JP4486282B2 - 顔料分散剤、これを含む顔料分散組成物および着色感光性組成物 - Google Patents

顔料分散剤、これを含む顔料分散組成物および着色感光性組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は分散性、流動性に優れ、かつ、着色力に優れる顔料分散剤、これを含む顔料分散組成物および着色感光性組成物に関し、さらに詳しくは、顔料同士の凝集を効果的に防止し該顔料の良好な分散を実現する顔料分散剤、該顔料分散剤を含有し、顔料の分散性、流動性等に優れ、着色力に優れ、塗料、印刷インキ、カラー表示板等の広い範囲で好適に使用し得る顔料分散組成物、および、該顔料分散組成物を含有し、カラープルーフ等の基体上の多色画像の形成や、液晶カラーディスプレイ等に使用されるカラーフィルターの製造などに好適に使用し得る着色感光性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鮮明な色調や高い着色力を示すことから実用上重要となる顔料は、微細な粒子からなるものが多い。しかし、高い着色力を得るために顔料粒子をさらに微細化していくと、往々にして顔料分散液は高い粘度を示すことが多い。このため、このような分散を工業的規模でおこなった場合、分散機から分散液を取り出すのが困難となったり、パイプラインによって分散液を輸送するのが困難、若しくは、不能となるばかりでなく、貯蔵中に分散液がゲル化を起こして使用不能となることがある。
【0003】
ところで、上記顔料を含有する着色感光性組成物は、液晶ディスプレイ等に用いるカラーフィルタの材料等として有用であり、該着色感光性組成物を用いてカラーフィルタを製造する場合、品質、製造安定性等の点で優れる顔料分散法が広く採用されている。この顔料分散法においては、上記着色感光性組成物の塗布液を透明基板上に塗布して着色感光性層を設け、パターン露光した後、現像して第一色目の画素パターンを形成し、これを複数回繰り返して、該透明基板上に複数色の画素パターンを形成する。
【0004】
しかし、ここでは着色材として顔料を用いるため、該顔料の微細化が十分でない場合には、該顔料により光が散乱、吸収され、光透過率が低下してしまう。更に、該顔料による光の散乱、複屈折等で偏光軸が回転し、液晶表示装置のコントラストも低下してしまう、等の問題がある(1990年第7回色彩光学コンファレンス、512色表示10.4”サイズTFT−LCD用カラーフィルタ、植木、小関、福永、山中)。このため、上記着色感光性組成物においては、上記顔料を高度に微細化した状態で分散させておくことが必要とされる。
【0005】
そこで、従来においては、流動性、分散性等に優れた顔料分散液あるいは着色感光性組成物を得るため、種々の分散剤を使用することが知られている。該分散剤は、ポリマー系分散剤と低分子化合物分散剤とに大別でき、上記ポリマー系分散剤としては、ポリアクリル酸塩、マレイン酸ナトリウムオレフィン共重合体、末端カルボキシル基含有ポリエステル(特公昭54−34009号公報)、テトラキス(2−ヒドロキシアルキル)エチレンジアミンを出発物質とする酸性基および/または塩基性基を有するポリエステル(特開平2−245231号公報)、有機色素とポリマーとを結合させた分散剤(特開平4−139262)、マクロモノマー(末端にエチレン性不飽和基を有するオリゴマー)、水酸基を有するモノマー、カルボキシル基含有モノマーおよびこれら以外のモノマー4種からなる共重合体(特開平8−259876号公報)等が知られている。また、上記低分子化合物分散剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルジアミン、アルカノールアミン誘導体(米国特許第3536510号)等が知られている。
【0006】
特開昭63−175080号公報、特開平4−139262号公報等では、有機色素とポリマーとを結合させたポリマー分散剤が提示されており、ポリマー分散剤に含まれる有機色素と顔料粒子との相互作用を強くすることで、ポリマー分散剤の顔料粒子への吸着を促進させ、顔料分散液等の分散性向上を図っている。しかし、これらの分散剤ではポリマー中にランダムに存在する官能基を用いて有機色素とポリマーとを結合させているため、ポリマー中にランダムに色素が導入され、ポリマー部と分散溶媒との親和性が低下し、分散安定化のために必要な吸着層を十分に確保しにくくなるといった問題がある。また、ポリマー中への有機色素もしくは複素環の導入量が増加すると分散溶媒への溶解性が低下するため、同様に分散安定化のために必要な吸着層を十分に確保しにくくなるといった問題がある。
【0007】
これらの諸問題を解決を目的として、特開平9−77987号公報、特開平9−77989号公報、特開平9−77992号公報、特開平9−77994号公報等では、ポリマーの末端に有機色素もしくは複素環を導入することで、分散溶媒への溶解性を向上させたポリマー分散剤が提示されている。しかし、これらの分散剤では、有機色素もしくは複素環の導入箇所がポリマーの末端のみであるため、顔料粒子への吸着部位が少なく、逆に吸着が阻害され、分散安定化に必要な吸着層を十分に確保することは困難であると考えられる。
また、特開平7−140654号公報、特開平5−273411号公報、特開平8−259876号号公報、特開平10−339949号公報、特開2000−234007号公報では、カラーフィルタ、カラープルーフ等の材料としての着色感光性組成物に、マクロモノマー(末端にエチレン性不飽和基を有するオリゴマー)を含む共重合体が有用であり、該マクロモノマーを含む共重合体を使用することにより、顔料粒径が小さく、分散安定性に優れた顔料分散液が得られることが開示されている。しかしながら、該マクロモノマーを含む共重合体では、顔料に強く吸着することができれば分散安定化に必要な吸着層を十分に確保できるが、顔料への吸着力が弱く、不十分であるため、分散剤としても単独では機能せず他の分散剤との併用が必要であったり、高コントラスト時に十分な分散安定性を発揮できない、等の問題がある。
【0008】
一方、鮮明な色調と高い着色力とを示す顔料を含有した着色感光性組成物は、例えばカラープルーフやカラーフィルタ等を作製するための画像形成材料として有用である。
該着色感光性組成物を用いて着色画像を形成する場合、一般に、着色感光性組成物の塗布液を基板上に塗布して該着色感光性組成物による層を形成した後、露光・現像を行なうが、この現像の際に用いる現像液としては、環境に与える影響の少ないアルカリ性水溶液を使用することが多く、上記着色感光性組成物による層は、即ち着色感光性組成物中の結合剤(バインダー)は、上記アルカリ性水溶液に可溶であることが要求される。その一方、着色感光性組成物の塗布液に用いられる溶媒(顔料の分散媒)としては、塗布後の乾燥の容易さから有機溶剤が有効である。
このため、上記着色感光性組成物中の結合剤は、酸性基を有し、かつ適当な有機溶媒に溶解し得る性質を有する必要があり、該着色感光性組成物においては、有機顔料は、かかる性質を有し、酸性基を有する上記結合剤中に分散される。
【0009】
このような着色感光性組成物による層は、一般に極めて薄く、かつ、薄厚で高い着色濃度を示すことが要求されることから、有機溶媒に可溶の酸性基を有する結合剤中に、有機顔料を高度に微細化した状態で分散させることが必要となる。しかし、顔料の分散性、流動性等に優れた顔料分散物、それを含む顔料分散組成物および着色感光性組成物は、未だ提供されていないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
本発明は、顔料を凝集させず該顔料の安定かつ良好な分散性、流動性を実現し、かつ光透過性にも優れた顔料分散剤を提供することを目的とする。また、
本発明は、該顔料分散剤を含有し、顔料の分散性、流動性等に優れ、かつ着色力が高く、塗料、印刷インキ、カラー表示板等の広い範囲で好適に使用し得る顔料分散組成物を提供することを目的とする。更に、本発明は、該顔料分散組成物を含有し、着色力が高く、アルカリ現像適性に優れ、カラープルーフ等の基体上の多色画像の形成や、液晶カラーディスプレイ等に使用されるカラーフィルタの製造などに好適に使用し得る着色感光性組成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の手段によって解決される。
<1> 幹鎖に、少なくとも有機色素の部分骨格および/または複素環を含む繰り返し単位を有するグラフト共重合体であって、前記有機色素の部分骨格および/または複素環は、ベンズイミダゾロン、キナルジン、キノフタロンおよびテトラクロロキノフタロンのいずれかであるあることを特徴とする顔料分散剤である。
【0012】
<2> 前記グラフト共重合体は、末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーと、を共重合単位として含むことを特徴とする前記<1>の顔料分散剤である。
【0013】
<3> 前記有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーは、下記一般式(1)で表されることを特徴とする前記<2>の顔料分散剤である。
【0014】
【化2】
[一般式(1)において、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は単結合または炭素数1〜10の2価の炭化水素基(該炭化水素基は、置換基を有していてもよく、分岐、あるいは環構造を形成してもよく、また途中にエーテル、エステル結合を介してもよい)を表す。またPはベンズイミダゾロン、キナルジン、キノフタロンおよびテトラクロロキノフタロンから選ばれる少なくとも1種の有機色素の部分骨格および/または複素環を表す。X1は、―O―、―CO―、―COO―、―OCO―、―CONH―、―NHCO―、フェニレンを表し、X2は、―O―、―N(R3)―、―N(R4)CON(R5)―、―N(R6)COO―、―OCON(R7)―を表す(前記R3〜R7は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を表す)。]
【0016】
> 前記グラフト共重合体は、共重合体単位として、前記重合性オリゴマーを20〜99質量%、および、有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーを80〜1質量%、有することを特徴する前記<2>または>の顔料分散剤である。
