JP4491854B2 - 電気泳動表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気泳動表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラスとマイナスの電位にそれぞれ帯電させた2色の帯電粒子を液体分散媒に多数分散させて封入した透明の樹脂製のマイクロカプセルを層状に形成した記録媒体を用い、この記録媒体を挟むように配設された電極を備え、この電極に所定の極性の電圧を一定時間継続して印加して記録媒体に制御電界をかけることで、マイクロカプセルに封入された帯電粒子を任意の方向に移動させて、観察者に対して、表示面である記録媒体の一面に2色の帯電粒子のいずれかを集合させて画像を表示する電気泳動表示装置が提案されている。このような電気泳動表示装置においては、記録媒体を挟んで対向して設けられた電極に一定時間電圧を継続的に印加することにより制御電界を生じさせ、記録媒体の帯電粒子を電界の向きに従って泳動させることにより、表示面に表示したい色の帯電粒子を集合させ、表示させたくない色の帯電粒子は、表示面と反対方向に泳動させて隠し、表示したい色のみを観察者に対して表示する。このようにして画素毎に選択的に色を表示して画像を形成する。また、制御電界を消失させた後は、帯電粒子とマイクロカプセルの壁面との間に生じる鏡像効果により帯電粒子がマイクロカプセルの壁面に付着した状態が維持される、いわゆるメモリ効果で表示した画像が維持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、再び逆向きの制御電界を印加したときに、鏡像力の影響等でマイクロカプセルの壁面に付着して離れず、所望の方向に移動しない帯電粒子を生じ、このような不所望に表示面に残留した帯電粒子により画像のコントラストが低下してしまうという問題があった。また、一旦付着した帯電粒子は長時間制御電圧を印加しても剥離し難く、画像の表示速度が低下して応答性が悪くなる割にはコントラストが向上しないという問題があった。また、このような不所望に表示面に付着して残留した帯電粒子を、表示面から引き剥がすためにはさらに高い電圧を印加することも考えられるが、そのためには電気泳動表示装置自体を高電圧が印加可能なものにする必要があり、また消費電力も大きくなるという問題があった。
【0004】
この発明は上記課題を解決するものであり、表示される画像のコントラストが高く、応答速度も高く、且つ省電力の電気泳動表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明の電気泳動表示装置では、液体分散媒に分散させた泳動可能な帯電粒子を封入したマイクロカプセルを挟んだ電極を備え、当該電極に所定の極性の電圧を一定時間継続して印加し前記マイクロカプセルに制御電界をかけることで、前記マイクロカプセルに封入された前記帯電粒子を任意の方向に移動させて画像を表示する電気泳動表示装置において、前記電極に所定の極性の電圧を一定時間継続して印加する前に、前記マイクロカプセルに1の方向及びこれと逆方向とに交互に電界が生じるよう前記電極交互に逆極性のパルス電圧を印加し、前記パルス電圧は、鏡像力により前記マイクロカプセルの壁面に付着した前記帯電粒子を剥がすための電圧であり、且つ、波形が矩形波であることを特徴とする。
【0006】
この構成に係る電気泳動表示装置では、画像形成の前段階で前記電極交互に逆極性のパルス電圧(鏡像力により前記マイクロカプセルの壁面に付着した前記帯電粒子を剥がすための電圧であり、且つ、波形が矩形波であるもの)を印加することで、マイクロカプセル内の壁面に不所望に付着した帯電粒子の剥離を容易にし帯電粒子の電気泳動による移動を促進して表示される画像のコントラストを高くし、応答速度も速くすることができる。そして、不所望に付着した帯電粒子の剥離をするための制御電界を形成するために過大な電圧を印加する必要がなく、電力の消費を少なくすることができる。また、この構成に係る電気泳動表示装置では、印加するパルス電圧の波形を適正化することで、表示される画像のコントラストをより高くすることができる
【0007】
また、請求項に係る発明の電気泳動表示装置では、請求項に記載の電気泳動表示装置の構成に加え、前記パルス電圧は、周波数が1Hz以上40Hz以下であることを特徴とする。
【0008】
この構成に係る電気泳動表示装置では、印加するパルス電圧の周波数を適正化することで、表示される画像のコントラストをより高くすることができる。
【0009】
【0010】
【0011】
請求項に係る発明の電気泳動表示装置では、請求項1又は2に記載の電気泳動表示装置の構成に加え、前記パルス電圧は、印加する継続時間が5秒以内であることを特徴とする。
【0012】
この構成に係る電気泳動表示装置では、印加するパルス電圧の印加時間を適正化することで、表示される画像のコントラストをより高くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電気泳動表示装置を好ましい1の実施の形態である電気泳動表示装置1により、添付図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、電気泳動表示装置1の構成の概略を示す模式図である。図1に示すように、電気泳動表示装置1は、記録媒体PPを表裏から挟んで協働して搬送する2対の搬送ローラ51,52を有する移動手段である記録媒体搬送部5が備えられる。また、この2対の搬送ローラ51,52の間に配置され、記録媒体PPの表示面側(図1上側)に接触又は近接して電圧を印加する上電極部2と、記録媒体PPの裏面側(図1下側)に接触又は近接して電圧を印加する下電極部3とが備えられる。そして、上電極部2及び下電極部3のそれぞれのセグメント電極(図2参照)に配線8により接続され、画像データに基づいて変調された電圧を印加する制御部4とが備えられて構成されている。
【0015】
記録媒体搬送部5は、駆動モータ9を備える。この駆動モータ9は、制御部4のコンピュータ10から制御信号がモータ駆動回路7に送られ、モータ駆動回路7からの駆動信号により制御されて回転される。この回転が1対の搬送ローラ51に伝達され、搬送ローラ51は図1に示すように、記録媒体PPを挟持しながら連れ回って、記録媒体PPを搬送方向であるX方向(図1左方向)に搬送する。同様に他の1対の搬送ローラ52も駆動モータ9に図示外の動力伝達手段を介して駆動されて搬送ローラ51と同期して回転し、記録媒体PPを搬送する。
