JP4240627B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界制御による画像形成において、形成される画像のエッジ部分を明確にして、シャープで高精細な印字が可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アレイ状に配置した電極により記録媒体を挟んで画像情報に基づいて電圧を印加しながら相対的に移動し、記録媒体に印加した電界により画像を形成する画像形成装置では、電界を印加するための電極の配置により記録媒体において形成される画像の密度が決定される。従って、電極の配置密度は密であるほど、高精細な画像が形成できるのが原則である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電極を密に配置した場合、1つの画素に電圧を印加するために対向させた1対の電極と、隣接する画素を印加するための他の1対の電極との距離が接近することになる。この場合、隣接する電極間の距離が、対向する電極間の距離に対して短いと、隣接する電極との間で電界が干渉し、印加した電圧により形成された電気力線が乱れる。そのため画素のエッジ部分が明確に再現できなくなりシャープに画像を形成することができないという問題があった。
【0004】
一方、隣接する電極の間の距離を大きくすれば、隣接する電極間で電界の干渉は起きないが、電極の配置密度が疎になって高精細な画像を形成できないばかりか、あまり距離が大きければ、隣接する電極間に電界制御できない部分が発生し印字できない領域が生じてしまうという問題があった。
【0005】
この発明は上記課題を解決するものであり、エッジ部分が明確でシャープな画像を形成できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明の画像形成装置では、記録媒体の表裏を挟むように対向して配置した複数対の電極を直線状に配列した第1電極アレイと、前記直線の方向において前記第1電極アレイの複数対の電極の位置と同じ位置に、複数対の電極を直線状に配列した第2電極アレイと、電極又は前記記録媒体を、前記直線と直交する所定の方向に相対的に移動させる移動手段と、前記第1電極アレイの複数対の電極のうち、上を陽極、下を陰極とする電極のみを印加し、前記第2電極アレイの複数対の電極のうち、上を陰極、下を陽極とする電極のみを印加するための制御部とを備え、前記第1電極アレイと前記第2電極アレイとの間の前記所定方向における距離が、前記1対となる電極間の距離よりも大きく、前記第1電極アレイと同一列の電極アレイに属する隣合う1対の電極間の距離が、前記1対となる電極間の距離よりも小さく前記複数対の電極が配置され、前記第2電極アレイと同一列の電極アレイに属する隣合う1対の電極間の距離が、前記1対となる電極間の距離よりも小さく前記複数対の電極が配置されることを特徴とする。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を好ましい1の実施の形態である画像形成装置1により、添付図面を参照して説明する。ここで、図1は、本実施の形態の画像形成装置1の構成の概略を示す模式図である。まず最初に、図1に基づいて本実施の形態の画像形成装置1の構成についての概略を説明する。
【0015】
図1に示すように、画像形成装置1は、記録媒体PPを表裏から挟んで搬送する2対の搬送ローラ51を有する移動手段である記録媒体搬送部5が備えられる。また、この2対の搬送ローラ51の間に配置され、記録媒体PPの表示面側(図1上側)に接触又は近接して電圧を印加する上電極部2と、記録媒体PPの裏面側(図1下側)に接触又は近接して電圧を印加する下電極部3とが備えられる。そして、上電極部2及び下電極部3に配線8により接続され、電極22,32に画像データに基づいて変調された電圧を印加する制御部4とが備えられて構成されている。
【0016】
記録媒体搬送部5は、駆動モータ9備える。この駆動モータ9、制御部4のコンピュータ10からの制御信号により制御部4のモータ駆動回路7からの駆動信号により制御されて回転される。この回転が1対の搬送ローラ51,51に伝達され、搬送ローラ51,51は図1に示すように、記録媒体PPを挟持しながら連れ回って、記録媒体PPを搬送方向であるX方向(図1左方向)に搬送する。同様に他の1対の搬送ローラ51,51も駆動モータに駆動されて同期して回転し、記録媒体PPを搬送する。
【0017】
上電極部2は、多数の微小なステンレススチール等の金属片あるいは金属薄膜からなる電極22が、搬送される記録媒体PPの表面側の画素に対応した位置に接触又は近接可能に配置にされ、記録媒体PPの搬送方向Xに垂直に(図1において紙面に垂直に)、つまり記録媒体PPの幅方向に、直線状に電極アレイ21として並べられて配置される。また、下電極部3は、上電極部2と同様な構成とされて、上電極部2のそれぞれの電極22に対応した電極32を備える。従って、本実施の形態では、この電極アレイ21,31により記録媒体PPの幅方向を一括して画素ごとに電界を印加して画像形成しながら記録媒体PPをX方向に移動させて走査し、ページ全体の画像を形成するいわゆるページプリンタと同様な構成とされている。
【0018】
ここで、本実施の形態1の画像形成装置1に用いられる記録媒体PPについて説明する。図14は、記録媒体PPの構成を示す模式断面図である。図15(A)、(B)、(C)は、マイクロカプセルP10の変化の様子を表す図である。
