JP4500628B2 - 合成ガスを製造するための反応器および合成ガスの製造方法 - Google Patents

合成ガスを製造するための反応器および合成ガスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、天然ガス等の低級炭化水素から接触部分酸化法により合成ガスを製造するのに用いる反応器、および、それを用いた合成ガスの製造方法に関する。
天然ガスは、メタンに代表される低級炭化水素(炭素数1〜5の炭化水素)を主成分とする。近年、天然ガスの改質反応により、水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスを製造する技術の開発や改良がさかんである。合成ガスは、C1化学により各種製品を製造するための原料となり、またメタノール、合成ガソリン、ジメチルエーテル(DME)などといったクリーンな燃料を製造するための原料ともなることから、合成ガスへの改質技術は、天然ガスの有効利用のための根幹をなすものであるといえる。
天然ガスから合成ガスへの改質技術として、従来から、(1)水蒸気改質法、(2)オートサーマルリフォーミング法(ATR:AutoThermal Reforming)、(3)接触部分酸化法(CPOX:Catalytic Partial OXidation)などが知られている。
水蒸気改質法は、天然ガスにスチームを添加し、これを加熱炉中に設置され改質触媒が充填された反応管に通すことにより、水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスに転換するものである。この反応は吸熱反応なので外部から多量の熱を供給する必要があり、そのため熱利用効率が低く反応装置が巨大化するという難点がある。
オートサーマルリフォーミング法は、原料である天然ガスの一部を酸素または空気の添加によりバーナー燃焼させ、生成した高温の燃焼ガスを触媒層に通して改質するものである。すなわち、天然ガス(典型的にはメタン)の燃焼により二酸化炭素と水(スチーム)が生成し、これらが触媒層中でさらにメタンと反応して水素と一酸化炭素を生成する。この方法では、燃焼反応で発生した熱を改質反応(吸熱反応)に利用するので外部から熱を供給する必要がないという利点があるが、バーナーの寿命を維持するために過剰のスチームを供給する必要があり、経済的に最適な条件で運転することが困難であるという難点もある。
接触部分酸化法は、原料天然ガスの一部を酸素または空気の添加により触媒燃焼させ、生成した高温の燃焼ガスをさらに触媒層中で改質するものである。この方法は、オートサーマルリフォーミング法のバーナー燃焼を触媒燃焼に変えたものといえ、機構がシンプルで高い熱効率ないし生産効率が期待できるが、触媒層入口付近に発熱が集中してホットスポットが生成しやすく、高熱による触媒の劣化や反応器の損傷が問題となる。これは、触媒層入口付近では大きな発熱を伴う燃焼反応が先行し、下流部に行くに従って吸熱を伴う改質反応が進行するという、2段階の反応が触媒層内で生ずるからである。
上記のほか、原料天然ガスの一部をバーナー燃焼させ、生成した燃焼ガスから触媒を用いずに改質ガスを製造する(無触媒)部分酸化法(POX)もあるが、煤の生成が著しいこと等から、大規模な合成ガス製造には不向きといわれている。
以上に述べたように、接触部分酸化法は将来的に有望な技術であるが、ホットスポット生成の問題が解決できていないため、未だ研究開発段階にあり実用には至っていない。この問題は、原料天然ガスが二酸化炭素と水にまで完全燃焼せず、一酸化炭素と水素まで酸化された時点で止まるよう(直接的接触部分酸化)にすれば、解決される。メタンを例にとって直接的接触部分酸化反応の反応式を示せば、
CH + 1/2O −−−> 2H + CO ・・・(1)
となる。上記(1)式の発熱量は36kJ/モルであり、メタンの完全燃焼の発熱量(802kJ/モル)と比べて桁違いに小さく、かつ吸熱反応を伴わずに合成ガスを製造するので、ホットスポットが形成されにくい。しかしながら、メタンの酸化を一酸化炭素(と水素)で止めるようにコントロールするには、きわめて高い選択性が触媒に要求される。すなわち、接触部分酸化法の実用化に際しては、上記直接的部分酸化を実現する触媒の開発が第一に必要である。本発明者らは、そのような触媒を既に開発し、別途に出願している。
