JP4495595B2 - 診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける配列変異の影響及び基線上昇の作用の両方を低下させるための方法、このような方法を実施するためのアッセイ及び前記アッセイにおける使用のためのプローブ - Google Patents

診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける配列変異の影響及び基線上昇の作用の両方を低下させるための方法、このような方法を実施するためのアッセイ及び前記アッセイにおける使用のためのプローブ Download PDF

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Description

本発明は、増幅した核酸分析物を検出するために核酸プローブを使用する診断ハイブリダイゼーションアッセイにおいて、配列変異の影響を低下させるための方法に関する。本発明はまた、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける分子ビーコンの使用を制限する、望ましくないIBL(基線上昇)作用を低下させるための方法に関する。本発明はさらに、このようにして得られるアッセイ及びこのようなアッセイにおける使用のためのプローブに関し、前記診断アッセイ及びプローブは、診断結果への望ましくない影響を低減するためのこれらの2つの方法の少なくとも1つを使用する。多くの診断アッセイは、プライマーを助けとした核酸分子又はその部分の増幅及びプローブによる増幅物質の検出に基づく。適切な反応条件下で、プライマーは検出する分析物にハイブリダイズし、標的配列の増幅を開始させる。これはアンプリコンの生成を導く。
一方で、PCR、LCR、NASBA、TMA、RCR、3SR及びSDAなどの様々な増幅手法が開発されており、今や当業者には周知である。これらの手法についての関連情報は様々な文書に認めることができる。
・PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)は米国特許第US−A−4,683,195号、同第4,683,202号及び同第4,800,159号に述べられており、RNA増幅を実施するためのRT−PCR(逆転写PCR)は特に欧州特許第EP−B−0.569.272号に開示されている、
・LCR(リガーゼ連鎖反応)は欧州特許第EP−A−0.201.184号に開示されている、
・NASBA(核酸配列に基づく増幅)は国際公開広報第WO−A−91/02818号に述べられている、
・TMA(転写媒介性増幅)は米国特許第US−A−5,399,491号に開示されている、
・RCR(修復連鎖反応)は国際公開広報第WO−A−90/01069号に開示されている、
・3SR(自己維持配列複製)は国際公開広報第WO−A−90/06995号に詳細に説明されている。
分析物又はその部分の増幅中又は増幅後に、生成されたアンプリコンの存在又は量を検出しなければならない。これは、ゲル上での試料の分離とその後のブロット法及びプローブ検出などの様々な公知の手法で実施することができる。これは、増幅が終了した後でのみ実施できる。
均一系手順では、反応成分を分離せずに増幅と検出が行われる。アンプリコンは増幅の経過中に検出される。従って、アンプリコンの生成をリアルタイムで観測することができ、このようにして得られたデータは、アンプリコンの存在又は不在又は量を判定するために使用できる。このような均一系手法において非常に有用な1つのタイプのプローブは、分子ビーコンである。
分子ビーコンは、ステム−ループ構造を有する一本鎖オリゴヌクレオチドである。ループ部分は標的核酸(DNA又はRNA)に相補的な配列を含む。ステムは、3’末端と5’末端の相補的配列のハイブリダイゼーションによって形成される。ステムは標的に無関係でもよく、二本鎖である。ステムの1本の腕は蛍光染料(発蛍光団)で標識され、他方の腕は消光性分子に結合される。ステム−ループ状態では、発蛍光団のエネルギーが消光性分子に転移するのでプローブは蛍光を生じない。分子ビーコンが標的にハイブリダイズすると、ステム−ループ構造が失われて、消光基と蛍光基が離れる。その段階で、発蛍光団によって放出される蛍光を検出し、定量することができる。最近出願人は、標的の検出のためにMB(分子ビーコン)を使用するアッセイの開発中に、通常増幅工程に使用される市販の酵素(例えばT7 RNAポリメラーゼ(T7))の品質が異なることを認めた。これは、同じ供給者からであっても、同じ比活性及び容積活性(volume acitivity)を備えるT7の異なるバッチが、MBが天然デオキシリボヌクレオチドから成る場合、異なるレベルのMBの有害開口(IBL作用)を有するとの所見に至った。従って、試験する生物学的試料中に特定標的配列が存在しない場合でも蛍光シグナルが現われ、偽陽性の結果を生じる可能性がある。
