JP4485034B2 - 車両内装用パッド材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波ウェルド層を備える車両内装用パッド材に関し、更に詳しくは、誘電率が低いにもかかわらず発熱特性に優れた高周波ウェルド層を備え、適度に柔軟であり、耐摩耗性等に優れた車両内装用パッド材に関する。本発明の車両内装用パッド材は、車両のフロアカーペットに融着されるヒールパッド材等として有用であり、高周波ウェルドにおいて従来より多用されてきた塩化ビニル樹脂を含有させる必要がないため、フロアカーペット等の被着体と分別することなく再利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両内装材の所要個所には耐摩耗性、或いは美観等の向上を目的として樹脂製のパッド材が融着されている。例えば、フロアカーペットでは、履き物の踵が当たる部位の摩耗を抑えるためヒールパッド材が融着されている。また、外観が単調になるのを避けるため、ドアトリム等に融着される意匠用パッド材も使用されている。これらの車両内装用パッド材は、高周波の交流電圧を印加して発熱させ、同時に押圧することにより、被着体に融着させることができる。
【0003】
パッド材を被着体に容易に融着させ、美麗な外観とするためには、被着体である車両内装材に積層されたパッド材に交流電圧を印加した場合に、パッド材は十分に発熱し、溶融する一方で、被着体はできるだけ発熱しないことが好ましい。そのようなパッド材と被着体との組み合わせであれば、パッド材は強固に融着され、優れた外観を有する製品とすることができる。このように発熱し易いパッド材とするため、従来より、極性が十分に高く、加工も容易である塩化ビニル樹脂からなるパッド材が多用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、塩化ビニル樹脂を含む廃棄物を焼却した場合、ダイオキシンが発生するとの問題があり、塩化ビニル樹脂の使用の低減が求められている。更に、塩化ビニル等の塩素を有する樹脂を用いたパッド材では、車両内装材を再利用する際に内装材とパッド材とを分別する必要があり、処理操作が煩雑であった。このような状況下、高周波ウェルド性に優れ、塩化ビニル樹脂製の代替となり得るパッド材が検討されているが、被着体に十分に強固に融着させることができ、且つ優れた外観を有する製品とすることができるパッド材は見出されていない。
【0005】
本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、高周波ウェルド法により車両内装材に強固に融着させることができ、適度な柔軟性を有し、融着後は外観に優れ、廃棄の際には内装材と分別する必要がなく、そのまま処分又は再利用することができる車両内装用パッド材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
高周波の交流電圧を印加した場合に、塩化ビニル樹脂等、誘電率の高い樹脂からなるパッド材であれば、容易に発熱させることができ、被着体に強固に融着させることができる。一方、ポリオレフィン樹脂等、誘電率の低い樹脂によりパッド材を形成した場合は、発熱し難く、通常、被着体に融着させることができないとされてきた。しかし、特定の組成を有する高周波ウェルド層を備えるパッド材とすることにより、その誘電率が低いにもかかわらず、十分に発熱させることができ、被着体に容易に融着させ得ることが見出された。
本発明は、このような知見に基づきなされたものである。
【0007】
第1発明の車両内装用パッド材は、周波数1MHzの交流電圧を印加した場合に、誘電率が2.3未満である高周波ウェルド層を備える車両内装用パッド材であって、上記高周波ウェルド層が2質量%以上のイオン導電性樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする。
【0008】
上記「高周波ウェルド層」は、2質量%以上のイオン導電性樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂により形成する。ポリオレフィン系樹脂であれば、焼却した場合のダイオキシン等の発生もなく、車両内装材と分別することなく再利用することもできる。このポリオレフィン系樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体等、エチレンと極性の高い単量体との共重合体が挙げられる。これらの共重合体の誘電率は極性の高い単量体の量比により変化するが、高周波ウェルド層の誘電率は、共重合体の種類、及びその含有量によって容易に調整することができる。
【0009】
高周波ウェルド層は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと、ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1等との共重合体である線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンにより形成することもできる。また、これらのポリオレフィンと、上記の各種の共重合体とを併用することが好ましい。尚、高周波ウェルド層は、これらポリオレフィンと共重合体との混合物からなる単層の樹脂層により形成することができ、ポリオレフィン及び共重合体の各々からなる樹脂層の積層体により形成することもできる。また、高周波ウェルド層の厚さは特に限定されないが、50〜300μm、特に70〜150μm程度とすることができる。
