JP7223325B2 - 車両の下部車体構造 - Google Patents
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Description
通常、バッテリユニットは、リチウムイオン等のバッテリセルの集合体からなる複数のバッテリモジュールと、これら複数のバッテリモジュールを収容するアッパカバー及びロアカバーと、これらを車体に支持する支持部材等によって構成されている。
そして、側面衝突時のフロアフレームの変形を抑制するため、上部クロスメンバは、サイドシルとフロアフレームとの間に延在する部分の板厚がフロアフレームよりも車幅方向内側に延在する部分の板厚に比べて薄く形成されている。
特許文献2の車体フロア構造は、フロアパネルの上側で1対のサイドシルの間を連結するクロスメンバと、フロアパネルの下側で且つ1対のフロアフレームの間に配設されたバッテリユニットとを備え、クロスメンバの上面部においてクロスメンバとフロアフレームの交差部及びその車幅方向外側部に前後方向に延びるビード部を形成している。
それ故、乗員が着座可能なシートを支持するシートブラケットは、剛性部材であるクロスメンバの車幅方向外側(サイドシル側)端部と車幅方向内側(トンネル側)端部とに夫々形成されている。
つまり、特許文献1,2の技術のように、クロスメンバに低剛性部やビード部等を設けた構造を採用したとしても、サイドシルとフロアフレームとに挟まれたクロスメンバ部分に高剛性のシートブラケットを配設した場合、シートブラケットが重畳されたクロスメンバ部分の剛性が増加するため、側面衝突時、クロスメンバの圧潰変形が阻害され、期待するEA性能を確保できない虞が有る。
基部と第1クロスメンバの上面部から上方に離隔した膨出部を有し、前記基部が、車幅方向において、前記フロアフレームと少なくとも部分的に重複して設けられ、前記膨出部に対応した第1クロスメンバ部分の上面部に前記第1クロスメンバ部分以外の上面部に比べて剛性が低い低剛性部を形成し、前記低剛性部が、前記第1クロスメンバ部分の上面部に形成された開口部と前記開口部に重複すると共に前後に延びるように形成されたビード部によって構成されるとともに、前記フロアフレームよりも車幅方向外側に位置することを特徴としている。
さらに、シートブラケットの膨出部に覆われた第1クロスメンバ部分には、開口部と、開口部に重複すると共に前後に延びるように形成されたビード部とによって構成された低剛性部が、フロアフレームよりも車幅方向外側に形成されている。このような構成により、側突時に第1クロスメンバの圧潰変形を確実に進行させることができるため、側突のエネルギーをフロアフレームよりも車幅方向外側で吸収でき、フロアフレームの間に配設されたバッテリを、側突時の衝撃から保護することができる。
この構成によれば、シートブラケットの前壁部と後壁部に夫々設けられたビード部が、第1クロスメンバの低剛性部に設けられた開口部と同車幅位置に設けられるとともに、ビード部は上端側から下側程左右寸法が大きくなるように形成されている。
このような構成により、着座乗員の支持性能への寄与が大きい上下方向の荷重に対する剛性の低減は抑制しつつ、側突時における車幅方向の荷重に対しては、ビード部を起点としたシードブラケットの折れ変形(支点から遠い側)と開口部を起点とした第1クロスメンバの圧潰変形とを同期させることができ、第1クロスメンバの圧潰変形を促進させることで、側突のエネルギーをより多く吸収できるため、フロアフレームの間に配設されたバッテリを、側突時の衝撃から保護することができる。
この構成によれば、シートブラケットの折れ変形を阻害することなく、シートブラケットを第1クロスメンバに対して接合することができる。
この構成によれば、第2クロスメンバの断面高さを低くすることで後席乗員の足元スペースを確保しつつ、断面積を小さくすることで側面衝突時の衝撃吸収量の低下を低剛性部の内端位置を車幅方向内側に位置させることで補うことができる。
この構成によれば、第2クロスメンバの断面積が第1クロスメンバの断面積よりも小さくなることによる側面衝突時の衝撃吸収量の低下を低剛性部の圧潰に加えてフロアフレームの圧潰によって補うことができる。
請求項6の発明は、請求項1~5の何れか1項の発明において、前記バッテリユニットが、1対のフロアフレームの下壁部に夫々固定されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、バッテリユニットが1対のフロアフレームの下壁部に固定されている。このような構成により、重量物であるバッテリユニットを高剛性なフロアフレームの下壁部に固定するとともに、フロアフレーム間をバッテリユニットで橋渡すことにより、フロアフレーム間の剛性を高めることができる。