【0019】
図14に示すように記録媒体PPは、多数のマイクロカプセルP10を面状に配列し、マイクロカプセルP10間の間隙を可撓性を有する可撓性媒体P12で充填して板状の帯電表示層P3を形成して構成される。
【0020】
このように構成された記録媒体PPは、図1に示すように、画像形成装置1に配設された上電極部2、下電極部3に挟まれ、帯電表示層P3に画像情報に基づいて画素単位で電界が印加されることにより、マイクロカプセルP10の内部に多数封入された帯電特性及び色の異なる2種類の帯電粒子P2a,P2b(図15参照)が移動し、図14の上側の表示面に所望の画像を表示させるものである。以下、この記録媒体PPの構成を詳細に説明する。
【0021】
ここで、図15(A)は、本実施の形態の記録媒体PPにおける電界が印加される前のマイクロカプセルP10の構造を示す模式図である。マイクロカプセルP10は、球状の透明な外殻部P5に中に、液体分散媒P4に帯電粒子P2a、P2bを分散させた分散系を内包する構造となっている。
【0022】
次に、マイクロカプセルP10の製造方法の概略について説明する。マイクロカプセル化の方法としては、既に、当業界において公知の技術となっている方法で作製することが可能である。例えば、米国特許第2800457号、同第2800458号明細書等に示されるような水溶液からの相分離法、特公昭38−19574号、特公昭42−446号、特公昭42−771号公報等に示されるような界面重合法、特公昭36−9168号、特開昭51−9079号公報等に示されるモノマーの重合によるイン・サイチュ(in−situ)法、英国特許第952807号、同第965074号明細書に示される融解分散冷却法等があるが、これらに限定されるものではない。本実施の形態のマイクロカプセルP10の製造方法は、界面重合法により行っており、以下この場合に基づいてマイクロカプセルP10の製造方法を説明する。
【0023】
マイクロカプセルP10の外殻部P5の形成材料としては、前記カプセル製造方法にて外殻部P5が作製可能であれば、無機物質でも有機物質でもよいが、光を十分に透過させるような材質が好ましい。具体例としては、ゼラチン、アラビアゴム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリユリア、ポリスチレン、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等、及びこれらの共重合物等が挙げられる。
【0024】
図15(A)に示すマイクロカプセルP10の粒子径Dは、高解像度の表示装置を実現するためには、理論的には小さいほど好ましいといえるが、帯電粒子P2a,P2bを内包する構造であるため、実際には、約5μm以上、約200μm以下であることが望ましい。本実施の形態の記録媒体PPでは、2種類の帯電粒子は分散剤と共に約30〜100μmのマイクロカプセルに封入させている。
【0025】
帯電粒子P2a,P2bは、染料または顔料を分散した有機化合物や、顔料などの無機化合物が挙げられる。
【0026】
染料としては、以下のようなものがある。従来から油性インク組成物に用いられている染料であればどれでも使用可能であるが、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノイミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ペノリン染料、フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく、これらの染料は、組み合わせて使用することも可能である。
【0027】
また、顔料としては、以下のようなものが使用できる。日本で通用する有機顔料の通称名として、黄色では、Hansa Yellow、Benzine Yellow等が使用できる。赤色では、Parmanent Red、benzine orange、pyrazolone orange、vulcan orange、orange lake、para red、lake red、toluidine red、brill fast scarlet、brill carmine、brill scarlet、bordo、watchung red、lithol red、bon maroon、lake bordo、rhodamine、madder lake等が使用できる。紫色では、rhodamine b lake、dioxazine violet、crystal violet lake等が使用できる。青色では、victoria pure blue lake、victoria blue lake、phthalocyanine blue、fast sky blue、threne blue rs等が使用できる。緑色では、diamond green lake、phthalocyanine green、pigment green b、green gold等が使用できる。黒色では、diamond blackが使用できる。
【0028】
また、無機顔料としては以下のようなものが使用できる。黒色では、カーボンブラック等が使用でき、白色では、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化すずなどが使用できる。
【0029】
有機化合物としては、以下のような合成樹脂、合成ワックスなどの合成物や、天然ワックスなどが使用できる。
