JP4385438B2 - 記録媒体、電気泳動表示装置及び記録媒体の制御方法 - Google Patents

記録媒体、電気泳動表示装置及び記録媒体の制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像が表示可能な記録媒体、電気泳動表示装置及び記録媒体の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体分散媒に分散させプラスとマイナスの電位にそれぞれ帯電させた2色の多数の帯電粒子を封入した透明の樹脂製のマイクロカプセルを層状に形成した記録媒体を用い、この記録媒体を挟むように配設された電極を備え、この電極に所定の極性の電圧を印加して記録媒体に制御電界をかけることで、マイクロカプセルに封入された帯電粒子を任意の方向に移動させて、観察者に対して、表示面である記録媒体の一面に2色の帯電粒子のうちのいずれかを集合させて画像を表示する電気泳動表示装置が提案されている。
このような、記録媒体を用いた電気泳動表示装置においては、記録媒体を挟んで対向して設けられた電極に電圧を印加することにより制御電界を生じさせ、記録媒体の帯電粒子を電界の向きに従って電気泳動させることにより、表示面に表示したい色の帯電粒子を集合させ、表示させたくない色の帯電粒子は、表示面と反対方向に泳動させて隠し、表示したい色のみを観察者に対して表示し、このようにして画素毎に2色の内の1色を選択的に表示して画像を形成する。また、制御電界を消失させた後は、帯電粒子とマイクロカプセルの壁面との間に生じる鏡像効果により帯電粒子がマイクロカプセルの壁面に鏡像力により付着した状態が維持される、いわゆるメモリ効果で記録媒体に表示した画像が記録される。
このような記録媒体及び電気泳動表示装置においてフルカラー表示は、強く望まれているものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような記録媒体及び電気泳動表示装置では、2色の内の1色を選択的に表示するのみでモノクロームの画像しか表示できないという問題があった。
そこで、液晶ディスプレーのようにカラーフィルターを使用したり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下それぞれY、M、C、Kと略記する。)とホワイト(以下Wと略記する)とを表示する各マイクロカプセルを1ドット毎に個別に所定位置に配置し、各々を電界制御して画像表示することも考えられるが、表示装置の構造が複雑になるという問題があり、また記録媒体のコストが高くなるという点でも問題があった。
一方、Y、M、C、Kを表示する各マイクロカプセルをランダムに備えた記録媒体により多色表示をすることも考えられるが、この場合記録媒体のコストを低く押さえることができるとしても、これらランダムに配置された多種類のマイクロカプセルを個別に制御する方法がなく、記録媒体として使用できないという問題があった。
【0004】
この発明は上記課題を解決するものであり、カラー表示が可能な記録媒体、電気泳動表示装置及び記録媒体の制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明の記録媒体では、第一の極性の電位に帯電された多数の第一帯電粒子と、当該第一帯電粒子と逆極性である第二の極性の電位に帯電された多数の第二帯電粒子と、前記第一帯電粒子及び前記第二帯電粒子を泳動可能に分散させる液体分散媒とを、中空球形の透明樹脂のカプセルに封入した多数のマイクロカプセルを備えた記録媒体であって、前記第一の帯電粒子と、前記第二帯電粒子とは、互いに異なる色であり、前記多数のマイクロカプセルは、層状に形成され、前記多数のマイクロカプセルは、複数種類のマイクロカプセルから構成され、マイクロカプセルの種類毎に、マイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子の色及び前記第二帯電粒子の当該マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が異なることを特徴とする。
【0006】
この構成に係る記録媒体では、前記第一の帯電粒子と、前記第二帯電粒子とは、互いに異なる色であり、前記多数のマイクロカプセルは、層状に形成され、前記多数のマイクロカプセルは、複数種類のマイクロカプセルから構成され、マイクロカプセルの種類毎に、マイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子の色及び前記第二帯電粒子の当該マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が異なるため、前記第二帯電粒子の鏡像力の差を利用して、異なる強度の制御電界を印加することで特定の強度の鏡像力を有する第二帯電粒子が封入されたマイクロカプセルの帯電粒子を選択的に動させることができる。
【0007】
また、請求項2に係る発明の記録媒体では、請求項1に記載の記録媒体の構成に加え、前記複数種類のマイクロカプセルは、前記第一帯電粒子の色が白色又は黒色で、前記第二帯電粒子の1色が加法混色の3原色の3色のいずれかの色である3種類のマイクロカプセル又は、前記第一帯電粒子の1色が白色又は黒色で、前記第二帯電粒子の1色が前記3原色に黒色又は白色を加えた4色のいずれかの色である4種類のマイクロカプセルから構成されることを特徴とする
【0008】
この構成に係る記録媒体では、加法混色の3原色と白色及び黒色の一方又は両方の帯電粒子を用いることで、これらを選択的に動させることでフルカラー表示が可能になる。
【0009】
請求項3に係る発明の記録媒体では、請求項1又は請求項2に記載の記録媒体の構成に加え、前記マイクロカプセルの壁面に対する前記帯電粒子の鏡像力の強さを、前記分散媒の比誘電率の差により異ならせるものとしたことを特徴とする。
【0010】
この構成に係る記録媒体では、分散媒の比誘電率を変更することでマイクロカプセルの壁面に対する帯電粒子の鏡像力の強さを調整できる。
【0011】
請求項4に係る発明の記録媒体では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録媒体の構成に加え、前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力の強さを、前記帯電粒子の粒子径の差により異ならせるものとしたことを特徴とする。
【0012】
この構成に係る記録媒体では、帯電粒子の粒子径を変更することでマイクロカプセルの壁面に対する帯電粒子の鏡像力の強さを調整できる。
請求項5に係る発明の記録媒体では、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録媒体の構成に加え、第一のマイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子のうち、粒子径が最も小さい前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が、第一のマイクロカプセルとは種類が異なる第二のマイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子のうち、粒子径が最も大きい前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力より大きいことを特徴とする。
この構成に係る記録媒体では、第一のマイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子のうち、粒子径が最も小さい前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が、第一のマイクロカプセルとは種類が異なる第二のマイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子のうち、粒子径が最も大きい前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力より大きいものを用いることで、第二帯電粒子の鏡像力の差を利用して、異なる強度の制御電界を印加することで特定の強度の鏡像力を有する第二帯電粒子が封入されたマイクロカプセルの第二帯電粒子を選択的に移動させることができる。
【0013】
請求項に係る発明の記録媒体では、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録媒体の構成に加え、前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が、相互に他の種類のマイクロカプセルの前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力の1.23倍以上或いは1.23分の1以下に異なるように構成されたこと
を特徴とする。
【0014】
この構成に係る記録媒体では、マイクロカプセルの壁面に対する第二帯電粒子の鏡像力が、相互に他の種類のマイクロカプセルの鏡像力の1.23倍以上或いは1.23分の1以下に異なるように構成されるため、鏡像力の調整の誤差により鏡像力逆転し、第二帯電粒子を移動させたいマイクロカプセルの種類の選択が誤ってしまうことがない安全値を確保できるため、移動させたい第二帯電粒子を誤りなく移動でき、もって高品質な画像を表示できる。
【0015】
請求項に係る発明の電気泳動表示装置では、記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備え、前記制御手段により前記記録媒体に印加する制御電界の強さを変化させることで鏡像力の差により選択的に前記第一及び第二帯電粒子を移動させて、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の記録媒体にを表示するように制御する選択移動制御を行うことを特徴とする。
【0016】
この構成に係る電気泳動表示装置では、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の記録媒体を用い、記録媒体に印加する制御電界の強さを変化させることで鏡像力の差により選択的に前記第一及び第二帯電粒子を移動させて表示できる。
【0017】
請求項に係る発明の電気泳動表示装置では、請求項に記載の電気泳動表示装置の構成に加え、前記制御手段は、段階的に制御電界を弱め同時に当該制御電界の方向を逆転することで当該制御電界により前記帯電粒子が移動可能な前記マイクロカプセルの種類を少なくし且つ前記帯電粒子の動方向を反転させる手順による前記選択移動制御を繰り返し行い、異なる鏡像力の帯電粒子が封入された前記複数種類のマイクロカプセルの帯電粒子を選択的に任意の方向に移動させて画像を表示することを特徴とする。
