JP4493257B2 - 燃料改質システム - Google Patents

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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素などを原燃料として改質し、CO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭用コージェネレーションシステムや自動車用として用いられる固体高分子型燃料電池(PEFC)01の場合、図9に示すように、燃料改質システム02から電池スタック03のアノード側に供給される水素リッチガス中の水素と、電池スタック03のカソード側に供給される空気中の酸素とを電解質膜を介して反応させて電力を生じるように構成されている。
【0003】
燃料改質システム02では、原燃料を改質反応器04で水蒸気改質反応により水素に変換してから、改質反応済ガスの燃料ガス中のCO濃度が高い場合には、CO変成器05で改質反応済の燃料ガス中のCOを水素に変換した後、さらにCO変成済の燃料ガス中に残存するCOをCO選択酸化反応器06で選択酸化することによってCO濃度を10ppm以下に低減した水素リッチガスを製造する。CO濃度が高いと電池スタック03で発電できなくなるからである。
【0004】
また、燃料改質システム02において、入手容易な都市ガスやプロパンガスを原燃料として使う場合、都市ガスやプロパンガスでは付臭のためにイオウが添加されており、改質反応器04へ原燃料を投入する前段で原燃料を予め脱硫処理して燃料改質システムでの被毒要因のイオウを除去する必要がある。このような燃料改質システム02では、ガスの流れは一方向で、燃料ガスが原燃料に混合されることはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、原燃料がナフサなど比較的高級な炭化水素であり、カーボンを析出させずに安定して改質し、水素リッチガスを製造する場合や、水素添加脱硫方式により原燃料を脱硫する場合には、原燃料に水素を添加する必要がある。大型の純水素製造プラントでは、通常、製品の純水素をリサイクルして原燃料に添加するが、固体高分子型燃料電池(PEFC)用の燃料改質システムなどでは、純水素を精製するプロセスがないので、そのまま同様にして純水素をリサイクルすることができなかった。
【0006】
また、システムにリサイクルラインを設けて製造した水素リッチガスの一部を原燃料と混合しようとしても、水分がリサイクルラインで凝縮して閉塞し、安定した水素添加ができないという問題があった。特に、小型の燃料電池用燃料改質システムの場合、放熱が大きく、リサイクルラインの径が細くなりがちであり、リサイクルラインの閉塞を生じやすい欠点があった。
【0007】
また、その水分を除去したとしても、CO選択酸化反応に必要な酸素を空気の添加で行う場合は、製造する水素リッチガスに窒素が含まれるので、水素リッチガスをリサイクルガスとして原燃料に添加すると改質反応器04で燃料電池01に有害なアンモニアが生成してしまうという問題点があり、改質ガスをリサイクルすることができなかった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、請求項1に係る発明は、アンモニアを生成せず、小型でも安定した運転が可能となる、生成水素の一部をリサイクルして利用できるとともに構成を簡略化できる燃料改質システムを提供することを目的としている。さらに、請求項2に係る発明は、アンモニアを生成せず、小型でも安定した運転が可能となる、生成水素の一部をリサイクルして利用できるとともにCO選択酸化反応をも安定して行える燃料改質システムを提供することを目的とし、請求項3に係る発明は、アンモニアを生成せず、小型でも安定した運転が可能となる、生成水素の一部をリサイクルして利用できるとともに負荷変動にも安定して運転できる燃料改質システムを提供することを目的とし、請求項4に係る発明は、アンモニアを生成せず、小型でも安定した運転が可能となる、生成水素の一部をリサイクルして利用できるとともに環境温度に左右されずに安定して運転できる燃料改質システムを提供することを目的とし、請求項5に係る発明は、CO選択酸化反応をも安定して行えるようにすることを目的とし、また、請求項6に係る発明は、負荷変動にも安定して運転できるようにすることを目的とし、また、請求項7に係る発明は、環境温度に左右されずに安定して運転できるようにすることを目的とし、そして、請求項8に係る発明は、硫黄を含む炭化水素を原燃料とする場合にも良好に適用できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、上述のような目的を達成するために、
原燃料を改質して水素リッチガスに変換する改質反応器と、前記改質反応器の下流側に設けられて、改質反応済の燃料ガス中のCOを選択的にCO2 に酸化するCO選択酸化反応器とを少なくとも備え、原燃料を改質してCO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムにおいて、
原燃料が気体であって、前記改質反応器の下流側であって前記CO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部のガスから水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離手段と、
