JP4495946B2 - 自動車の防音構造 - Google Patents

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本発明は、自動車の防音構造に関し、特に、サスペンション装置を介して車内に伝達される振動・騒音を低減することができる自動車の防音構造に関する。
従来、エンジンルームと車内との仕切り部分および床に遮音材を使用することにより、自動車の防音構造とすることが一般的であった。しかしながら、ショックアブソーバーから伝達される振動・騒音は、遮音材だけでは十分な遮蔽効果が得られず、車内騒音の原因となっていた。
そこで、特許文献1には、サスペンション装置のストラットストッパの上部にゴムを介して環状の重錘を焼付けて固定した動吸振器が取り付けられたことを特徴とする防音構造が提案されている。
特開2003−106366号公報
上記特許文献1の自動車の防音構造では、車内騒音の低減効果を十分なものとするには、重錘が非常に大きくなるという問題があった。また、金属部分の接合点などから伝わる高周波域(3000Hz以上)の振動に対しては、十分なものではなかった。
本発明は、重錘を必要とする動吸振器を使用することなく、ショックアブソーバーの取付け部で生じる高周波領域の振動・騒音を低減し、これにより、車内騒音を大幅に低減することができる自動車の防音構造を提供することを目的とする。
この発明による自動車の防音構造は、自動車の車内に伝達されるサスペンション装置を音源とした3000Hz以上の高周波音を低減するための自動車の防音構造であって、サスペンション装置のストラットマウントは、車体のサスペンション装置取付け部に重ね合わせられる取付け部およびこれに一体化された弾性部を有しており、ストラットマウントの取付け部が車体のサスペンション装置取付け部に取り付けられることにより、サスペンション装置が弾性部を介して車体に支持されており、車体のサスペンション装置取付け部およびストラットマウントの少なくとも一方に、損失正接(Tanδ)のピーク値が100Hzで測定された値で1.5以上である有機高分子材料からなる制振シートが貼り合わせられ、同シート上に、縦弾性係数が1GPa以上である拘束部材が貼り合わせられていることを特徴とするものである。
サスペンション装置は、特に限定されるものではなく、マクファーソンストラット形式、ダブルウイッシュボーン形式などのいずれの形式に対しても、この自動車の防音構造は適用可能である。
サスペンション装置は、その上端部のストラットマウント(アッパマウント)が車体にボルト・ナットにより取り付けられる。この明細書において、サスペンション装置取付け部は、このボルト・ナットにより結合される部分を意味し、サスペンション装置が取り付けられている車体の上面または下面であってもよく、また、サスペンション装置のストラットマウントの上面または下面であってもよい。
この発明による自動車の防音構造において、制振シート用の有機高分子材料は、損失正接(Tanδ:以下単に「Tanδ」ということがある。)のピーク値が100Hzで測定された値で1.5以上であるものであれば、特に限定されないが、極性基を有する高分子材料が好ましい。このような高分子材料の例として、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素系ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、クロロスルフォン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ハロゲン化ポリマー、フッ素系ポリマー、臭素系ポリマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
有機高分子材料は、例えば、塩素含有量20〜70重量%の塩素系高分子材料と、炭素数10〜50で且つ塩素含有量30〜70重量%の少なくとも1種の塩素化パラフィンとからなる樹脂組成物が好ましく、また、塩素含有量20〜70重量%の塩素系高分子材料と、炭素数12〜16で且つ塩素含有率30〜70重量%の第1塩素化パラフィンおよび炭素数20〜50で且つ塩素含有率30〜70重量%の第2塩素化パラフィンの混合物とからなる樹脂組成物が特に好ましい。
塩素系高分子材料としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩素化ポリエチレン系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
塩素系高分子材料の塩素含有量は、少なすぎると制振性が低下し、多すぎると制振シートが硬くなりすぎて成形が難しくなるので、20〜70重量%とするのがよい。
塩素化パラフィンは、炭素数が10〜50で、塩素含有率が30〜70重量%であるものであれば、限定されず、液状のものでも固体のものでもよい。塩素化パラフィンは、単一物質からなるものでも、2以上の物質の混合物でもよい。塩素化パラフィンは1種類で単独使用されても、2種類以上併用されてもよい。
