手段1.遊技盤に所定の枠が取り付けられ、この所定の枠によって囲まれるようにして遊技領域が構成された遊技機において、
前記遊技領域内に一部が配置されるように所定の装飾部が設けられると共に、当該装飾部は、前記遊技領域の外部にまで及ぶように配置されて前記遊技盤に取り付けられており、
当該装飾部の内部領域を遊技球が通過可能となるように、当該装飾部において内部流路が構成されていることを特徴とする遊技機。
このようにすれば、装飾部が遊技領域の内部から外部にまで及ぶといった斬新でインパクトのある構成を実現しつつ、その一方で、このように遊技領域の内外に跨らせるように装飾部を配置した場合であっても、装飾部によって遊技球の流下を完全に遮断せず、一部において流下領域を確保でき、かつ流下バリエーションを増加させることができる。
また、本明細書全体を通し、遊技盤の盤面(板状に構成される遊技盤の前面)と直交する方向に関し、遊技者側を前方向、遊技機裏側を後方向としている。また、本明細書でいう「遊技領域」とは、遊技盤の盤面と平行な面方向(盤面方向)に関して「所定の枠」により遊技球を流下させる領域として囲まれた領域をいう。また、本明細書全体を通し、「所定の枠」とは、遊技領域を構成する遊技領域構成枠のことであり、遊技盤前方を盤面に沿って包囲できる構成物であればよい。例えば、金属、樹脂等からなる細長のレールや、レールに隣接して当該レールにほぼ沿った内側側面を有する樹脂部品(以下、レール隣接部品ともいう)などが挙げられる。
そして、このような「所定の枠」(例えば、レール及び/又はレール隣接部品)により、遊技盤の盤面に沿って環状又は略環状に囲まれる場合には、盤面方向においてその囲まれる内側の領域が遊技領域である。また、レール及び/又はレール隣接部品等の「所定の枠」によって大部分が囲まれるが、一部においてこのような「所定の枠」が設けられていない場合(図37、38参照)には、その設けられない領域(以下、非配置領域ともいう)において、当該非配置領域の近傍の「所定の枠」に沿って遊技領域の仮想的な境界を設定するものとする。例えば、図38ないし図40のように非配置領域(P1、P2の間の領域:図38参照)の両側方の「所定の枠」(図38等ではレール)の内周面前端部が互いに略同一の曲率をなす円弧状に構成される場合には、その曲率と略同一のカーブを描いて遊技領域の仮想的な境界を設定するものとする。さらに、図45のようにこのように構成できない場合(即ち、非配置領域が構成されるもののその非配置領域の両側方の「所定の枠」(図45ではレール)の内周面前端部が略同一の曲率をなす円弧状に構成されていない場合)、その非配置領域の両端縁、即ち「所定の枠」の両端縁(図45ではP1,P2)を最短距離で結ぶ線分を遊技領域の境界として仮想的に設定するものとする。
また、図3等に示すように、遊技球を発射する部分に2本の発射レールが並ぶ構成のものについては、内側のレールを「所定の枠」とし、発射後の領域(レールが2本並ばない領域)については、発射領域において外側に配置されているレールが「所定の枠」となる。また、2本並ぶ発射レールの端部においては、内部側のレールと外側のレールとの間に隙間(発射口)が生じるが、この部分については、盤面方向(遊技盤の盤面と平行な面方向)において、内側のレールの端部と外側のレールを最短距離で結ぶように仮想的な線を設定し、この線を遊技領域の境界として設定するものとする。
手段2.遊技盤上において遊技球が流下可能に構成された遊技機であって、
前記遊技盤の盤面と平行な面方向に関して、遊技球が流下可能となる流下可能領域が構成されると共に、少なくともその流下可能領域内に一部が配置されるように所定の装飾部が前記遊技盤に取り付けられており、
当該装飾部の内部領域を遊技球が通過可能となるように内部流路が設けられると共に、この内部流路の側部が、前記流下可能領域の最外縁を区切る境界部の一部をなし、当該装飾部が前記流下可能領域の最外縁の内側から外側に及ぶように構成されていることを特徴とする遊技機。
一般的に流下可能領域内のみ、あるいは流下可能領域外のみに装飾部が配置される従来の構成に対し、上記構成によれば流下可能領域の最外縁が装飾部内に設定され、装飾部が流下可能領域の最外縁の内側から外側にまで及ぶといった斬新でインパクトのある構成が実現することとなる。
より具体的には、手段2、若しくは手段2に下記の手段を従属させた構成のいずれにおいても、前記面方向(盤面方向)に関しての前記流下可能領域の最外縁形状が略円形となるように構成し、その略円形の最外縁の内側から外側に及ぶように前記装飾部を配置することができる。
また、手段2、若しくは手段2に下記の手段を従属させた構成のいずれにおいても、遊技盤に所定の枠が取り付けられ、この所定の枠によって囲まれるようにして遊技領域が構成されるものとし、この所定の枠によって流下可能領域の境界部を構成してもよい。この場合、所定の枠が内部流路の側部を構成することとなり、装飾部が配置される領域においては、遊技領域の境界と流下可能領域の最外縁が略一致することとなる。
手段3.前記遊技盤の中央部付近から前記遊技盤の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように前記装飾部が配置されていることを特徴とする手段1又は手段2に記載の遊技機。
従来において遊技領域内のみに設けられていた(即ち、遊技盤において中央部及びその周りの一定範囲内に設けられていた)装飾部を、上記のように遊技盤の中央部付近から遊技盤の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように配置すれば、構成的に斬新でインパクトの極めて強い構成が実現する。一方、このように領域の広い装飾部を配置した場合であっても、装飾部によって遊技球の流下を完全に遮断せず、一部において流下可能となり、流下バリエーションの増大に寄与する。
なお、本明細書でいう「遊技盤の中央部付近」とは、遊技盤の中心位置の近傍を意味しており、少なくとも中心位置を含んだ位置に装飾部が配置されるか、若しくは中心位置の近くに装飾部が配置されるかのいずれかであれば「遊技盤の中央部付近に装飾部が配置されている」こととする。また、ここでいう「中心位置」とは以下のように定義するものとする。即ち、透明板を介して遊技盤及び遊技盤に取り付けられた部品が視認可能となる領域における上下方向の中心線と、当該視認可能となる領域の左右方向の中心線とが交差する位置を「中心位置」とする。また本明細書でいう「遊技盤の端部付近」とは以下のように定義するものとする。即ち、前記視認可能となる領域の上下方向の端縁間距離、又は左右方向の端縁間距離のうち、短い方の端縁間距離を直径とし、遊技盤の盤面と平行な面方向に関し前記中心位置を中心とした円を仮想的に設定した場合に、当該面方向においてその円よりも外側となる領域を「遊技盤の端部付近」と定義する。
手段4.遊技盤上において遊技球が流下可能に構成された遊技機であって、
前記遊技盤の盤面と平行な面方向に関して、前記遊技盤の中央部付近から前記遊技盤の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように所定の装飾部が前記遊技盤に取り付けられており、当該装飾部の内部領域を遊技球が通過可能となるように、当該装飾部において内部流路が構成されていることを特徴とする遊技機。
従来において遊技領域内のみに設けられていた(即ち、遊技盤において中央部及びその周りの一定範囲内に設けられていた)装飾部を、上記のように遊技盤の中央部付近から遊技盤の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように配置できるため、構成的に斬新でインパクトの極めて強い構成が実現する。一方、このように領域の広い装飾部を配置した場合であっても、装飾部によって遊技球の流下を完全に遮断せず、一部において流下可能となり、流下バリエーションの増大に寄与する。なお、ここでいう「遊技盤の中央部付近」、「遊技盤の端部付近」等の定義については上述した通りである。
手段5.前記遊技盤は矩形状に構成され、前記装飾部は、この遊技盤の角部付近にまで及んで配置されることを特徴とする手段3又は手段4に記載の遊技機。
このようにすれば、装飾部を中央付近から角部付近まで及ぶように斜めに配置できるため、配置スペースを一層大きくとることができ、このように配置スペースが大きくなる場合には装飾部内に内部流路を設けることによる効果が一層大きくなる。
手段6.前記装飾部は、各々装飾が施され、かつ、それぞれが独立して分離可能となる複数の部品を有してなり、
この複数の部品は、前記遊技領域の内部に取り付けられる遊技領域内部取付部品と、前記遊技領域の外部に取り付けられる遊技領域外部取付部品とを有してなり、
これら遊技領域内部取付部品と遊技領域外部取付部品とが互いに連なる装飾をなすように各々前記遊技盤に固定されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすれば、所定の枠に囲まれる遊技領域の内外に装飾部を配置する際に、所定の枠によって配置を阻害されにくい構成が実現する。即ち、所定の枠の両側方において、遊技領域内部取付部品と遊技領域外部取付部品とをそれぞれ取付位置を分離して配置できることとなり、遊技領域を確保しつつ装飾部を遊技領域の内外に連続的に配置しやすい構成となる。
手段7.前記装飾部は、各々装飾が施され、かつ、それぞれが独立して分離可能となる複数の部品を有してなり、
この複数の部品は、前記流下可能領域の内部に取り付けられる流下可能領域内部取付部品と、前記流下可能領域の外部に取り付けられる流下可能領域外部取付部品とを有してなり、
これら流下可能領域内部取付部品と流下可能領域外部取付部品とが互いに連なる装飾をなすように各々前記遊技盤に固定されていることを特徴とする手段2に記載の遊技機。
このようにすれば、流下可能領域の内外に装飾部を配置する際に、流下可能領域内部取付部品と流下可能領域外部取付部品とをそれぞれ取付位置を分離して配置したい場合(例えば、流下可能領域内部取付部品と流下可能領域外部取付部品の間に何らかの部品を介在させたい場合等)に有利な構成となる。
手段8.前記装飾部は、前記複数の部品のうちのいずれかの第1部品によって前記内部流路の一方の第1側壁部が構成され、この第1部品以外のいずれかの第2部品又は遊技領域を構成する遊技領域構成枠によって前記内部流路の他方の第2側壁部が構成されており、それら第1側壁部及び第2側壁部によって挟まれるようにして前記内部流路が構成されていることを特徴とする手段6又は手段7のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、少なくとも2つの部品を利用して装飾部が構成でき、かつ少なくともいずれかの部品を利用して内部流路の側壁部が構成できることとなり、流路を構成しやすい好適構成となる。なお、内部流路の側壁とは、遊技球の盤面方向の移動を拘束する壁部である。
手段9.前記第1部品及び前記第2部品は、前記遊技盤の盤面と平行な面方向における互いの端部が当接するか、若しくは前記面方向における互いの端部が前後に重なるように配置されていることを特徴とする手段8に記載の遊技機。
このようにすれば、2つの部品の少なくともいずれかを用いて内部流路の側壁を構成しつつ、その一方で、2つの部品の端部が互いに当接、若しくは前後に重なるように配置されるため、デザイン的な連続が寸断されにくい構成となり、位置的に2つの部品の関連性を高めやすくなる。
手段10.前記装飾部は、少なくとも部分的な分離が不能な単一のデザイン部品が前記遊技領域の内部及び外部に跨るように配置されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすれば、複雑な部品形状をとらずに遊技領域の内外のデザインについて連続性を高めやすい構成となり、かつ遊技領域の内外のデザイン部品を一体的に製造、管理できる。本構成ではとにかく遊技領域の内外に跨るように配置されるデザイン部品が互いに分離不能となっていればよく、このようなデザイン部品に対し、さらに別の部品を取り付けるようにして装飾部を構成してもよい。また、このようなデザイン部品のみによって装飾部を構成してもよい。なお、ここでいう「デザイン部品」は、デザインが施されている部品であり、例えばデザインが施され、かつ部分的な分離が不能な樹脂部品などが挙げられる。なお、ここでいう「部分的な分離が不能」とは、一部分を独立して扱うことができないことをいう。例えば、一部分を独立して交換、流通ができない構成等が挙げられる。
手段11.前記デザイン部品はデザインが施された一体成形部品からなり、この一体成形部品は、デザインが施された部分が視認可能となるように前記遊技領域の内部と外部に架け渡されて配置されている特徴とする手段10に記載の遊技機。
このようにすれば、遊技領域の内部と外部に渡る部分を一体成形によって容易にかつ安価に製造できる。一体成形部品としては、遊技領域内外の部分を特定金型による一体的な樹脂成形によって同時に製造する樹脂成形部品などが挙げられる。
手段12.前記一体成形部品は、前記所定の枠を跨いで前記遊技領域の内部及び外部にそれぞれ架け渡された形態にて配置され、前記遊技領域の内部と外部のそれぞれにおいて前記遊技盤に当接した状態で固定されていることを特徴とする手段11に記載の遊技機。
このようにすれば、このようにすれば、一体成形部品によって装飾、遊技盤への固定、及び遊技領域内外への架け渡しがなされることとなり、部品点数を多くすることなく、かつ簡易に斬新な装飾が可能となる。
手段13.前記装飾部は、少なくとも部分的な分離が不能な単一のデザイン部品が前記流下可能領域の前記最外縁の内側及び外側に跨るように配置されていることを特徴とする手段2に記載の遊技機。
このようにすれば、複雑な部品形状をとらずに流下可能領域の内外の装飾の連続性を高めやすい構成となり、かつ流下可能領域の内外の部品を一体的に製造、管理できる。本構成ではとにかく流下可能領域の最外縁の内外に跨るように配置されるデザイン部品が互いに分離不能となっていればよく、このようなデザイン部品に対し、さらに別の部品を取り付けるようにして装飾部を構成してもよい。また、このようなデザイン部品のみによって装飾部を構成してもよい。なお、ここでいう「デザイン部品」は、上記と同様に、デザインが施されている部品であり、例えばデザインが施され、かつ部分的な分離が不能な樹脂部品などが挙げられる。なお、ここでいう「部分的な分離が不能」とは、一部分を独立して扱うことができないことをいう。例えば、一部分を独立して交換、流通ができない構成等が挙げられる。
手段14.前記装飾部はデザインが施された一体成形部品を有してなり、この一体成形部品は、デザインが施された部分が視認可能となるように前記流下可能領域の前記最外縁の内側から外側に架け渡されて配置されていることを特徴とする手段13に記載の遊技機。
このようにすれば、流下可能領域の内部と外部に渡る部分を一体成形によって容易にかつ安価に製造できる。一体成形部品としては、遊技領域内外の部分を特定金型による一体的な樹脂成形によって同時に製造する樹脂成形部品などが挙げられる。
