JP4498850B2 - ポリイソシアネート組成物および2液型ポリウレタンコーティング組成物 - Google Patents
ポリイソシアネート組成物および2液型ポリウレタンコーティング組成物 Download PDFInfo
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Description
特許文献1では、ジイソシアネートと炭素数10〜40のジオールをイソシアヌレート化触媒の存在下で反応させて得られるイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート組成物が提案されている。また、特許文献2では、炭素数6〜20のモノアルコールと、炭素数4〜40のジオールをイソシアヌレート化触媒の存在下で反応させて得られるイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート組成物が提案されている。しかしながら、特許文献1、特許文献2で提案されているポリイソシアネートは、極めて極性が低い低極性有機溶剤への溶解性が不十分な場合がある。また、粘度が非常に高くなる場合があり、大量の有機溶剤での希釈が必要となる場合がある。
特許文献3、特許文献4、特許文献5で提案されているポリイソシアネート組成物は、モノアルコールと2分子のジイソシアネートから得られるアロファネート構造を有するポリイソシアネート組成物によって、低極性有機溶剤への溶解性を向上させている。このため、低極性有機溶剤への溶解性を高めるために、モノアルコールと2分子のジイソシアネートから得られるアロファネート構造の割合を高く設計すれば、官能基数が低くなり、塗料組成物にした場合の塗膜の硬化性が低下する場合があった。逆に硬化性を高くするために、官能基数を高く設計すると、極めて極性が低い低極性有機溶剤に対する溶解性が不十分となる場合があった。
一方、アロファネート基を有するポリイソシアネートの製造方法、およびアロファネート基を含有したポリイソシアネートについては以下のような検討が進められてきた。
特許文献8では、副反応を少なくする方法として、アロファネート化触媒を使用せずに、高温で短時間加熱する方法が記載され、また反応に使用できるジオールとして、1,2−ヒドロキシ−ドデカンが記載されている。特許文献9では、スズ化合物を有するアロファネート化触媒が記載され、使用できるジオールとして、デカン−1,10−ジオール、ドデカン−1,12−ジオールが記載されている。特許文献10では、アロファネート化反応の助触媒として有機亜リン酸エステルを使用する方法が記載され、使用できるアルコールとして、C17以上のジオールなどが列記されている。特許文献11では、選択的にアロファネート基を生成させることができる触媒として、ジルコニル基を有する化合物が記載されている。
特許文献12では、アルコールと、脂肪族ポリイソシアネートおよび脂環式ポリイソシアネートからなるアロファネート基含有のポリイソシアネートが記載されている。しかし、該特許文献記載の方法では組成物の粘度が著しく高くなり、大量の有機溶剤で希釈しなければならない場合がある。
すなわち本発明は、以下の通りである。
(1)下記、A)とB)を含有するポリイソシアネート組成物であり、ポリイソシアネート組成物を構成する脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比が95/5〜20/80であるポリイソシアネート組成物。
A)脂肪族ジイソシアネートと、炭素数9〜60のジオールから得られ、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比が100/0〜75/25であり、以下の構造(1)で表されるポリイソシアネート化合物を含有する脂肪族ポリイソシアネート。
B)脂環式ジイソシアネートから得られる脂環式ポリイソシアネート。
(2)B)が、イソシアヌレート基を含有する脂環式ポリイソシアネートである前記(1)記載のポリイソシアネート組成物。
(3)B)が、脂環式ジイソシアネートと、炭素数9〜60のジオールから得られ、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比が100/0〜75/25であり、以下の構造(2)で表されるポリイソシアネート化合物を含有する脂環式ポリイソシアネートである前記(1)記載のポリイソシアネート組成物
(4)該ポリイソシアネート組成物が、下記C)モノアロファネートポリイソシアネートを含有する前記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物。
C)脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネートと、炭素数が2〜50のモノアルコールから得られ、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比が100/0〜75/25であり、以下の構造(3)で表されるポリイソシアネート化合物を含有するモノアロファネートポリイソシアネート。
