JP2001202982A - 固体高分子型燃料電池システム - Google Patents

固体高分子型燃料電池システム

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Akira Kobuchi
彰 小渕
Mare Sato
希 佐藤
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    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体高分子型燃料電池と水素製造装置とを高
効率にシステム化するとともに、この電池の排ガスを高
純度の水添脱硫用水素として利用可能な固体高分子型燃
料電池システムを提供する。 【解決手段】 原料炭化水素aに排ガスj(水添脱硫用
水素)を添加後、水添脱硫部11で硫黄分を脱硫し、脱
硫後の原料炭化水素cを水蒸気改質部12で水蒸気改質
して高濃度水素含有ガスdを生成し、次にこれをガス変
成部13に供給して一酸化炭素を二酸化炭素および水素
に転換し、次いでガス変成後の高濃度水素含有ガスeを
PSA部14に供給して高純度水素を精製する。続い
て、精製された高純度水素hを水分調整したのちに固体
高分子型燃料電池15に供給する。その後、この電池1
5の排出ガス(高純度水素)jを水添脱硫部11の水添
脱硫用水素に利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池システムに関し、さらに詳細には固体高分子型燃料
電池と、これに供給される高純度水素を得るための水素
製造装置とを高効率にシステム化した固体高分子型燃料
電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子型燃料電池(PEFC=Po
lymer ElectrolyteFuel Cel
l)は、その運転温度が約80〜100℃と操作性が良
く、電流密度が大きいことなどから、今後最も注目され
ていく燃料電池である。固体高分子型燃料電池は、電解
質が固体でかつ高分子の燃料電池で、アノード(水素
極)において水素燃料が水素イオンと電子に分かれ、こ
のうち水素イオンは、例えばパーフルオロカーボンスル
フォン酸(PFSA)膜などの高分子イオン交換膜(固
体高分子電解質)中を移動する一方、電子は外部回路を
通ってカソードへ移動する。そして、カソード(酸素
極)では、酸素,電子および水素イオンが反応して水が
生成される。
【0003】さて、図2の従来手段に係る固体高分子型
燃料電池システムの系統図を参照して、従来の固体高分
子型燃料電池システムを説明する。まず、原料炭化水素
(例えば、灯油)を供給ポンプ101によって水添脱硫
部102に供給する。なお、この水添脱硫部102への
供給前に、この灯油を昇圧(0.8MPa)・加熱(3
50℃)して気化させておく。この水添脱硫部102で
は、原料炭化水素に水素含有ガスを添加し、高温・高圧
下でコバルト−モリブデン、またはニッケル−モリブデ
ンなどを担持させた触媒と接触させて水素化処理して硫
黄分を硫化水素とし、その後、酸化亜鉛や酸化ニッケル
などの脱硫剤で脱硫(水素化脱硫)する。
【0004】次に、脱硫後の原料炭化水素に水蒸気を、
水蒸気/原料が4.0kg−mol−H2 O/kg−m
ol−Cになるように添加し、それから水蒸気改質部1
03に供給される。この水蒸気改質部103では、原料
炭化水素が800℃の反応温度で水蒸気改質触媒に接触
され(圧力は0.8MPa)、水蒸気改質される。な
お、水蒸気改質触媒としては、主にニッケル系触媒が用
いられる。
【0005】次いで、水蒸気改質後の高濃度水素含有ガ
スは、冷却後にガス変成部104に供給される。このガ
ス変成部104では、高濃度水素含有ガス中の一酸化炭
素が、変成触媒により二酸化炭素および水素に転換され
る。変成触媒としては、鉄−クロムや銅−酸化物が用い
られている。ここでの反応温度は250℃〜450℃で
あり、圧力は0.8MPaを維持する。
【0006】そして、ガス変成後の高濃度水素含有ガス
は、水蒸気が除去されたのち、一部が水添脱硫用水素と
して利用される一方、その後、空気が酸素/一酸化炭素