【0030】
合成樹脂、合成ワックスとして、その出発モノマーにメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、エチレン、プロピレン、イソプレン、クロロプレン、ブタジエン等を使用することが可能である。
【0031】
更に、前記モノマーには、カルボキシル基、水酸基、メチロール基、アミノ基、酸アミド基、グリシジル基等の官能基を有するモノマーが混合されても良い。カルボキシル基を有するものはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等、水酸基を有するものはβ−ハイドロキシエチルアクリレート、β−ハイドロキシエチルメタクリレート、β−ハイドロキシプロピルアクリレート、β−ハイドロキシプロピルメタアクリレート、アリルアルコール等、メチロール基を有するものはN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等、アミノ基を有するものはジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等、酸アミド基を有するものはアクリルアミド、メタクリルアミド等、グリシジル基を有するものはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル等が例示される。また、これらのモノマーを単体、または、複数のモノマーを混合して使用することが可能である。
【0032】
天然ワックスとしては、以下のような植物系、動物系、鉱物系、石油系ワックスなどが使用できる。
【0033】
植物系ワックスとして、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油などが使用できる。動物系ワックスとしては、みつろう、ラノリン、鯨ろうなどが、鉱物系ワックスとしては、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンなどが、石油ワックスとして、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどがそれぞれ使用できる。
【0034】
次に、液体分散媒P4としては、少なくとも高絶縁性、無色透明性が求められ、水、アルコール類、各種エステル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、四環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素等のほか、天然または合成の各種の油などを使用できる。
【0035】
分散系を生成するには、まず液体分散媒P4にプラスの帯電極性を持つ黒色の帯電粒子P2aとマイナスの帯電極性を持つ白色の帯電粒子P2bとを均一分散させる。更に、この分散液と、界面活性剤を添加した蒸留水を撹拌混合させ、分散液のエマルジョンを作製する。分散液エマルジョンの大きさは、撹拌速度、または、乳化剤、界面活性剤の種類と量とにより所望の大きさに調節される。また、必要に応じて1種類以上の乳化剤、界面活性剤、電解質、潤滑剤、安定化剤などを適宜添加することができる。
【0036】
このとき、帯電粒子P2a,P2bは、体積平均粒子径/個数平均粒子径で表される粒度分布の分散度が約2以下であることが好ましい。
【0037】
また、図15(A)に示す帯電粒子P2a,P2bの平均粒子径dは、マイクロカプセルP10の粒子径に対し約1/1000以上、約1/5以下であることが好ましい。粒子径がマイクロカプセルP10の約1/5以上である帯電粒子P2a,P2bを内包したマイクロカプセルP10では、電界を印加して画像形成する際に、極性の異なる帯電粒子P2a、P2bがお互いの泳動の妨げとなり、応答速度が極端に低下する。また、粒子径がマイクロカプセルP10の約1/1000以下である帯電粒子P2a,P2bは、マイクロカプセルP10内で凝集してしまい、電界に対する応答性の低下や、表示ムラを引き起こしてしまう。本実施の形態の記録媒体PPにおいては、微粒子は平均粒子径約1〜10μmであり、黒いプラスの帯電粒子P2aと、白いマイナスの帯電粒子P2bの2種類が用いられている。
【0038】
帯電粒子P2a,P2bの量は、マイクロカプセルP10中において、帯電粒子P2a,P2bの体積が、前記マイクロカプセルP10の容積に対し、各々約1.5%以上、約25%以下であり、且つマイクロカプセルP10に内包されているすべての帯電粒子P2a,P2bの体積の総和が、マイクロカプセルP10の容積に対して各々約1.5%以上、約50%以下であるように調整することが好ましい。
【0039】
マイクロカプセルP10に内包される帯電粒子P2a,P2bの体積が、マイクロカプセルP10の容積に対し各々約1.5%以下である場合、制御電界により帯電粒子P2a,P2bがマイクロカプセルP10の外殻部P5の壁端部に移動しても、カプセル半球面の1/2を占めることができず、低コントラストを招いたり、または背後の他色の帯電粒子や背面の電極等の色が観測者の目に触れてしまう。
【0040】
また、帯電極性の異なる帯電粒子P2a、P2bの体積がマイクロカプセルP10の容積に対し各々約25%以上であり、且つマイクロカプセルP10に内包されている帯電粒子P2a、P2bの体積の総和が、マイクロカプセルP10の容積に対して約50%以上であるよう場合、制御電界に対し帯電粒子P2a、P2bが応答する際に、衝突によりお互いの帯電粒子P2a,P2bが泳動の妨げとなってしまう。このため、制御電界の印加から画像形成が完結するまでの応答速度が著しく低下してしまう。