【0017】
> 前記重合性オリゴマーは、数平均分子量が1000〜20000であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有することを特徴とする前記<2>〜<>の顔料分散剤である。
【0018】
> 前記<1>〜<>のいずれかの顔料分散剤と、顔料と、を有機溶剤中に分散してなることを特徴とする顔料分散組成物である。
【0019】
> 前記<>の顔料分散組成物と、エチレン性不飽和二重結合を二個以上有する多官能モノマーと、光重合開始剤と、を含有することを特徴とする着色感光性組成物である。
【0020】
> 酸性基を有するバインダーポリマーを含有することを特徴とする前記<>の着色感光性組成物である。
【0021】
【発明の実施の形態】
≪顔料分散剤≫
本発明の顔料分散剤は、幹鎖に、少なくとも有機色素の部分骨格および/または複素環を含む繰り返し単位を有するグラフト共重合体であることを特徴とする。本発明の顔料分散剤は、上記有機色素の部分骨格および/または複素環を含む繰り返し単位構造を有する幹鎖を有するグラフト共重合体を含有するため、顔料と吸着部との相互作用が高く、分散溶媒への溶解性も良好で、分散安定性に優れる。また、本発明の顔料分散剤は、必要に応じて適宜選択したその他の成分と併用してもよい。
【0022】
(グラフト共重合体)
本発明において上記グラフト共重合体は、図1に示すように、幹鎖(主鎖)に、少なくとも有機色素の部分骨格および/または複素環を含む繰り返し単位を有してなり、酸性モノマー、その他のモノマー等を共重合単位として含んでいてもよい。
【0023】
上記グラフト共重合体の重量平均分子量(Mw)としては、3000〜100000が好ましく、5000から50000がさらに好ましい。上記重量平均分子量(Mw)が3000未満であると、顔料の凝集を防ぐことが困難となり、粘度が上昇してしまうことがある。また、上記重量平均分子量(Mw)が100000を超えると有機溶媒への溶解性が不足し、粘度が上昇してしまうことがある。尚、上記重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(キャリア:テトラヒドロフラン)によって測定されるポリスチレン換算重量平均分子量である。
【0024】
上記グラフト共重合体は、図1に示すとおり、有機色素の部分骨格および/または複素環を含む繰り返し単位3を少なくとも有する幹鎖1に重合性オリゴマーによる側鎖2がグラフト共重合によって結合しており、幹鎖と側鎖との結合部4は、上記重合性オリゴマーにおける末端のエチレン性不飽和結合による重合反応の結果生じたものである。上記幹鎖1ないし上記側鎖2は、必要に応じて酸性モノマー、他のモノマーを共重合単位として含んでいてもよい。
【0025】
上記グラフト共重合体は、上記重合性オリゴマーにおける末端のエチレン性不飽和二重結合と、有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーとの重合反応によって形成される。また、このように形成されたグラフト共重合体をさらに高分子反応させて有機色素の部分骨格および/または複素環を構築してもよい。
【0026】
上記グラフト共重合体における上記共重合単位の含有量としては、上記重合性オリゴマーが20〜99質量%であり、好ましくは30〜90質量%であり、上記有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーが80〜1質量%であり、好ましくは50〜1質量%である。
【0027】
上記重合性オリゴマーの含有量が、20質量%未満であると、顔料分散剤としての立体反発効果が得られず、顔料の凝集の防止が困難となり、また、分散溶媒への溶解性が低下し、分散安定化のために必要な吸着層を十分に確保することが困難となり、99質量%を超えると、上記有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーの割合が減り、顔料に対する吸着能力が低下し、分散性を十分に発揮できない場合がある。上記有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーの含有量が1質量%未満であると、顔料に対する吸着能力が低下し、分散性を十分に発揮できない場合があり、80質量%を超えると、上記重合性オリゴマーの割合が減ることから、顔料分散剤としての立体反発効果が得られず、顔料の凝集を十分に防止できないことがあり、また、分散溶媒への溶解性が低下し、分散安定化のために必要な吸着層を十分に確保することが困難となることがある。
また、これらと共重合可能な他のモノマーを使用する場合、該他のモノマーの含有量としては4〜70質量%の範囲内が好ましい。
【0028】
――重合性オリゴマー――
上記重合性オリゴマー(以下「マクロモノマー」と称することがある)は、エチレン性不飽和二重結合を有する基を末端に有するオリゴマーである。本発明においては、上記重合性オリゴマーの中でも、該オリゴマーの両末端の一方にのみ上記エチレン性不飽和二重結合を有する基を有するのが好ましい。
【0029】
上記重合性オリゴマーの分子量としては、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1000〜20000であるのが好ましく、2000〜15000であるのがより好ましい。
上記数平均分子量が、1000未満であると、顔料分散剤としての立体反発効果が十分でないことがあり、20000を超えると、立体効果により、顔料への吸着に時間を要することがある。
【0030】
上記オリゴマーとしては、一般的には、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、およびブタジエンから選択された少なくとも一種のモノマーから形成された単独重合体または共重合体などが挙げられ、これらの中でも、アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体または共重合体、ポリスチレンなどが好ましい。
本発明において、これらのオリゴマーは、置換基で置換されていてもよく、該置換基としては、特に制限はないが、例えば、ハロゲン原子などが挙げられる。
【0031】
上記エチレン性不飽和二重結合を有する基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、などが好適に挙げられ、これらの中でも(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
【0032】
本発明においては、上記重合性オリゴマーの中でも、下記一般式(5)で表されるオリゴマーが好ましい。
一般式(5)
【0033】
【化3】
【0034】
上記一般式(5)において、R51およびR53は、水素原子またはメチル基を表す。R52は、炭素数1〜8のアルキレン基を表し、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、エチレン基が特に好ましい。Yは、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するフェニル基、またはCOOR54(R54は、炭素数1〜6のアルコール性水酸基、ハロゲンで置換されてもよいアルキル基、フェニル基、または炭素数7〜10のアリールアルキル基を表す)を表し、フェニル基またはCOOR54(R54は、炭素数1〜4のアルコール性水酸基で置換されてもよいアルキル基を表す)が好ましい。qは、20〜200を表す。
【0035】
上記重合性オリゴマーの具体例としては、ポリ−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリスチレンポリマー、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリ−i−ブチル(メタ)アクリレート、それらの共重合体であって、分子末端の一個に(メタ)アクリロイル基が結合したポリマーが好適に挙げられる。
【0036】
上記重合性オリゴマーは、市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよく、該市販品としては、例えば、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー(Mn=6000、商品名:AS−6、東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AA−6、東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルアクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AB−6、東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:AA−714、東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:707S、東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリ2−エチルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:AY−707S、AY−714S、東亜合成化学工業(株)製)、などが挙げられる。
【0037】
本発明における上記重合性オリゴマーの好ましい具体例としては、アルキル(メタ)アクリレートの重合体、および、アルキル(メタ)アクリレートとポリスチレンとの共重合体から選択される少なくとも1種のオリゴマーであって、数平均分子量が1000〜20000であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有するものが挙げられる。
【0038】
――有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマー――
