JP2002172084A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2002172084A
JP2002172084A JP2000371738A JP2000371738A JP2002172084A JP 2002172084 A JP2002172084 A JP 2002172084A JP 2000371738 A JP2000371738 A JP 2000371738A JP 2000371738 A JP2000371738 A JP 2000371738A JP 2002172084 A JP2002172084 A JP 2002172084A
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bending
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shape
coil
detection probe
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JP2000371738A
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Shigeru Nakajima
中島  茂
Kan Naito
観 内藤
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、挿入部内に内蔵する内視鏡に
おいて、挿入形状検出プローブの耐性を向上できるよう
にすることにある。 【解決手段】本発明は、挿入部2の中に配置された挿入
形状検出プローブ30と、同じく挿入部2の中に配置さ
れ、押し引きするためのワイヤ42を挿通するガイド用
コイルパイプ41を備えた内視鏡において、少なくとも
上記挿入部2内では上記挿入形状検出プローブ30と上
記コイルパイプ41が互いに干渉しない位置に離間して
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明、は挿入部の中に挿入
形状検出プローブとワイヤ挿通用コイルパイプを配設し
た内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば下部消化器管は複雑な形状の体腔
である。このような複雑な形状の体腔内を内視鏡検査す
る場合には実際に挿入している内視鏡の挿入部も体腔内
で複雑な形状を呈する。このような場合、内視鏡検査中
においての挿入部の形状を、術者が正確に把握しておく
ことが望まれる。これまでの内視鏡検査にあっては内視
鏡挿入部の形状をX線透視下にて確認することがあっ
た。
【0003】しかし、X線の併用は検査設備が大掛かり
になり、また、検査作業が複雑であり、患者の負担も大
きい。
【0004】そこで、X線を使わずに内視鏡の挿入部に
おける形状を検出する形状検出手段を組み込んだ形式の
内視鏡が特開平7−111969号公報において提案さ
れている。
【0005】一方、内視鏡の機能を高めるため、挿入部
の中には、例えば、コイルパイプ内にワイヤを挿入して
なり、このワイヤを引っ張ることにより硬度を硬くする
硬度可変機構や、挿入部の先端部に設けた鉗子起上台を
起上する操作ワイヤをガイドするコイルパイプ等の内蔵
物が配置されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた挿入形状検
出手段は内視鏡挿入部の長手方向において決められた間
隔で複数の検出コイルを設けるものであり、これらの検
出コイルはリード線を介して内視鏡の外に設置された検
出装置に接続される。この挿入形状検出手段は熱収縮チ
ューブなどの保護部材により、長手方向にずれないよう
に保持されている。従って、挿入形状検知手段は検知コ
イルのある部分が太くなり、リード線のみの部分は細く
なっており、長手方向には均一な太さではなく、部分的
に凹凸のある形状のものである。
【0007】しかしながら、内視鏡を使用するときは挿
入部の蛇管部を曲げたり湾曲部を湾曲させたりする。そ
の際、内視鏡内に配置された各種の内蔵物が挿入部軸方
向において前後に移動する。特に湾曲部を上下左右の各
方向に湾曲させる場合には内蔵物が相対的に大きく移動
し、内蔵物同士が強く擦れ合う現象が起きる。この擦れ
合うところでの内蔵物の外面が凹凸になっていると、特
に充填率が変化する部分が強度に弱い部分になり、耐久
性が低下してしまう。
【0008】上記硬度可変機構の機能は湾曲部に不要で
あるので、硬度可変機構の取付け部は湾曲部よりも手元
側に位置する可撓管部の先端付近に設けられている。し
かし、この硬度可変機構の取付け部位は充填率が特に高
く、その部分に挿入形状検出手段の凸部がくると、挿入
形状検出手段には相当な負荷が加わる。
【0009】また、硬度可変機構や鉗子起上機構のよう
にコイルパイプに挿通したワイヤを押し引きする方式の
構造では機構自体が硬く、他の構造物にダメージを与え
る可能性があった。特に硬度可変機構はそもそも挿入部
の堅さを増す構造のものであるため、他の内蔵物に与え
る影響はかなり大きい。
【0010】また、硬度可変機構はワイヤを押し引きす
る構造であるため、そのワイヤ自体に伸びが発生し、定
期的に修理する必要があった。この修理を行なう場合、
挿入部内から硬度可変機構を引き出す際に挿入形状検出
手段との擦れや、挿入形状検出手段にストレスを与え易
い。このため、調整や修理の作業には挿入形状検出手段
の部材に負担をかけない細心の注意が必要であり、調整
や修理に熟練した技術が必要であった。
【0011】本発明は上記課題に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、挿入部内に、挿入形
状検出プローブと、比較的硬いワイヤガイド用コイルパ
イプの構造物を内蔵する内視鏡において、挿入形状検出
プローブの耐性を向上できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
挿入部の中に配置された挿入形状検出プローブと、同じ
く挿入部の中に配置され、押し引きするためのワイヤを
挿通するガイド用コイルパイプを備えた内視鏡におい
て、少なくとも上記挿入部内では上記挿入形状検出プロ
ーブと上記コイルパイプが互いに干渉しない位置に両者
を離間して設けたことを特徴とするものである。
【0013】請求項2に係る発明は、上記ワイヤは内視
鏡の挿入部における曲げ硬度を調整するためのものであ
ることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡である。
【0014】請求項3に係る発明は、上記ワイヤは内視
鏡の挿入部の先端部に設けられた鉗子台を起上操作する
ためのワイヤであることを特徴とする請求項1に記載の
内視鏡である。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1及び図2を
参照して本発明の第1実施形態に係る内視鏡について説
明する。図1は内視鏡とその周辺装置を含む全体構成を
概略的に示す説明図であり、図2は内視鏡の挿入部にお
ける横断面図である。
【0016】内視鏡1は、挿入部2、操作部3、及びユ
ニバーサルコード4からなり、ユニバーサルコード4の
先端にはコネクタ5が設けられている。コネクタ5を光
源装置6に接続し、光源装置6に内蔵された図示しない
光源の照明光を内視鏡1に内蔵した後述するライトガイ
ドファイバ10により導光し、挿入部2の先端に設けた
照明窓(図示せず)から体腔内に出射し、観察部位を照
明するようになっている。照明された観察部位を挿入部
2の先端に設けた対物レンズ11により観察する。この
観察像はイメージガイドファイバ12を通って接眼部1
3の接眼レンズ14に導かれ、肉眼にて観察できるよう
になっている。
【0017】内視鏡1の操作部3には送気送水ボタン7
及び吸引ボタン8が設けられている。まず、送気送水ボ
タン7は内視鏡1の挿入部2内に配置された送気チャン
ネル15を通じての送気と送水チャンネル16を通じて
の送水の両者を制御する操作を行なう際に使用するもの
である。また、吸引ボタン8は内視鏡1の挿入部2内に
配置された鉗子チャンネル17を通じての吸引を制御す
る際の操作に使用するものである。上述した送気チャン
ネル15、送水チャンネル16、及び鉗子チャンネル1
7はいずれもチューブ状の部材によって形成されてい
る。これらのチューブ状の部材はいずれも図2に示すよ
うに内視鏡1の挿入部2内の特定位置を占めるように配
置されるが、それなりに動き得る遊嵌状態で配置されて