【0016】
図2は、記録媒体PPに対する上電極部2及び下電極部3の配置を模式的に示す斜視図である。図2に示すように、上電極部2は、多数の微小なステンレススチール等の金属片あるいは金属薄膜からなる電極22a,22b,22c,・・・22nが、搬送される記録媒体PPの表面側の画素に対応した位置に接触又は近接可能に配置され、記録媒体PPの搬送方向Xに垂直で記録媒体PPの幅方向に、セグメント電極が直線状に並べられて配置され電極アレイ21として構成されている。また、下電極部3は、上電極部2と同様な構成とされて、上電極部2のそれぞれの電極22a,22b,22c,・・・22nに対応した電極32a,32b,32c,・・・32nを備えた電極アレイ31が対向配置される。従って、本実施の形態では、この電極アレイ21,31により記録媒体PPの幅方向を一括して画素ごとに電界を印加して画像形成しながら記録媒体PPをX方向に移動させて走査し、ページ全体の画像を形成するいわゆるページプリンタと同様な構成とされている。
【0017】
ここで、本実施の形態の電気泳動表示装置1に用いられる記録媒体PPについて説明する。図3は、記録媒体PPの構成を示す模式断面図である。
【0018】
図3に示すように記録媒体PPは、基層P1の表面に多数のマイクロカプセルP10を面状に配列し、マイクロカプセルP10間の間隙を透明な可撓性を有する可撓性媒体P12で充填して板状の帯電表示層P3を形成して構成される。この帯電表示層P3は、図3に示すようにマイクロカプセルP10が1段の層状に形成されたもの以外にも複数段積層された層になっているものでもよい。また、基層P1は帯電表示層P3と一体に形成されてもよいが、ここでは、基層P1は白色に着色されて、マイクロカプセルP10の表示面P11に白色の帯電粒子P2bが集合し白色を表示する場合に、マイクロカプセルP10の隙間から基層P1が見えても白色が濁らないように白色の着色層として構成されている。なお、この基層P1は、必ずしも必要ではない。
【0019】
このように構成された記録媒体PPは、図1に示すように、電気泳動表示装置1に配設された上電極部2、下電極部3に挟まれ、図3に示す帯電表示層P3に画像情報に基づいて画素単位で電界が印加されることにより、マイクロカプセルP10の内部に多数封入された、帯電特性及び色の異なる2種類の帯電粒子P2a,P2b(図4参照)が移動し、図4の上側の表示面P11に所望の画像を表示させるものである。以下、この記録媒体PPの構成を詳細に説明する。
【0020】
図4(A),(B),(C)は、マイクロカプセルP10の変化の様子を表す図である。ここで、図4(A)は、本実施の形態の記録媒体PPにおいて制御電界が印加される前のマイクロカプセルP10の構造を示す模式図である。マイクロカプセルP10は、液体分散媒P4に帯電粒子P2a,P2bを分散させた分散系を、球状の透明な外殻部P5の中に内包する構造となっている。
【0021】
次に、マイクロカプセルP10の製造方法の概略について説明する。マイクロカプセル化の方法としては、既に当業界において公知の技術となっている方法で作製することが可能である。例えば、米国特許第2800457号、同第2800458号明細書等に示されるような水溶液からの相分離法、特公昭38−19574号、特公昭42−446号、特公昭42−771号公報等に示されるような界面重合法、特公昭36−9168号、特開昭51−9079号公報等に示されるモノマーの重合によるイン・サイチュ(in−situ)法、英国特許第952807号、同第965074号明細書等に示される融解分散冷却法等があるが、これらに限定されるものではない。本実施の形態のマイクロカプセルP10の製造方法は、界面重合法により行っており、以下この場合に基づいてマイクロカプセルP10の製造方法を説明する。
【0022】
マイクロカプセルP10の外殻部P5の形成材料としては、上述のカプセル製造方法にて外殻部P5が作製可能であれば、無機物質でも有機物質でもよいが、光を十分に透過させるような材質が好ましい。具体例としては、ゼラチン、アラビアゴム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリユリア、ポリスチレン、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等、及びこれらの共重合物等が挙げられる。
【0023】
図4(A)に示すマイクロカプセルP10の粒子径Dは、高解像度の表示装置を実現するためには、理論的には小さいほど好ましいといえるが、帯電粒子P2a,P2bを内包する構造であるため、実際には、約5μm以上、約300μm以下であることが望ましい。本実施の形態の記録媒体PPでは、2種類の帯電粒子P2a,P2bは液体分散媒と共に約300μmのマイクロカプセルP10に封入させている。
【0024】
帯電粒子P2a,P2bは、染料または顔料を分散した有機化合物や、顔料などの無機化合物が挙げられる。
【0025】
染料としては、以下のようなものがある。従来から油性インク組成物に用いられている染料であればどれでも使用可能であるが、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノイミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ペノリン染料、フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく、これらの染料は、組み合わせて使用することも可能である。
【0026】