手段15.前記装飾部は、前記内部流路の少なくとも一部が視認可能となるように、前記内部流路の前方に窓部が設けられていることを特徴とする手段1ないし手段14のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、窓部を介して内部流路を通る遊技球が視認できる構成となり、流下バリエーションの増大に加え、視覚的な面白みをもたせることができる。
手段16.前記窓部は、前記内部流路の入口から出口にかけて連続して構成されていることを特徴とする手段15に記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路の入口から出口に至るまで遊技球が見えるようになり、視覚的効果が高く、遊技の面白さを一層増幅できる。
手段17.前記装飾部は、前記内部流路の前方において、当該内部流路をカバーする透明なカバー部が前記窓部として設けられ、当該カバー部を介して前記内部流路が視認可能となるように構成されていることを特徴とする手段15又は手段16のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路をカバーしつつ、その一方で当該内部流路が視認可能となる好適構成が実現する。
手段18.前記装飾部は、前記内部流路の前方において当該内部流路を部分的にカバーするカバー部が設けられると共に、このカバー部の少なくとも一部において、孔、スリット等の隙間部が前記窓部として構成されており、当該隙間部を介して前記内部流路が視認可能となるように構成されていることを特徴とする手段15又は手段16のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路をカバーしつつその内部流路が視認可能となる構成が簡易に実現する。
手段19.前記内部流路は、前記装飾部において前方側が開放された形態にて溝状に形成されていることを特徴とする手段1ないし手段14のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、複雑な構成を採らずに内部流路を構成することができ、かつ内部流路を通過する遊技球が視認されやすい構成となる。
手段20.前記カバー部は、前記装飾部における当該カバー部の周囲部分と連続したデザインをなす装飾が施されていることを特徴とする手段17又は手段18に記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路を設けた場合であっても、装飾の連続性を保つことができる好適構成となる。
手段21.前記内部流路の流路底部が少なくとも部分的に視認可能に構成されており、その流路底部における視認可能な部分に装飾が施されていることを特徴とする手段18ないし手段20のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路が開放されて視認可能な構成とした場合であっても、底部の装飾によってその開放を補うことができる。
手段22.前記内部流路の前記流路底部において、前記装飾部における前記内部流路の周囲部分と連続したデザインをなす装飾が施されていることを特徴とする手段21に記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路前面が開放されて視認可能な構成とした場合であっても、その開放によって装飾の連続性が断絶することとはならず、装飾の連続性を保つことができる好適構成となる。
手段23.前記流路底部は、前記装飾部の一部によって構成されており、当該装飾部における前記流路底部を構成する部分において、前記内部流路の周囲と連続したデザインをなす装飾が施されていることを特徴とする手段21又は手段22に記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路を視認可能に構成しつつ、内部流路付近において装飾の連続性を確保したい場合に都合のよい好適構成となる。
手段24.前記内部流路は、前記遊技盤の盤面上を遊技球が流下するように構成されており、前記内部流路において前記遊技盤の盤面に、前記装飾部における前記内部流路の周囲部分と連続したデザインをなす装飾が施されていることを特徴とする手段21又は手段22に記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路を視認可能に構成しつつ、内部流路付近において装飾の連続性を確保したい場合に都合のよい好適構成となる。より具体的には、例えば、内部流路において遊技盤に貼り付けられるセルに内部流路の周囲部分と連続した絵柄を描くようにすることができる。
手段25.前記装飾部は、前記遊技領域の内部と外部においてそれぞれ前記遊技盤に取り付けられる構成をなしており、
前記遊技盤は、前記遊技領域の内部において、前記装飾部の一部を進入可能とする取付け用の内部配置孔が形成され、他方、前記遊技領域の外部において前記内部配置孔とは異なる取付け用の外部配置孔が形成され、前記遊技盤におけるこれら内部配置孔と外部配置孔の間の部分によって前記内部流路の底部が構成されることを特徴とする手段24に記載の遊技機。
このようにすれば、遊技球は内部流路において遊技盤上を流下可能となり、流路底部を効果的に確保できる構成となる。なお、より具体的には、これら内部配置孔と外部配置孔の間の部分において、内部流路の周囲部分と連続したデザインの絵柄が描かれたセルを貼りつけるようにして遊技盤を構成することができる。
手段26.前記内部流路内において遊技球の流下軌道に影響を与えうる影響部材が視認可能に配置されていることを特徴とする手段15ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、インパクトのある装飾部を構成しつつ、その一方で、装飾部内において影響部材が配置された内部流路が構成され、その装飾部内において遊技盤の盤面と同じように影響部材によって流下に面白みをもたせることができる。なお、「影響部材」とは、遊技球の流下軌道に影響を与えることができる部材であればよく、例えば、金属や樹脂などからなる釘部材、遊技機用の風車などが挙げられる。
手段27.前記装飾部の一部によって構成される前記内部流路の底部に、遊技球の流下軌道に影響を与えうる影響部材が視認可能に取り付けられていることを特徴とする手段23に記載の遊技機。
このようにすれば、インパクトのある装飾部を構成しつつ、その一方で、装飾部内において釘部材が配置された内部流路が構成されるため、その装飾部内において遊技盤の盤面と同じように影響部材によって流下に面白みをもたせることができる。また、通常では遊技盤に取り付けられる影響部材を装飾部に取り付けることにより、装飾部においていままでにない斬新な態様が生じることとなる。なお、「影響部材」とは、上記と同様に遊技球の流下に影響を与えることができる部材であればよく、例えば、釘部材、風車などが挙げられる。
手段28.前記内部流路内において当該内部流路を流下する遊技球の少なくとも一部が進入可能となるように入賞口が配置されていることを特徴とする手段15ないし手段27のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路が遊技者の利益に関与する格好となり、内部流路の有用性をいっそう高めることができ、ひいては装飾部の有用性を一層向上させ得る構成となる。
手段29.前記内部流路は、少なくとも一部分が視認不能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段14のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路全体が完全に視認可能となるのではなく、遊技球が見えない部分が存在することとなる、遊技球の流下にアクセントをつけることができる。具体的には、手段29に記載のものにおいて、内部流路の少なくとも一部分の前方においてカバー部を設けてそのカバー部の後方を視認不能とすることができる。
手段30.前記内部流路は、入口から出口までにわたって全体が視認不能に構成されていることを特徴とする手段29に記載の遊技機。
このようにすれば、装飾部内において、いわば視認不能なワープルートが構成されることとなり、流下バリエーションが多様なものとなる。
手段31.前記内部流路の前方において当該内部流路全体を覆うようにカバー部が設けられており、当該カバー部には、前記装飾部における当該カバー部の周囲部分と連続したデザインをなす装飾が施されていることを特徴とする手段29又は手段30に記載の遊技機。
このようにすれば、装飾部の内部領域に内部流路を設けた構成を実現しつつ、その一方でカバー部の存在によって連続したデザインをなす装飾が施しやすくなる。
手段32.前記遊技盤の盤面方向において、前記装飾部の内部領域を通るように、遊技領域の境界部を構成する所定の枠が配置されており、その所定の枠を流路壁部とするように前記内部流路が構成されていることを特徴とする手段1ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、所定の枠を流路壁部とすることができ、内部流路を構成しやすくなる。なお、本明細書において「盤面方向」とは遊技盤の盤面と平行な面方向を意味する。具体的には例えば、手段32のものにおいて、前記盤面方向において前記所定の枠に沿って内部流路を構成できる。
手段33.前記遊技盤の盤面方向において、前記装飾部の内部領域を通るように、遊技領域の境界部を構成する所定の枠が配置されており、当該所定の枠から所定距離隔てた位置を通るように前記内部流路が構成されていることを特徴とする手段1ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、所定の枠に沿った領域以外に内部流路を設けたい場合に都合のよい構成となる。
手段34.前記所定の枠はレール部材を有してなり、前記遊技盤の盤面方向において前記レール部材が前記装飾部の内部領域を通るように配置されていることを特徴とする手段32又は手段33に記載の遊技機。
このようにすれば、所定の枠をレール部材によって簡易に構成することができ、内部領域を通るように配置しやすい好適な構成となる。具体的には、例えば細長の板状にレール部材を構成することができる。
手段35.前記遊技盤に所定の枠が取り付けられると共に、前記所定の枠は前記遊技盤の盤面に沿って略環状に配置されて遊技球が流下可能となる流下可能領域の境界部を構成しており、その境界部の一部において前記所定の枠が配置されない非配置領域が構成され、
この非配置領域において前記装飾部が配置されると共に、当該装飾部の内部領域においては当該装飾部の一部が前記流下可能領域の境界部を構成していることを特徴とする手段1ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、非配置領域を介して装飾部を配置するようにしているため、所定の枠によって装飾部の配置を阻害されることとはならず遊技球の流下可能領域を所定の枠及び装飾部によって好適に囲むことができる。
手段36.前記遊技盤に所定の枠が取り付けられると共に、この所定の枠は前記遊技盤の盤面方向端部付近を少なくとも部分的に枠内に包囲するように前記遊技盤の盤面に沿って略環状に配置されており、
前記装飾部は前記盤面方向における前記所定の枠の枠内において、前記遊技盤の中央部付近から前記遊技盤の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように配置されていることを特徴とする手段1ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
このように端部付近を枠内に包囲するように所定の枠を構成すれば、装飾部を遊技盤の中央部付近から前記遊技盤の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように配置できる好適な構成となる。
手段37.前記装飾部の内部領域において、前記内部流路が複数経路設けられていることを特徴とする手段1ないし手段36のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、流下バリエーションを一層増やすことができ、より一層面白さを増大できる。具体的には例えば、手段37に記載のものにおいて、複数経路設けられるうちの、1つの内部流路の側部が、前記流下可能領域の最外縁を区切る境界部の一部をなすように構成し、当該装飾部が前記流下可能領域の最外縁の内側から外側に及ぶように構成することができる。
手段38.遊技球を受ける衝突緩衝部材が前記装飾部の一部として、若しくは当該装飾部に取り付けられる構成にて、前記内部流路の入口付近に配置されていることを特徴とする手段1ないし手段37のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技球を効果的に緩衝し得る構成を採りつつ、従来においてあまり装飾に用いられていなかった衝突緩衝部材の外側を効果的に利用できることとなる。衝突緩衝部材の材料としてはゴム材料などが挙げられる。
手段39.遊技球を受ける衝突緩衝部材が前記装飾部の一部として、若しくは当該装飾部に取り付けられる構成にて、前記内部流路における当該装飾部の周縁部から所定距離隔てた位置に配置されていることを特徴とする手段1ないし手段37のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、内部流路の周縁部から所定距離離れた位置において遊技球の衝突を受けたい場合に都合のよい構成となる。
手段40.所定の表示を行う表示装置を備える一方、前記装飾部は、この表示装置の周囲に設けられた表示装置周囲部品からなることを特徴とする手段1ないし手段39のいずれかに記載の遊技機。
手段40の構成によれば、表示装置の周囲部品を今までになく斬新な構成とすることができる。
手段41.前記表示装置において表示画面が設けられており、前記表示装置周囲部品は、前記遊技盤の盤面方向において前記表示画面を囲むように配置されていることを特徴とする手段40に記載の遊技機。
このような表示画面を囲む部品に上記手段の構成を適用すれば、注目を集める表示画面の付近を極めて斬新な構成とすることができる。
手段42.前記装飾部は、所定のキャラクターを模してなるキャラクター部を有していることを特徴とする手段1ないし手段41のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技者の興味を引きやすいキャラクター部について、斬新な配置構成を採ることができ、キャラクターの印象を一層強調することができる。より具体的には手段42の構成において、キャラクター部が遊技領域の内部から外部にまで及ぶように構成できる。または、手段42の構成において、キャラクター部が流下可能領域の最外縁の内側から外側にまで及ぶように構成できる。