(6)I)水酸基価1〜300mgKOH/gの主剤ポリオールと、II)前記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物を含有する硬化剤ポリイソシアネート、とを含有する2液型ポリウレタンコーティング組成物。
(7)A)水酸基価1〜300mgKOH/gで、アニリン点10〜70℃の低極性有機溶剤に溶解あるいは分散している主剤ポリオールと、B)前記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物を含有する硬化剤ポリイソシアネート、とを含有する低極性有機溶剤タイプの2液型ポリウレタンコーティング組成物。
(8)主剤ポリールが、含フッ素系ポリオールである前記(7)記載の低極性有機溶剤タイプの2液ポリウレタンコーティング組成物。
本発明のポリイソシアネート組成物は、脂肪族ポリイソシアネートと、脂環式ポリイソシアネートを含有している。
なお、本発明では、脂肪族ジイソシアネートから得られるポリイソシアネートを脂肪族ポリイソシアネートといい、脂環式ジイソシアネートから得られるポリイソシアネートを
脂環式ポリイソシアネートという。
まず、脂肪族ポリイソシアネートについて述べる。
脂肪族ジイソシアネートとは、分子中にイソシアネート基と脂肪族基のみを有するジイソシアネートであり、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。なかでも、HDIは耐候性と塗膜の強靱性が優れているために好ましい。
本発明で用いる脂肪族ポリイソシアネートは、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比が100/0〜75/25、好ましくは100/0〜85/15、より好ましくは100/0〜90/10である。アロファネート基とイソシアヌレート基のモル比が、100/0〜75/25の場合に、低極性有機溶剤に対する溶解性が十分となる。
本発明においてアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比は、以下の条件で測定したものである。
1H−NMRの測定方法例:ポリイソシアネートを重水素クロロホルムに10質量%の濃度で溶解する(ポリイソシアネートに対して0.03質量%テトラメチルシランを添加)。化学シフト基準は、テトラメチルシランの水素のシグナルを0ppmとした。1H−NMRにて測定し、8.5ppm付近のアロファネート基の窒素に結合した水素原子のシグナル(アロファネート基1molに対して、1molの水素原子)と、3.85ppm付近のイソシアヌレート基に隣接したメチレン基の水素原子(イソシアヌレート基1モルに対して、6molの水素原子)のシグナルの面積比を測定する。
アロファネート基/イソシアヌレート基=(8.5ppm付近のシグナル面積)/(3.85ppm付近のシグナル面積/6)
本発明で用いる脂肪族ポリイソシアネートは、以下の構造(1)で表されるポリイソシアネート化合物を含有する。
脂環式ポリイソシアネートは、脂環式ジイソシアネートから得られる。脂環式ジイソシアネートとは、分子中に環状脂肪族基を有するジイソシアネートであり、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−ジイソシアネートシクロヘキサン等が挙げられる。この中でもイソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートは、工業的に入手し易いため好ましい。イソホロンジイソシアネートは低極性有機溶剤に対する溶解性が優れているため、最も好ましい。
この中でも、イソシアヌレート構造を含有する脂環式ポリイソシアネートは、塗膜の硬度が一層高くできるため、好ましい。イソシアヌレート構造を含有するポリイソシアネートは脂環式ポリイソシアネートに対して、好ましくは50質量%以上、より好ましくは75質量%以上である。
ビウレット構造、ウレタン構造、ウレトジオン構造を有するポリイソシアネートは、低極性有機溶剤への溶解性を低下させる場合があるので、ポリイソシアネート組成物に対して、30質量%以下が好ましい。
すなわち、本発明のポリイソシアネート組成物で、より一層硬いコーティング組成物を所望の場合は、イソシアネート構造を有する脂環式ポリイソシアネートを選択することができ、低極性有機溶剤に対する溶解性がより一層優れたポリイソシアネート組成物を所望の場合はジオールから得られ、アロファネート基を含有するポリイソシアネートを選択することができる。
ジオールの炭素数は、好ましくは9〜60、より好ましくは12〜50、より一層好ましくは12〜40、最も好ましくは14〜40である。ジオールの炭素数が9以上であれば、低極性有機溶剤に対する溶解性が十分となる。60以下であればNCO含有率が十分高くなる。また、低極性有機溶剤に対する溶解性のためには、ジオールは分岐している方が好ましい。ジオールは1種類でも2種類以上混合して用いても良い。またジオールは、分子内にエーテル基や、エステル基、カルボニル基を含んでも良いが、好ましいのは炭化水素基だけからなるジオールである。このようなジオールとして例えば、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシパルミチルアルコール、12−ヒドロキシステアリルアルコール、ダイマー酸を還元したジオール(C36、オレイン酸二量体に水素添加した構造)などが挙げられる。この中で、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシパルミチルアルコール、12−ヒドロキシステアリルアルコール、ダイマー酸を還元したジオールは、低極性有機溶剤に対する溶解性が優れているためにより好ましく、12−ヒドロキシステアリルアルコール、ダイマー酸を還元したジオールは、低極性有機溶剤に対する溶解性が更に優れているために一層好ましく、12−ヒドロキシステアリルアルコールはNCO含有率が高くなるため最も好ましい。