本発明において「有機色素の部分骨格および/または複素環」とは、有機色素に含まれる部分骨格や複素環を意味し、これに類似する複素環までも含む概念である。また、該有機色素の種類としては、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、アントラピリミジン系、アンサンスロン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、イソインドリン系、キノフタロン系の有機色素から選ばれる少なくとも1種の部分骨格および/または複素環であることが好ましく、本発明の顔料分散剤は前記有機色素の部分骨格および/または複素環として、ベンズイミダゾロン、キナルジン、キノフタロンおよびテトラクロロキノフタロンを含む。以下に、上記有機色素の部分骨格および/または複素環の具体例を挙げる。
【0039】
【化4】
【0040】
【化5】
【0041】
上記有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーとしては、下記一般式(1)で表わされる化合物が好適である。
【0042】
【化6】
【0043】
上記一般式(1)中、R1は、水素原子またはメチル基を表わす。
また、R2は単結合または炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表す。該炭化水素基は置換基を有していてもよく、途中にエーテル若しくはエステル結合を介して結合されていてもよい。具体的には、(CH2lなどのアルキレン(lは1〜10の整数)、イソプロピリデンなどの分岐アルキレン、シクロヘキシレンなどの環状アルキレン、フェニレン、トルイレン、キシリレン、ナフチレンなどの芳香族環を有する基、(C24O)m、(C36O)nなどのエーテル結合を介するもの(mは1〜5の整数、nは1〜3の整数)、(CH2)p1―OCO―(CH2)p2や、(CH2)p1―COO―(CH2)p2などのエステル結合を介するもの(p1+p2は1〜9の整数)、更に炭素炭素二重結合、三重結合を介するもの、並びにこれらの組み合わせなどが挙げられ、(CH2lなどのアルキレン(lは1〜10の整数)、イソプロピリデンなどの分岐アルキレン、(C24O)m、(C36O)nなどのエーテル結合を介するもの(mは1〜5の整数、nは1〜3の整数)が好ましい。
【0044】
上記一般式(1)中Pは、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、アントラピリミジン系、アンサンスロン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、イソインドリン系、キノフタロン系から選ばれる少なくとも1種の有機色素の部分骨格および/または複素環を表わす。上記Pは、上記有機色素群から選ばれる有機色素の部分骨格および/または複素環であれば特に限定されないが、具体的には上述した有機色素の部分骨格および/または複素環の具体例と同様のものが挙げられる。この中でも、ベンズイミダゾロン、キナルジン、キノフタロンおよびテトラクロロキノフタロンが好ましい。
【0045】
上記一般式(1)中、X1は、―O―、―CO―、―COO―、―OCO―、―CONH―、―NHCO―、フェニレンを表し、−COO−、−CONH−、フェニレンが好ましい。
【0046】
上記一般式(1)中、X2は、―O―、―N(R3)―、―N(R4)CON(R5)―、―N(R6)COO―、―OCON(R7)―を表す。X2中、R3〜R7は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を表す。
【0047】
以下に、上記有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーの具体例(例示化合物7−1〜7−13)を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば一般式(1)中のR1、R2、X1、X2およびPの組合せを適宜変えたものなども含まれる。
【0048】
【化7】
【0049】
【化8】
【0050】
――その他のモノマー――
上記グラフト共重合体は、上記他のモノマーを更に共重合体単位として含有していてもよく、該他のモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、芳香族ビニル化合物(例、スチレン、α−メチルスチレンおよびビニルトルエン)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレートおよびi−ブチル(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル(例、ベンジル(メタ)アクリレート)、グリシジル(メタ)アクリレート、カルボン酸ビニルエステル(例、酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニル)、シアン化ビニル(例、(メタ)アクリロニトリルおよびα−クロロアクリロニトリル)、および脂肪族共役ジエン(例、1,3−ブタジエンおよびイソプレン)、などが挙げられる。
これらの中でも、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステルが好ましい。
【0051】
上記グラフト共重合体における該他のモノマーの含有量としては、例えば、4〜70質量%が好ましい。
上記含有率が、4質量%未満であると、塗布膜の物性の制御ができなくなることがあり、70質量%を超えると、顔料分散剤としての能力が十分に発揮されないことがある。
【0052】
―グラフト共重合体の具体例―
上記グラフト共重合体の好ましい具体例としては、
(1)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体、
(2)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体、
(3)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体、
(4)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体、
(5)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体、
(6)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体、
(7)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体、
(8)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体、
(9)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体、
(10)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体、
【0053】
(11)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体、
(12)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体、
(13)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ(メチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート)オリゴマー共重合体、
(14)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリ(メチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート)オリゴマー共重合体、
(15)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ(メチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート)オリゴマー共重合体、
(16)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリ(メチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート)オリゴマー共重合体、
(17)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ(ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート)オリゴマー共重合体、
(18)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリ(ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート)オリゴマー共重合体、
(19)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ(ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート)オリゴマー共重合体、
(20)上記具体例(例示化合物7−1〜7−13)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリ(ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート)オリゴマー共重合体、
【0054】
(21)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(22)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(23)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(24)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(25)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(26)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(27)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(28)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(29)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(30)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