なお、本発明でいうキャラクター部は、各種分野におけるキャラクターを平面的又は立体的に模した構成とすることができる。具体的には、小説・漫画・アニメ・映画・演劇・テレビ・或いはその他の分野において登場する人、動植物、その他のもの、シンボル、またはそのイメージ等を、平面的又は立体的に模した部分として構成することができ、特に、遊技機利用者において、周知、ないし著名な、若しくは架空の人物、動植物、その他のものを模した構成としたり、意匠性に優れた構成としたりすると、装飾性、遊技性を効果的に高めうる構成となる。また、手段42において、キャラクター部を遊技領域の内外に配置させた場合には、遊技領域外に配置される部分のみではキャラクターとして機能しないように構成し、遊技領域内外に配置されるそれぞれの部分が連携してキャラクターとして機能するように構成できる。同様に、手段42において、キャラクター部を流下可能領域の内外に配置させた場合には、流下可能領域外に配置される部分のみではキャラクターとして機能しないように構成し、流下可能領域内外に配置されるそれぞれの部分が連携してキャラクターとして機能するように構成できる。
手段43.前記キャラクター部は、動作態様、表示態様等の態様が変化可能に構成されていることを特徴とする手段42に記載の遊技機。
このように、斬新な配置構成を採りつつ動作態様、表示態様等の態様が変化可能となるように構成すれば、相乗的に興趣を高めうる構成となる。
なお、本発明でいう態様の変化は、キャラクター部自体が変化する構成のみならず、キャラクター部に関連する部位(たとえばキャラクター部の近傍等)の態様が変化することによりキャラクター部の態様が相対的に変化するような構成をも概念として含む。例えば、キャラクター部から所定距離離れた位置においてランプが光ることによりキャラクター部が照らされ、明るく見えるようになる構成や、所定の色あいをもつようになる構成をも包含する。また、態様の変化としては、キャラクター部自体、若しくはキャラクター部と関連する部位が変位するような動作による態様変化、或いは、キャラクター部内、若しくはキャラクター部と関連する所定の部位が発光するような発光による態様変化など、あらゆる態様変化が概念として含まれ、キャラクター部の様子が変化する構成であればこれら以外の態様変化手法を適用しても勿論よい。
手段44.前記キャラクター部の態様を変更するように制御するキャラクター部態様制御手段を備えたことを特徴とする手段43に記載の遊技機。
このように、キャラクター部の態様を制御により変更するようにすれば、タイミング良くキャラクター部の態様を変更することができる。例えば、前記キャラクター部態様制御手段により、キャラクター部の態様を遊技状態に応じたものに設定するように制御を行うように構成すれば、遊技状態に応じてキャラクターが様々に変更されることとなり、遊技状態とキャラクターとがより関連深いものとなる。
なお、本発明でいう態様の変化は、キャラクター部自体が変化する構成のみならず、キャラクター部に関連する部位(たとえばキャラクター部の近傍等)の態様が変化することによりキャラクター部の態様が相対的に変化するような構成をも概念として含む。例えば、キャラクター部から所定距離離れた位置においてランプが光ることによりキャラクター部が照らされ、明るく見えるようになる構成や、所定の色あいをもつようになる構成などをも包含する。また、態様の変化としては、キャラクター部自体、若しくはキャラクター部と関連する部位(関連する部位としては、例えば、キャラクター部の近傍の部位や、キャラクター部と連動機構により連動する部位等)が変位するような動作による態様変化、或いは、キャラクター部内、若しくはキャラクター部と関連する所定の部位が発光するような発光による態様変化など、あらゆる態様変化が概念として含まれ、キャラクター部の様子が変化する構成であればこれら以外の態様変化手法を適用しても勿論よい。
手段45.前記キャラクター部の少なくとも一部が、遊技領域の内部と外部に跨る位置において変位可能に構成されたことを特徴とする手段42ないし手段44のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、キャラクター部の斬新な配置構成となり、かつ自由度の高い配置構成が可能となる。即ち、遊技領域の内部のみに配置するのではなく、内外に跨る位置に配置しているため、この変位する部分が遊技領域においてスペースをとりすぎることとならず、面白みのある駆動構成を用いつつ、その一方で遊技領域を有効に利用できる構成となる。なお、手段45と同様に、手段42ないし手段44に記載のものにおいて、前記キャラクター部の少なくとも一部が、遊技球が流下可能となる流下可能領域の最外縁の内側と外側に跨る位置において変位可能となるように構成してもよい。
手段46.前記キャラクター部は、遊技領域の内部での態様変化と、遊技領域外部又は遊技領域内外に跨る位置での態様変化とが連動、若しくは関連した動作をなすことを特徴とする手段42ないし手段45のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技領域の内外でより装飾の関連性が高められることとなる。例えば、所定部品が遊技領域内外にわたって配置されるようにキャラクター部を構成し、この所定部品を変位可能とすることにより遊技領域内外にわたる部品が連動する構成となる。このようにせずに、遊技領域内外に別々に配置される部品をそれぞれ連動させるように構成してもよい。また、必ずしも動作によって関連付けなくても良い。例えば、キャラクター部において遊技領域の内部部位と外部部位の発光態様を関連付けるようにしてもよい。なお、手段46と同様に、手段42ないし手段45のいずれかに記載の遊技機において、前記キャラクター部の、流下可能領域の内部(流下可能領域の最外縁の内側)での態様変化と、流下可能領域外部(流下可能領域の最外縁の外側)又は流下可能領域内外に跨る位置(即ち流下可能領域の最外縁の内側と外側に跨る位置)での態様変化とが連動、若しくは関連した動作をなすように構成してもよい。
なお、手段1ないし手段46のいずれかに記載の遊技機において、前記装飾部を所定の入賞装置として構成し、当該入賞装置の一部が遊技領域の外部に及ぶよう構成してもよい。または、手段1ないし手段46のいずれかに記載の遊技機において、前記装飾部を所定の入賞装置として構成し、当該入賞装置の一部が流下可能領域の最外縁の内側から外側にまで及ぶよう構成してもよい。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6を参照しつつ説明する。
図1は、実施形態1に係る遊技機を概念的に例示する斜視図、図2は図1の正面図、図3はその遊技機の遊技盤構成を概念的に説明する説明図である。また、図4は、図2のガラス扉枠の裏側構成を概念的に例示する概念図である。図5は実施形態1における装飾部の配置構成を概念的に説明する説明図である。また、図6は図4のガラス扉枠に関し、その変形例を概念的に例示するものである。
本実施形態に係る遊技機の一例たるパチンコ機1は、例えば遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられるものである。パチンコ機1は、図1及び図2に示すように、前部には前枠2が設けられ、さらにその前枠2に透明板保持部としてのガラス扉枠3が取付けられている。ガラス扉枠3は、縦軸の回動軸を有するヒンジ部81により前枠2(本体枠)に開閉可能に支持され、かつガラス(透明板に相当)が嵌め込まれた金属製の枠83(図4参照)と、その枠に嵌め込まれる合成樹脂製の枠とを備えている。金属製の枠83に二枚のガラス(前方ガラス52、後方ガラス51)が嵌め込まれてガラスユニット50が構成されている。
図4に示すようにガラス扉枠3の後方には、遊技盤7が配置されている。遊技盤7は、図3に示すように略円形の遊技領域(境界90の内側の領域)を有し、その遊技領域には第1種始動口4、特別表示装置(以下、単に「表示装置」ともいう)5及び大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球の通路を備え、その通路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。表示装置5は、例えば図柄を動的に表示する図柄表示装置として構成できる。
図1及び図2に示すように、ガラス扉枠3の下部には、賞球が払い出される上受け皿3aが装着されている。また、前枠2の窓孔より下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2aは、前記上受け皿3aに入りきらない賞球や、上受け皿3aから球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させるものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球を発射するための発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、発射ハンドル17の回動操作によってモータか回動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
図2、図3に示すように、表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、液晶ディスプレイ(LCD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示されるが、その1つとして、左図柄列8、中図柄列9及び右図柄列10が表示される。図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であってもよい。各図柄列8乃至10は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成されている。
表示装置5では、図柄列8乃至10での図柄変動が、遊技球の第1種始動口4への入賞により開始される。図柄変動は左図柄列8、右図柄列10、中図柄列9の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全ての図柄列8乃至10での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。この停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラインとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延びるもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれているものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
さらに、パチンコ機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、例えば、列10での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列8での停止図柄と同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列9での図柄変動が左右両図柄列8,10での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合において、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全図柄)リーチと呼ばれているものである。
図3に示すように、大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口用ソレノイド15(以下、単に「ソレノイド15」ともいう)により作動させられ、Vゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
図3に示すように、遊技盤7には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッチ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は、遊技球の第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊技球のVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球の大入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づきソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ駆動制御するために、制御装置21が設けられている。制御装置21は読出し專用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。尚、より詳細には、制御装置21は、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板と、当該メイン基板からの信号によって各部を制御するための表示制御基板、音量調整基板、LED基板、払出し制御基板等の各種のサブ基板とを備えて構成されており、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、信号の伝送方向は、メイン基板からサブ基板への一方向のみとなっている。
CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述した値(約5)以外の値であってもよい。
<装飾部>
次に装飾部について説明する。
図2ないし図5に示すように、本実施形態に係るパチンコ機1において、遊技領域90a(図5参照)内に、装飾部55が配置されており、この装飾部55が遊技領域90a(図3において境界90の内側の領域)の内部から外部にまで及ぶように構成されている。装飾部55は遊技領域90aの右上部において、遊技領域90aの外部に延出する構成をなしており、装飾部55の全体が遊技領域90aの中央付近から遊技領域90aの右上の外部にわたって配置されている。具体的には、装飾部55の一端が遊技領域90aにおける左側領域(盤面方向において遊技領域90aを左右に二分した場合の左側の領域)に配置されており、他端が遊技領域90aの右側領域(遊技領域90aを左右に二分した場合の右側の領域)の外部に配置され、極めて大きく、インパクトのある構成をなしている。
遊技領域90aは、盤面方向に関しレール(例えば板状に形成された金属製のレール)によって、或いはレール及びレールと連続する部品によって略円形に囲まれる領域となっており、図3、図5に示すように、本実施形態では遊技盤7上の所定領域をレール22によってほぼ全体が囲まれるようにして遊技領域90aが構成されている。図3ではレール22が「所定の枠」(即ち遊技領域構成枠)に相当しており、盤面方向においてレール22により囲まれる領域の内側から外側に及ぶように装飾部55が配置されている。なお、本実施形態では、「所定の枠」(即ち遊技領域構成枠)は「装飾部」とは異なるものとして扱われている。
