JP2993507B2 - 燃料電池発電システム - Google Patents

燃料電池発電システム

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JP2993507B2
JP2993507B2 JP1123420A JP12342089A JP2993507B2 JP 2993507 B2 JP2993507 B2 JP 2993507B2 JP 1123420 A JP1123420 A JP 1123420A JP 12342089 A JP12342089 A JP 12342089A JP 2993507 B2 JP2993507 B2 JP 2993507B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は燃料電池発電システムに関する。さらに詳細
には、燃料極に供給される燃料ガス系を改良し、特に、
付臭剤を含む都市ガス等の気体燃料に適した燃料電池発
電システムに関する。
<従来の技術> 従来、燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネル
ギーに変換するシステムとして燃料電池が知られてい
る。この燃料電池は、通常、電解質を保持した電解質層
を挾んで燃料極と酸化剤極とからなる一対の多孔質電極
を対向させて燃料電池を形成し、燃料極の背面に水素等
の燃料ガスを接触させ、また酸化剤極の背面に空気等の
酸化剤を接触させることにより、このときに生ずる電気
化学反応を利用して、上記の両極間から電気エネルギー
を取り出すようにしたものである。燃料ガスと酸化剤が
供給されている限り、高い変換効率で電気エネルギーを
取り出すことができ、また省エネルギー、環境保全等で
有利なため実用化研究が活発に行われている。
この種の燃料電池においては、燃料として水素が汎用
され、この水素は、通常、メタン、エタン、プロパン、
ブタン、天然ガス、ナフサ、灯油、軽油、液化石油ガス
(LPG)、都市ガス等の原燃料を水蒸気改質反応に付し
て、水素を主成分とする燃料ガスに変換することにより
得られている。
上記の原燃料中の硫黄成分は、水蒸気改質触媒(例え
ば、Ru系触媒、Ni系触媒等)を被毒し、例えば、原燃料
中の硫黄含有量が0.1ppm程度の状態であってもRu触媒又
はNi触媒の表面の約90%が短時間に硫黄で覆われてしま
い、触媒活性が著しく劣化する。かかる状況から、水蒸
気改質反応に付される前に原燃料は脱硫反応に付され
る。
従来、原燃料の水蒸気改質に先立って行われている代
表的な脱硫方法は、Ni−Mo系又はCo−Mo系触媒の存在
下、350〜400℃にて、原燃料中の有機硫黄を水添分解し
た後、生成するH2Sを、350〜400℃にてZnOに吸着させて
除去する水添脱硫法である。
第2図は、水添脱硫法による脱硫装置及び水蒸気改質
装置を有する燃料電池発電システムの代表的な例の基本
的構成の概要を示すシステム図である。同図において、
原燃料1は、後記一酸化炭素変成器5から導かれる水素
を主成分とする燃料ガスと混合されて、水添脱硫装置2b
に導入される。水添脱硫装置2bは、原燃料1の入口側か
ら順に、Ni−Mo系、Co−Mo系触媒等が充填された水素添
加層とZnO等の吸着剤が充填された吸着層とで構成され
る。一酸化炭素変成器5を出た燃料ガスの一部と混合さ
れた原燃料1は加熱器(図示せず)で350〜400℃に加熱
された後、水素添加層で水素添加されて原燃料中の硫黄
成分をH2Sに変換し、次いで生成したH2Sは吸着層で吸着
除去され、原燃料1が脱硫される。脱硫された原燃料1
は混合器3で水蒸気と混合されて水蒸気改質装置4に導
入され、水蒸気改質反応により水素を主成分とする燃料
ガスに変換されて排出される。排出された燃料ガスは、
含有する一酸化炭素が燃料極7の触媒を被毒すること又
水素への変換効率を高めるため、変成触媒が充填された
一酸化炭素変成器5に導入され、一酸化炭素は水素と二
