JPH09213140A - 薄肉難燃性電線 - Google Patents

薄肉難燃性電線

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JPH09213140A
JPH09213140A JP8003498A JP349896A JPH09213140A JP H09213140 A JPH09213140 A JP H09213140A JP 8003498 A JP8003498 A JP 8003498A JP 349896 A JP349896 A JP 349896A JP H09213140 A JPH09213140 A JP H09213140A
Authority
JP
Japan
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flame
electric wire
coupling agent
retardant
heat resistance
Prior art date
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Pending
Application number
JP8003498A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Kashiwazaki
茂 柏崎
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
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Publication of JPH09213140A publication Critical patent/JPH09213140A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐電圧特性を大幅に改善した薄肉難撚性電線を
得ること。 【解決手段】耐熱性が３００℃以上のシランカップリン
グ剤あるいはチタネートカップリング剤によって表面処
理したハロゲン系難燃剤および耐熱性が３００℃以上の
シランカップリング剤あるいはチタネートカップリング
剤によって表面処理した無機系難燃助剤を含有せしめた
ポリエチレンコンパウンドを用い、被覆厚さが２００μ
ｍ以下となるように絶縁被覆して構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄肉の難燃性電線
に関し、特に、耐電圧特性を改善した薄肉難燃性電線に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、電気機器や電子機器の小型化、省
スペース化の傾向が著しく、これらに使用される電線・
ケーブルに対する細径化への要請も益々強まってきてい
る。
【０００３】電線を細径化するには、必然的に導体を細
くし、絶縁体厚さを薄くする必要がある。
【０００４】一方、上記機器は小型化に伴う過密配線の
傾向にあり、そのように配線される電線・ケーブルの難
燃化が重要な課題として浮上している。
【０００５】通常、１mm径以上の電線には、絶縁体材料
として誘電率が小さく電気特性の優れているポリエチレ
ンが使用されている。そして、上記電気機器、電子機器
に配線される難燃性電線としては、可撓性を付与して配
線作業を容易にするため、例えば低密度ポリエチレンに
ハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモンを添加した難燃性
絶縁組成物を絶縁体として被覆したものが一般に使用さ
れてきた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記した電線の細径化
の要請から、電線の外形を１mm以下とし、被覆される絶
縁体厚さも２００μｍ以下とする必要がある。
【０００７】しかし、このような薄肉細径の電線に上記
従来組成の難燃性絶縁組成物を被覆したところ、絶縁破
壊を起す確立が極端に増加することが判明した。
【０００８】本発明の目的は、上記したような実情に鑑
み、耐電圧特性を大幅に改善し得る新規な薄肉難燃性電
線を提供しようとするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、被覆する絶縁
材料として、耐熱性が３００℃以上のシランカップリン
グ剤あるいはチタネートカップリング剤によって表面処
理したハロゲン系難燃剤および耐熱性が３００℃以上の
シランカップリング剤あるいはチタネートカップリング
剤によって表面処理した無機系難燃助剤を含有せしめた
ポリエチレンコンパウンドを用いたものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】本発明において、ハロゲン系難燃
剤としては臭素系難燃剤のヘキサブロモビフェニールエ
ーテル、デカブロモビフェニルエーテル、ヘキサブロモ
シクロドデカン、ビス（ブロモエチルエーテル）テトラ
ブロモビスフェノールＡ、ヘキサブロモベンゼン、ヘキ
サブロモビフェニル、テトラブロモビスフェノールＳ、
ピロガードＳＰ１０３（第一工業製薬（株）製）、ピロ
ガードＳＲ７００（第一工業製薬（株）製）、ファイヤ
ガード３０００（帝人化成（株）製）、サイテックスＢ
Ｔ９３（サイテックス社製）等、また、塩素系難燃剤の
デクロランプラス３１５、デクロランプラス２５、デク
ロランプラス２５２０、デクロラン６０３、デクロラン
６０４（いずれもフッカーケミカル社製）等があげられ
るが、これらに限るものではない。ただし、塩素化パラ
フィン、塩素化ポリエチレンは除かれる。無機系難燃助
剤としては三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、シリ
カ、ＮａＳｂＯ3 、酸化スズ、水酸化スズ、酸化モリブ
テン、モリブテン酸アンモニウム、酸化ジルコニウム、
