は、可動体500が上下方向に移動する場合を示す図であり、(a)は可動体500が下方向の移動端(最も下降した状態)に移動した場合を示し、(b)は可動体500が上方向の移動端(最も上昇した状態)に移動した場合を示す。また、図49は、可動体500が正面視で左右方向に移動する場合を示す図であり、(a)は可動体500が最突出状態で右方向の移動端に移動した場合を示し、(b)は可動体500が最突出状態で左方向の移動端に移動した場合を示す。
可動体500が上下方向に移動する場合は、次のとおりである。すなわち、図48に示した正面視において、昇降モータ641が反時計回転方向に回転すると、第1平歯車642が反時計回転方向に回転して第2平歯車643が時計回転方向に回転する。これにより、同図の(b)に示すように、可動体500が、基台650及び収容部700に対して上昇する。他方、昇降モータ641が時計回転方向に回転すると、第1平歯車642が時計回転方向に回転して第2平歯車643が反時計回転方向に回転する。これにより、同図の(a)に示すように、可動体500が、基台650及び収容部700に対して下降する。なお、可動体500が基台650及び収容部700に対して昇降する際、可動体500は、溝661に案内されて昇降する。また、可動体500は、昇降モータ641による回転駆動力を受けることなく人間が加えた力で昇降する。つまり、可動体500は、電力を必要とせずに昇降する。
また、可動体500が正面視で左右方向に移動する場合は、次のとおりである。すなわち、図49に示した正面視において、移動モータ681が反時計回転方向に回転すると、第1平歯車682が反時計回転方向に回転して第2平歯車683が時計回転方向に回転する。これにより、図49の(a)に示すように、可動体500が、基台650と共に収容部700に対して右方向に移動する。
他方、移動モータ681が時計回転方向に回転すると、第1平歯車682が時計回転方向に回転して第2平歯車683が反時計回転方向に回転する。これにより、図49の(b)に示すように、可動体500が、基台650と共に収容部700に対して左方向に移動する。なお、可動体500が基台650と共に収容部700に対して左右方向に移動する際、基台650は、移動溝712に案内されて左右方向に移動する。
また、以上のように構成された可動体移動装置600においては、可動体500を支持する基台650は、移動溝712により左右方向の移動が案内されるので、可動体500は、移動モータ681による回転駆動力を受けることなく人間が加えた力で左右方向へ移動する。つまり、可動体500は、電力を必要とせずに左右方向に移動する。
〔第1,第2昇降センサ691,692の配置位置〕
第1,第2昇降センサ691,692の配置位置について図46を用いて説明する。
図46に示すように、第1昇降センサ691は、可動体500が最も下降した状態で、2つの突出部が対向する部位に可動体500の昇降案内部材635が介在し、可動体500がその状態よりも上昇している状態では昇降案内部材635が介在しない位置に配置されている。
第2昇降センサ692は、可動体500が最も上昇した状態で、2つの突出部が対向する部位に可動体500の昇降案内部材635が介在せず、可動体500がその状態よりも下降している状態では昇降案内部材635が介在する位置に配置されている。
〔第1〜第4横センサ731〜734の配置位置〕
第1〜第4横センサ731〜734の配置位置について図48および図49を用いて説明する。
図49に示すように、第1横センサ731は、可動体500が最も左に移動した状態で、2つの突出部が対向する部位に基台650の第2板部材670が介在し、可動体500がその状態よりも右に移動した状態では第2板部材670が介在しない位置に配置されている(同図(b)参照)。
また、図49に示すように、第4横センサ734は、可動体500が最も右に移動した状態で、2つの突出部が対向する部位に基台650の第2板部材670が介在し、可動体500がその状態よりも左に移動した状態では第2板部材670が介在しない位置に配置されている(同図(a)参照)。
第3横センサ733は、以下の位置に配置されている。つまり、図48または図49に示すように、可動体500が右へ移動して、2つの突出部が対向する部位に基台650の第2板部材670が介在し始めることにより、第3横センサ733が受光状態から遮光状態に切り替わったときに、可動体500が左右方向の中央となる位置である。
第2横センサ732は、以下の位置に配置されている。つまり、図48または図49に示すように、可動体500が左へ移動して、2つの突出部が対向する部位に基台650の第2板部材670が介在し始めることにより、第2横センサ732が受光状態から遮光状態に切り替わったときに、可動体500が左右方向の中央となる位置である。
可動体500が左右方向の中央に位置する場合には、第2横センサ732及び第3横センサ733は、遮光状態である(図48参照)。
〔第2の実施の形態における種々の演出装置〕
上述したように、パチンコ遊技機100は、演出装置として、遊技盤110の盤ランプ116、画像表示部114や枠部材150のスピーカ156、枠ランプ157(図1参照)を備えている。また、パチンコ遊技機100は、ハンドル151のノズル(不図示)から吐出される圧縮空気を作るエア装置160を備えている。
また、パチンコ遊技機100は、演出装置として、遊技盤110に配設された可動役物115と枠部材150に配設された演出ボタン161とを備えるほか、枠部材150に配設された可動体500、可動体移動装置600および収容部700を備えている。
このように、第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態における枠駆動演出部180に対応する構成として、可動体500、移動装置600および収容部700を備えており、他の演出装置については第1の実施の形態と同じである。