塩素化パラフィンの炭素数は、小さすぎると塩素化パラフィンがブリードアウトしてしまい、大きすぎると十分な制振性が発現しないため、好ましくは12〜50であり、塩素化パラフィンが1種類で使用される場合、好ましくは12〜20、より好ましくは12〜16である。
塩素化パラフィンの塩素含有量は、少なすぎると、充分な制振性が発現せず、且つ、塩素化パラフィンが塩素系高分子材料と相溶しにくくブリードアウトする恐れがあり、多すぎると、やはり塩素化パラフィンが塩素系高分子材料と相溶しにくくブリードアウトする恐れがあるので、30〜70重量%とするのがよい。塩素化パラフィンの塩素含有量が塩素系高分子材料の塩素含有量に近いほど、制振性が良くなるので、塩素系高分子材料の塩素含有量に従って、塩素化パラフィンの塩素含有量を決めればよい。
塩素系高分子材料に対する塩素化パラフィンの量は、少なすぎると十分な制振性が得られず、多すぎると強度が小さくなって樹脂組成物が形態を保持しにくくなるため、塩素系高分子材料100重量部に対して100〜400重量部が好ましい。
塩素化パラフィンの混合物は、炭素数12〜16で且つ塩素含有率30〜70重量%の第1塩素化パラフィンおよび炭素数20〜50で且つ塩素含有率30〜70重量%の第2塩素化パラフィンから構成される。このように炭素数が互いに異なる2種の塩素化パラフィンを用いることにより、損失正接(Tanδ)のピーク値をより上昇させ、すぐれた制振性を得ることができる。
この場合、第1塩素化パラフィンの割合を全塩素化パラフィン中40重量%以上とすると、損失正接(Tanδ)のピーク値をより上昇させるとともに長期に亘って維持することができ、且つ、塩素化パラフィンの制振シートからのブリードアウトを抑制させることができるので好ましい。
塩素系高分子材料に対する塩素化パラフィン混合物の量は、少なすぎると十分な制振性が得られず、多すぎると強度が小さくなって樹脂組成物が形態を保持しにくくなるため、塩素系高分子材料100重量部に対して50〜300重量部が好ましい。
有機高分子材料には必要に応じて塩素化パラフィン以外の可塑剤が添加されてもよい。特に有機高分子材料が硬過ぎる場合、可塑剤を添加するのが好ましい。可塑剤としては、通常、塩化ビニル系樹脂に使用されるものが使用でき、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソノニル、テトラブロモフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等のフタル酸系可塑剤;トリクレジンホスフェート、トリス(1,3−ジシクロ−2−プロピル)ホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤;トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート等のトリメリット酸エステル系可塑剤;エポキシ系可塑剤;ポリエステル系可塑剤などが挙げられる。植物油系の可塑剤も好ましい。塩素化パラフィンのブリードアウトを抑制するには、フタル酸系可塑剤が好ましい。これらは単独で用いても、2種類以上組み合わせ用いてもよい。フタル酸系可塑剤以外の可塑剤を用いる場合には、これにフタル酸系可塑剤と併用するのが好ましい。
可塑剤の配合量は、有機高分子材料100重量部に対し50〜200重量部、好ましくは60〜180重量部、より好ましくは100重量部以下である。この範囲でブリードアウトが抑制でき、制振効果も発現できる。
有機高分子材料には必要に応じて充填材が添加されてもよい。特に、樹脂組成物にある程度の硬さを付与したいときは、充填材を添加するのがよい。充填材としては、鉄粉、アルミニウム粉、銅粉等の金属粉;マイカ、カオリン、モンモリロナイト、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、結晶性炭素(グラファイト等)、バーミキュライト等の無機質充填材などが例示される。これらは、単独で用いられても、2種類以上併用されてもいい。充填材の量は、多すぎると樹脂組成物の制振性が低下するので、有機高分子材料100重量部に対して、好ましくは300重量部以下である。
有機高分子材料からなる制振シートの作製方法は、特に限定されず、例えば押出成形法、カレンダー成形法、溶剤キャスト法等の一般的なシート成形方法であってよい。得られたシートを所要サイズにカットして自動車の防音構造の構成に供する。
拘束部材は、縦弾性係数が1GPa以上であるものであれば特に限定されないが、制振シート用の有機高分子材料より縦弾性係数が大きい材料がよい。
