JP4300378B2 - 分離可能型超音波内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡と超音波検査装置とを分離可能に連結し、内視鏡に超音波検査装置を組み込むことによって超音波内視鏡を構成する分離可能型超音波内視鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被験者の体内に挿入されて、所要の検査なり診断なりを行うための装置の代表的なものとしては、体腔の内部を観察するための内視鏡と、体内組織に関する情報を取得するための超音波検査装置とがある。また、これら内視鏡と超音波検査装置とを一体に組み込んだ超音波内視鏡も知られている。ここで、超音波内視鏡は、一般的に、体腔内等への挿入部における先端側の位置に超音波観察手段を装着し、この超音波観察機構の基端側の位置に内視鏡観察手段を装着することにより構成される。この超音波内視鏡は、超音波観察手段と内視鏡観察手段とが一体不可分の構成となっており、内視鏡検査と超音波検査とを組み合わせて行う場合に使用するのに適したものとなっている。ただし、この超音波内視鏡は、超音波観察手段が内視鏡観察手段の前方位置にあるために、この内視鏡観察手段による観察視野が極めて制限されることになる。また、処置具導出部も内視鏡観察手段の装着部に配置されており、従って処置具の操作も制限を受ける。以上のことから、超音波内視鏡は、内視鏡検査のみを行い、超音波検査を併用しない場合には使用されないのが現状である。
【0003】
内視鏡としての機能を全く損なうことなく、しかも必要な時には、内視鏡検査と共に超音波検査も併用できるように構成したものも、例えば特開平11−42231号公報等において知られている。この超音波検査装置は、内視鏡の処置具挿通チャンネル内に挿入して体腔内等に導かれる超音波プローブを備えており、この超音波プローブは、先端に超音波振動子を設けた超音波走査部と、この超音波走査部に連設した可撓性コードと、この可撓性コードの基端部に設けたコネクタ部とから構成される。超音波プローブは内視鏡の処置具挿通チャンネル内に挿通されることから、少なくとも処置具挿通チャンネル内に位置する可撓性コードはこの処置具挿通チャンネルより細径となっていなければならない。また、超音波走査部またはコネクタ部の少なくとも一方は処置具挿通チャンネルを通過させる必要があるので、やはり細径化が必要である。そこで、特開平11−42231号公報に示されている超音波プローブではコネクタ部を細径化して処置具挿通チャンネル内に通すことができるようになし、このコネクタ部を直接、または接続アダプタを介して超音波操作部に着脱可能に連結するようにしている。
【0004】
ここで、経内視鏡的に挿入される超音波プローブでは、超音波走査部に装着した超音波振動子は単板振動子からなり、この超音波振動子をラジアル方向またはリニア方向に機械的に走査させるメカニカル走査を行うように構成している。そして、低周波の超音波を送信できるようにするためには、大型の超音波振動子を用いる必要がある。可撓性コードと共にコネクタ部を細径化させたのはこのためであり、超音波走査部は処置具挿通チャンネルの孔径に規制されなくなることから、この超音波走査部を処置具挿通チャンネルの孔径より大きくし、超音波プローブを内視鏡に装着する際には、処置具挿通チャンネルの先端側から挿入するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、超音波走査方式としては、前述したメカニカル走査方式に加えて電子走査方式がある。電子走査方式にあっては、短冊状の超音波振動子を多数並列させて設けることによって超音波トランスデューサを形成し、この超音波トランスデューサを構成する各超音波振動子を順次駆動することにより超音波振動子の並び方向に走査させるように構成したものである。このように電子走査式の超音波トランスデューサを用いれば、各超音波振動子の送信タイミングを制御することにより様々な波面を作り出すことができる等、超音波検査の態様を多様化できる等の利点がある。しかしながら、経内視鏡的に挿入される超音波プローブにあっては、可撓性コードが処置具挿通チャンネル内に挿通される関係から、その外径が制約され、多数の超音波振動子に接続した配線を通すことができず、また電子走査式の超音波トランスデューサは単板振動子と比較してそのサイズ及び重量が大きいことから、この超音波トランスデューサを内視鏡に組み込んだ状態で安定的に保持するのが極めて困難である等の点から、超音波走査部に電子走査を行う超音波トランスデューサを装着するのは不可能である。
