JP3985881B2 - 高周波融着性積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高周波融着性積層体に関するものである。さらに詳しくは、特定値以下の表面抵抗率を有するイオン導電性ポリマー、または、特定値以下の表面抵抗率を有するイオン導電性ポリマー組成物を所定量以上含む組成物からなる層を発熱層として有する高周波融着性積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂からなるフィルム、成型品を熱接合する手段として、ヒートシール、インパルスシールに代表される外部加熱方法、また、超音波接合、高周波接合に代表される内部加熱方法がある。このうち高周波接合は内部発熱を利用した接着方法であり、外部加熱方法に比べ、▲1▼フィルム、成型品の外層部の熱劣化が少ない、▲2▼温度の上昇が速い、▲3▼温度の均一性が高い、等の長所を有している。しかしながら、この接合方法は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、ポリアミド等誘電体損失の大きい合成樹脂に適したもので、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の合成樹脂は誘電体損失が小さいため、この方法に適していなかった。一方、高周波接合装置を設備している加工業者においては同一の装置でこれら合成樹脂の接合も行いたいという要望が強い。この要望をかなえるため、従来より種々の工夫がなされてきた。例えば、特開平7−276581号公報には、−OH、−CN、−Cl、−CONH−、または−CO−等の極性基を有する合成樹脂が高周波融着性を有することを示唆する記載がある。したがってこれらの高周波融着性を有する合成樹脂と高周波融着性を有さない合成樹脂とを複合化する方法が考えられる。しかしながら、極性基を有する合成樹脂であっても極性基の種類や、合成樹脂全体に占める極性基の比率等の条件によっては必ずしも良好な高周波融着性を示さないものがある。
【0003】
また、エチレンとビニルエステルや不飽和カルボン酸エステル等のコモノマーを共重合させて得られるポリマーを用いる方法が提案されている。例えば特開平6−287362号公報等には、酢酸ビニル含量が40〜80重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体とポリオレフィンを所定量含む高周波融着可能な樹脂組成物が提案されている。しかしながら十分な高周波融着特性が得られる程度にまで酢酸ビニル含量、および/または、エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合量を増やすと、フィルム、成型品の剛性や耐熱性が低下するという問題、さらにフィルムの場合にあっては、フィルム同士がブロッキングしやすくなるという問題がある。
【0004】
またポリオレフィン系合成樹脂にカーボンブラックや金属粉等の導電性材料を配合するという方法も考えられる。しかしながらこの方法を用いた場合、その成型品の透明性が著しく損われるという問題、さらには発熱のコントロールが難しく、発熱が行き過ぎるとポリオレフィン系合成樹脂が熱劣化を起こしてしまうという問題がある。
【0005】
一方、本来高周波融着性を有さない合成樹脂を主体とする積層体に、高周波融着性を付与する技術に関する報告も、その内容の骨子は上記したものとほぼ同様である。まず、特開平4−19139号公報においては、その構成層の一つである発熱層にステンレス、軟鉄、アルミニウム、銀、銅、真鍮、磁性酸化鉄、カーボン等の導電性細片を含有させることにより高周波発熱性を付与している。しかしながら、この積層体も発熱のコントロールが難しいという欠点があった。さらに、特開昭55−93451号公報には特定の酢酸ビニル含量のエチレン−酢酸ビニル共重合体を(高周波)融着層として用いた積層フィルムが報告されている。
【0006】
以上述べた従来技術を総括してみると、本来高周波融着性の不足した合成樹脂の高周波融着性を改良する技術としては、組成物中に誘電体損失の大きな成分を存在させることによって組成物全体としての誘電体損失を高めるという技術、あるいは組成物中に導電性を有する粉体を添加するという技術が大勢であり、本発明者らによって見いだされ、以下の説明においてその詳細が明らかとなる、「特定値以下の表面抵抗率を有するイオン導電性ポリマー、または、特定値以下の表面抵抗率を有するイオン導電性ポリマー組成物を用いるという技術思想、さらにはイオン導電性ポリマー、または、イオン導電性ポリマー組成物を用いて高周波融着性積層体を構成するという技術思想」は未だ報告されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような状況に鑑みなされた。すなわち本来高周波融着性を示さない合成樹脂を熱融着層やその他の層として多く有している場合にあっても、従来高周波融着適性に優れていると言われるポリ塩化ビニル樹脂等と比較し、遜色ない高周波融着性を有する積層体を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、高周波を照射することによって発熱する合成樹脂について鋭意研究を重ねた。この結果、上記性能を有する合成樹脂に求められる要件として、合成樹脂の表面抵抗率が挙げられることをまず見いだした。すなわち、表面抵抗率と高周波発熱性とは密接な関連性があり、合成樹脂の表面抵抗率が低下するにしたがって高周波発熱性が良好となることを見いだしたのである。