本実施例1に係る車両Vは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関(図示略)と車両駆動用の電動機(モータジェネレータ)(図示略)とを駆動源としたハイブリッド自動車である。
以下、図において、矢印F方向を車体前後方向前方とし、矢印L方向を車幅方向左方とし、矢印U方向を車体上下方向上方として説明する。また、この車両Vは、左右対称の構造であるため、以下、特段の説明がない限り、主に右側部材及び右側部分について説明する。
右側のサイドシル1は、右側壁部を構成するアウタパネル11と、左側壁部を構成するインナパネル12とを備え、両パネル11,12が協働して前後に延びる略矩形状の閉断面を形成している。このサイドシル1の前端側部分には、上下に延びるヒンジピラー8が連結され、後端側部分には、上下に延びるリヤピラー9が連結されている。
尚、この車両Vは、フロントドアが前端部分に形成されたヒンジ中心に開閉され、リヤドアが後端部分に形成されたヒンジ中心に開閉される、所謂観音開きタイプのドア構造であり、センターピラーは省略されている。
図5~図8,図13に示すように、外板部材13は、上フランジ部11dと、上壁部11bと、外側壁部11aの上側部分とを右側(外側)から覆うように構成されている。
これにより、外板部材13は、アウタパネル11と協働してアウタパネル11の前端から後端に亙って延びる閉断面を形成している。
アウタレイン14は、平面視にて第2クロスメンバ6の右側に位置するように配設され、横断面略コ字状に形成されている。このアウタレイン14は、上端部及び下端部が上フランジ部11dと下フランジ部11eに夫々連結され、中段部分の前端部及び後端部が外側壁部11aに連結されている。
これにより、フロントドア後端部及びリヤドア前端部の支持剛性を高めることで、フロントドア及びリヤドアと協働して車体中間部分の上下方向剛性を確保している。
第1インナレイン15は、例えば、板厚2.0mmの超高張力鋼板により構成され、断面略L字状に形成されている。
図4~図8に示すように、第1インナレイン15は、左右方向においてインナパネル12の左端(車幅方向内端)から右端(車幅方向外端)に亙って形成され、前後方向においてインナパネル12の前端から後端に亙って形成されている。
この第1インナレイン15は、略水平状に延びる上側補強部15aと、略鉛直状に延びる内側補強部15bとを備えている。
上側補強部15aは、上壁部12bの略全域に密着状に重合し、内側補強部15bは、内側壁部12aの上側部分に密着状且つ部分的に重合している。
各第2インナレイン16は、内側壁部12aと上壁部12bと下壁部12cとに接合され、サイドシル1の閉断面を部分的に遮断する車幅方向内側の節部を構成している。
平面視にて最も前側の第2インナレイン16は、左右方向にてヒンジピラー8に重複するように配置され、その後側の第2インナレイン16は、第1クロスメンバ5よりも若干前方に配置されている。後側2つの第2インナレイン16は、第2クロスメンバ6を前後で挟み込むように配置され、後側2つの第2インナレイン16のうち前側の第2インナレイン16は、左右方向にてアウタレイン14に重複するように配置されている。
フロアパネル2は、1対のサイドシル1の間に掛け渡されるように形成されている。
このフロアパネル2の左右両端部分は、1対のサイドシル1の内側壁部12aに夫々接合され、車両Vの車室床面を構成している。フロアパネル2の後端部には、後方上り傾斜状のキックアップ部を形成するリヤフロアパネルが連なっている。
フロアフレーム3は、フロアパネル2の下面と協働して前後に延びる断面矩形状の閉断面を形成している。
図3,図4に示すように、バッテリユニット4は、複数のバッテリモジュールを直列接続した高電圧バッテリを収容した状態でフロアパネル2の下方空間にレイアウトされている。それ故、バッテリユニット4は、耐振性及び耐水性を確保するように構成されている。
車両駆動用電動機に電力を供給するバッテリモジュールは、規格電圧を有する直方体形状の複数のバッテリセルを積層状に整列させた直方体形状のバッテリ集合体である。
バッテリセルは、例えば、2次電池の一種であるリチウムイオンバッテリである。