酸化炭素に変換される。一酸化炭素変成器5から排出さ
れた燃料ガスは、一部が前記の水添脱硫装置2bに送ら
れ、残りは燃料電池本体6の燃料極7に送られて燃料と
して使用される。燃料極7に流入した燃料ガス中の水素
は、コンプレッサー8により酸化剤極10に流入している
空気9中の酸素と電気化学的反応を行ない、その結果燃
料ガスの一部が消費されて電気エネルギーが得られ、水
が副生する。
燃料極7から排出された燃料ガスは、水蒸気改質装置
4のバーナー11に送られると共にコンプレッサー8より
供給される空気9と合流し、バーナー11で燃焼されて、
水蒸気改質装置4の加熱源として利用される。バーナー
11から排出された水蒸気を含む排ガスは、熱交換器12を
経た後、凝縮器13で気水分離され、分離されたガスは排
気される。また、凝集した水は給水ライン14と合流し、
給水ポンプ15及び冷却水ポンプ16を経て、燃料電池本体
6へ送られ、その冷却に使用される。燃料電池本体6か
ら排出された冷却水は、熱交換器17を経て、気水分離器
18に送られ、水と水蒸気に分離される。分離された水は
冷却水ポンプ16を経て、燃料電池本体6の冷却に循環使
用され、また水蒸気は前記混合器3に送られ、脱硫され
た原燃料1と混合された後、水蒸気改質装置4に送られ
て水蒸気改質反応に利用される。
このような燃料電池発電システムにおいては、原燃料
の脱硫工程に多くの問題点がある。即ち、水添脱硫触媒
は、約350℃以上の温度でないと触媒活性がなく、燃料
電池の負荷変動に即時に対応し難く、また暖機時間なし
に作動させるためには特別の加熱装置や流路制御装置が
必要であり、小型化が困難である。
また、水添脱硫工程において、一定量以上の有機硫黄
を含む原燃料の場合、特に都市ガスなどのように付臭剤
としてジメチルスルフィドなどの難分解性且つ非吸着性
の有機硫黄が含まれている気体燃料の場合には、未分解
のものがスリップして、ZnOに吸着されることなく素通
りする。また、吸着脱硫に際しては、例えば、 ZnO+H2SZnS+H2O ZnO+COSZnS+CO2 で示される平衡のため、H2S、COSなどの量も一定値以下
とはならない。特に、H2OおよびCO2が存在する場合に
は、この傾向は著しい。さらに、装置のスタートアッ
プ、シャットダウンなどに際して脱硫系が不安定である
場合には、吸着脱硫触媒から硫黄が飛散して、原燃料中
の硫黄濃度が増大することもある。従って、現在の脱硫
工程は、精製後の原燃料中の硫黄濃度が数ppm乃至0.1pp
mとなるようなレベルで行われており、水蒸気改質触媒
の被毒を十分に抑制することはできず、燃料電池を長時
間安定的に運転することができないという問題がある。
本発明は上記の従来技術の問題を解消すべく創案され
たもので、燃料極に供給される燃料ガス系を改良するこ
とにより、小型化でき且つ長時間、安定的に運転するこ
とができる燃料電池発電システムを提供することを目的
とする。
<課題を解決するための手段及び作用> 上記の課題を解決すべくなされた、本発明の燃料電池
発電システムは、原燃料を脱硫する脱硫装置と、脱硫さ
れた原燃料を水素を主成分とする燃料ガスに改質する水
蒸気改質装置とを少なくとも有する燃料電池発電システ
ムにおいて、脱硫装置が銅−亜鉛系脱硫剤を充填した脱
硫装置で構成されることを特徴とするものであり、特に
原燃料として都市ガスなどの気体燃料を使用する燃料電
池に適した発電システムである。なお、本発明におい
て、銅−亜鉛系脱硫剤とは、銅と亜鉛成分(例えば、酸
化亜鉛等)とを少なくとも含有し、さらにアルミニウム
成分(例えば、酸化アルミニウム等)、クロム成分(例
えば、酸化クロム等)等のその他の成分を含有していて
もよい脱硫剤を意味する。
本発明の燃料電池発電システムでは、原燃料の脱硫
に、脱硫剤として銅−亜鉛系脱硫剤が充填された脱硫装
置(以下、銅−亜鉛系脱硫装置という)が使用され、該
脱硫剤は原燃料中の硫黄含有量を1vol.ppb(硫黄とし
