JP2001031885A - 顔料分散剤、それを含む顔料分散組成物及び着色感光性組成物 - Google Patents
顔料分散剤、それを含む顔料分散組成物及び着色感光性組成物Info
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Abstract
好な分散を実現する顔料分散剤を提供する。 【解決手段】 窒素原子及びエーテル基を有するグラフ
ト共重合体を含有することを特徴とする顔料分散剤であ
る。グラフト共重合体が、末端にエチレン性不飽和二重
結合を有する重合性オリゴマーと、窒素原子とエチレン
性不飽和二重結合とを有する窒素含有モノマーと、エー
テル基を有する重合性モノマーとを共重合体単位として
含む態様が好ましい。
Description
を含む顔料分散組成物及び着色感光性組成物に関し、更
に詳しくは、顔料同士の凝集を効果的に防止し該顔料の
良好な分散を実現する顔料分散剤、該顔料分散剤を含有
し、顔料の分散性、流動性等に優れ、着色力に優れ、塗
料、印刷インキ、カラー表示板等の広い範囲で好適に使
用し得る顔料分散組成物、及び、該顔料分散組成物を含
有し、カラープルーフ等の基体上の多色画像の形成や、
液晶カラーディスプレイ等に使用されるカラーフィルタ
の製造などに好適に使用し得る着色感光性組成物に関す
る。
色力とを示し、多くの分野で広く使用されてきている。
これらの顔料の中でも実用上重要なものは、一般に、微
細な粒子のものが多く、該顔料の凝集を防ぎ微細化する
ことによって鮮明な色調と高い着色力とが得られる。し
かし、顔料をより微細化していくと、該顔料の分散液は
高粘度を示すことが多い。このため、この顔料分散液を
工業的規模で調製した場合は、該顔料分散液の分散機か
らの取り出しが困難となったり、パイプラインによる輸
送ができなくなったり、更には貯蔵中にゲル化して使用
不能となる、等の問題がある。
組成物は、液晶ディスプレイ等に用いるカラーフィルタ
の材料等として有用であり、該着色感光性組成物を用い
てカラーフィルタを製造する場合、品質、製造安定性等
の点で優れる顔料分散法が広く採用されている。この顔
料分散法においては、前記着色感光性組成物の塗布液を
透明基板上に塗布して着色感光性層を設け、パターン露
光した後、現像して第一色目の画素パターンを形成し、
これを複数回繰り返して、該透明基板上に複数色の画素
パターンを形成する。
るため、該顔料の微細化が十分でない場合には、該顔料
により光が散乱、吸収され、光透過率が低下してしま
う。更に、該顔料による光の散乱、複屈折等で偏光軸が
回転し、液晶表示装置のコントラストも低下してしま
う、等の問題がある(1990年第7回色彩光学コンフ
ァレンス、512色表示10.4”サイズTFT−LC
D用カラーフィルタ、植木、小関、福永、山中)。この
ため、前記着色感光性組成物においては、前記顔料を高
度に微細化した状態で分散させておくことが必要とされ
る。
等に優れた顔料分散液あるいは着色感光性組成物を得る
ため、種々の分散剤を使用することが知られている。該
分散剤は、ポリマー系分散剤と低分子化合物分散剤とに
大別でき、前記ポリマー系分散剤としては、ポリアクリ
ル酸塩、マレイン酸ナトリウムオレフィン共重合体、末
端カルボキシル基含有ポリエステル(特公昭54−34
009号公報)、テトラキス(2−ヒドロキシアルキ
ル)エチレンジアミンを出発物質とする酸性基及び/又
は塩基性基を有するポリエステル(特開平2−2452
31号公報)、マクロモノマー(末端にエチレン性不飽
和基を有するオリゴマー)、水酸基を有するモノマー、
カルボキシ基含有モノマー及びこれら以外のモノマーの
4種からなる共重合体(特開平8−259876号公
報)等が知られており、また、前記低分子化合物分散剤
としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン、アルキルジアミン、アルカノール
アミン誘導体(米国特許第3536510号)等が知ら
れている。
0654、特開平5−273411、特開平8−259
876号の各公報には、カラーフィルタ、カラープルー
フ等の材料としての着色感光性組成物に、マクロモノマ
ー(末端にエチレン性不飽和基を有するオリゴマー)を
含む共重合体が有用であり、該マクロモノマー(末端に
エチレシ性不飽和基を有するオリゴマー)を含む共重合
体を使用することにより、顔料粒径が小さく、分散安定
性に優れた顔料分散液が得られることが開示されてい
る。しかしながら、該マクロモノマーは、窒素原子を含
有しないため、分散剤として使用しても単独では機能せ
ず、他の分散剤との併用が必要であるという問題があ
る。該マクロモノマーを分散剤として用いた場合、高分
子分散剤に見られる増粘作用については小さくて良好で
あるが、顔料の微粒化効果が十分でなく、分散性が十分
でないという問題がある。
料を含有した着色感光性組成物は、例えばカラープルー
フやカラーフィルタ等を作製するための画像形成材料と
して有用である。該着色感光性組成物を用いて着色画像
を形成する場合、一般に、着色感光性組成物の塗布液を
基板上に塗布して該着色感光性組成物による層を形成し
た後、露光・現像を行うが、この現像の際に用いる現像
液としては、環境に与える影響の少ないアルカリ性水溶
液を使用することが多く、前記着色感光性組成物による
層は、即ち着色感光性組成物中の結合剤(バインダー)
は、前記アルカリ性水溶液に可溶であることが要求され
る。その一方、着色感光性組成物の塗布液に用いられる
溶媒(顔料の分散媒)としては、塗布後の乾燥の容易さ
から有機溶剤が有効である。このため、前記着色感光性
組成物中の結合剤は、酸性基を有し、かつ適当な有機溶
媒に溶解し得る性質を有する必要があり、該着色感光性
組成物においては、有機顔料は、かかる性質を有し、酸
性基を有する前記結合剤中に分散される。
一般に極めて薄く、かつ、薄膜で高い着色濃度を示すこ
とが要求されることから、有機溶媒に可溶の酸性基を有
する結合剤中に、有機顔料を高度に微細化した状態で分
散させることが必要となる。しかし、前記顔料の分散
性、流動性等に優れた顔料分散物、それを含む顔料分散
組成物及び着色感光性組成物は、未だ提供されていない
のが現状である。
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、顔料を凝集させず該顔料の
安定かつ良好な分散性、流動性を実現し、かつ光透過性
にも優れた顔料分散剤を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、該顔料分散剤を含有し、顔料の分散性、
流動性等に優れ、かつ着色力が高く、アルカリ現像適性
にも優れ、塗料、印刷インキ、カラー表示板等の広い範
囲で好適に使用し得る顔料分散組成物を提供することを
目的とする。更に、本発明は、該顔料分散組成物を含有
し、着色力が高く、アルカリ現像適性に優れ、カラープ
ルーフ等の基体上の多色画像の形成や、液晶カラーディ
スプレイ等に使用されるカラーフィルタの製造などに好
適に使用し得る着色感光性組成物を提供することを目的
とする。
に本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得
た。即ち、有機溶媒に可溶な酸性基を有する結合剤中
に、有機顔料を分散させた場合、該酸性基と該有機顔料
との間で分子間力が働いて増粘する傾向がある。この増
粘により分散安定性は向上するが、取扱性、作業性等の
低下を招く上、該有機顔料が微細化しにくくなる傾向が
ある。このため、増粘を伴わずに分散を促進させ得る分
散剤が望まれ、そのような分散剤として、低分子化合物
分散剤、中でも特にアミン化合物等が知られている。し
かし、このアミン化合物等の場合、酸性基と塩を形成し
てしまい、感光性樹脂層が現像液に溶解し易くなる等、
後の現像に悪影響を与え得る。アルカリ性分散剤や水易
溶性分散剤にも、前記アミン化合物等と同様な傾向があ
る。一方、上述のマクロモノマーの場合には、高分子鎖
の立体効果から前記増粘の問題はある程度抑えられるも
のの、顔料の分散性が十分ではない、という知見であ
る。
くものであり、前記課題を解決するための手段は、以下
の通りである。即ち、 <1> 窒素原子及びエーテル基を有するグラフト共重
合体を含有することを特徴とする顔料分散剤である。 <2> グラフト共重合体が、末端にエチレン性不飽和
二重結合を有する重合性オリゴマーと、窒素原子とエチ
レン性不飽和二重結合とを有する窒素含有モノマーと、
エーテル基を有する重合性モノマーとを共重合体単位と
して含む前記<1>に記載の顔料分散剤である。 <3> グラフト共重合体において、共重合体単位とし
て、重合性オリゴマーを15〜98重量%、窒素含有モ
ノマーを1〜40重量%、及び、エーテル基を有する重
合性モノマーを1〜70重量%含有する前記<2>に記
載の顔料分散剤である。
ーが、下記一般式(1)で表される化合物より選択され
る少なくとも1種である前記<2>又は<3>に記載の
顔料分散剤である。
表し、R12は、炭素数1〜8のアルキレン基を表す。X
1は、−OR13又は−OCOR14を表す。ここで、R13
は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、フェニル
基、又は炭素数1〜18のアルキル基で置換されたフェ
ニル基を表す。R14は、炭素数1〜18のアルキル基を
表す。lは、2〜200を表す。〕
(メタ)アクリレートの単独重合体若しくは共重合体、
ポリスチレン、及び、アルキル(メタ)アクリレートと
ポリスチレンとの共重合体から選択される少なくとも1