さらに本実施形態では、レール22によって囲まれた領域が、遊技球が流下可能となる領域(流下可能領域)とされており、遊技領域の境界90と流下可能領域の最外縁91が略一致している。換言すれば、流下可能領域の内部(盤面方向に関し流下可能領域の最外縁91よりも内側)から外部(盤面方向に関し流下可能領域の最外縁91よりも外側)に及ぶように装飾部55が配置されているとも言える。また、以降の実施形態2ないし8においても、遊技領域の境界90と流下可能領域の最外縁91とがほぼ同じ位置である場合を例示しており、これらの実施形態においても流下可能領域の内部から外部に及ぶように装飾部55が配置されている例が示されている(これら実施形態については後述する)。図5の断面概略図において遊技領域90aの境界90を破線にて示しており、以降の実施形態(実施形態2以降)の断面概略図においても、遊技領域の境界90を破線にて概念的に示すものとする。なお、実施形態1ないし8では、破線は遊技領域の境界90と流下可能領域の最外縁91を示すこととなる。
さらに図2ないし図5に示すように、装飾部55の内部において、遊技領域90aの境界部を構成するレール22が、装飾部55と交差するように(具体的には装飾部55の内部を横切るように)、盤面方向(遊技盤7の盤面7d(図5参照)と平行な面方向)に沿って配設されている。即ち、そのレール22を跨ぐようにして装飾部55が配置されており、レール22を基端として、装飾部55の一部分たる延出部60が遊技領域90aの外側に延出している。なお、図5は図3のA−A断面付近をガラス構成と共に概念的に説明する説明図である。
次に、装飾部に設けられた内部流路について説明する。
図3、図5に示すように、装飾部55には、当該装飾部55の内部領域(盤面方向に関しての装飾部55が配置される領域)を遊技球が通過可能となるように、内部流路54aが構成されている。ここでは、装飾部55の内部領域を通るように「所定の枠」(即ち遊技領域を構成する遊技領域構成枠)に相当するレール22が配置されており、内部流路54aは、そのレール22を流路側部とするように、レール22に沿って構成されている。即ち、装飾部55は、レール22を跨ぐように配置されており、装飾部55内においてレール22に沿ったトンネル状の内部流路54aが構成されている。また、ここではこの内部流路54aの一方側の側部(図5等に示すようにレール22)が、流下可能領域の最外縁91を区切る境界部の一部をなし、装飾部55が流下可能領域の最外縁91の内側から外側に及ぶように構成されている。なお、本実施形態では、図3に示すようにレール22によって流下可能領域の最外縁91のほぼ全体を区切る境界部が構成されており、遊技領域の境界90が流下可能領域の最外縁91にも相当している。そして、このようにレール22に沿うように構成される境界90及び最外縁91の内側から外側に及ぶように連続したデザインをなす装飾部55が配置されている。
装飾部55は、部分的な分離が不能な単一のデザイン部品が遊技領域90aの内部及び外部に跨るように配置されている。図3では、装飾部55において表示装置5を除いた部分がデザイン部品とされて単一の一体成形部品(ここでは一体的な樹脂成形部品)によって構成されており、この一体成形部品は、図5に示すように所定の枠(レール22)を跨いで遊技領域90aの内部及び外部にそれぞれ架け渡された形態にて配置され、遊技領域90aの内部と外部のそれぞれにおいて遊技盤7に当接した状態で固定されている。内部流路54aは、例えば少なくとも一部分が視認不能となるように構成することができ、本実施形態では、内部流路54aが入口から出口にまでわたって全体が視認不能となるように、内部流路54aの前方に不透明なカバー部55dが設けられている。即ち、装飾部55内において、いわば視認不能なワープルートが構成されている。
さらに、本実施形態では、図4、図5に示すように、遊技盤7の前方において遊技球の流路を構成する流路構成透明板として後方ガラス51が設けられる。そして、図5に示すように、この後方ガラス51の少なくとも一部が、遊技盤7の盤面7dと対向して流路54を構成する流路構成平坦部51Eとされる。そして、遊技領域90a内に設けられた装飾部55の一部が、上述のように遊技領域90aの外部に及んで配置され、かつ当該装飾部55の少なくとも一部が流路構成平坦部51Eの裏側の流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出するように突出装飾部55fとして構成されている。
具体的には図5のように、前後方向(遊技盤7の盤面7dと直交する方向)に関して、突出装飾部55fの前端位置が、遊技盤7の盤面7dと平行に構成された流路構成面(流路構成平坦部51Eの裏側において遊技盤7の盤面7dとの間で流路を構成する板面51Bが流路構成面に相当する)の位置よりも前方側に位置している。より具体的に説明すると、図5では、流路構成面(板面51B)を包含する仮想的な平面(流路構成面を延長した平面)を51Fとして概念的に示しているが、突出装飾部55fは前端がこの仮想的な平面51Fよりも前方位置となるように突出する構成をなしている。さらに、後方ガラス51の少なくとも一部において、流路構成平坦部51Eよりも前方側に凸となる第1盛り上がり部51C(第1盛り上がり部が本発明の第1非平坦部に相当する)が設けられ、この第1盛り上がり部51Cに対応する位置において、装飾部55に設けられた突出装飾部55fが流路構成平坦部51よりも(さらにいえば、上述したように流路構成面(即ち板面51B)よりも)前方位置に突出した構成をなしている。図5では、装飾部55において遊技領域90aの内外に跨る部分が、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する構成をなしている。なお、図2の例では、第1盛り上がり部51Cの外形を破線にて概念的に示しており、第2盛り上がり部52Bの外形については実線にて示している。なお、以降の平面図においても、第1盛り上がり部51Cの外形については破線にて示し、第2盛り上がり部52Bの外形については実線にて示すものとする。また、図2、図7、図9、図18、図19等の平面図において、遊技盤7及び遊技盤7に取り付けられる部品であってガラス51、52を介して視認可能となるものについては実線で示している。
第1盛り上がり部51Cは遊技領域90aの外部から内部に渡り前方に向けて曲板状に盛り上がるように、流路構成平坦部51Eの前方に突出して設けられており、第1盛り上がり部51Cの裏側は窪みが形成されている。突出装飾部55fは、この窪み内に一部が挿入される形態にて遊技領域90aの内外にわたって流路構成面(板面51B)の前方に突出する。流路構成平坦部51Eと第1盛り上がり部51Cは一体的な1枚板からなり、後方ガラス51において、流路構成平坦部51Eと第1盛り上がり部51Cの境界は滑らかに屈曲している。
さらに、図1、図4及び図5に示すように、流路構成透明板たる後方ガラス51の前方位置に配置される前方ガラス52(前方ガラス52が前方透明板に相当する)が設けられており、装飾部55の全体が、この前方ガラス52と上述の後方ガラス51とによりカバーされる構成をなしている。前方ガラス52には、少なくとも第1盛り上がり部51Cの前方位置において前方側に凸となる第2盛り上がり部52B(第2盛り上がり部52Bが第2非平坦部に相当する)が設けられており、この第2盛り上がり部52Bは前方に向けて曲板状に盛り上がる構成をなしている。
さらに前方ガラス52は、平坦に構成される前方平坦部52Aが設けられると共に、第2盛り上がり部52Bは、この前方平坦部52Aよりも前方に凸となるように構成されている。前方平坦部52Aは、流路構成平坦部51Eの前方においてこの流路構成平坦部52Eと板面がほぼ平行となるように配置されている。また、第2盛り上がり部52Bの裏側にも窪みが構成されており、第1盛り上がり部51C及び突出装飾部55fは、第2盛り上がり部52Bに対応する位置において当該第2盛り上がり部52Bの裏側の窪みに一部が収まるように配置されている。突出装飾部55fは、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bの両方にカバーされる格好となっている。また、前方ガラス52において、前方平坦部52Aと第2盛り上がり部52Bは一体的な1枚板からなり、これら前方平坦部52Aと第2盛り上がり部52Bの境界は滑らかに屈曲した構成をなしている。
また、本実施形態に係る第1盛り上がり部51Cは、突出装飾部55fと略対応した対応した外形形状にて形成され、第1盛り上がり部51Cと突出装飾部55fとが形状的に統一性のとれたものとなっている。なお、ここでいう「略対応した外形形状」とは、突出装飾部55fの形状を反映した外形形状であればよく、突出装飾部55fに部分的に対応した外形形状であってもよく、装飾部55全体に対応した外形形状であってもよい。例えば、平面視した場合の突出装飾部55f全体の外形形状を反映して第1盛り上がり部51Cの外形形状を設定したり、突出装飾部55fの突出形状を反映して第1盛り上がり部51Cの盛り上がり形状を設定したりすることができる。
また、本実施形態では、突出装飾部55fの一部が第1盛り上がり部51Cの裏側内部に収まって配置される構成をなしているが、このような第1盛り上がり部51Cは、突出装飾部55fにおけるその収容される部分の周縁形状及び高さを反映した形状に設定されるように構成してもよい。このようにすれば、突出装飾部55fにおける第1盛り上がり部51Cに収容される部分を適切に反映して第1盛り上がり部51Cの形状が設定されるため、第1盛り上がり部51Cを必要以上に広くする必要がなく、また突出装飾部55fと対応した形状をなすため外形がすっきりとまとまることとなる。なお、「突出装飾部におけるその収容される部分の周縁形状及び高さを反映した形状」とは、例えば、「突出装飾部55fにおける第1盛り上がり部51Cに収容される部分」に対し全体的に若干の隙間を隔てて第1盛り上がり部51Cが構成されるようなものが挙げられる。また、突出装飾部55fがある形状(例えばあるキャラクター形状の一部等)をモチーフにしたものであれば、その形状を一回り大きくモチーフにして第1盛り上がり部51Cを構成するようなものであってもよい。
さらに本実施形態では、第1盛り上がり部51Cと第2盛り上がり部52Bとが略対応した形状となっている。ここでは所定範囲において屈曲する第1盛り上がり部51Cが構成されると共に、その第1盛り上がり部51Cよりも一回り大きく屈曲するように第2盛り上がり部52Bが構成されている。このようにすれば、第1盛り上がり部51Cと第2盛り上がり部52Bとが対応がとれた形状となり、すっきりとまとまることとなる。
さらに図4の例では、流路構成透明板たる後方ガラス51及び前方透明板たる前方ガラス52の外形が、ほぼ矩形形状をなしており、装飾部55の一部がそれら後方ガラス51及び前方ガラス52の角部付近に及ぶように配置され、かつ前方ガラス52の角部付近によってカバーされる構成をなしている。また、図4の構成では、透明板を保持する透明板保持枠としてのガラス扉枠3に形成された窓部3c(図4及び図5も参照)が、遊技領域90a(図3等参照)及び延出部60に対応する形状をなしている。より詳細には、図2、図4に示すように、前方ガラス52及び後方ガラス51の双方における遊技機1の前方から視認可能に構成される視認可能部(即ち、前方ガラス52及び後方ガラス51において前方から見える部分であり、それぞれのガラスにおける、遊技盤7の盤面と平行な面方向に関して窓部3cの内周縁よりも内側領域に相当する部分(即ち窓部3cの開口部分に相当する部分))が、遊技領域90aの前方においてこの遊技領域90aに対応して配置されて略円弧状の周縁部を有する遊技領域対応部(遊技領域対応部は視認可能部における遊技領域90aの前方部分である)、この遊技領域対応部より盤面方向(即ち遊技盤の盤面と平行な面方向)外側に延び、装飾部55における遊技領域90aの外部に配置される部分(即ち延出部60)に対応して配置される外部対応部(外部対応部は、視認可能部における延出部90付近の前方部分)とを有した構成をなしている。即ち、窓部3cの内周縁形状が単なる円形ではなく、円弧状に形成される内周縁部と、その円弧状部分よりも外側に延出した内周縁部とを有した形状をなしている。
一方、図4の構成に換えて、図6のようにしてもよい。図6の例では、図4の構成と同様の窓部3cを有する一方、前方ガラス52及び後方ガラス51が、遊技領域90aの前方に配置されて円弧状の周縁部を有する遊技領域カバー部と、この遊技領域カバー部(遊技領域対応部に相当)より板面方向外側に延び、装飾部55における遊技領域の外部に配置される部分(即ち延出部60)をカバーする外部カバー部(外部対応部に相当)とを有する構成をなしている。
なお、図6の例においてガラスを枠83に嵌め込む構成は様々なものが考えられるが、図6のような形状をなす二枚のガラスの周縁を固定し、ガラス扉枠3に取付可能な構成であれば別の構成を用いてもよい。なおここでは、枠83をガラス扉枠3に取り付ける構成については省略しているが、例えば、図29と同様に締結部材により取付可能な構成としてもよく(例えば、枠83においてねじが貫通可能となる部分を形成して枠83とガラス扉枠3の本体とをねじ止めする等)、接着剤等により取り付けてもよい。なお、本実施形態では両方のガラス51,52の一部が曲板状に構成される例を示しているが、このようにせずに、例えば双方のガラスを平坦に構成してもよい。
さらに、装飾部55は、図5に示すように、遊技領域90aの内部及び外部の少なくともいずれか一方において遊技盤7に取り付けられる構成をなし、少なくともその取り付け側において、装飾部55の一部を進入可能とする取付け用の配置孔が形成されている。ここでは、遊技領域90aの境界にはこの配置孔が構成されずに遊技盤7が設けられるようになっている。具体的には、図5に示すように、遊技領域90aの内部領域に装飾部55を取り付けるための内部配置孔7bが形成される一方、この内部配置孔7bと所定距離を隔てた遊技領域90aの外部に外部配置孔7cが形成されており、これら内部配置孔7b及び外部配置孔7cに一部を挿入する形態にて装飾部55が遊技盤7に取り付けられている。装飾部55の周縁部には内部配置孔7b及び外部配置孔7cよりも一回り大きいサイズの支持部55aが設けられており、この支持部55aが遊技盤7上に支持されるように取り付けられる。そして、内部配置孔7bと外部配置孔7cの間の遊技盤7上においてレール22が配設されている。さらに、図6に示すように、装飾部55の内部領域においても、内部配置孔7bと外部配置孔7cの間の遊技盤7を流路底部54bとする構成にて遊技球の流路54が構成されている。この内部配置孔7bと外部配置孔7cの間においては、遊技盤の盤面7dが内部流路54aの底面となっている。
さらに、本実施形態では、図2ないし図5に示すように、表示装置5の周囲に設けられ、この表示装置5が取り付けられる部品である表示装置周囲部品(ここでは表示装置5の表示画面5aの周囲を装飾する装飾枠体)が装飾部55として構成されており、この表示装置周囲部品が後述する亀の形状をなし、遊技領域90a外に延出する形態をなしている。装飾部55の少なくとも前面において亀の装飾が施されており、図5の例では、装飾が施される部位を太線部Fにて例示している。また、本実施形態に係るパチンコ機1において、表示装置5の画面5aは、中心が遊技領域90aの中央付近より延出部60(即ち、装飾部55において遊技領域外に配置される部分)寄りにずれた位置に配置される構成をなしている。ここでは、表示画面5aが遊技領域90aの左側領域から右側領域にわたって配置され、かつその表示画面5aの中心が延出部60寄りにずれた位置となるように構成されている。