このバッテリユニット4は、枠状フレーム21と、底板22と、アッパカバー23と、複数の支持部材24を主要な構成要素としている。
底板22は、熱伝導性に優れた金属、例えば、アルミ合金によって構成されている。底板22の縁部分は、枠状フレーム21の上壁部及びフランジ部に支持されている。
枠状フレーム21と底板22が、バッテリユニット4のロアカバーに相当している。
アッパカバー23は、シール用のガスケット(図示略)を介して枠状フレーム21の上壁部内縁に対して密着状に固定されている。
枠状フレーム21の左側部分及び右側部分から、4つの支持部材24が車幅方向外側に夫々張り出している。これらの支持部材24は、締結部材を介して1対のフロアフレーム3の下壁部に夫々締結固定されている。以上により、バッテリユニット4を、フロアパネル2の下方且つ1対のフロアフレーム3の間に配設している。
図1,図2,図5,図7,図9~図11,図13に示すように、第1クロスメンバ5は、1対のサイドシル1の前側部分の間を連結すると共に、フロアパネル2の上面と協働して左右に延びる断面矩形状の第1閉断面C1を形成している。
第1クロスメンバ5は、第1中間部31と、この第1中間部31の左右両端部から車幅方向外側に夫々延びる左右1対の第1側部32とを備えている。
第1中間部31は、例えば、板厚1.8mmの超高張力鋼板により構成され、断面略ハット状に形成されている。この第1中間部31の下端部に形成されたフランジ部は、フロアパネル2の上面に溶接にて接合されている。
右側の第1側部32は、前後方向に直交する前壁部32aと、この前壁部32aから所定間隔離隔して向かい合う後壁部32bと、前壁部32a及び後壁部32bの上端部同士を連結する上壁部32c等を備えている。
前壁部32a及び後壁部32bの下端部に形成されたフランジ部は、フロアパネル2の上面に溶接にて接合され、右側(車幅方向外側)端部に形成されたフランジ部は、内側壁部12aに溶接にて接合されている。
上壁部32cは、下方に凹入して前後に延びるビード部32s,32tと、上下に連通した開口部32uとを備えている。
ビード部32sは、フロアフレーム3よりも右側(車幅方向外側)に形成され、ビード部32tは、ビード部32sよりも右側に形成されている。開口部32uは、略楕円形状に形成され、ビード部32tと重複するように形成されている。
図1,図2,図6,図8~図10,図12,図13に示すように、第2クロスメンバ6は、第1クロスメンバ5の後方にて1対のサイドシル1の中間部分を連結すると共に、フロアパネル2の上面と協働して左右に延びる断面矩形状の第2閉断面C2を形成している。
そして、第2閉断面C2は、第1閉断面C1に比べて断面積が小さく設定されている、換言すれば、第2クロスメンバ6の断面2次モーメントが、第1クロスメンバ5の断面2次モーメントよりも小さくなるように設定されている。
第2中間部41は、例えば、板厚2.3mmの超高張力鋼板により構成され、断面略ハット状に形成されている。この第2中間部41の下端部に形成されたフランジ部は、フロアパネル2の上面に溶接にて接合されている。
右側の第2側部42は、前後方向に直交する前壁部42aと、この前壁部42aから所定間隔離隔して向かい合う後壁部42bと、前壁部42a及び後壁部42bの上端部同士を連結する上壁部42c等を備えている。また、この第2側部42には、右側部分の高さ位置が左側部分の高さ位置よりも高くなる段部42qが形成されている。段部42qは、インナパネル12とフロアフレーム3との間に延在する部分である。
本実施例では、インナパネル12の内壁部12aから段部42qまでの離隔距離とインナパネル12の内壁部12aからビード部32sまでの離隔距離とが略等しくなるように設定している。
図8~図10,図12,図13に示すように、これら稜線部42rは、上端部が段部42qに対応した位置に設定され、下側程右方に移行するように形成されている。
前壁部42a及び後壁部42bの下端部に形成されたフランジ部は、フロアパネル2の上面に溶接にて接合され、右側端部に形成されたフランジ部は、内側壁部12aに溶接にて接合されている。
上壁部42cは、下方に凹入して前後に延びるビード部42sを備えている。
ビード部42sは、段部42qよりも左側で且つフロアフレーム3の左右縦壁部の間に相当する位置に形成されている。