前記水蒸気凝縮分離手段で水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、前記改質反応器に供給する原燃料にリサイクルガスとして混合するリサイクルラインとを備え、
かつ、前記改質反応器の上流側に原燃料を圧縮する原燃料圧縮機を設け、前記リサイクルラインを前記原燃料圧縮機の吸入側に接続して構成する。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
原燃料を改質して水素リッチガスに変換する改質反応器と、前記改質反応器の下流側に設けられて、改質反応済の燃料ガス中のCOを選択的にCO 2 に酸化するCO選択酸化反応器とを少なくとも備え、原燃料を改質してCO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムにおいて、
前記改質反応器の下流側であって前記CO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの全量を通過させてそのガスから水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離手段と、
前記水蒸気凝縮分離手段で水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、前記改質反応器に供給する原燃料にリサイクルガスとして混合するリサイクルラインとを備えて構成する。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
原燃料を改質して水素リッチガスに変換する改質反応器と、前記改質反応器の下流側に設けられて、改質反応済の燃料ガス中のCOを選択的にCO 2 に酸化するCO選択酸化反応器とを少なくとも備え、原燃料を改質してCO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムにおいて、
前記改質反応器の下流側であって前記CO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部のガスから水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離手段と、
前記水蒸気凝縮分離手段で水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、前記改質反応器に供給する原燃料にリサイクルガスとして混合するリサイクルラインと、
原燃料とリサイクルガスの流量比を制御する流量比制御手段とを備えて構成する。
【0012】
また、請求項4に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
原燃料を改質して水素リッチガスに変換する改質反応器と、前記改質反応器の下流側に設けられて、改質反応済の燃料ガス中のCOを選択的にCO 2 に酸化するCO選択酸化反応器とを少なくとも備え、原燃料を改質してCO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムにおいて、
前記改質反応器の下流側であって前記CO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部のガスから水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離手段と、
前記水蒸気凝縮分離手段で水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、前記改質反応器に供給する原燃料にリサイクルガスとして混合するリサイクルラインとを備え、
前記改質反応器および前記リサイクルラインを保温材で被覆して構成する。
【0013】
また、請求項5に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1に記載の燃料改質システムにおいて、
水蒸気凝縮分離手段を、CO選択酸化反応器の上流側で改質反応器からの改質反応済の燃料ガスが全量通過するように設けて構成する。
【0014】
また、請求項6に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1、2、5のいずれかに記載の燃料改質システムにおいて、
原燃料とリサイクルガスの流量比を制御する流量比制御手段を設けて構成する。
また、請求項7に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1、2、3、5、6のいずれかに記載の燃料改質システムにおいて、
改質反応器およびリサイクルラインを保温材で被覆して構成する。
また、請求項8に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1、2、3、4、5、6、7のいずれかに記載の燃料改質システムにおいて、
改質反応器の上流側に脱硫器を設け、前記改質反応器とCO選択酸化反応器との間に改質反応済の燃料ガス中のCOを水素に変換するCO変成器とを設け、水蒸気凝縮分離手段により前記CO変成器の下流側のガス中の水蒸気を凝縮分離し、その水蒸気が凝縮分離除去されたガスをリサイクルガスとしてリサイクルラインに流通させるとともに、前記リサイクルラインを前記脱硫器の上流側に接続して構成する。