【0055】
(31)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(32)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、
(33)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(34)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(35)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(36)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(37)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(38)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(39)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
【0056】
(40)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(41)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(42)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(43)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、
(44)上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/(メタ)アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリ―n―ブチルアクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、等が挙げられる。
この中でも上記具体例(例示化合物7−1)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体、上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体、上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体と無水フタル酸との反応物、上記具体例(例示化合物7−3)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体とテトラクロロ無水フタル酸との反応物、上記具体例(例示化合物7−6)に示したモノマー/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体、上記具体例(例示化合物7−6)に示したモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー共重合体、が特に好ましい
【0057】
上記グラフト共重合体は、上記各共重合体単位となる成分を、例えば、溶媒中でラジカル重合させることによって得ることができる。該ラジカル重合の際、ラジカル重合開始剤を使用することができ、また、さらに連鎖移動剤(例、2−メルカプトエタノールおよびドデシルメルカプタン)を使用することができる。以下に、上記有機色素の部分骨格および/または複素環を含むモノマー、並びに、上記グラフト共重合体の合成例をいくつか例示する。
【0058】
(有機色素の部分骨格および/または複素環を含むモノマーの合成例)
[合成例1]
アミノベンズイミダゾロン14.9質量部、2−イソシアナトエチルメタクリレート21.2質量部および酢酸エチル150質量部の混合溶液にジブチルスズジアセテート0.96質量部を加え、攪拌しながら50℃で7.5時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却し、ヘキサン1000mlに滴下すると固体が析出した。析出した固体を、ろ過後、風乾し、ベンズイミダゾロン含有モノマー(A:例示化合物7−1)26.0質量部を得た。
【0059】
[合成例2]
8−ヒドロキシキナルジン95.5質量部、炭酸カリウム124.4質量部、および、ジメチルアセトアミド240mlの混合溶液を攪拌しておき90℃に加温した。3−ブロモプロパノール125.1質量部をゆっくり滴下し、滴下後90℃で6時間反応させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、10%塩酸、水道水で洗浄後、濃縮し、酢酸エチル/へキサンで再結晶することで、8−(3−ヒドロキシプロピルオキシ)キナルジン48.4質量部を得た。続いて8−(3−ヒドロキシプロピルオキシ)キナルジン45質量部、ジメチルアセトアミド220ml、トリエチルアミン41.9質量部の混合溶液を0℃で攪拌しておき、メタクリル酸42.8質量部を滴下した。発熱がおさまった後、室温で更に1時間反応させ、反応溶液を酢酸エチルで抽出し、水道水で洗浄後、濃縮した。酢酸エチルによりカラム精製することで、油状のキナルジン含有モノマー(B:例示化合物7−3)40.5質量部を得た。
【0060】
[合成例3]
合成例2で得られた上記キナルジン含有モノマー(B)22.4質量部、無水フタル酸34.9質量部、安息香酸95.9質量部およびハイドロキノンモノメチルエーテル0.48質量部の混合物を120℃に加熱し、攪拌しながら4時間反応させた。反応溶液を炭酸カリウム水溶液で中和し、析出物をろ過、メタノールで洗浄後、風乾して黄色固体のキノフタロン含有モノマー(C:例示化合物7−6)17.3質量部を得た。
【0061】
(グラフト共重合体の合成例)
[合成例4]
ジメチルスルホキシド30質量部、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:6000、商品名:AA−6、東亞合成化学工業(株)製)23.4質量部を窒素置換した三口フラスコに導入し、スリーワンモータにて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱し、フラスコ内を78℃まで昇温した。その後、別に調製した下記モノマー溶液と開始剤溶液とを2時間15分かけて同時に滴下した。
〔モノマー溶液1〕
・上記ベンズイミダゾロン含有モノマー(A) 3.65質量部
・メチルメタクリレート 1.41質量部
・ジメチルスルホキシド 26.6質量部
〔開始剤溶液〕
・2,2−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル) 0.037質量部
(商品名:V−65、和光純薬(株)製)
・ジメチルスルホキシド 10.0質量部
【0062】
滴下後、1時間攪拌し、2,2−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル)(商品名:V−65)0.074質量部をフラスコ内の溶液中に添加し、さらにフラスコ内を78℃に2時間保持し、その後加熱して90℃で30分間保った。次いで、フラスコ内の溶液を室温まで冷却し、グラフト共重合体溶液をメタノール3.0リットル中に再沈し、真空乾燥し、ベンズイミダゾロン含有グラフト共重合体の粉末(顔料分散剤1)を得た。
得られたグラフト共重合体の重量平均分子量は、20000であった。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(C−R4A、(株)島津製作所製)により測定した。
【0063】
[合成例5]
上記合成例4のモノマー溶液1において、ベンズイミダゾロン含有モノマー(A)の添加量を3.65質量部から1.83質量部に変更し、メチルメタクリレートの添加量を1.41質量部から2.01質量部に変更し、ジメチルスルホキシドの添加量を26.6質量部から23.8質量部に変更した以外は上記合成例4と同様にしてベンズイミダゾロン含有グラフト共重合体の粉末(顔料分散剤2)を得た。
得られたグラフト共重合体(顔料分散剤2)の重量平均分子量は、20000であった。
【0064】
[合成例6]
上記合成例4のモノマー溶液1において、ベンズイミダゾロン含有モノマー(A)の添加量を3.65質量部から0.91質量部に変更し、メチルメタクリレートの添加量を1.41質量部から2.31質量部に変更し、ジメチルスルホキシドの添加量を26.6質量部から22.4質量部に変更した以外は上記合成例4と同様にしベンズイミダゾロン含有グラフト共重合体の粉末(顔料分散剤3)を得た。
得られたグラフト共重合体(顔料分散剤3)の重量平均分子量は、20000であった。
【0065】
[合成例7]
1−メトキシ−2−プロピルアセテート35質量部、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:6000、商品名:AA−6、東亞合成化学工業(株)製)23.4質量部を窒素置換した三口フラスコに導入し、スリーワンモータにて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して、フラスコ内を78℃まで昇温した。
次いで、別に調製した下記モノマー溶液2と開始剤溶液とを2時間15分かけて同時に滴下した。
〔モノマー溶液2〕
・上記キナルジン含有モノマー(B) 7.45質量部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 25.0質量部
〔開始剤溶液〕
・2,2−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル) 0.037質量部
(商品名:V−65、和光純薬(株)製)
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 10.0質量部
【0066】
