JP4486059B2 - 免疫測定用ラテックス組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、イムノクロマトグラフィーやフロースルー免疫測定に用いられる標識抗体や、免疫凝集法用の測定試薬として有用な、免疫測定用ラテックス組成物に関する。
近年、ウイルスや細菌等の病原体感染の有無、妊娠の有無などの様々な検査を短時間のうちに行う簡易検査試薬やキットが開発されている。病原体構成成分、ヒト絨毛性ゴナドトロピン等が検出あるいは定量の対象である。簡易検査試薬の多くは、特別な設備を必要とせず操作も簡単で安価であるという特徴を有しており、例えば、妊娠診断のための簡易検査試薬は一般薬局で販売されている。また、病原体の感染を検査する簡易検査試薬は、他の検査試薬と異なり、大病院や医療検査センター以外にも一般の病院や診療所で広く使用されている。これらの施設は患者が最初に訪れる医療機関である場合が多く、患者から採取した検体についてその場で感染の有無が判明すれば、早い段階で治療措置を施すことができるため、簡易検査試薬の医療における重要性は益々高まってきている。
現在、簡易検査方法として、抗原抗体反応を利用した免疫測定、特に、ニトロセルロース等のメンブランを用いた測定法が一般に知られており、フロースルー式とラテラルフロー式(イムノクロマトグラフィーとも云う)に大別される。前者は、被検出物を含む溶液をメンブランに対して垂直方向に通過させるものであり、後者は水平方向に展開させるものである。いずれの場合も被検出物に特異的に結合する捕捉物質、および被検出物に特異的に結合する標識体の複合体を固相上に形成させて、標識を検出あるいは定量することで、被検出物の検出あるいは定量を行うという点で共通している。ラテラルフロー式は、フロースルー式に比べ測定装置が簡単で、またコストの点でも優れているため多種多様の抗原の検出に広く用いられつつある。
従来は、被検出物に特異的に結合する抗体を金粒子に結合したものが標識体として広く用いられていたが、着色ラテックス粒子を用いた測定系が確立され測定対象もより拡大されつつある。特にイムノクロマトグラフィーによる免疫測定は、抗体を調製すれば対象病原微生物抗原が測定可能であるがゆえに大いに期待されている。
しかし、抗体を結合させたラテックス粒子は、自然凝集が起こり易く、このような自然凝集は、例えば、イムノクロマトグラフィーの場合、ラテックス粒子がメンブラン上に非特異的に結合したり、メンブランに目詰まりしてバックグラウンドを高めるため検出感度の低下をきたし、又捕捉物質と非特異的に結合したりして偽陽性を示すこととなり大きな問題であった。
すなわち、自然凝集は、検出感度に大きく影響し、測定に必要なS(シグナル)/N(ノイズ)比を低下させていた。試薬を評価する際、S/N比が大きいことが常に必要とされ、又試薬化の技術もいかにS/N比を大きくし、しかも一定にするかが課題とされている。自然凝集には、物理的撹拌で分散する程度の凝集から、物理的撹拌では元のように分散できない強固なものまで認められる。特に後者の場合は、使用の際に撹拌する程度では元にもどらないため、反応に影響を与え、検出感度、特異性に著しい影響を与える結果となる。
従来、自然凝集を防ぐ目的で添加される、1分子内にアミノ基を2個以上有するアミノ酸(特許文献1)が知られているが、比重や粘度が高くなり検出感度に著しい影響を与えるという欠点がある。また、添加剤としてN,N−ジアルキルアミドや低級アルキルスルホキシド等(特許文献2参照)が、特許文献3には、グアニジン、グアニジン塩酸塩、グアニジニウムチオシアン酸塩、尿素等のカオトロピック試薬と共に塩化リチウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化リチウムのようなハロゲン化アルカリ金属や、塩化カルシウムのようなハロゲン化金属が記載されている。また、グリシン、塩化コリン等を添加する方法も知られているが、いずれも物理的撹拌で分散する程度の安定化には効果が認められるものの強固な自然凝集には効果がない。
特公平6−17911号公報 特開昭55−160853号公報 特開昭56−158947号公報
従って、本発明の目的は、抗体を結合したラテックス粒子の自然凝集が防止され、高感度な免疫測定を可能にする免疫測定用ラテックス組成物を提供することである。