いる。また、送気チャンネル15と送水チャンネル16
は先端側では一本のチャンネルに合流するようになって
いる。
【0018】図1に示すように、内視鏡1の挿入部2は
手元側の蛇管部(軟性管)21と、これの先端に連結さ
れた湾曲部22と、この湾曲部22の先端に連結された
先端硬質部23によって構成されている。挿入部2を構
成する蛇管部21と湾曲部22と先端硬質部23はこれ
までの内視鏡のものと同様な構成でよい。
【0019】湾曲部22は連結した複数の湾曲コマ24
を有しており、また、最先端の湾曲コマ24または先端
硬質部23の部材には蛇管部21と湾曲部22にわたり
その内部の上下左右位置に偏在して配置された4本のア
ングルワイヤ25の先端が連結されている。4本のアン
グルワイヤ25はいずれも挿入部2内に構成された別々
のガイド手段によって操作部3まで案内されている。す
なわち、湾曲部22においては図2に示すように各湾曲
コマ24の内面に設けられたアングルワイヤガイド環2
6にアングルワイヤ25が別々に挿通されている。ま
た、挿入部2を構成する蛇管部21においてはコイルパ
イプ27によって構成されていて、これらのコイルパイ
プ27には別々にアングルワイヤ25が挿通されてい
る。
【0020】内視鏡1の挿入部2内にはそれぞれ後述す
る挿入形状検出プローブ30や硬度可変装置40が配設
されている。挿入形状検出プローブ30や硬度可変装置
40は挿入部2内に前述した他の内蔵物(ライトガイド
ファイバ10、イメージガイドファイバ12、送気チャ
ンネル15、送水チャンネル16、鉗子チャンネル1
7、アングルワイヤ25やコイルパイプ27等)と一緒
に図2に示すような配置で設けられている。
【0021】上記硬度可変装置40はコイルパイプ41
と、このコイルパイプ41内に挿通されるワイヤ42
と、このワイヤ42の基端に連結された調整コマ43
と、この調整コマ43を調節する硬度可変用調整リング
44とを備えている。コイルパイプ27及びコイルパイ
プ41は、通常、線材をコイル状に巻いて構成され、そ
れなりに可撓性がある。コイルパイプ27は密に巻いた
もので良い。
【0022】コイルパイプ41とワイヤ42の先端は挿
入部2における蛇管部21の先端部分または先端硬質部
23に固定されている。コイルパイプ41の手元側端部
は保持部材50を介して操作部3の先端側部分に固定さ
れている。
【0023】また、調整コマ43は操作部3の部材に設
置され、挿入部長手軸方向に移動自在である。硬度可変
用調整リング44は操作部3にその軸まわりに定位置で
回転自在に設けられ、その内面には調整コマ43の外面
に螺合するねじ部45が形成されている。この調整リン
グ44を回転すれば、調整コマ43が挿入部2の長手軸
方向に移動し、ワイヤ42を進退させることによってコ
イルパイプ41に対するワイヤ42の張力を変化させ
る。この結果、コイルパイプ41の硬度が変わり挿入部
2の硬さを調整できる。
【0024】上記挿入形状検出プローブ30の先端側部
分は先端硬質部23に固定されている。挿入形状検出プ
ローブ30の途中の必要箇所には検出コイル31が複数
個所に設けられている。検出コイル31を設けた部分は
凸部32となっている。また、検出コイル31と検出コ
イル31の間の部分は配線用ケーブル33のみであり、
この部分は細くなっている。結局、検出コイル31を設
けた部分は凸部32となり、ケーブル33のみの部分は
凹部34となっている。
【0025】そして、挿入形状検出プローブ30におけ
る検出コイル31を設ける領域の部分は挿入部2の蛇管
部21から湾曲部22にわたる部分に設置されている。
挿入形状検出プローブ30の手元側は内視鏡1の操作部
3からユニバーサルコード4にわたり挿通され、コネク
タ5のところから内視鏡1の外付けの挿入部形状検出装
置35に接続されている。挿入部形状検出装置35から
印加される駆動信号を検出コイル31に印加し、検出コ
イル31により電磁波を発生させる。このとき、検出コ
イル31は設置場所により発生する周波数が異なるよう
にしておく。そして、各検出コイル31より発生する電
磁波の周波数の差異により電磁波発生源を特定し、検出
コイル31の位置を測定するようにする。
【0026】すなわち、内視鏡1の外に磁界検出手段と
しての2つの検出板46,47を設けておき、検出コイ
ル31から放射する電磁波を個別的に検出するようにす
る。検出板46,47はそれぞれ2次元的に配置された
受信アンテナであり、これら検出板46,47の受信信
号を組み合わせることにより、それぞれの検出コイル3
1の3次元的な位置情報を基に挿入部形状検出装置35
で挿入部2の形状を合成し、表示装置48に挿入部2の
形状を表示させるようにする。
【0027】ここでは、挿入形状検出プローブ30に検
出コイル31を設け、内視鏡1の外に磁界検出手段とし
ての2つの検出板46,47を設けたが、挿入形状検出
プローブ30の検出コイル31をアンテナとし、内視鏡
1の外に磁界発振器を設けて、磁界発振器の出力に対す
る検出コイル31の出力振幅や位相等により、各検出コ
イル31の位置や傾き等を求め、その得られた情報を数
値的に補間して挿入部2の形状を検出するようにしても
よい。いずれにしても術者は表示装置48に表示する挿
入部2の形状を参照して内視鏡1を操作することができ
る。
【0028】次に、挿入部2に設けられる内蔵部材の配
置関係について説明する。図2の(a)は挿入部2の先
端硬質部23における配置構造を示し、図2の(b)は
挿入部2の蛇管部21における配置構造を示す。挿入部
2の湾曲部22内でのレイアウトは略先端硬質部23と
同様と見なすことができる。
【0029】挿入形状検出プローブ30は先端硬質部2
3に至り配置されている。挿入部2の蛇管部21には挿
入形状検出プローブ30に加えて硬度可変装置40が設
けられており、位置挿入形状検出プローブ30と硬度可
変装置40は図2の(b)に示すように最も離れた位置
に配置されている。すなわち、挿入形状検出プローブ3
0と硬度可変装置40は反対外側に寄せて配置されてお
り、この両者の間には2本のライトガイドファイバ10
と鉗子チャンネル17のチューブ部材等が位置してい
る。
【0030】このように挿入形状検出プローブ30と硬
度可変装置40が離れて挿入部2内に配置される。すな
わち、比較的耐性の低い挿入形状検出プローブ30が比
較的硬い構造物である硬度可変装置40から干渉しない
離れた位置に隔離して配置されている。
【0031】硬度可変装置40は内視鏡1の使用中、何
度も硬度を変えるが、その度、コイルパイプ41が伸び
たり、ワイヤ42が撓んだりする。それでも硬度可変装
置40は挿入形状検出プローブ30と干渉せず、挿入形
状検出プローブ30に負担をかけない。内視鏡1全体の
耐久性が向上する。
【0032】また、硬度可変装置40はコイルパイプ4
1に対してワイヤ42を押し引きすることにより硬度を
調節する構造であるため、長期間使用すると、そのワイ
ヤ42自体に伸びが発生し、定期的にワイヤ42の長さ
を調整したり交換したりする等の修理が必要である。こ
の硬度可変装置40を出し入れする際にも挿入形状検出
プローブ30に干渉することがなくなり、修理性が向上
する。
【0033】以上の如く、本実施形態によれば、挿入形
状検出プローブ30と硬度可変装置40が挿入部2内で
離れて配置されるため、内視鏡1の耐久性が向上し、ま
た、内視鏡1の修理性を向上させることができる。
【0034】(第2実施形態)図3を参照して本発明の
第2実施形態に係る内視鏡について説明する。図3は内
視鏡1の挿入部2における蛇管部21の横断面図であ
る。
【0035】本実施形態では内蔵物のレイアウトが図3
に示すようにしたものである。すなわち、第1実施形態
の配置構造に加えて、挿入形状検出プローブ30を囲む
保護用フレーム49を設けて、挿入形状検出プローブ3
0を他の内蔵物から隔離するようにした。保護用フレー
ム49は挿入形状検出プローブ30に当たらないように
他の内蔵物を規制する形態に構成すれば、挿入部2の長
手方向に長い帯状のものでも間隔を置いて複数の個所に
部分的に設ける複数の部材であってもよい。ただし、挿
入部2の長手方向に長い帯状のものを使用する場合には
特に挿入部2の曲がりを阻害しないように挿入部2の曲
がりに充分に追従して曲がり得るものが望まれる。これ
以外は前述した第1実施形態の構成と同じものでよい。
【0036】本実施形態は保護用フレーム49を設けた
ことにより挿入形状検出プローブ30の耐久性をさらに
向上させることができる。
【0037】(第3実施形態)図4を参照して本発明の
第3実施形態に係る内視鏡について説明する。図4は挿