このような拘束部材の例として、鉛、鉄、鋼材(ステンレス鋼を含む)、アルミニウム等の金属材料;コンクリート、石膏ボード、大理石、スレート板、砂板、ガラス等の無機材料;ポリカーボネート、ポリサルフォン等のビスフエノールA変性樹脂;ポリ(メタ)アクリレートなどのアクリル樹脂;塩化ビニル系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂等の塩素系樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系ゴム等のゴム系材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の飽和ポリエステル;スチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、アラミド(芳香族ポリアミド)等のポリアミド系樹脂;メラミン系樹脂;ポリイミド系樹脂;ウレタン系樹脂;ジシクロペンタジエン、ベークライト等の熱硬化性樹脂;木、紙等のセルロース系材料;キチン、キトサンなどからなる板材またはシートが挙げられる。
これらは単独で用いても、2以上の組み合わせで用いてもよい。拘束部材はガラス繊維、カーボン繊維、液晶などで補強されていてもよく、互いに異なる材料からなる複合板であってもよく、さらに、これらの材料からなる発泡体であってもよい。
金属製の拘束部材の場合には、メッキや塗装を施すのが好ましい。より好ましい拘束部材としては、ステンレス鋼、塗装鋼板、亜鉛メッキ鋼板などが例示される。
拘束部材の形状は特に限定されず、シート状、板状、棒状、ブロック状などであってもよい。好ましくはシート状拘束部材が用いられる。平滑な金属板からなる拘束部材は反射率が大きくなる傾向を有するので、表面に凹凸を設ける、孔を開ける、拘束部材を無機材にする、などにより反射率を低減させるのが好ましい。孔径は、孔が汚れなどで塞がれないように、直径3〜20mm程度にするのがよい。拘束部材が振動していても、拘束部材の縦弾性係数があまり低下しなければ、表面の凹凸や孔開けなどで防音効果は増す傾向にある。
制振シートおよび拘束部材の厚みは任意であってよいが、薄すぎると制振性能が劣り、厚すぎると重量が重くなり施工性が悪くなるので、制振シートの厚みは好ましくは100μm〜10mm、拘束部材の厚みは好ましくは50μm〜10mmである。縦弾性係数100GPa以上の硬い拘束部材の場合は、厚みは好ましくは50μm〜2mmである。
制振シートは、例えば、塩素化ポリエチレン100重量部に対して、塩素含有量50重量%の塩素化パラフィン200重量部および塩素含有量70%の塩素化パラフィン150重量部の樹脂配合で厚みが0.3〜1.0mmとされ、拘束部材は、例えば、厚み0.2mmのステンレス鋼板とされる。
本発明による自動車の防音構造を製作する方法は任意であってよいが、施工性を良くするためには、予め制振シートと拘束部材を貼合して制振材を作製しておき、これを車体のサスペンション装置取付け部に制振シートを内側にして貼付けるのがよい。制振シートおよび拘束部材からなる制振材を多層状に設置してもよい。
塩素化パラフィンを含む樹脂組成物は適度な粘着性を有し、車体のサスペンション装置取付け部に制振シートを貼り合わせる際の施工性が良い。ボルトやリベットを使用して制振材を固定するようにしてももちろんよい。
(作用)
この発明の自動車の防音構造によると、ショックアブソーバと接続されボディの振動源となっているサスペンション装置取付け部の振動が効果的に抑えられる。
さらに、有機高分子材料として、塩素含有量20〜70重量%の塩素系高分子材料と、炭素数12〜16で且つ塩素含有量30〜70重量%の第1塩素化パラフィンおよび炭素数20〜50で且つ塩素含有量30〜70重量%の第2塩素化パラフィンの混合物(ただし第1塩素化パラフィンの割合が全塩素化パラフィン中40重量%以上)とからなる樹脂組成物を用いることにより、損失正接(Tanδ)のピーク値をより上昇させるとともに長期に亘って維持することができ、且つ、塩素化パラフィンの制振シートからのブリードアウトを抑制させることができる。
樹脂組成物が塩素化パラフィンを含むものでは、適度な粘着性を有し、制振シートを車体のサスペンション装置取付け部に貼り合わせる際、粘着剤や両面テープが必要でなく施工性が良い。
この発明の自動車の防音構造によると、ショックアブソーバと接続されボディの振動源となっているサスペンション装置取付け部の振動が効果的に抑えられるので、従来低減することが難しかった高周波領域の振動・騒音が低減され、これにより、車内騒音を大幅に低減することができる。しかも、サスペンション装置自体には影響を及ぼさないので、自動車の仕様変更をする必要が無く、また、既存の自動車に後から設けることもできる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明による自動車の防音構造の1実施形態を示すもので、自動車の防音構造(1)は、車体(2)のサスペンション装置取付け部(2a)に設けられた制振材(4)を備えている。
図示したサスペンション装置(3)は、マクファーソンストラット形式のもので、ショックアブソーバ(12)を内蔵し上端部が車体(2)に支持されているストラット(11)と、ストラット(11)に巻装されたコイルばね(13)とを有している。