種のオリゴマーであって、数平均分子量が1000〜2
0000であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有す
る前記<2>〜<4>のいずれかに記載の顔料分散剤で
ある。 <6> 窒素含有モノマーが、下記一般式(2)で表さ
れる化合物より選択される少なくとも1種である前記<
2>〜<5>のいずれかに記載の顔料分散剤である。
表す。R22は、炭素数1〜8のアルキレン基を表す。X
2は、−N(R23)(R24)、−R25N(R26)(R27)、
ピロリジノ基、ピロリジル基、ピリジル基、ピペリジノ
基、イミダゾリル基、カルバゾリル基、トリアゾリル
基、テトラゾリル基又はモルホリノ基を表す。ここで、
R23及びR24は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基
又はフェニル基を表す。R25は、炭素数1〜6のアルキ
レン基を表し、R26及びR27は、水素原子、炭素数1〜
6のアルキル基又はフェニル基を表す。m及びnは、1
又は0を表す。〕
記載の顔料分散剤と、顔料とを、有機溶剤中に分散して
なることを特徴とする顔料分散組成物である。 <8> 前記<7>に記載の顔料分散組成物と、酸性基
を有するバインダーポリマーと、エチレン性不飽和二重
結合を2個以上有する多官能モノマーと、光重合開始剤
とを含有することを特徴とする着色感光性組成物であ
る。
剤は、窒素原子及びエーテル基を有するグラフト共重合
体を含有し、必要に応じて適宜選択したその他の成分を
含有する。
体は、窒素原子及びエーテル基を少なくとも有してな
り、その他のモノマー等を共重合体単位として含んでい
てもよい。前記グラフト共重合体において、前記窒素原
子は、主鎖に存在していてもよいし側鎖に存在していて
もよい。
(Mw)としては、3000〜100000が好まし
く、5000〜50000がより好ましい。前記重量平
均分子量(Mw)が、3000未満であると、顔料の凝
集を防ぐことができず、粘度が上昇してしまうことがあ
り、100000を超えると有機溶剤への溶解性が不足
し、粘度が上昇してしまうことがある。なお、該重量平
均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
(キャリア:テトラヒドロフラン)により測定されるポ
リスチレン換算重量平均分子量である。
性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、窒素原
子とエチレン性不飽和二重結合とを有する窒素含有モノ
マーと、エーテル基を有する重合性モノマーとを共重合
体単位として少なくとも含み、必要に応じて、その他の
モノマーを共重合単位として含む。
り、エーテル基を有する側鎖5と窒素原子3とを少なく
とも有する主鎖に、重合性オリゴマーによる側鎖2がグ
ラフト共重合により結合しており、主鎖と側鎖との結合
部1は、前記重合性オリゴマーにおける末端のエチレン
性不飽和二重結合による重合反応の結果生じたものであ
る。前記主鎖及び/又は前記側鎖は、必要に応じて、そ
の他のモノマーを共重合単位として含んでいてもよい。
ーにおける末端のエチレン性不飽和二重結合と、前記窒
素含有モノマーにおけるエチレン性不飽和二重結合と、
前記エーテル基を有する重合性モノマーとの重合反応に
より形成される。
重合体における含有量としては、前記重合性オリゴマー
が15〜98重量%であり、好ましくは25〜90重量
%であり、前記窒素含有モノマーが1〜40重量%であ
り、好ましくは5〜30重量%であり、前記エーテル基
を有する重合性モノマーが1〜70重量%であり、好ま
しくは5〜60重量%である。
量%未満であると、顔料分散剤としての立体反発効果が
得られず、顔料の凝集が防止できないことがあり、98
重量%を超えると、前記窒素含有モノマーの割合が減り
顔料に対する吸着能力が低下し、分散性が十分でないこ
とがある。前記窒素含有モノマーの含有量が、1重量%
未満であると、顔料に対する吸着能力が低下し、分散性
が十分でないことがあり、40重量%を超えると、前記
重合性オリゴマーの割合が減ることから、顔料分散剤と
しての立体反発効果が得られず、顔料の凝集を十分に防
止できないことがある。前記エーテル基を有する重合性
モノマーの含有量が、1重量%未満であると、カラーフ
ィルター等の製造の際の現像適性が十分でないことがあ
り、70重量%を超えると、顔料分散剤としての能力が
低下することがある。
することがある。)は、エチレン性不飽和二重結合を有
する基を末端に有するオリゴマーである。本発明におい
ては、前記重合性オリゴマーの中でも、該オリゴマーの
両末端の内の一方にのみ前記エチレン性不飽和二重結合
を有する基を有するのが好ましい。
ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1000〜
20000であるのが好ましく、2000〜10000
であるのがより好ましい。前記数平均分子量が、100
0未満であると、顔料分散剤としての立体反発効果が十
分でないことがあり、20000を超えると、立体効果
により、顔料への吸着に時間を要することがある。
えば、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、及びブタジエンから選択された少なく
とも一種のモノマーから形成された単独重合体又は共重
合体などが挙げられ、これらの中でも、アルキル(メ
タ)アクリレートの単独重合体又は共重合体、ポリスチ
レンなどが好ましい。本発明において、これらのオリゴ
マーは、置換基で置換されていてもよく、該置換基とし
ては、特に制限はないが、例えば、ハロゲン原子などが
挙げられる。
としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル
基、などが好適に挙げられ、これらの中でも(メタ)ア
クリロイル基が特に好ましい。
の中でも、下記一般式(6)で表されるオリゴマーが好
ましい。
は、水素原子又はメチル基を表す。R62は、炭素数1〜
8のアルコール性水酸基で置換されてもよいアルキレン
基を表し、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましい。Y
は、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するフ
ェニル基、又は−COOR64(ここで、R64は、炭素数
1〜6のアルコール性水酸基、ハロゲンで置換されても
よいアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜10のア
リールアルキル基を表す。)を表し、フェニル基又は−
COOR64(ここで、R64は、炭素数1〜4のアルコー
ル性水酸基で置換されてもよいアルキル基を表す。)が
好ましい。qは、20〜200を表す。
ポリ−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリ
スチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n
−ブチル(メタ)アクリレート、ポリ−i−ブチル(メ
タ)アクリレート、それらの共重合体であって、分子末
端の一個に(メタ)アクリロイル基が結合したポリマー
が好適に挙げられる。
もよいし、適宜合成したものであってもよく、該市販品
としては、例えば、片末端メタクリロイル化ポリスチレ
ンオリゴマー(Mn=6000、商品名:AS−6,東
亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポ
リメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、
商品名:AA−6,東亜合成化学工業(株)製)、片末
端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルアクリレートオリ
ゴマー(Mn=6000、商品名:AB−6,東亜合成
化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリメチ
ルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トオリゴマー(Mn=7000、商品名:AA−71
4,東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイ
ル化ポリブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチル
メタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:
707S,東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタク
リロイル化ポリ2−エチルヘキシルメタクリレート/2
−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=
7000、商品名:AY−707S、AY−714S,
東亜合成化学工業(株)製)、などが挙げられる。
ましい具体例としては、アルキル(メタ)アクリレート
の重合体、及び、アルキル(メタ)アクリレートとポリ
スチレンとの共重合体から選択される少なくとも1種の
オリゴマーであって、数平均分子量が1000〜200
00であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有するも