入形状検出プローブを組み込んだ挿入部を概略的に示す
説明図である。
【0038】本実施形態は挿入部2の湾曲部22と先端
硬質部23を避けてそれらよりも手元側に位置する蛇管
部21内にのみ挿入形状検出プローブ30を配置するよ
うにしたものである。挿入形状検出プローブ30の先端
は蛇管部21の先端付近または蛇管部21と湾曲部22
の接続部に固定部材51を介して固定されている。これ
以外は前述した第1実施形態の構成と同じものでよい。
【0039】本実施形態では挿入形状検出プローブ30
が挿入部2の湾曲部22内に位置しないから小半径に曲
げられることがなく、挿入形状検出プローブ30の耐久
性が向上する。挿入形状検知スコープ30は内蔵する検
出コイル31が細い配線でつながれており、繰り返し湾
曲すると、金属疲労によりその配線が切れ易い傾向があ
った。特に湾曲部22内に配置した部分の検出コイル3
1はその傾向が強かった。しかし、本実施形態では湾曲
部22内に検出コイル31が位置しないため、その耐性
が向上する。
【0040】(第4実施形態)図5及び図6を参照して
本発明の第4実施形態に係る内視鏡について説明する。
【0041】図5は異なる機種の内視鏡を対比してそれ
ぞれを概略的に示す説明図である。図5の(a)は前述
した第1実施形態と同一構成の内視鏡1aであり、挿入
形状検出プローブ30が挿入部2の先端硬質部23まで
配置されている。また、図5の(b)は前述した第3実
施形態と同一構成の内視鏡1bであり、挿入形状検出プ
ローブ30が挿入部2の湾曲部22より手前の蛇管部2
1まで配置されている。
【0042】また、各内視鏡1a,1bは個性情報記憶
手段としてのIDメモリやIDユニットを備えており、
それにはそれ自身の機種の種類を記憶させている。
【0043】内視鏡1a,1bを使用する際、外部装置
によってメモリに記憶された情報を読み取り、表示装置
(モニタ)48に使用している内視鏡の機種の種類を映
像として表示する。例えば、画面の隅に文字等を表示し
たり、図6に示すように挿入部2の湾曲部22の表示部
分を着色表示したりする。すなわち、挿入部2内に形状
検出プローブ30を有する内視鏡システムにおいて、形
状検出プローブ30の有無またはその設置形態の種類を
表示する手段を設けたものである。
【0044】ところで、挿入部2の形状検出機能を有す
る内視鏡1には大きく分けて、蛇管部21と湾曲部22
の両方の形状を測定できるものと、蛇管部21の形状の
み測定できるものとの二つがある。蛇管部21の形状の
みを測定する方式のものでは湾曲部22に形状検出プロ
ーブ30が入り込まないため、ライフ耐性に優れてい
る。湾曲部22の形状も測定できる方式のものでは挿入
部先端の挿入方向まで分かるため、挿入部2の形状のみ
表示するタイプのものよりも挿入操作性が良い。
【0045】これら二つのタイプの内視鏡1a,1bを
使用目的に応じて選択的に使用する事は便利であるが、
内視鏡の外観上は同一であり、術者が、今、どのタイプ
の内視鏡を使用しているか、通常外見上見分けがつかな
い。このため、タイプを勘違いして使用してしまう場
合、内視鏡1の挿入部2の先端位置を正しく把握できな
いことになり、挿入部2の先端が腸壁等を押す等して患
者の苦痛を増すことがあった。
【0046】しかし、本実施形態では内視鏡のIDユニ
ットにどちらのタイプの内視鏡であるかのデータを記憶
させておき、使用する内視鏡の挿入部2における湾曲部
22は色を変えて表示するなど、機種を判別できる。例
えば、形状検出コイル31が湾曲部22まで入っている
形式のものか、形状検出コイル31が湾曲部22よりも
手元側の挿入部迄しか入ってない形式のものかを容易に
判別できる。このため、明確な操作が期待できると共に
内視鏡挿入時の患者の苦痛を低減できる。
【0047】また、内視鏡の機種の種別を表示する他の
手段として内視鏡1a,1bの本体部、例えば操作部3
に視覚的又は触覚的に違いを生じさせる表示手段を設け
ても良い。例えばアングルノブの色や操作部3の把持部
分の形状をタイプによって異ならせる。この形態ではI
Dユニットを内視鏡に搭載する必要がないので、先の実
施形態よりも生産コストが安い。
【0048】(第5実施形態)図7を参照して本発明の
第5実施形態に係る内視鏡について説明する。図7は内
視鏡1の挿入部2における横断面図である。
【0049】本実施形態では前述した実施形態のものに
加えて、挿入部2内に配置される耐強度が弱いライトガ
イドファイバ10を形状検出プローブ30から離して配
置したものである。
【0050】ライトガイドファイバ10と形状検出プロ
ーブ30が近接していると形状検出プローブ30の凹凸
でライトガイドファイバ10が破損し易くなる。しか
し、本実施形態では形状検出プローブ30から離してラ
イトガイドファイバ10を配置したから、ライトガイド
ファイバ10の耐性が向上し、内視鏡の耐久性を向上さ
せることができる。
【0051】(第6実施形態)図8を参照して本発明の
第6実施形態に係る内視鏡について説明する。本実施形
態でのガイド用コイルパイプは内視鏡の挿入部の先端部
に設けられた鉗子台を起上操作させるために挿入部内に
通した起上操作用ワイヤを案内するコイルパイプの例で
ある。
【0052】図8の(a)に示すように、内視鏡1の挿
入部2内には操作部3に設けた鉗子挿入口部61から挿
入部2の先端部分に設けた鉗子口62にわたり鉗子チャ
ンネル63を形成するチューブ64が配設されている。
鉗子口62には鉗子起上台65が設けられ、この鉗子起
上台65によって鉗子チャンネル63を通じて挿入され
た図示しない鉗子(処置具)を誘導し、処置具の突き出
し方向を規制するようになっている。
【0053】鉗子起上台65には操作ワイヤ66が連結
され、内視鏡1の挿入部2内には操作ワイヤ66を案内
するガイド用コイルパイプ67が挿通されている。操作
ワイヤ66は内視鏡1の操作部3に設けられた起上操作
機構70によって牽引操作される。起上操作機構70に
よって牽引する操作ワイヤ66の牽引量に応じて鉗子起
上台65は起上角度が変わり、鉗子の起上量を調整する
ようになっている。起上操作機構70は操作ワイヤ66
を牽引操作するリンク機構72を備え、リンク機構72
は鉗子起上レバー71によって操作される。
【0054】操作ワイヤ66を案内するガイド用コイル
パイプ67は他の内蔵物との関連において図8の(b)
に示すように配置されている。他の内蔵物は第1実施形
態のものと同じものであるため同一の符号を付して示
す。すなわち、ガイド用コイルパイプ67は形状検出プ
ローブ30から互いに干渉しない離れた位置に配設され
ている。ガイド用コイルパイプ67と形状検出プローブ
30の間には他の内蔵物が介在的に配置されている。
【0055】(関連発明その1)本発明は管腔内に挿入
される挿入部の形状を検出する挿入部形状検出手段を備
えた内視鏡装置に関する。
【0056】一般に、内視鏡には管腔内に挿入される細
長い挿入部の基端部に手元側の操作部が配設されてい
る。また、挿入部の先端部には湾曲変形可能な湾曲部が
配設されている。さらに、操作部には湾曲部を湾曲操作
する湾曲ノブなどの湾曲操作部が配設されている。
【0057】ところで、内視鏡の挿入部には柔軟な細長
い可撓管部の先端部に湾曲部を介して先端構成部が配設
されている。この先端構成部には照明光学系や、観察光
学系などが組み込まれている。そして、内視鏡の挿入部
が管腔内に挿入される場合には管腔の形状に合わせて湾
曲部を湾曲操作させながら挿入部を徐々に管腔内に押し
込むことにより、管腔の形状に沿って内視鏡の可撓管部
を変形させながら内視鏡の挿入部を管腔の深部まで挿入
させるようになっている。この場合、内視鏡の挿入部が
挿入される管腔内、例えば大腸や、小腸などの体腔内は
複雑に曲がりくねっている。そのため、管腔内に挿入さ
れた内視鏡の挿入部の形状は挿入される管腔の形状に合
わせて変形されているので、術者が管腔の深部まで挿入
された内視鏡の挿入部の形状を知ることは容易ではな
い。
【0058】そこで、例えば特開平7−111969号
公報には磁界を検出する磁界検出用コイルが内視鏡の挿
入部の内部に軸方向に沿って複数並設された挿入部形状
検出プローブが内蔵された内視鏡が示されている。ここ
で、挿入部形状検出プローブには軸心位置に芯線が配設
され、この芯線の周囲に複数のコイルが予め設定された
間隔で接着等で固定されている。また、各コイルには信
号線が接続されている。この形状検出プローブの外周部
位には各コイルや、信号線の保護のための外装チューブ
が装着されている。そして、この内視鏡では各磁界検出
用コイルを用いて電磁波を受信し、その磁界情報を検出