なお、アロファネート基とイソシアヌレート基のモル比は、前述の1H−NMRを用いた方法で求めることができる。
本発明で用いる脂環式ポリイソシアネートは、以下の構造(2)で表されるポリイソシアネート化合物を含有する。
本発明では、必要に応じてC)モノアロファネートポリイソシアネートを用いることができる。モノアロファネートポリイソシアネートを用いることによって、本発明のポリイソシアネート組成物の粘度を下げることができる。
モノアロファネートポリイソシアネートとは、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネートと、炭素数が2〜50のモノアルコールから得られ、アロファネート基を含有するポリイソシアネートである。
なお、本発明では、脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートを総称してジイソシアネートと表現する。
モノアロファネートポリイソシアネートはモノアルコールとジイソシアネートをアロファネート化反応したポリイソシアネートであり、前記構造(3)が主な構造である。構造(3)は、モノアルコールに対して、ジイソシアネート2分子がアロファネート付加した化合物である。この化合物は、粘度を下げる効果やNCO含有率を向上させる効果、あるいは低極性有機溶剤に対する溶解性を向上させる効果がある。
以下、A)脂肪族ポリイソシアネート、B)脂環式ジイソシアネート、必要に応じてC)モノアロファネートポリイソシアネートを含有する本発明のポリイソシアネート組成物について述べる。
13C−NMRの測定方法例:ポリイソシアネートを重水素クロロホルムに20質量%の濃度で溶解する(ポリイソシアネートに対して0.03質量%テトラメチルシランを添加)。化学シフト基準は、テトラメチルシランの水素のシグナルを0ppmとした。NNE法と呼ぶ定量モードで測定する。この測定条件では、IPDIのシクロヘキサン環からでている2つのメチル基は31.5〜32.5ppm付近と、27.0〜28.0ppm付近に観察される。HDIのヘキサメチレン鎖の2〜5位の炭素は、26.0〜27.0ppm付近と27.0〜28.0ppm付近と29.0〜30.0ppmと31.0〜31.5ppm付近に観察される。従って、HDIとIPDIのモル比は以下の如く求めることができる。
2. HDI/IPDIを以下の式で求める。
HDI/IPDI=(26.0〜27.0ppm付近のシグナル面積+27.0〜28.0ppm付近のシグナルの面積+29.0〜30.0ppm付近のシグナルの面積+31.0〜31.5ppm付近のシグナルの面積−1.0(27.0〜28.0ppm付近で観察されるIPDIのシクロヘキサン環からでているメチル基の内の1つの炭素のシグナルに相当する面積))/4
本発明のポリイソシアネート組成物中には、ウレトジオン体、ウレタン体、ビウレット体等の不純物を含有することができる。
更に、ビウレット体、その他のジイソシアネート重合体も、低極性有機溶剤に対する溶解性を低下させるため、含有量が多くなるのは好ましくない。本発明のポリイソシアネート組成物にビウレット体、その他のジイソシアネート重合体が含まれる量の範囲としては、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
本発明のポリイソシアネート組成物の粘度は、実質的に溶剤やジイソシアネートを含んでいない状態で、好ましくは150〜10000mPa.s、より好ましくは200〜5000mPa.s、さらに好ましくは300〜3000mPa.sである。150以上であれば十分な架橋性を有するポリイソシアネート組成物を得ることができる。10000mPa.s以下であればハイソリッドなコーティング組成物を得ることが可能となる。
本発明のポリイソシアネート組成物は、シリケート系の化合物と混合して使用することもできる。シリケート系の化合物と混合することによって、コーティング組成物から得られた塗膜の耐汚染性を良くすることが可能となる。
イ)脂肪族ジイソシアネートと、炭素数が9〜60のジオール、必要に応じて炭素数2〜50のモノアルコールをアロファネート化反応することによって得られた脂肪族ポリイソシアネートを合成する。
ロ)脂環式ジイソシアネートを原料として得られた脂環式ポリイソシアネートを合成する。
イ)とロ)とを混合してポリイソシアネート組成物を得る。
まず、イ)脂肪族ジイソシアネートと、炭素数が9〜60のジオール、必要に応じて炭素数2〜50のモノアルコールをアロファネート化反応することによって得られる脂肪族ポリイソシアネートを製造する方法について記載する。
