JP4493866B2 - 難燃性面状ファスナーの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、安全、衛生や公害の面において問題のない水性分散体を用いて、難燃性および基本性能に優れた面状ファスナーを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、面状ファスナーとしては、表面に多数の鈎状またはきのこ状の突起(以下フック状係合素子と記す)を有する編織物(シート片)と表面に多数のループ(以下ループ状係合素子と記す)を有する編織物(シート片)とからなり、フック状係合素子とループ状係合素子との係合作用により両シート片を接合するようにしたファスナーが代表的なものとして知られている。また同一面にフック状係合素子とループ状係合素子を混在させたものも知られている。この面状ファスナーは、広範な用途に締着閉鎖具として普及している。
【0003】
上記面状ファスナーは、通常フック状係合素子やループ状係合素子が繰り返しの着脱により編織物から引き抜かれたり、あるいは引き出されることにより織編物形状が引きつれて歪となることを防ぐために織編物の裏面に樹脂を付与して係合素子を固定する方法、すなわち面状ファスナーの裏面に、樹脂の有機溶剤溶液または水性分散液をコーティングする方法が用いられている。そして、このようなバックコートした編織物(シート片)を布帛(編織物、不織布)、被服、皮革、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン等のプラスチックシート、木材、金属板、セメント成型品等の基材に縫合または接着剤による接着、融着等により貼り付けることによって用いられている。前記バックコート用の樹脂としては、従来よりポリウレタン、ポリエステルまたはポリアミド等の樹脂が用いられているが、性能の点からポリウレタン樹脂がもっとも多く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように面状ファスナーのバックコーティングに用いられるポリウレタン樹脂は有機溶剤溶液または水性分散液として用いられているが、有機溶剤溶液を用いた場合には安全、衛生、公害の面で大きな問題がある。一方、水性分散液を用いた場合には、有機溶剤溶液系に比べてポリウレタン樹脂の親水性が極めて高いために面状ファスナーの性能が大きく劣る。このため、面状ファスナーの性能を重視して、ポリウレタン樹脂の有機溶剤溶液が現在も使用されている。しかし近年、環境汚染が大きな社会問題になっており、有機溶剤を用いない製法が強く要望されている。
【0005】
このような要望に応える方法として、例えば特開昭62−112504号公報には、ポリウレタン樹脂の水性分散液を用いた面状ファスナーの製法が示されており、水性分散液系において問題となっていた性能の改良が示されている。しかし、この方法で得られる面状ファスナーは、自動車や航空機などの用途で要求される難燃性を有していない。難燃性の付与は、通常、ポリウレタン樹脂の有機溶剤溶液や水性分散液にハロゲン系やリン系などの難燃剤を添加することにより行われるが、水性分散液を用いた場合には、要求される難燃性を達成する量の難燃剤を用いると、難燃剤によりポリウレタン樹脂の分散粒子同士の融着が阻害されたり、ポリウレタン樹脂の加水分解が促進されたりするために面状ファスナーの性能が大きく劣ることとなる。これらのため、バックコーティング剤としては、ポリウレタン樹脂の有機溶剤溶液が現在も使用されているのが実状である。しかしながら、近年、環境汚染が大きな社会問題になっており、有機溶剤を使用せずに製造することが強く要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、安全、衛生、公害の面において問題がない水性分散液型のポリウレタン樹脂を使用し、優れた難燃性を有し、且つ面状ファスナーの係合素子を強固に固定し、バックコートされた面ファスナーに要求される基本性能、すなわち、激しい着脱の繰り返し、洗濯、塩素漂白処理による毛羽立やほつれが極めて少なく、長期耐久性を有する面状ファスナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記したポリウレタン樹脂水性分散液を用いた場合の問題点をすべて解決するために鋭意研究を重ねた結果、合成繊維よりなる面状ファスナーの裏面に水性樹脂組成物をコーティングして、樹脂コートされた面ファスナーを製造する方法において、該水性樹脂組成物が、下記のポリウレタン樹脂水性分散液(a)、硬化剤(b)およびリン系難燃剤(c)
(a)ポリウレタン樹脂中にエチレンジブロマイド・4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物をポリウレタン樹脂100重量部に対し1〜50重量部の割合で含有するポリウレタン樹脂の水性分散液
(b)カルボキシル基と反応性の官能基を分子内に2個以上有する水溶性または水分散性の硬化剤