当業者はIBL作用をT7そのものに結びつけることもできようが、本発明者らの研究は、意外にもこの現象を生じさせるのは、T7自体ではなく、バッチによって異なりうる、少なくともT7内の未知の夾雑物である可能性がより高いことを示した。診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける配列変異の影響を低減するための方法に関連して発表されている公表文献と一致して、当業者は、IBL作用を克服するためには2’−O−メチル誘導体だけから成るMBが有用であると結論することができよう。出願人は、意外にも、MBに導入する2’−O−メチル基が少ないほどより効率的であること、及び全ての天然デオキシリボヌクレオチドを置換することは全く又はより機能性でないMBを導くことを認めた。
診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける配列変異の影響に関して、増幅反応で生成されるアンプリコンを定量的又は定性的に検出することができる。前者の場合は、生成されるアンプリコンの量を定量する。定性的アッセイでは、分析物の存在又は不在だけを判定する。
分析物内の配列変異(多型)は、分析物の過少定量を導き得る。また定性的アッセイの場合も、配列変異は偽陰性を生じることがある。一般に、これは、分析物と分析物を増幅するために使用されるプライマーの間のミスマッチによって又はプライマーを結合させないようにする分析物の構造によって引き起こされると考えられる。
例えばHIV、CMV、HSV等の分析物に関して、様々な多型病原性菌株のウイルスが存在することは公知である。これらの多型株は、通常は1又はそれ以上のヌクレオチドによって相互に異なる。プライマーが分析物と異なるときは、あまり良好に適合せず、増幅の低下を導く。分析物が線形ではなく、特定構造を有するときは、プライマーがアクセスしにくく、その結果やはり増幅低下を導くことになる。
加えて、分析物の増幅標的配列と検出のために使用するプローブの間の配列の相違が検出の効率をさらに低下させる。従って、多型を有する分析物は、プローブのコンセンサス配列と完全に一致する分析物ほどには良好に検出されない。しかし、検出は通常増幅よりも低い温度で実施され、従ってプローブと標的の間のミスマッチの負の作用は、プライマーと分析物の間の相違によって引き起こされるものよりははるかに少ないと予想される。
プローブは、公知の多型に適合するように最適化することができる。しかし、未知の多型の場合にはこれは不可能である。特にHIVの場合には信頼し得る検出又は定量の妨げとなる、新しい未知の多型が絶えず生成されるので、これは特に問題である。
本発明を導いた研究の中で、今や、未知の多型を有するHIVウイルスの(臨床)試料のNASBA増幅反応において、分子ビーコン検出系ではシグナルが全く生成されない又はより低いシグナルしか生成されないことが認められた。しかし驚くべきことに、分析物に関するプローブの融解温度を上昇させるように分子ビーコンプローブを修飾したとき、アンプリコンを検出することができた。これは、アンプリコンが実際には生成されているが、検出されない又は部分的にしか検出されないという予想外の結論を導いた。
IBL作用に関して、出願人はまた、NASBA増幅の間に使用されるもの(AMV−RT、T7 RNAポリメラーゼ及びRNアーゼH)のような、酵素のバッチ内に存在する夾雑物の作用による分子ビーコンのステムの望ましくない開口を原因とするこの作用を、ステム内のヌクレオチドが2’−O−メチル誘導体で部分的に置換されるように分子ビーコンプローブのステムを修飾したとき、低下させ得ることを認めた。
プローブ、特に分子ビーコンプローブを構成するヌクレオチドの修飾は、以下に挙げる公表文献から導かれるように広く普及している手法である。
例えば国際公開広報第WO−A−00/66604号では、オリゴヌクレオチドの構築におけるL−リボ−LNAヌクレオチドの使用を開示する。L−リボ−LNAは、プローブの親和性及び/又は特異性を高めるため及びまた相補的配列に対する種々のオリゴヌクレオチドの親和性を等しくするための手段として使用できる。短いプローブと組み合わせたこのLNAの特殊形態はまた、RNAとDNAプローブを識別するためにも使用できる。これは、診断及び分子生物学手順を改善するためにオリゴヌクレオチド内の選択ヌクレオシドをL−リボ−LNAで置換することによって実施できる。
Majlessiら(第26巻、9号、1998、p.2224−2229(XP002241700))の公表文献は、2’−O−メチルオリゴヌクレオチドだけを含む線状プローブを述べている。この公表文献の目的は、修飾プローブの改善されたTmとより迅速なハイブリダイゼーション動態を示すための、2’−O−メチルプローブと通常の2’−デオキシプローブの比較に限定される。彼らは、マッチ二本鎖とミスマッチ二本鎖の間のTm値の変動は、2’−デオキシプローブよりも2’−O−メチルプローブの方がはるかに大きいという結論に至った。この記述は検討された全てのプローブ長(8−26ヌクレオチド)に当てはまり、Tmの差はプローブ長が16塩基以下であるとき最も著明であった。