のが挙げられる。
(2)で表される化合物より選択される少なくとも1種
が好適に挙げられる。
原子又はメチル基を表す。R22は、炭素数1〜8のアル
キレン基を表し、これらの中でも、炭素数1〜6のアル
キレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基が特
に好ましい。
(R26)(R27)、ピロリジノ基、ピロリジル基、ピリジ
ル基、ピペリジノ基、イミダゾリル基、カルバゾリル
基、トリアゾリル基、テトラゾリル基又はモルホリノ基
を表す。ここで、R23及びR24は、水素原子、炭素数1
〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。R25は、炭素
数1〜6のアルキレン基を表し、R26及びR27は、水素
原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表
す。
15−N(R26)(R27)が好ましく、−N(R23)(R24)
のR23及びR24は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキ
ル基若しくはフェニル基が好ましく、−R25−N
(R26)(R27)のR25は、炭素数2〜6のアルキレン基
が好ましく、R26及びR27は、炭素数1〜4のアルキル
基が好ましい。また、前記ピリジル基の中でも、4−ピ
リジル基、2−ピリジル基等が好ましく、前記ピペリジ
ノ基の中でも、1−ピペリジノ基等が好ましく、前記ピ
ロリジル基の中でも、2−ピロリジル基等が好ましく、
前記モルホリノ基の中でも、4−モルホリノ基等が好ま
しい。m及びnは、1又は0を表し、m=1かつn=
1、又は、m=1かつn=0が好ましい(即ち、下記一
般式(3)、(4)で表される化合物に対応する)。
される化合物の中でも、下記一般式(3)〜(5)のい
ずれかで表される化合物から選択される少なくとも1種
が好ましい。
と同義である。R32は、R22と同義である。X3は、X2
と同義である。
と同義である。X4は、X2と同義であり、−N(R43)
(R44)(ここで、R43及びR44は、R23及びR24と同
義である。)、又は、−R45−N(R46)(R47)(ここ
で、R45、R46及びR47は、それぞれR25、R26及びR
27と同義である。)が好ましい。
と同義である。X5は、ピロリジノ基、ピロリジル基、
ピリジル基、ピペリジノ基、イミダゾリル基、カルバゾ
リル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基又はモルホリ
ノ基を表す。
例としては、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチ
ル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピル(メタ)ア
クリルアミド、ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジ−i−ブチル(メタ)アクリルアミド、モルホリ
ノ(メタ)アクリルアミド、ピペリジノ(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチル−2−ピロリジル(メタ)アクリ
ルアミド及びN,N−メチルフェニル(メタ)アクリル
アミド(以上(メタ)アクリルアミド類);
(メタ)アクリルアミド、2−(N,N−ジエチルアミ
ノ)エチル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジ
エチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、3−
(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリル
アミド、1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,1−ジ
メチルメチル(メタ)アクリルアミド及び6−(N,N
−ジエチルアミノ)ヘキシル(メタ)アクリルアミド
(以上アミノアルキル(メタ)アクリルアミド類);及
びビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニ
ルカルバゾール、N−ビニルトリアゾール、ビニルテト
ラゾールなどが好適に挙げられる。
記エーテル基を有する重合性モノマーとしては、例え
ば、下記一般式(1)で表される化合物より選択される
少なくとも1種が好適に挙げられる。
原子又はメチル基を表す。R12は、炭素数1〜8のアル
キレン基を表し、中でも、炭素数1〜6のアルキレン基
が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基がより好まし
い。X1は、−OR13又は−OCOR14を表す。ここ
で、R13は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、
フェニル基、又は炭素数1〜18のアルキル基で置換さ
れたフェニル基を表す。R14は、炭素数1〜18のアル
キル基を表す。また、lは、2〜200を表し、5〜1
00が好ましく、10〜100が特に好ましい。
しては、エーテル基を有し、且つ重合性のものであれば
特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択すること
ができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチ
レングリコールモノメタクリレートなどが挙げられ、こ
れらは市販品であってもよいし、適宜合成したものであ
ってもよい。該市販品としては、メトキシポリエチレン
グリコールメタクリレート(商品名:NKエステルM−
40G,M−90G,M−230G(以上、東亜合成化
学工業(株)製);商品名:ブレンマーPME−10
0,PME−200,PME−400,PME−100
0,PME−2000、PME−4000(以上、日本
油脂(株)製))、ポリエチレングリコールモノメタク
リレート(商品名:ブレンマーPE−90、PE−20
0、PE−350,日本油脂(株)製)、ポリプロピレ
ングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー
PP−500、PP−800、PP−1000,日本油
脂(株)製)、ポリエチレングリコールポリプロピレン
グリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー7
0PEP−370B,日本油脂(株)製)、ポリエチレ
ングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタク
リレート(商品名:ブレンマー55PET−800,日
本油脂(株)製)、ポリプロピレングリコールポリテト
ラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブ
レンマーNHK−5050,日本油脂(株)製)などが
挙げられる。
共重合体単位として含有していてもよく、該その他のモ
ノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選
択することができるが、例えば、芳香族ビニル化合物
(例、スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエ
ン)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート及びi−ブチル
(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル酸アルキル
アリールエステル(例、ベンジル(メタ)アクリレー
ト)、グリシジル(メタ)アクリレート、カルボン酸ビ
ニルエステル(例、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニ
ル)、シアン化ビニル(例、(メタ)アクリロニトリル
及びα−クロロアクリロニトリル)、及び脂肪族共役ジ
エン(例、1,3−ブタジエン及びイソプレン)、(メ
タ)アクリル酸、などが挙げられる。これらの中でも、
不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル及び
カルボン酸ビニルエステルが好ましい。
モノマーの含有量としては、例えば、5〜70重量%が
好ましい。前記含有率が、5重量%未満であると、塗布
膜の物性の制御ができなくなることがあり、70重量%
を超えると、顔料分散剤としての能力が十分に発揮され
ないことがある。
しては、(1) N−ビニルイミダゾール/ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリ
ロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、
(2) N−ビニルカルバゾール/ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化
ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、(3) N
−ビニルトリアゾール/ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチ
ル(メタ)アクリレート共重合体、(4) N−ビニル