本願発明者は、鋭意研究の結果、特定の凝集防止剤と、タンパク質を添加すると共に、塩基性の緩衝剤を用いて組成物のpHを、従来のラテックス組成物では用いられていない特定範囲の高pHとすることにより、イムノクロマトグラフィー又はフロースルーの免疫測定装置パッドに適用したラテックス粒子の自然凝集が効果的に防止されると共に、高pHにも関わらず抗体の抗原抗体反応性が低下せず、公知のラテックス組成物を用いた場合よりも高感度な免疫測定が可能になることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、抗体及び/又はその抗原結合性断片を結合させたラテックス粒子と、該ラテックス粒子を浮遊させる媒体と、凝集防止剤である少なくとも1種の糖類と、タンパク質と、緩衝剤とを含み、そのpHが9.0〜9.8である免疫測定用ラテックス組成物をパッドに塗布して乾燥させてなる標識体パッドと検出部を用い、検出物を免疫測定することを特徴とする、イムノクロマトグラフィー又はフロースルーの装置を用いた免疫測定方法を提供する。
本発明により、抗体を結合したラテックス粒子の自然凝集が防止され、高感度な免疫測定を可能にするラテックス組成物をパッドに塗布して乾燥させてなる標識体パッドを用い、検出物を同時に免疫測定するイムノクロマトグラフィー又はフロースルーの装置を用いた新規な免疫測定方法及びそれに用いられるイムノクロマトグラフィー又はフロースルーの装置が提供された。本発明の免疫測定方法によれば、従来、比重、粘度や浸透圧が上昇するため低下していた検出感度を上げることができるため、特に医療現場で行うイムノクロマトグラフィー等の簡易測定法により検体中の被検出物を高感度に精度よく測定することができる。
本発明の組成物中に含まれるラテックス粒子は、従来から免疫測定に広く用いられているラテックス粒子と同じであってよく、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−スチレンスルホン酸塩共重合体などを用いることができ、種々のものが市販されている。イムノクロマトグラフィーやフロースルー免疫測定に標識抗体として用いる場合には、着色されたラテックス粒子が好ましい。また、後述する抗体又はその抗原結合性断片は、ラテックス粒子に物理吸着させてもよいが、より安定に又は大量に結合させるためには共有結合でラテックス粒子に結合させることが好ましい。このような目的のためには、ラテックス粒子上にカルボキシル基等の官能基を有するものを好ましく用いることができる。着色ラテックス粒子や、カルボキシル基等の官能基を有するラテックス粒子も市販されており、市販品を好ましく用いることができる。なお、ラテックス粒子の直径は、特に限定されないが、通常、0.1μm〜0.8μm程度、好ましくは、0.2μm〜0.6μm程度である。
ラテックス粒子上には抗体又はその抗原結合性断片が結合される。抗体は、免疫測定しようとする被検出物と抗原抗体反応する抗体であり、ポリクローナル抗体であってもモノクローナル抗体であってもよい。ここで、被検出物としては、何ら限定されるものではなく、各種病原体、各種臨床マーカー等、抗体と抗原抗体反応することが可能ないかなる物質であってもよい。具体例として、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、HAV、HBs、HIV、ノーウオーク様ウイルス等のウイルス抗原、MRSA、A群溶連菌、B群溶連菌、レジオネラ属菌等の細菌抗原、細菌等が産生する毒素、マイコプラズマ、クラミジア・トラコマティス、ヒト絨毛性ゴナドトロピン等のホルモン、C反応性タンパク質、ミオグロビン、心筋トロポニン、各種腫瘍マーカー、農薬、環境ホルモン等を例示することができるがもちろんこれらに限定されるものではない。
抗体に代え、又は抗体と共に、該抗体の抗原結合性断片をラテックス粒子に結合させてもよい。抗原結合性断片は、例えば、抗体のFabやF(ab')2断片等のように、対応抗原と抗原抗体反応可能な断片である。これらの抗原結合性断片は、周知の通り、抗体をパパインやペプシンのようなタンパク質分解酵素で処理することにより得られる。また、遺伝子工学的に生産した抗体やその抗原結合性断片を用いることもできる。
抗体又はその抗原結合性断片のラテックス粒子への結合は、周知の方法により行うことができ、物理吸着によっても共有結合によっても結合することができる。上記の通り、例えばカルボキシル基を表面に有するラテックス粒子が市販されているので、このカルボキシル基を抗体又はその抗原結合性断片のアミノ基と結合させることにより、抗体又はその抗原結合性断片を共有結合によりラテックス粒子に結合することができる。ラテックス粒子に結合する抗体又はその抗原結合性断片の量は、特に限定されず、従来と同様でよく、粒子の径によって異なるが、通常、粒子1mg当たり10〜100μg程度でよい。