【0015】
【作用】
請求項1に係る発明の燃料改質システムの構成によれば、改質反応器で原燃料ガスを水素に変換するように改質し、改質反応器の下流側に位置するCO選択酸化反応器で改質反応済の燃料ガス中の残存COの選択酸化反応を行い水素リッチガスを製造できる。これと並行して、改質反応器の下流側であってCO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部を、水蒸気凝縮分離手段によってガス中の水蒸気を凝縮分離除去してからリサイクルガスとしてリサイクルラインに流し、原燃料に混合できる。このため、リサイクルラインで水分が凝縮して閉塞することもなく、リサイクルガス中に窒素が含まれていないので、水素リッチガス中にアンモニアが含まれることもない。
しかも、改質反応器の上流側の原燃料圧縮機の吸入側の原燃料にリサイクルガスをリサイクルラインを通じて混合でき、リサイクル動力を低減できる。
【0016】
また、請求項2に係る発明の燃料改質システムの構成によれば、改質反応器で原燃料ガスを水素に変換するように改質し、改質反応器の下流側に位置するCO選択酸化反応器で改質反応済の燃料ガス中の残存COの選択酸化反応を行い水素リッチガスを製造できる。これと並行して、改質反応器の下流側であってCO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの全量を通過させ、水蒸気凝縮分離手段によってガス中の水蒸気を凝縮分離除去してからリサイクルガスとしてリサイクルラインに流し、原燃料に混合できる。このため、リサイクルラインで水分が凝縮して閉塞することもなく、リサイクルガス中に窒素が含まれていないので、水素リッチガス中にアンモニアが含まれることもない。
しかも、CO選択酸化反応器の上流側で、水蒸気凝縮分離手段により改質反応済の燃料ガスの全量に対して水蒸気を凝縮分離除去することにより、CO選択酸化反応を安定して行うことができる。
【0017】
また、請求項3に係る発明の燃料改質システムの構成によれば、改質反応器で原燃料ガスを水素に変換するように改質し、改質反応器の下流側に位置するCO選択酸化反応器で改質反応済の燃料ガス中の残存COの選択酸化反応を行い水素リッチガスを製造できる。これと並行して、改質反応器の下流側であってCO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部を、水蒸気凝縮分離手段によってガス中の水蒸気を凝縮分離除去してからリサイクルガスとしてリサイクルラインに流し、原燃料に混合できる。このため、リサイクルラインで水分が凝縮して閉塞することもなく、リサイクルガス中に窒素が含まれていないので、水素リッチガス中にアンモニアが含まれることもない。
しかも、リサイクルガスの流量を原燃料の流量に応じて制御することができる。
【0018】
また、請求項4に係る発明の燃料改質システムの構成によれば、改質反応器で原燃料ガスを水素に変換するように改質し、改質反応器の下流側に位置するCO選択酸化反応器で改質反応済の燃料ガス中の残存COの選択酸化反応を行い水素リッチガスを製造できる。これと並行して、改質反応器の下流側であってCO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部を、水蒸気凝縮分離手段によってガス中の水蒸気を凝縮分離除去してからリサイクルガスとしてリサイクルラインに流し、原燃料に混合できる。このため、リサイクルラインで水分が凝縮して閉塞することもなく、リサイクルガス中に窒素が含まれていないので、水素リッチガス中にアンモニアが含まれることもない。
しかも、水蒸気凝縮分離手段により水蒸気を凝縮分離除去した改質反応済の燃料ガスを流動するリサイクルラインを保温材で保温し、リサイクルライン中の改質反応済の燃料ガスが環境温度の影響を受けることを回避できる。
【0019】
また、請求項5に係る発明の燃料改質システムの構成によれば、CO選択酸化反応器の上流側で、水蒸気凝縮分離手段により改質反応済の燃料ガスの全量に対して水蒸気を凝縮分離除去することにより、CO選択酸化反応を安定して行うことができる。
【0020】
また、請求項6に係る発明の燃料改質システムの構成によれば、リサイクルガスの流量を原燃料の流量に応じて制御することができる。
また、請求項7に係る発明の燃料改質システムの構成によれば、水蒸気凝縮分離手段により水蒸気を凝縮分離除去した改質反応済の燃料ガスを流動するリサイクルラインを保温材で保温し、リサイクルライン中の改質反応済の燃料ガスが環境温度の影響を受けることを回避できる。
また、請求項8に係る発明の燃料改質システムの構成によれば、CO変成済の燃料ガスの一部を、水蒸気凝縮分離手段によりガス中の水蒸気を凝縮分離除去してから、リサイクルガスとしてリサイクルラインに流し、脱硫器の上流側で原燃料と混合するとともに、脱硫器に水添脱硫を適用でき、イオウを除去できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1は本発明に係る燃料改質システムの前提の基本構成例を示すブロック図であり、燃料改質システム1が、化学反応により原燃料を水素に変換する原燃料の改質反応を行う改質反応器2の下流側に、改質反応済の燃料ガス中のCOの選択酸化反応を行うCO選択酸化反応器3を設けて構成され、改質反応器2で原燃料を水素に変換した後、CO選択酸化反応器3で改質反応済の燃料ガス中の残存COを選択酸化により酸化して水素リッチガスを製造するようになっている。