【0041】
次に帯電表示層P3を形成するには、図14に示すようにこのように形成したマイクロカプセルP10を平面状に多数を配列して並べ、可撓性媒体P12により、その間隙を充填して全体を薄板状に形成する。この可撓性媒体P12には、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の透明で可撓性のある材質が用いられる。
【0042】
さらに、帯電表示層P3の表示面側と反対の面を不透明な白色に着色した着色層を配設するようにしてもよく、着色層を設けることで、例えば、帯電粒子P2a,P2bの色がそれぞれ黒色と白色の場合に、着色層を白色に着色することで、帯電粒子P2bにより帯電表示層P3の表面を白色に表示すべきときに、マイクロカプセルP10の隙間を白色で埋めて、完全に隙間のない白色の表示面を構成することができる。
【0043】
本実施の形態の記録媒体PPは、上述のような構成を備えるため以下のような作用を有する。ここで図15(A)に示すマイクロカプセルP10は、未だ電界を印加されない状態であり、帯電粒子P2a,P2bは、均一の状態でマイクロカプセル内に分散して存在する。なお、ここでは図の上方が、表示面である表面方向である。次に、図15(B)は、均一な下向きの電界を印加した状態の帯電粒子P2a,P2bの状態を示す模式図である。図15(B)において、上電極部2を陽極、下電極部3を陰極とするように電圧を印加すると、下向きの電界が生じ、マイナスに帯電した白色の帯電粒子P2bは陽極である上電極部2の方向に、プラスに帯電した黒色の帯電粒子P2aは陰極である下電極部3の方向にそれぞれ引き寄せられる。帯電粒子P2a,P2bは、それぞれ電極32,22側に引き寄せられてマイクロカプセルP10の外殻部P5の内壁面に付着した状態になる。そのため、上電極部2側、即ち表面側の表示面から観察すると、帯電粒子P2bのみが観察され、帯電粒子P2bに着色された白色のみが表示面に表示される。
【0044】
なお、この状態で電圧の印加を停止しても、液体分散媒P4の粘度及び鏡像力により図15(B)に示す電荷が偏って存在する状態が維持される、いわゆるメモリ効果がある。また、この状態で、ある程度の強度までの電界を受けたとしても、ヒステリシスのためこの状態が維持される。すなわち、ここで形成された画像はこの記録媒体PPに記録されることになる。
【0045】
一方、上電極部2と下電極部3に図15(B)と異なる極性で電圧を印加した場合、ヒステリシスの限界を超える電界が印加されれば、帯電粒子P2a,P2bは再び移動して位置が逆転し、マイクロカプセルP10により形成される画像は書き替えられる。
【0046】
制御部4は、制御用の図示しないCPU及びRAM、ROMを備えた周知のコンピュータ10を備え、このコンピュータ10は、外部コンピュータにより構成されるものであってもよい。制御部4には、図示しないインタフェイスを介して画像情報が取り込まれ、コンピュータ10はこの画像情報に基づいて制御信号を発生させる。このコンピュータ10からの微弱な制御信号に応じて各電極22,23から記録媒体PPに十分な電界を印加できるように電極アレイ駆動回路6を備え、この電極アレイ駆動回路6から配線8を介して駆動信号を出力して、搬送される記録媒体PPに対して各画素に応じた極性になるように各電極から極性を変更しながら電界を印加して画像を形成する。また、前述のように記録媒体搬送部5に備えられた駆動モータ9を、コンピュータ10からの制御信号に基づいて駆動信号を出力して駆動するモータ駆動回路7を備える。
【0047】
次に、電極アレイ21,31に配列された電極22,32について説明する。図2は、本実施の形態の画像形成装置1の上電極部2の電極アレイ21及び下電極部3の電極アレイ31の構成の一部を示す模式図である。図2において左向きが記録媒体PPの搬送方向Xであり、上方が記録媒体PPの表示面である。ここで電極U21,U22,U23は、上電極部2の電極アレイ21を構成する電極22の一部である。下電極部3は、上電極部2の電極22に対応する位置及び大きさで図2において上電極部2の電極22の下方に記録媒体PPを挟んで対向するように配設され、例えば、図2においてU21とL21が対応する1対の電極である。同様に、他の上電極部2の電極22も、それぞれ下電極部3において対応する電極32が配設されている。
【0048】
対向する1対の電極、例えば電極U21と電極L21の距離を対向距離dhとして、隣接する電極、例えば電極U21と電極U22の間隔を第1隣接距離dwとする。そうすると画像形成装置1においては、dh<dwと対向距離dhより第1隣接距離dwが大きい距離となるように配設されている。尚、「隣接距離」とはある方向において隣り合う電極の最も近い端部同士の間の距離である。
【0049】
ここで、図3は、第1隣接距離dwが対向距離dhより小さい配列とした上電極部2の電極アレイ21の従来の構成の一部を示す模式図である。また、図4(A)は、従来の構成の電極22の配列を図3のZ方向から見た図である。図4(B)は、本実施の形態の画像形成装置1の電極22の配列を図3のZ方向から見た図である。尚、図4(A),(B)においてハッチ線で表した部分は、それぞれ図で示す状態から同じ電界をかけ続けて記録媒体PPをX方向に移動した場合に形成される画像の領域を示す(図8、図10、図12において同じ。)。さらに、図5は、従来の構成の相互に隣接する電極22を、図3の右側からX方向に見た模式図である。そして、図6は、本実施の形態の画像形成装置1の相互に隣接する電極22を、図2の右側からX方向に見た模式図である。
