JP4491571B2 - ミッション装置の作動油取出し構造 - Google Patents

ミッション装置の作動油取出し構造 Download PDF

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    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
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    • F16H57/0402Cleaning of lubricants, e.g. filters or magnets
    • F16H57/0404Lubricant filters

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミッションケースに溜められた作動油を清浄化するオイルフィルターの配置構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンバインや運搬車等の作業車を油圧式無段変速装置で変速したり、作業機を油圧シリンダー等で昇降するための作動油は、ミッションケース内に充填した潤滑油を利用して、作動油タンクを別に設けることなく、コンパクトな構成となるようにしていた。そして、ミッションケース内の作動油はギヤやシャフト等から生じる鉄粉や油分の固まりやその他のゴミ等を除去するために、油圧ポンプの吸入口にはオイルフィルターが配置されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のオイルフィルターはミッションケースの下内部または側面下部に配置されて、そのオイルフィルターにサクションパイプを接続して、チャージポンプまたは作業用ポンプの吸入口に接続されていたので、オイルフィルターを交換する作業では、サクションパイプが邪魔になって交換し難いものであった。また、油圧機器が増加すると、単一のオイルフィルターだけでは直ぐに詰まることがあり、オイルフィルターの交換回数が増加して、メンテナンスの手間も増加していた。特に、ミッションケース上に走行用のHSTと操向用のHSTを配置した場合には、ミッションケースの側面に空いたスペースが少なくなって、オイルフィルターを配置する位置が限定され、油量も多くなるために、オイルフィルターの交換が容易に行える構成が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、左右のケース半部(22L・22R)を接合して成るミッションケース(22)の、一方のケース半部(22L)の外側面に、該ミッションケース(22)内に溜められた油を濾過するオイルフィルター(140)を脱着自在に設け、他方のケース半部(22R)の外側面に、前記オイルフィルター(140)によって濾過された油を、ミッションケース(22)外へ取出す油取出口(152a)を設けると共に、前記左右のケース半部(22L・22R)の接合面に、前記オイルフィルター(140)の出口と、前記油取出口(152a)とを連通する第二油室(142b)を設け、該第二油室(142b)に隣接して、独立して区画された第一油室(142a)をミッションケース(22)内に設け、該第一油室(142a)内に、前記オイルフィルター(140)よりも目の粗い油ストレーナ(141)を設け、前記油ストレーナ(141)の出口を、前記オイルフィルター(140)の入口に接続したミッション装置の作動油取出し構造である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1はコンバインの右側面図、図2は同じく左側面図、図3は本発明のトランスミッションの左側面図、図4は同じく右側面図、図5は同じく後面図、図6は同じく平面図、図7はトランスミッションの左側面図一部断面図、図8はトランスミッションのスケルトン図、図9は走行用の第一無段変速機構を含むトランスミッションの断面展開図、図10は旋回用の第二無段変速機構を含むトランスミッションの断面展開図、図11はミッションケース側面に配置したオイルフィルターの部分断面図である。
【0007】
まず、図1及び図2より、本発明のコンバインの全体構成について説明する。トラックフレーム1には左右のクローラ式走行装置2L・2Rを装設している。3は前記トラックフレーム1に架設する機台、4はフイードチェン5を左側に張架し扱胴6を内装している脱穀部、8は刈刃9及び穀稈搬送機構10などを備える刈取部、11は刈取フレーム12を介して刈取部8を昇降させる油圧シリンダである。
【0008】