Tsourkasらのもう1つの公表文献(第30巻、23号、2002年12月1日、p.5168−5174(XP002241701))は、分子ビーコンのヌクレアーゼ分解を低下させることを提案する。このために、彼らは、分子ビーコンプローブの全ての2’−デオキシヌクレオチドを2’−O−メチルオリゴヌクレオチドで置換することによってMBを保護し、同時にプローブとRNAの間の親和性を高める。
Brown−Driverら(第9巻、2号、1999年4月(1999−04)、p.145−154(XP009008881))の文書では、HCVの翻訳を阻害するために、非修飾オリゴヌクレオチドの代わりにHCV RNAに相補的な修飾アンチセンスオリゴヌクレオチドを使用することが提案された。とりわけ良好な候補物質である修飾オリゴヌクレオチドの1つは2’−O−メチルオリゴヌクレオチドである。前記の2つの公表文献に述べられているように、各々の修飾アンチセンスオリゴヌクレオチドの全てのヌクレオチドが2’−O−メチルヌクレオチドで構成される。この構造の結果は、親和性の上昇、次に標的と修飾オリゴヌクレオチドの間の強い結合である。
ここで前述した先行技術と異なり、本発明は、プローブ当り数個の2’−O−メチルヌクレオチド(ハイブリダイズする26ヌクレオチドのうち6から15個、すなわち組込み量の23%から58%)だけを組み込んだ分子ビーコンがRNA標的の検出に有用であり、全面的に2’−O−メチルヌクレオチドで置換されたオリゴヌクレオチドよりもさらに一層効率的であることを示す。
診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける配列変異の影響に関しては、LNA類似体も本発明の最終結果に到達するための良好な候補物質である。LNAで部分修飾された分子ビーコンは、診断アッセイにおいて標的の配列変異への依存性を低下させるための非常に用途の広いツールとなる。
同じように、増幅酵素混合物中に存在する夾雑物によって分子ビーコンのステム−ループ構造に生じうる開口によるIBL作用は、これらの分子ビーコンプローブを2’−O−メチルヌクレオチドで部分修飾したとき低下する。これは、この改善された構造によって分子ビーコンプローブがよりよい安定性を有し、(増幅)酵素(の夾雑物)の存在下で自然に開口しないという予想外の結論を導いた。
従って、プローブと分析物の間の親和性の操作によってハイブリダイゼーションアッセイにおける配列多型の影響を低下させることが本発明の1つの目的である。これは、分析物とプローブの間の親和性の上昇をもたらす1又はそれ以上のヌクレオチド及び/又はヌクレオチド類似体のプローブへの導入により、本発明に従って達成される。
本発明は、従って、核酸分析物内の配列変異の影響を低下させるための、プローブ―分子ビーコンでありうる―の診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用に関し、前記アッセイは、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブは、親和性を高める修飾を有する1又はそれ以上のヌクレオチド及び/又はヌクレオチド類似体を含み、及び前記診断アッセイは、試料中に存在する分析物の量を評価するためである。
本発明はまた、核酸分析物内の配列変異の影響を低下させるための、プローブ―分子ビーコンでありうる―の診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用に関し、前記アッセイは、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブは、親和性を高める修飾を有する、すなわちハイブリダイゼーションの一定温度で、何らかの可能性のある分析物の多型を有するプローブの融解温度が、何らかの分析物の多型を有する非修飾プローブの融解温度に比べて高い、1又はそれ以上のヌクレオチド及び/又はヌクレオチド類似体を含み、及び前記診断アッセイは、試料中に存在する分析物の量を評価するためである。
本発明は、増幅酵素混合物中に存在する少なくとも1つの夾雑物によって分子ビーコンのステムに生じうる開口によるIBL作用を低下させるための分子ビーコンプローブの、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用に関し、前記アッセイは、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブのステムは、
・親和性を高める修飾を有する1又はそれ以上のヌクレオチド及び/又はヌクレオチド類似体、特に2’−O−メチルヌクレオチド、及び
・1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
を含む。
本発明はまた、
・核酸分析物内の配列変異の影響、及び/又は
・汚染された酵素によって分子ビーコンのステム−ループ構造に生じうる開口によるIBL作用
を低下させるためのプローブの診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用に関し、前記アッセイは、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブのループは、
