JP4503891B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡挿入部の挿入形状を検出する内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内視鏡は、医療分野及び工業分野で広く用いられる。上記内視鏡、特に挿入部が軟性の軟性内視鏡は、屈曲した体腔内に挿入することができる。上記軟性内視鏡は、必要に応じて処置具挿通チャンネル内に処置具を挿通することにより、切開することなく体腔内深部の臓器を切断したり、ポリーブ等を切除するなどの各種治療処置を行うことができる。
【0003】
上記軟性内視鏡は、例えば、肛門側から下部消化管を検査するための大腸用内視鏡がある。操作者は、上記大腸用内視鏡を用いて屈曲した体腔内に挿入部を円滑に挿入するために、ある程度の熟練を必要とする。
つまり、上記軟性内視鏡は、操作者が挿入作業を行っている際に、体腔内の管路の屈曲に応じて、内視鏡挿入部を円滑に挿入するために、内視鏡挿入部の湾曲部を湾曲させる等の作業を必要である。このため、操作者は、内視鏡挿入部の先端位置等が体腔内のどの位置にあるか等、現在の内視鏡挿入部の屈曲状態を知ることができると便利である。
【0004】
挿入部が軟性の軟性内視鏡は、現在の内視鏡挿入部の屈曲状態を知ることができると便利である。
このような目的のために、上記従来の軟性内視鏡は、挿入方向に複数の磁界発生用又は磁界検出用のコイル装置を所定間隔で配置した内視鏡挿入形状検出プローブを挿入部内に内蔵している。上記従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブの一端を前記挿入部先端側に接続して構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の軟性内視鏡は、挿入部の湾曲部を上下左右方向へ湾曲させることに対して、長手軸方向への移動量が最小となる位置に上記内視鏡挿入形状検出プローブを配して構成していると、例えば、上記湾曲部がUP→RIGHT→DOWN→LEFT→UPのように連続的な動作による360°旋回をする場合に、上記内視鏡挿入形状検出プローブが上記湾曲部内で長手軸方向に沿って捩られる。この場合、上記従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブの被覆チューブや、上記内視鏡挿入形状検出プローブの各コイル装置に接続されている信号線が破損してしまう虞れが生じる。
れに対して、他の従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブを長手軸方向に移動できるように上記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部を上記挿入部先端側に形成した取り付け穴に挿入して上記内視鏡挿入形状検出プローブを内蔵したものがある。
しかしながら、上記他の従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブを挿入部先端側に組付ける際に、上記取り付け穴から上記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部が抜け落ちてしまい、作業が煩雑である。
一方、これに対して、その他の従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部と上記挿入部先端側の取り付け穴との内底部間にコイルばねを配して構成したものがある。しかしながら、上記その他の従来の軟性内視鏡は、組立てが煩雑となってしまうという問題もある。
【0007】
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものであり、湾曲部が360°旋回動作を行っても、内蔵される内視鏡挿入形状検出プローブが長手軸方向に捩れることがなく、耐久性、組立性に優れた内視鏡を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、挿入部の挿入位置検出に用いられる磁界発生用又は磁界検出用のコイル装置を備えた内視鏡挿入形状検出プローブの前記挿入部先端に接続して内蔵した内視鏡において、前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部は、先端部材と、該先端部材の先端側に設けられ該先端部材よりも小径の小径部と、該小径部の先端側に設けられ該小径部よりも大径の先端大径部と、を備え、前記挿入部の先端部は、前記先端大径部を収納するためのプローブ取付け穴と、該プローブ取付け穴の後端側に設けられ、前記小径部よりも大径で前記先端大径部および前記先端部材よりも小径の溝部を備えた壁部と、を備え、前記先端大径部を前記プローブ取付け穴に、前記小径部を前記溝部に、それぞれ収納することにより、前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部を前記挿入部の先端部に回動可能に接続したことを特徴としている。
この構成により、湾曲部が360°旋回動作を行っても、内臓される内視鏡挿入形状検出プローブが長手軸方向に捩れることがなく、耐久性、組立性に優れた内視鏡を実現できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図15は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態を備えた内視鏡システムの全体構成を示す構成図、図2は図1の内視鏡の挿入部先端側の構造を示す断面図、図3は図1の内視鏡挿入部の断面図、図4は図2の内視鏡挿入部の先端部本体に内視鏡挿入形状検出プローブを取り付ける際の斜視図、図5は図4の内視鏡挿入形状検出プローブの構成断面図、図6は図5の内視鏡挿入形状検出プローブが最も曲げられた状態の各コイル装置を示す概略説明図、図7は図2の変形例を示す内視鏡の挿入部先端側の断面図、図8は図7の最先端の湾曲駒に内視鏡挿入形状検出プローブを取り付ける際の斜視図、図9は本実施の形態における内視鏡挿入形状検出プローブを示す概略説明図、図10は図9の内視鏡挿入形状検出プローブの構成断面図、図11は図10の内視鏡挿入形状検出プローブが最も曲げられた状態の各コイル装置を示す概略説明図、図12は図10の変形例を示す内視鏡挿入形状検出プローブの構成断面図、図13は内視鏡挿入形状検出プローブに保護シースを設けた際の概略説明図、図14は内視鏡装置の内視鏡及びビデオプロセッサ、内視鏡形状観測装置の信号処理装置との信号送受信の構成を示す説明図、図15は挿入部湾曲部を上下及び左右方向へ湾曲させた際の説明図である。
【0010】
図1に示す内視鏡システム1は、内視鏡2を用いて患者に対する内視鏡検査を行うための内視鏡装置3と、この内視鏡装置3と共に使用され、内視鏡挿入部4の挿入形状の画像を表示する内視鏡形状観測装置5とから構成される。
尚、前記内視鏡形状観測装置5は、後述の信号処理装置14及び形状表示用モニタ19から構成されている。前記信号処理装置14は、内視鏡挿入部4の挿入形状を推定し、更に推定された挿入形状に対応するモデル化された内視鏡挿入部4の挿入形状の画像を表示するための信号処理を行うものである。
【0011】
前記内視鏡2は、細長で可撓性を有する挿入部4と、この後端に接続された操作部6と、この操作部6側部から延出されたユニバーサルコード7と、このユニバーサルコード7の端部に設けられたコネクタ8とを有して構成される。前記コネクタ8は、光源装置9に着脱自在で接続される。前記コネクタ8は、この側部に延出するスコープケーブル10を介してビデオプロセッサ11に着脱自在で接続される。尚、前記コネクタ8は、形状検出信号ケーブル13を介して前記信号処理装置14に着脱自在に接続される。また、前記コネクタ8は、図示しない個体識別用の識別情報が記憶されたメモリを内蔵している。
【0012】