脂肪族ポリイソシアネートを製造する方法としては、脂肪族ジイソシアネート及びジオール、必要に応じてモノアルコールを、ウレタン化反応とアロファネート化反応させる方法が挙げられる。ウレタン化反応とアロファネート化反応は同時に行っても良いし、ウレタン化反応の途中、あるいは後でアロファネート化反応を行っても良い。
未反応のジイソシアネートは、必要に応じて分離する方法を採ることができるが、安全性を考慮すると、未反応のジイソシアネートは分離する方が好ましい。
必要に応じてモノアルコールを用いる場合、イソシアネート基とモノアルコールの水酸基とのモル比は、好ましくは4/1〜100/1、より好ましくは5/1〜50/1、さらに好ましくは6/1〜40/1である。イソシアネート基が4/1以上であれば、イソシアネート化合物が低粘度である。イソシアネート基が100/1以下で生産効率が高い。
必要に応じてモノアルコールを用いる場合、ジオールとモノアルコールのモル比は、好ましくは30/70〜95/5、より好ましくは30/70〜90/10、さらに好ましくは40/60〜85/15、最も好ましくは45/55〜85/15の割合で混合する。30/70以上でジオールが多くなると、得られるポリイソシアネート組成物は架橋性が十分となり、95/5以下でモノアルコールが多くなると、粘度が低くなる効果が現れる。
ウレタン化反応は、好ましくは0〜200℃、より好ましくは20〜150℃、さらに好ましくは40〜120℃で、好ましくは10分〜24時間、より好ましくは15分〜15時間、さらに好ましくは20分〜10時間行われる。0℃以上で反応が速く、200℃以下でウレトジオン化などの副反応が抑制され、また着色も抑制される。時間は、10分以上であれば反応を完結させることが可能となり、24時間以下であれば生産効率に問題が無く、また副反応も抑制される。ウレタン化反応は、無触媒で、またはスズ系、アミン系などの触媒の存在下で行う事ができる。
これらの触媒の中で、更に好ましいのは亜鉛を含む化合物、鉛を含む化合物、スズを含む化合物、ジルコニウムを含む化合物、ビスマスを含む化合物であり、より好ましいのは、ジルコニウムを含む化合物、ビスマスを含む化合物、最も好ましいのはジルコニウムを含む化合物である。
鉛を含む化合物とは、分子中に鉛を含む化合物であり、2−エチルヘキサン酸鉛、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛等の有機カルボン酸鉛やアルコキシ鉛が好ましい。
スズを含む化合物とは、分子中にスズを含む化合物であり、有機酸のスズ(II)塩、有機酸スズ塩並びに、スズ(II)ハロゲン化物、アルコキシスズが例としてあげられる。好ましいスズ化合物の例は、スズ(II)の塩化物、臭化物、ヨウ化物、2−エチルヘキサン酸スズ、オクタン酸スズ、ジブチルスズジラウレートである。
ビスマスを含む化合物とは、分子中にビスマスを含む化合物である。ビスマスを含む化合物として、例えばハロゲン化ビスマス、ビスマスカルボン酸塩などが挙げられる。特にビスマスカルボン酸塩が好ましい。
アロファネート化触媒の使用量は、反応液総質量を基準にして、好ましくは0.001〜2.0質量%、より好ましくは、0.01〜0.5質量%の量にて用いられる。0.001質量%以上で触媒の効果が十分に発揮できる。2重量%以下で、アロファネート化反応の制御が容易である。
本発明で用いる脂肪族ポリイソシアネートを製造する際のアロファネート化反応においては、ウレタン基からアロファネート基への変換率は、出来るだけ高くすることが好ましい。ウレタン基からアロファネート基へ変換する事により、低極性有機溶剤に対する溶解性やポリイソシアネート組成物の粘度を維持したまま、イソシアネート基の官能基数を高くする事が可能となる。
本発明における反応の過程は、反応液のNCO%を測定するか、屈折率を測定する事により追跡できる。
酸性リン酸エステルは、酸性リン酸エステル自身、あるいはこれらの化合物とアロファネート化触媒の反応物が、脂肪族ジイソシアネートあるいは脂環式ジイソシアネートに溶解しやすい性質を有しており、触媒残渣の濾過が容易となるためより好ましい。特に、リン酸2−エチルヘキシルエステル(リン酸モノ(2−エチルヘキシル)エステルとリン酸ジ(2−エチルヘキシル)エステルとの混合物)は、触媒残渣が完全に溶解するために更に好ましい。また、リン酸ラウリルエステルやリン酸オレイルエステルは、停止能力が優れているため、更に好ましい。
反応終了後、脂肪族ポリイソシアネートからは、未反応のジイソシアネートや溶媒を分離しても良い。安全性を考えると、未反応のジイソシアネートは分離した方が好ましい。未反応のジイソシアネートや溶媒を分離する方法として、例えば、薄膜蒸留法や溶剤抽出法が挙げられる。
本発明における反応は、一つの反応器で、ウレタン化反応、アロファネート化反応を行うことができる。または、二つの反応器を連結し、ウレタン化反応の工程とアロファネート化反応の工程を分けて実施することが出来る。または数基の反応器を縦に並べて配置する事により、連続的に実施する事ができる。
イ)脂肪族ポリイソシアネートは以上のような方法で製造することができる。
ビウレット構造を有する脂環式ポリイソシアネートは、公知の方法で製造することができるが、例えば脂環式ジイソシアネートと水あるいは3級アルコールを混合して、好ましくは100〜200℃、より好ましくは140〜180℃に加熱する方法で製造することができる。