さらに、ここでの装飾部55は、所定のキャラクターを立体的、或いは平面的に模してなるキャラクター部を有してなるものであり、このキャラクター部の少なくとも一部が遊技領域90aの外部に配置される構成をなしている。ここでのキャラクター部は亀の形状をなす部分であり、この亀のキャラクター全体が遊技領域90aの内部から外部にわたってデザイン的に連続して配置されている。
なお、本実施形態でいうキャラクター部は、各種分野におけるキャラクターを平面的又は立体的に模した構成とすることができる。具体的には、小説・漫画・アニメ・映画・演劇・テレビ・或いはその他の分野において登場する人、動植物、その他のもの、シンボル、またはそのイメージ等を、平面的又は立体的に模した部分として構成することができ、特に、遊技機利用者において、周知、ないし著名な、若しくは架空の人物、動植物、その他のものを模した構成としたり、意匠性に優れた構成としたりすると、装飾性、遊技性を効果的に高めうる構成となる。
また、本実施形態の装飾部55は、遊技盤7の盤面と平行な面方向に関し、遊技領域90aの内部に配置される部分と、遊技領域90aの外部に配置される部分とが一体的に連続した部品として構成されており、具体的には例えば、装飾部55において、遊技領域90a内に配置される遊技領域配置部59と遊技領域90a外に配置される延出部60とが一体的に形成された樹脂部品として構成されている。なお、ここでいう一体的とは分離不能であることを意味している。また、装飾部55のデザインについても遊技領域90aの内外にわたって連続したデザインが施されている。より具体的には、装飾部55における遊技領域90aの外部に配置される部分(延出部60)のデザインのみでは個性を有さず、この延出部60は遊技領域90aの内部に配置される遊技領域内配置部59のデザインと合成されることによってキャラクター部のデザインの一部として機能するようになっている。
<実施形態2>
次に実施形態2について図7及び図8を参照して説明する。図7は実施形態2の一例を示す正面図、図8は図7の要部断面概略図を示しており、図5を変形したものである。実施形態2の構成においても、実施形態1と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1と同様に流下可能領域の最外縁91と遊技領域の境界90がほぼ同じであり、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。
さらに本実施形態では、内部流路54aの前方部の少なくとも一部においてこの内部流路54aが前方より視認可能となるように窓部が構成された例を示している。装飾部55は、内部流路54aの前方においてこの内部流路54aをカバーするカバー部55dが設けられると共に、このカバー部55dの少なくとも一部において、スリットからなる隙間部55cが窓部として構成されており、隙間部55cを介して内部流路54aが視認可能となるように(即ち、内部流路54aを通過する遊技球が視認できるように)構成されている。内部流路54aは、装飾部55において前方側が開放された形態にて溝状に形成されており、スリットからなる隙間部55cは、この溝に沿って内部流路54aの入口から出口にかけて連続して構成されている。
さらに、カバー部55dの少なくとも前面において、装飾が施されており、この装飾は、カバー部の周囲と連続したデザインをなすように施されている。さらに、内部流路54aの流路底部54bにも装飾が施されており、この流路底部54bの装飾は、内部流路54aの周囲と連続したデザインをなすように構成されている。流路底部54bは装飾部55によって構成さており、当該装飾部55における流路底部54bに相当する部分において装飾が施されている。具体的には遊技領域の内部から外部に及ぶように装飾部55を配置するための配置孔7aが形成されており、この配置孔7aに一部が挿入される構成にて装飾部55が遊技盤7に取り付けられている。内部流路54aは盤面方向において配置孔7aが形成された領域を通るように構成されている。このような構成により、内部流路54aの前方が開放されて視認可能な構成としつつ、その開放によって装飾の連続性が断絶せず、デザイン的な連続性が保たれている。図8では、装飾が施される部分が太線Fにて概念的に示されており、装飾部55を構成する部品からなる流路底部54b、カバー部55d及びその周囲に装飾が施され、図7のように、内部流路54a内が視認可能とされつつ当該内部流路54a内と当該内部流路54aの周囲とが連続したデザインをなすように構成されている。
なお、本実施形態以降の、第2ないし第6実施形態では、第1実施形態にて例示したものと同様の透明板構成をなしている。即ち、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。なお、このようにせずに、例えば双方のガラスを平坦に構成してもよい。
<実施形態3>
次に実施形態3について図9ないし図11を参照して説明する。実施形態3の構成においても上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1等と同様に流下可能領域と遊技領域の境界がほぼ同じであり、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。
実施形態3では、図9及び図10に示すように、内部流路54aの前方部においてこの内部流路54aが前方より視認可能となるように窓部が構成されている。ここでの窓部は、内部流路54aを構成する溝の前端部において、内部流路54aをカバーするように取り付けられた透明なカバー部55eを有してなり、当該カバー部55eを介して内部流路54aが視認可能となるように構成されている。ここでは、カバー部55eが内部流路54aの入口から出口にかけて連続して構成されている。図10の例では、カバー部55eの前面部に当該カバー部55eの周囲と連続する装飾が施されている。カバー部55eの装飾は、カバー部55eに立体的形状とする構成であってもよく、カバー部55eが周囲と関連する色彩となるように色彩を調整してもよい。また、図11の例では、内部流路54aの流路底部54bに装飾が施されており、透明なカバー部55eを介してその流路底部54bの装飾が遊技機前方より視認できる構成を例示している。流路底部54bの装飾はカバー部55eの周囲の装飾と関連し、連続的なデザインをなすように構成されている。なお、流路底部54bとカバー部55eの双方に装飾を施し、これらが合成されたデザインが視認可能となるように構成してもよい。
<実施形態4>
次に、図12ないし図16を参照し、実施形態4について説明する。
実施形態4でも、上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1等と同様に流下可能領域の最外縁91と遊技領域の境界90とがほぼ同じ構成を例示しており、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。
さらに、実施形態4に係る装飾部55は、それぞれ独立して分離可能となる複数の部品がデザイン的に連なる装飾をなすように構成されている点が実施形態1と異なっている。図12に示されるように、装飾部55は、遊技領域内の内部配置孔7bに取り付けられる遊技領域内部取付部品(即ち遊技領域配置部59)と遊技領域外の外部配置孔7cに取り付けられる遊技領域外部取付部品(延出部60)とが別々の部品によって構成されている。なお、ここでも、遊技領域の境界90と流下可能領域の最外縁91がほぼ同じ位置となっており、遊技領域配置部59は上記手段でいう流下可能領域内部取付部品にも相当しており、延出部60は上記手段でいう流下可能領域外部取付部品にも相当している。具体的には、レール22と遊技領域配置部59の間に溝状の内部流路54aがレール22に沿って形成されている。このように装飾部を、複数の部品によって構成するような場合、いずれかの第1部品によって内部流路54aの一方の第1側壁部を構成し、この第1部品以外のいずれかの第2部品又は遊技領域を構成する遊技領域構成枠によって内部流路の他方の第2側壁部を構成することができる。本実施形態では遊技領域配置部59が上記手段でいう第1部品に相当して第1側壁部を構成している。また、延出部60が上記手段でいう第2部品に相当し、レール22が遊技領域構成枠に相当しており、ここでは、レール22が内部流路の第2側壁部として構成されている。そして、それら第1側壁部及び第2側壁部、即ち遊技領域配置部59及びレール22によって挟まれるようにして内部流路54aが構成される。なお、第2部品(即ち延出部60)によって第2側壁部を構成してもよく、この場合、装飾部55内にレール22を通さない構成とし、例えば図12ないし図16に示されるものに対してレール22を省略し、遊技領域配置部59及び延出部60によって挟むようにして内部流路を構成するようにしてもよい。
内部配置孔7bに取り付けられる遊技領域配置部59(第1部品)と、外部配置孔7cに取り付けられる延出部60(第2部品)は、互いの端部の位置が盤面方向において近接する構成(例えば、第1部品及び第2部品の互いの端部が当接するか、若しくは端部が前後に重なるような構成)をなすように構成できる。図12の例では、互いの端部が当接し、かつ端部が前後に重なるように配置されており、その当接する各々の端部の前面において、連続した装飾がなされるようにデザインが施されている(太線部F参照)。
遊技領域内部取付部品及び遊技領域外部取付部品の少なくともいずれか一方の取付部品は、その取付部品が取り付けられる配置孔の位置よりも一部が他方の取付部品側に延びる形態をなすように構成することができる。ここでは、遊技領域内部取付部品たる遊技領域配置部59の一部がレール22を跨いで遊技領域外部取付部品たる延出部60側に延び、遊技領域配置部59と延出部60の一部が当接し、かつ互いの端部が前後に重なる構成をなしている。
また、図13、図14に示すように、遊技領域内部取付部品と遊技領域外部取付部品とを別体に構成した場合においても、実施形態2と同様に装飾部55内の流路54を視認可能に構成することができる。図13、図14では、遊技領域配置部59と延出部60の間に内部流路54aが構成され、その内部流路54aが視認可能となるようにスリット55cが構成されている。図14の例では、内部流路54の流路底部54bに相当する遊技盤7の盤面7dにおいてスリット55cの周囲と連続するような装飾が施されている。即ち、スリット55cの付近における突出装飾部55fの前面の装飾と内部流路54aにおける流路底部54bの装飾とが連続したデザインをなすように構成されている。また、図13の例では、遊技領域配置部59の一部が内部流路54aの流路底部54bとして構成されており、その流路底部54bの前面においてスリット55cの周囲と連続するような装飾が施されている。即ち、スリット55cの付近における突出装飾部55fの前面の装飾と、遊技領域配置部59における流路底部54bを構成する部分の装飾とが連続したデザインをなすように構成されている。また、実施形態3と同様の構成を用いてもよい。即ち、図15及び図16に示すように、内部流路54aの前方においてスリットの代わりに透明なカバー部55eを設けるようにしてもよい。図15はカバー部55eにおいて当該カバー部55eの周囲と連続する装飾が施されており、図16は流路底部54bに相当する遊技盤7の盤面7dにカバー部55eの周囲と連続する装飾が施されている。
なお、図12ないし図16の例では、遊技領域配置部59と延出部60とが極めて近接、若しくは当接する構成を主に例示しているが、遊技領域配置部59(遊技領域内部取付部品、流下可能領域内部取付部品)と、延出部60(遊技領域外部取付部品、流下可能領域外部取付部品)とが盤面方向において所定距離を隔てて配置されるようにしてもよい。この場合においても、遊技領域配置部59と延出部60とがデザイン的に連続するように装飾を施す必要がある。
<実施形態5>
次に図17及び図18を参照しつつ実施形態5について説明する。
実施形態5は、実施形態1とは異なる形状の窓部3cを用いたものを示しており、両ガラスの視認可能部の形状が上記実施形態とは異なっている。なお、それ以外の構成については上記実施形態いずれの要部構成をも用いることができる。
実施形態5でも、上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1等と同様に流下可能領域と遊技領域の境界がほぼ同じであり、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。
そして、実施形態5では、図17及び図18にて示すように、透明板保持枠(ガラス扉枠3)に構成された窓部3cがほぼ矩形形状をなす例について示しており、それ以外の構成については、上記又は下記のいずれの実施形態の構成をも用いることができる。この窓部3cの内縁形状が、流路構成透明板(即ち後方ガラス51)及び前方透明板(前方ガラス52)の視認可能部の周縁形状となっており、これらの視認可能部が共に汎用的な略矩形形状をなしている。
<実施形態6>
次に実施形態6について図19ないし図26を参照しつつ説明する。
本実施形態でも上記実施形態と同様に、上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1等と同様に流下可能領域の最外縁と遊技領域の境界がほぼ同じであり、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。
さらに本実施形態では、キャラクター部において、動作態様、表示態様等の態様が変化するように構成されている点が第1実施形態と異なり、それ以外の構成については上記実施形態とほぼ同様の構成をなすため、その相違点について重点的に説明する。なお、本実施形態の要部構成は、上記又は下記のいずれの実施形態にも付加することができる。
ここでは、キャラクター部の態様を変更するように制御するキャラクター部態様制御手段(制御装置21がキャラクター部態様制御手段に相当)を備えており、キャラクター部は、遊技領域90aの内部での態様変化と外部若しくは内外に跨る部分での態様変化が連動、若しくは関連した動作をなすこととなる。具体的な機構等については後述する。
なお、本発明でいう態様の変化は、キャラクター部自体が変化する構成のみならず、キャラクター部に関連する部位(たとえばキャラクター部の近傍等)の態様が変化することによりキャラクター部の態様が相対的に変化するような構成をも概念として含む。例えば、キャラクター部から所定距離離れた位置においてランプが光ることによりキャラクター部が照らされ、明るく見えるような構成や、所定の色あいをもつようになる構成をも包含する。また、態様の変化としては、キャラクター部自体、若しくはキャラクター部と関連する部位が変位するような動作による態様変化、或いは、キャラクター部内、若しくはキャラクター部と関連する所定の部位が発光するような発光による態様変化など、あらゆる態様変化が概念として含まれ、キャラクター部の様子が変化する構成であればこれら以外の態様変化手法を適用しても勿論よい。