13は排藁チェンの終端を臨ませる排藁処理部、15は脱穀部4からの穀粒を揚穀筒16を介して搬入する穀物タンク、17は前記穀物タンク15の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、18は丸型の操向ハンドル19を支架するハンドルポスト、68は主変速レバー、20は運転席であり、また、21は、機体左右方向に沿う出力軸を有するエンジンであり、コンバインの前方より連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0009】
また、このコンバインには、走行系の第一無段変速機構及び旋回系の第二無段変速機構を具備しており、それぞれの機構はエンジン21より駆動力を得るよう構成されている。そして、エンジン21により駆動力を得た第一無段変速機構により、正逆の回転方向と回転数増減の制御が行われたのち、駆動力が走行系伝動機構Rを介して差動機構33に伝達される。また、エンジン21により駆動力を得た第二無段変速機構により正逆の回転方向と回転数増減の制御が行われたのち、駆動力が正逆転付与機構Sを介して差動機構33に伝達される。このような構成で、差動機構33に連動連結された左右のクローラ式走行装置2L・2Rの駆動スプロケット34L・34Rに駆動力を常時伝達し、前後直進走行及び、左右駆動スプロケット34L・34Rに対する回転数の相対的な増減制御により旋回を可能としたものである。
【0010】
トランスミッションの構成について図3乃至図10より説明する。前記クローラ式走行装置2L・2Rを駆動するトランスミッションMは、前記ミッションケース22内の走行系伝動機構R、逆転付与機構S及び遊星歯車機構、及び該ミッションケース22に載置された静油圧式無段変速装置(以下HST装置)Hより構成される。HST装置Hは、1組の走行油圧ポンプ23及び走行油圧モータ24からなる走行用の第一無段変速機構25と、1組の旋回油圧ポンプ26及び旋回油圧モータ27からなる旋回用の第二無段変速機構28とからなる。また、ミッションケース22は左側(図5及び図6において左側)のケース半部22L及び右側のケース半部22Rより構成され、ケース半部22L・22Rがミッションケース22の左右方向で中央付近において接合されている。
【0011】
また、図3、図6に示すように前記第一無段変速機構25は、機体の前後方向における後方(図3における右側)に横置きしたケース内に走行油圧ポンプ23及び走行油圧モータ24が並設されており、該走行油圧ポンプ23の入力軸23a及び、該走行油圧モータ24の出力軸24aの各々が機体左右方向に軸支され、互いに前後方向に並列されている。
【0012】
また、前記第二無段変速機構28においては、機体の前後方向における前方(図3における左側)から旋回油圧ポンプ26及び、旋回油圧モータ27が並設され横置きのケースに内装されており、該旋回油圧ポンプ26の入力軸26a及び、該旋回油圧モータ27の出力軸27aの各々が機体左右方向に軸支され、互いに前後方向に並列されている。
【0013】
一方、図5、図9及び図10で示すように、前記ミッションケース22の右側のケース半部22Rの右上部には、ミッションケース22の上面よりも上方に延出する入力ケース部22aが突出形成されている。該入力ケース部22aはケース半部22Rの右端部に一体形成され、該入力ケース部22aの右端開口を閉じるべく蓋体22bが固定されている。そして、該ミッションケース22の上面に臨む入力ケース部22aの左側面において、機体後方から順に第一無段変速機構25及び第二無段変速機構28を並設させるように、両無段変速機構25・28のケースを取り付けている。
【0014】
このように、ミッションケース22上に第一・第二無段変速機構25・28を機体の前後方向に並列させたので、ミッションケース22上にコンパクトに収納され、特に、機体の前後方向に並設させたことにより、左右方向のサイズを小さくすることができ、二条用、三条用といった小型のコンバインにおいても二つの第一・第二無段変速機構25・28を装備可能となったのである。また、それぞれの第一・第二無段変速機構25・28は、その構成要素である油圧ポンプ及び油圧モータを機体前後方向に並列に配置しているため、左右方向の幅が小さくユニットとしてコンパクトな構成となっている。
【0015】
また、ミッションケース22内には走行系伝動機構R及び正逆転付与機構Sが配設されており、該走行系伝動機構Rへの動力を受け入れるギヤ42及び正逆転付与機構Sへの動力を受け入れるギヤ97が、該入力ケース部22a内に設けられている。そして、前記第一無段変速機構25の走行油圧モータ24の出力軸24aの一端が入力ケース部22a内に挿入されギヤ42に係合され、また、前記第二無段変速機構28の旋回用油圧モータ27の出力軸27aの一端が入力ケース部22a内に挿入されギヤ97に係合されている。