【0018】
この構成に係る電気泳動表示装置では、段階的に制御電界を弱め同時に制御電界の方向を逆転することで制御電界により反応するマイクロカプセルの種類を少なくし且つ前記帯電粒子の動方向を反転させることで表示面と非表示面に色毎に帯電粒子を移動させる手順による制御を繰り返し行い、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができる。
請求項9に係る発明の電気泳動表示装置では、請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体を制御する電気泳動表示装置であって、記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させ、前記第一の電界の向きと同方向で、前記第二の電界よりも弱い第三の電界を印加して、前記特定色の第二帯電粒子よりも弱い鏡像力をもつ第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を裏面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を第二帯電粒子よりも表面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする。
この構成に係る電気泳動表示装置では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させ、前記第一の電界の向きと同方向で、前記第二の電界よりも弱い第三の電界を印加して、前記特定色の第二帯電粒子よりも弱い鏡像力をもつ第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を裏面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を第二帯電粒子よりも表面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御するので、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができる。
請求項10に係る発明の記録媒体の制御方法では、請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備えた電気泳動表示装置により、前記記録媒体を制御する制御方法であって、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させ、前記第一の電界の向きと同方向で、前記第二の電界よりも弱い第三の電界を印加して、前記特定色の第二帯電粒子よりも弱い鏡像力をもつ第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を裏面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を第二帯電粒子よりも表面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする。
この構成に係る記録媒体の制御方法では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させ、前記第一の電界の向きと同方向で、前記第二の電界よりも弱い第三の電界を印加して、前記特定色の第二帯電粒子よりも弱い鏡像力をもつ第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子の裏面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を第二帯電粒子よりも表面側に移動させるので、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができる。
請求項11に係る発明の電気泳動表示装置では、請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体を制御する電気泳動表示装置であって、記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする。
この構成に係る記録媒体の電気泳動表示装置では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御する。
請求項12に係る発明の記録媒体の制御方法では、請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備えた電気泳動表示装置により、前記記録媒体を制御する制御方法であって、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする。
この構成に係る記録媒体の記録媒体の制御方法では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御する。
請求項13に係る発明の電気泳動表示装置では、請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体を制御する電気泳動表示装置であって、記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第二帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力よりも弱い鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を前記第一帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする。
この構成に係る記録媒体の電気泳動表示装置では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第二帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力よりも弱い鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を前記第一帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする。
請求項14に係る発明の記録媒体の制御方法では、請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備えた電気泳動表示装置により、前記記録媒体を制御する制御方法であって、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第二帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力よりも弱い鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を前記第一帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする。
この構成に係る記録媒体の記録媒体の制御方法では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第二帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力よりも弱い鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を前記第一帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る記録媒体及び電気泳動表示装置を好ましい1の実施の形態である電気泳動表示装置1により、添付図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、電気泳動表示装置1の構成の概略を示す模式図である。図1に示すように、電気泳動表示装置1は、記録媒体PPを表裏から挟んで協働して搬送する2対の搬送ローラ51,52を有する移動手段である記録媒体搬送部5が備えられる。また、この2対の搬送ローラ51,52の間に配置され、記録媒体PPの表示面側(図1上側)に接触又は近接して電圧を印加する上電極部2と、記録媒体PPの裏面側(図1下側)に接触又は近接して電圧を印加する下電極部3とが備えられる。そして、上電極部2及び下電極部3のそれぞれのセグメントされた電極22,23(図2参照)に配線8により接続され、画像データに基づいて変調された電圧を印加する制御部4とが備えられて構成されている。
【0021】
記録媒体搬送部5は、駆動モータ9を備える。この駆動モータ9は、制御部4のコンピュータ10からの制御信号を受けて、モータ駆動回路7から駆動信号がモータに送られて回転される。この回転が1対の搬送ローラ51に伝達され、搬送ローラ51は図1に示すように、記録媒体PPを挟持しながら協働して記録媒体PPを搬送方向であるX方向(図1左方向)に搬送する。同様に他の1対の搬送ローラ52も駆動モータ9により図示外の動力伝達手段を介して駆動されて搬送ローラ51と同期して回転し、記録媒体PPを搬送する。
【0022】
図2は、記録媒体PPに対する上電極部2及び下電極部3の配置を模式的示す斜視図である。図2に示すように、上電極部2は、多数の微小なステンレススチール等の金属片あるいは金属薄膜からなる電極22a,22b,22c,・・・22nが、搬送される記録媒体PPの表面側の画素に対応した位置に接触又は近接可能に配置にされ、記録媒体PPの搬送方向Xに垂直な記録媒体PPの幅方向に、セグメント電極が直線状に並べられて配置され電極アレイ21として構成されている。また、下電極部3は、上電極部2と同様な構成とされて、上電極部2のそれぞれの電極22a,22b,22c,・・・22nに対応した電極32a,32b,32c,・・・32nを備えた電極アレイ31が対向配置される。従って、本実施の形態では、この電極アレイ21,31により記録媒体PPの幅方向を一括して画素ごとに電界を印加して画像形成しながら記録媒体PPをX方向に移動させて走査し、ページ全体の画像を形成するいわゆるページプリンタと同様な構成とされている。
【0023】
図1に示す制御部4は、制御用の図示しないCPU及びRAM、ROMを備えた周知のコンピュータ10を備え、このコンピュータ10は、外部コンピュータにより構成されるものであってもよい。制御部4には、図示しないインタフェイスを介して画像情報が取り込まれ、コンピュータ10はこの画像情報に基づいて制御信号を発生させる。このコンピュータ10からの微弱な制御信号に応じて各電極22,32から記録媒体PPに十分な電界を印加できるように電極アレイ駆動回路6を備え、この電極アレイ駆動回路6から配線8を介して駆動信号を出力して各電極22,32に電圧を印加し、搬送される記録媒体PPに対して各画素に応じた電界の向きになるように各電極から電界を印加して画像を形成する。本実施の形態の上電極部2及び下電極部3は、いずれも画素に対応したセグメント電極である多数の電極22、32からなる電極アレイ21,31から構成されており、記録媒体PPの画素毎に必要な電界を容易に印加できる。