前記ビデオプロセッサ11は、図示しないケーブルでモニタ12に接続され、このモニタ12は内視鏡画像を表示するようになっている。また、前記ビデオプロセッサ11は、接続ケーブル15にて前記信号処理装置14と信号の送受信が可能なように接続されている。
【0013】
前記形状検出信号ケーブル13は、前記内視鏡2内に挿入配置される後述の内視鏡挿入形状検出プローブ16(以下、プローブと略記)と前記コネクタ8とで、形状検出信号コネクタ13aと着脱自在に接続されるようになっている。そして、前記信号処理装置14は、前記プローブ16内の後述するコイル装置に対し、交流信号を印加して磁界を発生させ、患者の周囲の所定の位置に配置されるコイルユニット17内の図示しない複数のコイルにより磁界を検出するようになっている。
【0014】
前記信号処理装置14は、前記コイルユニット17で検出した信号を接続ケーブル18を介して入力され、この入力信号に基づき前記プローブ16内の各コイル装置の位置を算出することで、前記内視鏡挿入部4の挿入形状を推定するようになっている。そして、前記信号処理装置14は、内視鏡挿入部4の挿入形状を推定した結果、形状表示用モニタ19に表示させるようになっている。
【0015】
前記内視鏡の挿入部4は、硬質の先端部21と、湾曲自在の湾曲部22と、可撓性の軟性部23とから構成されている。
【0016】
前記内視鏡2の操作部6は、湾曲操作ノブ24が設けられている。この湾曲操作ノブ24は、湾曲操作されることにより前記湾曲部22を所望の方向に湾曲することができるようになっている。また、前記内視鏡2の操作部6は、この前端付近に図示しない処置具を挿入する処置具挿入口25が設けられている。この処置具挿入口25は、その内部において後述の処置具挿通用チャンネル26と連通している。前記処置具挿通口25は、鉗子等の図示しない処置具を挿入することにより、内部の処置具挿通チャンネル26を介して前記先端部21に形成されている図示しないチャンネル開口から前記処置具の先端側を突出させて生検などを行うことができる。
【0017】
また、前記内視鏡2の挿入部4は、後述のライトガイドファイバ27(図4参照)が挿通されている。このライトガイドファイバ27は、前記操作部6から延出された前記ユニバーサルコード7内を挿通され、末端の前記コネクタ8に至る。そして、このコネクタ8の端面は、前記光源装置9に内蔵された図示しない光源ランプから照明光が供給される。供給された照明光は、このライトガイドファイバ27によって伝達され、前記先端部21に設けた図示しない照明窓の先端面から被写体を照明するようになっている。
【0018】
図2は、前記内視鏡挿入部4の先端側の構造を示す。先ず、前記湾曲部22について説明する。
前記湾曲部22は、複数の環状の湾曲コマ31が回動自在に回動ピン32にて連結されて構成されている。前記複数連結された湾曲コマ31は、外周に金属等の素線を筒状に編み込んで形成された編管32が外装されている。更にこの編管32は、この外周に筒状の弾性体で形成される湾曲外皮33が配されている。
【0019】
前記湾曲部22は、最先端の湾曲コマ31aが前記先端部21の先端部本体34の後端部に例えば接着やネジ、半田、溶接、圧入等の固定手段にて固定されることで先端側を接続されるようになっている。
また、前記湾曲部22は、図示しないが最基端側の湾曲コマ31が前記可撓管部12の先端側に例えば接着やネジ、半田、溶接、圧入等の固定手段にて固定されることで後端側を接続されるようになっている。
【0020】
前記最先端の湾曲コマ31aは、複数本(本実施の形態では4本)のアングルワイヤ35の一端が固定されている。これらアングルワイヤ35の他端は、手元側の操作部6に延出され、この手元側の操作部6で図示しない湾曲操作機構に接続されている。前記湾曲操作機構は、前記湾曲操作ノブ24の湾曲操作に連動して前記アングルワイヤ35を牽引弛緩し、前記湾曲部22を上下左右方向に湾曲動作するようになっている。
【0021】
前記内視鏡挿入部4の先端部21は、前記先端部本体34を金属等で硬質に形成されている。前記先端部本体34は、この前端側を先端カバー36で覆われている。
前記先端部本体34は、撮像ユニット37が設けられている。また、前記先端部本体34は、後述の送気送水管路38の先端側が設けられている。この送気送水管路38は、図示しない送気送水ノズルに連通し、気体又は液体を供給するようになっている。前記送気送水ノズルは、送気送水管路38から供給される気体又は液体を前記撮像ユニット37の観察窓42a表面に向けて吹き付け、この観察窓42aの表面に付着した汚物を除去するようになっている。また、前記先端部本体34は、前記処置具挿通用チャンネル26の先端側が設けられている。この処置具挿通用チャンネル26は、前記先端部本体34に形成されている開口(不図示)に連通し、この開口から処置具の先端側を突出させるようになっている。
【0022】
前記撮像ユニット37は、レンズ枠41に取り付けられた対物レンズ系42と、この対物レンズ系42の結像位置にCCD43a及び回路基板43bを配置した撮像部43とから構成されている。尚、前記観察窓42aは、前記対物レンズ系42の第1レンズである。
前記撮像部43は、この後端から画像信号ケーブル44が延出している。この画像信号ケーブル44は、図1で示した前記コネクタ8から更に前記スコープケーブル10を介して前記ビデオプロセッサ11と電気的に接続されている。前記ビデオプロセッサ11は、前記画像信号ケーブル44を介して伝達される前記撮像ユニット37からの撮像信号を信号処理して映像信号を生成し、前記モニタ12に内視鏡画像を表示させるようになっている。
【0023】
前記内視鏡挿入部4は、図3に示すように前記アングルワイヤ35と、前記画像信号ケーブル44と、前記送気送水管路38と、前記処置具挿通チャンネル26と、前記ライトガイドファイバ27などの内臓物と共に、前記プローブ16が組み込まれるようになっている。
前記プローブ16は、硬質の部材で形成される口金部材として先端部材50をを前記内視鏡挿入部4の前記先端部本体34に取り付け固定され、前記内視鏡挿入部4内部に略全長に亘り配設されるようになっている(図9参照)。
【0024】
先ず、図4及び図5を用いて前記内視鏡の挿入部先端部21への前記プローブ16の固定構造を説明する。
前記先端部材50は、この外径よりも小さく形成された円形断面を有する小径部51と、更にこの小径部51の先端側にこの外径よりも大きく形成された円形断面を有する先端大径部52とが一体的に形成されている。前記小径部51の断面中心と先端部材50の断面中心とは、同一となるように構成されている。
【0025】
前記先端部本体34は、前記プローブ16の前記先端太径部46が回動自在に遊嵌されるプローブ取付け穴53を穿設して形成されている。
前記プローブ取付け穴53は、前記先端カバー36で覆われない範囲の先端部本体34の後端側側部に形成されている。このことにより、前記内視鏡2は、前記先端部本体34に前記プローブ16の先端部材50を組み付けた後、前記先端部本体34と前記湾曲部22とを接続して組み立てる際に前記プローブ16を組み付けることができるようになっている。
【0026】
前記プローブ取付け穴53は、前記プローブ16の先端太径部46の外径よりも大きな周方向幅で、且つ前記先端太径部46の軸方向の長さよりも大きな軸方向の幅で形成されている。また、前記プローブ取付け穴53は、前記プローブ16の先端大径部52の外径よりも深く形成されている。
また、前記プローブ取付け穴53は、前記操作部6側に周方向幅を前記プローブ16の先端大径部52及び先端部材50の外径よりも狭く、且つ小径部51の外径よりも広くなるように形成された壁部54が設けられている。この壁部54は、前記プローブ取付け穴53と一体的な溝部54aが形成されている。この溝部54aは、前記プローブ取付け穴53に前記先端大径部52が遊嵌されると、前記プローブ16の小径部51が回動自在に遊嵌されるようになっている。
【0027】
