JP4504010B2 - 体積力の作用を含む、積層及びグレーデッド型の構造体の大変形と応力の測定 - Google Patents

体積力の作用を含む、積層及びグレーデッド型の構造体の大変形と応力の測定 Download PDF

Info

Publication number
JP4504010B2
JP4504010B2 JP2003502449A JP2003502449A JP4504010B2 JP 4504010 B2 JP4504010 B2 JP 4504010B2 JP 2003502449 A JP2003502449 A JP 2003502449A JP 2003502449 A JP2003502449 A JP 2003502449A JP 4504010 B2 JP4504010 B2 JP 4504010B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curvature
plate structure
plane
principal
stress
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003502449A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004532984A (ja
Inventor
スブラ スレシュ
イラン ブレク
アレス ジェー ロサキス
アントニオス ジャンナコポウロス
Original Assignee
カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー filed Critical カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー
Publication of JP2004532984A publication Critical patent/JP2004532984A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4504010B2 publication Critical patent/JP4504010B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/16Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring the deformation in a solid, e.g. optical strain gauge
    • G01B11/161Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring the deformation in a solid, e.g. optical strain gauge by interferometric means
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/16Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring the deformation in a solid, e.g. optical strain gauge
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B21/00Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant
    • G01B21/32Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring the deformation in a solid

