手段1.遊技盤と、この遊技盤において遊技球の流下領域を少なくとも部分的に仕切るように配置された仕切り枠とを備え、この仕切り枠によって囲まれるようにして、前記遊技盤の前面と平行な面方向に関し遊技球が流下可能となる流下可能領域が定められ、所定の発射装置によって遊技球を前記流下可能領域に導入可能に構成された遊技機であって、
前記流下可能領域に導入される遊技球が、当該流下可能領域の左右方向に関する一方側から他方側に進行可能に構成され、
前記仕切り枠は、前記左右方向に関しての当該仕切り枠の中心よりも前記他方側に所定距離隔てた一部が、前記中心よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、前記中心の側方又は斜め側方において前記仕切り枠によって囲まれた枠包囲領域が構成されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、仕切り枠の中心より所定距離隔てた部分が中心と略同位置かそれより上方位置に配置されるため、従来と比較して中心の側方にまで仕切り枠の包囲領域が拡張されることとなる。即ち、本構成によれば、仕切り枠が単なる円形でなく、中心の側方又は斜め側方を包囲する格好となり斬新で有用な枠構成となる。
手段2.前記一方側は左側であり、前記他方側は右側であることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすれば、広く用いられている構成(即ち左側から発射して右側に向かうような構成)を簡易な変更によって斬新なものとすることができる。
手段3.前記仕切り枠は、前記遊技盤及び当該遊技盤前面に取り付けられる部品からなる遊技盤前面側構成部において視認可能となる視認可能部の中心を基点として、当該視認可能部の上下方向の端部間距離又は左右方向の端部間距離のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されていることを特徴とする手段1又は手段2に記載の遊技機。
従来では、視認可能部に収まるように、上下方向の端部間距離又は左右方向の端部間距離のうち短いほうを直径とする円よりも小さい円形の遊技領域が構成されており、この内部に収まるように装飾部が配置されていた。一方、上記構成によれば、これを拡張するように枠が構成されており、従来にない斬新な枠構成を実現している。
手段4.前記仕切り枠は、前記中心よりも前記他端側において略水平に構成された水平部を有することを特徴とする手段1ないし手段3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、従来の枠構成(中心から下方に向かう円弧状の構成)と比較して中心の側方にスペースを確保できる構成となる。
手段5.前記水平部は、前記仕切り枠の前記中心をほぼ基点として前記他端側に延びていることを特徴とする手段4に記載の遊技機。
このようにすれば、水平部の好適例となる。
手段6.前記水平部は、前記仕切り枠の前記中心に関し、当該中心の左右に跨って配置されている手段4に記載の遊技機。
このようにすれば、水平部の好適例となる。
手段7.前記水平部における少なくとも前記中心より前記他端側の部分に沿って遊技球の流路が構成されていることを特徴とする手段4ないし手段6のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、斬新な枠構成となり、かついままで遊技球が流れていなかった中心の側方位置において遊技球を通すことができることとなり、斬新な流下構成となる。
手段8.当該遊技機の左右方向に関する一方側において前記流下可能領域の側方に配置され、発射装置から発射された遊技球を前記流下可能領域の上方側に向かって導入する発射レーンを有し、
前記仕切り枠は、前記発射レーンから上方に延び、外側に向かって屈曲する円弧状部を有し、この円弧状部と前記水平部とが連続して配置されていることを特徴とする手段4ないし手段7のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、発射レーンからの遊技球が円弧状部と水平部にそって円滑に移動することとなる。
手段9.前記水平部に隣接して、遊技球の衝突を受ける衝突受け部が配置されていることを特徴とする手段4ないし手段8のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技球の衝撃を効果的に吸収できることとなる。
手段10.前記衝突受け部は装飾部の一部として構成されていることを特徴とする手段9に記載の遊技機。
このようにすれば、装飾部の一部を衝突受け部に兼用できるため、部品点数低減に寄与し、製造容易な構成となる。
手段11.前記仕切り枠は、前記左右方向に関しての前記流下可能領域の中心より右側の上端部において、前記他端側に向かうにつれ次第に上方に延びる上方延出部を有することを特徴とする手段1ないし手段10のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、従来の枠構成(中心から下方に向かう円弧状の構成)と比較して中心の側方にスペースを確保できる構成となる。
手段12.前記上方延出部は、前記仕切り枠の前記中心をほぼ基点として前記他端側に向かうにつれ次第に上方に延びていることを特徴とする手段11に記載の遊技機。
このようにすれば、従来あまり重要視されていなかった中心側方側において、他端側に向かって上方に延びる構成となり側方上方の領域を枠内に収めることができ、枠の包囲領域を効果的に拡張できる。
手段13.前記上方延出部は、前記仕切り枠の前記中心に関し、当該中心の左右に跨って配置されている手段11に記載の遊技機。
このようにすれば、中心位置で他端側に向かって次第に上方に延びる構成となっているため、従来の円形のものと比較して斬新な枠構成となる。
手段14.前記上方延出部における少なくとも前記中心より前記他端側の部分に沿って遊技球の流路が構成されていることを特徴とする手段11ないし手段13のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、中心よりも側方が斬新な枠構成となり、かつその枠に沿って流路が構成されるため、今までにない流下態様を実現できる。
手段15.当該遊技機の左右方向に関する一方側において前記流下可能領域の側方に配置され、前記発射装置から発射された遊技球を前記流下可能領域の上方側に向かって導入する発射レーンを有し、
前記仕切り枠は、前記発射レーンから上方に延び、外側に向かって屈曲する円弧状部を有し、この円弧状部と前記上方延出部とが連続して配置されていることを特徴とする手段11ないし手段14のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、発射レーンからの遊技球が円弧状部と上方延出部に沿って円滑に移動することとなる。
手段16.前記上方延出部に隣接して、遊技球の衝突を受ける衝突受け部が配置されていることを特徴とする手段11ないし手段15のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技球の衝撃を効果的に吸収できることとなる。
手段17.前記衝突受け部は、装飾部の一部として構成されていることを特徴とする手段16に記載の遊技機。
このようにすれば、装飾部の一部を衝突受け部に兼用できるため、部品点数低減に寄与し、製造容易な構成となる。
手段18.前記仕切り枠は、前記中心を基点として前記他方側に向かうにつれ下方に下がるように構成される下方案内部を有し、一方、前記中心より前記他端側の所定距離隔てた位置において、水平に配されてなる水平部が設けられていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすると、遊技球が直接水平部に導入しないこととなり、水平部側に遊技球を向かわせたくない場合に都合のよい構成となる。
手段19.前記仕切り枠は、前記中心を基点として前記他方側に向かうにつれ下方に下がる下方案内部を有し、前記中心より前記他端側の所定距離隔てた位置において、前記他端側に向かうにつれ次第に上方に向かう上方延出部が設けられていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすると、遊技球が直接上方延出部に導入しないこととなり、上方延出部側に遊技球を向かわせたくない場合に都合のよい構成となる。
手段20.前記中心の側方又は斜め側方において装飾部が配置されていることを特徴とする手段1ないし手段19のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、斬新な装飾部の配置構成となる。
手段21.前記中心の側方又は斜め側方において前記仕切り枠に隣接して装飾部が配置されていることを特徴とする手段20に記載の遊技機。
このようにすればより大きな装飾部を配置できることとなる。