抗体又はその抗原結合性断片を結合したラテックス粒子の組成物中の含量は、特に限定されないが、通常、0.005w/v%〜0.2w/v%程度、好ましくは、0.01w/v%〜0.1w/v%程度である。
ラテックス粒子を浮遊させる媒体としては、通常、水(水溶液を包含する)が用いられる。
本発明のラテックス組成物は、糖類より選ばれる少なくとも1種の凝集防止剤を含有する。下記実施例に具体的に記載されるように、この凝集防止剤を含有することにより、ラテックス粒子の自然凝集が、これを含まない場合に比べて抑制される。
糖類としては、単糖及びオリゴ糖(単糖数が2〜6)並びにそれらの糖アルコールが好ましく、特に、単糖及び二糖類並びにそれらの糖アルコールが好ましい。好ましい具体例として、サッカロース、トレハロース、マルトース、ラクトース、ソルビト−ル及びD−マンニトール等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
なお、イムノクロマトグラフィーの場合は、ラテックス粒子を抗体に標識した標識体(抗体結合ラテックス粒子)をパッドに塗布して乾燥させた状態で用いることが多い。グリセリンは常温では乾燥し難い。一方で前記の糖類は、乾燥時にラテックス組成物の安定剤としての効果を有する。従ってこのような場合は、グリセリンよりも糖類を用いるのが好ましい。
この凝集防止剤の該ラテックス組成物中の濃度(凝集防止剤が複数種類含まれる場合にはその合計濃度)は、被検出物の種類、必要とする検出感度、用いる測定系等を勘案して適宜選択すれば良いが、一般的には3〜20w/v%であることが好ましい。3w/v%未満では効果が低く、20w/v%を超える濃度では自然凝集の防御効果は高くなるが、逆に免疫測定の検出感度が低下する恐れがある。
さらに本発明のラテックス組成物はタンパク質を含有する。本発明でいうタンパク質は、従来から一般的な免疫測定用試薬中に安定剤、非特異的反応防止剤、ブロッキング剤等として添加されているものであって、被検出物と結合しないタンパク質であれば特に限定されるものではないが、アルブミン(ウシ血清アルブミン、卵由来アルブミン等)、カゼイン、ゼラチン、正常免疫グロブリン等が好ましく使用できる。これらのタンパク質は、単独でも2種以上を組み合わせても用いることができる。そしてラテックス組成物中のこれらのタンパク質の濃度(複数種類のものが含まれる場合にはその合計濃度)は、0.02〜0.1w/v%であることが好ましく、より好ましくは0.04〜0.08w/v%である。0.02w/v%未満では濃度が下がるにつれて自然凝集が強くなることがあり、又0.1w/v%を超えると濃度が上がるにつれて自然凝集が強くなる恐れがある。
本発明のラテックス組成物のpHは9.0〜9.8であり、好ましくは9.2〜9.6である。下記実施例に具体的に示されるように、組成物のpHはラテックス粒子の自然凝集防止に重要な役割を果たす。すなわち、pHが9.0未満では自然凝集が強くなり、一方、9.8を超えると次第に抗体が変質するため自然凝集が起こる。従来の免疫測定用ラテックス組成物のpHは、一般的に中性から弱塩基性のpH7.0〜8.0程度であり、本発明の組成物のpHは従来のラテックス組成物のpHよりも高い。驚くべきことに、この高い特定範囲のpHを採用することにより、ラテックスの自然凝集がより効果的に抑制される。これは高いpHによりラテックス粒子の分散安定性が向上したものと考えられる。なお、このような高いpHを採用すると、ラテックス粒子に結合している抗体又はその抗原結合性断片が変性してその抗原抗体反応性が低下すると考えられるが、驚くべきことに、上記凝集防止剤及びタンパク質の存在下では抗体又はその抗原結合性断片の抗原抗体反応性が実質的に低下せず、下記実施例に具体的に記載されるように高感度な免疫測定が可能である。
前記のような高いpHのラテックス組成物を得るために、緩衝剤としてはアルカリ性の緩衝剤が好ましく、特にトリス塩基、グリシンアミド及びアルギニンから選択した化合物であることが好ましく、更にその濃度が2〜8mMであることが好ましく、より好ましくは4〜6mMである。2mM未満では濃度が下がるにつれて自然凝集が強くなる場合があり、8mMを超えると濃度が上がるにつれて自然凝集が強くなる場合がある。なお、ここで、「緩衝剤」とは水に溶解すると緩衝液を与える化合物を意味し、緩衝液には緩衝剤が含まれる。また、「アルカリ性の緩衝剤」とは、水に溶かすとアルカリ性の緩衝液を与える緩衝剤を意味する。本発明のラテックス組成物のpHを、設定値に調整するには、水酸化ナトリウム、又は塩酸で行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。