Description

発明の詳細な説明
本願は、2001年5月25日付けで出願された米国仮特許願第60/293,562号の特典を主張するものである。なおこの仮特許願の全開示内容は本願の一部分として援用するものである。
背景
本願は、基板上に特徴部分(feature)を形成された装置の応力の測定と分析に関する。
適正な固体材料製の基板は、各種の構造体、例えば上に層又はコーティングが形成された大きいパネル及び基板に集積された微細構造体などを支持するプラットホームとして使用することができる。大きなパネルの例としては、とりわけ航空及び海事用の要素と構造体がある。1又は2以上の層又は皮膜を有する基板ベースの集積装置としては、とりわけ集積電子回路、集積光装置、微細電気機械システム、フラットパネルディスプレイシステム、又は上記諸装置の2以上の組み合わせがある。
上記の及びその他の構造体、要素及び装置では、異なる材料又は異なる構造体が、通常、同じ基板上に形成され互いに接触している。また、複合多層又は連続グレーデッド型形態(continuously graded geometry)を利用する装置もある。したがって、異なる材料及び異なる構造体が上記のように界接すると、異なる製造条件と環境因子(例えば温度の変化又は揺らぎ)のもとで、接続部分の材料の特性及び構造が異なるために、各特徴部分内に複雑な応力状態が起こることがある。例えば、集積回路を製造中、相互接続導電ラインの応力状態が、製造工程中の、フィルム蒸着、高速熱サイクル、化学機械的研磨及び不動態化によって影響を受けることがある。これらの及びその他の因子によって起こる応力は、上記装置の性能と信頼性に悪影響を及ぼして、装置の故障を起こすことさえある。
したがって、基板及びその基板上に形成された特徴部分の応力及び変形の変化を測定し分析することは、各種の工業分野に、重要な用途がある。例えば、基板の上に形成された各種特徴部分にかかる応力を測定して、装置の構造の設計、材料の選択、製造工程及び装置の他の側面を改善し、装置の歩留まり、装置の性能及び装置の信頼性を高めることができるようにすることが望ましい。その応力測定値は、応力の移動(stress migration)と電気の移動(electromigration)、ストレスボイディング(stress-voiding)及びヒロックの形成などの現象によって起こる故障に対する材料の信頼性を査定又は評価するのに使用することができる。また、その応力測定値を利用して、ウェーハ製造工場において回路チップを人量生産中、回路チップの機械的完全性(mechanical integrity)及び電気機械的機能の品質管理も容易に行える。その上に、それら応力測定値を使用して、各種の製造工程と製造技術、例えば熱処理(不動態化およびアニーリングを行っている間の温度のエクスカーションなど)及び化学・機械処理(研磨など)の設計を改良して、最終製品の装置の残留応力を減らすことができる。
概要
本願は、体積力(body
force)、例えば前記構造体全体に均一に分布している重力、静電力もしくは電磁力、荷重もしくは支持力などの作用、並びに前記構造体の特定の位置に集中している力の作用を包含する、積層構造体又はグレーデッド型構造体の大きな変形を測定する技法を含んでいる。
一実施態様では、上記技法は下記のステップを含んでいる。1又は2以上の別個の層、連続グレーデッド型構造体又はその組み合わせを有していてもよい装置を示す1又は2種以上の材料製のプレート構造体を使用する。各材料は線形弾性変形を示すと仮定する。前記装置に作用して前記装置の湾曲の進展に影響する体積力を表す、前記プレート構造体の平面内で均一でありかつ前記平面に垂直の方向に変化する第一空間変動関数(first spatial-varying function)を使用する。また、前記装置の熱応力の作用を表す、前記平面内で均一でありかつ前記平面に垂直の方向にそって前記装置の温度によって変化する第二空間変動関数も使用する。さらに、前記平面内の二つの主方向内及び前記平面に垂直の第三の主方向内それぞれの前記装置の変位を表して、大変形の作用を含む、平面内の位置の非線形関数を使用する。
次に、前記装置の全位置エネルギーを、前記第一と第二の空間変動関数及び前記変位の非線形関数に基づいて計算する。次に、その全位置エネルギーを、前記平面内の二つの主方向にそった主曲率と軸方向伸長それぞれに対して最小限にして、装置に湾曲を進展させる有効力と前記二つの主方向にそった主曲率との間の分析関係を導き出す。
上記分析方法は、表面の曲率を測定して、多積層装置を含む、プレート構造体を有する装置の応力を求める方法と組み合わせることができる。例えば、光学的コヒーレントグラジエント感知(optical coherent gradient sensing)(CGS)方法を利用して、前記大変形の分析法による分析に対して、反射表面の曲率の、全領域のリアルタイムで非侵襲的測定値を提供することができる。応力を監視するシステムは、上記組み合わせに基づいて構築され、平板パネル及び半導体回路などの装置の製造中に、その場で監視を行うことができる。
詳細な説明
均一なプレート又は多層構造体の応力と付随する湾曲とは関連がある。この関係式を利用して、前記応力及びその応力によって起こる湾曲の進展もしくは表面の変形を研究することができる。応力が起こす、構造体の、平面外の撓み(out-of-plane deflection)が構造体の全厚に比べて小さい場合、各種の近似法を使用して、前記曲率と応力の間の関係式を導き出すことができる。一例は下記ストーニィの式(Stoney's formula)である。
式中、σは、厚さがhで曲率がKStoneyである基板上の厚みがhの薄い皮膜の均一な等二軸性応力(equi-biaxial stress)であり、そしてEbiは上記基板の二軸性弾性率である(Stoney, G. G., Proc・Royal Soc.ロンドン、A82、172、1909年参照)。
積層材料又はグレーデッド型材料の平面外の撓みが、全層厚に匹敵するようになると、上記ストーニィの式のような小変形の近似式は不正確になるので、大変形に付随する各種の作用を明らかにするために、大変形プレートの分析が必要になる。このような場合、多数の小変形分析法の結果は、大変形下の実際の応力、幾何学的形態及び曲率から有意に逸脱している。各種の大変形分析法が、小変形がまさっている条件下でさえも、各種用途におけるより正確な応力の分析と推定を行うために開発されている。大変形分析法の用途の例としては、限定されないが、装置の製造と設計がある。より具体的に述べると、直径が300mm(12インチ)以上のSiウェーハ基板製のコンピュータチップ、及び薄い皮膜が堆積されたフラットパネルディスプレイの製造が、基板−皮膜システムの大変形及び形態の不安定さの研究に関心をまねいている。
大変形は、数値計算に基づいた有限要素法(finite element approach)を使用することによって分析することができる。積層プレート又はグレーデッド型プレートの有限要素分析と実測値は、基板の曲率と形態が均一でなくて、その端縁から内方に、半径方向すなわち平面内の変動を示すことがあることを示唆している。一般に、有限要素法は複雑でありかつ計算するのに過大な労力を要するので、動的なその場での応答を提供するため、リアルタイムの測定が必要があるいくつかの用途には実用的でない。
本願は、有限要素法の複雑さと計算の負担なしで、多積層材料とグレーデッド型材料を含む各種構造体の大変形を定量する一般的な大変形分析法を提供するものである。特に、この大変形分析法は、重力領域と電磁領域の作用を含む、積層構造体又はグレーデッド型構造体のどんな体積力の作用も明らかにするように設計されている。各種の環境において、このような力は、薄い皮膜の多積層システムとグレーデッド型システムに形態の不安定さが起こるのを支配する条件のみならず、湾曲の形態に対して有意に影響する。また、この大変形分析法は、このようなシステムが曲率を測定中に、機械的に支持されている方式によって起こる作用も明らかにし、そして、前記体積力の方向に直角の平面外の相対配向が、曲率測定値に対して実質的に影響すると予想される。この大変形分析法は、積層システム又はグレーデッド型システムの体積力とミスマッチ歪(mismatch strain)の間の相互作用を、その体積力とミスマッチ歪が大変形の応答に選択的に影響するときに調べることができる。
実際に、重力などの体積力の、基板の湾曲進展及び形態安定性に対する作用は、各種の工業用途における積層構造体又はグレーデッド型構造体の製造と運転に、かなり重要である。基板の重量が大変形に影響すると予想される例としては、限定されないが、例えば現在の平面内寸法(current in-plane dimension)が300mmの(今後10年間で500mmまで大きく増大すると予想されている)大きいSi基板上への薄い皮膜の堆積と平坦化、及び例えば600mm×600mm×1.1mmの大きさの、薄い皮膜の堆積体を有するガラスパネル製のフラットパネルディスプレイの製造がある。
以下に説明するように、この大変形分析法は、直交する平面内のx方向とy方向のような二つの主方向の曲率に対する体積力と熱応力の作用を直接、関連付ける分析式を提供する。したがって、曲率を測定できる場合、本発明の大変形分析法を使用して、各種の体積力で起こる有効応力及び曲率測定値に基づく空間変動熱応力を直接計算することができる。コンピュータなどの適切なディジタルプロセッサが使用されると、上記分析式によって、上記計算が直接に、高速で実行できるようになる。特に、曲率が高速で測定できると、この大変形分析法を使用して、積層構造体又はグレーデッド型構造体の応力をリアルタイムで測定することができる。したがって、製造中、このようなリアルタイムの曲率測定と大変形分析法を組み合わせて、動的なその場での測定を行い、適当なフィードバックと制御の機構によって製造条件をリアルタイムで制御することができる。
図1は、厚さが均一の積層又は連続グレーデッド型のプレート構造体を分析するのに使用する大変形分析法の一実施態様を示す。上記プレート構造体は、有機及び無機の固体材料などの固体材料製の基板を含んでいてもよい。その基板は、基板表面に直角の方向にそって均質であるか又はグレーデッド型であってもよい。基板の材料の例としては、限定されないが、誘電体(例えば酸化物と窒化物)、ガラス材料、金属材料、半導体及び重合体がある。1又は2以上の層又は皮膜を基板の上に形成してもよい。各々の層又は皮膜は、基板表面に直角の方向にそって、均質であるか又はグレーデッド型であってもよい。各々の層又は皮膜の材料は有機物及び無機物でもよい。上記プレート構造体のこのような層又は皮膜の適切な材料の例としては、限定されないが、誘導体(例えば酸化物と窒化物)、ガラス材料、金属材料、半導体、重合体、生物材料のフィルム及び粘性流体フィルムでもよい。
とりわけ、本発明の大変形分析法は、平面外の撓みが大きいとき、重力、静電力及び電磁力などの均一な体積力が、湾曲の進展、形態及び安定性に対する有意な作用を有することを認識している。それ故、このような均一な体積力や集中負荷力の作用は大変形分析方法に含まれている。上記プレート構造体は、小さな歪及び中程度の回転によって、等方性の線形弾性変形を示すと仮定する。上記の積層又はグレーデッド型の材料の熱的特性と機械的特性は、多層及びグレーデッド型の材料に対し一般的な成果をもたらすために、プレート構造体に対して直角の方向にそって変えることができる。湾曲の分岐(curvature bifurcation)が起こる臨界曲率と臨界「有効荷重」の明白な分析式が導き出される。
この実施態様では、上記プレート構造に対して、平面内の二つの異なる座標方向及び上記平面に垂直の第三の座標方向を有する座標系が設定される。例えば、その平面内の二つの方向はx軸及びy軸として互いに直交し、そして第三の方向はxyzデカルト座標系のz軸である。次に、上記プレート構造体の熱応力と体積力の作用は、空間変動関数によって表される。例えば、xとyの方向にそって均一に分布しているがz方向にそって変化する体積力は、一つの層から別の層に移り、重力と電磁力を含む、前記プレートに作用する各種体積力の作用を示す。その上に、xy平面に垂直の方向の、上記プレート構造体の重心に対する荷重も、上記体積力に含まれている。熱応力については、固有歪(eigen strain)を使用して、上記プレート構造体に、一つの層から別の層に移って作用する熱応力の作用を示す。その固有歪は、xとyの方向にそって均一に分布しているがz方向にそって変化すると仮定される。さらに、その固有歪は、温度の関数であると仮定する。
また、本発明の大変形分析法のこの実施態様は、x、y及びz方向それぞれにそった変位を示すxとyの非線形関数を使用する。特に、z方向にそった平面外の変位は、x方向とy方向にそった両方の主曲率によって決まると仮定する。次に、このようなx、y及びzの方向にそった変位を使用して、xとyの方向の全軸方向歪及びxy平面内の全剪断歪それぞれを計算し、非線形大変形の作用を明らかにする。
プレート構造体の各材料が等方性でかつ線形弾性であると仮定して、この実施態様は、次に進んで、ヤング率とポアソン比などの積層又はグレーデッド型のプレート構造体の異なる層の線形弾性特性並びにxzyの全軸方向歪及びxyの平面内剪断歪に基づいて、xとyの方向の軸方向応力とxy平面内の全剪断応力を計算する。次に、上記のxとyの方向の軸方向応力及びxy平面内の全剪断応力を使用して、積層又はグレーデッド型のプレート構造体の全位置エネルギーを計算する。
最後に、積層又はグレーデッド型のプレート構造体の全位置エネルギーを、xとyの方向それぞれにそった主曲率及びxとyの方向それぞれにそった軸方向伸長(stretch)に対して最小限にして、積層又はグレーデッド型のプレート構造体に湾曲を進展させる有効力とxとyの方向にそった主曲率との間の分析関係を導き出す。次に、その分析関係を使用して、大きく変形しているプレート構造体の応力状態を、有限要素法の数値計算なしで分析する。以下に詳細に述べるように、大きな変形の結果起こることは、曲率が臨界値に到達した後、湾曲の進展が不安定になることである。特に、幾何学的形態は、有限要素法の数値計算によって確認される臨界曲率値で分岐する。とりわけ、変形がプレートの全厚に比べて小さくて、各種の小近似法を実行できる場合、本発明の大変形分析法の分析結果は、上記小近似法の分析結果とほぼ一致する。したがって、本発明の大変形分析法は、小さい変形状態と大きい変形状態の両方で使用できる。
図2は上記の大変形分析法の一つの代表的用途を示す。与えられた積層又はグレーデッド型のプレート構造体に対して、適切な方法を使用して、例えば二つの直交するxとyの方向にそった主曲率を測定できる。次に、上記大変形分析法の分析関係を使用して、上記主曲率の測定値に基づいて、積層又はグレーデッド型のプレート構造体の湾曲を進展させる。有効力を計算し次にその曲率測定値の基づいて湾曲進展の分岐を確認できる。使用される。測定法が充分に速いと、このシステムを使用して、プレート構造体の応力状態をリアルタイムで監視し制御することができる。図2の最後のステップに示すように、プレート構造体の環境条件を、大変形分析法によるリアルタイムの測定と評定に基づいて調節して、プレート構造体を、所望の応力状態に設定することができる。上記方法を、連続的に繰り返して、プレート構造体の応力状態をリアルタイムで、動的に制御できる。例えば、上記方法を、プレート構造体の製造工程に利用して製造状態を監視し調節し、プレート構造体内の応力を減らしてあるしきい値より小さくし、最終製品の信頼性を保証することができる。