本発明者らはさらに研究を重ねた。この結果、特定の表面抵抗率を有するイオン導電性ポリマー、または、特定の表面抵抗率を有するイオン導電性ポリマー組成物を含有する発熱層と該発熱層から伝達される熱によって熱融着しうる熱融着層を有する積層体によって上記課題が解決できることを見いだし本発明に到った。
すなわち、本発明によれば、
【0009】
少なくとも1層の高周波により発熱する発熱層と、該発熱層から伝達される熱によって熱融着しうる熱融着層を必須の層として含む積層体であって、該発熱層は、(A)(a)分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマー、(b)アイオノマー及びそれらの組成物から選ばれ、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマーまたはその組成物2重量%以上、(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂98重量%以下、を含む組成物からなっていることを特徴とする高周波接合に用いるための積層体が提供される。
【0010】
さらに、少なくとも1層の高周波により発熱する発熱層と、該発熱層から伝達される熱によって熱融着しうる熱融着層を必須の層として含む積層体であって、該発熱層は、(A)(a)分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマー、(b)アイオノマー及びそれらの組成物から選ばれ、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマーまたはその組成物2〜95重量%、(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂98〜5重量%、を含む組成物からなっていることを特徴とする高周波接合に用いるための積層体が提供される。
【0011】
さらに(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂がポリオレフィン系合成樹脂であることを特徴とする上記いずれかの高周波融着性積層体が提供される。
【0012】
さらに、(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂が、エチレン70〜95重量%と、エチレン性不飽和二重結合を有する極性モノマー30〜5重量%とから得られるポリオレフィン系共重合体であることを特徴とする前記高周波融着性積層体が提供される。
【0013】
さらに、熱融着層がポリオレフィン系合成樹脂からなるものであることを特長とする上記いずれかの高周波融着性積層体が提供される。
【0014】
さらに、イオン導電性ポリマー、または、イオン導電性ポリマー組成物中に多価アルコールが含まれることを特徴とする上記いずれかの高周波融着性積層体が提供される。
【0015】
さらにまた、発熱層の合計厚みをT1 、発熱層以外の合計厚みをT2 とした場合、T2 /T1 ≦20であることを特徴とする上記いずれかの高周波融着性積層体が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の高周波融着性積層体は、高周波電界内において高周波発熱性を付与された発熱層が発熱することによって生じた熱が熱融着層に伝達され、この熱によって熱融着層が溶融・接合されうるような性能を有する積層体である。従って本発明の高周波融着性積層体は、該積層体を構成する熱融着層の材質を、熱融着性を有する樹脂群の中から自由に選択することができるという特長を有している。また、湿度、温度等に対して比較的影響を受けやすい発熱層を熱融着層等によって保護できるという特長も有している。以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】
まず本発明の高周波融着性積層体の発熱層について述べる。該発熱層はイオン導電性ポリマー、または、イオン導電性ポリマー組成物と、必要によって加えられる他の合成樹脂からなるものである。そしてイオン導電性ポリマー、および、イオン導電性ポリマー組成物は、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下、より好ましくは1×1010(Ω/□)以下、さらに好ましくは1×109 (Ω/□)以下に調整されたものである。なお、以下においては簡単のため、導電性ポリマー、および、イオン導電性ポリマー組成物をイオン導電材料と総称することとする。また、前記した表面抵抗率とは、イオン導電材料を成形した後、23℃、50%RHの条件下に24時間保ち、10Vの電圧を印加し、10秒後の抵抗値を測定したものをいう。表面抵抗率が1×1011(Ω/□)を越えるイオン導電材料を用いた場合、最終的に得られる組成物に良好な高周波融着性を付与することができず好ましくない。