【0023】
上記燃料改質システム1に用いられる原燃料としては、特定のものに限られるものではなく、例えば都市ガスやプロパンガスなどの炭化水素系ガスやアルコールなどが用いられる。
改質反応器2における改質反応は、炭化水素やアルコールなどの原燃料を水蒸気あるいは酸素と反応させて水素に変換して原燃料を水素リッチの混合ガス(合成ガス)にするものであり、改質反応器2内には改質反応を起こすための改質触媒が充填されている。
【0024】
炭化水素と水蒸気を反応させて改質する場合は、例えば式(1)で示す吸熱タイプの水蒸気改質反応が行われる。例えば、図1に示すように、原燃料に水蒸気を添加して改質反応器2へ送り込んで処理することになる。
また、炭化水素と酸素を反応させて改質する場合は、例えば式(2)で示す発熱タイプの部分燃焼改質反応が行われる。
nn +xH2 O→H2 +CO+CO2 +CH4 +H2 O ・・・(1)
nn +yO2 →H2 +CO+CO2 +CH4 +H2 O ・・・(2)
さらに、改質反応器2での改質反応が、式(1)の水蒸気改質反応と式(2)の部分燃焼改質反応の双方を併せた中間的なオートサマル式改質反応である場合もある。
【0025】
CO選択酸化反応器3での選択酸化反応は、水素が主成分の改質反応済の燃料ガス中に少量含まれるCOをCO選択酸化触媒を使い酸素で選択的に酸化してCO2 に変換させるものである。通常、図1に示すように、改質反応済の燃料ガスに空気を添加してCO選択酸化反応器3で処理する。
【0026】
改質反応器2の下流側で、かつ、CO選択酸化反応器の上流側に、改質反応済の燃料ガスの一部のガス中の水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離器4が接続されるとともに、その水蒸気凝縮分離器4に、水蒸気が凝縮分離除去されたガスをリサイクルガスとして流通させて原燃料ガスに混合するリサイクルライン5が接続され、更に、リサイクルライン5が改質反応器2の上流側に接続されている。このとき、CO選択酸化に必要な空気の注入口は、リサイクルライン5の分岐点よりも下流側に設置されている必要がある。
【0027】
上記構成により、改質反応器2とCO選択酸化反応器3の間の分岐点から改質反応済の燃料ガスの一部が水蒸気凝縮分離器4に送られて水蒸気が凝縮分離除去される。その水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、リサイクルライン5を経て改質反応器2の上流側でリサイクルガスとして原燃料ガスに混合するようになっている。
【0028】
水蒸気凝縮分離器4としては、リサイクルライン5で水蒸気が凝縮しないようにできるものであればよく、水冷式と気液分離式を組み合わせた構成のものなど、各種のものが適用できる。システムの運転中、水蒸気凝縮分離器4によってガスから凝縮分離除去された水は、ドレン管4aから適宜排出されるように構成されている。
上記燃料改質システム1では、図示しないが、必要に応じて原燃料ラインやリサイクルラインに、遮断弁、調節弁、逆止弁、送気用ブロアー、定量ポンプなどが適宜付設される。
【0029】
以上に詳述した基本構成例の燃料改質システム1の場合、リサイクルライン5を経由して原燃料と混合されるリサイクルガスは、改質反応済の燃料ガスの一部であるために水素を十分に含んでいるだけでなく、水蒸気を凝縮分離除去してからリサイクルライン5に流すから、水蒸気でリサイクルライン5を閉塞することが無い。また、リサイクルガスがCO選択酸化反応器3の上流側からのガスであるから、有害なアンモニア生成原因の窒素の混入を回避でき、生成水素の一部をリサイクルして利用することができる。
【0030】
図2は、本発明に係る燃料改質システムの第1実施例を示すブロック図であり、基本構成例と異なるところは次の通りである。
すなわち、第1実施例の燃料改質システム6は、原燃料が気体であって、改質反応器2の上流側に原燃料を圧縮する原燃料圧縮機7が設けられ、リサイクルライン5の出口が原燃料圧縮機7の吸入側に接続されている。他の構成は、基本構成例と同じであり、同一図番を付すことにより、その説明は省略する。
【0031】
この第1実施例の燃料改質システム6によれば、改質反応器2の上流側の原燃料圧縮機7の吸入側でリサイクルガスをリサイクルライン5を通して原燃料の気体に混合でき、リサイクルガス供給用のブロアーなどを省略できて構成を簡略化できる利点がある。
【0032】
図3は、硫黄を含む気体状炭化水素を改質する場合に好適な本発明に係る燃料改質システムの第2実施例を示すブロック図であり、第1実施例と異なるところは次の通りである。
すなわち、第2実施例の燃料改質システム8は、改質反応器2の上流側に水素添加脱硫方式の脱硫器9を設けるとともに、改質反応器2とCO選択酸化反応器3の間に改質反応済の燃料ガス中のCOを燃料ガス中の水蒸気と反応させることにより水素に変換するCO変成器10を設けて構成されている。
【0033】