以下の章では、図1に示す大変形分析方法の実施態様と、例えばプレートの形態が正方形、長方形及び円形の特定のプレート構造体に対する上記分析法の適用の詳細を説明する。さらに、図2に示す方法を実行するのに使用できる、熱応力をリアルタイムでかつその場で監視するのに使用するシステムを説明する。より具体的に述べると、コヒーレントグラジエント感知法を使用して、表面曲率の全領域のリアルタイムでその場での非侵襲的測定を行うことができる。その上に、上記大変形分析法を使用して、フラットパネルなどのプレート構造体用の適正な支持体の配置構成を設計し、その構造体の作動環境における応力を実質的に減らすか又は最小限にすることができる。
図3は、図1で概説した大変形分析法の用途を例示するためのプレート構造体と関連するデカルト座標系を示す。下記の明白な分析式が、支持体間にアービタリー間隔を有する三点支持に対して導き出される。すなわち(a)分岐する前、分岐時及び分岐した後の、積層又はグレーデッド型のプレートの対称中心における湾曲、(b)分岐が起こる臨界ミスマッチ応力(critical mismatch stress)、(c)自由端縁の近くの湾曲、(d)端縁と中心の湾曲上の積層又はグレーデッド型のプレート構造体の機械的支持体間の距離の効果、及び(e)端縁と中心の湾曲上の多層中の異なる層のスタッキングシーケンス(stacking sequence)の効果である。大変形の中心に重ね合わせた垂直荷重の効果も分析される。次に、これらの分析予想値を、大小の歪と回転を含む完全三次元の有限要素分析法の結果、及びプレート要素を含む二次元シミュレーションと比較する。次に、その分析結果と計算結果を、窒化ケイ素の薄い皮膜を堆積されたガラス製のフラットパネルプレートの湾曲と形態の進展を詳細に実験で観察した結果、及び重力の作用を無視できる。金属皮膜を有するSi基板の大変動についての従来の実験結果と照合した。
積層又はグレーデッド型のパネルの水平方向の配置
その平面内基準座標が図3にxとyで表されている当初平坦な積層又はグレーデッド型のプレートを考案する。そのプレートは、平面内寸法がL×Lで、z軸にそった均一な厚さがhである長方形であると仮定する。そのプレートは、図3に示すように、その中心から、a、b及びcの距離を置いてアイソタクチックに支持されている。これらの垂直の支持体は、垂直方向の変位だけを拘束するが、摩擦はないと仮定する。
そのプレートは、均一に分布した力p[すなわち、平面内座標(x、y)に対して均一な力]によって、初期変形する。このような力は、重力、静電力、静磁力(magnetic static force)又は電磁力であってもよい。他の力、例えば支持力も含めることができる。重力の場合、その力は下記式で表すことができる。
上記式中、ρ(z)材料の密度であり、gは重力による加速度であり(その正方向はzの方向と逆の方向である)、そして<>はz方向の積分を意味する。
重力に加えて、プレートの厚さの方向にそって変化しうる熱応力は、応力なしの歪(固有歪)を生成する。すなわち、
上記式中、αは、厚さにそった位置z及び温度Tの明白な関数である熱膨張係数であり、そしてΔTは固有歪を生成する温度変化である。ここで分析される最も一般的な場合には、e(z、T)は、他のタイプの単調に増大する固有歪(例えば、収縮、水分吸収又は相転移から生じる)も含む。最後に、プレートの重心に集中して、垂直方向に加えられる荷重pは、本発明の分析法に追加して含ませて、後の章に示すように、本発明の分析法の結果を修正するために使用できる。ρとpの量は、図4に示すように方向づけられるとき正の値である。この仮定下では、異なる層が異なる熱応力を有している。例えば、上に1又は2以上の皮膜を堆積された基板では、式(3)は、一つの皮膜内の熱応力による寄与及び基板の熱応力によるベ別の異なる寄与を含んでいる。
図4に示すデカルト座標系は、プレートの中心の垂直方向の変位をたどる。プレートの中心の平面外の変位は下記式で近似される。
上記式中、KとKはxとyの方向にそった主曲率でありそして半径方向には変化しないと仮定され、w、K及びKは図4に示すように正の値である。最も一般的な長方形プレートの場合、式(4)は、変形された配置構成が、分岐後、進展する(K1=0であるか又はK2=0場合を除いて)円筒形又は円錐形の表面を捕捉できる可展面を示さないので、良好な近似を行えない。これについては、本願の後の章でさらに考案する。HarperとWu、Int.J.Solids and Struct.、26巻511頁1990年にしたがって、xとyそれぞれの方向にそった平面内の変位を下記のように近似する。
上記式中に、cとcは、プレートのxとyそれぞれの方向にそった軸方向のストレッチである。上記近似式の場合、その変形は、重力荷重、固有歪及びいずれかの集中された機械的力の非線形関数である四つの変数K、K、cとcによって決まる。
中間平面(z=0)の膜歪は、既知の非線形関係式による変位に関連している。回転が小〜中位であると仮定すると全歪を式(4)と(5)から下記のように近似することができる。
材料は、ヤング率がEでポアソン比がνである等方性で線形弾性の材料が採用される。ねじれを無視すると、応力は下記のように書き表される。
材料の全特性(すなわち、E、ν及びα)はzとTの明白な関数である。上記歪は、厚さにそった界面を連続的に横切ると仮定される(すなわち、層間の剥離又は相対的な滑りがない)ことに留意すべきである。式(7)中のσとσを表す式の最後の項は、積層又はグレーデッド型のプレート内の等ニ軸性熱応力(equi-biaxial thermal stress)を表している。そのニ軸性モジュラスはEbi=E/(1−ν)と表され、そして平面の歪モジュラスはEpe=E/(1−ν )と表されることに留意すべきである。
エネルギー最小化の方式
均一なプレートの単純な支持体の反力(図3と4を参照)は静平衡(static equilibrium)から知ることができる。
全位置エネルギーVは下記の通りである
上記熱歪は、式(7)に示す構成関係式に含まれていることに留意すべきである。下記関係式ともたらす全位置エネルギーのステーショナリティ(stationarity)で平衡が満たされている
正方形のパネルに関する分析結果
第一に、L=L=Lである正方形パネルの場合を考案する。正方形プレートについて平衡式(10)を解いて下記式を得る。
上記式において、先に述べたように、括弧<>は、プレートの厚さにそって含まれている量の積分を意味する。定数A1とAは弾性材料の特性だけを含み、下記式で表される。
式(12)と(13)から、A>A1であることが分かる。
平衡式(10)から、曲率K1とKは下記式を満たさねばならない。
上記式中、定数A、A及びAは弾性特性だけを含み、fは、ミスマッチ歪、集中した機械的荷重及び重力を含む湾曲を進展させる有効「駆動力」を示す。これらのパラメータは下記のように定義される。
の全成分は同時に加えられると無条件に仮定する。
式(14)には可能性がある二つの実数解(veal solution)がある。第一の解はK=Kであり、第二の解はK1≠K2である。そのシステムの安定性は下記式のサインを試験することによって検査できる。
D>0であるとき、K≠KでありかつK+K=−f/A2である。平面外の変形の可能性がある二つのモードを示す下記二つの形式解(formal solution)がある。
荷重又は形態が最初不充分であると(例えば長さ又は厚さの種類が少ないと)、平面外の変形は、プレートの長い方の方向に増大する一つの曲率を有するこれらの可能性のあるモードの35の一方及び、プレートの短い方の方向に減少する曲率を有する別のモードに従うように強制する。
D<0の場合(すなわちA−A>0の場合)次の通りである。
上記式中、
及び(A /4+A /27>0)である。これらの2式は、分岐が始まる前のフラットパネルの非線形球形の湾曲の分析式を提供する。
ごく初期の線形応答の限られたケースでは、下記の小変形結果が獲得される。
さらに、ρ,p→0の場合、式(23)と(24)は、積層プレート及びグレーデッド型プレートについて、Frenud.J.Crystal Growth、132巻341頁1993年;Giannakopoulosら、Acte Metall.Material、43巻1335頁1995年及びSureshら、J.Mech.Phys.Solids、42巻979頁1994年の小変形の結果と同一である。
荷重が増大するにつれて、プレートの変形は、すべての荷重因子に対する曲率の初期の線形変化かあら、強い非線形変化へと変わるが、プレートの球形は依然として保持される。これらの状態では、式(21)で説明したようにD<0でかつK=Kである。さらに荷重が増大すると、超えるとD>0になる臨界「駆動力」が存在する。この遷移点で、プレートの形態は、式(19)と(20)によって説明されているように、非球形になりK1≠K2である。その遷移点ではD=0であり、その解は分岐する。その分岐点における臨界有効荷重レベルは下記式で表される。
分岐をトリガーする重力、ミスマッチ歪及び集中された機械的荷重の臨界組み合わせ(critical combination)は、式(18)に示すようにfに反映されている。対応する臨界曲率は下記のように表される。
上記臨界曲率は、動力やその外の体積力の荷重の影響を受けず、平面内の機械的歪の基本的適合性の条件を反映している。
充分に対称のプレートは、高いミスマッチ歪及び又は機械的荷重でそれらが平面外の変形をする際に分岐を経験する。このような場合、実際の変形経路は、初期の形態又は材料の不完全性(imperfection)(例えば厚さ又は材料の特性の小さな変動、組成の小さな偏差又は外側境界の小さなむら)によって制御される。
臨界曲率すなわち式(26)の値は、重力又はミスマッチ歪に依存していないが、分岐が起こる臨界の機械力又は機械モーメントは重力とミスマッチ歪の両方に強く影響される。eとρを組み合わせて、f=0にしてプレートをほぼ平坦に保持しかつ分岐の問題を回避することができる(K=K≡0)。このような状態は、プレートの端縁が締付けられるときに起こる。また、多数の湾曲及び分岐の進展は、プレートの重心に対する前記三つの支点の相対位置及び前記多積層又はグレーデッド型のプレートの異なる層の相対位置によって強く影響される(熱的特性及び機械的特性の厚さを通じて変動(through-thickness variation)がそれら層の相対位置決めの関数であるから)ことにも留意すべきである
円形パネルの分析結果
正方形のプレート(一辺がLの)について2.3章で得た結果は、LをπRで置き換えることによって、半径がRの円形プレートまで広げることができる。定数A、A、A、A、及びAは、円形プレートの場合も同じままである。
円形プレートの場合の重要な結果を要約して以下に示す。反力は下記式で表される。
荷重レベルは次の通りである。
パラメータDは形態の進展を次のように表す。
最初はD<0であり、円形プレートの中心の曲率は、式(21)で表される。
ここにおいて、AとAは、以下のようである。
分岐点(D=0)における臨界荷重のレベルと臨界曲率は次の通りである。
分岐した後(D>0)、中心の曲率は、下記式にしたがって変形の可能性のあるモードの一つをたどる。
長方形パネルの分析結果
ここで、L≠Lである長方形プレートのより一般的な場合を考察する。長方形プレートについて、2.2章の平衡式を使用して、式(19)、(25)及び(26)を下記のように修正する。
これらの式から、A(L +L )f ≫64A |A−A|)であるとき(プレートがL≫Lとなる非常に細長い場合)はいつでも、D≒A(L +L )であることが分かる。これらの条件下では、D>0、|f|>|fcr及び式(20)は下記式になる。
このことは、平面歪ビームの分析から予想される結果である。上記の漸近的結果は、主曲率のうちの一つ(すなわち、長い方向の曲率K)が優っている場合に予想される変形によるものである。また、この分析予想は、重力なしで大きく変形している長方形のプレートについての有限要素の試験結果になる。
D>0、|f|>|fcrの場合、境界層分析を、図5aに示す長方形プレートについて実施することができる。このような分析(詳細については補遺Bを参照のこと)は、長方形プレートの自由末端の近くの境界層領域の寸法のみならずそのプレートの長さと幅にそった湾曲を予想する。補遺Bで与えられるデリベーション(derivation)から、境界層の幅は、3.066{h/min(|K|、|K|)}1/2 〔式中、KとKはプレートの中心(x=0、y=0)の曲率である〕であることが分かる。正方形プレートに対する式(21)と(22)からKを取り出して、L=(L1/2を代入すると、縦方向の曲率が提供され、一方、長方形のプレートのy方向にそった横方向の曲率は下記のようになる。
その結果は図5Bに示してあり、図中Kは縦方向にそった最大の主曲率でありそしてKは横方向の最小の主曲率である。
均質パネルの限定ケース
均質な弾性特性を有するプレート(E及びνが空間で不変である場合)については、さらに単純化することができる。この場合、式(12)、(13)及び(15)〜(17)は下記のようになる。
次に、正方形プレート(L=L=L)の臨界曲率を次のように単純化する。
上記臨界曲率は、重力、及び皮膜の形態と材料の特性には影響されないことに再び注目すべきである。「臨界荷重」は下記のように単純になる。
基板の薄い皮膜の分析限度
基板の薄い皮膜の場合の上記一般解から、いくつもの有用な分析結果を引き出すことができる。図4は、薄い皮膜を堆積された正方形と円形の基板の略図を示す。
上記皮膜の熱膨張係数、ヤング率及びポアソン比はそれぞれα、E及びvで表すが、上記基板のこれら特性値はそれぞれα、E及びVで表す。皮膜の厚さはhで表すが基板の厚さはhで表す。
正方形の基板上の薄い皮膜
薄い皮膜を有する正方形の基板の臨界曲率を、式(40)によって再び示す。h≪hであるから、皮膜の厚さhと皮膜の弾性特性は上記臨界曲率の結果に影響せず、その結果は均質パネルについて2.6章で得られた結果と同一であることに留意すべきである。この薄い皮膜の限度内では、有効臨界荷重の式(41)は下記のようになる。
式(40)と(41)を組み合わせて、上記臨界曲率を|fcrによって下記のように書くことができる。
この結果は、分岐時の臨界曲率が、臨界有効荷重に明らかに関連している大変形に関する「ストーニィ形」の式である。変形が熱応力だけで誘発される場合(ρ=0)、対応する臨界固有歪は次のとおりである。
上記結果はMastersとSalamon、J.Appl.Mech.、61巻872頁1994年の結果と同一である。
皮膜が非常に薄い(h≪h)限定的な場合、小歪分析は、下記のストーニィの結果(等二軸性応力用に修正)になる。
上記式中、σ=E・e/(1−ν)は上記皮膜中の等ニ軸性ミスマッチ応力である。熱ミスマッチ応力の特別の場合は下記の通りである。
分岐開始時の、皮膜の臨界熱応力は、式(42)から下記のようになる。
円形基板上の薄い皮膜
上に薄い皮膜を堆積された半径がRで厚さがhの円形基板(h≪h)も、L=πRの場合の3.1章の結果を利用して分析できる。分岐時の正規化された臨界曲率は下記の通りである。