・親和性を高める修飾を有する1又はそれ以上のヌクレオチド及び/又はヌクレオチド類似体、及び
・1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
を含む、及び/又は
前記プローブのステムは、
・親和性を高める修飾を有する1又はそれ以上の2’−O−メチルヌクレオチド、特に2’−O−メチルヌクレオチド、及び
・1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
を含む。
核酸アッセイにおける配列変異の影響の低下に関して、プローブと標的の間の結合は、一方では非結合標的と非結合プローブ及び他方では前記二者間の二本鎖との間での平衡である。
この平衡は、ここではプローブの50%が二本鎖において標的核酸と結合する温度と定義される、二本鎖の融解温度(Tm)によって表わされる。平衡を二本鎖の方にシフトさせることは、融解温度の上昇によって達成できる。アッセイでは、これは、完全にマッチする分析物の等しい定量、プローブに相補的な配列内に多型を含む分析物のより良い(すなわちより高い)定量及び非常の小量の(多型)分析物の改善された検出を導く。
ここで使用する「プローブ」という用語は、標的にハイブリダイズする一続きのヌクレオチドを包含することが意図されている。好ましくは、ハイブリダイズする部分は、10から50個、より好ましくは15から35個、最も好ましくは15から30個の一続きのヌクレオチドである。
「親和性を高める」という用語は、親和性を高める修飾を含むプローブと分析物の間での二本鎖の融解温度が、分析物と非修飾プローブの間での融解温度に比べて高いことを意味する。
DNA又はRNA標的に対するプローブの親和性を高める修飾を有するヌクレオチド又はヌクレオチド類似体は、好ましくは2’−O−誘導体化ヌクレオチド、ロックされた核酸(LNA)及びペプチド核酸(PNA)から成る群より選択される。2’−O−誘導体化ヌクレオチドの場合は、好ましくは2’−O−メチルヌクレオチドである。
本発明に従ったプローブは、好ましくはいわゆる分子ビーコン(MB)である。これらのプローブは、線状プローブよりも高い特異性で標的を認識し、1個のヌクレオチドによって互いに異なる標的を容易に識別することができる。親和性を高める修飾を有する1又はそれ以上のヌクレオチド及び/又はヌクレオチド類似体の導入、特に分子ビーコンのループ内への導入により、多型分析物へのプローブの親和性が上昇するため、多型に対する感受性が低下し、アッセイにおいてより正確な結果が得られる。従って、改変された分子ビーコンは、均一系アッセイにおいて標的の配列変異に対する依存性を低下させるための非常に用途の広いツールとなる。
IBL作用に関して、「分子ビーコン」プローブという用語は、プローブの5’末端の相補的配列とハイブリダイズする、プローブの3’末端の配列に属する一続きのヌクレオチドを包含することが意図されている。好ましくは、ハイブリダイズする部分は、4から15個、より好ましくは5から10個、最も好ましくは6から8個の一続きのヌクレオチドである。
修飾ヌクレオチドは、プローブ全体を合成するため又は幾つかのヌクレオチドだけが修飾ヌクレオチドで置換されているキメラプローブを作製するために使用できる。
ミスマッチを中和するために最小限必要な修飾の量は、分析物のコンセンサス配列と検出する分析物の配列との相違の量に依存する。一般に、修飾の量は、プローブと検出する分析物の間の二本鎖の融解温度が検出温度、すなわち検出が実施される温度を上回るようにすべきであると言うことができる。
プローブ内の修飾ヌクレオチドの量はまた、使用する修飾のタイプにも依存する。プローブ内に1個のLNAヌクレオチドを導入したときのTm(その標的に関するプローブの融解温度)の上昇は、1個の2’−O−メチルヌクレオチドの作用に比べてはるかに高い。実施例において、例えばプローブ内への2個のLNAヌクレオチドの導入はTmを15℃上昇させ、一方同じTmの上昇を得るためには12個の2’−O−メチルヌクレオチドが必要であることが明らかにされる。
HIVなどの検出すべき分析物は、突然変異を生じやすく、従って多型を導く、いわゆる「ホットスポット」を含みうる。公知の単離物の場合のように、これらのホットスポットの位置又は分析物とプローブのミスマッチの他の位置が公知であるときは、多型位置付近に、好ましくは保存された位置に、親和性を高める修飾を有するヌクレオチド又はヌクレオチド類似体を配置することが好ましい。
本発明はさらに、核酸分析物を検出するために核酸プローブを使用するハイブリダイゼーションアッセイに関し、前記プローブは、親和性を高める修飾を有する1又はそれ以上のヌクレオチド及び/又はヌクレオチド類似体を含む。プローブにおいて使用する修飾ヌクレオチド及び/又はその類似体は、前記で定義したとおりである。