また、顔料としては、以下のようなものが使用できる。日本で通用する有機顔料の通称名として、黄色では、Hansa Yellow、Benzine Yellow等が使用できる。赤色では、Parmanent Red、benzine orange、pyrazolone orange、vulcan orange、orange lake、para red、lake red、toluidine red、brill fast scarlet、brill carmine、brill scarlet、bordo、watchung red、lithol red、bon maroon、lake bordo、rhodamine、madder lake等が使用できる。紫色では、rhodamine b lake、dioxazine violet、crystal violet lake等が使用できる。青色では、victoria pure blue lake、victoria blue lake、phthalocyanine blue、fast sky blue、threne blue rs等が使用できる。緑色では、diamond green lake、phthalocyanine green、pigment green b、green gold等が使用できる。黒色では、diamond blackが使用できる。
【0027】
また、無機顔料としては以下のようなものが使用できる。黒色では、カーボンブラック等が使用でき、白色では、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化すずなどが使用できる。
【0028】
有機化合物としては、以下のような合成樹脂、合成ワックスなどの合成物や、天然ワックスなどが使用できる。
【0029】
合成樹脂、合成ワックスとして、その出発モノマーにメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、エチレン、プロピレン、イソプレン、クロロプレン、ブタジエン等を使用することが可能である。
【0030】
更に、前記モノマーには、カルボキシル基、水酸基、メチロール基、アミノ基、酸アミド基、グリシジル基等の官能基を有するモノマーが混合されても良い。カルボキシル基を有するものはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等、水酸基を有するものはβ−ハイドロキシエチルアクリレート、β−ハイドロキシエチルメタクリレート、β−ハイドロキシプロピルアクリレート、β−ハイドロキシプロピルメタアクリレート、アリルアルコール等、メチロール基を有するものはN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等、アミノ基を有するものはジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等、酸アミド基を有するものはアクリルアミド、メタクリルアミド等、グリシジル基を有するものはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル等が例示される。また、これらのモノマーを単体、または、複数のモノマーを混合して使用することが可能である。
【0031】
天然ワックスとしては、以下のような植物系、動物系、鉱物系、石油系ワックスなどが使用できる。
【0032】
植物系ワックスとしては、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油などが使用できる。動物系ワックスとしては、みつろう、ラノリン、鯨ろうなどが、鉱物系ワックスとしては、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンなどが、石油系ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどがそれぞれ使用できる。
【0033】
次に、液体分散媒P4としては、少なくとも高絶縁性、無色透明性が求められ、水、アルコール類、各種エステル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、四環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素等のほか、天然または合成の各種の油などを使用できる。
【0034】
分散系を生成するには、まず液体分散媒P4にプラスの帯電極性を持つ黒色の帯電粒子P2aとマイナスの帯電極性を持つ白色の帯電粒子P2bとを均一分散させる。更に、この分散液と、界面活性剤を添加した蒸留水を撹拌混合させ、分散液のエマルジョンを作製する。分散液エマルジョンの大きさは、撹拌速度、または、乳化剤、界面活性剤の種類と量とにより所望の大きさに調節される。また、必要に応じて1種類以上の乳化剤、界面活性剤、電解質、潤滑剤、安定化剤などを適宜添加することができる。
【0035】
このとき、帯電粒子P2a,P2bは、体積平均粒子径/個数平均粒子径で表される粒度分布の分散度が約2以下であることが好ましい。
【0036】
また、図4(A)に示す帯電粒子P2a,P2bの平均粒子径dは、マイクロカプセルP10の粒子径Dに対し約1/1000以上、約1/5以下であることが好ましい。粒子径dがマイクロカプセルP10の粒子径Dの約1/5以上である帯電粒子P2a,P2bを内包したマイクロカプセルP10では、電界を印加して画像形成する際に、極性の異なる帯電粒子P2a,P2bがお互いの泳動の妨げとなり、応答速度が極端に低下する。また、粒子径dがマイクロカプセルP10の粒子径Dの約1/1000以下である帯電粒子P2a,P2bは、マイクロカプセルP10内で凝集してしまい、電界に対する応答性の低下や、表示ムラを引き起こしてしまうことがある。本実施の形態の記録媒体PPにおいては、微粒子は平均粒子径dが約20μmであり、黒いプラスの帯電粒子P2aと、白いマイナスの帯電粒子P2bの2種類が用いられている。
【0037】
帯電粒子P2a,P2bの量は、マイクロカプセルP10中において、帯電粒子P2a,P2bの体積が、前記マイクロカプセルP10の容積に対し、各々約1.5%以上、約25%以下であり、且つマイクロカプセルP10に内包されているすべての帯電粒子P2a,P2bの体積の総和が、マイクロカプセルP10の容積に対して各々約1.5%以上、約50%以下であるように調整することが好ましい。
【0038】
マイクロカプセルP10に内包される帯電粒子P2a,P2bの体積が、マイクロカプセルP10の容積に対し各々約1.5%以下である場合、制御電界により帯電粒子P2a,P2bがマイクロカプセルP10の外殻部P5の壁端部に移動しても、カプセル半球面の1/2を占めることができず、低コントラストを招いたり、または背後の他色の帯電粒子や背面の電極等の色が観測者の目に触れてしまう。
【0039】