この臨界曲率は、重力及び皮膜の形態と材料の特性には影響を受けない。したがって、この結果は、低い境界推定値(lower bound estimate):Kcr=0.5358を与える均質プレートの近似大変形理論(approximate large deformation theory)と比較できる。変形がミスマッチ応力だけで誘発される(ρ=0)場合、対応する正規化された臨界曲率は下記の通りである。
式(47)と(48)はMastersとSalomon、Int.J.Solids and Struct.、32巻473頁1995年及びFreund、J.Mech.Phys.Solids、48巻1159頁2000年の結果に近い。
上記曲率が小変形の球形湾曲(すなわちストーニィ湾曲、ストーニィ)によって正規化され、そして固有歪が臨界歪|e|crで正規化されると、円形プレートの場合、湾曲の普遍的進展(universal evolution)を図8に示すように作図することができる。図8は、皮膜の固有歪eによって、湾曲の進展について三つの別個の領域に分けることができる。領域I(0≦|e|/|e|cr<0.2)では、小歪の(ストーニィの)曲率は10%の範囲内で正確である(0≦|e|/|e|cr<1の場合、ストーニィの曲率は5%の範囲内で正確である)。領域II(0.2<|e|/|e|cr<1)では、曲率と固有歪の間に強い非線形の関係がある。領域III(1<|e|/|e|cr)では、湾曲が突然分岐する。固有歪の値が非常に大きい場合(|e|/|e|cr>2)、変形は、円筒形の変形に近づいて、一方の主曲率は小歪のストーニィの推定値に戻り、そしてもう一つの主曲率はゼロに近づく。これら主曲率の方向は互いに直交し、形態と荷重の不完全さに強く依存している。|e|=|e|crの場合、Kcr=0.5Kstoney/(1+ν)である。
理論対実験と計算:ガラス製パネル
実験方法
大変形に対する重力の影響を、大きい長方形のガラスパネルであってSiの皮膜を堆積されたものと堆積されていないものを使用して実験によって調べた。皮膜の厚みは2種類であった(h=0.60mm及び0.73mm)。ガラスパネルは長方形で、長さL=650mm、幅L=550mm及び厚さh=1.1mmであった。
図9は、一実施態様の測定システム980を模式的に例示し、測定中の各ガラスパネル901が水平に配置され、支持ボールによって3点910で支持されている。支点910の位置は、図3に示すように、パラメータa、b及びcによって表される。支持ベース920例えばアルミニウム製ベースを使用して、ガラスパネル901が上に配置されている3個のスチール製支持ボールを支持することができる。支持バー922が、支持ベース920の上に取り付けられて、ガラスパネルの上方に(例えば約1m上方)、ガラスパネル901に平行に位置してガラスパネル901を照明する縦と横の列LEDを備えたLEDアレー924を保持している。そのLEDアレー924は中心通孔とカメラ930例えばCCD感知アレー又は他の適切な感知アレーを有するディジタルカメラを備え、前記通孔を通してガラスパネル901の中央領域の画像を撮ることができる。ディジタルカメラ930は反射されたLEDの位置を測定する。ディジタルカメラ930は、捕獲したデータを処理するコンピュータなどの信号処理装置に接続されている。
表1に、2種類のガラスパネル#1と#2の情報を要約してある。h>>hであるので、皮膜の弾性特性がここで検討する変形特性に影響するとは考えられないことに留意すべきである。
大変形の応答は、それらの層の相対的配置によって強く影響されるので2組の異なる実験を実施した。すなわち(a)その薄い皮膜の側を上方に向けて3支点上に配置したパネル(すなわち、「皮膜上向け(film up)」、皮膜はz=h/2で配置されている)及び(b)その薄い皮膜の側を下方に向けて配置したパネル(すなわち「皮膜下向け(film down)」、皮膜はz=−h/2で配置されている)である。基板と皮膜の関連する特性を表2に示す。特定の場合、集中垂直荷重Pをおもしを置くことによって、プレートの中心に加えた。
ガラスパネルの形態を、Finotら、J. Appl. Phys、81巻3457頁1997年に記載されている「グリッド反射法(grid reflection technique)」の改良法を利用して測定した。そのパネルは、アルミニウムベース上に配置した3個のスチールボールで支持した(図9)。直径が各々0.41mmのピンボールの17×23アレーをアルミニウムプレートにつくり、次いでブラックアノード処理(black-anodize)を行った。発光ダイオード(LED)を各ピンホールの背後に配置してLEDアレーをつくった。アルミニウムベースに平行に取り付けたLEDアレー(図9)は同時に点灯された。1024×1368画素の解像度を有するディジタルカメラを使用して、ガラスパネルから反射されたダイオードの画像を撮った。図9の点線は、ディジタルカメラによって記録されているダイオードの一つからの光路を示す。
上記カメラのレンズの収差を、ガラスパネルの代わりに配置されたルールドグリッド(ruled grid)を撮影することによって測定した。次のステップは、再びガラス試料の代わりに配置された平坦標準鏡から反射されたダイオードの画像の位置を測定するステップである。そのガラスの形態は、ガラスからの反射画像と鏡からの反射画像を比較することによって計算した。
自己無撞着セット(self-consistent set)が達成されるまで解を繰り返すことによって、垂直方向の変形による反射角を変えることができた。これは次のようにして行った。まず垂直方向の変形を全く想定せずに上記角度を見つけて、垂直方向の変形を計算し、その変形を使って、角度の第二の計算を行って、その角度から第二セットの変形を得た。その解は非常に速く収束するので、すべての場合、一回だけの繰り返しで充分であることが分かった。
パネルは、まず皮膜なしで試験し、次に薄い皮膜を堆積させて試験した。これらの試験は、「皮膜上向け」及び「皮膜下向け」の状態の両方で行った。パネルの形態に対する重力の効果は、両方の状態の変位(displacement)を比較する(そのガラスの形態は、上記変位を差し引いて2で割り算することによって求めた)ことによって差し引いた。そのパネルの厚さの変化は平面内で20μmより小さかったので、上記のような引き算が重要になった。パネルをその長軸にそって見ると、観察者に近い右のコーナーが左のコーナーより低く、すなわち、観察者に近い短い端縁が負の傾斜を有し左から右へ降下している方式で、すべてのパネルが平坦ではなくてむしろわずかにねじれていることが分かった。650mmの長さにわたって、そのねじれは約2.5mradであり、約2.5kmのねじれピッチを生じた。
計算シミュレーション
第一に、パネルの大変形挙動を、小歪と小回転のプレートの動力学及び有限要素法(FEM)を利用して分析した。ABAQUS汎用有限要素コード(バージョン5.5、1996年、Hibbitt、Karlsson及びSorenson、米国ロードアイランド州ポタケット)を使用した。最初の配置構成は、完全にフラットした。堆積中、その薄い皮膜は、均一なミスマッチ歪σを発生した。その皮膜応力の値は、計算変位が実験で得た垂直方向の変形と密接に整合するように調節した。重力による加速度、g=9.81m/sによって、加えるミスマッチ応力を、その大きさがすべての実験測定値に整合する変形を起こすまで増大させた。
変形が非対称になる可能性があるので、全プレートをモデル化した(L/2≧y≧−L/2、L/2≧x≧−L/2)。メッシュ(mesh)は4ノードプレート素子(four-noded plate element)を使用し、各ノードは三つの中間平面変位(midplane displacement)と二つの中間平面回転自由度を含んでいた。そのプレート素子は、ポアソン効果による厚さを横切る変形が可能であった。連続したメッシュのリファインメント(refinement)は392の4ノード素子と453のノードのメッシュをもたらし、これらはパネル内にほとんど均一に分布し、そのパネルにおけるポイント収束(point convergence)は許容できるとみなされた。その数値計算の正確さは、表3に示すFEM及び重力、式(8)による分析反力を比較することによって評価した。重力とミスマッチ歪を、10の等しいインクレメントで同時に加えた。垂直方向の荷重Pを、選択した場合のパネルの中心に逐次加えた。その計算によって、多数の可能性のある変形パターンが明らかになり、そしてエネルギーを最小限にする変形パターンが結果として得られた。中程度の回転が存在しているため、荷重を重ねることができないことを強調することは重要であり、そして分析する際の荷重の順序が非常に重要である(全剛性のマトリックスは、各荷重ステップの最後に更新したからである)。ミスマッチ歪と重力を同時に加えると、上記分析形態が、計算値を良好に捕獲することが分かった。その数値結果は、理論と一致する以下の一般的傾向を示した。
1.中心からはるかに離れて支持されているパネル(配置構成#1)の場合、集中して加えられた垂直力による中心における主曲率は、皮膜がプレートの下面に存在していることによって起こる曲率にほぼ等しい。この場合、パネルの変形は安定しているので、その曲率は、集中した荷重の大きさによって大きく変化しない。皮膜がプレートの上面にある場合、逆のことがあてはまる。約2.33Nで曲率が鋭く上昇して不安定になり始めることを示す。結局、パネルの中心から離れた支持体を有する配置構成は、式(18)の理論から予想されるように、重力の方向に非常に敏感である。
2.支点がパネルの中心に近い場合(配置構成#2)、分析式(37)によって予想されるように、変形は円筒形である(プレートの最長の辺によって湾曲する)。皮膜がパネルの上面に存在している場合、皮膜に張力がかかっていると、全変形が反分的(anticlastic)である。皮膜のミスマッチ応力による曲率の変化は、重力荷重が優ってパネルをほぼ円筒形に保持させるのでパネルの上面又は下面の皮膜の位置に強くは依存しない。三次元有限要素の打ち切り(three-dimension finite element discretization)を含む追加のシミュレーションを行って、分析の各種仮説の妥当性をチェックした。これらの分析法は、大きい歪と大きい回転による超高弾性変形(hyperelastic deformation)を分析できたが、一方、前記二次元モデルは、小歪と中程度の回転に対する低弾性の応答(hypoelastic response)を処理した。この超高弾性と低弾性の試験結果は、充分に薄いプレートの場合(h/max(L、L)<0.05)、ほぼ同じである。低弾性の試験結果は、特に比較的厚いプレートの場合、超高弾性の試験結果よりわずか3%低いだけである。これらの分析結果は、中程度の厚さのプレートの場合(h/max(L、L)<0.1)でさえ、計算された試験結果の7%以内であった。有限要素法の結果から、剪断応力が、分岐が起こる前はほぼゼロであり(典型的に厚さの大きさ(thickness distance)が自由末端とは異なっている)、かつ等二軸性応力状態が優っている(σ≒σy)ことが立証された。プレートがx軸のまわりをカールして、分岐が起こった後、コーシーの剪断応力はδxy≒σ/10及びσ≒σ/2のオーダーである。
有限要素法による試験結果との比較
有限要素法による計算値を表4〜7及び図10〜13の実験結果と比較する。これらの実験で得た各種の観察結果は、計算結果と好都合に類似していることが分かる。予想どおりに、これらの試験結果は、支持体が、配置構成#2の場合よりパネルの重心からはるかに離れている配置構成#1の場合に、荷重と形態の動揺に対し特に敏感なようである。
配置構成#2は、理論的に分析によって予想されて実験とFEM(図14と15)の両方によって確認されたように、自重によって円筒形になる。初期の円筒形配置構成が全変形を支配している。配置構成#2は、安定な配置構成であるから、荷重を重ねることができる唯一のケースである。この場合、そのフラットパネルは、あたかも固有歪の影響下にある幅広のビームのように変形する(図14と15を比較せよ)。平面外の全プレートの変形に対するPの影響はこの場合、無視することができるが、それは支持体がPを加える中心に近いからである。
配置構成#1を使用して、パネルに座屈(buckle)を起こさせる臨界集中荷重Pcrを予測した。そのパネルは、皮膜の重力と残留応力によってすでに変形していたことに留意すべきである。BiezenoとGrammelによる浅い球体シェルの座屈分析にしたがって、上記臨界荷重の閉じた形の下記式を誘導できた。
プレート(支持体が中心から離れている)が、重力及び/又は熱歪によって、ほとんど等二軸性の湾曲(K≒K≒K>0)をしたならば、次に垂直荷重P=Pcrを加えると、初期に変形した配置構成は座屈を起こす[すでに変形したパネルはスナップして(snap)曲率が0.64Kになる。すなわちその変形パネルは一層平坦になる。]式(51)から得た分析結果は、表8に示すように、実験結果と非常によく一致している。
皮膜の応力σは表9に示してある。すべての場合(皮膜の上向け又は下向け)の実験による表面変形を最もよくとらえかつ表1に記載されている配置構成を支持するために、上記皮膜応力は逐次増分(successive increment)で計算した。重力なしの堆積による皮膜の応力の実験推定値も比較のために記載してある。
プレートのガウス曲率(すなわち平均曲率、(K+K)/2)は、変形経路によって変化せず最後の荷重条件にのみ依存している。支持体の間隔が大きく(配置構成#1)かつ薄い皮膜が堆積されていないパネルの場合、重力荷重によって、(K+K)/2)=−0.0376 1/mになる。同じ支持体の配置構成であるが下向け皮膜(皮膜#1(a))を有するパネルの場合、(K+K)/2)=0.0446 1/mになる。同じ配置構成だが上向け皮膜を有するパネルの場合、(K+K)/2)=−0.0476 1/mになる。上記の差を利用して、ストーニィの式の式(1)は、皮膜上向けの場合、皮膜応力σ=322MPaであり、そして皮膜下向けの場合皮膜応力σ=2650MPaであると予想する。実際の計算値はσ=315MPa(引っ張り)であった。皮膜上向けの場合は、皮膜応力が、重力荷重下で見られるのと類似の曲率を生じるので、そのストーニィ式による推定値は計算値に近いことに留意すべきである。しかし、皮膜下向けの場合のストーニィの結果は、全くはずれている。このように、この例は、細長いプレート上の薄い皮膜の変形に対する体積力の重要な役割を例示している。
[実施例]Si基板上の薄い皮膜
FinotらはAl−Cuの薄い皮膜(h=0.5μm)又はWの薄い皮膜(h=0.9μm)を上に堆積された円形Siウェーハ(直径2R=150mm及び厚さh=337.5μm)の曲率の測定値を報告した(Finotら、Journal of Applied Physics、81巻3457頁1997年)。Siの弾性特性はE=130GPaであり、v=0.28でありそしてその密度ρ=2.33g/cmである。Finotらの試験結果を本発明の理論と比較するため、本発明の発明者らは、上記円形ウェーハと同じ表面積を示す等しい長さ:L=132.9mmの正方形の断面を利用する。その薄い皮膜の特性はこの分析には入らないことに留意すべきである。式(40)は、0.133m−1という臨界曲率を与えるが、この値は、Finotらの実験測定値0.14m−1と充分一致している。この場合、重力を無視しても誤差は4%より小さい。引用したFinotらの論文の図4に示されているように、曲率の実験値は薄い皮膜の分析結果と良好に一致した。