【0018】
以下に本発明の高周波融着性積層体の発熱層に用いられるイオン導電材料について説明する。
発熱層に用いられるイオン導電材料は、イオン導電性を発現することが可能なポリマー成分と、必要により配合される各種添加剤から構成される。すなわち、イオン導電性を発現することが可能なポリマー成分のみで表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下になる場合は組成物の形態をとらずイオン導電性を発現することが可能なポリマー成分単独の形態であってもよい。
【0019】
表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下のイオン導電材料を得るために用いられるポリマーとしてはまず、ポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体、エチレンオキサイドとエピクロロヒドリンの共重合体、ポリエーテルエステル、ポリエーテルエステルアミド等の分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマーが挙げられる。次いで挙げられるものとして、分子中に4級アンモニウム塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩等のイオン基を含有するポリマー、所謂、アイオノマーがある。これらポリマーはいずれも3000以上の分子量を有していることが望ましい。なお、以上述べたポリマーはあくまで例示であり、用いるポリマー自体の表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下である場合は本発明の目的を達成できる。
【0020】
次に、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下のイオン導電材料を得るために、上記ポリマーに必要により配合されうる各種添加剤について説明する。
上記高分子化合物のうち分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマーに配合されうる成分としては、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属のチオシアン酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、ハロゲンの酸素酸塩等のイオン電解質が挙げられる。より具体的には、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸リチウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム等が例示できる。これらイオン電解質の配合量は特に限定されるものではないが、ポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマー100重量部に対し0.1〜30重量部、より好ましくは、0.2〜20重量部である。なお、ポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマー成分自体の表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下である場合にあっても、これらのイオン電解質が併用されることによって、該ポリマーの表面抵抗率をさらに低下させることができ、本発明に用いられるイオン導電材料としてさらに好適なものとなる。
一方、前記ポリマーのうち分子中にイオン基を含有するポリマー、所謂、アイオノマーに用いられる添加剤としては、グリセロール、ジグリセロール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールが挙げられる。特に、分子中にカルボン酸ナトリウム塩を有するアイオノマーのごとく、それ自体では1×1011(Ω/□)以下の表面抵抗率を示さないポリマーに、前記多価アルコールが配合されると、その組成物は1×1011(Ω/□)以下の表面抵抗率を示すようになり本発明に用いられるイオン導電材料として好適なものとなる。
【0021】
また、先に、分子中にイオン基を含有するポリマー、所謂、アイオノマーの表面抵抗率を低下させる添加剤として多価アルコールが有効である旨を述べたが、多価アルコールはアイオノマーのみならず、上記したすべてのイオン導電材料についてその表面抵抗率を低下させる作用を有する。したがって、すでに1×1011(Ω/□)以下の表面抵抗率が達成されているイオン導電材料にさらに多価アルコールが含まれることが好ましい。このようにして表面抵抗率がさらに低下したイオン導電材料は、熱融着層を構成する合成樹脂の融点が高く大きな発熱量が必要とされる場合、発熱層の相対的な厚み構成比が小さい場合、あるいはイオン導電材料の配合量を低減させることが求められるような用途においては特に有効である。