具体的には、図19に示すように、装飾部55において、遊技領域内に配置される第1変位部101と、遊技領域内外に跨って配置される第2変位部140と、変位しない固定部120が設けられており、これら第1変位部101及び第2変位部140が変位可能に構成されている。第1変位部101は、図20、図21にて示すように、回動軸103まわりに回動可能に構成されており、ソレノイド部105の駆動により変位するように構成されている。ここでは、第1変位部101から後方に延びる2本の軸部113が設けられており、この軸部113を、余裕をもって挟むようにしてフランジ部110及び111が駆動軸107に取り付けられている。駆動軸107にはフランジ部108が設けられており、このフランジ部108とソレノイド部105の間には付勢手段としてのコイルばね106が配置されている。そして、所定の遊技状態に至った場合(後述)にソレノイド部105が通電され、亀の顔部分が反時計回りに回動し、一方、通電が解除されると再びコイルばね106の付勢により初期状態に復帰することとなる。第1変位部101の周囲には、この第1変位部101に対する遊技球の衝突を防止するための、リブ状の防護壁55bが設けられている。
第2変位部140は、図22(A)(B)にて示すように、遊技領域90aの内外にわたって配置されるものであり、ソレノイド部150の駆動により変位するように構成されている。ここでは、第2変位部101から後方に延びる後方延出部142が設けられており、この後方延出部142から遊技盤面に沿って延びる2本の軸部144が設けられている。そして、この軸部144を、余裕をもって挟むようにしてフランジ部154及び155が駆動軸152に取りつけられている。駆動軸152にはフランジ部153が設けられており、このフランジ部153とソレノイド部150の間には付勢手段としてのコイルばね151が配置されている。そして、所定の遊技状態に至った場合(後述)にソレノイド部150が通電され、子がめ形状をなすプレート141が横方向に移動し、一方、通電が解除されると再びコイルばね106の付勢により初期状態に復帰することとなる。このような第1変位部101及び第2変位部140は、例えば所定の遊技状態(リーチ状態発生、大当り発生、或いは確変発生)の成立に基づき、制御手段21によって駆動されるようになっている。
以下において、これらの遊技状態の発生制御について説明する。図23乃至図26のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基づいて実行される。
カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球の入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。
そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するためのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れリーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球の入賞の有無を判定するためのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードには低確率モードと高確率モードの2種類類あることは既に説明したが、初期値には低確率モードが設定されている。
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図23の特別電動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結果に基づき、遊技球の第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタの各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。
次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図25のステップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄変動開始処理ルーチンを終了する。
前記のようにステップS30の処理(図柄変動開始処理)を実行した後、図23のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップS33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。
ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステップS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS70において、大当り信号ONを出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS80:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタRをリセットする。そして、ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとともに、フラグFを「0」に設定する。
続いて、図24のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、遊技球のVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150において、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その結果、大入賞口6の開放開始後にPmax個よりも多くの遊技球が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。すると、シャッタ14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。
そして、ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が、所定値がRmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180においてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が満たされていると(ステップS180:Yes)、図23のステップS110へ戻る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球がVゾーン11に最大Rmax回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定値Pmaxが「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設定され、所定値Rmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放後、(1)遊技球が大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖される。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球のVゾーン11への入賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信号OFF」を出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS200において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210において確変大当り信号OFFを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを終了する。
図26の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」であるか否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」である(高確率モード中である)場合は(S227:Yes)、ステップS228において、確変中信号ONを出力端子16A及び16aに出力する。続いて、ステップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発生した場合には、高確率モードが継続することとなる。
一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウンタCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステップS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS224において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを出力端子16A及び16aに出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このように一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、すなわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生するまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。
なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S35,S36)の後に行うようにしてもよい。
上述したように、本実施形態では、遊技球が第1種始動口4へ入賞したことが検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によって図柄変動が停止される。停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球がVゾーン11に最大Rmax回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返される。
一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。すなわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切替えられる)。このような制御過程において、所定のタイミング(例えば、大当り発生時、確率変動発生時、リーチ発生時等)でキャラクター部が駆動制御されることとなる。なお、駆動制御するタイミングは様々とすることができる。また、第1変位部101と第2変位部140の変位を関連付けて制御するようにしてもよい。例えば、リーチ発生時には第1変位部101のみを変位させ、大当り発生時には第2変位部140のみを変位させ、確率変動発生時には第1変位部101及び第2変位部140を両方変位させるようにすれば、これら第1変位部101及び第2変位部140がより関連性が深くなり、遊技者は双方の変位部の動向を注意深く見ることとなり、装飾性及び興趣の向上を効果的に図ることができる。
<実施形態7>
次に実施形態7について図27ないし図31を参照しつつ説明する。本実施形態では突出装飾部が外部にのみ設けられた構成を例示している。まず、図27ないし図31を参照し、本実施形態の一例を説明する。図27は、本実施形態に係る遊技機を模式的に示す斜視図、図28はその正面図であり、図29はガラス扉枠の裏側構成を説明する説明図、図30は、遊技盤構成を説明する説明図、図31は図28のB−B断面付近を概念的に示す概念図である。
なお、実施形態7でも、上記実施形態と同様に、遊技領域90aの内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1等と同様に流下可能領域の最外縁91と遊技領域の境界90がほぼ同じであり、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。
本実施形態でも、図31に示すように、遊技領域90a内において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、当該装飾部55が遊技領域90aの外部に及ぶように配置され、後方ガラス51及び前方ガラス52の両方によってカバーされる構成をなしている。さらに、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。なお、図27には前方ガラス52の視認可能部の構成要素たる遊技領域対応部と外部対応部の境界をそれぞれ破線52C、52Dにて示しており、本実施形態ではこの外部対応部が第2盛り上がり部52Bとして構成されている。
さらに、実施形態7では、図27ないし図29、及び図31に示すように、第1盛り上がり部51Cは、遊技領域90aの内外のうち、外部にのみ設けられており、突出装飾部55fは遊技領域90aの外部においてのみ流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出している。具体的には、装飾部55における遊技領域90aの外部に延出する延出部60の一部が流路構成面(板面51B)よりも前方に突出しており、装飾部55における遊技領域90aの内部に配置される遊技領域配置部59は、流路構成面(板面51B)よりも後方に配置され、流路構成平坦部51Eによってカバーされている。流路構成平坦部51Eは、遊技領域90aの全体をカバーしており、板面51Bが遊技盤7の盤面と略平行となるように配置されている。
また、図32及び図33のように構成してもよい。図32及び図33では、突出装飾部55fに駆動する部分を設けた構成を例示しており、図32は正面図を模式的に示し、図33は図32のC−C断面付近を概念的に示している。なお、駆動する部分(第2変位部140)の駆動構成は第5実施形態にて説明した第2変位部140とほぼ同様であるが、本実施形態では、遊技領域外のみに設けられた突出装飾部55fにおいて変位する点が第5実施形態と異なっている。なお、本実施形態において、図31等の例では、遊技領域配置部59と延出部60とが別体に構成されるものについて例示しているがこれらを一体部品によって構成しても勿論よい。
<実施形態8>
次に実施形態8について図34ないし図37を参照しつつ説明する。
図34は本実施形態の一例を概念的に示す斜視図、図35は図34の遊技機を正面から見た構成について遊技盤構成と共に概念的に説明する説明図である。図36は本実施形態の要部について説明する説明図である。図37は図34の遊技機におけるガラス扉枠3の裏側構成について説明する説明図である。