て、以下同じ)以下、通常0.1vol.ppb以下とすることが
できる。従って、後続の水蒸気改質反応における水蒸気
改質触媒の被毒が抑制される。また、水蒸気改質触媒の
劣化は単なる硫黄による被毒のみでなく、触媒表面への
炭素析出によっても発生するが、従来の水添脱硫に代え
て銅−亜鉛系脱硫剤を用いて原燃料を脱硫すると、炭素
の水蒸気改質触媒表面への析出が抑制できる。従って、
触媒活性を長時間維持することができ、燃料電池の安定
した運転が可能となる。
上記の構成からなる本発明において、原燃料の脱硫に
使用される銅−亜鉛系脱硫装置に充填される銅−亜鉛系
脱硫剤としては、例えば、特願昭62−279867号及び特願
昭62−279868号に開示された銅−亜鉛系脱硫剤が挙げら
れ、同公報には、それぞれ銅と酸化亜鉛を主成分とする
脱硫剤(以下、銅−亜鉛脱硫剤という)及び銅と酸化亜
鉛と酸化アルミニウムを主成分とする脱硫剤(以下、銅
−亜鉛−アルミニウム脱硫剤という)が開示されてい
る。より詳細には、これらの脱硫剤は次のような方法に
より調製される。
(1)銅−亜鉛脱硫剤 銅化合物(例えば、硝酸銅、酢酸銅等)及び亜鉛化合
物(例えば、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛等)を含む水溶液とア
ルカリ物質(例えば、炭酸ナトリウム等)の水溶液を使
用して、常法による共沈法により沈澱を生じさせる。生
成した沈澱を乾燥、焼成(300℃程度)して酸化銅−酸
化亜鉛混合物(原子比で、通常、銅:亜鉛=1:約0.3〜1
0、好ましくは1:約0.5〜3、より好ましくは1:約1〜2.
3)を得た後、水素含有量6容量%以下、より好ましく
は0.5〜4容量%程度となるように不活性ガス(例えば
窒素ガス等)により希釈された水素ガスの存在下に、15
0〜300℃程度で上記混合物を還元処理する。このように
して得られた銅−亜鉛脱硫剤は、他の成分、例えば、酸
化クロム等を含有していてもよい。
(2)銅−亜鉛−アルミニウム脱硫剤 銅化合物(例えば、硝酸銅、酢酸銅等)、亜鉛化合物
(例えば、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛等)及びアルミニウム化
合物(例えば、硝酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウ
ム等)を含む水溶液とアルカリ物質(例えば、炭酸ナト
リウム等)の水溶液を使用して、常法による共沈法によ
り沈澱を生じさせる。生成した沈澱を乾燥、焼成(300
℃程度)して、酸化銅−酸化亜鉛−酸化アルミニウム混
合物(原子比で、通常、銅:亜鉛:アルミニウム=1:約
0.3〜10:約0.05〜2、好ましくは1:約0.6〜3:約0.3〜
1)を得た後、水素含有量6容量%以下、より好ましく
は0.5〜4容量%程度となるように不活性ガス(例え
ば、窒素ガス等)により希釈された水素ガスの存在下
に、150〜300℃程度で上記混合物を還元処理する。この
ようにして得られた銅−亜鉛−アルミニウム脱硫剤は、
他の成分、例えば、酸化クロム等を含有していてもよ
い。
上記(1)及び(2)の方法で得られた銅−亜鉛系脱
硫剤は、大きな表面積を有する微粒子状の銅が、酸化亜
鉛(及び酸化アルミニウム)中に均一に分散していると
ともに、酸化亜鉛(及び酸化アルミニウム)との化学的
な相互作用により高活性状態となっている。従って、こ
れらの脱硫剤を使用すると、原燃料中の硫黄含有量を確
実に1vol.ppb以下、通常0.1vol.ppb以下とすることがで
き、またジメチルスルフィド等の難分解性の硫黄化合物
も確実に除去することができる。
本発明において、使用される原燃料としては、従来か
ら燃料電池の原燃料として使用されている種々の燃料が
使用し得るが、特に気体燃料が好ましく、例えば、メタ
ン、エタン、プロパン、ブタン、天然ガス、LPG、都市
ガス及びこれらの混合物等が挙げられる。また、酸化剤