本発明のハイブリダイゼーションアッセイは、核酸分析物を検出するために核酸プローブを使用するいかなる種類のものであってもよい。このようなアッセイは、PCR、TMA又はNASBAに基づくアッセイにおけるように、増幅された分析物の検出に基づきうる。しかし、プローブはまた、アレイにおいても使用できる。本発明は、標的の配列多型がアッセイの信頼度に影響を及ぼす、定量的及び定性的診断アッセイにおいて使用できる。
本発明から恩恵を受ける診断アッセイは、例えば、これらの診断アッセイが、対象とする分析物と修飾オリゴヌクレオチドの間のハイブリダイゼーションを利用することを特徴とする限り、例えばHIV、HBV、HCV、HSV、CMV、エボラウイルス、レジオネラ属(Legionella)、マイコプラスマ属(Mycoplasma)、クラミジア属(Chlamydia)、ボルデテラ属(Bordetella)、RSV、MRSA、HSV、TNF−α、ER−α、のようなウイルス、細菌及び他のバイオマーカーを検出するためのアッセイである。
本発明はまた、親和性を高める修飾を有する1又はそれ以上のヌクレオチド及び/又はヌクレオチド類似体を含むプローブに関する。前記プローブは、好ましくは分子ビーコンである。
本明細書において、「分析物」、「アンプリコン」、及び「標的」又は「標的配列」という用語は、交換可能に使用しうる。分析物は、検出すべきオリジナル核酸分子である。標的配列は、プライマーによって増幅される分析物の部分である。増幅は、プローブへのハイブリダイゼーションによって物理的に検出される核酸分子である、アンプリコンの形成を導く。アンプリコンの配列は、分析物内の標的配列と同じか又は標的配列に相補的である。
いかなる意味においても本発明を限定することを意図しない、以下の実施例及び図面において本発明を説明する。添付の図面を参照して本発明をさらに示す。
(実施例)
実施例の実験詳細の全般的説明:
以下で述べる実施例は、実施例の中で特に異なる記述がない限り、以下で述べる条件及び方法を使用する。
増幅RNA物質を使用する実験では、この物質を、標準的な単離及びNASBA増幅条件を使用して抽出し、増幅した、RNA鋳型(ウイルス溶解産物)の増幅によって得た。
あらゆる実験において、使用するプローブ(分子ビーコン)の種類の変異を除き、反応条件は同一に保持した。
改善されたサブタイプ反応性を調べるためのモデル系として、HIV−1の種々のサブタイプの大部分を占める、十分に特性決定されたウイルス溶解産物のセットを使用した。
定量的結果を得るために増幅反応を使用する場合は、単離の前に添加する、周知量の内部検定物質を使用して標的を共増幅した。この内部検定物質を、異なる色を有するもう1つ別の分子ビーコンを用いて検出する。リアルタイム増幅曲線から及び特別に開発されたソフトウエアを使用して、存在する物質の量を正確に測定することが可能である。混合物の蛍光強度を漸次上昇する温度の関数として測定することにより、標的と分子ビーコンの間の融解温度(Tm)を判定した。これらの融解曲線からTmを決定することができる。過剰標的がアンプリコン(RNA)である場合は、TmをTmループRNAと称する。標的が過剰の合成DNAである場合は、TmをTmループDNAと称する。後者は、分子ビーコンに対して相補的な合成DNA鎖を用いて測定した。この配列に、本発明者らはイノシンではなく2個のCを導入した。RNA標的(アンプリコン)では、これらの位置は2個のTを含む。
プローブ内のヌクレオチドを2’−O−メチル誘導体で置換することの、二本鎖のTmへの影響
3個の新規及び1個の標準MBのハイブリダイズする部分の配列を表1に示す。また、合成DNA及び増幅物質(RNA)に関して測定した種々の分子ビーコンのTm値も表1に示す。
Figure 0004495595
表1のデータからわかるように、2’−O−メチル誘導体の導入は、標的RNAと分子ビーコンのループの間の親和性上昇(より高いTmループRNA)を導く。2’−O−メチル誘導体はDNA標的よりもRNAとより強く結合することが知られているので、予想されたように、この上昇はDNA−分子ビーコン複合体に関するほど著明ではない。
表2において、2個の新しいMBのハイブリダイズする配列を標準MBと共に示す。新しいMBはそれぞれ2個及び3個のLNA構築ブロックを含む。また、相補的DNA及び増幅物質(RNA)に関するTm値も測定し、結果を表に示している。この表から、LNAヌクレオチドがDNA及びRNA複合体の両方のTmを上昇させることがわかる。また、増幅当りのTmへの影響が2’−O−メチルヌクレオチドに比べてはるかに高いことも認められる。
Figure 0004495595
修飾分子ビーコンによる種々のHIV−1単離物の検出
標的RNA配列内の5つの配列多型の影響を調べるためにモデル系として働くように選択したHIV−1単離物を表3に示す。これらの物質は既知濃度のウイルス溶解産物として入手可能であり、実施例1及び2の分子ビーコンによるNASBA増幅において使用した。
Figure 0004495595
本発明者らの標準分子ビーコンと比較してこれらの分子ビーコンの3つに関して、サブタイプごとに等量の標的を含む試料について得た定量結果を表4に示す。
Figure 0004495595