【0022】
以上のようにして、本発明の高周波融着性積層体に用いられるイオン導電材料が構成される。該イオン導電材料は単独で、あるいは、複数種組み合わせて用いることができる。
【0023】
発熱層に必要によって加えられる他の熱可塑性合成樹脂としては特に制限はなく、上記したイオン導電材料と容易に複合化できるものであれば差し支えない。例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などのα−オレフィンホモポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタアクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体などのエチレンと他のモノマーとの共重合体などのポリオレフィン系合成樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂;ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;等が挙げられる。そしてこれらは複数種組み合わせて用いることもできる。
ただし、上記した内でも本来高周波発熱性を有していないか、または、高周波発熱性が十分でないような合成樹脂、あるいは、本来高周波発熱性を有しているにもかかわらず、他の合成樹脂との複合化等により高周波発熱性が不足したような合成樹脂である場合において本発明の効果を有効的に享受できる。この意味から、ポリオレフィン系合成樹脂を主体とする樹脂において最も効果的である。
【0024】
また、コスト的観点、組成物の環境依存特性の観点等から、発熱層中のイオン導電材料の量を低く抑える必要がある場合、あるいは積層体に大きな高周波融着性能が要求される場合には、ポリオレフィン系合成樹脂として、エチレン70〜95重量%と、エチレン性不飽和二重結合を有する極性モノマー30〜5重量%とから得られるポリオレフィン系共重合体を選択するようにするのが好ましい。エチレン性不飽和二重結合を有する極性モノマーとしては酢酸ビニル、エチルアクリレート、メチルアクリレート、アクリル酸、メタアクリル酸、メチルメタアクリレート等が挙げられ、具体的なポリオレフィン系共重合体として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタアクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)等が例示できる。
【0025】
上記したポリオレフィン系共重合体とイオン導電材料が組み合わされて発熱層とされていることにより、このレベルのコモノマー含量のポリオレフィン系共重合体単独では不十分であった高周波発熱性が飛躍的に向上する。そして、この発熱層は該発熱層を構成するポリオレフィン系共重合体中のコモノマーの含量が比較的低レベルに抑えられているため、得られる積層体の剛性や耐熱性の低下を低く抑えることができるという特長を有している。
【0026】
以上述べたイオン導電材料と、必要により含まれる熱可塑性合成樹脂から本発明の高周波融着性積層体の発熱層が構成される。次いで両者の量的関係について述べる。
本発明においては、イオン導電材料2重量%以上に対して該イオン導電材料以外の熱可塑性合成樹脂98重量%以下となるように、より好ましくは、イオン導電材料2〜95重量%、該イオン導電材料以外の熱可塑性合成樹脂98〜5重量%となるように設定される。この範囲でイオン導電材料が含まれることにより、発熱層に良好な高周波発熱性が付与される。発熱層中のイオン導電材料の割合が2重量%を下回ると、該発熱層の高周波発熱性が十分でなくなり好ましくない。
【0027】
さらに、発熱層には、該層中に必要により含まれる合成樹脂とイオン導電材料との相溶性を向上させる目的、および該層と該層以外の層との密着性を向上させる目的で、ポリオレフィンに、不飽和カルボン酸および/またはその誘導体をグラフト反応せしめることにより得られる変性ポリオレフィンなど公知の相溶化剤、あるいは改質剤を適宜使用することができる。さらに該層には必要に応じて酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、アンチブロッキング剤、加工助剤、顔料等を添加することができる。
【0028】
次いで、本発明の高周波融着性積層体の熱融着層について述べる。該熱融着層は高周波照射時、上記発熱層から伝達される熱によって熱融着される層である。該熱融着層は熱可塑性樹脂からなるものであれば、差し支えないが、熱融着性の良好さ、低温で熱融着可能である点、化学的な安定性、価格の低廉さ等の観点からポリエチレン、エチレン−酢酸ビル共重合体、ポリプロピレン等のポリオレフィン系合成樹脂が最適である。
また該熱融着層には必要に応じて酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、アンチブロッキング剤、加工助剤、顔料等を添加することができる。