前記壁部54の軸方向の厚さは、前記小径部51の軸方向の長さよりも薄く形成されている。また、前記プローブ取付け穴53に向かう前記壁部54の周方向の突出長は、(先端大径部52の外径/2)−(小径部51の外径/2)で導出される値よりも長くなるように形成されている。即ち、前記溝部54aの周方向幅は、上記(先端大径部52の外径/2)−(小径部51の外径/2)の導出値よりも短くなるように形成されている。これにより、前記内視鏡2は、前記プローブ16の先端大径部52が前記挿入部先端部本体34の前記プローブ取付け穴53に挿入でき、前記壁部54により前記湾曲部22側に抜けることはないようになっている。
【0028】
そして、これら先端部本体34のプローブ取付け穴53、壁部54が形成されている部分は、前記最先端の湾曲コマ31aが外嵌した後、接着、ネジ等にて先端部本体34の外周に固定されるようになっている。これにより、前記内視鏡2は、前記プローブ取付け穴53の開口端を含めた前記先端部本体34の外周に前記最先端の湾曲コマ31aが外装固定されるため、前記プローブ16の前記先端部材50が先端部本体34の半径方向に向かって脱落することが無いようになっている。
【0029】
そして、前記プローブ16は、前記内視鏡挿入部4の湾曲動作による回動捩り力が軸方向に加わると、前記先端部材50の先端大径部52及び小径部51がその中心軸に対して容易に回動するようになっている。尚、本実施の形態では、前記壁部54は先端部本体34に一体的に構成されているが、別体にて構成し、接着又はネジ等により先端部本体34に固定される構成でも良い。
【0030】
次に、前記プローブ16について説明する。
図5に示すように前記プローブ16は、軸芯位置に芯線55が配設されている。この芯線55は、この先端部が前記先端部材50に固定されると共に、後端部が後端部材56に固定されている。前記芯線55は、磁界を発生する複数のコイル装置57を貫通保持し、これらコイル装置57が予め設定された間隔で接着等により固定されている。
【0031】
前記コイル装置57は、磁性体57a及びこの磁性体57aに導電線を複数巻回した巻き線57bから構成されている(図2参照)。これらコイル装置57の間隔は、図6に示すように内視鏡挿入部4の湾曲動作により前記プローブ16が最も曲げられた状態において、隣接する各コイル装置57が互いに当接する間隔Sよりも長くなるようにして、隣接する各コイル装置57が互いに当接しないような長さに設定されている。
【0032】
各コイル装置57は、それぞれ2本の信号線58が接続されている。各コイル装置57の外周は、例えばシリコーンゴムなどの弾性チューブで形成される保護材として外装チューブ59が配されている。この外装チューブ59の内部で、前記コイル装置57、芯線55、信号線58を囲む空間は、例えばシリコーンと溶剤とを混合させた充填剤60が充填されるようになっている。
【0033】
本実施の形態では、後述するように前記コイル装置57は、少なくとも2種類の体積を有し、これら体積の異なるコイル装置57を組み合わせて構成するようになっている。
【0034】
尚、前記内視鏡挿入部4の先端部21へのプローブ16の固定構造は、図7及び図8に示すように構成しても良い。
図7及び図8に示すように前記最先端の湾曲コマ31aは、前記先端部本体34に外嵌されない位置に、内周面が凸となるよう塑性変形して切り曲げられている切り曲げ部61が形成されている。この切り曲げ部61の頂部は、略円形に形成されている。一方、前記プローブ16の先端部材50は、一端の外径が大きく他端に接続固定のための構造を有する抜け止め部材62がねじ部63により接続固定されるようになっている。尚、前記ねじ部63は、前記抜け止め部材62の雄ねじ部63aと、前記先端部本体34の雌ねじ部63bとを螺合するよう構成されている。
【0035】
前記抜け止め部材62と前記プローブ16の先端部材50との接続固定は、これら先端部材50と抜け止め部材62の大径部62aとの間に切り曲げ部61を介在させるようになっている。このことにより、内視鏡2は、先端部21への前記プローブ16の組付けにおいても、先端部21を組み立てた後、この先端部21と前記湾曲部22とを接続して組み立てる際に最先端の湾曲コマ31aに抜け止め部材62を用いてプローブ16の先端部材50を組み付けることができるようになっている。
【0036】
前記切り曲げ部61は、この幅Wを前記抜け止め部材62の大径部62a及び前記先端部材50の外径よりも小さく、前記抜け止め部材62の小径部62bよりも大きく形成されている。
前記抜け止め部材62は、前記湾曲コマ31を先端部本体34に接続した状態における、切り曲げ部61と先端部本体34との間の距離よりも短くなるように、前記大径部62aの軸方向の長さを形成されている。
【0037】
そして、前記抜け止め部材62を前記プローブ16の先端部材50に前記切り曲げ部61を挟んで接続すると、前記プローブ16の先端部材50は、前記切り曲げ部61に対して前後にずれることが無いようになっている。これにより、前記プローブ16は、前記切り曲げ部61の内径よりも前記抜け止め部材62の小径部62bが小さく形成されているので、前記内視鏡挿入部4の湾曲動作による回動捩り力が軸方向に加わっても、前記先端部材50が容易に回動して、加わった捩り応力を開放することができる。
【0038】
次に、本実施の形態におけるプローブ16の詳細構成を説明する。
上述したように前記プローブ16は、前記先端部材50を前記内視鏡2の先端部本体34に取り付け固定されて、図9に示すように内視鏡挿入部4に配設されて、内蔵されるようになっている。
【0039】
図5で説明したように前記プローブ16は、軸芯位置に配設されている芯線55が複数のコイル装置57を貫通保持し、これらコイル装置57が予め設定された間隔で固定され、これら各コイル装置57の外周に配されている外装チューブ59の内部に充填剤60が充填されて構成されている。
前記プローブ16は、前記内視鏡挿入部4の湾曲部22の範囲に位置する湾曲部側コイル装置71と前記湾曲部22以外に位置する軟性部側コイル装置72との2種類とを配されて構成されている。
【0040】
図10に示すように前記湾曲部側コイル装置71の外径は、前記軟性部側コイル装置72の外径よりも小さく形成されている。このことにより、前記プローブ16は、前記外装チューブ59で覆われる、軟性部側コイル装置72が配されている外径よりも、湾曲部側コイル装置71が配されている外径を小径にすることができる。つまり、前記プローブ16は、前記内視鏡挿入部4の湾曲部22の範囲に位置する外径を、前記湾曲部22以外に位置する外径よりも小径に構成できる。このため、前記プローブ16は、前記内視鏡挿入部4の湾曲部22内部の各種内臓物(ライトガイドファイバ27、画像信号ケーブル44、送気送水管路38、処置具挿通チャンネル26)との干渉を小さくすることができる。
【0041】
従って、前記プローブ16は、少なくとも湾曲部22の範囲内における外径を小さく構成できるので、湾曲がかけられた際における、内視鏡挿入部4の他の内臓物との干渉を小さくでき、内視鏡挿入部4の他の内臓物の耐久性を向上させることができる。
【0042】
また、各湾曲部側コイル装置71及び各軟性部側コイル装置72は、前記信号線58が半田等の導電剤により回路基板57cに接続されており、これら信号線58の接続部周辺は導電性の低い接着剤又は充填剤で形成される固定部材73にて覆われて固着されるようになっている。このことにより、プローブ16は、湾曲部側コイル装置71及び軟性部側コイル装置72に接続される信号線58の接点部分を固定部材73にて覆っていることにより、信号線58の接点部の強度を増すことができ、更に、1対の信号線58間に電気的な短絡が起きることを防止することができる。
【0043】
更に、前記プローブ16は、図11に示すように前記内視鏡挿入部4の湾曲動作により湾曲すると、湾曲部側コイル装置71の方が軟性部側コイル装置72よりも外経が小さい分、湾曲部側コイル装置71が互いに当接しないような間隔を得ることができる。このことにより、前記プローブ16は、前記内視鏡挿入部4の湾曲部22の範囲に位置する湾曲部側コイル装置71が互いに当接しないように構成できる。