(c)下記式(I)で表される構造のリン系難燃剤
【化2】
(nは0または1)
を含有することにより、上記課題が解決されることを見出した。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるポリウレタン樹脂水性分散液(a)の製造に用いる高分子ポリオールは、分子量が500〜3000の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは600〜2500の範囲内であり、さらに好ましくは700〜2000の範囲内である。なお、本発明で言う高分子ポリオールの数平均分子量は、いずれもJIS K 1577に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量である。
【0009】
ポリウレタンの製造に用い得る高分子ポリオールとしては公知の高分子ポリオールを使用することができる。その中でも、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)などのポリエーテルポリオール;ポリブチレンアジペートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン アジペート)ジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン セバケート)ジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリ〈β−メチル−δ−バレロラクトン〉ジオールなどのポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン カーボネート)ジオールなどのポリカーボネートポリオール;ポリエステルカーボネートポリオールから選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオールを用いることが、面状ファスナーの耐久性が特に優れることから好ましい。
また、高分子ポリオールは、高分子ポリオール1分子当たりの水酸基の数が2より大きくてもエマルジョン合成に支障をきたさず、得られる面状ファスナーの性能を損なわない限り使用に問題はない。
【0010】
本発明に用いられるポリウレタンの製造に用い得る有機ポリイソシアネートとしては、通常のポリウレタン樹脂の製造に従来から用いられている有機ポリイソシアネートのいずれもが使用できるが、分子量500以下の脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートのうち1種または2種以上が好ましく使用される。これらの好適例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネートなどを挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。これらのうちでも、得られる面状ファスナーの耐久性が特に優れることからイソホロンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネートまたはヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネートが好ましく用いられる。
【0011】
本発明で用いられるポリウレタンの製造に用いうる鎖伸長剤成分としては、通常のポリウレタンの製造に従来から用いられている鎖伸長剤のいずれもが使用できるが、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量300以下の低分子化合物を用いるのが好ましい。例えば、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンおよびその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシリレングリコールなどのジオール類;トリメチロールプロパン等のトリオール類;ペンタエリスリトール等のペンタオール類;アミノエチルアルコール、アミノプロピルアルコールなどのアミノアルコール類などが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。これらのうちでも、ヒドラジン、エチレンジアミン、ピペラジン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類が好ましく用いられる。
【0012】
また、鎖伸長反応時に、2官能以上のポリアミン化合物とともに、エチルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、t−ブチルアミン、シクロヘキシルアミンなどのモノアミン類;4−アミノブタン酸、6−アミノヘキサン酸、アミノシクロヘキサンカルボン酸、アミノ安息香酸などのカルボキシル基含有モノアミン化合物;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのモノオール類を併用してもよい。