【0016】
また、第一無段変速機構25のケースから入力ケース部22aとは反対側へ、前記走行油圧ポンプ23の入力軸23aが突出しており、その端部には二連の入力プーリー23bが入力軸23aに一体的に装着されており、また、第二無段変速機構28のケースから入力ケース部22aとは反対側へ、前記旋回油圧ポンプ26の入力軸26aが突出しており、その端部には一連の入力プーリー26bが入力軸26aに一体的に装着されている。
【0017】
そして、前記入力プーリー23bの一方と入力プーリー26bとの間には伝動ベルト30が巻回されており、旋回油圧ポンプ26の入力軸26aを伝動ベルト30と、入力プーリー23b・26bを介し、前記走行油圧ポンプ23の入力軸23aに連動連結させている。31は伝動ベルト30を適当な張り具合に調整するテンションプーリーである。該テンションプーリー31のテンションアーム205は、図3〜図6に示すように、支持プレート200の上部に枢支されており、該支持プレート200は左側のケース半部22L上部と、走行油圧モータ24のケースの左側面と、旋回用油圧モータ27のケースの左側面に跨がってボルトによって固定されている。
【0018】
該支持プレート200の後上部に支軸204が左右方向に固設され、該支軸204にテンションアーム205の中央部に設けたボス206が回動自在に枢支されている。更に、前記支持プレート200の前上部は屈曲させて水平面を構成し、この水平面上にステー201が固設されている。該ステー201の上部には左右面を構成して、この左右面に挿入孔を開口してネジロッド208を前後方向に挿入し、該ネジロッド208をナットによってステー201に位置調整可能に固定している。該ネジロッド208の端部にテンションバネ202の一端が係止され、該テンションバネ202の他端が前記テンションアーム205の端部に係止されている。
【0019】
このように構成して、前記テンションアーム205の他端部に軸支したテンションプーリー31は、前記テンションバネ202の付勢力によって下方に回動され、前記伝達ベルト30にテンションを与えるようにしている。また、前記ナットを回動することによって付勢力を調節可能としている。更に、前記支持プレート200の側面下部にはブレーキ操作用のワイヤーのハーネスの支持部やブレーキを解除方向に付勢するバネの係止ステーが設けられている。
【0020】
また、前記エンジン21の出力軸21aに固設した出力プーリー21bと前記走行用油圧ポンプ23の入力プーリー23bの他方には伝動ベルト29が巻回されている(図8)。このようにして走行油圧ポンプ23の入力軸23aを伝達ベルト、プーリー等を介しエンジン21に連動連結させている。また、ミッションケース22の左側ケース半部22Lの側面から、刈取PTO軸55が突出しており、該刈取PTO軸55上には一体的に回転する刈取出力プーリー55bが固設され、該刈取出力プーリー55bからベルトを介して刈取入力プーリーに動力が伝達される。そしてミッションケース22内の副変速軸53からギヤ56、55aを介して、エンジン21の出力を刈取部に伝達するのである。
【0021】
また、第一・第二無段変速機構25・28の各々のケース上面には、走行油圧ポンプ23及び旋回油圧ポンプ26に対する変速アーム23c、26cが配設されており(図6)、該変速アーム23c、26cの回動操作により、走行油圧ポンプ23及び旋回油圧ポンプ26の可動斜板145、146がそれぞれ傾動し、走行油圧モータ24及び旋回油圧モータ27の回転速度及び回転方向が制御される。
【0022】
このような構成でエンジン21の出力を第一・第二無段変速機構25・28に伝達しているが、走行用及び旋回用の入力プーリー23b・26bが近い位置にあり、また略同一平面状に配置されているため、伝動ベルト29をミッションケース22の側方の狭いスペースにおいて配設可能であり、動力伝達構成がシンプルとなり、第一・第二無段変速機構25・28の相互連結構造をコンパクトにすることが可能となるのである。
【0023】
また、第一・第二無段変速機構25・28の前後方向の位置関係、第一・第二無段変速機構25・28内の油圧ポンプ及び油圧モータの前後方向の位置関係は、本実施例に制約されるものではなく、適宜前後逆にも変更可能である。
【0024】