図50は、第2の実施の形態での演出装置の制御を説明するブロック図であり、第1の実施の形態における図37に対応するものである。
図50には、確認動作対象として、可動体移動装置600、演出ボタン161、エア装置160および可動役物115が示されている。
すでに説明しているが、第2の実施の形態における可動体移動装置600は、図50に示すように、収容部700に収容される可動体500の動き演出を行うための駆動源として、モータ641,681(図46または図47も参照)を備えている。また、可動体移動装置600は、動き演出の際の可動体500の位置を検出するための検知部として、第1昇降センサ691、第2昇降センサ692、第1横センサ731、第2横センサ732、第3横センサ733および第4横センサ734(図48または図49も参照)を備えている。
また、図50に示すように、第2の実施の形態では、可動体500を動かすための指示を行うための可動体ボタン601を備えている。すなわち、可動体500は、所定の場合に可動体ボタン601が押されることを条件に、可動体移動装置600により動く。ここにいう可動体ボタン601の押し操作は、普通の押し方ではなく、長押し操作に限られるような制御が考えられる。
可動体ボタン601を押した場合の可動体500の動きの態様としては、収容状態の可動体500が突出状態に移行する態様や、突出状態の可動体500を収容状態に移行する態様が考えられる。また、収容状態の可動体500が突出状態に移行した後に収容状態に移行する態様や、突出状態の可動体500が収容状態に移行した後に突出状態に移行する態様が考えられる。
〔確認動作のシーケンス〕
図51は、確認動作のシーケンスを説明するタイムチャートであり、第1の実施の形態における図38に対応するものである。
図51に示すタイムチャートは、確認動作対象としての可動体移動装置600のモータ641,681、ハンドル151用のエア装置160、演出ボタン161のモータ63および可動役物115のモータ118を上から順に示したものであり、横軸は、左から右に時系列で示す時間軸である。
図51に示すタイムチャートを参照すると、演出制御部300が遊技制御部200からの電源投入時コマンドを受信した時点t1から所定時間Pが経過した時点t2までの間は、エア装置160が作動しない。
すなわち、後述する所定条件を満たすことを条件に、時点t2では、エア装置160が作動し、かつ、可動体移動装置600のモータ641,681および演出ボタン161のモータ63が作動する。
なお、エア装置160の作動が、時点t1で開始する変形例も考えられる。その場合には、後述の所定条件を満たさないときには、エア装置160の作動が停止する制御が考えられる。
時点t3では、可動体移動装置600のモータ641,681および演出ボタン161のモータ63の作動が停止し、可動役物115のモータ118が作動する。そして、時点t4では、可動役物115のモータ118の作動が停止し、かつ、エア装置160の作動が停止する。
〔確認動作のシーケンスに関する処理手順について〕
次に、電源投入の際に行う起動処理において実行する確認動作のシーケンスに関する処理手順について説明する。すなわち、第2の実施の形態の場合に適用される図52に示す第4態様、図53に示す第5態様、および図54〜図56に示す第6態様について説明する。
なお、第4態様、第5態様および第6態様では、電源投入時コマンドの受信を契機に行われる電源投入時の起動処理に確認動作を実行させる場合を説明するが、これに限られず、電源投入時の起動処理とは別の処理に確認動作を実行させる例も考えられる。
例えば、起動処理を終えている段階で、前面枠20を開扉状態にして可動体ボタン601(図50参照)を押す操作が行われた場合や、前面枠20を開扉状態にして演出ボタン161(同図参照)を長押しする操作が行われた場合等を挙げることができ、これを契機に確認動作を実行することになる。
〔起動処理の第4態様〕
図52は、起動処理の第4態様を説明するフローチャートであり、電源投入時の確認動作に関して行われる処理手順を示すものである。
図52に示す処理手順において、電源投入時コマンドの受信時に(S5201)開扉検知センサ26(図50参照)の出力信号がONである場合(S5202でYes)、予め定められた時間内に可動体ボタン601(同図参照)の操作があったという所定条件を満たすか否かを判断する(S5203)。
なお、予め定められた時間が経過するか否かの判断は、CPU301がRTC304(図50参照)から取得した時間情報を基に行う。
そして、開扉検知センサ26の出力信号がONでない場合(S5201、S5202でNo)、一連のシーケンスによる確認動作を実行しない。
このように、確認動作の実行は、開扉検知センサ26の出力信号がONでないことが前提である。このように、開扉状態を前提とするのは、閉扉状態で可動体500が収容状態(図48の(a)参照)から突出状態(同図の(b)参照)に移行すると、ホール店の島設備等との関係で不都合な事態の発生が想定されることに因る。
ここで、図45に示すデータランプ1000について補足説明すると、データランプ1000は、ホール店の島設備として設定されるものであり、パチンコ遊技機100の盤用外部情報端子基板350(図3参照)を介して取得した所定の情報を用いて、大当たり回数等の遊技履歴を表示するものである。また、データランプ1000には、遊技者がホール店員を呼ぶための呼び出しボタン(不図示)が設置されている場合がある。