イミダゾール/ポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレン共重合
体、(5) N−ビニルカルバゾール/ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイ
ル化ポリスチレン共重合体、(6)N−ビニルイミダゾ
ール/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト/メチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル
化ポリスチレン共重合体、(7) N−ビニルイミダゾ
ール/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト/ベンジル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイ
ル化ポリスチレン共重合体、
リコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイ
ル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、(9)
N,N−ジメチル−2−ピペリジルエチルアクリレー
ト/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
/末端メタクリロイル化ポリメチル(メタ)アクリレー
ト共重合体、(10) 4−モルホリノエチルアクリレー
ト/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
/末端メタクリロイル化ポリメチル(メタ)アクリレー
ト共重合体、(11) 3−(N,N−ジメチルアミノ)
プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチ
ル(メタ)アクリレート共重合体、(12) 3−(N,
N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタ
クリロイル化ポリスチレン共重合体、
プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート/メチル(メタ)アクリレート末
端メタクリロイル化ポリスチレン共重合体、(14) 3
−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド
/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/
末端メタクリロイル化メチル(メタ)アクリレート及び
2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重
合体、(15) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピ
ルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチルメタア
クリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの
共重合体の共重合体、(16) 3−(N,N−ジメチル
アミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化
メチルメタアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートの共重合体の共重合体、
ロピルアクリルアミド/ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル
(メタ)アクリレート共重合体、(18) 3−(N,N−
ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレ
ングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)ア
クリレート共重合体、(19) 3−(N,N−ジメチルア
ミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコー
ルポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレ
ート共重合体、(20) 3−(N,N−ジメチルアミノ)
プロピルアクリルアミド/ポリプロピレングリコールポ
リテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート
共重合体、などが挙げられる。
単位となる成分を、例えば、溶媒中でラジカル重合させ
ることにより得ることができる。該ラジカル重合の際、
ラジカル重合開始剤を使用することができ、また、更に
連鎖移動剤(例、2−メルカプトエタノール及びドデシ
ルメルカプタン)を使用することができる。以下に、前
記グラフト共重合体の合成例をいくつか例示する。
アセテート15重量部を窒素置換した三口フラスコに導
入し、スリーワンモータにて撹拌し、窒素をフラスコ内
に流しながら加熱し、フラスコ内を78℃まで昇温し
た。別に調製した下記モノマー溶液と開始剤溶液とをそ
れぞれ2時間かけて同時に滴下した。 (モノマー溶液) ・3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド ・・・ 4.5重量部 ・一方の末端にメタクリロイル基を有する ・・・19.5重量部 ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:6000、 商品名:マクロモノマーAA−6,東亜合成化学工業(株)製) ・メトキシポリエチレングリコールメタクリレート ・・・ 6重量部 (商品名:NKエステルM−230G,東亜合成化学工業(株)製) ・1−メトキシ−2−プロピルアセテート ・・・45重量部 (開始剤溶液) ・2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) (商品名:V−65、和光純薬(株)製) ・・・ 0.04重量部 ・1−メトキシ−2−プロピルアセテート ・・・ 9.6重量部
チルバレロニトリル)(商品名:V−65)0.08重
量部をフラスコ内の溶液中に添加し、さらにフラスコ内
を78℃に3時間保持し、その後加熱して90℃に30
分間保った。次いで、フラスコ内の溶液を室温まで冷却
し、前記グラフト共重合体の溶液を得た。該グラフト共
重合体の溶液は、固形分が30重量%で、重合収率は9
8%であった。得られたグラフト共重合体の重量平均分
子量は、20000であった。なお、重量平均分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(C−R4
A、(株)島津製作所製)により測定した。
キシポリエチレングリコールメタクリレート(商品名:
NKエステルM−230G,東亜合成化学工業(株)
製)を、メトキシポリエチレングリコールメタクリレー
ト(商品名:ブレンマーPME−4000,日本油脂
(株)製)に代えたこと以外、前記合成例1と同様にし
た。得られたグラフト共重合体の溶液は、固形分が30
重量%で、重合収率は98%であった。得られたグラフ
ト共重合体の重量平均分子量は、20000であった。
キシポリエチレングリコールメタクリレート(商品名:
NKエステルM−230G,東亜合成化学工業(株)
製)を、メトキシポリエチレングリコールメタクリレー
ト(商品名:ブレンマーPME−2000,日本油脂
(株)製)に代えたこと以外、前記合成例1と同様にし
た。得られたグラフト共重合体の溶液は、固形分が30
重量%で、重合収率は98%であった。得られたグラフ
ト共重合体の重量平均分子量は、20000であった。
キシポリエチレングリコールメタクリレート(商品名:
NKエステルM−230G,東亜合成化学工業(株)
製)を、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート
(商品名:ブレンマーPP−1000,日本油脂(株)
製)に代えたこと以外、前記合成例1と同様にした。得
られたグラフト共重合体の溶液は、固形分が30重量%
で、重合収率は98%であった。得られたグラフト共重
合体の重量平均分子量は、20000であった。
(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミドを
4.5重量部、一方の末端にメタクリロイル基を有する
ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:6000、
マクロモノマーAA−6,東亜合成化学工業(株)製)
を22.5重量部、及び、メトキシポリエチレングリコ
ールメタクリレート(商品名:NKエステルM−230
G,東亜合成化学工業(株)製)を3重量部用いたこと
以外、前記合成例1と同様にした。得られたグラフト共
重合体の溶液は、固形分が30重量%で、重合収率は9
8%であった。得られたグラフト共重合体の重量平均分
子量は、20000であった。
(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド
を、N−ビニルイミダゾールに代えたこと以外、前記合
成例1と同様にした。得られたグラフト共重合体の溶液
は、固形分が30重量%で、重合収率は98%であっ
た。得られたグラフト共重合体の重量平均分子量は、2
0000であった。
の末端にメタクリロイル基を有するポリメチルメタクリ
レートを、一方の末端にメタクリロイル基を有するメチ
ルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト(数平均分子量:7000、マクロモノマーAA−7
14,東亜合成化学工業(株)製)に代えたこと以外、
前記合成例1と同様にした。得られたグラフト共重合体
の溶液は、固形分が30重量%で、重合収率は98%で
あった。得られたグラフト共重合体の重量平均分子量
は、20000であった。
合体のみを含んでいてもよいし、必要に応じて適宜選択
したその他の成分を更に含んでいてもよい。前記その他
の成分としては、公知の分散剤が挙げられ、具体的に
は、ノナノアミド、デカンアミド、ドデカンアミド、N
−ドデシルヘキサデカンアミド、N−オクタデシルプロ
ピオアミド、N,N−ジメチルドデカンアミド及びN,
N−ジヘキシルアセトアミド等のアミド化合物、ジエチ
ルアミン、ジヘプチルアミン、ジブチルヘキサデシルア
ミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメタンアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン及びトリオク
チルアミン等のアミン化合物、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,
N’,N’−(テトラヒドロキシエチル)−1,2−ジ
アミノエタン、N,N,N’−トリ(ヒドロキシエチ
ル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N’,N‘−
テトラ(ヒドロキシエチルポリオキシエチレン)−1,
2−ジアミノエタン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエ
チル)ピペラジン及び1−(2−ヒドロキシエチル)ピ
ペラジシ等のヒドロキシ基を有するアミン、その他、ペ
コタミド、イソニペコタミド、ニコチン酸アミド等の化
合物、などが挙げられる。これらは、市販品であっても
よいし、適宜合成したものであってもよく、該市販品と
しては、例えばシゲノックス−105(商品名、ハッコ
ールケミカル社製)などが挙げられる。
る含有量としては、1〜90重量%が好ましく、1〜7
0重量%がより好ましい。前記含有量が、1重量%未満
であると、顔料分散組成物の粘度上昇を抑制できないこ
とがあり、90重量%を超えると、顔料分散剤としての
性能が十分に発揮されないことがある。
一般式(7)又は(8)で表されるアミン化合物を含有
していてもよい。
は、水素原子、又は、置換基を有していてもよいアルキ
ル基若しくはアラルキル基を表し、これらは互いに結合
して窒素原子を含む5員乃至6員の飽和環を形成しても
よい。この飽和環は、更に酸素原子、硫黄原子及び窒素
原子から選択される1〜3個の原子を含んでもよい。R
73は、アルキレン基、又はエーテル結合を含むアルキレ
ン基を表す。X6は、−CON(Y61)(Y62)、−O
CON(Y61)(Y62)、−N(Y63)CO(Y64)、
又は、−N(Y63)CON(Y61)(Y62)を表す。Y
61、Y62、Y63及びY64は、水素原子、又は、置換基を
有してもよいアルキル基、アラルキル基若しくはアリー
ル基を表す。
R86及びR87は、水素原子、又は、置換基を有していて
もよいアルキル基若しくはアラルキル基を表し、これら
は互いに結合して窒素原子を含む5員乃至6員の飽和環
を形成してもよい。この飽和環は、更に酸素原子、硫黄
原子及び窒素原子から選択される1〜3個の原子を含ん
でもよい。R84及びR85は、アルキレン基、又はエーテ
ル結合を合むアルキレン基を表す。Z7は、−CON
(Y71)−、−OCON(Y71)−又は−N(Y7 2)C
ON(Y73)−、を表す。Y71、Y72及びY73は、前記
一般式(7)におけるY61、Y62及びY63と順に同義で
ある。
ミン化合物の具体例としては、ビス(2−(1−モルホ
リノ)エチル)テレフタルアミド、などが好適に挙げら
れる。
性剤を含有していてもよく、該界面活性剤を含有してい
ると分散安定性の向上に有効である。該界面活性剤とし
ては、例えば、アルキルナフタレンスルホン酸塩、燐酸
エステル塩に代表されるアニオン系界面活性剤、アミン
塩に代表されるカチオン系界面活性剤、アミノカルボン
酸、ベタイン型に代表される両性界面活性剤、などが挙
げられる。
の顔料分散剤による顔料の分散について説明する。図2
は、前記グラフト共重合体を含む顔料分散剤が、顔料粒
子の表面に吸着した状態を示す概略説明図である。
いた場合、該顔料分散剤が、顔料粒子4の表面に吸着す
る。このとき、顔料粒子4の表面には、前記顔料分散剤
における前記グラフト共重合体の主鎖に存在する窒素原
子3が吸着する。顔料粒子4は、前記グラフト共重合体
における主鎖で覆われた状態になる。該主鎖からは側鎖
2が分岐しており、該側鎖2は、顔料粒子4の表面から
外側に向かって伸びており、顔料粒子4の周辺を雲が覆
うかのようにして存在している。個々の顔料粒子4の表
面に前記グラフト共重合体が吸着しているので、顔料粒
子4同士は、互いに吸着し凝集することがなく、微細化
した状態のまま、前記グラフト共重合体により均一に分
散され、流動し易い状態になる。また、グラフト共重合
体の主鎖からは、さらにエーテル基を有する側鎖5が分
岐しており、前記側鎖2と同様、顔料粒子4の表面から
外側へ向かって伸びている。このエーテル基を有する側
鎖5の存在により、本発明の顔料分散剤は、アルカリ水
溶液による、十分なアルカリ現像適性をも確保できる。
いた場合には、該着色感光性組成物に含まれる、酸性基
を有するバインダーポリマーにおける該酸性基と、前記
顔料分散剤における窒素原子とが、塩を形成したり、強
い分子間力で結合したりすることが多いが、本発明の顔
料分散剤の場合には、前記グラフト共重合体における側
鎖2の存在により、このような挙動を抑制する一方、分
散後の安定性を向上させ、窒素原子による分散性向上の
効果も高め得る。また、前記グラフト共重合体による
と、有機顔料を分散する際、増粘を伴うことがなく、有
機顔料の分散性が良好であり、特に酸性の有機顔料に対
する分散性が良好である。
粒子の状態で一般に存在する顔料粒子をほぐして一次粒
子の状態にし、再凝集を防止することを意味する。本発
明の顔料分散剤は、顔料への吸着部位と、該顔料が一次
粒子の形態に分散された後での再凝集を防ぐ立体反発部
位とを有するグラフト型分散剤であり、単独で使用して
も十分に優れた分散効果を発揮する。本発明の顔料分散
剤による顔料の分散は、該顔料分散剤と、顔料との直接
の混合により効果的に達成され、顔料以外に分散され得
る粒子ができるだけ存在しない状態で行うのが好まし
い。このような状態で顔料の分散を行うと、本発明の顔
料分散剤が該顔料粒子の周囲に瞬時に吸着し、該顔料粒
子が良好に分散し、良好に流動し、該顔料粒子同士の凝
集が効果的に抑制される。一方、顔料粒子以外に分散さ
れ得る粒子が存在した状態で顔料の分散を行うと、本発
明の顔料分散剤が、目的とする顔料粒子の表面に吸着せ
ず、他の粒子表面に吸着し、該顔料分散剤の顔料分散効
果が損なわれることがある。したがって、例えば、感光
材料等を製造する場合等において、顔料を良好に分散さ
せた状態で該感光材料等中に含有させるには、該顔料と
本発明の顔料分散剤とを早い時期に混合しておくのが好
ましく、感光層用塗布液等の調製時等の遅い時期に本発
明の顔料分散剤を添加・混合するのは好ましくない。
に好適に使用することができ、後述する本発明の顔料分
散組成物及び着色感光性組成物に特に好適に使用するこ
とができる。
は、前記本発明の顔料分散剤と、顔料とを、有機溶剤中
に分散してなる。
としては、例えば、黄色顔料、オレンジ顔料、赤色顔
料、バイオレット顔料、青色顔料、緑色顔料、ブラウン
顔料、黒色顔料、などが挙げられる。
ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー
24、C.I.ピグメントイエロー12、C.Iピグメ
ントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー83,
C.I.ピグメントイエロー86、C.I.ピグメント
イエロー93、C.I.ピグメントイエロー109、
C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメン
トイエロー117、C.I.ピグメントイエロー12
5、C.I.ピグメントイエロー137、C.I.ピグ
メントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー1
39、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピ
グメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー
148、C.Iピグメントイエロー153、C.I.ピ
グメントイエロー、C.I.ピグメントイエロー15
4、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグ
メントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー1
85、などが挙げられる。
I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレ
ンジ43、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.