【0006】
かりに、電子走査を行う超音波トランスデューサを装着した超音波走査部を有する超音波検査装置を内視鏡に着脱可能に固定して体腔内等に挿入できるように構成したとして、この超音波走査部から引き出される信号ケーブルは太くなるので処置具挿通チャンネル内に挿通できないことから、挿入部に外付け状態で延在させるようにしなければならない。この場合において、信号ケーブルをどのように引き回すかによっては、その操作性に大きな影響を与える。特に、超音波検査を行う際には、超音波トランスデューサを体腔内壁に密着させるが、この操作は内視鏡の挿入部におけるアングル部を湾曲操作することにより行われる。そこで、太い信号ケーブルがどの位置に引き出されているかによっては、アングル部を意図した方向に湾曲させることができなくなる場合があり、このために超音波トランスデューサを体腔内壁に正確に密着させることができないことがある。
【0007】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、内視鏡に外付けで超音波検査装置を組み込むに当って、この超音波検査装置における超音波トランスデューサを体腔内壁等に密着させる操作を正確かつ容易に行えるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、請求項1に係る発明としては、先端構成部にアングル部を連設した挿入部と、この挿入部に連結して設けた本体操作部とを有する内視鏡と、この内視鏡に分離可能に装着される超音波検査装置とからなる分離可能型超音波内視鏡であって、前記超音波検査装置は、所定数の超音波振動子をアレイ状に配列して超音波電子走査を行う超音波トランスデューサを装着した超音波走査部と、前記超音波トランスデューサを構成する各超音波振動子に接続した配線を束ねた信号ケーブルとから構成され、前記超音波走査部には、その基端側の部位に、前記先端構成部に着脱可能に固定される内視鏡連結部が設けられ、前記信号ケーブルは、前記挿入部の外面に沿って前記本体操作部側に延在させたものであって、少なくとも前記アングル部に沿う位置では扁平な断面形状となし、このアングル部の一方向への湾曲方向に対して直交する方向に平面を向けるように装着する構成としたことをその特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2に係る発明としては、先端構成部にアングル部を連設した挿入部と、この挿入部に連結して設けた本体操作部とを有する内視鏡と、この内視鏡に分離可能に装着される超音波検査装置とからなる分離可能型超音波内視鏡であって、前記超音波検査装置は、所定数の超音波振動子をアレイ状に配列して超音波電子走査を行う超音波トランスデューサを装着した超音波走査部と、前記超音波トランスデューサを構成する各超音波振動子に接続した配線を束ねた信号ケーブルとから構成され、前記超音波走査部には、その基端側の部位に、前記先端構成部に着脱可能に固定される内視鏡連結部が設けられ、前記信号ケーブルは、前記挿入部の外面に沿って前記本体操作部側に延在させたものであって、前記内視鏡連結部から2本引き出され、これら2本の信号ケーブルは、少なくとも前記アングル部に沿う位置では、このアングル部の一方向への湾曲中心線に対してほぼ対称となる位置に配置する構成としたことを特徴としている。
【0010】
ここで、前述したアングル部の湾曲方向は上下方向とするのが望ましい。また、請求項2に係る発明において、2本設けられる信号ケーブルは、アングル部を通過した位置で1本化すると、より確実に挿入部に沿って延在させることができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1において、1は内視鏡、20は超音波検査装置である。内視鏡1は単独で体腔内等に挿入することができ、また図2に示したように、超音波検査装置20を着脱可能に組み込むことによって、分離可能型超音波内視鏡として構成され、体腔内において、内視鏡検査と超音波検査とを併用できることになる。
【0012】
内視鏡1は、挿入部2の基端部に本体操作部3を連設したものからなり、また本体操作部3にはユニバーサルコード4が引き出されており、このユニバーサルコード4の基端部には、光源コネクタ5と電気コネクタ6とに分岐している。そして、光源コネクタ5及び電気コネクタ6は、それぞれ光源装置及びプロセッサに着脱可能に接続されるが、これら光源装置及びプロセッサは、通常、一体的に組み込み、かつ内視鏡画像を表示するディスプレイを備えた光源ユニット7として構成される。
【0013】
挿入部2は、その先端側から先端構成部2a,アングル部2b及び軟性部2cとなっている。先端構成部2aの先端面には、図2からも明らかなように、照明窓10(図面上では2箇所設けられているが、必ずしも2箇所とする必要はない)と観察窓11とが設けられており、照明窓10にはライトガイドの出射端が臨み、また観察窓11に装着した対物レンズの結像位置には固体撮像素子を装着する。さらに、鉗子等の処置具を導出するための処置具導出口12が開口している。処置具導出口12から本体操作部3に設けた処置具導入部13までの間は処置具挿通チャンネル(図示せず)で接続されている。アングル部2bは本体操作部3に設けたアングルノブ14の操作により上下及び左右に湾曲させることができるようになっている。さらに、軟性部2cは挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性構造となっている。
【0014】
ここで、アングル部2bを本体操作部3側から遠隔操作で湾曲させることができるようにしているのは、内視鏡観察機構を構成する観察窓11を所望の方向に向けるためのものである。このために、アングル部2bは、周知のように、節輪構造となし、かつ湾曲操作のために操作ワイヤが挿通されている。操作ワイヤは、上下一対または上下及び左右に各一対設けるようにしており、上下一対の操作ワイヤを設けた場合には、アングル部2bは上下方向に湾曲可能であり、また上下左右に各一対設ければ、上下及び左右に湾曲させることができ、さらにそれらを複合操作することにおって、アングル部2bを捩るようにして、先端構成部2aの方向をさらに微細に制御できるようになる。
【0015】
内視鏡1の挿入部2におけるアングル部2bには、通常、上下及び左右に湾曲可能な構成となっており、図2において、P1 ,P2 ,P3 ,P4 で示した位置に操作ワイヤが設けられ、P1 の位置の操作ワイヤを引っ張り、P2 の位置の操作ワイヤを押し出すように操作すると、アングル部2bは矢印U方向、つまり上方に向けて湾曲し、それとは逆の操作を行うと、アングル部2bは矢印D方向、つまり下方に向けて湾曲する。また、P3 ,P4 に位置する操作ワイヤの一方を引っ張り、他方を押し出すように操作すると、アングル部2bはそれぞれ矢印R方向(右向)、矢印L方向(左方)にそれぞれ湾曲する。従って、図2に線U−Dはアングル部2bの上下方向の湾曲中心線であり、また線R−Lはアングル部2bにおける左右方向の湾曲中心線である。
【0016】
超音波検査装置20は、図1に示したように、本体部21と信号ケーブル22とから構成される。本体部21は、図3及び図4から明らかなように、その先端部分が超音波走査部23であり、この超音波走査部23には内視鏡連結部24が連設されている。さらに、信号ケーブル22は、本体部21における内視鏡連結部24から引き出されており、この信号ケーブル22の先端部は超音波観測装置26に着脱可能に接続されるコネクタ25となっている。
【0017】
内視鏡連結部24は挿入部2の先端構成部2aを囲繞するように装着されるリング形状となっており、この内視鏡連結部24の先端側には、前方に向けて下降する傾斜面となっており、この傾斜面の部分が超音波走査部23である。この超音波走査部23には超音波トランスデューサ27が装着されており、この超音波トランスデューサ27は、短冊状となった超音波振動子27aを多数列設したものであり、従ってこれら超音波振動子27aを順次作動させることによって、電子走査を行うものである。従って、図示した超音波トランスデューサ27は電子リニア走査(またはコンベックス走査)を行うのに適した構成となっている。そして、超音波トランスデューサ27が装着されている超音波走査部23は、その外形は全体が丸みを帯びて、エッジや尖った部分が生じない表面形状となっている。
【0018】
超音波走査部23における超音波トランスデューサ27を構成する各超音波振動子27aには、それぞれ信号線が接続されるが、これら各信号線はいずれも同軸線で構成されることになり、しかも実際に必要な範囲で、必要な分解能となるように電子超音波走査を行うためには、例えば100前後の超音波振動子27aを配列した超音波トランスデューサ27を構成することになり、その配線の数は超音波振動子27aの数より若干多くなる。これらの配線は、全て1本に束ねられて、内視鏡連結部24に接続した信号ケーブル22内に挿通される。図5に示したように、信号ケーブル22は可撓性チューブ22a内に多数の同軸線22bを収納させたものであり、この可撓性チューブ22aは扁平な形状となっている。そして、この信号ケーブル22は、図3から明らかなように、挿入部2の外面に沿って延在されており、少なくともアングル部2bと軟性部2cとの連設部に至るまでは、その下部位置において、その表面がアングル部2bにおける上下方向の湾曲中心線U−Dに対して直交する方向に向いており、しかも幅方向の中心線が湾曲中心線U−Dとほぼ一致する位置に配置される。
【0019】
以上のように構成することによって、超音波検査装置20を組み込まない状態で内視鏡1を単独で使用することができる。この内視鏡1の挿入部2を体腔内に挿入することによって、照明窓10から照明を行い、観察窓11から得られる体腔内の観察を行うことができる。このようにして行われる内視鏡検査の結果、処置すべき箇所や体腔内壁の組織を採取する必要があれば、適宜の処置具を処置具導出口12から突出させて、所要の処置を行うことができる。而して、この内視鏡1は、一般的な内視鏡そのものであり、挿入部2には余分な機構は全く設けられていないので、その外径寸法が大きくなるようなことはなく、体腔内への挿入操作性が良好となり、被験者に対する苦痛軽減が図られる。また、観察窓11から得られる観察視野を制限することもないので、十分広い観察視野が得られる。従って、内視鏡検査を円滑に行える。
【0020】
一方、内視鏡検査と超音波検査とを併用する場合や、超音波検査のみを行う場合には、内視鏡1に超音波検査装置20を組み込む。この超音波検査装置20の内視鏡1への組み込みは、その本体部21を構成する内視鏡連結部24を挿入部2の先端構成部2aに内視鏡連結部24を嵌合させることによって、超音波検査装置20を本体部21は挿入部2に連結した状態に固定することにより行われる。信号ケーブル22は挿入部2に沿って延在させるが、この信号ケーブル22は扁平であり、その表面は挿入部2の下面に沿って本体操作部3に向けて延在させる。なお、信号ケーブル22における挿入部2の軟性部2cにおいて、アングル部2bから十分離れた位置で適宜の位置でバンド等で固定することもできる。
【0021】
以上により超音波検査装置20は内視鏡1に組み込まれて、内視鏡1における観察窓11で体腔内の観察を行いながら、挿入部2及びこの挿入部2に装着した超音波検査装置20の本体部21を体腔内に挿入する。挿入部2には超音波検査装置20の本体部21が連結して設けられているので、この本体部21を設けた部分が太径化することになる。従って、挿入経路における狭窄な部位を通過させるに多少の困難が伴うことがある。超音波検査装置20の本体部21を構成する超音波走査部23が内視鏡1の挿入部2の先端部より前方に突出しており、この超音波走査部23は先端に向かうに応じて厚みが連続的に減少する傾斜面構造となっている。従って、この超音波走査部23の先端により狭窄部を押し広げるようにして挿入されるので、狭窄部分を円滑に通過させることができる。
【0022】
挿入部2の先端が超音波検査を行うべき臓器や体腔管の内部にまで導かれると、内視鏡1による観察下で超音波検査を行う位置を確認することができる。そこで、超音波走査部23が超音波検査を行うべき位置に配置されると、超音波トランスデューサ27を構成する超音波振動子27aを順次駆動することによって所定の範囲にわたる超音波走査を行う。ここで、超音波トランスデューサ27から超音波が送信され、また体内組織の断層部からの反射エコーを受信する際において、超音波トランスデューサ27と体腔内壁との間に空気が介在していると、超音波信号が極端に減衰するために、図6に示したように、超音波トランスデューサ27を体腔内壁に密着させる。
【0023】
この超音波トランスデューサ27を体腔内壁に密着させる操作は、内視鏡1の挿入部2におけるアングル部2bを湾曲操作する。而して、内視鏡1に超音波検査装置20を組み込んだ時に、その超音波走査部23に設けた超音波トランスデューサ27は上方、つまり内視鏡の観察窓11の方向に向いている。従って、超音波トランスデューサ27を体腔内壁に密着させるには、観察窓11における視野の上方、つまりアングル部2bを図2の矢印U方向に湾曲操作するのが、観察視野と超音波走査を行われる箇所との関係から、最も合理的である。超音波検査装置20を構成する本体部21の内視鏡連結部24からは信号ケーブル22が導出されており、この信号ケーブル22は挿入部2に沿って延在されている。従って、アングル部2bが湾曲する際には、この信号ケーブル22におけるアングル部2bに沿った位置もそれに追従して湾曲する。
【0024】
図5に示したように、信号ケーブル22は扁平な形状となっているので、この信号ケーブル22が容易に曲がる方向は、その表面が上下となる方向、即ち図6に矢印で示した方向である。しかも、信号ケーブル22はアングル部2bの湾曲に追従して曲がる時には、アングル部2bの表面に押し付けられることになる。信号ケーブル22の幅方向の中心位置をアングル部2bの湾曲中心線U−Dとほぼ一致させるように配置している。これによって、アングルノブ14の操作によるアングル部2bの湾曲操作時に、信号ケーブル22がこれに円滑に追従して曲がるようになり、アングル部2bが捩れたりすることがなくなる。その結果、超音波トランスデューサ27を体腔内壁に当接させるために行われるアングル操作を円滑かつ確実に行い、超音波トランスデューサ27を狙った位置に当接させることができる。従って、超音波トランスデューサ27を超音波検査を行うべき箇所に当接させる操作を極めて容易に、しかも迅速かつ確実に行うことができる。
【0025】
以上のように、超音波検査装置20を内視鏡1に組み込むことによって、体内の組織状態に関する情報を取得できるようになる。そして、超音波検査を行っている間に、関心のある箇所等が発見されると、内視鏡1の処置具導出口12から穿刺処置具を挿通させることによって、当該の部位の組織を採取したり、治療等の処置を施すことができる。
【0026】
次に、図7乃至図11に本発明の第2の実施の形態を示す。この実施の形態においては、超音波検査装置120の本体部121を内視鏡1の挿入部2における先端構成部2aに対して回転方向に位置決めできるようになし、かつ超音波検査により発見された関心のある箇所に対して穿刺処置具を刺入して、組織の採取や治療等を行うのに適した構成としたものを示す。
【0027】
まず、図7及び図8に示したように、超音波検査装置120にあっては、その本体部121における超音波走査部123と内視鏡載置部124との間には、ガイド部128が設けられ、このガイド部128は内視鏡1の処置具導出口12から導出される穿刺処置具Tをガイドするためのものであり、このガイド部128は、超音波走査部123より上方に突出しており、この突出部には穿刺処置具Tを通過させるトンネル128aが形成されている。このトンネル部128aにはガイドパイプ129が連結して設けられている。トンネル部128aは超音波走査部123側に向けて上方に向くように所定角度傾斜しており、ガイドパイプ129は、所定の長さ部分を湾曲させることによって、真直ぐな方向になるように方向転換させている。
【0028】
以上のように構成することによって、超音波検査装置120の本体部121を内視鏡1の挿入部2における先端構成部2aに装着するに当っては、ガイドパイプ129の先端部を内視鏡の処置具導出口12内に挿入させるようにして組み付ける。これによって、超音波検査装置120は確実に内視鏡1に対して所定の位置に連結されることになる。そして、内視鏡1側の処置具導入口13から挿入した穿刺処置具Tは、このガイドパイプ129を介して確実に超音波走査部123に装着した超音波トランスデューサ127の超音波観察視野内で導出させることができる。
【0029】
ここで、超音波トランスデューサ127は、図9に示したように構成される。つまり、超音波トランスデューサ127は、その表面側から音響レンズ層127L,音響整合層127M,圧電素子127P,バッキング材127Bからなる積層体で構成される。そして、バッキング材127Bの左右の両面にはフレキシブル基板127S,127Sが張りつけられており、これら両フレキシブル基板127Sには、超音波振動子127aを構成する短冊状に切断された圧電素子127Pに接続した電極が所定数設けられている。信号ケーブル122を構成する各同軸線122bはこれら各電極に接続される。従って、両フレキシブル基板127Sに接続したそれぞれ所定数の同軸線122bを別個に可撓性チューブ122aに束ねるようになし、もって図10に示したように、2本の分岐ケーブル122D,122Dを内視鏡連結部124から延在させるようにする。
【0030】
そして、これら2本の分岐ケーブル122D,122Dは、アングル部2bにおける上下方向の湾曲中心線U−D(図2参照)に対して左右対称となる位置に配置する。さらに、各分岐ケーブル122D,122Dにおける超音波検査装置120の本体部121において、内視鏡連結部124側では下部位置に配置されているが、アングル部2bに沿って基端側に向かうに応じて上方に変位させ、アングル部2bを通過した位置で上部側で合流させて1本化した合流ケーブル122Jとしている。つまり、図11に示したように、信号ケーブル122は、本体部121とそれから引き出されている分岐ケーブル122D,122Dと合流ケーブル122Jへの合流部までは閉鎖したループを形成し、内視鏡1の挿入部2がこのループの内部を通すようにして、挿入部2の先端構成部2aが本体部121の内視鏡接続部124に挿通されるようになっている。
【0031】
このように構成することによっても、超音波トランスデューサ127により超音波検査を行うべく、アングル部2bを図2の矢印U方向に湾曲操作した時に、2本に分割した分岐ケーブル122D,122Dが均等に曲がるようになり、このU方向以外の方向に力が作用することはない。また、信号ケーブル122Dはアングル部2bに押されて曲がるのではなく、アングル部2bに対して実質的に自由状態となっているので、アングル操作時における抵抗の増大を最小限に抑制することができ、その操作性がさらに向上する。しかも、これら2本の分岐ケーブル122D,122Dは自由状態になっているにも拘らず、アングル部2bの下部側から、このアングル部2bを跨ぐようにして上部側で連結されて合流ケーブル122Jとしているので、その間においてみだりに位置ずれ等を起こすことはない。
【0032】
なお、超音波トランスデューサを体腔内壁に押し付けるに当って、挿入部におけるアングル部の湾曲方向を上方としたが、これは先端構成部における観察窓と処置具導出口との位置関係によるものであり、例えば観察窓と処置具沿う津チャンネルが左右方向に並んでいる場合等においては、信号ケーブルの配置を決定する湾曲中心線はR−L方向の湾曲中心線を基準とするようにすれば良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上のように、内視鏡に分離可能に装着される超音波検査装置として、電子走査を行う超音波トランスデューサを設けるようになし、この超音波トランスデューサに接続される配線の数が多いために、信号ケーブルが太くなり、曲げに対する抵抗が大きくなるものの、内視鏡に外付けで超音波検査装置を組み込むに当って、この超音波検査装置における超音波トランスデューサを体腔内壁等に密着させる操作を正確かつ容易に行うことができ、内視鏡から超音波検査装置を分離して単独で使用する際には、この内視鏡の挿入部を細径のものとして、体腔内に挿入する操作が容易に行える等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す分離可能型超音波内視鏡において、超音波検査装置と内視鏡とを分離した状態を示す全体構成図である。
【図2】内視鏡の挿入部の先端部を示す正面図である。
【図3】超音波検査装置の本体部を内視鏡の挿入部に連結した状態を示す要部外観図である。
【図4】超音波検査装置の本体部の外観図である。
【図5】信号ケーブルの断面図である。
【図6】内視鏡に超音波検査装置を組み込んで超音波走査を行っている状態を示す作用説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す分離可能型超音波内視鏡の組み付け状態における要部外観図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】図7の分離可能型超音波内視鏡に装着される超音波トランスデューサの構成説明図である。
【図10】第2の実施の形態における超音波検査装置の信号ケーブルの引き出し状態を示す平面図である。
【図11】図7の側面図である。
【符号の説明】
1 内視鏡 2 挿入部
2a 先端構成部 2b アングル部
2c 軟性部 10 照明窓
11 観察窓 12 処置具導出口
20,120 超音波検査装置
21,121 本体部
22,122 信号ケーブル
22a,122a 可撓性チューブ
22b,122b 同軸線
23,123 超音波走査部
24,124 内視鏡連結部
27,127 超音波トランスデューサ
122D 分岐ケーブル
122J 合流ケーブル
Claims (4)
- 先端構成部にアングル部を連設した挿入部と、この挿入部に連結して設けた本体操作部とを有する内視鏡と、この内視鏡に分離可能に装着される超音波検査装置とからなる分離可能型超音波内視鏡において、
前記超音波検査装置は、所定数の超音波振動子をアレイ状に配列して超音波電子走査を行う超音波トランスデューサを装着した超音波走査部と、前記超音波トランスデューサを構成する各超音波振動子に接続した配線を束ねた信号ケーブルとから構成され、
前記超音波走査部には、その基端側の部位に、前記先端構成部に着脱可能に固定される内視鏡連結部が設けられ、
前記信号ケーブルは、前記挿入部の外面に沿って前記本体操作部側に延在させたものであって、少なくとも前記アングル部に沿う位置では扁平な断面形状となし、このアングル部の一方向への湾曲方向に対して直交する方向に平面を向けるように装着する
構成としたことを特徴とする分離可能型超音波内視鏡。 - 先端構成部にアングル部を連設した挿入部と、この挿入部に連結して設けた本体操作部とを有する内視鏡と、この内視鏡に分離可能に装着される超音波検査装置とからなる分離可能型超音波内視鏡において、
前記超音波検査装置は、所定数の超音波振動子をアレイ状に配列して超音波電子走査を行う超音波トランスデューサを装着した超音波走査部と、前記超音波トランスデューサを構成する各超音波振動子に接続した配線を束ねた信号ケーブルとから構成され、
前記超音波走査部には、その基端側の部位に、前記先端構成部に着脱可能に固定される内視鏡連結部が設けられ、
前記信号ケーブルは、前記挿入部の外面に沿って前記本体操作部側に延在させたものであって、前記内視鏡連結部から2本引き出され、これら2本の信号ケーブルは、少なくとも前記アングル部に沿う位置では、このアングル部の一方向への湾曲中心線に対してほぼ対称となる位置に配置する
構成としたことを特徴とする分離可能型超音波内視鏡。 - 前記アングル部の湾曲方向は上下方向であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の分離可能型超音波内視鏡。
- 前記2本の信号ケーブルは、前記アングル部を通過した位置で1本化する構成としたことを特徴とする請求項2記載の分離可能型超音波内視鏡。
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