手段22.前記装飾部は、前記流下可能領域の中央付近から前記上端部付近にまで渡って連続したデザインをなすように配置されていることを特徴とする手段20又は手段21に記載の遊技機。
このようにすれば、中央付近から中心側方まで及ぶというインパクトの大きな装飾部構成となる。
手段23.前記仕切り枠は細板状のレール部材からなることを特徴とする手段1ないし手段22のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、所定の枠をレール部材によって簡易に構成することができる。
手段24.所定の表示を行う表示装置を備える一方、前記装飾部は、この表示装置の周囲に設けられた表示装置周囲部品からなることを特徴とする手段1ないし手段23のいずれかに記載の遊技機。
手段24の構成によれば、表示装置の周囲部品を今までになく斬新な構成とすることができる。
手段25.前記表示装置において表示画面が設けられており、前記表示装置周囲部品は、前記遊技盤の盤面方向において前記表示画面を囲むように配置されていることを特徴とする手段24に記載の遊技機。
このような表示画面を囲む部品に上記手段の構成を適用すれば、注目を集める表示画面の付近を極めて斬新な構成とすることができる。
手段26.前記装飾部は、所定のキャラクターを模してなるキャラクター部を有していることを特徴とする手段1ないし手段25のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、遊技者の興味を引きやすいキャラクター部について、斬新な配置構成を採ることができ、キャラクターの印象を一層強調することができる。
なお、本発明でいうキャラクター部は、各種分野におけるキャラクターを平面的又は立体的に模した構成とすることができる。具体的には、小説・漫画・アニメ・映画・演劇・テレビ・或いはその他の分野において登場する人、動植物、その他のもの、シンボル、またはそのイメージ等を、平面的又は立体的に模した部分として構成することができ、特に、遊技機利用者において、周知、ないし著名な、若しくは架空の人物、動植物、その他のものを模した構成としたり、意匠性に優れた構成としたりすると、装飾性、遊技性を効果的に高めうる構成となる。また、手段26において、キャラクター部を流下可能領域の内外に配置させた場合には、流下可能領域外に配置される部分のみではキャラクターとして機能しないように構成し、流下可能領域内外に配置されるそれぞれの部分が連携してキャラクターとして機能するように構成できる。
手段27.前記キャラクター部は、動作態様、表示態様等の態様が変化可能に構成されていることを特徴とする手段26に記載の遊技機。
このように、斬新な配置構成を採りつつ動作態様、表示態様等の態様が変化可能となるように構成すれば、相乗的に興趣を高めうる構成となる。
なお、本発明でいう態様の変化は、キャラクター部自体が変化する構成のみならず、キャラクター部に関連する部位(たとえばキャラクター部の近傍等)の態様が変化することによりキャラクター部の態様が相対的に変化するような構成をも概念として含む。例えば、キャラクター部から所定距離離れた位置においてランプが光ることによりキャラクター部が照らされ、明るく見えるようになる構成や、所定の色あいをもつようになる構成をも包含する。また、態様の変化としては、キャラクター部自体、若しくはキャラクター部と関連する部位が変位するような動作による態様変化、或いは、キャラクター部内、若しくはキャラクター部と関連する所定の部位が発光するような発光による態様変化など、あらゆる態様変化が概念として含まれ、キャラクター部の様子が変化する構成であればこれら以外の態様変化手法を適用しても勿論よい。
手段28.前記キャラクター部の態様を変更するように制御するキャラクター部態様制御手段を備えたことを特徴とする手段27に記載の遊技機。
このように、キャラクター部の態様を制御により変更するようにすれば、タイミング良くキャラクター部の態様を変更することができる。例えば、前記キャラクター部態様制御手段により、キャラクター部の態様を遊技状態に応じたものに設定するように制御を行うように構成すれば、遊技状態に応じてキャラクターが様々に変更されることとなり、遊技状態とキャラクターとがより関連深いものとなる。
なお、本発明でいう態様の変化は、キャラクター部自体が変化する構成のみならず、キャラクター部に関連する部位(たとえばキャラクター部の近傍等)の態様が変化することによりキャラクター部の態様が相対的に変化するような構成をも概念として含む。例えば、キャラクター部から所定距離離れた位置においてランプが光ることによりキャラクター部が照らされ、明るく見えるようになる構成や、所定の色あいをもつようになる構成などをも包含する。また、態様の変化としては、キャラクター部自体、若しくはキャラクター部と関連する部位(関連する部位としては、例えば、キャラクター部の近傍の部位や、キャラクター部と連動機構により連動する部位等)が変位するような動作による態様変化、或いは、キャラクター部内、若しくはキャラクター部と関連する所定の部位が発光するような発光による態様変化など、あらゆる態様変化が概念として含まれ、キャラクター部の様子が変化する構成であればこれら以外の態様変化手法を適用しても勿論よい。
手段29.前記キャラクター部の少なくとも一部が、前記流下可能領域の内部と外部に跨る位置において変位可能に構成されたことを特徴とする手段26ないし手段28のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、キャラクター部の斬新な配置構成となり、かつ自由度の高い配置構成が可能となる。即ち、流下可能領域の内部のみに配置するのではなく、内外に跨る位置に配置しているため、この変位する部分が流下可能領域においてスペースをとりすぎることとならず、面白みのある駆動構成を用いつつ、その一方で流下可能領域を有効に利用できる構成となる。
手段30.前記キャラクター部は、流下可能領域の内部での態様変化と、流下可能領域の内部又は流下可能領域内外に跨る位置での態様変化とが連動、若しくは関連した動作をなすことを特徴とする手段26ないし手段29のいずれかに記載の遊技機。
このようにすれば、流下可能領域の内外でより装飾の関連性が高められることとなる。例えば、所定部品が流下可能領域内外にわたって配置されるようにキャラクター部を構成し、この所定部品を変位可能とすることにより流下可能領域内外にわたる部品が連動する構成となる。このようにせずに、流下可能領域内外に別々に配置される部品をそれぞれ連動させるように構成してもよい。また、必ずしも動作によって関連付けなくても良い。例えば、キャラクター部において流下可能領域の内部部位と外部部位の発光態様を関連付けるようにしてもよい。なお、手段32と同様に、手段28ないし手段31のいずれかに記載の遊技機において、前記キャラクター部の、流下可能領域の内部(流下可能領域の最外縁の内側)での態様変化と、流下可能領域外部(流下可能領域の最外縁の外側)又は流下可能領域内外に跨る位置(即ち流下可能領域の最外縁の内側と外側に跨る位置)での態様変化とが連動、若しくは関連した動作をなすように構成してもよい。
なお、手段1ないし手段30のいずれかに記載の遊技機において、前記装飾部を所定の入賞装置として構成し、当該入賞装置の一部が流下可能領域の外部に及ぶよう構成してもよい。または、手段1ないし手段30のいずれかに記載の遊技機において、前記装飾部を所定の入賞装置として構成し、当該入賞装置の一部が流下可能領域の最外縁の内側から外側にまで及ぶよう構成してもよい。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6を参照しつつ説明する。
図1は、実施形態1に係る遊技機を概念的に例示する斜視図、図2は図1の正面図、図3はその遊技機の遊技盤構成を概念的に説明する説明図である。また、図4は、図2のガラス扉枠の裏側構成を概念的に例示する概念図である。図5は実施形態1における装飾部の配置構成を概念的に説明する説明図である。また、図6は図4のガラス扉枠に関し、その変形例を概念的に例示するものである。
本実施形態に係る遊技機の一例たるパチンコ機1は、例えば遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられるものである。パチンコ機1は、図1及び図2に示すように、前部には前枠2が設けられ、さらにその前枠2に透明板保持部としてのガラス扉枠3が取付けられている。ガラス扉枠3は、縦軸の回動軸を有するヒンジ部81により前枠2(本体枠)に開閉可能に支持され、かつガラス(透明板に相当)が嵌め込まれた金属製の枠83(図4参照)と、その枠に嵌め込まれる合成樹脂製の枠とを備えている。金属製の枠83に二枚のガラス(前方ガラス52、後方ガラス51)が嵌め込まれてガラスユニット50が構成されている。