次に、図8、図9、図10より、差動機構33の構成について説明する。ミッションケース22内の差動機構33は左右の1対の遊星歯車機構35L・35Rを有し、各遊星歯車機構35L・35Rはサンギヤ36L・36Rと、該サンギヤ36L・36Rの外周で噛合う複数のプラネタリギヤ37L・37Rと、リングギヤ38L・38Rに一体構成され、プラネタリギヤ37L・37Rに噛合うインターナルギヤ38a・38aと、サンギヤ軸39と同軸線上の車軸40L・40Rに固設され、プラネタリアギヤ37L・37Rを枢支するキャリヤ41L・41R等から構成されている。
【0025】
該プラネタリアギヤ37L・37Rは車軸40L・40Rから放射状に均等配置されてキャリヤ41L・41Rにそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギヤ36L・36Rを挟んで左右のキャリヤ41L・41Rを配置させると共に、前記インターナルギヤ38a・38aは各プラネタリギヤ37L・37Rに噛み合い、サンギヤ軸39とは同一軸芯状に配置させ、車軸40L・40Rに回転自在に軸支させている。
【0026】
そして、左右の前記サンギヤ36L・36Rは共通のサンギヤ軸39の外周面上に刻設され、両サンギヤ36L・36Rの中間部に係止したセンタギヤ46を介して、副変速機構32等からなる走行系伝動機構Rに連動連結され、さらに走行系伝動機構Rの入力部には、前記第一無段変速機構25の出力軸24aに係合されるギヤ42が連動連結されている。
【0027】
副変速機構32は、ミッションケース22に横架した副変速駆動軸53の一端に入力用ギヤ44を固設し、該副変速駆動軸53上には低速ギヤ50、中速ギヤ51を固設し、高速ギヤ52を遊嵌し、高速ギヤ52と噛合可能なクラッチスライダ81を摺動可能にスプライン嵌合している。また、前記副変速駆動軸53と平行に回転自在に横架した副変速従動軸45上には、ギヤ47・48を遊嵌し、その間にクラッチスライダ80を両者に噛合可能にスプライン嵌合し、出力ギヤ49を固設している。そして、ギヤ47と低速用ギヤ50、ギヤ48と中速用ギヤ51、ギヤ49と高速用ギヤ52とをそれぞれ常時噛合させている。
【0028】
これら2つのクラッチスライダ80・81は運転席近傍に配備した一本の副変速レバーに連係され、該副変速レバーが操作されることで各々の軸53・45上を同時に摺動して、クラッチスライダ80・81のいずれかがギヤ47・48・52のいずれかと係合するように構成され、これにより、副変速従動軸45に3段の変速回転が得られ、出力ギヤ49から出力されるようになっている。
【0029】
このような構成において走行用油圧モータ24の回転出力が、出力軸24aから入力ケース部22a内のギヤ42を介して、カウンター軸43上のギヤ43a、入力用ギヤ44を介して副変速機構32に伝達され、副変速機構32において変速したのち出力ギヤ49からカウンターギヤ54、センタギヤ46を経由して左右のサンギヤ36L・36Rを回転駆動させるのである。そして、左右の遊星歯車機構35L・35Rを介し車軸40に伝達させることにより、左右の駆動スプロケット34L・34Rを回転駆動させクローラ式走行装置2L・2Rを駆動させるのである。
【0030】
一方、左右の前記リングギヤ38L・38Rは、支軸63上に遊嵌したギヤ63c・63d、アイドル軸62上のアイドル歯車62a等からなる正逆転付与機構Sに連動され、さらに正逆転付与機構Sの入力部には第二無段変速機構28の出力軸27aに係合するギヤ97が連動連結されている。
【0031】
そして、第二無段変速機構28の旋回油圧モータ27の回転出力が、出力軸27aから順にギヤ97、カウンター軸96上の駆動ギヤ96aに伝達され、さらに入力用の伝動ギヤ91を介して旋回入力軸90、クラッチ装置Cを介してクラッチ軸61へと伝達される。
【0032】
前記旋回入力軸90には同歯数の駆動ギヤ90a・90bが刻設され、またクラッチ軸61上には、該駆動ギヤ90a・90bと常時噛み合うクラッチギヤ61b・61cが遊嵌設置されている。そして、両クラッチギヤ61b・61cの間に、該クラッチギヤ61b・61cの各々に対して係脱自在なクラッチスライダ61dを、クラッチ軸61と相対回転不能で、かつ、軸方向摺動自在に設置することにより、前記クラッチ装置Cを構成している。このクラッチスライダ61dは前述の副変速機構32のクラッチスライダ80・81と連動連係され、副変速機構32が中立位置にあるときにはクラッチギヤ61b・61cのいずれとも係合せず、副変速機構32が1速から3速までの伝動状態にあるときのみ係合して旋回入力軸90からの動力をクラッチ軸61に伝達し、クラッチ軸61と一体の出力ギヤ61aより出力するように構成されている。
【0033】