【0024】
ここで図6は、電極アレイ駆動部6と記録媒体PPを示す模式図である。電極アレイ駆動部6は、電源部61とコンピュータ10の制御により電源部61から給電される電気の開閉及び極性を変更する切り替えスイッチ62,63及び電圧の高低を調節する電圧調整手段64を備える。ここでは、説明のため模式的に示すが、これらが電子的な回路により構成され得ることはもちろんである。また、配線8は上電極部2の電極22と下電極部3の電極32にそれぞれ接続されており、各電極22,32に個別に電圧を印加できる。電極22,32は、すべての種類のマイクロカプセルP10y,P10m,P10c,P10kをそれぞれ1以上含む画素に対応して構成される、この画素に対して制御電界を印加可能に構成される。
【0025】
また、前述のように記録媒体搬送部5に備えられた駆動モータ9を、コンピュータ10からの制御信号に基づいて駆動信号を出力して駆動するモータ駆動回路7を備える。
【0026】
次に、本実施の形態の記録媒体PPについて説明する。図3は、記録媒体PPの構成を示す模式断面図である。
【0027】
図3に示すように記録媒体PPは、基層P1に積層された4種類の多数のマイクロカプセルP10y,P10m,P10c,P10kをランダムに面状に配列し、これらを一定区域に区切って画素PXを構成する。この画素PX単位で、一対の電極22,32により制御電界が印加される。なお、記録媒体には、元々画素の位置は特定されていないため、一対の電極22と23が制御電界を印加した範囲が1つの画素PXとなる。従って、画像を表示・記録する場合でも、記録媒体PPと電極22,32との位置合わせは必要がなく、面倒な調整なしに効率的に表示・記録をすることが可能である。マイクロカプセルP10間の間隙を透明な可撓性を有する可撓性媒体P12で充填して板状の帯電表示層P3を形成して構成される。この帯電表示層P3は、図3に示すようにマイクロカプセルP10が1段の層状に形成されたもの以外にも複数段積層された層になっているものでもよい。また、基層P1は帯電表示層P3と一体に形成されてもよいが、ここでは、基層P1は白色に着色されて、マイクロカプセルP10の表示面P11に白色の帯電粒子P2wが集合し白色を表示する場合に、マイクロカプセルP10の隙間から基層P1が見えても白色が濁らないように白色の着色層として構成されている。なお、この基層P1は、必ずしも必要ではない。
【0028】
このように構成された記録媒体PPは、図1に示すように、電気泳動表示装置1に配設された上電極部2、下電極部3に挟まれ、帯電表示層P3に画像情報に基づいて画素PX単位で電極22,32により所定の手順により制御電界が印加され、複数種類のマイクロカプセルP10の内部にそれぞれ封入された帯電特性及び色の異なる帯電粒子P2k,P2y,P2m,P2c,P2wを選択的に移動させて表示面P11に表示し、所望のカラー画像を表示させるものである。以下、この記録媒体PPの構成を詳細に説明する。
【0029】
図4(A),(B),(C)は、マイクロカプセルP10の構成及び制御電界を受けた場合の変化の様子を表す図である。ここで、図4(A)は、本実施の形態の記録媒体PPにおいて制御電界が印加される前のマイクロカプセルP10の構造を示す模式図である。ここでは、マイクロカプセルP10の基本的な構造を説明するため、まず白色の帯電粒子P2wと黒色の帯電粒子P2kが封入されたマイクロカプセルP10を例に説明する。マイクロカプセルP10は、液体分散媒P4に帯電粒子P2k、P2wを分散させた分散系を、球状の透明なカプセル壁P5を有するカプセルの中に内包する構造となっている。
【0030】
ここで、マイクロカプセルP10の製造方法の概略について説明する。マイクロカプセル化の方法としては、既に当業界において公知の技術となっている方法で作製することが可能である。例えば、米国特許第二800457号、同第二800458号明細書等に示されるような水溶液からの相分離法、特公昭38−19574号、特公昭42−446号、特公昭42−771号公報等に示されるような界面重合法、特公昭36−9168号、特開昭51−9079号公報等に示されるモノマーの重合によるイン・サイチュ(in−situ)法、英国特許第952807号、同第965074号明細書等に示される融解分散冷却法等があるが、これらに限定されるものではない。本実施の形態のマイクロカプセルP10の製造方法は、界面重合法により行っており、以下この場合に基づいてマイクロカプセルP10の製造方法を説明する。
【0031】
マイクロカプセルP10のカプセル壁P5の形成材料としては、上述のカプセル製造方法にてカプセル壁P5が作製可能であれば、無機物質でも有機物質でもよいが、光を十分に透過させるような材質が好ましい。具体例としては、ゼラチン、アラビアゴム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリユリア、ポリスチレン、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等、及びこれらの共重合物等が挙げられる。
【0032】
図4(A)に示すマイクロカプセルP10の粒子径Dは、高解像度の表示装置を実現するためには、理論的には小さいほど好ましいといえるが、帯電粒子P2を内包する構造であるため、実際には、約5μm以上、約200μm以下であることが望ましい。本実施の形態の記録媒体PPでは、帯電粒子P2は液体分散媒P4と共に約30〜100μmのマイクロカプセルに封入させている。
【0033】
帯電粒子P2に材料としては、染料または顔料を分散した有機化合物や、顔料などの無機化合物が挙げられる。
【0034】
染料としては、以下のようなものがある。従来から油性インク組成物に用いられている染料であればどれでも使用可能であるが、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノイミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ペノリン染料、フタロシアニン染料等の油溶性染料が好ましく、これらの染料は、組み合わせて使用することも可能である。
【0035】
また、顔料としては、以下のようなものが使用できる。日本で通用する有機顔料の通称名として、黄色では、Hansa Yellow、Benzine Yellow等が使用できる。赤色では、Parmanent Red、benzine orange、pyrazolone orange、vulcan orange、orange lake、para red、lake red、toluidine red、brill fast scarlet、brill carmine、brill scarlet、bordo、watchung red、lithol red、bon maroon、lake bordo、rhodamine、madder lake等が使用できる。紫色では、rhodamine b lake、dioxazine violet、crystal violet lake等が使用できる。青色では、victoria pure blue lake、victoria blue lake、phthalocyanine blue、fast sky blue、threne blue rs等が使用できる。緑色では、diamond green lake、phthalocyanine green、pigment green b、green gold等が使用できる。黒色では、diamond blackが使用できる。
【0036】
また、無機顔料としては以下のようなものが使用できる。黒色では、カーボンブラック等が使用でき、白色では、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化すずなどが使用できる。
【0037】
有機化合物としては、以下のような合成樹脂、合成ワックスなどの合成物や、天然ワックスなどが使用できる。
【0038】
合成樹脂、合成ワックスとして、その出発モノマーにメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、エチレン、プロピレン、イソプレン、クロロプレン、ブタジエン等を使用することが可能である。
【0039】
更に、前記モノマーには、カルボキシル基、水酸基、メチロール基、アミノ基、酸アミド基、グリシジル基等の官能基を有するモノマーが混合されても良い。カルボキシル基を有するものはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等、水酸基を有するものはβ−ハイドロキシエチルアクリレート、β−ハイドロキシエチルメタクリレート、β−ハイドロキシプロピルアクリレート、β−ハイドロキシプロピルメタアクリレート、アリルアルコール等、メチロール基を有するものはN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等、アミノ基を有するものはジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等、酸アミド基を有するものはアクリルアミド、メタクリルアミド等、グリシジル基を有するものはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル等が例示される。また、これらのモノマーを単体、または、複数のモノマーを混合して使用することが可能である。
【0040】
天然ワックスとしては、以下のような植物系、動物系、鉱物系、石油系ワックスなどが使用できる。
【0041】
植物系ワックスとして、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油などが使用できる。動物系ワックスとしては、みつろう、ラノリン、鯨ろうなどが、鉱物系ワックスとしては、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンなどが、石油系ワックスとして、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどがそれぞれ使用できる。
【0042】
次に、液体分散媒P4としては、少なくとも高絶縁性、無色透明性が求められ、水、アルコール類、各種エステル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、四環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素等のほか、天然または合成の各種の油などを使用できる。