また、帯電極性の異なる帯電粒子P2a,P2bの体積がマイクロカプセルP10の容積に対し各々約25%以上であり、且つマイクロカプセルP10に内包されている帯電粒子P2a,P2bの体積の総和が、マイクロカプセルP10の容積に対して約50%以上であるような場合、制御電界に対し帯電粒子P2a,P2bが応答する際に、衝突によりお互いの帯電粒子P2a,P2bが泳動の妨げとなってしまう。このため、制御電界の印加から画像形成が完結するまでの応答速度が著しく低下してしまう。
【0040】
次に帯電表示層P3を形成するには、図3に示すように、多数のマイクロカプセルP10を平面状に配列して並べ、可撓性媒体P12により、その間隙を充填して全体を薄板状に形成する。この可撓性媒体P12には、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の透明で可撓性のある材質が用いられる。
【0041】
さらに、帯電表示層P3の表示面側と反対の面を不透明な白色に着色した着色層である基層P1を配設するようにしてもよく(図3参照)、この場合は、基層P1上に帯電表示層P3を積層する。着色層を設けることで、例えば、帯電粒子P2a,P2bの色がそれぞれ黒色と白色の場合に、着色層を白色に着色することで、帯電粒子P2bにより帯電表示層P3の表面を白色に表示すべきときに、マイクロカプセルP10の隙間を白色で埋めて、完全に隙間のない白色の表示面を構成することができる。
【0042】
本実施の形態の記録媒体PPは、上述のような構成を備えるため以下のような作用を有する。ここで図4(A)に示すマイクロカプセルP10は、未だ電界を印加されない状態であり、帯電粒子P2a,P2bは、均一の状態でマイクロカプセル内に分散して存在する。なお、ここでは図の上方(反Z方向)が、表示方向である。
【0043】
図5は、記録媒体PPに上電極部2の電極22a,22b及び下電極部3の電極32a,32bにより電界を印加した状態を表す模式図である。図5に示すように、対応する上電極部2と下電極部3のそれぞれの電極22aと32a、22bと32bにそれぞれ電圧が印加されると、印加された電圧の極性に応じた向きの電界が生じる。ここでは、電気力線をELで示す。図5左に示す電極22aは陰極で、電極32aは陽極である。従って、上向きの電界を生じるが、この電界の中におかれたマイクロカプセルP10a,P10bを例に説明する。図4(B)は、均一な上向きの電界を印加した状態のマイクロカプセルP10a,P10b内の帯電粒子P2a,P2bの状態を示す模式図である。図4(B)において、上電極部2を陰極、下電極部3を陽極とするように電圧を印加すると、上向きの電界が生じ、プラスに帯電した黒色の帯電粒子P2aは陰極である上の電極22aの方向に、マイナスに帯電した白色の帯電粒子P2bは陽極である下の電極32aの方向に、それぞれ引き寄せられる。帯電粒子P2a,P2bは、それぞれ電極22a,32a側に引き寄せられてマイクロカプセルP10a,P10bの外殻部P5の内壁面に付着する。図4(C)は帯電粒子P2a,P2bが、それぞれ電極32,22側に引き寄せられてマイクロカプセルP10a,P10bの外殻部P5の内壁面に付着した状態を示す模式図である。そのため、上電極部2側、即ち表面側の表示面P11側から観察すると、帯電粒子P2aのみが観察され、帯電粒子P2aに着色された黒色のみが表示面に表示される。
【0044】
なお、この状態で電圧の印加を停止しても、液体分散媒P4の粘度及び鏡像力により図4(C)に示す状態が維持される、いわゆるメモリ効果がある。また、この状態で、ある程度の強度までの電界を受けたとしても、ヒステリシスのためこの状態が維持される。すなわち、ここで形成された画像はこの記録媒体PPに記録されることになる。
【0045】
一方、図5右側に示すマイクロカプセルP10c,P10dのように、マイクロカプセルP10a,P10bに示した上電極部2と下電極部3に異なる極性で再び電圧を印加した場合、ヒステリシスの限界を超える逆向きの電界が印加されれば、帯電粒子P2a,P2bは再び移動して位置が逆転し、図5右側に示すマイクロカプセルP10c,P10dのように帯電粒子P2bが表示面P11側に付着し、表面側の表示面P11側から観察すると、帯電粒子P2bのみが観察され、帯電粒子P2bに着色された白色のみが表示面に表示され画像は書き替えられる。
【0046】
図1に示す制御部4は、制御用の図示しないCPU及びRAM、ROMを備えた周知のコンピュータ10を備え、このコンピュータ10は、外部コンピュータにより構成されるものであってもよい。制御部4には、図示しないインタフェイスを介して画像情報が取り込まれ、コンピュータ10はこの画像情報に基づいて制御信号を発生させる。このコンピュータ10からの微弱な制御信号に応じて各電極22,32から記録媒体PPに十分な電界を印加できるように電極アレイ駆動回路6を備え、この電極アレイ駆動回路6から配線8を介して駆動信号を出力して各電極22,32に電圧を印加し、搬送される記録媒体PPに対して各画素に応じた電界の向きになるように各電極から電界を印加して画像を形成する。また、前述のように記録媒体搬送部5に備えられた駆動モータ9を、コンピュータ10からの制御信号に基づいて駆動信号を出力して駆動するモータ駆動回路7を備える。
【0047】
電気泳動表示装置1は、以上のように構成される。次にこのように構成された電気泳動表示装置1の制御方法について説明する。ここで、図6(D),(E)、図7(F),(G)は、マイクロカプセルP10の壁面に不所望の帯電粒子P2cが付着した状態を示す。図4(A)〜(C)に示した帯電粒子P2a,P2bの動きは理想的なものであって、実際には、種々の条件から図4(C)の状態から、再び逆向きの制御電界を印加したときに、図6(D),(E)、図7(F),(G)に示すような鏡像力の影響等でマイクロカプセルP10の壁面に付着して離れず、所望の方向に移動しない帯電粒子P2cが生じることがあり、このような不所望に表示面P11に残留した帯電粒子P2cにより画像のコントラストが低下してしまうという問題があった。そこで、本発明においては以下に述べる本実施の形態の電気泳動表示装置1のような制御方法により、このような問題を解決している。
【0048】
この制御方法では、帯電粒子P2a,P2bを移動させる制御電界を生じさせるための上電極部2及び下電極部3に電圧を所定の方向に継続して印加してする前に、上電極部2及び下電極部3に1の方向及びこれと逆方向とに電界が生じるように交互にパルス電圧を印加することを特徴とする。以下、この制御方法を詳述する。