そして、クラッチ軸61上の出力ギヤ61aの回転は支軸63上に遊嵌した旋回入力ギヤ63bに直接的に伝達され、ギヤ63dを介してリングギヤ38Rに伝達される。また左側のリングギヤ38Lに対しては、クラッチ軸61上の出力ギヤ61aの回転はアイドル軸62上のアイドルギヤ62aにて逆転されたあと、支軸63上の旋回入力ギヤ63aに伝達され、ギヤ63cを介してリングギヤ38Lに伝達される。このようにして旋回油圧モータ27の回転出力が、左右のリングギヤ38L・38Rを互いに逆回転方向へ、且つ、左右同一回転数で駆動するよう伝達されるのである。
【0034】
このような構成で、走行油圧ポンプ23の可動斜板145に対する変速アーム23cが、運転席近傍に配備した主変速レバー68にリンク機構を介して連動連係されており、走行用の第一無段変速機構25は該主変速レバー68の回動操作により可動斜板145の傾斜角度が変更されて走行油圧モータ24の正逆の回転方向と回転数増減及び回転停止の制御を行うことが可能となっている。また、旋回油圧ポンプ26の可動斜板146に対する変速アーム26cが丸形の操向ハンドル19にリンク機構を介して連動連係されており、旋回用の第二無段変速機構28は該操向ハンドル19の回動により可動斜板146の傾斜角度が変更されて旋回油圧モータ27の正逆の回転方向と回転数増減及び回転停止の制御を行うよう構成されている。
【0035】
操向ハンドル19を直進走行位置におくと、旋回油圧ポンプ26が中立位置となり、旋回油圧モータ27の駆動が停止して左右リングギヤ38が静止固定された状態となり、主変速レバー68にて走行油圧ポンプ23より圧油を吐出させて走行油圧モータ24を駆動すると、その回転はセンタギヤ46から左右のサンギヤ36L・36Rに同一回転数で伝達され、左右遊星歯車機構35L・35Rのプラネタリギヤ37L・37R、キャリヤ41L・41Rを介し、左右の駆動スプロケット34L・34Rが左右同回転方向の同一回転数で駆動されて、機体の前進直進走行が行われる。また、主変速レバー68にて走行油圧ポンプ23からの圧油吐出方向を反転させると、機体は後進状態で直進走行する。
【0036】
ここで、操向ハンドル19を右に切ると、旋回油圧ポンプ26は作動状態となって圧油を吐出し、該圧油を受けて旋回油圧モータ27が駆動される。該旋回油圧モータ27から出力された動力は旋回入力軸90からクラッチ装置Cを経て正逆転付与機構Sに至り、ここで同一回転数のまま二手に分けられ、その一方は前記遊星歯車機構35のリングギヤ38Lを正転させ、他方はリングギヤ38Rを逆転させる。正転するリングギヤ38Lの回転数はサンギヤ36Lによって正転している左キャリヤ41Lの回転数に加算される一方、逆転するリングギヤ38Rの回転数はサンギヤ36Rによって正転している右キャリヤ41Rの回転数に減算される。これによって両駆動スプロケット34L・34Rの駆動状態を維持しつつ、駆動スプロケット34Lの回転数が駆動スプロケット34Rのそれよりも高くなって右方へ進路が変更されるのである。
【0037】
旋回油圧ポンプ26からの吐出油量は操向ハンドル19の切れ角度が大きくなるに従って増加し、これに応じて旋回油圧モータ27の回転数も無段に増加するので、左右の駆動スプロケット34・34に生じる相対回転差は次第に大きくなり、より小さな旋回半径で機体が旋回することとなる。また、操向ハンドル19を左に切ると、旋回油圧ポンプ26の圧油吐出方向が反転して旋回油圧モータ27の回転方向が逆になり、これによって最終的に、キャリヤ41Lの回転数が減算される一方、右キャリヤ41Rの回転数が加算されて、右駆動スプロケット34Rの回転数が左駆動スプロケット34のそれよりも高くなって左方へ進路が変更されるのである。
【0038】
また、正逆転付与機構Sの旋回入力軸90には直進性を安定させるためのブレーキ機構Bが装備されている。このブレーキ機構Bは、旋回入力軸90上で一体的に回転する前記伝動ギヤ91と、旋回入力軸90に外嵌され、伝動ギヤ91よりも歯数が少ない摩擦板で構成した制動ギヤ92とを有する。そして、伝動ギヤ91は旋回用油圧モータ27からの動力を伝達する駆動ギヤ96aと噛み合っており、該伝動ギヤ91を介して、旋回入力軸90に動力が伝達されるように構成されている。
【0039】
また、同じく駆動ギヤ96aと噛み合う制動ギヤ92が旋回入力軸90に2枚外嵌されており、さらに3枚の相手側摩擦板93・93・93が前記制動ギヤ92を挟み込むようにして旋回入力軸90と一体回転するよう装着され、該相手側摩擦板93と制動ギヤ92は蓋体22bにて受け止められた皿バネ95のバネ力を受ける押圧板94を介して常時押圧されている。そして、この押圧力を受けることにより伝動ギヤ91、相手側摩擦板93、及び制動ギヤ92は常時圧接状態を保つ。