実施形態8の構成においても上記実施形態と同様に、上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域90aの外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1等と同様に流下可能領域の最外縁91と遊技領域の境界90がほぼ同じであり、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。
そして、遊技領域内において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、当該装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、後方ガラス51及び前方ガラス52の両方によってカバーされる構成をなしている。さらに、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。
さらに、本実施形態での第1盛り上がり部51Cは、後方ガラス51において視認可能となる第1視認可能部(以下、後方ガラス視認可能部ともいう)の周縁部において前方に盛り上がる構成をなしており、この第1盛り上がり部51Cは、第1平坦部51Eから当該後方ガラス視認可能部の周縁部にかけて緩やかな曲面をなすように次第に前方に盛り上がる構成をなす。なお、後方ガラス視認可能部は、遊技盤7の盤面と平行な面方向に関し、後方ガラス51における窓部3cの開口領域内の部分をいい、窓部3cの開口を介して、かつ前方ガラス52を介して前方から見える部分である。また、第2盛り上がり部52Bも第1盛り上がり部51Cと同様に、前方ガラス52において視認可能となる部分(以下、前方ガラス視認可能部ともいう)の周縁部において第2平坦部52Aよりも前方に盛り上がっており、前方ガラス52の中心側から当該前方ガラス視認可能部の周縁部側にかけて緩やかな曲面をなすように前方平坦部52Aと第2盛り上がり部52Bが連続し、第2盛り上がり部52Bが次第に前方に盛り上がる構成をなしている。より具体的に言えば、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bは、後方ガラス51及び前方ガラス52のそれぞれの視認可能部の周縁部において、それぞれの視認可能部の中心側から周縁側につれ次第に前方に盛り上がる構成をなしている。そしてこのように盛り上がった双方のガラスにおいて、周縁部の裏側に収まるように突出装飾部55fが配置されている。図34、図36に示すように、ここでは、窓部3cにおいて双方の盛り上がり部に対応する部分が前方に盛り上がっており、このように一部が盛り上がった構成をなす窓部3cに両方のガラス51,52が保持されるようになっている。
<実施形態9>
さらに実施形態9では、実施形態1ないし8と異なり、遊技領域の境界90と流下可能領域の最外縁91とが異なるように構成されている。なお、それ以外の構成については、上述した実施形態であって組み合わせ可能な構成であればいずれの実施形態も組み合わせて適用できる。図38は実施形態9の一例を概念的に示す正面図であり、図39は、図38の遊技機に関しガラス扉枠を開いた状態を概念的に示す図である。図40は図38の一部を拡大して示す拡大図である。
本実施形態でも、上記実施形態と同様に、遊技領域90aの内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域90aの外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。
そして、本実施形態では、図38ないし図40にて示すように、装飾部55が設けられた領域において、遊技領域90a(図40参照)の境界90よりも所定距離隔てた内側を通るように内部流路54aが構成されており、その内部流路54aが装飾部55内において流下可能領域の最外縁91が設定されている。
また、本明細書では、上述したように枠(レール22)が略円形に構成され(具体的には大部分が円形に構成される)、一部に枠部材が存在しないような枠構成のもの(即ち、略円形形状の一部を欠いたような円弧状の枠構成)については、円弧状の枠の延長線を遊技領域としてみなしており、本実施形態ではこの概念を適用している。具体的には、図40に示すように、レール22が設けられていない非配置領域(即ちレール22の端縁位置P1,P2の間の領域)において、レール22におけるその非配置領域の近傍部分と略同様のカーブをなす延長線をその非配置領域(P1,P2の間)に設定するものとする。言い換えれば、レール22と略連続した滑らかなカーブを描くように、遊技領域の境界を仮想的に設定するものとする。
一方、図38ないし図40では、この延長線よりも若干内側において流下可能領域の最外縁91が設定されており、遊技領域90aと境界が若干異なっている。この異なる境界90及び最外縁91についてはそれぞれ一点鎖線にて示している。また、本実施形態では、図40に示すように、装飾部55が配置される領域及びその付近においては、遊技領域90aの境界90と流下可能領域の最外縁91がそれぞれ異なる位置となっているが、装飾部55が配置される領域以外については、図から見ても明らかなようにレール22に沿って流下可能領域の最外縁91と遊技領域の境界90が共通の位置に構成される(この部分については共通の二点鎖線にて示している)。
さらに、遊技球を受ける衝突緩衝部材としての返しゴム61が、遊技球が流下可能となる流下可能領域の最外縁91付近(図38ないし図40の例では遊技領域90aの境界付近でもある)に配置されており、装飾部55はこの衝突緩衝部材の位置付近にて、若しくはこの衝突緩衝部材を内部に備える構成にて、流下可能領域の最外縁91の内部及び外部に跨って配置される。図38ないし図40の構成では、装飾部55自体が返しゴム61を備えた構成をなしており、返しゴム61に隣接して装飾部55の本体(即ち装飾部55における返しゴム61を除いた部分)が配置され、この装飾部本体が流下可能領域の最外縁91の内外に跨るように配置されている。また、遊技領域90aの内外に跨るようにも配置されている。ここでは、少なくとも返しゴム61の側方若しくは略側方にまで及ぶように装飾部55を配置することができる(図38等の例では返しゴム61の右側側方に及ぶように装飾部55が配置されている)。
また、本実施形態では、他の実施形態と同様に、遊技盤7の中央部付近から遊技盤7の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように装飾部55が配置されている。より具体的には、例えば遊技盤の7の盤面外形が図1と同様に矩形形状(例えば、略正方形、略長方形等)にて構成されており、遊技盤7の中央付近から遊技盤の角部付近にまで及ぶように装飾部55が配置されている。
なお、先にも述べたが、本明細書全体を通し、「遊技盤の中央部付近」とは、遊技盤の中心位置の近傍を意味しており、少なくとも、中心位置C1を含んだ位置に装飾部55が配置されるか、若しくは中心位置C1の近くに装飾部55が配置されるかのいずれかであれば「遊技盤の中央部付近に装飾部が配置されている」ことになる。また、ここでいう「中心位置C1」とは以下のように定義するものとする。即ち、透明板(ここでは前方ガラス及び後方ガラス)を介して遊技盤7及び遊技盤7に取り付けられた部品が視認可能となる領域における上下方向の中心をなす中心線L2と、当該視認可能となる領域の左右方向の中心をなす中心線L1とが交差する位置を中心位置C1とする。また本明細書でいう「遊技盤の端部付近」とは以下のように定義するものとする。即ち、前記視認可能となる領域の上下方向の端縁間距離K1、又は左右方向の端縁間距離K2のうち、短い方の端縁間距離を直径とし(図38では左右方向の端縁間距離K2を直径とする)、当該面方向において中心位置C1を中心とした円を仮想的に設定した場合に、その円よりも外側となる部分を「遊技盤の端部付近」と定義することとする。図38ではこの仮想的な円よりも外側に装飾部55が及んでいることが明らかである。また、本明細書において「遊技盤の角部付近」とは、上記のような仮想的な円を設定した場合において、その円の外部領域であって、かつ遊技盤の角部外縁に至るまでの角部近傍領域をいう。なお、このような「遊技盤の中央部付近」、「遊技盤の端部付近」及び「遊技盤の角部付近」の定義については他の実施形態にも同様に適用するものとする。
本実施形態でも実施形態1等と同様のガラス構成をなしており、装飾部55が、後方ガラス51及び前方ガラス52の両方によってカバーされる構成をなし、さらに、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。なお、図38でも、第1盛り上がり部51Cの位置、外形形状を示すように破線にて概念的に示している。
また、図41、図42は本実施形態に関し、図38とは異なる例を示しており、図41は概念的に示す正面図、図42は図41の一部を拡大して示す図である。図41、図42の例では、所定の枠(図41ではレール22)が装飾部55内を横切るように配置されるものにおいて、遊技領域の境界90と流下可能領域の最外縁91とが異なる構成について例示している。また、ここでは装飾部55内に配置されるレールについては内部配置レール22bとしており、装飾部55の外部に配置されるレールは外部配置レール22aとしている。なお、先にも述べたように、本明細書において、「遊技領域」とは、所定の枠によって囲まれる領域であるが、図41、図42のように、所定の枠(図41ではレール22)が装飾部55内を横切るように配置される構成においては、このような所定の枠に沿って内側に遊技球の流路が構成されていなくても、その所定の枠によって遊技領域の境界部が構成されるものとする。
図41、図42の例では、装飾部55内において、所定の枠(即ちレール22)よりも所定距離隔てた中心位置寄りに内部流路54aが構成されており、この内部流路54aが装飾部55内において流下可能領域の最外縁91が設定されている。即ち、内部流路54aの最外縁に流下可能領域の最外縁91が設定されており、流下可能領域の最外縁91と遊技領域90aの境界90とは若干位置が異なっている。そして、流下可能領域の最外縁91の内外に跨るように、かつ遊技領域90aの内外に跨るように装飾部55が配置されている。そしてこの構成においても、装飾部55において衝突緩衝部材たる返しゴム61が設けられており、返しゴム61の付近において装飾部本体が遊技領域90a及び流下可能領域のそれぞれの内部から、それぞれの外部にまで及ぶ構成をなしている。
また、ガラス構成、突出構成は図39等とほぼ同様であり、図41及び図42に示すように、装飾部55が、後方ガラス51及び前方ガラス52の両方によってカバーされる構成をなし、さらに、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成平坦部51Eよりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。なお、図41、図42の例でも第1盛り上がり部51Cの位置、外形形状を示すように破線にて概念的に示している。
<実施形態10>
次に実施形態10について図43及び図44を参照しつつ説明する。図43は実施形態10の一例を概念的に示す正面図、図44はその遊技盤構成を示す図である。実施形態10においても、図43及び図44に示すように、上記実施形態と同様に、遊技盤7の中央部付近から端部付近にまで渡って連続したデザインをなす装飾部55が配置されており、ここでも遊技盤7は矩形状に構成され、装飾部55は、この遊技盤7の角部付近にまで及んで配置されている。「遊技盤の中央部付近」「遊技盤の端部付近」「遊技盤の角部付近」の定義は先にも述べた通りである。
また、ここでのガラス構成は図39とほぼ同様であり、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。図43では、第1盛り上がり部51Cの位置、外形形状について破線にて概念的に示している。
さらに本実施形態では、遊技盤7上に「所定の枠」としてのレール22が略環状に配置されると共に、このレール22は遊技盤7の端部付近を部分的に枠内に包囲するように配設されており、装飾部55はレール22の枠内において、遊技盤7の中央部付近から遊技盤7の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように配置されている。即ち、図44に示すように、通常用いられる円形の遊技領域と比較して、遊技盤7の角部付近にまで遊技領域90aを広げており、この広げられた遊技領域90a内に装飾部55が配置され、遊技盤7の中央付近から端部付近にまで渡るように装飾部55が配置されている。
図43及び図44に示すように、レール22は、遊技盤7の右上部において、遊技盤7の端部付近の領域を部分的に枠内に包囲するように配置されている。即ち遊技盤7の端部付近(具体的には角部付近)を部分的に含む遊技領域90aが構成されるように、レール22によって囲まれる領域(以下、レール包囲領域ともいう)が、従来用いられていた円形のレール構成と比較して遊技盤7の端部付近(具体的には遊技盤7の角部付近)にまで延出した構成をなしている。装飾部55は、この延出したレール包囲領域(即ち遊技領域90a)の内部に配置されるようにして遊技盤7の中央部付近から遊技盤7の端部付近にまで及ぶように構成されている。
また、図43及び図44の例でも、遊技球を受ける衝突緩衝部材としての返しゴム61が、遊技球が流下可能となる流下可能領域の最外縁91の境界付近に配置されており、装飾部55は衝突緩衝部材の位置付近にて、若しくは衝突緩衝部材を内部に備える構成にて、流下可能領域の内部及び外部に跨って配置される。さらに図43及び図44の構成でも、装飾部55が返しゴム61を備えた構成をなしており、返しゴム61の側方若しくは略側方にまで及ぶように装飾部55が配置されている。
<実施形態11>
次に実施形態11について図45を参照しつつ説明する。
実施形態11では、所定の枠(レール22)によって大部分が囲まれ、その一方で一部にその所定の枠が設けられない構成のものにおいて、その所定の枠が全体的に円形状に構成されていないものについて例示している。このような構成であっても図45に示すように、レール22が配置されない非配置領域(P1,P2の間)を介して装飾部55を遊技盤7の中央部付近から端部付近にまで渡り、デザイン的に連続するように配置できる。なお、図45はこのような構成において装飾部55内に内部流路54aが設けられた構成を示しており、流下可能領域の内外に渡って装飾部55がデザイン的に連続して配置されている。
また、図45のガラス構成は、図38、図39とほぼ同様であり、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。図45では、第1盛り上がり部51Cの位置、外形形状について破線にて概念的に示している。なお、図45の構成は、図38、図39の構成に対してレール22の構成が異なるが、装飾部の突出構成、ガラス形状等についえは図38と略同様であり、図39に示すような装飾部の突出構成、ガラス形状を適用できる。