3.0〜4.0kg−mol−O2 /kg−mol−C
Oになるように添加されてから、CO酸化部105に供
給される。このCO酸化部105では、CO変成ガス中
に酸素または空気を混合して、低温(100℃前後)
で、一酸化炭素を選択的に二酸化炭素に触媒燃焼させ
る。これにより、一酸化炭素濃度が10ppm以下とな
る。このような濃度調整を行うのは、固体高分子型燃料
電池の電極が10ppm以上の一酸化炭素により被毒さ
れやすく、この被毒により電池性能の低下が引き起こさ
れるためである。なお、この際の反応温度は100℃、
圧力は0.1MPaである。
【0007】一酸化炭素が除去された高濃度水素含有ガ
スは、水分調整ののち、上記固体高分子型燃料電池10
6に供給され、ここで水を生成しながら電気エネルギー
が得られる。なお、固体高分子型燃料電池からの排出ガ
スは、水素含有量が半減しているものの水素リッチガス
である。そのため、これを水蒸気改質部103の加熱源
として利用する。この際、補助燃料として、気化された
原料の灯油が、補助燃料供給ポンプ107によって所定
割合で供給される。また、一酸化炭素を除去する方法と
して、CO酸化部105の代わりに脱炭酸工程とメタネ
ータ部とを設置することにより、まず、改質ガス中の二
酸化炭素を除去し、引き続いて、除去しきれない二酸化
炭素および一酸化炭素をすべてメタン化する方法も開発
されている(以下「メタネーション法」ともいう)。
【0008】なお、各工程中のガスである原料炭化水素
a,水添後の原料炭化水素b,水蒸気添加後の原料炭化
水素c,水蒸気改質後の原料炭化水素d,CO変成後の
原料炭化水素e,水蒸気f,水蒸気が除去されたCO変
成後の原料炭化水素g,水添脱硫用水素h,空気が添加
されたCO変成後の原料炭化水素i,CO酸化処理後の
原料炭化水素j,固体高分子型燃料電池からの排ガスk
の成分を表5〜表8に示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】
【表4】
【0013】しかしながら、従来の固体高分子型燃料電
池システムにあっては、上記CO酸化部105におい
て、改質ガス中に1%くらいしかない一酸化炭素だけを
ほぼ選択的に燃焼させることは不可能である。また、通
常存在する一酸化炭素の3〜4倍の酸素を導入すること
から、一酸化炭素の燃焼と同時に、固体高分子型燃料電
池106の燃料となる水素も燃焼してしまう。さらに、
このCO酸化部105は、水蒸気改質部103での負荷
変動に対して性能を維持することは困難である。
【0014】そして、メタネーション法においては、変
成ガス中の一酸化炭素および二酸化炭素を水素化してメ
タンにするので、CO変成ガス中の水素を消費すること
となる。また、メタネーション法は、脱炭酸装置および
メタネータが必要であり、コスト高となってしまう。さ
らに、水蒸気改質部103での負荷変動に関しても、C
O酸化器105と同様に性能を維持することは困難であ
る。
【0015】これらのCO酸化部105を使用する方法
およびメタネータを使用する方法のいずれの場合でも、
水添脱硫工程に用いる水素含有ガスとしては、CO変性
ガスを用いることができず、難脱硫性の硫黄化合物を含
有する炭化水素を原料に用いたときには、十分な脱硫が
行われない。そのため、後段の改質触媒、変成触媒が硫
黄被毒により寿命が短くなる恐れがある。なお、石油系
のナフサや灯油などの原料を用いた場合、水添脱硫工程
には一酸化炭素などの不純物を含む高濃度水素含有ガス
を供給するより、不純物がない高純度水素を添加した方
が好ましい。高純度水素製造装置としては、PSA(P
ressure Swing Absorption)
およびパラジウム膜による水素精製工程や、メンブレン
リアクタを採用して高純度水素を精製し、製品水素の一
部を脱硫工程に用いるプロセスも提案されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術を背景になされたもので、固体高分子型燃料電
池と水素製造装置とを高効率にシステム化するととも
に、固体高分子型燃料電池からの排ガスを高純度の水添
脱硫用水素として利用可能な固体高分子型燃料電池シス