滴下後1時間攪拌し、2,2−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル)(商品名:V−65)0.074質量部をフラスコ内の溶液中に添加し、さらにフラスコ内を78℃に2時間保持し、その後加熱して90℃で30分間保った。次いで、フラスコ内の溶液を室温まで冷却し、グラフト共重合体溶液をメタノール3.0リットル中に再沈、真空乾燥して、キナルジン含有グラフト共重合体の粉末(顔料分散剤4)を得た。
得られたグラフト共重合体の重量平均分子量は、20000であった。
【0067】
[合成例8]
1−メトキシ−2−プロピルアセテート43.3質量部、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:6000、商品名:AA−6、東亞合成化学工業(株)製)15.6質量部、キノフタロン含有モノマー(C)7.2質量部を窒素置換した三口フラスコに導入し、スリーワンモータにて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱し、フラスコ内を78℃まで昇温した。
次いで、別に調製した下記開始剤溶液を2時間15分かけて滴下した。
〔開始剤溶液〕
・2,2−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル) 0.025質量部
(商品名:V−65、和光純薬(株)製)
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 11.2質量部
【0068】
滴下後1時間攪拌し、2,2−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル)(商品名:V−65)0.050質量部をフラスコ内の溶液中に添加し、さらにフラスコ内を78℃に2時間保持し、その後加熱して90℃で30分間保った。次いで、フラスコ内の溶液を室温まで冷却し、グラフト共重合体溶液をメタノール3.0l中に再沈、真空乾燥し、キノフタロン含有グラフト共重合体の粉末(顔料分散剤5)を得た。
得られたグラフト共重合体の重量平均分子量は、20000であった。
【0069】
[合成例9]
1−メトキシ−2−プロピルアセテート36.3質量部、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:6000、商品名:AA−6、東亞合成化学工業(株)製)15.6質量部、メチルメタクリレート0.94質量部、上記キノフタロン含有モノマー(C)3.3質量部を窒素置換した三口フラスコに導入し、スリーワンモータにて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱し、フラスコ内を78℃まで昇温した。
次いで、別に調整した下記開始剤溶液を2時間15分かけて滴下した。
〔開始剤溶液〕
・2,2−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル) 0.025質量部
(商品名:V−65、和光純薬(株)製)
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 11.2質量部
【0070】
滴下後1時間攪拌し、2,2−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル)(商品名:V−65)0.050質量部をフラスコ内の溶液中に添加し、さらにフラスコ内を78℃に2時間保持し、その後加熱して90℃に30分間保った。次いで、フラスコ内の溶液を室温まで冷却し、グラフト共重合体溶液をメタノール3.0リットル中に再沈、真空乾燥し、キノフタロン含有グラフト共重合体の粉末(顔料分散剤6)を得た。
得られたグラフト共重合体の重量平均分子量は、20000であった。
【0071】
[合成例10]
上記合成例9において、三口フラスコに導入する1−メトキシ−2−プロピルアセテートの添加量を36.3質量部から33.5質量部に変更し、メチルメタクリレートの添加量を0.94質量部から1.34質量部に変更し、キノフタロン含有モノマー(C)の添加量を3.3質量部から1.66質量部に変更した以外は上記合成例9と同様にし、キノフタロン含有グラフト共重合体の粉末(顔料分散剤7)を得た。
得られたグラフト共重合体(顔料分散剤7)の重量平均分子量は、20000であった。
【0072】
[合成例11]
上記合成例9において、三口フラスコに導入する1−メトキシ−2−プロピルアセテートの添加量を36.3質量部から31.9質量部に変更し、メチルメタクリレートの添加量を0.94質量部から1.54質量部に変更し、キノフタロン含有モノマー(C)の添加量を3.3質量部から0.83質量部に変更した以外は上記合成例9と同様にし、キノフタロン含有グラフト共重合体の粉末(顔料分散剤8)を得た。
得られたグラフト共重合体(顔料分散剤8)の重量平均分子量は、20000であった。
【0073】
[合成例12]
上記合成例9で得られたキナルジン含有グラフト共重合体(顔料分散剤6)8.0質量部、無水フタル酸1.0質量部および1−メトキシ−2−プロピルアセテート21.0質量部の混合溶液を攪拌しながら、120℃で4時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却し、メタノール3.0リットル中で再沈後、真空乾燥して、キノフタロン含有グラフト共重合体(顔料分散剤9)を得た。吸光度より求めたキノフタロン化率は4%であった。
【0074】
[合成例13]
上記合成例12において、無水フタル酸の添加量を1.0質量部から2.0質量部に変更した以外は、上記合成例12と同様にして、キノフタロン含有グラフト共重合体(顔料分散剤10)を得た。キノフタロン化率は8%であった。
【0075】
[合成例14]
上記合成例12において、無水フタル酸1.0質量部をテトラクロロ無水フタル酸1.93質量部に変更した以外は、上記合成例12と同様にして、テトラクロロキノフタロン含有グラフト共重合体(顔料分散剤11)を得た。キノフタロン化率は38%であった。
【0076】
[合成例15]
上記合成例12において、無水フタル酸1.0質量部をテトラクロロ無水フタル酸3.86質量部に変更した以外は、上記合成例12と同様にして、テトラクロロキノフタロン含有グラフト共重合体(顔料分散剤12)を得た。キノフタロン化率は45%であった。
【0077】
本発明の顔料分散剤は、上記グラフト共重合体のみを含んでいてもよいし、必要に応じて適宜選択したその他の成分を更に含んでいてもよい。
上記その他の成分としては、公知の分散剤が挙げられ、具体的には、ノナノアミド、デカンアミド、ドデカンアミド、N−ドデシルヘキサデカンアミド、N−オクタデシルプロピオアミド、N,N−ジメチルドデカンアミドおよびN,N−ジヘキシルアセトアミド等のアミド化合物、ジエチルアミン、ジヘプチルアミン、ジブチルヘキサデシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメタンアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンおよびトリオクチルアミン等のアミン化合物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,N’,N’−(テトラヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N’−トリ(ヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N’,N’−テトラ(ヒドロキシエチルポリオキシエチレン)−1,2−ジアミノエタン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンおよび1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジシ等のヒドロキシ基を有するアミン、その他、ペコタミド、イソニペコタミド、ニコチン酸アミド等の化合物、などが挙げられる。これらは、市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよく、該市販品としては、例えばシゲノックス−105(商品名、ハッコールケミカル社製)などが挙げられる。
【0078】
上記その他の成分の上記顔料分散剤における含有量としては、1〜90質量%が好ましく、1〜70質量%がより好ましい。
上記含有量が、1質量%未満であると、顔料分散組成物の粘度上昇を抑制できないことがあり、90質量%を超えると、顔料分散剤としての性能が十分に発揮されないことがある。
【0079】
また、本発明の顔料分散剤は、更に、下記一般式(6)または(7)で表されるアミン化合物を含有していてもよい。
一般式(6)
【0080】
【化9】
【0081】
上記一般式(6)において、R61およびR62は、水素原子、または、置換基を有していてもよいアルキル基若しくはアラルキル基を表し、これらは互いに結合して窒素原子を含む5員ないし6員の飽和環を形成してもよい。この飽和環は、更に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選択される1〜3個の原子を含んでもよい。R63は、アルキレン基、またはエーテル結合を含むアルキレン基を表す。X6は、−CON(Y61)(Y62)、−OCON(Y61)(Y62)、−N(Y63)CO(Y64)、または、−N(Y63)CON(Y61)(Y62)を表す。Y61、Y62、Y63およびY64は、水素原子、または、置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
一般式(7)
【0082】
【化10】
【0083】
上記一般式(7)において、R71、R72、R76およびR77は、水素原子、または、置換基を有していてもよいアルキル基若しくはアラルキル基を表し、これらは互いに結合して窒素原子を含む5員ないし6員の飽和環を形成してもよい。この飽和環は、更に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選択される1〜3個の原子を含んでもよい。R74およびR75は、アルキレン基、またはエーテル結合を合むアルキレン基を表す。Z7は、−CON(Y71)−、−OCON(Y71)−またはN(Y72)CON(Y73)−、を表す。Y71、Y72およびY73は、上記一般式(6)におけるY61、Y62およびY63と順に同義である。