なお、図45の構成では、非配置領域(P1,P2の間の領域)が構成されるもののその非配置領域の両側方のレール22が略同一の曲率をなす円弧状に構成されていないため、その非配置領域の境界をなすレール22の端縁P1,P2を最短距離で結ぶ線分を遊技領域の境界として仮想的に設定する(遊技領域90a参照)。そして、このような遊技領域90aの内外に跨るように装飾部55が配置されている。
<実施形態12>
次に、図46、図47を参照し、実施形態12について説明する。実施形態9等の例では、衝突緩衝部材が装飾部55の周縁部に設けられた例について示したが、本実施形態ではそれとは異なる構成を例示する。即ち、本実施形態では、装飾部55の内部領域において、遊技球の内部流路54aが構成されており、その内部流路54aにおいて、当該装飾部55の周縁部から所定距離隔てた位置において衝突緩衝部材たる返しゴム61が配置されている構成を例示している。即ち、換言すれば、装飾部55の内側に入りこんだ位置において返しゴム61が配置され、返しゴム61の配置位置の内側及び外側に渡って装飾部55が配置されている。
図46の例では、一部においてレール22が設けられない非配置領域(P1,P2の間の領域)が構成され、かつその非配置領域を介して装飾部55が遊技領域の内外に跨るように、及び流下可能領域の内外に跨るように配置された構成を例示し、さらに、装飾部55内において内部流路54aが構成され、その内部流路54aの側壁部において衝突緩衝部材としての返しゴム61が配置されている。
この図46の例では、内部流路54aの側壁部が第1実施形態の構成と同様に装飾部55を構成する部品(より具体的には例えば延出部60)によって構成されており(図2、図6等参照)、その側壁部に取り付けられるように返しゴム61が設けられている。一方、図47の例では、通常の遊技機と同様にレール22において返しゴム61が取り付けられている。即ち、図47の例では、図7の例と同様に、装飾部55内を通るようにレール22が配設される一方、そのレール22を跨ぐように装飾部55が設けられ、レール22が内部流路54aの側壁部を構成している。即ち、図47の構成は、図7の構成に対しレール形状、配置を変形させ、そのレール22に返しゴムを設けた構成ともいえる。なお、本実施形態についても、上述した実施形態であって組み合わせ可能な構成であればいずれの実施形態も組み合わせて適用できる。
また、図46、図47でのガラス構成は図39とほぼ同様であり、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。図46、図47では、第1盛り上がり部51Cの位置、外形形状について破線にて概念的に示している。
<実施形態13>
次に実施形態13について説明する。実施形態13の構成は、上記実施形態において、装飾部55の内部に内部流路を備える構成であればいずれにも適用できるものである。具体的には、図48、図49に示すように、装飾部55内に構成された内部流路54aにおいて、遊技球に流下に影響を与える釘部材62(金属製の釘であっても樹脂製の釘であってもいずれでもよい)が配置されており、遊技盤7の板面上の構成と同様に遊技球の流下が釘の影響を受けるように構成されている。この釘部材62は上記手段でいう影響部材に相当しており、影響部材として釘部材以外(例えば風車)などを内部流路54aに配置してもよい。また、遊技球が進入可能となる入賞口63が配置されている。具体的な一例を述べると、図49に示すように、装飾部55の一部において内部流路54aが構成されており、その内部流路54aでは、釘部材62が装飾部55に固定若しくは一体形成されている。
図48、図49の例では、内部流路54aの両側壁部が装飾部55の本体部によって構成されており、この側壁部の一部において衝突緩衝部材としての返しゴム61が配置されている。そして、この返しゴム61の内側及び外側に跨るように装飾部55が配置される構成となっている。なお、内部領域54aに配置される部品として釘部材や入賞口を例に挙げたが、これらのうちのいずれかのみを配置してもよく、これ以外の遊技部品(例えば風車等)をこれらと共に、或いは単体で配置してもよい。また、図48、図49の例においても、上記実施形態と同様に、装飾部55の少なくとも一部が流路構成面(板面51B)より前方に突出するように構成されており、具体的には、装飾部55において遊技領域の内外に跨る部分、及び流下可能領域の内外に跨る部分が流路構成面よりも前方位置に突出する構成をなしている。
さらに、本実施形態の装飾部55において、内部流路54aの前方には例えば透明なカバー64(樹脂部材であってもガラス部材であってもよい)が配置されており、内部流路54aの様子が前方より見えるようになっている。また、装飾部55は内部流路54aが設けられた領域の外部においては、前面に装飾が施されており内部流路54aが設けられた領域においては底部において装飾が施されている(太線部F参照)。内部流路54aが設けられた領域においては透明なカバー64が設けられているため、底部の装飾が視認可能となり、これらが外部(即ち内部流路54aが設けられていない領域)の装飾と連携し、装飾がデザイン的に連なるようになっている。なお、本実施形態についても、上述した実施形態であって組み合わせ可能な構成であればいずれの実施形態も組み合わせて適用できる。
なお、本実施形態においても、上記実施形態と同様に後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成平坦部51Eよりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。図48においても、第1盛り上がり部51Cの位置、外形形状について破線にて概念的に示している。
<実施形態14>
次に図50ないし図54を参照し、実施形態14について説明する。
実施形態14でも、本実施形態でも、上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。
また、図50等に示すように、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。
また、実施形態8のガラス構成と同様に、本実施形態での第1盛り上がり部51Cは、後方ガラス51において視認可能となる部分(後方ガラス視認可能部)の周縁部において前方に盛り上がる構成をなしており、この第1盛り上がり部51Cは、第1平坦部51Eから当該後方ガラス視認可能部の周縁部にかけて緩やかな曲面をなすように次第に前方に盛り上がる構成をなる。また、第2盛り上がり部52Bも第1盛り上がり部51Cと同様に、前方ガラス52において視認可能となる部分(前方ガラス視認可能部)の周縁部において第2平坦部52Aよりも前方に盛り上がっており、第2平坦部52Aから当該前方ガラス視認可能部の周縁部にかけて緩やかな曲面をなすように次第に前方に盛り上がる構成をなしている。
より具体的に言えば、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bは、後方ガラス51及び前方ガラス52のそれぞれの視認可能部周縁部において、後方ガラス51及び前方ガラス52のそれぞれの視認可能部の中心側から周縁側につれ次第に前方に盛り上がる構成をなしている。そしてこのように盛り上がった双方のガラスの視認可能部の周縁部裏側に収まるように突出装飾部55fが配置されている。
そして、このようなガラス構成に加え、本実施形態では、実施形態9等と同様に遊技領域と流下可能領域とが異なる構成をなしている。具体的には、図50、図51に示すように、装飾部55が設けられた領域において、遊技領域の境界90よりも所定距離隔てた内側を通るように内部流路54aが構成されており、その内部流路54aが装飾部55内において流下可能領域の最外縁91が設定されている。なお、本明細書では、上述したように枠(レール22)が略円形に構成される(具体的には大部分が円形に構成される)一方、一部に枠部材が存在しないような枠構成のもの(即ち、略円形形状の一部を欠いたような円弧状の枠構成)については、円弧状の枠の延長線を遊技領域としてみなしているが、図50ないし図52の例でもこの概念が適用される。
一方、図53は、図50のようなガラス構成(即ち、前方ガラスの周縁部が次第に盛り上がる構成)をなす一方、図45、図54等の構成と同様に、非配置領域(P1,P2の間の領域)が構成されるもののその非配置領域の両側方のレール22が略同一の曲率をなす円弧状に構成されていないものを例示している。即ち、その非配置領域の境界をなすレール22の端縁P1,P2を最短距離で結ぶ線分が遊技領域の境界として仮想的に設定される。そして、このような遊技領域の内外に跨るように装飾部55が配置されている。
また、図54は、図50のようなガラス構成(即ち、前方ガラスの周縁部が次第に盛り上がる構成)をなす一方、図51等の構成と同様に、遊技盤7上に「所定の枠」としてのレール22が略環状に配置されると共に、このレール22は遊技盤7の端部付近を部分的に枠内に包囲するように配設されており、装飾部55はレール22の枠内において、遊技盤7の中央部付近から遊技盤7の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように配置されている。
<実施形態15>
次に図55を参照して実施形態15について説明する。実施形態15は、図52を変形した構成を示すものであり、図52と同様に遊技盤7上に「所定の枠」としてのレール22が略環状に配置され、かつ遊技盤7の端部付近を部分的に枠内に包囲するようにこのレール22が配設された構成をなし、装飾部55がレール22の枠内において、遊技盤7の中央部付近から遊技盤7の端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように配置されている。本実施形態でも、上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。
また、ガラス構成についても、上記実施形態と同様に、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成平坦部51Eよりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。
本実施形態ではさらに、装飾部55の内部領域において、遊技球の内部流路54aが構成されており、その内部流路において、当該装飾部の周縁部から所定距離隔てた位置において衝突緩衝部材(返しゴム61a)が配置されている。一方、装飾部55の外部右側において、遊技球の外部流路54bが構成され、外部流路54bの流路側部において、第2の衝突緩衝部材としての返しゴム61bが配置されている。これにより、装飾部55において、その外部及び内部にそれぞれ遊技球の流路を構成することができて流下のバリエーションを増やすことができ、その一方で、装飾部55の外部及び内部でそれぞれ遊技球の衝突を受けることができ、それぞれの流路において衝撃の緩衝を図ることが可能となる。
<実施形態16>
次に図56ないし図58を参照して実施形態16について説明する。
図56は、ガラス扉枠の裏側構成を概念的に示しており、図57は正面図、図58(A)は要部の断面概略図、(B)は遊技盤を抜き出して示す図である。
上記実施形態では、前方ガラス及び後方ガラスの双方に盛り上がり部を構成して突出装飾部を流路構成面の前方に突出させたが、本実施形態では、後方ガラス51の周縁部に後方ガラスが形成されない非形成領域を設け、当該非形成領域を介して突出装飾部55fが流路構成面(板面51B)の前方位置に突出している。ここでは、後方ガラス51の周縁部に凹部51Aが形成されており、凹部51Aの内部領域が非形成領域となっている。なお、本実施形態においても、上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1等と同様に流下可能領域と遊技領域の境界がほぼ同じであり、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。なお、図56等に示す例はあくまで一例であり、上記実施形態において、本実施形態を適用可能な構成であればいずれについても本実施形態のような透明板構成を用いることができる。
<実施形態17>
次に、図59ないし図62を参照して実施形態17について説明する。図59(A)は要部の断面概略図を示しており、(B)はその遊技盤を抜き出して示す図である。さらに、図60は遊技機の斜視図、図61は正面図、そして、図62はガラス扉枠の裏側構成を概念的に示す図である。本実施形態では、全体が平坦な構成をなす前方ガラス52及び後方ガラス51が用いられており、装飾部55全体が流路構成面の後方に位置し、平坦な後方ガラス51によってカバーされている。本実施形態においても、上記実施形態と同様に、遊技領域の内部において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、この装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、装飾部55の内部領域を遊技球が通過可能となるように、装飾部55において内部流路54aが構成されている。なお、本実施形態においても、実施形態1等と同様に流下可能領域と遊技領域の境界がほぼ同じであり、流下可能領域の内部から外部にわたって装飾部55が配置される構成を例示している。なお、図59等に示す構成はあくまで一例であり、上記実施形態において、本実施形態を適用可能な構成であればいずれについても本実施形態のような透明板構成を用いることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態は、表示画面が全て遊技領域内に収まる構成を例示したが、表示画面の一部が遊技領域外部に配置される構成、即ち、表示画面が遊技領域の内部から外部に跨るように配置される構成であってもよい。
(2)上記実施形態では、表示画面が遊技盤の盤面とほぼ平行に配置される構成を例示したが、表示画面が遊技盤の盤面に対して傾斜した構成をなすようにしてもよい。
(3)上記実施形態1等では、表示装置の周囲に配置される表示装置周囲部品が装飾部として構成されるものを例示したが、これ以外の装飾部を遊技領域の内部から外部へ延出させてもよい。例えば、装飾部は役物を構成する役物構成部品としてもよく、この役物構成部品の一部が延出される形態にて延出部が構成されるようにしてもよい。また、遊技盤に配置される入賞装置において、当該入賞装置を構成する部品の一部分を遊技領域外部へ延出させてもよい。
(4)上記実施形態1等では、遊技領域の右上部に延出部が設けられた構成を示したが、延出部の位置はこれに限定されない。例えば、左上部や右下部、左下部などであってもよい。或いは、遊技領域の側部や上部、下部などであってもよい。
(5)上記実施形態では、表示画面の中心が、遊技領域のほぼ中心位置よりも延出部寄りにずれた位置となるように構成されるものを例示したが、これ以外(例えば遊技領域の中心と表示画面の中心とがほぼ一致するような構成)であってもよい。