CO変成器10の下流側の分岐点からCO変成済のガスの一部が、水蒸気凝縮分離器4へ送られてガス中の水蒸気が凝縮分離除去された後にリサイクルガスとしてリサイクルライン5に流されるように構成され、そのリサイクルライン5の出口が脱硫器9の上流側に設けられた燃料圧縮機7の吸入側に接続されている。他の構成は、第1実施例と同じであり、同一図番を付すことにより、その説明は省略する。
【0034】
この第2実施例の燃料改質システム8によれば、改質反応器2による改質反応を済ませた燃料ガス中のCOをCO変成器10により水素に変換するとともに、CO変成済のガスの一部が水蒸気凝縮分離器4で水蒸気が除去された後、リサイクルガスとしてリサイクルライン5に流されて脱硫器9の上流側で原燃料と混合され、脱硫器9により原燃料の水添脱硫処理が行われる。
【0035】
脱硫器9による水添脱硫の場合、有機イオウ(R−S−R’)を水素化して硫化水素(H2S)とし、このH2SをZnOなどの吸着脱硫剤で吸着除去することにより燃料改質システムでの被毒要因のイオウを除去する。
またCO変成器10では、CO+H2O→H2+CO2 という化学反応によりCOを水素に変換する。
【0036】
したがって、リサイクルガスとして水素濃度がより高いCO変成済のガスを用いるので、リサイクルガス流量を減少させることができる。また、リサイクルガスを脱硫器9の上流側で原燃料と混合してから脱硫器9で脱硫効果の高い水添脱硫処理を行うから、原燃料に含まれるイオウを十分に除去できるうえに、脱硫器9の小型化や、脱硫触媒の交換頻度減少を図れる。
【0037】
また、例えば、第2実施例の燃料改質システム8は、図4のブロック図に示すように、家庭用コージェネレーションシステムや自動車として用いられる固体高分子型燃料電池(PEFC)11における電池スタック12のアノード側に水素リッチガスを供給するシステムとして用いることが出来る。固体高分子型燃料電池11の場合、燃料改質システム8から電池スタック12のアノード側に供給される水素リッチガス(改質完了ガス)中の水素と、電池スタック12のカソード側に供給される空気中の酸素とを電解質膜を介して反応させることにより電力を発生させる。
【0038】
電池スタック12に供給する水素リッチガスはCO濃度が10ppm以下程度に低くする必要があるため、燃料改質システム8では、原燃料ガスを改質反応器2で水蒸気改質反応により水素に変換してからCO変成器10で改質反応済の燃料ガス中のCOを水素に変換した後、さらにCO変成済の燃料ガス中の残存COをCO選択酸化反応器3で選択酸化することによってCO濃度を10ppm以下に低減させる構成となっている。
【0039】
図5は、本発明に係る燃料改質システムの第3実施例を示すブロック図であり、第2実施例と異なるところは次の通りである。
すなわち、第3実施例の燃料改質システム13は、水蒸気凝縮分離器4をCO変成器10とCO選択酸化反応器3の間にCO変成済のガスの全量を通過するようにライン中に直列に設け、水蒸気凝縮分離器4の下流側であってCO選択酸化反応器3の上流側の分岐点にリサイクルライン5の入口を接続して構成されている。他の構成は、第2実施例と同じであり、同一図番を付すことにより、その説明は省略する。
【0040】
この第3実施例の燃料改質システム13によれば、CO変成器10から出てくるCO変成済のガスの全量を水蒸気凝縮分離器4を経由させ、ガス中の水蒸気を凝縮分離除去するから、リサイクルライン5のみならず、CO選択酸化反応器3へも水蒸気が除かれたCO変成済のガスを送ることができる。このため、CO選択酸化反応が低温で行え、CO選択酸化反応の制御性が向上し、運転が安定するというメリットがある。
この第3実施例の燃料改質システム13も、他の実施例の場合と同様、固体高分子型燃料電池の水素リッチガスの供給源として用いることができる。
【0041】
図6は、本発明に係る燃料改質システムの第4実施例を示すブロック図であり、第1実施例と異なるところは、次の通りである。
すなわち、第5実施例の燃料改質システム14は、原燃料圧縮機として定量ポンプ15を用いるとともに、リサイクルライン5に定量ポンプ16を設けて、リサイクルガス用定量ポンプ16の流量制御目標値を原燃料ガス用定量ポンプ15の流量制御目標値と連動させることにより、原燃料とリサイクルガスの流量比を一定に制御するための流量比制御手段としての定量ポンプ制御装置17を設ける構成となっている。他の構成は、第1実施例と同じであり、同一図番を付すことにより、その説明は省略する。
【0042】
この第4実施例の燃料改質システム14によれば、原燃料とリサイクルガスの流量比が一定になるように制御されているので、負荷変動などで原燃料の流量が変化した場合にも、それに応じてリサイクルガスの流量が変化するので、各部のガス組成が一定に保たれ、安定した運転を行うことができる。
【0043】
図7は、本発明に係る燃料改質システムの第5実施例を示すブロック図であり、第3実施例(図5参照)と異なるところは、次の通りである。
すなわち、この第5実施例の燃料改質システム18では、脱硫器9、改質反応器2、CO選択酸化反応器3およびCO変成器10ならびにそれらを接続する配管が、セラミックファイバーなどの保温材19で被覆されている。更に、水蒸気凝縮分離器4からCO選択酸化反応器3に至る配管の途中と原燃料圧縮機7の吸入側に至るリサイクルライン5が、保温材19内に通されている。
【0044】
通常、燃料改質システムにおける各反応器は高温で使用されるため、それらの反応器と、付帯する配管は保温材で被覆されている。しかし、水蒸気凝縮分離器4は、ガスを冷却して水蒸気を分離することが多いために保温されない。したがって、リサイクルライン5も特に保温されていなかった。