して挿入部の形状を検出し、ここで検出された挿入部の
形状を専用のモニタに表示する構成になっている。
【0059】内視鏡の湾曲部は操作部の湾曲ノブなどの
湾曲操作部の操作によって略直線状に延伸された基準形
状から上下方向、或いは左右方向に略円弧形状に湾曲さ
れた各湾曲形状にそれぞれ湾曲されるようになってい
る。さらに、この湾曲部の湾曲操作時には湾曲部は略直
線状に延伸された基準形状と、円弧形状に湾曲された最
大湾曲形状との間の任意の湾曲形状に湾曲されるように
なっている。
【0060】ところで、上記従来構成の挿入部の形状検
出プローブを内蔵した内視鏡装置では、湾曲部の湾曲操
作時には形状検出プローブ全体に引張り力、屈曲力が作
用する。ここで、内視鏡の湾曲部が大きく(強く)最大
湾曲形状に湾曲された場合には、形状検出プローブのコ
イル端と信号線との接続部や、外装チューブの端縁部な
どに比較的大きな引張り力、屈曲力が作用するので、内
視鏡の湾曲部が最大湾曲形状に繰返し曲げられた場合に
は形状検出プローブのコイル端と信号線との接続部や、
外装チューブの端縁部などが切れたりする不具合があ
る。そのため、内視鏡に内蔵されている形状検出プロー
ブが故障するおそれがあり、形状検出プローブの耐久性
が損なわれる問題がある。
【0061】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、湾曲部の湾曲操作時に形状検出プロー
ブのコイル端と信号線との接続部や、外装チューブの端
縁部などが切れたりするおそれを少なくして形状検出プ
ローブの耐久性の向上を図ることができる内視鏡装置を
提供することにある。
【0062】本発明は、管腔内に挿入される挿入部の基
端部に手元側の操作部が配設され、前記挿入部の先端部
に湾曲変形可能な湾曲部、前記操作部に前記湾曲部を湾
曲操作する湾曲操作部が配設されるとともに、磁界を検
出する複数の磁界検出用コイルが前記挿入部の内部に軸
方向に沿って配設された挿入部形状検出プローブが内蔵
され、前記各磁界検出用コイルを用いて電磁波を受信
し、その磁界情報を検出して前記挿入部の形状を検出す
る挿入部形状検出手段を備えた内視鏡装置において、前
記湾曲部に湾曲半径が異なる複数の湾曲領域を設け、前
記湾曲部に配置される前記形状検出プローブの各コイル
を前記湾曲部内における湾曲半径が大きい領域に配置し
たことを特徴とする内視鏡装置である。
【0063】そして、本発明では湾曲部の湾曲操作時に
は湾曲部の複数の湾曲領域でそれぞれ異なる湾曲半径で
湾曲させる。ここで、湾曲部に配置される形状検出プロ
ーブの各コイルを湾曲半径が大きい領域に配置すること
により、湾曲部の湾曲操作時に形状検出プローブのコイ
ル端と信号線との接続部や、外装チューブの端縁部など
に作用する引張り力、屈曲力を小さくすることができ
る。
【0064】以下、本発明の第1実施形態を図9乃至図
14を参照して説明する。図9は本実施形態の内視鏡装
置101のシステム全体の概略構成を示すものである。
本実施形態の内視鏡装置101には内視鏡102と、光
源装置103と、内視鏡像を表示する第1のモニター1
04と、内視鏡102の形状を表示する第2のモニター
105とが設けられている。
【0065】また、本実施形態の内視鏡102には管腔
内に挿入される細長い挿入部106の基端部に手元側の
操作部107が配設されている。ここで、挿入部106
には細長い可撓管部108の先端部に湾曲変形可能な湾
曲部109が配設されている。さらに、この湾曲部10
9の先端部には硬質な先端構成部110が連結されてい
る。この先端構成部110には照明光学系であるライト
ガイドファイバ124や、観察光学系の対物レンズや、
CCDなどの撮像手段の他、送気送水ノズルや、処置具
挿通チャンネル127などが組み込まれている。
【0066】また、内視鏡2の手元側の操作部107に
は湾曲部109を湾曲操作する図示しない湾曲ノブ等の
湾曲操作部が配設されているとともに、ユニバーサルコ
ード111の一端部が連結されている。このユニバーサ
ルコード111の他端部にはコネクタ112が取付けら
れている。そして、このコネクタ112は光源装置10
3に着脱可能に連結されるようになっている。
【0067】さらに、コネクタ112には2本の接続ケ
ーブル113、114の各一端部が連結されている。こ
こで、一方の接続ケーブル113は例えばカメラコント
ロールユニット(CCU)などの制御装置115に接続
されている。この制御装置115には第1のモニター1
04が接続されている。
【0068】また、他方の接続ケーブル114は内視鏡
102の挿入部106の形状を検出する形状検出用制御
装置(挿入部形状検出手段)116に接続されている。
この形状検出用制御装置116にはアンテナ117と第
2のモニター105とが接続されている。
【0069】また、図10(A)は内視鏡102の湾曲
部109の内部構成を示すものである。本実施形態の湾
曲部109には複数の環状の湾曲駒118が挿入部10
6の軸方向に並設された湾曲駒群119が配設されてい
る。ここで、各湾曲駒118の前端部には2つの前端側
突起部118aが前向きに突設されている。これら2つ
の前端側突起部118aは各湾曲駒118のリングの周
方向に180°離れた位置に配置されている。
【0070】さらに、各湾曲駒118の後端部には2つ
の後端側突起部118bが後向きに突設されている。こ
れら2つの後端側突起部118bは各湾曲駒118のリ
ングの周方向に180°離れた位置に配置されている。
なお、各湾曲駒118の2つの前端側突起部118aと
2つの後端側突起部118bとは互いに90°離れた位
置に配置されている。
【0071】そして、前後に隣接する2つの湾曲駒11
8における前側の湾曲駒118の2つの後端側突起部1
18bと、後ろ側の湾曲駒118の2つの前端側突起部
118aとが重ね合わされた重合部分に回動ピン120
が回動自在に連結されている。
【0072】さらに、本実施形態の湾曲部109には図
10(A)に示すように前後に隣接する2つの湾曲駒1
18の端縁部間に回動ピン120による回動連結部の両
側に略V字状の間隙部121が形成されている。
【0073】また、湾曲駒群119の最先端位置に配置
された最先端湾曲駒118Aには2つの前端側突起部1
18aが突設されていない。そして、この最先端湾曲駒
118Aは先端構成部110の後端部に例えば接着や、
螺子、半田や、溶接、圧入等の固定手段にて固定されて
いる。さらに、湾曲駒群119の最後端位置に配置され
た最後端湾曲駒118Bには2つの後端側突起部118
bが突設されていない。そして、この最後端湾曲駒11
8Bは可撓管部108の先端部に同様に、例えば接着
や、螺子、半田や、溶接、圧入等の固定手段にて固定さ
れている。
【0074】また、湾曲部109の外周面には屈曲自在
な軟性のチューブ体122が配設されている。そして、
湾曲部109の湾曲駒群119の外側はこのチューブ体
122によって被覆されている。
【0075】さらに、湾曲部109の最先端湾曲駒11
8Aには複数、本実施形態では4本のアングルワイヤ1
23(上下方向湾曲操作用の2本のアングルワイヤ12
3および左右方向湾曲操作用の2本のアングルワイヤ1
23)の先端部が固定されている。これらのアングルワ
イヤ123の基端部は手元側の操作部107側に延出さ
れている。この操作部107には操作ノブの操作にとも
ない各アングルワイヤ123を牽引操作する図示しない
湾曲操作機構が設けられている。
【0076】そして、内視鏡102の湾曲部109の湾
曲時には操作ノブの操作によって湾曲操作機構を介して
いずれかの1本、或いは2本のアングルワイヤ123が
牽引操作される。このとき、内視鏡102の湾曲部10
9は操作部107の湾曲ノブなどの湾曲操作部の操作に
よって図10(A)に示すように略直線状に延伸された
基準形状から図9に示すように上下方向、或いは左右方
向に略円弧形状に湾曲された各湾曲形状にそれぞれ湾曲
されるようになっている。
【0077】また、内視鏡102の湾曲部109が湾曲
されていない状態、すなわち湾曲部109全体が略直線
状に延伸された基準形状で保持されている場合には各湾
曲駒118の端縁部間のV字状の間隙部121は上下左
右の4方向の各アングルワイヤ123の全ての方向で等
間隔で保持されている。そして、湾曲部109の湾曲時
には牽引操作されるアングルワイヤ123によって最先
端湾曲駒118Aが手元側に引張られる操作にともない
牽引操作されるアングルワイヤ123の方向の各湾曲駒
118の端縁部間のV字状の間隙部121が狭まる状
態、反対側の間隙部121は広がる状態に各湾曲駒11
8がそれぞれ回動ピン120を中心に回動される。これ