【0010】
高周波ウェルド層には、第発明のように、2質量%以上の上記「イオン導電性樹脂」が含有される。このイオン導電性樹脂の配合によって、誘電率が低いにもかかわらず、より容易に発熱させることができ、車両内装材に更に強固に融着させることができる。イオン導電性樹脂の含有量は、特に5質量%以上、更には10質量%以上であることが好ましい。また、この含有量の上限は特定されないが、20質量%含有させれば十分である。
【0011】
イオン導電性樹脂としては、表面抵抗率が低いイオン導電性樹脂そのもの、又は各種の添加剤の配合により表面抵抗率が十分に低く調整されたイオン導電性樹脂組成物を使用することができる。イオン導電性樹脂の具体例としては、分子鎖に4級アンモニウム塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩等のアニオン基を有する樹脂、所謂、アイオノマーが挙げられる。また、ポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体、エチレンオキサイドとエピクロルヒドリンとの共重合体、ポリエーテルエステルアミド等のポリアルキレンオキサイド鎖を有する樹脂を挙げることもできる。これらのイオン導電性樹脂の分子量は3000以上であることが好ましい。
【0012】
高周波ウェルド層には、特に、イオン導電性樹脂がアイオノマーである場合に、第発明のように、更に上記「多価アルコール」を含有させることが好ましい。多価アルコールを含有させることによって、高周波ウェルド層はより発熱し易くなる。多価アルコールの含有量は特に限定されないが、イオン導電性樹脂を100質量部(以下、「部」と略記する。)とした場合に、0.1〜30部、特に1〜20部とすることが好ましい。
【0013】
イオン導電性樹脂と併用される多価アルコールとしては、グリセロール、ジグリセロール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。これらの多価アルコールは、イオン導電性樹脂の表面抵抗率を低下させる作用を有しており、例えば、分子鎖にカルボン酸ナトリウム塩基を有するイオン導電性樹脂のように、その表面抵抗率がそれほど低くない場合に、多価アルコールを配合することにより、表面抵抗率を容易に、且つ十分に低下させることができる。これらの多価アルコールは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0014】
また、イオン導電性樹脂が分子鎖にポリアルキレンオキサイド鎖を有する樹脂である場合は、チオシアン酸、リン酸、硫酸、過塩素酸等のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を含有させることもできる。これらの塩の具体例としては、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸リチウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム等が挙げられる。これらの塩の含有量は特に限定されないが、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する樹脂を100部とした場合に、0.1〜30部、特に0.2〜20部であることが好ましい。これらの塩は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。更に、この塩と多価アルコールとを併用することもできる。
【0015】
イオン導電性樹脂とポリオレフィン系樹脂とを十分に分散、混合させることができない場合は、それらの相溶性を向上させるため、不飽和カルボン酸及びその誘導体等をグラフト重合させてなる変性ポリオレフィン系樹脂など、各々の樹脂に適した相溶化剤を適宜配合することもできる。
【0016】
この車両内装用パッド材では、第乃至第発明の特定の組成の高周波ウェルド層を備えることにより、周波数27MHz、出力10kWの交流電圧を印加し、圧力11MPaで高周波ウェルド層をポリアミドにより形成された平面に35秒間押圧し、融着させた場合の剥離強度(180°剥離強度、引張速度;200mm/分)を3.9N/cm以上とすることができる。この剥離強度は、特に11.7N/cm以上、更には19.5N/cm以上とすることができ、パッド材の組成等により、必要であれば39N/cm以上と、非常に強固に融着させることもできる。
【0017】
高周波ウェルド層は、第発明のように、中間層と、該中間層の両面に接合された第1又は第2表面層を有し、
上記中間層のポリオレフィン系樹脂は、70〜90質量%のエチレン単位を有する第1エチレン系共重合体であり、
上記第1又は第2表面層のポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン若しくは95質量%以上のエチレン単位を有する第2エチレン系共重合体であることができる。第1及び第2エチレン系共重合体としては、エチレンと、酢酸ビニル、エチルアクリレート、メチルメタクリレート等の極性の高い単量体とを共重合させてなる前記の共重合体などを使用することができ、極性の高い単量体の量比が高いものは第1エチレン系共重合体、この量比が低いものは第2エチレン系共重合体として用いることができる。ポリエチレンとしても、前記の各種のポリエチレンを使用することができる。