Leeらは、曲率を監視するためコヒーレントグラジエントセンサ法を使用して、半径R=25.4mmの薄い円形Siウェーハ(h=105μm及びv=0.22)に堆積された薄いAl皮膜(h=6μm)の曲率の変動を実験で研究した(Journal of Applied Physics、89巻6116頁2001年)。これらのウェーハは熱負荷の履歴をもっていた。この場合の形態は、大変形時の重力の作用は無視できる形態である。冷却して皮膜堆積温度から温度を低下させている間に、Leeらは、ΔT=−22.5℃にて湾曲の分岐を観察した。
図16は、さきに引用したLeeらの計算結果と実験結果による本発明の理論の予測を示している。重力の影響を除くためρ=0と設定して、図16は、Leeら、J. Appl. Phys.、89巻6116頁2001年に使用された材料と形態について、正規化ミスマッチ歪e=3eR/(2hE)に対する正規化曲率K=KR/(4h)を示す。上記、本発明の理論の予測値は、分岐の前と後のSi基板のAl皮膜についての実験値及び有限要素シミュレーション値の両者とよく一致していることに留意すべきであり、また、本発明の理論の式(47)と(48)によって予測される分岐点は、以下の文献:Salamonら、Int. J. Solids and Struct、32巻473頁1995年及びFreund、J. Mech. Phys. Solids、48巻1159頁2000年の結果と整合することにも留意すべきである。
上記説明は、熱負荷と機械的負荷を組み合わせて受けた薄い皮膜と積層/グレーデッド型のフラットパネルの大変形特性に対する重力の作用の詳細な分析結果を提供している。上記分析では、歪は小さくかつ回転は中程度であると仮定されている。材料の特性と固有歪は、その厚さの方向に、任意に変えることができた。熱エネルギー最小化法を利用して近似解を得た。湾曲が分岐する可能性を試験して、分岐時の臨界曲率と臨界有効荷重に関する明白な閉じた形の解(explicit closed form solution)を得た。上記分析から得た興味ある結果は、臨界曲率がミスマッチ歪と重力に依存していないことである。また、一方では、臨界有効荷重レベルが、重力及び集中荷重(支持体からの反力及び重心に加えられた集中荷重)の方向と大きさについて曲率の凸形態によって影響される。基板上の均質なフラットパネルと薄い皮膜の限定ケースについて、重力による大変形の解も試験した。
プレートの端縁の近くの変形を適切にモデル化するには、境界層を考慮することが必要であった。その境界層分析法は、主曲率の可展面(developable surface)の理論及びポアソンカップリング(Poisson coupling)に基づいたものであった。分岐と境界層の方法の閉じた形態の予測を、プレートの大回転有限要素分析及び3D超高弾性分析と比較した。これらの分析形態が、計算結果と定性的に及び定量的に一致することが分かりかつその問題点のすべての主要な特徴をとらえることが分かった。
本発明の理論の有効性を評価するため、一連の組織的な実験を、フラットパネルであって薄い皮膜が堆積されているものと堆積されていないものについて実施した。曲率と分岐の進展の予測される傾向は本発明の理論と一致することが分かった。さらに、支持体と皮膜の幾何学的配置が異なるパネルの実験で測定された変位/曲率の半径方向の分布が、計算結果と適正に一致した。Si基板上の薄い皮膜の大変形についての利用可能な実験結果も、本発明の分析結果と非常によく一致した。
大変形分析法を実施中、プレート構造体に集中的に加えた垂直力の作用について以下に説明する。プレートの重心に集中して垂直方向に加える支持力Pは、図3と4に示したように本発明の分析法に含めることができる。簡単な支持体の反力は単純平衡から下記のように求めることができる。
全位置エネルギーVは次の通りである。
その解は、下記関係式を利用して、メインテキスト(main text)の場合と同じ一般的方法にしたがって行われる。
前記テキストで与えられる特定のケースのfのその後の結果は式(A3)によって修正できる。
また、プレート構造体の境界層の影響も、上記大変形分析法で分析できる。FinotとSuresh、J. Mech. Phys. Solids、44巻683頁1996年は、残留応力下の長方形プレートの曲率がそのプレートの長さ又は幅にわたって均一でないというSalamonとMasters、Inte. J. Solids and Struct.、32巻473頁1995年の予測を立証した。FinotとSureshはさらに、L>6(h・|Kcr|)1/2の場合、一般化されたプレインストレイン(plain strain)の問題の解が、長方形プレートの長い方の方向の曲率の良好な近似値を提供することを示した。事実上、これらの結果は、薄いプレートが大変形している間に起こる境界層現象を説明している。この境界層は、曲げ剛性を無視しかつ膜応力だけが発展すると仮定することによって変形を近似的に測定できるプレートの端縁の近くの領域である。この近似は、平面外のたわみがプレートの厚さより大きい場合に有効である。膜応力の非線形作用は、境界層にだけ限定され、その境界層の外側の挙動は小歪プレートの理論にしたがう。ここで本発明の発明者らは、FungとWittrickが均質なプレートに対して開発した方法を使用する境界層分析法を採用する。
大きく撓んでいる長方形プレートが図5aに示すように境界層を発生していると考える。本発明の発明者ら、一般原理を失うことなく、y=−L/2にそった自由端縁に注目する。その端縁に加えられた軸方向の力とモーメントはゼロである。その端縁に適用した別の座標系X、Y、Zは、円筒形表面の生成元(generator)に対し平行及び垂直になる。初期のシステムと新しいシステムの間の座標変換はY=y+L/2、X=x及びZ=zである。X方向にそった曲率半径は1/Kである。境界層において、平衡を満たすために、単位長さ当たりの垂直及び剪断の膜力(N、N及びNxy)だけが必要である。YBLを境界層の幅とする。プレートの平面外の全撓みは下記式のように区分される。
上記式中、ξは、円筒形の変形wからのディパーチャー(departure)である。変形wの円筒形部分はZ方向の平衡を満たす。境界層において、XとYの方向の平衡は、下記式の状態の場合に満たされる。
その解を完了するため、発明の発明者らは、Y→+∞の場合、レギュラリティ条件(regularity condition)ξ→0を利用し、Y→0の場合、モーメント力と剪断力は、小歪の理論から得られるように、ゼロでなければならない(円筒形の解)。したがって下記の通りになる。
但し、次のとおりである。
そして境界層の強さは次のとおりである。
ξの最大絶対値は、自由端縁においてξ(0)=−Cである。境界層における、縦方向の曲率と組み合わせた膜張力Nは、自由端縁に直角の方向に有効力K/単位面積を与える。これらの膜張力は下記式で表される横方向の曲げモーメントを生成する。
=−K<Epe・Z>をリコールする(recall)すると、式(B6)は直接、式(38)になる。したがって、境界層の重要な機能は、横方向の湾曲を阻止するのに充分な円筒形中央領域の横方向曲げモーメントを提供することである。
境界層の深さを知るため、本発明の発明者らは、式(A3)によって与えられるξ(Y)関数の第二ゼロ点YBLを利用する。境界層の幅は、v→0のときまたはδの値が小さいとき(例えば曲率半径1/Kが小さい場合)に低下し、そしてv→0.5のとき又はδの値が大きいとき(例えば曲率半径1/Kが大きいとき)に増大する。v=0.33の場合、YBL=3.066(h/K1/2である。minL、L≦2Yの場合、先に引用したFinotとSureshの数値結果にしたがって、境界層は前記解を完全に支配し、長方形プレートはビームとして機能する。
上記の諸章には、大変形分析方法の各種特徴が記述されている。以下に、上記方法の一用途をさらに述べる。
図17は、上記大変形分析方法に基づいたリアルタイム試料監視システム1700の一実施態様を示す。そのシステム1700は、試料の積層又はグレーデッド型のプレートの装置又は構造体1710を支えて保持する試料ホルダー1720を備えている。半導体処理時の皮膜の堆積などのいくつかの用途において、試料ホルダー1720は、真空条件下の密閉チャンバーを備えている。曲率の測定を、試料1710の熱的状態及び機械的状態が有意に変化する期間より短い期間に完了できるように、曲率測定モジュール1730を使用して、試料1710をリアルタイムで測定する。データ処理モジュール1740例えばマイクロプロセッサ又は他のデータ処理装置が、前記曲率測定値についての情報をモジュール1730から受け取るように連結され、そして複雑な数値計算なしで上記大変形分析法に基づいて計算と分析を実施するようにプログラムすることができる。
曲率測定モジュール1730は、各種の配置構成で提供することができる。代表的な装置としては、レーザビームが表面を通じて走査されて曲率を測定するスキャニングレーザシステム、マルチビーム光検知システム、及び光学格子反射システムがある。このような光学システムは非侵襲性であるので、測定表面を保護することができる。
曲率測定モジュール1730の検査機構は、測定中の全領域の曲率の全域測定を行って、測定領域内のすべての位置の曲率を、同時に、かつ従来の点から点への走査による測定を行わずに得ることができることが好ましい。大変形分析法の全域曲率の検出と速い分析処理のこの組み合わせによって、応力の変化が上記処理時間より遅い限り、測定中の領域内の応力分布の空間地図を、事実上リアルタイムでつくることができる。
モジュール1730は、照明光ビームを生成して試料1710の表面に導き次いで、その反射ビームもしくは散乱ビームを受け取り検出する光、検出モジュールでもよい。モジュール1730の光学装備の一例は、Rosakisらの米国特許第6,031,611号に開示されているコヒーレントグラジエント感知(「CGS」)システムである。図18は、光源110からのコリメートされたコヒーレント光ビーム112を光プローブとして使って、図17に示す試料1710の正反射表面130を示す曲率情報を得るCGSシステム1700の一実施態様を例示している。光源110は、レーザなどのコヒーレント光源又は白色光ビームを生成する白色光源などの非コヒーレント光源でもよい。ビームスプリッターなどの光学素子120を使用して、ビーム112を表面130に導くことができる。反射表面130が湾曲していると、反射プローブビーム132の波面がゆがむので、その反射プローブビーム132は、測定中の表面130の曲率に関連する光路差又は位相変化を受ける。このシステムは、表面130の照明された領域内の各点の「スナップショット(snapshot)」を生成するので、照明された領域内の任意の方向にそった任意の点の曲率の情報を得ることができる。この方法によれば、走査システムを使用することによって、一回に一点ずつ連続して測定する必要がなくなる。
互いに間隔を置いた二つの格子140と150が、反射プローブビーム132の経路に配置されて、前記ゆがめられた波面を、曲率を測定するために操作する。第一格子140の生成する二つの異なる回折成分を回折する第二格子150の生成する二つの回折成分を、レンズなどの光学素子160を使用して組み合わせ、互いに干渉させる。これら二つの格子140と150による回折は、相対的な空間変位すなわち二つの選択された回折成分間の位相シフトを起こす。この位相シフトは、他の格子パラメータが固定されている場合、二つの格子140と150の間の間隔の関数である。空間フィルター170が光学素子160に対して配置されて、選択された回折成分の干渉パターンを透過し、第二格子150からの他の回折オーダー(diffraction order)を遮断する。
上記透過された干渉パターンは、次に、CCDアレーなどの感知画素のアレーを含む画像センサ180によって捕獲され、そのセンサは、その干渉パターンを示す電気信号を生成する。信号プロセッサ190(図17に示すシステム1700の処理モジュール1740の一部であってもよい)が、前記電気信号を処理して、反射表面130の湾曲によって起こる位相のゆがみの空間グラジエントを引き出す。次いで、この空間グラジエントは、さらに処理されて曲率の情報を得ることができ、その結果、反射表面130の照明された領域の曲率マップを得ることができる。単一空間微分(single spatial differentiation)を干渉パターンに実施して表面グラジエントを測定する。この技法は、表面の曲率の変化が漸進的であるとき、すなわち、平面外の変位が皮膜、ライン又は基板の厚さより小さいとき、表面曲率を正確に測定することができる。この技法は、干渉パターンをつくるため必要な外部基準ビームがなくそして前記CGSシステムは二つの格子140と150を使用してそれ自体の干渉基準をつくるので、他のいくつかの干渉応用技法と比べて、剛体の運動及びまわりの変動の影響を受けない。
これら二つの格子140と150は、一般に、異なる格子ピリオド(grating period)を有し、互いに任意の角度をなして配向された任意の格子でよい。好ましくは、これら二つの格子は、データ処理を簡単にするため、互いに同じ方向に配向されかつ同じ格子ピリオドを有している。この場合、格子の方向は、格子140と150による二重回折のため、二つの選択された回折成分間の相対的空間変位[「シェアリング(sharing)」]の方向によってほとんど決定される。
図18は、図17に示したCGSシステムの作動原理を、互いに平行に整列させた二つの同じ格子140と150を使用することによって二次元で例示している。x軸が格子140と150の両者の格子刻線に平行であるデカルト座標系(x1、x2、x3)を考察する。
格子140(G)は、反射プローブビーム132を。E、E、E−1、E、E−2などで表されるいくつもの干渉波に回折する。例示することを目的として、最初の三つの回折時(diffraction order)だけ、すなわちゼロ次波(zero-order wave)144(E)、+1次波(E)及び−1次波146(E−1)を示す。これら波面は各々、第二格子150(G)によってさらに回折されて多数の波面を生成する。例えば、+1次波142(E)は回折されて波面142a(E)、142b(E)、142c(E−1)などを生成し;ゼロ次波144(E)は回折されて波面144a(E)、144b(E)、144c(E−1)などを生成し;そして−1次波146(E−1)は回折されて波面146a(E−1)、146b(E−1)、146c(E−1−1)などを生成する。
二つの格子140と150は同一であるから、格子140の生成した異なる回折次から格子150が生成した特定の回折ビームは平行である。また、このことは、二つの格子140、150の格子ピリオドの比率が整数のときにも起こる。このような条件下で、レンズを光学素子160として従来のように使用して、格子150から出た各種組み合わせの平行回折ビームを、フィルタリング平面170において又はその近くで互いに重ね合わせることによって複数の回折スポットをつくることができる。これらの回折スポットは、前記重ね合わせたビームの干渉による干渉じまをもっている。その干渉じまは、反射プローブビーム132の波面の位相ゆがみのグラジエントを示す情報をもっている。