【0045】
しかしながら、排熱回収が重要視されてくるに伴い、水蒸気凝縮分離器4に供給される冷却水を貯湯槽との間で循環させるように構成した場合、冷却水の温度が40℃を超えることもあり、このような冷却水で水蒸気を凝縮処理した後の改質反応済みの燃料ガスは、その温度も高くなる。そのような場合、燃料改質システムを設置した屋外の気温などの環境温度が改質反応済みの燃料ガスの露点よりも低くなり、リサイクルライン5内で水分の凝縮を生じる。この現象を知見するに至り、この第6実施例では、リサイクルライン5を保温材19で保温し、環境温度が環境温度が改質反応済みの燃料ガスの露点より低い場合でも、水分の凝縮を防止できるように構成されている。他の構成は、第3実施例と同じであり、同一図番を付すことにより、その説明は省略する。
【0046】
図8は、本発明に係る燃料改質システムの第6実施例を示す詳細図であり、水蒸気発生器20を内蔵する以外、図5に示した第3実施例と同じである。
改質反応器2、脱硫器9、CO変成器10およびCO選択酸化反応器3、ならびに、水蒸気凝縮分離器4の水蒸気凝縮分離用熱交換器21を除いた熱交換器が同一形状のプレート型エレメントで構成され、それらのプレート型エレメントを積層して燃料改質システムが作製されている。
【0047】
CO変成器10を出たガスが全量水冷式の水蒸気凝縮分離器4に導入されて水蒸気を凝縮分離した後、一部はリサイクルガスとして、リサイクルライン5を通じて原燃料圧縮機7の吸入側に添加し、残りには、空気を添加し、CO選択酸化反応器3でのCO選択酸化反応に供した。リサイクルライン5には、流量調節弁22が設けられ、リサイクルするガスの流量を、原燃料圧縮機7に供給される原燃料の供給流量に応じて調節できるように構成されている。図中23は気水分離器である。
【0048】
ここで、都市ガス4.2Nl/minに、水蒸気を凝縮分離して露点が約24℃となったリサイクルガスを、流量調節弁22を調節して60ml/minになるように加えて、原燃料圧縮機7で14.3kPa−Gに昇圧し、熱交換の後、Cu−Zn−Al−Ni系水添吸着脱硫剤を充填した脱硫器9で約250℃で脱硫した。脱硫後の原燃料をS/C=3.0で水蒸気改質した後、CO変成を行い、水蒸気を凝縮分離後、空気0.8l/minを加えてCO選択酸化反応に供した。
【0049】
このとき、リサイクルガス中の水素濃度は約75%、得られた水素リッチガス中のメタン濃度は1.5%、CO濃度は1ppm未満であった。また、リサイクルガスを水蒸気凝縮分離器4から分岐している点での圧力は8.6kPa−Gであり、リサイクルガス中に窒素N2や酸素O2は検出されなかった。なお、室温は約25℃であった。
【0050】
更に、起動停止10回を含めて、約100時間にわたり、このシステムを運転し続けたが、得られた水素リッチガス中のメタン濃度、CO濃度に変化が無く、流量調節弁22や原燃料圧縮機7での水によるリサイクルラインの閉塞は見られず、安定した燃料改質を行うことができた。
【0051】
また、原燃料の流量を60%および30%に減らせて燃料改質試験を行った。このときのリサイクルガスの流量は、37ml/minおよび20ml/minであり、リサイクルガスの流量は、流量調節弁22でコントロールされ、必要十分なリサイクル水素流量を確保した。また、この場合も、リサイクルラインの閉塞は見られず、安定して運転することができた。
【0052】
このとき、原燃料圧縮機7出口の圧力は8.8kPa−Gおよび5.5kPa−Gであり、一方、リサイクルガスの分岐点での圧力は6.0kPa−Gおよび4.3kPa−Gであり、リサイクルガス中に窒素N2や酸素O2は検出されなかった。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に係る発明の燃料改質システムによれば、改質反応器で原燃料ガスを水素に変換するように改質した改質反応済の燃料ガスの一部を、CO選択酸化反応器の上流側から、しかも、ガス中の水蒸気を凝縮分離除去してリサイクルガスとしてリサイクルラインに流すから、小規模のシステムでも水蒸気が凝縮してリサイクルラインを閉塞することなく、生成した水素をリサイクルして原燃料に混合することができる。
しかも、CO選択酸化反応器の上流側でかつ空気の注入口よりも上流側からリサイクルするから、有害なアンモニアの生成原因となる窒素の混入を避けることができ、改質反応器の下流側に位置するCO選択酸化反応器で改質反応済の燃料ガス中の残存COの選択酸化反応を行って水素リッチガスを製造しながら、生成した水素の一部をリサイクルして利用できる燃料改質システムを提供できる。
そのうえ、リサイクルガスを原燃料圧縮機の吸入側で原燃料に混合するから、リサイクルガスを供給するための専用のブロアーなどを不要にでき、構成を簡略化できて安価である。
【0054】
また、請求項2に係る発明の燃料改質システムによれば、改質反応器で原燃料ガスを水素に変換するように改質した改質反応済の燃料ガスの全量を、CO選択酸化反応器の上流側から、しかも、ガス中の水蒸気を凝縮分離除去してリサイクルガスとしてリサイクルラインに流すから、小規模のシステムでも水蒸気が凝縮してリサイクルラインを閉塞することなく、生成した水素をリサイクルして原燃料に混合することができる。