【0013】
本発明で用いるポリウレタン樹脂水性分散液(a)は、ポリウレタン樹脂を水中に乳化分散させるために、2,2−ジメチロールアルカン酸を用いてポリウレタン樹脂骨格中にカルボキシル基を導入した後、カルボキシル基の少なくとも一部を第3級アミンにより中和する方法が用いられる。2,2−ジメチロールアルカン酸としては、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸などが挙げられ、これらの中でも2,2−ジメチロールブタン酸を用いることが面状ファスナーの耐久性がより優れることから好ましい。
【0014】
ポリウレタン樹脂中のカルボキシル基の含有量としては、ポリウレタン樹脂100gあたり20〜60mmolが好ましく、25〜50mmolがより好ましい。カルボキシル基の含有量がポリウレタン樹脂100gあたり20mmol未満の場合には、ポリウレタン樹脂の水分散安定性が不十分となる傾向があり、またカルボキシル基の含有量が60mmolを越えると得られる面状ファスナーの耐久性が低下する傾向がある。
【0015】
カルボキシル基を中和する第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリプロピルアミンなどのトリアルキルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミンなどのアルカノールジアルキルアミン、N−メチルジエタノールアミンなどのジアルカノールアルキルアミンなどから選ばれる1種以上を用いることができる。
第3級アミンの添加量としては、ポリウレタン樹脂中のカルボキシル基に対して、第3級アミノ基換算で0.3〜1.5モル倍であることがポリウレタン樹脂水性分散液の製造安定性の点から好ましく、0.5〜1.2モル倍であることがより好ましく、0.7〜1.0モル倍であることがさらに好ましい。
【0016】
本発明に用いられるポリウレタン樹脂水性分散液(a)を構成するポリウレタン樹脂の製造に用いられる高分子ポリオールと鎖伸長剤とのモル比としては、1:0.5〜1:20の範囲内がエマルジョンの製造し易さの点で好ましい。また高分子ポリオールと有機ポリイソシアネートとのモル比としては1:2〜1:9の範囲内が、さらに末端イソシアネートプレポリマーと鎖伸長剤とのモル比としては1:0.5〜1:12の範囲内がそれぞれ好ましい。
【0017】
本発明に用いられるポリウレタン樹脂水性分散液(a)中のポリウレタン樹脂は、下記式(II)で表される構造のエチレンジブロマイド・4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物をポリウレタン樹脂100重量部に対し1〜50重量部の割合で含有することが必要である。エチレンジブロマイド・4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物の含有量は3〜45重量部が好ましく、5〜40重量部がより好ましい。エチレンジブロマイド・4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物の含有量が1重量部未満の場合には、面状ファスナーの耐久性が低下する。一方、エチレンジブロマイド・4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物の含有量が50重量部を越える場合には、ポリウレタン樹脂の割合が低下するために面状ファスナーの耐久性が低下する傾向にあり、またポリウレタン樹脂水性分散液(a)の製造が困難となる。
【0018】
【化3】
(mは1〜100)
【0019】
本発明に用いられるポリウレタン樹脂水性分散液(a)の製造方法としては従来公知の方法を用いることができ、特に制限されない。例えば、高分子ポリオール、有機ジイソシアネート、および2,2−ジメチロールアルカン酸を反応させて得られるカルボキシル基を含有する末端イソシアネートプレポリマーを三級アミンにより中和して水中に乳化分散させると同時に/または乳化分散させた後に、ポリアミンなどの鎖伸長剤により高分子量化させる方法等を用いることができる。この際、エチレンジブロマイド・4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物の添加は、末端イソシアネートプレポリマーを製造した後に行い、両物質を均一に溶解混合させた後に、末端イソシアネートプレポリマーおよびエチレンジブロマイド・4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物の混合物を水中に乳化分散させるのが好ましい。また、乳化分散をしやすくするために、末端イソシアネートプレポリマーをアセトン、2−ブタノン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒で希釈しても良い。さらに、鎖伸長剤の一部または全部をポリウレタンの乳化前に反応させておいてもよい