【0029】
本発明の高周波融着性積層体においては上記した発熱層、熱融着層に加えてその他の層(以下、他層と称することがある)を設けてもよい。該他層は、温度、湿度等に比較的影響を受けやすい熱融着層を保護する目的、および本発明の高周波融着性積層体の積層体全体としての特性を向上させる目的で発熱層上に形成されるものである。該他層の材質は積層体全体として求められる特性に応じて適宜選定される。例えば耐熱性が求められる場合にはポリエステル、ポリアミド等が、ガスバリア性が求められる場合にはエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリビニルアルコール等が、耐薬品性が求められる場合にはポリオレフィン系合成樹脂等が用いられるが、特に限定されない。なお、他層自体が複数の異なる層からなる積層体であってよいことはいうまでもない。
【0030】
以上述べた発熱層、熱融着層、そして必要により他層から、本発明の高周波融着性積層体が構成される。図1〜4を用いて本発明の高周波融着性積層体の層構成の例を説明する。
図1は最も基本的な構成で、熱融着層/発熱層/熱融着層の順序に積層がなされ、発熱層1の両側に熱融着層2が位置するごとく構成されている。この構成は高周波接合時、積層体の表裏を意識せず作業を行えるという長所を持っている。図2では、他層/発熱層/熱融着層の順序に積層がなされて構成されている。図3では、他層/発熱層/他層/発熱層/熱融着層の順序に積層がなされた複数の発熱層を有する構成が示されている。さらに図4では発熱層/熱融着層の順序に積層がなされている。
【0031】
上記した各構成層の厚み構成比は特に限定されるものではなく、発熱層の発熱能力、高周波印加条件、積層体の全体厚み、熱融着層の融点等に応じて適宜設定されるものであるが、発熱層の厚みをT1 、発熱層以外の厚みをT2 とした場合、T2 /T1 ≦20、好ましくはT2 /T1 ≦15、さらに好ましくは、T2 /T1 ≦10となるようにするのが好ましい。
【0032】
本発明の高周波融着性積層体は、通常の共押出成形法、押出ラミネート法、ドライラミネート法等により、フィルム、シート、チューブ、パイプ等その用途に応じた形状に成形される。
【0033】
以下本発明の実施形態を要約する。
【0034】
▲1▼少なくとも1層の高周波により発熱する発熱層と、該発熱層から伝達される熱によって熱融着しうる熱融着層を必須の層として含む積層体であって、該発熱層は、
(A)表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマー、または、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマー組成物2重量%以上、
(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂98重量%以下、
を含む組成物からなっていることを特徴とする高周波融着性積層体。
▲2▼少なくとも1層の高周波により発熱する発熱層と、該発熱層から伝達される熱によって熱融着しうる熱融着層を必須の層として含む積層体であって、該発熱層は、
(A)表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマー、または、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマー組成物2〜95重量%、
(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂98〜5重量%以下、
を含む組成物からなっていることを特徴とする高周波融着性積層体。
▲3▼(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂がポリオレフィン系合成樹脂であることを特徴とする▲1▼または▲2▼に記載の高周波融着性積層体。
▲4▼(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂が、エチレン70〜95重量%と、エチレン性不飽和二重結合を有する極性モノマー30〜5重量%とから得られるポリオレフィン系共重合体であることを特徴とする▲3▼に記載の高周波融着性積層体。
▲5▼前記ポリオレフィン系共重合体がエチレン酢酸ビニル共重合体、および/または、エチレン−メチルメタクリレート共重合体であることを特徴とする▲4▼に記載の高周波融着性積層体。
▲6▼(A)表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマー、または、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマー組成物が、分子中にカルボン酸塩を含有するアイオノマー、または、分子中にカルボン酸塩を含有するアイオノマーを主成分とする組成物であることを特徴とする▲5▼に記載の高周波融着性積層体。