【0018】
中間層は、75〜85質量%のエチレン単位を有する、言い換えれば、15〜25質量%の極性の高い単量体からなる単位を有することが特に好ましい。また、第発明のように、中間層が有するエチレン単位と、第1又は第2表面層が有するエチレン単位との含有量の差が10質量%以上であることが好ましい。このように、中間層と第1又は第2表面層におけるエチレン単位の含有量の差、即ち、極性の高い単量体からなる単位の含有量に十分な差があれば、誘電率が低く、且つ容易に発熱させることができる高周波ウェルド層とすることができる。
【0019】
中間層及び第1又は第2表面層の厚さは特に限定されないが、第1又は第2表面層の厚さは同程度とし、各々の表面層と中間層との厚さの比を1/2〜1/4とすることが好ましい。例えば、全厚さを100μmとした場合、中間層を50〜70μmとし、表面層を各々15〜25μmとすることが好ましい。
【0020】
高周波ウェルド層が第乃至第発明のような3層からなる場合、イオン導電性樹脂及び多価アルコール等は中間層及び第1又は第2表面層のいずれに含有されていてもよい。即ち、中間層及び第1又は第2表面層のうちのいずれか1層に含有されていてもよいし、すべての層に含有されていてもよいが、中間層に含有されておれば、湿度の影響が少なく、しかも、下記の接合層との熱圧着性が良好となり、特に好ましい。尚、イオン導電性樹脂と多価アルコール等とは同じ層に含有されている必要があり、これらが異なる層に含有されている場合は、多価アルコール等の併用による効果が十分に得られない。
【0021】
車両内装用パッド材は、第発明のように、この高周波ウェルド層と、オレフィン系エラストマーを含有する上記「表層」とを積層し、形成することができる。表層は、オレフィン系エラストマーがプロピレン系エラストマーである場合は、このエラストマーの他にポリプロピレンを含有することが好ましく、オレフィン系エラストマーがエチレン系エラストマーである場合は、このエラストマーの他にポリエチレンを含有することが好ましい。更に、このパッド材では、第発明のように、高周波ウェルド層と、表層との間にオレフィン系エラストマーを含有する上記「接合層」が形成されていることが好ましい。
【0022】
表層に含有されるオレフィン系エラストマーがエチレン系エラストマーである場合は、接合層は、このエチレン系エラストマーの他に、ポリエチレンを含有し、プロピレン系エラストマーである場合は、接合層は、このプロピレン系エラストマーの他に、ポリプロピレン及びポリエチレンを含有する。この接合層を設けることにより、高周波ウェルド層と表層とを十分に強固に接合させることができる。更に、接合層にポリエチレンを含有させることにより、パッド材を適度に柔軟なものとすることができる。
【0023】
接合層に含有されるエチレン系エラストマーとポリエチレンとの合計量を100部とした場合、エチレン系エラストマーは40〜60部であり、ポリエチレンは60〜40部であることが好ましい。また、接合層に含有されるプロピレン系エラストマーと、ポリプロピレン及びポリエチレンとの合計量を100部とした場合、プロピレン系エラストマーは25〜40部であり、ポリプロピレンは10〜25部、ポリエチレンは50〜65部であることが好ましい。接合層に含有される各々の樹脂の量比が上記の範囲内にあれば、高周波ウェルド層と表層とを強固に接合させることができ、適度に柔軟なパッド材とすることができる。
【0024】
尚、オレフィン系エラストマー層及び接合層等が積層された車両内装用パッド材は、誘電率が低い高周波ウェルド層に、主としてポリオレフィン系樹脂からなる他の層が積層されたものであるため、第発明のように、その誘電率は2.3未満と低く、誘電正接も0.01未満と小さい。この車両内装用パッド材は、その誘電率が低く、誘電正接が小さいにもかかわらず、特定の組成の高周波ウェルド層を備えるため、容易に発熱し、車両内装材に十分に強固に融着させることができる。
【0025】
パッド材の各々の層には、必要に応じて、更に、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、アンチブロッキング剤、加工助剤、顔料等を適量配合することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
実施例1
(1)高周波ウェルド層となるシートの成形
多層押出成形法により、エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量;19質量%)からなる厚さ60μmのフィルムの両面に、低密度ポリエチレンからなる厚さ20μmのフィルムが積層された高周波ウェルド層となる全厚さが100μmのシートを成形した。エチレン−酢酸ビニル共重合体からなるフィルムには、10質量%のイオン導電性樹脂(アイオノマー)と、このイオン導電性樹脂に対して質量比で9/1のグリセロールとを含有させた。このシートのASTM−D150により測定した誘電率は2.16であり、誘電正接は0.0632であった。
【0027】
(2)パッド材の作製