本発明のラテックス組成物は、自然凝集を防御する効果を有するものであるが、その使用の目的に合わせて従来から用いられている、界面活性剤、防腐剤等を添加して用いることができる。その添加量として界面活性剤は0.01〜2w/v%の範囲であることが好ましい。前記の界面活性剤としては、たとえば以下のようなものを用いることができる。ポリエチレングリコールモノ−p−イソオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ノニデットP−40(商品名)、n−テトラデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート等あるいはこれら2種類以上混合したものを用いることができるが、これらに限定されない。
前記の防腐剤としては、例えばアジ化ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、イソチアゾリノン類のケーソンCG(商品名)等が挙げられるが、これらに限定されない。組成物中の防腐剤の濃度(複数種類のものが含まれる場合にはその合計濃度)は、通常、0.02〜0.2w/v%程度である。
本発明のラテックス組成物中のラテックス粒子は、フロースルー免疫測定、イムノクロマトグラフィー等に標識抗体として用いることができ、特にイムノクロマトグラフィーにおいては、極めて好適に用いることができる。標識抗体として用いる場合には、上記の通り、ラテックス粒子は着色されたものが好ましい。標識抗体として用いる場合も、使用方法は従来のラテックス標識抗体と全く同じである。

着色ラテックスを用いたイムノクロマトグラフィーの場合は、メンブランストリップ上に被検出物に特異的に結合する抗体を固相した検出部、および被検出物に特異的に結合する標識体を含む標識体部を備えたアッセイ装置に被検出物を含む検体試料を展開して被検出物−標識体の複合体を形成させながら展開して検出部でこの複合体を捕捉することで標識を検出あるいは定量する。着色ラテックス粒子を標識に用いるイムノクロマトグラフィーの装置の具体例の模式図を図1に示す。図1の上が上面図、下が切断断面図である。検体を検体浮遊/抽出用緩衝液に浮遊/抽出させた検体試料を調製する。プラスチック板(ヘ)上に積層されたメンブラン(イ)上に、被検出物と特異的に結合する抗体又はその抗原結合性断片を着色ラテックス粒子で標識した標識体を乾燥状態に含む標識体部(ロ)を備え、更に被検出物に特異的に結合して被検出物を捕捉する捕捉抗体がライン状に結合した検出部(ハ)を備えたアッセイ装置の検体試料滴下部(ニ)に前記検体試料を滴下する。被検出物を含む検体試料は、メンブラン上を水平方向に移動しながら標識体を展開するので、被検出物が存在すれば、被検出物−標識体の複合体を形成し、更に検出部(ハ)に到達するとそのライン上に、捕捉抗体−被検出物−標識体の複合体が形成され、この複合体中の着色ラテックス粒子により、複合体の存在を検出することで検体中の被検出物の有無を判定する。なお、検出部(ハ)は、被検出物と抗原抗体反応し、かつ、ラテックス粒子上の抗体又はその抗原結合性断片と同時に被検出物に結合することが可能な、抗体又はその抗原結合性断片をライン状に固相化した領域である。反応に関与しなかった他の成分等は、吸収パッド部(ホ)に吸収される。なお、図1に示す例では、検出部(ハ)が2個存在するが、これは、例えば下記実施例に記載するように、A型インフルエンザウイルスとB型インフルエンザウイルスのような2種類の被検出物をそれぞれ捕捉するためのものである。このような検出部(ハ)を複数設けることにより、複数種類の被検出物を同時に免疫測定することが可能である。着色ラテックス粒子に抗体又はその抗原結合性断片を結合したラテックス粒子を含む本発明のラテックス組成物を組み込んだ上記のようなイムノクロマトグラフィー装置を用いることにより簡便、迅速、高感度に被検出物を測定できる。
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例1