【0049】
本実施の形態の上電極部2及び下電極部3は、いずれも画素に対応したセグメント電極からなる電極アレイ21,31から構成されており、記録媒体PPの画素毎に必要な電界を容易に印加できる。
【0050】
ここで従来の電気泳動表示装置における、制御方法を説明する。図11は、従来の電気泳動表示装置の制御電界の印加を示すグラフである。図11に示すグラフにおいてV1は上電極部の電極、V2は下電極部の電極を示す。また、V1−V2は両電極の電位差を示す。また、t1はパルス電界の印加時間、t2は制御電界の印加時間を示す。以下、図8、図9、図10において同じである。図11(A)は、上電極部における電圧の印加を示し、図11(B)は、対応する下電極部における電圧の印加を示し、図11(C)は、これらの電位差を示す。ここで、t2は、制御電界を印加する時間を示す。従来のように制御電界のみを印加する制御方法では、図4(C)に示す状態から図11(A)に示すように上電極部にプラス、図11(B)に示すように下電極部にマイナスの電圧を印加すれば、その電位差は図11(C)に示すようになり、図6(D)に示すように、プラスの電位を帯びた黒色の帯電粒子P2aは電気泳動により下方に、マイナスの電位を帯びた白色の帯電粒子P2bは上方に移動する。しかし、制御電界を印加し続けても、鏡像力により一旦マイクロカプセルP10の外殻部P5の壁面に付着した帯電粒子P2cは図6(E)、図7(F)に示すように電気泳動によって移動しない。そのため、図7(G)に示すように表示面P11に残留し、すべて白色の帯電粒子P2bで表示面P11を表示しようとしても不所望に残留した帯電粒子P2cによりグレーがかった発色となり、その結果表示される画像のコントラストを低下させた。
【0051】
ここで図8は、電気泳動表示装置1における電圧の印加の制御方法を示すグラフである。図8(A)は、上電極部2おける電圧の印加を示し、図8(B)は、対応する下電極部3おける電圧の印加を示し、図8(C)は、これらの電位差を示す。本実施の形態の電気泳動表示装置1においては、黒色を表示したい記録媒体PPの画素に対応する上電極部2の電極、例えば22aに対して、図8(A)に示すように、短時間に極性を交互に変化させたパルス電圧をt1に示す時間印加し、その後本来の制御電圧であるマイナスの電圧を印加してしている。また、このとき電極22aに対応する電極32aには、図8(B)に示すように22aとは逆極性の電圧を印加する。その結果、両電極22a,32aの電位の差は図8(C)に示すようになって記録媒体PPに電界を印加する。また、白色を表示したい画素には、図8(A)及び図8(B)と逆の極性の電圧を上電極部及び下電極部の対応する電極に印加することで表示ができる。グラフは模式的なもので、好ましい周波数等は後述する。
【0052】
このように、画像を形成するために一定時間極性を変えずに電圧を印加して制御電界を形成する前の段階に、極性が短時間に変化するパルス電圧を印加すると後述の実験例のように形成される画像のコントラストが向上し且つ応答が良くなるのであるが、その理由は以下のようであると考えられる。即ち、鏡像力により付着していた帯電粒子P2a,P2bがパルス電圧を印加されることにより電気泳動のエネルギを与えられ、その多くがマイクロカプセルP10の外殻部P5の壁面から離れて電気泳動を始めるが、一部は鏡像力のため付着したままになっている。そのとき、極性の異なるパルス電圧を連続的に印加することで、マイクロカプセルP10の外殻部P5の壁面から既に剥離した帯電粒子P2a,P2bが激しく往復運動をすることにより、帯電粒子同士がぶつかり合う。その運動エネルギにより、マイクロカプセルP10の外殻部P5の壁面に鏡像力のため未だ付着していた帯電粒子P2cが壁面から剥離するのを促進し、剥離後は印加された制御電界の方向に応答性よく従って電気泳動されるからであると考えられる。
【0053】
このパルス電圧は、印加する電圧の極性を短時間に変化させる電圧であり、即ち交流電圧である。そして波形は、正弦波でもよいが好ましくはパルス波形であり、より好ましいのは矩形波である。
【0054】
また、印加するパルス電圧の時間は、少なくとも7秒以内がよく、好ましくは5秒以内であり、より好ましいのは3秒以内である。
【0055】
また、印加するパルス電圧の周波数は40Hz以下がよく、好ましくは3Hzから40Hzが望ましい。
【0056】
そして、印加するパルス電圧は、一般に大きな電圧であるほどよいが、制御電界を印加するための電圧と同じであってもよい。
【0057】
なお、実施の形態においてはデューティー比が1:1であるが、これに限定されるものではない。
【0058】
以下の電気泳動表示装置1についての実験例を示す。
【0059】
(実験例1)
実験例1は、粒径が20μmの白色に着色しマイナスに帯電した帯電粒子と黒色に着色しプラスに帯電した帯電粒子を液体分散媒としての絶縁溶媒とともに封入した直径300μmの透明樹脂製のマイクロカプセルを対向する電極間に挿入して、電極に極性を変えて電圧を印加して、マイクロカプセルの表示面に表示された白色の画像と黒色の画像の光学濃度(Optical Density(以下OD値という))を測定し、そのOD値の差(以下ΔODという)をコントラストとして比較した。ここでは一応の基準として概ねΔODが0.85前後を境界として、これ以上を高コントラスト、これ以下を低コントラストとして扱ったが、単に比較のための基準で実用性の有無を問うものではない。なお、同じΔODの場合でも、黒色のOD値の低下に比較して白色のOD値の上昇の方が官能的には敏感に識別されるため、同じΔODでは、白色のOD値が低いほど好ましい。光学濃度の測定にはマクベス(Machbeth)株式会社製の反射濃度測定器RD914を使用した。
【0060】
実験例1では、パルス印加時間は3秒間とし、400V/mmの電界となるように電圧を印加した。その後0.5秒間の制御電界を印加して画像を形成した。
【0061】
上記の条件において、パルス電圧の波形を矩形波、正弦波、三角波に変え、且つパルス電圧の周波数を40Hz、60Hz、80Hzと変化させて、それぞれの場合のOD値を求めた。表1にその結果を示す。
【0062】
【表1】
【0063】