テムを提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、原料炭化水素に水添脱硫用水素を添加したのち、該
原料炭化水素中の硫黄分を脱硫して除去する水添脱硫工
程と、該脱硫後の原料炭化水素を水蒸気改質して高濃度
水素含有ガスを生成する水蒸気改質工程と、該高濃度水
素含有ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素および水素に転
換するガス変成工程と、該ガス変成された高濃度水素含
有ガスから高純度水素を精製する高純度水素精製工程
と、該精製された高純度水素を固体高分子型燃料電池に
供給する工程とを備え、上記固体高分子燃料電池から排
出された高純度水素を、上記水添脱硫工程の水添脱硫用
水素とすることを特徴とする固体高分子型燃料電池シス
テムである。
【0018】また、請求項2に記載の発明は、上記固体
高分子燃料電池から排出された高純度水素の一部を、再
び上記固体高分子燃料電池に供給する請求項1に記載の
固体高分子型燃料電池システムである。
【0019】さらに、請求項3に記載の発明は、上記原
料炭化水素が、灯油,ナフサおよびLPGの群から選ば
れた請求項1または請求項2に記載の固体高分子型燃料
電池システムである。
【0020】さらにまた、請求項4に記載の発明は、上
記高純度水素精製工程が、高濃度水素含有ガスを加熱し
て水蒸気改質触媒と接触させることで水蒸気改質し、該
水蒸気改質によって発生した高純度水素を吸着分離およ
び/または無機水素分離膜によって透過分離する工程で
ある請求項1〜3のうち、何れか1項に記載の固体高分
子型燃料電池システムである。
【0021】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る固体
高分子型燃料電池システムの系統図である。
【0022】図1において、符号10は、固体高分子型
燃料電池設備である。以下、この固体高分子型燃料電池
設備10の各構成体を説明する。符号11は、上流側の
水素化触媒層と、下流側の脱硫剤層とに分かれた水添脱
硫部である。この水添脱硫部11は、後述する固体高分
子型燃料電池から排出された高純度水素を直接的に原料
炭化水素と混合し、これを水素化触媒層に充填された水
素化触媒に接触させることで、原料炭化水素中の硫黄分
を水素化処理して硫化水素に改質したのち、脱硫剤層に
充填された脱硫剤により脱硫する。なお、この原料炭化
水素として灯油を使用した例では、供給ポンプP1によ
り供給された灯油を0.8MPaに昇圧、350℃に加
熱して気化させたものである。この場合、水添水素量
は、灯油1kgに対して0.5Nm/kg以上が好まし
い。
【0023】水素化触媒としては、ニッケル−モリブデ
ンまたはコバルト−モリブデンなどの酸化物、または硫
化物をシリカやアルミナなどの担体に担持させたNiM
ox触媒またはCoMox触媒などが挙げられる。低圧
下では、ニッケル−モリブデン触媒が好ましい。また、
脱硫剤としては、酸化亜鉛や酸化ニッケルなどが単独ま
たは適宜担体に担持して用いられる。水素化触媒層で
は、原料炭化水素中の硫黄分が水素化されて硫化水素が
生成される。その反応温度は300〜400℃である
が、固体高分子型燃料電池から排出された水素は高純度
で反応性に富んでいるため、脱硫反応が促進される。脱
硫剤層では、H2 S+ZnO=ZnS+H2 Oの反応が
起きる。なお、脱硫後の原料炭化水素は水蒸気改質部1
2に供給される。
【0024】この水蒸気改質部12は、脱硫された炭化
水素に水または水蒸気を添加し、さらに改質触媒を接触
させて水蒸気改質することで、高濃度水素含有ガスを製
造する。この水蒸気改質部12には、炉に内設された反
応管内に白金,ルテニウムまたはニッケルなどの元素を
アルミナ,シリカなどの担体に担持した改質触媒が充填
されている。このうち、白金/酸化アルミニウム、ルテ
ニウム/酸化アルミニウム系の触媒が優れている。な
お、改質触媒の工業的使用には、ニッケルを担持したニ
ッケル触媒が廉価であるために多く使用されている。
【0025】この水蒸気改質部12内では、脱硫された
炭化水素の水蒸気改質が行なわれる。ここでの反応を、
次に示す。
【0026】符号13は、熱交換により300〜350