一方、接触部分酸化法には、反応器内のガス流速が非常に大きくなる(線速度として10〜100m/s)という特徴がある。これは装置のコンパクト化を可能にするという利点である反面、ガス混合後の滞留時間がきわめて短いことから天然ガス等の原料ガスと酸素を含む酸化ガスとの均一混合が困難であるという別の問題を提起する。原料ガスと酸化ガスとの混合が不均一なまま、これが触媒層に供給されると、触媒との接触時間も短いために酸素のすり抜けが起り、生成ガス中に酸素が残存して爆発の危険をもたらす。また、原料ガスの濃度むらが原因となって触媒層の温度むらが生じ、それによりホットスポットが形成されて触媒の劣化(シンタリング)や破壊(部分的な熱膨張による歪みの発生)が生じることにもなる。
従来より、均一混合を行う手段としてインラインミキサーを利用することが提案されているが、この方法では、原料ガスと酸化ガスとの混合部位において一般に渦流れが発生する。渦流れが発生すると原料ガスの滞留が生じ、この滞留が長期間に及ぶと煤の発生が誘引されることになる。また、インラインミキサーには、条件によって振動等が発生しやすいという問題もある。インラインミキサーを利用した反応器としては、Conoco社が提案するものがあるが、本発明者らが検討したところ、触媒層への均一な混合ガスの供給を達成することはできなかった。
国際公開第01/09032号パンフレット(Conoco) 国際公開第01/28679号パンフレット(Conoco)
以上に鑑み、本発明は、容器内のガス流速が非常に大きく、触媒との接触時間が非常に短いという特徴をもつ接触部分酸化法を実施するための反応器であって、原料ガスと酸化ガスとを均一に混合し均一な流速で触媒層に供給するためのガス混合システムを具えた反応器を提供しようとするものである。
本発明の一の局面によれば、主として低級炭化水素からなる原料ガスと酸素を含む酸化ガスとをそれぞれ別々に導入して混合し、得られた混合ガスを触媒と接触させることにより水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスに転化するための反応器であって、筒状容器内に、ガス透過層と、該ガス透過層を軸方向に貫通し下流に向かって開口する末端を有する複数のチューブと、該ガス透過層および該複数のチューブ開口の下流に形成されたガス混合空間と、該ガス混合空間の下流に形成された触媒層とを含んでなり、該容器内に導入された原料ガスは該ガス透過層を通過して該ガス混合空間に噴出し、該容器内に導入された酸化ガスは該複数のチューブ開口から該ガス混合空間に噴出し、該ガス混合空間に噴出した原料ガスと酸化ガスとが相互に混合して実質的に均一な混合ガスを形成し、形成された混合ガスが該触媒層を通過して合成ガスに転化された後、該容器から排出されるように構成されたことを特徴とする反応器が提供される。
本発明の別の局面によれば、筒状容器内に、ガス透過層と、該ガス透過層を軸方向に貫通し下流に向かって開口する末端を有する複数のチューブと、該ガス透過層および該複数のチューブ開口の下流に形成されたガス混合空間と、該ガス混合空間の下流に形成された触媒層とを含んでなる反応器を用意する工程、主として低級炭化水素からなる原料ガスと酸素を含む酸化ガスとを、原料ガスが該ガス透過層を通過して該ガス混合空間に噴出し、同時に、酸化ガスが該複数のチューブ開口から該ガス混合空間に噴出し、該混合空間内に噴出した原料ガスと酸化ガスとが相互に混合して実質的に均一な混合ガスを形成し、形成された混合ガスが該触媒層を通過することにより水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスに転化されるように、該反応器に導入する工程、および生成した合成ガスを該反応器から排出する工程からなる合成ガスの製造方法において、混合ガスと該触媒層を構成する触媒との接触時間が9ms以下であることを特徴とする方法が提供される。