▲7▼(A)表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマー、または、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマー組成物が、分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマー、あるいは、該ポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマーにイオン電解質が配合された組成物であることを特徴とする▲5▼に記載の高周波融着性積層体。
▲7▼熱融着層がポリオレフィン系合成樹脂からなるものであることを特徴とする▲1▼〜▲6▼のいずれかに記載の高周波融着性積層体。
▲8▼イオン導電性ポリマー、または、イオン導電性ポリマー組成物中に多価アルコールが含まれることを特徴とする▲1▼〜▲7▼のいずれかに記載の高周波融着性積層体。
▲9▼熱層の合計厚みをT1 、発熱層以外の合計厚みをT2 とした場合、T2 /T1 ≦20であることを特徴とする▲1▼〜▲8▼のいずれかに記載の高周波融着性積層体。
【0035】
【実施例】
以下本発明を実施例に基づき、より詳細に説明する。なお、以下の実施例、比較例においては以下に示す合成樹脂を用いた。
・エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVAと略称する):日本ユニカー(株)製「NUC−3758」(酢酸ビニル含量:15重量%、密度:0.93g/cm3 、MI:2.3g/10min、融点:93℃)
・エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMAと略称する):住友化学工業(株)製「アクリフトCM2007」(メチルメタクリレート含量:18重量%、密度:0.94g/cm3 、MI:3g/10min、融点:89℃))
・直鎖状低密度ポリエチレン(LLと略称する):住友化学(株)製「スミカセンα FZ201−0」(密度:0.912g/cm3 、MI:2g/10min、融点:117℃)
・ポリプロピレン(PPと略称する):住友化学(株)製「ノーブレンWF905E」(密度:0.89g/cm3 、MI:3g/10min、融点:138℃)
一方、イオン導電材料としては表1に示すものを用いた。また、比較例2においては、実施例1〜12で用いたイオン導電材料に替えて表2に示す成分を用いた。そして、表3以下においてはこれらを、表1、2に示したごとく略称する。
さらに実施例15〜17においては相溶化剤として以下のものを用いた。
相溶化剤:無水酸変性低分子量ポリエチレン(P3と略称する)
【0036】
さらに、表1、2に示したイオン導電材料、あるいは成分の表面抵抗率の測定は以下の手順によった。
各イオン導電材料および成分を厚み100μmに調整し、23℃、50%RHの条件下に24時間保った後、三菱化学(株)製「ハイレスタIP」を用い、HRSプローブにより電圧10Vを印加し、10秒後の値を測定した。また、表2で示した成分については同測定条件では測定可能範囲の上限を越えていたため測定不能であった。このため、アドバンテスト社製「ウルトラハイレジスタンスメーター R8340A」を用い、JISプローブにより電圧100Vを印加し、10秒後の値を測定した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
[実施例1〜12、比較例1〜2]
加圧式ニーダーに、表3に示すような割合で各成分を仕込み、溶融混練の後、ペレット化し発熱層用の組成物を得た。そして、多層インフレーション成形機を用いて、表3に示すごとくの熱融着層、および層構成比を有する厚み約60μmの三層フィルムを得た(なお、簡単のために熱融着層と、他層とは同一の樹脂構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない)。得られたフィルムはいずれも透明であり、外観的に優れたものであった。さらに、得られたフィルムの強度も十分なものであった。次いで得られたフィルムの高周波融着性を評価した。なお、高周波融着性の評価はパール工業(株)製の高周波ウェルダーを用い、二枚重ねにしたフィルムに高周波を印加してその接合状況を判断することによった。この結果を表3に示す。なお、接合条件および高周波融着性の評価基準は以下のとおりである。
<接合条件>
周波数:40.46(MHz)
印加時間 :≦5(秒)
圧力 :5(Kg/cm2)
<高周波融着性の判断基準>
A…2秒未満の印加時間で十分に接合される
B…2秒以上5秒未満の印加時間で十分に接合される
C…5秒の印加時間で十分に接合される
D…5秒の印加時間で接合されない
【0040】
【表3】
【0041】
表3よりイオン導電材料としてカリウム塩系アイオノマーを含む組成物を選択し、これを発熱層として用いた本発明の高周波融着性積層体は良好な高周波融着性を示すことがわかる。さらに、実施例5と実施例3との比較より、該イオン導電材料に、多価アルコールであるグリセロールが併用されて表面抵抗率がさらに引き下げられたイオン導電材料を含む組成物を発熱層として用いた積層体(実施例5)は高周波融着性が向上していることがわかる。