【0043】
分散系を生成するには、まず液体分散媒P4にプラスの帯電極性を持つ帯電粒子P2とマイナスの帯電極性を持つ帯電粒子P2とを均一分散させる。更に、この分散液と、界面活性剤を添加した蒸留水を撹拌混合させ、分散液のエマルジョンを作製する。分散液エマルジョンの大きさは、撹拌速度、または、乳化剤、界面活性剤の種類と量とにより所望の大きさに調節される。また、必要に応じて1種類以上の乳化剤、界面活性剤、電解質、潤滑剤、安定化剤などを適宜添加することができる。
【0044】
このとき、帯電粒子P2は、体積平均粒子径/個数平均粒子径で表される粒度分布の分散度が約2以下であることが好ましい。
【0045】
また、図4(A)に示す帯電粒子P2の平均粒子径dは、マイクロカプセルP10の粒子径Dに対し約1/1000以上、約1/5以下であることが好ましい。粒子径dがマイクロカプセルP10の粒子径Dの約1/5以上である帯電粒子P2を内包したマイクロカプセルP10では、電界を印加して画像形成する際に、極性の異なる帯電粒子P2k、P2w等がお互いの泳動の妨げとなり、応答速度が極端に低下する。また、粒子径dがマイクロカプセルP10の粒子径Dの約1/1000以下である帯電粒子P2k,P2wは、マイクロカプセルP10内で凝集してしまい、電界に対する応答性の低下や、表示ムラを引き起こしてしまうことがある。本実施の形態の記録媒体PPにおいては、微粒子は平均粒子径約1から10μmであり、例えば黒いプラスの帯電粒子P2kと、白いマイナスの帯電粒子P2wのように異なる色の異なる極性の2種類の帯電粒子P2が用いられている。
【0046】
帯電粒子P2の量は、マイクロカプセルP10中において、帯電粒子P2の体積が、前記マイクロカプセルP10の容積に対し、各々約1.5%以上、約25%以下であり、且つマイクロカプセルP10に内包されているすべての帯電粒子P2の体積の総和が、マイクロカプセルP10の容積に対して各々約1.5%以上、約50%以下であるように調整することが好ましい。
【0047】
マイクロカプセルP10に内包される帯電粒子P2の体積が、マイクロカプセルP10の容積に対し各々約1.5%以下である場合、制御電界により帯電粒子P2がマイクロカプセルP10のカプセル壁P5の壁端部に移動しても、カプセル半球面の1/2を占めることができず、低コントラストを招いたり、または背後の他色の帯電粒子P2や背面の基層P1や電極32等の色が観察者の目に触れてしまう。
【0048】
また、帯電極性の異なる帯電粒子、例えば帯電粒子P2k、P2wの体積がマイクロカプセルP10の容積に対し各々約25%以上であり、且つマイクロカプセルP10に内包されている帯電粒子P2k、P2wの体積の総和が、マイクロカプセルP10の容積に対して約50%以上であるよう場合、制御電界に対し帯電粒子P2k、P2wが応答する際に、衝突によりお互いの帯電粒子P2k,P2wが泳動の妨げとなってしまう。このため、制御電界の印加から画像形成が完結するまでの応答速度が著しく低下してしまう。
【0049】
次に帯電表示層P3を形成するには、図3に示すように、多数のマイクロカプセルP10を平面状に配列して並べ、可撓性媒体P12により、その間隙を充填して全体を薄板状に形成する。この可撓性媒体P12には、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の透明で可撓性のある材質が用いられる。
【0050】
さらに、帯電表示層P3の表示面側と反対の面を不透明な白色に着色した着色層である基層P1を配設するようにしてもよい(図3参照)。この基層P1を設けることで、基層P1にマイクロカプセルP10を支持させながら可撓性媒体P12を充填して帯電表示層P3を積層することができる。また着色層を設けることで、例えば、帯電粒子P2の色がそれぞれ黒色と白色の場合に、着色層を白色に着色することで、帯電粒子P2wにより帯電表示層P3の表面を白色に表示すべきときに、マイクロカプセルP10の隙間を白色で埋めて、完全に隙間のない白色の表示面を構成することができる。
【0051】
このように構成された記録媒体PPにおける基本的な作用を以下に説明する。ここでは、まず、それぞれのマイクロカプセルP10における作用を黒色の帯電粒子P2kと白色の帯電粒子P2wにより説明する。ここで図4(A)に示すマイクロカプセルP10は、未だ電界を印加されない状態であり、帯電粒子P2k,P2wは、均一の状態でマイクロカプセル内に分散して存在する。なお、ここでは図4の上方が、マイクロカプセルP10の表示面P11である表示方向である。
【0052】
図5は、記録媒体PPに上電極部2の電極22a,22b及び下電極部3の電極32a,32b(図2参照)により電界を印加した状態を表す模式図である。図5に示すように、対応する上電極部2と下電極部3のそれぞれの電極22aと32a、22bと32bに電圧が印加されると、印加された電圧の極性に応じた向きの電界が生じる。ここでは、電気力線をELで示す。図5左に示す電極22aは陰極で、電極32aは陽極である。従って、上向きの電界を生じるが、この電界の中におかれたマイクロカプセルP10aとここに封入された帯電粒子P2k,P2wを例に帯電粒子P2の動きを説明する。図4(B)は、均一な上向きの電界を印加した状態のマイクロカプセルP10a内の帯電粒子P2k,P2wの状態を示す模式図である。図4(B)において、上電極部2を陰極、下電極部3を陽極とするように電圧を印加すると、上向きの電界が生じ、プラスに帯電した黒色の帯電粒子P2kは陰極である上の電極22aの方向に、マイナスに帯電した白色の帯電粒子P2wは陽極である下の電極32aの方向に、それぞれ引き寄せられる。帯電粒子P2k,P2wは、それぞれ電極32,22側に引き寄せられてマイクロカプセルP10aのカプセル壁P5の内壁面に付着する。図4(C)は帯電粒子P2k,P2wが、それぞれ電極32,22側に引き寄せられてマイクロカプセルP10aのカプセル壁P5の内壁面に付着した状態を示す。そのため、上電極部2側、即ち表面側の表示面P11側から観察すると、帯電粒子P2kのみが観察され、帯電粒子P2kが着色された黒色のみが表示面に表示される。
【0053】
この状態で電圧の印加を停止しても、液体分散媒P4の粘度及び鏡像力により図4(C)に示す状態が維持される、いわゆるメモリ効果がある。また、この状態で、ある程度の強度までの電界を受けたとしても、ヒステリシスのためこの状態が維持される。すなわち、ここで形成された画像はこの記録媒体PPに記録されることになる。
【0054】
また、上電極部2と下電極部3に図4(B)と異なる極性で再び電圧を印加した場合、鏡像力に打ち勝つ電界が印加されれば、帯電粒子P2k,P2wはカプセル壁面P5から剥離して再び移動し位置が逆転し、マイクロカプセルP10の帯電粒子P2k,P2wにより形成される画像は書き替えられる。
【0055】
記録媒体PP及び電気泳動表示装置1は、以上のように構成される。次に、このように構成された記録媒体PPと電気泳動表示装置1の制御方法について説明する。
【0056】
本実施の形態においては、上記のように構成されたマイクロカプセルに1色がWに着色された帯電粒子と、他の1色がY、M、C、Kのいずれか1色にそれぞれ着色された帯電粒子との組み合わせからなる4種類のマイクロカプセルP10k,P10y,P10m,P10cが記録媒体PPの帯電表示層P3にランダムに積層され、これらのマイクロカプセルP10のカプセル壁P5と帯電粒子P2w,P2k,P2y,P2m,P2cとの間の鏡像力を異なるものに設定して、この鏡像力の差を利用して各色の帯電粒子P2w,P2k,P2y,P2m,P2cを個別に制御するものである。
【0057】
ここで、複数種類のマイクロカプセルP10を選択的に制御する上で重要な鏡像力について、液体分散媒P4であるIsoparG中の帯電粒子P2がカプセル壁P5に付着するときの鏡像力を例に説明する。図17は、誘電体が平面で接しているときの点電荷qに作用する鏡像力を説明する図である。図17に示すように誘電率ε1、ε2の誘電体が平面で接しているとき、境界面からのdの距離にある点電荷qに作用する鏡像力は、
【0058】
F={(ε1−ε2)/(ε1+ε2)}・{q2/(16πε0d2)}・・・(1)
【0059】
となる。但し、Fは鏡像力、ε0は真空の誘電率である定数8.854×10−12(F/m)、ε1はマイクロカプセルP10のカプセル壁P5の比誘電率、ε2は液体分散媒P4であるIsoparGの比誘電率である2.01、qは帯電粒子P2に対応する点電荷の帯電量(C)、dは帯電粒子P2とカプセル壁P5との距離(m)を示す。
【0060】
ところで、帯電粒子P2を無数の点電荷の集まりと考えると、帯電粒子P2を構成する各点電荷とカプセル壁P5との距離の平均値は、帯電粒子P2の半径と近似する。そのため、帯電粒子P2とカプセル壁P5との距離dは、概ね帯電粒子P2の半径aと考えられる。
【0061】
ここで、帯電粒子P2とカプセル壁P5との鏡像力Fは、ε0が、定数として考えられるので、パラメータは、カプセル壁P5の比誘電率であるε1、液体分散媒P4であるIsoparGの比誘電率ε2、帯電粒子P2の帯電量q(C)、帯電粒子P2とカプセル壁P5との距離dとなる。このうちdは、前述のように帯電粒子P2の半径aと置き換えて考えることができる。
【0062】
(1)においてこのようなパラメータによれば、ε1>ε2の場合は、鏡像力Fの符号がプラスになるため、カプセル壁P5と帯電粒子P2の間に引力が生じ、帯電粒子P2はカプセル壁P5に引きつけられ付着することになる。しかし、ε1<ε2となる場合は、鏡像力Fの符号がマイナスになるため、カプセル壁P5と帯電粒子P2の間に斥力が生じ、帯電粒子P2はカプセル壁P5に反発して付着することがない。
【0063】
従って、電気泳動による表示素子を記録媒体として用いるためには、表示画像を保持する、いわゆるメモリ性が必要であるため、ε1>ε2であることが必須である。
【0064】
ここで、選択的な色表示方法について具体的に説明する。なお、ここでは説明を簡単にするため便宜的にε2、q、dは定数として扱い、液体分散媒P4の誘電率ε1のみを変化させた例を挙げて説明する。
【0065】
各色のマイクロカプセルP10のカプセル壁P5の比誘電率ε1を
εk、εy、εm、εc、(εk>εy>εm>εc)
とする。そうすれば、K、Y、M、C各色の鏡像力Fを、Fk、Fy、Fm、Fcとすると式(1)より、
Fk>Fy>Fm>Fc
となる。カプセル壁面に付着した帯電粒子を起動させるために必要な制御電界強度E(V/mm)は、F=qE(q:定数>0)より
Ek>Ey>Em>Ec
となる。
【0066】