図1は、本発明の反応器の好適な一実施形態を示す斜視断面図である。図1に示される反応器は、垂直に立設された筒状容器1内に、上から順に、水平に配設されたチューブシート2、チューブシート2から所定距離離れて配設されたガス透過層3、チューブシート2とガス透過層3の間に延在する複数のチューブ4、およびガス透過層3の下端から所定距離離れて配設された触媒層5を有する。チューブシート2の上方には酸化ガス受容空間6が形成されている。チューブシート2とガス透過層3の上面の間には原料ガス受容空間7が形成されており、複数のチューブ4は原料ガス受容空間7の中を垂直に貫通する。また、複数のチューブ4の各上端はチューブシート2に支持され、各下端はガス透過層3を貫通する。ガス透過層3の下面と触媒層5の上面の間にはガス混合空間8が形成されている。ガス透過層3は粒状体充填層や三次元多孔質体(フォームやハニカム等)からなる。また、ガス混合空間8は充填物(粒状体、フォーム、ハニカム等)を含むことができる。なお、筒状容器1は通常は垂直に立設されるが、必ず垂直でなくてはならないわけではなく、たとえば上記の構造をそのまま横に寝かせた水平型であってもよい。
酸化ガス受容空間6には酸素を含む酸化ガス、たとえば酸素や酸素富化空気が導入される。一方、原料ガス受容空間7には主として低級炭化水素からなる原料ガス、たとえば主としてメタンからなる天然ガスが導入される。酸化ガスは、酸化ガス受容空間6から複数のチューブ4を通ってガス混合空間8内に噴出する。原料ガスは、原料ガス受容空間7からガス透過層3を透過してガス混合空間8内に噴出する。ガス混合空間8内に噴出した酸化ガスおよび原料ガスは速やかに混合し、続いて触媒層5を通過することにより水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスに転化される。
酸化ガスと原料ガスとがガス混合空間8内で速やかに混合し、容器内断面全体にわたって均一濃度および均一速度の混合ガス流を形成することが望ましい。そのためには、まず第1に、酸化ガスおよび原料ガスが、それぞれガス混合空間の断面全体にわたって均等に噴出することが必要である。したがって、チューブ4の配列は均一であることが望ましいわけであるが、このとき同時に、複数のチューブへのガス流れの均等配分が達成されるように考慮しなくてはならない。たとえば、酸化ガス受容空間に導入される酸化ガスの流れが一部(たとえば中心付近)のチューブの上端開口を直撃しないように、バッファープレートを設ける等の対策が必要な場合もある。もっとも、本発明の反応器を用いて接触部分酸化法を実施する場合、チューブ内のガス流速はかなり大きくなる(一般に10m/s以上)ことから、酸化ガスがチューブを通過する際にかなりの圧損が生じ、それにより各チューブへの流れの均等配分がある程度達成できる。同様なことは、原料ガスについてもいえるわけであり、容器内断面全体にわたる原料ガスの均一な噴出を図るという観点から、ガス透過層を均一に形成するとともに、原料ガスがガス透過層を通過する際に一定の圧損が生じるように設計すべきである。
均一濃度の混合ガス流を形成するには、単に容器内断面全体にわたってガスの均等噴出が達成されるだけでなく、第2の要請として、並んで噴出した酸化ガスと原料ガスとが速やかに乱流混合することが重要である。本発明では、チューブの配列および本数、ガス混合空間形状、ならびに酸化ガスと原料ガスの各噴出線速および特に噴出線速比が、酸化ガスと原料ガスとの迅速な混合に大きな影響を与えていることを見出したことで、これらを適切に選定することにより、接触部分酸化法による合成ガスの製造に適した反応器が提供されるのである。
本発明者らは、CFDシミュレーション(商用ソフトであるCD-Adapco社のStar-CDを用いた)により、チューブの配列および本数、ガス混合空間形状、ならびに酸化ガスおよび原料ガスとして想定した酸素およびメタンの線速比を種々変え、それらが2種類のガスの混合にどのように影響するかを検討した。その結果を表1に示す。表中、触媒層表面での酸素質量百分率差はメタンと酸素の混合の程度を示す指標であり、値の小さい方が均一に混合していることを示す。また、逆流部分の存在は滞留の存在を意味するものであり、これは存在しないことが望ましい。