【0050】
図3及び図4(A)に示す、従来の電極22,32の配列では、図5に示す電極U11と電極L11のように、電圧を印加された一対の電極22,32の間に電界が生ずる。従って、上電極部2である電極U11を陽極、下電極部3である電極L11を陰極にするように電圧を印加するとき、電極U11からL11に、図5おいて下向きの電気力線ELが生ずる。しかしながら、隣接する2対の電極、ここでは電極U11とL11の対に電極U12とL12の対が近接して設けられている。そして、隣接する1対の電極の上電極部2である電極U12が陰極に、下電極部3である電極L12が陽極になるように電圧が印加されている。
【0051】
このように構成された従来の電極では、U11から出た電気力線ELは、本来対向する陰極である電極L11に向かって平行に生じるはずであるが、電極U12が電極U11に近接して設けられているため、電極U11から出た電気力線ELが電極L11より距離的に近い陰極である電極U12と干渉をする。つまり、隣接する電極U11とL11の対と電極U12とL12の対の隣り合っている部分、画素に即して言えば画素のエッジ部分の電気力線ELが互いに干渉をして、本来平行に対向する電極に向かって生じるはずの電気力線ELが湾曲して隣接する電極にリークして乱れてしまう。図4(A)に示すように、U11とU12、U12とU13、U14とU15、U16とU17、U17とU18では、隣接する電極の極性が異なるため、上述のようなリークが生じ、記録媒体PPに対してそれぞれの電極の間の画像の輪郭が乱れ、不明確な輪郭となってしまう。
【0052】
ここで、図15(C)は、図5におけるマイクロカプセルP10cの帯電粒子P2a,P2bの移動を示す図である。図15(C)に示すとおり、上述のように電気力線ELが、乱れてしまうとマイクロカプセルP10cに封入された帯電粒子P2a,P2bは先に説明したように電気力線ELの向きに移動されるため、図5におけるマイクロカプセルP10cの上端あるいは下端に移動せず、マイクロカプセルP10cの側方に移動してしまうものが出てくる。従って、表示面である上方から見ると、電極U11とU12のそれぞれの位置に表示されるべき帯電粒子P2a,P2bによる画像が、その境目である画素のエッジ部分で乱れて、境界線がはっきりしないことになる。つまり、電極を密に配列して高密度で高精細の画像を形成しようとしても、画素のエッジ部分が明確にならないため高精細な画像を形成できなくなることがわかる。
【0053】
次に図6の本実施の形態の画像形成装置1の電極22の配列を参照して、本実施の形態の画像形成装置1における画像の形成について説明する。図6に示すように、上電極部2の電極22である電極U21と下電極部3の電極L21とが対応する1対の電極であり、この1対の電極に隣接して電極U22と電極L22の一対の電極が配設されている。本実施の形態では、対向する電極間の距離であるの対向距離dhが、隣接する電極間の距離である第1隣接距離dwより大きく、dh<dwの関係になっている。ここで図5の場合と同様に、電極U21が陽極に、L21が陰極になるように電圧を印加し、また電極U22が陰極に、L22が陽極になるように電圧を印加する場合を考える。この場合、上電極部2の電極22の1つである電極U21から出た電気力線ELは、隣接する上電極部3の電極32の1つであるU22が陰極であるが、対向する電極である下電極部3の電極32である電極L21の方が距離が近いため、隣接する電極U22の干渉は受けずに、下方に平行な電気力線ELが形成され、均一な電界を形成する。従って、本実施の形態においてそれぞれの画素のエッジ部は、電気力線EL乱れることがなく、その境界線が明確になる。つまり、輪郭のはっきりした高精細な画像を形成できるという効果があるものである。図15(B)に示すように、本実施の形態の画像形成装置1の場合のマイクロカプセルP10h,P10iや図5に示したP10dであれば、隣接する電極22とのリークは生じず、隣接する電極22の電界の干渉を受けない平行な電気力線ELを形成でき均一な電界を形成することができる。
【0054】
ただし、画像の密度は、隣接する電極との第1隣接距離dwを、対向する電極の対向距離dhより大きくする必要があるため、画像の密度は、このdh<dwという条件の中で制限される。従って、図6に示すように、2対の電極に挟まれた記録媒体PPの部分では、マイクロカプセルP10gのように電界を印加できない部分が生じる可能性もある。
【0055】
ここで、図7は、本実施の形態における電極アレイ21,31についての電極22,32の配置の変形例1を示す図である。図7においてX方向が記録媒体PPの搬送方向である。また、図8は、本実施の形態における電極の配置の変形例1を図7のZ方向から見た図である。
【0056】
図7及び図8に示すように、変形例1では、同一構成の上電極部2の電極アレイ21を記録媒体搬送方向Xにおいて第2隣接距離がdlとなるように平行に2列設けたものである。それぞれの電極アレイ211、212では、隣接する電極U51,U52,・・・は、対向する電極の対向距離dhより小さい距離になるような第1隣接距離dwに配設されている。また、それぞれの電極アレイ21間の第2隣接距離dlは、対向する電極の距離対向dhより大きく、dh<dlになるように配設されている。また、下電極部3の電極32は、上電極部2の電極22に対応して同一の配列で配設されている。