【0084】
上記一般式(6)または(7)で表されるアミン化合物の具体例としては、ビス(2−(1−モルホリノ)エチル)テレフタルアミド、などが好適に挙げられる。
【0085】
また、本発明の顔料分散剤は、各種界面活性剤を含有していてもよく、該界面活性剤を含有していると分散安定性の向上に有効である。該界面活性剤としては、例えば、アルキルナフタレンスルホン酸塩、燐酸エステル塩に代表されるアニオン系界面活性剤、アミン塩に代表されるカチオン系界面活性剤、アミノカルボン酸、ベタイン型に代表される両性界面活性剤、などが挙げられる。
【0086】
――分散――
次に、図面を参照しながら本発明の顔料分散剤による顔料の分散について説明する。図2は、上記グラフト共重合体を含む顔料分散剤が、顔料粒子の表面に吸着した状態を示す概略説明図である。
【0087】
図2に示す通り、本発明の顔料分散剤を用いた場合、該顔料分散剤が、顔料粒子5の表面に吸着する。このとき、顔料粒子5の表面には、上記顔料分散剤における上記グラフト共重合体の幹鎖1に存在する有機色素の部分骨格および/または複素環を有する繰り返し単位3が吸着する。顔料粒子5は、上記グラフト共重合体における幹鎖1で覆われた状態になる。該幹鎖1からは側鎖2が分岐しており、該側鎖2は、顔料粒子5の表面から外側に向かって伸びており、顔料粒子5の周辺を雲が覆うかのようにして存在している。個々の顔料粒子5の表面に上記グラフト共重合体が吸着しているので、顔料粒子5同士は、互いに吸着し凝集することがなく、微細化した状態のまま、上記グラフト共重合体により均一に分散され、流動し易い状態になる。
【0088】
通常の顔料分散剤を着色感光性組成物に用いた場合には、該着色感光性組成物に含まれる、酸性基を有するバインダーポリマーにおける該酸性基と、上記顔料分散剤における窒素原子等とが、塩を形成したり、強い分子間力で結合したりすることが多いが、本発明の顔料分散剤の場合には、上記グラフト共重合体における側鎖2の存在により、このような挙動を抑制する一方、分散後の安定性を向上させ、分散性向上の効果も高め得る。また、上記グラフト共重合体によると、有機顔料を分散する際、増粘を伴うことがなく、有機顔料の分散性が良好であり、特に酸性の有機顔料に対する分散性が良好である。
【0089】
本発明の顔料分散剤による分散とは、二次粒子の状態で一般に存在する顔料粒子をほぐして一次粒子の状態にし、再凝集を防止することを意味する。本発明の顔料分散剤は、顔料への吸着部位と、該顔料が一次粒子の形態に分散された後での再凝集を防ぐ立体反発部位とを有するグラフト型分散剤であり、単独で使用しても十分に優れた分散効果を発揮する。
本発明の顔料分散剤による顔料の分散は、該顔料分散剤と、顔料との直接の混合により効果的に達成され、顔料以外に分散され得る粒子ができるだけ存在しない状態で行なうのが好ましい。このような状態で顔料の分散を行なうと、本発明の顔料分散剤が該顔料粒子の周囲に瞬時に吸着し、該顔料粒子が良好に分散し、良好に流動し、該顔料粒子同士の凝集が効果的に抑制される。一方、顔料粒子以外に分散され得る粒子が存在した状態で顔料の分散を行なうと、本発明の顔料分散剤が、目的とする顔料粒子の表面に吸着せず、他の粒子表面に吸着し、該顔料分散剤の顔料分散効果が損なわれることがる。したがって、例えば、感光材料等を製造する場合等において、顔料を良好に分散させた状態で該感光材料等中に含有させるには、該顔料と本発明の顔料分散剤とを早い時期に混合しておくのが好ましく、感光層用塗布液等の調製時等の遅い時期に本発明の顔料分散剤を添加・混合するのは好ましくない。
【0090】
本発明の顔料分散剤は、公知の顔料の分散に好適に使用することができ、後述する本発明の顔料分散組成物および着色感光性組成物に特に好適に使用することができる。
【0091】
《顔料分散組成物》
本発明の顔料分散物は、上記本発明の顔料分散剤と、顔料とを、有機溶剤中に分散してなる。
【0092】
―顔料―
上記顔料としては、有機顔料が挙げられる。該有機顔料としては、例えば、黄色顔料、オレンジ顔料、赤色顔料、バイオレット顔料、青色顔料、緑色顔料、ブラウン顔料、黒色顔料、などが挙げられる。
【0093】
上記黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー12、C.Iピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー83,C.I.ピグメントイエロー86、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー125、C.I.ピグメントイエロー137、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー148、C.Iピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー185、などが挙げられる。
【0094】
上記オレンジ顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ55、C.I.ピグメントオレンジ59、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ71、などが挙げられる。
【0095】
上記赤色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピクメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド217、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメンレッド223、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド227、C.I.ピグメントレッド228、C.I.ピグメントレッド240、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド11、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド213、C.I.ピグメントレッド272、C.I.ピグメントレッド270、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド254、などが挙げられる。
【0096】
上記バイオレット顔料としては、例えば、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット30、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピクメンドバイオレット40、C.I.ピグメントバイオレット50、などが挙げられる。
【0097】
上記青色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー22、C、I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー64、などが挙げられる。
【0098】
上記緑色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピクメントグリーン36、などが挙げられる。
上記ブラウン顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグメントブラウン26、などが挙げられる。
上記黒色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック7、などが挙げられる。
【0099】
これらの顔料は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、これらの中でも、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー185、ピグメントイエロー83、などの酸性基を有する顔料が好ましく、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー185、ピグメントレッド254、ピグメントグリーン36、ピグメントブルー15などが特に好ましい。
【0100】
―有機溶剤―
上記有機溶剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルおよびこれらの酢酸エステル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、およびその酢酸エステル類、酢酸エステル類、メチルエチルケトン、などが好ましい。
【0101】
上記顔料の上記顔料分散組成物における含有量としては、通常5〜80質量%であり、10〜70質量%が好ましい。
上記含有量が、5質量%未満であると、着色力が十分でないことがあり、80質量%を超えると、顔料分散組成物の粘度が上昇することがある。
【0102】
上記顔料分散剤の上記顔料分散組成物における含有量としては、上記顔料100質量部に対し、通常、0.1〜200質量部であり、1〜50質量部が好ましい。
上記含有量が、0.1質量部未満であると、顔料分散組成物の粘度が上昇することがあり、200質量部を超えると、カラーフィルター等の作製の際において、色度を得るための塗布膜の厚みの調整が困難となることがある。
【0103】
上記有機溶剤の上記顔料分散組成物における含有量としては、上記顔料100質量部に対し、通常、10〜1000質量部であり、20〜500質量部が好ましい。
上記含有量が、10質量部未満であると、顔料分散組成物の粘度が上昇することがあり、1000質量部を超えると、貯蔵時のスペース確保が難しくなること等がある。
【0104】
本発明の顔料分散組成物は、例えば、以下の方法により調製することができる。
1)上記顔料と上記顔料分散剤とを予め混合して得られる組成物を、上記有機溶剤(またはビヒクル)に添加して分散させる方法
2)上記有機溶剤(またはビヒクル)に、上記顔料と上記顔料分散剤とを別々に添加して分散させる方法
3)上記顔料と上記顔料分散剤とを予め別々に上記有機溶剤(またはビヒクル)に分散し、得られた分散体を混合する方法(この場合、上記顔料分散剤を上記有機溶剤のみで分散してもよい)