例えば、ビーム142から生じたゼロ次回折ビーム142b(E)は、ビーム144から生じた+1次回折ビーム144a(E)に平行である。これら二つのビーム142bと144aは、レンズ160によってフィルター平面170上の点174(D+1)に収束される。同様に回折ビーム142cと144bは互いに重なり干渉してスポットDを形成し、そしてビーム144cと146bは互いに重なり干渉してスポットD−1を形成する。
これらのどのスポットの干渉パターンも、反射プローブビーム132の波面の位相ゆがみのグラジエントの情報をもっているので、試料の表面130の曲率を測定するのに使用できる。図18に示す実施例は、スポット174(D+1)がフィルター平面の通孔172によって選択されることを示している。
反射プローブビーム132の波面がほぼ平面で局部的な位相変動をする[S(x、x)]と仮定する。格子140と150による回折の正味の作用は、格子の方向にそって、すなわちx方向に入射波面の横方向のシフトすなわち「シェアリング」を生成する作用である。例えば、回折されたビーム142b(E)の波面は、回折されたビーム144a(E)の波面に比べて、x2方向にそってωの大きさだけシフトされ、その結果、ビーム142bと144aの波面は、それぞれS(x、x+ω)及びS(x、x)で表される。格子ラインが図18に示すようにxにそって配向されている場合、上記波面のシフトは、格子の主軸に平行であり、すなわちxにそっている。
反射プローブビーム132の光波面は、下記のように試料の表面130の形態と関連づけることができる。正反射を行う試料表面130は下記関数として表すことができる。
この湾曲面F(x、x、x)の任意の点(x、x)における単位表面の法線ベクトルNは下記式で求めることができる。
上記式中、fαは試料の表面x=f(x、x)の平面内グラジエント成分を表し、そしてeはx軸(i=1、2、3)にそった単位ベクトルを表す。米国特許第6,031,611号によれば、その曲率テンソルは下記分析形で表されることが分かる。
小曲率の場合、上記式は以下のように近似することができる。
上記式中、pは格子140と150の格子ピリオドであり、Δは格子140と150の間の間隔であり、n(α)はx1又はx2方向にそったシェアリングについて観察された干渉縞を識別する整数であり、そしてα、β∈{1、2}である。したがって曲率テンソル場は、小変形近似に基づいた式(x4)によって、CGS干渉図形のグラジエントから直接計算することができる。特定のパラメータρとΔを有する与えられたCGSシステムの場合、試料表面上の任意の位置の曲率は、所望の方向の単位長さ当たりの干渉縞の数を測定することによって求めることができる。したがって、CGS干渉図形は、任意の点(x1、x2)における試料の曲率テンソルの瞬間値を求めるための全領域法を提供する。
変形が大きいとき、例えばスロープ成分が1にほぼ等しい場合、式(x4)で示す近似は不正確になり、式(x3)で示す分析式を使用し、二つのCGS干渉図から得た表面グラジエント成分に基づいて、大変形を有する曲率を計算することができる。次にその大変形曲率を、大変形分析法に使用して応力状態を求めることができる。
CGS技法の一つの注目すべき特徴は、その作動が照明光の波長に影響されないことである。したがって、UV、可視及びIRのスペクトル範囲を含む適切な波長のコヒーレント放射ビームを使用できる。照明するのに適切な波長は用途の要求に応じて選択することができる。例えば、表面が、UVもしくは可視のスペクトル範囲の照明光の光散乱もしくは拡散反射を起こす小さな特徴部分又は表面粗さを有している場合、特徴部分の大きさ又は表面粗さの寸法より長い波長例えばIR波長を利用して、上記表面から光学的正反射を達成し、CGSシステムを適正に作動させることができる。したがって、特徴部分又は粗さを有する表面は、照明ビームのIR波長に対して均一な表面として有効に扱うことができる。したがって一実施態様では表面の粗さ又は特徴部分の大きさは最初に測定される。次に、特徴部分又は粗さの寸法より大きい適正な照明波長を選択して正反射を達成する。次にこの照明光を使用してCGS測定を行う。また、本発明の大変形分析方法は、表面の応力状態を近似的に分析するのにも適用できる。
表面に大変形があるいくつもの用途などの特定の用途では、全領域の二次元曲率の測定を達成するために二つの異なる方向に空間シェアリングが必要なことがある。これは、図17に示すCGSシステムを使用して、試料表面130が第一配向位置にある時第一測定を行い、続いて試料表面130が第二配向位置まで(例えば第一配向位置対して直角な位置まで)回転した時、第二測定を実施することによって、行うことができる。あるいは、二つの異なる方向に二重格子の別個の2セットを備えて、干渉パターンを二つの異なる空間シェアリング方向に同時に生成する、図20に示す2アームのCGSシステムを提供してもよい。こうして、両方の空間シェアリング方向の曲率分布の時間とともに変化する作用を得ることができる。
上記CGSシステムを使用して、基板上に形成されている各種の特徴部分と要素の曲率を直接又は間接的に測定することができる。直接測定する場合、CGSのプローブビームを、これら装置の頂面に直接送って曲率の情報を得ることができる。この場合、表面の特徴部分と要素及び、それらを囲む領域が好ましくは滑らかで光学的に反射性であることが通常必要である。その上に、前記特徴部分と要素及びそれらのまわりの領域の、それらの曲率以外の特性が、波面のゆがみに有意には寄与しないことが望ましい。したがって波面のゆがみは、光プローブビームが照明する領域が湾曲していることを示す指標として利用できる。例えば、いくつかの完成した集積回路は、基板上の回路素子を覆う、通常、非導電性絶縁材料製の頂部不活性化層を備え、その下側の回路を保護している。その不活性化層の表面は、一般に平滑なのでCGS測定を行うには充分に反射性である。
しかし、上記条件は、いくつかの他の基板ベースの装置の場合、満たされないことがある。例えば、基板の前面に形成された特徴部分と成分又はそれらのまわりの領域が光学的に反射性でないことがある。その前面の特徴部分と要素が、曲率以外の要因、例えば特徴部分又は成分の高さがそのまわりの領域と異なっていることなどによって、反射される波面をゆがめることがある。このような場合、その特徴部分又は要素の曲率は、基板の裏面上の反対表面の対応する位置の曲率測定値から推定によって間接的に測定することができる。基板上に形成された不連続の特徴部分と要素の応力は基板を変形させかつ基板を覆って形成された薄い皮膜は全体が基板表面に適合しているので、上記のことは可能である。
特定の特徴部分の高さがそのまわりの領域と異なっている場合、各特徴部分の反射プローブビームの波面の位相のゆがみは、少なくとも、高さの差が寄与している部分と曲率が寄与している部分を含んでいる。CGS測定を行うため基板の裏面を利用することに加えて、CGS測定は、前面を照明することによって実施することもできる。したがって、曲率の情報は、高さの情報が分かっている場合、曲率計算時に、高さの差の効果を除くことによって引き出すことができる。
本発明の大変形分析法は、各xy平面における層又は皮膜がxとyの方向に均一であると仮定する。表面が特徴部分付きで製造されている場合、本発明の方法は、特徴部分付き表面の平均特性を近似的に示す均一表面を利用することによってやはり適用することができる。CGSと大変形分析法を組み合わせて使用し、応力状態を推定することができる。
完成された基板ベースの装置の曲率を測定することに加えて、CGS法は、基板ベース装置の各製造ステップ中、基板と各層又は特徴部分の曲率をその場で測定するのに利用することもできる。CGS法は上記のことを、照明される領域内のすべての位置の曲率を同時に測定するその全域性能(dull-field capability)によって達成することができる。それ故に、各測定を、短時間で、製造工程を妨害することなしに実施し完了することができる。CGS技法は、曲率情報を得るために光プローブビームをプローブとして使用するから、測定は非侵襲性なので、その光プローブビームの強度が許容可能なレベルより低く適正に保たれると、製造工程を損うことはない。さらに、前記光プローブビーム及び基板から反射されたその反射ビームは、加工チャンバーの1又は2以上の光窓を通じて加工チャンバー内の基板に及び基板から便利に案内することができる。
したがって、各層の薄い皮膜及び各種の特徴部分を製造中、各層の曲率と関連する応力、並びに各層に形成された各特徴部分はCGS技法によって、リアルタイムでかつその場で監視することができる。このその場で応力を監視する機構は、皮膜の堆積と熱サイクルを含む基板製造の各種側面に適用することができる。
例えば、このその場で応力を監視する機構は、加工された基板の不良品バッチを、全製造工程を完了する前の製造中の中間段階で選別して除くのに使用することができる。製造工程及び付随する熱サイクルが製造された特徴部分に応力を生じさせることは知られている。例えば、各種の金属被覆法は高温で行われる。また、前記諸層は、異なる機械的特性、物理特性及び熱特性を示し、それら特性は、例えば異なる材料間の熱膨張性と熱収縮性の大きさの不整合によって、構造体を接続する際に高い応力をもたらすことがある。これらの応力は、とりわけ、望ましくない応力が誘発する空げき形成及び界面のクラッキングもしくは層間剥離を起こすことがありかつ応力の移行及びエレクトロマイグレーションに寄与することがある。その上に、これら応力は基板のクラッキングを起こすことがある。空げき形成、応力の移行、エレクトロマイグレーション及び基板のクラッキングは、集積回路の主な故障要因である。
欠点のうちいくつかは、製造時の中間ステップの後に応力によって起こる。装置は、各種部品の応力が予め定められた許容値を超えると欠陥を生じる。上記のその場での応力監視を行って、製造中の選択された段階で又は連続的に曲率と応力を測定することができる。その曲率と応力の測定値を許容値と比較する。曲率又は応力の測定値がその許容値より大きいときは、欠陥を生じる可能性がある表面の領域を確認する。その製造工程は、その最終製品が欠陥品になるはずであるから停止することができる。したがって、残りの製造工程は実施する必要がない。この処置によって、製造された装置の欠陥が全製造工程が完了した後にのみ検査されるいくつかの従来の製造法のむだが多くかつ非効率的な方式が回避される。
このその場での応力監視機構のもう一つの代表的用途は、製造時の加工パラメータと加工条件を調節し最適化して基板の応力を減らす用途である。CGS技法は、製造中にその場で応力を監視するのに利用できるので、その応力に対する異なる加工ステップの寄与を、各加工ステップで応力を監視することによって確認できる。その上に、各加工ステップの加工パラメータ[例えば熱バジェット(thermal budget)の温度、期間又は使用率]は、他の加工ステップの加工パラメータと無関係に又はこの加工パラメータと関連して調節し応力を減らすことができる。これら応力に対する影響を各調節時にCGS技法によって測定して、パラメータと応力の関係を立証することができる。加工パラメータを調節するステップと生じた応力を測定するステップは、生じた応力が減って満足すべきレベルになるまで、繰り返し実施することができる。したがって、それら加工ステップを制御して製造の全収率を増大することができる。
再び図5Bと8を参照すれば、応力が増大すると、プレート構造体の湾曲は、小変形領域から大変形領域へと進展し最後に分岐領域に至る。上記のように、大変形分析法は、これら3領域すべてに適用できる。したがって大変形分析法を使用して、プレート構造体内の応力の状態を推定し特定の領域例えば小変形領域の応力状態を制御するか、又は分岐を避けることができる。
特に、フラットパネルなどのプレート構造体は、一般に、装着又はシステムの支持構造体に取り付けられている。上記説明によって明らかなように、支点によってプレート構造体にかかる力は、そのプレート構造体の応力状態に有意に影響する。したがって、大変形分析法を利用して、プレート構造体を使用する装置又はシステムが実際に作動する際に望ましい応力状態を達成する支持体の設計を行うことができる。図3、4及び9に示す三点支持の例では、支持体パラメータa、b及びcを選択して望ましい応力状態をつくることができる。一般に大変形分析法を利用して支持体の配置構成を選択し、装置の最終応力を減らすか又は分岐点を避けることができる。さらに、平面の重心に働く均一な体積力又は集中力を故意に導入して、望ましい応力状態を達成できる。これらの方法は、装置及びシステムのプレート構造体の支持システムを設計する際に組合せてもよい。
少数の実施態様しか開示していないが、変形と改良は、本発明の精神から逸脱することなく行うことができかつ本願の請求項に含めることを意図するものである。
プレート構造体を分析するための大変形分析法の一実施態様を示す。 図1に示す分析法の一用途を示す。 プレート構造体が三支点で水平に支持されている選択された座標系内のそのプレート構造体を一例として示して、図1に示す分析法の操作を例示する。 プレート構造体の側面図、及び湾曲した線が湾曲したプレート構造体を示す関連座標系を示す。 直交プレート(L>L)に境界層が発生しているのを示す。 臨界曲率で分岐が起こっているプレート構造体の中心(x=0、y=0)において湾曲の進展が促進されていることを示す。 頂部に薄い皮膜を形成された正方形のプレート構造体を示す。 頂部に薄い皮膜を形成された円形のプレート構造体を示す。 特定の円形プレート構造体の、本発明の大変形分析法及び数値有限要素法の両方に基づいて測定したデータと関連するシミュレートした結果を示し、ストーニィ分析を行うのに適切な小変形領域I、大変形領域II及び大変形下の分岐領域IIIを示してある。 ガラスパネルの大変形を測定するための代表的な一つのシステムを示す。 数値有限要素法による結果と本発明の大変形分析法に基づいた結果の比較を示す。 数値有限要素法による結果と本発明の大変形分析法に基づいた結果の比較を示す。 数値有限要素法による結果と本発明の大変形分析法に基づいた結果の比較を示す。 数値有限要素法による結果と本発明の大変形分析法に基づいた結果の比較を示す。 重量だけ及び重量と堆積された皮膜の両方を有するそれぞれの場合の、垂直変位の等高線(mm)の有限要素による計算結果を示す。 重量だけ及び重量と堆積された皮膜の両方を有するそれぞれの場合の、垂直変位の等高線(mm)の有限要素による計算結果を示す。 本発明の大変形分析法の試験結果及びCalifornia Institute of TechnologyのLeeとRosakisによる実験結果の比較を示す。 一実施態様の大変形分析法に基づいた測定システムを示す。 図17に示す曲率測定モジュールの一実施態様としての光学的全域コヒーレントグラジエント感知(CGS)システムを示す。 図18に示すCGSシステムの作動を例示する。 表面の二つの異なる方向にそった曲率を同時に測定するCGSシステムの一実施態様を示す。