イムノクロマトグラフィーによるインフルエンザウイルス抗原の検出
1.抗インフルエンザウイルスモノクローナル抗体の作製
(1)抗A型インフルエンザウイルスNP抗体
A型インフルエンザウイルス抗原をBALB/cマウスに免疫し、一定期間飼育したマウスから脾臓を摘出し、ケラーらの方法(Kohler et al., Nature, vol, 256, p495-497(1975))によりマウスミエローマ細胞(P3×63)と融合した。得られた融合細胞(ハイブリドーマ)を、37℃インキュベーター中で維持し、A型インフルエンザウイルスNP抗原を固相したプレートを用いたELISAにより上清の抗体活性を確認しながら細胞の純化(単クローン化)を行った。取得した該細胞2株をそれぞれプリスタン処理したBALB/cマウスに腹腔投与し、約2週間後、抗体含有腹水を採取した。得られた腹水からプロティンAカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーにより、それぞれIgGを精製し、2種類の精製抗A型インフルエンザウイルスNP抗体を得た。
(2)抗B型インフルエンザウイルスNP抗体
B型インフルエンザウイルス抗原を用い、(1)と同様の方法で、2種類の精製抗B型インフルエンザウイルスNP抗体を得た。
2.標識体パッドの作製
精製抗A型インフルエンザウイルスNP抗体及び精製抗B型インフルエンザウイルスNP抗体のうち夫々1種類ずつを使用した。粒径0.394μmの青色ラテックス粒子(CM/BL セラダイン製)に抗A型インフルエンザウイルス抗体を共有結合させ、トリス塩基5mM、ウシ血清アルブミン0.04w/v%、トレハロース10w/v%及びTriton X-100(商品名) 0.2w/v%を含むpH8.8から9.8の溶液を調製し、これらの溶液にラテックス粒子の濃度が0.018w/v%になるように懸濁し、ソニケーションを行って充分に分散浮遊させた抗A型ラテックス浮遊液を調製した。また、同様に抗B型インフルエンザウイルス抗体を共有結合させた抗B型ラテックス浮遊液を調製した。それぞれのpHの抗A型ラテックス浮遊液と抗B型ラテックス浮遊液とを混合し、大きさが20cmx1cmのガラス繊維(33GLASS NO.10539766 Schleicher & Schuell製)に1平方センチメートルあたり50μLになる量を塗布し、減圧下で良く乾燥させて標識体(パッド)を作製した。なお、ラテックス粒子への抗インフルエンザウイルス抗体の共有結合は、セラダイン社発行のParticle Technology RECOMMENDED ADSORPTION and COVALENT COUPLING PROCEDURES 5/13/96に記載されている水溶性カルボジイミド(EDAC)を用いる1−ステップ法により行った。
3.インフルエンザウイルス検出用アッセイ(イムノクロマトグラフィー)装置の作製
インフルエンザウイルス検出用アッセイ装置は、図1に示すものと同様の構成のものを用いた。ニトロセルロースメンブラン(Hiflow Plus HF120 ミリポア製)を3cmx20cmの大きさに裁断し接着剤がついたプラスチック板でバッキングした、下端から1.0cmと1.5cmの位置に約1mm幅になる量の抗A型インフルエンザウイルス抗体(上記と別の抗体)液、並びに抗B型インフルエンザウイルス抗体(上記と別の抗体)液を各々20cm塗布し、減圧下で良く乾燥させて抗体を固相化した(検出部)。次に、3cmx20cmの大きさの濾紙(WF1.5 ワットマン製)をニトロセルロースメンブランの上端に8mm重ねて吸収パッド部を設けた。更に、標識体パッドをニトロセルロースメンブランの下端に2mm重ねて標識体部を設け、更に、大きさが2.0cmx20cmのガラス繊維(F075-14、ワットマン製)を標識体パッドの上端から3mm離れた位置に合わせて重ね、検体試料滴下部を設けた。次いで、カッターで幅5mmの短冊に裁断して一体化されたアッセイ装置を作製した。
4.試験
検体として、ふ化鶏卵内で培養したA型インフルエンザウイルス A/Panama/2007/99(H3N2)、B型インフルエンザウイルス B/Shangdong/7/97を用いた。検体は、検体浮遊/抽出用緩衝液(50mMトリス緩衝液、pH8.0にTriton X-100(商品名) 1(w/v)%、ウシ血清アルブミン1(w/v)%、正常免疫グロブリン(マウス)0.1(w/v)%、アジ化ナトリウム0.09(w/v)%に加)を用いて以下のような希釈系列を調製し検体試料とした。