【0020】
本発明で用いられる硬化剤(b)は、カルボキシル基と反応性の官能基を1分子中に2個以上有する水溶性または水分散性の化合物である。カルボキシル基と反応性の官能基としては、例えば、エポキシ基、カルボジイミド基およびオキサゾリン基などから選ばれる1種以上を用いることができる。このような硬化剤としては、例えば、CR−5L(大日本インキ化学工業株式会社製)、デナコールEX−321(ナガセ化成工業株式会社製)、デナコールEX−611(ナガセ化成工業株式会社製)、デナコールEX−614B(ナガセ化成工業株式会社製)などの多官能エポキシ化合物;カルボジライトE−01(日清紡績株式会社製)、カルボジライトV−02(日清紡績株式会社製)などの多官能カルボジイミド化合物;エポクロスWS−500(株式会社日本触媒製)、エポクロスK−2010E(株式会社日本触媒製)などの多官能オキサゾリン化合物が挙げられる。
【0021】
これらの中でも、コストが安く、しかも得られる面状ファスナーの性能が特に優れることから、CR−5L(大日本インキ化学工業株式会社製)、デナコールEX−321(ナガセ化成工業株式会社製)、デナコールEX−611(ナガセ化成工業株式会社製)、デナコールEX−614B(ナガセ化成工業株式会社製)などの水溶性の多官能エポキシ化合物が好ましい。なお、他にも優れた性能を示す硬化剤としてアジリジン基を有する化合物を挙げることができるが、人体に著しく有害なエチレンイミンを発生するという問題があり、安全上好ましくない。
【0022】
本発明において、ポリウレタン樹脂水性分散液(a)に対する硬化剤(b)の配合割合は、硬化剤(b)がポリウレタン樹脂に対し有効成分換算で1〜20重量部であることが得られる面状ファスナーの耐久性がより優れていることから好ましく、3〜15重量部であることがより好ましく、5〜12重量部であることがさらに好ましい。
【0023】
また、本発明において、ポリウレタン樹脂水性分散液(a)に対するリン系難燃剤(c)の配合割合は、リン系難燃剤(c)がポリウレタン樹脂100重量部に対し有効成分換算で1〜30重量部であることが得られる面状ファスナーの難燃性および耐久性がより優れていることから好ましく、3〜25重量部であることがより好ましく、5〜20重量部であることがさらに好ましい。リン系難燃剤(c)の配合割合が1重量部未満では、面状ファスナーの難燃性が不十分となる。一方、リン系難燃剤(c)の配合割合が30重量部を越える場合には、ポリウレタン樹脂の加水分解が起こりやすくなり、面状ファスナーの耐久性が低下する。
【0024】
また、リン系難燃剤(c)をポリウレタン樹脂水性分散液(a)に配合する際には、リン系難燃剤(c)に予め、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、水酸化ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムなどの塩基性化合物を添加してpHを調整しておいてもよい。
【0025】
本発明において、必要に応じて用いることができる難燃剤(d)としては、公知の水溶性または水分散性の難燃剤が挙げられる。なかでも、面状ファスナーの難燃性および耐久性の面から、臭素化合物または塩素化合物の水性分散液を用いることが好ましく、ヘキサブロモシクロドデカンの水性分散液を用いることがより好ましい。ポリウレタン樹脂水性分散液(a)に対するその他の難燃剤(d)の配合割合は、その他の難燃剤(d)がポリウレタン樹脂100重量部に対し有効成分換算で0〜30重量部であることが得られる面状ファスナーの難燃性および耐久性がより優れていることから好ましく、0〜20重量部であることがより好ましい。
【0026】
本発明では、ポリウレタン樹脂水性分散液(a)、硬化剤(b)、リン系難燃剤(c)および必要に応じてその他の難燃剤(d)からなる面状ファスナーバックコート用の水性樹脂組成物に、通常用いられる公知の添加物、例えば、増粘剤、硬化促進剤、増量剤、充填剤、耐光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光剤、防黴材、難燃剤、浸透剤などの界面活性剤、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子化合物、染料、顔料などの着色剤を配合することができる。
【0027】
本発明で用いられる面状ファスナーとしては、フック状係合素子、ループ状係合素子が別々の織編物上に存在しているものであっても、同一面に両係合素子が存在するものであってもよい。そして、これら係合素子およびこれらが存在する織編物が、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、これらを主成分とする共重合体などのポリアミド系ポリマーからなる繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、これらを主成分とする共重合体などのポリエステル系ポリマーからなる繊維などの合成繊維で製造されたものが望ましい。なお、本発明で使用されるポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維などの合成繊維よりなる面状ファスナーは、上記水性樹脂組成物を塗工する前にあらかじめ十分精錬あるいは染色処理されていることが好ましい。