Claims (20)

  1. 体積力の作用下にて積層構造体又はグレーデッド型構造体を有する装置の曲率を進展させる有効力と曲率との間の分析関係を得るための方法であって、
    プレート構造体を提供して前記装置の積層構造体又はグレーデッド型構造体を表し;
    前記プレート構造体の平面内で均一でありかつ前記平面に垂直の方向にそって変化する第一空間変動関数を使用して、前記装置に作用して前記装置の曲率の進展に影響する体積力を表し;
    前記平面内で均一でありかつ前記平面に垂直の方向にそって前記装置の温度で変化する第二空間変動関数を使用して、前記装置の熱応力の作用を表し;
    前記平面内の位置を引数とする非線形関数を使用して、前記平面内の二つの主要方向内及び前記平面に垂直の第三の主要方向内それぞれの前記装置の変位を表し;
    前記第一と第二の空間変動関数及び前記変位に関する前記非線形関数に基づいて、前記装置の全位置エネルギーを計算し;
    次いで
    前記平面内の前記二つの主要方向にそった主曲率と軸方向の伸長それぞれに関して前記全位置エネルギーを最小化して、前記装置の曲率を進展させる有効力と前記二つの主要方向にそった主曲率との間の関係を表す分析関係を導き出す;
    ことを含んでなる方法であり、
    前記プレート構造体が一辺の長さがLの正方形プレートであり、且つ、前記プレート構造体が、前記プレート構造体の中心から前記平面内の二つの主要方向のうちの第1の方向の一方側に距離aだけ離れた1つの点、並びに、前記プレート構造体の中心から前記第1の方向の他方側に距離bだけ離れた点から前記二つの主要方向のうちの第2の方向の両方向側へそれぞれ距離cだけ離れた1対の点、の3点で平衡に支持されたとした場合において、
    前記二つの主要方向のうちの前記第1の方向にそった前記主曲率をK1、前記二つの主要方向のうちの前記第2の方向にそった前記主曲率をK2、不整合歪、集中した機械的荷重及び重力を含む前記装置の曲率を進展させる前記有効力をfe、弾性特性を表わす定数をA3,A4,A5としたとき、
    前記分析関係は、
    で表わされる式に従う関係であり、
    前記式において、A3,A4,A5,及びfeは、
    で表わされ、ここで、括弧<>は、前記プレート構造体における前記平面に垂直の前記第三の主要方向に沿う括弧<>内の量の積分を意味し、zは、前記プレート構造体における前記平面に垂直の第三の主要方向の位置であり、pは、前記プレート構造体に対応する重力、或いは、前記プレート構造体の重心に集中して前記第三の主要方向に加えられる荷重である前記体積力であり、eは、前記第三の主要方向の位置であるz及び温度Tの関数である熱膨張係数α(z,T)と固有歪を生成する温度変化ΔTとの積α(z,T)・ΔTで表わされる、熱応力により生成される固有歪であり、Ebi,Epeはそれぞれ、ヤング率をE、ポアソン比をνとしたとき、E/(1−ν)で表わされる二軸係数、E/(1−ν )で表わされる平面歪係数であり、A1,A2は、弾性特性を表わす定数であって、
    で表わされる、方法
  2. 前記分析関係を使用して、前記有効力の増大過程において前記二つの主要方向にそった主曲率が等しい値をとる状態から異なる値をとる状態に変化する時点に対応する主曲率である臨界曲率をリアルタイムで求めることをさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記装置の曲率を測定し;次いで
    前記分析関係を使用して、上記曲率測定値に基づいて前記装置の応力をリアルタイムで求める;
    ことをさらに含む請求項1に記載の方法。
  4. 光プローブビームを前記装置の表面に投射し;
    前記表面からの前記光プローブビームの反射ビームを集め;次いで
    前記反射ビームを処理して前記曲率の情報を得る;
    ことによって、前記曲率が測定される請求項3に記載の方法。
  5. 前記処理が、
    前記光プローブビームを照射された前記表面の領域の前記反射ビームのコヒーレント干渉縞のグラジエントを得て;
    次に、
    前記グラジエントを使用して、前記領域に関する前記曲率を計算する;
    ことを含んでいる請求項4に記載の方法。
  6. 前記装置の製造中の応力の変動を監視するために、前記測定を前記装置の製造中に行う請求項5に記載の方法。
  7. 前記装置の製造中の応力の変動を監視するために、前記測定を前記装置の製造中に行う請求項4に記載の方法。
  8. 前記装置の製造中の応力の変動を監視するために、前記測定を前記装置の製造中に行う請求項3に記載の方法。
  9. 前記全位置エネルギーを計算する際に、前記装置の重心に作用する荷重を含めることをさらに含む請求項1に記載の方法。
  10. 前記体積力が、前記装置に作用する重力を含む請求項1に記載の方法。
  11. 前記体積力が、前記装置に作用する静電力を含む請求項1に記載の方法。
  12. 前記体積力が、前記装置に作用する電磁力を含む請求項1に記載の方法。
  13. 複数の支点を提供して、前記プレート構造体を支持し;次いで
    前記支点が生成する前記プレート構造体に対する支持力の作用及び前記全位置エネルギーのうちの前記プレート構造体に作用する重力の作用を含めて前記分析関係を導き出す;
    ことをさらに含む請求項1に記載の方法。
  14. 前記支点の幾何学的配置構成及び前記支持力を選択して前記装置の応力を減らすことをさらに含む請求項13に記載の方法。
  15. 前記支点の幾何学的配置構成及び前記支持力を選択して、前記装置の変形を、前記有効力の増大過程において前記二つの主要方向にそった主曲率が等しい値をとる状態から異なる値をとる状態に変化する時点に対応する臨界変形状態より低く維持することをさらに含む請求項13に記載の方法。
  16. 前記プレート構造体が、基板及びその基板上に形成された少なくとも一つの皮膜を含み、前記第二空間変動関数が前記一つの皮膜の熱応力及び前記基板の熱応力を含んでいる請求項1に記載の方法。
  17. 積層構造体又はグレーデッド型構造体を有するプレート構造体付き装置を保持する試料ホルダー;
    前記試料ボルダーに対して配置されて前記プレート構造体の曲率を測定する曲率測定モジュール;及び
    曲率測定値を前記曲率測定モジュールから受け取り、次に前記プレート構造体に作用する力の作用を含む前記プレート構造体の応力を、分析関係にしたがって計算するよう作動する処理モジュール;
    を備えたシステムであって、
    前記処理モジュールが、以下の操作すなわち
    前記プレート構造体の平面内で均一でありかつ前記平面に垂直の方向にそって変化する第一空間変動関数を使用して、前記装置に作用して前記装置の曲率の進展に影響する体積力を表し;
    前記平面内で均一でありかつ前記平面に垂直の方向にそって前記装置の温度で変化する第二空間変動関数を使用して、前記装置の熱応力の作用を表し;
    前記平面内の位置を引数とする非線形関数を使用して、前記平面内の二つの主要方向内及び前記平面に垂直の第三の主要方向内それぞれの前記装置の変位を表し;
    前記第一と第二の空間変動関数及び前記変位に関する前記非線形関数に基づいて、前記装置の全位置エネルギーを計算し;
    次いで
    前記平面内の前記二つの主要方向にそった主曲率と軸方向の伸長それぞれに関して前記全位置エネルギーを最小化して、前記装置の曲率を進展させる有効力を前記二つの主要方向にそった主曲率にリアルタイムで関係づける前記分析関係を導き出す;
    操作を実行するようにプログラムされているシステムであり、
    前記プレート構造体が一辺の長さがLの正方形プレートであり、且つ、前記プレート構造体が、前記プレート構造体の中心から前記平面内の二つの主要方向のうちの第1の方向の一方側に距離aだけ離れた1つの点、並びに、前記プレート構造体の中心から前記第1の方向の他方側に距離bだけ離れた点から前記二つの主要方向のうちの第2の方向の両方向側へそれぞれ距離cだけ離れた1対の点、の3点で平衡に支持されたとした場合において、
    前記二つの主要方向のうちの前記第1の方向にそった前記主曲率をK1、前記二つの主要方向のうちの前記第2の方向にそった前記主曲率をK2、不整合歪、集中した機械的荷重及び重力を含む前記装置の曲率を進展させる前記有効力をfe、弾性特性を表わす定数をA3,A4,A5としたとき、
    前記分析関係は、
    で表わされる式に従う関係であり、
    前記式において、A3,A4,A5,及びfeは、
    で表わされ、ここで、括弧<>は、前記プレート構造体における前記平面に垂直の前記第三の主要方向に沿う括弧<>内の量の積分を意味し、zは、前記プレート構造体における前記平面に垂直の第三の主要方向の位置であり、pは、前記プレート構造体に対応する重力、或いは、前記プレート構造体の重心に集中して前記第三の主要方向に加えられる荷重である前記体積力であり、eは、前記第三の主要方向の位置であるz及び温度Tの関数である熱膨張係数α(z,T)と固有歪を生成する温度変化ΔTとの積α(z,T)・ΔTで表わされる、熱応力により生成される固有歪であり、Ebi,Epeはそれぞれ、ヤング率をE、ポアソン比をνとしたとき、E/(1−ν)で表わされる二軸係数、E/(1−ν )で表わされる平面歪係数であり、A1,A2は、弾性特性を表わす定数であって、
    で表わされる、システム
  18. 前記曲率測定モジュールが、光プローブビームを生成して前記プレート構造体に導き、次いで前記プレート構造体による前記光プローブビームの反射ビームを処理して前記曲率を測定する請求項17に記載のシステム。
  19. 前記曲率測定モジュールが、
    前記反射ビームの光路に互いに間隔を置いて配置され、かつ、前記反射ビームの波面に対し、予め定められた位相操作であってそれらによって生成される回折によって生成される位相操作を生成するよう配置構成された第一と第二の格子;
    前記反射ビームを前記第一と第二の格子から受け取るように配置され、かつ、前記第二格子からの二つの回折成分であって前記第二格子によって前記第一格子からの二つの異なる回折成分を回折させることからつくられる二つの回折成分を選択し組み合わせて干渉パターンをつくる光素子;及び
    前記光素子に対して設置されて、前記干渉パターンを受け取りその干渉パターンを示す電気信号を生成する光感知装置;
    を備えている請求項18に記載のシステム。
  20. 表面の応力を求める方法であって、
    表面の1又は2以上の特徴部分の寸法を測定し;
    前記表面にコヒーレント光ビームを正反射させるため、前記寸法より大きい波長のコヒーレント光ビームを選択し;
    前記コヒーレント光ビームを前記表面に照射して、反射プローブビームを生成させ;
    前記反射プローブビームの回折成分の第一セットを、第一格子を使用することによってつくり;
    前記反射プローブビームの回折成分の第二セットを、前記第一格子から予め定められた距離をおいて位置する第二格子を使用することによってつくり、そして回折成分の第一セットは各々、前記第二格子によって回折されて複数の回折成分を生成し;
    前記第二格子が、回折成分の前記第一セットから選択された二つの異なる回折成分を回折することによってつくる二つの回折成分を組み合わせて干渉パターンをつくり;次いで
    前記干渉パターンを処理して前記表面の曲率の情報を求め;
    分析関係を使用して、前記曲率の情報に基づいて前記表面の応力をリアルタイムで求める;
    ことを含んでなる方法であって、前記分析関係が、
    前記表面内で均一でありかつ前記表面に垂直の方向にそって変化する第一空間変動関数を使用して、前記表面に作用する体積力を表し;
    前記表面内で均一でありかつ前記表面に垂直の方向にそって前記表面の温度で変化する第二空間変動関数を使用して、前記表面の熱応力の作用を表し;
    前記表面内の位置を引数とする非線形関数を使用して、前記表面内の二つの主要方向内及び前記表面に垂直の第三の主要方向内それぞれの前記表面の変位を表し;
    前記第一と第二の空間変動関数及び前記変位に関する前記非線形関数に基づいて、前記表面の全位置エネルギーを計算し;次いで
    前記表面内の前記二つの主要方向にそった主曲率と軸方向の伸長それぞれに関して前記全位置エネルギーを最小化して、前記表面の曲率を進展させる有効力と前記二つの主要方向にそった主曲率との間の関係を表す分析関係を導き出す;
    ことによって得られる方法であり、
    前記表面が一辺の長さがLの正方形プレートであり、且つ、前記表面が、前記表面の中心から前記表面内の二つの主要方向のうちの第1の方向の一方側に距離aだけ離れた1つの点、並びに、前記表面の中心から前記第1の方向の他方側に距離bだけ離れた点から前記二つの主要方向のうちの第2の方向の両方向側へそれぞれ距離cだけ離れた1対の点、の3点で平衡に支持されたとした場合において、
    前記二つの主要方向のうちの前記第1の方向にそった前記主曲率をK1、前記二つの主要方向のうちの前記第2の方向にそった前記主曲率をK2、不整合歪、集中した機械的荷重及び重力を含む前記表面の曲率を進展させる前記有効力をfe、弾性特性を表わす定数をA3,A4,A5としたとき、
    前記分析関係は、
    で表わされる式に従う関係であり、
    前記式において、A3,A4,A5,及びfeは、
    で表わされ、ここで、括弧<>は、前記表面における前記表面に垂直の前記第三の主要方向に沿う括弧<>内の量の積分を意味し、zは、前記表面における前記表面に垂直の第三の主要方向の位置であり、pは、前記表面に対応する重力、或いは、前記表面の重心に集中して前記第三の主要方向に加えられる荷重である前記体積力であり、eは、前記第三の主要方向の位置であるz及び温度Tの関数である熱膨張係数α(z,T)と固有歪を生成する温度変化ΔTとの積α(z,T)・ΔTで表わされる、熱応力により生成される固有歪であり、Ebi,Epeはそれぞれ、ヤング率をE、ポアソン比をνとしたとき、E/(1−ν)で表わされる二軸係数、E/(1−ν )で表わされる平面歪係数であり、A1,A2は、弾性特性を表わす定数であって、
    で表わされる、方法
JP2003502449A 2001-05-25 2002-05-28 体積力の作用を含む、積層及びグレーデッド型の構造体の大変形と応力の測定 Expired - Fee Related JP4504010B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US29356201P 2001-05-25 2001-05-25
PCT/US2002/016771 WO2002099373A2 (en) 2001-05-25 2002-05-28 Determining large deformations and stresses of layered and graded structures to include effects of body forces