1:1×10
1:2×10
1:4×10
1:6×10
1:8×10
また、検体浮遊/抽出用緩衝液を陰性対照試料(ウイルス陰性)とした。次に、アッセイ装置を水平に置き、検体試料並びに陰性対照試料を検体試料滴下部に100μL滴下し、標識体を展開させた。判定は、15分間後に検出部(A型インフルエンザウイルス検出部並びにB型インフルエンザウイルス検出部)の着色ラインの有無を目視により観察して行った。
着色ライン有 :陽性(+)
着色ライン無 :陰性(−)
5.結果
得られた結果を表1(表1-1並びに表1-2)に示す。検体試料A/Panamaは、表1-1に示すように、pH9.0〜9.8では1:4x103希釈までA型検出部が陽性を示し、B型検出部は陰性であり、陰性対照試料は、A型検出部並びにB型検出部共に陰性で特異的にA型インフルエンザウイルスを検出している。しかしながら、pH8.8においては、1:2x103〜6xx103希釈までA型検出部並びにB型検出部共陽性、陰性対照試料もA型検出部並びにB型検出部共陽性で非特異反応がみられた。
検体試料B/Shangdongは、表1-2に示すように、pH9.0〜9.8では1:2x103希釈までB型検出部が陽性を示し、A型検出部は陰性であり、陰性対照試料は、A型検出部並びにB型検出部共に陰性で特異的にB型インフルエンザウイルスを検出している。しかしながら、pH8.8においては、1:1x103〜4x103希釈までA型検出部並びにB型検出部共陽性、陰性対照試料もA型検出部並びにB型検出部共陽性で非特異反応がみられた。A型/B型インフルエンザウイルス希釈試料並びに陰性対照試料を用いたpH8.8におけるA型検出部並びにB型検出部共すべて陽性となる現象は、ラテックス粒子の自然凝集による検出ラインへの非特異結合によるものと考えられる。以上の成績から、ラテックス組成物は、pHが9.0以上、9.8以下の範囲が適していることがわかる。
Figure 0004486059
Figure 0004486059
実施例2
実施例1で使用したpH9.4の標識体パッドを備えたアッセイ装置を用いて、検体を増やして本発明法と比較例との検出感度を試験した。
試験
検体として、ふ化鶏卵内で培養した、
A型インフルエンザウイルス 3株
A/New Caledonia/20/99(H1N1)
A/Panama/2007/99(H3N2)
A/Beijing/32/92(H3N2)
B型インフルエンザウイルス 3株、
B/Shangdong/7/97
B/Johannesburg/5/99
B/Shanhai/361/2002
を用いた。
検体は、実施例1と同様に希釈して検体試料を調製した。検体試料を検体試料滴下部に100μL滴下し、標識体を展開させた。
判定は、15分間後に検出部の着色ラインの有無を目視により観察して行った。陽性と判定された終末希釈倍数を検出感度として表示した。
着色ライン有 :陽性(+)
着色ライン無 :陰性(−)
比較例1
比較例1として体外診断用医薬品、インフルエンザウイルスキット「クイックS−インフルA・B「生研」」(デンカ生研製)を用い検出感度を試験した。なお、「クイックS−インフルA・B「生研」」(デンカ生研製)は、金コロイド標識抗インフルエンザウイルス抗体を標識体として用いたフロースルー式のアッセイ装置である。
結果
得られた結果を表2に示す。本発明法の成績は、A型並びにB型ウイルスとも比較例1よりも少ないウイルス量を検出している。本発明のラテックス組成物は非特異がなく、A型/B型インフルエンザウイルスを高感度に検出並びに鑑別できることがわかる。
Figure 0004486059
検体試料 本発明法 比較例1
A型 B型 A型 B型
A/New Caledonia
1:1×10 + − + −
1:2×10 + − − −
1:4×10 + − − −
1:6×10 − − − −

A/Panama
1:1×10 + − + −
1:2×10 + − − −
1:4×10 + − − −
1:6×10 − − − −

A/Beijing
1:2×10 + − + −
1:4×10 + − − −
1:6×10 + − − −
1:8×10 − − − −

B/Shangdong
1:1×10 − + − +
1:2×10 − + − −
1:4×10 − − − −
1:6×10 − − − −

B/Johannesburg
1:1×10 − + − +
1:2×10 − + − −
1:4×10 − + − −