Figure 0004500628
上記シミュレーション結果から、次のことがわかる。
(1)実施例1と比較例1との比較からわかるように、チューブの配列形態としては、三角ピッチに代表されるような隣接チューブ間の間隔を均一にする均一ピッチ(図2(a)参照)と、複数のチューブを同心円状に配列し、かつ、各チューブの占有面積(すなわち各チューブから噴出するガスの流体断面積)が等しくなるように配列する円筒(同心円)ピッチ(図2(b)参照)とがあるが、通常の円筒形容器内に配列する場合には、円筒ピッチが好ましい。これは、三角ピッチ等の均一ピッチでは容器壁面近傍でチューブと壁面との距離が不均一になり、その結果ガスの噴出が不均一になるのに対し、円筒ピッチではそのようなことがなく、中心から壁面近傍に至るまで均一に噴出が生じるからである。
(2)実施例6と比較例4〜5との比較からわかるように、ガス混合空間の形状は断面積一定の円筒(直胴)型が好ましく、断面積が拡大するコーン型は好ましくない。これは、断面積が拡大すると(特に壁面近傍で)逆流部分が発生し、その結果、ガスの滞留が生じるからである。
(3)実施例1〜4と比較例2との比較からわかるように、チューブ密度は50本/m以上が好ましい。これは、チューブ密度が低いとチューブ間の距離が大きくなり、完全混合に必要な乱流拡散距離が長くなって迅速な混合の達成が困難になるからである。
(4)実施例4〜5と比較例3との比較からわかるように、チューブからの酸化ガスの噴出線速Ftとガス透過層からの原料ガスの噴出線速Fsの比Ft/Fsは3以上であることが好ましい。これは、噴出線速比が大きくなると隣接する流体間での乱流混合が促進されるからである。なお、噴出線速比が大きくても各噴出線速があまりに小さいと乱流混合は生じにくいことから、各噴出線速は少なくとも1m/s以上である必要がある。
触媒層を構成する触媒としては、直接接触部分酸化を確実に行うのであれば、特にそれを考慮した触媒(本発明者らによる出願中の特願2003−421138号に記載されたもの等)を用いるべきであるが、必ずしも直接接触部分酸化が行われなくても、本発明の反応器を用いれば触媒層内で少なくとも水平方向には反応進行の均一化が図られるため、ホットスポットの生成はかなり抑制される。したがって、本発明によれば、従来から一般に使用されてきた触媒を用いても、接触部分酸化による合成ガスの製造が可能である。具体的には、本発明で好ましく用いられる触媒は、マグネシウムまたはカルシウムの酸化物である第1の成分と、セリウムの酸化物である第2の成分と、ジルコニアまたはジルコニアを主成分とする固体電解質性を有する物質である第3の成分とを含んでなる担体上に、ロジウムを担持した触媒である。この場合において、第1の成分に対する第2の成分のモル比が0.01〜2.5であり、第1の成分に対する第3の成分のモル比が0.1〜2であることが好ましい。また、担体に対するロジウムの担持量は、300〜5000重量ppmであることが好ましい。
本発明の反応器を用いて接触部分酸化法により合成ガスを製造する場合、混合ガスと触媒との接触時間を9ms以下とすることができ、これにより、接触部分酸化法の利点が十分に生かされ、既存の酸化改質法に比べて反応装置を1/100〜1/1000にコンパクト化することができる。なお、混合前に、原料ガスを100〜500℃、酸化ガスを100〜300℃に予め加熱しておくことにより、反応速度を上げて転化率を向上させることができる。
本発明の反応器の好適な実施形態を示す。 複数のチューブを配列する2種類の方法を示す。
符号の説明
1 筒状容器
2 チューブシート
3 ガス透過層
4 チューブ
5 触媒層
6 酸化ガス受容空間
7 原料ガス受容空間
8 ガス混合空間

Claims (9)

  1. 主として低級炭化水素からなる原料ガスと酸素を含む酸化ガスとをそれぞれ別々に導入して混合し、得られた混合ガスを触媒と接触させることにより水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスに転化するための反応器であって、