以上を踏まえて、マゼンタのみを表示面P11に表示する場合について説明する。図9(D)〜(F)は、マゼンタを表示するための制御方法を示す模式図である。図9(D)は、1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図9(E)は、2回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図9(C)は、3回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図14は、マゼンタを表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。図14において縦軸は制御電界の強さを示し、上側が上電極部2側の電極をプラスに、下側が上電極部2側の電極をマイナスに印加することを示す。また、横軸は時間を示し、t1は1回目の制御電界印加時間、t2は2回目の制御電界印加時間、t3は3回目の制御電界印加時間を示す。以下図13から図16において同じである。
【0067】
Y、M、C、K、Wにそれぞれ着色された帯電粒子P2y、P2m、P2c、P2k,P2wを内包したマイクロカプセルP10y,P10m,P10c,P10kがシート上に無秩序に分散された記録媒体PPを電極間に挿入する(図3参照)。
【0068】
ここで、印加する電界強度を、
V4>Ek、Ek>V3>Ey、Ey>V2>Em、Em>V1>Ec
とする。
まず、図9(D)に示すように、V4の電界強度の電界を図14に示すt1の時間、上電極部2側の電極がプラス、下電極部3側の電極がマイナスになるように印加する。そうすれば、このときに印加した電界強度は、V4>Ek>Ey>Em>Ecであるため、図9(D)に示すように全てのマイクロカプセルP10が電界に反応しすべてのマイクロカプセルP10内のマイナスに帯電されたWの帯電粒子P2Wを陽極である上電極部2側の表示面P11に泳動し、観察者に白が表示される。このとき、他の色Y,M,C,Kに着色された帯電粒子P2y,P2m,P2c,P2kは、陰極である下電極部3側に泳動し、観察者からは表示面P11に集合した帯電粒子P2に隠されて見えない。
【0069】
次に図14に示すようにt2の時間、図9(D)とは逆の極性である上電極部2側がマイナスで電界強度V2になるように電極間に電界を印加する。このときEk>Ey>V2であるので、マイクロカプセルP10k、P10yは電界に反応しない。
【0070】
一方、V2>Em>Ecであるため、図9(E)に示すように、マイクロカプセルP10m、P10cは電界に反応して、マイナスに帯電された白の帯電粒子P2Wは陰極である下電極部3側に泳動し、これと入れ替わるようにマゼンタに着色されたの帯電粒子P2mとシアンに着色された帯電粒子P2cが表示面P11側に泳動する。そのため、観察者はマイクロカプセルP10k,P10yは白く、マイクロカプセルP10mはマゼンタに、マイクロカプセルP10cはシアンに見える。そしてこの段階では、これらの色が混色された状態で観察される。
【0071】
さらに、図14に示すようにt3の時間、図9(E)とは逆の極性である上電極部2側がプラスで電界強度V1になるように電極間に電界を印加する。このときEk>Ey>Em>V2であるので、マイクロカプセルP10k、P10y、P10mは電界に反応しない。
【0072】
一方、V2>Ecであるため、図9(F)に示すように、マイクロカプセルP10cのみが電界に反応して、マイナスに帯電された白の帯電粒子P2wは陽極である上電極部3側の表示面P11側に泳動し、これと入れ替わるようにシアンに着色された帯電粒子P2cが下電極部3側に泳動する。そのため、観察者はマイクロカプセルP10k,P10y、P10mは白く、マイクロカプセルP10mのみがマゼンタに見える。そしてこの段階では、マゼンタと白これらの色が混色された状態で観察される。
【0073】
なお、ここでは、マイクロカプセルP10に封入される帯電粒子P2の色がKとW、YとW、MとW、CとWの色の組み合わせで封入され、例えばマゼンタを表示したい場合にはマゼンタのマイクロカプセルP10m以外のマイクロカプセルP10k,P10y,P10cは、白色を表示するように構成されているが、この白色と黒色の帯電粒子の着色を入れ替えたような構成でもよい。具体的には、WとK、YとK、MとK、CとKのようにして、表示したい色以外は黒色で表示する。さらに、ここでは異なった色の4種類のマイクロカプセルを用いたが、例えばYとW、MとW、CとWの組み合わせの3種類マイクロカプセルP10を用いて、黒色を表示したい場合は、YとMとCを同時に表示して、黒色とするような構成もできる。さらに、YとK、MとK、CとKの組み合わせの3種類マイクロカプセルP10を用いて構成することもできる。なお、この場合は白色の表示はできない。そして、フルカラー表示に拘わらず、特定の複数色を表示できるように構成することが可能であることはもちろんである。さらに、濃度を変えたグレーに着色した帯電粒子を用いて、これらを選択的に制御することで階調を表現するようにしてもよい。
【0074】
なお、前述のように、帯電粒子P2とカプセル壁P5との鏡像力Fは、ε0が、定数として考えられるので、パラメータは、カプセル壁P5の比誘電率であるε1、液体分散媒P4の比誘電率ε2、帯電粒子P2の帯電量q(C)、帯電粒子P2とカプセル壁P5との距離d(m)があり、このうちdは、前述のように帯電粒子P2の半径a(m)と置き換えて考えることができたので、液体分散媒P4の比誘電率ε2、帯電粒子P2の帯電量q(C)及び帯電粒子P2の半径a(m)のいずれかのパラメータを変化させることにより鏡像力を変化させたり、複数のパラメータを組み合わせて鏡像力を変化させることにより選択的に色表示を行うことができるのは別途説明を要するまでもなく上記説明から明らかであるので説明を省略する。
【0075】
また、このように帯電粒子P2の鏡像力Fの強さに差がつけられて、その差により帯電粒子P2を選択的に制御することが可能になるのであるが、各色の帯電粒子は、異なる種類のマイクロカプセルに封入された帯電粒子P2の鏡像力は、相互に1.23倍以上或いは1.23分の1以下の差となることが望ましい。これは、帯電粒子P2の製造上の問題から、帯電粒子P2の半径では一般に約±5%の誤差が出ることから、この誤差の影響を受けないようにするためである。鏡像力は、前述の式(1)に示すとおり距離d(m)、言い換えると帯電粒子P2の半径a(m)の2乗に反比例する。ここでF0を設定した鏡像力とすると、1つの色のかかる鏡像力は(1−0.05)2F0〜(1+0.05)2F0の範囲でばらつくことになる。この誤差が生じても、鏡像力の反転が起こらないようにするには、例えばイエローの帯電粒子P2yの鏡像力をFy、黒色の帯電粒子P2kの鏡像力をFkとするとき、
(1+0.05)2Fy<(1−0.05)2Fkであることが必要で、
Fk>(1+0.05)2/(1−0.05)2・Fyとなり、
(Fk/Fy)>1.222・・・であるので、各色の帯電粒子は、異なる種類のマイクロカプセルに封入された帯電粒子P2の鏡像力は、相互に1.23倍以上の差となることが望ましいことになる。
【0076】
なお、鏡像力Fの設定においては、あまり鏡像力Fを大きくすると、制御電界Eを大きくする必要が生じるので、概ね制御電界Eが最高500(V/mm)程度に設定されるのが望ましい。液体分散媒P4との関係にもよるが、鏡像力Fの最も大きい帯電粒子P2の値が1.2程度であるのが好ましい。
【0077】
次に、本実施の形態におけるフルカラー表示のための、選択的な色表示方法について説明する。本実施の形態では前述の説明とは異なりカプセル壁P5の比誘電率ε1、帯電粒子P2の帯電量q、帯電粒子P2の半径を一定のものとして液体分散媒P4の誘電率ε2のみを変化させて鏡像力の差を生じさせている。本実施の形態では、帯電粒子P2として、各色の帯電粒子P2y,P2m,P2c,P2k,P2wにおいて粒径が10μmで帯電量が4.625×10−15(C)の共通のものを使用した。マイクロカプセルP10のカプセル壁P5には、比誘電率ε1=8のものを使用し、液体分散媒P4に誘電率ε2=2.01(C)のIsoparGを使用した。
【0078】
帯電粒子の電気泳動速度を測定して帯電粒子の帯電量を測定した。その測定結果から、ヒュッケル(Huckel)の式Q=4π・ε0εr・a・ζとストークス(Stokes)の式QE=6πηavを用いて帯電粒子の帯電量を算出した。上記式において、εは比誘電率、aは帯電粒子の半径(m)、ζはゼータ電位(V)、ηはIsoparGの粘度1.07(mPas(25℃))を表す。
【0079】
そして、液体分散媒P4であるIsoparGに添加剤として、20°における比誘電率がε=8.1(C)の1-デカノールを添加して、液体分散媒P4全体の比誘電率を調整した。また、このように比誘電率を調整した液体分散媒P4において生じる鏡像力に逆らって帯電粒子P2を泳動させるのに必要な制御電界(V/mm)はF=QEにより以下に示すようになる。
【0080】
黒色の帯電粒子P2kでは、液体分散媒の比誘電率ε2が2.01、これにより生じる鏡像力Fが0.60、この鏡像力Fに逆らって泳動させるための駆動電界強度が250(V/mm)である。以下、イエローの帯電粒子P2yでは、液体分散媒の比誘電率ε2が2.81、これにより生じる鏡像力Fが0.48、この鏡像力Fに逆らって泳動させるための駆動電界強度が200(V/mm)、マゼンタの帯電粒子P2mでは、液体分散媒の比誘電率ε2が3.76、これにより生じる鏡像力Fが0.36、この鏡像力Fに逆らって泳動させるための駆動電界強度が150(V/mm)、シアンの帯電粒子P2cでは、液体分散媒の比誘電率ε2が4.90、これにより生じる鏡像力Fが0.24、この鏡像力Fに逆らって泳動させるための駆動電界強度が100(V/mm)である。また、これらと同一のマイクロカプセルP10に封入された白色の帯電粒子P2wは、それぞれ略同一の数値とされる。
【0081】
従って、本実施の形態の制御電界の強度(V/mm)は、V4>250、250>V3>200、200>V2>150、150>V1>100に設定される。
【0082】
なお、液体分散媒P4であるIsoparGに添加剤としは、1-デカノールに限らず、他の添加剤を使用することももちろんできる。この場合、添加剤に必要な特性は、分散煤よりも誘電率が高いことと、帯電粒子と反応(溶解)しないことが要求される。
【0083】
具体的には、以下のようなものが適当である。液体分散媒を平均分子量約150の脂肪族飽和炭化水素(比誘電率2.01at25℃)とした場合、ほとんどの有機化合物があてはまる。帯電粒子との反応性は、粒子の組成により大きく異なるため一概には言えないが、誘電率に着目し添加剤として使用できるものを以下に示す。
【0084】