1:6×10 − − − −

B/Shanhai
1:1×10 − + − +
1:2×10 − + − −
1:4×10 − + − −
1:6×10 − − − −

A型:A型インフルエンザウイルス検出部
B型:B型インフルエンザウイルス検出部
実施例3
実施例2で作製したと同じアッセイ装置を用いて以下のような試験をした。
試験
病院で採取された鼻腔拭い検体の中から、PCR法でA型インフルエンザウイルス陽性と判定された検体1〜10、B型インフルエンザウイルス陽性と判定された検体11〜20を用いた。検体を検体浮遊/抽出用緩衝液(実施例1と同組成)0.3mLに浮遊したものを検体試料とし、その100μLを検体試料滴下部に滴下した。判定は、実施例1と同様に行った。
結果
得られた結果を表3に示す。本発明法の成績は全てPCR法の成績と一致した。表3に示すように本発明による方法は、インフルエンザウイルスを特異的に高感度で検出並びにA型/B型の判定が同時にできることがわかる。
Figure 0004486059
実施例4
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)のペニシリン結合蛋白2'(PBP2')に対するモノクローナル抗体2種類(デンカ生研製)を酵素処理してF(ab')2精製画分(抗PBP2'精製画分)を得た。
抗PBP2'精製画分の1種類を、実施例1と同様にして粒径0.394μmの青色ラテックス粒子(CM/BL セラダイン製)に共有結合させ、ミルクカゼイン0.05w/v%、D-マンニトール10w/v%並びにトリス塩基5mM、Triton X-100(商品名)0.2w/v%を含む溶液、pH9.2を調製し、ラテックス粒子の濃度が0.018w/v%になるように懸濁し、ソニケーションを行って充分に分散浮遊させた抗PBP2'ラテックス浮遊液を調製した。
実施例1と同様の方法で標識抗体パッドを作製した。抗PBP2'精製画分のもう1種類の方を実施例1のA型に相当する位置のニトロセルロースメンブランに実施例1と同様の方法で塗布し、さらに実施例1と同様の方法により標識抗体パッドを装着したPBP2'検出用の一体化アッセイ装置を作製した。
試験
黄色ブドウ球菌のPBP2産生菌(菌株1〜5)5株を培養して、スライドラテックス凝集反応によるPBP2'検出用キット「MRSA-LA「生研」」(デンカ生研製)の添付文書に記載されているアルカリ抽出法によりスライドラテックス凝集反応用試料を調製した。
検体浮遊/抽出用緩衝液(実施例1と同組成)を用いて凝集反応用試料の2倍系列希釈を行い検体試料を調製し、その100μLをPBP2'検出用アッセイ装置の検体試料滴下部に滴下した。
判定は、15分間後に検出部の着色ラインの有無を目視により観察して行った。陽性と判定された終末希釈倍数を検出感度として表示した。
比較例2
比較例2として、従来から行われているMRSA-LA「生研」(デンカ生研製)を用いたスライドラテックス凝集反応により検出感度を試験した。なお、MRSA-LA「生研」(デンカ生研製)に用いられているラテックス組成物の組成は、
抗PBP2'抗体結合ポリスチレン粒子 0.1(w/v)%、
リン酸緩衝生理食塩液 75mM、pH7.0、
ウシ血清アルブミン 0.5(w/v)%
アジ化ナトリウム 0.08(w/v)%、
であり、ラテックス粒子上には抗PBP2'モノクローナル抗体が結合されている。
結果
得られた結果を表4に示す。表4に示すように本発明による方法は、比較例2と比べMRSAのPBP2'抗原を特異的に高感度で検出できることがわかる。
Figure 0004486059


実施例4 比較例2
菌株1 1:29 1:23
菌株2 1:28 1:24
菌株3 1:211 1:26
菌株4 1:27 1:22
菌株5 1:2 9 1:2 5
実施例5
タンパク質及び凝集防止剤の効果を確かめるために以下のような実験を行った。
正常ウサギ免疫グロブリンを粒径0.191μmの白色ラテックス粒子(積水化学製)に吸着結合させ、下記の組成の溶液をそれぞれ調製し、ラテックス粒子の濃度が0.1w/v%になるようにそれぞれの溶液に懸濁し、ソニケーションを行って充分に分散浮遊させた正常ウサギ免疫グロブリン結合ラテックス浮遊液を調製した。
溶液の組成:
a溶液:トリス塩基5mM、アジ化ナトリウム0.09w/v%、pH9.4
b溶液:トリス塩基5mM、ウシ血清アルブミン0.05w/v%、アジ化ナトリウム0.09w/v%、pH9.4