【0044】
尚、プローブは、図12に示すように構成しても良い。
図12に示すようにプローブ16Bは、上述したプローブ16Aと同様に外径が小さい湾曲部側コイル装置71を前記内視鏡挿入部4の湾曲部22の範囲に配している。このため、前記プローブ16Bは、前記内視鏡挿入部4の湾曲部22の範囲において、この外径を大きくすること無く、第2の外装チューブ59bを設けることができる。この第2の外装チューブ59bは、前記外装チューブ59よりも肉厚が厚く、柔軟性に富む素材で形成されている。
【0045】
前記第2の外装チューブ59bは、前記外装チューブ59と機密的に長手方向に接続されている。この第2の外装チューブ59bは、この内部空間に複数の気泡74を有するスポンジ状の第2の充填剤60bが充填されるようになっている。このことにより、前記プローブ16Bは、前記第2の充填剤60bに複数の気泡74を設けているので、プローブの柔軟性を損なうことが無く、前記内視鏡挿入部4の湾曲部22の湾曲動作に合せてしなやかに曲がることができるようになっている。
【0046】
尚、前記プローブ16は、図13に示すように少なくとも湾曲部22の範囲内において、その外周面の一部又は全てを覆うように柔軟性を有する部材より形成される補強部材として保護シース75が設けられていても良い。また、前記保護シース75は、熱収縮性を有する樹脂により形成されていても良い。このことにより、前記保護シース75は、前記湾曲部22の湾曲動作により前記プローブ16が曲げられても、このプローブ16の外周を柔軟に保護することができる。
従って、前記保護シース75は、前記プローブ16の破損を防止することができると共に、このプローブ16以外の内臓物への干渉の際にも、干渉にともなう力を低減し、破損を防止することができる。
【0047】
次に、図14を用いて、前記内視鏡装置3の前記内視鏡2及びビデオプロセッサ11、前記内視鏡形状観測装置5の前記信号処理装置14との信号送受信の構成について説明する。
前記プローブ16は、挿入配置される前記内視鏡2の前記挿入部4及びこの挿入部4の前記湾曲部22の長さの違いにより、全長や上述した湾曲部側コイル装置71及び軟性部側コイル装置72の組み合わせパターンも数種類有る。図14中で、前記内視鏡2は、内視鏡2Aを基準として、湾曲部22が長く構成されたものを内視鏡2B、挿入部4が長く構成されたものを内視鏡2Cとして示している。
【0048】
ここで、内視鏡2は、内視鏡2Bのように湾曲部22が長く構成されていると上述した湾曲部側コイル装置71の個数が増加することとなる。一方、内視鏡2は、内視鏡2Cのように挿入部4が長く構成されていると上述した軟性部側コイル装置72の個数が増加することとなる。
【0049】
上述したように内視鏡2は、前記ユニバーサルコード7端部のコネクタ8内に、図示しない個体識別用の識別情報が記憶されたメモリを内蔵している。また、前記ビデオプロセッサ11は、前記メモリからの識別信号を受信する識別信号受信部81と、この識別信号受信部81で得た識別信号を内視鏡形状観測装置5の信号処理装置14へ接続ケーブル15を介して送信する識別信号送信部82とが設けられている。
【0050】
前記信号処理装置14は、前記ビデオプロセッサ11からの識別信号を受信する識別信号受信部83と、この識別信号受信部83で得た識別信号に基づき、前記プローブ16の各コイル装置57へ印可する印加電流値の電流値パターンを解析する電流値パターン解析回路84と、この電流値パターン解析回路84の解析結果に基づき、決定された印加電流値を前記プローブ16の各コイル装置57へ出力する印加電流供給部85とが設けられている。
【0051】
尚、上述したように前記湾曲部側コイル装置71は、前記軟性部側コイル装置72よりも小さいので、前記印加電流供給部85は、電流値パターン解析回路84の解析結果に基づき、湾曲部側コイル装置71には軟性部側コイル装置72よりも大きな電流値が印可されるように設定している。
【0052】
このように構成される内視鏡2及びビデオプロセッサ11及び信号処理装置14の信号送受信は、以下に説明するようになっている。
ビデオプロセッサ11に内視鏡2のコネクタ8が接続されると、このコネクタ8のメモリから識別信号が出力される。この識別信号は、ビデオプロセッサ11の識別信号受信部81にて受信される。この識別信号受信部81にて受信された識別信号は、識別信号送信部82により接続ケーブル15を介して信号処理装置14へ送信される。
【0053】
送信された識別信号は、信号処理装置14の識別信号受信部83にて受信される。この識別信号受信部83にて受信された識別信号は、電流値パターン解析回路84で電流値パターンを解析される。この電流値パターンの解析結果は、印加電流供給部85に出力される。そして、この解析結果に基づき、印加電流供給部85は、プローブ16の各コイル装置57への印加電流値を決定し、各コイル装置57へ出力印可するようになっている。
【0054】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
内視鏡2は、この挿入部4を体腔内などの内視鏡検査対象の管腔内に挿入される。そして、湾曲操作ノブ24の湾曲操作により、これに連続的に接続されたアングルワイヤ35は、この一端が牽引弛緩される。アングルワイヤ35は、この一端が牽引弛緩されることで、他端が固定された湾曲コマ31を牽引弛緩する。これにより、複数の湾曲コマ31は、回動ピン32を軸に回動し、図15に示すように、湾曲部22を上下及び左右方向へ湾曲させる。このとき、湾曲部22は、UP→RIGHT→DOWN→LEFT→UPのように連続的な動作による360°旋回を行う。
【0055】
挿入部4の湾曲部22が上下左右の4方向に湾曲させられると、この挿入部4内に配された各種内臓物(ライトガイドファイバ27、画像信号ケーブル44、送気送水管路38、処置具挿通チャンネル26、プローブ16)は、捩り応力が加わることとなる。特に、プローブ16は、信号線58が配されており、信号線58は繰り返し捩りに対して容易に断線し易い。
しかしながら、本実施の形態では、上述した構成により、プローブ16に加わった捩り応力を先端部21近傍で容易に開放できるので、プローブ16の耐久性を向上させることができる。
【0056】
そして、挿入部4内に配されたプローブ16の各コイル装置57は、上述した信号処理装置14の印加電流供給部85から出力された印可電流により駆動し、磁界が発生する。
プローブ16の湾曲部側コイル装置71及び軟性部側コイル装置72から発生される磁界は、コイルユニット17によって検出される。
【0057】
このコイルユニット17からの出力信号は、信号処理装置14に入力されてプローブ16内の各コイル装置57の位置を算出することにより挿入部4の挿入形状を推定し、形状表示用モニタ19に挿入部4の挿入形状を表示させる。
【0058】
このとき、信号処理装置14は、プローブ16の複数の湾曲部側コイル装置71及び軟性部側コイル装置72から発生される磁界に基づいて、これら湾曲部側コイル装置71及び軟性部側コイル装置72の検出位置を形状表示用モニタ19に点で表示させる。そして、信号処理装置14は、各湾曲部側コイル装置71及び軟性部側コイル装置72の検出位置の点を結ぶことにより、形状表示用モニタ19の画面に挿入部4の形状が擬似的に表示させる。
【0059】
ここで、プローブ16が図10で説明したプローブ16であるとする。
すると、挿入部4の湾曲部22の範囲は、プローブ16を構成する小径の湾曲部側コイル装置71が配されているため、外装チューブ59で覆われるプローブ16の外径を小径にでき、湾曲部22内部の各種内臓物(ライトガイドファイバ27、画像信号ケーブル44、送気送水管路38、処置具挿通チャンネル26)との干渉を小さくすることができる。
【0060】
従って、前記プローブ16は、少なくとも湾曲部22の範囲内における外径を小さく構成できるので、湾曲がかけられた際における、内視鏡挿入部4の他の内臓物との干渉を小さくでき、内視鏡2の他の内臓物の耐久性を向上させることができる。