1対のシートブラケット7は、運転席乗員が着座する運転席の車幅方向外側前部を支持するシートブラケット7、及び助手席乗員が着座する助手席の車幅方向外側前部を支持するシートブラケット7を対象としている。尚、運転席及び助手席の車幅方向内側前部を支持するシートブラケットは、第1クロスメンバ5の左右中間部分に夫々配設されている。
シートブラケット7は、例えば、板厚2.3mmの冷間圧延鋼板により構成され、断面略コ字状に形成されている。このシートブラケット7は、前後方向に直交する前壁部7aと、この前壁部7aから所定間隔離隔して向かい合う後壁部7bと、前壁部7a及び後壁部7bの上端部同士を連結する上壁部7c等を備えている。
ここで、第1クロスメンバ5のうち、第1中間部31の上壁部及び1対の第1側部32の上壁部32cが上面部に相当し、第1側部32の上壁部32cのうち膨出部7eに覆われている部分が、第1クロスメンバ部分に相当している。
図7,図9,図11に示すように、これらビード部7sは、ビード部32tよりも右側に配置され、前壁部7aの上端部から下側程左右寸法が大きくなるように形成されている。
前壁部7a及び後壁部7bの下端部に形成されたフランジ部は、第1クロスメンバ5(第1側部32)の前壁部32a及び後壁部32bに対してビード部7sを左右に挟み込む位置で夫々溶接されている。
側突初期に、サイドシル1の長手方向の局部に衝撃荷重が入力する。
サイドシル1内にレイン14~16が設置されているため、サイドシル1の断面崩れを抑制している。特に、第1インナレイン15がサイドシル1の全長に亙って形成されているため、アウタパネル11の特定箇所に入力荷重が入力されても、入力荷重は第1インナレイン15の全体に分散され、第1,第2クロスメンバ5,6等複数の骨格部材をロードパスにして伝達される。
サイドシル1では、入力荷重が、サイドシル1を車幅方向内側に圧潰変形すると共にフロアパネル2との接合部分を回動中心とした上方回転運動を行う。
略同時に、第1クロスメンバ5では、入力荷重が、シートブラケット7のビード部7sを起点とした前壁部7a及び後壁部7bの折れ変形を行い、その後、上壁部32cのビード部32s,32t及び開口部32uを起点とした第1側部32の圧潰変形を行う。
第1側部32が第1中間部31に比べて靭性が低くなるように形成されているため、シートブラケット7が装着されていても十分に圧潰変形が実行される。
第2クロスメンバ6は、第1クロスメンバ5に比べてサイドシル1とフロアフレーム3との間に延在する部分が小さい(短い)ものの、第1クロスメンバ5の第1閉断面C1の面積よりも第2閉断面C2の面積を小さくすることにより、第1,第2クロスメンバ5,6のフロアフレーム3に対する圧潰変形傾向を揃えている。
初期に入力した荷重のうち、一部の荷重が第1,第2側部32,42の圧潰変形及びシートブラケット7の折れ変形によって吸収され、また、他の一部の荷重が第1,第2クロスメンバ5,6を介して他の骨格部材(例えば、反対側のサイドシル1、ヒンジピラー8、リヤピラー9等)に分散されるため、フロアフレーム3の変形は抑制される。
これにより、バッテリユニット4の損傷を最小限に抑えることができる。
実施例1に係る下部車体構造によれば、シートブラケット7が、第1側部32(第1クロスメンバ5)の上壁部32cを部分的に覆うと共に第1クロスメンバ5の上壁部32cから上方に離隔した膨出部7eを有するため、第1クロスメンバ5にシートブラケット7から離隔した第1クロスメンバ部分を形成しつつ、第1クロスメンバ5にシートブラケット7を配設することができる。膨出部7eに対応した第1クロスメンバ部分の上壁部32cに第1クロスメンバ部分以外の上面部に比べて剛性が低い低剛性部を形成したため、シートブラケット7の支持剛性に寄与する第1クロスメンバ5の前壁部32a及び後壁部32bの剛性を低下させることなく、側面衝突時、入力荷重によって第1クロスメンバ部分の上面部を車幅方向内側に圧潰変形させることができる。
1〕前記実施形態においては、エンジン等の内燃機関と電動機とを備えたハイブリッド自動車の例を説明したが、少なくともバッテリユニットを備えていれば良く、電動機のみを備えた電気自動車であっても良い。
また、センターピラーが省略された観音開きタイプのドア構造は必須ではなく、リヤドアが省略された2ドアタイプの車両にも適用可能である。
更に、ビード部等のように構造的低剛性部ではなく、素材的低剛性部のみであっても良い。同じ板厚であってもクロスメンバ部分の鋼板をそれ以外の部分の鋼板よりも靭性の低い鋼板にしても良く、同じ鋼板であってもクロスメンバ部分の板厚をそれ以外の部分の板厚よりも薄くしても良い。