例えば、アセトアルデヒド、アセトニトリル、アセトフェノン、アニリン、アニソール、イソブチルアルコール、イソブチロニトリル、エタンチオール、、メチルエチルケトン、エチレングリコール、エチレンジアミン、エピクロロヒドリン、塩化アリル、塩化イソブチル、塩化エチル、塩化プロピル、塩化ベンジル、塩化メチル、1-オクタノール、2-オクタノン、オレイン酸、ギ酸、キシレン、キノリン、グアイアルコール、グリセリン、クレゾール、クロロオクタン、クロロトルエン、クロロヘプタン、クロロベンゼン、クロロホルム、酢酸ぺンチル、ジエチルエーテル、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロペンタノール、シクロペンタノン、ジクロロアセトン、ジクロロエタン、2,2-ジクロロジエチルエーテル、ジクロロエチレン、1,4-ジクロロブタン、ジクロロプロパン、ジクロロベンゼン、ジビニルエーテル、ジフェニルエーテル、ジブチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブロモエチレン、ジブロモブタン、ジブロモプロパン、ジブロモヘプタン、ジメチルアミン、ジメチルエーテル、臭化イソブチル、臭化イソプロピル、臭化エチル、臭化ブチル、臭化プロピル、ジヨードエチレン、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、1-デカノール、1,1,2,2-テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン、1,1,2,2-テトラブロモエタン、1-ドデカノール、トリクロロアセトアルデヒド、1,1,1-トリクロロエタン、トリブロモアセトアルデヒド、1,2,3-トリブロモプロパン、トルイジン、ピペリジン、ビリジン、ブタノール、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、1,4-ブタンジオール、t-ブチルアルコール、プロパノール、プロパンジオール、1-ブロモオクタデカン、1-ブロモオクタン、1-ブロモ-2-クロロエタン、1-ブロモ-2-クロロエチレン、ブロモシクロヘキサン、1-ブロモテトラデカン、1-ブロモデカン、1-ブロモトリデカン、2-ブロモ-2-ブテン、1-ブロモヘキサデカン、1-ブロモヘキサン、1-ブロモヘプタン、1-ブロモペンタデカン、1-ブロモペンタン、ブロモホルム、ヘキサクロロ-1,3-ブタジエン、1-ヘキサデカノール、1-へキサノール、ヘプタナール、4-ヘプタナール、4-へブタノン、ベンズアルデヒド、1-ペンタノール、2-ペンタノン、3-ペンタノン、ホスゲン、ホルムアミド、メチルアミン、4-メチルシクロヘキサノール、2-メチルシクロヘキサノン、2-メチルビリジン、ヨウ化イソブチル、ヨウ化イソプロピル、ヨウ化エチル、ヨウ化ブチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化メチル、1-ヨードオクタン、1-ヨードヘキサデカン、1-ヨードヘキサン、1-ヨードペンタン、シロキサン類などが挙げられる。
【0085】
次に、本実施の形態の電気泳動表示装置1における画像表示の制御方法を説明する。ここでマゼンタの場合は、制御方法及びその作用は前述の説明と同じであるのでその説明は省略し、また、他の色を表示するための制御方法もその手順のみを説明する。
【0086】
図7(A)は、白色を表示するための制御方法を示す模式図である。図12は、白色を表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。図12に示すように、白色を表示するためには、制御電界の強さがV4で上電極部2側の電極22をプラスとするように制御電界をt1の時間印加する。この場合、この1回の電界の印加ですべてのマイクロカプセルP10k,P10y,P10m,P10cの表示面P11に白色の帯電粒子P2wが泳動するので、この1回の電界の印加で制御が終了する。
【0087】
図8(B)〜(C)は、黒色を表示するための制御方法を示す模式図である。図8(B)は、1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図8(C)は、2回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図13は、黒色を表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。図13に示すように、黒色を表示するためには、制御電界の強さがV4で上電極部2側の電極22をマイナスとするように1回目の制御電界をt1の時間印加する。そうすると、図8(B)に示すようにマイクロカプセルP10k,P10y,P10m,P10cがそれぞれK、Y、M、Cを表示する。次に、図13に示すように電界強度V3で上電極部2側の電極22をプラスとするように2回目の制御電界をt2の時間印加する。この2回目の制御電界の印加で図8(C)に示すようにマイクロカプセルP10kを除いた、マイクロカプセルP10y,P10m,P10cの表示面P11に白色の帯電粒子P2wが泳動し制御が終了する。
【0088】
図10(G)〜(I)は、イエローを表示するための制御方法を示す模式図である。図10(G)は、1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図10(H)は、2回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図10(I)は、3回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図15は、イエローを表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。図15に示すように、イエローを表示するためには、制御電界の強さがV4で上電極部2側の電極22をプラスとするように1回目の制御電界をt1の時間印加する。そうすると、マイクロカプセルP10k,P10y,P10m,P10cはすべてWを表示する。次に、図15に示すように電界強度V3で上電極部2側の電極22をマイナスとするように2回目の制御電界をt2の時間印加する。この2回目の制御電界の印加で図10(H)に示すようにマイクロカプセルP10kを除いた、マイクロカプセルP10y,P10m,P10cの表示面P11にそれぞれY、M、Cが表示される。そして電界強度V2で上電極部2側の電極22をプラスとするように3回目の制御電界をt3の時間印加する。この3回目の制御電界の印加で図10(I)に示すようにマイクロカプセルP10k,P10yを除いた、マイクロカプセルP10m,P10cの表示面P11にそれぞれWが表示され制御が終了する。
【0089】
図11(J)〜(K)は、シアンを表示するための制御方法を示す模式図である。図11(J)は、1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図11(K)は、2回目の制御電界を印加した状態を示す図である。図16は、シアンを表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。図16に示すように、シアンを表示するためには、制御電界の強さがV4で上電極部2側の電極22をプラスとするように1回目の制御電界をt1の時間印加する。そうすると、図11(J)に示すようにマイクロカプセルP10k,P10y,P10m,P10cがすべてWを表示する。次に、図16に示すように電界強度V1で上電極部2側の電極22をマイナスとするように2回目の制御電界をt2の時間印加する。この2回目の制御電界の印加で図11(K)に示すようにマイクロカプセルP10cのみが反応して表示面P11にシアンの帯電粒子P2cが泳動し制御が終了する。
【0090】
本実施の形態の記録媒体PP及び電気泳動表示装置1は上記のような構成・作用を有するため、以下のような効果がある。即ち、複数種類のマイクロカプセルP10を、ランダムに配列するだけで、液晶ディスプレーのようにカラーフィルターを使用したり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下それぞれY、M、C、Kと略記する。)とホワイト(以下Wと略記する)とを表示する各マイクロカプセルを1ドット毎に個別に所定位置に配置する必要がなく、各々を電界制御してカラー画像を表示・記録することができる記録媒体とすることができるという効果がある。
【0091】
また、このように複数種類のマイクロカプセルP10を、ランダムに配列するだけで、生産可能な記録媒体とすることで記録媒体PPの生産コストを著しく低下させることができるという効果がある。
【0092】
さらに、このような記録媒体PPに画像を表示させ記録させる電気泳動表示装置1は記録媒体PPとの細かい位置合わせ等が不要なため複雑な構造とすることなく、印加する制御電界の強さを変化させるだけで複数色から任意の色を表示させカラー画像を表示・記録させることができる。従って、記録媒体PPばかりでなく、電気泳動表示装置1についても低コストで提供できるという効果がある。
【0093】
なお、1の実施の形態及びその変形例に基づき本発明を説明したが、例えば、記録媒体の構成、例えばマイクロカプセルや帯電粒子が構成される材料、大きさ、その帯電電位、着色される色彩等種々の変形実施が可能である。また、電極の構成や、印加される電圧の大きさ等も種々の変形実施が可能である。また、画像形成の方法も記録媒体PPを移動させずに、上電極部2を移動させることで記録媒体に対して相対的に移動して画像を形成したり、記録媒体PP全体を覆う電極で画像を形成するようにしてもよい。
【0094】
以上、本発明は上述した実施の形態及びその変形例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものであることはいうまでもない。
【0095】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、請求項1に係る発明の記録媒体では、前記第一の帯電粒子と、前記第二帯電粒子とは、互いに異なる色であり、前記多数のマイクロカプセルは、層状に形成され、前記多数のマイクロカプセルは、複数種類のマイクロカプセルから構成され、マイクロカプセルの種類毎に、マイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子の色及び前記第二帯電粒子の当該マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が異なるため、前記第二帯電粒子の鏡像力の差を利用して、異なる強度の制御電界を印加することで特定の強度の鏡像力を有する第二帯電粒子が封入されたマイクロカプセルの帯電粒子を選択的に動させることができるという効果がある。
【0096】