アロファネート基を有する脂環式ポリイソシアネートは、公知の方法で製造することができるが、例えば脂環式ジイソシアネートとモノアルコールあるいはジオールあるいはトリオールを混合し、ウレタン化反応前、あるいは反応中、あるいは反応後に、アロファネート化触媒でアロファネート化することで製造することができる。アロファネート化触媒としては、前記のイ)脂肪族ポリイソシアネートの製造方法について記載したアロファネート化触媒を用いることができる。反応停止剤も同様のものを用いることができる。
ウレタン構造を有する脂環式ポリイソシアネートは、公知の方法で製造することができるが、例えば脂環式ジイソシアネートと、モノアルコール、あるいはジオール、あるいはトリオール、あるいは4価以上のアルコール、あるいはそれらの混合物を混ぜ、必要に応じてスズ系、あるいは亜鉛系、アミン系のウレタン化触媒を添加し、40〜180℃に加熱することで製造することができる。
これらいずれの方法でも、未反応の脂環式ジイソシアネートを除くことができる。未反応の脂環式ジイソシアネートを除去した方がより安全であり、より好ましい。
以上の製造方法で得られた脂肪族ポリイソシアネートと、脂環式ポリイソシアネートを混合することで本発明のポリイソシアネート組成物を得ることができる。ポリイソシアネート組成物中の脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比は、95/5〜20/80である。
本発明のコーティング組成物で用いる主剤ポリオールとしては、例えば脂肪族炭化水素ポリオール類、含フッ素系ポリオール類、含ケイ素系ポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、エポキシ樹脂類、アクリルポリオール類、及びアルキドポリオール類等の中の1種類またはその混合物などが挙げられる。
本発明の主剤ポリオールの水酸基価は、1〜300mgKOH/g、好ましくは4〜250mgKOH/g、より好ましくは8〜200mgKOH/gである。1mgKOH/g以上で架橋が十分となる。300mgKOH/g以下であれば塗膜の柔軟性が十分である。
本発明のコーティング組成物では、硬化剤ポリイソシアネートを用いる。硬化剤ポリイソシアネートは、本発明のポリイソシアネート組成物を含有するものである。
本発明のコーティング組成物のイソシアネート基と水酸基のモル比は、好ましくは10/1〜1/10、より好ましくは5/1〜1/5、さらに好ましくは3/1〜1/3である。イソシアネート基と水酸基のモル比が10/1〜1/10の範囲であれば架橋能力が十分である。
従って、本発明のポリイソシアネート組成物を用いたコーティング組成物は、塗料、インキ、接着剤、注型材、エラストマー、フォーム、プラスチック材料の原料として使用することができる。中でも、建築用塗料、重防食用塗料、自動車用塗料、家電用塗料、パソコンや携帯電話等の情報機器用塗料に用いることができる。特に、塗り替え用途の建築外装塗料、重防食用途に適している。
アロファネート基とイソシアヌレート基の比は、JNM−LA400(商品名、日本電子社製のNMR、観測周波数400MHz)で観測核 1Hにて、上記に記載の方法で測定した。
ポリイソシアネート組成物を構成する脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比は、JNM−LA400(商品名、日本電子社製のNMR、観測周波数400MHz)で観測核 13Cにて、上記に記載の方法で測定した。
NCO含有率は、イソシアネート基を過剰の2Nアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めた。
低極性有機溶剤への溶解性は、リフテイングや下地侵害特性は溶剤に溶解させることで発現する性質に関係し、20℃の条件で、ポリイソシアネート組成物に対して、低極性有機溶剤を攪拌しながら徐々に加えていき、濁り始めた時点の質量を測定し、以下の式で求めた。
低極性有機溶剤への溶解性=((濁り始めた時点の低極性有機溶剤の質量(g)×100%)/(ポリイソシアネート組成物の質量(g))
ケーニッヒ硬度は、ケーニッヒ硬度計(BYK Chemie社製)を用いて、ISO1522に準拠して測定した。磨きガラス=180とした。
固形分は、アルミ皿に資料を約1g採取し、精秤後、105℃のオーブンに3hr入れ、重量残存率を測定して求めた。
攪拌器、温度計、冷却管を取り付けた四ッ口フラスコの内部を窒素置換し、HDI 800gと12−ヒドロキシステアリルアルコール(商品名「ソバモール912」、コグニスジャパン株式会社製)50.6gを仕込み、攪拌下130℃で1時間ウレタン化反応を行った。アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液(日本化学産業株式会社製、商品名「ニッカオクチックスジルコニウム12%」をミネラルスピリットで希釈したもの)を0.51g加えた。30分後、反応液の屈折率の上昇が0.0035となった時点で、ピロリン酸の固形分50%ブタノール溶液0.070g(触媒に対して1.05倍モル)を加え、反応を停止した。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の液体であり、収量170g、NCO含有率16.6%であった。NMRを測定した所、アロファネート/イソシアヌレートのモル比は97/3であった。この脂肪族ポリイソシアネートをS−1とする。