【0028】
本発明において、上記水性樹脂組成物を面状ファスナーの裏面にバックコーティングする方法としては特に限定はないが、例えばロールコーターなどにより面状ファスナー裏面から塗工し浸透させた後、乾燥および熱処理を行う方法などが挙げられる。この際の乾燥および熱処理の温度および時間は下記式(1)を満足することが好ましい。乾燥および熱処理の温度が異なる場合、多段階で乾燥および熱処理を行う場合などは、それぞれの温度での処理時間を用いて計算した、下記式(1)におけるt×0.5-T/10 の値の総和が式(1)を満たせば良い。
【0029】
式(1)におけるt×0.5-T/10 の値が1000よりも小さい場合および温度が40℃未満の場合には、ポリウレタン樹脂組成物の架橋反応が不十分になりやすく、得られる面状ファスナーの耐久性が劣る傾向にある。また、温度が200℃を越える場合には、繊維や樹脂の熱酸化劣化による黄変や性能低下が起こる場合があり、またコスト的にも高くなるので好ましくない。乾燥および/または熱処理を下記式(2)を満たす温度および時間で行うことがより好ましく、下記式(3)を満たす温度および時間で行うことがさらに好ましい。
t × 0.5-T/10 ≧1000、 40≦T≦200 (1)
(ただし、tは乾燥および熱処理の時間(hr)、Tは乾燥および熱処理の温度(℃))
t × 0.5-T/10 ≧1200、 45≦T≦180 (2)
1500≦t×0.5-T/10 ≦10000、 50≦T≦160 (3)
【0030】
なお本発明において面ファスナーの裏面に塗布する水性ポリウレタン樹脂組成物の量としては、ポリウレタン換算で5〜200g/m2の範囲が好ましく、特に15〜80g/m2の範囲がより一層好ましい。
【0031】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらによって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において、面状ファスナーの難燃性、耐洗濯性、耐塩素系漂白剤性および耐久性は以下のようにして測定または評価した。
【0032】
[難燃性]
30cmの長さの面状ファスナーを垂直にし、ブンゼンバーナーにより下から炎を12秒間接炎してから炎を離し、燃焼した時間および距離により次の基準で判定した。
○ : 燃焼時間が15秒以下、且つ燃焼距離が20cm以下。
△ : 燃焼時間が15秒以上、且つ燃焼距離が20cm以下。
× : 燃焼距離が20cm以上。
【0033】
[耐洗濯ほつれ性]
家庭用洗濯機(35リットル)水温25℃中に合成洗剤(商品名「スーパーザブ」)を加えて撹拌している状態で、タテ20cm×ヨコ2.5cmのフックおよびループのファスナーを張り合わせ中央からタテに15cmの切れ目を入れた面状ファスナーを1kgの布と共に投入し、8時間洗濯処理し、切れ目の部分の繊維のほつれの有無により判定した。判定は以下の通りであり、4級以上を合格とする。
5級 : 全くほつれのないもの
4級 : 部分的にわずかなほつれのあるもの
3級 : 全面的にほつれのあるもの
2級 : 全面的にほつれを発生し、絡まりあっているもの
1級 : 全面的に激しくほつれを発生し、絡まりあっているもの
【0034】
[耐塩素系漂白剤性]
面状ファスナーを、塩素系漂白剤(商品名「ハイター」)20mLを水1Lで希釈した水溶液へ24時間浸積した後、乾燥し、50回着脱を繰り返しループに発生する毛羽の乱れを観察し、その程度により次の基準で判定した。
5級 : 全く毛羽の乱れのないもの
4級 : 部分的に少し毛羽立つもの
3級 : 全面的に少し毛羽立ちの起こるもの
2級 : 全面的に毛羽立ちがかなりあるもの
1級 : 全面的に激しく毛羽立ちの起こるもの
【0035】
[耐久性]
面状ファスナーを70℃,相対湿度95%の条件下で所定期間放置した後、耐洗濯ほつれ性を評価した。
【0036】
なお、実施例および比較例中で用いられる化合物の略号を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
《ポリウレタン樹脂水性分散液の製造》
[参考例1]
三つ口フラスコに、PMPA1000 400g、IPDI 302g、およびDMBA 44.4gを秤取し、乾燥窒素雰囲気下に、90℃で2時間撹拌して系中の水酸基を定量的に反応させ、ポリウレタンプレポリマーを製造した。次いで、エチレンジブロマイド・4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物(帝人化成株式会社製「ファイヤガード3000」) 78.5gを加えて均一に溶解混合した後、55℃に冷却し、DEAE 31.4gを蒸留水 685gに溶解した水溶液を5分間かけて添加し、さらに3分間撹拌して乳化を行った。次いで、蒸留水 411gを加えて3分間撹拌した後、PIP 57.7g、HH 13.4g、およびBuAm 4.3gを蒸留水 185gに溶解した水溶液を1分間かけて添加し、さらに3時間撹拌して鎖伸長反応を行って、ポリウレタン樹脂水性分散液を得た(以下、PU▲1▼と称する)。