ピグメントオレンジ55、C.I.ピグメントオレンジ
59、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグ
メントオレンジ71、などが挙げられる。
ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメント
レッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.
I.ピグメントレッド168、C.I.ピクメントレッ
ド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.
ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド2
15、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグ
メントレッド217、C.I.ピグメントレッド22
0、C.I.ピグメンレッド223、C.I.ピグメン
トレッド224、C.I.ピグメントレッド226、
C.I.ピグメントレッド227、C.I.ピグメント
レッド228、C.I.ピグメントレッド240、C.
I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレ
ッド209、C.I.ピグメントレッド146、C.
I.ピグメントレッド11、C.I.ピグメントレッド
81、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグ
メントレッド213、C.I.ピグメントレッド27
2、C.I.ピグメントレッド270、C.I.ピグメ
ントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、
C.I.ピグメントレッド254、などが挙げられる。
C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメ
ントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレッ
ト29、C.I.ピグメントバイオレット30、C.
I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピクメンド
バイオレット40、C.I.ピグメントバイオレット5
0、などが挙げられる。
ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー1
5:6、C.I.ピグメントブルー22、C、I.ピグ
メントブルー60、C.I.ピグメントブルー64、な
どが挙げられる。
ピグメントグリーン7、C.I.ピクメントグリーン3
6、などが挙げられる。前記ブラウン顔料としては、例
えば、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグ
メントブラウン25、C.I.ピグメントブラウン2
6、などが挙げられる。前記黒色顔料としては、例え
ば、C.I.ピグメントブラック7、などが挙げられ
る。
し、2種以上を併用してもよい。本発明においては、こ
れらの中でも、ピグメントイエロー138、ピグメント
イエロー139、ピグメントイエロー185、ピグメン
トイエロー83、などの酸性基を有する顔料が好まし
く、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー1
39、ピグメントイエロー185、ピグメントレッド2
54、ピグメントグリーン36、ピグメントブルー15
などが特に好ましい。
中から適宜選択することができ、例えば、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコー
ルモノアルキルエーテル及びこれらの酢酸エステル類;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢
酸n−ブチル、酢酸i−ブチル等の酢酸エステル類;ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類;エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサ
ノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
グリセリン等のアルコール類、などが挙げられる。これ
らは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用し
てもよい。これらの中でも、アルキレングリコールモノ
アルキルエーテル類、及びその酢酸エステル類、酢酸エ
ステル類、メチルエチルケトン、などが好ましい。
有量としては、通常5〜80重量%であり、10〜70
重量%が好ましい。前記含有量が、5重量%未満である
と、着色力が十分でないことがあり、80重量%を超え
ると、顔料分散組成物の粘度が上昇することがある。
ける含有量としては、前記顔料100重量部に対し、通
常、0.1〜200重量部であり、1〜50重量部が好
ましい。前記含有量が、0.1重量部未満であると、顔
料分散組成物の粘度が上昇することがあり、200重量
部を超えると、カラーフィルター等の作製の際におい
て、色度を得るための塗布膜の厚みの調整が困難となる
ことがある。
る含有量としては、前記顔料100重量部に対し、通
常、10〜1000重量部であり、20〜500重量部
が好ましい。前記含有量が、10重量部未満であると、
顔料分散組成物の粘度が上昇することがあり、1000
重量部を超えると、貯蔵時のスペース確保が難しくなる
こと等がある。
の方法により調製することができる。 1)前記顔料と前記顔料分散剤とを予め混合して得られ
る組成物を、前記有機溶剤(又はビヒクル)に添加して
分散させる方法 2)前記有機溶剤(又はビヒクル)に、前記顔料と前記
顔料分散剤とを別々に添加して分散させる方法 3)前記顔料と前記顔料分散剤とを予め別々に前記有機
溶剤(又はビヒクル)に分散し、得られた分散体を混合
する方法(この場合、前記顔料分散剤を前記有機溶剤の
みで分散してもよい) 4)前記有機溶剤(又はビヒクル)に前記顔料を分散し
た後、得られた分散体に前記顔料分散剤を添加する方法
ときに顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状で
あって前記顔料と結合して塗膜を固める成分(バイン
ダ)と、これを溶解希釈する成分(前記有機溶剤)とを
含む。
としては、特に制限はなく、例えば、ニーダー、ロール
ミル、アトライタ、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミ
キサー、サンドミル、などの公知の分散機が挙げられ
る。
成は、例えば、該顔料分散組成物を含む塗布液を、支持
体上に塗布、乾燥して該顔料分散組成物の層を形成し、
あるいは仮支持体上に形成されたこの顔料分散組成物の
層を支持体上に転写し、その上に公知のポジ型又はネガ
型の感光性樹脂組成物の層を形成し、露光、現像し、次
いで未露光の前記感光性樹脂組成物の層と共に同じ領域
の前記顔料分散組成物の層を除去する方法などに行うこ
とができる。
物は、前記顔料分散組成物と、感光性組成物とを少なく
とも含有する。
404号公報に記載されている感光性組成物などが挙げ
られ、具体的には、ネガ型ジアゾ樹脂とバインダからな
る感光性組成物、光重合性組成物、アジド化合物とバイ
ンダとからなる感光性組成物、桂皮酸型感光性組成物、
などが挙げられる。前記感光性組成物としては、アルカ
リ水溶液により現像可能なものと、有機溶剤により現像
可能なものとが知られているが、公害防止、労働安全性
等の点でアルカリ水溶液により現像可能なものが好まし
い。
組成物が特に好ましい。該光重合性組成物は、酸性基を
有するバインダーポリマーと、エチレン性不飽和二重結
合を二個以上有する多官能モノマーと、光重合開始剤と
を少なくとも含有する。
分散安定性と、アルカリ現像性との両性質を付与し得る
ものであり、例えば、(メタ)アクリル酸と(メタ)ア
クリル酸エステルとの共重合体、スチレン/無水マレイ
ン酸共重合体、及びスチレン/無水マレイン酸共重合体
とアルコール類との反応物、などが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。これらの中でも、顔料分散性に優れ、多官能モ
ノマー、光重合開始剤との相溶性に優れ、アルカリ現像
液溶解性、有機溶剤溶解性、強度、軟化温度等が適当で
あるものが好ましく、具体的には(メタ)アクリル酸と
(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が好ましい。
重量平均分子量としては、5000〜200000が好
ましい。前記重量平均分子量が、5000未満である
と、塗布膜の形成上問題があることがあり、20000
0を超えると、着色感光性組成物の粘度が高くなること
がある。
前記着色感光性組成物における含有量としては、全固形
分に対し、20〜80重量%程度である。前記含有量
が、20重量%未満であると、塗布膜の形成上問題が生
ずることがあり、80重量%を超えると、他の素材の能
力が発揮され難くなることがある。