一方比較例1より、所定の表面抵抗率を有するイオン導電材料を用いても配合量が本発明で示された値以下であると良好な高周波融着性を示さないことがわかる。
また、所定値以下のイオン導電性を有さないナトリウム塩系アイオノマーを発熱層として用いた積層体(比較例2)は高周波融着性を示さないが、ナトリウム塩系アイオノマーに多価アルコールであるグリセロールを配合し、表面抵抗率が1×1011以下に引き下げられた組成物を発熱層として用いた積層体(実施例12)は良好な高周波融着性を有することがわかる。
さらに実施例10、11と実施例9とを比較すると、発熱層を構成するイオン導電材料以外の合成樹脂として、エチレン特定含量とエチレン性不飽和二重結合を有する極性モノマー特定含量とから得られるポリオレフィン系共重合体(本実施例ではEVA、あるいはEMMA)を用いた場合、得られる積層体は際だって良好な高周波融着性を示すことがわかる。
【0042】
[実施例13〜17]
加圧式ニーダーに、表4に示すような割合で各成分を仕込み、溶融混練の後、ペレット化し発熱層用の組成物を得た。そして、多層インフレーション成形機を用いて、表4に示すごとくの熱融着層、および層構成比を有する厚み約60μmの三層フィルムを得た(なお、簡単のために熱融着層と、他層とは同一の樹脂構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない)。なお得られたフィルムはいずれも透明であり、外観的に優れたものであった。さらに、得られたフィルムの強度も十分なものであった。次いで得られたフィルムの高周波融着性を評価した。この結果を表4に示す。なお、高周波融着性の評価方法は実施例1〜12と同様である。
【0043】
【表4】
【0044】
表4より、イオン導電材料としてポリエチレンオキサイド系化合物を含む組成物を選択し、これを発熱層として用いた本発明の高周波融着性積層体は良好な高周波融着性を示すことがわかる。また実施例14と実施例13との比較により、ポリエチレンオキサイド系化合物とイオン電解質が併用されて表面抵抗率が引き下げられたイオン導電材料を含む組成物を発熱層として用いた積層体(実施例14)は高周波融着性が向上していることがわかる。さらに、実施例17と実施例16との比較により、ポリエチレンオキサイド系化合物、イオン電解質、多価アルコールであるグリセロールが併用されて表面抵抗率がさらに引き下げられたイオン導電材料を含む組成物を発熱層として用いた積層体(実施例17)は、より一層優れた高周波融着性を示すことがわかる。
【0045】
[実施例18〜22]
加圧式ニーダーに、表5に示すような割合で各成分を仕込み、溶融混練の後、ペレット化し発熱層用の組成物を得た。そして、多層インフレーション成形機を用いて、表5に示すごとくの熱融着層、および層構成比を有する厚み約60μmの三層フィルムを得た(なお、簡単のために熱融着層と、他層とは同一の樹脂構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない)。なお得られたフィルムはいずれも透明であり、外観的に優れたものであった。さらに、得られたフィルムの強度も十分なものであった。次いで得られたフィルムの高周波融着性を評価した。この結果を表5に示す。なお、高周波融着性の評価方法は実施例1〜12と同様である。
【0046】
【表5】
【0047】
表5より、イオン導電材料としてポリエーテルエステルアミド系化合物を含む組成物を選択し、これを発熱層として用いた本発明の高周波融着性積層体は良好な高周波融着性を示すことがわかる。また実施例20と実施例19の比較により、ポリエーテルエステルアミド系化合物とイオン電解質が併用されて表面抵抗率が引き下げられたイオン導電材料を発熱層に用いた積層体(実施例20)は高周波融着性が向上していることがわかる。さらに実施例22と実施例21との比較により、ポリエーテルエステルアミド系化合物、イオン電解質、多価アルコールであるグリセロールが併用されて表面抵抗率がさらに引き下げられたイオン導電材料を含む組成物を発熱層として用いた積層体(実施例22)はより一層優れた高周波融着性を示すことがわかる。
【0048】
[実施例23〜25、比較例3]
加圧式ニーダーに、表6に示すような割合で各成分を仕込み、溶融混練の後、ペレット化し発熱層用の組成物を得た。そして、多層インフレーション成形機を用いて、表6に示すごとくの熱融着層、および層構成比を有する厚み約60μmの三層フィルムを得た(なお、簡単のために熱融着層と、他層とは同一の樹脂構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない)。なお得られたフィルムはいずれも透明であり、外観的に優れたものであった。さらに、得られたフィルムの強度も十分なものであった。次いで得られたフィルムの高周波融着性を評価した。この結果を表6に示す。なお、高周波融着性の評価方法は実施例1〜12と同様である。
【0049】
【表6】
【0050】