表1に示すように、最もコントラストが高かったのはΔODが0.89を示した40Hzの矩形波を印加した場合であった。矩形波の場合は、60Hz、80Hzの場合でもΔODが0.84と概ね良好であった。これと比較して、正弦波では、40HzのときにΔODが0.87と矩形波に比べやや劣るも比較的良好なコントラストを得られたが、60HzではΔODが0.82、80HzではΔODが0.80とコントラストの低下が目立った。さらに三角波では、40HzのときにΔODが0.86と矩形波や正弦波に比べやや劣るも比較的良好なコントラストを得られたが、60HzではΔODが0.80、80HzではΔODが0.78と周波数が上がるに連れてコントラストの低下が著しかった。
【0064】
この結果から、波形は、パルス波であれば正弦波や三角波でもよいが、より好ましいのは矩形波であることが判った。特に、パルス波の幅が狭いときは、矩形波が有利であった。
【0065】
(実験例2)
実験例2では、パルス電圧の波形を矩形波、周波数を40Hzとし、400V/mmの電界となるように電圧を印加した。その後0.5秒間の制御電界を印加して画像を形成した。
【0066】
上記の条件において、パルス電圧の印加時間を1秒、3秒、5秒、7秒と変化させて、それぞれの場合のOD値を求めた。なお、それ以外の条件は実験例1と同じである。表2にその結果を示す。
【0067】
【表2】
【0068】
表2に示すように、最もコントラストが高かったのはΔODが0.89を示した印加時間が1秒及び3秒の場合で、極めて良好な結果であった。またΔODが0.89と同じでも、印加時間が1秒のときの方が白色のOD値が低いため、官能的には、印加時間が1秒のときの方が良好な結果であった。これと比較して、印加時間が5秒の場合は、ΔODが0.85と比較的良好なコントラストを得られたが、印加時間が7秒のときはΔODが0.78とコントラストの低下が目立った。
【0069】
この結果から、印加するパルス電圧の時間は、少なくとも7秒以内がよく、好ましくは5秒以内であり、より好ましいのは3秒以内であることが判った。
【0070】
(実験例3)
実験例3では、パルス電圧の波形を矩形波とし、400V/mmの電界となるように電圧を3秒間印加した。その後0.5秒間の制御電界を印加して画像を形成した。
【0071】
上記の条件において、印加するパルス電圧の周波数を1Hz、2Hz、3Hz、40Hz、60Hz、80Hzと変化させて、それぞれの場合のOD値を求めた。なお、それ以外の条件は実験例1と同じである。表3にその結果を示す。
【0072】
【表3】
【0073】
表3に示すように、最もコントラストが高かったのはΔODが0.94を示した周波数が3Hzの場合で、極めて良好な結果であった。また周波数が40Hzの場合もΔODが0.89と良好で、周波数が1Hz及び2Hzの場合もΔODが0.87と良好であった。なお、周波数が1Hzのときの方が白色のOD値が低いため、官能的には、印加時間が1Hzのときの方が良好な結果であった。これと比較して、周波数が60Hzの場合は、ΔODが0.83とコントラストがやや低下し、周波数が80HzのときにはΔODが0.84と大きな変化がなかった。
【0074】
この結果から、印加するパルス電圧の周波数は、少なくとも60Hz以下がよく、好ましくは40Hz以下であり、より好ましいのは3Hzから40Hzであることが判った。
【0075】
(実験例4)
実験例4では、周波数が3Hzで波形が矩形波のパルス電圧を400V/mmの電界となるように3秒間印加した。その後制御電界の印加時間をそれぞれ0.1秒、0.2秒、0.3秒、0.4秒、0.5秒と変化させて印加し画像を形成した。そして、それぞれの場合のOD値を求めた。なお、それ以外の条件は実験例1と同じである。表4にその結果を示す。
【0076】
【表4】
【0077】
表4に示すように、最もコントラストが高かったのはΔODが0.99を示した印加時間が0.5秒の場合で、極めて良好な結果であった。また印加時間が長くなるに従って、ΔODが良好になり、印加時間が0.2秒のときもΔODが0.91と良好であった。なお、印加時間が0.1秒のときは、ΔODが0.84とコントラストがやや低下した。
【0078】
この結果から、制御電界の印加時間は0.1秒以上がよく、好ましくは0.2秒以上、より好ましいのは0.5秒以上であることが判った。
【0079】
上述のように構成され、制御される電気泳動表示装置1は、上記実験結果からも裏付けられるように、表示される画像のコントラストが高く、応答速度も速くなるという効果がある。また、帯電粒子P2a,P2bをマイクロカプセルP10の外殻部P5から完全に剥離させるように制御電界を強くするように大きな電圧を印加する必要がなく、装置の構成の簡易化及び省電力化を図ることができるという効果もある。
【0080】
以上、本発明を実施の形態である電気泳動表示装置1により説明したが、以下のような変形例である電気泳動表示装置101のような構成でも本発明は実施が可能である。以下、変形例である電気泳動表示装置101について説明する。図12は、電気泳動表示装置101の構成を示す模式図である。
【0081】
電気泳動表示装置1では記録媒体PPを搬送することにより、アレイ状に形成された上電極部2及び下電極部3が記録媒体PPと相対的に移動しつつ電界を印加するように構成されていたが(図1参照)、電気泳動表示装置101は、図12に示すように、上電極部2と同様に構成されたアレイ状の上電極部102が電極部搬送体61に記録媒体PPに対向可能に収容され、記録媒体PPを固定させたまま上電極部102を搬送することで、両者を相対的に移動させて電界を印加する。この電極部搬送体61は図示しない案内部材により案内されて記録媒体PPに電圧が印加可能に移動するように構成される。電極部搬送体61の移動方向の端部にはベルト部材である駆動ベルト64の両端部が固着され、電極部搬送体61と駆動ベルト64が環状に連結される。駆動ベルト64は、図示しないモータ及び動力伝達手段により駆動される駆動プーリ62と、回動可能に構成された従動プーリ63に掛架される。このように構成されるため、上電極部102は記録媒体PP上を移動しつつ電圧の印加が可能となっている。
【0082】
また、電気泳動表示装置1では下電極部3が上電極部2と同様のアレイ状の電極により構成されていたが(図2参照)、電気泳動表示装置101の下電極部103は、記録媒体PPの下部に配設され、記録媒体PPの全面に対応する共通電極として構成される。なお、下電極部103は、上電極部102と対応して移動するような共通電極部として構成してもよい。