合成例1と同様の装置に、HDI 736.8gと12−ヒドロキシステアリルアルコール(商品名「ソバモール912」、コグニスジャパン株式会社製)55.4gとイソブチルアルコール6.8gを仕込み、攪拌下90℃1時間反応後、130℃に昇温して更に1時間ウレタン化反応を行った。アロファネート化触媒として合成例1と同様に2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を0.48g加えた。50分後、反応液の屈折率の上昇が0.0035となった時点で、ピロリン酸の固形分50%ブタノール溶液0.066g(触媒に対して1.05倍モル)を加え、反応を停止した。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の液体であり、収量219g、NCO含有率16.8%であった。NMRを測定した所、アロファネート/イソシアヌレートのモル比は97/3であった。この脂肪族ポリイソシアネートとモノアロファネートポリイソシアネートの混合物S−2とする。
合成例1と同様の装置に、IPDI 1068gと12−ヒドロキシステアリルアルコール(商品名「ソバモール912」、コグニスジャパン株式会社製)50.6gを仕込み、攪拌下130℃で1時間ウレタン化反応を行った。アロファネート化触媒として合成例1と同様に2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を2.55g加えた。60分後、反応液の屈折率の上昇が0.0035となった時点で、JP−508(商品名、城北化学工業株式会社製、リン酸オクチルエステル)1.42g(触媒に対して4.0倍モル)を加え、反応を停止した。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の粘稠液体であり、収量210g、NCO含有率13.6%であった。NMRを測定した所、アロファネート/イソシアヌレートのモル比は96/4であった。この脂環式ポリイソシアネートをS−3とする。
市販のIPDI系のイソシアヌレート型ポリイソシアネート(商品名「T−1890/100」、デグサジャパン株式会社製、NCO含有率=17.2%)をHAWS(商品名、シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点17℃)で固形分50質量%に希釈して脂環式ポリイソシアネートS−4を得た。合成例1で得た脂肪族ポリイソシアネートS−1とS−4を85/15(固形分当たりの質量比)で混合してポリイソシアネート組成物を得た。このポリイソシアネート組成物をP−1とする。P−1は、固形分87.0%、NCO含有率は15.4%で、NMRを測定したところ、脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比は84/16であった。HAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点17℃)に対する溶解性は2000%以上、LAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点43℃)に対する溶解性は2000%以上、Aソルベント(新日本石油化学株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点45℃)に対する溶解性は2000%以上、ペガソール3040(エクソンモービル有限会社製の低極性有機溶剤、アニリン点55℃)に対する溶解性は400%、シェルゾールS(イソパラフィン系の溶剤、シェルケミカルズジャパン株式会社製、アニリン点78℃)と酢酸ブチルを70/30の重量比で混合した溶剤(アニリン点44℃(実測値)、JIS K 2256に記載の方法で測定)に対する溶解性は2000%以上であった。
P−1をLAWSで固形分50質量%に希釈したところ、透明液体のポリイソシアネート組成物を得た。
合成例1で得た脂肪族ポリイソシアネートS−1と、実施例1で調整した脂環式ポリイソシアネートS−4を40/60(固形分当たりの質量比)で混合してポリイソシアネート組成物を得た。このポリイソシアネート組成物をP−2とする。P−2は、固形分62.2%、NCO含有率は11.7%で、NMRを測定したところ、脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比は38/62であった。HAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点17℃)に対する溶解性は2000%以上、LAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点43℃)に対する溶解性は2000%以上、Aソルベント(新日本石油化学株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点45℃)に対する溶解性は2000%以上、ペガソール3040(エクソンモービル有限会社製の低極性有機溶剤、アニリン点55℃)に対する溶解性は300%、シェルゾールS(イソパラフィン系の溶剤、シェルケミカルズジャパン株式会社製、アニリン点78℃)と酢酸ブチルを70/30の重量比で混合した溶剤(アニリン点44℃(実測値)、JIS K 2256に記載の方法で測定)に対する溶解性は2000%以上であった。