4)上記有機溶剤(またはビヒクル)に上記顔料を分散した後、得られた分散体に上記顔料分散剤を添加する方法
【0105】
上記ビヒクルとは、塗料が液体状態にあるときに顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって上記顔料と結合して塗膜を固める成分(バインダ)と、これを溶解希釈する成分(上記有機溶剤)とを含む。
【0106】
上記顔料を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、ニーダー、ロールミル、アトライタ、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル、などの公知の分散機が挙げられる。
【0107】
上記顔料分散組成物を用いた着色画像の形成は、例えば、該顔料分散組成物を含む塗布液を、支持体上に塗布、乾燥して該顔料分散組成物の層を形成し、あるいは仮支持体上に形成されたこの顔料分散組成物の層を支持体上に転写し、その上に公知のポジ型またはネガ型の感光性樹脂組成物の層を形成し、露光、現像し、次いで未露光の上記感光性樹脂組成物の層と共に同じ領域の上記顔料分散組成物の層を除去する方法などに行なうことができる。
【0108】
《着色感光性組成物》
上記着色感光性組成物は、上記顔料分散組成物と、感光性組成物とを少なくとも含有する。
【0109】
―感光性組成物―
上記感光性組成物としては、例えば、特開平3−282404号公報に記載されている感光性組成物などが挙げられ、具体的には、ネガ型ジアゾ樹脂とバインダとからなる感光性組成物、光重合性組成物、アジド化合物とバインダとからなる感光性組成物、桂皮酸型感光性組成物、などが挙げられる。
上記感光性組成物としては、アルカリ水溶液により現像可能なものと、有機溶剤により現像可能なものとが知られているが、公害防止、労働安全性等の点でアルカリ水溶液により現像可能なものが好ましい。
【0110】
―光重合性組成物―
本発明においては、上記感光性組成物の中でも光重合性組成物が特に好ましい。該光重合性組成物は、エチレン性不飽和二重結合を二個以上有する多官能モノマーと、光重合開始剤とを少なくとも含有し、さらに酸性基を有するバインダーポリマーを有するのが好ましい。
【0111】
――エチレン性不飽和二重結合を二個以上有する多官能モノマー――
上記エチレン性不飽和二重結合を二個以上有する多官能モノマーとしては、例えば、特開昭60−258539号公報に記載されているような公知の(メタ)アクリル酸エステル、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アミド、アリル化合物、ビニルエステル、などが挙げられる。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
【0112】
上記エチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマーの上記着色感光性組成物における含有量としては、全固形分に対し、10〜60質量%が好ましい。
上記含有量が、10質量%未満であると、露光時における硬化力が不足することがあり、60質量%を超えると、他の素材の能力が発揮され難くなることがある。
【0113】
――光重合開始剤――
上記光重合開始剤としては、波長が約300〜500nmに少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を少なくとも1種使用するのが好ましく、このような化合物としては、例えば、特開平2−48664号公報、特開平1−152449号公報、および特開平2−153353号公報に記載されているような、芳香族ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ポリハロゲン類、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンと2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の組み合わせ、および4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン]が好ましい。
【0114】
上記光重合開始剤の上記着色感光性組成物における含有量としては、着色感光性組成物の固形分に対し、0.2〜10質量%が好ましい。
上記含有量が、0.2質量%未満であると、露光感度が低くなることがあり、10質量%を超えると、露光感度が高くなりすぎる(制御が困難になる)ことがある。
【0115】
――酸性基を有するバインダーポリマー――
上記酸性基を有するバインダーポリマーは、上記顔料の分散安定性と、アルカリ現像性との両性質を付与し得るものであり、例えば、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、およびスチレン/無水マレイン酸共重合体とアルコール類との反応物、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、顔料分散性に優れ、多官能モノマー、光重合開始剤との相溶性に優れ、アルカリ現像液溶解性、有機溶剤溶解性、強度、軟化温度等が適当であるものが好ましく、具体的には(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が好ましい。
【0116】
上記酸性基を有するバインダーポリマーの重量平均分子量としては、5000〜200000が好ましい。
上記重量平均分子量が、5000未満であると、塗布膜の形成上問題があることがあり、200000を超えると、着色感光性組成物の粘度が高くなることがある。
【0117】
上記酸性基を有するバインダーポリマーの上記着色感光性組成物における含有量としては、全固形分に対し、20〜80質量%程度である。
上記含有量が、20質量%未満であると、塗布膜の形成上問題が生ずることがあり、80質量%を超えると、他の素材の能力が発揮され難くなることがある。
【0118】
上記着色感光性組成物は、例えば、上記顔料分散組成物と、上記感光性組成物とを、適宜選択した条件、手法に従って混合することにより調製することができる。
【0119】
上記着色感光性組成物を用いた着色画像の形成は、基本的に下記(1)〜(3)の工程により行なうことができる。
(1)上記顔料分散組成物を調製した後、これを用いて上記着色感光性組成物を調製する工程
(2)得られた着色感光性組成物を基板上に塗布し乾燥して、または、別の仮支持体上に塗布し乾燥して形成した層を基板上に転写して、着色感光性組成物による層を形成する工程
(3)基板上に形成された着色感光性組成物による層を露光、現像し、パターンを形成する工程
【0120】
液晶ディスプレイ等に用いたカラーフィルタの製造は、上記(2)および(3)の工程を繰り返し行い、2色目以降のパターンを組み合わせることにより行なうことができる。転写法によるカラーフィルタの製造方法は、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−72724号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報等に記載されている。
【0121】
上記基板としては、ガラス板や透明プラスティック板等の透明材料が一般に用いられる。上記基板と上記着色感光性組成物との密着力を向上させるために、市販の各種シランカップリング剤等を上記着色感光性組成物に添加するか、あるいはあらかじめ上記基板をカップリング処理しておいてもよい。
【0122】
上記着色感光性組成物の塗布液の上記基板への塗布は、スピンコータ、ロールコータ、バーコータ、カーテンコータ等の公知の塗布手段を用いて行なうことができる。
【0123】
上記仮支持体上に形成された上記着色感光性組成物による層を、上記基板上に転写する方法としては、常圧下または減圧下でヒートロールラミネータを用いる方法が好適に挙げられる。
【0124】
上記現像の際に使用される現像液の例としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩、炭酸水素塩、アシモニア水、4級アンモニウム塩の水溶液、等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭酸ナトリウム水溶液が特に好ましい。
【0125】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0126】
[実施例1]
下記組成の緑色の顔料分散組成物を調製した。
〔緑色の顔料分散組成物〕
・C.I.ピグメントグリーン36 9.20質量部
・C.I.ピグメントイエロー138 4.96質量部
・合成例4の顔料分散剤1 5.25質量部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 60.59質量部
【0127】
上記組成の緑色の顔料組成物を、モーターミルM50(アイガー社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用いて、周速9m/sで9時間分散し、緑色の顔料分散組成物を調製した。
【0128】
得られた顔料分散組成物について下記の評価を行った。
(1)粘度測定:
得られた顔料分散組成物について、E型粘度計を用いてその粘度を測定し、増粘の程度を評価した。結果を表1に示す。ここで粘度が低いことは、分散安定性、流動性が安定かつ良好であることを示す。
【0129】
(2)コントラスト測定:
得られた顔料分散組成物をガラス基板上に厚さが6μmになるように塗布し、サンプルを作製した。2枚の偏光板の間にこのサンプルを置き、偏光軸が平行のときと垂直のときとの透過光量を測定し、その比をコントラストとした(「1990年第7回色彩光学コンファレンス、512色表示10.4“サイズTFT−LCD用カラーフィルター、植木、小関、福永、山中」を参考にした)。結果を表1に示す。ここでコントラストが高いことは、高度に微細化され透過率、すなわち着色力が高いことを示す。
【0130】
[実施例2〜12]
実施例1において、顔料分散剤1を、それぞれ顔料分散剤2〜12に変更した以外は実施例1と同様にして顔料分散組成物を調製し同様の評価をした。結果を表1に示す。
【0131】
[実施例13]