℃に冷却された高濃度水素含有ガス中の一酸化炭素を、
二酸化炭素および水素に転換する変成触媒が充填された
ガス変成部である。変成触媒としては、鉄−クロム(例
えば、Fe2 3 −Cr2 3 系触媒)や、銅−亜鉛な
どの酸化物である銅系触媒が用いられる。Fe2 3
Cr2 3 系触媒の場合では、300〜450℃、銅系
触媒については200〜250℃まで冷却するのが好ま
しい。ここでの反応は、CO+H2 O=CO2 +H2
なる。
【0027】符号14は、水蒸気が除去されたガス変成
後の高濃度水素含有ガスから高純度水素を分離するPS
A部(高純度水素精製工程)である。ここで、高純度水
素が、分離精製される。ちなみに、水素回収率は65〜
80%くらいである。なお、このPSA部14に代え
て、パラジウム膜を用いてもよい。
【0028】符号15は、固体高分子型燃料電池であ
る。この電池には、前述したように電解質材料を有して
いる。この電解質材料は、一般にイオン交換基としてス
ルフォン酸基をもつ高分子イオン交換膜(PEFC)を
有する。セルに水素(燃料)、酸素(酸化剤)を供給す
ると、次式の反応によって電気エネルギーを外部へ取り
出すことができる。
【0029】 H2 →2H+ +2e- (1) 1/2O2 +2H- +2e- →H2 O (2) (全反応)H2 +1/2O2 →H2 O (3) 式(1)によって生成された水素イオンは、高分子イオ
ン交換膜中のイオン交換基を介して水(xH2 O)とと
もに移動し、式(2)のように酸素と反応して水(H2
O)を生成する。なお、ここでの水素利用率は、約80
%程度である。
【0030】上記構成の固体高分子型燃料電池設備10
を用いた固体高分子型燃料電池システムについて、以下
詳述する。硫黄分を含む原料炭化水素aを、供給ポンプ
P1により水添脱硫部11の水素化触媒層に供給する。
この際、固体高分子型燃料電池15からの排ガスjが水
添脱硫用水素として、この原料炭化水素aに混合され
る。この水添脱硫部11に供給される高純度水素が混合
された原料炭化水素bの温度は350℃、圧力は0.8
MPaである。ニッケル−モリブデン系の脱硫触媒によ
り原料炭化水素中の硫黄化合物が硫化水素に変換され、
これを酸化亜鉛に吸着させる。なお、その後に銅系の硫
黄化合物吸着剤を用いて処理すると、さらに原料炭化水
素b中の硫黄分を低減させることができる。このように
して、高純度水素を用いて脱硫を行うことで、脱硫効率
も高まり、ガス変成部13での改質触媒の寿命も延ばす
ことができる。
【0031】次に、脱硫後の原料炭化水素に水蒸気を、
水蒸気/原料が4.0kg−mol−H2 O/kg−m
ol−Cで添加し、それから水蒸気改質部12に供給さ
れる。この水蒸気改質部12では、水蒸気添加後の原料
炭化水素cが800℃の反応温度で水蒸気改質触媒に接
触され(圧力は0.8MPa)、水蒸気改質される。次
いで、水蒸気改質された高濃度水素含有ガスdは、熱交
換により冷却されたのち、ガス変成部13に供給され
る。このガス変成部13では、高濃度水素含有ガスd中
の一酸化炭素が、変成触媒により二酸化炭素および水素
に転換される。ここでの反応温度は300℃〜350℃
である。
【0032】そして、ガス変成後の高濃度水素含有ガス
eは、水蒸気fが除去されたのち、PSA部14に供給
される。このPSA部14で高純度水素hを分離精製す
る。この高純度水素h中の不純物は、1ppm以下であ
る。そのため、固体高分子型燃料電池の電極が一酸化炭
素によって被毒され、電池性能が低下する恐れが解消さ
れる。なお、PSA部14のオフガスiは水蒸気改質部
12に供給され、水蒸気改質部12の加熱用の燃料とし
て使用される。なお、このオフガスi中には、供給ポン
プP2により供給された灯油が、気化処理後に補助燃料
として添加される。
【0033】不純物が除去された高純度水素hは、水分
調整されたのちに固体高分子型燃料電池15に供給さ
れ、ここで水を生成しながら電気エネルギーが得られ
る。ここでの水素利用率は、約80%である。固体高分
子型燃料電池15のセルには高純度水素が供給されるの
で、一酸化炭素による電極被毒はなく、性能低下は防止
できる。また、従来、セル排ガスは水蒸気改質部の熱源
として利用していたのに対して、本プロセスでは排ガス