表6より、イオン導電材料として4級アンモニウム塩基含有共重合体を選択し、これを発熱層中に所定量用いた本発明の高周波融着性積層体は良好な高周波融着性を示すことがわかる。一方比較例3より、所定値以下の表面抵抗率を有するイオン導電材料を用いても配合量が本発明で示された値以下であると良好な高周波融着性を示さないことがわかる。
【0051】
本発明の目的は高周波融着性が良好な積層体を提供することである。その実施形態をいくつかの好適な例に言及して説明してきたが、これらは、例示であって限定ではない。よって、当業者によるこれらの例の変形は特許請求の範囲に示された思想範囲内にある限り、本発明の一部に含まれるのと考えられる。
【0052】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、本来高周波融着性を示さない合成樹脂を熱融着層やその他の層として多く有している場合にあっても、従来高周波融着適性に優れていると言われるポリ塩化ビニル樹脂等と比較し、遜色ない高周波融着性を示す積層体が提供される。また本発明の高周波融着性積層体は該積層体を構成する熱融着層の材質を、熱融着性を有する樹脂群の中から自由に選択することができるという特長を有している。また、発熱層に高周波発熱性を付与するために用いられるイオン導電材料が高分子を主体とするものであることから、高周波融着を制御しやすいという長所があるとともに、カーボンブラックや金属粉等の導電性材料を配合する場合に比べ、光線透過性等合成樹脂が本来有する特性が損なわれにくいという長所もある。
このように本発明の高周波融着性積層体は、様々な用途において幅広く活用可能なものであり産業に利するところ大であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波融着性積層体の層構成の例を示す模式図である。
【図2】本発明の高周波融着性積層体の層構成の例を示す模式図である。
【図3】本発明の高周波融着性積層体の層構成の例を示す模式図である。
【図4】本発明の高周波融着性積層体の層構成の例を示す模式図である。
【符号の説明】
1.発熱層
2.熱融着層
3.他層
Claims (7)
- 少なくとも1層の高周波により発熱する発熱層と、該発熱層から伝達される熱によって熱融着しうる熱融着層を必須の層として含む積層体であって、該発熱層は、(A)(a)分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマー、(b)アイオノマー及びそれらの組成物から選ばれ、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマーまたはその組成物2重量%以上、(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂98重量%以下、を含む組成物からなっていることを特徴とする高周波接合に用いるための積層体。
- 少なくとも1層の高周波により発熱する発熱層と、該発熱層から伝達される熱によって熱融着しうる熱融着層を必須の層として含む積層体であって、該発熱層は、(A)(a)分子中にポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリマー、(b)アイオノマー及びそれらの組成物から選ばれ、表面抵抗率が1×1011(Ω/□)以下に調整されたイオン導電性ポリマーまたはその組成物2〜95重量%、(B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂98〜5重量%、を含む組成物からなっていることを特徴とする高周波接合に用いるための積層体。
- (B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂がポリオレフィン系合成樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の高周波接合に用いるための積層体。
- (B)(A)以外の熱可塑性合成樹脂が、エチレン70〜95重量%と、エチレン性不飽和二重結合を有する極性モノマー30〜5重量%とから得られるポリオレフィン系共重合体であることを特徴とする請求項3に記載の高周波接合に用いる積層体。
- 熱融着層がポリオレフィン系合成樹脂からなるものであることを特長とする請求項1乃至4のいずれかに記載の高周波接合に用いるための積層体。
- イオン導電性ポリマーまたはその組成物中に多価アルコールが含まれることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の高周波接合に用いるための積層体。
- 発熱層の合計厚みをT1、発熱層以外の合計厚みをT2とした場合、T2/T1≦20であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の高周波接合に用いるための積層体。
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-
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