極に供給される酸化剤としては、例えば、酸素、空気、
圧縮空気、富酸素化空気等が挙げられる。本発明の適用
される燃料電池の種類は特に限定されず、低温燃料電池
(例えば、リン酸電解液燃料電池、固体高分子電解質燃
料電池、超強酸電解質燃料電池等)及び高温燃料電池
(例えば、溶融炭酸塩燃料電池、固体酸化物電解質燃料
電池等)の何れであってもよい。
<実施例> 以下、実施例を示す添付図面によって、本発明を詳細
に説明する。
第1図は、本発明の燃料電池発電システムの一実施例
の概略を示すシステム図であり、第2図と同一の部材に
は同一の符号を付して示した。
第1図において、原燃料1は、必要に応じて、別途設
けられた加熱器や熱交換器で予熱された後、銅−亜鉛系
脱硫装置2aに流入する。銅−亜鉛系脱硫装置2aには、前
記の銅−亜鉛系脱硫剤が充填されており、該脱硫器2aに
おける脱硫は、例えば、温度10〜400℃程度、好ましく
は150〜250℃程度、圧力0〜10kg/cm2・G程度、GHSV50
0〜5000程度にて行われるが、この条件に限定されるも
のではない。該脱硫器2aから排出された原燃料1は硫黄
含有量が1vol.ppb以下、通常は0.1vol.ppb以下に脱硫さ
れている。
斯くして脱硫された原燃料1は混合器3で水蒸気と適
宜の混合比で混合された後、水蒸気改質装置4に導入さ
れ、水蒸気改質反応に付されて水素を主成分とする燃料
ガスに変換される。水蒸気改質装置4は、従来の燃料電
池の水蒸気改質装置と同様に、例えば、Ru触媒、Ni触媒
等が充填された水蒸気改質装置が用いられる。水蒸気改
質装置4から排出される水素を主成分とする燃料ガス
は、従来と同様に一酸化炭素変成器5に送られ、一酸化
炭素含有量を減少させると共に水素含有量が高められ
る。次いで、一酸化炭素変成器5から排出された燃料ガ
スは燃料電池本体6の燃料極7に送られ、コンプレッサ
ー8により酸化剤極10に流入している空気9中の酸素と
電気化学的反応を行ない、その結果燃料ガスの一部が消
費されて電気エネルギーが得られ、水が副生する。
なお、燃料極7から排出された燃料ガスの処理(例え
ば、バーナー11に送り、燃焼させて水蒸気改質装置4の
加熱源として利用する等)、酸化剤極10から排出された
排ガスの処理、燃料電池本体6の冷却及び冷却水回路等
は、従来の装置と同様である。
本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、そ
の要旨を変更しない範囲で種々に変形して実施すること
ができ、また従来公知の種々の機構を付加することがで
きる。例えば、燃料極7に供給する燃料ガス及び酸化剤
極10に供給する空気9を負荷に見合って制御する機構
や、燃料極7と酸化剤極10間の差圧を検知して差圧を調
整する機構が設けられていてもよく、また複数の燃料電
池本体6を並列又は直列に結合してもよい。さらに燃料
極7の燃料ガス供給ラインと燃料ガス排出ラインとの間
に燃料再循環ファンを設けて排出された燃料ガスの一部
を燃料極7に戻す機構や、酸化剤極10の空気供給ライン
と空気排出ラインとの間に空気再循環ファンを設けて排
出された空気の一部を酸化剤極10に戻す機構が設けられ
ていてもよい。これらの再循環機構を設けることによ
り、電極反応後の反応性ガスの再利用を図ると共に排出
燃料ガスの水素濃度及び排出空気の酸素濃度を調整し、
燃料電池の負荷変動の調整を行なうことができる。な
お、電気負荷19の負荷形態に応じて、電池と負荷との間
にインバーターを設けてもよい。
以下、試験例及び比較例に基づき、本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれら試験例に限定されるもの
ではない。
試験例1 第1図に示される燃料電池発電システムを用いて試験
を行なった。なお、水蒸気改質装置として、Ru触媒(Ru
2%、Al2O3担持)5(かさ密度約0.8kg/)を充填し