【0039】
[参考例2,3]
表2に示した原料を用い、ポリウレタンプレポリマーを乳化する際に2−ブタノン 212gを加えてポリウレタンプレポリマーを希釈し、鎖伸長反応後に2−ブタノンを減圧下で除去すること以外は参考例1と同様にして、ポリウレタン樹脂水性分散液を得た(以下、PU▲2▼,▲3▼と称する)。
【0040】
[参考例4,5]
表2に示した原料を用い、FG3000を用いないこと以外は参考例1または参考例2と同様にして、ポリウレタン樹脂水性分散液を得た(以下、PU▲4▼,▲5▼と称する)。
【0041】
[参考例6]
表2に示した原料を用いること以外は参考例2と同様にしてポリウレタン樹脂の水性分散液を製造しようとしたが乳化が困難であり、フラスコ壁に大量の未乳化物が付着して残った。
【0042】
[実施例1]
参考例1で得られたPU▲1▼1000g(ポリウレタン樹脂350gを含有)に多官能エポキシ化合物(大日本インキ化学工業株式会社製「CR−5L」)28g(ポリウレタン樹脂100重量部当たり8.0重量部)および式(I)で示される構造のリン系難燃剤(明成化学工業株式会社製「K−19A」)35.0g(ポリウレタン樹脂100重量部当たり10重量部)を添加し、増粘剤(ロームアンドハース社製「RM−830」)を12g添加し、十分混合した。このようにして得られた混合液をロールコーター方式によりナイロン66で形成された幅10cmのフック状係合素子形成面ファスナー用繊維織物およびナイロン6で形成された幅10cmのループ状係合素子形成面ファスナー用繊維織物にそれぞれ40g/m2の割合で塗工し、120℃で2.5分間の乾燥により水分を蒸発させ、さらに80℃雰囲気下で8時間熱処理した後、その性能を評価した。その結果を表3に示す。表3から明らかなように得られた面状ファスナーは難燃性、耐洗濯ほつれ性、耐塩素系漂白剤性および耐久性とも極めて優れたものであった。
【0043】
[実施例2〜5および比較例1〜7]
表3に示した水性樹脂分散液組成物を用いること以外は実施例1と同様の方法により、面状ファスナーを製造した。また、その性能を表4に示した。実施例1〜5と比較例1〜7の結果から、本発明のポリウレタン樹脂水性分散液を使用した場合、難燃性、耐洗濯ほつれ性、耐塩素系漂白剤性および耐久性がすべて良好となることが明らかである。また、ポリウレタン樹脂のエチレンジブロマイド・4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物の含有量が本発明の範囲より少ない場合には、耐洗濯ほつれ性、耐塩素系漂白剤性および耐久性が不良となることが分かる。さらに、式(I)で示される構造のリン系難燃剤を含有しない場合には、難燃性が不良となることが分かる。
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】
本発明により、優れた難燃性、耐洗濯ほつれ性、耐塩素系漂白剤性を有し極めて長期の使用後においても毛羽立ち等、外観上の変化のほとんど認められない耐久性に優れたバックコート面状ファスナーが得られる。しかも、該製法は安全、衛生、公害の面で問題がない。
Claims (4)
- 合成繊維よりなる面状ファスナーの裏面に水性樹脂組成物をコーティングして面状ファスナーを製造する方法において、該水性樹脂組成物が、下記のポリウレタン樹脂水性分散液(a)、硬化剤(b)およびリン系難燃剤(c)
(a)ポリウレタン樹脂中にエチレンジブロマイド・4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)縮合物をポリウレタン樹脂100重量部に対し1〜50重量部の割合で含有するポリウレタン樹脂の水性分散液
(b)カルボキシル基と反応性の官能基を分子内に2個以上有する水溶性または水分散性の硬化剤
(c)下記式(I)で表される構造のリン系難燃剤
を含有することを特徴とする面状ファスナーの製造方法。 - 水性樹脂組成物が、(a)、(b)及び(c)の他に、難燃剤(d)として、臭素化合物または塩素化合物の水性分散液を含有する請求項1に記載の面状ファスナーの製造方法。
- (a)を構成するポリウレタン樹脂100重量部に対して、硬化剤(b)、リン系難燃剤(c)および難燃剤(d)がそれぞれ有効成分換算で、1〜20重量部、1〜30重量部および0〜30重量部含有されている請求項2に記載の面状ファスナーの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られる面状ファスナー。
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