この意味において、確認動作の実行に際し問題になるのは、可動体移動装置600および収容部700が取り付けられている透明板保持枠21が外枠10に対して開扉状態であるか否かである。そこで、開扉検知センサ26は、透明板保持枠21が外枠10に対して開扉状態であるか否かを検知し、検知結果を演出制御部300のCPU301に出力する構成が考えられる。また、遊技盤保持枠22が外枠10に対して開扉状態であれば、透明板保持枠21もまた外枠10に対して開扉状態であることから、開扉検知センサ26が、遊技盤保持枠22が外枠10に対して開扉状態であるか否かを検知する構成も考えられる。
図52に示す第4態様の処理手順についての説明を続ける。
同図に示す第4態様では、開扉検知センサ26の出力信号がON(開扉状態)であれば直ちに確認動作を実行するのではない。
開扉検知センサ26の出力信号がONで、かつ、予め定められた可動体ボタン601の操作がある場合(S5202でYes、S5203でYes)、CPU301は、一連のシーケンスによる確認動作の実行が開始されるように制御する(S5204)。
このような制御を行うのは、確認動作に可動体500が上方に突出する動作が含まれていることに因る。すなわち、前面枠20が開扉状態になっているとして可動体500が上方に突出する動作が開始されると、不都合な事態が発生するおそれがある。例えば、前面枠20が十分に開けられておらず、わずかに開けられている場合には、ホール店の島設備等との干渉という事態になるおそれがある。また、開けられた前面枠20に配設されている収容部700の上面(図43の上蓋720参照)に物が載っている場合には、可動体500が上方に突出することが妨げられ、可動体移動装置600の故障等という事態になるおそれがある。さらには、可動体500が上方に突出する動作を行うことを、前面枠20を開けたホール店の店員が知らない場合や、不用意に収容部700の上面(図43の上蓋720参照)に指を掛けている場合には、例えば店員が恐怖を感じてしまうというおそれがある。
そこで、予め定められた時間内に可動体ボタン601(図50参照)を操作した場合に、可動体500が上方に突出する動作を含む確認動作を実行する。このように、第4態様では、前面枠20が開扉状態になっている場合に所定条件を満たすことで、確認動作を実行する制御を採用する。
このような制御は、前面枠20が開扉状態の場合に確認動作を規制(禁止)するものであるということができる。
また、このような制御は、前面枠20が開扉状態の場合に確認動作を制限し、予め定められた時間内での可動体ボタン601の操作という所定条件を満たすと確認動作の制限を解除するものであるということもできる。
〔起動処理の第5態様〕
図53は、起動処理の第5態様を説明するフローチャートであり、上述した第4態様(図52参照)に対応するものである。
図53に示す処理手順において、電源投入時コマンド受信の際(S5301)開扉検知センサ26(図50参照)の出力信号がONである場合(S5302でYes)、CPU301は、可動体500が上方に突出する動作を行っても支障がないとして、確認動作を開始する(S5303)。
このように、第5態様は、可動体ボタン601の操作がなくても確認動作を実行する点で、操作を求める上述の第4態様の場合(図52のS5203参照)と異なる。なお、かかる第5態様では、可動体500が上方に突出する動作を行っても支障がない程度に前面枠20が開いている場合に開扉検知センサ26がON信号を出力するものであることが好ましい。
確認動作の開始後(S5303)、CPU301は、開扉検知センサ26の出力信号がONであるか否かを判断し(S5304)、前面枠20が閉扉状態になっていないかを確認する。
このように、第5態様は、確認動作中に前面枠20の状態変更を確認している点で、上述した第1の実施の形態における第2態様の場合(図40のS4004参照)と同じである。付言すると、第5態様は、前面枠20が閉扉状態に変更されていないかを確認する点で、前面枠20が開扉状態に変更されていないかを確認する上述の第2態様の場合とは異なるものである。
そして、前面枠20の開扉状態に変更がなく(S5304でYes)、確認動作が完了していない場合(S5305でNo)、前面枠20の状態変更についての確認を継続する。そして、確認動作が完了するまでに前面枠20が閉扉状態になったときには(S5305でNo、S5304でNo)、CPU301は、確認動作を強制終了させる(S5306)。このような強制終了を行う意義については、第4態様において確認動作の実行は開扉状態であること(図52のS5202でNoを参照)を前提とする理由と同じである。また、確認動作が強制的に終了した後の制御については、第2態様で説明したものと同じである。
前面枠20の開扉状態に変更がないまま確認動作が完了した場合(S5304でYes、S5305でYes)、処理手順を終了する。
〔起動処理の第6態様〕
図54は、起動処理の第6態様を説明する図である。同図の(a)は、第6態様における確認動作のシーケンスを説明するタイムチャートであり、図51に対応するものである。図54の(b)は、第6態様を説明するフローチャートであり、上述した第4態様(図52参照)および第5態様(図53参照)に対応するものである。
図54の(a)に示すタイムチャートは、図51の場合と同じく、可動体移動装置600のモータ641,681、ハンドル151用のエア装置160、演出ボタン161のモータ63および可動役物115のモータ118を確認動作対象としたものである。
さらに説明すると、第6態様では、上述した図51の場合とは異なり、確認動作のシーケンスが、第1確認動作と第2確認動作とに分けられている。第1確認動作は、ハンドル151用のエア装置160、演出ボタン161のモータ63および可動役物115のモータ118を確認動作対象としたものであり、また、第2確認動作は、可動体移動装置600のモータ641,681を確認動作対象としたものである。