【0040】
このような構成において駆動ギヤ96aから動力が伝達されると、伝動ギヤ91より旋回入力軸90に動力が伝達される一方、駆動ギヤ96aにより動力を伝達された制動ギヤ92が伝動ギヤ91とは異なる回転数で旋回入力軸90上で回転するので、伝動ギヤ91と制動ギヤ92間において相対回転差が発生し、伝動ギヤ91、相手側摩擦板93及び制動ギヤ92の間に摩擦抵抗が発生し、該旋回入力軸90に対するブレーキ作用が発生する。これにより、旋回油圧ポンプ26の中立位置が正確に出ておらず、旋回油圧モータ27が微動に回転しようとしても、旋回入力軸90が制動されているので左右リングギヤ38L・38Rの静止固定状態が維持される。
【0041】
そして、図7及び図11に示すように、ミッションケース22後方底部付近に本発明の作動油取出し構造が適用されている。即ち、前記ミッションケース22の底部は油溜めとして、潤滑油を兼用する作動油が充填されており、ミッションケース22の下後部の油溜め部分には、ギヤやシャフト等の回転で油面の変動の影響を受けないように第一油室142aが区画形成され油溜めに連通している。
【0042】
該第一油室142a内に筒形のストレーナ141が収納されている。前記ストレーナ141は左側ケース半部22Lに開口した挿入孔より第一油室142a内に挿入され、前記左ケース半部22Lの一側面に付設した取付座144によって挿入孔は封鎖されている。該取付座144の外側面の中心部には外装式オイルフィルター140を取り付けるためのネジ孔が形成されている。前記フィルタ取付座144には、ストレーナ141の出口141aから流れ出た濾過油を受け入れて、油フィルタ140の入口へ導く第一連通路144aと、オイルフィルタ140の出口から流れ出た濾過油をネジ孔を介してケース半部22Lの開口22bよりミッションケース22内へ導く第二連通路144bとを備えている。オイルフィルタ140のポンプ上流側に、それよりも目の粗いストレーナ141を配設することによりオイルフィルタ140の交換頻度を少なくするようにしてある。
【0043】
ミッションケース22内には、前記第一油室142aと隣接して該油室142aから完全に独立するように区画された第二油室142bを設けてあり、前記ケース半部22Lの前記開口22bをここに通じさせて、前記オイルフィルター140による濾過油を第二油室142bへ導入させるようになっている。右側ケース半部22Rの外側面には油取出口152aを備えた管継手152bが付設され、右側ケース半部22Rの開口22cを介し該油取出口152aを前記第二油室142bに通じさせて、該第二油室142b内の濾過油を油取出口152aより取出し可能に構成する。この第二油室142bは、互いに向き合う左右ケース半部22L・22Rの接合面を凹入させて形成したもので、この凹入部分はケース半部22L・22Rを型成形する際の同時加工により形成されるものであるが、ミッションケース22の左右側面に位置する開口22bと開口22cとをミッションケース22内で連絡するものであれば、第二油室142bを例えばパイプ状のもので構成しても良い。前記油取出口152aには、図4に示すように配管160が連通され、配管160の他端は三方分岐ジョイント156と接続され、該三方分岐ジョイント156の一端はチャージポンプCPの吸入ポートと連通され、残りの端部には配管161が接続され、該配管161の他端には作業用ポンプSPの吸入ポートに接続されている。
【0044】
このような構成において、エンジンを始動するとチャージポンプCPと作業用ポンプSPの両方が作動して、その吸引力によってミッションケース22内の作動油は第一油室142aからストレーナ141内に入り、このとき作動油に混じる比較的大きなごみや鉄粉等をストレーナ141で除去し、その濾過された作動油はオイルフィルター140内に入り、該オイルフィルター140で濾過した後に第二油室142bに入り、油取出口152aから配管160、三方分岐ジョイント156を介してチャージポンプCPに作動油が供給され、または、更に、三方分岐ジョイント156から配管161を介して作業用ポンプSPに作動油が供給される。このようにして、ストレーナ141とオイルフィルター140により二段階で異物を除去する構成としている。
【0045】
そして、前記オイルフィルター140はミッションケース22の左側面に固設されており、この左側は刈取部8の配置側であり、刈取部8を取り外し、または、上昇させた状態で交換するようにしている。また、このオイルフィルター140は車軸40より上方に位置しているため、車軸40より後方に位置していても交換が可能であり、走行クローラ2で跳ね上げる泥等が付着しにくいようになっている。