    筒状容器内に、ガス透過層と、該ガス透過層を軸方向に貫通し下流に向かって開口する末端を有する複数のチューブと、該ガス透過層および該複数のチューブ開口の下流に形成された上端から下端にわたって同一断面積を有する円筒状であるガス混合空間と、該ガス混合空間の下流に形成された触媒層とを含んでなり、
    該複数のチューブは、同心円状に該筒状容器の単位断面積当たり50本/m 以上、かつ、各チューブの占有面積が等しくなるように配置され、
    該容器内に導入された原料ガスは該ガス透過層を通過して該ガス混合空間に噴出し、該容器内に導入された酸化ガスは該複数のチューブ開口から該ガス混合空間に噴出し、このとき、酸化ガスの該複数のチューブ開口からの平均噴出速度Ftと、原料ガスの該ガス透過層からの平均噴出速度Stとの比Ft/Stが、3以上となるように構成され、
    これにより、該ガス混合空間に噴出した原料ガスと酸化ガスとが相互に混合して実質的に均一な混合ガスを形成し、形成された混合ガスが該触媒層を通過して合成ガスに転化された後、該容器から排出されるように構成されたことを特徴とする反応器。
  2. 該ガス透過層が、粒状体の充填層からなる請求項記載の反応器。
  3. 該ガス透過層が、三次元多孔質体からなる請求項記載の反応器。
  4. 該触媒層を構成する触媒が、マグネシウムまたはカルシウムの酸化物である第1の成分と、セリウムの酸化物である第2の成分と、ジルコニアまたはジルコニアを主成分とする固体電解質性を有する物質である第3の成分とを含んでなる担体上に、ロジウムを担持した触媒である請求項1〜のいずれか記載の反応器。
  5. 第1の成分に対する第2の成分のモル比が0.01〜2.5であり、第1の成分に対する第3の成分のモル比が0.1〜2である請求項記載の反応器。
  6. 担体に対するロジウムの担持量が、300〜5000重量ppmである請求項記載の反応器。
  7. 筒状容器内に、ガス透過層と、該ガス透過層を軸方向に貫通し下流に向かって開口する末端を有する複数のチューブと、該ガス透過層および該複数のチューブ開口の下流に形成された流入端から流出端にわたって同一断面積を有する円筒状であるガス混合空間と、該ガス混合空間の下流に形成された触媒層とを含んでなり、該複数のチューブは、同心円状に該筒状容器の単位断面積当たり50本/m 以上、かつ、各チューブの占有面積が等しくなるように配置された反応器を用意する工程、
    主として低級炭化水素からなる原料ガスと酸素を含む酸化ガスとを、原料ガスが該ガス透過層を通過して該ガス混合空間に噴出し、同時に、酸化ガスが該複数のチューブ開口から該ガス混合空間に噴出し、このとき、酸化ガスの該複数のチューブ開口からの平均噴出速度Ftと、原料ガスの該ガス透過層からの平均噴出速度Stとの比Ft/Stが、3以上となるようにし、これにより、該混合空間内に噴出した原料ガスと酸化ガスとが相互に混合して実質的に均一な混合ガスを形成し、形成された混合ガスが該触媒層を通過することにより水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスに転化されるように、該反応器に導入する工程、および
    生成した合成ガスを該反応器から排出する工程からなる合成ガスの製造方法において、
    混合ガスと該触媒層を構成する触媒との接触時間が9ms以下であることを特徴とする方法。
  8. 該触媒層を構成する触媒が、マグネシウムまたはカルシウムの酸化物である第1の成分と、セリウムの酸化物である第2の成分と、ジルコニアまたはジルコニアを主成分とする固体電解質性を有する物質である第3の成分とを含んでなる担体上に、ロジウムを担持した触媒であり、第1の成分に対する第2の成分のモル比が0.01〜2.5であり、第1の成分に対する第3の成分のモル比が0.1〜2であり、担体に対するロジウムの担持量が、300〜5000重量ppmである請求項記載の方法。
  9. ガス混合空間に噴出させる前に、予め、原料ガスを100〜500℃、酸化ガスを100〜300℃に加熱する請求項7または8記載の方法。
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