によって、湾曲部109の全体が略円弧形状に湾曲操作
される。この湾曲部109の湾曲操作時には湾曲部10
9は略直線状に延伸された基準形状と、円弧形状に湾曲
された湾曲部109の最大湾曲形状との間の任意の湾曲
形状に湾曲されるようになっている。なお、湾曲部10
9の最大湾曲時には各湾曲駒118の端縁部間のV字状
の間隙部121が狭まり、この間隙部121の前後の湾
曲駒118の端縁部間同士が当接されるようになってい
る。
【0078】また、本実施形態の湾曲部109には湾曲
半径が異なる複数の湾曲領域、すなわち図10(A)に
示すように湾曲半径が小さい第1の湾曲領域WAと、こ
の第1の湾曲領域WAよりも湾曲半径が大きい第2の湾
曲領域WBとが設けられている。ここで、第1の湾曲領
域WAは湾曲部109の先端側に、また第2の湾曲領域
WBはこの第1の湾曲領域WAの後方にそれぞれ配置さ
れている。
【0079】さらに、本実施形態では第1の湾曲領域W
Aに配置されている各湾曲駒118は湾曲部109が図
10(A)に示すように略直線状に延伸された基準形状
の状態で、前後に隣接する2つの湾曲駒118の端縁部
間の略V字状の間隙部121の最大隙間部の寸法、いわ
ゆる肩口寸法がt1に設定されている。このとき、第2
の湾曲領域WBに配置されている各湾曲駒118は肩口
寸法がt2となり、t1>t2の関係に設定されてい
る。そのため、湾曲部109を最大湾曲状態に湾曲させ
た際には湾曲部109の先端側の第1の湾曲領域WAで
は湾曲半径が小さく、この第1の湾曲領域WAよりも後
方の第2の湾曲領域WBでは湾曲半径が大きい状態で保
持されるようになっている。
【0080】また、内視鏡102の挿入部106内には
図11(B)に示すように上下左右の各方向の4本のア
ングルワイヤ123と、2つのライトガイドファイバ1
24と、CCDなどの撮像手段の画像信号伝送ケーブル
125と、送気送水チャンネル126と、処置具挿通チ
ャンネル127などの各内蔵物とともに、この挿入部1
06の形状検出用の形状検出プローブ128が組み込ま
れている。ここで、2つのライトガイドファイバ124
の先端部は先端構成部110に配設された2つの照明用
窓部の内面側に対向配置され、基端部側は操作部107
内およびユニバーサルコード111内を経てコネクタ1
12内に延設されている。そして、光源装置103から
の照明光がコネクタ112を介してライトガイドファイ
バ124に入射されるようになっている。さらに、この
ライトガイドファイバ124から伝達される照明光は照
明用窓部によって外部に拡大出射されるようになってい
る。
【0081】また、画像信号伝送ケーブル125の基端
部側は操作部107内からユニバーサルコード111
内、コネクタ112内および接続ケーブル113を経て
制御装置115に接続されている。そして、内視鏡観察
時には視野範囲内の観察像が観察窓から対物光学系へ伝
達され、この対物光学系によってCCDなどの撮像手段
に観察像が結像されるようになっている。さらに、この
観察像はCCDなどの撮像手段によって電気信号に変換
されたのち、画像信号伝送ケーブル125により接続ケ
ーブル113のCCDコネクタ113aを介して制御装
置115側に伝送されるようになっている。
【0082】また、送気送水チャンネル126の先端部
は先端構成部110に配設された送気送水ノズルに連結
され、基端部側は操作部7内およびユニバーサルコード
111内を経てコネクタ112内に延設されている。さ
らに、処置具挿通チャンネル127の先端部は先端構成
部110に配設された処置具挿通チャンネル127の先
端開口部に連結され、基端部側は操作部107に配設さ
れた処置具挿入部に連結されている。
【0083】また、本実施形態の形状検出プローブ12
8は内視鏡102の挿入部106の内部に略全長に亙り
配設されている。図11(A)は本実施形態の形状検出
プローブ128の内部構成を示すものである。図11
(A)に示す通り、この形状検出プローブ128には軸
心位置に芯線129が配設されている。この芯線129
の先端部には先端部材130a、後端部には後端部材1
30bがそれぞれ固定されている。
【0084】また、芯線29の周囲には磁界を検出する
複数の磁界検出用コイル131が予め設定された間隔で
接着等で固定されている。ここで、形状検出プローブ1
28の複数の磁界検出用コイル131は例えば内視鏡1
02の挿入部106の略全長に亙り略均等な間隔で配置
されている。なお、内視鏡102の挿入部106の場所
に応じて前後の各磁界検出用コイル131間の間隔を適
宜変化させて配置する構成にしてもよい。
【0085】また、各磁界検出用コイル131にはそれ
ぞれ2本の信号線132が接続されている。さらに、こ
の形状検出プローブ128の外周部位には各磁界検出用
コイル131や、信号線132の保護のための外装チュ
ーブ133が装着されている。この外装チューブ133
は例えばシリコンゴムなどの弾性チューブによって形成
されている。
【0086】また、形状検出プローブ128の先端部は
図12に示すように先端構成部110に固定されてい
る。ここで、先端構成部110の先端構成部本体134
の後端面には形状検出プローブ取付け穴135が形成さ
れている。そして、この先端構成部本体134の形状検
出プローブ取付け穴135に形状検出プローブ128の
先端部材130aが挿入された状態で固定されている。
なお、先端構成部110には先端構成部本体134の外
表面全体を覆う先端カバー136が装着されている。
【0087】また、本実施形態の湾曲部109には図1
0(B)に示すように形状検出プローブ128の3つの
磁界検出用コイル131a,131b,131cが配置
されている。ここで、湾曲部109の前端位置のコイル
131aは最先端湾曲駒118Aと対応する位置に配置
されている。さらに、湾曲部109の後端位置のコイル
131cは最後端湾曲駒118Bと対応する位置に配置
されている。また、前端位置のコイル131aと後端位
置のコイル131cとの間の中間位置のコイル131b
は湾曲部109内における湾曲半径が大きい第2の湾曲
領域WBに配置されている。
【0088】そして、本実施形態の内視鏡102では形
状検出プローブ128の各磁界検出用コイル131を用
いてアンテナ117より放射される電磁波を受信するこ
とにより、誘導起電圧を発生し、この発生した電圧信号
が信号線132、接続ケーブル114を介して、形状検
出用制御装置116に入力され、挿入部106の形状を
検出し、ここで検出された挿入部106の形状を専用の
第2のモニター105に表示する構成になっている。こ
のとき、第2のモニター105の画面には形状検出プロ
ーブ128の複数の磁界検出用コイル131で検出され
る磁界にもとづいて各コイル131の検出位置が点で表
示される。そして、各コイル131の検出位置の点を結
ぶことにより、第2のモニター105の画面に挿入部1
06の形状を擬似的に表示するようになっている。
【0089】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施形態の内視鏡2の使用時にはこの内視鏡102の
挿入部106が工業用管路や、体腔内などの内視鏡検査
対象の管腔内に挿入される。この内視鏡102の挿入部
106の挿入作業時には挿入管路の形状に応じて操作部
107の操作ノブが操作される。このとき、操作部10
7の操作ノブの操作によっていずれかの1本、或いは2
本のアングルワイヤ123が牽引操作され、このアング
ルワイヤ123を介して湾曲部109の湾曲動作が行わ
れる。
【0090】ここで、内視鏡102の先端構成部110
を例えば体腔内の屈曲部を通過して大腸の深部に挿入し
たり、或いは内視鏡102の先端構成部110を工業用
管路の深部に挿入していく場合には挿入管路の形状に応
じて湾曲部109が湾曲された状態で挿入部106がさ
らに挿入される。この挿入部106の挿入動作にともな
い挿入管路の形状に応じて可撓管部108が変形され
る。
【0091】また、本実施形態では内視鏡2の挿入部1
06の挿入作業中、形状検出プローブ128の各磁界検
出用コイル131を用いて、アンテナ117より放射さ
れる電磁波を受信することにより誘導起電力を発生し、
この電圧信号が、信号線132、接続ケーブル114を
介して、形状検出用制御装置116に入力されて挿入部
106の形状を検出し、ここで検出された挿入部106
の形状が専用の第2のモニター105に表示される。こ
のとき、第2のモニター105の画面には形状検出プロ
ーブ128の複数の磁界検出用コイル131で検出され
る磁界にもとづいて各コイル131の検出位置が点で表