【0061】
また、前記プローブ16は、湾曲部22の範囲以外の軟性部側コイル装置72の外径が湾曲部側コイル装置71よりも外径が大きく構成されているので、組立が容易であると同時に、少ない交流電流値にて高い検出精度が得られるようになっている。
【0062】
更に、前記プローブ16は、軟性部側コイル装置72へ印加される電流値が小さいので、信号線58より放射されるノイズを低く抑えることができる。
加えて、前記プローブ16は、図10で説明したように内視鏡挿入部4の湾曲動作により湾曲すると、湾曲部側コイル装置71の方が軟性部側コイル装置72よりも外経が小さい分、各コイル装置57が互いに当接しないような間隔を得られる。
【0063】
一方、プローブ16が図12で説明したプローブ16Bであるとする。すると、挿入部4の湾曲部22の範囲は、プローブ16Bを構成する小径の湾曲部側コイル装置71が配されているため、上述したようにプローブ16の外径を大きくすること無く、最外層を保護する第2の外装チューブ59bの肉厚を大きくすることができる。
【0064】
従って、前記プローブ16Bは、内視鏡挿入部4の湾曲部22の範囲内における第2の外装チューブ59bの肉厚が大きいことにより、頻繁に湾曲が掛けられる湾曲部22の範囲における湾曲部側コイル装置71及び信号線58の保護性能を向上させることができ、更に、第2の充填剤60bに気泡74が形成されているので柔軟性に富み、湾曲部22の性能を損なうことが無い。
【0065】
ここで、一般に、磁界強度Bは、透磁率μと磁界Hの積(B=μH)で示され、磁界は信号線の巻き数nと印加電流値Iとの積(H=nI)で示される。よって、図14で説明したように信号処理装置14は、複数の形態を有する内視鏡2においても、プローブ16の湾曲部側コイル装置71及び軟性部側コイル装置72に印加する電流値のパターンを自動的に切り換え、小径である湾曲部側コイル装置71への印加電流値を大きくすることで、小径でも発生させる磁界を大きくしている。従って、信号処理装置14は、コイルユニット17により湾曲部側コイル装置71を軟性部側コイル装置72と同レベルにて検出することができる。
【0066】
従って、プローブ16は、湾曲部側コイル装置71に印可する電流値を信号処理装置14にて自動的に決定されるので、コイルユニット17による湾曲部側コイル装置71の検出能を低下させることが無く、形状表示用モニタ19への形状表示を良好に維持することができる。
【0067】
この結果、本実施の形態は、内視鏡2の挿入部湾曲部22の位置推定精度を低下させることなく、湾曲動作における内視鏡2の他の内臓物との干渉を減少させて耐久性を向上させると共に、プローブ自体の耐久性を向上させることができる。
【0068】
尚、本実施の形態では、前記プローブ16のコイル装置57で磁界を発生し、コイルユニット17内の図示しない複数のコイルでその磁界を検出するように構成しているが、本発明はこれに限定されず、コイルユニット17内の複数のコイルで磁界を発生させ、プローブ16のコイル装置57がその磁界を検出し信号処理装置14がプローブ16の各コイル装置57の位置を算出するように構成しても良い。
【0069】
(第2の実施の形態)
図16及び図17は本発明の第2の実施の形態に係り、図16は本発明の第2の実施の形態の内視鏡挿入形状検出プローブを示す構成断面図、図17は図16の変形例を示す内視鏡挿入形状検出プローブの構成断面図である。
上記第1の実施の形態では、内視鏡挿入部4の湾曲部22の範囲に位置する湾曲部側コイル装置71と前記湾曲部22以外に位置する軟性部側コイル装置72との2種類のコイル装置を配してプローブ16を構成しているが、本第2の実施の形態では先端側から外径を変化させた湾曲部側コイル装置を配するように構成する。それ以外の構成は、上記第1の実施の形態とほぼ同様なので説明を省略し、同じ構成には同じ符号を付して説明する。
【0070】
図16及び図17に示されるように本第2の形態のプローブ90は、内視鏡2の挿入部湾曲部22に位置される湾曲部側コイル装置91を有して構成されている。前記湾曲部側コイル装置91は、磁性体92及びこの磁性体92に導電線を複数巻回した巻き線93から構成されている。この巻き線93は、巻き初めの一端と巻き終わりの一端に前記信号線58の1対が電気的に接合されて構成されている。
【0071】
先端側の湾曲部側コイル装置91に接続されている前記1対の信号線58は、隣接する湾曲部側コイル装置91の外周面上に配されて、前記コネクタ8まで導かれている。前記湾曲部側コイル装置91は、その外径を先端側ほど大きく形成している。
【0072】
図16に示すようにプローブ90Aは、湾曲部側コイル装置91Aを構成する磁性体92の外径を磁性体92a〜磁性体92dまで変化させることで湾曲部側コイル装置91Aの外径を変化させている。
【0073】
一方、図17に示すようにプローブ90Bは、湾曲部側コイル装置91Bを構成する前記巻き線93の外径を巻き線93a〜巻き線93dまで変化させることで湾曲部側コイル装置91Bの外径を変化させている。
【0074】
これら湾曲部側コイル装置91A,91Bは、この外径の変化の大きさが前記信号線58の素線径と略同一である。そして、これらプローブ90A,90Bは、隣接する湾曲部側コイル装置91A,91Bの外径を順次小さくするのではなく、湾曲部側コイル装置91A,91Bの外周面上に信号線58が一つの層として配列できなくなった場合に、再度湾曲部側コイル装置91A,91Bの外径を前記信号線58の素線径と略同一の大きさで小さくして繰り返すように構成している。
【0075】
各湾曲部側コイル装置91A,91Bに印可する電流値は、これら湾曲部側コイル装置91A,91Bの外径が小さいものほど大きくなるように信号処理装置14において設定されるよう構成されている。その他、プローブ90(90A,90B)の先端固定構造等は、上記第1の実施の形態と同様につき省略する。
【0076】
次に、本第2の実施の形態の作用について説明する。
上述したように構成されたプローブ90(90A,90B)は、湾曲部側コイル装置91(91A,91B)に接続される信号線58が増加しても、増加した分だけ湾曲部側コイル装置91(91A,91B)の外径を小さくしている。このため、プローブ90(90A,90B)は、この外径を先端から基端側において常に同一外径に構成できる。
【0077】
また、プローブ90(90A,90B)は、外径が小さくなった湾曲部側コイル装置91(91A,91B)への印加電流を、コネクタ8内に配したメモリから、ビデオプロセッサ11を経由して信号処理装置14にて検出し自動的に決定できるため、大きさの異なる湾曲部側コイル装置91(91A,91B)が発生する磁界の大きさを一定にすることができる。その他の作用に関しては、第1の実施の形態と同様であるため省略する。
【0078】
この結果、挿入部4が長い内視鏡2において、プローブ90(90A,90B)を構成している湾曲部側コイル装置91(91A,91B)が増大し、これら湾曲部側コイル装置91(91A,91B)に接続された信号線58の数が増加しても、プローブの外径を大きくすることが無く、挿入部4内で他の内臓物(ライトガイドファイバ27、画像信号ケーブル44、送気送水管路38、処置具挿通チャンネル26)に過剰なストレスと与えることが無い。
【0079】
加えて、各湾曲部側コイル装置91(91A,91B)へ印加する電流値は、信号処理装置14にて自動的に決定付けられ、湾曲部側コイル装置91(91A,91B)より発生される磁界の大きさが制御される。
従って、本第2の実施の形態では、湾曲部側コイル装置91(91A,91B)の大きさが変わっても、コイルユニット17による検出能が低下することはない。
【0080】
(第3の実施の形態)