実施例1において、緑色の顔料分散組成物を下記組成の赤色の顔料分散組成物13に代えた以外は、実施例1と同様にして色の顔料分散組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔赤色の顔料分散組成物13〕
・C.I.ピグメントレッド254 8.28質量部
・合成例4の顔料分散剤1 2.48質量部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 69.24質量部
【0132】
[実施例14]
実施例1において、緑色の顔料分散組成物を下記組成の青色の顔料分散組成物に代えた以外は、実施例1と同様にして青色の顔料分散組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔青色の顔料分散物〕
・C.I.ピグメントブルー15;6 14.20質量部
・合成例4の顔料分散剤1 4.26質量部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 61.54質量部
【0133】
[比較例1]
実施例1において、上記合成例4の顔料分散剤1の代わりに、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドと片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:6000、商品名:AA−6、東亞合成化学工業(株)製)との共重合体(質量比:20/80、重量平均分子量:20000)を使用した以外は、実施例1と同様にして緑色の顔料分散組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0134】
[比較例2]
実施例1において、上記合成例4の顔料分散剤1の代わりに、上記ベンズイミダゾロン含有モノマー(A)とメチルメタクリレートとの共重合体(質量比:5/90、重量平均分子量:20000)を使用した以外は、実施例1と同様にして緑色の顔料分散組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0135】
[比較例3]
実施例1において、上記合成例4の顔料分散剤1の代わりに、上記キナルジン含有モノマー(B)とメチルメタクリレートとの共重合体(質量比:5/90、重量平均分子量:20000)を使用した以外は、実施例1と同様にして緑色の顔料分散組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0136】
[比較例4]
実施例1において、上記合成例4の顔料分散剤1の代わりに、上記キノフタロン含有モノマー(C)とメチルメタクリレートとの共重合体(質量比:5/90、重量平均分子量:20000)を使用した以外は、実施例1と同様にして緑色の顔料分散組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0137】
[実施例15]
下記組成を混合し、カラーフィルター作製用の着色感光性組成物を調製した。
〔着色感光性組成物〕
・実施例1の緑色の顔料分散組成物 32.4質量部
・メタクリル酸/ベンジルメタクリレート重合体 9.0質量部
(モル比:28/72、重量平均分子量:30000、
30質量%−1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液)
・4−[p−N,N’−ジ(エトキシカルボニルメチル) 0.2質量部
−2,6−ジ(トリクロロメチル)−S−トリアジン
・ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.01質量部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 62質量部
【0138】
上記混合は、モーターミルM50(アイガー社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用いて、周速9m/sで9時間行った。
得られたカラーフィルター作製用の着色感光性組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定し、下記のようにしてカラーフィルタを作製し、実施例1と同様にしてコントラストを測定した。
即ち、ガラス基板上に上記カラーフィルター作製用の着色感光性組成物を、スピンコーターを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥させて、約2μmの厚みの膜を形成した。次いで、窒素気流下、超高圧水銀灯で露光した後、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像した。得られたカラーフィルターのコントラストを実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
【0139】
[実施例16〜26]
実施例15において、実施例1の緑色の顔料分散組成物を、それぞれ実施例2〜12の緑色の顔料分散組成物に代えた以外は、実施例15と同様にして実施例16〜26の着色感光性組成物を調製し、実施例15と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0140】
[比較例5〜8]
実施例15において、実施例1の緑色の顔料分散組成物を、比較例1〜4の緑色の顔料分散組成物に代えた以外は、実施例15と同様にして比較例5〜8の着色感光性組成物を調製し、実施例15と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0141】
【表1】
【0142】
表1の結果から、本発明の顔料分散剤を含有する本発明の顔料分散組成物、およびそれを用いた着色感光性組成物は、粘度が低く、高いコントラストが得られることが明らかである。高いコントラストが得られるのは、顔料粒子が微細化された状態で分散されているためであると推測される。一方、比較例の顔料分散組成物およびそれを用いた着色感光性組成物の場合、粘度が高く、コントラストも低いことが明らかである。
【0143】
【発明の効果】
本発明によると、上記従来における諸問題を解決することができる。また、本発明によると、顔料を凝集させず該顔料の安定かつ良好な分散性、流動性を実現し、かつ光透過性にも優れた顔料分散剤を提供することができる。また、本発明によると、該顔料分散剤を含有し、顔料の分散性、流動性等に優れ、かつ着色力が高く、塗料、印刷インキ、カラー表示板等の広い範囲で好適に使用し得る顔料分散組成物を提供することができる。更に、本発明によると、該顔料分散組成物を含有し、着色力が高く、カラープルーフ等の基体上の多色画像の形成や、液晶カラーディスプレイ等に使用されるカラーフィルタの製造などに好適に使用し得る着色感光性組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の顔料分散剤の態様を示す概略説明図である。
【図2】 図2は、本発明の顔料分散剤が、顔料粒子の表面に吸着した状態を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 幹鎖
2 側鎖
3 有機色素の部分骨格および/または複素環を有する繰り返し単位
4 主鎖と側鎖との結合部
5 顔料粒子

Claims (8)

  1. 幹鎖に、少なくとも有機色素の部分骨格および/または複素環を含む繰り返し単位を有するグラフト共重合体であって、前記有機色素の部分骨格および/または複素環は、ベンズイミダゾロン、キナルジン、キノフタロンおよびテトラクロロキノフタロンのいずれかであることを特徴とする顔料分散剤。
  2. 前記グラフト共重合体は、末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーと、を共重合単位として含むことを特徴とする請求項1に記載の顔料分散剤。
  3. 前記有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーは、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項2に記載の顔料分散剤。
    [一般式(1)において、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は単結合または炭素数1〜10の2価の炭化水素基(該炭化水素基は、置換基を有していてもよく、分岐、あるいは環構造を形成してもよく、また途中にエーテル、エステル結合を介してもよい)を表す。またPはベンズイミダゾロン、キナルジン、キノフタロンおよびテトラクロロキノフタロンから選ばれる少なくとも1種の有機色素の部分骨格および/または複素環を表す。X1は、―O―、―CO―、―COO―、―OCO―、―CONH―、―NHCO―、フェニレンを表し、X2は、―O―、―N(R3)―、―N(R4)CON(R5)―、―N(R6)COO―、―OCON(R7)―を表す(前記R3〜R7は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を表す)。]
  4. 前記グラフト共重合体は、共重合体単位として、前記重合性オリゴマーを20〜99質量%、および、有機色素の部分骨格および/または複素環を有するモノマーを80〜1質量%、有することを特徴する請求項2または3に記載の顔料分散剤。
  5. 前記重合性オリゴマーは、数平均分子量が1000〜20000であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有することを特徴とする請求項2〜のいずれかに記載の顔料分散剤。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の顔料分散剤と、顔料と、を有機溶剤中に分散してなることを特徴とする顔料分散組成物。
  7. 請求項に記載の顔料分散組成物と、エチレン性不飽和二重結合を二個以上有する多官能モノマーと、光重合開始剤と、を含有することを特徴とする着色感光性組成物。
  8. 酸性基を有するバインダーポリマーを含有することを特徴とする請求項に記載の着色感光性組成物。
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