示される。そして、各コイル31の検出位置の点を結ぶ
ことにより、第2のモニター105の画面に挿入部10
6の形状が擬似的に表示される。
【0092】また、内視鏡102の湾曲部109は湾曲
されていない状態では略直線状に延伸された基準形状で
保持される。このとき、各湾曲駒118の端縁部間のV
字状の間隙部121は上下左右の4方向の各アングルワ
イヤ123の全ての方向で等間隔で保持される。
【0093】さらに、湾曲部109の湾曲時には牽引操
作されるアングルワイヤ123によって最先端湾曲駒1
18Aが手元側に引張られる操作にともない牽引操作さ
れるアングルワイヤ123の方向の各湾曲駒118の端
縁部間のV字状の間隙部121が狭まる状態、反対側の
間隙部121は広がる状態に各湾曲駒118がそれぞれ
回動ピン120を中心に回動される。これによって、湾
曲部109全体が略円弧形状に湾曲操作される。
【0094】また、この湾曲部109は湾曲操作時には
略直線状に延伸された基準形状と、円弧形状に湾曲され
た最大湾曲形状との間の任意の湾曲形状に湾曲される。
なお、湾曲部109の最大湾曲時には各湾曲駒118の
端縁部間のV字状の間隙部121が狭まり、この間隙部
121の前後の湾曲駒118の端縁部間同士が当接され
る。
【0095】また、湾曲部109を最大湾曲状態に湾曲
させた際には湾曲部109の先端側の第1の湾曲領域W
Aでは湾曲半径が小さくい、この第1の湾曲領域WAよ
りも後方の第2の湾曲領域WBでは湾曲半径が大きい状
態で保持される。
【0096】そこで、上記構成のものにあっては次のよ
うな効果を奏する。すなわち、本実施形態では第1の湾
曲領域WAに配置されている各湾曲駒118における前
後に隣接する2つの湾曲駒118の端縁部間の略V字状
の間隙部121の最大隙間部の寸法、いわゆる肩口寸法
t1と、第2の湾曲領域WBに配置されている各湾曲駒
118の肩口寸法t2とをt1>t2の関係に設定する
ことにより、湾曲部109を最大湾曲状態に湾曲させた
際に湾曲部109の先端側の第1の湾曲領域WAでは湾
曲半径が小さく、この第1の湾曲領域WAよりも後方の
第2の湾曲領域WBでは湾曲半径が大きい状態で保持す
るようにしている。そして、湾曲部109に配置されて
いる形状検出プローブ128の3つのコイル131a,
131b,131cのうち、前端位置のコイル131a
と後端位置のコイル131cとの間の中間位置のコイル
131bは湾曲部109内における湾曲半径が大きい第
2の湾曲領域WBに配置されているので、湾曲部109
の湾曲操作時にこのコイル131bのコイル端と信号線
132との接続部や、外装チューブ133の端縁部など
に作用する引張り力、屈曲力を小さくすることができ
る。そのため、湾曲部109の湾曲操作時に形状検出プ
ローブ128のコイル端と信号線132との接続部や、
外装チューブ133の端縁部などが切れたりするおそれ
を少なくして形状検出プローブ128の耐久性の向上を
図ることができる。
【0097】さらに、本実施形態の形状検出プローブ1
28では湾曲部109の前端位置のコイル131aおよ
び後端位置のコイル131cは湾曲部109の最先端湾
曲駒118Aおよび最後端湾曲駒118Bのような硬質
な部分とそれぞれ対応する位置に配置されているので、
湾曲部109の湾曲操作時に湾曲部109の前端位置の
コイル131aおよび後端位置のコイル131cに湾曲
部109の湾曲の影響が及ぶおそれはない。
【0098】また、図13(A)は本発明の第2実施形
態を示すものである。本実施形態は第1実施形態(図9
乃至図12参照)の湾曲部109における湾曲半径が小
さい第1の湾曲領域WAおよび湾曲半径が大きい第2の
湾曲領域WBの構成を次の通り変更したものである。な
お、これ以外の部分は第1実施形態と同一構成になって
おり、第1実施形態と同一部分には同一の符号を付して
ここではその説明を省略する。
【0099】すなわち、第1実施形態では第1の湾曲領
域WAに配置されている各湾曲駒118における前後に
隣接する2つの湾曲駒118の端縁部間の略V字状の間
隙部121の最大隙間部の寸法、いわゆる肩口寸法t1
と、第2の湾曲領域WBに配置されている各湾曲駒11
8の肩口寸法t2とをt1>t2の関係に設定すること
により、湾曲部109を最大湾曲状態に湾曲させた際に
湾曲部109の先端側の第1の湾曲領域WAでは湾曲半
径が小さく、この第1の湾曲領域WAよりも後方の第2
の湾曲領域WBでは湾曲半径が大きい状態で保持する構
成を示した。これに対し、本実施形態では湾曲部109
に配置されている全ての湾曲駒118の端縁部間の略V
字状の間隙部121の最大隙間部の肩口寸法を一定の設
定寸法t3で保持するとともに、湾曲部109の先端側
では湾曲部109の外周面を被覆するチューブ体122
の肉厚tを薄くした肉厚taの薄肉部122aを配置
し、湾曲部109の後端側にはチューブ体122の肉厚
tを厚くした肉厚tbの厚肉部122bを配置したもの
である。ここで、薄肉部122aの肉厚taと、厚肉部
122bの肉厚tbとはta<tbの関係に設定されて
いる。さらに、チューブ体122の薄肉部122aはチ
ューブ体122の全長の略半分の長さに設定され、この
薄肉部122a以外の部分に厚肉部122bが形成され
ている。
【0100】そこで、本実施形態では、湾曲部109の
先端側にはチューブ体122の薄肉部122aが配置さ
れ、湾曲部109の後端側にはチューブ体122の厚肉
部122bが配置されているので、湾曲部109の湾曲
時には湾曲部109の先端側のチューブ体122の薄肉
部22aの部分では湾曲し易く、湾曲部109の後端側
のチューブ体122の厚肉部122bでは湾曲し難い。
そのため、本実施形態でも第1実施形態と同様に湾曲部
109を最大湾曲状態に湾曲させた際に湾曲部109の
先端側に湾曲半径が小さい第1の湾曲領域WAを形成
し、この第1の湾曲領域WAよりも後方に湾曲半径が大
きい第2の湾曲領域WBを形成することができるので、
本実施形態でも第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0101】また、図13(B)は本実施形態の第3実
施形態を示すものである。本実施形態は第1実施形態
(図9乃至図12参照)の湾曲部109の湾曲駒群11
9と同一構成の湾曲駒群119の外周面に第2実施形態
(図13(A)参照)の湾曲部109のチューブ体12
2、すなわち湾曲部109の先端側にチューブ体122
の薄肉部122aが配置され、湾曲部109の後端側に
はチューブ体122の厚肉部122bが配置されている
構成のチューブ体122を配設したものである。
【0102】そこで、本実施形態でも第1実施形態と同
様に湾曲部109を最大湾曲状態に湾曲させた際に湾曲
部109の先端側に湾曲半径が小さい第1の湾曲領域W
Aを形成し、この第1の湾曲領域WAよりも後方に湾曲
半径が大きい第2の湾曲領域WBを形成することができ
るので、本実施形態でも第1実施形態と同様の効果が得
られる。
【0103】また、図14および図15は本発明の第4
実施形態を示すものである。本実施形態は第1実施形態
(図9乃至図12参照)の形状検出プローブ128の構
成を次の通り変更したものである。
【0104】すなわち、第1実施形態では湾曲部109
に図10(B)に示すように形状検出プローブ128の
3つのコイル131a,131b,131cを配置した
構成を示したが、本実施形態では湾曲部109に配置さ
れる形状検出プローブ128の磁界検出用コイル131
を4個以上配置する構成にした。
【0105】さらに、形状検出用制御装置116には形
状検出プローブ128内の磁界検出用コイル131の断
線を検出する断線検出手段と、この断線検出手段からの
検出信号に基いて断線していない磁界検出用コイル13
1で検出される磁界の情報のみで、第2のモニター10
5の画面に挿入部106の形状を擬似的に表示する画像
処理手段とが設けられている。
【0106】そこで、本実施形態では湾曲部109に配
置される形状検出プローブ128の磁界検出用コイル1
31を4個以上配置したので、湾曲部109に配置され
ている4個の磁界検出用コイル131のうちの1個が破
損しても残りの3個の磁界検出用コイル131によって
湾曲部109の形状を正しく認識することができる。し
たがって、湾曲部109に3個の磁界検出用コイル13
1が配置されている場合のように3個の磁界検出用コイ
ル131のうちの1個が破損した際に湾曲部109の形
状を正しく認識することができなくなるおそれがないの
で、形状検出プローブ128の耐久性を高め、形状検出
プローブ128の寿命を延ばすことができる。