た水蒸気改質装置(触媒層長さ約1m)を用いた。また、
脱硫装置としては、硝酸銅及び硝酸亜鉛を含有する混合
水溶液にアルカリ物質として炭酸ナトリウム水溶液を加
え、生じた沈澱を洗浄及び濾取した後、高さ1/8インチ
×直径1/8インチの大きさに打錠成型し、約300℃で焼成
し、次いで、該焼成体[銅:亜鉛=約1:1(原子比)]
を、水素2容量%を含む窒素ガスを用いて温度約200℃
で還元処理して得られた銅−亜鉛脱硫剤20を充填した
脱硫装置(脱硫層長さ約50cm)を用いた。
原燃料として、下記第1表に示される成分からなる都
市ガス13Aを予熱器で200℃に予熱した後、10m3/hで上記
脱硫装置に導入して脱硫した。脱硫したガスを水蒸気と
混合した後、水蒸気改質装置に導入し、S/C(原燃料炭
化水素中の炭素1モル当りの水蒸気のモル数)=3.3、
反応温度450℃(入口)及び665℃(出口)、反応圧力0.
2kg/cm2・Gで水蒸気改質反応に付した。水蒸気改質さ
れた燃料ガスは、一酸化炭素変成器を経て燃料電池本体
の燃料極に導き、酸化剤極に導入された空気中の酸素と
反応させて、電気エネルギーを取り出した。
第 1 表 メタン 86.9容量% エタン 8.1容量% プロパン 3.7容量% ブタン 1.3容量% 付臭剤 ジメチルスルフィド 3mg−S/Nm3 t−ブチルメルカプタン 2mg−S/Nm3 上記の試験において、脱硫装置出口のガス中の硫黄含
有量を経時的に測定したが、2000時間経過後も硫黄含有
量は0.1vol.ppb以下であった。また、水蒸気改質触媒
は、2000時間経過後においても触媒活性の劣化は認めら
れず、反応開始直後と同様な活性を維持しており、燃料
電池は正常に作動した。
比較例1 第2図に示される燃料電池発電システムおいて、脱硫
剤としてNi−Mo系水添脱硫触媒5及び酸化亜鉛10を
充填した脱硫装置を用いたシステムを作製し、試験例1
と同様に燃料電池を作動させた。但し、脱硫温度380
℃、脱硫器に供給するリサイクル改質ガス(即ち、一酸
化炭素変成器からリサイクルする燃料ガス)量は、原燃
料に対して2容量%とした。
その結果、反応開始直後の脱硫装置出口のガスの硫黄
含有量は、0.2ppmであり、その後もほぼ変わらなかった
が、500時間経過後から改質装置の出口でメタンのスリ
ップが増大し、燃料電池の電気出力が低下し始め、やが
て、装置を停止せざるをえなくなった。このとき改質触
媒はほぼ完全に劣化していた。
試験例2 試験例1で用いた燃料電池発電システムにおいて、脱
硫装置の前に加熱器及び冷却器を仮設し、原燃料を加熱
又は冷却できるようにした他は、試験例1と同様の装置
を用いて、同様に燃料電池発電システムを作動させた。
但し、この間、8時間毎に、脱硫装置入口の温度を15分
かけて約20℃に低下させ、引続き15分かけて約200℃に
戻すという操作を行った。これは、燃料電池発電システ
ムのたち上げ、停止時に受ける脱硫装置の条件を模擬し
たこととなる。
その結果、試験例1と同様、通算2000時間の運転の後
も、脱硫装置出口ガス中の硫黄含有量は、0.1vol.ppb以
下であり、触媒の劣化も認められず、燃料電池は正常に
作動した。
比較例2 比較例1と同様な装置を用い、試験例2と同様な運転
パターンで燃料電池を作動させた。但し、脱硫器入口温
度の幅は、20℃〜380℃(常用)とした。
その結果、脱硫器出口のガス中の硫黄含有量は、常用
温度では0.2ppmであったが、温度低下時には3ppmに達し
ていた。また、運転開始200時間経過後には、改質装置
の出口で原料炭化水素のスリップが増大し、燃料電池の
電気出力が低下し始め、やがて装置を停止せざるをえな
くなった。このとき改質触媒はほぼ完全に劣化してい
た。
試験例3 試験例1において、脱硫装置に充填する銅−亜鉛系脱
硫剤として、硝酸銅、硝酸亜鉛及び硝酸アルミニウムを
溶解する混合水溶液にアルカリ物質として炭酸ナトリウ
ム水溶液を加え、生じた沈澱を洗浄及び濾過した後、高