する多官能モノマー― 前記エチレン性不飽和二重結合を二個以上有する多官能
モノマーとしては、例えば、特開昭60−258539
号公報に記載されているような公知の(メタ)アクリル
酸エステル、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸アミド、アリル化合物、ビニルエステル、な
どが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、(メ
タ)アクリル酸エステルが好ましい。
官能モノマーの前記着色感光性組成物における含有量と
しては、全固形分に対し、10〜60重量%が好まし
い。前記含有量が、10重量%未満であると、露光時に
おける硬化力が不足することがあり、60重量%を超え
ると、他の素材の能力が発揮され難くなることがある。
mに少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を
少なくとも1種使用するのが好ましく、このような化合
物としては、例えば、特開平2−48664号公報、特
開平1−152449号公報、及び特開平2−1533
53号公報に記載されているような、芳香族ケトン類、
ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、
ポリハロゲン類、などが挙げられる。これらは、1種単
独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。こ
れらの中でも、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノンと2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ
フェニルイミダゾール2量体の組み合わせ、及び4−
[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)-2,
6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン]が好ま
しい。
における含有量としては、着色感光性組成物の固形分に
対し、0.2〜10重量%が好ましい。前記含有量が、
0.2重量%未満であると、露光感度が低くなることが
あり、10重量%を超えると、露光感度が高くなりすぎ
る(制御が困難になる)ことがある。
料分散組成物と、前記感光性組成物とを、適宜選択した
条件、手法に従って混合することにより調製することが
できる。
形成は、基本的に下記(1)〜(3)の工程により行う
ことができる。 (1)前記顔料分散組成物を調製した後、これを用いて
前記着色感光性組成物を調製する工程 (2)得られた着色感光性組成物を基板上に塗布し乾燥
して、又は、別の仮支持体上に塗布し乾燥して形成した
層を基板上に転写して、着色感光性組成物による層を形
成する工程 (3)基板上に形成された着色感光性組成物による層を
露光、現像し、パターンを形成する工程
タの製造は、前記(2)及び(3)の工程を繰り返し行
い、2色目以降のパターンを組み合わせることにより行
うことができる。転写法によるカラーフィルタの製造方
法は、例えば、特開平4−208940号公報、特開平
5−72724号公報、特開平5−80503号公報、
特開平5−173320号公報等に記載されている。
ティック板等の透明材料が一般に用いられる。前記基板
と前記着色感光性組成物との密着力を向上させるため
に、市販の各種シランカップリング剤等を前記着色感光
性組成物に添加するか、あるいはあらかじめ前記基板を
カップリング処理しておいてもよい。
への塗布は、スピンコータ、ロールコータ、バーコー
タ、カーテンコータ等の公知の塗布手段を用いて行うこ
とができる。
性組成物による層を、前記基板上に転写する方法として
は、常圧下又は減圧下でヒートロールラミネータを用い
る方法が好適に挙げられる。
ては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又
は炭酸塩、炭酸水素塩、アシモニア水、4級アンモニウ
ム塩の水溶液、等が挙げられる。これらは1種単独で使
用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの
中でも、炭酸ナトリウム水溶液が特に好ましい。
本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるもので
はない。
成物を調製した。 C.I.ピグメントレッド254・・・・・・・・・8.28g 合成例1の顔料分散剤・・・・・・・・・・・・・・8.28g 1−メトキシ−2−プロピルアセテート・・・・・63.44g
ミルM50(アイガー社製)で、直径0.65mmのジ
ルコニアビーズを用い、周速9m/sで9時間分散し、
赤色の顔料分散組成物を調製した。
価を行なった。 (1)粘度測定:得られた顔料分散組成物について、E
型粘度計を用いてその粘度を測定し、増粘の程度を評価
した。その結果を表1に示した。
散組成物をガラス基板上に厚みが6μmになるように塗
布し、サンプルを作製した。2枚の偏光板の間にこのサ
ンプルを置き、偏光軸が平行のときと垂直のときとの透
過光量を測定し、その比をコントラストとした(「19
90年第7回色彩光学コンファレンス、512色表示1
0.4”サイズTFT−LCD用カラーフィルター、植
木、小関、福永、山中」を参考にした)。その結果を表
1に示した。
例1の顔料分散剤を前記合成例2の顔料分散剤に代えた
こと以外、実施例1と同様にして赤色の顔料分散組成物
を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
例1の顔料分散剤を前記合成例3の顔料分散剤に代えた
こと以外、実施例1と同様にして赤色の顔料分散組成物
を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
例1の顔料分散剤を前記合成例4の顔料分散剤に代えた
こと以外、実施例1と同様にして赤色の顔料分散組成物
を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
例1の顔料分散剤を前記合成例5の顔料分散剤に代えた
こと以外、実施例1と同様にして赤色の顔料分散組成物
を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
例1の顔料分散剤を前記合成例6の顔料分散剤に代えた
こと以外、実施例1と同様にして赤色の顔料分散組成物
を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
例1の顔料分散剤を前記合成例7の顔料分散剤に代え、
C.I.ピグメントレッド−254をC.I.ピグメン
トイエロー13に代えたこと以外、実施例1と同様にし
て黄色の顔料分散組成物を調製し、実施例1と同様の評
価を行なった。
料分散組成物を下記組成の緑色の顔料分散組成物に代え
たこと以外、実施例1と同様にして緑色の顔料分散組成
物を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。 C.I.ピグメントグリーン36・・・・・・・・・・9.20g C.I.ピグメントイエロー138・・・・・・・・・4.96g 合成例6の顔料分散剤・・・・・・・・・・・・・・14.16g 1−メトキシ−2−プロピルアセテート・・・・・・51.68g
料分散組成物を下記組成の青色の顔料分散組成物に代え
たこと以外、実施例1と同様にして青色の顔料分散組成
物を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。 C.I.ピグメントブルー15;6・・・・・・・・14.20重量部 合成例6の顔料分散剤・・・・・・・・・・・・・・14.20重量部 1−メトキシ−2−プロピルアセテート・・・・・・51.70重量部
例1の顔料分散剤を、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト−メチルメタクリレートと、2−ヒドロキシエチルア
クリレート共重合体(重量比:15/85、重量平均分
子量:20000)に代えたこと以外、実施例1と同様
にして赤色の顔料分散組成物を調製し、実施例1と同様
の評価を行なった。
例1の顔料分散剤を下記共重合体(ポリマー溶液)に代
えた外は、実施例1と同様にして赤色の顔料分散組成物
を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。前記合成
例2において、下記モノマー溶液を用いたこと以外、前
記合成例2と同様にして共重合体(ポリマー溶液)を得
た。 (モノマー溶液) 2−ヒドロキシエチルメタクリレート・・・・・・4.5重量部 メタクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・4.5重量部 ベンジルメタクリレート・・・・・・・・・・・18.0重量部 一方の末端にメタクリロイル基を有する・・・・・3.0重量部 ポリメチルメタクリレート(数平均分子量:6000、 マクロモノマーAA−6,東亜合成化学工業(株)製) 1−メトキシ−2−プロピルアセテート・・・・・・45重量部