c溶液:トリス塩基5mM、ウシ血清アルブミン0.05w/v%、サッカロース15w/v%、アジ化ナトリウム0.09(w/v)%、pH9.4
d溶液:トリス塩基5mM、ウシ血清アルブミン0.05w/v%、グリセリン15w/v%、アジ化ナトリウム0.09(w/v)%、pH9.4
正常ウサギ免疫グロブリン結合ラテックス浮遊液を4〜10℃に保存して自然凝集の発生の有無を目視により観察した。
結果
得られた結果を表5に示す。タンパク質並びにサッカロースを含むc溶液、タンパク質並びにグリセリンを含むd溶液
は540日間保存しても自然凝集が起こらなかったが、サッカロース、グリセリンを含まないタンパク質だけのb溶液は360日間の保存で自然凝集が起こり、更に、タンパク質、サッカロース、グリセリンを含まないトリス塩基だけのa溶液は1日間で自然凝集が起こった。以上の結果から、タンパク質及び凝集を防止する物質の効果は明らかである。
Figure 0004486059
保存日数
1日 90日 180日 360日 540日
a溶液 + + + + +
b溶液 − − − + +
c溶液 − − − − −
d溶液 − − − − −
−;自然凝集なし +;自然凝集あり
本発明の一実施態様であるイムノクロマトグラフィー装置の上面図並びに切断断面図である。
符号の説明
イ メンブラン
ロ 標識体部
ハ 検出部
ニ 検体試料滴下部
ホ 吸収パッド部
ヘ プラスチック板

Claims (11)

  1. 抗体及び/又はその抗原結合性断片を結合させたラテックス粒子と、該ラテックス粒子を浮遊させる媒体と、凝集防止剤である少なくとも1種の糖類と、タンパク質と、緩衝剤とを含み、そのpHが9.0〜9.8である免疫測定用ラテックス組成物をパッドに塗布して乾燥させてなる標識体パッドと検出部を用い、検出物を免疫測定することを特徴とする、イムノクロマトグラフィー又はフロースルーの装置を用いた免疫測定方法。
  2. 複数の検出部を用い、複数種類の検出物を同時に免疫測定することを特徴とする請求項1記載の免疫測定方法。
  3. 前記糖類が、単糖及びオリゴ糖並びにそれらの糖アルコールから成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の免疫測定方法。
  4. 前記糖類が、サッカロース、トレハロース、マルトース、ラクトース、ソルビト−ル及びD−マンニトールから成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の免疫測定方法。
  5. 前記凝集防止剤の前記組成物中の濃度が3〜20w/v%である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の免疫測定方法。
  6. 前記緩衝剤がアルカリ性であり、前記組成物中の濃度が2〜8mMである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の免疫測定方法。
  7. 前記アルカリ性の緩衝剤が、トリス塩基、グリシンアミド及びアルギニンから成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項6記載の免疫測定方法。
  8. 前記タンパク質がアルブミン、カゼイン、ゼラチン及び免疫グロブリンから成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項1ないし7のいずれか1項に記載の免疫測定方法。
  9. 前記タンパク質の前記組成物中の濃度が、0.02〜0.1w/v%である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の免疫測定方法。
  10. 前記ラテックス粒子が着色ラテックス粒子であり、前記免疫測定がイムノクロマトグラフィー又はフロースルー免疫測定である請求項1ないし9のいずれか1項の記載の免疫測定方法。
  11. 抗体及び/又はその抗原結合性断片を結合させたラテックス粒子と、該ラテックス粒子を浮遊させる媒体と、糖類より選ばれる少なくとも1種の凝集防止剤と、タンパク質と、緩衝剤とを含み、そのpHが9.0〜9.8である免疫測定用ラテックス組成物をパッドに塗布して乾燥させてなる標識体パッドを用い、検出物を同時に免疫測定するための検出部を備えたイムノクロマトグラフィー又はフロースルーの免疫測定装置。
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