請求項2に係る発明の記録媒体では、請求項1に記載の記録媒体の効果に加え、加法混色の3原色と白色及び黒色の一方又は両方の帯電粒子を用いることで、これらを選択的に動させることでフルカラー表示が可能になるという効果がある。
【0097】
請求項3に係る発明の記録媒体では、請求項1又は請求項2に記載の記録媒体の効果に加え、分散媒の比誘電率を変更することでマイクロカプセルの壁面に対する帯電粒子の鏡像力の強さを調整できるという効果がある。
【0098】
請求項4に係る発明の記録媒体では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録媒体の効果に加え、帯電粒子の半径を変更することでマイクロカプセルの壁面に対する帯電粒子の鏡像力の強さを調整できるという効果がある。
請求項5に係る発明の記録媒体では、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録媒体の効果に加え、第一のマイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子のうち、粒子径が最も小さい前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が、第一のマイクロカプセルとは種類が異なる第二のマイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子のうち、粒子径が最も大きい前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力より大きいものを用いることで、第二帯電粒子の鏡像力の差を利用して、異なる強度の制御電界を印加することで特定の強度の鏡像力を有する第二帯電粒子が封入されたマイクロカプセルの第二帯電粒子を選択的に移動させることができるという効果がある。
【0099】
請求項に係る発明の記録媒体では、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録媒体の効果に加え、マイクロカプセルの壁面に対する第二帯電粒子の鏡像力が、相互に他の種類のマイクロカプセルの鏡像力の1.23倍以上或いは1.23分の1以下に異なるように構成されるため、鏡像力の調整の誤差により鏡像力逆転し、第二帯電粒子を移動させたいマイクロカプセルの種類の選択が誤ってしまうことがない安全値を確保できるため、移動させたい第二帯電粒子を誤りなく移動でき、もって高品質な画像を表示できるという効果がある。
【0100】
請求項に係る発明の電気泳動表示装置では、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の記録媒体を用い、記録媒体に印加する制御電界の強さを変化させることで鏡像力の差により選択的に前記第一及び第二帯電粒子を移動させて表示できるという効果がある。
【0101】
請求項に係る発明の電気泳動表示装置では、請求項に記載の電気泳動表示装置の効果に加え、段階的に制御電界を弱め同時に制御電界の方向を逆転することで制御電界により反応するマイクロカプセルの種類を少なくし且つ前記帯電粒子の動方向を反転させることで表示面と非表示面に色毎に帯電粒子を移動させる手順による選択移動制御を繰り返し行い、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができるという効果がある。
請求項9に係る発明の電気泳動表示装置では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させ、前記第一の電界の向きと同方向で、前記第二の電界よりも弱い第三の電界を印加して、前記特定色の第二帯電粒子よりも弱い鏡像力をもつ第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を裏面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を第二帯電粒子よりも表面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御するので、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができるという効果がある。
請求項10に係る発明の記録媒体の制御方法では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させ、前記第一の電界の向きと同方向で、前記第二の電界よりも弱い第三の電界を印加して、前記特定色の第二帯電粒子よりも弱い鏡像力をもつ第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子の裏面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を第二帯電粒子よりも表面側に移動させるので、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができるという効果がある。
請求項11に係る発明の電気泳動表示装置では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させるので、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができるという効果がある。
請求項12に係る発明の記録媒体の制御方法では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させるので、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができるという効果がある。
請求項13に係る発明の電気泳動表示装置では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第二帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力よりも弱い鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を前記第一帯電粒子より裏面側に移動させるので、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができるという効果がある。
請求項14に係る発明の記録媒体の制御方法では、前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第二帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力よりも弱い鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を前記第一帯電粒子より裏面側に移動させるので、表示面に表示したい色の帯電粒子のみを選択的に表示させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気泳動表示装置1の構成の概略を示す模式図である。
【図2】 記録媒体PPに対する、上電極部2及び下電極部3の配置を模式的示す斜視図である。
【図3】 記録媒体PPの構成を示す模式断面図である。
【図4】 マイクロカプセルP10の構成及び制御電界を受けた場合の変化の様子を表す図である。
(A) 本実施の形態の記録媒体PPにおいて制御電界が印加される前のマイクロカプセルP10の構造を示す模式図である。
(B) 均一な上向きの電界を印加した状態のマイクロカプセルP10a内の帯電粒子P2k,P2wの状態を示す模式図である。
(C) 帯電粒子P2k,P2wが、それぞれ電極32,22側に引き寄せられてマイクロカプセルP10aのカプセル壁P5の内壁面に付着した状態を示す。
【図5】 記録媒体PPに上電極部2の電極22a,22b及び下電極部3の電極32a,32bにより電界を印加した状態を表す模式図である。
【図6】 電極アレイ駆動部6と記録媒体PPを示す模式図である。
【図7】 白色を表示するための制御方法を示す模式図である。
(A) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
【図8】 黒色を表示するための制御方法を示す模式図である。
(B) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
(C) 2回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
【図9】 マゼンタを表示するための制御方法を示す模式図である。
(D) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
(E) 2回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
(F) 3回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
【図10】 イエローを表示するための制御方法を示す模式図である。
(G) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
(H) 2回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
(I) 3回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
【図11】 シアンを表示するための制御方法を示す模式図である。
(J) 1回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
(K) 2回目の制御電界を印加した状態を示す図である。
【図12】 白色を表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。
【図13】 黒色を表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。
【図14】 マゼンタを表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。
【図15】 イエローを表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。
【図16】 シアンを表示するための制御電界の印加のタイムチャートである。
【図17】 誘電体が平面で接しているときの点電荷qに作用する鏡像力を説明する図である。
【符号の説明】
1 電気泳動表示装置
2 上電極部(電極部)
3 下電極部(電極部)
4 制御部
5 記録媒体搬送部
51,52 搬送ローラ
6 電極アレイ駆動部(電圧印加手段)
61 電源部(電源部)
62,63 切り替えスイッチ
64 電圧調整手段