jも高純度水素となることから、水添脱硫部11の水添
脱硫用水素として再利用することができる。
【0034】なお、各工程中のガスである原料炭化水素
a,水添後の原料炭化水素b,水蒸気添加後の原料炭化
水素c,水蒸気改質後の高濃度水素含有ガスd,CO変
成後の高濃度水素含有ガスe,水蒸気f,水蒸気が除去
された高濃度水素含有ガスg,高純度水素h,PSA部
のオフガスi,固体高分子型燃料電池15からの排ガス
jの成分を表1〜表4に示す。なお、表中のFC利用水
素は、固体高分子型燃料電池15で利用される水素であ
る。
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】
【0039】このように、PSA部14で分離精製され
た高純度水素を固体高分子型燃料電池15に供給するよ
うにしたので、固体高分子型燃料電池15と水素製造装
置とを高効率にシステム化することができる。しかも、
従来は燃焼処分されていた固体高分子型燃料電池15の
排ガスを水添脱硫用水素として用いることができる。ま
た、従来設備のように、CO酸化部およびメタネータが
不要となるので、設備コストも低減させることができ
る。
【0040】
【発明の効果】本発明にあっては、このように高純度水
素精製工程で分離精製された高純度水素を固体高分子型
燃料電池に供給するようにしたので、固体高分子型燃料
電池と水素製造装置とを高効率にシステム化することが
できる。しかも、従来において燃焼処分されていた固体
高分子型燃料電池からの排ガスを高純度の水添脱硫用水
素として再利用することもできる。
【0041】特に、請求項2の発明にあっては、固体高
分子燃料電池からの排ガスの一部を再び上記固体高分子
燃料電池に供給するので、燃料およびランニングコスト
を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る固体高分子型燃料
電池システムの系統図である。
【図2】従来手段に係る固体高分子型燃料電池システム
の系統図である。
【符号の説明】
10 固体高分子型燃料電池設備 11 水添脱硫部 12 水蒸気改質部 13 ガス変成部 14 PSA部 15 固体高分子型燃料電池

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料炭化水素に水添脱硫用水素を添加し
    たのち、該原料炭化水素中の硫黄分を脱硫して除去する
    水添脱硫工程と、 該脱硫後の原料炭化水素を水蒸気改質して高濃度水素含
    有ガスを生成する水蒸気改質工程と、 該高濃度水素含有ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素およ
    び水素に転換するガス変成工程と、 該ガス変成された高濃度水素含有ガスから高純度水素を
    精製する高純度水素精製工程と、 該精製された高純度水素を固体高分子型燃料電池に供給
    する工程とを備え、 上記固体高分子燃料電池から排出された高純度水素を、
    上記水添脱硫工程の水添脱硫用水素とすることを特徴と
    する固体高分子型燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 上記固体高分子燃料電池から排出された
    高純度水素の一部を、再び上記固体高分子燃料電池に供
    給する請求項1に記載の固体高分子型燃料電池システ
    ム。
  3. 【請求項3】 上記原料炭化水素が、灯油,ナフサおよ
    びLPGの群から選ばれた請求項1または請求項2に記
    載の固体高分子型燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 上記高純度水素精製工程が、高濃度水素
    含有ガスを加熱して水蒸気改質触媒と接触させることで
    水蒸気改質し、該水蒸気改質によって発生した高純度水
    素を吸着分離および/または無機水素分離膜によって透
    過分離する工程である請求項1〜3のうち、何れか1項
    に記載の固体高分子型燃料電池システム。
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