【0107】上述した本発明によれば、湾曲部に湾曲半
径が異なる複数の湾曲領域を設け、湾曲部に配置される
形状検出プローブの各コイルを湾曲部内における湾曲半
径が大きい領域に配置したので、湾曲部の湾曲操作時に
形状検出プローブのコイル端と信号線との接続部や、外
装チューブの端縁部などが切れたりするプローブの破損
が生じ難く、形状検出プローブの耐久性の向上を図るこ
とができる。
【0108】次に、他の特徴的な技術事項を下記の通り
付記する。 (付記項1) 挿入部内に挿入部形状検出プローブを内
蔵する内視鏡において、プローブ内のコイルで湾曲内に
配置されるコイルは、曲率の大きいところに配置したこ
とを特徴とする内視鏡。
【0109】(付記項1の従来技術) 例えば特開平7
−111969号公報には挿入部形状検出プローブを内
蔵した内視鏡が示されている。
【0110】(付記項1が解決しようとする課題) 従
来の挿入部形状検出プローブを内蔵した内視鏡では、湾
曲部で小さなRに繰返し曲げられると、コイル端で信号
線や、外装チューブが切れたりする不具合があった。
(付記項1の目的) 耐性向上。
【0111】(付記項1の課題を解決するための手段)
湾曲部内のプローブのコイルを湾曲をかけた時に湾曲
Rが大きくなる位置に設けた。(付記項1の効果) コ
イル部が小さなRで曲げられないため、コイル端での信
号線や、外装チューブの切れなどのプローブの破損が生
じ難い。
【0112】(付記項2) 磁界を検出する複数の磁界
検出用コイルが挿入部の内部に軸方向に沿って配設され
た挿入部形状検出プローブが内蔵され、前記各磁界検出
用コイルを用いて電磁波を受信し、その磁界情報を検出
して前記挿入部の形状を検出する挿入部形状検出手段を
備えた内視鏡において、前記挿入部の湾曲部内に前記コ
イルを少なくとも4つ以上設けたことを特徴とする内視
鏡。
【0113】(付記項3) 付記項2の内視鏡におい
て、前記湾曲部の前端部位置および後端部位置にそれぞ
れ前記コイルを配置し、これらの2つの前記コイル間に
残りの前記コイルを配置したことを特徴とする内視鏡。
【0114】(付記項4) 付記項2の内視鏡におい
て、前記湾曲部内の前記コイルの設置位置はそれぞれ前
記湾曲部の軸方向に異なる位置に設けたことを特徴とす
る内視鏡。
【0115】(関連発明その2)本発明は管腔内に挿入
される挿入部の形状を検出する挿入部形状検出手段を備
えた内視鏡装置に関する。
【0116】例えば特開平7−111969号公報の構
成のものにあっては形状検知プローブの複数のコイルは
内視鏡の挿入部の湾曲部や、可撓管部などの適宜の位置
に分散配置されている。ここで、内視鏡の挿入部内に配
置される形状検知プローブのコイルの数が多い場合には
内視鏡の挿入部の形状検出精度が高まるが、形状検知プ
ローブが高価になり、内視鏡装置のシステム全体がコス
ト高になる問題がある。
【0117】また、内視鏡の挿入部内に配置される形状
検知プローブのコイルの数が少ない場合には内視鏡の挿
入部の形状検出精度が低くなる。そのため、内視鏡の挿
入部の形状を正確にはモニタに表示することができない
ので、コイルの位置が適切でないと、比較的複雑に変形
される湾曲部の形状が正確には表示されない問題があ
る。
【0118】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、湾曲部の形状検知精度を向上させるこ
とができるうえ、システム全体のコスト低下を図ること
ができる内視鏡装置を提供することにある。
【0119】本発明は管腔内に挿入される挿入部の基端
部に手元側の操作部が配設され、前記挿入部の先端部に
湾曲変形可能な湾曲部、前記操作部に前記湾曲部を湾曲
操作する湾曲操作部が配設されるとともに、磁界を検出
する複数の磁界検出用コイルが前記挿入部の内部に軸方
向に沿って配設された挿入部形状検出プローブが内蔵さ
れ、前記各磁界検出用コイルを用いて電磁波を受信しそ
の磁界情報を検出して前記挿入部の形状を検出する挿入
部形状検出手段を備えた内視鏡装置において、前記湾曲
部に配置される前記形状検出プローブの各コイルを前記
湾曲部の前後の両端部近傍およびこれら前後の両端部間
にそれぞれ配置したことを特徴とする内視鏡装置であ
る。
【0120】本発明によれば、湾曲部に配置される形状
検出プローブの各コイルを湾曲部の前後の両端部および
これら前後の両端部間にそれぞれ配置したので、湾曲部
の形状検知精度を向上させることができるうえ、システ
ム全体のコスト低下を図ることができる。
【0121】本発明では、湾曲部の湾曲操作時には湾曲
部の前後の両端部位置に配置された形状検出プローブの
各コイルによって湾曲部の前後の両端部位置が検出さ
れ、これら前後の両端部間のコイルによって湾曲部の前
後の両端部間の中間位置が検出される。そのため、ここ
で検出された検出点間を滑らかに結ぶことにより、湾曲
部の湾曲形状が略正確に検出される。
【0122】以下、先に説明した関連発明の構成を前提
にして本実施形態に係る形状検出プローブ128につい
て説明する。形状検出プローブ128は内視鏡2の挿入
部106の内部に略全長に亙り配設されている。図16
(B)は本実施形態の形状検出プローブ128の内部構
成を示すものである。図16(B)に示す通り、この形
状検出プローブ128には軸心位置に芯線129が配設
されている。この芯線129の先端部には先端部材13
0a、後端部には後端部材130bがそれぞれ固定され
ている。
【0123】また、芯線129の周囲には磁界を検出す
る複数の磁界検出用コイル131が予め設定された間隔
で接着等で固定されている。ここで、形状検出プローブ
128の複数のコイル131は例えば内視鏡102の挿
入部106の略全長に亙り略均等な間隔で配置されてい
る。
【0124】また、各コイル131にはそれぞれ2本の
信号線132が接続されている。さらに、この形状検出
プローブ128の外周部位には各コイル131や、信号
線132の保護のための外装チューブ133が装着され
ている。この外装チューブ233は例えばシリコンゴム
などの弾性チューブによって形成されている。なお、外
装チューブ133の中には芯線129、コイル131、
信号線132などの内蔵物間の隙間にはシリコンと溶剤
とを混合させた充填剤142が充填されている。
【0125】また、本実施形態では湾曲部109には図
16(A)に示すように形状検出プローブ128の先端
側の3つの磁界検出用コイル131A,131B,13
1Cが配設されている。ここで、最先端位置の1番目の
コイル131Aは湾曲部109の最先端位置に配置され
た最先端湾曲駒118A、また、3番目のコイル131
Cは湾曲部109の最後端位置に配置された最後端湾曲
駒118Bとそれぞれ対応する位置に配置されている。
さらに、2番目のコイル131Bは湾曲部109の最先
端湾曲駒118Aと最後端湾曲駒118Cとの間の中間
位置(略中央位置)に配置されている。
【0126】そして、本実施形態の内視鏡102では形
状検出プローブ128の各磁界検出用コイル131を用
いてアンテナ117より放射される電磁波を受信するこ
とにより誘導起電圧を発生し、この発生した電圧信号が
信号線132、接続ケーブル114を介して形状検出用
制御装置116に入力されて挿入部106の形状を検出
し、ここで検出された挿入部106の形状を専用の第2
のモニター105に表示する構成になっている。このと
き、第2のモニター105の画面には形状検出プローブ
128の複数の磁界検出用コイル131により検出され
る磁界にもとづいて各コイル131の検出位置が点で表
示される。そして、各コイル131の検出位置の点を結
ぶことにより、第2のモニター105の画面に挿入部1
06の形状を擬似的に表示するようになっている。
【0127】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施形態の内視鏡102の使用時にはこの内視鏡10
2の挿入部106が工業用管路や、体腔内などの内視鏡
検査対象の管腔内に挿入される。この内視鏡2の挿入部
106の挿入作業時には挿入管路の形状に応じて操作部
107の操作ノブが操作される。このとき、操作部10
7の操作ノブの操作によっていずれかの1本、或いは2
本のアングルワイヤ123が牽引操作され、このアング
ルワイヤ123を介して湾曲部109の湾曲動作が行わ
れる。
【0128】ここで、内視鏡102の先端構成部110
を例えば体腔内の屈曲部を通過して大腸の深部に挿入し
たり、或いは内視鏡102の先端構成部110を工業用
管路の深部に挿入していく場合には挿入管路の形状に応
じて湾曲部109が湾曲された状態で挿入部106がさ