P−2をシェルゾールSと酢酸ブチルを70/30の重量比で混合した溶剤で固形分80質量%に希釈したところ透明液体のポリイソシアネート組成物を得た。
合成例2で得た脂肪族ポリイソシアネートとモノアロファネートポリイソシアネートの混合物S−2と、実施例1で調整した脂環式ポリイソシアネートS−4を50/50(固形分当たりの質量比)で混合してポリイソシアネート組成物を得た。このポリイソシアネート組成物をP−3とする。P−3は、固形分66.4%、NCO含有率は12.7%、NMRを測定したところ、脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比は49/51であった。HAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点17℃)に対する溶解性は2000%以上、LAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点43℃)に対する溶解性は2000%以上、Aソルベント(新日本石油化学株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点45℃)に対する溶解性は2000%以上、ペガソール3040(エクソンモービル有限会社製の低極性有機溶剤、アニリン点55℃)に対する溶解性は500%、シェルゾールS(イソパラフィン系の溶剤、シェルケミカルズジャパン株式会社製、アニリン点78℃)と酢酸ブチルを70/30の重量比で混合した溶剤(アニリン点44℃(実測値)、JIS K 2256に記載の方法で測定)に対する溶解性は2000%以上であった。
P−3をAソルベントで固形分30質量%に希釈したところ、透明液体のポリイソシアネート組成物を得た。
合成例1で得た脂環式ポリイソシアネートS−1と、合成例3で得た脂環式ポリイソシアネートS−3を70/30(固形分当たりの質量比)で混合してポリイソシアネート組成物を得た。このポリイソシアネート組成物をP−4とする。P−4は、NCO含有率は15.7%、NMRを測定したところ、アロファネート/イソシアヌレートのモル比は96/4、脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比は75/25であった。HAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点17℃)に対する溶解性は2000%以上、LAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点43℃)に対する溶解性は2000%以上、Aソルベント(新日本石油化学株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点45℃)に対する溶解性は2000%以上、ペガソール3040(エクソンモービル有限会社製の低極性有機溶剤、アニリン点55℃)に対する溶解性は2000%以上、シェルゾールS(イソパラフィン系の溶剤、シェルケミカルズジャパン株式会社製、アニリン点78℃)と酢酸ブチルを70/30の重量比で混合した溶剤(アニリン点44℃(実測値)、JIS K 2256に記載の方法で測定)に対する溶解性は2000%以上であった。
以上実施例の本発明のポリイソシアネート組成物は、低極性有機溶剤に溶解し易い性質を有していた。低極性有機溶剤は溶解力が小さいという特徴を持っているため、本発明のポリイソシアネート組成物を用いたコーティング組成物、特に低極性有機溶剤に溶解する主剤ポリオールと組み合わせたコーティング組成物では、下地を侵し難い特徴を有しており、塗り替え作業の際、旧塗膜を除去しなくても、リフティングが起こりにくくなっていたし、補修作業、重ね塗り作業を行う場合も、下地塗膜を侵すことなく、上塗りが可能となった。更に低極性有機溶剤は低臭気という性質を併せ持つので塗装作業者や近くの人に臭気を及ぼし難いという特徴も有していた。さらに、本発明のコーティング組成物から得られた塗膜は、高い硬度を有しており、良好な外観、優れた耐候性を有する硬質な塗膜を得ることができた。
合成例1で得た脂肪族ポリイソシアネートS−1を比較例1のポリイソシアネートとして用いる。NMRを測定した所、アロファネート/イソシアヌレートのモル比は97/3であり、脂肪族ポリイソシアネートと脂環式ポリイソシアネートのモル比は100/0であった。Aソルベント(新日本石油製の低極性有機溶剤、アニリン点45℃)に対する溶解性は、2000%以上、LAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点43℃)に対する溶解性は2000%以上であった。このポリイソシアネートをH−1とする。