より詳細には、第1確認動作のシーケンスでは、図54(a)の上側に示すように、エア装置160が時点t1から時点t4まで作動する。すなわち、第6態様では、エア装置160が時点t1から作動する点で、時点t2から作動させる図51の場合と異なる。すなわち、第6態様のエア装置160の作動時は、図51の場合とは異なるものである。
なお、第5態様(図53参照)では、エア装置160を時点t2から作動する制御(図51参照)を採用する場合と、時点t1から作動する制御(図54の(a)参照)を採用する場合と、が考えられる。
図54(a)の上側に示すように、演出ボタン161のモータ63は、時点t2から時点t3まで作動し、可動役物115のモータ118は、時点t3から時点t4まで作動する。すなわち、第6態様の第1確認動作のシーケンスは、枠ギミックの作動が完了した後に盤面ギミックの作動が開始する。
第1確認動作は、電源投入時コマンドの受信時に実行されるものである。すなわち、電源投入を契機に第1確認動作が行われる。
図54(a)の下側に示す第2確認動作のシーケンスでは、所定条件を満たすときに可動体移動装置600のモータ641,681が作動し、可動体500の動きを確認する。すなわち、第2確認動作は、電源投入を契機に必ず行われるものではなく、所定条件を満たすことを契機に行われるものである。
ここにいう所定条件としては、後述するように、可動体ボタン601(図50参照)が押されたことおよび前面枠20が開扉状態になっていることの2つであり、電源投入とは無関係なものである。したがって、可動体移動装置600のモータ641,681は、時点t2から時点t3までの間に作動するとは限らない。すなわち、時点t2が到来するまでに所定条件を満たすと、第2確認動作は、第1確認動作と同じ時期に実行されることになる。また、時点t2が到来した後に所定条件を満たすと、第2確認動作は、第1確認動作とは別に実行されることになる。
このように、第6態様は、通電開始を契機にエア装置160、演出ボタン161および可動役物115についての確認動作(第1確認動作)を行い、可動体移動装置600についての確認動作(第2確認動作)を行わないように制御するものである。そして、第6態様では、通電開始以外の所定条件を満たす場合に、可動体移動装置600についての確認動作(第2確認動作)を行う。
次に、第6態様の場合の処理手順を説明する。
図54の(b)に示す処理手順において、電源投入時コマンドを受信すると(S5401)、CPU301は、第1確認動作の実行を開始する(S5402)。電源投入時コマンドを受信しただけの段階では、第2確認動作は実行されない。
可動体ボタン601(図50参照)が操作されたことを検知すると(S5403でYes)、CPU301は、第2確認動作の実行に必要な他の条件をさらに満たすかを確認すべく、開扉検知センサ26の出力信号がONであるか否かを判断する(S5404)。
そして、開扉検知センサ26の出力信号がONでない場合(S5404でNo)、CPU301は、前面枠20を開ける必要があることを示す警告を含む画像を画像表示部114に表示する(S5405)。この場合に、スピーカ156(図42参照)から所定の警告音を出力する制御を行うことも考えられる。
なお、このような警告表示等を、前面枠20が開けられるまで時間制限なく行う制御例が考えられるが、時間制限を設定する制御例も考えられる。そして、後者の場合には、制限時間になると、可動体ボタン601(図50参照)の操作が行われたことに伴う処理(S5404)を終了する制御が採用される。
可動体ボタン601が操作され前面枠20が開扉状態になると(S5403でYes、S5404でYes)、第2確認動作を実行する(S5406)。
なお、可動体ボタン601が操作されない場合(S5403でNo)、起動処理を終了するが、可動体ボタン601が操作されるのを待つ状態(待機状態)に移行するように制御することが考えられる。このような待機状態に制限時間を設けることが考えられ、また、パチンコ遊技機100が客待ち演出中である場合に、待機状態に移行することも考えられる。
また、第6態様の場合の処理手順では、可動体ボタン601操作の確認の後に、開扉検知センサ26の出力信号の確認を行っているが、確認の順序は逆でもよい。すなわち、開扉検知センサ26の出力信号の確認を行い(S5404)、前面枠20が開扉状態の場合(S5404でYes)、可動体ボタン601操作の確認を行う一方で(S5403)、前面枠20が開扉状態でない場合(S5404でNo)、警告表示を行う(S5405)。
〔第2確認動作について〕
ここで、第2確認動作(図54のS5406参照)の具体的な内容について説明する。
図55は、第2確認動作を説明するフローチャートである。
第2確認動作において、ランプ制御部320(図3参照)は、最初に可動体500が左右方向の中央位置で収容状態であるか否かを判断する(S5501)。これは、第2横センサ732及び第3横センサ733が遮光状態であると共に第1昇降センサ691が遮光状態であるか否かで判断する処理である。以下、可動体500が正面視で左右方向の略中央位置で収容状態であるときの可動体500の位置(例えば図45の(a)参照)を初期位置と称す。