7 モータ駆動回路
8 配線
9 駆動モータ
10 コンピュータ
21 電極アレイ
22(22a,22b,22c,・・・22n) 電極
31 電極アレイ
32(32a,32b,32c,・・・32n) 電極
51、52 搬送ローラ
EL 電気力線
PP 記録媒体
P1 基層
P2 帯電粒子
P2k (黒色)帯電粒子
P2w (白色)帯電粒子
P2y (イエロー)帯電粒子
P2m (マゼンタ)帯電粒子
P2c (シアン)帯電粒子
P3 帯電表示層
P4 液体分散媒
P5 カプセル壁
P10 マイクロカプセル
P10k (黒色)マイクロカプセル
P10y (イエロー)マイクロカプセル
P10m (マゼンタ)マイクロカプセル
P10c (シアン)マイクロカプセル
P11 表示面
P12 可撓性媒体

Claims (14)

  1. 第一の極性の電位に帯電された多数の第一帯電粒子と、当該第一帯電粒子と逆極性である第二の極性の電位に帯電された多数の第二帯電粒子と、前記第一帯電粒子及び前記第二帯電粒子を泳動可能に分散させる液体分散媒とを、中空球形の透明樹脂のカプセルに封入した多数のマイクロカプセルを備えた記録媒体であって、
    前記第一の帯電粒子と、前記第二帯電粒子とは、互いに異なる色であり、
    前記多数のマイクロカプセルは、層状に形成され、
    前記多数のマイクロカプセルは、複数種類のマイクロカプセルから構成され、
    マイクロカプセルの種類毎に、マイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子の色及び前記第二帯電粒子の当該マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が異なることを特徴とする記録媒体。
  2. 前記複数種類のマイクロカプセルは、前記第一帯電粒子の色が白色又は黒色で、前記第二帯電粒子の1色が加法混色の3原色の3色のいずれかの色である3種類のマイクロカプセル又は、前記第一帯電粒子の1色が白色又は黒色で、前記第二帯電粒子の1色が前記3原色に黒色又は白色を加えた4色のいずれかの色である4種類のマイクロカプセルから構成されることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
  3. 前記マイクロカプセルの壁面に対する前記帯電粒子の鏡像力の強さを、前記分散媒の比誘電率の差により異ならせるものとしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録媒体。
  4. 前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力の強さを、前記帯電粒子の粒子径の差により異ならせるものとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録媒体。
  5. 第一のマイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子のうち、粒子径が最も小さい前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が、第一のマイクロカプセルとは種類が異なる第二のマイクロカプセルに封入された前記第二帯電粒子のうち、粒子径が最も大きい前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力より大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録媒体。
  6. 前記第二帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力が、相互に他の種類のマイクロカプセルの前記帯電粒子の前記マイクロカプセルの壁面に対する鏡像力の1.23倍以上或いは1.23分の1以下に異なるように構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の記録媒体。
  7. 記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、
    当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段により前記記録媒体に印加する制御電界の強さを変化させることで鏡像力の差により選択的に前記第一及び第二帯電粒子を移動させて、
    請求項1乃至請求項のいずれかに記載の記録媒体にを表示するように制御する選択移動制御を行うことを特徴とする電気泳動表示装置。
  8. 前記制御手段は、
    段階的に制御電界を弱め同時に当該制御電界の方向を逆転することで当該制御電界により前記帯電粒子が移動可能な前記マイクロカプセルの種類を少なくし且つ前記帯電粒子の動方向を反転させる手順による前記選択移動制御を繰り返し行い、異なる鏡像力の帯電粒子が封入された前記複数種類のマイクロカプセルの帯電粒子を選択的に任意の方向に移動させて画像を表示することを特徴とする請求項に記載の電気泳動表示装置。
  9. 請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体を制御する電気泳動表示装置であって、
    記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、
    次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させ、
    前記第一の電界の向きと同方向で、前記第二の電界よりも弱い第三の電界を印加して、前記特定色の第二帯電粒子よりも弱い鏡像力をもつ第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を裏面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を第二帯電粒子よりも表面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする電気泳動表示装置。
  10. 請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備えた電気泳動表示装置により、前記記録媒体を制御する制御方法であって、
    前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、
    次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させ、
    前記第一の電界の向きと同方向で、前記第二の電界よりも弱い第三の電界を印加して、前記特定色の第二帯電粒子よりも弱い鏡像力をもつ第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を裏面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を第二帯電粒子よりも表面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする記録媒体の制御方法。
  11. 請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体を制御する電気泳動表示装置であって、
    記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、
    次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする電気泳動表示装置。
  12. 請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備えた電気泳動表示装置により、前記記録媒体を制御する制御方法であって、
    前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第一帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、
    次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力以下の鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を前記第二帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする記録媒体の制御方法。
  13. 請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体を制御する電気泳動表示装置であって、
    記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第二帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、
    次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力よりも弱い鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を前記第一帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする電気泳動表示装置。
  14. 請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒体の画素単位毎に制御電界を印加する電極部と、当該電極部に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段が印加する電圧を制御する制御手段とを備えた電気泳動表示装置により、前記記録媒体を制御する制御方法であって、
    前記制御手段は、前記電圧印加手段を制御して、前記電極部から前記記録媒体に対して、全ての種類のマイクロカプセルの前記第二帯電粒子を各マイクロカプセルの表面側に移動させる第一の電界を印加し、
    次に、当該第一の電界の向きと逆方向、且つ、前記第一の電界よりも弱い第二の電界を印加して、特定の色の第二帯電粒子の鏡像力よりも弱い鏡像力を持つ前記第二帯電粒子を備えたマイクロカプセルに封入された第一帯電粒子を表面側に移動させ、且つ、当該マイクロカプセルに封入された第二帯電粒子を前記第一帯電粒子より裏面側に移動させて、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録媒体に特定の色を表示するように制御することを特徴とする記録媒体の制御方法。
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