【0046】
また、図3に示すように、ミッションケース22のケース半部22L前方寄りの外側面には、前記刈取部8を対地昇降操作自在な昇降バルブユニットVUが配置されている。即ち、昇降バルブユニットVUのバルブケース150がケース半部22Lの外側面に脱着自在に付設され、該バルブケース150の正面には前記作業機用ポンプSPの吐出ポートに配管を介して接続されるポンプポート153が、下面にはタンクポート154とシリンダポート155が、上面には3位置切換式で電磁操作式の方向制御弁147が配設されている。
【0047】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の如く、左右のケース半部(22L・22R)を接合して成るミッションケース(22)の、一方のケース半部(22L)の外側面に、該ミッションケース(22)内に溜められた油を濾過するオイルフィルター(140)を脱着自在に設け、他方のケース半部(22R)の外側面に、前記オイルフィルター(140)によって濾過された油を、ミッションケース(22)外へ取出す油取出口(152a)を設けると共に、前記左右のケース半部(22L・22R)の接合面に、前記オイルフィルター(140)の出口と、前記油取出口(152a)とを連通する第二油室(142b)を設けたので、オイルフィルター周辺にはサクションパイプが存在せず、オイルフィルターを交換する作業が容易に行えるようになり、また、オイルフィルターはミッションケース側面の開いた空間を利用して配置することができ、サクションパイプも反対側の開いた空間を有効に利用して配管できるようになった。
また、第二油室(142b)はケース半部を型成形する際に同時加工して形成されるようにしておけばコスト面および組立工程の点で更に有利となる。
【0048】
また、該第二油室(142b)に隣接して、独立して区画された第一油室(142a)をミッションケース(22)内に設け、該第一油室(142a)内に、前記オイルフィルター(140)よりも目の粗い油ストレーナ(141)を設け、前記油ストレーナ(141)の出口を、前記オイルフィルター(140)の入口に接続したので、該ミッションケース内にオイルフィルターが二つ配置されることになって、二重に作動油を濾過することになり、濾過性能が向上され、同じ作動油タンクであっても使用作動油量も増加することができる。また、オイルフィルターの交換頻度が少なくなりメンテナンスコストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの右側面図である。
【図2】 同じく左側面図である。
【図3】 本発明のトランスミッションの左側面図である。
【図4】 同じく右側面図である。
【図5】 同じく後面図である。
【図6】 同じく平面図である。
【図7】 トランスミッションの左側面断面図である。
【図8】 トランスミッションのスケルトン図である。
【図9】 走行用の第一無段変速機構を含むトランスミッションの断面展開図である。
【図10】 旋回用の第二無段変速機構を含むトランスミッションの断面展開図である。
【図11】 ミッションケース側面に配置したオイルフィルターの部分断面図である。
【符号の説明】
22 ミッションケース
25 第一無段変速機構
28 第二無段変速機構
140 オイルフィルター
141 ストレーナ
142a 第一油室
142b 第二油室

Claims (1)

  1. 左右のケース半部(22L・22R)を接合して成るミッションケース(22)の、一方のケース半部(22L)の外側面に、該ミッションケース(22)内に溜められた油を濾過するオイルフィルター(140)を脱着自在に設け、他方のケース半部(22R)の外側面に、前記オイルフィルター(140)によって濾過された油を、ミッションケース(22)外へ取出す油取出口(152a)を設けると共に、前記左右のケース半部(22L・22R)の接合面に、前記オイルフィルター(140)の出口と、前記油取出口(152a)とを連通する第二油室(142b)を設け、該第二油室(142b)に隣接して、独立して区画された第一油室(142a)をミッションケース(22)内に設け、該第一油室(142a)内に、前記オイルフィルター(140)よりも目の粗い油ストレーナ(141)を設け、前記油ストレーナ(141)の出口を、前記オイルフィルター(140)の入口に接続したことを特徴とするミッション装置の作動油取出し構造。
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