図18ないし図21は本発明の第3の実施の形態に係り、図18は本発明の第3の実施の形態の内視鏡挿入形状検出プローブに用いられる信号伝達線の構成を示す斜視図、図19は内視鏡挿入形状検出プローブに用いられるコイル装置を示す斜視図、図20は図19のコイル装置を信号伝達線に接続する際の斜視図、図21は図20の導電体の接点を信号伝達線の接点形成部に接続する際の説明図であり、図21(a)は導電体の接点を導電体に導電固定部として固定している際の説明図、図21(b)は同図(a)の状態から導電体の接点端部を信号伝達線の接点形成部に接続固定している際の説明図である。
【0081】
上記第1,第2の実施の形態では軸芯位置に芯線55を配設し、この芯線55で複数のコイル装置を貫通保持して構成しているが、本第3の実施の形態では芯線55の代わりに信号伝達線を用いて複数のコイル装置を貫通保持するように構成する。それ以外の構成は、上記第1の実施の形態とほぼ同様なので説明を省略し、同じ構成には同じ符号を付して説明する。
【0082】
図18に示すように前記芯線55の代わりに用いられる信号伝達線100は、複数の信号線101を束ねて形成され、後述のコイル装置111に電流を印加するようになっている。前記信号線101は、この中心部に導電性の導電芯線102と、この導電芯線102を覆う絶縁樹脂より形成されるジャケット103とで構成されている。
【0083】
前記信号伝達線100は、この中途部に前記ジャケット103が欠落し、前記導電芯線102が露呈している接点形成部104を長手方向に1対づつ設けられている。前記1対の接点形成部104は、隣接する信号線同士ではなく、少なくとも1本の信号線を間において形成されている。これら接点形成部104と次の接点形成部104とは、長手方向の間隔がコイル装置111の全長よりも長く形成され、これらコイル装置111が配されるべき位置に形成されている。
【0084】
次に、図19を用いて本第3の実施の形態のコイル装置111の詳細構成を説明する。図19に示すように前記コイル装置111は、磁性体112に導電線113が巻回されている。尚、符号113aは、前記導電線113の巻き線形成部である。
【0085】
前記コイル装置111は、この両端に前記磁性体112の一端側に形成された導電性を有する導電体114に半田又は導電性を有する接着剤等にて接点部115を設けて接続されている。
前記導電体114は、前記コイル装置111の一端に隔絶されて2個設けられている。前記導電線113の端部は、それぞれ隔絶された前記導電体114に各々接続されている。
前記磁性体112は、その中心部に透孔116が形成されている。前記導電体114は、前記透孔116近傍まで配されている。前記導電体114は、前記透孔116近傍部にバネ性を有する導電性の金属板より形成される接点117が2個設けられている。
【0086】
図20に示すように前記コイル装置111は、前記透孔116に前記信号伝達線100が内挿されるようになっている。そして、前記接点117は、前記導電体114に各々1個づつ半田又は導電性を有する接着剤等にて導電固定部118として固定されている。前記接点117の固定されない端部は、図21(a)に示すように前記透孔116の内面に凸となるように配されている。
【0087】
前記コイル装置111に設けられた前記接点117の端部は、前記信号伝達線100の接点形成部104に接触するよう位置している。前記接点117と前記接点形成部104とは、図21(b)に示されるように前記導電芯線102と前記接点117の接触部が電気的に接続固定されるように導電性を有する接着剤119にて覆われている。
【0088】
更に、接着剤119及び導電固定部118は、これら周辺部が絶縁性を有する充填剤より形成される保護剤120を配されている。尚、内視鏡2及びプローブの他の構成については、第1の実施の形態と同様にて説明を省略する。
【0089】
次に、本第3の実施の形態の作用について説明する。
信号伝達線100は、各コイル装置111に電流を印加するようになっている。この信号伝達線100は、コイル装置111の透孔116に配され、接点117にてコイル装置111の導電線113に電流を印加する。これにより、コイル装置111は、磁界が発生することとなり、コイルユニット17にてコイル装置111の位置を検出することができる。
【0090】
接点117は、導電性を有するばね部材であるため、接点形成部104に当接させることで容易に電気的な接続が可能となる。
コイル装置111は、接点117と導電芯線102とを接着剤119にて固定しているため、容易に電気的接続を維持し易い。また、コイル装置111は、接点117と、導電固定部118及び接着剤119の周辺が湾曲部22で保護されている。このため、一対の接点117及び接点形成部104部は、短絡しない。また、接点形成部104は、少なくとも1本の信号線にて隔絶されているため、この点においても短絡しない。その他の作用は、第1の実施の形態と同様のため説明を省略する。
【0091】
本第3の実施の形態は、上記第1の実施の形態の効果に加えて、コイル装置111に電流を印加するための信号伝達線100がコイル装置111の中心部に開口した透孔116を通るため、従来使用されていた芯線を廃止でき、部品点数が減少すると共に、芯線断面積に対応する分だけコイル装置111の外径を小さくすることができる。これに加えて、本第3の実施の形態は、信号線101の配線及びコイル装置111の配置固定が容易となる。
【0092】
(第4の実施の形態)
図22及び図26は本発明の第4の実施の形態に係り、図22は本発明の第4の実施の形態の内視鏡挿入形状検出プローブを備えた内視鏡挿入部の断面図、図23は図22の内視鏡挿入形状検出プローブを他の内蔵物と固定保持部材で接続固定している際の説明図、図24は内視鏡挿入形状検出プローブに固定保持部材にて補填コイルユニットを接続固定している際の概略説明図、図25は図24の補填コイルユニットを他の内臓物に接続固定している際の概略説明図、図26は様々な長さの挿入部を有する内視鏡及びこの内視鏡に対応可能な内視鏡挿入形状検出プローブを示す説明図である。
【0093】
本第4の実施の形態では、プローブを内視鏡挿入部4内の他の内蔵物のいずれか1つに固定するように構成する。それ以外の構成は、上記第1の実施の形態とほぼ同様なので説明を省略し、同じ構成には同じ符号を付して説明する。
【0094】
図22に示すように本第4の実施の形態のプローブ130は、内視鏡挿入部4内において、他の内臓物(画像信号ケーブル44、送気送水管路38、処置具挿通チャンネル26)に対して、バンド状の部材である保持部材131にて少なくとも1ケ所以上連結されている。
【0095】
前記保持部材131は、図23に示すようにプローブ130は、他の内臓物(画像信号ケーブル44,送気送水管路38,処置具挿通チャンネル26)のいずれか1つに内視鏡挿入部4の長手軸方向に進退しないように固着されている。それ以外の内蔵物は、長手軸方向に進退自在に外嵌して構成されている。
【0096】
図24に示すようにプローブ130は、コイル装置132単体に信号ケーブル133を接続して構成される補填コイルユニット134が固定保持部材135にて接続固定されていても良い。
図25に示すように前記補填コイルユニット134は、前記プローブ130ではなく、他の内臓物(画像信号ケーブル44、送気送水管路38、処置具挿通チャンネル26)でも良い。
【0097】
図24及び図25に示される場合、前記固定保持部材135は、前記補填コイルユニット134及びプローブ130又はその他の内臓物に内視鏡挿入部4の長手軸方向に進退しないように固着されている。前記補填コイルユニット134が固定される位置は、前記プローブ130の前記コイル装置132が破損し、磁界を発生できない部位である。
【0098】
また、前記プローブ130は、図26に示すように様々な長さの挿入部4を有する内視鏡2に対応可能なように、最も挿入部4が長い機種に合せて設定されている。この場合、例えば、挿入部4が短い内視鏡2は、操作部6内の空間部又は、コネクタ8内の空間部において、前記プローブ130をループ又は弛ませることで長さを調整するように構成されている。その他の構成については、上記第1の実施の形態と同様のため説明を省略する。
【0099】
次に、本第4の実施の形態の作用について説明する。