さ1/8インチ×直径1/8インチの大きさに打錠成型し、約
400℃で焼成し、次いで該焼成体(酸化銅45%、酸化亜
鉛45%、酸化アルミニウム10%)を水素2容量%を含む
窒素ガスを用いて、温度約200℃で還元して得られた銅
−亜鉛−アルミニウム脱硫剤を用いて、試験例1と同様
な試験を行った。
その結果、試験例1と同様に、脱硫装置出口ガス中の
硫黄含有量を0.1vol.ppb以下に脱硫でき、水蒸気改質触
媒の劣化を抑制することができることが判明し、また燃
料電池は正常に作動した。
<発明の効果> 本発明の燃料電池発電システムによれば、下記の効果
を奏することができる。
(1)脱硫性能に優れた脱硫装置が用いられ、原燃料を
高度に脱硫して水蒸気改質反応に付すので、水蒸気改質
触媒の劣化が防止され、燃料電池を長時間、安定的に運
転することができ、また水蒸気改質触媒コストの低減が
図れると共に装置の小型化が可能となる。
(2)水蒸気改質触媒が高活性を長時間維持することが
できるので、高SV運転が可能で装置の小型化及び触媒コ
ストの低減が図れる。また、低S/C運転が可能となり、
熱効率、発電効率等の向上に寄与することができる。
(3)低い温度領域での脱硫が可能であり、従来の水添
脱硫のように高温で脱硫する必要がないので、起動のた
めの特別な加熱装置を必要とせず、また燃料電池の負荷
変動に対しても迅速に対応することができる。
(4)脱硫工程に従来の水添脱硫を用いる場合には、水
蒸気改質装置等から水素のリサイクルラインが必要であ
るが、本発明のシステムにおいては水素のリサイクルラ
インが不要なので、システムが簡素化され、装置の小型
化が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の燃料電池発電システムの一実施例の
概要を示すシステム図、 第2図は、従来の燃料電池発電システムの概要を示すシ
ステム図である。 1……原燃料、2a……銅−亜鉛系脱硫装置 2b……水添脱硫装置、3……混合器 4……水蒸気改質装置、5……一酸化炭素変成器 6……燃料電池本体、7……燃料極 8……コンプレッサー、9……空気 10……酸化剤極、11……バーナー 12……熱交換器、13……凝縮器 14……給水ライン、15……給水ポンプ 16……冷却水ポンプ、17……熱交換器 18……気水分離器、19……電気負荷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 正孝 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 高見 晋 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 一本松 正道 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−163568(JP,A) 特開 昭60−238389(JP,A) 特開 平1−123628(JP,A) 特公 昭55−11376(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原燃料を脱硫する脱硫装置と脱硫された原
    燃料を水素主成分の燃料ガスに改質する水蒸気改質装置
    とを少なくとも有する燃料電池発電システムにおいて、
    原燃料の硫黄含有量を1vol.ppb以下に脱硫する銅−亜鉛
    系脱硫剤を充填した脱硫装置で構成されることを特徴と
    する燃料電池発電システム。
  2. 【請求項2】原燃料の硫黄含有量を0.1vol.ppb以下に脱
    硫する請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  3. 【請求項3】原燃料が気体燃料である請求項1乃至2の
    いずれかに記載の燃料電池発電システム。
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