水酸化ジルコニウム等があげられる。
【００１１】本発明に使用される耐熱性が３００℃以上
のシランカップリング剤とは、空気中で熱天秤によって
５℃／分の速度で昇温したとき重量減少が２５％になる
ときの温度が３００℃以上であるものをいう。
【００１２】このようなシランカップリング剤として
は、例えばPetrarch System社より入手可能なα（２−
アミノエチル）−アミノプロピルトリメトキシシラン
（商品名ＡＡＳ−Ｍ）、α−クロロプロピルトリメトキ
シシシラン（商品名ＣＰＳ−Ｍ）、α−メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン（商品名ＭＯＰＳ−
Ｍ）、Ｎ，Ｎ−ジメチルアミノフェニルトリエトキシシ
ラン（商品名Ｄ−５１９０）、トリル−トリメトキシシ
ラン、トリメトキシシリル安息香酸、クロロメチルフェ
ネチルトリメトキシシラン（商品名Ｔー２９０２）、２
−スチリルエチルトリメトキシシラン（商品名ＰＳＸ０
８３）、アミノエチルアミノメチルフェネチルトリメト
キシシラン（商品名ＰＳＸ０８４）などをあげることが
できるが、これらに限定されるものではない。
【００１３】一方、耐熱性が３００℃以下のシランカッ
プリング剤は押出加工時に気泡を生じるために好ましく
ない。
【００１４】本発明に使用されるチタネートカップリン
グ剤としては、例えば味の素（株）より入手可能なイソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート（商品名ＴＴ
Ｓ）、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチ
タネート（商品名９Ｓ）、イソプロピルトリス（ジオク
チルパイロホスフェート）チタネート（商品名３８
Ｓ）、テトライソプロピルビス（ジオクチルホスファイ
ト）チタネート（商品名４１Ｂ）、テトラオクチルビス
（ジトリデシルホスファイト）チタネート（商品名４６
Ｂ）、テトラ（２，２−ジアリルオキシメチル−１−ブ
チル）ビス（ジ−トリデシル）ホスファイトチタネート
（商品名５５）、ビス（ジオクチルパイロホスフェー
ト）オキシアセテートチタネート（商品名１３８Ｓ）お
よびトリス（ジオクチルパイロホスフェート）エチレン
チタネート（商品名２３８Ｓ）などをあげることができ
るが、これらに限るものではない。
【００１５】ポリエチレンを難燃化するには、ハロゲン
系難燃剤と無機系難燃助剤を併用する必要があり、この
場合、これらを５〜７０重量％、好ましくは１５〜２５
重量％含有させるのが一般的である。
【００１６】シランカップリング剤あるいはチタネート
カップリング剤は、難燃剤（ハロゲン系難燃剤＋無機系
難燃助剤）１００重量部に対して０．１〜５重量部、好
ましくは０．２〜２重量部使用するのが一般的である。
【００１７】シランカップリング剤あるいはチタネート
カップリング剤で処理した難燃剤を使用することによ
り、ポリマと難燃剤界面との間に生じる空隙が大幅に減
少し、耐電圧特性が改善されるものと考えられる。
【００１８】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を説明す
る。
【００１９】外径０．１２mmのスズメッキ銅線を７本撚
り合わせた導体上に４０mm押出機を用いて表１及び表２
の実施例及び比較例に示す組成の難燃ポリエチレンコン
パウンドを、絶縁厚が１００μｍとなるように押出被覆
し、外径０．５２mmの電線を作製し各供試試料とした。
なお、ポリエチレンは三井デュポンケミカル（株）のミ
ラソン３５３０〔融点１１１℃、降伏点応力（ＪＩＳＫ
−６７６０に準拠）１３５kg／cm2 、メルトインデック
ス０．３〕を使用した。
【００２０】各供試試料についての耐電圧試験結果を表
１及び表２に併記した。耐電圧試験は、電線押出時に２
kVの数珠玉高周波スパークテスタを用いて５０００ｍ当
たりのスパーク抜け回数を測定した。
【００２１】
【表１】
【００２２】
【表２】
【００２３】表１および表２から明らかなように、実施
例は、シランカップリング剤またはチタネートカップリ
ング剤を添加したものであり、スパーク抜けがゼロであ
る。比較例１は、耐熱性が３００℃に達しないシランカ
ップリング剤を使用したものであり、スパーク抜けが発
生している。比較例２、３はシランカップリング剤およ
びチタネートカップリング剤のいずれをも添加しなかっ
たものであり、スパーク抜けの発生数が極めて多くなっ
ている。
【００２４】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、薄
肉の難燃性細径電線において、従来特に問題となる欠点
であった耐電圧特性を大幅に向上させることができ、外
径１ｍｍ以下でかつ絶縁厚２００μｍ以下の難燃性電線
を高信頼性をもって市場に供給することが可能になるも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０１Ｂ 3/44 Ｈ０１Ｂ 3/44 Ｆ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】耐熱性が３００℃以上のシランカップリン
    グ剤あるいはチタネートカップリング剤によって表面処
    理したハロゲン系難燃剤および耐熱性が３００℃以上の
    シランカップリング剤あるいはチタネートカップリング
    剤によって表面処理した無機系難燃助剤を含有せしめた
    ポリエチレンコンパウンドを用い、被覆厚さが２００μ
    ｍ以下となるように絶縁被覆してなる薄肉難燃性電線。
JP8003498A 1996-01-12 1996-01-12 薄肉難燃性電線 Pending JPH09213140A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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