図4に示すようにガラス扉枠3の後方には、遊技盤7が配置されている。遊技盤7は、図3に示すように特徴的な形状をなす遊技領域(境界90の内側の領域)を有し、その遊技領域には第1種始動口4、特別表示装置(以下、単に「表示装置」ともいう)5及び大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球の通路を備え、その通路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。表示装置5は、例えば図柄を動的に表示する図柄表示装置として構成できる。
図1及び図2に示すように、ガラス扉枠3の下部には、賞球が払い出される上受け皿3aが装着されている。また、前枠2の窓孔より下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2aは、前記上受け皿3aに入りきらない賞球や、上受け皿3aから球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させるものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球を発射するための発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、発射ハンドル17の回動操作によってモータか回動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
図2、図3に示すように、表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、液晶ディスプレイ(LCD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示されるが、その1つとして、左図柄列8、中図柄列9及び右図柄列10が表示される。図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であってもよい。各図柄列8乃至10は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成されている。
表示装置5では、図柄列8乃至10での図柄変動が、遊技球の第1種始動口4への入賞により開始される。図柄変動は左図柄列8、右図柄列10、中図柄列9の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全ての図柄列8乃至10での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。この停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラインとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延びるもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれているものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
さらに、パチンコ機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、例えば、列10での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列8での停止図柄と同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列9での図柄変動が左右両図柄列8,10での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合において、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全図柄)リーチと呼ばれているものである。
図3に示すように、大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口用ソレノイド15(以下、単に「ソレノイド15」ともいう)により作動させられ、Vゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
図3に示すように、遊技盤7には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッチ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は、遊技球の第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊技球のVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球の大入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づきソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ駆動制御するために、制御装置21が設けられている。制御装置21は読出し專用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。尚、より詳細には、制御装置21は、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板と、当該メイン基板からの信号によって各部を制御するための表示制御基板、音量調整基板、LED基板、払出し制御基板等の各種のサブ基板とを備えて構成されており、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、信号の伝送方向は、メイン基板からサブ基板への一方向のみとなっている。
CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述した値(約5)以外の値であってもよい。
<装飾部>
次に装飾部について説明する。
図2ないし図5に示すように、本実施形態に係るパチンコ機1において、流下可能領域(図5参照)内に、装飾部55が配置されており、この装飾部55が流下可能領域(図3において最外延91の内側の領域)の内部から外部にまで及ぶように構成されている。装飾部55は流下可能領域の右上部において、流下可能領域の外部に延出する構成をなしており、装飾部55の全体が流下可能領域の中央付近から流下可能領域の右上の外部にわたって配置されている。具体的には、装飾部55の一端が流下可能領域における左側領域(盤面方向において流下可能領域を左右に二分した場合の左側の領域)に配置されており、他端が流下可能領域の右側領域(流下可能領域を左右に二分した場合の右側の領域)の外部に配置され、極めて大きく、インパクトのある構成をなしている。
本明細書でいう遊技領域は、遊技盤の板面と平行な面方向に関し所定の仕切り枠によって囲まれる領域(例えば、レール(例えば板状に形成された金属製のレール)によって、或いはレール及びレールと連続する部品によって囲まれる領域)をいい、図3、図5等に示す例では、遊技盤7上の所定領域をレール22によってほぼ全体が囲まれるようにして遊技領域90aが構成されている。図3ではレール22が特許請求の範囲でいう「仕切り枠」に相当している。なお、本実施形態では、「仕切り枠」は「装飾部」とは異なるものとして扱われている。
本実施形態では、レール22によって囲まれた領域よりも若干狭い領域が、遊技球が流下可能となる領域(流下可能領域)とされている。そして、流下可能領域の内部から外部に及ぶように装飾部55が配置されている例が示されている。なお、図5の断面概略図では、流下可能領域の最外縁91を破線にて示している。
一般的な遊技機では、流下可能領域に導入される遊技球が、当該流下可能領域の左右方向に関する一方側から他方側に進行可能に構成され、特に左側から右側に進行可能に構成されるものが多く、具体的には、左側から右側に遊技球が向かうように、発射レーンから右側上方に向かって放出されるようになっている。
このように構成される仕切り枠において、さらに本実施形態では、左右方向に関しての当該仕切り枠の中心C1よりも右側に所定距離隔てた一部が、その中心C1よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、中心C1の右側方又は斜め右側方において仕切り枠によって囲まれた枠包囲領域が構成されているという特徴を有している。即ち、従来では中心C1から下方に円弧状に下るように仕切り枠が配され、中心C1の側方は枠包囲領域(即ち遊技領域)の外部とされてあまり利用されていなかったが、本実施形態では、仕切り枠に特徴を持たせ、中心C1の側方を効果的に利用しており、その結果、図に示すような大きなサイズの装飾部を遊技領域内(即ち枠包囲領域内)に配置できるように構成されている。
図3を参照してより詳細に説明すると、透明板を介して視認可能となる視認可能部の中心C2を基点として、視認可能部の上下方向の端部間距離K1又は左右方向の端部間距離K2のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されている。
仕切り枠には、中心よりも前記他端側において略水平に構成された水平部22aが設けられており、この水平部22aは、仕切り枠の中心C1をほぼ基点として右側に延びている。なお、ここでの水平部22aは、中心C1を略基点として右側に延びているが、仕切り枠の中心C1に関し、当該中心C1の左右に跨って配置されるように水平部を構成してもよい。
水平部22aにおける少なくとも中心C1より右側の部分に沿って遊技球の流路が構成されている。ここでは、C1から水平部22aに沿って若干移動できるようになっているが、これよりも距離を確保するようにしてもよい。また、仕切り枠には、発射レーンから上方に延び、外側に向かって屈曲する円弧状部22bが設けられており、この円弧状部22bと水平部22aとが連続して配置されている。なお、発射レーンは2つのレール要素22c、22dが並んでなるレーンであり、遊技機の右側において流下可能領域の側方に配置され、発射装置から発射された遊技球を流下可能領域の上方側に向かって導入するように構成されている。また、水平部22aに隣接して、遊技球の衝突を受ける衝突受け部61が配置されている。ここでの衝突受け部61は、装飾部55の一部として構成されている。
次に、装飾部に設けられた内部流路について説明する。
図3、図5に示すように、装飾部55には、当該装飾部55の内部領域(盤面方向に関しての装飾部55が配置される領域)を遊技球が通過可能となるように、内部流路54aが構成されている。また、ここではこの内部流路54aの一方側の側部が、流下可能領域の最外縁91を区切る境界部の一部をなし、装飾部55が流下可能領域の最外縁91の内側から外側に及ぶように構成されている。
装飾部55は、部分的な分離が不能な単一のデザイン部品が流下可能領域の内部及び外部に跨るように配置されている。図3では、装飾部55において表示装置5を除いた部分がデザイン部品とされて単一の一体成形部品(ここでは一体的な樹脂成形部品)によって構成されており、この一体成形部品は、図5に示すように流下可能領域の内部及び外部にそれぞれ架け渡された形態にて配置され、流下可能領域の内部と外部のそれぞれにおいて遊技盤7に当接した状態で固定されている。内部流路54aは、例えば少なくとも一部分が視認不能となるように構成することができ、本実施形態では、内部流路54aが入口から出口にまでわたって全体が視認不能となるように、内部流路54aの前方に不透明なカバー部55dが設けられている。即ち、装飾部55内において、いわば視認不能なワープルートが構成されている。
さらに、本実施形態では、図4、図5に示すように、遊技盤7の前方において遊技球の流路を構成する流路構成透明板として後方ガラス51が設けられる。そして、図5に示すように、この後方ガラス51の少なくとも一部が、遊技盤7の盤面7dと対向して流路54を構成する流路構成平坦部51Eとされる。そして、流下可能領域内に設けられた装飾部55の一部が、上述のように流下可能領域の外部に及んで配置され、かつ当該装飾部55の少なくとも一部が流路構成平坦部51Eの裏側の流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出するように突出装飾部55fとして構成されている。
具体的には図5のように、前後方向(遊技盤7の盤面7dと直交する方向)に関して、突出装飾部55fの前端位置が、遊技盤7の盤面7dと平行に構成された流路構成面(流路構成平坦部51Eの裏側において遊技盤7の盤面7dとの間で流路を構成する板面51Bが流路構成面に相当する)の位置よりも前方側に位置している。より具体的に説明すると、図5では、流路構成面(板面51B)を包含する仮想的な平面(流路構成面を延長した平面)を51Fとして概念的に示しているが、突出装飾部55fは前端がこの仮想的な平面51Fよりも前方位置となるように突出する構成をなしている。さらに、後方ガラス51の少なくとも一部において、流路構成平坦部51Eよりも前方側に凸となる第1盛り上がり部51C(第1盛り上がり部が本発明の第1非平坦部に相当する)が設けられ、この第1盛り上がり部51Cに対応する位置において、装飾部55に設けられた突出装飾部55fが流路構成平坦部51よりも(さらにいえば、上述したように流路構成面(即ち板面51B)よりも)前方位置に突出した構成をなしている。図5では、装飾部55において流下可能領域の内外に跨る部分が、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する構成をなしている。なお、図2の例では、第1盛り上がり部51Cの外形を破線にて概念的に示しており、第2盛り上がり部52Bの外形については実線にて示している。なお、以降の平面図においても、第1盛り上がり部51Cの外形については破線にて示し、第2盛り上がり部52Bの外形については実線にて示すものとする。また、図2、図7、図9、図18、図19等の平面図において、遊技盤7及び遊技盤7に取り付けられる部品であってガラス51、52を介して視認可能となるものについては実線で示している。
第1盛り上がり部51Cは流下可能領域の外部から内部に渡り前方に向けて曲板状に盛り上がるように、流路構成平坦部51Eの前方に突出して設けられており、第1盛り上がり部51Cの裏側は窪みが形成されている。突出装飾部55fは、この窪み内に一部が挿入される形態にて流下可能領域の内外にわたって流路構成面(板面51B)の前方に突出する。流路構成平坦部51Eと第1盛り上がり部51Cは一体的な1枚板からなり、後方ガラス51において、流路構成平坦部51Eと第1盛り上がり部51Cの境界は滑らかに屈曲している。
さらに、図1、図4及び図5に示すように、流路構成透明板たる後方ガラス51の前方位置に配置される前方ガラス52(前方ガラス52が前方透明板に相当する)が設けられており、装飾部55の全体が、この前方ガラス52と上述の後方ガラス51とによりカバーされる構成をなしている。前方ガラス52には、少なくとも第1盛り上がり部51Cの前方位置において前方側に凸となる第2盛り上がり部52B(第2盛り上がり部52Bが第2非平坦部に相当する)が設けられており、この第2盛り上がり部52Bは前方に向けて曲板状に盛り上がる構成をなしている。
さらに前方ガラス52は、平坦に構成される前方平坦部52Aが設けられると共に、第2盛り上がり部52Bは、この前方平坦部52Aよりも前方に凸となるように構成されている。前方平坦部52Aは、流路構成平坦部51Eの前方においてこの流路構成平坦部52Eと板面がほぼ平行となるように配置されている。また、第2盛り上がり部52Bの裏側にも窪みが構成されており、第1盛り上がり部51C及び突出装飾部55fは、第2盛り上がり部52Bに対応する位置において当該第2盛り上がり部52Bの裏側の窪みに一部が収まるように配置されている。突出装飾部55fは、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bの両方にカバーされる格好となっている。また、前方ガラス52において、前方平坦部52Aと第2盛り上がり部52Bは一体的な1枚板からなり、これら前方平坦部52Aと第2盛り上がり部52Bの境界は滑らかに屈曲した構成をなしている。
また、本実施形態に係る第1盛り上がり部51Cは、突出装飾部55fと略対応した対応した外形形状にて形成され、第1盛り上がり部51Cと突出装飾部55fとが形状的に統一性のとれたものとなっている。なお、ここでいう「略対応した外形形状」とは、突出装飾部55fの形状を反映した外形形状であればよく、突出装飾部55fに部分的に対応した外形形状であってもよく、装飾部55全体に対応した外形形状であってもよい。例えば、平面視した場合の突出装飾部55f全体の外形形状を反映して第1盛り上がり部51Cの外形形状を設定したり、突出装飾部55fの突出形状を反映して第1盛り上がり部51Cの盛り上がり形状を設定したりすることができる。
また、本実施形態では、突出装飾部55fの一部が第1盛り上がり部51Cの裏側内部に収まって配置される構成をなしているが、このような第1盛り上がり部51Cは、突出装飾部55fにおけるその収容される部分の周縁形状及び高さを反映した形状に設定されるように構成してもよい。このようにすれば、突出装飾部55fにおける第1盛り上がり部51Cに収容される部分を適切に反映して第1盛り上がり部51Cの形状が設定されるため、第1盛り上がり部51Cを必要以上に広くする必要がなく、また突出装飾部55fと対応した形状をなすため外形がすっきりとまとまることとなる。なお、「突出装飾部におけるその収容される部分の周縁形状及び高さを反映した形状」とは、例えば、「突出装飾部55fにおける第1盛り上がり部51Cに収容される部分」に対し全体的に若干の隙間を隔てて第1盛り上がり部51Cが構成されるようなものが挙げられる。また、突出装飾部55fがある形状(例えばあるキャラクター形状の一部等)をモチーフにしたものであれば、その形状を一回り大きくモチーフにして第1盛り上がり部51Cを構成するようなものであってもよい。