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004532984A JP2004532984A (ja) 2004-10-28
JP4504010B2 true JP4504010B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=23129582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003502449A Expired - Fee Related JP4504010B2 (ja) 2001-05-25 2002-05-28 体積力の作用を含む、積層及びグレーデッド型の構造体の大変形と応力の測定

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6781702B2 (ja)
EP (1) EP1390691A2 (ja)
JP (1) JP4504010B2 (ja)
KR (1) KR100601120B1 (ja)
CN (1) CN1231749C (ja)
AU (1) AU2002346685A1 (ja)
WO (1) WO2002099373A2 (ja)

Families Citing this family (72)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1337942B1 (en) * 2000-11-17 2016-10-12 Battelle Memorial Institute Method and system for structural stress analysis
US20030229476A1 (en) * 2002-06-07 2003-12-11 Lohitsa, Inc. Enhancing dynamic characteristics in an analytical model
KR100750575B1 (ko) * 2003-01-27 2007-08-21 캘리포니아 인스티튜트 오브 테크놀로지 계층 구조 설계 및 제조 방법, 응력 분석 시스템 및 국소 응력 계산 방법
WO2004068088A2 (en) * 2003-01-27 2004-08-12 Oraxion Optical characterization of surfaces and plates
WO2004068066A2 (en) * 2003-01-28 2004-08-12 Oraxion Full-filled optical measurements of surface properties of panels, substrates and wafers
US7966135B2 (en) * 2004-06-01 2011-06-21 California Institute Of Technology Characterizing curvatures and stresses in thin-film structures on substrates having spatially non-uniform variations
US7363173B2 (en) * 2004-06-01 2008-04-22 California Institute Of Technology Techniques for analyzing non-uniform curvatures and stresses in thin-film structures on substrates with non-local effects
US7487050B2 (en) 2004-06-01 2009-02-03 California Institute Of Technology Techniques and devices for characterizing spatially non-uniform curvatures and stresses in thin-film structures on substrates with non-local effects
US7289256B2 (en) * 2004-09-27 2007-10-30 Idc, Llc Electrical characterization of interferometric modulators
US7574338B1 (en) * 2005-01-19 2009-08-11 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Finite-difference simulation and visualization of elastodynamics in time-evolving generalized curvilinear coordinates
JP4418390B2 (ja) 2005-03-22 2010-02-17 三菱重工業株式会社 3次元形状処理装置及び曲面生成プログラム並びに方法
KR100655446B1 (ko) * 2005-10-14 2006-12-08 삼성전자주식회사 웨이퍼 휨 시뮬레이션 방법
US7636151B2 (en) * 2006-01-06 2009-12-22 Qualcomm Mems Technologies, Inc. System and method for providing residual stress test structures
FR2898410B1 (fr) * 2006-03-07 2008-05-09 Airbus France Sas Procede de caracterisation de la tenue en fatigue d'une piece a partir de son profil de surface
JP2009529785A (ja) * 2006-03-09 2009-08-20 ウルトラテック インク 基板の曲率および応力マッピングデータに基づくリソグラフィ位置ずれの判定方法
JP2007241018A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Epson Toyocom Corp 全反射ミラー
US20080228452A1 (en) * 2007-01-15 2008-09-18 Sangpil Yoon Hybrid Finite Element Method for Simulating Temperature Effects on Surface Acoustic Waves
US20080182344A1 (en) * 2007-01-30 2008-07-31 Steffen Mueller Method and system for determining deformations on a substrate
US7805258B2 (en) 2007-02-16 2010-09-28 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. System and method for film stress and curvature gradient mapping for screening problematic wafers
EP2116945A4 (en) * 2007-02-28 2010-12-15 Univ Keio DEVICE FOR CALCULATING A DIGITAL VALUE OF STRUCTURAL ANALYSIS
US7930113B1 (en) 2007-04-17 2011-04-19 California Institute Of Technology Measuring stresses in multi-layer thin film systems with variable film thickness
US7990543B1 (en) 2007-08-31 2011-08-02 California Institute Of Technology Surface characterization based on optical phase shifting interferometry
US8103328B2 (en) * 2007-10-01 2012-01-24 Quantum Applied Science And Research, Inc. Self-locating sensor mounting apparatus
US7716999B2 (en) * 2007-10-31 2010-05-18 3M Innovative Properties Company Test method for determining microstructure deformation resistance of a microstructured film
US8258800B2 (en) * 2008-02-11 2012-09-04 Qualcomm Mems Technologies, Inc. Methods for measurement and characterization of interferometric modulators
RU2526708C2 (ru) * 2008-02-11 2014-08-27 Квалкомм Мемс Текнолоджис, Инк. Способ и устройство считывания, измерения или определения параметров дисплейных элементов, объединенных со схемой управления дисплеем, а также система, в которой применены такие способ и устройство
WO2009134501A2 (en) * 2008-02-11 2009-11-05 Qualcomm Mems Technologies, Inc. Methods for measurement and characterization of interferometric modulators
US8027800B2 (en) * 2008-06-24 2011-09-27 Qualcomm Mems Technologies, Inc. Apparatus and method for testing a panel of interferometric modulators
US8035812B2 (en) * 2009-03-24 2011-10-11 Qualcomm Mems Technologies, Inc. System and method for measuring display quality with a hyperspectral imager
FR2955654B1 (fr) * 2010-01-25 2012-03-30 Soitec Silicon Insulator Technologies Systeme et procede d'evaluation de deformations inhomogenes dans des plaques multicouches
CN101832766B (zh) * 2010-03-12 2012-02-08 清华大学 钢框架梁柱端板连接节点转角的计算机辅助测量方法
CN101799285B (zh) * 2010-03-12 2011-12-28 清华大学 钢框架梁柱连接节点转角的计算机辅助测量方法
US20130151160A1 (en) * 2010-06-08 2013-06-13 Schlumberger Technology Corporation Method for determining the stress-strain state of a stratified medium
TWI511218B (zh) * 2011-03-02 2015-12-01 Soitec Silicon On Insulator 評估多層晶圓之非均勻形變的系統及方法
FR2978864B1 (fr) * 2011-08-02 2014-02-07 Soitec Silicon On Insulator Procede de correction de desalignement de positions sur une premiere plaque collee sur une deuxieme plaque
US9245070B2 (en) 2012-04-10 2016-01-26 Bridgestone Americas Tire Operations, Llc System and method for determining statistical distribution of a rolling tire boundary
WO2013154820A1 (en) 2012-04-11 2013-10-17 Bridgestone Americas Tire Operations, Llc System and method for steady state simulation of rolling tire
US8842273B2 (en) 2013-02-14 2014-09-23 United Sciences, Llc Optical measurement of drilled holes
US9188775B2 (en) 2013-08-28 2015-11-17 United Sciences, Llc Optical scanning and measurement
US9377412B2 (en) 2014-04-16 2016-06-28 Apple Inc. Electronic device having components with stress visualization features
CN103994747B (zh) * 2014-05-30 2016-08-17 武汉理工大学 梁形结构拉伸弯曲复合变形场的无基准分布式测量方法
US9950476B2 (en) 2014-06-05 2018-04-24 The Boeing Company Distortion prediction and minimisation in additive manufacturing
US20150367418A1 (en) 2014-06-20 2015-12-24 Velo3D, Inc. Apparatuses, systems and methods for three-dimensional printing
US10101498B2 (en) * 2014-09-05 2018-10-16 Schlumberger Technology Corporation Well survivability in multidimensional geomechanical space
CN104344804B (zh) * 2014-10-23 2017-12-15 上海卫星工程研究所 卫星模拟零重力状态单机指向精度测量方法
US10024654B2 (en) * 2015-04-06 2018-07-17 Kla-Tencor Corporation Method and system for determining in-plane distortions in a substrate
EP3370948A4 (en) 2015-11-06 2019-07-24 Velo3d Inc. PROFESSIONAL THREE-DIMENSIONAL PRINTING
NL2017860B1 (en) * 2015-12-07 2017-07-27 Ultratech Inc Systems and methods of characterizing process-induced wafer shape for process control using cgs interferometry
US10207454B2 (en) 2015-12-10 2019-02-19 Velo3D, Inc. Systems for three-dimensional printing
US9919360B2 (en) 2016-02-18 2018-03-20 Velo3D, Inc. Accurate three-dimensional printing
US11691343B2 (en) 2016-06-29 2023-07-04 Velo3D, Inc. Three-dimensional printing and three-dimensional printers
US20180126461A1 (en) 2016-11-07 2018-05-10 Velo3D, Inc. Gas flow in three-dimensional printing
US10442003B2 (en) 2017-03-02 2019-10-15 Velo3D, Inc. Three-dimensional printing of three-dimensional objects
RU2650741C1 (ru) * 2017-03-10 2018-04-17 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Тюменский индустриальный университет" (ТИУ) Устройство для определения упругих постоянных малопластичных металлов и сплавов при повышенной температуре
US10553623B2 (en) * 2017-04-20 2020-02-04 Applejack 199 L.P. Non-contact measurement of a stress in a film on a substrate
KR102194843B1 (ko) * 2017-09-07 2020-12-23 주식회사 엘지화학 모노 프레임의 구조해석 툴 및 모노 프레임 설계방법
FR3074949B1 (fr) * 2017-12-11 2019-12-20 Electricite De France Procede, dispositif et programme de traitement d'images de diffraction d'un materiau cristallin
US10468230B2 (en) * 2018-04-10 2019-11-05 Bae Systems Information And Electronic Systems Integration Inc. Nondestructive sample imaging
US11105611B2 (en) * 2018-05-15 2021-08-31 Applejack 199 L.P. Non-contact measurement of a stress in a film on substrate
TWI673476B (zh) * 2018-10-04 2019-10-01 財團法人工業技術研究院 軟性基板之應變量測與應力優化之方法、裝置、回授系統與電腦可讀取記錄媒體
CN109540666B (zh) * 2018-11-06 2021-04-30 宁波用躬科技有限公司 一种土层对管片实际荷载特性的模拟加载系统及加载方法
CN110514111A (zh) * 2019-08-30 2019-11-29 北京理工大学 一种外接式相位定量检测装置与方法
US11340179B2 (en) 2019-10-21 2022-05-24 Bae Systems Information And Electronic System Integration Inc. Nanofabricated structures for sub-beam resolution and spectral enhancement in tomographic imaging
CN111457856B (zh) * 2020-05-28 2021-11-16 合肥工业大学 一种完全消除重力影响的薄基片变形测量装置
CN112179541B (zh) * 2020-09-02 2021-07-16 大连理工大学 一种基于变形反推的初始残余应力调整方法
TWI771820B (zh) * 2020-12-04 2022-07-21 財團法人金屬工業研究發展中心 曲面塊材的殘留應力量測方法
CN113074854B (zh) * 2021-03-31 2023-04-07 天津中环电炉股份有限公司 陶瓷涂层高温内应力的评价方法
CN113092040B (zh) * 2021-04-16 2022-10-25 重庆大学 横向均布载荷下环形薄膜最大应力的确定方法
CN113237583B (zh) * 2021-05-13 2022-03-15 中南大学 一种镁合金筒形件残余应力评估预测方法
CN114112145B (zh) * 2021-11-10 2022-10-14 中国科学院半导体研究所 薄膜本征应力测量方法、电子设备及介质
CN114608475A (zh) * 2022-02-28 2022-06-10 南京中安半导体设备有限责任公司 卡盘、相移式干涉仪及晶圆形貌干涉测量方法
CN114474896B (zh) * 2022-03-03 2023-04-25 中国工程物理研究院流体物理研究所 一种组合飞片及其制备方法、应用

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0643925B2 (ja) * 1986-11-29 1994-06-08 株式会社日立製作所 複合材料の残留応力の測定方法
JPH0351729A (ja) * 1989-07-19 1991-03-06 Nec Corp 内部応力測定装置
US5134303A (en) * 1990-08-14 1992-07-28 Flexus, Inc. Laser apparatus and method for measuring stress in a thin film using multiple wavelengths
JP2936709B2 (ja) * 1990-11-29 1999-08-23 大同特殊鋼株式会社 薄板材の残留応力測定方法および装置
US5232547A (en) * 1992-07-01 1993-08-03 Motorola, Inc. Simultaneously measuring thickness and composition of a film
US5572323A (en) * 1993-12-27 1996-11-05 Ricoh Company, Ltd. Infinitesimal displacement measuring apparatus and optical pick-up unit
US5814729A (en) * 1996-09-09 1998-09-29 Mcdonnell Douglas Corporation System for in-situ delamination detection in composites
US6031611A (en) * 1997-06-03 2000-02-29 California Institute Of Technology Coherent gradient sensing method and system for measuring surface curvature
JP2000009553A (ja) * 1998-06-26 2000-01-14 Toshiba Corp 薄膜評価装置、薄膜評価方法、半導体シミュレーション装置、半導体シミュレーション方法、薄膜評価プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、及びシミュレーションプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
US6025918A (en) * 1998-07-07 2000-02-15 Brown University Research Foundation Apparatus and method for measurement of the mechanical properties and electromigration of thin films
US6600565B1 (en) * 2000-04-25 2003-07-29 California Institute Of Technology Real-time evaluation of stress fields and properties in line features formed on substrates

Also Published As

Publication number Publication date
CN1231749C (zh) 2005-12-14
WO2002099373A2 (en) 2002-12-12
CN1511247A (zh) 2004-07-07
JP2004532984A (ja) 2004-10-28
EP1390691A2 (en) 2004-02-25
KR20040023604A (ko) 2004-03-18
AU2002346685A1 (en) 2002-12-16
US6781702B2 (en) 2004-08-24
US20030106378A1 (en) 2003-06-12
WO2002099373A3 (en) 2003-08-07
KR100601120B1 (ko) 2006-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4504010B2 (ja) 体積力の作用を含む、積層及びグレーデッド型の構造体の大変形と応力の測定
US6600565B1 (en) Real-time evaluation of stress fields and properties in line features formed on substrates
CN101393881B (zh) 检查形成在半导体晶片上的结构的系统和方法
US7363173B2 (en) Techniques for analyzing non-uniform curvatures and stresses in thin-film structures on substrates with non-local effects
US7966135B2 (en) Characterizing curvatures and stresses in thin-film structures on substrates having spatially non-uniform variations
Lee et al. Full-field optical measurement of curvatures in ultra-thin-film–substrate systems in the range of geometrically nonlinear deformations
JP2009529785A (ja) 基板の曲率および応力マッピングデータに基づくリソグラフィ位置ずれの判定方法
US20050219553A1 (en) Monitoring apparatus
CN101355046A (zh) 一种多层薄膜基体结构高温力学行为的在线测量装置
Zhang et al. Thermal deformation analysis of BGA package by digital image correlation technique
US7487050B2 (en) Techniques and devices for characterizing spatially non-uniform curvatures and stresses in thin-film structures on substrates with non-local effects
JP2006519476A (ja) 基板に集積した埋込み配線およびバイアのストレス解析および監視
Chen et al. Full-field wafer level thin film stress measurement by phase-stepping shadow Moire/spl acute
JP2006189454A (ja) 基板上に形成されたライン構造の応力界と特性のリアルタイム評価
Dai et al. Characterization for Young’s modulus of TBCs using soft lithography gratings and moiré interferometry
Brown et al. A comparison of X-ray microdiffraction and coherent gradient sensing in measuring discontinuous curvatures in thin film: substrate systems
Kujawinska et al. Micromeasurements: a challenge for photomechanics
Novoselov et al. Real-time control of nonflatness of components of infrared-range flip-chip photodetectors
Pustan et al. Modern test methods for a comprehensive thermo-mechanical deformation analysis in area-array-assemblies
Giannakopoulos et al. Large deformation of thin films and layered flat panels: effects of gravity
US20150015894A1 (en) Determining geometric characteristics of reflective surfaces
Han et al. Optical Measurements for Micro-and Opto-electronic Packages/Substrates
Walecki Stress metrology for flat-panel displays G6 and bigger
CN113358574A (zh) 一种光学玻璃弹光系数的测量系统及方法
Tunga et al. Laser moiré interferometry for fatigue life prediction of lead-free solders

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070523

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070530

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070626

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070703

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070725

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070801

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090513

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100209

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100330

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees