JP4503503B2 - 燃料電池自動車 - Google Patents
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Description
請求項3に記載した発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記センターコンソールの上部に、該センターコンソールの上壁(例えば、後述する実施形態における上壁23U)から側壁(例えば、後述する実施形態における側壁25)の上部を覆う上部レインフォース(例えば、後述する実施形態における上部レインフォース60)を重合して設け、該上部レインフォースは、前記上壁との間に前記側壁同士を接続するように車幅方向に延出する閉断面構造のクロスビード(例えば、後述する実施形態におけるクロスビード63)を形成し、該クロスビードを側面視で前記フロントシートのシートバック(例えば、後述する実施形態におけるシートバック20B)の側面(例えば、後述する実施形態における側面20S)と重なるように配置したことを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記センターコンソールの前記側壁に、前記単位燃料電池の積層範囲に亘って車体前後方向に延びる補強フレーム(例えば、後述する実施形態における補強フレーム55)を、側面視で前記シートレールと重なるように設けたことを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項4に記載の発明において、前記補強フレームに、上下に隔てて車体前後方向に延出する一対のビード(例えば、後述する実施形態におけるビード57)を設けたことを特徴とする。
したがって、燃料電池スタックをフロアレベル上側に位置させつつもフロアパネル下の車室外側に配置することで乗員の居住空間と隔絶し、かつセンターコンソールを燃料電池スタックを保護する部材として有効利用して、車両側面衝突時に燃料電池スタックを確実に保護することができる。
請求項2に記載した発明によれば、燃料電池スタックのエンドプレートの少なくとも一方が、シートレールの延在範囲と側面視で重複しているので、シートレールが燃料電池スタックに衝接する場合にも、シートレールの一部がエンドプレートに衝接し、強度的に強い部材であるエンドプレートによって荷重の多くを受け止めることができる。したがって、シートレールが燃料電池スタックの単位燃料電池を損傷するのを阻止することができ、その結果、燃料電池スタックを確実に保護することができる。
請求項3に記載した発明によれば、クロスビードを側面視でフロントシートのシートバックの側面と重なるように配置しているので、車両側面衝突時に作用する荷重は、一方のフロントシートから確実にクロスビードに作用し、更にこのクロスビードから他方のフロントシートのシートバックを介して当該他方のフロントシートに確実に作用する。よって左右何れの方向から衝撃力が作用した場合でも、これを左右のフロントシートで荷重分担して確実に燃料電池スタックを保護することができる。
請求項4に記載した発明によれば、センターコンソールの側壁に、単位燃料電池の積層範囲に亘って車体前後方向に延びる補強フレームを設けたので、フロントシートがセンターコンソールの側壁を局部的に押圧した場合にも、その押圧力を補強フレームの全長に亘って分散させることができ、センターコンソールの強度を高めることができる。その結果、車両側面衝突時にセンターコンソールが変形し難くなり、燃料電池スタックに作用する荷重を小さくして、燃料電池スタックを確実に保護することができる。
また、車両側面衝突時の過大な入力荷重によって万が一センターコンソールの側壁が凹む場合にも、補強フレームが存在していない部分が変形することによって補強フレームが殆ど変形せずに平行移動して燃料電池スタックに衝接するようになり、このときに、補強フレームは燃料電池スタックにおける単セルの積層範囲に亘って配置されているので、補強フレームが燃料電池スタックの全長に亘って衝接することで荷重を分散させることができ、荷重集中を防止して、燃料電池スタックを確実に保護することができる。さらに、多数の単セルを車体前後方向に積層した積層範囲に渡って補強フレームを配置しているので、例えば多数ある単セルの一部が車幅方向にずれたりするような局部的な損傷を防止するでき、燃料電池スタックを保護することができる。
請求項5に記載した発明によれば、補強フレームにビードを設けたことによって、センターコンソールの内面との間に閉断面構造が形成され、強度的に有利となり、その結果、車両側面衝突時にセンターコンソールが変形し難くなり、燃料電池スタックに作用する荷重を小さくして、燃料電池スタックを確実に保護することができる。
図1〜図4に示すように、燃料電池自動車は、水素と酸素との電気化学反応によって発電を行う燃料電池スタック12を車体のフロア下に搭載するもので、燃料電池スタック12により生じた電力で駆動モータ14を駆動して走行する。燃料電池スタック12は、単位電池(単位燃料電池)を多数積層してなる周知の固体高分子膜型燃料電池(PEMFC)であり、そのアノード側に燃料ガスとして水素ガスを供給し、カソード側に酸化剤ガスとして酸素を含む空気を供給することで、電気化学反応により電力を生成すると共に水を生成する。
燃料電池自動車には車体前部から車体後部に亘りフロアパネル1下に車体骨格部材を形成する左右一対のサイドフレーム2が設けられている。左右のサイドフレーム2の外側壁3にはアウトリガー4を介してサイドシル5が接合されている。サイドシル5の後端部はイクステンション6を介してサイドフレーム2の後部に合流するように接続されている。サイドフレーム2には車幅方向に車体骨格部材であるクロスメンバ7,8,9が接続されている。
車体後部にはサイドフレーム2に下側から図示しない車輪及びサスペンションを一体で備えたリヤサブフレーム16が取り付けられ、このリヤサブフレーム16には燃料電池スタック12の燃料である水素を貯留する水素タンク17及び蓄電池18が取り付けられている。
このように構成されたサイドフレーム2上であってサイドシル5,5間に亘る部位にフロアパネル1が接合されている。フロアパネル1の前端部は前側に立ち上がりダッシュロア1aへと連なり、フロアパネル1の後端部は前記リヤサブフレーム16の水素タンク17上部を覆う位置まで延出している。
各サブセンターフレーム44とサブサイドフレーム43との間には前側と後側に中間パイプ47,47が所定間隔をもって接続されている。
左側の前後中間パイプ47,47間にはDC−DCコンバータ51が、右側の前後中間パイプ47,47間にはヒーター50が各々載置されている。燃料電池スタック12の前方、つまりセンターコンソール23内の前端側には、コンタクタボックス52が配置されている。このコンタクタボックス52は、例えばサブフレーム40上には搭載されず、サブフレーム40の直前の両センターフレーム27間に渡って設けられた図示しない支持フレームに直接固定されている(図2参照)。
ここで、フロントシート20のシートクッション20Cは、側面視で前記燃料電池スタック12の配置位置に重なるように配置されている。また、前記第2上壁部37はシートバック20Bの前面から後面を跨ぐ位置に配置されている。
また、燃料電池スタック12の積層方向の端部である後端部のエンドプレート12REは前記シートレール33の延在範囲に配置されており、シートレール33の後端とエンドプレート12REは側面視で重複する位置となっている。尚、破線はシートレール33の前端移動位置を示し、このときにシートレール33の前端と燃料電池スタック12の積層方向の端部である前端部のエンドプレート12FEは側面視で重複する。
したがって、車両側面衝突時の衝撃力を左右のフロントシート20に分散させて作用させることで燃料電池スタック12に直接的に作用する荷重を小さくして燃料電池スタック12を確実に保護することができる。
また、車両側面衝突時に、車体側部から一方のフロントシート20に過大な衝撃力が作用しクロスビード63が座屈した場合であっても、このクロスビード63の配置部位の側方には燃料電池スタック12は存在せず、燃料電池スタック12に損傷を与えることはない。
その結果、車両側面衝突時にセンターコンソール23が変形し難くなり、燃料電池スタック12に作用する荷重を小さくして、燃料電池スタック12を確実に保護することができる。
さらに、多数の単セルを車体前後方向に積層した積層範囲に渡って補強フレーム55を配置しているので、例えば多数ある単セルの一部が車幅方向にずれたりするような局部的な損傷を防止することができ、燃料電池スタック12を保護することができる。
12 燃料電池スタック
12FE,12RE エンドプレート
20 フロントシート
23 センターコンソール
25 側壁
33 シートレール
Claims (5)
- 単位燃料電池を複数積層してなる燃料電池スタック(12)を車体のフロアパネル(1)下に配置した燃料電池自動車において、
前記フロアパネル(1)にはダッシュロア(1a)の下端部から車体後部に向かう左右のフロントシート(20,20)、リヤシート(21,21)間に、上方に膨出するフロアトンネル(22)を形成し、前記フロアトンネル(22)には前記左右のフロントシート(20,20)間に車体前後方向に延出し更に上方に膨出するセンターコンソール(23)を形成し、
前記センターコンソール(23)内に前記燃料電池スタック(12)を配置し、該燃料電池スタック(12)は、前記左右のフロントシート(20)を車体前後方向に移動可能にするシートレール(33)とほぼ平行になるように前記単位燃料電池を車体前後方向に複数積層し、前記シートレール(33)を、前記燃料電池スタック(12)の重心位置とほぼ同等の高さに設置したことを特徴とする燃料電池自動車。 - 前記燃料電池スタック(12)の積層方向両端部に設けたエンドプレート(12FE,12RE)の少なくとも一方が、前記シートレール(33)の延在範囲と側面視で重複することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池自動車。
- 前記センターコンソール(23)の上部に、該センターコンソール(23)の上壁(23U)から側壁(25)の上部を覆う上部レインフォース(60)を重合して設け、該上部レインフォース(60)は、前記上壁(23U)との間に前記側壁(25)同士を接続するように車幅方向に延出する閉断面構造のクロスビード(63)を形成し、該クロスビード(63)を側面視で前記フロントシート(20)のシートバック(20B)の側面(20S)と重なるように配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池自動車。
- 前記センターコンソール(23)の前記側壁(25)に、前記単位燃料電池の積層範囲に亘って車体前後方向に延びる補強フレーム(55)を、側面視で前記シートレール(33)と重なるように設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池自動車。
- 前記補強フレーム(55)に、上下に隔てて車体前後方向に延出する一対のビード(57)を設けたことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池自動車。
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