プローブ130は、その他の内臓物に付随し、挿入部4内で常に安定した位置に配されることとなる。また、保持部材131は、プローブ130を含めたいずれか1つの内臓物に固定され、その他の内臓物には固定されない。このため、保持部材131により接続された内臓物同士は、内視鏡挿入部4の長手軸方向の動きを規制せず、スムーズに進退することができる。
【0100】
一方、これとは別に、図24、図25で説明した構成によると、プローブ130のコイル装置132が破損し磁界が発生できなくなった部位を、補填コイルユニット134にて補い、この補填コイルユニット134を固定保持部材135で固定する。
【0101】
図26で説明した構成によると、プローブ130が最も長い挿入部4を構成する長さ“L”にて構成されることで、これより短い挿入部4を有する内視鏡(L’、L”、L”’)に対しても、操作部6内又はコネクタ8内に余長分を配することで組付けることができる。この場合、信号処理装置14により内視鏡2の個体を識別し、挿入部4の長さ(L’、L”、L”’)を自動的に判別し、必要なコイル装置132にのみ電流を印加する。このため、コイルユニット17による検出に不具合は発生しない。その他の作用については、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0102】
この結果、本第4の実施の形態は、上記第1の実施の形態の効果に加えて、 湾曲部22の湾曲動作及び挿入部4の捩り動作等により、プローブ130の破損又はその他の内臓物(ライトガイドファイバ27、画像信号ケーブル44、送気送水管路38、処置具挿通チャンネル26)の破損を防止し、挿入部4内の内蔵物の耐久性を向上することができる。また、本第4の実施の形態は、プローブ130のコイル装置132が破損した場合に、プローブ130全体を交換修理するのではなく、補填コイルユニット134にてコイル装置132の機能を補うことができる。このため、本第4の実施の形態は、プローブ130の修理費用を安価にすることができる。また、本第4の実施の形態は、様々な挿入部4の長さの複数の内視鏡においても、プローブ130を1つのユニットにて対応させることができる。このため、本第4の実施の形態は、生産性が良く、製造価格を安価にすることができる。
【0103】
尚、本発明は、前記した実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0104】
[付記]
(付記項1) 内視鏡挿入部の挿入位置検出に用いられる磁界発生用又は磁界検出用のコイル装置を備えた内視鏡挿入形状検出プローブにおいて、
前記内視鏡挿入部の湾曲部に位置するコイル装置の外径を前記湾曲部以外に位置するコイル装置の外径より小さくしたことを特徴とする内視鏡挿入形状検出プローブ。
【0105】
(付記項2) 前記コイル装置は、コイルが巻回される磁性体の外径を変えることで体積を変更することを特徴とする付記項1に記載の内視鏡挿入形状検出プローブ。
【0106】
(付記項3) 前記コイル装置は、磁性体に巻回されるコイルの巻き数を変えることで体積を変更することを特徴とする付記項1に記載の内視鏡挿入形状検出プローブ。
【0107】
(付記項4) 前記コイル装置へ印加される交流電流値は、各コイル装置の大きさにより設定されることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡挿入形状検出プローブ。
【0108】
(付記項5) 識別手段で識別した情報に基づき、前記コイル装置へ印加される交流電流値を設定することを特徴とする付記項1に記載の内視鏡挿入形状検出プローブ。
【0109】
(付記項6) 内視鏡挿入部の挿入位置検出に用いられる磁界発生用又は磁界検出用のコイル装置及びこのコイル装置に接続される信号線を備えた内視鏡挿入形状検出プローブにおいて、
前記信号線は、前記コイル装置の磁性体に巻回されるコイルの巻き線の少なくとも2倍の本数で形成される絶縁材で被覆されて束ねられ、この束ねられた信号線を前記コイル装置の略中心部に形成した透孔に貫通させて配し、
前記束ねられた信号線の部分的に前記絶縁材が除去され導電部を露呈した接点部を長手方向の略同一位置に2ケ所が対となるように設けると共に、この接点部の1対1対を長手方向に間隔を持って前記コイル装置の数と同一で複数箇所に配し、
前記コイル装置の磁性体に巻回された信号線を前記接点部に導電接続したことを特徴とする内視鏡挿入形状検出プローブ。
【0110】
(付記項7) 前記磁性体に巻回された信号線と、前記コイル装置の透孔に貫通して配された信号線との接点部は、少なくとも前記導電部の全域を覆うようにシール剤が配されていることを特徴とする付記項6に記載の内視鏡挿入形状検出プローブ。
【0111】
(付記項8) 挿入部の挿入位置検出に用いられる内視鏡挿入形状検出プローブの一端を前記挿入部先端側に接続して内蔵した内視鏡において、
前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部を前記挿入部の先端部に回動可能に接続したことを特徴とする内視鏡。
【0112】
(付記項9) 前記挿入部先端側は、この先端部の基端側に連設する湾曲部を有し、この湾曲部の最先端の湾曲駒に前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部を回動自在に係止したことを特徴とする付記項8に記載の内視鏡。
【0113】
(付記項10) 前記挿入部先端側は、この先端部の基端側に連設する湾曲部を有し、
前記挿入部先端部は、前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部接続端の径より深く、操作部側の溝幅が小さくなるような溝部を形成され、この溝部に前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部接続端が挿入された後、前記溝部の外周に前記湾曲部の先端側構成部材を配し、
前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部接続端は、円柱形で一部外径が細い首部が形成され、この円柱外径は前記溝部の幅より小さく、前記首部の外径は前記溝幅よりも小径であるように形成されていることを特徴とする付記項8に記載の内視鏡。
【0114】
[付記の従来]
(付記項6及び付記項7)
挿入部が軟性の軟性内視鏡は、現在の内視鏡挿入部の屈曲状態を知ることができると便利である。
このような目的のために、例えば、特開2000−255631号公報に記載されている内視鏡挿入形状検出プローブは、内視鏡の挿入部内にこの挿入方向に複数の磁界発生用又は磁界検出用のコイル装置を所定間隔で配置したものが提案されている。上記内視鏡挿入形状検出プローブは、上記各コイル装置の位置をベッド等の患者周囲の所定位置に配置した磁界検出用又は磁界発生用コイル装置で検出し、挿入部の挿入形状をモニタ等の表示手段に表示可能に構成にしている。
【0115】
(付記項8〜付記項10)
挿入部が軟性の軟性内視鏡は、現在の内視鏡挿入部の屈曲状態を知ることができると便利である。
このような目的のために、上記従来の軟性内視鏡は、挿入方向に複数の磁界発生用又は磁界検出用のコイル装置を所定間隔で配置した内視鏡挿入形状検出プローブを挿入部内に内蔵している。上記従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブの一端を前記挿入部先端側に接続して構成している。
【0116】
[付記の課題]
(付記項6及び付記項7)
しかしながら、上記特開2000−255631号公報に記載の内視鏡挿入形状検出プローブは、上記複数のコイル装置を固定する連結部材が設けてこの連結部材を上記複数のコイル装置に内挿している。このため、上記内視鏡挿入形状検出プローブは、その分だけ上記コイル装置の外径が大きくなってしまい、結果、プローブ外径が大きくなる。従って、上記内視鏡挿入形状検出プローブは、内蔵される内視鏡挿入部の外径も大きくしてしまうという問題があった。