そして、可動体500が初期位置にある場合(S5501でYes)、ランプ制御部320は、一巡処理を行う。すなわち、ランプ制御部320は、可動体500を正面視で左右方向の中央位置で突出状態とし(例えば図45の(b)参照)、その後、可動体500を突出状態で右方向移動端に位置する状態とし(例えば同図の(c)参照)、その後、突出状態で左方向移動端に位置する状態とし(例えば同図の(d)参照)、その後、正面視で左右方向の略中央位置で突出状態とし(例えば同図の(b)参照)、その後、初期位置に戻す(例えば同図の(a)参照)。つまり、ランプ制御部320は、可動体500が初期位置にあるときから、先ず、可動体500を左右方向の中央位置で突出状態とするべく、第2昇降センサ692が遮光状態から受光状態に切り替わるまで昇降モータ641を反時計回転方向に回転させる(S5502、S5503)。その後、ランプ制御部320は、可動体500を突出状態で最も右方向に移動した状態とするべく、第4横センサ734が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を反時計回転方向に回転させる(S5504、S5505)。その後、ランプ制御部320は、可動体500を突出状態で最も左方向に移動した状態とするべく、第1横センサ731が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を時計回転方向に回転させる(S5506、S5507)。その後、ランプ制御部320は、可動体500を左右方向の中央位置で突出状態とするべく、第3横センサ733が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を反時計回転方向に回転させる(S5508、S5509)。その後、ランプ制御部320は、可動体500を初期位置とするべく、第1昇降センサ691が受光状態から遮光状態に切り替わるまで昇降モータ641を時計回転方向に回転させる(S5510、S5511)。
他方、可動体500が初期位置にない場合(S5501でNo)、ランプ制御部320は、後述する初期位置復帰処理を行い(S5512)、その後、S5502以降の処理を行う。
〔初期位置復帰処理〕
図56は、初期位置復帰処理(図55のS5512参照)の動作を示すフローチャートである。
初期位置復帰処理において、ランプ制御部320(図3参照)は、最初に第3横センサ733が遮光状態であるか否かを判断する(S5601)。第3横センサ733が遮光状態である場合(S5601でYes)、可動体500は左右方向の中央位置よりも右側にあるので、可動体500を左右方向の中央位置とするべく、第2横センサ732が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を時計回転方向に回転させる(S5602、S5603)。その後、第1昇降センサ691が遮光状態であるか否かを判断する(S5604)。そして、第1昇降センサ691が遮光状態である場合(S5604でYes)、可動体500は初期位置にあるので、初期位置復帰処理を終了する。他方、第1昇降センサ691が遮光状態ではない場合(S5604でNo)、ランプ制御部320は、可動体500を初期位置とするべく、第1昇降センサ691が受光状態から遮光状態に切り替わるまで昇降モータ641を時計回転方向に回転させる(S5605、S5606)。
一方、第3横センサ733が遮光状態ではない場合(S5601でNo)、第2横センサ732が遮光状態であるか否かを判断する(S5607)。第2横センサ732が遮光状態である場合(S5607でYes)、可動体500は左右方向の中央位置よりも左側にあるので、ランプ制御部320は、可動体500を左右方向の中央位置とするべく、第3横センサ733が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を反時計回転方向に回転させる(S5608、S5609)。その後、S5604以降の処理を行う。
他方、第2横センサ732が遮光状態ではない場合(S5607でNo)、第4横センサ734が遮光状態であるか否かを判断する(S5610)。第4横センサ734が遮光状態である場合(S5610でYes)、可動体500は最も右方向に移動した状態であるので、ランプ制御部320は、可動体500を左右方向の中央位置とするべく、第2横センサ732が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を時計回転方向に回転させる(S5611、S5612)。その後、S5604以降の処理を行う。
一方、第4横センサ734が遮光状態ではない場合(S5610でNo)、第1横センサ731が遮光状態であるか否かを判断する(S5613)。第1横センサ731が遮光状態である場合(S5613でYes)、可動体500は最も左方向に移動した状態であるので、ランプ制御部320は、可動体500を左右方向の中央位置とするべく、第3横センサ733が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を反時計回転方向に回転させる(S5614、S5615)。その後、S5604以降の処理を行う。
他方、第1横センサ731が遮光状態ではない場合(S5613でNo)、可動体500の左右方向の位置が不明であるので、ランプ制御部320は、可動体500を最も左方向に移動した状態とするべく、第1横センサ731が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を時計回転方向に回転させる(S5616、S5617)。その後、ランプ制御部320は、可動体500を左右方向の中央位置とするべく、第3横センサ733が受光状態から遮光状態に切り替わるまで移動モータ681を反時計回転方向に回転させる(S5618、S5619)。その後、S5604以降の処理を行う。
ここで、外部電源から電力が供給されている場合には可動体500が前面枠20の収容部700の上蓋720よりも上方に突出した突出状態であるので、装飾表示効果を向上させることができる。この可動体500が突出状態であることにより、遊技者は、遠くから見ても他のパチンコ遊技機との区別を容易に行うことができる。
一方、外部電源から電力が供給されなくなった場合には、可動体500が前面枠20の収容部700内に収容された収容状態となり、前面枠20の外面から外側に出っ張っていないようにする制御が考えられる。かかる制御を採用すると、外部電源から電力が供給されていない場合にはパチンコ遊技機100はコンパクトになる。それゆえ、例えば、このパチンコ遊技機100を梱包したり搬送したりする場合でも、可動体500は邪魔にならない。