【0083】
電気泳動表示装置101の電極構成は、上電極部102が電気泳動表示装置1と同様の画素に対応するように分割されたセグメント電極であるのに対して、下電極部103が電気泳動表示装置1と異なる共通電極である。制御部4等上記構成以外は電気泳動表示装置1と共通の構成である。そして、記録媒体PPに電界を印加する制御方法が以下のように行われる。
【0084】
ここで図9(A)〜(E)は、電気泳動表示装置101における電圧の印加の制御方法を示すグラフである。図9(A)は、黒色を表示する画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。図9(B)は、共通電極である下電極部103の電極における電圧の印加を示すグラフである。図9(C)は、黒色を表示する画素における電位の差を示すグラフである。図9(D)は、白色を表示する画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。図9(E)は、白色を表示する画素における電位の差を示すグラフである。本変形例の電気泳動表示装置101においては、下電極部103は、共通電極を用いているので、アレイ状に構成された上電極部102のそれぞれの個別の電極に対応して電圧を印加することはできないので、図9(B)に示すように下電極部103は、アース電位とされ、プラス及びマイナスのいずれの電位ともすることができない。このとき上電極部102の電極に対応する画素に黒色を表示したいときは、図9(A)に示すようにプラスとマイナスに変化するパルス電圧を印加した後、マイナスの電圧を印加する。これらの電極で電圧を印加された結果、画素には図9(C)のような電位差が生じ、パルス電界及び制御電界が形成され黒色の画像が形成される。一方、白色を表示したい画素に対応する上電極部102の電極には、図9(D)に示すように、図9(B)と逆極性になるように電圧を印加する。このように電圧を印加すれば、下電極部103はアース電位とされているので、白色を表示したい画素には、図9(E)のように電界が印加される。以上のように制御することで、それぞれの画素にパルス電界を印加した後制御電界を印加して選択的に黒色又は白色を表示できる。
【0085】
また、この制御方法は、以下のような制御方法に代えることができる。上述の方法では、パルス電圧が黒色を表示する画素と白色を表示する画素に対して、それぞれ逆極性の電界が印加されていた。図10(A)〜(F)は、電気泳動表示装置101における電圧の印加の制御方法の変形例を示すグラフである。図10(A)は、黒色を表示する画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。図10(B)は、共通電極である下電極部103の電極における電圧の印加を示すグラフである。図10(C)は、黒色を表示する画素における電位の差を示すグラフである。図10(D)は、白色を表示する画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。図10(E)は、白色を表示する画素における電位の差を示すグラフである。図10(F)は、書き換えをしない画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。この変形例では、パルス電界においては、極性は問われないことから、パルス電圧を印加する場合に、黒色を表示する画素と白色を表示する画素に対応する電極に共通の極性のパルス電圧を印加することに特徴がある。
【0086】
即ち、図10(B)に示すように、下電極部103に対し、マイナス−プラス−マイナス−プラス−マイナスの順にパルス電圧を印加する。このとき、図10(A)に示すように、黒色を表示する画素に対応した上電極部102の電極には、プラス−マイナス−プラス−マイナス−プラスの順に下電極部103とは逆極性の電圧を印加する。その後、黒色を表示するためにマイナスの電圧を印加する。この結果、図10(C)に示すように対応する画素には、大きな電位差により強いパルス電界を形成した後に、所定の向きの電界を印加することで黒色を表示させることができる。一方、図10(D)に示すように、白色を表示する画素に対応した上電極部102の電極には、プラス−マイナス−プラス−マイナス−プラスの順に下電極部103とは逆極性の電圧を印加する。その後、白色を表示するためにプラスの電圧を印加する。この結果、図10(E)に示すように対応する画素には、大きな電位差により強いパルス電界を印加した後に、所定の向きの電界を印加することで白色を表示させることができる。このように制御することで、より効果的なパルス電界を印加することが可能になり、不所望にマイクロカプセルP10の外殻部P5の壁面に付着する帯電粒子P2cを少なくし、コントラストのより高い画像を得ることができる。
【0087】
さらに、画像を形成する場合に、必要な画素のみ書き換えるような制御をする場合、書き換えを行わない画素に対応する上電極部102の電極に、図10(F)に示すような、下電極部103に印加した図10(A)に示すパルス電圧と同じ極性の電圧を印加することで、電位差をなくして電界が印加されないようにすることで、既に表示されている表示の状態を変化させないで、他の書き換えが必要な画素に対して有効なパルス電界を印加することができる。
【0088】
また、例えば、記録媒体の構成、例えばマイクロカプセルや帯電粒子が構成される材料、大きさ、帯電電位、着色される色彩等種々の変形実施が可能である。また、電極の構成や、印加される電圧の大きさ等も同様である。
【0089】
以上、1の実施の形態及びその変形例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態及びその変形例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良をし変更することが可能であることは容易に推察できるものである。
【0090】
【発明の効果】
請求項に係る発明の電気泳動表示装置によれば、画像形成の前段階で前記電極交互に逆極性のパルス電圧(鏡像力により前記マイクロカプセルの壁面に付着した前記帯電粒子を剥がすための電圧であり、且つ、波形が矩形波であるもの)を印加することで、マイクロカプセル内の壁面に不所望に付着した帯電粒子の剥離を容易にし帯電粒子の電気泳動による移動を促進して表示される画像のコントラストを高くし、応答速度も速くすることができるという効果がある。そして、不所望に付着した帯電粒子の剥離をするための制御電界を形成するための過大に電圧を印加する必要がなく、電力の消費を少なくすることができるという効果もある。また、印加するパルス電圧の波形を適正化することで、表示される画像のコントラストをより高くすることができるという効果がある。