【0057】
次に、このように構成された変形例1の作用について説明する。尚、下電極部3は上電極部2と同様の構成・作用を有するため、上電極部2において代表して説明をする(以下変形例の説明について同じ。)。図8において、電極U41,・・・,U49,・・・からなる電極アレイ21を第1列の電極アレイ211と、電極U51,・・・,U59,・・・からなる電極アレイ21を第2列の電極アレイ212とすると、画像形成が開始され記録媒体PPがX方向に搬送されると、記録媒体PPが第1列の電極アレイ211の位置に移動され、制御部4により画像データに基づいた制御信号が送られて第1列の電極アレイ211の各電極21とこれと対応する下電極部3各電極32に電圧が印加される。但し、この電極アレイ21で印加される電圧は上電極部2を陽極、下電極部3を陰極とするもののみで、反対の極性の電圧はここでは印加しない。図8において、U41,U43,U44,U47の位置の画素を白色に表示するとすれば、このU41,U43,U44,U47が第1列の電極アレイ211において電圧が印加される電極である。このようにして第1列の電極アレイ211による電界の印加により表示面に所定の色である白を表示する。従って1列の電極アレイでは、極性を1方向に限って電圧を印加するため、隣接する電極21同士が近接していても、隣接する電極22と電気力線ELが互いに干渉することなく均一に電界を形成することができる。この段階での電界が印加されなかった画素は、未使用の記録媒体では白と黒の混合した灰色であり、2度目以上の画像形成の場合は先回に画像を形成した色が残っていることになる。
【0058】
さらに、記録媒体PPがX方向に搬送され、すでに第1列の電極アレイ211により電界を印加された画素が、第2列の電極アレイ212の位置にきたとき、今度は第2列の電極アレイ212の上電極部2の電極21を陰極、下電極部3の電極32を陽極にするようにして電圧を印加する。このとき電圧を印加されるのは、すでに第1列の電極アレイ211により電圧を印加されたもの以外のすべての画素に対してである。図8において電極U52,U55,U56,U58,U59がこれに当たる。この場合も、相互に隣接する電極22,32の対は同じ電気力線の向きになるので、隣接した電極22において電気力線ELが互いに干渉し合うことなく、均一な電界を印加することができる。特に、画素のエッジ部においても電界の乱れがないため、画素の輪郭がはっきりしてシャープな画像を形成できる。
【0059】
その上、隣り合う画素の間隔は、第1列の電極アレイ211と第2列の電極アレイ212との第2隣接距離dlが対向距離dhより大きくさえ確保されれば、本実施の形態で述べたような隣接する電極22,32の配列の第1隣接距離dwによる制限がないため、画素の密度を高めることができる。従って、本変形例1における電極の配列によれば、本実施の形態の画像形成装置1と同様に輪郭の明確な画素によりシャープな画像が再現できるばかりでなく、電極22,32の配列よりも高密度な画素の配列とすることができ、高精細な画像を形成することができる。
【0060】
次に、電極アレイ21,31についての電極22,32の配置の変形例2について説明する。ここで、図9は、本実施の形態における電極の配置の変形例2を示す図である。図9においてX方向が記録媒体PPの搬送方向である。また、図10は、本実施の形態における電極の配置の変形例2を図9のZ方向から見た図である。
【0061】
図9及び図10に示すように、変形例2では、上電極部2は2列の電極アレイ213,214が記録媒体搬送方向Xにおいて第2隣接距離がdlとなるよう平行に配置され構成されている。それぞれの電極アレイ213,214には、画素の配列ピッチの2倍の間隔で電極が配置されている。言い換えれば、画素の配列に対して1つおきに電極22が配列されている。これをここでは第1列の電極アレイ213とする。他の1列の電極アレイは、第1列の電極アレイ213の配列されなかった画素の列にのみ電極22が配列されて構成される。言い換えれば、第1列の電極アレイ21と同一構成の電極アレイ12を記録媒体PPの幅方向に画素の配列ピッチの1ピッチに当たる距離だけ移動して設けたものである。そしてこの電極アレイ21をここでは第2列の電極アレイ214という。
【0062】
それぞれの電極アレイ213、214では、隣接する電極U62,U64,・・・及び電極U61,U63,・・・の第1隣接距離dwは、対向する電極の対向距離dhより大きいdh<dwとなる距離になるように配設されている。また、それぞれの電極アレイ21間の第2隣接距離dlは、対向する電極の距離である対向距離dhより大きく、dh<dlになるように配設されている。また、下電極部3の電極32は、上電極部2の電極22と同一の配列で配設されている。
【0063】
次に、このように構成された変形例2の作用について説明する。図10において上側の列の電極アレイ21が第1列の電極アレイ213であり、下の列が第2列の電極アレイ214である。画像形成が開始されると記録媒体PPがX方向に搬送され、記録媒体PPの所定位置が第1列の電極アレイ213の位置に移動されると、制御部4により画像データに基づいた制御信号が送られて第1列の電極アレイ213の各電極22とこれと対応する下電極部3各電極32に電圧が印加される。このとき、隣接するする電極U62,U64,・・・等は十分な第1隣接距離dwが保たれているためお互いに電気力線ELが干渉するようなことはない。