加えて、上記内視鏡挿入形状検出プローブは、プローブ外径が大きくなると、内視鏡の他の内臓物との干渉が起き易くなり、これら内視鏡の他の内臓物の損傷を招くことになりかねないという問題があった。
【0117】
(付記項8〜付記項10)
上記従来の軟性内視鏡は、挿入部の湾曲部を上下左右方向へ湾曲させることに対して、長手軸方向への移動量が最小となる位置に上記内視鏡挿入形状検出プローブを配して構成していると、例えば、上記湾曲部がUP→RIGHT→DOWN→LEFT→UPのように連続的な動作による360°旋回をする場合に、上記内視鏡挿入形状検出プローブが上記湾曲部内で長手軸方向に沿って捩られる。この場合、上記従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブの被覆チューブや、上記内視鏡挿入形状検出プローブの各コイル装置に接続されている信号線が破損してしまう虞れが生じる。
これに対して、他の従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブを長手軸方向に移動できるように上記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部を上記挿入部先端側に形成した取り付け穴に挿入して上記内視鏡挿入形状検出プローブを内蔵したものがある。
しかしながら、上記他の従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブを挿入部先端側に組付ける際に、上記取り付け穴から上記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部が抜け落ちてしまい、作業が煩雑である。
一方、これに対して、その他の従来の軟性内視鏡は、上記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部と上記挿入部先端側の取り付け穴との内底部間にコイルばねを配して構成したものがある。しかしながら、上記その他の従来の軟性内視鏡は、組立てが煩雑となってしまうという問題もある。
【0118】
[付記の目的]
(付記項6及び付記項7)
付記項6及び付記項7の目的は、外径が小さく安価で、且つ内視鏡の他の内臓物の耐久性を向上可能な内視鏡挿入形状検出プローブを供給することを目的とする。
【0119】
(付記項8〜付記項10)
付記項8〜付記項10の目的は、湾曲部が360°旋回動作を行っても、内蔵される内視鏡挿入形状検出プローブが長手軸方向に捩れることがなく、耐久性、組立性に優れた内視鏡を提供することを目的とする。
【0120】
[付記の効果]
(付記項6)
付記項6の効果は、構成部品の点数を減らし、製造コストを削減できることに加え、コイル装置の外径を小さくし、内視鏡の他の内臓物への干渉が少なくなり、内視鏡の他の内臓物の耐久性が向上する内視鏡挿入形状検出プローブを実現できる。
【0121】
(付記項7)
付記項7の効果は、付記項6の効果に加え、接点部での電流の短絡等が発生しない内視鏡挿入形状検出プローブを実現できる。
【0122】
(付記項8)
付記項8の効果は、湾曲部が360°旋回動作を行っても、内蔵される内視鏡挿入形状検出プローブが長手軸方向に捩れることがなく、耐久性、組立性に優れた内視鏡を実現できる。
【0123】
(付記項9)
付記墳9の効果は、付記項8の効果に加え、挿入部先端部を大きくすること無く、内視鏡挿入形状検出プローブの組み付けが可能な内視鏡を実現できる。
【0124】
(付記項10)
付記項10の効果は、付記項8の効果に加え、挿入部先端部に内視鏡挿入形状検出プローブの組み付けが容易である内視鏡を実現できる。
【0125】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、湾曲部360°旋回動作を行っても、内臓される内視鏡挿入形状検出プローブが長手軸方向に捩れることがなく、耐久性、組立性に優れた内視鏡を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を備えた内視鏡システムの全体構成を示す構成図
【図2】図1の内視鏡の挿入部先端側の構造を示す断面図
【図3】図1の内視鏡挿入部の断面図
【図4】図2の内視鏡挿入部の先端部本体に内視鏡挿入形状検出プローブを取り付ける際の斜視図
【図5】図4の内視鏡挿入形状検出プローブの構成断面図
【図6】図5の内視鏡挿入形状検出プローブが最も曲げられた状態の各コイル装置を示す概略説明図
【図7】図2の変形例を示す内視鏡の挿入部先端側の断面図
【図8】図7の最先端の湾曲駒に内視鏡挿入形状検出プローブを取り付ける際の斜視図
【図9】本実施の形態における内視鏡挿入形状検出プローブを示す概略説明図
【図10】図9の内視鏡挿入形状検出プローブの構成断面図
【図11】図10の内視鏡挿入形状検出プローブが最も曲げられた状態の各コイル装置を示す概略説明図
【図12】図10の変形例を示す内視鏡挿入形状検出プローブの構成断面図
【図13】内視鏡挿入形状検出プローブに保護シースを設けた際の概略説明図
【図14】内視鏡装置の内視鏡及びビデオプロセッサ、内視鏡形状観測装置の信号処理装置との信号送受信の構成を示す説明図
【図15】挿入部湾曲部を上下及び左右方向へ湾曲させた際の説明図
【図16】本発明の第2の実施の形態の内視鏡挿入形状検出プローブを示す構成断面図
【図17】図16の変形例を示す内視鏡挿入形状検出プローブの構成断面図
【図18】本発明の第3の実施の形態の内視鏡挿入形状検出プローブに用いられる信号伝達線の構成を示す斜視図
【図19】内視鏡挿入形状検出プローブに用いられるコイル装置を示す斜視図
【図20】図19のコイル装置を信号伝達線に接続する際の斜視図
【図21】図20の導電体の接点を信号伝達線の接点形成部に接続する際の説明図
【図22】本発明の第4の実施の形態の内視鏡挿入形状検出プローブを備えた内視鏡挿入部の断面図
【図23】図22の内視鏡挿入形状検出プローブを他の内蔵物と固定保持部材で接続固定している際の説明図
【図24】内視鏡挿入形状検出プローブに固定保持部材にて補填コイルユニットを接続固定している際の概略説明図
【図25】図24の補填コイルユニットを他の内臓物に接続固定している際の概略説明図
【図26】様々な長さの挿入部を有する内視鏡及びこの内視鏡に対応可能な内視鏡挿入形状検出プローブを示す説明図
【図27】従来の内視鏡挿入形状検出プローブが最も曲げられた状態の各コイル装置を示す概略説明図
【符号の説明】
1 …内視鏡システム
2 …内視鏡
3 …内視鏡装置
4 …挿入部
5 …内視鏡形状観測装置
6 …操作部
14 …信号処理装置
16 …内視鏡挿入形状検出プローブ
17 …コイルユニット
21 …先端部
22 …湾曲部
55 …芯線
57 …コイル装置
58 …信号線
59 …外装チューブ
71 …湾曲部側コイル装置
72 …軟性部側コイル装置

Claims (1)

  1. 挿入部の挿入位置検出に用いられる磁界発生用又は磁界検出用のコイル装置を備えた内視鏡挿入形状検出プローブの前記挿入部先端に接続して内蔵した内視鏡において、
    前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部は、先端部材と、該先端部材の先端側に設けられ該先端部材よりも小径の小径部と、該小径部の先端側に設けられ該小径部よりも大径の先端大径部と、を備え、
    前記挿入部の先端部は、前記先端大径部を収納するためのプローブ取付け穴と、該プローブ取付け穴の後端側に設けられ、前記小径部よりも大径で前記先端大径部および前記先端部材よりも小径の溝部を備えた壁部と、を備え、
    前記先端大径部を前記プローブ取付け穴に、前記小径部を前記溝部に、それぞれ収納することにより、前記内視鏡挿入形状検出プローブの先端部を前記挿入部の先端部に回動可能に接続したことを特徴とする内視鏡。
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