さらに本実施形態では、第1盛り上がり部51Cと第2盛り上がり部52Bとが略対応した形状となっている。ここでは所定範囲において屈曲する第1盛り上がり部51Cが構成されると共に、その第1盛り上がり部51Cよりも一回り大きく屈曲するように第2盛り上がり部52Bが構成されている。このようにすれば、第1盛り上がり部51Cと第2盛り上がり部52Bとが対応がとれた形状となり、すっきりとまとまることとなる。
さらに図4の例では、流路構成透明板たる後方ガラス51及び前方透明板たる前方ガラス52の外形が、ほぼ矩形形状をなしており、装飾部55の一部がそれら後方ガラス51及び前方ガラス52の角部付近に及ぶように配置され、かつ前方ガラス52の角部付近によってカバーされる構成をなしている。また、図4の構成では、透明板を保持する透明板保持枠としてのガラス扉枠3に形成された窓部3c(図4及び図5も参照)が、流下可能領域(図3等参照)及び延出部60に対応する形状をなしている。より詳細には、図2、図4に示すように、前方ガラス52及び後方ガラス51の双方における遊技機1の前方から視認可能に構成される視認可能部(即ち、前方ガラス52及び後方ガラス51において前方から見える部分であり、それぞれのガラスにおける、遊技盤7の盤面と平行な面方向に関して窓部3cの内周縁よりも内側領域に相当する部分(即ち窓部3cの開口部分に相当する部分))が、流下可能領域の前方においてこの流下可能領域に対応して配置されて略円弧状の周縁部を有する流下可能領域対応部(流下可能領域対応部は視認可能部における流下可能領域の前方部分である)、この流下可能領域対応部より盤面方向(即ち遊技盤の盤面と平行な面方向)外側に延び、装飾部55における流下可能領域の外部に配置される部分(即ち延出部60)に対応して配置される外部対応部(外部対応部は、視認可能部における延出部90付近の前方部分)とを有した構成をなしている。即ち、窓部3cの内周縁形状が単なる円形ではなく、円弧状に形成される内周縁部と、その円弧状部分よりも外側に延出した内周縁部とを有した形状をなしている。
一方、図4の構成に換えて、図6のようにしてもよい。図6の例では、図4の構成と同様の窓部3cを有する一方、前方ガラス52及び後方ガラス51が、流下可能領域の前方に配置されて円弧状の周縁部を有する流下可能領域カバー部と、この流下可能領域カバー部(流下可能領域対応部に相当)より板面方向外側に延び、装飾部55における流下可能領域の外部に配置される部分(即ち延出部60)をカバーする外部カバー部(外部対応部に相当)とを有する構成をなしている。
なお、図6の例においてガラスを枠83に嵌め込む構成は様々なものが考えられるが、図6のような形状をなす二枚のガラスの周縁を固定し、ガラス扉枠3に取付可能な構成であれば別の構成を用いてもよい。なおここでは、枠83をガラス扉枠3に取り付ける構成については省略しているが、例えば、図29と同様に締結部材により取付可能な構成としてもよく(例えば、枠83においてねじが貫通可能となる部分を形成して枠83とガラス扉枠3の本体とをねじ止めする等)、接着剤等により取り付けてもよい。なお、本実施形態では両方のガラス51,52の一部が曲板状に構成される例を示しているが、このようにせずに、例えば双方のガラスを平坦に構成してもよい。
さらに、装飾部55は、図5に示すように、流下可能領域の内部及び外部の少なくともいずれか一方において遊技盤7に取り付けられる構成をなし、少なくともその取り付け側において、装飾部55の一部を進入可能とする取付け用の配置孔が形成されている。ここでは、流下可能領域の境界にはこの配置孔が構成されずに遊技盤7が設けられるようになっている。具体的には、図5に示すように、流下可能領域の内部領域に装飾部55を取り付けるための内部配置孔7bが形成される一方、この内部配置孔7bと所定距離を隔てた流下可能領域の外部に外部配置孔7cが形成されており、これら内部配置孔7b及び外部配置孔7cに一部を挿入する形態にて装飾部55が遊技盤7に取り付けられている。装飾部55の周縁部には内部配置孔7b及び外部配置孔7cよりも一回り大きいサイズの支持部55aが設けられており、この支持部55aが遊技盤7上に支持されるように取り付けられる。そして、内部配置孔7bと外部配置孔7cの間の遊技盤7上においてレール22が配設されている。さらに、図6に示すように、装飾部55の内部領域においても、内部配置孔7bと外部配置孔7cの間の遊技盤7を流路底部54bとする構成にて遊技球の流路54が構成されている。この内部配置孔7bと外部配置孔7cの間においては、遊技盤の盤面7dが内部流路54aの底面となっている。
さらに、本実施形態では、図2ないし図5に示すように、表示装置5の周囲に設けられ、この表示装置5が取り付けられる部品である表示装置周囲部品(ここでは表示装置5の表示画面5aの周囲を装飾する装飾枠体)が装飾部55として構成されており、この表示装置周囲部品が後述する亀の形状をなし、流下可能領域外に延出する形態をなしている。装飾部55の少なくとも前面において亀の装飾が施されており、図5の例では、装飾が施される部位を太線部Fにて例示している。また、本実施形態に係るパチンコ機1において、表示装置5の画面5aは、中心が流下可能領域の中央付近より延出部60(即ち、装飾部55において流下可能領域外に配置される部分)寄りにずれた位置に配置される構成をなしている。ここでは、表示画面5aが流下可能領域の左側領域から右側領域にわたって配置され、かつその表示画面5aの中心が延出部60寄りにずれた位置となるように構成されている。
さらに、ここでの装飾部55は、所定のキャラクターを立体的、或いは平面的に模してなるキャラクター部を有してなるものであり、このキャラクター部の少なくとも一部が流下可能領域の外部に配置される構成をなしている。ここでのキャラクター部は亀の形状をなす部分であり、この亀のキャラクター全体が流下可能領域の内部から外部にわたってデザイン的に連続して配置されている。
なお、本実施形態でいうキャラクター部は、各種分野におけるキャラクターを平面的又は立体的に模した構成とすることができる。具体的には、小説・漫画・アニメ・映画・演劇・テレビ・或いはその他の分野において登場する人、動植物、その他のもの、シンボル、またはそのイメージ等を、平面的又は立体的に模した部分として構成することができ、特に、遊技機利用者において、周知、ないし著名な、若しくは架空の人物、動植物、その他のものを模した構成としたり、意匠性に優れた構成としたりすると、装飾性、遊技性を効果的に高めうる構成となる。
また、本実施形態の装飾部55は、遊技盤7の盤面と平行な面方向に関し、流下可能領域の内部に配置される部分と、流下可能領域の外部に配置される部分とが一体的に連続した部品として構成されており、具体的には例えば、装飾部55において、流下可能領域内に配置される流下可能領域配置部59と流下可能領域外に配置される延出部60とが一体的に形成された樹脂部品として構成されている。なお、ここでいう一体的とは分離不能であることを意味している。また、装飾部55のデザインについても流下可能領域の内外にわたって連続したデザインが施されている。より具体的には、装飾部55における流下可能領域の外部に配置される部分(延出部60)のデザインのみでは個性を有さず、この延出部60は流下可能領域の内部に配置される流下可能領域内配置部59のデザインと合成されることによってキャラクター部のデザインの一部として機能するようになっている。
<実施形態2>
次に図7及び図8を参照しつつ実施形態2について説明する。
実施形態2は、実施形態1とは異なる形状の窓部3cを用いたものを示しており、両ガラスの視認可能部の形状が上記実施形態とは異なっている。なお、それ以外の構成については上記実施形態いずれの要部構成をも用いることができる。即ち、本実施形態でも、仕切り枠22(レール)は、左右方向に関しての当該仕切り枠22の中心よりも右側において所定距離隔てた一部が、中心C1よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、中心C1の右側方又は斜め右側方において仕切り枠22によって囲まれた枠包囲領域が構成されているという特徴を有している。より詳細には、実施形態1と同様に、視認可能部の中心C2を基点として、視認可能部の上下方向の端部間距離K1又は左右方向の端部間距離K2のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されている。仕切り枠22には、中心C1よりも右側において略水平に構成された水平部22aが設けられており、この水平部22aは、仕切り枠22の中心C1をほぼ基点として右側に延びている。
そして、実施形態2では、図7及び図8にて示すように、透明板保持枠(ガラス扉枠3)に構成された窓部3cがほぼ矩形形状をなす例について示しており、それ以外の構成については、上記又は下記のいずれの実施形態の構成をも用いることができる。この窓部3cの内縁形状が、流路構成透明板(即ち後方ガラス51)及び前方透明板(前方ガラス52)の視認可能部の周縁形状となっており、これらの視認可能部が共に汎用的な略矩形形状をなしている。