(1)で成形した高周波ウェルド層となるシートと、35質量%のプロピレン系エラストマーと、15質量%のポリプロピレンと、50質量%の低密度ポリエチレンとを含有する厚さ500μmの接合層と、65質量%の上記プロピレン系エラストマーと、35質量%の上記ポリプロピレンとを含有する厚さ300μmの表層と、をこの順に積層し、接合して、図1にその横断面を示す車両内装用パッド材を作製した。このパッド材のASTM−D150により測定した誘電率は2.05であり、誘電正接は0.0039であった。
【0028】
(3)フロアカーペットへのパッド材の融着
(2)で作製したパッド材から7.8×17.5cmの寸法のヒールパッド材を切り出し、このヒールパッド材を、周波数27MHz帯、押圧力6〜11MPaのウェルド条件で、パイル糸がナイロン6からなり、基布がポリエステルからなる図2のフロアカーペットに融着させた。融着されたヒールパッドは適度に柔軟であり、フロアカーペットに十分に強固に接合されていた。尚、ヒールパッド部を切り取り、引張速度200mm/分で180°剥離試験を行ったところ、剥離強度は39N/cmであった。
【0029】
比較例1
実施例1の(2)において高周波ウェルド層となるシートと、接合層とを用いず、表層が直接フロアカーペットに接するようにして融着を試みた。パッド材(表層)のASTM−D150により測定した誘電率は2.06であり、誘電正接は0.0009であった。しかし、このパッド材はほとんど融解しないため、フロアカーペットに融着させることができず、従来の誘電率の低い樹脂層と同様に高周波ウェルド層としてはほとんど機能しないものであった。
【0030】
尚、本発明では、上記の具体的な実施例に限られず、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、接合層の厚さは200〜800μm、表層の厚さは800〜200μmとすることができる。また、高周波ウェルド層も含めたパッド材の全厚さは500〜1500μmとすることができ、この範囲内で各層の厚さを適宜設定することが好ましい。更に、パッド材は少なくとも1層の高周波ウェルド層を有するが、このウェルド層の表面は、ポリエチレン系樹脂ばかりでなく、ウェルド層の誘電率が2.3以上とならない限り、ポリエステル、ポリアミド等、融点が高く、耐熱性に優れた樹脂により形成することもできる。
【0031】
【発明の効果】
第1発明によれば、特に、第2発明のように、特定の組成を有する高周波ウェルド層を備えることにより、誘電率が低いにもかかわらず、容易に発熱させることができる。更に、高周波ウェルド層を、第乃至第発明に特定される組成等とすることによって、より優れた品質のパッド材とすることができる。また、第乃至第発明によれば、融着後、優れた外観を有し、適度に柔軟な車両内装用パッド材とすることができる。このパッド材は、第発明のように、誘電率が低く、誘電正接が小さいにもかかわらず、車両内装材に容易に融着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両内装用パッド材の断面図である。
【図2】パッド材をフロアカーペットに融着した様子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1;車両内装用パッド材(ヒールパッド材)、11;高周波ウェルド層、12;表層、13;接合層、2;フロアカーペット。

Claims (7)

  1. 周波数1MHzの交流電圧を印加した場合に、誘電率が2.3未満である高周波ウェルド層を備える車両内装用パッド材であって、
    上記高周波ウェルド層が2質量%以上のイオン導電性樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする車両内装用パッド材。
  2. 上記高周波ウェルド層が更に多価アルコールを含む請求項記載の車両内装用パッド材。
  3. 上記高周波ウェルド層が、中間層と、該中間層の両面に接合された第1又は第2表面層を有し、
    上記中間層のポリオレフィン系樹脂は、70〜90質量%のエチレン単位を有する第1エチレン系共重合体であり、
    上記第1又は第2表面層のポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン若しくは95質量%以上のエチレン単位を有する第2エチレン系共重合体である請求項1又は2に記載の車両内装用パッド材。
  4. 上記中間層が有するエチレン単位と、上記第1又は第2表面層が有するエチレン単位との含有量の差が10質量%以上である請求項記載の車両内装用パッド材。
  5. 上記高周波ウェルド層に、オレフィン系エラストマーを含有する表層が積層された請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の車両内装用パッド材。
  6. 上記高周波ウェルド層と、上記表層との間に接合層が形成され、上記オレフィン系エラストマーがエチレン系エラストマーである場合は、上記接合層は、該エチレン系エラストマーとポリエチレンとを含み、上記オレフィン系エラストマーがプロピレン系エラストマーである場合は、上記接合層は、該プロピレン系エラストマーと、ポリプロピレン及びポリエチレンとを含む請求項記載の車両内装用パッド材。
  7. 誘電率が2.3未満であり、誘電正接が0.01未満である請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の車両内装用パッド材。
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