【0064】
さらに、記録媒体PPがX方向に搬送され、すでに第1列の電極アレイ213により電界を印加された画素が、第2列の電極アレイ214の位置にきたとき、今度は第2列の電極アレイ214と対応する下電極部3の電極32から電圧を印加する。このとき電圧を印加されるのは、すでに第1列の電極アレイ213により電圧を印加された画素以外のすべての画素に対してである。この場合も、隣接電極アレイ213,214同士は第2隣接距離dlが対向距離dhより大きくなるように十分な距離が保たれており、且つそれぞれの電極アレイ213,214において隣接した電極22,32の第1隣接距離dwも対向距離dhに対して十分に大きな距離が保たれているので電気力線ELは互いに干渉し合うことなく、均一な電界を印加することができる。特に、画素のエッジ部においても電界の乱れがないため、画素の輪郭がはっきりしてシャープな画像を形成できる。
【0065】
なお、この変形例2において、第1列の電極アレイ213と第2列の電極アレイ214に対して印加する電圧を時分割して択一的に選択して電圧を印加するように制御すれば、図10における電極アレイ間の距離dlは限りなく小さくすることが可能である。さらに、同一列であれば択一的な電圧の印加は不可能であるが、電極アレイ間の距離dlは、時分割して択一的に選択して電圧を印加ができればマイナスの値、すなわち電極アレイ213,214が入り組んだ状態まで近づけることが可能である。このように構成すれば、上電極部2及び下電極部3の構成をコンパクトにすることができる。
【0066】
さらに、電極アレイ21,31についての電極22,32の配置の変形例3について説明する。ここで、図11は、本実施の形態における電極22,32の配置の変形例3を示す図である。図11においてX方向が記録媒体PPの搬送方向である。また、図12は、本実施の形態における電極22の配置の変形例3を図11のZ方向から見た図である。
【0067】
図12において、上段の電極U73,U76,・・・の列を第1列の電極アレイ215、中段の電極U72,U75,・・・の列を第2列の電極アレイ216、下段の電極U71,U74,・・・の列を第3列の電極アレイ217と呼ぶ。これらの電極アレイ215,216,217は互いに平行になるように、記録媒体PPの搬送方向に第2隣接距離がdlとなるようにそれぞれ配列されている。
【0068】
第1列の電極アレイ215は、電極22が画素の配列ピッチの距離の3倍に当たるピッチで配列される。そして、第2列の電極アレイ216における電極22は、記録媒体PPの幅方向に対して、第1列の電極22を記録媒体PPの幅方向に画素の配列ピッチの距離移動した位置に配列する。さらに、第3列の電極アレイ217における電極22は、記録媒体PPの幅方向に対して、第2列の電極アレイ216の電極22を記録媒体PPの幅方向に画素の配列ピッチの距離移動した位置に配列したものである。従って、これら3列の電極アレイ215,216,217に配設された電極22よりすべての画素に電界を印加することが可能になる。
【0069】
このように構成された変形例3によれば、対向する電極22間の対向距離dhが大きく、これに比較して画素の配列ピッチが小さい場合、2列で構成された変形例2のような構成では同一電極アレイ21内で隣接する電極22間の第1隣接距離dwが十分にとれず、dh>dwとなってしまうような場合でも、変形例3に示すように同一電極アレイ21内で隣接する第1隣接距離dwを、電極を画素のピッチの3倍の距離で配列すれば、このようなことが回避できる。もちろん、この変形例3のように3列に限定されるものではなく、4列以上で構成すれば、隣接する電極間の第1隣接距離dwをさらに大きくとることができることは言うまでもない。また、第2隣接距離dlも、上述のような電圧を時分割で択一的に印加すればその距離を小さくできることは変形例2と同様である。
【0070】
ここで、本実施の形態の画像形成装置1では、電界により制御されてマイクロカプセルに封入された帯電粒子が移動することにより画像を形成する記録媒体PPを一例に説明したが、記録媒体は、このようなマイクロカプセルを用いたものに限らず、電界により制御されて画像を形成するものであれば、例えば、マイクロカプセルを用いないで電気泳動により画像を形成するような記録媒体や、エレクトロクロミズムを用いた記録媒体などであっても、画素のエッジを明確にすることで画像をシャープにできるものであれば適用できる。
【0071】
【0072】
さらに、記録媒体PPと電極アレイ21,22は、相対的に移動すればよいので、本発明の移動手段として本実施の形態の記録媒体搬送部5に代えて、図13に示すような、記録媒体PPを固定し、スキャンヘッド60を備えて電極アレイ21を移動させるような構成としてもよい。ここでは、載置部を兼ねた下電極64が記録媒体PPの下側全面に一体に配置されて記録媒体PPが載置され、この記録媒体PPの上に複数の電極アレイ21を備えた上電極部2が配設されたスキャンヘッド60を備える。このスキャンヘッド60は、駆動プーリ61,62により掛け回された駆動ベルト63により図上矢印方向(左方向)に移動しながら記録媒体PP上を走査する。このとき、複数の電極アレイ21は、制御部4から時分割で制御された信号を配線8を介して送られて記録媒体PPに電界を印加する。もちろん、下電極部3を上電極部2と同様の構成の電極アレイ21として連動させで走査するようにしてもよい。