<実施形態3>
次に実施形態3について図9ないし図16を参照しつつ説明する。
本実施形態でも、仕切り枠22(レール)は、左右方向に関しての当該仕切り枠22の中心よりも右側において所定距離隔てた一部が、中心C1よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、中心C1の右側方又は斜め右側方において仕切り枠22によって囲まれた枠包囲領域が構成されているという特徴を有している。より詳細には、実施形態1と同様に、視認可能部の中心C2を基点として、視認可能部の上下方向の端部間距離K1又は左右方向の端部間距離K2のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されている。仕切り枠22には、中心C1よりも右側において略水平に構成された水平部22aが設けられており、この水平部22aは、仕切り枠22の中心C1をほぼ基点として右側に延びている。
さらに本実施形態では、キャラクター部において、動作態様、表示態様等の態様が変化するように構成されている点が第1実施形態と異なり、それ以外の構成については上記実施形態とほぼ同様の構成をなすため、その相違点について重点的に説明する。なお、本実施形態の要部構成は、上記又は下記のいずれの実施形態にも付加することができる。
ここでは、キャラクター部の態様を変更するように制御するキャラクター部態様制御手段(制御装置21がキャラクター部態様制御手段に相当)を備えており、キャラクター部は、流下可能領域の内部での態様変化と外部若しくは内外に跨る部分での態様変化が連動、若しくは関連した動作をなすこととなる。具体的な機構等については後述する。
なお、本発明でいう態様の変化は、キャラクター部自体が変化する構成のみならず、キャラクター部に関連する部位(たとえばキャラクター部の近傍等)の態様が変化することによりキャラクター部の態様が相対的に変化するような構成をも概念として含む。例えば、キャラクター部から所定距離離れた位置においてランプが光ることによりキャラクター部が照らされ、明るく見えるような構成や、所定の色あいをもつようになる構成をも包含する。また、態様の変化としては、キャラクター部自体、若しくはキャラクター部と関連する部位が変位するような動作による態様変化、或いは、キャラクター部内、若しくはキャラクター部と関連する所定の部位が発光するような発光による態様変化など、あらゆる態様変化が概念として含まれ、キャラクター部の様子が変化する構成であればこれら以外の態様変化手法を適用しても勿論よい。
具体的には、図9に示すように、装飾部55において、流下可能領域内に配置される第1変位部101と、流下可能領域の内外に跨って配置される第2変位部140と、変位しない固定部120が設けられており、これら第1変位部101及び第2変位部140が変位可能に構成されている。第1変位部101は、図10、図11にて示すように、回動軸103まわりに回動可能に構成されており、ソレノイド部105の駆動により変位するように構成されている。ここでは、第1変位部101から後方に延びる2本の軸部113が設けられており、この軸部113を、余裕をもって挟むようにしてフランジ部110及び111が駆動軸107に取り付けられている。駆動軸107にはフランジ部108が設けられており、このフランジ部108とソレノイド部105の間には付勢手段としてのコイルばね106が配置されている。そして、所定の遊技状態に至った場合(後述)にソレノイド部105が通電され、亀の顔部分が反時計回りに回動し、一方、通電が解除されると再びコイルばね106の付勢により初期状態に復帰することとなる。第1変位部101の周囲には、この第1変位部101に対する遊技球の衝突を防止するための、リブ状の防護壁55bが設けられている。
第2変位部140は、図12(A)(B)にて示すように、流下可能領域の内外にわたって配置されるものであり、ソレノイド部150の駆動により変位するように構成されている。ここでは、第2変位部101から後方に延びる後方延出部142が設けられており、この後方延出部142から遊技盤面に沿って延びる2本の軸部144が設けられている。そして、この軸部144を、余裕をもって挟むようにしてフランジ部154及び155が駆動軸152に取りつけられている。駆動軸152にはフランジ部153が設けられており、このフランジ部153とソレノイド部150の間には付勢手段としてのコイルばね151が配置されている。そして、所定の遊技状態に至った場合(後述)にソレノイド部150が通電され、子がめ形状をなすプレート141が横方向に移動し、一方、通電が解除されると再びコイルばね106の付勢により初期状態に復帰することとなる。このような第1変位部101及び第2変位部140は、例えば所定の遊技状態(リーチ状態発生、大当り発生、或いは確変発生)の成立に基づき、制御手段21によって駆動されるようになっている。
以下において、これらの遊技状態の発生制御について説明する。図13乃至図16のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基づいて実行される。
カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球の入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。
そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するためのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れリーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球の入賞の有無を判定するためのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードには低確率モードと高確率モードの2種類類あることは既に説明したが、初期値には低確率モードが設定されている。
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図13の特別電動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結果に基づき、遊技球の第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタの各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。
次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図15のステップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄変動開始処理ルーチンを終了する。
前記のようにステップS30の処理(図柄変動開始処理)を実行した後、図13のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップS33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。
ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステップS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS70において、大当り信号ONを出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS80:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタRをリセットする。そして、ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとともに、フラグFを「0」に設定する。
続いて、図14のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、遊技球のVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150において、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その結果、大入賞口6の開放開始後にPmax個よりも多くの遊技球が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。すると、シャッタ14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。