ショックアブソーバ(12)は、上部がシリンダ(14)の外部に位置させられているピストンロッド(15)を有しており、ピストンロッド(15)の上端部にストラットマウント(16)が設けられている。ストラットマウント(16)は、車体(2)のサスペンション装置取付け部(2a)に重ね合わせられる取付け部(16a)およびこれに一体化された弾性部(16b)を有しており、ストラットマウント(16)の取付け部(16a)が車体(2)のサスペンション取付け部(2a)にボルト・ナット(17)により取り付けられることにより、サスペンション装置(3)が弾性部(16b)を介して車体(2)に支持されている。コイルばね(13)は、ピストンロッド(15)の上端部に設けられたアッパシート(18)とショックアブソーバ(12)のシリンダ部(14)に設けられたロワシート(19)との間に支持されている。
制振材(4)は、制振シート(5)および拘束部材(6)からなる積層体であり、拘束部材(6)を外面(上面)側にして、車体(2)のサスペンション取付け部(2a)の上面に貼り合わされている。なお、制振材(4)を貼り合わせる箇所は、図示したものに限られず、車体(2)のサスペンション取付け部(2a)の下面でもよく、また、ストラットマウント(16)に貼り合わせてもよく、車体(2)およびストラットマウント(16)の両方に貼り合わせてもよい。
本発明を実施例に基づいてさらに詳しく説明する。
実施例1
塩素化ポリエチレン(昭和電工社製、商品名「エラスレン402NA」、塩素含有量40重量%)100重量部と塩素化パラフィン(旭電化社製、品番「E500」、塩素含有量50重量%、平均炭素数14、炭素数12〜16=99重量%)200重量部と塩素化パラフィン(味の素ファインテクノ社製、商品名「エンパラ70」、塩素含有量70重量%、平均炭素数26、炭素数20〜50=99重量%)100重量部とをロール練り機で混練し、得られた樹脂混練物を120℃でプレスして、厚さ1.0mmの制振シート(5)を得た。樹脂混練物のTanδは3.5であった。そして、制振シート(5)に拘束部材として0.2mmの鉄板(6)(弾性率は250GPaであった。)を貼付けて制振材(4)を作製した。ただし、貼付けは粘着剤なしで行った。この制振材(4)を1997年式日産マーチの前輪左右ショックアブソーバーと接続されているサスペンション取付け部(2a)に、図2に示すように、2×7cmの大きさにして、それぞれ4枚貼り合わせた。なお、図2は、ボンネットを開いてサスペンション取付け部(2a)を上から見た図である。
比較例1
制振材がサスペンション取付け部に貼り合わせられていないものを比較例1とした。
比較例2
制振材として公知のもの(ダイナマット社製、商品名「エクストリーム」を実施例1と同様にサスペンション取付け部に貼り合わせたものを比較例2とした。
性能評価試験
上記の実施例1、比較例1および比較例2について、時速60km定速走行時の15秒間の等価騒音レベルを測定した。等価騒音レベルの測定は、オクターブバンド精密騒音計(RION社「NA−27」)を用い、助手席ヘッドレストより約10cm離れた位置で行った。この結果を表1に示す。
Figure 0004495946
この結果から、市販の制振シート(比較例2)では、高周波領域(3000Hz以上)の騒音を低減することができないのに対し、本発明の防音構造によると、この高周波領域の騒音レベルを2〜3dB程度低減可能なことが分かる。なお、制振材(4)として、実施例では、便宜上4枚の矩形シートを使用したが、実際の車に装着する際には、適当な形状とされた1枚のシートで置き換え可能である。
図1は、本発明による自動車の防音構造の1実施形態を示す図である。 図2は、本発明による自動車の防音構造の等価騒音レベル測定に用いた実施例を示す図である。
符号の説明
(1) :自動車の防音構造
(4) :制振材
(5) :制振シート
(6) :拘束部材
(12):ショックアブソーバー

Claims (1)

  1. 自動車の車内に伝達されるサスペンション装置を音源とした3000Hz以上の高周波音を低減するための自動車の防音構造であって、サスペンション装置のストラットマウントは、車体のサスペンション装置取付け部に重ね合わせられる取付け部およびこれに一体化された弾性部を有しており、ストラットマウントの取付け部が車体のサスペンション装置取付け部に取り付けられることにより、サスペンション装置が弾性部を介して車体に支持されており、車体のサスペンション装置取付け部およびストラットマウントの少なくとも一方に、損失正接(Tanδ)のピーク値が100Hzで測定された値で1.5以上である有機高分子材料からなる制振シートが貼り合わせられ、同シート上に、縦弾性係数が1GPa以上である拘束部材が貼り合わせられていることを特徴とする自動車の防音構造。
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