らに挿入される。この挿入部106の挿入動作にともな
い挿入管路の形状に応じて可撓管部108が変形され
る。
【0129】また、本実施形態では内視鏡102の挿入
部106の挿入作業中、形状検出プローブ128の各磁
界検出用コイル131を用いてアンテナ117から放射
される電磁波を受信することにより誘導起電力を発生
し、この発生した電圧信号が信号線132、接続ケーブ
ル114を介して形状検出用制御装置116に入力され
て挿入部106の形状を検出し、ここで検出された挿入
部106の形状が専用の第2のモニター105に表示さ
れる。
【0130】このとき、第2のモニター105の画面に
は形状検出プローブ128の複数の磁界検出用コイル1
31で検出される磁界にもとづいて各コイル131の検
出位置が点で表示される。そして、各コイル131の検
出位置の点を結ぶことにより、第2のモニター105の
画面に挿入部106の全体形状が擬似的に表示される。
【0131】また、本実施形態では内視鏡102の湾曲
部109の湾曲形状は形状検出プローブ128の先端側
の3つの磁界検出用コイル131A,131B,131
Cにより磁界が検出される。このとき、第2のモニター
105の画面に3つのコイル131A,131B,13
1Cの検出位置が点で表示され、3つのコイル131
A,131B,131Cの検出位置の点を結ぶことによ
り、第2のモニター105の画面に湾曲部9の形状が擬
似的に表示される。
【0132】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施形態では内視鏡102の
湾曲部109に形状検出プローブ128の先端側の3つ
の磁界検出用コイル131A,131B,131Cを配
設し、最先端位置の1番目のコイル131Aを湾曲部1
09の最先端湾曲駒118A、また、3番目のコイル1
31Cを湾曲部109の最後端湾曲駒118Bとそれぞ
れ対応する位置に配置するとともに、2番目のコイル1
31Bを湾曲部109の最先端湾曲駒118Aと最後端
湾曲駒118Cとの間の中間位置(略中央位置)に配置
したものである。
【0133】そして、湾曲部109の湾曲操作時には形
状検出プローブ128の1番目のコイル131Aによっ
て湾曲部109の最先端湾曲駒118Aの位置、3番目
のコイル31Cによって湾曲部109の最後端湾曲駒1
18Bの位置がそれぞれ検出され、2番目のコイル13
1Bによって湾曲部109の前後の両端部間の中間位置
が検出される。そのため、ここで検出された3つの検出
点間を滑らかに結ぶことにより、湾曲部109の湾曲形
状が略正確に検出されるので、形状検知プローブ128
のコイル131の数を格別に多くすることなく、湾曲部
109の形状検知精度を効率よく向上させることができ
る。
【0134】さらに、本実施形態では湾曲部109に配
置される形状検知プローブ128のコイル131の数を
格別に多くする必要がないので、形状検知プローブ12
8が高価になることを防止して、内視鏡装置101のシ
ステム全体のコスト低下を図ることができる。
【0135】次に、他の特徴的な技術事項を下記の通り
付記する。 (付記項1) 挿入部内に挿入部形状検出プローブを内
蔵する内視鏡において、挿入部形状検出プローブのコイ
ルを湾曲部の両端近傍とその間に設けたことを特徴とす
る内視鏡。
【0136】(付記項1の従来技術)例えば特開平7−
111969号公報には挿入部形状検出プローブを内蔵
した内視鏡が示されている。 (付記項1が解決しようとする課題)コイルの位置が適
切でないと、湾曲部形状が正確に表示されなかった。 (付記項1の目的)湾曲部形状検知精度向上。 (付記項1の課題を解決するための手段) プローブの
コイルを少なくとも湾曲部両端近傍とその間に設けた。
【0137】(付記項1の効果)少なくとも湾曲部端の
位置が正確に出るため、コイル間の形状を補正してやる
ことで、湾曲部形状が精度よく表示できる。第1ピン、
最終ピン近傍は小さなRで曲がらないため、プローブが
破損しにくい。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
視鏡の挿入部に、挿入形状検出プローブと、比較的硬い
ワイヤガイド用コイルパイプの構造物を内蔵しても、そ
の挿入形状検出プローブの耐性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置全体の
構成を概略的に示す説明図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る内視鏡の挿入部に
おける蛇管部の横断面図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る内視鏡の挿入部に
おける蛇管部の横断面図。
【図4】本発明の第3実施形態に係る内視鏡においての
挿入部であって、挿入形状検出プローブを組み込んだ挿
入部の概略的な構成の説明図。
【図5】本発明の第4実施形態に係る異なる機種の内視
鏡を対比してそれぞれを概略的に示す説明図。
【図6】本発明の第4実施形態に係る内視鏡の観察像を
表示するモニタ装置の画面図。
【図7】本発明の第6実施形態に係る内視鏡の挿入部に
おける蛇管部の横断面図。
【図8】(a)は本発明の第7実施形態に係る内視鏡装
置全体の構成を概略的に示す説明図、(b)は本実施形
態に係る内視鏡の挿入部における蛇管部の横断面図。
【図9】関連発明の第1実施形態の内視鏡装置全体の概
略構成図。
【図10】(A)は関連発明の第1実施形態の内視鏡に
おける湾曲部の内部構成を示す縦断面図、(B)は同じ
く第1実施形態の内視鏡における湾曲部に配置された形
状検出プローブを示す側面図。
【図11】(A)は関連発明の第1実施形態の内視鏡に
組み込まれた形状検出プローブの縦断面図、(B)は同
じく第1実施形態の内視鏡における挿入部の横断面図。
【図12】関連発明の第1実施形態の内視鏡における形
状検出プローブの先端部の固定状態を示す縦断面図。
【図13】(A)は関連発明の第2実施形態の内視鏡に
おける湾曲部の内部構成を示す縦断面図、(B)は同じ
く関連発明の第3実施形態の内視鏡における湾曲部の内
部構成を示す縦断面図。
【図14】関連発明の第4実施形態を示す要部の側面
図。
【図15】関連発明の第5実施形態の形状検出プローブ
の縦断面図。
【図16】(A)は他の関連発明の一実施形態の内視鏡
における湾曲部の位置と湾曲部内に組込まれた形状検出
プローブのコイルの配置状態との関係を示す関係図、
(B)はその実施形態の内視鏡における挿入部内に配置
された形状検出プローブを示す側面図。
【符号の説明】
1…内視鏡、2…挿入部、3…操作部、4…ユニバーサ
ルコード、27…コイルパイプ、30…挿入形状検出プ
ローブ、31…検出コイル、35…挿入部形状検出装
置、40…硬度可変装置、41…硬度可変装置のコイル
パイプ、42…硬度可変装置のワイヤ、43…調整コ
マ、44…硬度可変用調整リング、48…表示装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入部の中に配置された挿入形状検出プ
    ローブと、 同じく挿入部の中に配置され、押し引きするためのワイ
    ヤを挿通するガイド用コイルパイプを備えた内視鏡にお
    いて、 少なくとも上記挿入部内では上記挿入形状検出プローブ
    と上記コイルパイプが互いに干渉しない位置に両者を離
    間して設けたことを特徴とする内視鏡。
  2. 【請求項2】 上記ワイヤは内視鏡の挿入部における曲
    げ硬度を調整するためのものであることを特徴とする請
    求項1に記載の内視鏡。
  3. 【請求項3】 上記ワイヤは内視鏡の挿入部の先端部に
    設けられた鉗子台を起上操作するためのワイヤであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006297112A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Polydiagnost Gmbh 内視鏡
JP2009018116A (ja) * 2007-07-13 2009-01-29 Olympus Medical Systems Corp 内視鏡、内視鏡装置および内視鏡の湾曲制御方法
WO2013031280A1 (ja) * 2011-09-01 2013-03-07 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 内視鏡

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