そして、ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が、所定値がRmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180においてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が満たされていると(ステップS180:Yes)、図13のステップS110へ戻る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球がVゾーン11に最大Rmax回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定値Pmaxが「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設定され、所定値Rmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放後、(1)遊技球が大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖される。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球のVゾーン11への入賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信号OFF」を出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS200において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210において確変大当り信号OFFを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを終了する。
図16の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」であるか否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」である(高確率モード中である)場合は(S227:Yes)、ステップS228において、確変中信号ONを出力端子16A及び16aに出力する。続いて、ステップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発生した場合には、高確率モードが継続することとなる。
一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウンタCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステップS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS224において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを出力端子16A及び16aに出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このように一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、すなわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生するまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。
なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S35,S36)の後に行うようにしてもよい。
上述したように、本実施形態では、遊技球が第1種始動口4へ入賞したことが検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によって図柄変動が停止される。停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球がVゾーン11に最大Rmax回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返される。
一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。すなわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切替えられる)。このような制御過程において、所定のタイミング(例えば、大当り発生時、確率変動発生時、リーチ発生時等)でキャラクター部が駆動制御されることとなる。なお、駆動制御するタイミングは様々とすることができる。また、第1変位部101と第2変位部140の変位を関連付けて制御するようにしてもよい。例えば、リーチ発生時には第1変位部101のみを変位させ、大当り発生時には第2変位部140のみを変位させ、確率変動発生時には第1変位部101及び第2変位部140を両方変位させるようにすれば、これら第1変位部101及び第2変位部140がより関連性が深くなり、遊技者は双方の変位部の動向を注意深く見ることとなり、装飾性及び興趣の向上を効果的に図ることができる。
<実施形態4>
次に図17を参照して実施形態4について説明する。
本実施形態でも、仕切り枠22(レール)は、左右方向に関しての当該仕切り枠22の中心よりも右側において所定距離隔てた一部が、中心C1よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、中心C1の右側方又は斜め右側方において仕切り枠22によって囲まれた枠包囲領域が構成されているという特徴を有している。より詳細には、実施形態1と同様に、視認可能部の中心C2を基点として、視認可能部の上下方向の端部間距離K1又は左右方向の端部間距離K2のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されている。仕切り枠22には、中心C1よりも右側において略水平に構成された水平部22aが設けられており、この水平部22aは、仕切り枠22の中心C1をほぼ基点として右側に延びている。さらに本実施形態では、装飾部55内に設けられた内部流路54aと装飾部55外に設けられた外部流路54bとを有しており、各々の流路54a、54bにおいてそれぞれ衝突受け部61a、61bが設けられている。
<実施形態5>
次に実施形態5について図18ないし図21を参照しつつ説明する。本実施形態では突出装飾部が外部にのみ設けられた構成を例示している。図18は、本実施形態に係る遊技機を模式的に示す斜視図、図19は要部断面構成を概念的に示す概念図、、図20はガラス扉枠の裏側構成を説明する説明図、図21はの正面図である。
なお、実施形態5でも、仕切り枠22(レール)は、左右方向に関しての当該仕切り枠22の中心よりも右側において所定距離隔てた一部が、中心C1よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、中心C1の右側方又は斜め右側方において仕切り枠22によって囲まれた枠包囲領域が構成されているという特徴を有している。より詳細には、実施形態1と同様に、視認可能部の中心C2を基点として、視認可能部の上下方向の端部間距離K1又は左右方向の端部間距離K2のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されている。仕切り枠22には、中心C1よりも右側において略水平に構成された水平部22aが設けられており、この水平部22aは、仕切り枠22の中心C1をほぼ基点として右側に延びている。
本実施形態でも、流下可能領域内において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、当該装飾部55が流下可能領域の外部に及ぶように配置され、後方ガラス51及び前方ガラス52の両方によってカバーされる構成をなしている。さらに、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。
さらに、実施形態5では、図19ないし図21に示すように、第1盛り上がり部51Cは、流下可能領域の内外のうち、外部にのみ設けられており、突出装飾部55fは流下可能領域の外部においてのみ流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出している。具体的には、装飾部55における流下可能領域の外部に延出する延出部60の一部が流路構成面(板面51B)よりも前方に突出しており、装飾部55における流下可能領域の内部に配置される流下可能領域配置部59は、流路構成面(板面51B)よりも後方に配置され、流路構成平坦部51Eによってカバーされている。流路構成平坦部51Eは、流下可能領域の全体をカバーしており、板面51Bが遊技盤7の盤面と略平行となるように配置されている。
<実施形態6>