しかも、CO選択酸化反応器の上流側でかつ空気の注入口よりも上流側からリサイクルするから、有害なアンモニアの生成原因となる窒素の混入を避けることができ、改質反応器の下流側に位置するCO選択酸化反応器で改質反応済の燃料ガス中の残存COの選択酸化反応を行って水素リッチガスを製造しながら、生成した水素の一部をリサイクルして利用できる燃料改質システムを提供できる。
更に、CO選択酸化反応器の上流側で、改質反応済の燃料ガスの全量に対して水蒸気を凝縮分離除去するから、CO選択酸化反応器へも水蒸気が除かれた状態で改質反応済の燃料ガスを流すことができ、CO選択酸化反応を安定に行える。
【0055】
また、請求項3に係る発明の燃料改質システムによれば、改質反応器で原燃料ガスを水素に変換するように改質した改質反応済の燃料ガスの一部を、CO選択酸化反応器の上流側から、しかも、ガス中の水蒸気を凝縮分離除去してリサイクルガスとしてリサイクルラインに流すから、小規模のシステムでも水蒸気が凝縮してリサイクルラインを閉塞することなく、生成した水素をリサイクルして原燃料に混合することができる。
しかも、CO選択酸化反応器の上流側でかつ空気の注入口よりも上流側からリサイクルするから、有害なアンモニアの生成原因となる窒素の混入を避けることができ、改質反応器の下流側に位置するCO選択酸化反応器で改質反応済の燃料ガス中の残存COの選択酸化反応を行って水素リッチガスを製造しながら、生成した水素の一部をリサイクルして利用できる燃料改質システムを提供できる。
そのうえ、原燃料とリサイクルガスの流量比を一定に制御しているので、負荷変動などで原燃料の流量が変化した場合にも、システムを安定して運転することができる。
【0056】
また、請求項4に係る発明の燃料改質システムによれば、改質反応器で原燃料ガスを水素に変換するように改質した改質反応済の燃料ガスの一部を、CO選択酸化反応器の上流側から、しかも、ガス中の水蒸気を凝縮分離除去してリサイクルガスとしてリサイクルラインに流すから、小規模のシステムでも水蒸気が凝縮してリサイクルラインを閉塞することなく、生成した水素をリサイクルして原燃料に混合することができる。
しかも、CO選択酸化反応器の上流側でかつ空気の注入口よりも上流側からリサイクルするから、有害なアンモニアの生成原因となる窒素の混入を避けることができ、改質反応器の下流側に位置するCO選択酸化反応器で改質反応済の燃料ガス中の残存COの選択酸化反応を行って水素リッチガスを製造しながら、生成した水素の一部をリサイクルして利用できる燃料改質システムを提供できる。
そのうえ、リサイクルライン中の改質反応済の燃料ガスが環境温度の影響を受けることを回避できるから、水蒸気凝縮分離手段により水蒸気を凝縮分離除去した改質反応済の燃料ガスの露点よりも環境温度が低い場合でも、リサイクルラインで水分が凝縮することを防ぐことができ、環境温度に左右されずにシステムを安定して運転することができる。
【0057】
また、請求項5に係る発明の燃料改質システムによれば、CO選択酸化反応器の上流側で、改質反応済の燃料ガスの全量に対して水蒸気を凝縮分離除去するから、CO選択酸化反応器へも水蒸気が除かれた状態で改質反応済の燃料ガスを流すことができ、CO選択酸化反応を安定に行える。
【0058】
また、請求項6に係る発明の燃料改質システムによれば、原燃料とリサイクルガスの流量比を一定に制御しているので、負荷変動などで原燃料の流量が変化した場合にも、システムを安定して運転することができる。
また、請求項7に係る発明の燃料改質システムによれば、リサイクルライン中の改質反応済の燃料ガスが環境温度の影響を受けることを回避できるから、水蒸気凝縮分離手段により水蒸気を凝縮分離除去した改質反応済の燃料ガスの露点よりも環境温度が低い場合でも、リサイクルラインで水分が凝縮することを防ぐことができ、環境温度に左右されずにシステムを安定して運転することができる。
また、請求項8に係る発明の燃料改質システムによれば、CO変成済の水素濃度の高い燃料ガスの一部を、ガス中の水蒸気を凝縮分離除去してから、脱硫器の上流側で原燃料と混合し、脱硫器により原燃料の水添脱硫処理を行い、イオウを除去するから、従来採用できなかった水添脱硫触媒を利用でき、脱硫器の小型化や、脱硫触媒の交換頻度の大幅な減少を達成でき、硫黄を含む原料ガスを使用する場合にも良好に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る燃料改質システムの前提の基本構成例を示すブロック図である。
【図2】 本発明に係る燃料改質システムの第1実施例を示すブロック図である。
【図3】 本発明に係る燃料改質システムの第2実施例を示すブロック図である。
【図4】 第2実施例の燃料改質システムを用いた固体高分子型燃料電池の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明に係る燃料改質システムの第3実施例を示すブロック図である。
【図6】 本発明に係る燃料改質システムの第4実施例を示すブロック図である。
【図7】 本発明に係る燃料改質システムの第5実施例を示すブロック図である。
【図8】 本発明に係る燃料改質システムの第6実施例を示す詳細図である。
【図9】 従来例の燃料改質システムを用いた固体高分子型燃料電池の構成を示すブロック図である。

Claims (8)