A−サブタイプは4つの分子ビーコン全てと完全に適合するので、全ての定量データをこのサブタイプに基づいて正規化する。他のサブタイプは、これらが分子ビーコンのループ結合領域に関して配列変異を示すことから選択した(表3参照)。表からわかるように、5つのサブタイプ全てについて最も高い定量は、Me−7分子ビーコン誘導体で認められた。
より良好な定量と種々の分子ビーコンのTmループRNA値(℃)の関係を検討するため、後者を、分子ビーコン誘導体とNASBAアンプリコンの間の二本鎖に関して測定した。これは表5に示す結果を生じた。
Figure 0004495595
表4及び5からわかるように、より高いTmループRNA(アンプリコンと分子ビーコンの間)とより高い定量の間に明らかな相関を認めることができる。
IBL低下へのステム構造の影響
HIV標的に対してハイブリダイズする同一配列を有する一連のMBを比較した。MB間の相違は、ステムの配列及びステム内の2’−O−メチル誘導体の含量と位置であった。検討した構造を図10−19に示している。図9は、標準として使用した、2’−O−メチル誘導体を含まない分子ビーコンを示す。
以下に述べる実験では全てのMBを、これらのMBで検出できる標的の不在下で標準NASBA増幅条件に供した(鋳型なし反応)。MB内に存在する発蛍光団のシグナルを時間の関数として測定した。これらのデータより、IBL作用は60分間にわたるシグナルの上昇として得られる。IBLパーセンテージは出発シグナルと比較したときの上昇である。
Figure 0004495595
この表から、MBの3’又は5’末端のいずれかに連続する一続きの2’−O−メトキシヌクレオチドを含むMB4及びMB10は最適に機能しないと結論することができる。またこれらのデータから、低いIBL作用を有するステムの設計は、MB8及びMB9に関して予想外に低かったことが認められる。
IBL作用への種々のT7酵素バッチの影響
エンテロウイルス属のために設計されたMB(図7)を、同じハイブリダイズ配列を含むが、ステム構造が先の実施例からのMB8(図17参照)に基づくMBと比較した。エンテロウイルス属のために設計された修飾MBを図8に示す。
2個のMBを以下に述べる実験において検討した。これらを、MBで検出できる標的の不在下で標準NASBA増幅条件に供した(鋳型なし反応)。反応条件は両方のMBについて同一に保持し、検討した変異は、
1)プローブ内への新しいステムの導入の影響及び
2)NASBA反応におけるT7酵素の3つのバッチの影響
であった。
3つのバッチは同じ販売者から入手したものであり、同じ比活性を有していた。これらは、観測されたIBL作用が異なっていた(IBL作用に関して正常、中等度、不良(不良は、MBの多量の望ましくない開口である))。MB内に存在する発蛍光団のシグナルを時間の関数として測定した。これらのデータより、IBL作用は120分間にわたるシグナルの上昇として得られる。IBLパーセンテージは出発シグナルと比較したときの上昇である。
図20から、正常デオキシヌクレオチドを含む全てのMB、いわゆる「WT Entero」に関して、分子ビーコンの望ましくない開口は、中等度T7バッチの使用と不良T7バッチの使用との間で起こるIBL作用の劇的な上昇を生じさせる。しかし、ステム内に2’−O−メトキシヌクレオチドを含む修飾MB(図8)は、T7バッチの品質に関してほとんど影響を示さない。これは、IBLを決定するのはT7の品質(例えばT7の少なくとも1つの夾雑物が存在し得ること)であり、T7そのものではないことを明らかに示している。
種々の酵素バッチの異なるIBL作用への最適ステム構造の影響
種々の標的(レジオネラ(Legionella)(図1)、クラミジア(Chlamydia)(図3)、マイコプラスマ(Mycoplasma)(図5))のために設計された第二シリーズのMBを、同じハイブリダイズ配列を含むが、ステム構造が先の実施例からのMB8(図17参照)に基づくMB(それぞれレジオネラ(Legionella)(図2)及びクラミジア(Chlamydia)(図6))と比較した。マイコプラスマ標的に関してはこれが不可能であったので、MB8と比較してステム構造に小さな逸脱を作製し、この標的に特異的な修飾分子ビーコンを得た(図4参照)。
以下に述べる実験ではMBを対で(標的ごとに)検討した。これらを、MBで検出できる標的の不在下で標準NASBA増幅条件に供した(鋳型なし反応)。反応条件はMBのセットごとに同一に保持し、検討した変異はプローブ内への新しいステムの導入であり、第二の変異はNASBA反応における2つのバッチのT7酵素の使用であった。第一バッチ(T7と称する)は良好であることが知られており、及び第二バッチ(同じ販売者からで、同じ比活性を有する)は、IBL作用の劇的な上昇をもたらす、分子ビーコンのより多くの望ましくない開口を生成することがわかっていた。MB内に存在する発蛍光団のシグナルを時間の関数として測定した。これらのデータより、IBL作用は60分間にわたるシグナルの上昇として得られる。パーセンテージIBLは出発シグナルと比較したときの上昇である。