【0073】
また、記録媒体PPは、図示しないがドラムにより円筒形に支持されるような構成をとることもできる。
【0074】
以上、一の実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0075】
【発明の効果】
【0076】
【0077】
上記説明から明らかなように、請求項1に係る発明の画像形成装置では、記録媒体の表裏を挟むように対向して配置した複数対の電極を直線状に配列した第1電極アレイと、前記直線の方向において前記第1電極アレイの複数対の電極の位置と同じ位置に、複数対の電極を直線状に配列した第2電極アレイと、電極又は前記記録媒体を、前記直線と直交する所定の方向に相対的に移動させる移動手段と、前記第1電極アレイの複数対の電極のうち、上を陽極、下を陰極とする電極のみを印加し、前記第2電極アレイの複数対の電極のうち、上を陰極、下を陽極とする電極のみを印加するための制御部とを備え、前記第1電極アレイと前記第2電極アレイとの間の前記所定方向における距離が、前記1対となる電極間の距離よりも大きく、前記第1電極アレイと同一列の電極アレイに属する隣合う1対の電極間の距離が、前記1対となる電極間の距離よりも小さく前記複数対の電極が配置され、前記第2電極アレイと同一列の電極アレイに属する隣合う1対の電極間の距離が、前記1対となる電極間の距離よりも小さく前記複数対の電極が配置されることを特徴とするため、画像を高い密度で形成しながら、且つ、エッジ部分が明確でシャープな画像を形成できる。
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の画像形成装置1の構成の概略を示す模式図である。
【図2】 本実施の形態の画像形成装置1の上電極部2の電極アレイ21の構成の一部を示す模式図である。
【図3】 第1隣接距離dwが対向距離dhより小さい配列とした上電極部2の電極アレイ21の従来の構成の一部を示す模式図である。
【図4】(A)従来の構成の電極22の配列を図3のZ方向から見た図である。
(B)本実施の形態の画像形成装置1の電極22の配列を図3のZ方向から見た図である。
【図5】 従来の構成の相互に隣接する電極22を、図3の右側からX方向に見た模式図である。
【図6】 本実施の形態の画像形成装置1の相互に隣接する電極22を、図2の右側からX方向に見た模式図である。
【図7】 本実施の形態における電極の配置の変形例1を示す図である。
【図8】 本実施の形態における電極の配置の変形例1を図7のZ方向から見た図である。
【図9】 本実施の形態における電極の配置の変形例2を示す図である。
【図10】 本実施の形態における電極の配置の変形例2を図9のZ方向から見た図である。
【図11】 本実施の形態における電極の配置の変形例3を示す図である。
【図12】 本実施の形態における電極の配置の変形例3を図11のZ方向から見た図である。
【図13】 本実施の形態の画像形成装置1の変形例4の構成の概略を示す模式図である。
【図14】 記録媒体PPの構成を示す模式断面図である。
【図15】 マイクロカプセルP10の変化の様子を表す図である。
(A)本実施の形態の記録媒体1における電界を印加する前のマイクロカプセルP10の構造を示す模式図である。
(B)電界を印加した状態の帯電粒子P2a,P2bの状態を示す模式図である。
(C)図5におけるマイクロカプセルP10cの帯電粒子P2a,P2bの移動を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 上電極部
3 下電極部
4 制御部
5 記録媒体搬送部(移動手段)
6 電極アレイ駆動部
7 モータ駆動回路
8 配線
9 駆動モータ
10 コンピュータ
21 電極アレイ
22 電極
31 電極アレイ
32 電極
51 搬送ローラ
U21,・・・ 上電極
L21,・・・ 下電極
dh 対向距離
dw 第1隣接距離
dl 第2隣接距離
EL 電気力線
P2a (白色)帯電粒子
P2b (黒色)帯電粒子
P3 帯電表示層
P4 液体分散媒
P5 外殻部
P10 マイクロカプセル

Claims (1)

  1. 記録媒体の表裏を挟むように対向して配置した複数対の電極を直線状に配列した第1電極アレイと、
    前記直線の方向において前記第1電極アレイの複数対の電極の位置と同じ位置に、複数対の電極を直線状に配列した第2電極アレイと、
    電極又は前記記録媒体を、前記直線と直交する所定の方向に相対的に移動させる移動手段と、
    前記第1電極アレイの複数対の電極のうち、上を陽極、下を陰極とする電極のみを印加し、前記第2電極アレイの複数対の電極のうち、上を陰極、下を陽極とする電極のみを印加するための制御部と
    を備え、
    前記第1電極アレイと前記第2電極アレイとの間の前記所定方向における距離が、前記1対となる電極間の距離よりも大きく、
    前記第1電極アレイと同一列の電極アレイに属する隣合う1対の電極間の距離が、前記1対となる電極間の距離よりも小さく前記複数対の電極が配置され、
    前記第2電極アレイと同一列の電極アレイに属する隣合う1対の電極間の距離が、前記1対となる電極間の距離よりも小さく前記複数対の電極が配置されることを特徴とする画像形成装置。
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