また、遊技者は、演出キー162を押すことで突出状態の可動体500を左右方向に移動させることができるように構成することも考えられる。かかる構成を採用すると、可動体500を所望の位置に停止させることができる。例えば、遊技者は、可動体500を、データランプ1000が見易い位置に停止させることができる。また、遊技者は、可動体500を、ホール店の店員を呼ぶためのボタンを押し易い位置に停止させることができる。
〔可動体移動装置600についての変形例〕
また、上述した実施の形態においては、可動体500が前面枠20の上面から上方に出っ張る構成であるが、特にかかる構成に限定されない。例えば、前面枠20の上面から斜め上方に突出するようにしてもよいし、前面枠20の手前側の面から手前側へ突出するようにしてもよい。
図57は、可動体移動装置600の変形例を説明する図であり、(a)は、可動体800が収容されている状態を示し、(b)は、可動体800が突出した状態を示す。
例えば、枠部材150の前面枠(内枠)20における右側の部位に、収容部700を設けてもよい。そして、この収容部700に、直方体状の可動体800を収容すると共に、図57(b)に示すように、収容部700における手前側の面よりも手前側に可動体800を突出させてもよい。
可動体800は、単に装飾された物体であるのみならず、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したり、遊技履歴を表示したりするとよい。
図58は、可動体移動装置600の他の変形例を説明する図であり、(a)は、可動体810が収容されている状態を示し、(b)は、可動体810が突出した状態を示す。
上述した実施の形態に係る可動体移動装置600においては、可動体500は、可動体500が前面枠20の収容部700内に収容された収容状態を第1状態とし、可動体500が収容部700の上蓋720よりも上方に最も突出した最突出状態を第2状態とした場合、第1状態と第2状態との間で遷移可能である。しかしながら、突出状態となる前の状態である第1状態は、可動体500が前面枠20の収容部700内に収容された状態に限定されない。
変形例に係る可動体810は、前面枠20の本体内から飛び出た、図58(a)に示す状態が枠部材本体(筐体本体)に最も近い位置にある状態(第1状態)である。そして、変形例に係る可動体810は、図58(a)に示した第1状態から、図58(a)に示した第1状態に比べて突出した状態である、図58(b)に示す第2状態へ遷移可能である。つまり、変形例に係る可動体810が枠部材150の前面枠20の透明板保持枠21の上部から垂直下方に垂れ下がり、透明板159よりも手前側に存在する状態が枠部材本体(筐体本体)に最も近い位置にある状態である。そして、変形例に係る可動体810が枠部材150の前面枠20の透明板保持枠21の前面から手前側に突出した状態が枠部材本体(筐体本体)に最も離れた位置にある状態(第2状態)である。
なお、変形例に係る可動体810は、単に装飾された物体であるのみならず、ランプやスピーカを備えていてもよい。
なお、上述した第1の実施の形態(図1〜図41参照)および第2の実施の形態(図42〜図58参照)では、上述した特徴点を有する構成を、パチンコ遊技機100に適用した例を用いて説明したが、スロットマシンなどの、パチンコ遊技機以外の遊技機に適用しても構わない。例えば第2の実施の形態の場合、スロットマシンが上述した特徴点を有する構成を備える場合には、リールを囲む、いわゆるスロットマシンの筐体が可動体移動装置600を収容すると共に、筐体の外面よりも外側に可動体500を突出させるようにするとよい。
ここで、第6態様では、可動体移動装置600がこれ以外の例えば演出ボタン161等の装置ないし役物(他の役物)と確認動作が独立して行われるものである。その一方で、第1態様ないし第5態様については、確認動作が独立して行われるものではない。しかしながら、第1態様ないし第5態様についても、第6態様のように、枠駆動演出部180または可動体移動装置600の確認動作と他の役物とを独立して確認動作をすることが考えられる。例えば、他の役物は、電源投入から一定に動作確認し、枠駆動演出部180または可動体移動装置600を状況によって変えるという制御が考えられる。
以上、本書にて種々の構造や制御等について説明したが、説明した内容の全部または一部を他の構造や制御等に応用ないし組み合わせることは、本書に言及がない場合であっても可能である。また、種々の変形例についても言及したが、かかる変形例の内容を他の構造や制御等に応用ないし組み合わせることは、本書に言及がない場合であっても可能である。
〔第1の実施の形態および第2の実施の形態における技術的特徴の説明〕
上述したような構成や制御を採用することで、第1の実施の形態および第2の実施の形態は、種々の技術的特徴を有する。かかる技術的特徴の各々は、演出装置の動作確認を確認対象に応じて行うことを可能にするという課題を解決し得る。
◆すなわち、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)が持つ扉(例えば前面枠20)に取り付けられ、当該扉(例えば前面枠20)に対して第1の状態になり、当該第1の状態よりも当該扉(例えば前面枠20)から突出する状態である第2の状態になる演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500)と、前記演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500)を前記第1の状態から前記第2の状態へ移行した後に当該第1の状態に戻る確認動作を行う確認手段(例えばCPU301)と、前記筐体(例えば枠部材150)の前記扉(例えば前面枠20)が開かれている場合、前記確認手段(例えばCPU301)による前記演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500)の確認動作を規制する規制手段(例えばCPU301)と、を備えることを特徴とするものである。