図21から、正常デオキシヌクレオチドを含む全てのMBに関して、不良T7は望ましくないIBLのより高い作用を生じさせることがわかる。しかし、ステム内に2’−O−メトキシヌクレオチドを含む修飾MBはT7の品質に関する影響をほとんど示さなかった。言い換えると、ステム構造内でのメトキシ誘導体の使用によってMBは酵素品質の影響を受けにくくなる。
以下レジオネラと称する、技術水準に従った、レジオネラ菌(Legionella)の検出を可能にする分子ビーコンの概略図。 以下Leg−met1と称する、同じレジオネラ菌の検出を可能にし、及びIBL作用を低下させる、本発明による改善された分子ビーコンの概略図。 以下マイコプラスマと称する、技術水準に従った、マイコプラスマ菌(Mycoplasma)の検出を可能にする分子ビーコンの概略図。 以下Myco−metと称する、同じマイコプラスマ菌(Mycoplasma)の検出を可能にし、及びIBL作用を低下させる、本発明による改善された分子ビーコンの第一実施形態の概略図。 以下クラミジアと称する、技術水準に従った、クラミジア菌(Chlamydia)の検出を可能にする分子ビーコンの概略図。 以下Chlam−metと称する、同じクラミジア菌(Chlamydia)の検出を可能にし、及びIBL作用を低下させる、本発明による改善された分子ビーコンの概略図。 以下WT Enteroと称する、技術水準に従った、野生型エンテロコッカス菌(Enterococci)の検出を可能にする分子ビーコンの概略図。 以下WT Entero−metと称する、同じ野生型エンテロコッカス菌(Enterococci)の検出を可能にし、及びIBL作用を低下させる、本発明による改善された分子ビーコンの概略図。 以下標準MBと称する、ステム内又はループ内のいずれにも2’−O−メチルヌクレオチドを組み込んでいない、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする分子ビーコンの概略図。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 以下MB1からMB10と称する、技術水準に従った、HIVの検出を可能にする一連の分子ビーコンの概略図。各々の分子ビーコンは、2’−O−メチル誘導体を含有する、異なるステムを有する。 種々のT7酵素バッチのIBL作用への影響を示す棒グラフ。 種々の酵素バッチの異なるIBL作用への最適ステム構造の影響を示し、及びアッセイにおいて使用した様々な分子ビーコン、すなわち一方は非修飾分子ビーコン及び他方は修飾分子ビーコン、の構造に関連するIBL作用の比較試験を示す棒グラフ。 図20及び21において、修飾分子ビーコンはステム内に2’−O−メチルヌクレオチドを組み込んでいる。 図1から8及び10から19において、修飾ヌクレオチドは、主としてグアニジンについてのG又はアデニンについてのAを、太字、イタリック体及び下線付きの対応する文字で表わしている。

Claims (16)

  1. アッセイが、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブが、
    −2’−O−メチルヌクレオチド又はLNAヌクレオチドから選択される1又はそれ以上のヌクレオチド、及び
    −1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
    を含むことを特徴とする、核酸分析物内の配列変異の影響を低下させるためのプローブの、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用であって、
    前記診断アッセイが試料中に存在する分析物の量を評価するためである、前記使用。
  2. アッセイが、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブが、
    −ハイブリダイゼーションの一定温度で、分析物の多型を有するプローブの融解温度が、分析物の多型を有する非修飾プローブの融解温度に比べて高い、2’−O−メチルヌクレオチド又はLNAヌクレオチドから選択される1又はそれ以上のヌクレオチド、及び
    −1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
    を含むことを特徴とする、核酸分析物内の配列変異の影響を低下させるためのプローブの、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用であって、
    前記診断アッセイが試料中の分析物の存在を評価するためである、前記使用。
  3. 前記プローブが分子ビーコンである、請求項1〜2に記載の使用。
  4. アッセイが、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブのステムが、
    又はそれ以上の2’−O−メチルヌクレオチド、及び
    1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