次に実施形態6について図22ないし図24を参照しつつ説明する。
図22は本実施形態の遊技機を正面から見た構成について概念的に説明する説明図である。図23は図22の遊技機におけるガラス扉枠3の裏側構成について説明する説明図、図24は本実施形態の要部について説明する説明図である。
実施形態6の構成においても仕切り枠22(レール)は、左右方向に関しての当該仕切り枠22の中心よりも右側において所定距離隔てた一部が、中心C1よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、中心C1の右側方又は斜め右側方において仕切り枠22によって囲まれた枠包囲領域が構成されているという特徴を有している。より詳細には、実施形態1と同様に、視認可能部の中心C2を基点として、視認可能部の上下方向の端部間距離K1又は左右方向の端部間距離K2のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されている。仕切り枠22には、中心C1よりも右側において略水平に構成された水平部22aが設けられており、この水平部22aは、仕切り枠22の中心C1をほぼ基点として右側に延びている。
そして、遊技領域内において遊技盤7に取り付けられるように装飾部55が設けられると共に、当該装飾部55が遊技領域の外部に及ぶように配置され、後方ガラス51及び前方ガラス52の両方によってカバーされる構成をなしている。さらに、後方ガラス51において、少なくとも一部が流路構成平坦部51Eより前方側へ曲がる形状をなすように第1非平坦部に相当する第1盛り上がり部51Cが設けられ、他方、前方ガラス52において第1盛り上がり部51Cの前方位置に、一部が前方側へ曲がる形状をなすように第2非平坦部に相当する第2盛り上がり部52Bが設けられている。そして、装飾部55において、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bにカバーされるように、流路構成面(板面51B)よりも前方位置に突出する突出装飾部55fが設けられている。
さらに、本実施形態での第1盛り上がり部51Cは、後方ガラス51において視認可能となる第1視認可能部(以下、後方ガラス視認可能部ともいう)の周縁部において前方に盛り上がる構成をなしており、この第1盛り上がり部51Cは、第1平坦部51Eから当該後方ガラス視認可能部の周縁部にかけて緩やかな曲面をなすように次第に前方に盛り上がる構成をなす。なお、後方ガラス視認可能部は、遊技盤7の盤面と平行な面方向に関し、後方ガラス51における窓部3cの開口領域内の部分をいい、窓部3cの開口を介して、かつ前方ガラス52を介して前方から見える部分である。
また、第2盛り上がり部52Bも第1盛り上がり部51Cと同様に、前方ガラス52において視認可能となる部分(以下、前方ガラス視認可能部ともいう)の周縁部において第2平坦部52Aよりも前方に盛り上がっており、前方ガラス52の中心側から当該前方ガラス視認可能部の周縁部側にかけて緩やかな曲面をなすように前方平坦部52Aと第2盛り上がり部52Bが連続し、第2盛り上がり部52Bが次第に前方に盛り上がる構成をなしている。より具体的に言えば、第1盛り上がり部51C及び第2盛り上がり部52Bは、後方ガラス51及び前方ガラス52のそれぞれの視認可能部の周縁部において、それぞれの視認可能部の中心側から周縁側につれ次第に前方に盛り上がる構成をなしている。そしてこのように盛り上がった双方のガラスにおいて、周縁部の裏側に収まるように突出装飾部55fが配置されている。図19、図20に示すように、ここでは、窓部3cにおいて双方の盛り上がり部に対応する部分が前方に盛り上がっており、このように一部が盛り上がった構成をなす窓部3cに両方のガラス51,52が保持されるようになっている。
<実施形態7>
次に図22ないし図24を参照して実施形態7について説明する。図22は正面図、図23は、ガラス扉枠の裏側構成を概念的に示しており、、図24(A)は要部の断面概略図、(B)は遊技盤を抜き出して示す図である。上記実施形態では、前方ガラス及び後方ガラスの双方に盛り上がり部を構成して突出装飾部を流路構成面の前方に突出させたが、本実施形態では、後方ガラス51の周縁部に後方ガラスが形成されない非形成領域を設け、当該非形成領域を介して突出装飾部55fが流路構成面(板面51B)の前方位置に突出している。ここでは、後方ガラス51の周縁部に凹部51Aが形成されており、凹部51Aの内部領域が非形成領域となっている。
本実施形態においても、仕切り枠22(レール)は、左右方向に関しての当該仕切り枠22の中心よりも右側において所定距離隔てた一部が、中心C1よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、中心C1の右側方又は斜め右側方において仕切り枠22によって囲まれた枠包囲領域が構成されているという特徴を有している。より詳細には、実施形態1と同様に、視認可能部の中心C2を基点として、視認可能部の上下方向の端部間距離K1又は左右方向の端部間距離K2のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されている。仕切り枠22には、中心C1よりも右側において略水平に構成された水平部22aが設けられており、この水平部22aは、仕切り枠22の中心C1をほぼ基点として右側に延びている。なお、図22等に示す例はあくまで一例であり、上記実施形態において、本実施形態を適用可能な構成であればいずれについても本実施形態のような透明板構成を用いることができる。
<実施形態8>
次に、図25ないし図28を参照して実施形態8について説明する。図25は本実施形態に係る遊技機を例示する斜視図、図26は正面図、そして、図27はガラス扉枠の裏側構成を概念的に示す図である。図28(A)は要部の断面概略図を示しており、(B)はその遊技盤を抜き出して示す図である。本実施形態では、全体が平坦な構成をなす前方ガラス52及び後方ガラス51が用いられており、装飾部55全体が流路構成面の後方に位置し、平坦な後方ガラス51によってカバーされている。
本実施形態においても、仕切り枠22(レール)は、左右方向に関しての当該仕切り枠22の中心よりも右側において所定距離隔てた一部が、中心C1よりも上方位置又は上下方向における略同位置に配置されて、中心C1の右側方又は斜め右側方において仕切り枠22によって囲まれた枠包囲領域が構成されているという特徴を有している。より詳細には、実施形態1と同様に、視認可能部の中心C2を基点として、視認可能部の上下方向の端部間距離K1又は左右方向の端部間距離K2のうち短いほうを直径とする円を設定した場合にその円よりも外の位置を囲むように配置されている。仕切り枠22には、中心C1よりも右側において略水平に構成された水平部22aが設けられており、この水平部22aは、仕切り枠22の中心C1をほぼ基点として右側に延びている。なお、図25等に示す構成はあくまで一例であり、上記実施形態において、本実施形態を適用可能な構成であればいずれについても本実施形態のような透明板構成を用いることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態は、表示画面が全て遊技領域内に収まる構成を例示したが、表示画面の一部が遊技領域外部に配置される構成、即ち、表示画面が遊技領域の内部から外部に跨るように配置される構成であってもよい。
(2)上記実施形態では、表示画面が遊技盤の盤面とほぼ平行に配置される構成を例示したが、表示画面が遊技盤の盤面に対して傾斜した構成をなすようにしてもよい。
(3)上記実施形態1等では、表示装置の周囲に配置される表示装置周囲部品が装飾部として構成されるものを例示したが、これ以外の装飾部を遊技領域の内部から外部へ延出させてもよい。例えば、装飾部は役物を構成する役物構成部品としてもよく、この役物構成部品の一部が延出される形態にて延出部が構成されるようにしてもよい。また、遊技盤に配置される入賞装置において、当該入賞装置を構成する部品の一部分を遊技領域外部へ延出させてもよい。
(4)上記実施形態1等では、遊技領域の右上部に延出部が設けられた構成を示したが、延出部の位置はこれに限定されない。例えば、左上部や右下部、左下部などであってもよい。或いは、遊技領域の側部や上部、下部などであってもよい。
(5)上記実施形態では、表示画面の中心が、遊技領域のほぼ中心位置よりも延出部寄りにずれた位置となるように構成されるものを例示したが、これ以外(例えば遊技領域の中心と表示画面の中心とがほぼ一致するような構成)であってもよい。
(6)上記実施形態では、中心C1よりレール22が水平に配置された構成を例示したが、これ以外の構成であってもよい。たとえば、中心C1から斜め上方に上がるようにレールを構成してもよい。
(7)上記実施形態では、中心C1よりレール22が水平に配置された構成を例示したが、中心C1から一端下方に下り、所定距離隔てて中心と同じ位置かもしくは中心よりも上方にい配されるように構成してもよい。