◆また、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)が持つ扉(例えば前面枠20)に取り付けられ、当該扉(例えば前面枠20)に対して第1の状態になり、当該第1の状態よりも当該扉(例えば前面枠20)から突出する状態である第2の状態になる演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500)と、前記演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500)を前記第1の状態から前記第2の状態へ移行した後に当該第1の状態に戻る確認動作を行う確認手段(例えばCPU301)と、前記筐体(例えば枠部材150)の前記扉(例えば前面枠20)が開かれている場合に前記確認手段(例えばCPU301)による前記演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500)の確認動作を制限し、所定条件を満たすと当該確認動作の制限を解除するように制御する制御手段(例えばCPU301)と、を備えることを特徴とするものである。
◆また、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)が持つ開閉可能な扉(例えば前面枠20)に取り付けられ、当該扉(例えば前面枠20)に対して第1の状態になり、当該第1の状態よりも当該扉(例えば前面枠20)から突出する状態である第2の状態になる演出体(例えば枠駆動演出部180)と、前記筐体(例えば枠部材150)の前記扉(例えば前面枠20)の開閉状態を検知する検知手段(例えば開扉検知センサ26)と、前記検知手段(例えば開扉検知センサ26)により前記扉(例えば前面枠20)の開状態が検知されない場合に前記演出体(例えば枠駆動演出部180)を前記第1の状態から前記第2の状態へ移行した後に当該第1の状態に戻る確認動作を行い、当該検知手段(例えば開扉検知センサ26)により当該扉(例えば前面枠20)の開状態が検知される場合に予め定められた時間(例えば所定時間P)が経過するまでに当該検知手段(例えば開扉検知センサ26)により当該扉(例えば前面枠20)の閉状態が検知されると当該確認動作を行う確認手段(例えばCPU301)と、を備えることを特徴とするものである。
◆また、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)が持つ開閉可能な扉(例えば前面枠20)に取り付けられ第1の状態になると共に当該第1の状態とは異なる第2の状態になる特定演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500)を含む、複数の演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500、演出ボタン161、可動役物115)と、前記特定演出体(例えば、枠駆動演出部180、可動体500)を前記第1の状態から前記第2の状態へ移行した後に当該第1の状態に戻る確認動作を行う確認手段(例えばCPU301)と、を備え、前記確認手段(例えばCPU301)は、前記確認動作中に前記筐体(例えば枠部材150)の前記扉(例えば前面枠20)の開閉状態が変更されると当該確認動作を停止することを特徴とするものである。
◆また、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、筐体(例えば枠部材150)に対して第1の状態になり、当該第1の状態よりも当該筐体(例えば枠部材150)から突出する状態である第2の状態になる第1の演出体(例えば可動体500)と、前記第1の演出体(例えば可動体500)以外の第2の演出体(例えば、演出ボタン161、可動役物115)と、通電開始を契機に前記第2の演出体(例えば、演出ボタン161、可動役物115)についての動作確認を行い、前記第1の演出体(例えば可動体500)についての動作確認を行わないように制御する制御手段(例えばCPU301)と、を備えることを特徴とするものである。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200の主制御処理において、主制御処理の各処理で生成されたコマンドを最後にまとめて演出制御部300へ出力する動作について説明した(図5−3参照)。
また、本実施の形態では、電源復帰時に、遊技制御部200により初期的に実行される基本処理において、設定の初期化を指示するコマンド等を演出制御部300へ出力するために、主制御処理で用いられる出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出して実行することについて説明した(図5−1参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドを「コード部」と「データ部」とで構成し、各々の先頭ビットに識別用のフラグを設けることについて説明した(図19−1参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドの「コード部」の一部を、データ値を記述するために用いる構成について説明した。
〔本実施の形態の技術的特徴〕