フィルター作製用の着色感光性組成物を調製した。 実施例1の赤色の顔料分散組成物・・・・・・・32.4重量部 メタクリル酸/ベンジルメタクリレート重合体・・9.0重量部 (モル比;28:72、重量平均分子量;3万、 30%−1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液) 4−[p−N,N’−ジ(エトキシ・・・・・・・0.2重量部 カルボニルメチル)−2,6−ジ(トリ クロロメチル)−S−トリアジン ハイドロキノンモノメチルエーテル・・・・・・0.01重量部 1−メトキシ−2−プロピルアセテート・・・・62.0重量部
ー社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用
いて、周速9m/sで9時間行なった。
性組成物について、実施例1と同様にして粘度を測定
し、下記のようにしてカラーフィルタを作製し、実施例
1と同様にしてコントラストを測定した。その結果を表
1に示した。
作製用の着色感光性組成物を、スピンコーターを用いて
塗布し、100℃で2分間乾燥させて、約2μmの厚み
の膜を形成した。次いで、窒素気流下、超高圧水銀灯で
露光した後、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像した。得
られたカラーフィルタのコントラストを実施例1と同様
に測定した。
例1の赤色の顔料分散組成物を、実施例2の赤色の顔料
分散組成物に代えたこと以外、実施例10と同様にして
着色感光性組成物を調製し、実施例10と同様にして評
価した。
例1の赤色の顔料分散組成物を、実施例3の赤色の顔料
分散組成物に代えたこと以外、実施例10と同様にして
着色感光性組成物を調製し、実施例10と同様にして評
価した。
例1の赤色の顔料分散組成物を、実施例4の赤色の顔料
分散組成物に代えたこと以外、実施例10と同様にして
着色感光性組成物を調製し、実施例10と同様にして評
価した。
例1の赤色の顔料分散組成物を、実施例5の赤色の顔料
分散組成物に代えたこと以外、実施例10と同様にして
着色感光性組成物を調製し、実施例10と同様にして評
価した。
例1の赤色の顔料分散組成物を、実施例6の赤色の顔料
分散組成物に代えたこと以外、実施例10と同様にして
着色感光性組成物を調製し、実施例10と同様にして評
価した。
例1の赤色の顔料分散組成物を、実施例8の緑色の顔料
分散組成物に代えたこと以外、実施例10と同様にして
着色感光性組成物を調製し、実施例10と同様にして評
価した。
例1の赤色の顔料分散組成物を、実施例9の青色の顔料
分散組成物に代えたこと以外、実施例10と同様にして
着色感光性組成物を調製し、実施例10と同様にして評
価した。
1の赤色の顔料分散組成物を、比較例1の赤色の顔料分
散組成物に代えたこと以外、実施例10と同様にして着
色感光性組成物を調製し、実施例10と同様にして評価
した。
成例1の顔料分散剤を下記共重合体(ポリマー溶液)に
代えたこと以外、実施例10と同様にして着色感光性組
成物を調製し、実施例10と同様の評価を行った。前記
合成例1において、下記モノマー溶液を用いた外は、前
記合成例1と同様にして共重合体(ポリマー溶液)を得
た。 (モノマー溶液) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド ・・・ 4.5重量部 一方の末端にメタクリロイル基を有するポリメチルメタクリレート (数平均分子量:6000、マクロモノマーAA−6, 東亜合成化学工業(株)製) ・・・25.5重量部 1−メトキシ−2−プロピルアセテート ・・・45重量部
光材料を作製する際に、酸性バインダーや他の成分を分
散・混合するのに先立って、顔料のみを該顔料分散剤を
用いて分散させた後、前記酸性バインダーや他の成分の
混合・分散して感光材料用液を調製した場合(以下、こ
の場合を「前添加」と称する)と、前記酸性バインダー
や他の成分と顔料とを同時に該顔料分散剤を用いて混合
・分散して感光材料用液を調製した場合(以下、この場
合を「後添加」と称する)とを比較した。その結果、前
添加の場合には、前記グラフト共重合体における窒素原
子が顔料の表面に吸着しているため、後から前記酸性バ
インダー等を添加しても、該感光材料用液の増粘は認め
られなかった。これに対し、後添加の場合には、前記グ
ラフト共重合体における窒素原子が、該顔料分散剤と同
時に添加した前記酸性バインダー等と作用し、顔料の分
散性が十分でなく、該感光材料用液の増粘が認められ、
感光材料の作製ができなかった。
有する本発明の顔料分散組成物、及びそれを用いた着色
感光性組成物は、粘度が低く、高いコントラストが得ら
れることが明らかである。高いコントラストが得られる
のは、顔料粒子が微細化された状態で分散されているた
めであると推測される。一方、比較例の顔料分散組成物
及びそれを用いた着色感光性組成物の場合、粘度が高
く、コントラストも低いことが明らかである。また、エ
ーテル基を有する重合性モノマーを共重合単位として含
まないグラフト共重合体を用いた、比較例4の着色感光
性組成物の場合、アルカリ水溶液による十分な現像性を
得ることはできなかった。
題を解決することができる。また、本発明によると、顔
料を凝集させず該顔料の安定かつ良好な分散性、流動性
を実現し、かつアルカリ現像適性にも優れた顔料分散剤
を提供することができる。また、本発明によると、該顔
料分散剤を含有し、顔料の分散性、流動性等に優れ、か
つ着色力が高く、光透過性にも優れ、塗料、印刷イン
キ、カラー表示板等の広い範囲で好適に使用し得る顔料
分散組成物を提供することができる。更に、本発明によ
ると、該顔料分散組成物を含有し、着色力が高く、アル
カリ現像適性に優れ、カラープルーフ等の基体上の多色
画像の形成や、液晶カラーディスプレイ等に使用される
カラーフィルタの製造などに好適に使用し得る着色感光
性組成物を提供することができる。
る。
態を示す概略説明図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 窒素原子及びエーテル基を有するグラフ
ト共重合体を含有することを特徴とする顔料分散剤。 - 【請求項2】 グラフト共重合体が、末端にエチレン性
不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、窒素原子
とエチレン性不飽和二重結合とを有する窒素含有モノマ
ーと、エーテル基を有する重合性モノマーとを共重合体
単位として含む請求項1に記載の顔料分散剤。 - 【請求項3】 グラフト共重合体において、共重合体単
位として、重合性オリゴマーを15〜98重量%、窒素
含有モノマーを1〜40重量%、及び、エーテル基を有
する重合性モノマーを1〜70重量%含有する請求項2
に記載の顔料分散剤。 - 【請求項4】 エーテル基を有する重合性モノマーが、
下記一般式(1)で表される化合物より選択される少な
くとも1種である請求項2又は3に記載の顔料分散剤。 【化1】 〔式中、R11は、水素原子又はメチル基を表し、R
12は、炭素数1〜8のアルキレン基を表す。X1は、−
OR13又は−OCOR14を表す。ここで、R13は、水素
原子、炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、又は
炭素数1〜18のアルキル基で置換されたフェニル基を
表す。R14は、炭素数1〜18のアルキル基を表す。l
は、2〜200を表す。〕 - 【請求項5】 重合性オリゴマーが、アルキル(メタ)
アクリレートの単独重合体若しくは共重合体、ポリスチ
レン、及び、アルキル(メタ)アクリレートとポリスチ
レンとの共重合体から選択される少なくとも1種のオリ
ゴマーであって、数平均分子量が1000〜20000
であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有する請求項
2〜4のいずれかに記載の顔料分散剤。 - 【請求項6】 窒素含有モノマーが、下記一般式(2)
で表される化合物より選択される少なくとも1種である
請求項2から5のいずれかに記載の顔料分散剤。 【化2】 〔式中、R21は、水素原子又はメチル基を表す。R
22は、炭素数1〜8のアルキレン基を表す。X2は、−
N(R23)(R24)、−R25N(R26)(R27)、ピロリジ
ノ基、ピロリジル基、ピリジル基、ピペリジノ基、イミ
ダゾリル基、カルバゾリル基、トリアゾリル基、テトラ
ゾリル基又はモルホリノ基を表す。ここで、R23及びR
24は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニ
ル基を表す。R25は、炭素数1〜6のアルキレン基を表
し、R26及びR27は、水素原子、炭素数1〜6のアルキ
ル基又はフェニル基を表す。m及びnは、1又は0を表
す。〕 - 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の顔料
分散剤と、顔料とを、有機溶剤中に分散してなることを
特徴とする顔料分散組成物。 - 【請求項8】 請求項7に記載の顔料分散組成物と、酸
性基を有するバインダーポリマーと、エチレン性不飽和
二重結合を2個以上有する多官能モノマーと、光重合開
始剤とを含有することを特徴とする着色感光性組成物。
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