【0091】
また、請求項に係る発明の電気泳動表示装置によれば、請求項に記載の電気泳動表示装置の効果に加え、印加するパルス電圧の周波数を適正化することで、表示される画像のコントラストをより高くすることができるという効果がある。
【0092】
【0093】
請求項に係る発明の電気泳動表示装置によれば、請求項1又は2に記載の電気泳動表示装置の効果に加え、印加するパルス電圧の印加時間を適正化することで、表示される画像のコントラストをより高くすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気泳動表示装置1の構成の概略を示す模式図である。
【図2】 記録媒体PPに対する、上電極部2及び下電極部3の配置を模式的に示す斜視図である。
【図3】 記録媒体PPの構成を示す模式断面図である。
【図4】 マイクロカプセルP10の変化の様子を表す図である。
(A) 本実施の形態の記録媒体PPにおいて制御電界が印加される前のマイクロカプセルP10の構造を示す模式図である。
(B) 均一な上向きの電界を印加した状態のマイクロカプセルP10a内の帯電粒子P2a,P2bの状態を示す模式図である。
(C) 帯電粒子P2a,P2bが、それぞれ電極32,22側に引き寄せられてマイクロカプセルP10aの外殻部P5の内壁面に付着した状態を示す模式図である。
【図5】 記録媒体PPに上電極部2の電極22a,22b及び下電極部3の電極32a,32bにより電界を印加した状態を表す模式図である。
【図6】 (D) マイクロカプセルP10の壁面に不所望の帯電粒子P2cが付着した状態を示す。
(E) マイクロカプセルP10の壁面に不所望の帯電粒子P2cが付着した状態を示す。
【図7】 (F) マイクロカプセルP10の壁面に不所望の帯電粒子P2cが付着した状態を示す。
(G) マイクロカプセルP10の壁面に不所望の帯電粒子P2cが付着した状態を示す。
【図8】 電気泳動表示装置1における電圧の印加の制御方法を示すグラフである。
(A) 上電極部における電圧の印加を示すグラフである。
(B) 対応する下電極部における電圧の印加を示すグラフである。
(C) これらの電位差を示すグラフである。
【図9】
電気泳動表示装置101における電圧の印加の制御方法を示すグラフである。
(A) 黒色を表示する画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。
(B) 共通電極である下電極部103の電極における電圧の印加を示すグラフである。
(C) 黒色を表示する画素における電位の差を示すグラフである。
(D) 白色を表示する画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。
(E) 白色を表示する画素における電位の差を示すグラフである。
【図10】 電気泳動表示装置101における電圧の印加の制御方法の変形例を示すグラフである。
(A) 黒色を表示する画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。
(B) 共通電極である下電極部103の電極における電圧の印加を示すグラフである。
(C) 黒色を表示する画素における電位の差を示すグラフである。
(D) 白色を表示する画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。
(E) 白色を表示する画素における電位の差を示すグラフである。
(F) 書き換えをしない画素に対応する上電極部102の電極における電圧の印加を示すグラフである。
【図11】 従来の電気泳動表示装置の制御電界の印加を示すグラフである。
(A) 上電極部における電圧の印加を示すグラフである。
(B) 対応する下電極部における電圧の印加を示すグラフである。
(C) これらの電位差を示すグラフである。
【図12】 電気泳動表示装置101の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 電気泳動表示装置
2 上電極部
3 下電極部
4 制御部
5 記録媒体搬送部
6 電極アレイ駆動回路
7 モータ駆動回路
8 配線
9 駆動モータ
10 コンピュータ
21 電極アレイ
22a,22b,22c,・・・22n 電極
31 電極アレイ
32a,32b,32c,・・・32n 電極
51,52 搬送ローラ
EL 電気力線
PP 記録媒体
P2a (黒色)帯電粒子
P2b (白色)帯電粒子
P2c (残留した)帯電粒子
P3 帯電表示層
P4 液体分散媒
P5 外殻部
P10 マイクロカプセル
P11 表示面
P12 可撓性媒体

Claims (3)

  1. 液体分散媒に分散させた泳動可能な帯電粒子を封入したマイクロカプセルを挟んだ電極を備え、当該電極に所定の極性の電圧を一定時間継続して印加し前記マイクロカプセルに制御電界をかけることで、前記マイクロカプセルに封入された前記帯電粒子を任意の方向に移動させて画像を表示する電気泳動表示装置において、
    前記電極に所定の極性の電圧を一定時間継続して印加する前に、前記マイクロカプセルに1の方向及びこれと逆方向とに交互に電界が生じるよう前記電極交互に逆極性のパルス電圧を印加し、
    前記パルス電圧は、鏡像力により前記マイクロカプセルの壁面に付着した前記帯電粒子を剥がすための電圧であり、且つ、波形が矩形波であること
    を特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 前記パルス電圧は、
    周波数が1Hz以上40Hz以下であることを特徴とする請求請に記載の電気泳動表示装置。
  3. 前記パルス電圧は、
    印加する継続時間が5秒以内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気泳動表示装置。
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