◆上記のように、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶させ、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理とは異なる条件にしたがって当該主制御処理とは異なる特別処理を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、前記データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記主制御処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技の進行に基づく処理を行うと共に、当該処理を実行して得られた情報を含むデータを生成する1または複数の第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)を呼び出して実行する部分と、
前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)の実行により生成されたデータを前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して実行する部分と、を含み、
前記特別処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)の設定を行う設定処理を実行する部分と、
前記設定処理において生成されたデータを、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する部分と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に順次記憶させ、
前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、
前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させるため、第1データ部である「コード」の所定のビットと、第2データ部である「データ」の所定のビットを、「コード」と「データ」とを識別するためのフラグとして用いた。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2データ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させることができることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第2データ部(例えば、「データ」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
◆また、本実施の形態では、実行対象の変動パターンを特定するコマンドを送信する場合のように、大きなサイズのデータを送る必要がある場合にも、遊技制御手段から演出制御手段へ送られるデータ全体のサイズの増大を抑制するため、第1データ部である「コード」の所定のビットをデータ値を記述するために用い、「コード」の一部と第2データ部である「データ」とでデータ値を記述する手法を提案した。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成する所定のビットと、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータが記録され、当該第1データ部(例えば、「コード」)における当該所定のビットを除く残りのビットを用いて、当該所定の種類のデータとは異なる他の種類のデータが記録される構成とすることができる。
また、上記の目的を達成する他の本発明による遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
aビットのサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)と、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するaビットとを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータが記録される構成とすることができる。
上記のような構成とすれば、第1データ部および第2データ部の合計サイズを変えることなく、第2データ部に記録されるべきデータのサイズを、より大きくすることが可能となるため、遊技制御手段から演出制御手段へ大きなサイズのデータを送る場合に、伝送されるデータ全体のサイズの増大を抑制することができる。
20…前面枠(扉の一例)
26…開扉検知センサ(検知手段の一例)
100…パチンコ遊技機(遊技機の一例)
150…枠部材(筐体の一例)
180…枠駆動演出部(演出体の一例)
301…CPU(確認手段の一例)

Claims (1)

  1. 演出を行う遊技機であって、
    筐体が持つ開閉可能な扉に取り付けられ、当該扉に対して第1の状態になり、当該第1の状態よりも当該扉から突出する状態である第2の状態になる演出体と、
    前記筐体の前記扉の開閉状態を検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記扉の開状態が検知されない場合に前記演出体を前記第1の状態から前記第2の状態へ移行した後に当該第1の状態に戻る確認動作を行い、当該検知手段により当該扉の開状態が検知される場合に予め定められた時間が経過するまでに当該検知手段により当該扉の閉状態が検知されると当該確認動作を行う確認手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
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