2 フロアパネル
3 フロアフレーム
4 バッテリユニット
5 第1クロスメンバ
6 第2クロスメンバ
7 シートブラケット
7a 前壁部
7b 後壁部
7c 上壁部
7e 膨出部
7s ビード部
31 (第1クロスメンバ)第1中間部
32 (第1クロスメンバ)第1側部
32s,32t ビード部
32u 開口部
C1 第1閉断面
C2 第2閉断面
V 車両
Claims (6)
- 車体前後方向に延びる左右1対のサイドシルと、これら1対のサイドシル間に掛け渡されたフロアパネルと、前記1対のサイドシル間で且つ前記フロアパネルの下側で車体前後方向に延びる左右1対のフロアフレームと、前記1対のフロアフレームの間に配設されたバッテリユニットと、前記フロアパネルの上側で前記1対のサイドシル間を車幅方向に連結する第1クロスメンバと、乗員が着座可能なシートを支持すると共に前記第1クロスメンバの車幅方向外側端部に設けられたシートブラケットとを備えた車両の下部車体構造において、
前記シートブラケットが、前記第1クロスメンバの上面部を部分的に覆う上壁部を有し、前記上壁部は第1クロスメンバに接合される基部と第1クロスメンバの上面部から上方に離隔した膨出部を有し、
前記基部が、車幅方向において、前記フロアフレームと少なくとも部分的に重複して設けられ、
前記膨出部に対応した第1クロスメンバ部分の上面部に前記第1クロスメンバ部分以外の上面部に比べて剛性が低い低剛性部を形成し、
前記低剛性部が、前記第1クロスメンバ部分の上面部に形成された開口部と前記開口部に重複すると共に前後に延びるように形成されたビード部によって構成されるとともに、前記フロアフレームよりも車幅方向外側に位置することを特徴とする車両の下部車体構造。 - 車体前後方向に延びる左右1対のサイドシルと、これら1対のサイドシル間に掛け渡されたフロアパネルと、前記1対のサイドシル間で且つ前記フロアパネルの下側で車体前後方向に延びる左右1対のフロアフレームと、前記1対のフロアフレームの間に配設されたバッテリユニットと、前記フロアパネルの上側で前記1対のサイドシル間を車幅方向に連結する第1クロスメンバと、乗員が着座可能なシートを支持すると共に前記第1クロスメンバの車幅方向外側端部に設けられたシートブラケットとを備えた車両の下部車体構造において、
前記第1クロスメンバの上面部には、前記フロアフレームよりも車幅方向外側において、開口部が形成された低剛性部が設けられ、
前記シートブラケットが、前壁部と、前記前壁部と向かい合う後壁部と、前記前壁部及び後壁部の上端を連結する上壁部とを有し、
前記前壁部及び後壁部に上下方向に延びるビード部を夫々形成し、前記ビード部は、車幅方向で前記開口部と少なくとも部分的に重複する位置において、上端側から下側程左右寸法が大きくなるように形成されたことを特徴とする車両の下部車体構造。 - 前記前壁部及び後壁部は各々、車幅方向で前記ビード部を間に挟む部分で前記第1クロスメンバに対して接合されたことを特徴とする請求項2に記載の車両の下部車体構造。
- 前記第1クロスメンバは、前記フロアパネルと協働して車幅方向に延びる第1閉断面を形成し、
前記第1クロスメンバの車体前後方向後側で且つ後席乗員の足元スペースであって前記1対のサイドシル間を車幅方向に連結すると共に前記フロアパネルと協働して車幅方向に延びる第2閉断面を形成する第2クロスメンバを有し、
前記第2閉断面は、前記第1閉断面よりも断面高さが低く且つ断面積が小さくなるように設定され、
前記第2クロスメンバの低剛性部の内端位置が前記第1クロスメンバの低剛性部の内端位置よりも車幅方向内側に位置していることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の車両の下部車体構造。 - 前記1対のフロアフレームは、車体前後方向後側程車幅方向外側に移行するように配置され、
前記第1クロスメンバの低剛性部の内端位置が前記フロアフレームと同じ位置に設定されると共に前記第2クロスメンバの低剛性部の内端位置が前記フロアフレームよりも車幅方向内側に設定されたことを特徴とする請求項4に記載の車両の下部車体構造。 - 前記バッテリユニットが、1対のフロアフレームの下壁部に夫々固定されていることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の車両の下部車体構造。
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