    を含むことを特徴とする、増幅酵素混合物中に存在する少なくとも1つの夾雑物によって分子ビーコンのステムに生じうる開口を低下させるための分子ビーコンプローブの、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用。
  5. アッセイが、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブのループが、
    2’−O−誘導体化ヌクレオチド、LNA又はペプチド核酸から選択される1又はそれ以上のヌクレオチド又は核酸、及び
    −1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
    を含むことを特徴とし、及び/又は
    前記プローブのステムが、
    −1又はそれ以上の2’−O−メチルヌクレオチド、及び
    −1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
    を含むことを特徴とする、
    −核酸分析物内の配列変異の影響、及び/又は
    −増幅酵素混合物中に存在する少なくとも1つの夾雑物によって分子ビーコンのステム−ループ構造に生じうる開口
    を低下させるための分子ビーコンプローブの、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用。
  6. 前記診断アッセイが均一系アッセイである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 前記診断アッセイが不均一系アッセイである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  8. イブリダイゼーションの一定温度で、分析物の多型に関するプローブの融解温度が、同じ標的に関する非修飾プローブの融解温度に比べて高い、1又はそれ以上の2’−O−メチルヌクレオチド及び1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチドを含む、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用のための分子ビーコンプローブ。
  9. アッセイが、一組のプライマーと核酸分析物を含む試料を接触させて前記分析物を増幅する工程及び増幅された分析物又はその相補物をプローブによって検出する工程を含み、前記プローブのステムが、
    −1又はそれ以上の2’−O−メチルヌクレオチド、及び
    −1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
    を含むことを特徴とし、増幅酵素混合物中に存在する少なくとも1つの夾雑物によって分子ビーコンのステム−ループ構造に生じうる開口の低下を可能にする、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用のための分子ビーコンプローブ。
  10. プローブのループが、
    2’−O−誘導体化ヌクレオチド、LNA又はペプチド核酸から選択される1又はそれ以上のヌクレオチド又は核酸、及び
    −1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
    を含むことを特徴とし、及び/又は
    プローブのステムが、
    −1又はそれ以上の2’−O−メチルヌクレオチド、及び
    −1又はそれ以上の非修飾ヌクレオチド
    を含むことを特徴とする、
    −核酸分析物内の配列変異の影響、及び/又は
    −酵素によって分子ビーコンのステム−ループ構造に生じうる開口
    の低下を可能にする、診断ハイブリダイゼーションアッセイにおける使用のための分子ビーコンプローブ。
  11. 前記ヌクレオチド又は核酸が、2’−O−誘導体化ヌクレオチド、LNA及びペプチド核酸から成る群より選択される、請求項9または10に記載の分子ビーコンプローブ。
  12. 2’−O−誘導体化ヌクレオチドが2’−O−メチルヌクレオチドである、請求項11に記載の分子ビーコンプローブ。
  13. 前記ステムを構成する各々の塩基対が2’−O−メチルヌクレオチドを1個だけ含む、請求項9〜12のいずれか一項に記載の分子ビーコンプローブ。
  14. 前記ステムを構成する少なくとも1つの塩基対が、2’−O−誘導体化ヌクレオチド、LNA又はペプチド核酸から選択されるヌクレオチド又は核酸を含まない、請求項9〜13のいずれか一項に記載の分子ビーコンプローブ。
  15. 前記ステムを構成する1つの塩基対が、2’−O−誘導体化ヌクレオチド、LNA又はペプチド核酸から選択されるヌクレオチド又は核酸を含まない、請求項9〜14のいずれか一項に記載の分子ビーコンプローブ。
  16. 前記ステムを構成する各々の鎖が、少なくとも1個の2’−O−誘導体化ヌクレオチド、LNA又はペプチド核酸から選択されるヌクレオチド又は核酸を含む、請求項9〜15のいずれか一項に記載の分子ビーコンプローブ。
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