  1. 原燃料を改質して水素リッチガスに変換する改質反応器と、前記改質反応器の下流側に設けられて、改質反応済の燃料ガス中のCOを選択的にCO2 に酸化するCO選択酸化反応器とを少なくとも備え、原燃料を改質してCO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムにおいて、
    原燃料が気体であって、前記改質反応器の下流側であって前記CO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部のガスから水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離手段と、
    前記水蒸気凝縮分離手段で水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、前記改質反応器に供給する原燃料にリサイクルガスとして混合するリサイクルラインとを備え、
    かつ、前記改質反応器の上流側に原燃料を圧縮する原燃料圧縮機を設け、前記リサイクルラインを前記原燃料圧縮機の吸入側に接続したことを特徴とする燃料改質システム。
  2. 原燃料を改質して水素リッチガスに変換する改質反応器と、前記改質反応器の下流側に設けられて、改質反応済の燃料ガス中のCOを選択的にCO 2 に酸化するCO選択酸化反応器とを少なくとも備え、原燃料を改質してCO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムにおいて、
    前記改質反応器の下流側であって前記CO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの全量を通過させてそのガスから水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離手段と、
    前記水蒸気凝縮分離手段で水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、前記改質反応器に供給する原燃料にリサイクルガスとして混合するリサイクルラインとを備えたことを特徴とする燃料改質システム。
  3. 原燃料を改質して水素リッチガスに変換する改質反応器と、前記改質反応器の下流側に設けられて、改質反応済の燃料ガス中のCOを選択的にCO 2 に酸化するCO選択酸化反応器とを少なくとも備え、原燃料を改質してCO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムにおいて、
    前記改質反応器の下流側であって前記CO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部のガスから水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離手段と、
    前記水蒸気凝縮分離手段で水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、前記改質反応器に供給する原燃料にリサイクルガスとして混合するリサイクルラインと、
    原燃料とリサイクルガスの流量比を制御する流量比制御手段とを備えたことを特徴とする燃料改質システム。
  4. 原燃料を改質して水素リッチガスに変換する改質反応器と、前記改質反応器の下流側に設けられて、改質反応済の燃料ガス中のCOを選択的にCO 2 に酸化するCO選択酸化反応器とを少なくとも備え、原燃料を改質してCO濃度の低い水素リッチガスを製造する燃料改質システムにおいて、
    前記改質反応器の下流側であって前記CO選択酸化反応器の上流側との間でかつ空気の注入口よりも上流側の改質反応済の燃料ガスの少なくとも一部のガスから水蒸気を凝縮分離する水蒸気凝縮分離手段と、
    前記水蒸気凝縮分離手段で水蒸気が凝縮分離除去されたガスを、前記改質反応器に供給する原燃料にリサイクルガスとして混合するリサイクルラインとを備え、
    前記改質反応器および前記リサイクルラインを保温材で被覆してあることを特徴とする燃料改質システム。
  5. 請求項1に記載の燃料改質システムにおいて、
    水蒸気凝縮分離手段を、CO選択酸化反応器の上流側で改質反応器からの改質反応済の燃料ガスが全量通過するように設けてある燃料改質システム。
  6. 請求項1、2、5のいずれかに記載の燃料改質システムにおいて、
    原燃料とリサイクルガスの流量比を制御する流量比制御手段を設けてある燃料改質システム。
  7. 請求項1、2、3、5、6のいずれかに記載の燃料改質システムにおいて、
    改質反応器およびリサイクルラインを保温材で被覆してある燃料改質システム。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6、7のいずれかに記載の燃料改質システムにおいて、
    改質反応器の上流側に脱硫器を設け、前記改質反応器とCO選択酸化反応器との間に改質反応済の燃料ガス中のCOを水素に変換するCO変成器とを設け、水蒸気凝縮分離手段により前記CO変成器の下流側のガス中の水蒸気を凝縮分離し、その水蒸気が凝縮分離除去されたガスをリサイクルガスとしてリサイクルラインに流通させるとともに、前記リサイクルラインを前記脱硫器の上流側に接続してある燃料改質システム。
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