合成例2で得た脂肪族ポリイソシアネートとモノアロファネートポリイソシアネートの混合物S−2を比較例2のポリイソシアネートとして用いる。NMRを測定した所、アロファネート/イソシアヌレートのモル比は97/3、脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比は100/0であった。LAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点43℃)に対する溶解性は2000%以上であった。このポリイソシアネート組成物をH−2とする。
実施例1で調整した脂環式ポリイソシアネートS−3を比較例3のポリイソシアネートH−3として用いる。このポリイソシアネートは、NCO含有率が8.6%、NMRを測定したところ、アロファネート/イソシアヌレートのモル比は0/100であり、脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比は0/100であった。Aソルベント(新日本石油製の低極性有機溶剤の低極性有機溶剤、アニリン点45℃)に対する溶解性は、2000%以上、LAWS(シェルケミカルズジャパン株式会社製の低極性有機溶剤、アニリン点43℃)に対する溶解性は2000%以上であった。
実施例1〜4で得たポリイソシアネートP−1〜P−4を用いて、低極性有機溶剤型アクリルポリオール(商品名「ヒタロイド6500」、水酸基価=38mgKOH/g(固形分計算値)、Tg=38℃、固形分=50%、粘度=9000mPa.s、希釈溶剤=ミネラルターペン/ソルベッソ100=41/9(アニリン点31℃(実測値)、ミネラルスピリット(Mineral Turpentine、キシダ化学製の試薬)/ソルベッソ100(商品名、エクソンモービル有限会社製の芳香族系有機溶剤)=41/9(質量比)で混合した溶剤のアニリン点、JIS K 2256に記載の方法で測定)、日立化成工業株式会社製)とイソシアネート基/水酸基のモル比が1/1で塗料組成物を調製した。希釈溶剤としてはAソルベント(新日本石油化学株式会社の低極性有機溶剤、アニリン点45℃)を用いて、固形分が50質量%となるように調整した。これらは、いずれも低極性有機溶剤に溶解しており、臭気はほとんど感じなかった。
比較例1〜3で得たポリイソシアネートH−1〜H−3を用いて実施例5〜8と同様の主剤、NCO/OH比、希釈溶剤で塗料組成物を調整した。
得られた塗料をアプリケーターを用いて膜厚が60ミクロンになるように塗布した。20℃で24時間乾燥した場合のケーニッヒ硬度とゲル分率の結果を表1に示す。
Claims (8)
- 下記、A)とB)を含有するポリイソシアネート組成物であり、ポリイソシアネート組成物を構成する脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートのモル比が95/5〜20/80であるポリイソシアネート組成物。
A)脂肪族ジイソシアネートと、炭素数9〜60のジオールから得られ、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比が100/0〜75/25であり、以下の構造(1)で表されるポリイソシアネート化合物を含有する脂肪族ポリイソシアネート。
B)脂環式ジイソシアネートから得られる脂環式ポリイソシアネート。 - B)がイソシアヌレート基を含有する脂環式ポリイソシアネートである請求項1記載のポリイソシアネート組成物。
- 該ポリイソシアネート組成物が、下記C)モノアロファネートポリイソシアネートを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物。
C)脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネートと、炭素数が2〜50のモノアルコールから得られ、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比が100/0〜75/25であり、以下の構造(3)で表されるポリイソシアネート化合物を含有するモノアロファネートポリイソシアネート。
- 該ポリイソシアネート組成物が、アニリン点10〜70℃の低極性有機溶剤を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物。
- I)水酸基価1〜300mgKOH/gの主剤ポリオールと、II)請求項1〜5のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物を含有する硬化剤ポリイソシアネート、とを含有する2液型ポリウレタンコーティング組成物。
- A)水酸基価1〜300mgKOH/gで、アニリン点10〜70℃の低極性有機溶剤に溶解あるいは分散している主剤ポリオールと、B)請求項1〜5のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物を含有する硬化剤ポリイソシアネート、とを含有する低極性有機溶剤タイプの2液型ポリウレタンコーティング組成物。
- 主剤ポリールが、含フッ素系ポリオールである請求項7記載の低極性有機溶剤タイプの2液ポリウレタンコーティング組成物。
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